説明

プログレッシブボーナスを共有するベッティングシステム及びベッティングシステムの制御方法

【課題】ベッティングイベントとゲーム装置との間で配当に関連性を持たせることにより、エンターテイメント性に優れたベッティングシステムを提供する。
【解決手段】本発明では、一つのターミナルでルーレットゲーム及び競馬ゲームを実行することができ、更に、ベッティングイベントについてのチケットを購入することができる。また、ゲームを実行する毎にプログレッシブボーナスカウンタにプログレッシブボーナスカウント値が蓄積され、更に、チケットを販売する毎にプログレッシブボーナスカウンタにプログレッシブボーナスカウント値が蓄積される。そして、ゲームの実行によりプログレッシブボーナスに入賞した場合、及びチケットの購入時にプログレッシブボーナスに入賞した場合に、プログレッシブボーナスカウンタに蓄積されているプログレッシブボーナスのうちの一部、または全部が支払われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メダル、コイン、紙幣等を用いて遊技を行うゲーミング装置、及びベッティングイベントについてのベッティングを行うベッティング装置を備えるベッティングシステム及びベッティングシステムの制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
関連するベッティング装置として、WO/01/077861(特許文献1)、WO/95/22883(特許文献2)には、スポーツベッティングについてのベッティング方法について記載されている。また、関連するゲーミング装置として、US2005/0059474A1(特許文献3)、US2005/0282618A1(特許文献4)、US2005/02188590A1(特許文献5)には、複数のクライアント端末と中央コントローラ、及び共通のディスプレイユニットを接続したゲーミングマシンが開示されている。
【特許文献1】WO/01/077861
【特許文献2】WO/95/22883
【特許文献3】US2005/0059474A1
【特許文献4】US2005/0282618A1
【特許文献5】US2005/02188590A1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来はスポーツなどのベッティングイベントとゲーム装置とはそれぞれ別物として用いられており、プレーヤに提供されるサービス配当も限られたものとなっていた。そこで、ベッティングイベントとゲーム装置との間で配当に関連性を持たせることにより、エンターテイメント性を備えたベッティングシステムの出現が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するため、本願第1の発明に係るベッティングシステムは、下記構成を備えるベッティングシステムであって、画像を表示するディスプレイと、プログレッシブボーナスのカウント値をカウントするカウンタと、(A)単位ゲームを繰り返して実行すると共に、各単位ゲームで前記カウント値を累積し、各単位ゲームの結果がプログレッシブボーナスの入賞となった場合に、前記カウント値の一部または全部に相当する賞を授与し、(B)ベッティングイベントの結果予想についてのチケットを販売すると共に、チケットの販売毎に前記カウント値を累積し、且つ、プログレッシブボーナス入賞判定を行い、入賞と判定した場合に、前記カウント値のうちの一部または全部に相当する賞を授与するコントローラと、を備えることを特徴とする。
【0005】
第2の発明に係るベッティングシステムは、下記構成を備えるベッティングシステムであって、画像を表示するディスプレイと、プログレッシブボーナスのカウント値をカウントするカウンタと、(a)賭け金のベットを受け付けて単位ゲームを実行し、各単位ゲームの結果が入賞であった場合に賞を発生し、(b)ベットする賭け金の一部を前記カウンタに累積し、(c)単位ゲームの結果がプログレッシブボーナスの入賞となった場合に、前記カウント値の一部または全部に相当する賞を授与し、(d)賭け金のベットを受け付けて、ベッティングイベントの結果予想についてのチケットを出力し、(e)ベットする賭け金の一部を前記カウンタに累積し、(f)ベットの受け付け時に、プログレッシブボーナス入賞を判定し、プログレッシブボーナス入賞の場合に、前記カウント値の一部または全部に相当する賞を授与するコントローラと、を備えることを特徴とする。
【0006】
第3の発明に係るベッティングシステムの制御方法は、下記構成を備えるベッティングシステムの制御方法であり、単位ゲームを繰り返して実行し、各単位ゲームでカウンタにカウントするプログレッシブボーナスのカウント値を累積し、ベッティングイベントの結果予想についてのチケットを販売する際に、前記カウント値を累積し、単位ゲームの結果がプログレッシブボーナス入賞である場合に、前記カウント値の一部または全部に相当する賞を授与し、前記チケット販売時にプログレッシブボーナス入賞判定を行い、入賞と判定した場合に、前記カウント値の一部または全部に相当する賞を授与することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係るベッティングシステム及び制御方法では、ゲームの実行時に蓄積されるプログレッシブボーナスカウント値、及びベッティングイベントについてのチケット販売値に蓄積されるプログレッシブボーナスカウント値を同一のプログレッシブカウンタに蓄積し、ゲームの実行によりプログレッシブボーナスに入賞した場合、または、チケットの販売時にプログレッシブボーナスに入賞した場合に、プログレッシブボーナスカウント値の一部または全部が賞として支払われる。従って、プレーヤに対してより多くの賞を取得する機会を与えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1は、本発明に係るベッティングシステムのコントローラで実行される制御の処理手順を示すフローチャート、図3はベッティングシステムで使用されるターミナル14の構成を示す斜視図であり、以下、図1、図3を参照して本発明に係るベッティングシステムの概略的な処理手順について説明する。
【0009】
まず、コントローラは、ベッティングイベントのチケットの販売、またはゲームの実行のうちのいずれかの選択を受け付ける(ステップS1)。
【0010】
ゲームの実行が選択された場合には(ステップS1で「ゲーム実行」)、コントローラは、複数のゲームのうち実行するゲームの選択を受け付ける(ステップS2)。例えば、各ターミナル14にルーレットゲーム及び競馬ゲームのプログラムがダウンロードされている場合には、ルーレットゲームまたは競馬ゲームのうちのいずれかのゲームの選択を受け付ける。コントローラは、ゲームが選択された場合に、選択されたゲームを実行する(ステップS3)。
【0011】
ゲームの実行時に、コントローラは、ゲームでベットされた賭け金の一部、または賞の発生により与えられるクレジットの一部を、プログレッシブボーナスカウント値として、プログレッシブボーナスカウンタに蓄積する。また、ゲームの実行によりプログレッシブボーナスとなる賞が発生した場合には、プログレッシブカウンタに蓄積されているプログレッシブボーナスカウント値の一部または全部を賞として支払う。
【0012】
他方、チケットの販売が選択された場合には(ステップS1で「チケット販売」)、コントローラは、複数のブックメーカの選択肢をディスプレイに表示し、任意のブックメーカの選択を受け付ける(ステップS4)。コントローラは、選択したブックメーカでのベッティングイベントについてのチケットの販売処理を実行する(ステップS5)。
【0013】
チケットの販売処理において、コントローラは、チケットの販売時に入手した賭け金の一部を、プログレッシブボーナスカウント値として、プログレッシブボーナスカウンタに蓄積する。プログレッシブカウンタには、前述したゲームの実行時に発生するプログレッシブボーナスカウント値、及びチケット販売時に発生するプログレッシブボーナスカウント値の双方が蓄積されることとなる。
【0014】
また、チケットの販売処理において、コントローラは、チケットの販売時にプログレッシブボーナスに入賞しているか否かを判定し、プログレッシブボーナスに入賞している場合には、プログレッシブカウンタに蓄積されているプログレッシブボーナスカウント値の一部または全部を賞として支払う。
【0015】
このように、本発明に係るベッティングシステムでは、ゲームの実行時に蓄積されるプログレッシブボーナスカウント値、及びベッティングイベントについてのチケット販売値に蓄積されるプログレッシブボーナスカウント値を同一のプログレッシブカウンタに蓄積する。そして、ゲームの実行によりプログレッシブボーナスに入賞した場合、または、チケットの販売時にプログレッシブボーナスに入賞した場合に、プログレッシブボーナスカウント値の一部または全部が賞として支払われるので、プレーヤに対してより多くの賞を取得する機会を与えることができる。
【0016】
次に、本発明の実施形態に係るベッティングシステムの詳細な構成について説明する。図2は、本発明の実施形態に係るベッティングシステム10の全体構成図である。図2に示すように、ベッティングシステム10は、互いに隣接した大型の第1ディスプレイ11、小型の第2ディスプレイ12の2つのディスプレイと、ルーレットゲームを実行するルーレット装置13と、第1ディスプレイ11、第2ディスプレイ12、及びルーレット装置13の前面側に、全体が扇形に配列された複数(図では9個)のターミナル14(14a〜14i)と、ホストサーバ15と、を備えている。
【0017】
ホストサーバ15は、競馬ゲームを実行するための競馬ゲームコントローラ19(図4参照)と、ルーレットゲームを実行するためのルーレットコントローラ18(図4参照)、及びブックメーカに関する情報を第2ディスプレイ12に表示するための表示コントローラ20(図4参照)を備えている。
【0018】
そして、各ターミナル14(14a〜14i)において、プレーヤは、第1ディスプレイ11で実行される競馬ゲーム、またはルーレット装置13で実行されるルーレットゲームに参加することができ、更に、第2ディスプレイ12に表示される情報を見ながら、ブックメーカが販売するベッティングチケットを購入することができる。
【0019】
図3は、本実施形態に係るターミナル14(14a〜14i)の外観図である。なお、図3では、各ターミナル14(14a〜14i)を、ターミナル14として示している。図3に示すように、ターミナル14は、各種の画像を表示するディスプレイ21と、ディスプレイ21に表示される各種の選択肢を選択して決定するための選択ボタン96と、1クレジット(コイン1枚分)をベットするためのベットボタン23と、最大のクレジット数(例えば、30クレジット)をベットするためのMAXベットボタン24と、現在のクレジット数を表示するクレジット数表示器25と、ベット数を表示するベット数表示器26と、ペイアウトボタン27とを備えている。
【0020】
更に、コインを投入するコイン投入口29と、紙幣を投入する紙幣投入口30と、ブックメーカが販売するベッティングイベントについてのチケットを購入した場合に、コイン、紙幣等の賭け金と引き替えに購入したベッティングチケットをプリントアウトするチケットプリンタ28と、表示ランプ31とを備えている。
【0021】
表示ランプ31は、このターミナル14でゲームを実行し、ゲームの結果が入賞であった場合に点灯する。例えば、競馬ゲームに参加してベットした競走馬または競争馬の組み合わせが入賞したときに表示ランプ31が点灯する。
【0022】
また、ターミナル14の下方には、コインが払い出される払い出し口32が設けられ、更に、この払い出し口32の下方には、払い出されたコインを蓄積するための下皿33が設けられている。
【0023】
図4は、本実施形態に係るベッティングシステム10の、ホール内での接続図である。図4に示すように、ホストサーバ15はホール内回線16を介して中継コントローラ17に接続され、更に、該中継コントローラ17は、各ターミナル14(14a〜14i)に接続されている。そして、各ターミナル14(14a〜14i)とホストサーバ15は、ホール内回線16を介してデータの送受信ができるようになっている。
【0024】
また、ホストサーバ15は、競馬ゲームコントローラ19と、ルーレットコントローラ18と、表示コントローラ20と、通信用I/F21、及びプログレッシブボーナスコントローラ22を備えている。更に、該ホストサーバ15は、第1ディスプレイ11と、第2ディスプレイ12と、ルーレット装置13、及びプログレッシブボーナス表示器51,59に接続されている。通信用I/F21は外部ネットワーク回線を介して複数のブックメーカに接続され、各ブックメーカとの間で情報の送受信を行うことができる。
【0025】
次に、ルーレット装置13の詳細な構成について説明する。図5は、ルーレット装置13の外観を示す説明図である。図5に示すように、ルーレット装置13は、該ルーレット装置13の筐体に固定される枠体41と、枠体41の内側に回転可能に収納支持されたルーレットホイール42とを備えている。ルーレットホイール42の上面には、凹状のナンバーポケット43が多数(本実施形態では合計38個)形成されている。更に、各ナンバーポケット43の外方向におけるルーレットホイール42の上面には、各ナンバーポケット43と対応するように「0」、「00」、「1」〜「36」の各番号が表示された番号表示板45が形成されている。
【0026】
枠体41の内部には、ボール投入口50が形成されている。ボール投入口50には、ボール投入装置64(図7参照)が接続され、ボール投入装置64の駆動に伴って、ボール投入口50からルーレットホイール42上にボール47が投入される。また、ルーレット装置13の全体は、その上方において、半球状の透明アクリル製のカバー部材58(図2参照)により覆われている。
【0027】
ルーレットホイール42の下方には、ホイール駆動用モータ66(図7参照)が設けられており、ホイール駆動用モータ66の駆動に伴ってルーレットホイール42が回転する。
【0028】
また、ルーレットホイール42の下方には、所定間隔で金属板(図示せず)が取り付けられており、この金属板を、ポケット位置検出回路67(図7参照)が備える近接センサが検出することにより、ナンバーポケット43の位置を検出する。
【0029】
枠体41は、緩やかに内側に向けて傾斜しており、その中間部にはガイド壁49が形成されている。ガイド壁49は、投入されたボール47を遠心力に抗するようにガイドしてボール47を転動させるものである。ボール47は、回転速度が弱まり遠心力を失っていくと、枠体41の斜面を転がり落ちて内側へと向かい、回転するルーレットホイール42に至る。そして、ルーレットホイール42に転がってくるボール47は、更に回転するルーレットホイール42の外側の番号表示板45上を通っていずれかのナンバーポケット43に収納される。その結果、収納されたナンバーポケット43に対応する番号表示板45に記載された番号がボールセンサ65によって判定され、入賞番号となる。
【0030】
次に、ホストサーバ15に設けられるルーレットコントローラ18の構成について説明する。図6は、ルーレットコントローラ18の内部構成を示すブロック図である。図6に示すように、ルーレットコントローラ18は、ホール内回線16を介して各ターミナル14(14a〜14i)との間でデータの送受信を行うための通信用I/F53を備えている。更に、ルーレットコントローラ18は、ルーレット装置13に接続されている。
【0031】
ルーレットコントローラ18は、該ルーレットコントローラ18全体の総括的な制御を行うCPU52と、システムプログラムを記憶するROM54と、データを一時的に記憶するRAM55と、タイマ56、及び、キーボード57を備えている。
【0032】
CPU52は、各ターミナル14(14a〜14i)から供給される入力信号、及びROM54、RAM55に記憶されたデータやプログラムに基づいて、各種の処理を行い、その結果に基づいて中継コントローラ17に命令信号を送信することにより、中継コントローラ17に接続された各ターミナル14(14a〜14i)を主導的に制御する。また、ルーレット装置13に制御信号を送信し、ボール47の発射やルーレットホイール42の回転を制御する。
【0033】
ROM54は、例えば、半導体メモリ等により構成され、ルーレット装置13の基本的な機能を実現させるためのプログラムや、メンテナンス時期の報知及び報知する報知条件の設定、管理を実行するプログラム、ルーレットゲームに対する賞の倍率(コイン一枚毎のクレジットの払い出し数)、各ターミナル14(14a〜14i)を主導的に制御するためのプログラム等を記憶する。
【0034】
RAM55は、各ターミナル14(14a〜14i)より供給されるクレジットのベット情報や、ポケット位置検出回路67(図7参照)により判定されたルーレット装置13の入賞番号、及び、CPU52により実行された処理の結果に関するデータ等を一時的に記憶する。
【0035】
更に、CPU52には、時間計測を行うタイマ56が接続されている。タイマ56の時間情報は、CPU52に送信され、該CPU52は、タイマ56の時間情報に基づいて後述のようにルーレットホイール42の回転動作やボール47の投入の制御を行う。また、CPU52は、ルーレット装置13の周囲に設けられるLED等(図示省略)の発光を制御することにより電飾による演出を行う。
【0036】
図7は、本実施形態に係るルーレット装置13の内部構成を示すブロック図である。図7に示すように、ルーレット装置13は、制御部69と、ポケット位置検出回路67と、ボール投入装置64と、ボールセンサ65と、ホイール駆動用モータ66と、ボール回収装置68と、を備えている。
【0037】
制御部69は、CPU61と、ROM62と、RAM63とを備えている。CPU61は、ルーレットコントローラ18から供給される制御信号や、ROM62、或いはRAM63に記憶されたデータ及びプログラムに基づいて、ボール47の発射やルーレットホイール42の回転を制御する。
【0038】
ボール投入装置64は、ボール投入口50からルーレットホイール42上にボール47を投入する装置である。ボール投入装置64は、ROM62に記憶されている制御データに基づいて設定される初速度で、ボール47をルーレットホイール42上に投入する。ボールセンサ65は、ボール47がどのナンバーポケット43に収納されたかを判定するよう作動する。ホイール駆動用モータ66は、ルーレットホイール42を回転させるよう作動し、駆動開始後、制御データに設定されたモータ駆動時間経過後に駆動を停止する。ボール回収装置68は、ゲーム終了後にルーレットホイール42上のボール47を回収する装置である。
【0039】
図8は、競馬ゲームコントローラ19の内部構成を示すブロック図である。競馬ゲームコントローラ19は、第1ディスプレイ11にて実行する競馬ゲームを制御するものであり、図8に示すように、競馬ゲームの総括的な制御を行うCPU71と、ROM72と、RAM73と、競馬ゲームのプログラムが記憶されているハードディスク74と、管理者の操作入力を受け付けるキーボード75と、ホール内回線16を介して通信を行う通信用I/F76と、競馬ゲームの実行に関する各種の乱数を発生する乱数発生器77と、第1ディスプレイ11への表示制御を行う液晶駆動回路78と、を備えている。
【0040】
図9は、表示コントローラ20の内部構成を示すブロック図である。該表示コントローラ20は、各ブックメーカでのベッティングイベントに関する情報を表示する制御を行うものであり、図9に示すように、第2ディスプレイ12への画像表示の総括的な制御を行うCPU81と、ROM82と、RAM83と、通信用I/F86、及び第2ディスプレイ12への表示制御を行う液晶駆動回路88を備えている。
【0041】
図25は、第2ディスプレイ12の表示例であり、ベッティングイベントの予定を示す情報が表示されている。プレーヤは、この画面を見ることによりベッティングイベントについてのチケット購入に役立てることができる。
【0042】
図10は、プログレッシブボーナスコントローラ22の内部構成を示すブロック図である。図10に示すように、プログレッシブボーナスコントローラ22は、該プログレッシブボーナスコントローラ22を総括的に制御するCPU121と、RAM122と、ROM123と、通信用I/F124を備えている。
【0043】
通信用I/F124は、ホール内回線16を介して、各ターミナル14(14a〜14i)との間での信号の送受信を行う。RAM122は、各種のデータの書き込み、読み出しを行う機能を備えると共に、各ターミナル14(14a〜14i)での競馬ゲーム、ルーレットゲームで発生するプログレッシブカウント値、及びベッティングイベントについてのチケット購入時に発生するプログレッシブカウント値を蓄積するプログレッシブボーナスカウンタ122aを備えている。
【0044】
また、プログレッシブボーナスコントローラ22は、ルーレット装置13の上部に設けられるプログレッシブボーナス表示器51、及び第1ディスプレイ11の上部に設けられるプログレッシブボーナス表示器59に、プログレッシブボーナスカウンタ122aに蓄積されているプログレッシブボーナスカウント値を表示する制御を行う。図26は、第1ディスプレイ11の上部に設けられるプログレッシブボーナス表示器59の表示例を示しており、表示される数字は逐次変化することとなる。
【0045】
図11は、中継コントローラ17の内部構成を示すブロック図である。図11に示すように、中継コントローラ17は、総括的な制御を行うCPU91と、ホール内回線16を介して通信を行う通信用I/F92と、各ターミナル14(14a〜14i)との間で通信を行う端末用I/F93と、ROM94と、RAM95と、を備えている。そして、CPU91は、ルーレットコントローラ18で実行されるルーレットゲーム、及び競馬ゲームコントローラ19で実行される競馬ゲームでの、ベットの受付時間を設定する制御を行う。
【0046】
図12は本実施形態に係るターミナル14(14a〜14i)の内部構成を示すブロック図である。なお、9台設けられた各ターミナル14(14a〜14i)は基本的に同一の構成を有しているので、以下では、ターミナル14として説明する。
【0047】
ターミナル14は、図12に示すように、CPU101と、ROM105と、RAM106からなるコントローラ301を備えている。ROM105は、例えば、半導体メモリ等により構成され、ターミナル14の基本的な機能を実現させるためのプログラム、その他ターミナル14の制御上必要な各種のプログラム、データテーブル等が格納されている。また、RAM106は、CPU101で演算された各種データ、プレーヤの現在所有する(ターミナル14に貯留された)クレジット数、プレーヤによるコインのベット状況等を一時的に記憶しておくメモリである。
【0048】
また、CPU101には、ディスプレイ21に表示される各種の選択肢を選択するための選択ボタン96と、1クレジットをベットするためのベットボタン23と、最大数のクレジットをベットするためのMAXベットボタン24と、クレジットされているコインをペイアウトするためのペイアウトボタン27がそれぞれ接続されている。更に、CPU101には、クレジット数表示器25、及びベット数表示器26の各表示器が接続されている。また、CPU101には、ホッパー102、及びコインセンサ103が接続されている。
【0049】
CPU101は、各ボタン96,23,24,27の押下等により出力される操作信号に基づき、対応する各種の動作を実行するための制御を行う。具体的には、プレーヤの操作が入力されたことを受けて、各ボタン96,23,24,27より供給される入力信号、及び、ROM105とRAM106に記憶されているデータやプログラムに基づいて、各種の処理を実行し、その結果を中継コントローラ17、及びホール内回線16を介してホストサーバ15に送信する。
【0050】
コインセンサ103は、コイン投入口29から投入されたコインを検出するとともに、投入されたコイン数を計数し、計数結果のデータをCPU101に出力する。CPU101は、この計数結果のデータに基づいてRAM106に記憶されたプレーヤの所有するクレジット数を増加させる。
【0051】
ホッパー102は、CPU101より出力される命令信号に基づいて、所定枚数のコインをペイアウト口32(図3参照)から払い出す。
【0052】
また、CPU101には、入賞表示ランプ31と、液晶駆動回路107と、音出力回路109が接続されている。
【0053】
液晶駆動回路107は、ディスプレイ21に表示する画像を制御する。該液晶駆動回路107は、プログラムROM、画像ROM、画像制御CPU、ワークRAM、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)及びビデオRAMを備えている。
【0054】
プログラムROMには、ディスプレイ21での表示に関する画像制御用プログラムや各種選択テーブルが格納されている。画像ROMには、例えば、ディスプレイ21で表示される画像を形成するためのドットデータが格納されている。画像制御CPUは、CPU101で設定されたパラメータに基づき、プログラムROM内に予め記憶された画像制御プログラムに従い、画像ROM内に予め記憶されたドットデータの中からディスプレイ21に表示する画像の決定を行うものである。
【0055】
ワークRAMは、画像制御プログラムを画像制御CPUで実行するときの一時記憶装置として構成される。VDPは、画像制御CPUで決定された表示内容に応じた画像を形成し、ディスプレイ21に出力するものである。なお、ビデオRAMは、VDPで画像を形成するときの一時記憶装置として構成される。
【0056】
また、ディスプレイ21には、プレーヤによるタッチ操作を受け付けて入力信号をCPU101に出力するタッチパネル108が設けられている。該タッチパネル108は、前述した選択ボタン96と共に、ゲームの実行またはベッティングイベントについてのチケット購入時の選択操作等に用いられる。
【0057】
音出力回路109は、各種の効果音を発生させる制御を行うものであり、スピーカ110に接続されている。
【0058】
次に、各ターミナル14に設けられるディスプレイ21の画面に表示される各種の画像の表示例について説明する。
【0059】
図13は、初期的な表示画面を示しており、ディスプレイ21にはゲームの実行、またはチケットの購入のうちのいずれかを選択する画像が表示されている。即ち、「ゲーム」の画像201と、「チケットの購入」の画像202が選択肢として表示され、プレーヤによる選択が受け付けられている。選択操作は、選択ボタン96の操作、またはタッチパネル108により行うことができる。
【0060】
図14は、図13に示す表示画面で「ゲーム」の画像201が選択された場合の表示例であり、ゲームの選択肢として「競馬ゲーム」の画像203、及び「ルーレットゲーム」の画像204が表示されている。プレーヤは、これらの選択肢のうちのいずれかを選択することにより、好みのゲームに参加することができる。
【0061】
図15は、図13に示す表示画面で「チケットの購入」の画像202が選択された場合の表示例であり、選択肢としてベッティングイベントのチケットを購入する4つのブックメーカの画像205a、204b、205c、205dが表示されている。
【0062】
図16は、図4に示す表示画面で「ブックメーカA」の画像205aが選択された場合の表示例であり、ベッティングイベントの選択肢として「NFLアメリカンフットボール」の画像206a、「NBAバスケットボール」の画像206b、「MLBベースボール」の画像206c、及び「NHLアイスホッケー」の画像206dが表示されている。
【0063】
図17は、図16に示す表示画面で「MLBベースボール」が選択された場合の表示例であり、「ヤンキース」と「レッドソックス」の試合結果を予想するチケットを購入する画面が表示されている。即ち、「ヤンキース」の勝ちを選択する画像207、及び「レッドソックス」の勝ちを選択する画像208が表示されている。また、「ヤンキース」が勝った場合の払い戻し倍率は1.8倍であり、「レッドソックス」が勝った場合の払い戻し倍率は2.7倍であることが表示されている。
【0064】
次に、上述のように構成された本実施形態に係るベッティングシステム10の動作について説明する。図1は、ベッティングシステム10のコントローラ301による制御の処理手順を示すフローチャートである。まず、コントローラ301は、ディスプレイ21に図13に示すように「ゲーム」の画像201、及び「チケットの購入」の画像202を表示して、プレーヤに対して、ゲームの実行、またはチケットの購入の選択を受け付ける(ステップS1)。この際の選択操作は、図3に示す選択ボタン96、またはタッチパネル108により行うことができる。
【0065】
「ゲーム」の画像201が選択された場合には(ステップS1で「ゲーム実行」)、コントローラ301は、ディスプレイ21に図14に示すように「競馬ゲーム」の画像203、及び「ルーレットゲーム」の画像204を表示して、プレーヤに対して、競馬ゲーム、またはルーレットゲームの選択を受け付ける(ステップS2)。
【0066】
その後、コントローラ301は、選択されたゲームを実行する(ステップS3)。ゲームの実行処理については、後述する。
【0067】
他方、図13に示した画面で、「チケットの購入」の画像202が選択された場合には(ステップS1で「チケット販売」)、コントローラ301は、ディスプレイ21にチケットを購入するブックメーカの選択肢を表示する。具体的には、図15に示すように、ディスプレイ21に「ブックメーカA」の画像205a、「ブックメーカB」の画像205b、「ブックメーカC」の画像205c、「ブックメーカD」の画像205dを表示して、プレーヤに対して、各ブックメーカの選択を受け付ける(ステップS4)。
【0068】
その後、コントローラ301は、選択されたブックメーカでのチケットの販売処理を実行する(ステップS5)。チケットの販売処理については、後述する。
【0069】
次に、図1のステップS3に示したゲームの実行処理について、図18、図19に示すフローチャートを参照して説明する。図18は、ルーレットゲームの実行処理を示すフローチャートである。
【0070】
ターミナル14に設けられるコントローラ301は、コイン投入口29からのコインの投入、或いは紙幣投入口30からの紙幣の投入があるか否かを判定する(ステップS31)。コントローラ301は、コインまたは紙幣の投入が検出された場合には、投入されたコインまたは紙幣に応じたクレジット数を加算する(ステップS32)。
【0071】
コントローラ301は、プレーヤによるベット操作を受け付ける(ステップS33)。図22は、ディスプレイ21に表示されるベット受け付け画面231の一例を示す説明図であり、図22に示すように、「0」、「00」、及び「1」〜「36」の合計38個の数字が表示され、プレーヤは、これらの数字、或いは各種の選択画面にタッチし、更に、各ベット数画面234,235,236,237にタッチすることにより、ベット操作を行うことができる。選択画面としては、「1」〜「12」にベットする「1st12」、「13」〜「24」にベットする「2nd12」、「25」〜「36」にベットする「3rd12」の画面や、赤数字にベットする赤数字選択画面232、黒数字にベットする黒数字選択画面233等が表示されている。
【0072】
次いで、コントローラ301は、RAM106に設定されるタイマを用いてベット期間の計時を開始する(ステップS34)。ベット期間は、例えば、15秒に設定される。コントローラ301は、プレーヤによるベット操作があるか否かを判定し(ステップS35)、ベット操作がある場合には、ベット操作された分のクレジットを減算する(ステップS36)。
【0073】
また、コントローラ301は、ベットされたクレジットのうちの一部(例えば、20クレジットに対して1クレジット)をプログレッシブボーナスカウント値とし、このプログレッシブボーナスカウント値のデータを、図4に示す中継コントローラ及びホール内回線16を介して、ホストサーバ15に送信する(ステップS37)。このプログレッシブボーナスカウント値は、図22に示したプログレッシブボーナスコントローラ22の、プログレッシブボーナスカウンタ122aに蓄積されることとなる。
【0074】
コントローラ301は、ベット期間が終了したか否かを判定する(ステップS38)。ベット期間が終了した場合には(ステップS38でYES)、コントローラ301は、ルーレットゲームを実行する。ルーレットゲームでは、図5に示したボール投入口50からルーレットホイール42上にボール47を投入し、ルーレットホイール42が停止したときのボール47が収納されたナンバーポケット43により、入賞ナンバーが決定することとなる。
【0075】
コントローラ301は、上記のボール47が収納されたナンバーポケット43を判定し(ステップS40)、このナンバーとプレーヤがベットしたナンバーとを対比して、入賞したか否かを判定する(ステップS41)。
【0076】
更に、コントローラ301は、プログレッシブボーナスに入賞したか否かを判定する。プログレッシブボーナスは、例えば、図5に示す「00」のナンバーポケットに設定されており、この「00」のナンバーポケットにボール47が収納された場合には、プログレッシブボーナスの入賞と判定される。
【0077】
その後、コントローラ301は、入賞に対する払い出し処理を実行する(ステップS43)。この払い出し処理では、ステップS41の処理で入賞と判定された場合には、入賞倍率に応じたコインまたはクレジットが支払われ、プログレッシブボーナスに入賞した場合には、プログレッシブカウンタ122aに蓄積されているプログレッシブカウント値の全部、或いは、一部に対応するコインまたはクレジットが支払われる。こうして、ルーレットゲームが実行されるのである。
【0078】
ここで、プログレッシブボーナスによる支払われるコインまたはクレジットの数は、ルーレットゲームにベットしたクレジットの数に応じて決められるようにしても良い。即ち、より多くのクレジットをベットした場合に、より多くのプログレッシブボーナスが支払われるようにすることができる。
【0079】
また、上記したルーレットゲームでは、ルーレットゲームにベットしたクレジットの数に応じて、プログレッシブボーナスカウント値を決定するようにした。例えば、20クレジットをベットすると、このうち1クレジットがプログレッシブボーナスカウント値としてプログレッシブボーナスカウンタ122aに蓄積されるようにした。これ以外に、ゲームに入賞した場合に支払われるクレジットの一部を、プログレッシブボーナスカウント値として、プログレッシブボーナスカウンタ122aに蓄積するようにしても良い。この場合には、ルーレットゲームを実行する際のベットに対して、プログレッシブボーナスカウント値は発生せず、ゲームの結果が入賞であった場合に、このときに支払われるクレジット数の一部が、プログレッシブボーナスカウント値としてプログレッシブボーナスカウンタ122aに蓄積されることとなる。
【0080】
次に、図19に示すフローチャートを参照して、競馬ゲームの実行処理について説明する。ターミナル14に設けられるコントローラ301は、コイン投入口29からのコインの投入、或いは紙幣投入口30からの紙幣の投入が有るか否かを判定する(ステップS51)。コントローラ301は、コインまたは紙幣の投入が検出された場合には、投入されたコイン、紙幣に応じたクレジット数を加算する(ステップS52)。
【0081】
コントローラ301は、プレーヤによるベット操作を受け付ける(ステップS53)。図23は、ディスプレイ21に表示されるベット受け付け画面221の一例を示す説明図である。図23に示すように、競走馬の1着、2着の予想を受け付ける画面がディスプレイ21に表示され、プレーヤは各画像をタッチすることにより、所望の着順に対してクレジットをベットすることができる。
【0082】
次いで、コントローラ301は、RAM106に設定されるタイマを用いてベット期間の計時を開始する(ステップS54)。ベット期間は、例えば、30秒に設定される。コントローラ301は、プレーヤによるベット操作があるか否かを判定し(ステップS55)、ベット操作がある場合には、ベット操作された分のクレジットを減算する(ステップS56)。
【0083】
また、コントローラ301は、ベットされたクレジットのうちの一部(例えば、20クレジットに対して1クレジット)をプログレッシブボーナスカウント値とし、このプログレッシブボーナスカウント値のデータを、図4に示す中継コントローラ及びホール内回線16を介して、ホストサーバ15に送信する(ステップS57)。このプログレッシブボーナスカウント値は、図22に示したプログレッシブボーナスコントローラ22の、プログレッシブボーナスカウンタ122aに蓄積されることとなる。
【0084】
コントローラ301は、ベット期間が終了したか否かを判定する(ステップS58)。ベット期間が終了した場合には(ステップS58でYES)、コントローラ301は、予め設定された確率で、特別レースを実行するか否かを判定する(ステップS59)。コントローラ301は、特別レースを実行しないと判定した場合には(ステップS59でNO)、競馬ゲームを実行する(ステップS60)。競馬ゲームでは、図24に示すように、第1ディスプレイ11に6頭の競走馬によるレースを表示し、1着、2着となった競走馬のナンバーにより、入賞ナンバーが決定することとなる。
【0085】
コントローラ301は、上記の1着、2着となった競走馬により着順を判定し(ステップS61)、この着順とプレーヤがベットした着順とを対比して、入賞したか否かを判定する(ステップS62)。
【0086】
その後、コントローラ301は、入賞に対する払い出し処理を実行する(ステップS63)。この払い出し処理では、ステップS41の処理で入賞と判定された場合に、入賞倍率に応じたコインまたはクレジットを支払う。
【0087】
他方、特別レースを実行する場合には(ステップS59でYES)、特別レース実行処理を行う(ステップS64)。図20は、特別レース実行処理を示すフローチャートである。
【0088】
まず、コントローラ301は、競馬ゲームを実行する(ステップS71)。即ち、図24に示すように第1ディスプレイ11に6頭の競走馬によるレースを表示する。そして、コントローラ301は、レースの結果の着順、即ち、1着と2着を判定する(ステップS72)。コントローラ301は、レースの結果として判定された着順とプレーヤがベットした着順とを対比して、入賞したか否かを判定する(ステップS73)。そして、入賞したと判定された場合には、コントローラ301は、プログレッシブボーナスの払い出し処理を実行する(ステップS74)。プログレッシブボーナスに入賞した場合には、コントローラ301は、プログレッシブカウンタ122aに蓄積されているプログレッシブカウント値の全部、或いは、一部に対応するコインまたはクレジットを支払う。こうして、競馬ゲームが実行されるのである。
【0089】
ここで、プログレッシブボーナスにより支払われるコインまたはクレジットの数は、競馬ゲームにベットしたクレジットの数に応じて決められるようにしても良い。即ち、より多くのクレジットをベットした場合に、より多くのプログレッシブボーナスが支払われるようにすることができる。
【0090】
また、上記した競馬ゲームでは、競馬ゲームにベットしたクレジットの数に応じて、プログレッシブボーナスカウント値を決定するようにした。例えば、20クレジットをベットすると、このうち1クレジットがプログレッシブボーナスカウント値としてプログレッシブボーナスカウンタ122aに蓄積されるようにした。これ以外に、ゲームに入賞した場合に支払われるクレジットの一部を、プログレッシブボーナスカウント値として、プログレッシブボーナスカウンタ122aに蓄積するようにしても良い。この場合には、競馬ゲームを実行する際のベットに対して、プログレッシブボーナスカウント値は発生せず、ゲームの結果が入賞であった場合に、このときに支払われるクレジット数の一部が、プログレッシブボーナスカウント値としてプログレッシブボーナスカウンタ122aに蓄積されることとなる。
【0091】
次に、図21に示すフローチャートを参照して、チケット販売処理について説明する。まず、コントローラ301は、ディスプレイ21にチケット販売画像を表示する(ステップS91)。例えば、図16に示すように、ベッティングイベントを選択する画像206a〜206dを表示する。
【0092】
コントローラ301は、所望のベッティングイベントの選択を受け付ける(ステップS92)。即ち、図3に示した選択ボタン96、及びタッチパネル108の操作を有効化し、選択ボタン96、及びタッチパネル108の操作入力を受け付ける。
【0093】
例えば、図16に示したベッティングイベントを選択する画像206a〜206dのうち、「MLBベースボール」の画像206cが選択された場合には、コントローラ301は、図17に示すように、ディスプレイ21に勝ちチームの選択画像を表示する。具体的には、「ヤンキース勝ち」の画像207、及び「レッドソックス勝ち」の画像208を表示し、何れかのチームの勝ちについてのベットを受け付ける(ステップS93)。その後、コントローラ301は、紙幣投入口30からの紙幣の投入、またはコイン投入口29からのコインの投入による購入金額を受け付ける(ステップS94)。
【0094】
また、コントローラ301は、購入金額に対応するクレジットのうちの一部(例えば、20クレジットに対して1クレジット)をプログレッシブボーナスカウント値とし、このプログレッシブボーナスカウント値のデータを、図4に示す中継コントローラ及びホール内回線16を介して、ホストサーバ15に送信する(ステップS95)。このプログレッシブボーナスカウント値は、図22に示したプログレッシブボーナスコントローラ22の、プログレッシブボーナスカウンタ122aに蓄積されることとなる。
【0095】
次いで、コントローラ301は、プレーヤが購入したチケットをチケットプリンタ28より出力する(ステップS96)。このとき、コントローラ301は、所定の確率でプログレッシブボーナスに入賞したか否かの判定を行い(ステップS97)、プログレッシブボーナスに入賞した場合には(ステップS97でYES)、コントローラ301は、プログレッシブカウンタ122aに蓄積されているプログレッシブカウント値の全部、或いは、一部に対応するコインまたはクレジットを支払う。こうして、チケットの販売処理が実行されるのである。ここで、プログレッシブボーナスにより支払われるコインまたはクレジットの数は、チケット購入時の購入金額に応じて決められるようにしても良い。即ち、より多くの金額でチケットを購入した場合に、より多くのプログレッシブボーナスの支払いが発生するようにすることができる。
【0096】
このように、本実施形態に係るベッティングシステム10では、ゲームの実行により発生するプログレッシブボーナスカウント値、及びベッティングイベントのチケット販売時に発生するプログレッシブボーナスカウント値の双方を、プログレッシブボーナスカウンタ122aに蓄積し、ゲームの実行によりプログレッシブボーナスに入賞した場合、及びチケット販売時にプログレッシブボーナスに入賞した場合に、プログレッシブボーナスカウンタ122aに蓄積されているプログレッシブボーナスカウント値の全部、または全部がプレーヤに支払われる。従って、プログレッシブボーナスに入賞した場合に、より多くの賞を獲得することができる。
【0097】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0098】
例えば、上述した実施形態では、ターミナル14で実行するゲームをルーレットゲーム、及び競馬ゲームを例にとって説明した。しかし、例えばビンゴゲームやスロットゲーム等の他のゲームについても、本発明を適用することが可能である。
【0099】
また、上述した詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明した。本発明は、上述した詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は多様である。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、クレームの記載は、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされなければならない。また、要約書の目的は、特許庁及び一般的公共機関や、特許、法律用語又は専門用語に精通していない本技術分野に属する技術者等が本出願の技術的な内容及びその本質を簡易な調査で速やかに判断し得るようにするものである。従って、要約書は、請求の範囲の記載により評価されるべき発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、本発明の目的及び本発明の特有の効果を充分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌して解釈されることが望まれる。
【0100】
上述した詳細な説明は、コンピュータで実行される処理を含むものである。以上での説明及び表現は、当業者が最も効率的に理解することを目的として記載している。本明細書では、1の結果を導き出すために用いられる各ステップは、自己矛盾がない処理として理解されるべきである。また、各ステップでは、電気的又は磁気的な信号の送受信、記録等が行われる。各ステップにおける処理では、このような信号を、ビット、値、シンボル、文字、用語、数字等で表現しているが、これらは単に説明上便利であるために用いたものであることに留意する必要がある。また、各ステップにおける処理は、人間の行動と共通する表現で記載される場合があるが、本明細書で説明する処理は、原則的に各種の装置により実行されるものである。また、各ステップを行うために要求されるその他の構成は、以上の説明から自明になるものである。
【産業上の利用可能性】
【0101】
ベッティングイベントとゲーム装置との間で配当に関連性を持たせる上で極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】本発明の一実施形態に係るベッティングシステムの、コントローラによる処理手順を示すフローチャートである。
【図2】本発明の一実施形態に係るベッティングシステムの全体構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るベッティングシステムのターミナルの構成を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るベッティングシステムの接続図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るベッティングシステムで用いられるルーレットゲーム装置の説明図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るベッティングシステムのルーレットゲームコントローラの内部構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るベッティングシステムで用いられるルーレットゲーム装置の内部構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るベッティングシステムの競馬ゲームコントローラの内部構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の一実施形態に係るベッティングシステムの表示コントローラの内部構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の一実施形態に係るベッティングシステムのプログレッシブボーナスコントローラの内部構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の一実施形態に係るベッティングシステムの中継コントローラの内部構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の一実施形態に係るベッティングシステムで用いられるターミナルの内部構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の一実施形態に係るベッティングシステムの、ターミナルに表示される表示例である。
【図14】本発明の一実施形態に係るベッティングシステムの、ターミナルに表示される表示例である。
【図15】本発明の一実施形態に係るベッティングシステムの、ターミナルに表示される表示例である。
【図16】本発明の一実施形態に係るベッティングシステムの、ターミナルに表示される表示例である
【図17】本発明の一実施形態に係るベッティングシステムの、ターミナルに表示される表示例である。
【図18】本発明の一実施形態に係るベッティングシステムの、ルーレットゲーム実行処理を示すフローチャートである。
【図19】本発明の一実施形態に係るベッティングシステムの、競馬ゲーム実行処理を示すフローチャートである。
【図20】本発明の一実施形態に係るベッティングシステムの、特別レース実行処理を示すフローチャートである。
【図21】本発明の一実施形態に係るベッティングシステムの、チケット販売処理を示すフローチャートである。
【図22】本発明の一実施形態に係るベッティングシステムで、ルーレットゲームを実行するときのベット画面である。
【図23】本発明の一実施形態に係るベッティングシステムで、競馬ゲームを実行するときのベット画面である。
【図24】本発明の一実施形態に係るベッティングシステムで、競馬ゲームを実行するときの表示例である。
【図25】本発明の一実施形態に係るベッティングシステムの第2ディスプレイの表示例である。
【図26】本発明の一実施形態に係るベッティングシステムで用いられるプログレッシブボーナス表示器の表示例である。
【符号の説明】
【0103】
10 ベッティングシステム
11 第1ディスプレイ
12 第2ディスプレイ
13 ルーレット装置
14 ターミナル
15 ホストサーバ
16 ホール内回線
17 中継コントローラ
18 ルーレットコントローラ
19 競馬ゲームコントローラ
20 表示コントローラ
21 ディスプレイ
22 プログレッシブボーナスコントローラ
23 ベットボタン
24 MAXベットボタン
25 クレジット数表示器
26 ベット数表示器
27 ペイアウトボタン
28 チケットプリンタ
29 コイン投入口
30 紙幣投入口
31 入賞表示ランプ
31 表示ランプ
32 ペイアウト口
33 下皿

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記構成を備えるベッティングシステムであって、
画像を表示するディスプレイと、
プログレッシブボーナスのカウント値をカウントするカウンタと、
(A)単位ゲームを繰り返して実行すると共に、各単位ゲームで前記カウント値を累積し、各単位ゲームの結果がプログレッシブボーナスの入賞となった場合に、前記カウント値の一部または全部に相当する賞を授与し、
(B)ベッティングイベントの結果予想についてのチケットを販売すると共に、チケットの販売毎に前記カウント値を累積し、且つ、プログレッシブボーナス入賞判定を行い、入賞と判定した場合に、前記カウント値のうちの一部または全部に相当する賞を授与するコントローラと、
を備えることを特徴とするベッティングシステム。
【請求項2】
前記コントローラは、各単位ゲームでベットされる賭け金の一部を、前記カウント値に累積する請求項1に記載のベッティングシステム。
【請求項3】
前記コントローラは、各単位ゲームで授与される賞の一部を、前記カウント値に累積する請求項1に記載のベッティングシステム。
【請求項4】
前記コントローラは、前記チケット販売に支払われた賭け金の一部を、前記カウント値に累積する請求項1に記載のベッティングシステム。
【請求項5】
前記コントローラは、前記チケット販売に支払われた賭け金に応じて、前記賞を変化させる請求項1に記載のベッティングシステム。
【請求項6】
下記構成を備えるベッティングシステムであって、
画像を表示するディスプレイと、
プログレッシブボーナスのカウント値をカウントするカウンタと、
(a)賭け金のベットを受け付けて単位ゲームを実行し、各単位ゲームの結果が入賞であった場合に賞を発生し、
(b)ベットする賭け金の一部を前記カウンタに累積し、
(c)単位ゲームの結果がプログレッシブボーナスの入賞となった場合に、前記カウント値の一部または全部に相当する賞を授与し、
(d)賭け金のベットを受け付けて、ベッティングイベントの結果予想についてのチケットを出力し、
(e)ベットする賭け金の一部を前記カウンタに累積し、
(f)ベットの受け付け時に、プログレッシブボーナス入賞を判定し、プログレッシブボーナス入賞の場合に、前記カウント値の一部または全部に相当する賞を授与するコントローラと、
を備えることを特徴とするベッティングシステム。
【請求項7】
前記コントローラは、各ゲームの実行時にベットする賭け金の、一定割合の賭け金を前記カウンタに累積する請求項6に記載のベッティングシステム。
【請求項8】
前記コントローラは、前記チケット販売時にベットする賭け金の、一定割合となる賭け金を前記カウンタに累積する請求項6に記載のベッティングシステム。
【請求項9】
下記構成を備えるベッティングシステムの制御方法であり、
単位ゲームを繰り返して実行し、各単位ゲームでカウンタにカウントするプログレッシブボーナスのカウント値を累積し、
ベッティングイベントの結果予想についてのチケットを販売する際に、前記カウント値を累積し、
単位ゲームの結果がプログレッシブボーナス入賞である場合に、前記カウント値の一部または全部に相当する賞を授与し、
前記チケット販売時にプログレッシブボーナス入賞判定を行い、入賞と判定した場合に、前記カウント値の一部または全部に相当する賞を授与することを特徴とするベッティングシステムの制御方法。
【請求項10】
更に、各単位ゲームでベットされる賭け金の一部を、前記カウンタに累積する請求項9に記載のベッティングシステムの制御方法。
【請求項11】
更に、単位ゲームの実行で授与される賞の一部を、前記カウンタに累積する請求項9に記載のベッティングシステムの制御方法。
【請求項12】
更に、前記チケット販売の賭け金の一部を、前記カウンタに累積する請求項9に記載のベッティングシステムの制御方法。
【請求項13】
更に、前記チケット販売の賭け金に応じて、前記プログレッシブボーナス入賞時の賞を変化させる請求項9に記載のベッティングシステムの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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