説明

プログラム、情報記憶媒体及び画像生成システム

【課題】形状入力指示物により入力された入力形状の形状認識を向上できるプログラム、情報記憶媒体、画像生成システム等の提供。
【解決手段】画像生成システムは、形状入力指示物の移動軌跡データを取得する移動軌跡データ取得部104と、取得された移動軌跡データを記憶する移動軌跡データ記憶部178と、移動軌跡データに基づいて、形状入力指示物により入力される入力形状の形状認識処理を行う形状認識部106を含む。形状認識部は、第K+1の判定期間の開始タイミングの方が第Kの判定期間の開始タイミングよりも時間的に遅れたタイミングに設定される第1〜第N(1≦K<N)の判定期間の各判定期間での移動軌跡データに基づいて、形状入力指示物による入力形状の形状認識処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、情報記憶媒体及び画像生成システム等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、従来の操作ボタンや方向キーを備えたゲームコントローラに代わって、モーションセンサを内蔵するゲームコントローラを用いてゲーム操作が可能なゲーム装置が人気を博している。このような操作インターフェースを備えるゲーム装置によれば、プレーヤ(操作者)の直感的な操作入力が可能になり、ゲーム操作の簡素化等を図れる。このような直感的なインターフェースを可能にするゲーム装置の従来技術としては例えば特許文献1に開示される技術がある。
【0003】
また、手の指やジェスチャによって空中で文字や記号を描く動作を、動画撮影用カメラで撮影して認識する従来技術についても、特許文献2に開示されている。
【0004】
しかしながら、空中に描かれた文字を正確に認識することは、複雑な文字認識処理が必要となり、非常に困難であるという課題がある。
【0005】
この場合に、例えば、文字を描く範囲を限定して文字認識を行うことで、文字認識率を向上させる手法も考えられる。
【0006】
しかしながら、この手法では、プレーヤは、その特定された範囲で、文字を描かなければならないため、ユーザの利便性が低下する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−136695号公報
【特許文献2】特開2002−259046号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の幾つかの態様によれば、形状入力指示物により入力された入力形状の形状認識を向上できるプログラム、情報記憶媒体、画像生成システム等を提供できる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様は、形状入力指示物の移動軌跡データを取得する移動軌跡データ取得部と、取得された前記移動軌跡データを記憶する移動軌跡データ記憶部と、前記移動軌跡データに基づいて、前記形状入力指示物により入力される入力形状の形状認識処理を行う形状認識部を含み、前記形状認識部は、第K+1の判定期間の開始タイミングの方が第Kの判定期間の開始タイミングよりも時間的に遅れたタイミングに設定される第1〜第N(1≦K<N)の判定期間の各判定期間での前記移動軌跡データに基づいて、前記形状入力指示物による前記入力形状の形状認識処理を行う画像生成システムに関係する。また本発明は、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラム、又は該プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に関係する。
【0010】
本発明の一態様によれば、第K+1の判定期間の開始タイミングの方が第Kの判定期間よりも時間的に遅れたタイミングになる第1〜第Nの判定期間が設定される。そして、第1〜第Nの判定期間の各判定期間での形状入力指示物の移動軌跡データに基づいて、入力形状の形状認識処理が行われる。このように本発明の一態様によれば、第1〜第Nの判定期間の各判定期間が時間的にずれて設定される。従って、入力形状の入力範囲が限定されたり、操作者の形状入力の自由度が奪われたりするなどの事態を抑止することができ、入力形状の形状認識を向上できる。
【0011】
また本発明の一態様では、前記形状認識部は、前記第1〜第Nの判定期間の各判定期間の長さを可変に変化させて、前記入力形状の形状認識処理を行ってもよい。
【0012】
このようにすれば、例えば操作者の形状入力の速度が様々に変化しても、これに対応することが可能になる。
【0013】
また本発明の一態様では、前記形状認識部は、前記第K+1の判定期間の開始タイミングの方が前記第Kの判定期間の開始タイミングよりも時間的に遅れたタイミングに設定され、且つ、前記各判定期間の終了タイミングが現在のタイミングに設定される前記第1〜第Nの判定期間を設定して、前記入力形状の形状認識処理を行ってもよい。
【0014】
このようにすれば、各判定期間の長さが変化しながら開始タイミングが時間的にずれる判定期間の設定を実現することができ、リアルタイム処理等に適した形状認識処理の実現が可能になる。
【0015】
また本発明の一態様では、前記移動軌跡データ記憶部は、第Kのバッファが前記第1〜第Nの判定期間の前記第Kの判定期間での前記移動軌跡データを記憶する第1〜第Nのバッファを有し、前記形状認識部は、現在のタイミングがタイミングtc1からタイミングtc2になった場合に、前記第1〜第Nのバッファの先頭から、tc2−tc1に対応する長さの期間分の前記移動軌跡データを削除する処理を行い、前記第1〜第Nのバッファの後方に対して、タイミングtc1からタイミングtc2の期間で得られた前記移動軌跡データを追加する処理を行ってもよい。
【0016】
このようにすれば、各判定期間の長さが変化しながら開始タイミングが時間的にずれる判定期間の設定を、効率的な処理で実現することが可能になる。
【0017】
また本発明の一態様では、前記形状入力指示物による前記入力形状の入力の開始指示情報及び終了通知情報の少なくとも1つの情報を生成する情報生成部を含んでもよい(情報生成部としてコンピュータを機能させてもよい)。
【0018】
このようにすれば、入力形状の入力の開始指示や終了の通知を、操作者に対して行うことが可能になる。
【0019】
また本発明の一態様では、前記形状認識部は、前記開始指示情報の出力タイミング、前記終了通知情報の出力タイミングに応じた前記第1〜第Nの判定期間を設定して、前記入力形状の形状認識処理を行ってもよい。
【0020】
このようにすれば、判定期間が設定される範囲を限定することが可能になり、形状認識処理の処理負荷の軽減等が可能になる。
【0021】
また本発明の一態様では、前記形状認識部は、形状認識の判定期間の再設定条件が満たされたか否かを判断し、前記再設定条件が満たされた場合には、前記再設定条件が満たされる前に設定された判定期間のリセット処理を行ってもよい。
【0022】
このようにすれば、再設定条件が満たされた場合には、それまでに設定された判定期間がリセットされ、判定期間を再設定できるようになる。
【0023】
また本発明の一態様では、前記形状認識部は、形状認識の判定期間の再設定を指示する再設定指示入力形状が、前記形状入力指示物により入力された場合に、前記再設定条件が満たされたと判断してもよい。
【0024】
このようにすれば、操作者が、入力形状の途中まで入力したが、その入力を途中で取り消したい場合等に、これに対応することが可能になる。
【0025】
また本発明の一態様では、前記形状認識部は、前記形状入力指示物の移動軌跡の動きベクトルに基づいて、前記再設定条件が満たされたか否かを判断してもよい。
【0026】
このようにすれば、明らかに操作者が形状入力を行っていないと考えられる期間に対しては、判定期間が設定されないようになり、判定期間の設定処理や形状認識処理の効率化を図れる。
【0027】
また本発明の一態様では、画像センサからの画像情報を取得する画像情報取得部を含み(画像情報取得部としてコンピュータを機能させ)、前記移動軌跡データ取得部は、前記画像センサからの前記画像情報に基づいて、前記移動軌跡データを取得してもよい。
【0028】
このようにすれば、撮像センサからの画像情報を利用して、移動軌跡データを取得できるようになる。
【0029】
また本発明の一態様では、前記移動軌跡データ取得部は、前記画像センサからの前記画像情報に基づいて、前記画像センサから見える操作者の動作を特定するスケルトン情報を取得し、取得された前記スケルトン情報に基づいて、前記操作者の部位又は所持物である前記形状入力指示物の前記移動軌跡データを取得してもよい。
【0030】
このようにすれば、スケルトン情報を有効活用して、操作者の部位又は所持物である形状入力指示物の移動軌跡データを取得できるようになる。
【0031】
また本発明の一態様では、前記移動軌跡データ取得部は、前記スケルトン情報に基づいて、前記形状入力指示物となる操作者の部位を特定し、特定された前記部位の移動の軌跡データを、前記形状入力指示物の前記移動軌跡データとして取得してもよい。
【0032】
このようにすれば、スケルトン情報を有効活用にして、形状入力指示物となる操作者の部位を特定して、移動軌跡データを取得できるようになる。
【0033】
また本発明の一態様では、前記移動軌跡データ取得部は、前記移動軌跡データが有効なデータか無効なデータかを、前記スケルトン情報に基づいて判断してもよい。
【0034】
このようにすれば、有効ではない移動軌跡データを用いて形状認識処理が行われるのを防止して、入力形状の誤認識等が発生するのを抑止できる。
【0035】
また本発明の一態様では、前記形状認識部は、前記第1〜第Nの判定期間の各判定期間において、前記形状入力指示物による前記入力形状と候補形状とのマッチング処理を行い、前記マッチング処理で得られたマッチング率が各候補形状に対応づけられたマッチング情報を、マッチング情報記憶部に保存し、前記第1〜第Nの判定期間で得られた前記マッチング情報に基づいて、前記入力形状の形状認識処理を行ってもよい。
【0036】
このようにすれば、各判定期間のマッチング処理においてマッチング情報を保存し、保存されたマッチング情報に基づいて、入力形状の形状認識処理を実行できるようになる。
【0037】
また本発明の一態様では、前記形状認識部は、候補形状を構成する複数のパーツの各パーツ毎に、前記入力形状とのマッチング処理を行って、前記入力形状の形状認識処理を行ってもよい。
【0038】
このようにすれば、入力形状が複雑な形状であった場合にも、正確な形状認識処理を実現できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本実施形態の画像生成システムの構成例。
【図2】図2(A)、図2(B)は画像センサを用いて移動軌跡データを取得して、プレーヤによる入力形状を認識する手法の説明図。
【図3】判定期間を用いた本実施形態の形状認識手法の説明図。
【図4】判定期間を用いた本実施形態の形状認識手法の説明図。
【図5】図5(A)〜図5(C)は判定期間の設定手法の説明図。
【図6】図6(A)〜図6(D)は判定期間の設定手法の説明図。
【図7】図7(A)、図7(B)はバッファを用いる手法の説明図。
【図8】図8(A)〜図8(C)は本実施形態の手法をクイズゲームに適用した例。
【図9】図9(A)〜図9(C)は再設定条件についての説明図。
【図10】画像センサを用いたカラー画像情報、デプス情報の取得手法の説明図。
【図11】デプス情報に基づいてプレーヤのスケルトン情報を求める手法の説明図。
【図12】図12(A)、図12(B)は形状入力指示物となる部位をスケルトン情報を用いて特定する手法の説明図。
【図13】各判定期間でのマッチング処理により得られたマッチング情報を用いて入力形状を形状認識する手法の説明図。
【図14】図14(A)〜図14(D)はパーツ毎に形状認識処理を行う手法の説明図。
【図15】図15(A)、図15(B)は本実施形態の変形例の説明図。
【図16】本実施形態の処理を説明するフローチャート。
【図17】本実施形態の処理を説明するフローチャート。
【図18】本実施形態の処理を説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0041】
1.構成
図1に本実施形態の画像生成システム(ゲーム装置)のブロック図の例を示す。なお、本実施形態の画像生成システムの構成は図1に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
【0042】
操作部160は、プレーヤが操作データを入力するためのものであり、その機能は、方向指示キー、操作ボタン、アナログスティック、レバー、各種センサ(角速度センサ、加速度センサ等)、マイク、或いはタッチパネル型ディスプレイなどにより実現できる。
【0043】
また操作部160は、例えばカラー画像センサやデプスセンサなどにより実現される画像センサを含む。なお操作部160の機能を画像センサだけで実現してもよい。
【0044】
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(DRAM、VRAM)などにより実現できる。そしてゲームプログラムや、ゲームプログラムの実行に必要なゲームデータは、この記憶部170に保持される。
【0045】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、HDD(ハードディスクドライブ)、或いはメモリ(ROM等)などにより実現できる。処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータ(操作部、処理部、記憶部、出力部を備える装置)を機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0046】
表示部190は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、LCD、有機ELディスプレイ、CRT、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などにより実現できる。音出力部192は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0047】
補助記憶装置194(補助メモリ、2次メモリ)は、記憶部170の容量を補うために使用される記憶装置であり、SDメモリーカード、マルチメディアカードなどのメモリーカードなどにより実現できる。
【0048】
通信部196は、有線や無線のネットワークを介して外部(例えば他の画像生成システム、サーバ、ホスト装置)との間で通信を行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。
【0049】
なお本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、サーバ(ホスト装置)が有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部196を介して情報記憶媒体180(あるいは記憶部170、補助記憶装置194)に配信してもよい。このようなサーバ(ホスト装置)による情報記憶媒体の使用も本発明の範囲内に含めることができる。
【0050】
処理部100(プロセッサ)は、操作部160からの操作データやプログラムなどに基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、或いは音生成処理などを行う。処理部100は記憶部170をワーク領域として各種処理を行う。この処理部100の機能は、各種プロセッサ(CPU、GPU等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0051】
処理部100は、画像情報取得部102、移動軌跡データ取得部104、形状認識部106、ゲーム演算部108、オブジェクト空間設定部112、キャラクタ制御部114、仮想カメラ制御部118、画像生成部120、音生成部130を含む。また移動軌跡データ取得部104はスケルトン情報取得部105を含み、キャラクタ制御部114は移動処理部115、モーション処理部116を含む。なおこれらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
【0052】
画像情報取得部102は、画像センサからの画像情報を取得する。例えば画像センサにより撮像された画像の情報は、記憶部170の画像情報記憶部171に保存される。具体的には、画像センサのカラー画像センサにより撮像されたカラー画像の情報はカラー画像情報記憶部172に保存され、画像センサのデプスセンサにより撮像されたデプス画像の情報はデプス情報記憶部173に保存される。画像情報取得部102は、これらの画像情報を画像情報記憶部171から読み出すことで画像情報を取得する。
【0053】
移動軌跡データ取得部104は、形状入力指示部の移動軌跡データを取得する。形状入力指示物は、文字、記号、合図指示等の形状を入力するための物であり、例えば操作者(プレーヤ)の手(指)、足、臀部(お尻)等の部位や、ペン、ポインタ等の操作者の所持物である。移動軌跡データは、形状入力指示物が指示するポイントが描く軌跡を表すデータであり、例えば画像センサから見た軌跡のX、Y座標データなどである。例えば画像センサからの画像情報が取得される各フレームにおいて、形状入力指示物が指示するポイントのX、Y座標データ等が検出される。そして、検出されたX、Y座標データ等を各フレームに対応づけたデータが、移動軌跡データとして移動軌跡データ記憶部178に保存される。また所定のフレーム期間毎の座標の変化をベクトル情報として記憶し、一連のベクトルの変化情報を移動軌跡データとして移動軌跡データ記憶部178に保存するようにしてもよい。
【0054】
形状認識部106は、入力形状の形状認識処理を行う。例えば移動軌跡データに基づいて入力形状の形状認識処理を行う。
【0055】
ゲーム演算部108はゲーム演算処理を行う。ここでゲーム演算としては、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、ゲーム結果を演算する処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などがある。
【0056】
オブジェクト空間設定部112は、複数のオブジェクトが配置されるオブジェクト空間の設定処理を行う。例えば、キャラクタ(人、動物、ロボット、車、船舶、飛行機等)、マップ(地形)、建物、コース(道路)、樹木、壁などの表示物を表す各種オブジェクト(ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェイスなどのプリミティブ面で構成されるオブジェクト)をオブジェクト空間に配置設定する処理を行う。即ちワールド座標系でのオブジェクトの位置や回転角度(向き、方向と同義)を決定し、その位置(X、Y、Z)にその回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)でオブジェクトを配置する。具体的には、記憶部170のオブジェクトデータ記憶部175には、オブジェクト(パーツオブジェクト)の位置、回転角度、移動速度、移動方向等のデータであるオブジェクトデータがオブジェクト番号に対応づけて記憶される。オブジェクト空間設定部112は、例えば各フレーム毎にこのオブジェクトデータを更新する処理などを行う。
【0057】
キャラクタ制御部114は、オブジェクト空間を移動(動作)するキャラクタの制御を行う。例えばキャラクタ制御部114が含む移動処理部115は、キャラクタ(モデルオブジェクト、移動オブジェクト)を移動させる処理を行う。例えば操作部160によりプレーヤが入力した操作情報や、プログラム(移動アルゴリズム)や、各種データなどに基づいて、キャラクタをオブジェクト空間内で移動させる。具体的には、キャラクタの移動情報(位置、回転角度、速度、或いは加速度)を、1フレーム(例えば1/60秒)毎に順次求めるシミュレーション処理を行う。なおフレームは、移動処理やモーション処理や画像生成処理を行う時間の単位である。
【0058】
キャラクタ制御部114が含むモーション処理部116は、キャラクタにモーション(アニメーション)を行わせるモーション処理(モーション再生、モーション生成)を行う。このモーション処理は、キャラクタのモーションを、モーションデータ記憶部176に記憶されているモーションデータに基づいて再生することなどで実現できる。
【0059】
具体的にはモーションデータ記憶部176には、キャラクタ(モデルオブジェクト)のスケルトンを構成する各骨(キャラクタを構成する各パーツオブジェクト)の位置又は回転角度(親の骨に対する子の骨の3軸周りの回転角度)等を含むモーションデータが記憶されている。またモデルデータ記憶部177は、キャラクタを表すモデルオブジェクトのモデルデータを記憶する。モーション処理部116は、このモーションデータをモーションデータ記憶部176から読み出し、読み出されたモーションデータに基づいてスケルトンを構成する各骨(パーツオブジェクト)を動かすことで(スケルトン形状を変形させることで)、キャラクタのモーションを再生する。
【0060】
仮想カメラ制御部118は、オブジェクト空間内の所与(任意)の視点から見える画像を生成するための仮想カメラ(視点、基準仮想カメラ)の制御処理を行う。具体的には、仮想カメラの位置(X、Y、Z)又は回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)を制御する処理(視点位置、視線方向あるいは画角を制御する処理)を行う。
【0061】
例えば仮想カメラによりキャラクタを後方から撮影する場合には、キャラクタの位置又は回転の変化に仮想カメラが追従するように、仮想カメラの位置又は回転角度(仮想カメラの向き)を制御する。この場合には、移動処理部115で得られたキャラクタの位置、回転角度又は速度などの情報に基づいて、仮想カメラを制御できる。或いは、仮想カメラを、予め決められた回転角度で回転させたり、予め決められた移動経路で移動させる制御を行ってもよい。この場合には、仮想カメラの位置(移動経路)又は回転角度を特定するための仮想カメラデータに基づいて仮想カメラを制御する。
【0062】
画像生成部120は、処理部100で行われる種々の処理(ゲーム処理、シミュレーション処理)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示部190に出力する。具体的には、座標変換(ワールド座標変換、カメラ座標変換)、クリッピング処理、透視変換、或いは光源処理等のジオメトリ処理が行われ、その処理結果に基づいて、描画データ(プリミティブ面の頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)が作成される。そして、この描画データ(プリミティブ面データ)に基づいて、透視変換後(ジオメトリ処理後)のオブジェクト(1又は複数プリミティブ面)を、描画バッファ179(フレームバッファ、ワークバッファ等のピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ)に描画する。これにより、オブジェクト空間内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像が生成される。なお、描画処理は頂点シェーダ処理やピクセルシェーダ処理により実現することができる。
【0063】
なお、画像生成部120が、いわゆる立体視用の画像を生成するようにしてもよい。この場合には、基準となる仮想カメラの位置とカメラ間距離を用いて、左目用仮想カメラと右目用仮想カメラを配置設定する。そして画像生成部120が、オブジェクト空間内において左目用仮想カメラから見える左目用画像と、オブジェクト空間内において右目用仮想カメラから見える右目用画像を生成する。そしてこれらの左目用画像、右目用画像を用いて、眼分離眼鏡方式や、レンティキュラーレンズなどを用いた裸眼方式などにより、立体視を実現すればよい。
【0064】
音生成部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部192に出力する。
【0065】
そして本実施形態では、移動軌跡データ取得部104が、操作者の手等の形状入力指示物の移動軌跡データを取得する。そして移動軌跡データ記憶部178が、取得された移動軌跡データを記憶する。そして形状認識部106が、移動軌跡データに基づいて、形状入力指示物により入力される入力形状の形状認識処理を行う。
【0066】
具体的には形状認識部106は、第1〜第Nの判定期間の各判定期間での移動軌跡データに基づいて、形状入力指示物による入力形状(文字、記号等の形状)の形状認識処理を行う。ここで、第1〜第Nの判定期間は、その第K+1の判定期間の開始タイミングの方が第K(1≦K<N)の判定期間の開始タイミングよりも時間的に遅れたタイミングに設定される判定期間である。例えば形状認識部106は、各判定期間での形状入力指示物の移動軌跡データを移動軌跡データ記憶部178が読み出し、読み出された移動軌跡データに基づいて、対応する判定期間での入力形状の形状認識処理を行う。
【0067】
この場合に形状認識部106は、第1〜第Nの判定期間の長さを可変に変化させて、入力形状の形状認識処理を行ってもよい。例えば初めの形状認識処理では、第1〜第Nの判定期間を、第1の長さに設定して、入力形状の形状認識処理を行い、次の形状認識処理では、第1〜第Nの判定期間を、第1の長さよりも短い第2の長さに設定して、形状認識処理を行う。
【0068】
また形状認識部106は、第K+1の判定期間の開始タイミングの方が第Kの判定期間の開始タイミングよりも時間的に遅れたタイミングに設定され、且つ、各判定期間の終了タイミングが現在のタイミング(現在のフレーム)となる第1〜第Nの判定期間を設定して、形状認識処理を行ってもよい。このようにすれば、第1〜第Nの判定期間の長さを変化させながら、リアルタイムの形状認識処理を実現できる。
【0069】
この場合に、移動軌跡データ記憶部178は、第1〜第Nのバッファを有していてもよい。第1〜第Nのバッファの第Kのバッファは、第1〜第Nの判定期間の第Kの判定期間での移動軌跡データを記憶する。
【0070】
そして形状認識部106は、現在のタイミングがタイミングtc1からタイミンtc2になった場合に、上述の第1〜第Nのバッファの先頭(先頭アドレス)から、tc2−tc1に対応する長さの期間分の移動軌跡データを削除する処理を行う。また、第1〜第Nのバッファの後方(後方アドレス)に対して、タイミングtc1からタイミングtc2の期間で得られた移動軌跡データを追加する処理を行う。このようにすれば、必要最小限の削除処理及び追加処理で、第1〜第Nのバッファの移動軌跡データを更新できるようになる。
【0071】
また、画像生成部120や音生成部130(広義には情報生成部)は、形状入力指示物による入力形状の入力の開始指示情報及び終了通知情報の少なくとも1つを生成する。例えば画像生成部120は、入力形状の入力の開始を指示する画像や、終了を通知する画像を生成する。また音生成部130は、入力形状の入力の開始を指示する音(音声、音楽)や、終了を通知する音を生成する。
【0072】
この場合に形状認識部106は、開始指示情報の出力タイミング、終了通知情報の出力タイミングに応じた第1〜第Nの判定期間を設定して、入力形状の形状認識処理を行う。即ち、入力形状の入力の開始を指示する画像・音や、終了を通知する画像・音の出力タイミングに応じて第1〜第Nの判定期間を設定して、形状認識処理を実行する。この場合に、第1〜第Nの判定期間は、開始指示情報の出力タイミングと終了通知情報の出力タイミングの間の期間に設定されていてもよいし、外側の期間に設定されていてもよい。
【0073】
また形状認識部106は、形状認識の判定期間の再設定条件が満たされたか否かを判断する。そして、再設定条件が満たされた場合には、再設定条件が満たされる前に設定された判定期間のリセット処理を行う。例えば再設定条件が満たされる前の判定期間での移動軌跡データに基づく形状認識処理をリセットする。具体的には、形状認識の判定期間の再設定を指示する再設定指示入力形状(例えば再設定を指示する記号の形状)が、形状入力指示物により入力された場合に、再設定条件が満たされたと判断する。或いは、形状入力指示物の移動軌跡の動きベクトル(ベクトルの大きさ、方向)に基づいて、再設定条件が満たされたか否かを判断してもよい。形状認識処理のリセット処理が行われた場合には、再設定条件が満たされる前の判定期間の設定はリセットされ、新たな判定期間が設定されるようになる。また再設定条件が満たされる前の判定期間での移動軌跡データは、形状認識処理の対象にはならなくなり、例えば削除される。
【0074】
また画像情報取得部102が画像センサからの画像情報を取得した場合に、移動軌跡データ取得部104は、画像センサからの画像情報に基づいて、移動軌跡データを取得する。例えば画像センサからの画像情報の画像認識処理を行い、形状入力指示物の移動軌跡を検出し、検出された移動軌跡のデータを移動軌跡データ記憶部178に保存する。
【0075】
また移動軌跡データ取得部104は、画像センサからの画像情報に基づいて、画像センサから見える操作者の動作を特定するスケルトン情報を取得する。このスケルトン情報の取得はスケルトン情報取得部105により行われる。そして移動軌跡データ取得部104は、取得されたスケルトン情報に基づいて、操作者の部位(手等)又は所持物(ペン等)である形状入力指示物の移動軌跡データを取得する。具体的には、スケルトン情報に基づいて、形状入力指示物となる操作者の部位を特定し、特定された部位の移動の軌跡データを、形状入力指示物の移動軌跡データとして取得する。即ち、スケルトン情報を、形状入力指示物となる操作者の部位を特定するための情報として利用する
ここでスケルトン情報は、例えば画像センサから見える操作者の動作を特定する情報である。具体的には、このスケルトン情報は、操作者の複数の関節に対応する複数の関節位置情報を有し、各関節位置情報は3次元座標情報により構成される。各関節を結合するものが骨(ボーン)となり、複数の骨の結合によりスケルトンが構成される。
【0076】
また移動軌跡データ取得部104は、移動軌跡データが有効なデータか無効なデータかを、スケルトン情報に基づいて判断してもよい。例えば、形状入力指示物となる操作者の部位等が、入力形状の入力に適した領域には存在しないと、スケルトン情報に基づき判断された場合や、部位の動く速度が速すぎたり動く方向が適正な方向ではないと、スケルトン情報に基づき判断された場合には、当該移動軌跡データは無効なデータであると判断する。
【0077】
また移動軌跡データ取得部104は、画像センサからの画像情報に基づいて、操作者の部位のデプス情報(奥行き情報)を取得し、取得されたデプス情報に基づいて、移動軌跡データが有効なデータか無効なデータかを判断してもよい。例えば画像センサであるデプスセンサにより操作者のデプス情報を取得する。そして、操作者の部位のデプス値(Z値)が、適正な奥行き範囲にないと判断された場合には、移動軌跡データは無効なデータであると判断する。
【0078】
また形状認識部106は、第1〜第Nの判定期間の各判定期間において、形状入力指示物による入力形状と候補形状とのマッチング処理を行う。例えば候補形状記憶部182には、直線形状や、様々な曲率の曲線形状等の複数の候補形状(候補形状パターン)が記憶されている。形状認識部106は、これらの複数の候補形状と入力形状(部分入力形状)とのマッチング率を求めるマッチング処理を行う。そして、マッチング処理で得られたマッチング率が各候補形状に対応づけられたマッチング情報を、マッチング情報記憶部184に保存する。そして第1〜第Nの判定期間で得られ、マッチング情報記憶部184に保存されたマッチング情報に基づいて、入力形状(全体入力形状)の形状認識処理を行う。ここで候補形状のデータについても、前述の移動軌跡データと同様に、候補形状を規定するX、Y座標データ等を各フレームに対応づけたデータが、候補形状データとして、候補形状記憶部182に保存される。また所定のフレーム期間毎の候補形状の座標の変化をベクトル情報として記憶し、一連のベクトルの変化情報を候補形状データとして候補形状データ記憶部182に保存するようにしてもよい。
【0079】
なお、形状認識部106は、候補形状を構成する複数の各パーツ毎に、入力形状とのマッチング処理を行って、入力形状の形状認識処理を行ってもよい。例えば文字の候補形状が複数のパーツにより構成される場合に、パーツ毎に形状認識処理を行って、その文字がどの文字であるのかを判断する。また記号の候補形状が複数のパーツにより構成される場合に、パーツ毎に形状認識処理を行って、その記号がどの記号であるのかを判断する。
【0080】
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について具体的に説明する。
【0081】
2.1 第1〜第Nの判定期間を用いた形状認識
図2(A)では、表示部190に対応する位置に、デプスセンサ(赤外線センサ等)やカラー画像センサ(CCDやCMOSセンサなどのRGBセンサ)により実現される画像センサISEが設置されている。この画像センサISEは、例えばその撮像方向(光軸方向)が表示部190からプレーヤPLの方に向く方向になるように設置されており、表示部190側から見たプレーヤPLのカラー画像情報やデプス情報を撮像する。なお画像センサISEは、表示部190に内蔵されるものであってもよいし、外付け部品として用意されるものであってもよい。
【0082】
そして、画像センサISEにより得られた画像情報に基づいて、プレーヤPL(広義には操作者)の手(広義には形状入力指示物)の動きを画像認識して、手(指)の移動軌跡のデータを取得する。例えば画像センサISEから見た時の手の移動軌跡のX、Y座標を、移動軌跡データとして取得する。
【0083】
そして、取得された移動軌跡データに基づいて、プレーヤPLが手を使って入力した入力形状を認識する。例えば図2(B)では、「2」の文字(広義には入力形状)が入力されたことが認識されている。
【0084】
なお、以下では、形状入力指示物がプレーヤの手(指)であり、入力形状が文字形状である場合を主に例にとり説明するが、本実施形態はこれに限定されず、形状入力指示物は、手以外の部位や、ペン、ポインタなどの所持物であってもよい。また、入力形状は、文字以外の形状であってもよく、例えば、ゲーム等において何かの指示を行うための記号等の形状であってもよい。また、以下では、本実施形態をプレーヤがゲームをプレイするゲーム装置に適用した場合について説明するが、本実施形態は、これに限定されず、例えば操作者が操作する種々の画像生成システム(テレビ、HDDレコーダなどの録画装置、家電機器等)に適用できる。また図2では、画像センサからの画像情報に基づいて、手等の形状入力指示物の移動軌跡データを取得しているが、6軸センサなどのモーションセンサを用いて、移動軌跡データを取得してもよい。例えばプレーヤが手にモーションセンサを装着し、モーションセンサにより得られる加速度情報や角加速度情報に基づいて、手の位置座標を検出して、移動軌跡データを取得してもよい。またコントローラ等の操作デバイスに発光部を設け、この発光部の移動軌跡データ(発光部の発光色の移動軌跡データ)を取得するようにしてもよい。この場合に第1のプレーヤが所持する第1の操作デバイスの発光部の発光色と、第2のプレーヤが所持する第2の操作デバイスの発光部の発光色を、異なる色に設定することが望ましい。こうすることで、マルチプレーヤゲームにおいて、いずれのプレーヤにより入力された移動軌跡データなのかを、容易に認識することが可能になる。
【0085】
さて、例えばタッチパネルなどでの文字認識では、指の動きは2次元に限定されるため、形状認識処理はそれほど困難ではない。
【0086】
しかしながら、図2(A)のように、3次元空間で動く手(指)の移動軌跡から、文字の形状を認識する場合には、タッチパネルなどで用いられる文字認識技術をそのまま適用したのでは、精度の高い文字認識を実現できない。
【0087】
この場合に、例えばプレーヤの手が動く範囲を2次元的な範囲に限定し、文字認識を実現する比較例の手法も考えられる。例えば文字入力の際には手を伸ばして動かすことをプレーヤに指示する。そしてプレーヤは、手を伸ばして、プレーヤの目の前に設定された仮想的な文字入力範囲で文字を入力する。
【0088】
しかしながら、この比較例の手法では、プレーヤが文字を入力できる範囲が限定されてしまい、プレーヤの文字入力の自由度が狭まり、プレーヤの利便性が阻害される。
【0089】
そこで本実施形態では図3に示すような判定期間TD1〜TD10(広義には第1〜第Nの判定期間)を設定して、文字等の入力形状の形状認識を行う。
【0090】
図3に示すように、例えば判定期間TD2(第K+1の判定期間)は、その開始タイミングts2が、判定期間TD1(第Kの判定期間)の開始タイミングts1よりも時間的に遅れたタイミングに設定されている。また判定期間TD3(第K+1の判定期間)は、その開始タイミングts3が、判定期間TD2(第Kの判定期間)の開始タイミングts2よりも時間的に遅れたタイミングに設定されている。即ち、判定期間TD1〜TD10は、その開始タイミングが時系列にずれた期間となっている。
【0091】
そして本実施形態では、これらのTD1〜TD10の各判定期間での手等の移動軌跡データに基づいて、文字形状等の形状認識処理を行う。
【0092】
例えば図4に、プレーヤの手の移動軌跡の例を示す。図2(A)のようにプレーヤが文字を入力した場合、実際に「2」の文字を入力している期間は、tp2〜tp3の期間である。そして、tp1〜tp2の期間は、「2」の文字を入力するために、プレーヤが手を伸ばす等している準備期間である。また、tp3〜tp4の期間は、「2」の文字の入力を終了して、プレーヤが手を元に戻す終了期間である。従って、tp1〜tp2の期間やtp3〜tp4の期間で文字形状の形状認識処理を行っても、適正な文字認識を実現できない。
【0093】
この点、本実施形態では図3に示すように、TD1〜TD10の各判定期間が時間的にずれて設定される。従って、例えばTD1〜TD10のいずれかの判定期間が、tp2〜tp3に相当する期間の場所に設定されることで、「2」の文字形状を適正に認識できるようになる。従って、プレーヤが、tp1〜tp2の準備期間の動作を行った場合や、tp3〜tp4の終了期間の動作を行った場合にも、これを許容にしながら、tp2〜tp3の期間で入力された文字を認識できるようになる。このため、上述の比較例の手法のように文字の入力範囲が限定されたり、プレーヤの文字入力の自由度が奪われたりするなどの事態を抑止することができ、利便性の高い形状認識を実現できる。
【0094】
さて、図2(A)のようにプレーヤが文字を入力する場合に、プレーヤが手を動かす速度は、個人によって異なり、様々である。従って、手を動かす速度が遅ければ、図4のtp2〜tp3で「2」を入力する期間の長さは長くなり、手を動かす速度が速ければ、tp2〜tp3で「2」を入力する期間の長さは短くなる。従って、TD1〜TD10の判定期間の長さが固定されていると、このような文字入力速度の変化に対応できなくなるおそれがある。
【0095】
そこで図5(A)〜図5(C)では、判定期間TD1〜TD10(第1〜第Nの判定期間)の長さを可変に変化させて、形状認識処理を行う手法を採用している。
【0096】
具体的には、まず図5(A)に示すように、長さがL1である判定期間TD11〜TD17を時間的にずらしながら、TD11〜TD17の各判定期間において形状認識処理を行う。
【0097】
次に図5(B)に示すように、長さがL2である判定期間TD21〜TD28を時間的にずらしながら、TD21〜TD28の各判定期間において形状認識処理を行う。ここで、TD21〜TD28の判定期間の長さL2は、図5(A)のTD11〜TD17の判定期間の長さL1よりも短くなっている。
【0098】
次に図5(C)に示すように、長さがL3である判定期間TD31〜TD39を時間的にずらしながら、TD31〜TD39の各判定期間において形状認識処理を行う。ここで、TD31〜TD39の判定期間の長さL3は、図5(B)のTD21〜TD28の判定期間の長さL2よりも短くなっている。なお図5(A)〜図5(C)では、判定期間の長さを徐々に短くしていているが、本実施形態はこれに限定されず、例えば判定期間の長さを徐々に長くするなどの種々の変形実施が可能である。
【0099】
図5(A)〜図5(C)の手法によれば、判定期間の長さを変化させながら、各判定期間での移動軌跡データに基づいて、形状認識処理を実現できる。従って、例えばプレーヤの文字入力の速度が様々に変化しても、これに対応することが可能になる。
【0100】
図6(A)〜図6(D)に判定期間の設定手法の他の例を示す。図6(A)〜図6(D)では、現在のタイミングがtc1、tc2、tc3、tc4と変化している。
【0101】
現在のタイミングがtc1である場合には、図6(A)に示すように判定期間TD11〜TD15が設定される。図6(A)では、例えば判定期間TD12(第K+1の判定期間)の開始タイミングts12の方が、判定期間TD11(第Kの判定期間)の開始タイミングts11よりも時間的に遅れたタイミングに設定されている。判定期間TD13とTD12の関係、TD14とTD13の関係、TD15とTD14の関係も同様である。そして図6(A)では、TD11〜TD15の判定期間の終了タイミングが、現在のタイミングtc1に設定されている。即ち、現在のタイミングtc1を後ろ側の起点として、長さが異なる判定期間TD11〜TD15が設定されている。そして、これらのTD11〜TD15の各判定期間での手等の移動軌跡データに基づいて、形状認識処理(候補形状とのマッチング処理)が行われる。
【0102】
現在のタイミングがtc2である場合には、図6(B)に示すように判定期間TD21〜TD25が設定される。図6(B)では、例えば判定期間TD22(第K+1の判定期間)の開始タイミングts22の方が、判定期間TD21(第Kの判定期間)の開始タイミングts21よりも時間的に遅れたタイミングに設定されている。他の判定期間同士の関係も同様である。そして図6(B)では、TD21〜TD25の判定期間の終了タイミングが、現在のタイミングtc2に設定されている。そして、これらのTD21〜TD25の各判定期間での移動軌跡データに基づいて形状認識処理が行われる。
【0103】
図6(C)は現在のタイミングがtc3であり、図6(D)は現在のタイミングがtc4である場合の例であり、判定期間の設定手法は図6(A)、図6(B)と同様である。
【0104】
図6(A)〜図6(D)の手法によれば、図5(A)〜図5(C)と同様に、判定期間の長さが変化しながら、開始タイミングが時間的にずれる判定期間の設定が可能になる。即ち、図6(A)〜図6(D)のTD11、TD21、TD31、TD41が、図5(A)のTD11〜TD17に相当するようになる。また図6(A)〜図6(D)のTD12、TD22、TD32、TD42が、図5(B)のTD21〜TD28に相当するようになる。また図6(A)〜図6(D)のTD13、TD23、TD33、TD43が、図5(C)のTD31〜TD39に相当するようになる。
【0105】
そして図6(A)〜図6(D)の手法は、tc1〜tc5の各タイミングにおいて、判定期間を設定して形状認識処理を行うため、リアルタイム処理に適しているという利点がある。
【0106】
図7(A)、図7(B)は、図6(A)〜図6(D)の手法において、バッファを用いることで処理の効率化を図る手法の説明図である。
【0107】
図7(A)、図7(B)のバッファBF1〜BF5(第1〜第Nのバッファ)は、図1の移動軌跡データ記憶部178に設けられるバッファである。例えばバッファBF1(第Kのバッファ)は、判定期間TD1(第Kの判定期間)での移動軌跡データを記憶する。同様に、バッファBF2、BF3、BF4、BF5は、各々、判定期間TD2、TD3、TD4、TD5での移動軌跡データを記憶する。
【0108】
そして図7(A)は、現在のタイミングがtc1の場合であり、図7(B)は、現在のタイミングがtc2の場合である。
【0109】
このように、現在のタイミングがtc1からtc2になった場合には、図7(B)のA1に示すように、バッファBF1〜BF5の先頭から、tc2−tc1に対応する長さの期間分の移動軌跡データが削除される。即ち、先頭部分の移動軌跡データであり、不要になった移動軌跡データが、バッファBF1〜BF5から削除される。
【0110】
また図7(B)のA2に示すように、バッファBF1〜BF5の後方に対して、tc1からtc2の期間で得られた移動軌跡データを追加する処理が行われる。即ちtc1〜tc2の期間で新たに取得された移動軌跡データが、全てのバッファBF1〜BF5の後半部分に追加される。
【0111】
このようにすれば、tc1、tc2等の各判定タイミング毎に、A1に示すような移動軌跡データの削除処理と、A2に示すような移動軌跡データの追加処理を行うだけで、各判定期間に必要な移動軌跡データを、バッファBF1〜BF5に保持しておくことが可能になる。従って、図6(A)〜図6(D)の処理を、効率的な処理で実現することが可能になり、処理の効率化を図れる。
【0112】
2.2 ゲームへの適用例
次に、各種のゲームへの本実施形態の手法の適用例について説明する。図8(A)〜図8(C)は、クイズゲームへの適用例を示す図である。このクイズゲームでは、プレーヤに対して問題を出題し、プレーヤは、図2(A)のように回答を文字入力して、問題に答える。
【0113】
例えば図8(A)では、プレーヤに対して「3+2」の答えを文字入力することを指示する画像が、表示部190に表示されている。即ち、手(形状入力指示物)による文字(入力形状)の入力の開始を指示する画像(広義には開始指示情報)が生成されて、表示部190に表示(出力)されている。また図8(A)では、プレーヤに対して制限時間である30秒以内に、答えの文字を入力することを指示する画像が表示されている。
【0114】
一方、図8(B)では、制限時間がタイムアップして文字入力の期間が終了したことを通知する画像が、表示部190に表示されている。即ち、手(形状入力指示物)による文字(入力形状)の入力の終了を通知する画像(広義には終了通知情報)が生成されて、表示部190に表示(出力)されている。
【0115】
そして図8(C)では、図8(A)の開始指示画像(開始指示情報)の出力タイミングtstと、図8(B)の終了通知画像(終了通知情報)の出力タイミングtedに応じた判定期間(TD1〜TD10等)を設定して、入力形状の形状認識処理を行っている。即ち図3〜図6(D)の一連の判定期間(TD1〜TD10等)が、例えば図8(C)の出力タイミングtstとtedの間に設定される。なお、一連の判定期間の開始タイミングが、開始指示画像の出力タイミングtstよりも少しだけ手前になったり、一連の判定期間の終了タイミングが、終了通知画像の出力タイミングtedよりも少しだけ後になってもよい。
【0116】
図8(A)〜図8(C)の手法によれば、判定期間が設定される範囲を、出力タイミングtst、tedにより、ある程度の期間の範囲に限定できる。従って、図3等のように各判定期間をずらす範囲が限定され、処理負荷を軽減できる。
【0117】
即ち、判定期間の設定範囲が長くなると、その分だけ、各判定期間をずらす範囲が長くなってしまい、一連の判定期間の数が増えてしまう。これに対して図8(A)〜図8(C)の手法により、判定期間の設定範囲を限定すれば、各判定期間をずらす範囲が短くなり、一連の判定期間の数も減るため、処理負荷を軽減できる。
【0118】
なお、図8(A)、図8(B)は、開始指示情報、終了通知情報が画像である場合を例に示したが、開始指示情報、終了通知情報は音声や音楽などの音であってもよい。例えば文字入力の開始指示を音声等でプレーヤに知らせたり、文字入力の終了通知を音声等でプレーヤに知らせてもよい。
【0119】
また図8(A)〜図8(C)はクイズゲームへの本実施形態の適用例を示したが、本実施形態が適用されるゲームは、これに限定されず、音楽ゲームやアクションゲームやRPGゲームなどの様々なゲームに適用できる。
【0120】
例えば音楽ゲームの場合には、第1の音(第1のリズム)が出力された後、第2の音(第2のリズム)が出力されるまでの入力期間に、プレーヤが図2(A)に示すように文字や記号を入力するようにする。そして、この入力期間内において、指示された文字や記号の入力に成功した場合には、プレーヤの得点を加算する。この場合には、第1の音の出力タイミングが、図2(C)の開始指示の出力タイミングtstになり、第2の音の出力タイミングが、終了通知の出力タイミングtedになる。
【0121】
また形状入力指示物の移動軌跡が所定の軌跡に沿っているかどうかを判断し、沿っていると判断された場合には、その所定軌跡に応じた演出情報を出力するようにしてもよい。具体的には、形状入力指示物の移動軌跡と、所定の軌跡パターンとのマッチング処理を行い、マッチングしていると判断された場合には、当該軌跡パターンに関連づけられた演出画像や演出音を出力するようにする。こうすることで、プレーヤが入力した移動軌跡に応じて、様々な演出画像や演出音が出力されるようになり、これまでにないタイプのゲーム演出を実現できる。
【0122】
2.3 判定期間の再設定
図2(A)のようにプレーヤの手の3次元的な移動軌跡を検出して文字入力を実現する場合、プレーヤが、文字入力以外の手の動きを行う場合が多いと考えられる。従って、このように、文字入力以外の動きが行われている期間において、図3等の判定期間に基づく形状認識処理を行っても、処理の無駄であり、判定期間を再設定することが望ましい。また、プレーヤが、文字等を途中まで入力したが、その文字入力を途中で取り消して、再度、新しい文字を入力することを望む場合も考えられる。
【0123】
そこで本実施形態では、形状認識の判定期間の再設定条件が満たされたか否かを判断する。そして、再設定条件が満たされると、それまでに設定された判定期間をリセットして、リセットされた判定期間での移動軌跡データに基づく形状認識処理をリセットする。
【0124】
再設定条件としては種々の条件を想定できる。例えば図9(A)では、プレーヤは、「5」の文字を途中まで形状入力している。そして、この文字入力を途中で取り消したい場合には、プレーヤは、「×」の記号を形状入力すればよい。この場合には、「×」の記号が、形状認識の判定期間の再設定を指示する再設定指示入力形状になり、プレーヤが図2(A)において、手で「×」の記号を形状入力すると、再設定条件が満たされたと判断される。
【0125】
このような「×」の記号が形状入力されると、判定期間の再設定条件が満たされて、それまでの判定期間がリセットされる。そして、例えば図9(A)の「5」の途中までの移動軌跡データは、形状認識処理の対象から除外され、図3等のような判定期間が再設定される。そして、再設定された判定期間の移動軌跡データを用いて、再設定条件が満たされた後の文字入力の形状認識が実行される。
【0126】
或いは、図9(B)、図9(C)に示すように、プレーヤの手(形状入力指示物)の移動軌跡の動きベクトルに基づいて、再設定条件が満たされたか否かを判断してもよい。例えば図9(B)では、プレーヤの手の移動軌跡の動きベクトルの大きさや方向は許容範囲内であり、この場合には、再設定条件は満たされない。
【0127】
一方、図9(C)では、プレーヤの手の移動軌跡の動きベクトルの大きさや方向が許容範囲外である。即ち、動きベクトルの大きさが所定の閾値を超えており、方向の変化幅も変化幅の閾値を超えている。従って、この場合には、文字の形状入力を行っていないと考えられるため、再設定条件が満たされたと判断する。これにより、図9(C)での判定期間はリセットされ、リセットされた判定期間での軌跡データは、形状認識処理の対象から除外される。このようにすれば、明らかにプレーヤが文字入力を行っていない期間に対しては、判定期間が設定されないようになり、判定期間の設定処理や形状認識処理の効率化を図れる。
【0128】
なお、動きベクトルは、プレーヤの手等の形状入力指示物の移動軌跡を、単位時間毎にプロットした場合に、プロット点間を結ぶベクトルとして定義できる。また、再設定指示入力形状は、図9(A)に示すような「×」印には限定されず、記号や文字等の種々の形状を採用できる。
【0129】
2.4 スケルトン情報
さて、図2(A)の画像センサISEがカラー画像センサとデプスセンサを有する場合には、図10に示すようなカラー画像情報とデプス情報を取得することができる。例えばカラー画像情報では、プレーヤやその周りの風景の色情報が得られる。一方、デプス情報では、プレーヤやその周りの風景のデプス値(奥行き値)が、例えばグレースケール値として得られる。例えばカラー画像情報は、その各画素位置にカラー値(RGB)が設定された画像情報であり、デプス情報は、その各画素位置にデプス値(奥行き値)が設定された画像情報である。なお、画像センサISEは、デプスセンサとカラー画像センサとが別々に設けられたセンサであってもよいし、デプスセンサとカラー画像センサとが複合的に組み合わせられたセンサであってもよい。
【0130】
デプス情報の取得手法としては、公知に種々の手法を想定できる。例えば画像センサISE(デプスセンサ)から赤外線等の光を投射し、その投射光の反射強度や、投射光が戻ってくるまでの時間(Time Of Flight)を検出することで、デプス情報を取得し、画像センサISEの位置から見たプレーヤなどの物体のシェイプを検出する。具体的には、デプス情報は、例えば画像センサISEから近い物体では明るくなり、画像センサISEから遠い物体では暗くなるグレースケールデータとして表される。なおデプス情報の取得手法としては種々の変形実施が可能であり、例えばCMOSセンサなどの画像センサを用いて、カラー画像情報と同時にデプス情報(被写体までの距離情報)を取得するようにしてもよい。また超音波などを用いた測距センサなどによりデプス情報を取得してもよい。
【0131】
そして本実施形態では、画像センサISEからの画像情報に基づき、プレーヤの手等の移動軌跡データを取得する。即ち図10のカラー画像情報やデプス情報を用いて、プレーヤの手等の動きを検知して、その移動軌跡データを取得する。
【0132】
例えば画像センサISEからの画像情報に基づいて、画像センサISEから見えるプレーヤ(操作者)の動作を特定するスケルトン情報を取得する。そして取得されたスケルトン情報に基づいて、プレーヤの部位又は所持物(形状入力指示物)の移動軌跡データを取得する。
【0133】
即ち本実施形態では図11に示すように、図10のデプス情報等の画像情報に基づいて、プレーヤの動作を特定するためのスケルトン情報を取得する。図11ではスケルトン情報として、スケルトンの関節C0〜C19の位置情報(3次元座標)が取得されている。これらの関節C0〜C10は、画像センサISEに映るプレーヤの関節に対応するものである。なお画像センサISEにプレーヤの全身が映らない場合には、映った部分だけの関節の位置情報を有するスケルトン情報を生成すればよい。
【0134】
例えば図10のデプス情報を用いれば、画像センサISE側から見たプレーヤ等の3次元形状を特定できる。またカラー画像情報を組み合わせれば、顔画像認識などによりプレーヤの顔等の部位の領域も特定できる。そこで、これらの3次元形状の情報等に基づいて、プレーヤの各部位を推定し、各部位の関節位置を推定する。そして推定された関節位置に対応するデプス情報の画素位置の2次元座標と、画素位置に設定されたデプス情報に基づいて、スケルトンの関節位置の3次元座標情報を求め、図11に示すようなスケルトン情報を取得する。
【0135】
このようなスケルトン情報を用いれば、プレーヤの動作をリアルタイムに特定することができ、従来にない操作インターフェース環境を実現できる。また、このスケルトン情報は、オブジェクト空間に配置されるキャラクタのモーションデータとの親和性が高い。従って、このスケルトン情報を例えばモーションデータとして利用して、オブジェクト空間において、プレーヤに対応するキャラクタを動作させることも可能になる。
【0136】
そして本実施形態では、図11のスケルトン情報に基づいて、形状入力指示物となる手等の部位を特定し、特定された手等の部位の移動の軌跡データを、文字の形状認識のための移動軌跡データとして取得する。
【0137】
例えば図12(A)のスケルトンSKにおいて、関節C7は右手の関節である。従って、のスケルトンSKの情報を取得できれば、形状入力指示物となる右手の部位を特定できる。従って、右手に対応する関節C7の位置情報を、スケルトン情報から取得することで、右手の移動軌跡を特定して、その移動軌跡データを取得できる。例えば図12(A)から図12(B)のように関節C7の位置が移動した場合には、プレーヤの右手についても、同様に移動したと考え、画像センサISEから見た関節C7の座標位置から、右手の移動軌跡のデータを取得できる。そして、図3等の各判定期間で取得された移動軌跡データに基づいて、プレーヤが右手で入力した文字形状の形状認識処理を実現できるようになる。
【0138】
なお、プレーヤが、ペンやポインタなどの所持物を動かして文字入力を行う場合には、図12(A)、図12(B)の関節C7の位置を、プレーヤが右手に持つ所持物の位置とみなして、その所持物の移動軌跡データを求めればよい。
【0139】
また、文字、記号等の入力を行う部位は、手の部位に限定されない。例えば図12(A)、図12(B)の臀部の部位に対応する関節C0の位置情報に基づいて、プレーヤの臀部の移動軌跡データを求めて、臀部を動かすことによる入力形状の形状認識処理を行ってもよい。このようにすれば、プレーヤが臀部を動かして、文字や記号等を入力して、その速さを競うなどのゲームを実現することが可能になる。
【0140】
また、移動軌跡データが有効なデータか無効なデータかを、スケルトン情報に基づいて判断してもよい。例えば、プレーヤの右手が胴体に近づいていることが、スケルトン情報に基づいて検出された場合には、右手の移動軌跡データは無効なデータであると判断してもよい。即ち、プレーヤの右手が胴体に近づいている場合には、図12(A)、図12(B)において右手に対応する関節C7の位置情報の情報信頼度は低くなる。従って、このような信頼度の低い関節C7の位置情報を用いて、文字形状の認識処理を行うと、文字形状の誤認識が生じるおそれがある。従って、このような場合には、取得された移動軌跡データは、形状認識処理に使用できない無効なデータであると判断して、この移動軌跡データに基づく形状認識処理は行わないようにする。
【0141】
また、スケルトン情報に基づいて、プレーヤの手の動きを示す動きベクトルの大きさや方向が、図9(C)で説明したように許容範囲を超えたと判断された場合には、その時に取得された移動軌跡データを無効なデータであると判断してもよい。
【0142】
また、図12(A)、図12(B)に示すようなスケルトン情報を取得せずに、画像センサISEからの画像情報に基づいて、プレーヤの部位のデプス情報を取得し、取得されたデプス情報に基づいて、移動軌跡データが有効なデータか無効なデータかを判断してもよい。即ち、スケルトン情報ではなく、デプス情報自体を用いて、移動軌跡データが有効なデータか無効なデータかを判断してもよい。例えば、プレーヤの右手と胴体が近づいていると、デプス情報に基づき判断された場合には、その時に取得された移動軌跡データを無効なデータであると判定すればよい。また例えば所定期間におけるデプス情報のデプス値を判断することで、移動軌跡データが有効なデータか無効なデータかを判定してもよい。
【0143】
2.5 マッチング処理
次にマッチング処理による形状認識処理の具体例について説明する。
【0144】
図13に示すように本実施形態では、TD1、TD2、TD3の各判定期間において、プレーヤの手等による入力形状と、候補形状とのマッチング処理を行う。即ち、複数の候補形状のパターンを予め用意しておき、入力形状と各候補形状との類似度を評価する公知のマッチング処理を行い、各候補形状と入力形状とのマッチング率を求める。このマッチング率は、例えば入力形状と候補形状の類似度が高い場合には、例えば1.0(100%)に近づき、類似度が低い場合には、例えば0.0(0%)に近づく情報である。
【0145】
そして、図13に示すように、TD1、TD2、TD3の各判定期間のマッチング処理で得られたマッチング率が、各候補形状に対応づけられたデータ構造のマッチング情報を、例えば図1のマッチング情報記憶部184に保存する。例えば判定期間TD1でのマッチング情報では、候補形状CF1、CF2、CF3・・・に対して、マッチング率MR11、MR12、MR13が対応づけられている。また判定期間TD2でのマッチング情報では、候補形状CF1、CF2、CF3・・・に対して、マッチング率MR21、MR22、MR23が対応づけられている。判定期間TD3でのマッチング情報についても同様である。
【0146】
そして、判定期間TD1、TD2、TD3で得られたマッチング情報に基づいて、文字形状等の入力形状の形状認識処理を実行する。
【0147】
例えば図4のtp1〜tp2が図13の判定期間TD1に相当し、tp2〜tp3が判定期間TD2に相当し、tp3〜tp4が判定期間TD3に相当したとする。そして、候補形状CF1、CF2、CF3が、各々、「1」、「2」、「3」の文字形状であったとする。
【0148】
この場合には、図4のtp1〜tp2の形状は、「1」、「2」、「3」の文字の候補形状とは非類似である。従って、図13の判定期間TD1のマッチング情報のマッチング率MR11、MR12、MR13は全て低い値になる。同様に図4のtp3〜tp4の形状も、「1」、「2」、「3」の文字の候補形状とは非類似である。従って、図13の判定期間TD3のマッチング情報のマッチング率MR11、MR12、MR13も全て低い値になる。
【0149】
一方、図4のtp2〜tp3の形状は、「2」の文字の候補形状と類似する。従って、図13の判定期間TD2のマッチング情報のマッチング率MR11、MR13は低い値になるが、「2」の候補形状CF2に対応づけられたマッチング率MR22は高い値になる。従って、判定期間TD2での移動軌跡データに基づく判定結果に基づいて、プレーヤの入力形状は「2」の文字形状であると判定できるようになる。
【0150】
2.6 パーツ毎の認識処理
さて、図4等では、「2」などの数字の文字形状の認識処理について説明した。このような比較的な単純な文字形状であれば、その文字自体を表す候補形状と入力形状とのマッチング処理を行うことで、文字認識を実現できる。
【0151】
しかしながら、例えば漢字等の複雑な形状の文字等では、このような文字自体を表す候補形状と入力形状とのマッチング処理では、正確な文字認識を実現できないおそれがある。
【0152】
そこで本実施形態では、候補形状を複数のパーツにより構成する。そして、候補形状を構成する複数のパーツの各パーツ毎に入力形状とのマッチング処理を行って、入力形状の形状認識処理を実現する。
【0153】
例えば図14(A)では、「5」の文字を表す候補形状は、複数のパーツPTA1、PTA2、PTA3により構成される。そして、入力形状とのマッチング処理を行う場合には、これらのPTA1、PTA2、PTA3の各パーツ毎に、入力形状とのマッチング処理を行う。例えば入力形状と、横線のパーツPTA1と、若干だけ斜め方向の縦線のパーツPTA2と、円弧線のパーツPTA3とのマッチング処理を行い、入力形状が、パーツPTA1、PTA2、PTA3に対応する形状を有していた場合には、入力形状は「5」であると判定する。
【0154】
例えば図14(B)に、この場合のマッチング情報の例を示す。このマッチング情報では、候補形状のパーツPTA1、PTA2、PTA3と、これらのパーツと入力形状の各部分とのマッチング率MRP1、MRP2、MRP3が対応づけられている。このようなマッチング情報を、図13のTD1、TD2、TD3の各判定期間において求め、求められた各判定期間でのマッチング情報に基づいて、入力形状の形状認識処理を行う。例えば図13の判定期間TD1では、パーツPTA1のマッチング率MRP1が高い値となり、判定期間TD2では、パーツPTA2のマッチング率MRP2が高い値となり、判定期間TD3では、パーツPTA3のマッチング率MRP3が高い値になった場合には、入力形状は「5」の文字であると判定できる。このようにすれば、複雑な形状の文字等であっても、正確な形状認識処理を実現できるようになる。
【0155】
なお、図14(C)には、「4」の候補形状を構成するパーツPTB1、PTB2、PTB3の例を示す。このような「4」の文字の形状認識を行う場合には、図14(C)に示すような複数のパーツPTB1、PTB2、PTB3で構成される候補形状を用意して、入力形状とのマッチング処理を行って、形状認識処理を実現する。或いは、図14(D)に示すような、一筆書きで表される候補形状を用意して、入力形状とのマッチング処理を行って、形状認識処理を実現してもよい。
【0156】
例えば図14(D)では、B1に示す部分は、実際には「4」の文字を形成する部分ではない。しかしながら、図2のようにプレーヤが手を使って文字を入力する場合には、手の移動軌跡は、図14(D)のB1に示すような線を有することになる。従って、図14(D)に示すような一筆書きの候補形状を用いてマッチング処理を行うことで、より正確な形状認識処理を実現できる。
【0157】
また、プレーヤによっては、図14(D)に示すような正確な書き順で「4」の文字を描かない場合も考えられる。従って、このような場合に対応するためには、図14(D)に示すような一筆書きの第1の候補形状と、図14のB1に示す部分が除かれた第2の候補形状を用意し、その各々について形状認識処理を実行すればよい。
【0158】
なお、以上では、プレーヤが手(指)を用いて文字等を入力する場合について説明したが、本実施形態はこれに限定されない。例えば図15(A)、図15(B)では、プレーヤPLは、臀部(腰)を振る動作を行っている。そして、このような動作を行っているプレーヤの臀部の描く移動軌跡を検出し、その移動軌跡が、所定の形状に一致するか否かを判定する形状認識処理を行ってもよい。このようにすることで、これまでにないゲームを実現することが可能になる。
【0159】
2.7 詳細な処理例
次に本実施形態の詳細な処理例について図16〜図18のフローチャートを用いて説明する。図16は移動軌跡データの取得処理を示すフローチャートである。
【0160】
まず、図8(A)で説明したように、文字等の形状入力の開始指示情報(開始指示画像)を出力する(ステップS1)。そして図2で説明したように、画像センサからの画像情報に基づいて移動軌跡データを取得する(ステップS2)。具体的には図11〜図12(B)で説明したように、画像情報に基づいてスケルトン情報を取得し、取得されたスケルトン情報に基づいて移動軌跡データを取得する。
【0161】
次に、取得された移動軌跡データを、図1の移動軌跡データ記憶部178に書き込んで保存する(ステップS3)。そして図8(B)で説明したように、形状入力の終了通知情報を出力する(ステップS4)。そして移動軌跡データの保存処理を終了する(ステップS5)。
【0162】
図17は、図5(A)〜図5(C)の判定期間設定手法による形状認識処理を示すフローチャートである。
【0163】
まず、n=1、m=1に設定する(ステップS11)。次に、判定期間TDnmの開始タイミングtsnmを設定する(ステップS12)。例えばn=1、m=1の場合には、図5(A)の判定期間TD11の開始タイミングts11が設定される。そして、判定期間TDnmの長さLmを設定する(ステップS13)。例えばm=1の場合には、図5(A)の判定期間TD11の長さL1が設定される。
【0164】
次に、判定期間TDnmでの移動軌跡データを移動軌跡データ記憶部178から読み出す(ステップS14)。即ち図16の処理により移動軌跡データ記憶部178に保存された移動軌跡データの中から、判定期間TDnmに対応する移動軌跡データを読み出す。
【0165】
次に、図13で説明したように、候補形状とのマッチング処理を行い、得られたマッチング情報MInmをマッチング情報記憶部184に書き込んで保存する(ステップS15)。そして、nを1だけインクリメントする(ステップS16)。
【0166】
次に、nがN以上になったか否かを判断し(ステップS17)、N以上ではない場合には、ステップS12に戻り、ステップS12〜S15の処理を繰り返す。一方、n=Nになった場合には、mを1だけインクリメントする(ステップS18)。そして、mがM以上になったか否かを判断し(ステップS19)、M以上ではない場合には、ステップS12に戻る。一方、m=Mになった場合には、処理を終了する。
【0167】
以上のようにすることで、図5(A)〜図5(C)に示すように判定期間を設定して、入力形状の形状認識処理を実現できるようになる。
【0168】
図18は、図6(A)〜図6(D)の判定期間設定手法による形状認識処理を示すフローチャートである。
【0169】
まず、m=1に設定する(ステップS21)。そして、フレーム更新のタイミングが否かを判断し(ステップS22)、フレーム更新のタイミングである場合には、現在のフレームが、判定期間による判定タイミングか否かを判断する(ステップS23)。即ち、現在のタイミング(フレーム)が、図6(A)〜図6(D)のタイミングtc1、tc2、tc3、tc4であるか否かを判断する。
【0170】
現在のタイミングが判定タイミングである場合には、現在のタイミングtcmが終了タイミングとなり、タイミングtsm1〜tsmNが開始タイミングとなる判定期間TDm1〜TDmNを設定する(ステップS24)。例えばm=1である場合には、図6(A)に示すように、現在のタイミングtc1が終了タイミングとなり、タイミングts11〜ts15が開始タイミングとなる判定期間TD11〜TD15が設定される。
【0171】
次に、判定期間TDm1〜TDmNでの移動軌跡データに基づいて、候補形状とのマッチング処理を行う(ステップS25)。そして、得られたマッチング情報MIm1〜MImNを、マッチング情報記憶部184に書き込んで保存する(ステップS26)。そして、mを1だけインクリメントして(ステップS27)、ステップS22に戻る。
【0172】
以上のようにすることで、図6(A)〜図6(D)に示すように判定期間を設定して、入力形状の形状認識処理を実現できるようになる。
【0173】
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語(操作者、形状入力指示物、入力形状等)と共に記載された用語(プレーヤ、手、文字等)は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、移動軌跡データの取得手法や、移動軌跡データに基づく形状認識手法や、判定期間の設定手法等も本実施形態で説明したものに限定されず、これらと均等な手法も本発明の範囲に含まれる。また本発明は種々のゲームに適用できる。また本発明は、業務用ゲームシステム、家庭用ゲームシステム、多数のプレーヤが参加する大型アトラクションシステム、シミュレータ、マルチメディア端末、ゲーム画像を生成するシステムボード、携帯電話等の種々の画像生成システムに適用できる。
【符号の説明】
【0174】
ISE 画像センサ、PL プレーヤ、SC 画面、
TD1〜TD10、TD11〜TD45 判定期間、
ts1〜ts10、ts11〜ts45 開始タイミング、
te1〜te10、te11〜te39 終了タイミング、
tc1〜tc4 現在のタイミング、BF1〜BF5 バッファ、
100 処理部、102 画像情報取得部、104 移動軌跡データ取得部、
105 スケルトン情報取得部、106 形状認識部、108 ゲーム演算部、
112 オブジェクト空間設定部、114 キャラクタ制御部、115 移動処理部、
116 モーション処理部、118 仮想カメラ制御部、120 画像生成部、
130 音生成部、160 操作部、170 記憶部、171 画像情報記憶部、
172 カラー画像情報記憶部、173 デプス情報記憶部、
174 スケルトン情報記憶部、175 オブジェクトデータ記憶部、
176 モーションデータ記憶部、177 モデルデータ記憶部、
179 描画バッファ、180 情報記憶媒体、182 候補形状記憶部、
184 マッチング情報記憶部、190 表示部、192 音出力部、
194 補助記憶装置、196 通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
形状入力指示物の移動軌跡データを取得する移動軌跡データ取得部と、
取得された前記移動軌跡データを記憶する移動軌跡データ記憶部と、
前記移動軌跡データに基づいて、前記形状入力指示物により入力される入力形状の形状認識処理を行う形状認識部として、
コンピュータを機能させ、
前記形状認識部は、
第K+1の判定期間の開始タイミングの方が第Kの判定期間の開始タイミングよりも時間的に遅れたタイミングに設定される第1〜第N(1≦K<N)の判定期間の各判定期間での前記移動軌跡データに基づいて、前記形状入力指示物による前記入力形状の形状認識処理を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項2】
請求項1において、
前記形状認識部は、
前記第1〜第Nの判定期間の長さを可変に変化させて、前記入力形状の形状認識処理を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記形状認識部は、
前記第K+1の判定期間の開始タイミングの方が前記第Kの判定期間の開始タイミングよりも時間的に遅れたタイミングに設定され、且つ、前記各判定期間の終了タイミングが現在のタイミングに設定される前記第1〜第Nの判定期間を設定して、前記入力形状の形状認識処理を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項4】
請求項3において、
前記移動軌跡データ記憶部は、
第Kのバッファが前記第1〜第Nの判定期間の前記第Kの判定期間での前記移動軌跡データを記憶する第1〜第Nのバッファを有し、
前記形状認識部は、
現在のタイミングがタイミングtc1からタイミングtc2になった場合に、前記第1〜第Nのバッファの先頭から、tc2−tc1に対応する長さの期間分の前記移動軌跡データを削除する処理を行い、前記第1〜第Nのバッファの後方に対して、タイミングtc1からタイミングtc2の期間で得られた前記移動軌跡データを追加する処理を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかにおいて、
前記形状入力指示物による前記入力形状の入力の開始指示情報及び終了通知情報の少なくとも1つの情報を生成する情報生成部として、
コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項6】
請求項5において、
前記形状認識部は、
前記開始指示情報の出力タイミング、前記終了通知情報の出力タイミングに応じた前記第1〜第Nの判定期間を設定して、前記入力形状の形状認識処理を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかにおいて、
前記形状認識部は、
形状認識の判定期間の再設定条件が満たされたか否かを判断し、前記再設定条件が満たされた場合には、前記再設定条件が満たされる前に設定された判定期間のリセット処理を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項8】
請求項7において、
前記形状認識部は、
形状認識の判定期間の再設定を指示する再設定指示入力形状が、前記形状入力指示物により入力された場合に、前記再設定条件が満たされたと判断することを特徴とするプログラム。
【請求項9】
請求項7又は8において、
前記形状認識部は、
前記形状入力指示物の移動軌跡の動きベクトルに基づいて、前記再設定条件が満たされたか否かを判断することを特徴とするプログラム。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかにおいて、
画像センサからの画像情報を取得する画像情報取得部として、
コンピュータを機能させ、
前記移動軌跡データ取得部は、
前記画像センサからの前記画像情報に基づいて、前記移動軌跡データを取得すること特徴とするプログラム。
【請求項11】
請求項10において、
前記移動軌跡データ取得部は、
前記画像センサからの前記画像情報に基づいて、前記画像センサから見える操作者の動作を特定するスケルトン情報を取得し、取得された前記スケルトン情報に基づいて、前記操作者の部位又は所持物である前記形状入力指示物の前記移動軌跡データを取得することを特徴とするプログラム。
【請求項12】
請求項11において、
前記移動軌跡データ取得部は、
前記スケルトン情報に基づいて、前記形状入力指示物となる操作者の部位を特定し、特定された前記部位の移動の軌跡データを、前記形状入力指示物の前記移動軌跡データとして取得することを特徴とするプログラム。
【請求項13】
請求項11又は12において、
前記移動軌跡データ取得部は、
前記移動軌跡データが有効なデータか無効なデータかを、前記スケルトン情報に基づいて判断することを特徴とするプログラム。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれかにおいて、
前記形状認識部は、
前記第1〜第Nの判定期間の各判定期間において、前記形状入力指示物による前記入力形状と候補形状とのマッチング処理を行い、前記マッチング処理で得られたマッチング率が各候補形状に対応づけられたマッチング情報を、マッチング情報記憶部に保存し、前記第1〜第Nの判定期間で得られた前記マッチング情報に基づいて、前記入力形状の形状認識処理を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項15】
請求項1乃至14のいずれかにおいて、
前記形状認識部は、
候補形状を構成する複数のパーツの各パーツ毎に、前記入力形状とのマッチング処理を行って、前記入力形状の形状認識処理を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項16】
コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、請求項1乃至15のいずれかに記載のプログラムを記憶したことを特徴とする情報記憶媒体。
【請求項17】
形状入力指示物の移動軌跡データを取得する移動軌跡データ取得部と、
取得された前記移動軌跡データを記憶する移動軌跡データ記憶部と、
前記移動軌跡データに基づいて、前記形状入力指示物により入力される入力形状の形状認識処理を行う形状認識部とを含み、
前記形状認識部は、
第K+1の判定期間の開始タイミングの方が第Kの判定期間の開始タイミングよりも時間的に遅れたタイミングに設定される第1〜第N(1≦K<N)の判定期間の各判定期間での前記移動軌跡データに基づいて、前記形状入力指示物による前記入力形状の形状認識処理を行うことを特徴とする画像生成システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2011−258130(P2011−258130A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−134219(P2010−134219)
【出願日】平成22年6月11日(2010.6.11)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】