説明

プログラム

【課題】本発明は、複数のコンテンツ情報を収集し、収集したコンテンツから利用者が利用したいコンテンツを選び出して実行する際のプログラムを得る。
【解決手段】複数のコンテンツを表示画面に表示する制御をコンピュータに実現させるプログラムであって、前記コンピュータを、前記複数のコンテンツの表示順序を決定する決定手段、利用者が取得した前記コンテンツを記憶する記憶手段、前記決定された表示順序により並べられた各コンテンツに対応するスライダーバーを、前記表示画面の第1領域に表示するスライダーバー表示手段、として機能させ、前記スライダーバー表示手段は、 前記並べられたコンテンツを、前記利用者が取得したコンテンツである場合と、前記利用者が取得していないコンテンツである場合と、に応じて互いに異なる態様で、前記第1領域に表示することを特徴とするプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のコンテンツ情報を収集し、収集したコンテンツから利用者が利用したいコンテンツを選び出して実行する際のプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
本願出願人は、遊戯カードを用いたゲームシステムとして、甲虫の対戦をテーマとしたゲームシステムや、オシャレをしてダンスを踊るゲームシステムを開発している。これらの製品は、ショッピングセンターの玩具コーナーや、アミューズメントセンターに設置してあり、子供達に人気を博している。これらのゲーム機は子供達に自然界にある甲虫に興味を持つ機会や、オシャレ感覚を身に付ける機会を提供している。
【0003】
一方、遊戯用カードとしてトランプカードが一般的であるが、近年ではトレーディングカードなどの各種遊戯用カードが人気を博している。そこで携帯ゲーム機の分野では、トレーディングカードと携帯用ゲーム機を組み合わせて遊ぶようにしたゲームシステムがある。これは遊戯カードを携帯用ゲーム機に取り付けたカードリーダで遊戯カードに付したバーコードをスキャンしてIDを読み込み、読み取った遊戯カードのIDに対応した遊戯用データを使用して携帯ゲーム機でゲームを行うようになっている(例えば特許文献1)。
【0004】
また、本願出願人は、複数のコンテンツから1つのコンテンツを選択し、実行するコンテンツ実行装置において、複数のコンテンツをバーで表示する表示画面と、前記表示画面のバーをクリックする指定手段と、前記バーのクリックに応じて、前記表示画面の前記バーの幅を拡大した後、同一のバーのクリックに応じて、前記バーに対応して登録されているコンテンツの実行を行う処理ユニットを有するコンテンツ実行装置を提案している(例えば特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】特開2001‐334012号(第7頁、図1)
【特許文献2】特開2002‐7022(第7頁、図11)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の甲虫対戦ゲームやオシャレダンスゲームは、大変人気を博しており、ゲームの待ち時間がかなりあるのが実情であり、そのために保護者が待ち時間も含め子供達に付き添っているのが現状であり、その分、家事や他の用事に支障を来たしているのであった。
【0007】
また特許文献1では、ゲームをする際に現実の遊戯カードをカードリーダから入力する必要があり、遊戯カードの管理が必要であり、ゲームソフトの保管もさることながら、遊戯カードを紛失したり、破損する恐れがあるのであった。また、カードリーダをゲーム機以外に購入する必要があり、遊戯カードゲームをするための敷居が高いのであった。
【0008】
特許文献2では、コンテンツを操作者が自分で集めるというのではなく、予め提供された多数のコンテンツの中から自分の嗜好に合わせてコンテンツを選び出し、そのコンテンツを画面に選び出すというものであり、例えばビデオチャットでは、選択したコンテンツのなかに表示された通信相手をさらにクリックすることで、さらに詳細な情報が得られるというように階層的に情報が表示されるようになっているので、使用者は何度もクリックしなければならず、目的の情報にたどり着くための操作がわずらわしいのであった。
【0009】
そこで本願の第1の目的は、これらの課題を解決すべく、人気を博している遊戯カードを用いたビデオゲーム機を携帯用ゲーム機にして、家庭でも気軽に楽しめるようにすることにある。さらに本願の第2の目的は、実在の遊戯カードを家庭でビデオゲームに入力して遊ぶのではなく、ゲームソフトに内蔵しておくことで、別途カードリーダを用意しなくともゲームが楽しめるようにすることにある。さらに本願の第3の目的は、実在の遊戯カードを模擬してカードの収集感覚や、カードスキャンの感覚が楽しめる入力感覚を得ることにある。さらに本願の第4の目的は、ゲームで収集した多数の遊戯カードの中から必要なカードを選び出す際に、簡単な操作で検索でき、その情報の表示も複雑な操作を必要としない検索方法を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本願発明では、複数のコンテンツを表示画面に表示する制御をコンピュータに実現させるプログラムであって、前記コンピュータを、前記複数のコンテンツの表示順序を決定する決定手段、利用者が取得した前記コンテンツを記憶する記憶手段、前記決定された表示順序により並べられた各コンテンツに対応するスライダーバーを、前記表示画面の第1領域に表示するスライダーバー表示手段、として機能させ、前記スライダーバー表示手段は、前記並べられたコンテンツを、前記利用者が取得したコンテンツである場合と、前記利用者が取得していないコンテンツである場合と、に応じて互いに異なる態様で、前記第1領域に表示するプログラムとしてある。
【0011】
さらに上記課題を解決するために、上記発明において、前記コンピュータを、前記スライダーバー上の所定範囲を示すカーソルを表示するカーソル表示手段、前記利用者から入力操作があった場合に、前記カーソルを移動させるカーソル移動手段、前記スライダーバー上において前記カーソルによって示された前記所定範囲に対応するコンテンツを、前記利用者が取得したコンテンツと、前記利用者が取得していないコンテンツと、を互いに異なる態様で、前記表示画面の第2領域に表示するコンテンツ表示手段、として機能させるプログラムとしてある。
【発明の効果】
【0012】
本願はタッチセンサ付きの画面上で、円周上に並べたカードの画像をタッチすることにより右周り、左回りに循環して回転させており、見逃しても次の回に見つけることができる。また、センターカードでない中央以外のカード等のアイテムをタッチすること、そのカード等が画面の中央に移動し実行対象となり使用することができるのである。また、そのままタッチペン等をタッチパネルから離さずに一定時間経過するとアイテムが連続的に循環し、使用者が確認しながら目的のアイテムを選び出すことができる。また、連続循環させる速度は、中央におかれたカードやアイテムから距離が離れるほど早くなり、逆に中央に近づくほど移動速度をゆっくりとさせることができる。ゲームシステム上、分類の異なるアイテムは、別のグループとして異なるスライダーバー上に置かれ、使用者の切り替え操作によって現在のスライダーバーと置き換わることができ、スライダーバーは円環状に繋がっている。
【0013】
さらに、独立した2画面でありながら、単一のアプリケーションを実行する際に、アプリケーションの中心となっている第1の画面に対し、もう一方の第2の画面に設置されているアイテムをアナログ的に第1の表示画面に移動させ、イメージ的に第1の画面内に挿入するようにして、第1の画面内でそれが有効に作用しているように演出しており、プレイヤに対し没入感が得られるのである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明によるプログラムの実施例について、図面を参照して具体的に説明する。
【実施例1】
【0015】
実施例1では、特に例えば各種の情報が記載された遊戯カードを用いたゲームをビデオゲーム機のみで行なう際のカード情報の入力装置及びゲームプログラムについて詳細に述べる。
【0016】
図1は、携帯用ビデオゲーム機の一例を示す。
【0017】
ゲーム装置10は、第1の液晶表示画面12および第2の表示画面14を含む。この表示画面12および表示画面14は、所定の配置位置となるようにハウジング16に収納される。この実施例では、ハウジング16は、上側ハウジング16aと下側ハウジング16bとによって構成され、表示画面12は上側ハウジング16aに収納され、表示画面14は下側ハウジング16bに収納される。したがって、表示画面12と表示画面14とは縦(上下)に並ぶように近接して配置される。
【0018】
なお、この実施例では、表示器として液晶表示画面を用いるようにしてあるが、液晶表示画面に代えて、EL(Electronic Luminescence)ディスプレイやプラズマディスプレイを用いるようにしてもよい。
【0019】
上側ハウジング16aは、表示画面12の平面形状よりも少し大きな平面形状を有し、一方主面から表示画面12の表示面を露出するように開口部が形成され、正面の縁にはスピーカ18が設けられている。
一方、下側ハウジング16bは、その平面形状が上側ハウジング16a同様で、横方向の略中央部に表示画面14の表示面を露出するように開口部が形成される。また、下側ハウジング16bには、操作スイッチ20が設けられる。
【0020】
また、上側ハウジング16aと下側ハウジング16bとは、上側ハウジング16aの下辺(下端)と下側ハウジング16bの上辺(上端)の一部とが回動可能に連結されている。したがって、たとえば、ゲームをプレイしない場合には、表示画面12の表示面と表示画面14の表示面とが対面するように、上側ハウジング16aを回動させて折りたたんでおけば、表示画面12の表示面および表示画面14の表示面に傷がつくなどの破損を防止することができる。ただし、上側ハウジング16aと下側ハウジング16bとは、回動可能に連結せずに、それらを一体的(固定的)に設けたハウジング16を形成するようにしてもよい。
【0021】
操作スイッチ20は、方向指示スイッチ(十字スイッチ)20a,スタートスイッチ20b、セレクトスイッチ20c、動作スイッチ(Aボタン)20d乃至動作スイッチ(Dボタン)20g、動作スイッチ(Lボタン)20Lおよび動作スイッチ(Rボタン)20Rを含む。スイッチ20aは、下側ハウジングの左側に配置されている。スイッチ20bおよび20cは、下側ハウジング16bの表示画面の右側奥に配置されている。また、スイッチ20dおよび20gは、下側ハウジング16bの右側に配置される。さらに、スイッチ20Lおよびスイッチ20Rは、それぞれ、下側ハウジング16bの上端(天面)の一部であり、上側ハウジング16aとの連結部以外に当該連結部を挟むように、左右に配置される。
【0022】
方向指示スイッチ20aは、ディジタルジョイスティックとして機能し、4つの押圧部の1つを操作することによって、プレイヤによって操作可能なプレイヤキャラクタ(またはプレイヤオブジェクト)の移動方向を指示したり、カーソルの移動方向を指示したりする等に用いられる。スタートスイッチ20bは、プッシュボタンで構成され、ゲームを開始(再開)したり、一時停止(Pause)したりする等に用いられる。セレクトスイッチ20cは、プッシュボタンで構成され、ゲームモードの選択等に用いられる。
【0023】
動作スイッチ20dすなわちAボタンは、プッシュボタンで構成され、方向指示以外の動作、すなわち、プレイヤキャラクタに打つ(パンチ)、投げる、つかむ(取得)、乗る、ジャンプするなどの任意のアクションをさせることができる。たとえば、アクションゲームにおいては、ジャンプ、パンチ、武器を動かす等を指示することができる。また、ロールプレイングゲーム(RPG)やシミュレーションRPGにおいては、アイテムの取得、武器またはコマンドの選択および決定等を指示することができる。動作スイッチ20eすなわちBボタンは、プッシュボタンで構成され、セレクトスイッチ20cで選択したゲームモードの変更やAボタン20dで決定したアクションの取り消し等のために用いられる。同様に動作スイッチ20f、20gも他の任意のアクションをさせるように割り当てられている。
【0024】
動作スイッチ(左押しボタン)20Lおよび動作スイッチ(右押しボタン)20Rは、プッシュボタンで構成され、左押しボタン(Lボタン)20Lおよび右押しボタン(Rボタン)20Rは、Aボタン20dおよびBボタン20eと同様の操作に用いることができ、また、Aボタン20dおよびBボタン20eの補助的な操作に用いることができる。
【0025】
また、表示画面14の上面には、タッチパネル22が装着される。タッチパネル22としては、たとえば、抵抗膜方式、光学式(赤外線方式)および静電容量結合式のいずれかの種類のものを用いることができる。また、タッチパネル22は、その上面をスティック24ないしはペン(スタイラスペン)或いは指(以下、これらを「スティック24等」という場合がある。)で、押圧したり撫でたり(触れたり)することにより操作(タッチ操作)すると、スティック24等の座標位置を検出して座標位置データを出力する。
【0026】
表示画面12,14では液晶表示器を採用しており、256ドット×192ドットの解像度を有し、タッチパネル22の検出精度も同様である。無論、タッチパネルの検出精度は、同様である必要はなく、表示画面の解像度より高くても低くてもよい。
【0027】
この実施例では、たとえば、タッチパネル22の設けられる表示画面14にはプレイヤに見せかつ操作させるためのゲーム画面が表示され、表示画面12にはプレイヤに見せるためのゲーム画面が表示される。表示画面14に表示されるゲーム画面には、スティック24等で操作(タッチ)可能なたとえばオブジェクトないしアイコン、文字情報等が含まれる。プレイヤは表示画面14に表示されたオブジェクトをスティック24等で直接触れるようにしてタッチパネル22上を操作することにより、たとえばそのオブジェクトの選択または操作、座標入力指示等を行うことができる。また、ゲームの種類に応じてその他各種の入力指示を行うことができ、たとえば表示画面14の表示画面に表示される文字情報やアイコン等によるコマンドを選択したり、表示画面12に表示されるゲーム画面(マップ)のスクロール(徐々に移動表示)方向を指示したりする等することができる。
【0028】
このように、ゲーム装置10は、2画面分の表示部となる表示画面12および表示画面14を有し、いずれか一方(この実施例では、表示画面14)の表示画面上にタッチパネル22が設けられるので、2画面(表示画面12,14)と2系統の操作部(20,22)を有する構成となるのである。
【0029】
また、この実施例では、スティック24は、たとえば上側ハウジング16aの側面(右側面)に設けられる収納部(収納穴)26に収納することができ、必要に応じて取り出される。ただし、スティック24を設けない場合には、収納部26を設ける必要もない。さらにまた、下側ハウジング16bの裏面側には、電池収容ボックスが設けられ、また、下側ハウジング16bには、図示しない電源スイッチ、音量(ボリューム)スイッチ、外部拡張コネクタおよびイヤフォンジャックなどが設けられる。
【0030】
図2は、ゲーム装置の電気回路のブロック図を示す。
【0031】
ゲーム装置10はメモリカード(またはゲームカートリッジ、CD−ROM、メモリチップ)28を含み、このメモリカード28は着脱自在であり、下側ハウジング16bの裏面ないしは下端(底面)に設けられる挿入口30から挿入される。挿入口30の奥部には、メモリカード28の挿入方向先端部に設けられるコネクタ(図示せず)と接合するためのコネクタ46が設けられており、したがって、メモリカード28が挿入口30に挿入されると、コネクタ同士が接合され、ゲーム装置10のCPUコア42がメモリカード28にアクセス可能となる。
【0032】
ゲーム装置10は電子回路基板40を含み、この電子回路基板40にはCPUコア42等の回路コンポーネントが実装される。CPUコア42は、バス44を介してコネクタ46に接続されるととともに、RAM48、第1のグラフィック処理ユニット(GPU)50、第2のGPU52、入出カインターフエース回路(以下、「I/F回路」という。)54および表示画面コントローラ60が接続される。
【0033】
コネクタ46には、上述したように、メモリカード28が着脱自在に接続される。メモリカード28は、ROM28aおよびRAM28bを含み、図示は省略するが、ROM28aおよびRAM28bは、互いにバスで接続され、さらに、コネクタ46と接合されるコネクタ(図示せず)に接続される。したがって、上述したように、CPUコア42は、ROM28aおよびRAM28bにアクセスすることができる。
【0034】
ROM28aは、ゲーム装置10で実行すべきゲーム(仮想ゲーム)のためのゲームプログラム、画像(キャラクタ画像、背景画像、アイテム画像、メッセージ画像など)データおよびゲームに必要な音(音楽)のデータ(音データ)等を予め記憶する。RAM(バックアップRAM)28bは、そのゲームの途中データやゲームの結果データを記憶(セーブ)する。
【0035】
RAM48は、バッファメモリないしはワーキングメモリとして使用される。つまり、CPUコア42は、メモリカード28のROM28aに記憶されたゲームプログラム、画像データおよび音データ等をRAM48にロードし、ロードしたゲームプログラムを実行する。また、CPUコア42は、ゲームの進行に応じて一時的に発生するデータ(ゲームデータやフラグデータ)をRAM48に記憶しつつゲーム処理を実行する。
【0036】
なお、ゲームプログラム、画像データおよび音データ等は、ROM28aから一度に全部、または部分的かつ順次的に読み出され、RAM48に記憶(ロード)され、CPUコア42により適宜I/F回路54を介してスピーカ18から出力される。
【0037】
GPU50およびGPU52は、それぞれ、描画手段の一部を形成し、たとえばシングルチップASICで構成され、CPUコア42からのグラフィックスコマンド(graphics command :作画命令) を受け、そのグラフィックスコマンドに従ってゲーム画像(ゲーム画面)のデータ(画面データ)を生成する。ただし、CPUコア42は、グラフィックスコマンドに加えて、画面データの生成に必要な画像生成プログラム(ゲームプログラムに含まれる。)をGPU50およびGPU52のそれぞれに与える。
【0038】
なお、GPU50およびGPU52が作画コマンドを実行するにあたって必要なデータ(画像データ:ポリゴンやテクスチャ等のデータ)は、GPU50およびGPU52が、それぞれ、RAM48にアクセスして取得する。
【0039】
また、GPU50には、第1のビデオRAM(以下、「VRAM」という。)56が接続され、GPU52には、第2のVRAM58が接続される。GPU50は作成した画面データをVRAM56に描画し、GPU52は作成した画面データをVRAM58に描画する。
【0040】
VRAM56およびVRAM58は、表示画面コントローラ60に接続される。表示画面コントローラ60はレジスタ62を含み、レジスタ62はたとえば1ビットで構成され、CPUコア42の指示によって「0」または「1」の値(データ値)を記憶する。表示画面コントローラ60は、レジスタ62のデータ値が「0」である場合には、VRAM56に描画された画面データを表示画面12に出力し、VRAM58に描画された画面データを表示画面14に出力する。また、表示画面コントローラ60は、レジスタ62のデータ値が「1」である場合には、VRAM56に描画された画面データを表示画面14に出力し、VRAM58に描画された画面データを表示画面12に出力する。ただし、この実施例では、簡単に説明するために、レジスタ62には、データ値「0」が常に記憶されているものとする。
【0041】
I/F回路54には、操作スイッチ20,タッチパネル22およびスピーカ32が接続される。ここで、操作スイッチ20は、上述したスイッチ20a,20b,20c,20d,20e,20f,20g、20Lおよび20Rであり、操作スイッチ20が操作されると、対応する操作信号(操作データ)がI/F回路54を介してCPUコア42に入力される。また、タッチパネル22からの座標位置データがI/F回路54を介してCPUコア42に入力される。さらに、CPUコア42は、ゲーム音楽(BGM)、効果音またはゲームキャラクタの音声(擬制音)などのゲームに必要な音データをRAM48から読み出し、I/F回路54を介してスピーカ32から出力する。
【0042】
図3は、RAM48のメモリマップを示す。
【0043】
RAM48は、プログラム記憶領域70およびデータ記憶領域72を含む。プログラム記憶領域70には、ゲームプログラムが記憶され、このゲームゲームプログラムは、ゲームメイン処理プログラム80,コントローラ入力検出プログラム82,タッチパネル入力検出プログラム84,アイテム管理プログラム86,画像生成プログラム88,メイン画面表示プログラム90,サブ画面表示プログラム92,プレイヤキャラクタ表示プログラム94およびオブジェクト表示プログラム96等によって構成される。
【0044】
ゲームメイン処理プログラム80は、仮想ゲームのゲームメイン処理を実行するためのプログラムである。コントローラ入力検出プログラム82は、コントローラすなわち操作スイッチ20から入力される操作データを検出し、検出した操作データをデータ記憶領域72に書き込むためのプログラムである。タッチパネル入力検出プログラム84は、タッチパネル22から入力される座標位置データを検出し、検出した座標位置データをデータ記憶領域72に書き込むためのプログラムである。
【0045】
アイテム管理プログラム86は、プレイヤがゲーム毎に取得した仮想遊戯カードのアイテムを把握し、その全数量のどのあたりに位置を表示し、その中からプレイヤがゲームに使用する仮想遊戯カードのアイテムを選び出すビュアーモード用のプログラムである。具体的には、ゲーム毎に任意に選ばれた仮想遊戯カードのアイテムのデータをROM28aから取得するとともに、新たにゲームを行なうことで取得した仮想遊戯カードのアイテムを追加して全体のどのあたりに位置するかRAM48の領域を用いて更新し、最新のデータを用いて第2の表示画面の下辺に表示させ、その中からプレイヤがゲームに使う仮想遊戯カードのアイテムを選び出すための、手持ち仮想遊戯カードのアイテムを一覧として表示しつつ、プレイヤにその中からの1枚の仮想遊戯カードのアイテムを選び出すためのプログラムである。
【0046】
画像生成プログラム88は、ゲーム画像を生成するためのプログラムである。この画像生成プログラム88は、CPUコア42によって、GPU50およびGPU52のそれぞれに与えられ、GPU50およびGPU52が、それぞれ、画像生成プログラム88に従って画面データをVRAM56およびVRAM58に生成する。
【0047】
メイン画面表示プログラム90は、メイン画面すなわちゲーム画面を表示する場合に表示画面コントローラ60に表示コマンドを与えるためのプログラムである。サブ画面表示プログラム92は、サブ画面を表示する場合に表示画面コントローラ60に表示コマンドを与えるためのプログラムである。したがって、レジスタ62のデータ値が「0」である場合には、CPUコア42がメイン画面表示プログラム90に従って表示画面コントローラ60に表示コマンドを与えると、これに応じて、表示画面コントローラ60は、VRAM56に生成された画面データを読み出して、表示画面12に出力する。また、CPUコア42がサブ画面表示プログラム92に従って表示画面コントローラ60に表示コマンドを与えると、これに応じて、表示画面コントローラ60は、VRAM58に生成された画面データを読み出して、表示画面14に出力する。
【0048】
プレイヤキャラクタ表示プログラム94は、プレイヤの操作に応じてプレイヤキャラクタのゲーム画面への表示を制御するためのプログラムである。オブジェクト表示プログラム96は、オブジェクトのゲーム画面への表示を制御するためのプログラムである。ここで、オブジェクトは、プレイヤキャラクタ以外のキャラクタないしはオブジェクトを意味する。
【0049】
なお、図示は省略するが、プログラム記憶領域70には、音声出力プログラムやバックアッププログラムなども記憶される。簡単に説明すると、音声出力プログラムは、データ記憶領域72に記憶される音データ102を読み出して、I/F回路54を介して、ゲームに必要な音(効果音),音楽(BGM)またはキャラクタの音声ないしは擬制音のような音をスピーカ32から出力する。バックアッププログラムは、ゲーム中に発生するゲームデータ(途中データないしは結果データ)を、自動で、または、プレイヤの指示に従ってバックアップメモリとしてのRAM28bに保存(セーブ)する。
【0050】
データ記憶領域72には、画像データ100,音データ102および取得済みカードデータ104が記憶され、また、オブジェクトデータバッファ領域106,操作データバッファ領域108および座標位置データバッファ領域110が設けられる。
【0051】
画像データ100は、遊戯カードやオブジェクトの画像を生成するのに必要なデータ(ポリゴンデータやテクスチャデータなどのデータ)、アイコン画像のデータ、メッセージ画像のデータなどである。音データ102は、上述したように、ゲームに必要な音(音楽)を出力するためのデータである。取得済みカードデータ104は、ゲームに利用可能な遊戯カードのアイテムを示すデータである。ゲーム開始時には、カウンタに初期値が設定され、遊戯カードを取得する毎に増えていく。ゲームを前回の続きから開始する場合には、保存(セーブ)されたゲームデータに含まれる取得済み遊戯カードが設定される。
【0052】
また、オブジェクトデータバッファ領域106は、プレイヤの遊戯カードの増加があったときにゲーム画面に表示されるオブジェクトに関するデータ(オブジェクトデータ)を一時記憶する。
【0053】
ここで、本願を適用するゲーム内容について説明する。本願出願人から、甲虫の対戦をテーマにした遊戯カードを用いて、カード入力して遊ぶ遊戯装置が発表されている。この遊戯装置では、甲虫をコンピュータグラフィックス技術により、ディスプレイモニター上に映し出し、甲虫をあらゆる角度から動画表示して遊ぶようになっている。
【0054】
遊戯の内容は、甲虫同士を闘わせるカード格闘ゲームであり、ムシカードとわざカードを組み合わせて、遊戯装置に設けたカードリーダからこれらのカードを入力し、ジャンケン方式で格闘させるもので、本物そっくりに再現された世界の甲虫と、それらが繰り出す必殺技が醍醐味となっている。
【0055】
わざカードは、打撃わざ、はさみわざ、投げわざを一枚ずつ全部で三枚まで同時に使え、ムシとは思えないプロレスばりの名前がついたわざで攻撃要素が盛りだくさんで昨今のカブトムシブームを背景にして男児を中心に人気を博している。
【0056】
図4は、実施例1の形態に係わるゲーム画面の一例を示す。
【0057】
本ゲームにおいては、プレイヤはコンピュータプログラムに予め登録されている複数の甲虫のキャラクタの中から任意のキャラクタを選択し、当該キャラクタを通じてジャンケン対戦を行う。同図において、1はプレイヤAが選択したキャラクタ、2はプレイヤBが選択したキャラクタ、1a〜1cはプレイヤAの選択するジャンケン種別を表示するアイコン、2a〜2cはプレイヤBの選択するジャンケン種別を表示するアイコン、32aはプレイヤがジャンケンで負けたときに受けるダメージを表示するメータ、32bはプレイヤBがジャンケンで負けたときに受けるダメージを表示するメータである。
【0058】
それぞれのキャラクタにはその個性に応じて、対戦相手に勝利したときにより多くのダメージを与えることのできるジャンケン種別が予め設定されている。本明細書では説明の便宜上、このようなジャンケン種別を”特定ジャンケン種別”と称する。例えば、キャラクタ1の特定ジャンケン種別は”グー”に設定されており、キャラクタ2の特定ジャンケン種別は”パー”に設定されている。これに伴い、アイコン1a〜1c、2a〜2cは単にジャンケンの種別を表示するだけでなく、キャラクタ1,2の個性を反映させてその表示態様を変えている。同図に示す例では、キャラクタ1の特定ジャンケン種別は”グー”であるため、アイコン1aをアイコン1b,1cよりも大きく表示している。また、キャラクタ2の特定ジャンケン種別は”パー”であるため、アイコン2cをアイコン2a,2bよりも大きく表示している。アイコンの大きさだけでなく、アイコンの大きさは同じでも違いが分かる態様であれば、グラフや数値で表示するアイコンでもよい。
【0059】
このように、特定ジャンケン種別に応じてアイコンの表示態様を変えることで、プレイヤは互いに対戦相手の特定ジャンケン種別を把握することができ、駆け引きを通じてジャンケンゲームをより楽しむことができる。例えば、プレイヤBはキャラクタ1の特定ジャンケン種別が”グー”であることから、プレイヤAは”パー”を他のジャンケン種別に対してより多く出すであろうと予想して”チョキ”をより多く出そうと考え、プレイヤAもまた、プレイヤBがそのような予想をして”チョキ”をより多く出すであろうから、その裏をかいて”グー”を出そうと考える。このように特定ジャンケン種別を互いに認識できるように工夫することで、駆け引きを通じてジャンケンをより楽しむことができる。
【0060】
本実施形態では、上記の構成に加えて、ジャンケンに攻撃オプションを設定することができる。”攻撃オプション”とは、より大きなダメージを対戦相手に与えるための任意的なパラメータであり、例えば、プレイヤAが”チョキ”に攻撃オプションを設定した場合に、プレイヤAがプレイヤBに”チョキ”で勝利すると、攻撃パラメータが設定されていない条件下で勝利した場合に比べてより大きなダメージをプレイヤBに与えたり、或いはその他の追加効果を与えたりすることができる。追加効果として、例えば、メータ32a,32bの増減量を多くしたり、或いは、メータ32a、32bとは異なる他のゲームパラメータを一時的又は恒久的に変化させたり、若しくは、体力が回復するなど自分や味方のパラメータに変化を与える、などの効果がある。
【0061】
図5は、本ゲームをコンピュータシステム上で実行するゲーム装置の主要な機能ブロック図を示す。
【0062】
上記ゲーム装置はRAM48、操作スイッチやタッチパネルである操作部20、CPUコア42、第1及び第2の表示画面であるディスプレイ(画像表示手段)12、14及びカードビューア(読取手段)3を備えて構成されている。
【0063】
RAM48は本ゲームを実行する上で必要なメイン処理プログラム80などを記憶する記憶手段として機能し、所定のメモリアドレスには各種のゲームパラメータを一時保存したり、或いはプレイヤの入力データをバッファリングするためのワーク領域4が設定される。当該ワーク領域4には、各種の入力キーが備えられた操作部20、22から手動操作するプレイヤの入力データとして、攻撃オプション設定情報5、及びジャンケン種別選択情報6が書き込まれる他、プレイヤのダメージ量を表す変数パラメータの値(ダメージ値)7と、キャラクタの特定ジャンケン種別を表すキャラクタ設定情報8が書き込まれる。ここで、メイン処理プログラム80等はシステム起動時において、外付けのROM28aから読み出され、RAM48にロードされるものである。
【0064】
攻撃オプション設定情報5とは、プレイヤの選択によって設定された攻撃オプションに関する情報であり、どのプレイヤがどのジャンケン種別にどの攻撃オプションを設定したかを示すものである。ジャンケン種別選択情報6とは、ジャンケン対戦の際に、プレイヤがどのジャンケン種別を選択したかを操作部20からの操作信号に基づいてRAM48にバッファリングされる情報であり、具体的には、”グー”、”チョキ”、”パー”の何れかに対応するデータが書き込まれる。キャラクタ設定情報8には各キャラクタ毎に特定ジャンケン種別の設定情報がテーブル形式で登録されている。
【0065】
CPUコア42ではプレイヤが手持ちの遊戯カードの中から次のゲームを行なうにあたり遊戯カードを容易に選び出せるようにカードビューア3が設けられており、遊戯者の手持ちの遊戯カードの情報はキャラクタ設定情報8が記録されたメモリカード28から当該キャラクタ設定情報を読み取り、ワーク領域4の所定アドレスに書き込むほか、攻撃オプション設定情報5の記録から攻撃オプション設定情報を読み取り、ワーク領域4の所定アドレスに書き込む読取手段として機能する。
【0066】
ここで、キャラクタ設定情報8、攻撃オプション設定情報5を記録する媒体としては、メモリカード(DRAM等の反動体メモリ素子)に限らず、光記録媒体(CD−RAM、CD−ROM、DVD−RAM、DVD−ROM、DVD−R、PDディスク、MDディスク、MOディスク等の光学的にデータの読み取りが可能な記録媒体)や、磁気カードメモリを備えた記録媒体であってもよい。
【0067】
CPUコア42は、ワーク領域4に書き込まれた攻撃オプション設定情報5、ジャンケン種別選択情報6、ダメージ値7、キャラクタ設定情報8等を適宜読み取り、メイン処理プログラム80に記述された各種コマンド等に従ってジャンケンの優劣判定処理を行う優劣判定手段31、ダメージ値7を演算するダメージ演算手段32、及びゲーム画面を生成する画像生成手段33として機能する。これらの各手段は必ずしも単一のCPUによって実現されている必要はなく、例えば、画像生成手段33は画像処理専用のGPU(ビデオプロセッサ)50,52によってその機能が実現されるものであってもよい。優劣判定手段31はジャンケン種別選択情報6を読み取り、予め定められた相対的な優劣関係に従って、勝敗を決する。この優劣関係は、公知のように、”グー”は”チョキ”よりも相対的に上位の関係にあり、”チョキ”は”パー”よりも相対的に上位の関係にあり、”パー”は”グー”よりも相対的に上位の関係にある。
【0068】
ダメージ演算手段32は、攻撃オプション設定情報5に登録された攻撃オプション設定と、キャラクタ設定情報8に登録された特定ジャンケン種別とから、ジャンケンで負けた側のプレイヤが受けるダメージ量を演算し、ワーク領域4内のダメージ値7の値を更新する。ダメージ値7の値が所定値を超えると、ゲームオーバーとなる。画像生成手段33はキャラクタ設定情報8に登録された情報から特定ジャンケン種別に対応するアイコンを他のアイコンと区別して表示するための画像を生成するとともに、ゲームの勝敗、ダメージ量の変化等を反映させたゲーム画面の画像データを生成する。
【0069】
この場合、上記の説明では、プレイヤが相互に特定ジャンケン種別を認識できるようにアイコン表示のサイズを変える構成としたが、特定ジャンケン種別が相互認識できる態様で視覚的な表示区別がデザインされていれば、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、特定ジャンケン種別を表示するアイコンを他のアイコンと異なる色に着色して表示したり、或いは、特定ジャンケン種別を表示するアイコン(例えば、”パー”の形状を表示するアイコン)をキャラクタ1,2に対応させて表示させてもよく、さらには、特定ジャンケン種別を認識できるような記号、文字、絵などを表示するように画像データを生成してもよい。このようにして生成された画像データは画像表示手段としてのディスプレイ12,14に転送され、ゲーム画面として画像表示される。
【0070】
なお、上記の説明はジャンケンを例に説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、相対的な優劣関係が予め定められた複数の選択対象の中からプレイヤが選択した選択対象同士の優劣関係に従って優劣判定を行う各種のゲームに適用できる。例えば、格闘ゲームにおいて、「打撃技>投げ技>防御(>打撃技)」という具合に3種類の技の優劣関係が予め定められているゲームや、ロールプレイングゲームなどに使われる4つの魔法の優劣関係が「魔法1>魔法2>魔法3>魔法4(>魔法1)」のように巡回的に定められているゲームに利用できる。つまり、本発明は、N個の選択要素S1,S2,…,SNの優劣関係が「S1>S2>…>SN(>S1)」のように巡回的に定められており、プレイヤがこれらの選択要素を選択することで、選択要素同士の優劣関係でゲームを進めるタイプのあらゆるゲームに対して適用できる(上記Nは3以上の自然数とする。)。
【0071】
図6は、取得済みカードデータの構造を示している。
【0072】
取得済みカードデータは、プレイヤがゲームを行なう度に取得するカードデータの蓄積であり、そのデータ構造は、カードID、番号、種類、名前、すくみ、強さ、テクニックに分けられて、各項目をキーとしてソートが行なえるようになっている。カードIDは、各カード個別のIDが振られている。番号は、遊戯カードの種類毎に付されている番号である。種類は、その遊戯カードが虫カードなのか、技カードなのかを区別している。名前は、その遊戯カードが虫カードなら、虫の名前であり、わざカードならわざの名前が割り当てられている。すくみとは、その遊戯カードのグー、チョキ、パーの何れかで発動されるカードであるかを表している。強さは、その遊戯カードに予め設定されている強さを表している。テクニックは、その遊戯カードに予め設定されているテクニック値を表している。
【0073】
図7は、カードビューアモード時の表示画面の実施例を示している。
【0074】
上画面は第1の表示画面12であり、下画面は第二の表示画面14の内容を示している。ゲームそのものは第1の表示画面12で進行し、第2の表示画面14ではプレイヤが集めた遊戯カードが表示され、タッチすることでカードを確認、操作することができる。第2の表示画面ではムシカードが表示されている。
【0075】
図8は、カードビューアモード時の表示画面の略図を示している。
【0076】
カードビューアは第2の表示画面14に示され、第2の表示画面に下側にはスライダーバー200が横幅に設けられている。カードビューアは切り替えボタン140を押すことにより、ムシカードとわざカードのいずれかの種類を表示するかを切り替え、左上の種類表記部141に表記している。ムシカードは83ケ、わざカードは62ケというようにそれぞれの種類によって数が異なる。スライダーバーの上側にはセンタカード(C1)を中央に左右にレフトカード1(LC1)、ライトカード1(RC1)、さらにその外側にレフトカード2(LC2)、ライトカード2(RC2)が表示される。第1の表示画面12には、第2の表示画面14に表示されたセンターカードC1を筆頭にして関連したカード4枚までの情報が上部矩形領域121に表示され、それぞれ、すくみ(グー、チョキ、パー)、強さ、名前、取得枚数が表示されている。そして、表示されている4ケの遊戯カードのいずれかにカーソル(太い文字にする)をあわせ、表示画面の右下辺にあるボタン説明123をみて、Xボタンを押すことで詳細な情報がその下側に位置する下側矩形領域122に表示される。ボタン説明123から、キャンセルするにはBボタン、決定するにはAボタンを押すことが示されている。
【0077】
図9は、スライダーバーとカードビューアに表示されるカードの関係を示している。
【0078】
遊戯カードはゲームを行なう毎にムシカードあるいはわざカードのいずれか一枚を得ることができ、その取得した遊戯カード情報は図6に示すようにその遊戯カードのカードID、番号、種類、名前、すくみ、強さ、テクニックの各項目データとして取得済みカード情報として蓄積されている。これは遊戯カードの並び替えが名前、すくみ、強さ、(わざカードの場合はテクニック)、番号の各項目を用い、並び替えができるようにするためである。並び替えの第2条件は全てカード番号を基準としている。
【0079】
ムシカードは全62ケ、わざカードは全80ケである。スライダーバー200はそれぞれの枚数分均等に割り付けてあり、並び替えた順番で取得した遊戯カードを表示し、取得済みの遊戯カードについては斜線部分とし、取得していない遊戯カードについては半透明等とし、取得していないことが分かるようしてある。そしてスライダーバー200にはカーソル201が表示してあり、カーソル201はカード5枚分の幅を示すようになっている。ここではカードビューアにはセンターカードC1とレフトカード2(LC2)、ライトカード1(RC1)が示されており、それ以外のレフトカード1(LC1)、ライトカード2(RC2)が表示される箇所は半透明状になっている。スライダーバー200に表示されているカーソル201が示すカード5枚分の幅のうち、センターカードC1、レフトカード2(LC2)、ライトカード1(RC1)の3枚に相当するカードが取得済みであることを斜線部分で示しており、残りのレフトカード1(LC1)、ライトカード2(RC2)に相当する2枚はカードが未取得であることを半透明状で示しているため、カードビューアの表示もこれに合わせて、取得済みの遊戯カードについては遊戯カードの画像を表示し、未取得の遊戯カードについては半透明状で表示している。ここでスライダーバー200のカードの斜線部は色分けすることで、遊戯カードのすくみ(グー、チョキ、パー)を区別して表示している。
【0080】
カードの並び替えはプレイヤが操作ボタン20Fを押すことで名前順、すくみ順、強さ順(わざカードの場合はテクニック順)、番号順にソート条件が切り替わり並び替えが行なわれる。ソートの第2条件は全て番号を基準とする。これらのソートは条件毎にソート用配列テーブルをRAM48に有している。
【0081】
プレイヤは遊戯カードの並びを上記のいずれから一つを選ぶと、表示画面はその選択した並びに切り替わる。その毎にスライダーバー200の配置状況はその並び順に変り、例えばソート条件を強さ順にした場合にはスライダーバー200の左から強さの低いカード順に並び、スライダーバー200の上側には適宜、強さを表す数値が付される。
【0082】
遊戯者は自分が入力しようとするカードを探すには、一番探しやすいカード順に並び替えた後に、次のように操作することで目的の遊戯カードに辿り付くことができる。
【0083】
タッチ操作として、レフトカード2(LC2)の領域を一回タッチすると、タッチしたレフトカード2(LC2)がセンターカード(C1)の位置に全体が連なって移動する。タッチし続けると5枚のカード位置が次々と切り替わる。この切り替わり速度は比較的早い。次にレフトカード1(LC1)に一回タッチすると、タッチしたレフトカード1(LC1)がセンターカード(C1)位置に全体が連なって移動する。タッチし続けると5枚のカード位置が次々と切り替わる。この切り替わり速度は比較的遅い。
【0084】
同様にライトカードにタッチした場合ではライトカード2(RC2)では移動速度が速くセンターカード方向に全体が移動し、ライトカード1では移動速度が遅い。
【0085】
カードの移動は全体のカードが相対間隔を保ちながら移動し、表示画面外から新たなカードが移動してくるかどうかは、スライダーバー200のカーソル201が次のカードを示しているかによる。図9ではカーソル201に隣接して左右いずれにも次のカードが控えている。
【0086】
これ以外にスライダーバーをタッチペンで直接クリックすることで、カードリストをジャンプ表示することができる。またスライダーバー200を指で直接なぞることで、カーソル201をスクロールさせて表示することもできる。スライドバー200はそのカードの全枚数の位置関係を示しているので、スライダーバーの先頭と末尾は環状に繋がっており、レフトカード1、2、あるいはライトカード1,2をタッチし続けるとカードリストはぐるぐる回転し続ける。
【0087】
以上のごとく、プレイヤは遊戯カードの並び順を自分の利用しやすい項目順に並べ替え、スライダーバーである程度の当りをつけて、目的のカードの近くにして、画面に表示されている遊戯カードを見ながら、レフトカード1、2あるいはライトカード1,2にタッチしてセンターカード位置に目的のカードを移動させることで、容易にカードを取り出すことができる。
【0088】
センターカードに目的のカードを取り出すことができたら、そのカードをゲームに用いる方法について述べる。
【0089】
業務用ビデオゲーム機では実際の遊戯カードの両側面にバーコードが付してあり、この遊戯カードをプレイヤがバーコードリーダにスキャンしてバーコードを読み込んでいた。このスキャン操作は遊戯カードを手にしてバーコードリーダにスライドさせることで模擬音が発生させており、いかにもスキャンしたとい感覚になるのである。この操作感が従来になく、一つの快感ともいえる入力方法となっており、この操作感覚に近付けるために以下の様にしてある。
【0090】
1)遊戯カードをダブルクリックする
これは一度スキャンするセンターカードに触れられて、カードから手を離して、再度1秒以上経過する前にセンターカードに触れた場合にダブルクリック成功としてスキャンしたとするのである。
【0091】
図10にダブルクリックスキャンのフローチャートを示し説明する。
【0092】
スキャンするセンターカードをクリックし(S101)、このクリックから1秒経過したかどうかを判定し(S102)、1秒以内にセンターカードが再度クリックしたダブルクリック(S102)が入力されるとスキャン成功となる(S104)。もしS102 の最初のクリックから1秒が経過した場合ではスキャンはキャンセルとする(S105)。
【0093】
2)遊戯カードを画面外へ移動させる
これはセンターカードの中心座標(Y座標)が画面の上辺より上に移動してかつ手を離した場合にスキャンとする。
【0094】
図11に画面外にカードを移動させるスキャンのフローチャートを示し説明する。
【0095】
スキャンする遊戯カードをセンターカードの位置にしてドラッグする(S111)。次にカードをドラッグしたまま画面上部まで移動させる(S112)。そしてカードのドラッグが終了したかどうかを判定する(S113)。まだドラッグ中ならS112に戻り、ドラッグが終了したなら、ドラッグしたカードの中心のY座標が画面外に出たかどうかを判定する(S114 )。S114ではカードの中心のY座標がマイナスになっていることが条件となり、その条件が満たされたなら、スキャン成功とする(S115)。もしS114でカードが画面内にあると判定された場合はスキャンはキャンセルされたものとする(S116)。
【0096】
3)遊戯カードを一定時間内に一定距離移動させる
これはセンターカードを7シンク(7/60秒)以上の時間、触れた後にカードを一定量以上移動して手放すことでスキャンとする。一定量とは移動前の座標と現座標の2点間の距離が例えば80ドットとする。
【0097】
図12に一定時間内に一定距離移動させるスキャンのフローチャートを示し説明する。
【0098】
スキャンする遊戯カードをセンターカードの位置にしてドラッグする(S121)。次にカードのドラッグ中かどうかを判定し(S122)、ドラッグ中ならカードを移動させる(S123)。この場合、カードの移動方向は問わず、任意の方向でよい。次に7シンク(7/60秒)前の座標と現在の座標から両者の距離を算出し、移動量は移動ベクトルの絶対値として求める(S124)。そしてこの移動量が80ドットを超えたかどうを判定し(S125)、超えた場合はスキャン成功とする(S126)。もしS125で移動量が80ドット以下であればS122に戻り、カードがドラッグ中かどうかを判定し(S122)、ドラッグ中でなければ、一定距離以上のドラッグが行なわれなかったとしてスキャンはキャンセルされたものとする(S127)。
【0099】
図13は、スキャンが成功した場合の画面の動きを示す。
【0100】
センターカードがスキャンに成功すると第1の表示画面12の下辺からスキャンカードS1が上辺に向けて移動する。そして上辺に到達したスキャンカードは右に移動して定位置にカードS2が置かれる。その後カードS2は回転した映像となり、厚み方向を見せたカードS3となり、スキャン準備が整い、その後、カードS3は真下に移動し、カードS3が表示画面12の下辺から消え去ると同時に効果キャラクタ124が表示され、同時にスキャン音がスピーカから発せられる。これにより、カードS3はスキャンの演出をしている。その後、スキャンしたカードは第2の表示画面14の上端から下がってきてもとのセンターカードの位置に戻る。
【0101】
上記のようにスキャンの状態を効果的に演出しており、これにより、実際に遊戯カードを手にしたスキャンしたような感覚を得ることができる。
【0102】
図14は、ゲーム開始状態の表示画面を示す。
【0103】
第1の表示画面では既にプレイヤは左側のアイコンからグーのアイコン1aを選択し、左側の相手側はチョキのアイコン2bを選択している。第2の表示画面14ではプレイヤがスキャンして入力した遊戯カードが表示されている。上側の一枚の遊戯カードはムシカードであり、下側の3枚はわざカードである。
【0104】
本願は以上述べたとおり、タッチセンサ付きの画面上で、円周上に並べたカードの画像をタッチすることにより右周り、左回りに循環して回転させており、見逃しても次の回に見つけることができる。また、センターカードでない中央以外のカード等のアイテムをタッチすること、そのカード等が画面の中央に移動し実行対象となり使用することができるのである。またそのままタッチペン等をタッチパネルから離さずに一定時間経過するとアイテムが連続的に循環し、使用者が確認しながら目的のアイテムを選び出すことができる。また、連続循環させる速度は、中央におかれたカードやアイテムから距離が離れるほど早くなり、逆に中央に近づくほど移動速度をゆっくりとさせることができる。ゲームシステム上、分類の異なるアイテムは、別のグループとして異なるスライダーバー上に置かれ、使用者の切り替え操作によって現在のスライダーバーと置き換わることができ、スライダーバーは円環状に繋がっている。
【0105】
本願発明は、独立した2画面でありながら、単一のアプリケーションを実行する際に、アプリケーションの中心となっている第1の画面に対し、もう一方の第2の画面に設置されているアイテムをアナログ的に第1の表示画面に移動させ、イメージ的に第1の画面内に挿入するようにして、第1の画面内でそれが有効に作用しているように演出しており、プレイヤに対し没入感が得られるのである。
【実施例2】
【0106】
次に実施例2を説明する。この実施例では、例えば企業の従業員管理に用いる場合は各人の属性(正社員、契約社員、派遣社員、パート、アルバイト)、社員番号、名前、生年月日、部署コード、入社日、退社日、本日の出勤時間、本日の退社時間、休暇予定日、等のデータを従業員毎に用意しておき、本日の出勤状況の把握が簡単に確認できる。
【0107】
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは図示の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。上記実施の形態例は本発明の理解のためのものであり、本発明がこれらに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】携帯用ビデオゲーム機の一例である。
【図2】携帯用ビデオゲーム機のブロック図である。
【図3】RAM48のメモリマップである。
【図4】実施例1の形態に係わるゲーム画面の一例である。
【図5】実施例1のゲームをコンピュータシステム上で実行するゲーム装置の主要な機能ブロック図である。
【図6】取得済みカードデータの構造である。
【図7】カードビューアモード時の表示画面の略図である。
【図8】カードビューアモード時の表示画面の略図である。
【図9】スライダーバーとカードビューアに表示されるカードの関係を示す図である。
【図10】ダブルクリックスキャンのフローチャートである。
【図11】画面外にカードを移動させるスキャンのフローチャートである。
【図12】一定時間内に一定距離移動させるスキャンのフローチャートである。
【図13】スキャンが成功した場合の画面の動きである。
【図14】ゲーム開始状態の表示画面である。
【符号の説明】
【0109】
10 ゲーム装置
12 第1の表示画面
14 第2の表示画面
16 ハウジング
20 操作スイッチ
22 タッチパネル
24 スティック(タッチペン)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンテンツを表示画面に表示する制御をコンピュータに実現させるプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記複数のコンテンツの表示順序を決定する決定手段、
利用者が取得した前記コンテンツを記憶する記憶手段、
前記決定された表示順序により並べられた各コンテンツに対応するスライダーバーを、前記表示画面の第1領域に表示するスライダーバー表示手段、
として機能させ、
前記スライダーバー表示手段は、
前記並べられたコンテンツを、前記利用者が取得したコンテンツである場合と、前記利用者が取得していないコンテンツである場合と、に応じて互いに異なる態様で、前記第1領域に表示することを特徴とするプログラム。
【請求項2】
前記コンピュータを、
前記スライダーバー上の所定範囲を示すカーソルを表示するカーソル表示手段、
前記利用者から入力操作があった場合に、前記カーソルを移動させるカーソル移動手段、
前記スライダーバー上において前記カーソルによって示された前記所定範囲に対応するコンテンツを、前記利用者が取得したコンテンツと、前記利用者が取得していないコンテンツと、を互いに異なる態様で、前記表示画面の第2領域に表示するコンテンツ表示手段、
として機能させることを特徴とする請求項1に記載のプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−69155(P2012−69155A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−275430(P2011−275430)
【出願日】平成23年12月16日(2011.12.16)
【分割の表示】特願2005−296920(P2005−296920)の分割
【原出願日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】