説明

プロジェクトコスト予測装置、プロジェクトコスト予測方法およびプロジェクトコスト予測プログラム

【課題】プロジェクトの最終コストの予測精度を向上することが可能なプロジェクトコスト予測装置を得ること。
【解決手段】プロジェクトID、タスクID、タスクの進捗率、タスクの予算、タスクの機能フェーズ種別、タスクの作業工程種別、を含むタスク情報を記憶するためのタスク情報記憶部4と、プロジェクトID、タスクID、発生したコスト値、コスト区分、を含むコスト情報を記憶するためのコスト情報記憶部6と、タスク情報に、コスト区分ごとに累積した確定コスト累積値および見込コスト累積値を追加してタスク別コスト情報を生成するタスク別コスト情報生成部9と、各タスク別コスト情報の確定コスト累積値、見込コスト累積値、進捗率および予算を用いて算出した予測コスト、を加算してプロジェクトの最終コスト予測値を求めるコスト計算部11と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、進行中のプロジェクトの最終コストを予測するプロジェクトコスト予測装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、進行中のプロジェクトの最終コストを予測する方法の1つに、EVM(Earned Value Management)という進捗管理手法がある。この手法では、現在のコスト効率に基づいて、プロジェクト完了時のコストを予測する。
【0003】
しかしながら、EVMでは、現在のコスト効率が以降の全ての作業に反映されてしまうため、局所的に一部の作業のみに影響を及ぼすような異常が発生していた場合には、その影響が全体に及び、最終コストの予測精度が低下する、という問題があった。このような問題を解決する技術としては、たとえば、下記特許文献1〜3において開示されているような技術がある。これらの文献では、EVMを改良した方法等によって最終コストの予測精度を改善しており、詳細には、作業中に異常が発生した際の影響を限定的にすることで、最終コストの予測精度を向上させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−171122号公報
【特許文献2】特開2004−287891号公報
【特許文献3】特開2007−018163号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来の技術によれば、異常が発生した際の影響を限定的に扱うが、実際のプロジェクトでは、ある部門の作業に遅れが生じた場合には、その作業の後工程の部門にも少なからず影響が発生し、また、遅れが発生した部門が次に実行すべき作業にも影響が発生し、その影響の大きさも発生した異常内容によって異なる。しかしながら、異常が発生した場合の影響が将来的に及ぶ範囲と及ばない範囲、および影響が及ぶ場合の大きさ、を個々の各作業(タスク)の単位で検討していないため、飛躍的に予測精度を向上させることはできない、という問題があった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、プロジェクトの最終コストの予測精度を向上させることが可能なプロジェクトコスト予測装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、機能フェーズまたは作業工程でタスクを分類可能なプロジェクトの最終コストを予測するプロジェクトコスト予測装置において、プロジェクトIDとタスクIDとタスクの進捗率とタスクの予算とタスクの機能フェーズ種別とタスクの作業工程種別とを含むタスク情報を、タスクごとに記憶するためのタスク情報記憶手段と、プロジェクトIDとタスクIDとコスト値と、当該コスト値が確定したコストである確定コストまたは現時点で確定されていないが将来的に確定されるコストである見込コストのいずれかを区分するコスト区分と、を含むコスト情報を、発生したコストごとに外部のシステムから取得するコスト情報取得手段と、前記取得したコスト情報を記憶するためのコスト情報記憶手段と、前記タスク情報記憶手段から同一のプロジェクトIDが記憶されたタスク情報を全て読み出し、前記コスト情報記憶手段から同一のプロジェクトIDが記憶されたコスト情報を全て読み出し、タスク情報ごとに、当該タスク情報のタスクIDと同一のタスクIDを含むコスト情報に記憶されているコスト値をコスト区分ごとに累積した確定コスト累積値および見込コスト累積値を追加することにより、タスク別コスト情報を生成するタスク別コスト情報生成手段と、前記タスク別コスト情報を記憶するためのタスク別コスト情報記憶手段と、前記タスク別コスト情報記憶手段からタスク別コスト情報を読み出し、確定コスト累積値と見込コスト累積値と、進捗率および予算を用いて算出した予測コストと、を加算することによりプロジェクトの最終コスト予測値を求めるコスト計算手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、プロジェクトの最終コストの予測精度を向上することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、プロジェクトコスト予測装置の構成例を示す図である。
【図2】図2は、プロジェクト基本情報の構成例を示す図である。
【図3】図3は、タスク情報の構成例を示す図である。
【図4】図4は、コスト情報の構成例を示す図である。
【図5】図5は、タスク未割り当てコスト情報の構成例を示す図である。
【図6】図6は、タスク別コスト情報の構成例を示す図である。
【図7】図7は、属性項目とタスクの関係およびタスク別コストを示す図である。
【図8】図8は、プロジェクト最終コスト予測処理を示すフローチャートである。
【図9】図9は、タスクID入力処理を示すフローチャートである。
【図10】図10は、プロジェクトコスト予測プログラムを実行可能な電子計算機の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明にかかるプロジェクトコスト予測装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0011】
実施の形態.
図1は、プロジェクトコスト予測装置の構成例を示す図である。プロジェクトコスト予測装置は、プロジェクト基本情報入力部1と、プロジェクト基本情報記憶部2と、タスク情報入力部3と、タスク情報記億部4と、コスト情報取得部5と、コスト情報記憶部6と、タスク未割当情報記憶部7と、タスク割当入力部8と、タスク別コスト情報生成部9と、タスク別コスト情報記憶部10と、コスト計算部11と、を備える。
【0012】
プロジェクト基本情報入力部1は、操作者がプロジェクトに関する基本情報を入力するための入力部である。プロジェクト基本情報記憶部2は、プロジェクト基本情報入力部1において入力されたプロジェクト基本情報を記憶するための記憶部である。
【0013】
タスク情報入力部3は、操作者がタスクに関する属性情報等の基本情報や予算コストを入力するための入力部である。タスク情報記億部4は、タスク情報入力部3において入力されたタスク情報を記憶するための記憶部である。
【0014】
コスト情報取得部5は、周辺の外部システム(プロジェクトに係わる部門のシステム)で作成されたコスト情報を取得する。コスト情報記憶部6は、コスト情報取得部5で取得されたコスト情報を記憶するための記憶部である。
【0015】
タスク未割当情報記憶部7は、コスト情報取得部5で取得されたコスト情報のうち、タスクが未割り当てのコスト情報を一時的に記憶するための記憶部である。タスク割当入力部8は、タスク未割当情報記憶部7に記憶されているタスク未割り当てコスト情報に対してタスクIDを入力し、入力後のコスト情報をコスト情報記憶部6に記憶する。
【0016】
タスク別コスト情報生成部9は、タスク情報記億部4から読み出したタスク情報、およびコスト情報記憶部6から読み出したコスト情報を用いて、タスク別にコストを累積したタスク別コスト情報を生成する。タスク別コスト情報記憶部10は、タスク別コスト情報生成部9で生成されたタスク別コスト情報を記憶するための記憶部である。
【0017】
コスト計算部11は、プロジェクト基本情報記憶部2から読み出したプロジェクト基本情報に関連するコスト情報をタスク別コスト情報記憶部10から読み出し、当該プロジェクトについて最終コストを予測する。
【0018】
つぎに、各記憶部が記憶しているデータの内容について説明する。図2は、プロジェクト基本情報記憶部2が記憶しているプロジェクト基本情報の構成例を示す図である。プロジェクト基本情報は、プロジェクトIDと、プロジェクト名称と、から構成される。
【0019】
プロジェクトIDは、各プロジェクトを特定するために付与されたIDである。プロジェクト名称は、前記プロジェクトIDと1対1で対応し、顧客や製品の名称等を含むプロジェクトを表す名称である。プロジェクト基本情報記憶部2は、例えば、プロジェクトID:P0001、プロジェクト名称:XYZ社向けABCシステム導入プロジェクト、のように各情報をプロジェクトごとに記憶する。
【0020】
図3は、タスク情報記憶部4が記憶しているタスク情報の構成例を示す図である。タスク情報は、プロジェクトIDと、タスクIDと、タスク名称と、開始予定日と、終了予定日と、開始日と、終了日と、進捗率と、予算コストと、属性項目Aと、属性項目Bと、から構成される。
【0021】
プロジェクトIDは、各プロジェクトを特定するために付与されたIDである。タスクIDは、各プロジェクトで設定されている個々のタスクを特定するためのIDである。タスク名称は、前記タスクIDと1対1で対応し、当該プロジェクトにおけるタスクの内容を表す名称である。開始予定日は、当該タスクの作業開始の予定日を表す。終了予定日は、当該タスクの作業終了の予定日を表す。開始日は、当該タスクの実際の作業を開始した日を表す。終了日は、当該タスクの実際の作業が終了した日を表す。進捗率は、当該タスクの現在の進捗率を表す。予算コストは、当該タスクに割り当てられた予算を示す。属性項目Aは、当該タスクが属性項目Aの中から所属する属性値を表す。属性項目Aの属性値の種別としては、一例として、情報システム分野における、機能フェーズ(機能1、機能2、機能3、…)がある。属性項目Bは、当該タスクが属性項目Bの中から所属する属性値を表す。属性項目Bの属性値の種別としては、一例として、情報システム分野における、作業工程(設計、プログラム開発、テスト、…)がある。
【0022】
タスク情報記憶部4は、例えば、プロジェクトID:P0001、タスクID:T13、タスク名称:ZZZ機能詳細設計、開始予定日:2010/01/18、終了予定日:2010/01/29、開始日:2010/01/18、終了日:(未記入)、進捗率:0.50、予算コスト:500000、属性項目A:A1(ZZZ機能)、属性項目B:B3(詳細設計)、のように各情報をタスクごとに記憶する。
【0023】
図4は、コスト情報記憶部6が記憶しているコスト情報の構成例を示す図である。コスト情報は、プロジェクトIDと、タスクIDと、コスト区分と、確定/見込コストと、データ収集日と、データ収集時刻と、収集ファイル名称と、から構成される。プロジェクトIDは、各プロジェクトを特定するために付与されたIDである。タスクIDは、各プロジェクトで設定されている個々のタスクを特定するためのIDである。コスト区分は、当該ファイルに関するコストが確定コストか、見込コストかを示す。確定/見込コストは、発生したコストを示す。データ収集日は、当該コスト情報を読み出した日を示す。データ収集時刻は、当該コスト情報を読み出した時刻を示す。収集ファイル名称は、当該ファイルの名称を示す。
【0024】
コスト情報記憶部6は、例えば、プロジェクトID:P0001、タスクID:T13、コスト区分:K、確定/見込コスト:10000、データ収集日:2010/01/25、データ収集時刻:08:30:00、収集ファイル名称:sagyo_jikan0125、のような各情報を取得したコスト情報単位で記憶する。
【0025】
ここで、確定コスト(コスト区分:Kとする)は、当該タスクで発生した費用のうち、既に会計システム等のコストを管理するシステムに計上されているコストとする。また、見込コスト(コスト区分:Mとする)は、当該タスクで発生した費用のうち、会計システム等には計上されていないが、各部門において現時点で発生したコストとする。
【0026】
図5は、タスク未割当情報記憶部7が記憶しているタスク未割り当てコスト情報の構成例を示す図である。タスク未割り当てコスト情報は、プロジェクトIDと、コスト区分と、確定/見込コストと、データ収集日と、データ収集時刻と、収集ファイル名称と、から構成される。図4に示すコスト情報から、タスクIDの情報を除いたものである。
【0027】
図6は、タスク別コスト情報記憶部10が記憶しているタスク別コスト情報の構成例を示す図である。タスク別コスト情報は、プロジェクトIDと、タスクIDと、タスク名称と、開始予定日と、終了予定日と、開始日と、終了日と、進捗率と、予算コストと、確定コストと、見込コストと、属性項目Aと、属性項目Bと、から構成される。タスク情報記憶部4が記憶しているタスク情報(図3参照)に、コスト情報記憶部6が記憶しているコスト情報(図4参照)のコスト区分および確定/見込コストの情報に基づいて、確定コストおよび見込コストの情報を追加したものである。
【0028】
確定コストは、タスク別に、該当するコスト情報を累積して求めることができる。一方、見込コストは、後に確定コストに計上される。そのため、一度、見込コストに計上されてから後に確定コストに計上された分については、その都度、見込みコストの累積値から減算する。なお、プロジェクト終了時点では、全てのタスクにおいて見込コストは「0」となる。タスク別コスト情報記憶部10は、タスク情報記憶部4が記憶している内容に加えて、確定コスト:280000、見込コスト:50000、のように各情報をタスクごとに記憶する。
【0029】
つづいて、プロジェクトコスト予測装置におけるプロジェクトコスト最終予測処理について説明する。ここでは、一例として、図7に示す属性項目とタスクが設定された進行中のプロジェクトについて説明する。図7は、属性項目とタスクの関係およびタスク別コストを示す図である。ここでは属性項目Aを機能フェーズで分類し、属性値Ai(i=1,2,3,4)について、属性値A1を機能1とし、以下、属性値A2を機能2、属性値A3を機能3、属性値A4を機能4とする。また、属性項目Bを作業工程で分類し、属性値Bj(j=1,2,3)について、属性値B1を設計(工程)とし、以下、属性値B2をプログラム開発(工程)、属性値A3をテスト(工程)とする。また、上記分類で区分けされる個々のタスクをタスクTijとして表す。例えば、タスクT23は、機能2(属性値A2)を担当するテスト工程(属性値B3)に関するものである。各タスクTijには、現時点の各タスクの進捗率、確定コストおよび見込コストと、プロジェクト開始時に割り当てられた予算コストが記載されている。
【0030】
なお、図7に示す表は各タスクの関係とコスト状況を容易に把握するために用いるものであり、プロジェクトコスト予測装置において、プロジェクトコスト最終予測処理の過程で生成しなくてもよい。これらの情報は、それぞれのタスクのタスク別コスト情報に記憶されているものである。
【0031】
具体的に、プロジェクトの進行状況が図7に示す場合に、当該時点におけるプロジェクト最終コスト予測処理をフローチャートに基づいて説明する。図8は、プロジェクトコスト予測装置のプロジェクト最終コスト予測処理を示すフローチャートである。
【0032】
まず、プロジェクトコスト予測装置では、プロジェクト開始前に、プロジェクト基本情報入力部1が、プロジェクトに関する基本情報の入力を受け付けて、入力されたプロジェクト基本情報をプロジェクト基本情報記憶部2に記憶する(ステップS1)。このとき、プロジェクト基本情報記憶部2に記億される内容は、図2に示す情報である。
【0033】
つぎに、タスク情報入力部3が、各タスクに関する情報の入力を受け付けて、入力されたタスク情報をタスク情報記憶部4に記憶する(ステップS2)。タスク情報入力部3は、図3に示すタスク情報において、プロジェクト開始前に、開始日、予定日および進捗率以外の項目の入力を受け付ける。開始日は、実際に当該タスクの作業を開始した日付を、終了日は、実際に当該タスクの作業を終了した日付を記入する。また、進捗率は、定期的に、またはプロジェクトコスト最終予測処理を行う時点で更新する。図7に示すプロジェクトの場合、タスク情報入力部3は、12個のタスクについてタスク情報を入力する。
【0034】
つぎに、コスト情報取得部5が、周辺システムからコスト情報を取得し、取得したコスト情報をコスト情報記憶部6に記憶する(ステップS3)。
【0035】
つぎに、タスク別コスト情報生成部9が、タスク情報記億部4からタスク情報を読み出し、また、コスト情報記憶部6からコスト情報を読み出して、タスク情報およびコスト情報を用いてタスク別コスト情報を生成し、生成したタスク別コスト情報をタスク別コスト情報記憶部10に記憶する(ステップS4)。前述のとおり、タスク別コスト情報生成部9は、タスク情報(図3参照)に、コスト情報(図4参照)の確定/見込コストに基づいて、確定コストおよび見込コストの情報を追加して、タスク別にタスク別コスト情報を生成する。図7に示すプロジェクトの場合、タスク別コスト情報生成部9は、タスク別コスト情報を12個生成する。
【0036】
このとき、確定コストおよび見込コストについては、タスクごとに、該当するコスト情報を累積して求める。すなわち、あるタスクに該当するコスト情報が5つあった場合、タスク別コスト情報生成部9は、この5つのコスト情報に記載されている確定コストおよび見込コストをそれぞれ累積する。なお、タスク別コスト情報生成部9は、見込コストについては必要に応じて減算処理を行って求める。
【0037】
つぎに、コスト計算部11は、プロジェクト基本情報記憶部2からプロジェクト基本情報を読み出し、また、タスク別コスト情報記憶部10からタスク別コスト情報を読み出す(ステップS5)。そして、コスト計算部11は、読み出したプロジェクト基本情報およびタスク別コスト情報を用いて、プロジェクト全体の予測コストを算出する。
【0038】
まず、コスト計算部11は、属性項目ごとに属性値別確定コストと属性値別見込コストを集計する(ステップS6)。具体的に、コスト計算部11は、プロジェクト基本情報記憶部2に記憶されているプロジェクトIDを読み出し、当該プロジェクトIDを持つ全てのタスク情報をタスク別コスト情報記憶部10から読み出す。そして、コスト計算部11は、同一のプロジェクトIDを持つタスク情報について、確定コストおよび見込コストを、属性項目A内の属性値Ai(i=1、2、3、4)ごとに集計する。属性項目Aの場合は、次の式(1)、(2)のようにそれぞれ集計する。
【0039】
KAi=属性項目Aに属性値Aiを持つタスクの確定コストの合計値 …(1)
MAi=属性項目Aに属性値Aiを持つタスクの見込コストの合計値 …(2)
【0040】
具体的に、図7に示すプロジェクトにおいては、以下のようになる。
KA1=330000+550000+60000=940000
MA1=0+0+10000=10000
KA2=320000+240000+0=560000
MA2=0+30000+0=30000
KA3=140000+0+0=140000
MA3=50000+0+0=50000
KA4=30000+0+0=30000
MA4=0+0+0=0
【0041】
同様に、コスト計算部11は、読み出した同じコスト情報に対して、属性項目Bについても、確定コストおよび見込コストを、属性項目B内の属性値Bj(j=1、2、3)ごとに集計する。属性項目Bの場合は、次の式(3)、(4)のようにそれぞれ集計する。
【0042】
KBj=属性項目Bに属性値Bjを持つタスクの確定コストの合計値 …(3)
MBj=属性項目Bに属性値Bjを持つタスクの見込コストの合計値 …(4)
【0043】
具体的に、図7に示すプロジェクトにおいては、以下のようになる。
KB1=330000+320000+140000+30000=820000
MB1=0+0+50000+0=50000
KB2=550000+240000+0+0=790000
MB2=0+30000+0+0=30000
KB3=60000+0+0+0=60000
MB3=10000+0+0+0=10000
【0044】
なお、属性項目AおよびBによるコスト集計は、各属性項目内の分類が異なるだけであり、集計対象のコスト情報は同一である。そのため、KAiの合計(ΣKAi)とKBjの合計(ΣKBj)は同一の値(1670000)をとり、MAiの合計(ΣMAi)とMBjの合計(ΣMBj)は同一の値(90000)をとる。
【0045】
つぎに、コスト計算部11は、完了済みタスクおよび実行中タスクの完了部分に対する予算コストを集計する(ステップS7)。ここでは、完了済みタスクは、タスクT11、タスクT12、タスクT21であり、実行中タスクは、タスクT13、タスクT22、タスクT31、タスクT41である。
【0046】
コスト計算部11は、ステップS6同様に、属性項目A、Bごとに集計する。このとき、確定コストおよび見込コストと対比すべき予算コストは、完了済みタスクおよび実行中タスクの完了部分に対する予算コスト(すなわち、使用済みであると予想されるコスト)であるので、進捗ベースを合わせるために、各タスクの予算コストに進捗率を乗じた値を用いる。具体的に、当該プロジェクトに関するタスク情報レコードを用いて、属性項目A、Bについて、それぞれ、次の式(5)、(6)のように集計する。
【0047】
YAi=属性項目Aに属性値Aiを持つタスクの(予算コスト×進捗率)の合計値
…(5)
YBj=属性項目Bに属性値Bjを持つタスクの(予算コスト×進捗率)の合計値
…(6)
【0048】
具体的に、図7に示すプロジェクトにおいては、以下のようになる。
YA1=300000×1+500000×1+200000×0.4=880000
YA2=300000×1+500000×0.5+200000×0=550000
YA3=300000×0.6+500000×0+200000×0=180000
YA4=300000×0.1+500000×0+200000×0=30000
YB1=300000×1+300000×1+300000×0.6
+300000×0.1=810000
YB2=500000×1+500000×0.5+500000×0
+500000×0=750000
YB3=200000×0.4+200000×0+200000×0
+200000×0=80000
【0049】
つぎに、コスト計算部11は、ステップS6、S7で求めた値を用いて、属性項目AおよびBの属性値別の効率指数を算出する(ステップS8)。それぞれの効率指数は、次の式(7)、(8)によって算出する。
【0050】
SAi=属性項目Aの属性値Aiの効率指数=(KAi+MAi)/YAi…(7)
SBj=属性項目Aの属性値Bjの効率指数=(KBj+MBj)/YBj…(8)
【0051】
具体的に、図7に示すプロジェクトにおいては、以下のようになる。
SA1=(KA1+MA1)/YA1=1.08
SA2=(KA2+MA2)/YA2=1.07
SA3=(KA3+MA3)/YA3=1.06
SA4=(KA4+MA4)/YA4=1
SB1=(KB1+MB1)/YB1=1.07
SB2=(KB2+MB2)/YB2=1.09
SB3=(KB3+MB3)/YB3=0.86
【0052】
つぎに、コスト計算部11は、実行中のタスクについて、未完了部分に該当する予定コストを計算する(ステップS9)。完了済みおよび実行中(完了部分)のコスト効率と同等の効率でコストが発生すると想定し、予算コストに対して、属性項目Aおよび属性項目Bの属性値別の効率指数を乗じた値をコスト効率とする。具体的には、進捗率が1以外のタスクについて、以下の式(9)のように計算する。
【0053】
Pij=属性値Ai、属性値Bjを持つタスクTijの予定コスト
=タスクTijの予算コスト×(1−進捗率)×SAi×SBj …(9)
【0054】
具体的に、図7に示すプロジェクトにおいては、以下のようになる。
P13=200000×(1−0.4)×SA1×SB3=113352.3
P22=500000×(1−0.5)×SA2×SB2=293212.1
P23=200000×(1−0)×SA2×SB3=187727.3
P31=300000×(1−0.6)×SA3×SB1=136049.4
P32=500000×(1−0)×SA3×SB2=577037
P33=200000×(1−0)×SA3×SB3=184722.2
P41=300000×(1−0.1)×SA4×SB1=290000
P42=500000×(1−0)×SA4×SB2=546666.7
P43=200000×(1−0)×SA4×SB3=175000
【0055】
そして、コスト計算部11は、算出した確定コスト、見込コスト、および予定コストをそれぞれ加算し、加算した総合計値をプロジェクトの最終コスト予測値とする(ステップS10)。具体的には以下の様に、確定コスト合計値K、見込コスト合計値M、および予定コスト合計値Pを求めて、これらの合計値を加算して、プロジェクト最終コスト予測値Tとする。
【0056】
確定コスト合計値K=ΣKAiまたはΣKBj …(10)
見込コスト合計値M=ΣMAiまたはΣMBj …(11)
予定コスト合計値P=ΣPij …(12)
プロジェクト最終コスト予測値T=K+M+P …(13)
【0057】
具体的に、図7に示すプロジェクトにおいては、以下のようになる。
確定コスト合計値K=ΣKAi=ΣKBj=1670000
見込コスト合計値M=ΣMAi=ΣMBj=90000
予定コスト合計値P=ΣPij=P13+P22+P23+P31+P32+P33
+P41+P42+P43=2503767
プロジェクト最終コスト予測値T=K+M+P=4263767
【0058】
プロジェクトコスト予測装置は、読み出したプロジェクト基本情報とともに上記算出したプロジェクト最終コスト予測値を図示しない表示部等に出力する。なお、表示する際には、効率指数等の途中の計算過程の値も合わせて表示してもよい。
【0059】
これにより、プロジェクトコスト予測装置は、未着手または実行中(未完了部分)タスクに対する予定コストについて、類似する属性情報を持つ完了済みタスクおよび実行中(完了部分)タスクのコスト効率を適用することで、完了済みタスクおよび実行中(完了部分)タスクが与える未着手または実行中(未完了部分)タスクの影響範囲を、関連するタスクに限定することができる。
【0060】
具体的には、タスクT12(機能1、プログラム開発)で異常が発生していた場合、その影響はタスクT13(機能1、テスト)、タスクT22(機能2、プログラム開発)、タスクT32(機能3、プログラム開発)、タスクT42(機能4、プログラム開発)に及ぶが、タスクT23(機能2、テスト)、タスクT33(機能3、テスト)、タスクT43(機能4、テスト)には直接の影響は及ばない。
【0061】
なお、ステップS3において、周辺の外部システムからコスト情報を取得したときに、取得したファイルにタスクが割り当てられていなかった場合には、別途、タスクIDを付与することも可能である。
【0062】
図9は、タスク未割り当てのコスト情報を取得したときのタスクID入力処理を示すフローチャートである。まず、コスト情報取得部5は、周辺の外部システムからコスト情報を取得し(ステップS31)、取得したコスト情報にタスクIDが割り当てられていなかった場合には、当該コスト情報をタスク未割当情報記憶部7に記憶する(ステップS32)。
【0063】
つぎに、タスク割当入力部8が、タスク未割当情報記憶部7から、タスクIDが割り当てられていなかったタスク未割り当てコスト情報を読み出し、外部からのタスクIDの割り当てを受け付けて、当該タスク未割り当てコスト情報にタスクIDを入力する(ステップS33)。そして、タスクIDが入力されたコスト情報をコスト情報記憶部6へ記憶する(ステップS34)。
【0064】
実運用上、プロジェクトに関係する各部門が自部門で発生したコストを管理するときの区分けが、必ずしもプロジェクトコストを管理するシステムと一致しない場合がある。このように、タスクIDが未割り当てのコスト情報についても、タスクIDを割り当てた後に通常の処理フローに戻すことができるため、発生したコスト情報のうちタスクが不明確なデータを破棄する事態を回避することができる。
【0065】
以上説明したように、本実施の形態では、プロジェクトコスト予測装置は、未着手タスクおよび実行中(未完了部分)タスクの予定コストを予測する場合に、機能フェーズや作業工程によって分類できる種別ごとに、完了済みタスクおよび実行中(完了部分)タスクのコスト効率を求め、求めたコスト効率を用いて予測することとした。これにより、完了済みタスクおよび実行中(完了部分)タスクが与える未着手タスクおよび実行中(未完了部分)タスクの影響範囲を、関連するタスクに限定することができ、プロジェクト最終コスト予測を高い精度で行うことができる。
【0066】
なお、図10は、本実施の形態にかかるプロジェクトコスト予測装置としての機能を備え、本実施の形態のプロジェクトコスト予測プログラムを実行可能な電子計算機の構成例を示す図である。
【0067】
この電子計算機は、たとえば、CPUを含む制御ユニット101(上記コスト情報取得部5、タスク別コスト情報生成部9、コスト計算部11に相当)と、メモリユニット102(上記プロジェクト基本情報記憶部2、タスク情報記億部4、コスト情報記憶部6、タスク未割当情報記憶部7、タスク別コスト情報記憶部10に相当)と、表示ユニット103と、入力ユニット104(上記プロジェクト基本情報入力部1、タスク情報入力部3、タスク割当入力部8に相当)と、CD−ROMドライブユニット105と、ディスクユニット106と、外部I/Fユニット107と、を備え、これらの各ユニットは、それぞれシステムバスAを介して接続されている。
【0068】
図10において、制御ユニット101は、上記プロジェクトコスト予測プログラムを実行する。メモリユニット102は、RAM、ROM等の各種メモリを含み、上記制御ユニット101が実行すべきプログラム、処理の過程で得られた必要なデータ等を記憶する。表示ユニット103は、CRTやLCD(液晶表示パネル)等で構成され、電子計算機の使用者に対して各種画面を表示する。入力ユニット104は、キーボード、マウス等で構成され、電子計算機の使用者が、各種情報の入力を行うために使用する。また、図示のCD−ROM200には、本実施の形態の処理を記述したプロジェクトコスト予測プログラムが格納されている。
【0069】
ここで、上記プロジェクトコスト予測プログラムが実行可能な状態になるまでの電子計算機の動作例について説明する。まず、上記のように構成される電子計算機には、CD−ROMドライブユニット105にセットされたCD−ROM200から、プロジェクトコスト予測プログラムがディスクユニット106にインストールされる。そして、電子計算機の起動時またはプログラムの実行時に、ディスクユニット106から読み出されたプログラムがメモリユニット102に格納される。この状態で、制御ユニット101は、メモリユニット102に格納されたプログラムにしたがって、プロジェクトコスト予測処理を実行する。
【0070】
なお、本実施の形態においては、CD−ROM200にて上記プロジェクトコスト予測プログラムを提供しているが、このプログラムの記録媒体は、これに限定されることなく、システムを構成するコンピュータに応じて、たとえば、フロッピー(登録商標)ディスク、DVD等の他の記録媒体を用いることも可能である。また、電子メール、インターネット等の伝送媒体により提供されたプログラムを用いることとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0071】
以上のように、本発明にかかるプロジェクトコスト予測装置は、プロジェクト管理に有用であり、特に、プロジェクトのコスト管理に適している。
【符号の説明】
【0072】
1 プロジェクト基本情報入力部
2 プロジェクト基本情報記憶部
3 タスク情報入力部
4 タスク情報記億部
5 コスト情報取得部
6 コスト情報記憶部
7 タスク未割当情報記憶部
8 タスク割当入力部
9 タスク別コスト情報生成部
10 タスク別コスト情報記憶部
11 コスト計算部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機能フェーズまたは作業工程でタスクを分類可能なプロジェクトの最終コストを予測するプロジェクトコスト予測装置において、
プロジェクトIDとタスクIDとタスクの進捗率とタスクの予算とタスクの機能フェーズ種別とタスクの作業工程種別とを含むタスク情報を、タスクごとに記憶するためのタスク情報記憶手段と、
プロジェクトIDとタスクIDとコスト値と、当該コスト値が確定したコストである確定コストまたは現時点で確定されていないが将来的に確定されるコストである見込コストのいずれかを区分するコスト区分と、を含むコスト情報を、発生したコストごとに外部のシステムから取得するコスト情報取得手段と、
前記取得したコスト情報を記憶するためのコスト情報記憶手段と、
前記タスク情報記憶手段から同一のプロジェクトIDが記憶されたタスク情報を全て読み出し、前記コスト情報記憶手段から同一のプロジェクトIDが記憶されたコスト情報を全て読み出し、タスク情報ごとに、当該タスク情報のタスクIDと同一のタスクIDを含むコスト情報に記憶されているコスト値をコスト区分ごとに累積した確定コスト累積値および見込コスト累積値を追加することにより、タスク別コスト情報を生成するタスク別コスト情報生成手段と、
前記タスク別コスト情報を記憶するためのタスク別コスト情報記憶手段と、
前記タスク別コスト情報記憶手段からタスク別コスト情報を読み出し、確定コスト累積値と見込コスト累積値と、進捗率および予算を用いて算出した予測コストと、を加算することによりプロジェクトの最終コスト予測値を求めるコスト計算手段と、
を備えることを特徴とするプロジェクトコスト予測装置。
【請求項2】
前記コスト計算手段は、
前記タスク別コスト情報記憶手段から同一のプロジェクトIDが記憶されたタスク別コスト情報を全て読み出して、
タスクの機能フェーズ種別および作業工程種別ごとに、各種別に属するタスクのタスク別コスト情報に記憶された確定コスト累積値、見込コスト累積値、およびタスクの予算に進捗率を乗算した値、をそれぞれ累積加算した、属性値別確定コスト、属性値別見込コスト、および属性値別使用済予想コストを求め、
タスクの機能フェーズ種別および作業工程種別ごとに、算出した属性値別確定コストに属性値別見込コストを加算した値を属性値別使用済予想コストで除算した値を当該種別の効率指数として求め、
未完了タスクの未実施部分の予算に、当該タスクが属する機能フェーズ種別の効率指数と当該タスクが属する作業工程種別の効率指数を乗算して、未完了タスクの未実施部分の予測コストを求める処理を、全ての未完了タスクについて実行し、
タスクの機能フェーズ種別または作業工程種別のいずれか一方の種別において、種別ごとの属性値別確定コストおよび種別ごとの属性値別見込コストを加算した値に、全ての未完了タスクで求めた予測コストを加算することによりプロジェクトの最終コスト予測値を求める、
ことを特徴とする請求項1に記載のプロジェクトコスト予測装置。
【請求項3】
さらに、
タスクIDが未割り当てのコスト情報を記憶するためのタスク未割当情報記憶手段と、
タスクIDの入力を外部から受け付けて、タスクIDが未割り当てのコスト情報にタスクIDを割り当てるタスク割当入力手段と、
を備え、
前記コスト情報取得手段は、取得したコスト情報のうちタスクIDが未割り当てのコスト情報を前記タスク未割当情報記憶手段へ記憶し、
前記タスク割当入力手段は、前記タスク未割当情報記憶手段からタスクIDが未割り当てのコスト情報を読み出して、当該読み出したコスト情報にタスクIDを割り当てて、当該タスクIDを割り当てたコスト情報を前記コスト情報記憶手段に記憶する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のプロジェクトコスト予測装置。
【請求項4】
機能フェーズまたは作業工程でタスクを分類可能なプロジェクトの最終コストを予測するプロジェクトコスト予測装置におけるプロジェクトコスト予測方法であって、
前記プロジェクトコスト予測装置が、
プロジェクトIDとタスクIDとタスクの進捗率とタスクの予算とタスクの機能フェーズ種別とタスクの作業工程種別とを含むタスク情報を、タスクごとに記憶するためのタスク情報記憶手段と、
プロジェクトIDとタスクIDとコスト値と、当該コスト値が確定したコストである確定コストまたは現時点で確定されていないが将来的に確定されるコストである見込コストのいずれかを区分するコスト区分と、を含むコスト情報を、発生したコストごとに記憶するためのコスト情報記憶手段と、
前記タスク情報に、当該タスクと同一タスクIDを持つコスト情報に記憶されているコスト値をコスト区分ごとに累積した確定コスト累積値および見込コスト累積値を追加したタスク別コスト情報を記憶するためのタスク別コスト情報記憶手段と、
を備える場合に、
外部のシステムから取得したコスト情報を前記コスト情報記憶手段に記憶するコスト情報取得ステップと、
前記タスク情報記憶手段から同一のプロジェクトIDが記憶されたタスク情報を全て読み出し、前記コスト情報記憶手段から同一のプロジェクトIDが記憶されたコスト情報を全て読み出し、タスク情報ごとに、当該タスク情報のタスクIDと同一のタスクIDを含むコスト情報に記憶されているコスト値をコスト区分ごとに累積した確定コスト累積値および見込コスト累積値を追加することによりタスク別コスト情報を生成し、生成したタスク別コスト情報を前記タスク別コスト情報記憶手段に記憶するタスク別コスト情報生成ステップと、
前記タスク別コスト情報記憶手段からタスク別コスト情報を読み出し、確定コスト累積値と見込コスト累積値と、進捗率および予算を用いて算出した予測コストと、を加算することによりプロジェクトの最終コスト予測値を求めるコスト計算ステップと、
を含むことを特徴とするプロジェクトコスト予測方法。
【請求項5】
前記コスト計算ステップでは、
前記タスク別コスト情報記憶手段から同一のプロジェクトIDが記憶されたタスク別コスト情報を全て読み出して、
タスクの機能フェーズ種別および作業工程種別ごとに、各種別に属するタスクのタスク別コスト情報に記憶された確定コスト累積値、見込コスト累積値、およびタスクの予算に進捗率を乗算した値、をそれぞれ累積加算した、属性値別確定コスト、属性値別見込コスト、および属性値別使用済予想コストを求め、
タスクの機能フェーズ種別および作業工程種別ごとに、算出した属性値別確定コストに属性値別見込コストを加算した値を属性値別使用済予想コストで除算した値を当該種別の効率指数として求め、
未完了タスクの未実施部分の予算に、当該タスクが属する機能フェーズ種別の効率指数と当該タスクが属する作業工程種別の効率指数を乗算して、未完了タスクの未実施部分の予測コストを求める処理を、全ての未完了タスクについて実行し、
タスクの機能フェーズ種別または作業工程種別のいずれか一方の種別において、種別ごとの属性値別確定コストおよび種別ごとの属性値別見込コストを加算した値に、全ての未完了タスクで求めた予測コストを加算することによりプロジェクトの最終コスト予測値を求める、
ことを特徴とする請求項4に記載のプロジェクトコスト予測方法。
【請求項6】
前記プロジェクトコスト予測装置が、さらに、
タスクIDが未割り当てのコスト情報を記憶するためのタスク未割当情報記憶手段、
を備え、
前記コスト情報取得ステップでは、
取得したコスト情報にタスクIDが未割り当てのコスト情報があった場合、
タスクIDが未割り当てのコスト情報を前記タスク未割当情報記憶手段へ記憶し、
前記タスク未割当情報記憶手段からタスクIDが未割り当てのコスト情報を読み出して、当該読み出したコスト情報にタスクIDを割り当てて、当該タスクIDを割り当てたコスト情報を前記コスト情報記憶手段に記憶する、
ことを特徴とする請求項4または5に記載のプロジェクトコスト予測方法。
【請求項7】
請求項4、5または6に記載のプロジェクトコスト予測方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプロジェクトコスト予測プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−258139(P2011−258139A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−134390(P2010−134390)
【出願日】平成22年6月11日(2010.6.11)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)