説明

プログラム、情報記憶媒体及び電子機器

【課題】ゲームのヒントを与える新たな手法の提案。
【解決手段】リプレイに先立ち表示されるヒント提示画面W10では、ヒントテキスト10中のキーとなる単語(ヒント文字列)が目隠しシール12で隠されており、この目隠しシール12を削り取るようなタッチ操作を行うことで、その後に隠されている文字が出現表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示画面上をタッチ操作可能なタッチパネルを備えたコンピュータに所定のゲームを実行させるためのプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームのヒントをプレーヤに提示する技術は種々開発・実用化されている。例えば、クイズ形式のゲームであれば正答を連想乃至発想させるためのヒントや(特許文献1)、ロールプレイングゲームであればゲーム攻略情報に関するヒント(特許文献2)を表示する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−312697号公報
【特許文献2】特開2002−191868号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ヒントの提示はプレーヤに対するヘルプ機能の一種として有効ではあるが、ヒントの具体性の程度によっては、却ってゲームの面白味が削がれてしまう場合が往々にして生じ得る。例えば、クイズ形式のゲームであれば半ば正答に近いヒントであったり、ゲーム攻略情報に関するヒントであればゴールへの最短ルートを伝えるヒントがそれである。ゲームメーカ側にとっては、“お助け”程度の内容だと思っても、プレーヤ側にしてみれば過度の内容である場合があるのである。
【0005】
しかしながら、ヒントの内容として要求する程度は、プレーヤによって千差万別である。そのため、ゲームメーカ側が予め用意したヒントを提示する従来の技術では、十人十色のプレーヤの希望に合わせることが困難であった。
本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ゲームのヒントを与える新たな手法を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための第1の発明は、
表示画面上をタッチ操作可能なタッチパネル(例えば、図1のタッチパネル1010,1012)を備えたコンピュータ(例えば、図1,15の携帯型ゲーム装置1000)に所定のゲームを実行させるとともに前記ゲームのヒントを表示させるためのプログラム(例えば、図15のゲームプログラム610)であって、
前記表示画面に、ヒント文字列(例えば、図9のヒントテキスト10中の遮蔽対象文字列)の上に、当該ヒント文字列を遮蔽する遮蔽オブジェクト(例えば、図9の遮蔽オブジェクト30)を重畳させた表示制御を行うヒント文字列表示制御手段(例えば、図15のヒント提示部211)、
前記遮蔽オブジェクトにより遮蔽されていた前記ヒント文字列のうち、前記タッチパネルにタッチされたタッチ位置に位置する文字列部分を現出させる表示制御を行う現出制御手段(例えば、図15のヒント提示部211)、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0007】
また、別の形態として、
表示画面上をタッチ操作可能なタッチパネルを備え、所定のゲームを実行可能な電子機器であって、
前記表示画面に、前記ゲームのヒント文字列の上に、当該ヒント文字列を遮蔽する遮蔽オブジェクトを重畳させた表示制御を行うヒント文字列表示制御手段と、
前記遮蔽オブジェクトにより遮蔽されていた前記ヒント文字列のうち、前記タッチパネルにタッチされたタッチ位置に位置する文字列部分を現出させる表示制御を行う現出制御手段と、
を備えた電子機器を構成しても良い。
【0008】
この第1の発明によれば、表示画面にはヒント文字列が表示されるが、そのヒント文字列の上には遮蔽オブジェクトが重畳表示されている。そして、遮蔽オブジェクトにより遮蔽されていたヒント文字列のうち、タッチパネルにタッチされたタッチ位置に位置する部分が現出するように表示される。すなわち、プレーヤは、ヒント文字列を知るためにはタッチ操作をする必要があり、ヒント文字列全体を知るためにはたくさんの場所にタッチする必要がある。ヒント文字列全体を知りたいプレーヤは多くの場所にタッチするであろうし、推理を働かせたいために一部の文字さえ知れば十分と思うプレーヤはタッチする回数が少ないであろう。従って、ヒントをどこまで提示すればよいかをプレーヤの自己責任の下、プレーヤの操作に委ねるという全く新しいヒント提示手法が実現される。
【0009】
文字列部分の現出に関する具体的な手法は種々考えられるが、例えば、第2の発明として、第1の発明のプログラムであって、
タッチ位置に基づいて、当該タッチ位置を含む周囲所定ドットをタッチ効力ドット(例えば、図11のタッチ有効範囲40内のドット)として特定するタッチ効力ドット特定手段(例えば、図15のヒント提示部211)として前記コンピュータを機能させ、
前記現出制御手段が、前記タッチ効力ドットの色を前記遮蔽オブジェクトによる遮蔽を行わなかった場合の色に変更することで、当該タッチ効力ドットの位置に位置する文字列部分を現出させる(例えば、図12の遮蔽オブジェクト30のドットの透明度αの変更)ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0010】
この第2の発明によれば、タッチ位置を含むタッチ効力ドットの色が遮蔽オブジェクトによる遮蔽を行わなかった場合の色に変更されることで、そのタッチ効力ドットの位置に位置していた文字列部分が現出することとなる。
【0011】
また、別の手法としては、例えば、第3の発明として、第1の発明のプログラムであって、
タッチ位置に基づいて、当該タッチ位置を含む周囲所定ドットをタッチ効力ドットとして特定するタッチ効力ドット特定手段(例えば、図15のヒント提示部211)として前記コンピュータを機能させ、
前記現出制御手段が、前記遮蔽オブジェクトのうちの前記タッチ効力ドットの部分の透明度を変更して、当該タッチ効力ドットの位置に位置する文字列部分を現出(例えば、図12の遮蔽オブジェクト30のドットの透明度αの変更)させるように前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成しても良い。
【0012】
この第3の発明によれば、遮蔽オブジェクトのうちのタッチ効力ドットの部分の透明度が変更されることで、そのタッチ効力ドットの位置に位置していた文字列部分が現出することとなる。
【0013】
また、上述した第2の発明においては、更に具体的な第4の発明として、
前記現出制御手段が、前記タッチ効力ドット特定手段により特定される度に、当該タッチ効力ドットの色を徐々に変更するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成しても良い。
【0014】
また、第5の発明は、第3の発明のプログラムであって、
前記現出制御手段が、前記タッチ効力ドット特定手段により特定される度に、前記遮蔽オブジェクトのうちの当該タッチ効力ドットの部分の透明度を徐々に透明に変更する(例えば、図12の透明度αの変更量Δα)ように前記コンピュータを機能させるためプログラムである。
【0015】
この第4又は第5の発明によれば、1回のタッチ操作によってそのタッチ位置の文字列部分が直ぐに現出するのではなく、同じ位置に対してタッチ操作を繰り返すことで、徐々に文字列部分が現出するように制御されることとなる。このため、プレーヤにとって不用意にヒント文字列が現出してしまう事態を回避するといった効果が得られる。
【0016】
さらに、この第4又は第5の発明にあっては、例えば第6の発明として、
ヒントレベルを設定するヒントレベル設定手段(例えば、図18のヒントレベル設定テーブル623)、
前記現出制御手段が、前記ヒントレベル設定手段により設定されたヒントレベルに基づいて、前記タッチ効力ドット特定手段により特定される度に変更する程度を加減する(例えば、図19の透明度変更量テーブル624)ように前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムを構成しても良い。
【0017】
ここで、ヒントレベルとは、例えば、ゲーム進行における情報の重要度レベルであったり、初心者や上級者といったプレーヤの技能/知識に応じたレベルであって、ヒントの内容の重み付けの意味であり、適宜ゲームメーカ側が設定することとしてよい。
【0018】
そして、この第6の発明によれば、第4又は第5の発明と同じく、同じ位置に対してタッチ操作を繰り返すことで、徐々に文字列部分が現出するように制御されるが、ヒントレベルによって、徐々に現出させる程度が加減される。従って、プレーヤにとっては、同じタッチ操作をしても、重要度の高い内容のヒントと、重要度の低い内容のヒントとでは、現出してくる程度(繰り返しのタッチ操作に対する現出度合いでいうならば、現出の速さ)が異なることとなり、不用意に重要度の高い内容のヒントを知ってしまうおそれを低減できる。
【0019】
また、第7の発明は、第2〜第5の何れかの発明のプログラムであって、
ヒントレベルを設定するヒントレベル設定手段として前記コンピュータを機能させ、
前記タッチ効力ドット特定手段が、前記ヒントレベルに基づいて前記タッチ効力ドットの数を可変する(例えば、図11のタッチ有効範囲40の半径Rの可変)ように前記コンピュータを機能させる、
ためのプログラムである。
【0020】
この第7の発明によれば、ヒントレベルに応じてタッチ効力ドットの数が可変されるため、1回のタッチ操作によって出現してくる文字列の範囲が異なる。これにより、第6の発明と同様に、同じタッチ操作をしても、重要度の高い内容のヒントと重要度の低い内容のヒントとでは1回のタッチ操作に対する現出の範囲が異なることとなるため、不用意に重要度の高い内容のヒントを知ってしまうおそれを低減できる。
【0021】
また、第8の発明は、第1の発明のプログラムであって、
前記ヒント文字列表示制御手段が、多数の構成パーツで前記遮蔽オブジェクトを構成して前記重畳表示を行い(例えば、図23の複数のパーツオブジェクトで構成される遮蔽オブジェクト)、
前記現出制御手段が、前記遮蔽オブジェクトのうちのタッチ位置に位置する構成パーツを消去することで当該構成パーツで遮蔽されていた文字列部分を現出させる(例えば、図24のタッチ位置Ptを含むパーツオブジェクト34の消去)ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0022】
この第8の発明によれば、遮蔽オブジェクトを多数の構成パーツで構成し、タッチ位置に位置する構成パーツを消去していくことで、消去された構成パーツによって遮蔽されていた文字列部分を現出させることが可能となる。
【0023】
また、第9の発明は、第1〜第8の何れかの発明のプログラムであって、
日付、登場人物名、登場キャラクタ名、事物のうちの何れかを示す文字列を含むヒント文章(例えば、図20のヒント文章データ622)を設定するヒント文章設定手段(例えば、図15のヒント提示部211)、
前記ヒント文章中の前記文字列を前記ヒント文字列として設定するヒント文字列設定手段(例えば、図15のヒント提示部211)、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0024】
この第9の発明によれば、ヒント文章が表示されるが、そのヒント文章のうちの日付、登場人物名、登場キャラクタ名、事物のうちの何れかを示す文字列がヒント文字列とされる。従って、プレーヤは、文字列を現出させるためのタッチ操作を行うか否か、タッチ操作の回数などを、ヒント文章を構成する1つ1つの文字列に対して判断することができる。このため、遮蔽された文字列のうち、幾つかの文字列のみを知ってヒント文章全体を推理するといったことができるようになるため、ヒントの提示を更に段階的・間接的にすることができる。
【0025】
また、第10の発明は、第1〜第9の何れかの発明のプログラムであって、
前記現出制御手段による現出制御の際に、所定の摩擦音を出力制御する摩擦音出力制御手段として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0026】
この第10の発明によれば、タッチ操作による文字列部分が現出される際に所定の摩擦音が出力されるため、タッチ操作によって遮蔽オブジェクトを削り隠れている文字を現出させているかのような雰囲気を味わうことができる。
【0027】
また、第11の発明は、第1〜第10の何れかの発明のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体(例えば、図15の記憶部600)である。ここでいう「情報記憶媒体」とは、例えば磁気ディスクや光学ディスク、ICメモリなどを含む。第11の発明によれば、情報記憶媒体に記憶されたプログラムをコンピュータに読み取らせて実行させることで、第1〜第10の何れかの発明と同様の作用効果を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】携帯型ゲーム装置の外観例。
【図2】ゲーム概要。
【図3】表示画面の一例。
【図4】リプレイ実行選択画面の一例。
【図5】ヒント提示画面の一例。
【図6】ヒント提示画面における操作の説明図。
【図7】ヒント提示画面における操作の説明図。
【図8】ヒント提示画面の他の例。
【図9】ヒント提示画面の生成原理の説明図。
【図10】ヒント提示画面における文字現出原理の説明図。
【図11】ヒント提示画面における文字現出原理の説明図。
【図12】ヒント提示画面における文字現出原理の説明図。
【図13】ヒント提示画面における文字現出原理の説明図。
【図14】ヒント提示画面における文字現出原理の説明図。
【図15】携帯型ゲーム装置の機能構成図。
【図16】真相解明要素フラグデータのデータ構成例。
【図17】判決・エンディング選択テーブルのデータ構成例。
【図18】ヒントレベル設定テーブルのデータ構成例。
【図19】透明度変更量テーブルのデータ構成例。
【図20】ヒント文章データのデータ構成例。
【図21】ゲーム処理のフローチャート。
【図22】ゲーム処理中に実行されるヒント提示処理のフローチャート。
【図23】遮蔽オブジェクトの他の構成例。
【図24】遮蔽オブジェクトの他の構成例。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下では、本発明を適用した実施形態として、タッチパネルを備えた携帯型ゲーム装置において、プレーヤが裁判員となって進行する仮想裁判ゲームを実行する例を説明する。但し、本発明を適用可能な実施形態がこれに限定されるものではない。
【0030】
[装置外観]
図1は、本実施形態における携帯型ゲーム装置1000の外観図である。図1によれば、携帯型ゲーム装置1000は、プレーヤがゲーム操作を入力するための方向入力キー1004及びボタンスイッチ1006と、第1液晶ディスプレイ1008と、第2液晶ディスプレイ1010と、スピーカ1016と、制御ユニット1020とを、ヒンジで開閉自在な折り畳み型の装置本体1002に備えている。そして、第1液晶ディスプレイ1008及び第2液晶ディスプレイ1010の表示面上には、スタイラスペン1040などで触れることによって表示画面の任意位置を接触入力することのできるタッチパネル1012,1014がそれぞれ装着されている。
【0031】
また、装置本体1002には、コンピュータ読み出し可能な情報記憶媒体であるメモリカード1030にデータを読み書きできるメモリカード読取装置1026が備えられている。メモリカード1030には、携帯型ゲーム装置1000の制御ユニット1020がゲームプレイにかかる各種演算処理を実行するために必要なプログラムや各種設定データが記憶されている。またその他、装置本体1002には図示されていない内蔵バッテリーや電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。
【0032】
タッチパネル1012,1014は、表示画面を遮蔽することなくそれぞれ第1液晶ディスプレイ1008及び第2液晶ディスプレイ1010の表示画面のほぼ全域を被い、プレーヤがスタイラスペン1040(或いは指など)で触れる接触操作を行うと、左上を原点とする直交Xw,Yw軸座標系における接触位置座標を制御ユニット1020へ出力することができる。
【0033】
制御ユニット1020は、ゲーム装置の制御基板に相当し、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などの各種マイクロプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリを搭載する。また、制御ユニット1020は、無線通信モジュール1022や、3軸加速度センサ1024、第1液晶ディスプレイ1008及び第2液晶ディスプレイ1010のドライバ回路、タッチパネル1012,1014のドライバ回路、方向入力キー1004及びボタンスイッチ1006からの信号を受信する回路、スピーカ1016へ音声信号を出力するためのアンプ回路、メモリカード読取装置1026への信号入出力回路といった所謂I/F回路(インターフェース回路)を搭載する。これら制御ユニット1020に搭載されている各要素は、それぞれバス回路を介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。
【0034】
3軸加速度センサ1024は、携帯型ゲーム装置1000の姿勢変化や位置変化を検出するために直交するX,Y軸,Z軸の3軸方向の加速度を検出し、検出信号を制御ユニット1020へ出力する。尚、加速度センサの代わり、又は更なる機能追加としてジャイロセンサを備える構成としても良い。或いは地磁気を基準として位置や姿勢変化を検出する磁気センサを更に機能追加してもよい。
【0035】
そして、制御ユニット1020は、メモリカード読取装置1026によってメモリカード1030に格納されているプログラムやデータを読み出して、搭載するICメモリにこれらを一時記憶する。そして、読み出したプログラムを実行して演算処理を実行し、方向入力キー1004やボタンスイッチ1006、タッチパネル1012,1014からの操作入力に応じて携帯型ゲーム装置1000の各部を制御して、仮想裁判ゲームを実行する。
【0036】
なお、本実施形態では、携帯型ゲーム装置1000は必要なプログラムや各種設定データをメモリカード1030から読み出す構成としているが、無線通信モジュール1022を介して、インターネットやLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などの有線/無線の通信回線Nに接続して外部の装置からダウンロードする構成としても良い。
【0037】
[ゲーム概要]
図2は、本実施形態における仮想裁判ゲームの主たるシナリオ(メインシナリオ)の流れを示す概念図である。仮想裁判ゲームは、プレーヤが裁判員の一人としてある殺人事件の裁判に参加するものであり、事件発生から裁判終了までを模した流れを有する。
【0038】
具体的には、先ず、事件の概要説明シーンが表示され、続いて裁判所内での開廷や冒頭手続き、証拠手続きの一部を表現するシーンが、所定のメインシナリオに従って次々に表示される。これらのシーンによって、プレーヤにこれから裁判員の一員として参加する裁判に係わる事件の内容と、被告人と、判決に影響を与える証拠や証言、論点等の事物(以降、「判定ファクタ」ともいう)等が示される。
【0039】
図3は、本実施形態における表示画面例と基本的な操作入力例を示す図であり、事件概要説明シーンの画面例である。図3に示すように、携帯型ゲーム装置1000の第1液晶ディスプレイ1008には、ゲーム画面W2が表示される。ゲーム画面W2には、ゲームの進行を説明する各種画像や、状況説明や登場人物の台詞等のテキストが表示される。図3の例では、テレビのニュース番組の画像が表示され、アナウンサの台詞のテキストが表示され、本ゲームにおける裁判の対象となる事件の概要が語られようとしている。
【0040】
また、第2液晶ディスプレイ1010には、操作画面W4が表示される。操作画面W4には、各種情報表示欄や単数又は複数のボタン表示2がその時々のゲーム進行状況に応じて表示され、プレーヤは所望するボタン表示2をスタイラスペン1040でタッチすることで選択入力してゲームを進める。図3の例では、事件の概要説明において、話しを先に進めるゲーム進行操作入力のための「次へ」のボタン表示2が表示されている。このボタン表示2をタッチすると、所定のシナリオデータに従って次のゲーム画面へ進みゲームは進行する。つまり、プレーヤは、ゲーム画面W2を見つつ、操作画面W4に表示された情報表示やボタン表示2を選択操作することで、裁判をモチーフとした仮想裁判ゲームを楽しむことができる。
【0041】
図2に戻り、判定ファクタが示されたならば、次に、PC(プレイヤブル・キャラクタ)からなる裁判員とその他のNPC(ノン・プレイヤブル・キャラクタ)裁判員とによる判定ファクタ毎の評議シーンに移行する。判定ファクタの数Nは、事件の内容やゲーム難易度によって適宜設定される。
【0042】
評議は、それぞれ予め用意されている判定ファクタ評議用のサブシナリオに従って進行し、ゲーム画面には、NPC裁判員による様々な意見交換の様子が次々に表示される。そして、判定ファクタ評議用のサブシナリオの所々にはプレーヤの意見の入力タイミングT1が設けられている。意見入力タイミングT1では、その時々の状況に応じた複数の意見の選択肢が表示され、プレーヤは、自身の思う選択肢を選択入力する。このプレーヤによる選択入力結果に基づいて、サブシナリオは分岐処理される。そして、その分岐の結果として、現在評議対象とされている判定ファクタが、有罪の証となり得るか又は証となる可能性が高い「有罪側」なのか、無罪の証となり得るか又は証となる可能性が高い「無罪側」なのか、或いは、有罪/無罪の判定いずれの証ともなり得ない「不明」なものか、裁判員の総意としての心証状態が決定される。
【0043】
なお、評議対象とするテーマ(判定ファクタ)の選択は、一旦有罪側/無罪側/不明の心証状態の決定がなされたとしても、プレーヤは何度でもこれを評議対象として選択し、評議のやり直しに掛けることができる。
【0044】
また、判定ファクタ評議用のサブシナリオには、事件の真相解明に欠かせない事実(以下、「真相解明要素」ともいう)に到達し得る分岐T2が設けられている。特定のプレーヤの意見入力タイミングT1で所定の選択肢が入力されると、評議の内容はこの真相解明要素の発見に至るように発展し、内部処理としては、対応する真相解明要素フラグが立てられる。真相解明要素の数Mは、事件の内容やゲーム難易度によって適宜設定される。
【0045】
そして、全ての判定ファクタについて心証状態の決定がなされたならば、ゲームは裁判員総意としての被告人の有罪/無罪の評決と、当該評決に基づく判決の言い渡しのシーンに移行する。具体的には、プレーヤは、裁判員の一員の個別意思として有罪又は無罪の何れかを選択入力する。一方、その他の裁判員であるNPC裁判員については、内部処理によってそれぞれに設けられた所定の思考ルーチンや思考テーブルデータに従って各判定ファクタの現在の心証状態に応じて有罪/無罪が自動的に決定される。そして、全ての裁判員の個別意思の多数決によって被告人の有罪/無罪の最終的な評決が決定し、判決の言い渡しシーンが表示されることとなる。
【0046】
次いで、判決結果と、判決言い渡し後の様子が描かれるエンディングの表示が行われゲームが終了する。エンディングは、事件の真相が明かされるグッドエンディングと、真相が解明されずにとりあえず判決が下った複数のバッドエンディングとが用意されている。グッドエンディングは、有罪/無罪が所定の正解評決結果と合致し、且つ、先の判定ファクタの評議の際に、予め用意されている全ての真相解明要素に到達し得た場合にのみ選択されるゲーム結果である。グッドエンディングでは、通り一遍的な証拠の評議では見えてこない被告人と被害者との真の関係や、真の動機、真の事件の流れが語られ、裁判員が下した判決の妥当性が最も高い結末が描かれる。一方、バッドエンディングでは、そうした事件の真相は明かされる事なく、釈然としない結末が描かれる。
【0047】
そして、エンディングが表示されて一旦ゲームが終了した後、今回のゲーム結果がグッドエンディングで無かった場合(すなわち、バッドエンディングであった場合)には、図4に示すようにリプレイ実行選択画面が表示される。つまり、リプレイ実行選択画面として、第1液晶ディスプレイ1008には、プレーヤにグッドエンディングではなかった旨の通知とリプレイの要否確認を兼ねた画像やテキストを表示したゲーム画面W6が表示され、第2液晶ディスプレイ1010には、ヒント有りのリプレイ実行のボタン表示6aと、ヒント無しのリプレイ実行のボタン表示6bと、リプレイ拒否のボタン表示6cとが表示された操作画面W8が表示される。
【0048】
ここで、リプレイ拒否のボタン表示6cが選択入力されたならばそのままゲームは終了するが、リプレイ実行のボタン表示6a,6bが選択された場合には、評議シーンからリプレイ可能となる。特に、ヒント有りのリプレイのボタン表示6aが選択された場合には、リプレイが開始される前に、図5に示すように、グッドエンディングに到達するためのヒントを表示したヒント提示画面W10が第2液晶ディスプレイ1010に表示される。ここで表示されるヒントは、到達していない真相解明要素を示唆する内容であり、これによって、プレーヤは、どの判定ファクタについての評議を深めれば事件の真相に辿り着きグッドエンディングに辿り着けるかその手がかりを得ることができる。
【0049】
図5に示すように、ヒント提示画面には、ある真相解明要素についてのヒントテキスト10のほか、他の真相解明要素についてのヒントを表示させるボタン表示14aや、リプレイを開始させるボタン表示14bなどが表示される。但し、ヒントテキスト10はその全てが表示されているのではなく、文章中のキーとなる1又は複数の単語が目隠しシール12によって判読不可能に隠されている。つまり、図5の場合では、「誰か」に「何か」を聞けば良いことがわかるが、その肝心の「誰か」や「何か」が判らない。
【0050】
そこで、プレーヤは、図6に示すように、スタイラスペン1040で目隠しシール12を削り取るようなスライド操作を行う。ここで、「スライド操作」とは、表示画面上をタッチしたまま移動させる操作である。また、表示画面へのタッチを開始する操作を「タッチイン」といい、表示画面から離す操作を「タッチアウト」という。
【0051】
すると、図7に示すように、スライド操作による軌跡16に沿って目隠しシール12の一部分が消去され、隠されている文字が見えるようになる。
【0052】
このようなスライド操作を繰り返すことで、目隠しシール12が次々と削り取られ、隠されている全ての文字が見えるようになる。つまり、プレーヤにとっては、完全なヒント文章を見たい場合もあるし、隠されている複数の単語のうちの一つのみが知りたい場合もあるが、このように、スライド操作によって取得できるヒントの程度を調整できるので、自身に必要な程度のヒントを得ることができる。
【0053】
なお、図5に示したヒント提示画面W10において、ボタン表示14aを選択すると、図8に示すように、次のヒントを表示したヒント提示画面W12に表示が切り替わる。また、ボタン表示14bを選択すると、ヒント提示画面W10の表示が終了して評議シーンからのリプレイが開始される。
【0054】
[原理]
(A)ヒント提示画面の生成原理
先ず、ヒント提示画面の生成原理を説明する。図9は、ヒント提示画面の生成原理を説明する図である。図9に示すように、ヒント提示画面は、ヒントテキスト10やタイトル、ボタン表示14a,14b等の必要な各種画像等が表示された画面を背景画像20とし、この背景画像20に目隠しシール12となる遮蔽オブジェクト30が重畳されることで生成される。
【0055】
背景画像20においては、ヒントテキスト10に含まれる文字のうち、予め定められたキーとなる単語(ヒント文字列)が遮蔽対象文字列とされ、この遮蔽対象文字列を含む遮蔽対象範囲11が設定される。図9では、「被告人」及び「カードの使い道」の2つの単語が遮蔽対象文字列であり、それぞれを含む遮蔽対象範囲11a,11bが設定されている。遮蔽対象範囲11は、幅(Yw軸に沿った方向)W、長さ(Xw軸に沿った方向)Lの矩形形状である。遮蔽対象範囲11の幅Wは一定値であるが、長さLは該当する遮蔽対象文字列の数(文字数)に応じて異なる。
【0056】
また、遮蔽オブジェクト30は、これが配置することとなる遮蔽対象範囲11に一致する大きさ(幅W、長さL)に形成されている。また、遮蔽オブジェクト30は、色(RGB値)が背景画像20とは異なる色であって区別しやすい色(例えば、銀色)であり、透明度(α値)がゼロの不透明オブジェクトである。
【0057】
そして、遮蔽対象範囲11の上に遮蔽オブジェクト30が配置され、背景画像20と遮蔽オブジェクト30とをα値に基づく色合成処理を行うことで生成されたヒント画像が、図5に示したように、ヒントテキスト10の一部が目隠しシール12で隠されたヒント提示画面として表示されることになる。
【0058】
(B)ヒント文章の現出
続いて、タッチ操作による文字の現出原理を説明する。すなわち、ヒント提示画面において遮蔽オブジェクト30がタッチされると、図10に示すように、タッチ位置Ptを中心としたタッチ有効範囲40が設定される。このタッチ有効範囲40は、半径Rの円領域である。そして、タッチ位置Pt近傍を拡大した図11に示すように、タッチ有効範囲40内のドットが「タッチ効力ドット」とされる。図11では、タッチ位置Ptを含むドット32−1と、このドット32−1の各辺に隣り合う4個のドット32−2〜32−5の、合計5個のドット32−1〜32−5がタッチ効力ドットとなる。
【0059】
なお、実際のタッチ位置が含まれるドットの代表点(例えば、中央点)を、該ドットによるタッチ位置Ptとして扱う。また、あるドットが「タッチ有効範囲40内である」とは、該ドットの代表点がタッチ有効範囲40内に含まれることである。つまり、タッチ位置Ptから該ドットの代表点までの距離がタッチ有効範囲の半径R以下ならば、該ドットはタッチ有効範囲40内とみなせる。
【0060】
次いで、図12に示すように、タッチ効力ドットそれぞれに対応する遮蔽オブジェクト30のドットの透明度αが変更される。透明度αは「0.0〜1.0」の値であり、最小値「0.0」が不透明に相当し、最大値「1.0」が透明に相当する。また、透明度αは、所定の変更量Δα(<1.0)だけ増加するように変更される。図12では、変更量Δαを「0.3」とした場合であり、タッチ効力ドットに対応する遮蔽オブジェクト30のドット32−1〜32−5の透明度αが、「0.0」から「0.3」に変更(増加)されている。
【0061】
また、例えばスライド操作によってタッチ位置Ptは変化し得る。つまり、タッチ位置Ptの変化に伴ってタッチ有効範囲40が変化し、タッチ効力ドットも変化する。例えば、図13に示すように、タッチ位置がPt1からPt2に変化した場合、タッチ位置Pt2を含むドット32−6と、このドット32−6の各辺に隣接する4個のドット32−2,32−3,32−7,32−8との合計5個のドット32−2,32−3,32−6〜32−8が新たなタッチ効力ドットとなる。
【0062】
そして、図14に示すように、このタッチ効力ドット32−2,32−3,32−6〜32−8それぞれの透明度αが変化量Δαだけ増加するように変更される。つまり、直前のタッチ位置Pt1についてのタッチ効力ドットでもあるドット32−2,32−3については、透明度αが「0.3」から「0.6」に変更され、新たにタッチ効力ドットとなったドット32−6〜32−8については、透明度αが「0.0」から「0.3」に変更されている。
【0063】
このように、タッチ位置Ptが変化する毎に、このタッチ位置Ptの周辺ドットがタッチ効力ドットとなり、該ドットの透明度αが変更される。すなわち、各ドットの透明度αが、徐々に、不透明である「0.0」から透明である「1.0」となるように変更される。つまり、表示画面(ヒント提示画面)における目隠しシール12に対するスライド操作を繰り返すことで遮蔽オブジェクト30が徐々に薄くなり、その後に隠されている文字が見えるようになる。
【0064】
[機能構成]
図15は、携帯型ゲーム装置1000の機能構成図である。図15によれば、携帯型ゲーム装置1000は、機能的には、操作入力部100と、処理部200と、画像表示部300と、音出力部400と、通信部500と、記憶部600とを備えて構成される。
【0065】
操作入力部100は、プレーヤによる操作入力を受け付け、操作に応じた操作信号を処理部200に出力する。操作入力部100は、例えば、ボタンスイッチやジョイスティック、タッチパッド、トラックボール、加速度センサユニット、傾斜センサユニットなどによって実現される。図1では、方向入力キー1004やボタンスイッチ1006等がこれに該当する。
【0066】
また、操作入力部100は、タッチ位置検出部110を含む。タッチ位置検出部110は、表示画面範囲への接触位置(タッチ位置)を検出し、検出した接触位置を、例えば、表示画面の左上を原点Oとする直交Xw,Yw座標系で表現された座標値(Xt,Yt)として出力する。図1では、タッチパネル1012,1014がこれに該当する。
【0067】
処理部200は、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC(特定用途向け集積回路)、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100や記憶部600を含む携帯型ゲーム装置1000の各機能部との間でデータの入出力を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号に基づいて各種の演算処理を実行して、携帯型ゲーム装置1000の動作を制御する。図1では制御ユニット1020がこれに該当する。また、処理部200は、ゲーム演算部210と、音生成部230と、画像生成部220とを含む。
【0068】
ゲーム演算部210は、ゲームの進行に関する各種処理を実行する。例えば、ゲーム処理として、メインシナリオデータ612に従って、図2に示したメインシナリオの流れに沿ったゲームの進行を制御する。より詳細には、ゲームの進行中、予め定められた判定ファクタ評議用のサブシナリオに従って、該判定ファクタに対する裁判員の総意としての心証値を決定する評議を制御するが、この評議において、評議対象となっている判定ファクタに予め定められた真相解明要素に達したか否かを検出し、該当する真相解明要素フラグを設定する。
【0069】
真相解明要素フラグは、真相解明要素フラグデータ625として記憶される。図16は、真相解明要素フラグデータ625のデータ構成の一例を示す図である。図16に示すように、真相解明要素フラグデータ625は、判定ファクタ625aそれぞれについて、真相解明要素フラグ625bを対応付けて格納している。
【0070】
次いで、ゲーム演算部210は、全ての判定ファクタについての評議を行って心証値を決定すると、PC裁判員についてはプレーヤの操作入力に従って、NPC裁判員及び検察官については所定の処理ルーチンに従って、裁判員及び検察官それぞれについての被告人の有罪/無罪に関する各個別意思を決定する。続いて、この裁判員及び検察官それぞれの個別意志の多数決によって、被告人の有罪/無罪を判決として評決する。そして、判決・エンディング選択テーブル621を参照して、判決及びゲーム結果に相当するエンディングの種類を決定する。
【0071】
図17は、判決・エンディング選択テーブル621のデータ構成の一例を示す図である。図17によれば、判決・エンディング選択テーブル621は、裁判員及び検察官の多数決による評決結果である第1の選択条件621aと、真相解明要素の到達状態である第2の選択条件621bとの組合せ毎に、判決621cと、エンディング種類621dとを対応付けて格納している。
【0072】
更に、ゲーム演算部210は、ゲーム結果がグッドエンディングでない場合には、プレーヤの入力指示に従って、評議からのリプレイを制御する。
【0073】
また、本実施形態では、ゲーム演算部210は、ヒント提示部211を含む。ヒント提示部211は、ゲーム演算部210による一連の仮想裁判ゲームが一旦終了した後、今回のゲーム結果がグッドエンディングで無かった場合(すなわち、バッドエンディングであった場合)に、リプレイに先立ち、グッドエンディングに辿り着くためのヒントをプレーヤに提示するヒント提示処理を行う。
【0074】
具体的には、ヒント提示部211は、先ず、真相解明要素フラグデータ625を参照して、真相解明要素に到達していない(すなわち、真相解明要素フラグが「0」である)判定ファクタを抽出し、ヒント提示の対象とする。また、真相解明要素フラグデータ625を参照して、真相解明要素の総数mに対する、到達している真相解明要素の数の割合を要素到達率として算出する。そして、ヒントレベル設定テーブル623を参照して、この真相解明要素への要素到達率に対応するヒントレベルを決定する。
【0075】
図18は、ヒントレベル設定テーブル623のデータ構成の一例を示す図である。図18によれば、ヒントレベル設定テーブル623は、要素到達率623aと、ヒントレベル623bとを対応付けて格納している。図18では、要素到達率が低い、すなわち未到達の真相解明要素が多いほど、ヒントレベルが高くなるように定められている。すなわち、このヒントレベルは、プレーヤのプレイレベルに相当する。
【0076】
ヒントレベルを決定すると、続いて、透明度変更量テーブル624を参照して、決定したヒントレベルに対応する透明度αの変更量Δαを決定する。
【0077】
図19は、透明度変更量テーブル624のデータ構成の一例を示す図である。図19によれば、透明度変更量テーブル624は、ヒントレベル624aと、透明度変更量624bとを対応付けて格納している。図19では、ヒントレベルが高いほど、透明度変更量Δαが大きくなるように定められている。つまり、未到達の真相解明要素が多いほど、1回のタッチ操作による遮蔽オブジェクト30の透明度αの変更量Δαが大きいため、目隠しシール12で隠されているヒントテキスト10の文字が現出し易くなる。
【0078】
そして、ヒント提示部211は、ヒント対象とした判定ファクタそれぞれについて、該当するヒントを表示させる処理を行う。すなわち、ヒント文章データ622を参照して、対象の判定ファクタについて提示する、ヒントレベルに対応するヒント文章を決定する。
【0079】
図20は、ヒント文章データ622のデータ構成の一例を示す図である。図20によれば、ヒント文章データ622は、判定ファクタ622aそれぞれについて、ヒントレベル622b毎に、ヒント文章622cを対応付けて格納している。ヒント文章622cにおいて、括弧「」で囲まれた単語が、当該ヒントにおいてキーとなる単語(ヒント文字列、遮蔽対象文字列)であり、具体的には、日付(年月日や時刻、時間帯等を含む)や人物名、キャラクタ名、事物、場所、行動などを表す単語である。図20では、ヒントレベルが高いほど、より真相解明要素に到達しやすい内容のヒント文章となるように定められている。
【0080】
ヒント文章を決定すると、続いて、このヒント文章のヒントテキスト10等を表示させた背景画像20を生成する。次いで、ヒント文章中の遮蔽対象文字列それぞれの上に、該遮蔽文字列に応じた長さLの遮蔽オブジェクト30を配置する。そして、背景画像20と遮蔽オブジェクト30とを透明度αに基づく色合成を行うことでヒント提示画像を生成し、ヒント提示画面として画像表示部300に表示させる。
【0081】
ここで、背景画像20に対して配置した遮蔽オブジェクト30についてのデータは、遮蔽オブジェクトデータ626として記憶される。遮蔽オブジェクトデータ626は、配置された遮蔽オブジェクト30毎に生成され、該当する遮蔽オブジェクト30を識別する遮蔽オブジェクトID626aと、配置位置データ626bと、色・透明度データ626cとを含んでいる。配置位置データ626bは、画面座標系であるXw,Yw直交座標系における遮蔽オブジェクト30の開始位置PA及び終了位置PBそれぞれの座標値(Xw,Yw)を格納している。色・透明度データ626cは、遮蔽オブジェクト30の各ドットのRGB値(色情報)及びα値(透明度)を格納している。
【0082】
その後、表示画面(ヒント提示画面)においてタッチ操作がなされたならば、ヒント提示部211は、タッチ位置Ptを中心とする半径Rのタッチ有効範囲40を設定し、このタッチ有効範囲40内のドットをタッチ効力ドットとする。そして、遮蔽オブジェクト30を構成する各ドットのうち、タッチ効力ドットに該当するドットそれぞれについて、透明度αを変更量Δαだけ増加させる。但し、透明度αの最大値は「1.0」であり、増加によってこれを超えないようにする。
【0083】
図15に戻り、画像生成部220は、例えば、GPU(Graphics Processing Unit)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデック、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。画像生成部220は、ゲーム演算部210による処理結果に基づいて1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚のゲーム画像を生成し、生成したゲーム画像の画像信号を画像表示部300に出力する。
【0084】
画像表示部300は、画像生成部220から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。図1では第1液晶ディスプレイ1008及び第2液晶ディスプレイ1010がこれに該当する。
【0085】
音生成部230は、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)、音声合成ICなどのプロセッサや、音声ファイル再生可能なオーディオコーデックによって実現され、ゲーム演算部210による処理結果に基づいてゲームに係る効果音やBGM、各種操作音の音信号を生成し、音出力部400に出力する。
【0086】
音出力部400は、音生成部230から入力される音信号に基づいて効果音やBGM等を音出力する装置によって実現される。図1ではスピーカ1016がこれに該当する。
【0087】
通信部500は、通信回線Nと接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現され、図1の無線通信モジュール1022がこれに該当する。
【0088】
記憶部600は、処理部200に携帯型ゲーム装置1000を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、ゲームを実行させるために必要なゲームプログラム、各種データ等を記憶する。また、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作入力部100から入力される入力データ等を一時的に記憶する。この機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。図1では制御ユニット1020が搭載するICメモリやメモリカード1030がこれに該当する。
【0089】
本実施形態では、記憶部600は、プログラムとしてゲームプログラム610が記憶されるとともにデータとして、メインシナリオデータ612と、判決・エンディング選択テーブル621と、ヒント文章データ622と、ヒントレベル設定テーブル623と、透明度変更量テーブル624と、真相解明要素フラグデータ625と、遮蔽オブジェクトデータ626とが記憶される。
【0090】
[処理の流れ]
図21は、ゲーム処理の流れを説明するフローチャートである。図21に示すように、ゲーム演算部210は、先ず、これから行われる裁判の対象となる事件の概要を説明する概要説明シーンを表示させ、続いて、法廷における冒頭手続き及び証拠手続の一部のシーンを表示させ、更に、被告人や証人等への尋問及び補充尋問シーン、法廷における論告求刑シーン及び最終陳述シーンを表示させる(ステップA1)。
【0091】
次に、各判定ファクタについての評議を行う(ステップA3)。すなわち、各判定ファクタについて、裁判員及び検察官による意見交換シーンを表示させ、また、各判定ファクタにおける真相解明要素への到達/未到達を判定し、該当する真相解明要素フラグを設定する。全ての判定ファクタについての評議が終了すると、続いて、プレーヤにより決定されたPC裁判員の評決の個別意志と、内部ルーチンに従って決定したNPC裁判員及び検察官それぞれの評決の個別意志との多数決によって被告人の有罪/無罪の最終評決を決定する(ステップA5)。次いで、判決・エンディング選択テーブル621を参照し、評決結果と真相究明要素フラグのフラグ状態とをもとに判決及びエンディングの種類を決定し(ステップA7)、決定した判決の言い渡しシーンを表示させ、続いて、決定されたエンディング種類に応じたシーンを表示させる。ここまでで、一通りのゲームが終了したことになる。
【0092】
その後、ゲーム演算部210は、ゲーム結果であるエンディングの種類がグッドエンディングであるか否かを判断し、ゲーム結果がグッドエンディングであるならば(ステップA9:YES)、ゲーム処理を終了する。一方、ゲーム結果がグッドエンディングでないならば(ステップA9:NO)、プレーヤにリプレイの実行有無を問うリプレイ実行選択画面(図4参照)を表示させる(ステップA11)。そして、プレーヤにより「リプレイしない」が選択されたのであれば(ステップA13:NO)、ゲーム演算部210は、ゲーム処理を終了する。また、「ヒント有りのリプレイ」が選択されたならば(ステップA13:YES〜ステップA15:YES)、続いて、ヒント提示部211がヒント提示処理を行って、プレーヤにヒントを提示する(ステップA17)。その後、ステップA3に戻り、評議シーンからのリプレイを開始する。
【0093】
図22は、ヒント提示処理の流れを説明するフローチャートである。図22によれば、ヒント提示部211は、先ず、真相解明要素フラグデータ625を参照して、真相解明要素に到達していない判定ファクタを抽出する(ステップB1)。また、真相解明要素フラグデータ625を参照し、真相解明要素の到達率を算出する。次いで、ヒントレベル設定テーブル623を参照して、算出した真相解明要素の到達率からヒントレベルを決定する(ステップB3)。続いて、透明度変更量テーブル624を参照し、決定したヒントレベルから透明度αの変更量Δαを決定する(ステップB5)。
【0094】
その後、抽出した判定ファクタそれぞれを順に対象とした次の処理を行う。すなわち、先ずは1つ目の判定ファクタを対象とし(ステップB7)、ヒント文章データ622を参照して、対象の判定ファクタについてヒントレベルに対応するヒント文章を選択し(ステップB9)、選択したヒント文章のヒントテキスト10や各種ボタン表示14a,14bを配置した背景画像20を生成する(ステップB11)。
【0095】
次いで、生成した背景画像20に対して、ヒントテキスト10中の遮蔽対象文字列それぞれの上に遮蔽オブジェクト30を配置する(ステップB13)。そして、背景画像20と遮蔽オブジェクト30とを透明度αに基づく色合成処理を行ってヒント提示画像を生成し、ヒント提示画像として画像表示部300に表示させる(ステップB15)。
【0096】
続いて、表示画面(ヒント提示画面)に対するタッチ操作がなされているかを判断し、タッチ操作がなされているならば(ステップB17:YES)、検出したタッチ位置Ptが直前のタッチ位置Pt0から変化しているかを判断する。タッチ位置Ptが変化しているならば(ステップB19:YES)、現在のタッチ位置Ptを中心とする所定半径Rのタッチ有効範囲40を設定する(ステップB21)。そして、このタッチ有効範囲40内のドットをタッチ効力ドットとし、これらのタッチ効力ドットに対応する遮蔽オブジェクト30のドットそれぞれについて、透明度αを変更量Δαだけ増加させる(ステップB23)。
【0097】
続いて、次のヒントの表示指示がなされたかを判断し、なされたならば(ステップB25:YES)、次の判定ファクタを新たな対象として(ステップB27)、ステップB9に戻り、同様の処理を行う。また、リプレイ開始指示がなされたかを判断し、なされていないならば(ステップB29:NO)、ステップB15に戻り、同様の処理を繰り返す。リプレイ開始指示がなされたならば(ステップB29:YES)、ヒント提示処理を終了する。
【0098】
[作用・効果]
このように、本実施形態によれば、リプレイに先立ち表示されるヒント提示画面W10では、ヒントテキスト10中のキーとなる単語(ヒント文字列)が目隠しシール12で隠されており、この目隠しシール12を削り取るようなタッチ操作を行うことで、その後ろに隠されている文字が出現表示される。プレーヤは、ヒント文字列を知るためにはタッチ操作をする必要があり、ヒント文字列全体を知るためにはたくさんの場所にタッチする必要がある。これにより、ヒントをどこまで提示するかということをプレーヤの操作に委ねるという、全く新しいヒント提示手法が実現される。
【0099】
[変形例]
なお、本発明の適用可能な実施形態は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
【0100】
(A)透明度α
例えば、上述の実施形態では、透明度変更量Δαを正値とし、遮蔽オブジェクト30の透明度αは不透明である「0.0」から透明である「1.0」に変化するようにしたが、透明度αが「1.0」が不透明を表し「0.0」が透明を表す場合には、透明度変更量Δαを負値とし、透明度αを「1.0」から減少させるようにすれば良い。
【0101】
また、上述の実施形態では、透明度変更量Δαを「1.0」未満の値として透明度αを段階的に変更させることで、タッチした部分の色が、徐々に、遮蔽オブジェクト30の色からその後に隠されている文字の色に変化させるようにしたが、これを、透明度変更Δαを「1.0」とし、タッチした部分の色が、直ぐに、遮蔽オブジェクト30の色からその後に隠されている文字の色に変化するようにしても良い。
【0102】
(B)透明度変更量Δα
また、上述の実施形態では、透明度変更量Δαをヒントレベルに応じて決定することとした。つまり、どの判定ファクタのヒント文章に対しても、透明度変更量Δαは同じとなる。また、ヒントレベルは、真相解明要素の到達率に応じて決まることとした。しかし、真相解明要素は、判定ファクタによって、真相解明のし易さ/し難さが異なるものである。そこで、真相解明要素毎に、該真相解明要素に予め定められた難易度に応じて、透明度変更量Δαを変更することにしても良い。
【0103】
(C)タッチ有効範囲
タッチ有効範囲40の半径Rをヒントレベルに応じて変更することにしても良い。具体的には、例えば、ヒントレベルが高いほど、半径Rを大きく(長く)することでタッチ有効範囲40を広くしてタッチ効力ドットの数が多くなるようにする。これにより、ヒントレベルが高いほど、1回のタッチによって透明度αが変更されるドットの数が多い、すなわち、より広い範囲の文字を現出させることが可能となり、少ないタッチ操作で隠されている文字を現出させることが可能となる。
【0104】
(D)遮蔽オブジェクト
また、図23に示すように、遮蔽オブジェクト30が複数のパーツオブジェクトから構成されることにしても良い。この場合、図24に示すように、タッチ位置Ptを含むパーツオブジェクト34の透明度αを変更する、或いは、このパーツオブジェクト34を取り除く。これにより、タッチした位置に隠れているヒント文章の文字が現出されるようになる。
【0105】
(E)摩擦音の出力
また、目隠しシール12に対するタッチ操作に応じて、所定の摩擦音を演出音として出力することにしても良い。具体的には、タッチインが検出されると摩擦音の出力を開始し、タッチアウトが検出されると摩擦音の出力を停止することで、目隠しシール12に対するタッチ操作が成されている間に摩擦音を出力する。摩擦音としては、例えば、目隠しシール12を削り取っている或いは剥がしているかのような音や、表示面を擦っているような音とすることができる。また、予め複数種類の摩擦音を用意しておき、例えばランダムに選択した摩擦音を出力しても良い。このとき、出力させる摩擦音は、直前に出力した摩擦音とは異なる種類とする。或いは、タッチ有効範囲40の大きさを可変とするならば、このタッチ有効範囲40の大きさに応じて、出力させる摩擦音を変更しても良い。更に、摩擦音の大きさを、例えばタッチ位置Ptに該当する遮蔽オブジェクト30の透明度αに応じて変更しても良いし、タッチ有効範囲40の大きさに応じて変更しても良い。
【0106】
(F)適用可能な電子機器
また、上述の実施形態では、電子機器を携帯型ゲーム装置としたが、タッチパネルを備えた電子機器であれば良く、例えば、PDAや携帯電話機等にも同様に適用可能である。
【符号の説明】
【0107】
1000 携帯型ゲーム装置
100 操作入力部、110 タッチ位置検出部
200 処理部
210 ゲーム演算部、211 ヒント提示部
220 画像生成部、230 音生成部
300 画像表示部、400 音出力部、500 通信部
600 記憶部
610 ゲームプログラム
621 判決・エンディング選択テーブル、622 ヒント文章データ
623 ヒントレベル設定テーブル、624 透明度変更量テーブル
625 真相解明要素フラグデータ
626 遮蔽オブジェクトデータ
626a 遮蔽オブジェクトID、626b 配置位置データ
626c 色・透明度データ
W10 ヒント提示画面
10 ヒント文章、12 目隠しシール
20 背景画像
30 遮蔽オブジェクト
32 ドット


【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示画面上をタッチ操作可能なタッチパネルを備えたコンピュータに所定のゲームを実行させるとともに前記ゲームのヒントを表示させるためのプログラムであって、
前記表示画面に、ヒント文字列の上に、当該ヒント文字列を遮蔽する遮蔽オブジェクトを重畳させた表示制御を行うヒント文字列表示制御手段、
前記遮蔽オブジェクトにより遮蔽されていた前記ヒント文字列のうち、前記タッチパネルにタッチされたタッチ位置に位置する文字列部分を現出させる表示制御を行う現出制御手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項2】
タッチ位置に基づいて、当該タッチ位置を含む周囲所定ドットをタッチ効力ドットとして特定するタッチ効力ドット特定手段として前記コンピュータを機能させ、
前記現出制御手段が、前記タッチ効力ドットの色を前記遮蔽オブジェクトによる遮蔽を行わなかった場合の色に変更することで、当該タッチ効力ドットの位置に位置する文字列部分を現出させるように前記コンピュータを機能させるための請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
タッチ位置に基づいて、当該タッチ位置を含む周囲所定ドットをタッチ効力ドットとして特定するタッチ効力ドット特定手段として前記コンピュータを機能させ、
前記現出制御手段が、前記遮蔽オブジェクトのうちの前記タッチ効力ドットの部分の透明度を変更して、当該タッチ効力ドットの位置に位置する文字列部分を現出させるように前記コンピュータを機能させるための請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記現出制御手段が、前記タッチ効力ドット特定手段により特定される度に、当該タッチ効力ドットの色を徐々に変更するように前記コンピュータを機能させるための請求項2に記載のプログラム。
【請求項5】
前記現出制御手段が、前記タッチ効力ドット特定手段により特定される度に、前記遮蔽オブジェクトのうちの当該タッチ効力ドットの部分の透明度を徐々に透明に変更するように前記コンピュータを機能させるための請求項3に記載のプログラム。
【請求項6】
ヒントレベルを設定するヒントレベル設定手段、
前記現出制御手段が、前記ヒントレベル設定手段により設定されたヒントレベルに基づいて、前記タッチ効力ドット特定手段により特定される度に変更する程度を加減するように前記コンピュータを機能させる、
ための請求項4又は5に記載のプログラム。
【請求項7】
ヒントレベルを設定するヒントレベル設定手段として前記コンピュータを機能させ、
前記タッチ効力ドット特定手段が、前記ヒントレベルに基づいて前記タッチ効力ドットの数を可変するように前記コンピュータを機能させる、
ための請求項2〜5の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記ヒント文字列表示制御手段が、多数の構成パーツで前記遮蔽オブジェクトを構成して前記重畳表示を行い、
前記現出制御手段が、前記遮蔽オブジェクトのうちのタッチ位置に位置する構成パーツを消去することで当該構成パーツで遮蔽されていた文字列部分を現出させるように前記コンピュータを機能させるための請求項1に記載のプログラム。
【請求項9】
日付、登場人物名、登場キャラクタ名、事物のうちの何れかを示す文字列を含むヒント文章を設定するヒント文章設定手段、
前記ヒント文章中の前記文字列を前記ヒント文字列として設定するヒント文字列設定手段、
として前記コンピュータを機能させるための請求項1〜8の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項10】
前記現出制御手段による現出制御の際に、所定の摩擦音を出力制御する摩擦音出力制御手段として前記コンピュータを機能させるための請求項1〜9の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項11】
請求項1〜10の何れか一項に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。
【請求項12】
表示画面上をタッチ操作可能なタッチパネルを備え、所定のゲームを実行可能な電子機器であって、
前記表示画面に、前記ゲームのヒント文字列の上に、当該ヒント文字列を遮蔽する遮蔽オブジェクトを重畳させた表示制御を行うヒント文字列表示制御手段と、
前記遮蔽オブジェクトにより遮蔽されていた前記ヒント文字列のうち、前記タッチパネルにタッチされたタッチ位置に位置する文字列部分を現出させる表示制御を行う現出制御手段と、
を備えた電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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