説明

プログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置

【課題】 敵キャラクタの鹵獲の新たな手法を提供すること。
【解決手段】 鹵獲決定部224は、攻撃判定部222により更新される敵キャラクタの耐久力パラメータの現在値が“0”以下となった場合に当該敵キャラクタを撃破させる。そして、鹵獲決定部224は、鹵獲決定用テーブル404dを参照し、撃破させた敵キャラクタを最後に攻撃した武器に応じた確率に従って、当該敵キャラクタを空中分解させるか、地面に墜落させるかを選択する。そして、鹵獲決定部224は、撃破させた敵キャラクタを地面に墜落させた場合には、当該敵キャラクタを鹵獲するか否かを所定の確率に従って決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータに、ゲーム開始前にプレーヤによって保有キャラクタの中から選択された自キャラクタを、プレーヤの操作入力に従って移動動作及び攻撃動作させる制御を行い、自動制御する敵キャラクタと対戦するゲームを繰り返し実行させるためのプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プレーヤが、コンピュータ制御による敵キャラクタ、或いは他のプレーヤの操作する敵キャラクタと対戦するゲームにおいて、敵キャラクタとの対戦に勝利した場合に、当該敵キャラクタを捕獲することが可能なゲームが知られている。例えば、特許文献1に開示されている技術によれば、プレーヤが敵キャラクタとの対戦に勝利した場合に、当該敵キャラクタを捕獲して一緒にグループを組むことができる。
【特許文献1】特開2002−219280号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記した特許文献1に開示されている技術を、プレーヤが戦闘機(自キャラクタ)を操縦して、出現する敵キャラクタを攻撃するシューティングゲームに適用すれば、自キャラクタが敵キャラクタを撃破させた場合等に、当該敵キャラクタをプレーヤによる操縦操作が可能なキャラクタとして鹵獲(捕獲)することができる。しかしながら、この場合に、撃破された敵キャラクタを単に鹵獲(捕獲)できるとすると、例えば、自キャラクタの攻撃による損傷の激しい敵キャラクタであっても常に鹵獲(捕獲)されてしまうこととなり、現実味に欠けた印象を与えてしまうという問題があった。本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
以上の課題を解決するための第1の発明は、コンピュータに、ゲーム開始前にプレーヤによって保有キャラクタの中から選択された自キャラクタを、プレーヤの操作入力に従って移動動作及び攻撃動作させる制御を行い、自動制御する敵キャラクタと対戦するゲームを繰り返し実行させるためのプログラムであって、
前記自キャラクタの攻撃動作に基づいて前記敵キャラクタの所定のパラメータ値を更新するパラメータ更新手段(例えば、図2に示す攻撃判定部222)、
前記自キャラクタの攻撃動作によって前記敵キャラクタが所定状態となったか否かを判定する状態判定手段(例えば、図2に示す鹵獲決定部224)、
所定状態となったと判定された場合に、そのときの前記敵キャラクタの前記パラメータ値が予め設定された鹵獲条件を満たすか否かを判定する条件判定手段(例えば、図2に示す鹵獲決定部224)、
少なくとも前記鹵獲条件を満たすことを条件に鹵獲の成否を決定する成否決定手段(例えば、図2に示す鹵獲決定部224)、
前記成否決定手段により鹵獲決定と判定された場合に、当該敵キャラクタを次回のゲームの保有キャラクタに追加する追加手段(例えば、図2に示す鹵獲決定部224)、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0005】
また、第14の発明は、ゲーム開始前にプレーヤによって保有キャラクタの中から選択された自キャラクタを、プレーヤの操作入力に従って移動動作及び攻撃動作させる制御を行い、自動制御する敵キャラクタと対戦するゲームを繰り返し実行するためのゲーム装置であって、
前記自キャラクタの攻撃動作に基づいて前記敵キャラクタの所定のパラメータ値を更新するパラメータ更新手段と、
前記自キャラクタの攻撃動作によって前記敵キャラクタが所定状態となったか否かを判定する状態判定手段と、
所定状態となったと判定された場合に、そのときの前記敵キャラクタの前記パラメータ値が予め設定された鹵獲条件を満たすか否かを判定する条件判定手段と、
少なくとも前記鹵獲条件を満たすことを条件に鹵獲の成否を決定する成否決定手段と、
前記成否決定手段により鹵獲決定と判定された場合に、当該敵キャラクタを次回のゲームの保有キャラクタに追加する追加手段と、
を備えることを特徴としている。
【0006】
この第1又は第14の発明によれば、保有キャラクタの中から選択された自キャラクタの攻撃動作によって敵キャラクタが所定状態となった場合に、当該時点で敵キャラクタのパラメータ値が予め設定された鹵獲条件を満たすことを条件に、当該敵キャラクタの鹵獲の成否を決定することができる。そして、鹵獲決定と判定された敵キャラクタを次回のゲームの保有キャラクタに追加することができる。
【0007】
第2の発明は、第1の発明のプログラムであって、
前記状態判定手段により前記所定状態となったと判定されたときの前記敵キャラクタの位置を判定する位置判定手段として前記コンピュータを機能させ、
前記成否判定手段が、前記鹵獲条件を満たした場合に、前記位置判定手段により判定された位置に基づいて鹵獲の成否を決定するように前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムである。
【0008】
この第2の発明によれば、自キャラクタの攻撃動作によって敵キャラクタが所定状態となった場合であって、当該時点で敵キャラクタのパラメータ値が予め設定された鹵獲条件を満たした場合に、前述のように所定状態となったときの敵キャラクタの位置に基づいて、当該敵キャラクタの鹵獲の成否を決定することができる。
【0009】
第3の発明は、第2の発明のプログラムであって、
前記敵キャラクタは仮想空間に配置された地形上空を飛行可能なキャラクタであり、
前記位置判定手段が、前記状態判定手段により前記所定状態となったと判定されたときの前記敵キャラクタの高度を前記敵キャラクタの位置として判定するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0010】
この第3の発明によれば、自キャラクタの攻撃動作によって地形上空を飛行可能な敵キャラクタが所定状態となった場合であって、当該時点で敵キャラクタのパラメータ値が予め設定された鹵獲条件を満たした場合に、前述のように所定状態となったときの敵キャラクタの高度に基づいて、当該敵キャラクタの鹵獲の成否を決定することができる。
【0011】
第4の発明は、第1の発明のプログラムであって、
前記敵キャラクタは仮想空間に配置された地形上空を飛行可能なキャラクタであり、
前記状態判定手段により前記所定状態となったと判定された場合に、前記敵キャラクタを落下させる制御を行う落下制御手段として前記コンピュータを機能させ、
前記落下制御手段により落下制御された前記敵キャラクタの落下位置を判定する落下位置判定手段として前記コンピュータを機能させ、
前記成否決定手段が、前記鹵獲条件を満たした場合に、前記落下位置判定手段により判定された落下位置に基づいて鹵獲の成否を決定するように前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムである。
【0012】
この第4の発明によれば、自キャラクタの攻撃動作によって地形上空を飛行可能な敵キャラクタが所定状態となった場合であって、当該時点で敵キャラクタのパラメータ値が予め設定された鹵獲条件を満たした場合に、当該敵キャラクタを落下させる制御を行い、その落下位置に基づいて、当該敵キャラクタの鹵獲の成否を決定することができる。
【0013】
第5の発明は、第1〜第4の何れかの発明のプログラムであって、
前記状態判定手段が、前記所定状態として前記敵キャラクタが撃破されたか否かを判定するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0014】
この第5の発明によれば、自キャラクタの攻撃動作によって敵キャラクタが撃破された場合に、当該時点で敵キャラクタのパラメータ値が予め設定された鹵獲条件を満たすことを条件に、当該敵キャラクタの鹵獲の成否を決定することができる。
【0015】
第6の発明は、第5の発明のプログラムであって、
前記状態判定手段が、前記敵キャラクタの部位毎に撃破されたか否かを判定する部位別判定手段を有し、この部位別判定手段により撃破されたと判定された部位に基づいて前記敵キャラクタの撃破を判定するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0016】
この第6の発明によれば、自キャラクタの攻撃動作によって敵キャラクタが撃破されたか否かを当該敵キャラクタの部位毎に判定し、撃破されたと判定された部位に基づいて敵キャラクタの撃破を判定することができる。
【0017】
第7の発明は、第1〜第6の何れかの発明のプログラムであって、
前記自キャラクタは複数種類の攻撃動作が可能に設定されており、
プレーヤの操作入力に従って選択された種類の攻撃動作をするように前記自キャラクタを制御する攻撃種類制御手段として前記コンピュータを機能させ、
前記自キャラクタの攻撃の成否を判定する攻撃成否判定手段として前記コンピュータを機能させ、
前記パラメータ値は前記攻撃成否判定手段により成功と判定されたときの前記自キャラクタの攻撃動作の種類を表す値であり、
前記パラメータ更新手段が、前記攻撃成否判定手段により成功と判定される毎に前記パラメータ値を更新するように前記コンピュータを機能させ、
前記鹵獲条件を、前記所定状態となったと判定されたときの前記自キャラクタの攻撃動作の種類に基づく条件とするプログラムである。
【0018】
この第7の発明によれば、自キャラクタが複数種類の攻撃動作が可能な場合には、敵キャラクタが所定状態となったと判定されたときの自キャラクタの攻撃動作の種類に基づいて、当該敵キャラクタの鹵獲の成否を決定することができる。
【0019】
第8の発明は、第1〜第6の何れかの発明のプログラムであって、
前記自キャラクタの攻撃毎に当該攻撃の成否を判定する攻撃成否判定手段として前記コンピュータを機能させ、
前記パラメータ更新手段が、前記攻撃成否判定手段により成功と判定される毎に前記パラメータ値を更新するように前記コンピュータを機能させ、
前記条件判定手段が、前記状態判定手段により前記所定状態となったと判定されたときの前記敵キャラクタの前記パラメータ値に基づいて前記鹵獲条件を満たすか否かを判定するように前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムである。
【0020】
この第8の発明によれば、自キャラクタの攻撃が成功と判定される毎に更新されるパラメータ値に基づいて、鹵獲条件を満たすか否かを判定することができる。
【0021】
第9の発明は、第8の発明のプログラムであって、
前記パラメータ更新手段が、前記敵キャラクタの耐久レベルを前記パラメータ値として更新し、
前記状態判定手段が、前記敵キャラクタの前記パラメータ値が所定の閾値に達した場合に前記敵キャラクタが前記所定状態となったと判定するように前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムである。
【0022】
この第9の発明によれば、自キャラクタの攻撃動作によって敵キャラクタが所定状態となったか否かを、自キャラクタの攻撃が成功と判定される毎に更新される敵キャラクタの耐久レベルが所定の閾値に達したか否かにより判定することができる。
【0023】
第10の発明は、第1〜第6の何れかの発明のプログラムであって、
前記パラメータ値は前記敵キャラクタの部位毎に設定されており、
前記自キャラクタの攻撃の成否及び攻撃対象となった前記敵キャラクタの部位を判定する攻撃判定手段として前記コンピュータを機能させ、
前記パラメータ更新手段が、前記攻撃判定手段により成功と判定された攻撃対象の部位のパラメータ値を更新するように前記コンピュータを機能させ、
前記条件判定手段が、所定状態となったと判定された場合の、そのときの前記敵キャラクタの各部位のパラメータ値に基づいて鹵獲条件を満たすか否かを判定するように前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムである。
【0024】
この第10の発明によれば、自キャラクタの攻撃動作が成功と判定された場合に、その攻撃対象となった部位のパラメータ値を更新し、自キャラクタの攻撃動作によって敵キャラクタが所定状態となった場合に、そのときの各部位のパラメータ値に基づいて鹵獲条件を満たすか否かを判定することができる。
【0025】
第11の発明は、第1の発明のプログラムであって、
前記敵キャラクタを前記自キャラクタの攻撃目標として設定し、この設定された旨を報知する目標設定制御手段として前記コンピュータを機能させ、
前記パラメータ更新手段が、前記目標設定制御手段による攻撃目標の設定からの経過時間を前記パラメータ値として更新するように前記コンピュータを機能させ、
前記状態判定手段が、前記パラメータ値が基準時間に達したか否かに応じて前記敵キャラクタが前記所定状態となったか否かを判定するように前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムである。
【0026】
この第11の発明によれば、自キャラクタの攻撃動作によって敵キャラクタが所定状態となったか否かを、敵キャラクタを自キャラクタの攻撃目標として設定してからの経過時間が基準時間に達したか否かに応じて判定することができる。
【0027】
第12の発明は、第1の発明のプログラムであって、
前記敵キャラクタには予め当該敵キャラクタが帰属する帰属キャラクタが設定され、
前記パラメータ値には前記帰属キャラクタの帰属可否を判定するための値が設定されており、
前記パラメータ更新手段が、前記自キャラクタの攻撃動作によって前記帰属キャラクタが撃破されたか否かを判定する帰属キャラ撃破判定手段を有し、前記帰属キャラクタが撃破されたと判定された場合に前記パラメータ値を帰属不可に更新するように前記コンピュータを機能させ、
前記状態判定手段が、前記所定状態として前記敵キャラクタの前記帰属キャラクタへの帰属が不可となったか否かを前記パラメータ値に基づいて判定するように前記コンピュータを機能させ、
前記条件判定手段が、前記パラメータ値が帰属不可に設定されているか否かを前記鹵獲条件とするように前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムである。
【0028】
この第12の発明によれば、敵キャラクタに、予め当該敵キャラクタが帰属する帰属キャラクタが設定されている場合に、自キャラクタの攻撃動作によって敵キャラクタが所定状態となったか否かを、自キャラクタの攻撃動作によって帰属キャラクタが撃破され、敵キャラクタの帰属キャラクタへの帰属が不可となったか否かによって判定することができる。そして、敵キャラクタの帰属キャラクタへの帰属が不可となったか否かによって、鹵獲条件を満たすか否かを判定することができる。
【0029】
第13の発明は、第1〜第12の何れかの発明のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0030】
この第13の発明によれば、コンピュータに、情報記憶媒体からプログラムを読み出させて演算処理させることによって、第1〜第12の何れかの発明と同様の効果を奏する情報記憶媒体を実現することができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、保有キャラクタの中から選択された自キャラクタの攻撃動作によって敵キャラクタが所定状態となった場合に、当該時点で敵キャラクタのパラメータ値が予め設定された鹵獲条件を満たすことを条件に、当該敵キャラクタの鹵獲の成否を決定することができる。そして、鹵獲決定と判定された敵キャラクタを次回のゲームの保有キャラクタに追加することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、図面を参照し、本発明を適用したゲーム装置について詳細に説明する。尚、以下では、本発明をフライトシューティングゲームに適用した場合を例にとって説明する。このフライトシューティングゲームは、例えば、プレーヤが戦闘機(自キャラクタ)のパイロットとなって、操縦席に設定される視点に基づくゲーム画面に出現する敵機(敵キャラクタ)を攻撃するゲームであり、プレーヤの移動操作に応じてプレーヤキャラクタである自キャラクタがゲーム空間に設定されたゲームステージ内を飛行し、プレーヤの攻撃操作に応じて自キャラクタが敵キャラクタを攻撃する。より具体的には、プレーヤは、ゲーム画面に表示される、ミサイル(例えば、誘導装置のないミサイル)や機関砲、ホーミングミサイル(本実施形態では、ミサイルとホーミングミサイルとは別個の異なる武器として扱うこととする。)といった武器を用いて敵キャラクタを攻撃する際の目安となる照準カーソルの位置、及びこれらの発射タイミング等を操作してゲームを進行する。
【0033】
図1は、本実施形態におけるゲーム装置を家庭用ゲーム機に適用した場合の一例を示す概観図である。図1に示す家庭用ゲーム機には、ディスプレイ2及びゲームコントローラ4,4が接続されており、プレーヤは、ディスプレイ2に表示されるゲーム画面を見ながら、ゲームコントローラ4,4を操作してゲームを楽しむ。
【0034】
この家庭用ゲーム機では、ゲーム処理を実行するためのゲームプログラム(例えば、図2に示すゲームプログラム402)やゲームデータ(例えば、図2に示すゲームデータ404)等を格納する情報記憶媒体として、ゲーム機本体1に対して着脱自在なCD−ROMやDVD等の情報記憶媒体5が用いられる。一方、ゲーム中の所定のタイミングやプレーヤによるセーブ操作等に応じてゲームの進行状況に関する情報を含むデータが書き込まれる情報記憶媒体として、メモリカードやICカード等の情報記憶媒体6が用いられる。
【0035】
そして、ゲーム機本体1は、ゲームコントローラ4,4から入力される操作信号や、前述の情報記憶媒体5,6に格納されるプログラムやデータ等に基づいて、フライトシューティングゲームを実行する。すなわち、ゲーム機本体1は、ゲームコントローラ4,4からの操作信号を受けて種々のゲーム処理を実行してゲーム画像の画像信号を生成し、ディスプレイ2にゲーム画面を表示させる。
【0036】
〔第1実施形態〕
先ず、第1実施形態について説明する。第1実施形態のフライトシューティングゲームでは、自キャラクタの攻撃が敵キャラクタに命中すると、当該敵キャラクタに設定されている耐久力パラメータの現在値(耐久レベル)が減少し、その値が所定の値(例えば、“0”)以下となった敵キャラクタは撃破され、空中分解する、或いは地面に墜落する。この際、撃破された敵キャラクタが空中分解するか、地面に墜落するかは、当該敵キャラクタを最後に攻撃した武器の種類に応じた確率で選択されるようになっている。そして、撃破されて地面に墜落した敵キャラクタは、所定の確率でプレーヤに鹵獲される。
【0037】
[機能構成]
図2は、第1実施形態におけるゲーム装置10の機能構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、ゲーム装置10は、操作部100と、処理部200と、表示部300と、記憶部400とを備えて構成されている。
【0038】
操作部100は、ゲーム装置10を操作するプレーヤがゲームに関する各種操作を入力するための装置であり、操作部100から入力される操作信号は、処理部200に出力される。この操作部100は、例えば、ボタンスイッチ、レバー、ダイヤル、マウス、キーボード、各種センサによって実現され、図1ではゲームコントローラ4,4がこれに該当する。
【0039】
処理部200は、記憶部400に記憶されるプログラムやデータ等に基づいて、ゲーム装置10全体の制御、ゲーム装置10内の各機能部への指示、画像処理、音処理等の各種処理を行う。この処理部の機能は、各種プロセッサ(CPU,DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)等のハードウェアや、所与のプログラムにより実現される。
【0040】
この処理部200は、主な機能部として、ゲーム演算部220と、画像生成部240とを含み、1フレーム時間(1/60秒)で1枚の画像を生成して表示部300に表示出力させる。
【0041】
ゲーム演算部220は、操作部100から入力される操作信号や記憶部400から読み出したゲームプログラム402等に基づいて、フライトシューティングゲームを実行するためのゲーム処理を行う。例えば、ゲーム空間の設定処理、ゲーム空間への自キャラクタや敵キャラクタ等のオブジェクトの配置処理、ゲーム空間における仮想カメラの視点や視線方向の決定処理、背景のオブジェクトの移動や変形処理、オブジェクトの交差判定処理(ヒットチェック処理)、ゲームの進行処理を含む種々のゲーム処理を行い、処理結果を画像生成部240に出力する。
【0042】
また、ゲーム演算部220は、敵キャラクタに対する自キャラクタの攻撃の成否を判定する機能部である攻撃判定部222と、撃破させた敵キャラクタの鹵獲の成否を決定する機能部である鹵獲決定部224とを備えている。
【0043】
攻撃判定部222は、自キャラクタが発射するミサイルや機関砲、ホーミングミサイル等のヒットチェック処理の結果に基づいて、自キャラクタの攻撃が敵キャラクタに命中したか否かを判定し、命中したと判定した場合には、当該敵キャラクタに設定される耐久力パラメータの現在値を更新する。
【0044】
鹵獲決定部224は、敵キャラクタに設定される耐久力パラメータの現在値が“0”以下となった場合に、当該敵キャラクタが撃破されたと判定し、撃破された敵キャラクタを空中分解させる、或いは地面に墜落させるための処理を行う。第1実施形態では、自キャラクタの装備する武器の種類毎に、空中分解させるか、地面に墜落させるかを選択するための確率が定義されている。鹵獲決定部224は、撃破させた敵キャラクタを最後に攻撃した際に用いた武器に応じた確率に従って、何れか一方を選択する。そして、鹵獲決定部224は、撃破させた敵キャラクタを地面に墜落させた場合には、当該敵キャラクタを鹵獲するか否かを所定の確率に従って決定する。
【0045】
画像生成部240は、例えば、CPUやDSP等のハードウェアやその制御プログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。この画像生成部240は、ゲーム演算部220による処理結果に基づいて幾何変換処理やシェーディング処理を実行してゲーム画像を生成し、生成したゲーム画像の画像信号を表示部300に出力する。
【0046】
表示部300は、画像生成部240から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画面を表示するための装置であり、図1ではディスプレイ2がこれに該当する。プレーヤは、表示部300に表示されるゲーム画面を見ながら操作部100を操作してゲームを楽しむ。
【0047】
記憶部400には、各種プログラムやデータが格納される。特に、第1実施形態を実現するため、ゲーム演算部220を鹵獲決定部224として機能させるための第1鹵獲決定プログラム402aを有するゲームプログラム402が格納される。また、自キャラクタ情報404aと、保有キャラクタ情報404bと、敵キャラクタ情報404cと、鹵獲決定用テーブル404dとを含むゲームデータ404が格納される。
【0048】
自キャラクタ情報404aには、プレーヤキャラクタである自キャラクタを識別するための名称が格納される。図3は、自キャラクタ情報404aのデータ構成の一例を示す図である。図3に示す自キャラクタ情報404aには、自キャラクタ名として“戦闘機F10”が格納されている。この自キャラクタ情報404aには、ゲーム開始前におけるプレーヤの自キャラクタ選択操作に応じて、後述する保有キャラクタ情報404bから該当するキャラクタ名が読み出されて設定される。
【0049】
保有キャラクタ情報404bには、プレーヤが所持する保有キャラクタ毎に、その名称と対応付けて、耐久力パラメータ及び兵装情報が設定された保有キャラクタデータが格納される。図4は、保有キャラクタ情報404bのデータ構成の一例を示す図であり、同図に示す保有キャラクタ情報404bには、3種類の保有キャラクタデータ405(405−1〜3)が格納されている。そして、各保有キャラクタデータ405には、耐久力パラメータとして、当該保有キャラクタに予め設定された元値、及び敵キャラクタによる攻撃の成否に応じて随時更新される現在値が設定されるとともに、兵装情報として、当該保有キャラクタが装備する武器毎に、残弾数及び攻撃力パラメータがそれぞれ設定されている。
【0050】
例えば、図4の例では、保有キャラクタである“戦闘機F10”は、耐久力パラメータが元値“25”であるところ、既にダメージを受けて現在値“10”となっている。すなわち、敵キャラクタによる攻撃を受けると、受けたダメージ分だけ耐久力パラメータが減らされる。また、“戦闘機F10”の保有キャラクタは、武器としてミサイル及び機関砲を装備しており、ミサイルは、最大積載数“15”に対して残弾数“12”となっている。ゲーム開始前に“戦闘機F10”を選択する自キャラクタ選択操作が為された場合であって、ゲーム中にミサイルを発射する攻撃操作が為された場合には、その残弾数が減っていく。また、このとき、当該ミサイルによる攻撃が敵キャラクタに命中した場合は、対応する攻撃力パラメータの値(“8”)に応じたダメージを敵キャラクタに与えることができる。
【0051】
より具体的には、攻撃判定部222が、自キャラクタの攻撃が敵キャラクタに命中したと判定した場合に、この攻撃に用いられた武器に設定されている攻撃力パラメータを、自キャラクタ情報404aをもとに保有キャラクタ情報404bから読み出し、読み出した攻撃力パラメータの値を後述する敵キャラクタ情報404cに格納されている耐久力パラメータの現在値から減算して、敵キャラクタ情報404cを更新する。
【0052】
敵キャラクタ情報404cには、その名称と対応付けて、耐久力パラメータ、兵装情報及び最新被弾武器が格納される。図5は、敵キャラクタ情報404cのデータ構成の一例を示す図である。図5に示すように、敵キャラクタ情報404cには、耐久力パラメータとして、当該敵キャラクタに予め設定された耐久力パラメータの元値、及び自キャラクタによる攻撃の成否に応じて随時更新される現在値が設定される。そして、兵装情報として、当該敵キャラクタが装備する武器毎に、残弾数及び攻撃力パラメータがそれぞれ設定されている。また、最新被弾武器は、当該敵キャラクタが自キャラクタの攻撃により被弾する毎に更新されるデータであり、自キャラクタの攻撃を被弾した際の最新の被弾に対応する攻撃に用いられた武器の種類(簡単に言えば、自キャラクタが最後に当てた武器の種類)が設定される。
【0053】
例えば、図5の例では、敵キャラクタである“攻撃機A10”は、耐久力パラメータが元値“10”であるところ、既にダメージを受けて現在値“4”となっている。また、“攻撃機A10”の敵キャラクタは、武器としてミサイルを装備しており、ミサイルは、最大積載数“25”に対して残弾数“18”となっている。ゲーム中に当該敵キャラクタがミサイルを発射した場合には、その残弾数が減っていく。また、このとき、当該ミサイルによる攻撃が、例えば自キャラクタに命中した場合は、対応する攻撃力パラメータ(“5”)分自キャラクタにダメージを与えることができる。
【0054】
鹵獲決定用テーブル404dは、攻撃判定部222により更新される敵キャラクタの耐久力パラメータの現在値が“0”以下となった場合に参照されるデータテーブルであり、鹵獲決定部224は、この鹵獲決定用テーブル404dに従って、撃破させた敵キャラクタを空中分解させるか、或いは地面に墜落させるかを選択する。図6は、鹵獲決定用テーブル404dの一例を示す図である。図6に示すように、鹵獲決定用テーブル404dには、武器の種類と対応付けて、空中分解用係数k1と、地面墜落用係数k2とがそれぞれ設定されている。
【0055】
例えば、鹵獲決定部224は、敵キャラクタを撃破させた際の攻撃がミサイルによるものであった場合、すなわち、敵キャラクタ情報404cに最新被弾武器として“ミサイル”が設定されている場合には、空中分解させる確率が7割、地面に墜落させる確率が3割となるように、何れか一方を選択する。同様にして、鹵獲決定部224は、敵キャラクタを撃破させた際の攻撃が機関砲によるものであった場合、すなわち、敵キャラクタ情報404cに最新被弾武器として“機関砲”が設定されている場合には、空中分解させる確率が1割、地面に墜落させる確率が9割となるように、何れか一方を選択する。
【0056】
より具体的には、例えば、次のように実現される。すなわち、ミサイルによる攻撃で敵キャラクタを撃破させた際、鹵獲決定部224は、“0.0”〜“1.0”の間で乱数を発生させ、鹵獲決定用テーブル404dにミサイルと対応付けて設定されている各係数k1,k2の値に従って、発生させた乱数が“0.0”以上〜“0.7”未満の場合には、当該敵キャラクタを空中分解させるための処理を行う。
【0057】
一方、鹵獲決定部224は、発生させた乱数が“0.7”以上〜“1.0”以下の場合には、当該敵キャラクタを地面に墜落させるための処理を行う。そして、鹵獲決定部224は、敵キャラクタを地面に墜落させる処理を行った場合には、当該敵キャラクタの鹵獲の成否を所定の確率に従って決定し、鹵獲成功と決定した場合には、保有キャラクタ情報404bに敵キャラクタ情報404cを追加して更新する。
【0058】
[動作]
次に、図7を参照して、第1実施形態における鹵獲決定部224の動作について説明する。図7は、第1鹵獲決定処理の実行に係る鹵獲決定部224の動作の一例を示すフローチャートである。この第1鹵獲決定処理は、鹵獲決定部224が第1鹵獲決定プログラム402aを読み出して実行することにより実現されるものである。
【0059】
図7に示すように、鹵獲決定部224は、攻撃判定部222により更新される敵キャラクタの耐久力パラメータの現在値が“0”以下となった場合に(ステップa10:YES)、当該敵キャラクタを撃破させると判定し、先ず、撃破表示処理を実行する(ステップa20)。
【0060】
次に、鹵獲決定部224は、例えば、“0.0”〜“1.0”の間で乱数を発生させる(ステップa30)。続いて、鹵獲決定部224は、鹵獲決定用テーブル404dを参照し、敵キャラクタ情報404cに設定されている最新被弾武器(すなわち、撃破させた敵キャラクタを最後に攻撃した武器の種類)に対応する空中分解用係数k1及び地面墜落用係数k2の各値に従って、ステップa30で発生させた乱数をもとに、当該敵キャラクタを空中分解させるか、地面に墜落させるかを選択する(ステップa40)。
【0061】
そして、鹵獲決定部224は、敵キャラクタを地面に墜落させる場合には(ステップa50:YES)、地面墜落制御処理を実行し、当該敵キャラクタを地面に墜落させるための制御を行う(ステップa60)。続いて、鹵獲決定部224は、当該敵キャラクタの鹵獲の成否を所定の確率に従って決定する(ステップa70)。そして、鹵獲決定部224は、鹵獲成功と決定した場合には(ステップa80:YES)、保有キャラクタ情報404bに敵キャラクタ情報404cを追加して更新し(ステップa90)、本処理を終了する。
【0062】
一方、鹵獲決定部224は、敵キャラクタを空中分解させる場合には(ステップa50:NO)、空中分解制御処理を実行し、当該敵キャラクタを空中分解させるための制御を行って(ステップa100)、本処理を終了する。
【0063】
[ハードウェア構成]
次に、図8を参照して、第1実施形態におけるゲーム装置10を実現するためのハードウェア構成の一例について説明する。図8に示す装置では、CPU1000、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006、画像生成IC1010、音生成IC1008、I/Oポート1012,1014がシステムバス1016により相互にデータ入出力可能に接続されている。I/Oポート1012にはコントロール装置1022が、I/Oポート1014には通信装置1024が、それぞれ接続されている。
【0064】
CPU1000は、情報記憶媒体1006に格納されるプログラム、ROM1002に格納されるシステムプログラム(装置本体の初期化情報等)、コントロール装置1022によって入力される信号等に従って、装置全体の制御や各種データ処理を行う。
【0065】
RAM1004は、CPU1000の作業領域等として用いられる記憶手段であり、情報記憶媒体1006やROM1002内の所与の内容、CPU1000の演算結果等が格納される。
【0066】
情報記憶媒体1006は、プログラム、画像データ、音データ、プレイデータ等が主に格納されるものであり、情報記憶媒体として、ROM等のメモリやハードディスクや、CD−ROM、DVD、ICカード、磁気ディスク、光ディスク等が用いられる。尚、この情報記憶媒体1006は、図2に示す記憶部400に相当するものである。
【0067】
また、この装置に設けられている画像生成IC1010と音生成IC1008により、音や画像の好適な出力が行えるようになっている。
【0068】
画像生成IC1010は、CPU1000の命令によって、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006等から送られる情報に基づいて画素情報を生成する集積回路であり、生成される表示信号は、表示装置1018に出力される。表示装置1018は、CRTやLCD、TV、プラズマディスプレイ、或いはプロジェクター等により実現され、図2に示す表示部300に相当する。
【0069】
また、音生成IC1008は、CPU1000の命令によって、情報記憶媒体1006やROM1002に記憶される情報、RAM1004に格納される音データに応じた音信号を生成する集積回路であり、生成される音信号はスピーカ1020によって出力される。
【0070】
コントロール装置1022は、プレーヤがゲームに係る操作を入力するための装置であり、その機能は、レバー、ボタン、筐体等のハードウェアにより実現される。尚、このコントロール装置1022は、図2に示す操作部100に相当するものである。
【0071】
通信装置1024は装置内部で利用される情報を外部とやりとりするものであり、他の装置と通信回線を介して接続されてプログラムに応じた所与の情報を送受すること等に利用される。
【0072】
そして、ゲーム処理や第1鹵獲決定処理等の上記した処理は、図2に示すゲームプログラム402等を格納した情報記憶媒体1006と、これらプログラムに従って動作するCPU1000、画像生成IC1010、音生成IC1008等によって実現される。CPU1000及び画像生成IC1010は、図2に示す処理部200に相当するものであり、主にCPU1000が図2に示すゲーム演算部220に、画像生成IC1010が図2に示す画像生成部240に相当する。
【0073】
尚、画像生成IC1010、音生成IC1008等で行われる処理は、CPU1000或いは汎用のDSP等によりソフトウェア的に行ってもよい。この場合には、CPU1000が、図2に示す処理部200に相当することとなる。
【0074】
以上説明したように、第1実施形態によれば、敵キャラクタに設定される耐久力パラメータの現在値が“0”以下となった場合に、当該敵キャラクタを撃破させ、最後に用いた武器の種類に応じた確率に従って、撃破させた敵キャラクタを空中分解させるか、地面に墜落させるかを選択することができる。そして、撃破させた敵キャラクタを地面に墜落させたことを条件として、当該敵キャラクタを鹵獲するか否かを所定の確率に従って決定することができる。これによれば、とどめを刺した武器の種類に応じて機体の損傷状態が比較的良いと想定される敵キャラクタを鹵獲の対象とすることができる。
【0075】
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態について説明する。尚、以下では、機能構成、ハードウェア構成等、第1実施形態と同様の部分については同一の符号を付して説明は省略する。
【0076】
第2実施形態のフライトシューティングゲームでは、第1実施形態と同様に、自キャラクタの攻撃が敵キャラクタに命中すると、当該敵キャラクタに設定される耐久力パラメータの現在値が減少し、その値が所定の値(例えば、“0”)以下となった敵キャラクタは、空中分解して撃破される、或いは地面に墜落して撃破される。
【0077】
この際、敵キャラクタが空中分解して撃破されるか、地面に墜落して撃破されるかは、“0”以下となった耐久力パラメータの現在値に応じて決定されるようになっている。より具体的には、例えば、耐久力パラメータの現在値が“−3”以上の場合に当該敵キャラクタは地面に墜落し、“−3”未満の場合に当該敵キャラクタは空中分解する。そして、地面に墜落した敵キャラクタは、所定の確率でプレーヤに鹵獲される。
【0078】
[記憶部の構成]
図9は、第2実施形態におけるゲーム装置の記憶部410の構成例を示す図である。第2実施形態におけるゲーム装置は、第1実施形態において図2に示したゲーム装置10の構成において、記憶部400を図9に示す記憶部410に置き換えた構成と同様の構成の装置により実現される。
【0079】
図9に示すように、記憶部410には、特に、第2実施形態を実現するため、ゲーム演算部220を鹵獲決定部224として機能させるための第2鹵獲決定プログラム412aを有するゲームプログラム412が格納される。
【0080】
第2実施形態において、鹵獲決定部224は、敵キャラクタに設定される耐久力パラメータの現在値が“0”以下となった場合に、当該耐久力パラメータの現在値が閾値“−3”以上か否かを判定する。そして、鹵獲決定部224は、耐久力パラメータの現在値が閾値“−3”以上の場合には当該敵キャラクタを地面に墜落させるための処理を行い、閾値“−3”未満の場合には当該敵キャラクタを空中分解させるための処理を行う。そして、鹵獲決定部224は、敵キャラクタを地面に墜落させた場合には、当該敵キャラクタを鹵獲するか否かを所定の確率に従って決定する。
【0081】
また、記憶部410には、自キャラクタ情報414aと、保有キャラクタ情報414bと、敵キャラクタ情報414cとを含むゲームデータ414が格納される。
【0082】
尚、図示しないが、自キャラクタ情報414aには、第1実施形態において図3に示して説明した自キャラクタ情報404aと同様に、ゲーム開始前におけるプレーヤの自キャラクタ選択操作に応じて、後述する保有キャラクタ情報414bの中から選択されたキャラクタ名が格納される。
【0083】
また、保有キャラクタ情報414bには、第1実施形態において図4に示して説明した保有キャラクタ情報404bと同様に、プレーヤが所持する保有キャラクタ毎に、その名称と対応付けて、耐久力パラメータ及び兵装情報が設定された保有キャラクタデータが格納される。
【0084】
そして、敵キャラクタ情報414cには、第1実施形態において図5に示して説明した敵キャラクタ情報404cと同様に、その名称と対応付けて耐久力パラメータ及び兵装情報が格納され、この敵キャラクタ情報414cにおいて、自キャラクタの攻撃に成否に応じて、耐久力パラメータの現在値が減っていく。
【0085】
具体的には、攻撃判定部222が、自キャラクタの攻撃が敵キャラクタに命中したと判定した場合に、この攻撃に用いられた武器に設定されている攻撃力パラメータを、自キャラクタ情報414aをもとに保有キャラクタ情報414bから読み出し、読み出した攻撃力パラメータの値を敵キャラクタ情報414cに格納されている耐久力パラメータの現在値から減算して、敵キャラクタ情報414cを更新する。
【0086】
例えば、ゲーム中に、耐久力パラメータの元値が“10”の敵キャラクタに対して、自キャラクタが発射したミサイル(攻撃力パラメータ“8”)2発が命中した場合には、2発目のミサイルが命中した時点で、当該敵キャラクタの耐久力パラメータの現在値が“0”以下となり、その値は閾値“−3”未満である“−6”となる。この場合には、上記したように、鹵獲決定部224により敵キャラクタを空中分解させるための処理が行われる。
【0087】
一方、ゲーム中に、耐久力パラメータの元値が“10”の敵キャラクタに対して、自キャラクタが発射したミサイル(攻撃力パラメータ“8”)1発、機関砲(攻撃力パラメータ“3”)1発がこの順に命中した場合には、機関砲が命中した時点で、当該敵キャラクタの耐久力パラメータの現在値が“0”以下となり、その値は閾値“−3”以上である“−1”となる。この場合には、上記したように、鹵獲決定部224により敵キャラクタを地面に墜落させるための処理が行われるとともに、当該敵キャラクタの鹵獲の成否が所定の確率に従って決定される。
【0088】
[動作]
次に、図10を参照して、第2実施形態における鹵獲決定部224の動作について説明する。図10は、第2鹵獲決定処理の実行に係る鹵獲決定部224の動作の一例を示すフローチャートである。この第2鹵獲決定処理は、鹵獲決定部224が第2鹵獲決定プログラム412aを読み出して実行することにより実現されるものである。
【0089】
図10に示すように、鹵獲決定部224は、攻撃判定部222により更新される敵キャラクタの耐久力パラメータの現在値が“0”以下となった場合に(ステップb10:YES)、当該敵キャラクタを撃破させると判定し、先ず、撃破表示処理を実行する(ステップb20)。
【0090】
続いて、鹵獲決定部224は、耐久力パラメータの現在値が閾値“−3”以上か否かを判定し、閾値“−3”以上の場合には(ステップb30:YES)、地面墜落制御処理を実行し、当該敵キャラクタを地面に墜落させるための制御を行う(ステップb40)。
【0091】
続いて、鹵獲決定部224は、当該敵キャラクタの鹵獲の成否を所定の確率に従って決定する(ステップb50)。そして、鹵獲決定部224は、鹵獲成功と決定した場合には(ステップb60:YES)、保有キャラクタ情報414bに敵キャラクタ情報414cを追加して更新し(ステップb70)、本処理を終了する。
【0092】
一方、鹵獲決定部224は、敵キャラクタを空中分解させる場合には(ステップb30:NO)、空中分解制御処理を実行し、当該敵キャラクタを空中分解させるための制御を行って(ステップb80)、本処理を終了させる。
【0093】
以上説明したように、第2実施形態によれば、敵キャラクタに設定される耐久力パラメータの現在値が“0”以下となった場合に、敵キャラクタを撃破させ、このときの耐久力パラメータの現在値が閾値“−3”以上か否かを判定することによって、撃破させた敵キャラクタを空中分解させるか、地面に墜落させるかを選択することができる。そして、撃破させた敵キャラクタを地面に墜落させたことを条件として、当該敵キャラクタを鹵獲するか否かを所定の確率に従って決定することができる。これによれば、敵キャラクタが受けたダメージに応じて当該敵キャラクタを鹵獲の対象とするか否かを決定することができる。
【0094】
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態について説明する。尚、以下では、機能構成、ハードウェア構成等、第1実施形態と同様の部分については同一の符号を付して説明は省略する。
【0095】
第3実施形態では、敵キャラクタには、例えば、“胴体”、“エンジン”といった機体の部位毎に、それぞれ耐久力パラメータの元値及び現在値と、機体における各部位の重要度を表す重要度パラメータとが設定されている。
【0096】
第3実施形態のフライトシューティングゲームでは、自キャラクタの攻撃が敵キャラクタに命中すると、命中した部位(命中部位)が特定されて該当部位の耐久力パラメータの現在値が減少し、その値が所定の値(例えば、“0”)以下となった部位は破壊されたと判定される。そして、所定数個所(例えば、第3実施形態では3個所)の部位に設定される耐久力パラメータの現在値が“0”以下となった敵キャラクタは撃破される。この際、破壊された3箇所の部位の重要度パラメータの合計値が、例えば“6”以下の場合に、当該撃破された敵キャラクタがプレーヤに鹵獲される。
【0097】
[記憶部の構成]
図11は、第3実施形態におけるゲーム装置の記憶部420の構成例を示す図である。第3実施形態におけるゲーム装置は、第1実施形態において図2に示したゲーム装置10の構成において、記憶部400を図11に示す記憶部420に置き換えた構成と同様の構成の装置により実現される。
【0098】
図11に示すように、記憶部420には、特に、第3実施形態を実現するため、ゲーム演算部220を鹵獲決定部224として機能させるための第3鹵獲決定プログラム422aを有するゲームプログラム422が格納される。
【0099】
第3実施形態において、鹵獲決定部224は、敵キャラクタの機体を構成する3箇所の部位に設定される耐久力パラメータの現在値が“0”以下となった場合に、対応する重要度パラメータの合計値が閾値“6”以下か否かに従って当該敵キャラクタの鹵獲の成否を決定する。具体的には、鹵獲決定部224は、重要度パラメータの合計値が閾値“6”以下の場合には鹵獲成功とする。
【0100】
また、記憶部420には、自キャラクタ情報424aと、保有キャラクタ情報424bと、敵キャラクタ情報424cとを含むゲームデータ424が格納される。尚、図示しないが、自キャラクタ情報424aには、第1実施形態において図3に示して説明した自キャラクタ情報404aと同様に、ゲーム開始前におけるプレーヤの自キャラクタ選択操作に応じて、後述する保有キャラクタ情報424bの中から選択されたキャラクタ名が格納される。
【0101】
また、第3実施形態において、保有キャラクタ情報424bには、第1実施形態と同様に、プレーヤが所持する保有キャラクタ毎に、その名称と対応付けて、耐久力パラメータ及び兵装情報が設定された保有キャラクタデータが格納される。図12は、保有キャラクタ情報424bのデータ構成の一例を示す図であり、同図に示す保有キャラクタ情報424bには、3種類の保有キャラクタデータ425(425−1〜3)が格納されている。そして、各保有キャラクタデータ425には、耐久力パラメータとして、元値及び現在値が設定されるとともに、兵装情報として、当該保有キャラクタが装備する武器毎に、残弾数及び攻撃力パラメータがそれぞれ設定されている。
【0102】
例えば、図12の例では、“戦闘機F30”の保有キャラクタは、武器としてミサイル、機関砲、及びホーミングミサイルを装備しており、ミサイルは、最大積載数“10”に対して残弾数“8”となっている。ゲーム開始前に“戦闘機F30”を選択する自キャラクタ選択操作が為された場合であって、ゲーム中にミサイルを発射する攻撃操作が為され、このミサイルによる攻撃が敵キャラクタに命中した場合は、対応する攻撃力パラメータの値(“30”)に応じたダメージを敵キャラクタに与えることができる。
【0103】
また、第3実施形態において、敵キャラクタ情報424cには、その名称と対応付けて、耐久力パラメータ、重要度パラメータ、及び兵装情報が格納される。図13は、第3実施形態における敵キャラクタ情報424cのデータ構成の一例を示す図である。図13に示すように、敵キャラクタ情報424cにおいて、機体を構成する部位毎に、耐久力パラメータの元値及び現在値と、重要度パラメータとがそれぞれ設定されている。また、兵装情報として、当該敵キャラクタが装備する武器毎に、残弾数及び攻撃力パラメータがそれぞれ設定されている。
【0104】
例えば、図13の例では、敵キャラクタである“攻撃機A30”は、胴体の耐久力パラメータが元値“35”であるところ、既にダメージを受けて現在値“5”となっており、自キャラクタの攻撃に成否に応じて、該当する部位の耐久力パラメータの現在値が減っていく。
【0105】
具体的には、攻撃判定部222が、自キャラクタの攻撃が敵キャラクタに命中したと判定した場合に、先ず、命中部位を特定する。例えば、機体の胴部に攻撃が命中した場合には命中部位を胴体とし、機体の後部(エンジン部分)に攻撃が命中した場合には命中部位をエンジンとする、といった具合である。
【0106】
そして、攻撃判定部222は、この攻撃に用いられた武器に設定されている攻撃力パラメータを、自キャラクタ情報424aをもとに保有キャラクタ情報424bから読み出し、読み出した攻撃力パラメータの値を、後述する敵キャラクタ情報424cに格納されている命中部位の耐久力パラメータの現在値から減算して、敵キャラクタ情報424cを更新する。
【0107】
ここで、自キャラクタの攻撃によって撃破された敵キャラクタの各部位に対する被弾状態の具体例について、図14を参照して説明する。例えば、図14(a)において、胴体に着目すれば、ゲーム中に、自キャラクタが発射したミサイル1発、機関砲1発が敵キャラクタの胴体部分に命中し、これにより胴体の耐久力パラメータの現在値が“−5”となって破壊されたと判定されたことを示している。同様にして、図14(a)に示すように、主翼及び尾翼がさらに破壊されたと判定された場合、図13に示す敵キャラクタ情報424cに設定されている重要度パラメータの値に従ってその合計値は“9”となる。この場合には、3箇所以上の部位が破壊されていることにより撃破されたと判定するが、上記したように、鹵獲決定部224により重要度パラメータの合計値が閾値“6”以下ではないと判定され、当該敵キャラクタの鹵獲を失敗とする。
【0108】
一方、図14(b)に示すように、自キャラクタの攻撃によりエンジン、主翼、及び尾翼の3箇所が破壊されたと判定された場合、図13に示す敵キャラクタ情報424cに設定される重要度パラメータの値に従ってその合計値は“6”となる。この場合には、3箇所以上の部位が破壊されていることにより撃破されたと判定するが、上記したように、鹵獲決定部224により重要度パラメータの合計値が閾値“6”以下と判定され、当該敵キャラクタの鹵獲を成功とする。
【0109】
[動作]
次に、図15を参照して、第3実施形態における鹵獲決定部224の動作について説明する。図15は、第3鹵獲決定処理の実行に係る鹵獲決定部224の動作の一例を示すフローチャートである。この第3鹵獲決定処理は、鹵獲決定部224が第3鹵獲決定プログラム422aを読み出して実行することにより実現されるものである。
【0110】
図15に示すように、鹵獲決定部224は、攻撃判定部222により更新される、敵キャラクタの機体を構成する部位のうち、3箇所以上の部位の耐久力パラメータの現在値が“0”以下となった場合に(ステップc10:YES)、当該敵キャラクタを撃破させると判定し、先ず、撃破表示処理を実行する(ステップc20)。
【0111】
続いて、鹵獲決定部224は、敵キャラクタ情報424cを参照し、破壊された(耐久力パラメータの現在値が“0”以下となった)各部位に設定されている重要度パラメータを読み出して合計値を算出する(ステップc30)。
【0112】
そして、鹵獲決定部224は、算出した合計値が閾値“6”以下か否かを判定し、閾値“6”以下の場合には(ステップc40:YES)、鹵獲成功として、保有キャラクタ情報424bに敵キャラクタ情報424cを追加して更新し(ステップc50)、本処理を終了する。具体的には、鹵獲決定部224は、敵キャラクタ情報424cをもとに、図12に示して説明した保有キャラクタデータ425のデータ構成に従った保有キャラクタデータを生成し、生成した保有キャラクタデータを保有キャラクタ情報424bに追加する。すなわち、鹵獲決定部224は、敵キャラクタ情報424cのキャラクタ名と、例えば、敵キャラクタ情報424cにおいて部位毎に設定されている耐久力パラメータの元値の平均値及び現在値の平均値と、敵キャラクタ情報424cに設定されている兵装情報とを対応付けて保有キャラクタデータを生成し、保有キャラクタ情報424bに追加する。
【0113】
以上説明したように、第3実施形態によれば、敵キャラクタの機体を構成する部位のうち、3個所以上の部位に設定される耐久力パラメータの現在値が“0”以下となった場合に、敵キャラクタを撃破させ、当該破壊された各部位に設定されている重要度パラメータの合計値が閾値“6”以下か否かを判定することによって、撃破させた敵キャラクタを鹵獲するか否かを決定することができる。これによれば、破壊された部位の重要度に応じて当該敵キャラクタを鹵獲の対象とするか否かを決定することができる。
【0114】
〔第4実施形態〕
次に、第4実施形態について説明する。尚、以下では、機能構成、ハードウェア構成等、第1実施形態と同様の部分については同一の符号を付して説明は省略する。
【0115】
第4実施形態では、敵キャラクタには、例えば、“胴体”、“エンジン”といった機体の部位毎に、それぞれ耐久力パラメータの元値及び現在値が設定されるとともに、機体全体の耐久力パラメータの元値及び現在値が設定されている。
【0116】
第4実施形態のフライトシューティングゲームでは、自キャラクタの攻撃が敵キャラクタに命中すると、命中部位が特定されて該当部位の耐久力パラメータの現在値が減少し、その値が所定の値(例えば、“0”)以下となった部位は破壊されたと判定される。また、自キャラクタの攻撃が敵キャラクタに命中する度に、機体全体の耐久力パラメータの現在値が、例えば自キャラクタの用いた武器に対応する攻撃力パラメータの値ずつ減少する。そして、所定数個所(例えば、第4実施形態では1個所)の部位に設定される耐久力パラメータの現在値が所定の値“0”以下となった敵キャラクタは撃破される。この際、機体全体の耐久力パラメータの現在値として設定されている値が、例えば“1”以上の場合に、当該撃破された敵キャラクタがプレーヤに鹵獲される。
【0117】
[記憶部の構成]
図16は、第4実施形態におけるゲーム装置の記憶部430の構成例を示す図である。第4実施形態におけるゲーム装置は、第1実施形態において図2に示したゲーム装置10の構成において、記憶部400を図16に示す記憶部430に置き換えた構成と同様の構成の装置により実現される。
【0118】
図16に示すように、記憶部430には、特に、第4実施形態を実現するため、ゲーム演算部220を鹵獲決定部224として機能させるための第4鹵獲決定プログラム432aを有するゲームプログラム432が格納される。
【0119】
第4実施形態において、鹵獲決定部224は、敵キャラクタの機体を構成する部位のうち、少なくとも1箇所の部位に設定される耐久力パラメータの現在値が“0”以下となった場合に、当該敵キャラクタが撃破されたと判定し、機体全体の耐久力パラメータの現在値が閾値“1”以上か否かに従って鹵獲の成否を決定する。具体的には、鹵獲決定部224は、機体全体の耐久力パラメータの現在値が閾値“1”以上の場合には鹵獲成功とする。
【0120】
また、記憶部430には、自キャラクタ情報434aと、保有キャラクタ情報434bと、敵キャラクタ情報434cとを含むゲームデータ434が格納される。尚、図示しないが、自キャラクタ情報434aには、第1実施形態において図3に示して説明した自キャラクタ情報404aと同様に、ゲーム開始前におけるプレーヤの自キャラクタ選択操作に応じて、後述する保有キャラクタ情報434bの中から選択されたキャラクタ名が格納される。
【0121】
また、第4実施形態において、保有キャラクタ情報434bには、第1実施形態と同様に、プレーヤが所持する保有キャラクタ毎に、その名称と対応付けて、耐久力パラメータ及び兵装情報が設定された保有キャラクタデータが格納される。図17は、保有キャラクタ情報434bのデータ構成の一例を示す図であり、同図に示す保有キャラクタ情報434bには、3種類の保有キャラクタデータ435(435−1〜3)が格納されている。そして、各保有キャラクタデータ435には、耐久力パラメータとして、元値及び現在値が設定されるとともに、兵装情報として、当該保有キャラクタが装備する武器毎に、残弾数及び攻撃力パラメータがそれぞれ設定されている。
【0122】
例えば、図17の例では、“戦闘機F40”の保有キャラクタは、武器としてミサイル及び機関砲を装備しており、ミサイルは、最大積載数“10”に対して残弾数“7”となっている。ゲーム開始前に“戦闘機F40”を選択する自キャラクタ選択操作が為された場合であって、ゲーム中にミサイルを発射する攻撃操作が為され、このミサイルによる攻撃が敵キャラクタに命中した場合は、対応する攻撃力パラメータの値(“7”)に応じたダメージを敵キャラクタに与えることができる。
【0123】
また、第4実施形態において、敵キャラクタ情報434cには、その名称と対応付けて、耐久力パラメータ及び兵装情報が格納される。図18は、第4実施形態における敵キャラクタ情報434cのデータ構成の一例を示す図である。図18に示すように、敵キャラクタ情報434cにおいて、機体を構成する部位毎に、耐久力パラメータの元値及び現在値が設定されるとともに、機体全体の耐久力パラメータの元値及び現在値が設定されている。また、兵装情報として、当該敵キャラクタが装備する武器毎に、残弾数及び攻撃力パラメータがそれぞれ設定されている。
【0124】
例えば、図18の例では、敵キャラクタである“攻撃機A40”は、尾翼の耐久力パラメータが元値“10”であるところ、既にダメージを受けて現在値“3”となっており、自キャラクタの攻撃に成否に応じて、該当する部位の耐久力パラメータの現在値が減っていく。また、機体全体の耐久力パラメータは、元値“10”であるところ、既にダメージを受けて現在値“3”となっており、自キャラクタの攻撃が成功する度に、その攻撃に用いられた武器の攻撃力パラメータの値ずつ減っていく。
【0125】
具体的には、攻撃判定部222が、先ず、第3実施形態と同様に、自キャラクタの攻撃が敵キャラクタに命中したと判定した場合に、命中部位を特定する。
【0126】
そして、攻撃判定部222は、この攻撃に用いられた武器に設定されている攻撃力パラメータを、自キャラクタ情報434aをもとに保有キャラクタ情報434bから読み出し、読み出した攻撃力パラメータの値を、後述する敵キャラクタ情報434cに格納されている命中部位の耐久力パラメータの現在値、及び機体全体の耐久力パラメータの現在値からそれぞれ減算して、敵キャラクタ情報434cを更新する。
【0127】
ここで、敵キャラクタの耐久力パラメータの現在値が、図18の状態から自キャラクタの攻撃によって撃破された場合における、当該敵キャラクタの各部位に対する被弾状態の具体例について、図19を参照して説明する。例えば、図19(a)において、エンジンに着目すれば、ゲーム中に、自キャラクタが発射した機関砲2発が敵キャラクタのエンジン部分に命中し、これによりエンジンの耐久力パラメータの現在値が“−1”となって破壊されたと判定されたことを示している。この場合には、敵キャラクタは2発の機関砲(攻撃力パラメータ“3”)が命中した状態で撃破されたことになり、機体全体の耐久力パラメータの現在値は“4”である。したがって、上記したように、鹵獲決定部224によりその値閾値“1”以上と判定され、当該敵キャラクタの鹵獲を成功とする。
【0128】
一方、図19(b)に示すように、自キャラクタの攻撃により敵キャラクタの胴体部分にミサイル1発が、主翼部分に機関砲1発が、尾翼部分にミサイル2発が、それぞれ命中し、耐久力パラメータの現在値が“0”以下となった尾翼が破壊されたと判定された場合、敵キャラクタは、3発のミサイル(攻撃力パラメータ“7”)と、1発の機関砲が命中した状態で撃破されたことになり、機体全体の耐久力パラメータの現在値は“−14”である。この場合には、上記したように、鹵獲決定部224によりその値は閾値“1”以上ではないと判定され、当該敵キャラクタの鹵獲を失敗とする。
【0129】
[動作]
次に、図20を参照して、第4実施形態における鹵獲決定部224の動作について説明する。図20は、第4鹵獲決定処理の実行に係る鹵獲決定部224の動作の一例を示すフローチャートである。この第4鹵獲決定処理は、鹵獲決定部224が第4鹵獲決定プログラム432aを読み出して実行することにより実現されるものである。
【0130】
図20に示すように、鹵獲決定部224は、攻撃判定部222により更新される、敵キャラクタの機体を構成する1箇所の部位に設定される耐久力パラメータの現在値が“0”以下となった場合に(ステップd10:YES)、当該敵キャラクタを撃破させると判定し、先ず、撃破表示処理を実行する(ステップd20)。
【0131】
続いて、鹵獲決定部224は、敵キャラクタ情報434cを参照し、機体全体の耐久力パラメータの現在値が閾値“1”以上か否かを判定し、閾値“1”以上の場合には(ステップd30:YES)、鹵獲成功として、保有キャラクタ情報434bに敵キャラクタ情報434cを追加して更新し(ステップd40)、本処理を終了する。具体的には、鹵獲決定部224は、敵キャラクタ情報434cをもとに、図17に示して説明した保有キャラクタデータ435のデータ構成に従った保有キャラクタデータを生成し、生成した保有キャラクタデータを保有キャラクタ情報434bに追加する。すなわち、鹵獲決定部224は、敵キャラクタ情報434cのキャラクタ名と、例えば、敵キャラクタ情報434cにおいて部位毎に設定されている耐久力パラメータの元値の平均値及び現在値の平均値と、敵キャラクタ情報434cに設定されている兵装情報とを対応付けて保有キャラクタデータを生成し、保有キャラクタ情報434bに追加する。
【0132】
以上説明したように、第4実施形態によれば、敵キャラクタの機体を構成する1個所の部位に設定される耐久力パラメータの現在値が“0”以下となった場合に、敵キャラクタを撃破させ、当該時点での機体全体の耐久力パラメータの値が閾値“1”以下か否かを判定することによって、撃破させた敵キャラクタを鹵獲するか否かを決定することができる。
【0133】
〔第5実施形態〕
次に、第5実施形態について説明する。尚、以下では、機能構成、ハードウェア構成等、第1実施形態と同様の部分については同一の符号を付して説明は省略する。
【0134】
第5実施形態では、敵キャラクタには、耐久力パラメータの元値及び現在値と、当該敵キャラクタの機体の形状の保存状態を表す形状保存度パラメータの元値及び現在値とが設定されている。
【0135】
第5実施形態のフライトシューティングゲームでは、自キャラクタの攻撃が敵キャラクタに命中すると、当該敵キャラクタに設定される耐久力パラメータの現在値が減少するとともに、形状保存度パラメータの値が減少する。そして、耐久力パラメータの現在値が所定の値(例えば、“0”)以下となった敵キャラクタは撃破される。この際、敵キャラクタの形状保存度パラメータの現在値として設定されている値が、例えば“1”以上の場合に、当該撃破された敵キャラクタがプレーヤに鹵獲される。
【0136】
[記憶部の構成]
図21は、第5実施形態におけるゲーム装置の記憶部440の構成例を示す図である。第5実施形態におけるゲーム装置は、第1実施形態において図2に示したゲーム装置10の構成において、記憶部400を図21に示す記憶部440に置き換えた構成と同様の構成の装置により実現される。
【0137】
図21に示すように、記憶部440には、特に、第5実施形態を実現するため、ゲーム演算部220を鹵獲決定部224として機能させるための第5鹵獲決定プログラム442aを有するゲームプログラム442が格納される。
【0138】
第5実施形態において、鹵獲決定部224は、敵キャラクタの耐久力パラメータの現在値が“0”以下となった場合に、当該敵キャラクタの形状保存度パラメータの現在値が閾値“1”以上か否かに従って当該敵キャラクタの鹵獲の成否を決定する。具体的には、鹵獲決定部224は、形状保存度パラメータの現在値が閾値“1”以上の場合には鹵獲成功とする。
【0139】
また、記憶部440には、自キャラクタ情報444aと、保有キャラクタ情報444bと、敵キャラクタ情報444cとを含むゲームデータ444が格納される。尚、図示しないが、自キャラクタ情報444aには、第1実施形態において図4に示して説明した自キャラクタ情報404aと同様に、ゲーム開始前におけるプレーヤの自キャラクタ選択操作に応じて、後述する保有キャラクタ情報444bの中から選択されたキャラクタ名が格納される。
【0140】
また、第5実施形態において、保有キャラクタ情報444bには、第1実施形態と同様に、プレーヤが所持する保有キャラクタ毎に、その名称と対応付けて、耐久力パラメータ及び兵装情報が設定された保有キャラクタデータが格納される。図22は、保有キャラクタ情報444bのデータ構成の一例を示す図であり、同図に示す保有キャラクタ情報444bには、3種類の保有キャラクタデータ445(445−1〜3)が格納されている。そして、各保有キャラクタデータ445には、耐久力パラメータとして、元値及び現在値が設定されている。また、兵装情報として、当該保有キャラクタが装備する武器毎に、残弾数及び攻撃力パラメータがそれぞれ設定されており、攻撃力パラメータとして、耐久力パラメータに対する攻撃力パラメータ及び形状保存度パラメータに対する攻撃力パラメータが設定されている。
【0141】
例えば、図22の例では、“戦闘機F50”の保有キャラクタは、武器としてミサイル、及び機関砲を装備しており、ミサイルは、最大積載数“10”に対して残弾数“8”となっている。ゲーム開始前に“戦闘機F50”を選択する自キャラクタ選択操作が為された場合であって、ゲーム中にミサイルを発射する攻撃操作が為され、このミサイルによる攻撃が敵キャラクタに命中した場合は、対応する攻撃力パラメータの値に応じたダメージを敵キャラクタに与えることができる。より具体的には、対応する対)耐久力の攻撃力パラメータの値(“3”)に応じたダメージを敵キャラクタの耐久力に与えることができるとともに、対)形状保存度の攻撃力パラメータの値(“4”)に応じたダメージを敵キャラクタの形状保存度に与えることとなる。
【0142】
また、第5実施形態において、敵キャラクタ情報444cには、その名称と対応付けて、耐久力パラメータ、形状保存度パラメータ、兵装情報、及び位置情報が格納される。図23は、第5実施形態における敵キャラクタ情報444cのデータ構成の一例を示す図である。図23に示すように、敵キャラクタ情報444cには、耐久力パラメータとして、その元値及び現在値が設定されるとともに、形状保存度パラメータとして、当該敵キャラクタに予め設定された形状保存度パラメータの元値、及び自キャラクタによる攻撃の成否に応じて随時更新される現在値が設定されている。そして、兵装情報として、当該敵キャラクタが装備する武器毎に、残弾数及び攻撃力パラメータがそれぞれ設定されている。さらに、位置情報として、当該敵キャラクタのワールド座標系座標値(ゲーム空間中の座標値)が格納される。
【0143】
例えば、図23の例では、敵キャラクタである“攻撃機A50”は、耐久力パラメータが元値“5”であるところ、既にダメージを受けて現在値“2”となっており、自キャラクタの攻撃の成否に応じて耐久力パラメータの現在値が減っていく。また、形状保存度パラメータは、元値“6”であるところ、既にダメージを受けて現在値“2”となっており、自キャラクタの攻撃に成否の応じて形状保存度パラメータの現在値が減っていく。
【0144】
具体的には、攻撃判定部222が、自キャラクタの攻撃が敵キャラクタに命中したと判定した場合に、この攻撃に用いられた武器に設定されている攻撃力パラメータを、自キャラクタ情報404aをもとに保有キャラクタ情報444bから読み出し、対)耐久力の攻撃力パラメータの値を敵キャラクタ情報444cに格納されている耐久力パラメータの現在値から減算するとともに、対)形状保存度の攻撃力パラメータの値を敵キャラクタ情報444cに格納されている形状保存度パラメータの現在値から減算し、敵キャラクタ情報444cを更新する。
【0145】
例えば、ゲーム中に、耐久力パラメータの元値が“5”であって、形状保存度パラメータの元値が“6”の敵キャラクタに対して、自キャラクタが発射したミサイル(対)耐久力の攻撃力パラメータが“3”であって、対)形状保存度の攻撃力パラメータが“4”)2発が命中した場合には、2発目のミサイルが命中した時点で、当該敵キャラクタの耐久力パラメータの現在値が“0”以下となって当該敵キャラクタは撃破される。また、この際、形状保存度パラメータの現在値は“−2”である。したがって、上記したように、鹵獲決定部224によりその閾値“1”以上とではないと判定され、当該敵キャラクタの鹵獲を失敗とする。
【0146】
一方、ゲーム中に、耐久力パラメータの元値が“5”であって、形状保存度パラメータの元値が“6”の敵キャラクタに対して、自キャラクタが発射した機関砲(対)耐久力の攻撃力パラメータが“3”であって、対)形状保存度の攻撃力パラメータが“1”)2発が命中した場合には、2発目の機関砲が命中した時点で、当該敵キャラクタの耐久力パラメータの現在値が“0”以下となって当該敵キャラクタは撃破される。また、この際、形状保存度パラメータの現在値は“4”である。したがって、上記したように、鹵獲決定部224によりその値閾値“1”以上と判定され、当該敵キャラクタの鹵獲を成功とする。
【0147】
[動作]
次に、図24を参照して、第5実施形態における鹵獲決定部224の動作について説明する。図24は、第5鹵獲決定処理の実行に係る鹵獲決定部224の動作の一例を示すフローチャートである。この第5鹵獲決定処理は、鹵獲決定部224が第5鹵獲決定プログラム442aを読み出して実行することにより実現されるものである。
【0148】
図24に示すように、鹵獲決定部224は、攻撃判定部222により更新される敵キャラクタの耐久力パラメータの現在値が“0”以下となった場合に(ステップe10:YES)、当該敵キャラクタを撃破させると判定し、先ず、撃破表示処理を実行する(ステップe20)。
【0149】
続いて、鹵獲決定部224は、敵キャラクタ情報444cを参照して、形状保存度パラメータの現在値が閾値“1”以上か否かを判定し、閾値“1”以上の場合には(ステップe30:YES)、鹵獲決定部224は、続いて、敵キャラクタ情報444cから敵キャラクタの耐久力パラメータの現在値が“0”以下となった時点での位置情報を読み出して、撃破された際の敵キャラクタが位置するゲーム空間中の高度を算出する(ステップe40)。
【0150】
そして、鹵獲決定部224は、算出した高度が100m以下の場合には(ステップe50:YES)、鹵獲成功として、保有キャラクタ情報444bに敵キャラクタ情報444cを追加して更新し(ステップe60)、本処理を終了する。具体的には、鹵獲決定部224は、敵キャラクタ情報444cをもとに、図22に示して説明した保有キャラクタデータ445のデータ構成に従った保有キャラクタデータを生成し、生成した保有キャラクタデータを保有キャラクタ情報444bに追加する。すなわち、鹵獲決定部224は、敵キャラクタ情報444cに設定されているキャラクタ名と、耐久力パラメータの元値及び現在値と、兵装情報とを対応付けて保有キャラクタデータを生成し、保有キャラクタ情報444bに追加する。
【0151】
以上説明したように、第5実施形態によれば、敵キャラクタに設定される耐久力パラメータの現在値が“0”以下となった場合に、敵キャラクタを撃破させ、このときの形状保存度パラメータの現在値が閾値“1”以上か否かを判定することによって、撃破させた敵キャラクタを鹵獲するか否かを決定することができる。これによれば、敵キャラクタが受けた形状保存度に対するダメージに応じて、当該敵キャラクタを鹵獲の対象とするか否かを決定することができる。
【0152】
そして、撃破された際の敵キャラクタの地上からの高度に基づいて、当該敵キャラクタの鹵獲の成否を決定することができる。これによれば、撃破されて墜落した敵キャラクタの損傷状態の良否を撃破された際の敵キャラクタの高度によって想定し、当該敵キャラクタを鹵獲するか否かを決定することができる。
【0153】
尚、第5実施形態では、撃破された際の敵キャラクタの高度に基づいて、当該敵キャラクタを鹵獲するか否かを決定することとしたが、撃破されて墜落した敵キャラクタの落下位置に基づいて、当該敵キャラクタの鹵獲の成否を決定することとしてもよい。
【0154】
具体的には、鹵獲決定部224は、敵キャラクタに設定される耐久力パラメータの現在値が“0”以下となって、当該敵キャラクタの撃破表示処理を実行した後で、敵キャラクタの落下制御処理を実行する。具体的には、鹵獲決定部224は、撃破時の敵キャラクタの水平方向の速度を維持したまま、一定の速度で当該敵キャラクタを降下させる制御を行うとともに、敵キャラクタと地形オブジェクトとが交差した際に、当該位置を敵キャラクタの落下位置に決定する。
【0155】
そしてこの際、鹵獲決定部224は、当該落下位置の地形オブジェクトを判定し、当該敵キャラクタを鹵獲するか否かを決定する。具体的には、例えば、森林や草原等の草木の繁った地点(草木として設定された地形オブジェクト)に墜落した敵キャラクタは鹵獲する、というように、落下位置の地形に応じて、敵キャラクタを鹵獲するか否かを決定する。これによれば、撃破されて墜落した敵キャラクタの損傷状態の良否を敵キャラクタの落下位置の地形によって想定し、当該敵キャラクタを鹵獲するか否かを決定することができる。
【0156】
[変形例]
以上、本発明についての好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記したものに限らず、発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜変更可能である。
【0157】
例えば、上記した各実施形態では、敵キャラクタに設定される耐久力パラメータの値が所定の値(“0”)以下となった場合や、敵キャラクタを構成する部位のうちの所定数箇所が破壊された場合に、当該敵キャラクタの鹵獲の成否を決定することとしたが、以下のようにしてもよい。
【0158】
例えば、ゲーム画面に表示される敵キャラクタに照準が重なり、当該敵キャラクタが自キャラクタの射程範囲に入った際に、照準が自動的にロックオン(攻撃目標として設定)するように構成されている場合には、鹵獲決定部224が、ロックオンしてからの時間をパラメータ値として更新し、当該経過時間が予め設定された基準時間に達した場合に、当該敵キャラクタの鹵獲成功を決定することとしてもよい。
【0159】
或いは、鹵獲決定部224が、敵キャラクタが離着陸する空母や空港、或いは敵キャラクタに装備させる武器を製造する工場等が自キャラクタの攻撃により占拠又は撃破された場合に、当該敵キャラクタの鹵獲成功を決定することとしてもよい。具体的には、敵キャラクタの空母(帰属キャラクタ)が占拠又は撃破された場合を想定すれば、例えば、攻撃判定部222が、敵キャラクタが離着陸する空母が占拠又は撃破されたか否か(帰属の可/不可)を表すフラグ情報をパラメータ値として更新する。そして、鹵獲決定部224は、前述のフラグ情報が、空母が占拠又は撃破されたことを表す情報に更新された場合に、当該敵キャラクタの鹵獲成功を決定する。
【0160】
或いは、鹵獲決定部224が、敵キャラクタの装備している武器の残弾数が“0”になった場合に、当該敵キャラクタの鹵獲成功を決定することとしてもよい。
【0161】
また、上記した各実施形態では、鹵獲したキャラクタをプレーヤが操縦操作可能な保有キャラクタとして追加する場合について説明したが、プレーヤが操縦操作する自キャラクタと、コンピュータが自動操縦する味方キャラクタである僚機とがチームを構成する形態のフライトシューティングゲームに適用した場合には、鹵獲した敵キャラクタが、次回からのゲームに僚機として使用されることとしてもよい。
【0162】
また、上記した第3実施形態又は第4実施形態において、敵キャラクタを構成する部位のうち、破壊された部位の数に応じて当該敵キャラクタが撃破されたか否かを判定することとしたが、予め決められた特定の部位(例えば、エンジン)が破壊された場合に、当該敵ャラクタが撃破されたと判定することとしてもよい。
【0163】
また、上記した第5実施形態において、撃破された際の敵キャラクタの高度や、撃破されて墜落した敵キャラクタの落下位置に基づいて、当該敵キャラクタの鹵獲の成否を決定することとしたが、第1〜第4実施形態の各実施形態において、同様の処理を付加して敵キャラクタの鹵獲の成否を決定することとしてもよい。
【0164】
具体例としては、例えば、第1及び第2実施形態では、所定の確率に従って鹵獲の成否を決定することとしたが、撃破された際の敵キャラクタの高度や落下位置に基づいて鹵獲の成否を決定してもよい。
【0165】
また、鹵獲の成否を決定するための所定の確率を、撃破された際の敵キャラクタの高度や落下位置に応じて変更することとしてもよい。すなわち、撃破された際の敵キャラクタの高度が低くなるにつれて鹵獲が成功する確率が高くなるように、前記所定の確率を設定することとしてもよい。或いは、地形オブジェクト毎に前記所定の確率を設定しておき、落下位置の地形オブジェクトに応じた確率で、当該敵キャラクタの鹵獲の成否を決定することとしてもよい。具体的には、上記した例で言えば、草木として設定された地形オブジェクトに墜落した敵キャラクタの鹵獲が成功する確率が高くなるように、当該地形オブジェクトに前記所定の確率を設定する。
【0166】
また、撃破させた際の敵キャラクタの高度や落下位置を加味して、当該敵キャラクタの鹵獲の成否を決定することとしてもよい。具体的には、例えば、第2実施形態では、敵キャラクタを空中分解させるか地面に墜落させるかを、“0”以下となった耐久力パラメータの現在値に応じて決定し、地面に墜落した敵キャラクタを所定の確率で鹵獲することとしたが、撃破させた際の敵キャラクタの高度や落下位置に応じて、当該敵キャラクタを空中分解させるか地面に墜落させるかを決定することとしてもよい。具体的には、予め、高度と対応付けて、或いは地形オブジェクト毎にそれぞれダメージ値を設定しておく。そして、敵キャラクタを撃破させた際に、その高度或いは落下位置に応じて、耐久力パラメータの現在値から該当するダメージ値を減算し、得られた値に基づいて、当該敵キャラクタを空中分解させるか地面に墜落させるかを決定する。
【0167】
また、上記した各実施形態においては、鹵獲した敵キャラクタを保有キャラクタに加えることとしたが、更に次のような処理を追加することとしてもよい。
【0168】
(1)ゲームシナリオの分岐
鹵獲した敵キャラクタが特定の敵キャラクタか否かに応じてゲームシナリオを分岐することとしてもよい。例えば、いわゆるボスキャラを鹵獲した場合に、他の敵キャラクタを撃破していなくとも、自キャラクタ側の勝利としてゲームを終了させることとしたり、予め定められた敵キャラクタを鹵獲できたか否かに応じて次のゲームステージを変更するといった処理を行っても良い。
【0169】
(2)自キャラクタ又は自軍の所定能力パラメータの変更
例えば、特殊なエンジンを搭載したキャラクタや自軍にない武器を備えたキャラクタといった特殊キャラクタを鹵獲した場合に、自キャラクタ側(自キャラクタ又は自軍)の所定能力に関わるパラメータを上げることとしてもよい。より詳細に説明すると、例えば、複数のゲームステージをクリアしていくゲームにおいて、当該ゲームステージにおいて鹵獲した敵キャラクタに特殊キャラクタが含まれていたか否かに応じて、自キャラクタ又は自軍の所定能力に関わるパラメータ(例えば、装備することのできる兵装の種類を規定するパラメータや技術力・攻撃力のパラメータ、武器及び戦闘機の製造能力に関わるパラメータ等)を、ボーナス的に増加させる。
【0170】
(3)鹵獲したキャラクタの売却
ゲームステージの勝敗等に応じて増減されるパラメータとして戦費が設定されており、その戦費に応じて武器や保有キャラクタとなる戦闘機を購入できるといったゲームの場合に、鹵獲したキャラクタを売却し、その売却益を戦費に加算できることとしてもよい。
またその場合、破壊されていない部位に応じて売却益の額を増減することとしてもよい。例えば、破壊されていない部位の重要度パラメータの値や、破壊されていない部位に設定されている鹵獲時の耐久力パラメータの値に応じて、その額を増減するとしてよい。
【0171】
また、本発明は、図1に示した家庭用ゲーム機だけでなく、業務用ゲーム機携帯型ゲーム機、パソコン等の汎用コンピュータ、多数のプレーヤが参加する大型アトラクション装置等の種々の装置にも同様に適用することができる。
【0172】
例えば図25は、本発明を業務用ゲーム機1200に適用した場合の概観例を示す図である。図25に示す業務用ゲーム機1200において、プレーヤは、スピーカ1208から出力されるゲーム音を聞きながら操作レバー1204或いは操作ボタン1202を操作し、ディスプレイ1206に表示されるゲーム画像を見ながらゲームを楽しむ。
【0173】
この業務用ゲーム機1200に内蔵されるシステム基板1210には、CPU、画像生成IC、音生成IC等が実装されている。そして、例えば、図2に示した第1実施形態のゲームプログラム402やゲームデータ404等が、システム基板1210上の情報記憶媒体であるメモリ1212に格納されている。尚、図2に示す操作部100は操作レバー1204及び操作ボタン1202に、図2に示す表示部300はディスプレイ1206に、それぞれ相当するものである。
【0174】
また、本発明は、スタンドアローンの装置によって実行されるゲームに限らず、ネットワークゲームと呼ばれているゲームに適用しても構わない。ネットワークゲームを実現するシステム構成としては、(1)家庭に設置してあるパソコンや家庭用ゲーム機等をゲーム端末とし、インターネット網や専用回線網等の有線/無線の通信回線を通じてサーバと接続する構成、(2)サーバを用いることなく複数のゲーム端末同士が通信回線で接続される構成、(3)複数のゲーム端末同士が通信回線で接続されるが、その内の1台がサーバ機能を有する構成、(4)複数のゲーム端末が物理的に結合し、全体として1台のシス
テム(例えば、業務用のゲームシステム)となっている構成等がある。
【0175】
また、本発明の適用可能なゲームは、フライトシューティングゲームに限らず、他のシューティングゲームに適用可能であることは勿論であり、また、自キャラクタと敵キャラクタとが対戦するゲームであれば、同様に適用することができる。例えば、格闘ゲーム、アクションゲーム、ロールプレイングゲーム、スポーツゲーム、その他の各種ゲームにおける対戦にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0176】
【図1】ゲーム装置を家庭用ゲーム機に適用した場合の概観図。
【図2】第1実施形態におけるゲーム装置の機能構成の一例を示すブロック図。
【図3】第1実施形態における自キャラクタ情報のデータ構成の一例を示す図。
【図4】第1実施形態における保有キャラクタ情報のデータ構成の一例を示す図。
【図5】第1実施形態における敵キャラクタ情報のデータ構成の一例を示す図。
【図6】第1実施形態における鹵獲決定用テーブルの一例を示す図。
【図7】第1鹵獲決定処理の一例を示すフローチャート。
【図8】ゲーム装置のハードウェア構成の一例を示す図。
【図9】第2実施形態におけるゲーム装置の記憶部の構成例を示す図。
【図10】第2鹵獲決定処理の一例を示すフローチャート。
【図11】第3実施形態におけるゲーム装置の記憶部の構成例を示す図。
【図12】第3実施形態における自キャラクタ情報のデータ構成の一例を示す図。
【図13】第3実施形態における敵キャラクタ情報のデータ構成の一例を示す図。
【図14】自キャラクタの攻撃によって敵キャラクタが撃破される際の具体例について説明するための図。
【図15】第3鹵獲決定処理の一例を示すフローチャート。
【図16】第4実施形態におけるゲーム装置の記憶部の構成例を示す図。
【図17】第4実施形態における自キャラクタ情報のデータ構成の一例を示す図。
【図18】第4実施形態における敵キャラクタ情報のデータ構成の一例を示す図。
【図19】自キャラクタの攻撃によって敵キャラクタが撃破される際の具体例について説明するための図。
【図20】第4鹵獲決定処理の一例を示すフローチャート。
【図21】第5実施形態におけるゲーム装置の記憶部の構成例を示す図。
【図22】第5実施形態における自キャラクタデータのデータ構成の一例を示す図。
【図23】第5実施形態における敵キャラクタデータのデータ構成の一例を示す図。
【図24】第5鹵獲決定処理の一例を示すフローチャート。
【図25】業務用ゲーム機の一例を示す図。
【符号の説明】
【0177】
10 ゲーム装置
100 操作部
200 処理部
220 ゲーム演算部
222 攻撃判定部
224 鹵獲決定部
240 画像生成部
300 表示部
400 記憶部
402 ゲームプログラム
402a 第1鹵獲決定プログラム
404 ゲームデータ
404a 自キャラクタ情報
404b 保有キャラクタ情報
404c 敵キャラクタ情報
404d 鹵獲決定用テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、ゲーム開始前にプレーヤによって保有キャラクタの中から選択された自キャラクタを、プレーヤの操作入力に従って攻撃動作させる制御を行い、自動制御する敵キャラクタと対戦するゲームを実行させるためのプログラムであって、
前記敵キャラクタを前記自キャラクタの攻撃目標として設定し、この設定された旨を報知する目標設定制御手段、
前記目標設定制御手段による攻撃目標の設定からの経過時間を計時する攻撃目標設定経過時間計時手段、
前記攻撃目標設定経過時間計時手段により計時されている経過時間が所定の基準時間に到達したか否かを用いて鹵獲の成否を判定する成否判定手段、
前記成否判定手段により鹵獲成功と判定された場合に、当該敵キャラクタを前記プレーヤの保有キャラクタに追加する追加手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項2】
前記敵キャラクタの耐久力パラメータの値を、前記自キャラクタの攻撃に応じて減算する耐久力パラメータ更新手段として前記コンピュータを更に機能させるとともに、
前記成否判定手段が、前記耐久力パラメータの値が所定値に達し、且つ、前記攻撃目標設定経過時間計時手段により計時されている経過時間が所定の基準時間に到達した場合に鹵獲を成功と判定するように前記コンピュータを機能させる、
ための請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記敵キャラクタは飛行キャラクタであり、
前記耐久力パラメータの値が、空中分解する閾値として前記所定値より低く定められた空中分解閾値に達した場合に、前記敵キャラクタを空中分解する空中分解手段として前記コンピュータを更に機能させるとともに、
前記成否判定手段が、前記耐久力パラメータの現在値が前記空中分解閾値に達した場合には鹵獲を失敗と判定するように前記コンピュータを機能させる、
ための請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記自キャラクタの攻撃が当たった前記敵キャラクタの部位を判定する攻撃判定手段、
前記敵キャラクタの部位毎に設定された耐久力パラメータ値のうち、前記攻撃判定手段により判定された部位に対応する耐久力パラメータ値を、当該攻撃に応じて減算する耐久力パラメータ更新手段、
として前記コンピュータを更に機能させるとともに、
前記成否判定手段が、前記部位別の耐久力パラメータ値が所定の鹵獲可能条件を満たし、且つ、前記攻撃目標設定経過時間計時手段により計時されている経過時間が所定の基準時間に到達した場合に鹵獲を成功と判定するように前記コンピュータを機能させる、
ための請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
請求項1〜4の何れか一項に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。
【請求項6】
ゲーム開始前にプレーヤによって保有キャラクタの中から選択された自キャラクタを、プレーヤの操作入力に従って攻撃動作させる制御を行い、自動制御する敵キャラクタと対戦するゲームを実行するためのゲーム装置であって、
前記敵キャラクタを前記自キャラクタの攻撃目標として設定し、この設定された旨を報知する目標設定制御手段と、
前記目標設定制御手段による攻撃目標の設定からの経過時間を計時する攻撃目標設定経過時間計時手段と、
前記攻撃目標設定経過時間計時手段により計時されている経過時間が所定の基準時間に到達したか否かを用いて鹵獲の成否を判定する成否判定手段と、
前記成否判定手段により鹵獲成功と判定された場合に、当該敵キャラクタを前記プレーヤの保有キャラクタに追加する追加手段と、
を備えることを特徴とするゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2008−194526(P2008−194526A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−136296(P2008−136296)
【出願日】平成20年5月26日(2008.5.26)
【分割の表示】特願2004−38744(P2004−38744)の分割
【原出願日】平成16年2月16日(2004.2.16)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】