説明

プロセスチーズ類及びその製造方法

【課 題】
本発明は、保存性を高めたプロセスチーズ類の提供を課題とする。また、本発明は上記プロセスチーズ類の製造方法の提供を課題とする。
【解決手段】
プロセスチーズ類の遊離アミノ酸含量を0.15%以下とし、かつpHを5.5以下に調整することによって、保存性が良好なプロセスチーズ類を提供することができる。本発明によると、従来のものよりもより保存性を高めたプロセスチーズ類を提供することができ、特に、常温流通時等、より厳しい条件下において、従来品よりも組織劣化及び微生物繁殖の抑制効果が顕著である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保存性を高めたプロセスチーズ類およびその製造方法に関する。なお、本発明におけるプロセスチーズ類とは、「公正競争規約」によって定められている「プロセスチーズ」及び「チーズフード」のほか、当業界において一般的にチーズ様食品と呼ばれるプロセスチーズ類似物を全て包含するものとする。
【背景技術】
【0002】
一般的にプロセスチーズ類は0℃〜10℃の比較的低い温度帯、すなわち、一般に言うチルド輸送によって流通している。しかしながら、プロセスチーズ類は、流通・保存の過程において組織が硬く、脆くなり、食感が悪化するという組織劣化が生じる。
この組織劣化のメカニズムについては様々な研究が進められているが、そのうちもっとも大きな要素として考えられているのがpHの低下によるものである。つまり、製造直後のプロセスチーズ類は、製造時に原料であるナチュラルチーズに溶融塩を加えて加熱乳化することによって、溶融塩のイオン交換作用とキレート作用によりコロイド状リン酸カルシウムの架橋が破壊され、パラカゼインがサブミセルにまで分解して可溶化している。この時、プロセスチーズ類の組織は、その水分含量に応じた滑らかさや柔らかさを呈しており、官能上の欠点とされる硬さや脆さはない。しかし、保存中に、溶融塩として使用したリン酸塩が加水分解され、pHが低下してしまうと、サブミセルが疎水的相互作用で重合体をつくることによって可溶性タンパク質量が減少し、組織劣化が生じるというものである。このため、この組織劣化を抑制する方法としては、pHを6.0以上に調整することで、pHの低下に伴う可溶性タンパク質量の減少を抑制するという方法が知られている(特許文献1)。一方で、プロセスチーズの組織劣化は、保存中にサブミセルの開こう作用が進行することによって生じるとも言われているが、こちらについては詳細なメカニズムは明らかにされていない。
また、組織劣化抑制のために、pHを中性域まで高めた場合には、微生物が繁殖しやすくなるという問題が生じる。このため、輸送時や店頭販売時など、いわゆる流通過程において、徹底した温度管理を行う必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−209515
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、保存性を高めたプロセスチーズ類の提供を課題とする。また、本発明は上記プロセスチーズ類の製造方法の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは上記課題に対し、鋭意研究を行った結果、プロセスチーズ類の遊離アミノ酸含量とpHを調整することによって、従来のものよりも保存性を高めたプロセスチーズ類を完成させるに至った。
すなわち本発明は、遊離アミノ酸含量が0.15%以下であり、かつ、製品pHが5.5以下であるプロセスチーズ類である。
本発明はまた、使用原料チーズ中、フレッシュ系チーズを60%以上含む上記のプロセスチーズ類である。
本発明はまた、酸素透過率30cc/m2・day以下である密封性の高い包装材を用いて包装されていることを特徴とする上記のプロセスチーズ類である。
本発明はまた、遊離アミノ酸含量を0.15%以下になるよう原料チーズを配合し、製品pHが5.5以下になるよう調整した後、加熱、混合することを特徴とするプロセスチーズ類の製造方法である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によると、従来のものよりもより保存性を高めたプロセスチーズ類を提供することができる。特に、常温流通時等、より厳しい条件下において、従来品よりも組織劣化及び微生物繁殖の抑制効果が顕著である。なお、本出願において常温とは、10℃以上25℃以下の温度帯を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明のプロセスチーズ類の特徴は、遊離アミノ酸含量が0.15%以下であり、かつ、製品pHが5.5以下であることである。よって本発明のプロセスチーズ類を製造する場合には、加熱乳化直後の乳化物のpHが5.5以下でかつ遊離アミノ酸の含量が0.15%以下となるように調整する。
上記の2条件以外については、一般にプロセスチーズ類の製造に用いられる方法と同様の方法に従って製造することができる。
本発明で用いる原料チーズとしては、通常プロセスチーズの製造に用いられているナチュラルチーズであれば特に制限は無く、例えばゴーダチーズ、チェダーチーズ又はクリームチーズ等を用いることができる。しかしながら、遊離アミノ酸含量を0.15%以下になるように調整するためには、フレッシュ系チーズを組み合わせて用いることが好ましい。
溶融塩としては、チーズの製造に通常用いられる溶融塩であればいずれの溶融塩を用いてもよく、例えばモノリン酸ナトリウム、ジリン酸ナトリウム又はポリリン酸ナトリウム等のリン酸塩、更にはクエン酸ナトリウム等を例示することができる。一般的には、少なくともリン酸塩を用い、更に必要に応じてリン酸塩以外の溶融塩を併用する。なお、本発明においては、リン酸塩又はリン酸塩以外の溶融塩として、それぞれ異なる化合物の2種以上を組み合わせて用いることもできる。
加熱乳化直後の乳化物のpHを調整するために用いられるpH調整剤としては、通常プロセスチーズの製造に用いられるpH調整剤であればいずれのものでもよく、例えば重曹、乳酸、クエン酸等を挙げることができる。本発明に於いては、これらのpH調整剤を乳化物のpHが5.5以下となるように添加する。
上述したような原料ナチュラルチーズ、溶融塩、pH調整剤と水を適宜配合し、通常プロセスチーズの加熱乳化に用いられるケトル乳化釜、ステファン乳化機、サーモシリンダー等の乳化機に投入し、加熱殺菌も兼ねて80〜95℃の高温で加熱乳化した乳化物を得る。こうして得られた乳化物を目的に応じたカルトン、アルミ包材、フィルム等に充填包装し、冷却する。この時の冷却温度や冷却スピードについては特に限定はないが、微生物の増殖や組織の維持を考慮すると、通常の食品と同様、速やかに10℃以下まで冷却し、そのまま保持することが望ましい。また、より保存性を高めるためには、酸素透過率30cc/m2・day以下である密封性の高い包装材を用いることが好ましい。
【実施例1】
【0008】
オーストラリア産クリームチーズ30kgに対し、溶融塩としてポリリン酸ナトリウム300g、大豆油4500g、グラニュー糖5300g、ホエータンパク300g、澱粉945g、寒天435g、果汁1100g、フレーバー210g、色素45g、無水クエン酸90gを添加し、水分含量が50%以下になるように調整した。ステファン乳化釜にて、加熱乳化を行い、乳化物の温度が83℃となった時点で蒸気の吹き込みを終了し、酸素透過率1.5cc/m2・dayのフィルムを用い、三方ピロー包装機で充填後、10℃の冷蔵庫内に静置、冷却し、本発明のプロセスチーズ類を得た。
【0009】
[比較例1]
ニュージーランド産チェダーチーズとオーストラリア産ゴーダチーズを1:1の比率で混合した20kgのチーズに対し、溶融塩としてポリリン酸ナトリウムを520g、粉わさび100g、顆粒醤油200g、調味料60g、フレーバー80gを添加し、水分含量が44%になるように調整した。ステファン乳化釜にて、加熱乳化を行い、乳化物の温度が85℃となった時点で蒸気の吹き込みを終了し、酸素透過率1.5cc/m2・dayのフィルムを用い、三方ピロー包装機で充填後、10℃の冷蔵庫内に静置、冷却し、プロセスチーズ類を得た。
【0010】
[比較例2]
オーストラリア産クリームチーズを30kgに対し、溶融塩としてポリリン酸ナトリウムを350g、グラニュー糖8500g、加工澱粉4250g、ゼラチン2000g、脱脂粉乳2000g、ホエータンパク600g、粉末カラメル40g、フレーバー250g、重曹60gを添加し、水分含量が49%になるように調整した。ステファン乳化釜にて、加熱乳化を行い、乳化物の温度が78.5℃となった時点で蒸気の吹き込みを終了し、酸素透過率1.5cc/m2・dayのフィルムを用い、ツイスト包装機で充填したチーズを40g計量し、縦ピロー包装機で充填する。これを10℃の冷蔵庫内に静置、冷却し、プロセスチーズを得た。
【0011】
[比較例3]
オーストラリア産クリームチーズ30kg、オーストラリア産ゴーダチーズを10kgに対し、チーズパウダー4000g、寒天200g、ポリリン酸ナトリウム400gを添加し、水分含量が49%になるように調整した。ステファン乳化釜にて、加熱乳化を行い、乳化物の温度が83℃となった時点で蒸気の吹き込みを終了し、酸素透過率1.5cc/m2・dayのフィルムを用い、三方ピロー包装機で充填後、10℃の冷蔵庫内に静置、冷却し、プロセスチーズ類を得た。
【0012】
[試験例1]
こうして得られた4つのプロセスチーズ類(実施例1、比較例1〜3)を10度、25度の保温庫に入れ、1.5ヶ月、4ヶ月、7.5ヶ月保存時のpH、製品硬度を測定し、食感について官能評価を行った。
なお、これ以降の試験例においては、pH、遊離アミノ酸、食感・組織の官能評価は、以下に示す方法に従って行った。
1.pHの測定
ホモブレンダーに細断したプロセスチーズ類12gを入れ、水40gを加えた。これを10,000rpmで2 分間ホモジナイズして均質溶液とした。この均質溶液のpHをpHメーターで測定した。
2.遊離アミノ酸量の測定
試料5gに蒸留水20mlを加えて粉砕後、16%スルホサリチル酸溶液5ml及び蒸留水10mlを加えて十分攪拌した後に、3000rpmで10分間遠心分離を行い、タンパク質と脂肪を除き、さらに蒸留水で3倍希釈して分析サンプルとした。このサンプルをL-8 500型高速アミノ酸分析計(日立製作所)を用いて分析し、アミノ酸クロマトグラフ法によって遊離アミノ酸量を求めた。その操作方法や試薬の調製方法は取扱説明書に従った。
3.食感・組織官能評価
パネラー5名によりプロセスチーズ類の食感(主に硬さ及び脆さなどの組織)について評価を行った。評価は、5点;硬さや脆さは全く感じられず、滑らかな組織である、4点;硬さや脆さはほとんど感じられず、滑らかな組織である、3点;どちらともいえない、2点;硬さや脆さがやや感じられる、1点;硬さや脆さが感じられ、滑らかさがない、とした。
以上の試験結果を表1に示す。
【0013】
【表1】

【0014】
表1より遊離アミノ酸が0.15%を越えると、保存中に硬さ、脆さともに上昇した。37℃では、保存1.5ヶ月後の食感の官能評価で硬さ及び脆さが感じられ、25℃では保存4ヶ月目以降、10℃では保存7.5ヶ月目での組織劣化が顕著であった。一方、遊離アミノ酸が0.15%以下では、保存7.5ヶ月目まで、硬さの変化はなく、滑らかな食感を維持していた。
【実施例2】
【0015】
オーストラリア産クリームチーズ70kg、オーストラリア産ゴーダチーズ10kg配合したチーズに対し、溶融塩としてポリリン酸ナトリウム800g、ゼラチン2000g、増粘多糖類400g、ホエータンパク5600g、ソルビン酸カリウム80g、食塩160gを添加し、水分含量を51%とし、クエン酸でpHを4.5、5.0、5.5となるように調整した。ケトル乳化釜にて、加熱乳化を行い、乳化物の温度が88℃となった時点で蒸気の吹き込みを終了し、酸素透過率1.5cc/m2・dayのフィルムを用い、三方ピロー包装機で充填後、10℃の冷蔵庫内に静置させ、プロセスチーズ類を得た。
【0016】
[比較例4]
実施例2と同様の原料を配合した後、pHを6.0に調整した。その後実施例2と同様に過熱乳化、充填し、10℃の冷蔵庫内に静置させ、プロセスチーズ類を得た。
【0017】
[試験例2]
実施例2及び比較例4で得られたプロセスチーズ類を10℃の保温庫に入れ、5カ月間保存し、食感について官能評価を行った。結果を表2に示す。
【0018】
【表2】

【0019】
製品pHを4.5〜5.5に調整した実施例2では、良好な食感、組織を有することが確認されたが、pHが5.5より大きい場合には、硬さが増し、脆くなるといった組織劣化を生じることが明らかになった。
【実施例3】
【0020】
オーストラリア産クリームチーズ30kg、オーストラリア産ゴーダチーズを10kgに対し、チーズパウダー4000g、寒天200g、ポリリン酸ナトリウム400gを添加し、水分含量を49%とし、pHが5.0になるようにクエン酸量を調整した。ステファン乳化釜にて、加熱乳化を行い、乳化物の温度が83℃となった時点で蒸気の吹き込みを終了し、酸素透過率1.5cc/m2・dayのフィルムを用い、三方ピロー包装機で充填後、10℃の冷蔵庫内に静置、冷却し、プロセスチーズ類を得た。
【実施例4】
【0021】
原料チーズの配合をオーストラリア産クリームチーズ35kg、オーストラリア産ゴーダチーズを5kgとした以外は、実施例3と同様の副原料、製造方法を用いて、プロセスチーズ類を製造した。
【0022】
[比較例5]
原料チーズの配合をオーストラリア産クリームチーズ40kg、オーストラリア産ゴーダチーズを0kgとした以外は、実施例3と同様の副原料、製造方法を用いて、プロセスチーズ類を製造した。
【0023】
[試験例3]
実施例3、4及び比較例5で得られたプロセスチーズ類を10℃の保温庫に入れ、5カ月間保存し、食感について官能評価を行った。結果を表3に示す。
【0024】
【表3】

【0025】
遊離アミノ酸含量が、0.08、0.14である実施例3、実施例4のプロセスチーズ類では、良好な食感、組織を有することが確認されたが、遊離アミノ酸含量が0.15より大きい場合(比較例5)には、硬さが増し、脆くなるといった組織劣化を生じることが明らかになった。
【実施例5】
【0026】
オーストラリア産クリームチーズ56kg、オーストラリア産ゴーダチーズ24kgとし、原料チーズにおけるフレッシュ系チーズの配合量を70%として、溶融塩としてポリリン酸ナトリウム800g、ゼラチン2000g、増粘多糖類400g、ホエータンパク5600g、ソルビン酸カリウム80g、クエン酸60g、食塩160gを添加し、水分含量が51.5%以下になるように調整した。ケトル乳化釜にて、加熱乳化を行い、乳化物の温度が88℃となった時点で蒸気の吹き込みを終了し、酸素透過率1.5cc/m2・dayのフィルムを用い、三方ピロー包装機で充填後、10℃の冷蔵庫内に静置、冷却し、プロセスチーズ類を得た。
【実施例6】
【0027】
原料チーズの配合をオーストラリア産クリームチーズ48kg、オーストラリア産ゴーダチーズを32kgとし、原料チーズにおけるフレッシュ系チーズの配合量を60%とした以外は、実施例5と同様の副原料、製造方法を用いて、プロセスチーズ類を製造した。
【実施例7】
【0028】
原料チーズの配合をオーストラリア産クリームチーズ40kg、オーストラリア産ゴーダチーズを40kgとし、原料チーズにおけるフレッシュ系チーズの配合量を50%とした以外は、実施例5と同様の副原料、製造方法を用いて、プロセスチーズ類を製造した。
【0029】
[試験例4]
実施例5、6、7で得られたプロセスチーズ類を10℃の保温庫に入れ、5カ月間保存し、食感について官能評価を行った。結果を表4に示す。
【0030】
【表4】

【0031】
表4より、実施例5、6、7のいずれのプロセスチーズ類も良好な食感・組織を有することが確認されたが、原料チーズ中のフレッシュ系チーズ比率が高いほど、より保存中の組織劣化を抑制させ、なめらかな食感を維持できることが明らかとなった。
【実施例8】
【0032】
オーストラリア産クリームチーズ56kg、オーストラリア産ゴーダチーズ24kg配合したチーズに対し、溶融塩としてポリリン酸ナトリウム800g、ゼラチン2000g、増粘多糖類400g、ホエータンパク5600g、ソルビン酸カリウム80g、クエン酸60g、食塩160gを添加し、水分含量が51.5%以下になるように調整した。ケトル乳化釜にて、加熱乳化を行い、乳化物の温度が88℃となった時点で蒸気の吹き込みを終了し、酸素透過率1.5cc/m2・dayのフィルムを用い、三方ピロー包装機で充填後、10℃の冷蔵庫内に静置、冷却しプロセスチーズ類を得た。
【実施例9】
【0033】
実施例8と同様の配合、乳化条件で、酸素透過率30cc/ m2・dayのフィルムを用い、三方ピロー包装機で充填後、10℃の冷蔵庫内に静置、冷却しプロセスチーズ類を得た。
【実施例10】
【0034】
実施例8と同様の配合、乳化条件で、酸素透過率40cc/ m2・dayのフィルムを用い、三方ピロー包装機で充填後、10℃の冷蔵庫内に静置、冷却しプロセスチーズ類を得た。
【0035】
[試験例5]
実施例8、9、10で得られたプロセスチーズ類を10℃の保温庫に入れ、5カ月間保存し、食感について官能評価を行った。結果を表5に示す。
【0036】
【表5】

【0037】
表5より、実施例8、9、10のいずれのプロセスチーズ類も良好な食感・組織を有することが確認されたが、フィルムの酸素透過率が低い実施例10では他の二つの実施例に比較して、若干組織・食感に劣化が見られた。これは、包装材の酸素透過率は低いほど、良好な食感・組織を維持することが可能であることを示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊離アミノ酸含量が0.15%以下であり、かつ、製品pHが5.5以下であるプロセスチーズ類。
【請求項2】
使用原料チーズ中、フレッシュ系チーズを60%以上含む請求項1記載のプロセスチーズ類。
【請求項3】
酸素透過率30cc/m2・day以下である密封性の高い包装材を用いて包装されていることを特徴とする請求項1または2記載のプロセスチーズ類。
【請求項4】
遊離アミノ酸含量を0.15%以下になるよう原料チーズを配合し、製品pHが5.5以下になるよう調整した後、加熱、混合することを特徴とする請求項1〜3記載のプロセスチーズ類の製造方法。