説明

プログラム

【課題】周囲音を常時検出しなくても、必要なときに周囲音を記録できるようにする。
【解決手段】プログラムに基づいて動作する中央制御部11は、音響出力に関する動作状況として、例えば、音楽再生機能、テレビ機能、ラジオ機能の何れが動作中であるか、イヤホン6が接続されているか、音響出力機器へ音響出力されているか、その音量は高いかなどの状況に応じて、集音マイク20を介して入力される周囲音を記録するか否かを制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、音響出力が可能なプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話などの端末装置には、音楽再生機能、動画再生機能、テレビ機能、ラジオ機能など音響データを出力する機能(音響出力機能)が備えられていて、このような端末装置では、イヤホンなどの音響出力機器を接続して、その音響出力機器から音響データを出力させることができるが、イヤホンなどの音響出力機器で耳が塞がれている状態で音楽などを聴いている場合には、周囲の音を聞き取ることが困難である。例えば、電車に乗っている状況では車内アナウンスを聞き逃してしまうことが起こる。
【0003】
そこで、従来では、周囲音の聞き逃しを防止する技術として、周囲音(ヘッドホン外音声)の音量レベルを検出し、その音量レベルがユーザ設定された録音音量レベルを超えたときに、ヘッドホン外音声を録音して、その録音されたヘッドホン外音声を再生するヘッドホンが開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−104456号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1の技術を携帯電話などの端末装置に適用したものとすると、この端末装置は、ヘッドホン外音声の音量レベルを常に検出しなければならないが、このような常時検出は、処理の負担が大きく、かつ電力消費も大きくなってしまうという課題があった。
【0006】
このような課題を解決するためには、常時検出するのではなく、一定周期ごとに検出することも考えられるが、その周期の狭間(検出タイミングと次の検出タイミングの間)では、音量レベルを検出することができなくなってしまうため、結果的に、適切に周囲音を記録(録音)することができなくなってしまう。例えば、5秒ごとに検出するものとすると、検出周期の狭間となる5秒間に車内アナウンスが始まってしまうと、その音量レベルを検出することができず、その音量レベルがユーザ設定されている音量レベルを超えていたとしても、それを記録することができなくなってしまう。また、音響出力機能を利用していない状況では、車内アナウンスを聞き逃す可能性が低いにも関わらず、その音量レベルがユーザ設定された音量レベルを超えたときに記録を開始してしまい、不要な記録という無駄な処理と無駄な電力消費を招いてしまうことになる。
【0007】
この発明の課題は、周囲音を常時検出しなくても、必要なときに周囲音を記録できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の発明は、コンピュータに対して、音響出力に関する動作状況を検出する動作状況検出機能と、周囲音を記録データとして記録する周囲音記録機能と、前記動作状況検出機能による検出結果に基づいて前記周囲音を記録させるか否かを判別する記録用判別機能と、前記記録用判別機能による判別結果に基づいて前記周囲音記録機能に周囲音を記録させる記録制御機能と、前記周囲音記録機能に記録された記録データを出力する周囲音出力機能と、前記周囲音記録機能に記録された記録データに基づいて該記録データを出力させるか否かを判別する出力用判別機能と、前記出力用判別機能による判別結果に基づいて前記周囲音出力機能に前記記録データを出力させる出力制御機能と、を実現させ、前記動作状況検出機能では、音響出力に関する動作状況として、音響出力機器が接続されているか否かを検出させ、前記出力制御機能では、前記出力用判別機能により前記記録データを出力させると判別された場合に、前記音響出力機器が接続されている状態から変化して前記音響出力機器が接続されていない状態となったことを前記動作状況検出機能が検出したことを条件として前記周囲音出力機能に前記記録データを出力させる、ようにしたことを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、コンピュータに対して、音響出力に関する動作状況を検出する動作状況検出機能と、周囲音を記録データとして記録する周囲音記録機能と、前記動作状況検出機能による検出結果に基づいて前記周囲音を記録させるか否かを判別する記録用判別機能と、前記記録用判別機能による判別結果に基づいて前記周囲音記録機能に周囲音を記録させる記録制御機能と、前記周囲音記録機能に記録された記録データを出力する周囲音出力機能と、前記周囲音記録機能に記録された記録データに基づいて該記録データを出力させるか否かを判別する出力用判別機能と、前記出力用判別機能による判別結果に基づいて前記周囲音出力機能に前記記録データを出力させる出力制御機能と、を実現させ、前記動作状況検出機能では、音響出力に関する動作状況として、接続されている音響出力機器に出力されている音響の出力レベルを検出させ、前記出力制御機能では、前記出力用判別機能により前記記録データを出力させると判別された場合に、前記音響出力機器に出力されている音響の出力レベルが所定レベル以上から変化して所定レベル未満になったことを前記動作状況検出機能が検出したことを条件として前記周囲音出力機能に前記記録データを出力させる、ようにしたことを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、コンピュータに対して、音響出力に関する動作状況を検出する動作状況検出機能と、周囲音を記録データとして記録する周囲音記録機能と、前記動作状況検出機能による検出結果に基づいて前記周囲音を記録させるか否かを判別する記録用判別機能と、前記記録用判別機能による判別結果に基づいて前記周囲音記録機能に周囲音を記録させる記録制御機能と、前記周囲音記録機能に記録された記録データを出力する周囲音出力機能と、前記周囲音記録機能に記録された記録データに基づいて該記録データを出力させるか否かを判別する出力用判別機能と、前記出力用判別機能による判別結果に基づいて前記周囲音出力機能に前記記録データを出力させる出力制御機能と、を実現させ、前記動作状況検出機能では、音響出力に関する動作状況として、接続が可能な音響出力機器がユーザに装着されたか否かを検出し、前記出力制御機能では、前記出力用判別機能により前記記録データを出力させると判別された場合に、前記接続が可能な音響出力機器がユーザに装着された状態が変化して該接続が可能な音響出力機器がユーザに装着されていない状態になったことを前記動作状況検出機能が検出したことを条件として前記周囲音出力機能に前記記録データを出力させる、ようにしたことを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の発明は、コンピュータに対して、音響出力に関する動作状況を検出する動作状況検出機能と、周囲音を記録データとして記録する周囲音記録機能と、前記動作状況検出機能による検出結果に基づいて前記周囲音を記録させるか否かを判別する記録用判別機能と、前記記録用判別機能による判別結果に基づいて前記周囲音記録機能に周囲音を記録させる記録制御機能と、前記周囲音記録機能に記録された記録データを出力する周囲音出力機能と、前記周囲音記録機能に記録された記録データに基づいて該記録データを出力させるか否かを判別する出力用判別機能と、前記出力用判別機能による判別結果に基づいて前記周囲音出力機能に前記記録データを出力させる出力制御機能と、を実現させ、使用中の時刻又は使用位置の情報を取得する情報取得機能を実現させ、前記出力制御機能では、前記出力用判別機能により前記記録データを出力させると判別された場合に、前記情報取得機能によって得られた情報が予め指定されている値になったことを条件として前記周囲音出力機能に前記記録データを出力させる、ようにしたことを特徴とする。
【0012】
請求項5記載の発明は、コンピュータに対して、音響出力に関する動作状況を検出する動作状況検出機能と、周囲音を記録データとして記録する周囲音記録機能と、前記動作状況検出機能による検出結果に基づいて前記周囲音を記録させるか否かを判別する記録用判別機能と、前記記録用判別機能による判別結果に基づいて前記周囲音記録機能に周囲音を記録させる記録制御機能と、前記周囲音記録機能に記録された記録データを出力する周囲音出力機能と、前記周囲音記録機能に記録された記録データに基づいて該記録データを出力させるか否かを判別する出力用判別機能と、前記出力用判別機能による判別結果に基づいて前記周囲音出力機能に前記記録データを出力させる出力制御機能と、を実現させ、前記動作状況検出機能では、音響出力に関する動作状況として、接続されている音響出力機器に出力されている音響の出力レベルを検出させ、前記記録用判別機能では、前記接続されている音響出力機器に出力されている音響の出力レベルが所定のレベル以上になったことを前記動作状況検出機能が検出した場合に前記周囲音を記録させると判別させる、ようにしたことを特徴とする。
この場合、前記記録制御機能では、前記周囲音記録機能に前記周囲音の記録を開始させた後に、前記音響出力機器に出力されている音響の出力レベルが所定レベル以上から変化して所定レベル未満になったことを前記動作状況検出機能が検出した場合に、前記周囲音記録機能を制御して周囲音の記録を停止させる、ようにしてもよい(請求項6記載の発明)。
【0013】
請求項7記載の発明は、コンピュータに対して、音響出力に関する動作状況を検出する動作状況検出機能と、周囲音を記録データとして記録する周囲音記録機能と、前記動作状況検出機能による検出結果に基づいて前記周囲音を記録させるか否かを判別する記録用判別機能と、前記記録用判別機能による判別結果に基づいて前記周囲音記録機能に周囲音を記録させる記録制御機能と、前記周囲音記録機能に記録された記録データを出力する周囲音出力機能と、前記周囲音記録機能に記録された記録データに基づいて該記録データを出力させるか否かを判別する出力用判別機能と、前記出力用判別機能による判別結果に基づいて前記周囲音出力機能に前記記録データを出力させる出力制御機能と、を実現させ、前記記録制御機能では、前記記録用判別機能により前記周囲音を記録させると判別された場合に、周囲の音に予め指定された音響が含まれていることを条件として周囲音を記録させる、ようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、周囲音を常時検出しなくても、周囲音の記録を適切に制御することができ、必要なときに周囲音の記録が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】端末装置として適用した携帯電話機が利用可能な通信ネットワークシステムを示したブロック図。
【図2】携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図3】周囲音データ記憶部M1を説明するための図。
【図4】記録条件記憶部M2を説明するための図。
【図5】記録開始タイミング記憶部M3を説明するための図。
【図6】記録停止タイミング記憶部M4を説明するための図。
【図7】出力条件記憶部M5を説明するための図。
【図8】出力開始タイミング記憶部M6を説明するための図。
【図9】出力方法記憶部M7を説明するための図。
【図10】電源投入に伴って実行開始される携帯電話機1の全体動作を示したフローチャート。
【図11】図10に続くフローチャート。
【図12】記録処理(図10のステップA12)を詳述するためのフローチャート。
【図13】記録条件判別処理(図12のステップB2)を詳述するためのフローチャート。
【図14】記録開始タイミング判別処理(図12のステップB4)を詳述するためのフローチャート。
【図15】記録停止タイミング判別処理(図12のステップB9)を詳述するためのフローチャート。
【図16】記録停止処理(図10のステップA14)を詳述するためのフローチャート。
【図17】出力処理A(図10のステップA16)を詳述するためのフローチャート。
【図18】出力条件判別処理(図17のステップG2)を詳述するためのフローチャート。
【図19】出力開始タイミング判別処理(図17のステップG4)を詳述するためのフローチャート。
【図20】出力処理B(図11のステップA18)を詳述するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図1〜図20を参照して本発明の実施例を説明する。
この実施例は、端末装置として携帯電話機に適用した場合を例示したもので、図1は、この携帯電話機が利用可能な通信ネットワークシステムを示したブロック図である。
携帯電話機1は、最寄りの基地局2A、交換機2Bから移動体通信網2に接続されると、この移動体通信網2を介して他の携帯電話機1との間で通話可能状態となり、また、携帯電話機1は、移動体通信網2を介して他の携帯電話機1との間でファイル、スケジュールなどをデータ通信によって送受信可能となっている。また、この携帯電話機1は、テレビ局・ラジオ局3から送信アンテナ4を介して発信された地上波デジタル放送を受信して、その放送内容を視聴可能となっている。また、携帯電話機1は、GPS(Global Positioning System)衛星5から受信した信号に基づいて現在の位置情報を取得可能となっている。
【0017】
一方、携帯電話機1は、図示のように音響出力機器としてのイヤホン6が着脱自在に接続可能となっている。このイヤホン6は、ステレオタイプのイヤホンで、温度センサや接触センサなどのように人体にイヤホン6が装着されたことを検出する装着検出手段が設けられており(図示せず)、イヤホン6が人体に装着された際に、この装着検出手段からの検出信号を携帯電話機1に通知するようにしている。言い換えれば、携帯電話機1は、イヤホン6が接続されている状態においてイヤホン6が人体に装着されると、上述した装着検出手段からの検出信号を人体装着信号として受信するようにしている。なお、携帯電話機1とイヤホン6はイヤホンコード(接続ケーブル)などによる有線通信で接続されていてもよいし、無線通信で接続されていてもよい。
【0018】
図2は、携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図である。
携帯電話機1は、例えば、2つの筐体(操作部筐体、表示部筐体)が開閉可能及び回転可能に取り付けられた2軸回転型の携帯電話機であり、この携帯電話機1には、通話機能(電話機能)、電子メール機能、インターネット接続機能(Webアクセス機能)、GPS通信機能、放送受信機能(テレビ機能、ラジオ機能)、音楽再生機能などを備えている。
【0019】
中央制御部11は、ROM12内の各種のプログラムに応じてこの携帯電話機1の全体動作を制御する中央演算処理装置である。ROM12は、プログラム領域とデータ領域とを有し、このプログラム領域には、後述する図10〜図20に示す動作手順に応じて本実施例を実現するためのプログラムが格納されている。RAM13は、ワーク領域を有する内部メモリで、後述する周囲音データ記憶部M1、記録条件記憶部M2、記録開始タイミング記憶部M3、記録停止タイミング記憶部M4、出力条件記憶部M5、出力開始タイミング記憶部M6、出力方法記憶部M7などを有している。なお、RAM13の記憶内容は、必要に応じて不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ)にセーブされる。
【0020】
無線通信部14は、無線部、ベースバンド部、多重分離部などを備え、例えば、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能、データ通信機能の動作時に、最寄りの基地局2Aとの間でデータの送受信を行うもので、通話機能の動作時にはベースバンド部の受信側から信号を取り込んで受信ベースバンド信号に復調したのち、音声信号処理部15を介して通話用スピーカSPから音声出力させ、また、通話用マイクMCからの入力音声データを音声信号処理部15から取り込み、送信ベースバンド信号に符号化したのち、ベースバンド部の送信側に与えてアンテナから発信出力させる。
【0021】
テレビ放送・ラジオ放送通信部16は、テレビ放送受信部とラジオ放送受信部とを有し、それらを個別に起動可能なもので、携帯電話などの通信端末装置向けの地上波デジタルテレビ放送及び地上波デジタルラジオ放送と共に、電子番組表(EPG)などの番組情報も含めて受信可能となっている。テレビ放送・ラジオ放送通信部16は、専用アンテナに接続されていて放送信号を抽出する受信部(アナログ回路部)と、受信した放送信号をOFDM(直交周波数分割多重)復調したり、多重化されている放送信号から映像、音響、データ(文字データ)に分離して復号化したり、圧縮データの解凍などを行うデジタル回路部を有している。
【0022】
ここで、受信したテレビ映像データ及び文字データは、高精細液晶あるいは有機ELなどを使用した表示部17、外部モニタ7などから表示され、また、テレビ音響あるいはラジオ音響データは、イヤホン6、サウンドスピーカ18などから出力される。イヤホン6、サウンドスピーカ18などは、テレビ機能、ラジオ機能の動作時にテレビ音響、ラジオ音響を出力し、音楽再生機能の動作時には、例えば、インターネットなどからダウンロードしたり、外部メディア(図示せず)から外部供給された音楽データなどを出力したりする音響出力機能を構成する。
【0023】
GPS信号通信部19は、GPS衛星5からGPS情報を受信取得するもので、中央制御部11は、GPS信号通信部19から受信した信号に基づいて自己の位置情報を算出取得する。集音マイク20は、周囲音を入力する高感度マイクであり、中央制御部11は、この集音マイク20から入力された周囲音(アナログ信号)をデジタル変換した周囲音データとして取り込んで記録(録音)させる。操作部21は、ダイヤル入力、文字入力、コマンド入力などを行うもので、中央制御部11は、操作部21からの入力信号に応じた処理を実行する。RTC(リアルタイムクロックモジュール)22は、時計部を構成するもので、中央制御部11は、RTC22から現在日時を取得する。
【0024】
外部機器接続部23は、外部機器(イヤホン6、外部モニタ7など)が着脱可能にコネクタ接続されるもので、この外部機器に対して音響データ、映像データ、制御信号を与えたり、外部機器の接続有無を検出したり、イヤホン6から上述の人体装着信号を取り込んだりするなど、外部機器に対する入出力を制御する。なお、外部モニタ7は、テレビ受信機、PC(パーソナルコンピュータ)、他の携帯電話機などであり、映像出力のほかに音響出力を行う外部機器である。中央制御部11は、テレビ機能、ラジオ機能、音楽再生機能の何れかが動作中であるか、外部機器接続部23を介してイヤホン6が接続されているかなどの音響出力に関する動作状況に応じて、周囲音を記録するか否かを制御するようにしている。
【0025】
図3は、周囲音データ記憶部M1を説明するための図である。
周囲音データ記憶部M1は、周囲音データを順次記憶するもので、「ID」、「実データ」、「記録日時」、「記録中フラグ」、「未出力フラグ」の各項目を有している。「ID」は周囲音データを管理するための識別情報を記憶する項目であり、例えば、一連番号などによって構成されている。「実データ」は記録された実際の周囲音データを記憶する項目である。「記録日時」は周囲音を記録した日時情報を記憶する項目であり、この「記録日時」に基づいて周囲音データ記憶部M1の内容は「記録日時」の新しい順にソートされる。「記録中フラグ」は現在、周囲音を記録中であるか否かを示すフラグを記憶する項目で、それが“1”のときには対応する周囲音を現在記録中であることを示している。「未出力フラグ」は周囲音データを出力済みであるか否かを示すフラグを記憶する項目で、それが“1”のときには対応する周囲音データを出力していないことを示している。
【0026】
図4は、記録条件記憶部M2を説明するための図である。
記録条件記憶部M2は、音響出力に関する動作状況に応じて、周囲音を記録するための記録条件を記憶するもので、「種別」、「内容」、「設定フラグ」の各項目を有している。「種別」は音響出力に関する動作状況の種類を示し、“機能動作”、“機器接続”、“機器ユーザ装着”、“音響出力”、“音量”を記憶している。「内容」はその具体的な内容を示す項目であり、ユーザ操作によって任意に設定されたものである。“機能動作”は音響出力を伴う所定機能として、例えば、その記録条件の「内容」に設定されている音楽再生機能、テレビ機能、ラジオ機能の何れが動作しているかを記録条件としている。“機器接続”は音響出力機器(例えば、その「内容」に設定されているイヤホン6)が接続されていることを記録条件としている。
【0027】
“機器ユーザ装着”は、音響出力機器(例えば、その「内容」に設定されているイヤホン6)がユーザに装着されていることを記録条件としている。“音響出力”は、音響出力機器(例えば、その「内容」に設定されているイヤホン6)に音響出力されていることを記録条件とし、また、“音量”は音響出力機器(イヤホン6)に出力されている音響の音量が所定レベル以上(例えば、その「内容」に設定されているレベル5以上)を記録条件としている。この場合、音量レベルを設定する場合には音量の具体的な数値に応じて携帯電話機1で指定されているレベル(たとえば、レベル0〜10)の中から任意に選択するが、音量レベルを設定する場合に限らず、具体的な数値をdBで設定するようにしてもよい。
【0028】
「設定フラグ」は現在有効な種別を示すもので、“1”は有効を示し、ユーザ操作によって何れか一つの「種別」に対応付けてその「設定フラグ」に“1”を設定するようにしている(以下、同様)。なお、図示の例では、“機能動作”に対応する「設定フラグ」に“1”、その他の「設定フラグ」に“0”を設定した場合である。中央制御部11は、定期的に記録条件記憶部M2を参照し、現在の動作状況が記録条件を満たす場合に、後述する記録開始タイミングで周囲音の記録を開始するようにしている。
【0029】
図5は、記録開始タイミング記憶部M3を説明するための図である。
記録開始タイミング記憶部M3は、上述の記録条件を満たしている状態において周囲音の記録を開始するタイミングを記憶するもので、「種別」、「内容」、「設定フラグ」の各項目を有している。「種別」は、何処で、何時などのようなタイミングの種類を示し、“位置”、“時刻”、“周囲音音量”、“指定周囲音”、“指定なし”を記憶している。「内容」はその具体的な内容を示す項目であり、ユーザ操作によって任意に設定されたものである。“位置”は何処で記録動作を開始するかを示し、その「内容」に設定されている位置情報が示す場所に来たときをその開始タイミングとしている。“時刻”は、記録を開始するのは何時かを示し、その「内容」に記憶されている時刻情報(例えば、9時40分〜9時50分)になったときをその開始タイミングとしている。
【0030】
“周囲音音量”は周囲がどの位の音量のときに記録を開始するかを示し、その「内容」に設定されている音量以上(例えば、70dB以上)であるときを開始タイミングとしている。なお、上述の音量レベルを「内容」に設定するようにしてもよい。“指定周囲音”はどのような音を検出したときに記録を開始するかを示し、その「内容」に設定されている音響データ(例えば、車内アナウンスの開始メロディや開始メッセージなどの音響データ)が周囲音の中に含まれていることを検出したときをその開始タイミングとしている。“指定なし”は記録を開始するタイミングが指定されていないこと、つまり、記録条件を満たした直後に記録を開始することを示している。「設定フラグ」は現在有効な開始タイミングを示すもので、“1”は有効を示している。なお、図示の例では、“位置”に対応する「設定フラグ」に“1”、その他の「設定フラグ」に“0”を設定した場合である。
【0031】
図6は、記録停止タイミング記憶部M4を説明するための図である。
記録停止タイミング記憶部M4は、上述の記録開始タイミングに応じて記録を開始したのちにおいて、その記録を停止するタイミングを記憶するもので、「種別」、「設定フラグ」の各項目を有し、「種別」は“記録条件解除”、“自動停止なし”を記憶している。この“記録条件解除”は上述した記録条件が満たされなくなったとき記録を自動的に停止することを示し、“自動停止なし”は、このような自動停止を行わないことを示している。なお、図示の例では、“記録条件解除”に対応する「設定フラグ」に“1”を設定した場合である。中央制御部11は、周囲音を記録している状態において定期的に記録停止タイミング記憶部M4を参照し、記録停止タイミングを満たしていれば、その記録動作を自動的に停止するほか、停止操作が行われたときにも記録動作を停止するようにしている。
【0032】
図7は、出力条件記憶部M5を説明するための図である。
出力条件記憶部M5は、記録された周囲音データ(記録データ)のうち、出力対象となる記録データを特定する条件を記憶するもので、「種別」、「内容」、「設定フラグ」の各項目を有している。「種別」は出力条件の種類を示し、“周囲音音量”、“指定周囲音”、“指定なし”を記憶している。「内容」はその具体的な内容を示す項目であり、ユーザ操作によって任意に設定されたものである。“周囲音音量”は記録データの音量がその「内容」に設定されている音量以上(例えば、80dB以上)であることを条件に当該記録データを出力することを示している。なお、なお、上述の音量レベルを「内容」に設定するようにしてもよい。
【0033】
“指定周囲音”は、記録データにその「内容」に設定されている音響データ(例えば、車内アナウンスの開始メロディや開始メッセージなどの音響データ)が含まれていることを条件として当該記録データを出力することを示している。“指定なし”は記録データがどのような音でも条件なしで出力することを示している。「設定フラグ」は現在有効な出力条件を示すもので、“1”は有効を示している。なお、図示の例では、“指定周囲音”に対応する「設定フラグ」に“1”、その他の「設定フラグ」に“0”を設定した場合である。中央制御部11は、定期的あるいはユーザ操作に応じて出力条件記憶部M5を参照し、出力条件に該当する記録データの出力を後述する出力開始タイミングで開始するようにしている。
【0034】
図8は、出力開始タイミング記憶部M6を説明するための図である。
出力開始タイミング記憶部M6は、上述の出力条件を満たしている状態において記録データの出力を開始するタイミングを記憶するもので、「種別」、「内容」、「設定フラグ」の各項目を有している。「種別」は何処で、何時などのようなタイミングの種類を示し、“記録条件解除”、“位置”、“時刻”、“自動出力なし”を記憶している。「内容」はその具体的な内容を示す項目であり、ユーザ操作によって任意に設定されたものである。
【0035】
“記録条件解除”は、上述した記録条件が満たされなくなった直後にその記録データを出力することを示している。“位置”は、記録データの出力を何処で開始するかを示し、その「内容」に設定されている位置情報が示す場所に来たときをその出力開始タイミングとしている。“時刻”は出力を開始するのは何時かを示し、その「内容」に記憶されている時刻情報(例えば、9時50分〜10時00分)になったときをその出力開始タイミングとしている。“自動出力なし”は上述のような自動的な出力開始を行わないことを示している。「設定フラグ」は現在有効な出力開始タイミングを示すもので、“1”は有効を示している。なお、図示の例では、“自動出力なし”に対応する「設定フラグ」に“1”、その他の「設定フラグ」に“0”を設定した場合である。
【0036】
図9は、出力方法記憶部M7を説明するための図である。
出力方法記憶部M7は、記録データをどのように出力するかを示す出力方法を記憶するもので、「種別」、「設定フラグ」の各項目を有し、「種別」は“音響出力”、“文字表示出力”、“音響出力+文字表示出力”を記憶している。“音響出力”は記録データをそのまま音響出力することを示し、“文字表示出力”は記録データを文字データに変換して表示することを示し、“音響出力+文字表示出力”は記録データをそのまま音響出力すると同時に、その記録データを文字データに変換して表示することを示している。なお、図示の例では、“音響出力+文字表示出力”に対応する「設定フラグ」に“1”を設定した場合である。
【0037】
次に、この実施例における携帯電話機1の動作概念を図10〜図20に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。すなわち、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用してこの実施例特有の動作を実行することもできる。
【0038】
図10及び図11は、電源投入に伴って実行開始される携帯電話機1の全体動作を示したフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、電源を投入する電源オン操作が行われると(図10のステップA1でYES)、無線通信部14を作動させて現在位置を登録する待受処理を行うと共に、所定の待受画像を読み出して表示させながら電話/メールの待受状態となる(ステップA2)。この待受状態において設定操作が行われると(ステップA3でYES)、設定処理に移る(ステップA4)。この設定処理は、ユーザ操作に応じて記録条件、記録開始タイミング、記録停止タイミング、出力条件、出力開始タイミング、出力方法を設定する処理である。すなわち、記録条件記憶部M2、記録開始タイミング記憶部M3、記録停止タイミング記憶部M4、出力条件記憶部M5、出力開始タイミング記憶部M6、出力方法記憶部M7の中から設定対象を選択した状態において、設定対象として選択した記憶部内
の「内容」、「設定フラグ」に所望するデータを設定する。
【0039】
また、待受状態において音楽再生機能の起動を指示する起動操作が行われると(ステップA5でYES)、音楽再生機能を起動させたのち(ステップA6)、その音響データをイヤホン6あるいはサウンドスピーカ18などから出力させる(ステップA7)。また、テレビ機能あるいはラジオ機能の起動を指示する起動操作が行われると(ステップA8でYES)、テレビ機能あるいはラジオ機能を起動させたのち(ステップA9)、その音響データをイヤホン6あるいはサウンドスピーカ18などから出力させる(ステップA10)。なお、テレビ機能ではその映像データを外部モニタ7あるいは表示部17などから出力させる。
【0040】
また、タイマを利用して定期的に記録条件判別タイミング(例えば、1秒間隔)に達したか否かをチェックしている状態において(ステップA11)、この判別タイミングに達した際には、次の記録処理に移る(ステップA12)。
図12は、記録処理(図10のステップA12)を詳述するためのフローチャートである。先ず、中央制御部11は、周囲音データ記憶部M1の「記録中フラグ」を参照し、記録中フラグ=1の周囲音データはなしか(現在、記録中ではないか)を調べ(ステップB1)、記録中であれば、後述する記録停止タイミング判別処理に移るが(ステップB9)、記録中でなければ(ステップB1でYES)、記録条件判別処理を実行し(ステップB2)、その結果、音響出力に関する現在の動作状況が記録条件を満たすか否かを判別する(ステップB3)。
【0041】
図13は、記録条件判別処理(図12のステップB2)を詳述するためのフローチャートである。先ず、中央制御部11は、記録条件記憶部M2の「設定フラグ」を参照し、設定フラグ=1の記録条件を読み出し(ステップC1)、その「種別」は“機能動作”であるか(ステップC2)、“機器接続”であるか(ステップC7)、“機器ユーザ装着”であるか(ステップC10)、“音響出力”であるかを調べる(ステップC13)。ここで、設定フラグ=1の「種別」が“機能動作”であれば(ステップC2でYES)、現在動作中の機能を検出したのち(ステップC3)、この検出結果とその記録条件の「内容」に設定されている機能とを比較して、この設定機能は動作中であるかを調べる(ステップC4)。いま、「内容」の機能(この例では、音楽再生機能、テレビ機能、ラジオ機能の何れか一つでも)が動作中であれば(ステップC4でYES)、記録条件を満たすと判別するが(ステップC5)、何れの機能も動作中でなければ(ステップC4でNO)、記録条件を満たさないと判別する(ステップC6)。
【0042】
設定フラグ=1の「種別」が“機器接続”であれば(ステップC7でYES)、外部機器接続部23をアクセスして現在接続されている外部機器を検出し(ステップC8)、その記録条件の「内容」に設定されている機器(この例ではイヤホン6)が接続されているかを調べる(ステップC9)。いま、機器(イヤホン6)が接続されていれば(ステップC9でYES)、記録条件を満たすと判別するが(ステップC5)、機器(イヤホン6)が接続されていなければ(ステップC9でNO)、記録条件を満たさないと判別する(ステップC6)。
【0043】
また、「種別」が“機器ユーザ装着”であれば(ステップC10でYES)、外部機器接続部23をアクセスして、現在接続されている機器からの人体装着信号に基づいてその機器が人体に装着されているかを検出し(ステップC11)、その「内容」に設定されている機器(この例ではイヤホン6)が体に装着されていれば(ステップC12でYES)、記録条件を満たすと判別するが(ステップC5)、機器(イヤホン6)が人体に装着されていなければ(ステップC12でNO)、記録条件を満たさないと判別する(ステップC6)。
【0044】
また、「種別」が“音響出力”であれば(ステップC13でYES)、外部機器接続部23をアクセスして、現在接続されている外部機器に音響データを出力させているかを検出する(ステップC14)。いま、その「内容」に設定されている機器(イヤホン6)に音響データを出力させている場合には(ステップC15でYES)、記録条件を満たすと判別するが(ステップC5)、機器(イヤホン6)に音響データを出力させていなければ(ステップC15でNO)、記録条件を満たさないと判別する(ステップC6)。また、「種別」が“音量”であれば(ステップC13でNO)、機器から出力されている音響データの音量を検出し(ステップC16)、その「内容」に設定されている音量に該当していれば(ステップC17でYES)、記録条件を満たすと判別するが(ステップC5)、この設定音量に該当しなければ(ステップC17でNO)、記録条件を満たさないと判別する(ステップC6)。
【0045】
これによって記録条件判別処理が終わると(図12のステップB2)、その判別の結果、記録条件を満たすと判別されたかを調べ(ステップB3)、記録条件を満たしていなければ、この時点で図12のフローから抜けるが、記録条件を満たすと判別された場合には(ステップB3でYES)、記録開始タイミング判別処理に移る(ステップB4)。
【0046】
図14は、記録開始タイミング判別処理(図12のステップB4)を詳述するためのフローチャートである。先ず、中央制御部11は、記録開始タイミング記憶部M3の「設定フラグ」を参照し、設定フラグ=1の記録開始タイミングを読み出し(ステップD1)、その「種別」は“位置”であるか(ステップD2)、“時刻”であるか(ステップD7)、“周囲音音量”であるか(ステップC10)、“指定周囲音”であるかを調べる(ステップD13)。ここで、設定フラグ=1の「種別」が“位置”であれば(ステップD2でYES)、GPS信号通信部19をアクセスして現在位置を検出して(ステップD3)、その「内容」に設定されている位置情報と比較し、その設定位置に現在位置が含まれていれば(ステップD4でYES)、記録開始タイミングを満たすと判別するが(ステップD5)、この設定位置に現在位置が含まれていなければ(ステップC4でNO)、記録開始タイミングを満たさないと判別する(ステップD6)。
【0047】
「種別」が“時刻”であれば(ステップD7でYES)、RTC22から現在時刻を検出して(ステップD8)、その「内容」に設定されている時刻情報と比較し、その設定時刻(例えば、時間帯)に現在時刻が含まれていれば(ステップD9でYES)、記録開始タイミングを満たすと判別するが(ステップD5)、この設定時刻に現在時刻が含まれていなければ(ステップD9でNO)、記録開始タイミングを満たさないと判別する(ステップD6)。また、「種別」が“周囲音音量”であれば(ステップD10でYES)、集音マイク20から周囲音の音量を検出して(ステップD11)、その「内容」に設定されている音量と比較し、その設定音量に周囲音の音量が該当していれば(ステップD12でYES)、記録開始タイミングを満たすと判別するが(ステップD5)、この設定音量に周囲音の音量が該当していなければ(ステップD12でNO)、記録開始タイミングを満たさないと判別する(ステップD6)。
【0048】
「種別」が“指定周囲音”であれば(ステップD13でYES)、集音マイク20から周囲音を検出して(ステップD14)、その「内容」に設定されている音響データと比較し、この設定音響に周囲音が含まれていれば(ステップD15でYES)、記録開始タイミングを満たすと判別するが(ステップD5)、この設定音響に周囲音が含まれていなければ(ステップD15でNO)、記録開始タイミングを満たさないと判別する(ステップD6)。また、「種別」が“指定なし”であれば(ステップD13でNO)、記録開始タイミングを満たすと判別する(ステップD5)。
【0049】
これによって記録開始タイミング判別処理が終わると(図12のステップB4)、その判別の結果、記録開始タイミングを満たすと判別されたかを調べ(ステップB5)、記録開始タイミングを満たしていなければ、この時点で図12のフローから抜けるが、記録開始タイミングを満たすと判別された場合には(ステップB5でYES)、集音マイク20から周囲音を取得してデジタル変換する動作を開始すると共に(ステップB6)、この周囲音データを周囲音データ記憶部M1に記録する動作を開始する(ステップB7)。この場合、周囲音データを「実データ」とし、RTC22からの現在日時を「記録日時」として、「ID」と共に周囲音データ記憶部M1に記録する。そして、現在記録中であることを示すためにその「記録中フラグ」を“1”として、周囲音データ記憶部M1に記録したのち(ステップB8)、記録停止タイミング判別処理に移る(ステップB9)。
【0050】
図15は、記録停止タイミング判別処理(図12のステップB9)を詳述するためのフローチャートである。先ず、中央制御部11は、記録停止タイミング記憶部M4の「設定フラグ」を参照し、設定フラグ=1の記録停止タイミングを読み出し(ステップE1)、その「種別」は“記録条件解除”であるかを調べ(ステップE2)、“記録条件解除”でなければ、つまり、「種別」は“自動停止なし”であれば(ステップE2でNO)、記録停止タイミングを満たさないと判別する(ステップE5)。
【0051】
また、「種別」が“記録条件解除”であれば(ステップE2でYES)、上述した図13の記録条件判別処理を実行したのち(ステップE3)、その結果、記録条件を満たすと判別されたかを調べる(ステップE4)。記録条件を満たすと判別された場合には(ステップE4でYES)、周囲音の記録をそのまま継続させるために記録停止タイミングを満たさないと判別するが(ステップE5)、記録条件を満たさないと判別された場合には(ステップE4でNO)、記録停止タイミングを満たすと判別する(ステップE6)。
【0052】
これによって記録停止タイミング判別処理が終わると(図12のステップB9)、その判別の結果、記録停止タイミングを満たすと判別されたかを調べる(ステップB10)。いま、記録停止タイミングを満たしていなければ、この時点で図12のフローから抜けるが、記録停止タイミングを満たすと判別されたときには(ステップB10でYES)、集音マイク20の駆動を停止させて周囲音データの取得を停止すると共に(ステップB11)、周囲音データの記録動作を停止したのち(ステップB12)、今回の記録動作によって周囲音データ記憶部M1に記録された周囲音データに対応する「記録中フラグ」を“0”とし(ステップB13)、また、「未出力フラグ」を“1”とする(ステップB14)。
【0053】
このように周囲音の記録を自動停止することができるが、ユーザ操作でもその記録を停止させることができる。この場合、周囲音データの記録動作の停止を指示する周囲音データ記録停止操作が行われると(図10のステップA13でYES)、記録停止処理に移る(ステップA14)。
【0054】
図16は、記録停止処理(図10のステップA14)を詳述するためのフローチャートである。先ず、中央制御部11は、周囲音データ記憶部M1の「記録中フラグ」を参照し、記録中フラグ=1の周囲音データはありか(現在周囲音を記録中であるか)を調べる(ステップF1)。いま、記録中でなければ、この図16のフローから抜けるが、記録中であれば(ステップF1でYES)、集音マイク20の駆動を停止させて周囲音データの取得を停止すると共に(ステップF2)、周囲音データの記録動作を停止したのち(ステップF3)、今回の記録動作によって周囲音データ記憶部M1に記録された周囲音データに対応する「記録中フラグ」を“0”とし(ステップF4)、また、その「未出力フラグ」を“1”とする(ステップF5)。
【0055】
次に、上述のようにして記録された周囲音データを出力する場合の動作について説明する。中央制御部11は、タイマを利用して定期的に出力条件判別タイミング(例えば、1分間隔)に達したか否かをチェックしている状態において(図10のステップA15)、この判別タイミングに達した際には、次の出力処理Aに移る(ステップA16)。
図17は、出力処理A(図10のステップA16)を詳述するためのフローチャートである。先ず、中央制御部11は、周囲音データ記憶部M1の「未出力フラグ」を参照し、未出力フラグ=1の周囲音データ(記録データ)はありか(未出力の周囲音データはあるか)を調べ(ステップG1)、該当する記録データがなければ、図17のフローから抜けるが、該当する記録データがあれば(ステップG1でYES)、その記録データを出力対象として、出力条件判別処理に移る(ステップG2)。
【0056】
図18は、出力条件判別処理(図17のステップG2)を詳述するためのフローチャートである。先ず、中央制御部11は、出力条件記憶部M5の「設定フラグ」を参照し、設定フラグ=1の出力条件を読み出し(ステップH1)、その「種別」は“周囲音音量”であるか(ステップH2)、“指定周囲音”であるかを調べる(ステップH7)。いま、“周囲音音量”であれば(ステップH2でYES)、出力対象の「実データ(記録データ)」を周囲音データ記憶部M1から読み出してその音量を検出し(ステップH3)、その出力条件の「内容」に設定されている音量と比較し、その検出音量が設定音量に該当しているかを調べる(ステップH4)。ここで、検出音量が設定音量に該当していれば(ステップH4でYES)、出力条件を満たすと判別するが(ステップH5)、検出音量が設定音量に該当していなければ(ステップH4でNO)、出力条件を満たさないと判別する(ステップH6)。
【0057】
また、「種別」が“指定周囲音”であれば(ステップH7でYES)、出力対象の「実データ(記録データ)」を周囲音データ記憶部M1から読み出して(ステップH8)、その出力条件の「内容」に設定されている音響データ(例えば、車内アナウンスの開始メロディや開始メッセージなどの音響データ)が記録データに含まれているかを調べる(ステップH9)。いま、該当する音響データが含まれていれば、(ステップH9でYES)、出力条件を満たすと判別するが(ステップH5)、該当する音響データが含まれていなければ(ステップH9でNO)、出力条件を満たさないと判別する(ステップH6)。また、「種別」が“指定なし”であれば(ステップH7でNO)、出力条件を満たすと判別する(ステップH5)。
【0058】
これによって出力条件判別処理が終わると(図17のステップG2)、その判別の結果、出力条件を満たすと判別されたかを調べ(ステップG3)、出力条件を満たさないと判別された場合には、図17のフローから抜けるが、出力条件を満たすと判別された場合には(ステップG3でYES)、出力開始タイミング判別処理に移る(ステップG4)。
【0059】
図19は、出力開始タイミング判別処理(図17のステップG4)を詳述するためのフローチャートである。先ず、中央制御部11は、出力開始タイミング記憶部M6の「設定フラグ」を参照し、設定フラグ=1の出力開始タイミングを読み出し(ステップJ1)、その「種別」は“記録条件解除”であるか(ステップJ2)、“位置”であるか(ステップJ7)、“時刻”であるかを調べる(ステップJ10)。いま、“記録条件解除”であれば(ステップJ2でYES)、上述した図13の記録条件判別処理を実行し(ステップJ3)、その結果、音楽再生機能が動作中であるのように記録条件を満たすと判別された場合には(ステップJ4でYES)、出力開始タイミングを満たさないと判別するが(ステップJ5)、記録条件を満たさないと判別された場合、つまり、記録条件が解除された場合には(ステップJ4でNO)、出力開始タイミングを満たすと判別する(ステップJ6)。
【0060】
また、「種別」が“位置”であれば(ステップJ7でYES)、GPS信号通信部19をアクセスして現在位置を検出し(ステップJ8)、その「内容」に設定されている位置情報と比較し、その設定位置に現在位置が含まれていれば(ステップJ9でYES)、出力開始タイミングを満たすと判別するが(ステップJ6)、この設定位置に現在位置が含まれていなければ(ステップJ9でNO)、出力開始タイミングを満たさないと判別する(ステップJ5)。また、「種別」が“時刻”であれば(ステップJ10でYES)、RTC22から現在時刻を検出して(ステップJ11)、その「内容」に設定されている時刻情報と比較し、その設定時刻(例えば、時間帯)に現在時刻が含まれていれば(ステップJ12でYES)、出力開始タイミングを満たすと判別するが(ステップJ6)、この
設定時刻に現在時刻が含まれていなければ(ステップJ12でNO)、出力開始タイミングを満たさないと判別する(ステップJ5)。また、「種別」が“自動出力なし”であれば(ステップJ10でNO)、出力開始タイミングを満たさないと判別する(ステップJ5)。
【0061】
これによって出力開始タイミング判別処理が終わると(図17のステップG4)、その判別の結果、出力開始タイミングを満たすと判別されたかを調べ(ステップG5)、出力開始タイミングを満たさないと判別された場合には、図17のフローから抜けるが、出力開始タイミングを満たすと判別された場合には(ステップG5でYES)、出力方法記憶部M7から「設定フラグ」が“1”の出力方法を読み出し(ステップG6)、この出力方法で出力対象の記録データを出力する(ステップG7)。この場合、出力方法が“音響出力+文字表示出力”であるとすると、記録データを外部機器接続部23に接続されている機器(例えば、イヤホン6)あるいはスピーカ18に対して音響出力させると同時にその記録データを文字データに変換して外部機器接続部23に接続されている機器(例えば、外部モニタ7)あるいは表示部17に対して出力して表示させる。そして、この記録データに対応する「未出力フラグ」を“0”とする(ステップG8)。
【0062】
このように記録データを自動出力することができるが、ユーザ操作でも記録データを出力させることができる。この場合、出力対象の周囲音データを選択してその出力を指示する周囲音データ出力操作が行われると(図11のステップA17でYES)、出力処理Bに移る(ステップA18)。
【0063】
図20は、出力処理B(図11のステップA18)を詳述するためのフローチャートである。先ず、中央制御部11は、出力方法記憶部M7から「設定フラグ」が“1”の出力方法を読み出し(ステップK1)、この出力方法で出力対象の記録データを出力したのち(ステップK2)、この記録データに対応する「未出力フラグ」が“1”であれば(ステップK3でYES)、それを“0”とする(ステップK4)。
【0064】
なお、待受状態において、着信を検出すると(図11のステップA19でYES)、着信報知を行って通信可能状態とする着信処理を実行し(ステップA20)、また、電源オフ操作が行われると(ステップA21でYES)、電源オフ処理を実行し(ステップA22)、その他の操作が行われると(ステップA23でYES)、例えば、機能終了操作、音量調整操作、周囲音データ削除操作などに応じた処理を実行する(ステップA24)。
【0065】
以上のように、この実施例において中央制御部11は、音響出力に関する動作状況に応じて周囲音を記録するか否かを制御するようにしたから、周囲音を常時検出しなくても、周囲音の記録を適切に制御することができ、必要なときに周囲音の記録が可能となる。
【0066】
音響出力に関する動作状況として音響出力を伴う所定機能が動作しているかを検出するようにしたから、所定機能が動作に応じて周囲音の記録を制御することができる。例えば、音楽再生機能、テレビ機能、ラジオ機能の何れが動作中であることを条件に周囲音の記録を行い、動作中でない場合には記録を行わないというように、不要な記録を行わずに必要な記録だけを行うことができる。
【0067】
音響出力に関する動作状況として音響出力機器が接続されているかを検出するようにしたから、音響出力機器の接続に応じて周囲音の記録を制御することができる。例えば、イヤホン6が接続されている場合には周囲音の記録を行い、接続されていない場合には記録を行わないという制御をすることができる。
【0068】
音響出力に関する動作状況とし、接続されている音響出力機器に音響出力されているかを検出するようにしたので、音響出力機器への音響出力に応じて周囲音の記録を制御することができる。例えば、イヤホン6に音響出力されている場合には周囲音の記録を行い、イヤホン6に音響出力されていない場合には記録を行わないという制御をすることができる。
【0069】
音響出力に関する動作状況として接続されている音響出力機器に出力されている音響の出力レベルを検出するようにしたので、出力レベルに応じて周囲音の記録を制御することができる。例えば、イヤホン6への音響出力レベルが高い(音量が大きい)場合には周囲音の記録を行い、出力レベルが低い(音量が小さい)場合には記録を行わないという制御をすることができる。
【0070】
音響出力に関する動作状況として接続が可能な音響出力機器がユーザ装着されたかを検出するようにしたので、音響出力機器のユーザ装着に応じて周囲音の記録を制御することができる。例えば、イヤホン6がユーザに装着されている場合には周囲音の記録を行い、ユーザ装着されていない場合には記録を行わないという制御をすることができる。
【0071】
周囲環境が予め指定されている周囲環境になったことを条件に周囲音を記録するようにしたから、周囲環境に応じて周囲音の記録を制御することができる。例えば、音楽再生機能などが動作中であっても、ユーザが必要としている車内アナウンスが流れる駅の近くでなければ記録を行わずに、駅の近くになったときに記録を行うという制御をすることができる。
【0072】
周囲音の音量レベルが予め指定された音量レベルを超過したことを条件に周囲音を記録するようにしたから、音量レベルに応じて周囲音の記録を制御することができる。例えば、音楽再生機能などが動作中であっても、周囲音の音量レベルが低い場合(周囲が静かで車内アナウンスが流れていないと推定される場合)には記録を行わずに、周囲音の音量レベルが高くなった場合(車内アナウンスが流れていると推定される場合)に記録を行うという制御をすることができる。
【0073】
周囲音に予め指定された音響が含まれていることを条件に周囲音を記録するようにしたので、どのような周囲音かに応じて周囲音の記録を制御することができる。例えば、音楽再生機能などが動作中であっても、車内アナウンスの開始メロディが流れていない場合には記録を行わずに、車内アナウンスの開始メロディが流れている場合に記録を行うという制御をすることができる。
【0074】
周囲音の記録を開始させたのちに、音響出力に関する動作状況が変化した場合に周囲音の記録を停止するようにしたので、動作状況の変化に応じて周囲音の記録を制御することができる。例えば、音楽再生機能などの動作が終了した場合には、周囲音を聞き逃す可能性が低くなるので、記録を停止するという制御をすることができる。
【0075】
記録された周囲音データを所定の出力条件に基づいて出力するようにしたので、例えば、出力条件として車内アナウンスの開始メロディを指定しておけば、この開始メロディが含まれている車内アナウンスの記録データを出力させることが可能となる。
【0076】
周囲音の記録データを接続されている音響出力機器に出力するようにしたので、外部の音響出力機器(例えば、外部モニタ7)で記録データを確認することができる。
【0077】
周囲音の記録データを表示データに変換して表示出力するようにしたので、視覚的な確認が可能となる。
【0078】
音響出力に関する動作状況が変化したことを条件に記録データを出力するようにしたので、周囲音の記録データを音響出力に関する動作状況に応じた適切な条件の下で出力することができる。例えば、ユーザは、音楽再生機能などの動作が終了した場合に、記録データを確認することができる。
【0079】
周囲環境が予め指定された周囲環境になったことを条件に記録データを出力するようにしたので、記録データを周囲環境に応じた適切な条件の下で出力することができる。例えば、ユーザは、所望する駅に近づいた場合に、記録された周囲音を確認することができる。
【0080】
記録された周囲音の音量レベルが予め指定された音量レベルを超過したことを条件に記録データを出力するようにしたので、記録データをその周囲音の音量レベルに応じた適切な条件の下で出力することができる。例えば、記録された周囲音の音量レベルが低い場合(車内アナウンスが記録されていないと推定される場合)にはその周囲音を出力せずに、音量レベルが高い場合(車内アナウンスが記録されていると推定される場合)には出力するという制御をすることができる。
【0081】
記録された周囲音に予め指定された音響が含まれていることを条件に記録データを出力するようにしたので、記録データをその周囲音に含まれている音響に応じた適切な条件の下で出力することができる。例えば、記録された周囲音に車内アナウンスの開始メロディが含まれていない場合(車内アナウンスが記録されていないと推定される場合)にはその周囲音を出力せずに、含まれている場合(車内アナウンスが記録されていると推定される場合)には出力するという制御をすることができる。
【0082】
なお、上述した実施例においては、記録条件判別タイミング、出力条件判別タイミングを定期的としたが、定期的に判別する場合に限らず、例えば、処理負担が軽減されたときに条件判別を行うようにしてもよい。また、音響出力を伴う所定機能として音楽再生機能、テレビ機能、ラジオ機能を例示したが、音響出力を伴う機能であれば、これらに限らないことは勿論である。
【0083】
また、上述した実施例においては、ユーザ操作によって記録条件を設定可能としたが、予め固定的に決められている記録条件であってもよい。また、記録開始タイミング、記録停止タイミング、出力条件、出力開始タイミング、出力方法についても同様に、予め固定的に決められているものであってもよい。また、記録停止タイミングは、“記録条件解除”、“自動停止なし”の場合を例示したが、例えば、記録開始から所定時間経過後の場合、記録開始タイミングの内容が解除された場合を記録停止タイミングとしてもよい。
【0084】
接続される音響出力機器は、イヤホン6に限らず、ヘッドホン、その他の外部スピーカであってもよく、他の携帯電話機、テレビ受信機、PCなどであってもよい。また、コネクタ接続に限らず、充電器(例えば、クレードル)を介して音響出力機器に接続したり、無線通信によって接続したりするようにしてもよい。その他、携帯電話機に限らず、例えば、PDA、電子カメラ、電子腕時計、音楽再生機などの端末装置であってもよい。
【0085】
上記実施形態の一部又は全ては、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0086】
(付記1)
音響出力が可能な端末装置であって、
前記音響出力に関する動作状況を検出する検出手段と、
周囲音を記録する周囲音記録手段と、
前記検出手段による検出結果に基づいて前記周囲音を記録させるか否かを判別する判別手段と、
この判別手段による判別結果に基づいて前記周囲音記録手段に周囲音を記録させる記録制御手段と、
を具備したことを特徴とする端末装置。
【0087】
(付記2)
前記検出手段は、音響出力に関する動作状況として、音響出力を伴う所定機能が動作しているかを検出する、
ようにしたことを特徴とする付記1記載の端末装置。
【0088】
(付記3)
前記検出手段は、音響出力に関する動作状況として、音響出力機器が接続されているかを検出する、
ようにしたことを特徴とする付記1記載の端末装置。
【0089】
(付記4)
前記検出手段は、音響出力に関する動作状況として、接続されている音響出力機器に音響出力されているかを検出する、
ようにしたことを特徴とする付記1記載の端末装置。
【0090】
(付記5)
前記検出手段は、音響出力に関する動作状況として、接続されている音響出力機器に出力されている音響の出力レベルを検出する、
ようにしたことを特徴とする付記1記載の端末装置。
【0091】
(付記6)
前記検出手段は、音響出力に関する動作状況として、接続が可能な音響出力機器がユーザ装着されたかを検出する、
ようにしたことを特徴とする付記1記載の端末装置。
【0092】
(付記7)
周囲環境を取得する取得手段を更に備え、
前記記録制御手段は、前記判別手段によって周囲音を記録させると判別された場合に、前記取得手段によって得られた周囲環境が予め指定されている周囲環境になったことを条件に周囲音を記録させる、
ようにしたことを特徴とする付記1記載の端末装置。
【0093】
(付記8)
前記記録制御手段は、前記判別手段によって周囲音を記録させると判別された場合に、その周囲音の音量レベルが予め指定された音量レベルを超過したことを条件に周囲音を記録させる、
ようにしたことを特徴とする付記1記載の端末装置。
【0094】
(付記9)
前記記録制御手段は、前記判別手段によって周囲音を記録させると判別された場合に、その周囲音に予め指定された音響が含まれていることを条件に周囲音を記録させる、
ようにしたことを特徴とする付記1記載の端末装置。
【0095】
(付記10)
前記記録制御手段は、周囲音の記録を開始させたのちに、前記検出手段によって検出された音響出力に関する動作状況が変化した場合に、前記周囲音記録手段を制御して周囲音の記録を停止させる、
ようにしたことを特徴とする付記1記載の端末装置。
【0096】
(付記11)
前記周囲音記録手段によって記録された周囲音の記録データを出力する周囲音出力手段と、
所定の出力条件に基づいて前記周囲音出力手段に周囲音の記録データを出力させる出力制御手段と、
を更に備えたことを特徴とする付記1記載の端末装置。
【0097】
(付記12)
前記周囲音出力手段は、前記周囲音記録手段によって記録された周囲音の記録データを接続されている音響出力機器に対して出力する、
ようにしたことを特徴とする付記11記載の端末装置。
【0098】
(付記13)
前記周囲音出力手段は、前記周囲音記録手段によって記録された周囲音の記録データを表示データに変換して表示出力する、
ようにしたことを特徴とする付記11記載の端末装置。
【0099】
(付記14)
前記出力制御手段は、所定の出力条件として、前記検出手段によって検出される音響出力に関する動作状況が変化したことを条件に前記周囲音出力手段に周囲音の記録データを出力させる、
ようにしたことを特徴とする付記11記載の端末装置。
【0100】
(付記15)
周囲環境を取得する取得手段を更に備え、
前記出力制御手段は、所定の出力条件として、前記取得手段によって得られた周囲環境が予め指定された周囲環境になったことを条件に前記周囲音出力手段に周囲音の記録データを出力させる、
ようにしたことを特徴とする付記11記載の端末装置。
【0101】
(付記16)
前記出力制御手段は、所定の出力条件として、記録された周囲音の音量レベルが予め指定された音量レベルを超過したことを条件に前記周囲音出力手段に周囲音の記録データを出力させる、
ようにしたことを特徴とする付記11記載の端末装置。
【0102】
(付記17)
前記出力制御手段は、所定の出力条件として、記録された周囲音に予め指定された音響が含まれていることを条件に前記周囲音出力手段に周囲音の記録データを出力させる、 ようにしたことを特徴とする付記11記載の端末装置。
【0103】
(付記18)
コンピュータに対して、
音響出力に関する動作状況を検出する機能と、
周囲音を記録する機能と、
前記検出結果に基づいて前記周囲音を記録させるか否かを判別する機能と、
前記判別結果に基づいて前記周囲音を記録させる機能と、
を実現させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0104】
1 携帯電話機
2 移動体通信網
6 イヤホン
11 中央制御部
12 ROM
13 RAM
14 無線通信部
16 テレビ放送・ラジオ放送通信部
17 表示部
18 サウンドスピーカ
19 GPS信号通信部
20 集音マイク
21 操作部
22 RTC
23 外部機器接続部
M1 周囲音データ記憶部
M2 記録条件記憶部
M3 記録開始タイミング記憶部
M4 記録停止タイミング記憶部
M5 出力条件記憶部
M6 出力開始タイミング記憶部
M7 出力方法記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに対して、
音響出力に関する動作状況を検出する動作状況検出機能と、
周囲音を記録データとして記録する周囲音記録機能と、
前記動作状況検出機能による検出結果に基づいて前記周囲音を記録させるか否かを判別する記録用判別機能と、
前記記録用判別機能による判別結果に基づいて前記周囲音記録機能に周囲音を記録させる記録制御機能と、
前記周囲音記録機能に記録された記録データを出力する周囲音出力機能と、
前記周囲音記録機能に記録された記録データに基づいて該記録データを出力させるか否かを判別する出力用判別機能と、
前記出力用判別機能による判別結果に基づいて前記周囲音出力機能に前記記録データを出力させる出力制御機能と、を実現させ、
前記動作状況検出機能では、音響出力に関する動作状況として、音響出力機器が接続されているか否かを検出させ、
前記出力制御機能では、前記出力用判別機能により前記記録データを出力させると判別された場合に、前記音響出力機器が接続されている状態から変化して前記音響出力機器が接続されていない状態となったことを前記動作状況検出機能が検出したことを条件として前記周囲音出力機能に前記記録データを出力させる、
ようにしたことを特徴とするプログラム。
【請求項2】
コンピュータに対して、
音響出力に関する動作状況を検出する動作状況検出機能と、
周囲音を記録データとして記録する周囲音記録機能と、
前記動作状況検出機能による検出結果に基づいて前記周囲音を記録させるか否かを判別する記録用判別機能と、
前記記録用判別機能による判別結果に基づいて前記周囲音記録機能に周囲音を記録させる記録制御機能と、
前記周囲音記録機能に記録された記録データを出力する周囲音出力機能と、
前記周囲音記録機能に記録された記録データに基づいて該記録データを出力させるか否かを判別する出力用判別機能と、
前記出力用判別機能による判別結果に基づいて前記周囲音出力機能に前記記録データを出力させる出力制御機能と、を実現させ、
前記動作状況検出機能では、音響出力に関する動作状況として、接続されている音響出力機器に出力されている音響の出力レベルを検出させ、
前記出力制御機能では、前記出力用判別機能により前記記録データを出力させると判別された場合に、前記音響出力機器に出力されている音響の出力レベルが所定レベル以上から変化して所定レベル未満になったことを前記動作状況検出機能が検出したことを条件として前記周囲音出力機能に前記記録データを出力させる、
ようにしたことを特徴とするプログラム。
【請求項3】
コンピュータに対して、
音響出力に関する動作状況を検出する動作状況検出機能と、
周囲音を記録データとして記録する周囲音記録機能と、
前記動作状況検出機能による検出結果に基づいて前記周囲音を記録させるか否かを判別する記録用判別機能と、
前記記録用判別機能による判別結果に基づいて前記周囲音記録機能に周囲音を記録させる記録制御機能と、
前記周囲音記録機能に記録された記録データを出力する周囲音出力機能と、
前記周囲音記録機能に記録された記録データに基づいて該記録データを出力させるか否かを判別する出力用判別機能と、
前記出力用判別機能による判別結果に基づいて前記周囲音出力機能に前記記録データを出力させる出力制御機能と、を実現させ、
前記動作状況検出機能では、音響出力に関する動作状況として、接続が可能な音響出力機器がユーザに装着されたか否かを検出し、
前記出力制御機能では、前記出力用判別機能により前記記録データを出力させると判別された場合に、前記接続が可能な音響出力機器がユーザに装着された状態が変化して該接続が可能な音響出力機器がユーザに装着されていない状態になったことを前記動作状況検出機能が検出したことを条件として前記周囲音出力機能に前記記録データを出力させる、
ようにしたことを特徴とするプログラム。
【請求項4】
コンピュータに対して、
音響出力に関する動作状況を検出する動作状況検出機能と、
周囲音を記録データとして記録する周囲音記録機能と、
前記動作状況検出機能による検出結果に基づいて前記周囲音を記録させるか否かを判別する記録用判別機能と、
前記記録用判別機能による判別結果に基づいて前記周囲音記録機能に周囲音を記録させる記録制御機能と、
前記周囲音記録機能に記録された記録データを出力する周囲音出力機能と、
前記周囲音記録機能に記録された記録データに基づいて該記録データを出力させるか否かを判別する出力用判別機能と、
前記出力用判別機能による判別結果に基づいて前記周囲音出力機能に前記記録データを出力させる出力制御機能と、を実現させ、
使用中の時刻又は使用位置の情報を取得する情報取得機能を実現させ、
前記出力制御機能では、前記出力用判別機能により前記記録データを出力させると判別された場合に、前記情報取得機能によって得られた情報が予め指定されている値になったことを条件として前記周囲音出力機能に前記記録データを出力させる、
ようにしたことを特徴とするプログラム。
【請求項5】
コンピュータに対して、
音響出力に関する動作状況を検出する動作状況検出機能と、
周囲音を記録データとして記録する周囲音記録機能と、
前記動作状況検出機能による検出結果に基づいて前記周囲音を記録させるか否かを判別する記録用判別機能と、
前記記録用判別機能による判別結果に基づいて前記周囲音記録機能に周囲音を記録させる記録制御機能と、
前記周囲音記録機能に記録された記録データを出力する周囲音出力機能と、
前記周囲音記録機能に記録された記録データに基づいて該記録データを出力させるか否かを判別する出力用判別機能と、
前記出力用判別機能による判別結果に基づいて前記周囲音出力機能に前記記録データを出力させる出力制御機能と、を実現させ、
前記動作状況検出機能では、音響出力に関する動作状況として、接続されている音響出力機器に出力されている音響の出力レベルを検出させ、
前記記録用判別機能では、前記接続されている音響出力機器に出力されている音響の出力レベルが所定のレベル以上になったことを前記動作状況検出機能が検出した場合に前記周囲音を記録させると判別させる、
ようにしたことを特徴とするプログラム。
【請求項6】
前記記録制御機能では、前記周囲音記録機能に前記周囲音の記録を開始させた後に、前記音響出力機器に出力されている音響の出力レベルが所定レベル以上から変化して所定レベル未満になったことを前記動作状況検出機能が検出した場合に、前記周囲音記録機能を制御して周囲音の記録を停止させる、
ようにしたことを特徴とする請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
コンピュータに対して、
音響出力に関する動作状況を検出する動作状況検出機能と、
周囲音を記録データとして記録する周囲音記録機能と、
前記動作状況検出機能による検出結果に基づいて前記周囲音を記録させるか否かを判別する記録用判別機能と、
前記記録用判別機能による判別結果に基づいて前記周囲音記録機能に周囲音を記録させる記録制御機能と、
前記周囲音記録機能に記録された記録データを出力する周囲音出力機能と、
前記周囲音記録機能に記録された記録データに基づいて該記録データを出力させるか否かを判別する出力用判別機能と、
前記出力用判別機能による判別結果に基づいて前記周囲音出力機能に前記記録データを出力させる出力制御機能と、を実現させ、
前記記録制御機能では、前記記録用判別機能により前記周囲音を記録させると判別された場合に、周囲の音に予め指定された音響が含まれていることを条件として周囲音を記録させる、
ようにしたことを特徴とするプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate


【公開番号】特開2012−252341(P2012−252341A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−154171(P2012−154171)
【出願日】平成24年7月9日(2012.7.9)
【分割の表示】特願2007−266317(P2007−266317)の分割
【原出願日】平成19年10月12日(2007.10.12)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】