説明

プログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置

【課題】複数の味方プレーヤが参加するオンラインゲームにおいて、味方からの支援要請に速やかに応じられるようにする。
【解決手段】ゲーム中に他のプレーヤから支援要請が有った場合には、ゲーム画面中に表示されるレーダ画像W3に、援護支援要請した味方キャラクタ6と、同支援要請において味方キャラクタ6を狙う敵キャラクタ8(援護支援における攻撃目標とされる敵キャラクタ)とを、標準とは異なる特別なレーダ表示マークで表示する。また、攻撃支援要請した味方キャラクタ4の攻撃目標とされる敵キャラクタ2についても、援護支援に係る敵キャラクタ6とは異なる表示形態の特別なレーダ表示マークで表示する。したがって、プレーヤはレーダ画像を見ることで、支援要請している味方キャラクタが何所に存在し、どの種類の支援要請をしているかを速やかに理解し支援に応じることができるようになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームジャンルの一つに、プレーヤが戦闘機などの航空機を操縦して敵を攻撃する所謂コンバットフライトシミュレーションに分類されるゲームがある。プレーヤは、傭兵パイロット或いは正規軍パイロットとしてプレーヤキャラクタである戦闘機を操縦し、敵勢力の航空兵器や地上兵器を攻撃し、与えられた作戦を遂行する形式でゲームを楽しむ。
【0003】
近年では、プレーヤが操作する戦闘機(プレーヤキャラクタ)とコンピュータによって動作が自動制御される複数の僚機とで部隊を編成し、僚機に対して行動指令を出しながらゲームをプレイできるものも知られている(例えば、特許文献1を参照。)。具体的には、通常僚機はゲーム空間に分散して各個に索敵・攻撃するように制御されるが、プレーヤが「集合」指令を操作入力するとプレーヤキャラクタの周辺に集まるように動作制御され、更に「攻撃」指令の操作入力をすると、プレーヤキャラクタ前方の攻撃範囲内の敵を選択的に索敵・攻撃するように動作制御される。つまり、戦闘機のフライトシミュレーションを楽しむだけでなく、僚機の支援を受けて戦闘を勝ち抜くといったリアルなシチュエーションを楽しむことができる。
【特許文献1】特開2005−224281号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、コンバットフライトシミュレーションゲームをオンラインゲームとして実現する場合、前述の特許文献1とは異なり、プレーヤの僚機は別のゲーム装置で操作をする他プレーヤが操作することになる。そのため、味方同士で互いに支援し合うためには、公知のオンラインゲームがそうであるように音声チャットや文字メッセージのやり取りによって実際に支援を要請することになる。
【0005】
音声チャットや文字メッセージによって支援要請する場合、例えば、「こちら3番機です。スタジアム上空で交戦中。援護をお願いします。」といった具合に、ゲーム空間の具体的な場所の名前(この場合、「スタジアム上空」)を音声やメッセージに含め、何所で支援を要請しているかを伝える必要がある。ところが、コンバットフライトシミュレーションゲームの場合、常時プレーヤキャラクタの向いている方向が変わり、ゲーム画面に映し出されるゲーム空間の様子もめまぐるしく変わる。しかも、その多くがランドマークから離れた上空である。そのため、支援要請で具体的な場所を指定されたとしても、指定された場所を直ぐに特定し難く、速やかに支援に応じることが困難であった。味方プレーヤが多人数で、一度に複数の味方から支援要請が有った場合には更に困難となる。
【0006】
本発明は、こうした事情を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数の味方プレーヤが参加するオンラインゲームにおいて、味方からの支援要請に速やかに応じられるようにすることである。また、マイクやスピーカが無いために音声チャットができないプレイ環境のプレーヤであっても、支援要請を出すこと、またその支援要請を受けることを可能とすることを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決する第1の発明は、他機と通信接続されたコンピュータに、他機及び自機それぞれのプレーヤの操作入力に従って、ゲーム空間中を移動して敵キャラクタを攻撃する他機キャラクタ及び自機キャラクタそれぞれを制御して、通信ゲームを実行させるためのプログラムであって、前記敵キャラクタの位置及び状態の情報(例えば、図8のキャラクタステータスデータ520の敵キャラクタ制御データ520h)を少なくとも含む敵キャラクタ情報を他機との間で共有する敵キャラクタ情報共有手段(例えば、図5のゲーム演算部210、通信制御部270、通信部370、記憶部500、キャラクタステータスデータ520、図12のステップS10〜S14)、前記敵キャラクタの移動及び攻撃を制御する敵キャラクタ制御手段(例えば、図5のゲーム演算部210、通信制御部270、通信部370、記憶部500、キャラクタステータスデータ520、図12のステップS12、S16、S18)、自機キャラクタから見た或いは自機キャラクタを含む前記ゲーム空間の画像を生成するゲーム空間画像生成手段(例えば、図5のゲーム演算部210、画像生成部260、図13のステップS34)、前記ゲーム空間中の自機キャラクタを基準とする所定範囲内のキャラクタの位置関係を、各キャラクタそれぞれを示す表示体(例えば、図6のレーダ表示マーク516c,図7のレーダ表示マーク518c)を用いて表示するレーダ画像を生成するレーダ画像生成手段(例えば、図5のゲーム演算部210、画像生成部260、図13のステップS32)、他機から支援要請の信号を受信したことを検出する支援要請検出手段(例えば、図5のゲーム演算部210、図12のステップS26、S30)、前記検出された支援要請の信号を送信した他機の他機キャラクタが攻撃対象としている敵キャラクタを判定する攻撃対象敵キャラ判定手段(例えば、図5のゲーム演算部210、図11の支援要請受信履歴データ526、攻撃目標識別情報526d)、として前記コンピュータを機能させるとともに、前記レーダ画像生成手段が、前記支援要請検出手段の検出に応じて、前記所定範囲内のキャラクタのうち、前記判定された敵キャラクタを表す表示体の表示形態を可変して前記レーダ画像を生成するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0008】
また、第13の発明は、他機と通信接続され、他機及び自機それぞれのプレーヤの操作入力に従って、ゲーム空間中を移動して敵キャラクタを攻撃する他機キャラクタ及び自機キャラクタそれぞれを制御して、通信ゲームを実行するゲーム装置であって、前記敵キャラクタの位置及び状態の情報を少なくとも含む敵キャラクタ情報を他機との間で共有する敵キャラクタ情報共有手段と、前記敵キャラクタの移動及び攻撃を制御する敵キャラクタ制御手段と、自機キャラクタから見た或いは自機キャラクタを含む前記ゲーム空間の画像を生成するゲーム空間画像生成手段と、前記ゲーム空間中の自機キャラクタを基準とする所定範囲内のキャラクタの位置関係を、各キャラクタそれぞれを示す表示体を用いて表示するレーダ画像を生成するレーダ画像生成手段と、他機から支援要請の信号を受信したことを検出する支援要請検出手段と、前記検出された支援要請の信号を送信した他機の他機キャラクタが攻撃対象としている敵キャラクタを判定する攻撃対象敵キャラ判定手段と、を備えるとともに、前記レーダ画像生成手段が、前記支援要請検出手段の検出に応じて、前記所定範囲内のキャラクタのうち、前記判定された敵キャラクタを表す表示体の表示形態を可変して前記レーダ画像を生成するゲーム装置である。
【0009】
ここで言う「自機キャラクタ」とは、コンピュータに操作入力してプレーヤが操作するプレーヤキャラクタである。また、「他機キャラクタ」とは、例えば、自機キャラクタの味方勢力に属するキャラクタ、所謂味方キャラクタである。「通信ゲーム」とは、オンラインゲームやネットワークゲームなどと称されるゲームであり、複数のコンピュータが通信回線を介して接続されたシステムで同時に複数のプレーヤが参加するゲームである。
【0010】
第1及び第13の発明によれば、自機キャラクタ、他機キャラクタ及び敵キャラクタのゲーム空間内における相対的な位置関係を示すためのレーダ画像で、所定範囲内のキャラクタのうち、他機キャラクタの支援要請に係る攻撃対象とされる敵キャラクタを、表示体の表示形態を変えて表示することができる。
したがって、プレーヤはレーダ画像を見ることで、他機キャラクタから支援要請が有ったこと、そしてその支援要請において味方のプレーヤが攻撃して欲しいと望む敵キャラクタがゲーム空間中の何所にいるかを一瞥で認識することができる。したがって、例えばコンバットフライトシミュレーションゲームのようなゲームをオンラインゲームとして楽しむ場合であっても、支援要請された場所に速やかに向かい味方を支援することができるようになる。また、音声による支援要請ではないため、音声チャットのできないプレイ環境にあるプレーヤであっても、支援要請を出したり、また支援要請を受けることが可能となる。
【0011】
第2の発明は、第1の発明のプログラムであって、前記攻撃対象敵キャラ判定手段により判定された敵キャラクタを、当該敵キャラクタを攻撃対象としている他機キャラクタと関連づけて記憶する記憶手段(例えば、図5のゲーム演算部210、記憶部500、支援要請受信履歴データ526)、前記記憶手段により関連づけて記憶された敵キャラクタと他機キャラクタとの間の位置関係が、所定の離隔位置関係になったことを検出する離隔検出手段(例えば、図5のゲーム演算部210、図13のステップS34)、として前記コンピュータを機能させ、前記レーダ画像生成手段が、前記離隔検出手段により検出された敵キャラクタを表す表示体の表示形態を元の表示形態に戻すように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0012】
第2の発明によれば、第1の発明と同様の効果を奏するとともに、支援要請した他機キャラクタと、その支援要請において攻撃目標とされた敵キャラクタとの位置関係が所定の隔離位置関係になったときに、当該攻撃目標とされた敵キャラクタの表示体の表示形態を、特別な状態から元の標準状態に戻すことができる。例えば、ある他機キャラクタが敵キャラクタに付け狙われていて、この付け狙う敵キャラクタを攻撃するように支援を要請した場合、他機キャラクタと敵キャラクタとの位置関係が敵キャラクタからの攻撃を受けない程度に十分離れた場合に所定の隔離位置関係になったと検出するならば、支援要請の目的が解消された、つまり当該他機キャラクタの危機が去ったことをレーダ画像に反映することができる。
【0013】
第3の発明は、他機と通信接続されたコンピュータに、他機及び自機それぞれのプレーヤの操作入力に従って、ゲーム空間中を移動して敵キャラクタを攻撃する他機キャラクタ及び自機キャラクタそれぞれを制御して、通信ゲームを実行させるためのプログラムであって、前記敵キャラクタの位置及び状態の情報を少なくとも含む敵キャラクタ情報を他機との間で共有する敵キャラクタ情報共有手段、前記敵キャラクタの移動及び攻撃を制御する敵キャラクタ制御手段、自機キャラクタから見た或いは自機キャラクタを含む前記ゲーム空間の画像を生成するゲーム空間画像生成手段、前記ゲーム空間中の自機キャラクタを基準とする所定範囲内のキャラクタの位置関係を、各キャラクタそれぞれを示す表示体を用いて表示するレーダ画像を生成するレーダ画像生成手段、他機から支援要請の信号を受信したことを検出する支援要請検出手段、前記検出された支援要請の信号を送信した他機の他機キャラクタを攻撃対象としている敵キャラクタを判定する他機攻撃敵キャラ判定手段(例えば、図5のゲーム演算部210、図11の支援要請受信履歴データ526、攻撃目標識別情報526d)、として前記コンピュータを機能させるとともに、前記レーダ画像生成手段が、前記支援要請検出手段の検出に応じて、前記所定範囲内のキャラクタのうち、前記判定された敵キャラクタを表す表示体の表示形態を可変して前記レーダ画像を生成するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0014】
また、第14の発明は、他機と通信接続され、他機及び自機それぞれのプレーヤの操作入力に従って、ゲーム空間中を移動して敵キャラクタを攻撃する他機キャラクタ及び自機キャラクタそれぞれを制御して、通信ゲームを実行するゲーム装置であって、前記敵キャラクタの位置及び状態の情報を少なくとも含む敵キャラクタ情報を他機との間で共有する敵キャラクタ情報共有手段と、前記敵キャラクタの移動及び攻撃を制御する敵キャラクタ制御手段と、自機キャラクタから見た或いは自機キャラクタを含む前記ゲーム空間の画像を生成するゲーム空間画像生成手段と、前記ゲーム空間中の自機キャラクタを基準とする所定範囲内のキャラクタの位置関係を、各キャラクタそれぞれを示す表示体を用いて表示するレーダ画像を生成するレーダ画像生成手段と、他機から支援要請の信号を受信したことを検出する支援要請検出手段と、前記検出された支援要請の信号を送信した他機の他機キャラクタを攻撃対象としている敵キャラクタを判定する他機攻撃敵キャラ判定手段と、を備えるとともに、前記レーダ画像生成手段が、前記支援要請検出手段の検出に応じて、前記所定範囲内のキャラクタのうち、前記判定された敵キャラクタを表す表示体の表示形態を可変して前記レーダ画像を生成するゲーム装置である。
【0015】
ここで言う「自機キャラクタ」とは、コンピュータに操作入力してプレーヤが操作するプレーヤキャラクタである。また、「他機キャラクタ」とは、例えば自機キャラクタの味方勢力に属するキャラクタ、所謂味方キャラクタである。「通信ゲーム」とは、オンラインゲームやネットワークゲームなどと称されるゲームであり、複数のコンピュータが通信回線を介して接続されたシステムで同時に複数のプレーヤが参加するゲームである。
【0016】
第3の発明によれば、自機キャラクタ、他機キャラクタ及び敵キャラクタのゲーム空間内における相対的な位置関係を示すためのレーダ画像で、所定範囲内のキャラクタのうち、他機キャラクタの支援要請に係る攻撃対象とされる敵キャラクタ、本発明の場合支援要請をした他機キャラクタを攻撃対象として狙う敵キャラクタを、表示体の表示形態を変えて表示することができる。
したがって、プレーヤはレーダ画像を見ることで、他機キャラクタから支援要請が有ったこと、そしてその支援要請において味方のプレーヤが攻撃して欲しいと望む敵キャラクタがゲーム空間中の何所にいるかを一瞥で認識することができる。したがって、例えばコンバットフライトシミュレーションゲームのようなゲームをオンラインゲームとして楽しむ場合であっても、支援要請された場所に速やかに向かい味方を支援することができるようになる。
【0017】
第4の発明は、第3の発明のプログラムであって、前記他機攻撃敵キャラ判定手段により判定された敵キャラクタを、当該敵キャラクタが攻撃対象としている他機キャラクタと関連づけて記憶する記憶手段、前記記憶手段により関連づけて記憶された敵キャラクタと他機キャラクタとの間の位置関係が、所定の離隔位置関係になったことを検出する離隔検出手段、として前記コンピュータを機能させ、前記レーダ画像生成手段が、前記離隔検出手段により検出された敵キャラクタを表す表示体の表示形態を元の表示形態に戻すように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0018】
第4の発明によれば、第3の発明と同様の効果を奏するとともに、支援要請した他機キャラクタと、その支援要請において攻撃目標とされた敵キャラクタとの位置関係が所定の隔離位置関係になったときに、当該攻撃目標とされた敵キャラクタの表示体の表示形態を、特別な状態から元の標準状態に戻すことができる。例えば、ある他機キャラクタが敵キャラクタに付け狙われていて、この付け狙う敵キャラクタを攻撃するように支援を要請した場合、他機キャラクタと敵キャラクタとの位置関係が敵キャラクタからの攻撃を受けない程度に十分離れた場合に所定の隔離位置関係になったと検出するならば、支援要請の目的が解消された、つまり当該他機キャラクタの危機が去ったことをレーダ画像に反映することができる。
【0019】
第5の発明は、第1又は第2の発明のプログラムであって、前記支援要請検出手段が、前記支援要請として、攻撃支援要請と援護支援要請との少なくとも2つの支援要請の信号の受信を検出するように前記コンピュータを機能させ、他機キャラクタを攻撃対象としている敵キャラクタを判定する他機攻撃敵キャラ判定手段(例えば、図5のゲーム演算部210、図11の支援要請受信履歴データ526、攻撃目標識別情報526d)として前記コンピュータを機能させ、前記レーダ画像生成手段が、前記支援要請検出手段の攻撃支援要請の検出に応じて、前記所定範囲内のキャラクタのうち、前記攻撃対象敵キャラ判定手段により判定された敵キャラクタを表す表示体の表示形態を可変して前記レーダ画像を生成し、援護支援要請の検出に応じて、前記所定範囲内のキャラクタのうち、前記他機攻撃敵キャラ判定手段により判定された敵キャラクタを表す表示体の表示形態を可変して前記レーダ画像を生成するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0020】
第5の発明によれば、第1又は第2の発明と同様の効果を奏するとともに、攻撃支援要請に係る敵キャラクタと、援護支援要請に係る敵キャラクタとを、異なる表示形態の表示体でレーダ画像に表示させることができる。したがって、プレーヤはレーダ画像を見るだけで支援要請の種類を識別できる。そして、攻撃支援ならば今現在、目前にいる敵キャラクタを撃墜してから支援に向かうが、援護支援ならば目前の敵キャラクタの撃墜よりも支援に応じることを優先するといったように、戦果と支援要請とのバランスの観点から、自身がとるべき行動をプレーヤの判断で的確に判断することができる。
【0021】
第6の発明は、第5の発明のプログラムであって、前記支援要請検出手段の支援要請の検出に応じて、該支援要請の信号を送信した他機のプレーヤ又は他機キャラクタから該支援要請があった旨を、該支援要請が攻撃支援要請か援護支援要請かとともに所定の出力方法で出力する支援要請出力手段(例えば、図5のゲーム演算部210、図13のステップS44)として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0022】
第6の発明によれば、第5の発明と同様の効果を奏するとともに、支援要請があった旨を、攻撃支援要請であったか援護支援要請であったかとともに出力することができる。よって、この出力によってどういった種類の支援要請が有ったかを理解できるので、支援要請を見逃すことを防ぐことができる。
【0023】
第7の発明は、第1〜第6の発明の何れかのプログラムであって、前記レーダ画像生成手段が、前記支援要請検出手段の検出に応じて、前記所定範囲内のキャラクタのうち、当該検出された支援要請の信号を送信した他機の他機キャラクタを表す表示体の表示形態を、所定の支援要請用表示形態に可変して前記レーダ画像を生成するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0024】
第7の発明によれば、第1〜第6の発明の何れかと同様の効果を奏するとともに、プレーヤは、支援要請している他機キャラクタを速やかに識別することができる。
【0025】
第8の発明は、第1〜第7の発明の何れかのプログラムであって、前記支援要請検出手段の検出に応じて、当該支援要請の信号を送信した他機の他機キャラクタが、前記所定範囲内に存在しないことを検出する非存在検出手段(例えば、図5のゲーム演算部210、図13のステップS40)として前記コンピュータを機能させ、前記レーダ画像生成手段が、前記非存在検出手段の検出に応じて、自機キャラクタから、前記支援要請の信号を送信した他機の他機キャラクタの方向を示す方向識別子を前記レーダ画像の外縁部に配したレーダ画像を生成するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0026】
第8の発明によれば、第1〜第7の発明の何れかと同様の効果を奏するとともに、支援要請した他機キャラクタがゲーム空間のうちレーダ画像で表示される範囲外に存在していても、方向識別子を表示させることでこの存在をプレーヤに知らせることができ、味方からの支援要請及びその味方キャラクタが居る方向を的確に判断できる。
【0027】
第9の発明は、第1〜第8の発明の何れかのプログラムであって、前記レーダ画像生成手段が、表示形態を変更した前記表示体のうち、変更から所定時間経過した表示体の表示形態を元に戻すように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0028】
第9の発明によれば、第1〜第8の発明の何れかと同様の効果を奏するとともに、表示形態を変更してから所定時間経過した表示体を標準状態に戻すことで、有効性が乏しくなった特別な表示体を自動的に標準状態に戻すといったことが可能となる。
【0029】
第10の発明は、第1〜第9の発明の何れかのプログラムであって、前記支援要請検出手段により検出された支援要請の信号を送信した他機のプレーヤ又は他機キャラクタの識別情報(例えば、図3の支援要請発信元識別子62)を検出順に表示制御する支援要請履歴表示制御手段(例えば、図5のゲーム演算部210、図13のステップS44)として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0030】
第10の発明によれば、第1〜第9の発明の何れかと同様の効果を奏するとともに、他機キャラクタからどの順番で支援要請が為されたかを知ることができる。したがって、支援要請の重要性、優先度の判断がよりし易くなる。
【0031】
第11の発明は、第1〜第10の発明の何れかのプログラムであって、前記支援要請検出手段の検出に基づいて、前記支援要請の信号を送信した他機別の頻度を算出する支援要請頻度算出手段(例えば、図5のゲーム演算部210、支援要請受信履歴データ526、図6の選択条件516b、図7の選択条件518b、図14のステップS64、S72、S76)として前記コンピュータを機能させ、前記レーダ画像生成手段が、前記支援要請頻度算出手段の算出頻度に応じて、前記識別子の表示形態を可変する識別子表示形態可変手段(例えば、図5のゲーム演算部210、支援要請受信履歴データ526、図6の選択条件516b、図7の選択条件518b、図14のステップS64、S72、S76)を有するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0032】
第11の発明によれば、第1〜第10の発明の何れかと同様の効果を奏するとともに、どの他機キャラクタからどれぐらいの頻度で支援要請が為されているかを知ることができる。したがって、支援要請の重要性、優先度の判断がよりし易くなる。
【0033】
第12の発明は、第1〜第11の発明の何れかのプログラムを記憶したコンピュータ読取可能な情報記憶媒体である。ここで言う「情報記憶媒体」とは、例えば磁気ディスクや光学ディスク、ICメモリなどを含む。第12の発明によれば、第1〜第11の発明の何れかのプログラムをコンピュータに読み取らせて実行させることによって、コンピュータに第1〜第11の発明の何れかと同様の効果を発揮させることができる。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、自機キャラクタ、他機キャラクタ及び敵キャラクタのゲーム空間内における相対的な位置関係を示すためのレーダ画像で、所定範囲内のキャラクタのうち、他機キャラクタの支援要請に係る攻撃対象とされる敵キャラクタを、表示体の表示形態を変えて表示することができる。したがって、プレーヤはレーダ画像を見ることで、他機キャラクタから支援要請が有ったこと、そしてその支援要請において味方のプレーヤが攻撃して欲しいと望む敵キャラクタがゲーム空間中の何所にいるかを一瞥で認識することができる。したがって、例えばコンバットフライトシミュレーションゲームのようなゲームをオンラインゲームとして楽しむ場合であっても、支援要請された場所に速やかに向かい味方を支援することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、本発明を適用した実施形態として、家庭用ゲーム装置同士がピアツーピアの通信形態でオンライン接続して、コンバットフライトシミュレーションゲーム(オンラインゲーム:通信ゲーム)を実行する場合を例に挙げて説明する。
【0036】
尚、ピアツーピア接続によるオンラインゲームの実行そのものは公知技術を適宜利用することができるので本実施形態での詳細な説明は省略する。勿論、通信形態はピアツーピアに限らず、クライアント/サーバの形態であっても良い。
【0037】
また、本実施形態が適用可能なゲームジャンルはコンバットフライトシミュレーションゲームに限らず、多数の武者や兵士、戦車や戦艦などの戦闘キャラクタが同時進行して戦場のさまざまなところで戦闘するオンラインゲームにおいても同様に適用することができる。
【0038】
[ゲーム装置の構成]
図1は、本実施形態における家庭用ゲーム装置の構成例を説明する構成図である。同図に示すように、家庭用ゲーム装置1200は、ゲーム装置本体1201と、ゲームコントローラ1230と、ビデオモニタ1220とを備える。
【0039】
ゲーム装置本体1201は、例えばCPUや画像処理用LSI、ICメモリ等が実装された制御ユニット1210と、光学ディスク1202やメモリカード1204といった情報記憶媒体の読み取り装置1206,1208とを備える。そして、家庭用ゲーム装置1200は、光学ディスク1202やメモリカード1204からゲームプログラム及び各種設定データを読み出し、ゲームコントローラ1230に為される操作入力に基づいて制御ユニット1210が各種のゲーム演算を実行し、所与のビデオゲームを実行する。
【0040】
制御ユニット1210は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)及びDSP(Digital Signal Processor)などの各種マイクロプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、ICメモリなどの電気電子機器を備え家庭用ゲーム装置1200の各部を制御する。また、制御ユニット1210は、インターネットやLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)と言った通信回線1と有線又は無線接続し、外部装置との間でデータ通信を実現する通信装置1212を備える。
【0041】
ゲームコントローラ1230は、選択の決定やキャンセル、タイミングの入力などに用いられるコントローラ上面に設けられたプッシュボタン1232と、左右の前側面に設けられたプッシュボタン1233R,1233Lと、図で言うところの上下左右の各方向を単独入力するための方向入力キー1234(上方向キー1234U、下方向キー1234D、右方向キー1234R、左方向キー1234L)と、右アナログレバー1236Rと、左アナログレバー1236Lとを備える。
【0042】
右アナログレバー1236R及び左アナログレバー1236Lは、図で言うところの上下方向と左右方向の2軸方向を同時入力可能な方向入力デバイスである。通常はゲームコントローラ1230を左右の手で把持し、レバーにそれぞれ親指を添えて操作する。レバーを倒すことによって2軸成分を含む任意の方向入力と、レバーの傾倒量に応じた任意操作量を入力することができる。また、何れのアナログレバーも、操作入力していない中立状態からレバーの軸方向に押し込むことでプッシュスイッチとして使用することもできる。
【0043】
本実施形態では、プッシュボタン1232でプレーヤキャラクタである戦闘機からミサイルの発射、機銃の発射、攻撃目標の切換(選択)などの操作を入力し、プッシュボタン1233Rで加速、プッシュボタン1233Lで減速操作を入力する。また、左アナログレバー1236Lの上下入力で機体のピッチアップ/ダウン、左右入力で機体の左右ロール及び左右ヨーを入力して操舵操作する。また本実施形態では、上方向キー1234U及び下方向キー1234Dで後述する味方NPCへの種類の異なる支援要請をそれぞれ操作入力することができる。そして、これらの操作入力に応じた操作入力信号は、ゲーム装置本体1201に送信される。
【0044】
ゲーム装置本体1201の制御ユニット1210は、ゲームコントローラ1230から受信した検出信号や操作入力信号に基づいてゲーム画像やゲーム音を生成してビデオゲームを実行する。生成されたゲーム画像やゲーム音は、信号ケーブル1209で接続されたビデオモニタ1220(ディスプレイモニタ)に出力される。ビデオモニタ1220には、画像を表示するディスプレイ1222と音声を放音するスピーカ1224とが備えられており、プレーヤはディスプレイ1222に映し出されるゲーム画像を見ながら、スピーカ1224から放音されるゲーム音を聞きつつゲームをプレイする。
【0045】
図2は、本実施形態におけるシステムの概要を説明するための図である。同図に示すように、本実施形態では、3人のプレーヤがそれぞれ1台ずつ家庭用ゲーム装置1200A〜1200Cを使う。家庭用ゲーム装置1200A〜1200Cは、図1で示した家庭用ゲーム装置1200と同様の構成要素を有する。家庭用ゲーム装置1200A〜1200Cは、各々通信回線1に接続し、予め打ち合わせておいた一台(例えば、家庭用ゲーム装置1200A)をホストとしてピアツーピア接続する。以下、本明細書では家庭用ゲーム装置1200Aをホストとして説明する。
【0046】
ホストとなった家庭用ゲーム装置1200Aは、種々のシステムメッセージや、ゲームプレイ中に全てのプレーヤに送信されるメッセージの管理、コンピュータが自動制御する敵キャラクタの動作制御などを行う。そして、他の家庭用ゲーム装置1200B,1200Cからの接続を待ち、プレーヤが集まったところでプレーヤの登録を行うとともに、各プレーヤが操作する味方キャラクタ(家庭用ゲーム装置1200Aのプレーヤが操作する戦闘機の自機キャラクタ、家庭用ゲーム装置1200B,1200Cのプレーヤが操作する戦闘機の他機キャラクタ)を作成し、オンラインゲームを開始する。
【0047】
ゲームが開始されると、各家庭用ゲーム装置1200A〜1200Cは、各々の3次元仮想空間に形成したゲーム空間内で、味方キャラクタと敵キャラクタ(戦闘機の敵キャラクタ)とが空中戦を行うゲームを実行する。そして、各家庭用ゲーム装置1200A〜1200Cにおいてプレーヤによって何らかの操作入力が為されると、後述する操作入力データを生成し、オンライン接続する他の家庭用ゲーム装置のすべてに対して送信(ブロードキャスト)する。そして、他の家庭用ゲーム装置からブロードキャストされた操作入力データを受信すると、受信したデータに基づいて、当該データの発信元に対応付けて先に作成された味方キャラクタの動作を制御する。
【0048】
また、ホストとなった家庭用ゲーム装置1200Aは、敵キャラクタの現在位置や状態など動作制御に係るデータを他の家庭用ゲーム装置の全てに送信する。そして、敵キャラクタの動作制御に係るデータを受信すると、他ゲーム装置1200B,1200Cは、受信したデータに基づいて各々のゲーム空間内に配置された敵キャラクタの動作を制御する。つまり、敵キャラクタの位置及び状態の情報を少なくとも含む敵キャラクタ情報をオンライン接続するゲーム装置間で共有する。
【0049】
図3は、本実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図であって、家庭用ゲーム装置1200Aで表示されるゲーム画面の一例である。同図に示すように、ゲーム画面W2には、各家庭用ゲーム装置1200を操作するプレーヤが操作する味方キャラクタ(以下、「自機キャラクタ」とも言う。)とともに移動制御される仮想カメラで撮影される自機キャラクタから見た或いは自機キャラクタを含むゲーム空間画像30を主画像とする。その上に所謂HUD(Head Up Display)表示として、ウィスキーマーク32、姿勢表示34、高度表示36、速度表示38、方位表示40、残弾数表示42、ダメージ表示44が合成される。
【0050】
自機キャラクタから所定の索敵範囲に存在し、ゲーム空間画像30に写る味方キャラクタ(他の家庭用ゲーム装置1200のプレーヤが操作する他機キャラクタ)以外の敵キャラクタの機影52a,52b,52cには、それらのキャラクタを注目させるための識別子であるコンテナ表示56,57が付属表示される。プレーヤは、プッシュボタン1232の操作でコンテナ表示56,57が付属表示される敵キャラクタ52a,52b,52cの何れか一つを攻撃目標として選択できる。
【0051】
同図では、中央の機影に該当する敵キャラクタ52bが選択されており、選択された証としてコンテナ表示57は他のコンテナ表示56よりも強調され、更に右上には、敵キャラクタの兵器種類を示す情報が付加表示される。通常、攻撃目標として選択された状態で、更に当該敵キャラクタが所定の攻撃可能範囲に所定時間以上存在すれば、ミサイル攻撃の標的として記憶される所謂「ロックオン」の状態となる。ロックオン状態となるとコンテナ表示57は、更に特別色で表示されロックオンされたことを示す。このロックオン状態となったことを確認してプレーヤが所定のプッシュボタン1232を操作すると自機キャラクタからミサイルが発射される。ミサイルはロックオンした敵キャラクタを追尾する。
【0052】
また、ゲーム画面W2の左下隅の所定領域には、レーダ画像W3が表示される。
レーダ画像W3は、自機キャラクタを中心とした俯瞰視簡略図である。中央に自機キャラクタを表すマーク48が配され、これを中心に前後方向・左右方向を示す機軸線50が表示される。そして、その周囲に自機キャラクタから所定範囲(前述の索敵範囲や攻撃範囲よりも広い範囲)に存在する他の家庭用ゲーム装置1200のプレーヤが操作する味方キャラクタ(他機キャラクタ)を示す表示体として味方レーダ表示マーク(図中の白抜きマーク)と、敵キャラクタを示す表示体として敵レーダ表示マーク(図中の黒塗りマーク)とを、それぞれの自機キャラクタからの相対位置を維持して縮小表示される。
【0053】
本実施形態のゲームでは、プレーヤは他のプレーヤに対して支援要請をすることができる。支援要請は、自機キャラクタが現在攻撃目標として選択している敵キャラクタを攻撃するように協力を要請する「攻撃支援」と、自機キャラクタを現在攻撃目標としている敵キャラクタを攻撃するように援護を要請する「援護支援」とがある。
【0054】
レーダ画像W3の上部には、攻撃支援と援護支援それぞれの操作入力方法を示すキー割当表示64が表示される。本実施形態では、上方向キー1234Uが「攻撃支援」、下方向キー1234Dが「援護支援」の入力に割り当てられているので、方向キー1234をイメージするキー配列図の上方に「Attack support(攻撃支援)」、下方に「Protect support(援護支援)」のテキストが付属表示される。キー割当表示64は、上方向キー1234U又は下方向キー1234Dが入力されると該当するキーの位置が一定時間特別な表示形態とされる。ちなみに、同図では上方向キー1234Uに相当するキーの位置が特別な表示形態で表示制御されている。尚、本明細書で言う「表示形態」には、表示色や明滅のパターン、線の太さ、線の種類といった要素を含む。
【0055】
そして、他のプレーヤから支援要請を受信した場合には、レーダ表示画像W3で表示される味方レーダ表示マーク、敵レーダ表示マークが支援要請の種類に応じた特別なレーダ表示マークに変更される。図中の四角形状や六角形状の枠付きのマークがそれに当る。これによって、プレーヤはどの位置を飛行しているプレーヤからどのような支援要請があったかを一目で認識することができる。
【0056】
また、本実施形態ではレーダ画像W3の外周下部に、過去所定時間内に他のプレーヤからの支援要請を受けた支援要請の履歴を表示する支援要請受信履歴表示60が表示される。支援要請受信履歴表示60には、支援要請を発信した他機のプレーヤ又は他機キャラクタを識別するための発信元識別子62が受信順に左から右へ並べて表示される。同図の例は、家庭用ゲーム装置1200Aにおけるゲーム画面なので、家庭用ゲーム装置1200Bから示す「B」表記の発信元識別子62と、家庭用ゲーム装置1200Cを示す「C」表記の発信元識別子が表示されている。各発信元識別子62は、表示形態によって「攻撃支援」と「援護支援」の識別表示が行われる。そして、発信元識別子62は、それぞれの表示開始から所定の表示制限時間を過ぎると表示が解除(消去)されるとともに、表示位置は左に順送りするように制御される。
【0057】
したがって、支援要請受信履歴表示60を見ることで、どのプレーヤがどの程度の頻度でどういった支援要請を発しているかを把握し、他のプレーヤ(他の味方キャラクタ)を取り巻く戦況の危険性をある程度推測し、支援要請毎の優先度や緊急性を判断する手助けとなる。例えば、早急に支援に駆けつけるべきか、目前の敵キャラクタを撃墜してから支援に駆けつけるべきかといった判断をするための材料となる。
【0058】
[機能ブロックの説明]
図4は、本実施形態における家庭用ゲーム装置1200の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。同図に示すように本実施形態では、操作入力部100と、処理部200と、音出力部350と、画像表示部360と、通信部370と、記憶部500とを備える。
【0059】
操作入力部100は、プッシュボタンや、レバー、タッチパッド、ダイヤル、キーボード、マウス、各種ポインタ、加速度センサ、傾斜センサなどの入力デバイスやセンサ類によって実現され、プレーヤによって為された各種の操作入力に応じて操作入力信号を処理部200に出力する。図1のゲームコントローラ1230が操作入力部100に該当する。
【0060】
処理部200は、例えばマイクロプロセッサやASIC(特定用途向け集積回路)、ICメモリなどの電子部品によって実現され、各機能部との間でデータの入出力を行うとともに所定のプログラムやデータ及び操作入力部100からの操作入力信号に基づいて各種の演算処理を実行して、家庭用ゲーム装置1200の動作を制御する。図1では、ゲーム装置本体1201に内蔵された制御ユニット1210が処理部200に該当する。
【0061】
そして、本実施形態における処理部200は、ゲーム演算部210と、音生成部250と、画像生成部260と、通信制御部270とを備える。
【0062】
ゲーム演算部210は、ゲームの進行に係る処理を実行する。例えば、3次元仮想空間中にゲーム空間を形成する処理や、ゲーム空間中に配置されたキャラクタ等のオブジェクトの配置制御処理、敵キャラクタ等のNPC(ノンプレーヤキャラクタ)の自動制御処理、ヒット判定処理、物理演算処理、ゲーム結果の判定処理が実行対象に含まれる。
【0063】
より具体的には、本実施形態のゲーム演算部210は、プレーヤ登録制御部212、支援要請送信制御部214、支援要請履歴管理部216、レーダ表示切換制御部218、支援要請受信履歴表示制御部220を含む。
【0064】
プレーヤ登録制御部212は、ゲームに参加するプレーヤ毎に、使用する家庭用ゲーム装置1200A〜1200Cの識別情報と、各プレーヤが操作する味方キャラクタの登録を行う。具体的には、ホストとなった家庭用ゲーム装置1200Aによって最初に登録に係る処理が行われ、登録が確定したならば登録に係る情報を記憶部500にプレーヤ登録データ524として記憶する。また、プレーヤ登録データ524は他の家庭用ゲーム装置1200B及び1200Cに送信・提供され、これら各ゲーム装置の記憶部500に同様に記憶されて共有される。
【0065】
支援要請送信制御部214は、操作入力部100から所定の支援要請操作が入力された場合、例えば支援要請に係るデータを操作入力データとして通信制御部270に他の家庭用ゲーム装置1200へブロードキャスト送信する。
【0066】
操作入力データ16は、例えば図5に示すデータ構造のように、ヘッダー部と、ペイロード部を含む。ヘッダー部には、発信元の家庭用ゲーム装置の識別情報(例えば、IPアドレスなど)を格納する発信元識別情報16aと、送信先の家庭用ゲーム装置の識別情報を格納する送信先識別情報16bとが含まれる。その他、プロトコルの種類やなど送信先の識別情報などを適宜含めることができる。
【0067】
ペイロード部には、操作入力されたボタンやキーの種類及び操作量などの情報を格納する操作情報16cと、支援要請の入力が為された場合にその支援要請の種類を示す情報を格納する支援要請種類16dと、同支援要請における攻撃目標となる敵キャラクタのキャラクタ識別情報を格納する攻撃目標識別情報16eとが含まれる。
支援要請種類16dには、例えば図1の上方向キー1234Uが入力されたら攻撃支援を示す情報、下方向キー1234Dが入力されたら援護支援を示す情報が格納される。攻撃目標識別情報16eには、「攻撃支援」の場合には支援要請する自機キャラクタが攻撃目標として選択している敵キャラクタのキャラクタ識別情報が格納され、「援護支援」の場合には支援要請するプレーヤの自機キャラクタを攻撃目標として選択している敵キャラクタのキャラクタ識別情報が格納される。
【0068】
支援要請履歴管理部216は、他の家庭用ゲーム装置1200から受信した操作入力データに支援要請に係る情報が含まれる場合、つまり本実施形態では支援要請種類16dと攻撃目標識別情報16eが含まれている場合に、これらを受信時刻と対応づけて支援要請受信履歴データ526に記憶・登録する制御を行う。
【0069】
レーダ表示切換制御部218は、他の家庭用ゲーム装置1200から受信した操作入力データ16に支援要請に係る情報が含まれる場合、記憶部500に記憶されている敵レーダ表示マーク定義データ516、味方レーダ表示マーク定義データ518、キャラクタステータスデータ520に基づいて、レーダ表示マーク設定データ522を変更し、味方キャラクタ及び敵キャラクタとしてレーダ画像W3で表示される表示体の表示形態を変更する。
【0070】
支援要請受信履歴表示制御部220は、支援要請受信履歴データ526を参照して支援要請受信履歴表示60の表示を制御する。具体的には、現時点から過去所定時間内(例えば、3分以内)に受信した支援要請を抽出する。そして、抽出した支援要請の内容に基づいてプレーヤ登録データ524(図10参照)を参照して発信元と支援要請の内容を示す発信元識別子524d(=図3の発信元識別子62)を選択し、画像生成部260にレーダ画像W3の下部所定範囲内に左詰めに表示制御させる。また、受信後所定時間を過ぎた支援要請の発信元識別子62の表示を解除(消去)させ、まだ表示されている発信音識別子62を左に順送りに詰めるように移動制御させる。
【0071】
音生成部250は、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのプロセッサやその制御プログラムなどの公知技術によって実現され、ゲーム演算部210による処理結果に基づいてゲームに係る効果音やBGM、各種操作音の音信号を生成し、音出力部350に出力する。
【0072】
音出力部350は、音生成部250から入力される音信号に基づいて効果音やBGM等を音出力する装置によって実現される。図1ではビデオモニタ1220のスピーカ1224がこれに該当する。
【0073】
画像生成部260は、例えば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのプロセッサ、その制御プログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等の公知技術によって実現される。そして、画像生成部260は、ゲーム演算部210による処理結果に基づいて1フレーム時間(1/60秒)で1枚のゲーム画像30を生成するとともにレーダ画像W3を生成し、ゲーム画像30にHUD表示(図3参照)やレーダ画像W3、キー割当表示64、発信元識別子62等を合成表示して最終的なゲーム画面W2を生成し、ゲーム画像の画像信号を画像表示部360に出力させる。
【0074】
画像表示部360は、画像生成部260から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画像W2を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。図1ではビデオモニタ1220の画像表示部であるディスプレイ1222が該当する。
【0075】
通信制御部270は、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部370を介して他の家庭用ゲーム装置との間でデータのやりとりを実現する。
【0076】
通信部370は、通信回線2と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現され、図1では通信装置1212がこれに該当する。
【0077】
記憶部500は、予め定義されたプログラムやデータを記憶するとともに、処理部200の作業領域として用いられて処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作部100から入力される入力データ等を一時的に記憶する。この機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。
【0078】
本実施形態における記憶部500は、処理部200にゲーム装置1200を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラム501や、ゲームを実行させるために必要なゲームプログラム502並びに各種データ等を記憶する。処理部200がゲームプログラム502を読み出して実行することによって、処理部200にゲーム演算部210としての機能を実現させることができる。また、ゲームプログラム502は、敵キャラクタ(NPC:ノンプレーヤキャラクタ)を支援処理制御するためのNPC制御プログラム504を含む。NPC制御プログラム504は、所謂「AI」とも呼ばれる公知の技術を用いて実現できる。
【0079】
記憶部500には、予め用意されるデータとしてゲーム空間設定データ510、兵器初期設定データ512、敵キャラクタ設定データ514、敵レーダ表示マーク定義データ516、味方レーダ表示マーク定義データ518が記憶されている。
【0080】
更にゲームの進行に伴って生成され、随時書き換えられるデータとして、キャラクタステータスデータ520、レーダ表示マーク設定データ522、プレーヤ登録データ524、支援要請受信履歴データ526が記憶される。また、ゲームの進行に係る処理を実行するに当たり必要となる情報として、例えば仮想カメラを制御するための画角・視線方向・姿勢情報などのデータ、各種制限時間のカウントデータなどが適宜記憶される。
【0081】
ゲーム空間設定データ510には、3次元仮想空間にゲーム空間を形成するための各種データが格納されている。例えば、空や地表、建物などの配置物に関するモデルデータやテクスチャデータ及びモーションデータが格納されている。
【0082】
兵器初期設定データ512には、味方キャラクタや敵キャラクタなどで使用されるゲームに登場する兵器に関する初期設定データが兵器の種類毎に格納されている。具体的には、兵器の表示用モデル、テクスチャ、最高速度や最高加速度、耐久力(ヒットポイント)、兵装の種類や搭載数など当該兵器の能力パラメータ値の初期値が格納されている。
【0083】
敵キャラクタ設定データ514は、敵キャラクタを定義するデータが格納されている。例えば、敵キャラクタの識別情報と対応づけて兵器種類、初期配置位置などが格納されている。
【0084】
敵レーダ表示マーク定義データ516は、レーダ表示画像W3内で敵キャラクタの現在の相対位置に表示される表示体であるレーダ表示マークを定義する。
例えば、図6に示すように、マーク識別情報516aに対応づけて、当該マークを選択する選択条件516bと、レーダ表示マーク516cが格納されている。レーダ表示マーク516cは、機体を示す赤矢印マークの表示体本体17と、表示体本体に適宜付加される識別子18とを含む。
【0085】
標準状態に相当するマーク識別情報516aが「MK−E0」のレーダ表示マーク516cが、機体を示す表示体本体17だけであるのに対して、選択条件516bに支援要請種類が攻撃支援であることを示す「攻撃」を含むマーク識別情報516a「MK−E1」〜「MK−E3」のレーダ表示マーク516cでは、表示体本体17を更に四角形状の枠線の識別子18で囲んだマークが適用され、一目で当該マークの味方キャラクタが攻撃支援を要請していると理解できるように工夫されている。同様に、選択条件516bに支援要請種類が援護支援であることを示す「援護」を含むマーク識別情報516a「MK−E4」〜「MK−E6」のレーダ表示マーク516cでは、表示体本体17を更に六角形状の枠線の識別子18で囲んだマークが適用され、一目で当該マークの味方キャラクタが攻撃支援を要請していると理解できるように工夫されている。
【0086】
更に、マーク識別情報516a「MK−E1」〜「MK−E3」の間、「MK−E4」〜「MK−E6」の間でも、選択条件516bが異なることで、適用されるレーダ表示マーク516cの表示形態に差が設けられている。
例えば、マーク識別情報516a「MK−E1」は、選択条件516bに支援要請種類が「攻撃」に設定されているので、「攻撃支援要請」した味方キャラクタが現在攻撃目標としている敵キャラクタであって、且つ、(1)同攻撃支援要請を発信したのと同一の発信元から同種の支援要請を受信してからの時間間隔(=同一発信元の支援要請時間間隔)が5分以上、若しくは(2)ゲーム開始から現在までの同一発信元からの支援要請の累積回数(=支援累積回数)が5回未満の場合に選択される。識別子18の線の表示形態で、マーク識別情報516a「MK−E2」との差別化がなされ、表示体本体17の表示色で更にマーク識別情報516a「MK−E3」の差別化がなされている。
【0087】
このように、選択条件に同一発信元の支援要請時間間隔を含めることで、プレーヤは、同一発信元から短時間で同じ種類の支援要請が出されているか否か(即ち、支援要請の頻度)をマークの表示形態の違いで認識することで、その支援要請の重要性を推し量ることができる。また、選択条件516bに支援累積回数を含めることで、安易に味方に支援を求めるプレーヤであるか否かを認識し、支援要請に応じるか否かその重要性の判断に用いることができる。勿論、選択条件516bの要素はこれらに限らず、例えば、プレーヤのゲームプレイ回数や、プレイ累積時間などでも良い。キャラクタの強さやプレーヤの習熟度を示す尺度の一つとなるキャラクタのレベルや経験値、兵器種類などであっても良い。
【0088】
味方レーダ表示マーク定義データ518は、レーダ表示画像W3内で自機キャラクタ以外の味方キャラクタの自機キャラクタに対する現在の相対位置に表示されるレーダ表示マークを定義する。
例えば、図7に示すように、マーク識別情報518aに対応づけて、当該マークを選択する選択条件518bと、レーダ表示マーク518cとが格納されている。味方レーダ表示マーク定義データ518においても、敵レーダ表示マーク定義データ516と同様に、選択条件518bごとに標準状態に相当するマーク識別情報518a「MK−F0」のレーダ表示マーク518cである表示体本体19に表示形態の異なる識別子20が付加されてレーダ表示マーク518cが定義されている。
【0089】
キャラクタステータスデータ520は、ゲーム空間に配置された自機キャラクタを含む味方キャラクタ、敵キャラクタの現在の位置や状態を示す各種パラメータ値を格納する。例えば、図8に示すように、大きく分けて味方キャラクタに関する情報である味方キャラクタ制御データ520gと、敵キャラクタに関する情報である敵キャラクタ制御データ520hとからなる。それぞれ個別に見ると、キャラクタ識別情報520aと対応づけて、現在位置座標520b、現在の機体の姿勢角度520c、速度520d、最大速度や残弾数、現在のヒットポイントに相当する耐久値といった能力パラメータ値520e、攻撃対象として選択しているキャラクタを示す攻撃目標キャラクタ識別情報520fとを格納する。勿論、これらのパラメータに限るものでは無く、各キャラクタに係る情報を適宜対応付けて格納することができる。
【0090】
能力パラメータ値520eの耐久値は攻撃を受ける都度減算され、「0」になると撃墜されたことを示す。
攻撃目標キャラクタ識別情報520fは、対応するキャラクタが攻撃目標としている他キャラクタの識別情報を格納する。ここに支援要請の発信元に対応する味方キャラクタの識別情報が格納されていれば、当該敵キャラクタは「味方キャラクタを狙う」キャラクタとして識別される。尚、何れのキャラクタも攻撃目標に選択されていない場合には「NULL」が格納される。
【0091】
レーダ表示マーク設定データ522は、自機キャラクタを含む味方キャラクタ、敵キャラクタに適用されているレーダ表示マークの種類を格納する。
例えば、図9に示すように、キャラクタ識別情報522a毎に、マーク識別情報522bと、表示変更開始時間522cとを対応付けて格納している。マーク識別情報522bは、敵レーダ表示マーク定義データ516及び味方レーダ表示マーク定義データ518のマーク識別情報516a、518aに対応する。表示変更開始時間522cには、対応するレーダ表示マークが適用開始(表示変更開始)されたシステム時刻が格納されている。但し、標準状態のレーダ表示マーク「MK−F0」又は「MK−E0」が設定されている場合には、表示変更開始時間522cには「NULL」が格納される。
【0092】
プレーヤ登録データ524は、ゲームに参加するプレーヤに関する登録情報を格納する。例えば、図10に示すように、味方キャラクタのキャラクタ識別情報524a毎に、味方キャラクタとして使用する兵器種類524b、同キャラクタを操作するプレーヤが使用する家庭用ゲーム装置1200A〜1200Cの通信アドレス等の識別情報(例えば、IPアドレスなど)を格納する発信元識別情報524c、支援要請受信履歴表示60(図3参照)に配列表示される発信元識別子524dを対応付けて格納している。
【0093】
同図の例では、ホストとなった家庭用ゲーム装置1200Aのプレーヤが使用する味方キャラクタには、キャラクタ識別情報524a「Friend01」が最初から割り当てられ、以下接続確立順に、「Friend02」「Friend03」が対応付けられる。そして、各キャラクタ識別情報524aには予め所定の発信元識別子524dが、攻撃支援用の識別子と、表示形態の異なる援護支援用の識別子との2種類が設定されている。また、発信元識別子524dは、発信元の家庭用ゲーム装置又はそれを使用するプレーヤを識別するテキストが含まれる。図中の「A」「B」「C」がそれに当る。
尚、本実施形態ではプレーヤは3人なので登録情報は3セットとなっているが、参加人数に応じて増減されるのは勿論である。
【0094】
支援要請受信履歴データ526は、他の家庭用ゲーム装置1200から受信した操作入力データに含まれていた支援要請に係る情報の履歴を格納する。
例えば、図11に示すように、受信時刻526aに対応づけて、支援要請種類526bと、発信元識別情報526cと、攻撃目標識別情報526dと、発信元識別情報526cに格納される識別情報に対応付けられる味方キャラクタの味方キャラクタ識別情報526eとを格納する。
【0095】
[処理の流れの説明]
次に、本実施形態における処理の流れについて、家庭用ゲーム装置1200Aを例に挙げて説明する。ここで説明される処理は、家庭用ゲーム装置1200A〜1200Cのそれぞれの処理部200がゲームプログラム502を実行することによって実現され、ゲーム終了条件を満たすまで繰り返し実行される。尚、敵キャラクタの自動制御については適宜公知の技術を適用することができるので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0096】
図12〜図13は、本実施形態におけるゲーム進行に係る主たる処理の流れについて説明するためのフローチャートである。同図に示すように、家庭用ゲーム装置1200Aのゲーム演算部210は、先ず他の家庭用ゲーム装置1200B,1200Cとのデータ通信を確立し、各プレーヤの登録処理を行い、ゲーム演算部210はプレーヤ登録データ524を生成する(ステップS2)。尚、家庭用ゲーム装置1200A〜1200C間のピアツーピア接続処理や、プレーヤ登録における味方キャラクタの選択及び決定処理、登録結果の通知処理などに関しては公知のオンラインゲームによって実現されているところであり、ここでの詳細な説明は省略する。
【0097】
プレーヤの登録処理を終えたならば、ゲーム演算部210は、ゲーム空間設定データ510、兵器初期設定データ512、敵キャラクタ設定データ514を参照して、3次元仮想空間内にゲーム空間を形成し、味方キャラクタ及び敵キャラクタを所定の初期位置に配置する(ステップS4)。
【0098】
所定のゲームスタート操作が入力されたならば、他の家庭用ゲーム装置1200B,1200Cに対してゲームスタート信号をブロードキャストし、ゲームを開始する(ステップS6)。他の家庭用ゲーム装置1200B,1200Cでは、ゲームスタート信号を受信してゲームスタートとなる。
そして、ゲームが開始されたならば、ゲーム画像及びゲーム音の生成・出力に係る処理を開始する(ステップS8)。以後、画像生成部260が所定サイクルでゲーム画像の画像を生成して、画像表示部360にゲーム画像を表示させる。また、音生成部250がゲーム音を生成し、音出力部350にゲーム音を出力させる。
【0099】
次に、ゲーム演算部210は、自身がホストである場合には(ステップS10のYES)、NPC制御プログラム504を実行し、味方キャラクタを索敵・攻撃するように各敵キャラクタを動作制御する(ステップS12)。動作制御に伴って新たな現在位置座標や姿勢角度、速度などの各種パラメータを算出して、キャラクタステータスデータ520の敵キャラクタ制御データ520hを更新する。そして、キャラクタステータスデータ520の敵キャラクタ制御データ520hの更新情報を他の家庭用ゲーム装置1200B及び1200Cに送信する(ステップS14)。
【0100】
家庭用ゲーム装置1200B及び1200Cのゲーム演算部210は、自身がホストではないので(ステップS10のNO)、家庭用ゲーム装置1200Aから送信された敵キャラクタ制御データ520hの更新情報を受信した場合に(ステップS16のYES)、受信した敵キャラクタ制御データ520hに基づいて、各々のゲーム空間内に配置された敵キャラクタの動作を制御し、キャラクタステータスデータ520を更新する(ステップS18)。よって、ピアツーピア接続された全家庭用ゲーム装置1200A〜1200Cにおいて、装置は違えども同じ敵キャラクタは同じようにゲーム空間内で動作することとなる。
【0101】
次に、操作入力部100から自機キャラクタの操縦操作する操作入力が入力されたならば(ステップS20のYES)、ゲーム演算部210は自機キャラクタの動作制御を実行し(ステップS22)、更に操作入力に応じた操作入力データ16を生成し、通信制御部270に他の家庭用ゲーム装置1200に対してブロードキャストさせる(ステップS24)。操作入力部100からの操作入力が無ければ自機キャラクタの動作制御や操作入力データ16の生成や送信は行われない。
【0102】
次に、ゲーム演算部210は、他の家庭用ゲーム装置1200B,1200Cから操作入力データ16を受信した場合(ステップS26のYES)、プレーヤ登録データ526を参照して、受信した操作入力データ16の発信元識別情報16a(図5参照)に対応する味方キャラクタの動作を、受信した操作入力データ16に基づいて制御し、キャラクタステータスデータ520を更新する(ステップS28)。
【0103】
例えば、家庭用ゲーム装置1200Bにおいて左アナログレバー1236Lを手前に倒す操作が入力されたならば、ゲーム演算部210は自機キャラクタ(Friend02)の機首を上に向けるように姿勢制御するともに、上昇する軌道を描くように移動制御し、キャラクタステータスデータ520を変更する。そして、左アナログレバー1236Lを手前に倒す操作入力を示す操作入力データ16を生成し、家庭用ゲーム装置1200A及び1200Cへ送信する(ステップS20〜S24)。
【0104】
家庭用ゲーム装置1200A及び1200Cでは、これを受信すると各々のゲーム演算部210は、プレーヤ登録データ524のキャラクタ識別情報524aを参照し、受信したデータに含まれる発信元識別情報16aに対応する味方キャラクタ「Friend02」を識別する。そして、同味方キャラクタの機首を上に向けるように姿勢制御するともに、上昇する軌道を描くように移動制御し、キャラクタステータスデータ520を変更する(ステップS26〜S28)。よって、ピアツーピア接続された全ての家庭用ゲーム装置1200A〜1200Cにおける味方キャラクタ「Friend02」は全て同じ動きをすることになる。
【0105】
次に、ゲーム演算部210は、レーダ表示切換処理を実行する(ステップS30)。
図14は、本実施形態におけるレーダ表示切換処理の流れを説明するためのフローチャートである。同図に示すように、レーダ表示切換処理では先ずゲーム演算部210は、受信した操作入力データに攻撃支援要請に係るデータが含まれているか否かを判定する(ステップS60)。具体的には、上方向キー1234Uの操作入力がされたことを示す情報が含まれている、又は受信した操作入力データ16の支援要請種類16cに「攻撃」を示す情報が格納されている、且つ攻撃目標識別情報16eに何れかの敵キャラクタのキャラクタ識別情報が格納されている場合には、肯定判定する。
【0106】
攻撃支援要請に係るデータが含まれていると判定した場合(ステップS60のYES)、ゲーム演算部210は次に支援要請受信履歴データ526に攻撃支援要請に係るデータを登録・更新する(ステップS62)。
【0107】
次いで、敵レーダ表示マーク定義データ516を参照して、攻撃目標識別情報16eに対応する敵キャラクタの敵レーダ表示マーク516cを選択し(ステップS64)、当該攻撃目標識別情報に対応する敵キャラクタの敵レーダ表示マークを、選択した敵レーダ表示マークに変更する(ステップS66)。具体的には、選択した敵レーダ表示マーク516cのマーク識別情報516aを、攻撃目標識別情報16eに対応する敵キャラクタのレーダ表示マーク設定データ522のマーク識別情報522bに格納し、表示変更開始時間522cに現在のシステム時刻を格納する。
【0108】
次に、ゲーム演算部210は、受信した操作入力データに援護支援要請に係るデータが含まれているか否かを判定する(ステップS66)。具体的には、下方向キー1234Dの操作入力がされたことを示す情報が含まれている、又は支援要請種類16cとして「援護」を示す情報が格納されている、且つ攻撃目標識別情報16eに何れかの敵キャラクタのキャラクタ識別情報が格納されている場合には、肯定判定する。
【0109】
援護支援要請に係るデータが含まれていると判定された場合(ステップS68のYES)、ゲーム演算部210は次に支援要請受信履歴データ526に援護支援要請に係るデータを登録・更新する(ステップS70)。そして、敵レーダ表示マーク定義データ516を参照して、攻撃目標識別情報16eに対応する敵キャラクタの敵レーダ表示マーク516cを選択し(ステップS72)、受信した操作入力データ16に含まれる発信元識別情報16aに対応する味方キャラクタを狙う敵キャラクタのレーダ表示を、選択した敵レーダ表示マークに変更する(ステップS74)。
【0110】
具体的には、プレーヤ登録データ524を参照して、受信した操作入力データに含まれる発信元識別情報16aに対応する味方キャラクタの識別情報を取得する。次いで、キャラクタステータスデータ520を参照し、攻撃目標キャラクタ識別情報520fに先に取得した味方キャラクタの識別情報を格納している敵キャラクタのキャラクタ識別情報520aを取得する。そして、レーダ表示マーク設定データ522を参照し、取得したキャラクタ識別情報520aに対応するマーク識別情報522bに、ステップS72で選択した選択した敵レーダ表示マーク516cのマーク識別情報516aを格納し、表示変更開始時間522cに現在のシステム時刻を格納する。
【0111】
次に、ゲーム演算部210は、味方レーダ表示マーク定義データ518を参照して、発信元味方キャラクタのレーダ表示マーク518cを選択し(ステップS76)、発信元味方キャラクタのレーダ表示を選択した味方レーダ表示マークに変更する(ステップS78)。つまり、レーダ表示マーク設定データ522を参照し、選択したレーダ表示マーク518cのマーク識別情報518aを発信元味方キャラクタのマーク識別情報522bに格納し、表示変更開始時間522cに現在のシステム時刻を格納する。そして、レーダ表示切換処理を終了する。
【0112】
レーダ表示切換処理の結果、例えば味方キャラクタの何れからも支援要請が為されていない場合には、図15に示すレーダ画像W3bの例のように、レーダ表示マークは何れも標準状態となる。中央の大き目の白矢印が自機キャラクタを示し、黒矢印のレーダ表示マークが敵キャラクタ、白矢印のレーダ表示マークが味方キャラクタをそれぞれ示している。
【0113】
支援要請が為された場合には、図16に示すレーダ画像W3cに示すように、支援要請に係る敵キャラクタ及び味方キャラクタには特別なレーダ表示マークが設定され表示される。四角形状の枠線付き敵レーダ表示マークの敵キャラクタ2は、その周囲にいる味方キャラクタ4の攻撃支援要請による攻撃目標である事が一目で分かる。また、六角形状の枠線付きの敵レーダ表示マークの敵キャラクタ6は、六角形状の枠線付きの味方レーダ表示マークの味方キャラクタ8を狙う敵であり、同味方キャラクタ8による援護要請に応じて攻撃すべき対象であることが一目で分かる。
【0114】
レーダ表示切換処理を終了したならば図13のフローに移行して、ゲーム演算部210は次に、レーダ表示マーク設定データ522の表示変更開始時間522cから所定時間経過したキャラクタのレーダ表示マークを標準のレーダ表示マークに戻す(ステップS32)。
【0115】
具体的には、レーダ表示マーク設定データ522を参照して、「NULL」以外に格納されている表示変更開始時間522cと現在のシステム時刻とを比較して、表示変更開始時間522cから所定時間(例えば、30秒)経過しているキャラクタのキャラクタ識別情報522aを抽出する。そして、抽出したキャラクタ識別情報522aが味方キャラクタであれば、対応するマーク識別情報522bに標準状態のレーダ表示マークを示す「MK−F0」(図7参照)を格納して、表示変更開始時間522cに「NULL」を格納する。また、抽出したキャラクタ識別情報522aが敵キャラクタであれば、対応するマーク識別情報522bに標準状態のレーダ表示マークを示す「MK−E0」(図6参照)を格納して、表示変更開始時間522cに「NULL」を格納する。
【0116】
この結果、支援要請の受信に伴って表示されていた特別なレーダ表示マークも、ある一定時間が経過したら図15に示すような標準のレーダ表示マークに戻される。したがって、本実施形態では味方キャラクタは全部で3つに過ぎないが、より多くの味方キャラクタが参戦するケースにおいて四角形状の枠線付き敵レーダ表示マークや六角形状の枠線付きの敵レーダ表示マークがレーダ画像内に散在し、画像が見難くなるのを防止することができる。
【0117】
次に、ゲーム演算部210は、支援要請受信履歴データ526において援護要請で対応づけられた味方キャラクタとの距離が基準値以上に達した敵キャラクタを抽出し(ステップS34)、抽出した敵キャラクタのレーダ表示マークを標準のレーダ表示マークに戻す(ステップS36)。
【0118】
具体的には、支援要請受信履歴データ526において受信時刻526aが過去3分以内に該当し、支援要請種類526bが「援護支援」に設定された組を抽出する。そして、抽出された組の攻撃目標識別情報526dと味方キャラクタ識別情報526eに格納される識別情報を取得する。そして、取得した識別情報に対応する味方キャラクタと敵キャラクタの現在位置座標をキャラクタステータスデータ520から取得し相対距離を求める。求めた相対距離が基準値以上であれば、ステップS34の抽出対象となる。
【0119】
ステップS34〜S36の処理によって、支援要請した味方キャラクタと、同支援要請の攻撃目標に設定された敵キャラクタとが例えば、ゲーム世界における距離で2km以上離れたといった離隔位置関係を満たす場合には、援護支援を要請した味方キャラクタが、攻撃目標とされた敵キャラクタからもはや攻撃を受けないほど十分離れたので援護支援の必要性が無くなったと判定され、当該味方キャラクタと当該敵キャラクタのレーダ画像W3における表示体は標準状態に戻される。よって、プレーヤが無意味な支援に向かう事が無いようにできる。
【0120】
次に、画像生成分260が、レーダ表示マーク設定データ522を参照してレーダ画像W3を生成する(ステップS38)。そして、自機キャラクタに付随して移動制御されている仮想カメラから見たゲーム空間画像30、又は自機キャラクタを含むゲーム空間画像30を生成し、先に生成したレーダ画像W3を所定位置に合成する(ステップS40)。
【0121】
次に、ゲーム演算部210が、現在位置がレーダ画像W3のレーダ表示範囲外に該当し、且つレーダ表示マーク設定データ522において標準以外のレーダ表示マーク516cとなるマーク識別情報516aが設定された敵キャラクタを抽出する(ステップS42)。そして、画像生成部260が、レーダ画像W3の外周部に、ステップS40で抽出された敵キャラクタの相対方向を示す方向識別子として所定の矢印を配置する(ステップS44)。
【0122】
具体的には、例えば、図17のレーダ画像W3dの例では、攻撃支援を要請した味方キャラクタ10、その攻撃目標として選択されている敵キャラクタ12は、何れもレーダ表示の範囲外である。この場合、敵キャラクタ12と中央の自機キャラクタを示すマーク48とを結ぶ線分が通るレーダ画像の外周部に、敵キャラクタ12の方向を向く矢印14が表示される。
画像生成部260で生成されるレーダ画像W3は毎回新規に生成され、画像生成部260による次のゲーム画像の生成タイミングで適用されることになるので、ステップS38で配置された矢印14は、ステップS36で抽出した敵キャラクタ12のその時々における方向を向くように表示される。ステップS36で何れの敵キャラクタも抽出されなければ矢印14の配置はされないので、新規に生成されたレーダ画像W3に矢印が付与されることはなく、結果的に自動的に矢印14は消える。プレーヤは、この矢印14の表示を見てレーダ表示の範囲外であっても支援要請をしている味方キャラクタ10が居る事、及びその位置する方向を理解し、この味方キャラクタ10の支援に応じようとするならば、矢印14の指し示す方向に自機キャラクタを移動させれば良い事が分かる。
【0123】
尚、ステップS42で抽出するキャラクタは敵キャラクタに限らず、レーダ表示マーク設定データ522のマーク識別情報522bが標準(「MK−F0」)以外に設定されている味方キャラクタを抽出する構成とし、ステップS44において抽出した味方キャラクタの相対方向を示すように矢印14を配置するとしても良い。
【0124】
次に、ゲーム演算部210は、支援要請受信履歴データ526とプレーヤ登録データ524とを参照し、過去3分間以内に受信した支援要請の発信元を示す発信元識別子524dをレーダ表示の外周下部に、左端を最も過去に受信した支援要請の発信元識別子として受信した時間順に横並びに配列するように画像生成部260に表示制御させる(ステップS46:図3参照)。
【0125】
より具体的には、支援要請受信履歴データ526を参照し、現在のシステム時刻から過去3分以内に受信した支援要請を抽出し、それぞれの支援要請の種類に応じた発信元識別子524dを選択する。そして、抽出した中で最古の支援要請に適合する発信元識別子524dを左端に配置し、以後受信時間が古い順に左から順となるように選択した発信元識別子524dの表示位置を決定する。各々表示位置が決定された発信元識別子524dは、画像生成部260による次のゲーム画像の生成タイミングで表示される。プレーヤは、この発信元識別子の並びによって支援要請の受信履歴の概要を知ることができる。つまり、どのプレーヤからどの支援要請がどれだけの頻度で発せられているかが一目で分かるので、支援要請の優先度を判断する手助けとなる。
【0126】
次に、ゲーム演算部210は、自身がホストであれば(ステップS48のYES)ゲーム結果の判定をし、判定結果を他の家庭用ゲーム装置1200B,1200Cに送信する(ステップS50)。そして、ゲーム結果がゲーム終了条件を満たしているか否かを判定する(ステップS54)。本実施形態では、全ての味方キャラクタが撃墜された場合にはゲームオーバによるゲーム終了条件を満たすと判定し、全ての敵キャラクタが撃墜された場合にはゲームクリアによるゲーム終了条件を満たすと判定する。そして、ゲーム終了条件を満たしていないと判定した場合には(ステップS54のNO)、ステップS10に戻る。ゲーム終了条件を満たすと判定した場合には(ステップS54のYES)、所定のゲーム終了処理を実行し(ステップS56)、一連の処理を終了する。
【0127】
一方、ステップS48において、家庭用ゲーム装置1200B,1200Cのように自身がホストでなければ(ステップS48のNO)、ホストからのゲーム結果を受信したかを判定する(ステップS52)。ゲーム結果を受信した場合には(ステップS52のYES)、次いでゲーム結果がゲーム終了条件を満たしているか否かを判定する(ステップS54)。そしてゲーム終了条件を満たさないと判定した場合にはステップS10に戻り、満たすと判定した場合には(ステップS54のYES)、所定のゲーム終了処理を実行し(ステップS56)、一連の処理を終了する。
【0128】
[ハードウェア構成]
次に、本実施形態におけるハードウェア構成例について説明する。
図18は、本実施形態における家庭用ゲーム装置1200を実現するためのハードウェア構成例を示す図である。家庭用ゲーム装置1200は、CPU1000、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006、画像生成IC1008、音生成IC1010、I/Oポート1012,1014がシステムバス1016により相互にデータ入出力可能に接続されている。I/Oポート1012にはコントロール装置1022が、I/Oポート1014には通信装置1024が、それぞれ接続されている。
【0129】
CPU1000は、情報記憶媒体1006に格納されるプログラム、ROM1002に格納されるシステムプログラムや、コントロール装置1022によって入力される信号等に従って、装置全体の制御や各種データ処理を行う。
【0130】
RAM1004は、CPU1000の作業領域等として用いられる記憶手段であり、情報記憶媒体1006やROM1002内の所与の内容、CPU1000の演算結果等が格納される。
【0131】
情報記憶媒体1006は、プログラム、画像データ、音データ、プレーデータ等が主に格納されるものであり、情報記憶媒体として、ICメモリやハードディスク、CD−ROM、DVD、ICカード、磁気ディスク、光ディスク等が用いられる。
【0132】
尚、ROM1002、RAM1004及び情報記憶媒体1006は、図4の記憶部500に相当する。
【0133】
また、この装置に設けられている画像生成IC1008と音生成IC1010により、音や画像の好適な出力が行えるようになっている。
【0134】
画像生成IC1008は、CPU1000の命令によって、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006等から送られる情報に基づいて画素情報を生成する集積回路であり、生成される画像信号は、表示装置1018に出力される。表示装置1018は、CRTやLCD、ELD、プラズマディスプレイ、或いはプロジェクター等により実現され、図4の画像表示部360に相当する。
【0135】
また、音生成IC1010は、CPU1000の命令によって、情報記憶媒体1006やROM1002に記憶される情報、RAM1004に格納される音データに応じた音信号を生成する集積回路であり、生成される音信号はスピーカ1020によって出力される。スピーカ1020は、図4の音出力部350に相当するものである。
【0136】
コントロール装置1022は、プレーヤがゲームに係る操作を入力するための装置であり、その機能は、レバー、ボタン、タッチパネル、ダイヤル、ポインティングデバイス等のハードウェアにより実現される。尚、このコントロール装置1022は、図4の操作入力部100に相当するものである。
【0137】
通信装置1024は、装置内部で利用される情報を外部とやりとりするものであり、所与の情報を他の装置と送受すること等に利用される。尚、この通信装置1024は、図4の通信部370に相当するものである。
【0138】
そして、ゲーム処理等の上述した処理は、図4のゲームプログラム502等を格納した情報記憶媒体1006と、これらプログラムに従って動作するCPU1000、画像生成IC1008、音生成IC1010等によって実現される。CPU1000、画像生成IC1008、及び音生成IC1010は、図4の処理部200に相当するものであり、主にCPU1000がゲーム演算部210、画像生成IC1008が画像生成部260に、音生成IC1010が音生成部250にそれぞれ相当する。
【0139】
尚、画像生成IC1008、音生成IC1010等で行われる処理は、CPU1000或いは汎用のDSP等によりソフトウェア的に行ってもよい。この場合には、CPU1000が、図4の処理部200に相当する。
【0140】
以上、本実施形態によれば、複数のプレーヤがそれぞれ家庭用ゲーム装置1200A〜1200Cを使用して、複数のプレーヤが同時に同じ戦場で空中戦をするオンラインゲームを実行することができる。
そして、ゲーム中に他のプレーヤから支援要請が有った場合には、レーダ画像W3に支援要請した味方キャラクタと、同支援要請において攻撃目標とされた敵キャラクタとを特別なレーダ表示マークで表示することができる。したがって、複数の味方プレーヤが参加する対戦型のオンラインゲームにおいて、プレーヤは味方からの支援要請により速やかに応じることができるようになる。また、支援要請に当たっては音声を使用しないため、音声チャットができないプレイ環境にあるプレーヤであっても、支援要請を出したり、支援要請を受けることが可能となる。
【0141】
〔変形例〕
以上、本発明を適用した実施形態について説明したが、本発明の適用形態がこれに限定されるものではない。
【0142】
例えば、家庭用ゲーム装置1200を用いる構成を例に挙げたが、業務用のゲーム装置やパソコン、携帯型ゲーム装置などを代わりに用いることとしてもよい。
【0143】
また、上記実施形態では音声チャットや文字メッセージによる家庭用ゲーム装置1200間の交信については触れていないが、公知のオンラインゲームと同様に適宜これを組み込んでも良いのは勿論である。
【0144】
また、上記実施形態では敵キャラクタをNPCとしたが、敵キャラクタも味方キャラクタと同様にプレーヤ操作されるキャラクタとしても良い。支援要請の操作入力が為された場合の操作入力データ16は、敵方のプレーヤが操作する家庭用ゲーム装置には送信しないようにすると、通信トラフィックを低減する観点から好適である。
【図面の簡単な説明】
【0145】
【図1】家庭用ゲーム装置の構成例を示す構成図。
【図2】オンラインゲームを実行するためのシステムの概要を説明するための図。
【図3】ゲーム画面の一例を示す図。
【図4】家庭用ゲーム装置の機能構成の一例を示す機能ブロック図。
【図5】操作入力データのデータ構成例を示す図。
【図6】敵レーダ表示マーク定義データの構成例を示すデータ構成図。
【図7】味方レーダ表示マーク定義データの構成例を示すデータ構成図。
【図8】キャラクタステータスデータの構成例を示すデータ構成図。
【図9】レーダ表示マーク設定データの構成例を示すデータ構成図。
【図10】プレーヤ登録データの構成例を示すデータ構成図。
【図11】支援要請受信履歴データの構成例を示すデータ構成図。
【図12】ゲーム進行に係る主たる処理の流れについて説明するためのフローチャート。
【図13】図12に続くフローチャート。
【図14】レーダ表示切換処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図15】レーダ画像の一例を示す図。
【図16】レーダ画像の一例を示す図。
【図17】レーダ画像の一例を示す図。
【図18】家庭用ゲーム装置を実現するためのハードウェア構成例を示す図。
【符号の説明】
【0146】
17,19 表示体本体
18,20 識別子
100 操作入力部
200 処理部
210 ゲーム演算部
212 プレーヤ登録制御部
214 支援要請送信制御部
216 支援要請履歴管理部
218 レーダ表示切換制御部
220 支援要請受信履歴表示制御部
260 画像生成部
270 通信制御部
500 記憶部
502 ゲームプログラム
504 NPC制御プログラム
516 敵レーダ表示マーク定義データ
518 味方レーダ表示マーク定義データ
522 レーダ表示マーク設定データ
524 プレーヤ登録データ
526 支援要請受信履歴データ
W2 ゲーム画像
W3 レーダ画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
他機と通信接続されたコンピュータに、他機及び自機それぞれのプレーヤの操作入力に従って、ゲーム空間中を移動して敵キャラクタを攻撃する他機キャラクタ及び自機キャラクタそれぞれを制御して、通信ゲームを実行させるためのプログラムであって、
前記敵キャラクタの位置及び状態の情報を少なくとも含む敵キャラクタ情報を他機との間で共有する敵キャラクタ情報共有手段、
前記敵キャラクタの移動及び攻撃を制御する敵キャラクタ制御手段、
自機キャラクタから見た或いは自機キャラクタを含む前記ゲーム空間の画像を生成するゲーム空間画像生成手段、
前記ゲーム空間中の自機キャラクタを基準とする所定範囲内のキャラクタの位置関係を、各キャラクタそれぞれを示す表示体を用いて表示するレーダ画像を生成するレーダ画像生成手段、
他機から支援要請の信号を受信したことを検出する支援要請検出手段、
前記検出された支援要請の信号を送信した他機の他機キャラクタが攻撃対象としている敵キャラクタを判定する攻撃対象敵キャラ判定手段、
として前記コンピュータを機能させるとともに、
前記レーダ画像生成手段が、前記支援要請検出手段の検出に応じて、前記所定範囲内のキャラクタのうち、前記判定された敵キャラクタを表す表示体の表示形態を可変して前記レーダ画像を生成するように前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラムであって、
前記攻撃対象敵キャラ判定手段により判定された敵キャラクタを、当該敵キャラクタを攻撃対象としている他機キャラクタと関連づけて記憶する記憶手段、
前記記憶手段により関連づけて記憶された敵キャラクタと他機キャラクタとの間の位置関係が、所定の離隔位置関係になったことを検出する離隔検出手段、
として前記コンピュータを機能させ、
前記レーダ画像生成手段が、前記離隔検出手段により検出された敵キャラクタを表す表示体の表示形態を元の表示形態に戻すように前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項3】
他機と通信接続されたコンピュータに、他機及び自機それぞれのプレーヤの操作入力に従って、ゲーム空間中を移動して敵キャラクタを攻撃する他機キャラクタ及び自機キャラクタそれぞれを制御して、通信ゲームを実行させるためのプログラムであって、
前記敵キャラクタの位置及び状態の情報を少なくとも含む敵キャラクタ情報を他機との間で共有する敵キャラクタ情報共有手段、
前記敵キャラクタの移動及び攻撃を制御する敵キャラクタ制御手段、
自機キャラクタから見た或いは自機キャラクタを含む前記ゲーム空間の画像を生成するゲーム空間画像生成手段、
前記ゲーム空間中の自機キャラクタを基準とする所定範囲内のキャラクタの位置関係を、各キャラクタそれぞれを示す表示体を用いて表示するレーダ画像を生成するレーダ画像生成手段、
他機から支援要請の信号を受信したことを検出する支援要請検出手段、
前記検出された支援要請の信号を送信した他機の他機キャラクタを攻撃対象としている敵キャラクタを判定する他機攻撃敵キャラ判定手段、
として前記コンピュータを機能させるとともに、
前記レーダ画像生成手段が、前記支援要請検出手段の検出に応じて、前記所定範囲内のキャラクタのうち、前記判定された敵キャラクタを表す表示体の表示形態を可変して前記レーダ画像を生成するように前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項4】
請求項3に記載のプログラムであって、
前記他機攻撃敵キャラ判定手段により判定された敵キャラクタを、当該敵キャラクタが攻撃対象としている他機キャラクタと関連づけて記憶する記憶手段、
前記記憶手段により関連づけて記憶された敵キャラクタと他機キャラクタとの間の位置関係が、所定の離隔位置関係になったことを検出する離隔検出手段、
として前記コンピュータを機能させ、
前記レーダ画像生成手段が、前記離隔検出手段により検出された敵キャラクタを表す表示体の表示形態を元の表示形態に戻すように前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項5】
請求項1又は2に記載のプログラムであって、
前記支援要請検出手段が、前記支援要請として、攻撃支援要請と援護支援要請との少なくとも2つの支援要請の信号の受信を検出するように前記コンピュータを機能させ、
他機キャラクタを攻撃対象としている敵キャラクタを判定する他機攻撃敵キャラ判定手段として前記コンピュータを機能させ、
前記レーダ画像生成手段が、前記支援要請検出手段の攻撃支援要請の検出に応じて、前記所定範囲内のキャラクタのうち、前記攻撃対象敵キャラ判定手段により判定された敵キャラクタを表す表示体の表示形態を可変して前記レーダ画像を生成し、援護支援要請の検出に応じて、前記所定範囲内のキャラクタのうち、前記他機攻撃敵キャラ判定手段により判定された敵キャラクタを表す表示体の表示形態を可変して前記レーダ画像を生成するように前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項6】
請求項5に記載のプログラムであって、
前記支援要請検出手段の支援要請の検出に応じて、該支援要請の信号を送信した他機のプレーヤ又は他機キャラクタから該支援要請があった旨を、該支援要請が攻撃支援要請か援護支援要請かとともに所定の出力方法で出力する支援要請出力手段として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項7】
請求項1〜6の何れか一項に記載のプログラムであって、
前記レーダ画像生成手段が、前記支援要請検出手段の検出に応じて、前記所定範囲内のキャラクタのうち、当該検出された支援要請の信号を送信した他機の他機キャラクタを表す表示体の表示形態を、所定の支援要請用表示形態に可変して前記レーダ画像を生成するように前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項8】
請求項1〜7の何れか一項に記載のプログラムであって、
前記支援要請検出手段の検出に応じて、当該支援要請の信号を送信した他機の他機キャラクタが、前記所定範囲内に存在しないことを検出する非存在検出手段として前記コンピュータを機能させ、
前記レーダ画像生成手段が、前記非存在検出手段の検出に応じて、自機キャラクタから、前記支援要請の信号を送信した他機の他機キャラクタの方向を示す方向識別子を前記レーダ画像の外縁部に配したレーダ画像を生成するように前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項9】
請求項1〜8の何れか一項に記載のプログラムであって、
前記レーダ画像生成手段が、表示形態を変更した前記表示体のうち、変更から所定時間経過した表示体の表示形態を元に戻すように前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項10】
請求項1〜9の何れか一項に記載のプログラムであって、
前記支援要請検出手段により検出された支援要請の信号を送信した他機のプレーヤ又は他機キャラクタの識別情報を検出順に表示制御する支援要請履歴表示制御手段として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項11】
請求項1〜10の何れか一項に記載のプログラムであって、
前記支援要請検出手段の検出に基づいて、前記支援要請の信号を送信した他機別の頻度を算出する支援要請頻度算出手段として前記コンピュータを機能させ、
前記レーダ画像生成手段が、前記支援要請頻度算出手段の算出頻度に応じて、前記識別子の表示形態を可変する識別子表示形態可変手段を有するように前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項12】
請求項1〜11の何れか一項に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読取可能な情報記憶媒体。
【請求項13】
他機と通信接続され、他機及び自機それぞれのプレーヤの操作入力に従って、ゲーム空間中を移動して敵キャラクタを攻撃する他機キャラクタ及び自機キャラクタそれぞれを制御して、通信ゲームを実行するゲーム装置であって、
前記敵キャラクタの位置及び状態の情報を少なくとも含む敵キャラクタ情報を他機との間で共有する敵キャラクタ情報共有手段と、
前記敵キャラクタの移動及び攻撃を制御する敵キャラクタ制御手段と、
自機キャラクタから見た或いは自機キャラクタを含む前記ゲーム空間の画像を生成するゲーム空間画像生成手段と、
前記ゲーム空間中の自機キャラクタを基準とする所定範囲内のキャラクタの位置関係を、各キャラクタそれぞれを示す表示体を用いて表示するレーダ画像を生成するレーダ画像生成手段と、
他機から支援要請の信号を受信したことを検出する支援要請検出手段と、
前記検出された支援要請の信号を送信した他機の他機キャラクタが攻撃対象としている敵キャラクタを判定する攻撃対象敵キャラ判定手段と、
を備えるとともに、
前記レーダ画像生成手段が、前記支援要請検出手段の検出に応じて、前記所定範囲内のキャラクタのうち、前記判定された敵キャラクタを表す表示体の表示形態を可変して前記レーダ画像を生成するゲーム装置。
【請求項14】
他機と通信接続され、他機及び自機それぞれのプレーヤの操作入力に従って、ゲーム空間中を移動して敵キャラクタを攻撃する他機キャラクタ及び自機キャラクタそれぞれを制御して、通信ゲームを実行するゲーム装置であって、
前記敵キャラクタの位置及び状態の情報を少なくとも含む敵キャラクタ情報を他機との間で共有する敵キャラクタ情報共有手段と、
前記敵キャラクタの移動及び攻撃を制御する敵キャラクタ制御手段と、
自機キャラクタから見た或いは自機キャラクタを含む前記ゲーム空間の画像を生成するゲーム空間画像生成手段と、
前記ゲーム空間中の自機キャラクタを基準とする所定範囲内のキャラクタの位置関係を、各キャラクタそれぞれを示す表示体を用いて表示するレーダ画像を生成するレーダ画像生成手段と、
他機から支援要請の信号を受信したことを検出する支援要請検出手段と、
前記検出された支援要請の信号を送信した他機の他機キャラクタを攻撃対象としている敵キャラクタを判定する他機攻撃敵キャラ判定手段と、
を備えるとともに、
前記レーダ画像生成手段が、前記支援要請検出手段の検出に応じて、前記所定範囲内のキャラクタのうち、前記判定された敵キャラクタを表す表示体の表示形態を可変して前記レーダ画像を生成するゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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