説明

プロテアーゼ変異型

【課題】改良された熱安定性および/または改善された温度活性分布を有するノカルジオプシス (Nocardiopsis) プロテアーゼの提供
【解決手段】本発明は、好ましくは改良された熱安定性および/または改善された温度活性分布を有するノカルジオプシス (Nocardiopsis) プロテアーゼをコードする新規な三次元構造、ならびにノカルジオプシス (Nocardiopsis) プロテアーゼに対して相同性の親プロテアーゼの変異型に関する。本発明は、また、このような変異型をコードするDNA配列、組換え宿主細胞におけるそれらの産生、ならびに特に動物飼料および洗剤の分野において、前記変異型を使用する方法に関する。さらに、本発明は、改善された性質を有するプロテアーゼ変異型を発生させかつ製造する方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、新規なプロテアーゼの三次元構造、ならびに親プロテアーゼの変異型、特に改善された性質、例えば、改良された熱安定性および/または改善された温度活性分布を有する変異型に関する。本発明は、また、このような変異型をコードするDNA配列、組換え宿主細胞におけるそれらの産生、ならびに特に動物飼料および洗剤の分野において前記変異型を使用する方法に関する。さらに、本発明は、改善された性質を有するプロテアーゼ変異型を発生させかつ製造する方法に関する。好ましい親プロテアーゼはノカルジオプシス (Nocardiopsis) プロテアーゼ、例えば、配列番号2、4、6、8、10、および21の成熟ペプチド部分を含んでなるプロテアーゼである。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 株に由来するプロテアーゼ配列は、WO 88/03947、WO 01/58276、およびDK 1996 00013 (「プロテアーゼ10」、配列番号1〜2) に開示されている。
JP 2003284571-Aには、配列番号1および2として、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種TOA-1 (FERM P-18676) に由来するプロテアーゼのそれぞれアミノ酸配列および対応するDNA配列が開示されている。これらの配列はGENESEQデータベースに、それぞれ、GENESEQ no. ADF43564およびGENESEQ no. ADF43563として登録されている。
【0003】
JP 2-255081-Aには、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種の株OPC-1 (FERM P-10508) に由来するプロテアーゼが開示されているが、配列の情報は記載されていない。この株は、寄託物が抜出されたので、もはや入手可能ではない。
DD 2004328には、ノカルジオプシス・ダッソンビレイ (Nocardiopsis dassonvillei) 株ZIMET 43647に由来するタンパク質分解調製物が開示されているが、配列の情報はない。この株はもはや入手可能ではないように思われる。
【0004】
追加のノカルジオプシス (Nocardiopsis) プロテアーゼ配列は下記の文献に記載されている: PCT/DK 04/000433 (「プロテアーゼ08」、配列番号9〜10) ; PCT/DK 04/000434 (「プロテアーゼ11」、配列番号5〜6) ; PCT/DK 04/000432 (「プロテアーゼ18」、配列番号3〜4) ; およびPCT/DK 04/000435 (「プロテアーゼ35」、配列番号7〜8)。
本発明の目的は、別のプロテアーゼ、特に動物飼料および/または洗剤において使用するプロテアーゼ、特に好ましくは新規なかつ改善された性質、例えば、改良された熱安定性および/またはより高いまたはより低い最適温度を有するプロテアーゼを提供することである。
【発明の概要】
【0005】
発明の要約
本発明は、6-18; 22-28; 32-39; 42-58; 62-63; 66-76; 78-100; 103-106; 111-114; 118-131; 134-136; 139-141; 144-151; 155-156; 160-176; 179-181; および184-188から成る領域の群から選択される少なくとも1つの領域の少なくとも1つの位置における置換を含んでなる親プロテアーゼの変異型に関し、ここで
(a) この変異型はプロテアーゼ活性を有し、
(b) 各位置は配列番号2のアミノ酸1〜188に対応し、そして
(c) この変異型は少なくとも60%の配列番号2のアミノ酸1〜18に対する同一性の百分率を有する。
【0006】
本発明は、また、プロテアーゼ変異型をコードする単離された核酸配列、および前記核酸配列を含んでなる核酸構築物、ベクターおよび宿主細胞、ならびにプロテアーゼ変異型を製造する方法および使用する方法に関する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、プロテアーゼ10、プロテアーゼ18、プロテアーゼ11、プロテアーゼ35およびプロテアーゼ08 (それぞれ配列番号2、4、6、8および10の成熟ペプチド部分) の多重アラインメントであり、また、本発明のプロテアーゼ変異型、すなわち、プロテアーゼ22 (配列番号21のアミノ酸1〜188) を包含し、そして
【図2−1】図2-1は、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種NRRL 18262に由来するプロテアーゼ10の新規な三次元構造の座標を提供する。
【図2−2】図2-2は、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種NRRL 18262に由来するプロテアーゼ10の新規な三次元構造の座標を提供する。
【図2−3】図2-3は、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種NRRL 18262に由来するプロテアーゼ10の新規な三次元構造の座標を提供する。
【図2−4】図2-4は、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種NRRL 18262に由来するプロテアーゼ10の新規な三次元構造の座標を提供する。
【図2−5】図2-5は、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種NRRL 18262に由来するプロテアーゼ10の新規な三次元構造の座標を提供する。
【図2−6】図2-6は、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種NRRL 18262に由来するプロテアーゼ10の新規な三次元構造の座標を提供する。
【図2−7】図2-7は、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種NRRL 18262に由来するプロテアーゼ10の新規な三次元構造の座標を提供する。
【図2−8】図2-8は、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種NRRL 18262に由来するプロテアーゼ10の新規な三次元構造の座標を提供する。
【図2−9】図2-9は、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種NRRL 18262に由来するプロテアーゼ10の新規な三次元構造の座標を提供する。
【図2−10】図2-10は、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種NRRL 18262に由来するプロテアーゼ10の新規な三次元構造の座標を提供する。
【図2−11】図2-11は、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種NRRL 18262に由来するプロテアーゼ10の新規な三次元構造の座標を提供する。
【図2−12】図2-12は、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種NRRL 18262に由来するプロテアーゼ10の新規な三次元構造の座標を提供する。
【図2−13】図2-13は、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種NRRL 18262に由来するプロテアーゼ10の新規な三次元構造の座標を提供する。
【図2−14】図2-14は、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種NRRL 18262に由来するプロテアーゼ10の新規な三次元構造の座標を提供する。
【図2−15】図2-15は、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種NRRL 18262に由来するプロテアーゼ10の新規な三次元構造の座標を提供する。
【図2−16】図2-16は、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種NRRL 18262に由来するプロテアーゼ10の新規な三次元構造の座標を提供する。
【図2−17】図2-17は、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種NRRL 18262に由来するプロテアーゼ10の新規な三次元構造の座標を提供する。
【図2−18】図2-18は、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種NRRL 18262に由来するプロテアーゼ10の新規な三次元構造の座標を提供する。
【図2−19】図2-19は、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種NRRL 18262に由来するプロテアーゼ10の新規な三次元構造の座標を提供する。
【図2−20】図2-20は、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種NRRL 18262に由来するプロテアーゼ10の新規な三次元構造の座標を提供する。
【図2−21】図2-21は、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種NRRL 18262に由来するプロテアーゼ10の新規な三次元構造の座標を提供する。
【図2−22】図2-22は、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種NRRL 18262に由来するプロテアーゼ10の新規な三次元構造の座標を提供する。
【図2−23】図2-23は、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種NRRL 18262に由来するプロテアーゼ10の新規な三次元構造の座標を提供する。
【図2−24】図2-24は、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種NRRL 18262に由来するプロテアーゼ10の新規な三次元構造の座標を提供する。
【図2−25】図2-25は、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種NRRL 18262に由来するプロテアーゼ10の新規な三次元構造の座標を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
発明の詳細な説明
プロテアーゼ10の三次元構造
プロテアーゼ10の構造は、例えば、下記の文献に記載されているX線結晶学的方法の原理に従い解明された: X-Ray Structure Determination、Stout G. K. およびJensen L. H.、John Wiley & Sons, Inc. NY、1989。同形置換法を使用する2.2Å分解における結晶構造の座標構造は、標準的PDBフォーマットで第2図に記載されている (Protein Data Bank、Brookhaven National Laboratory、コネチカット州ブルックヘブン)。第2図のPDBファイルは、配列番号2の残基1〜188に対応するプロテアーゼ10の成熟ペプチド部分に関する。
【0009】
分子力学(DM)
分子力学 (DM) シミュレーションはタンパク質構造におけるアミノ酸の移動度を示す (下記の文献を参照のこと、McCammon JAおよびHarvey SC (1987) 、“Dynamics of proteins and nucleic acids”、Cambridge University Press)。このようなタンパク質力学は結晶学的B-ファクターに対してしばしば比較される (下記の文献を参照のこと、Stout GH. およびJensen LH (1989)、“ X-Ray Structure Determination”、Wiley)。例えば、異なる温度においてMDシミュレーションを実施することによって、温度に関係する残基の移動性がシミュレートされる。ランダム突然変異誘発について、最高の移動性または柔軟性 (ここにおいて等方的ゆらぎ) を有する領域を示唆することができる。ここで、タンパク質のある領域において見出される高い移動性をこれらの残基の置換により熱的に改良できることが理解される。
【0010】
プログラムCHARMM (Accelrys) およびHAMD (イリノイ大学、アーバナ・キャンペーン) を使用することによって、前述のプロテアーゼ10の構造を300および400KにおいてMDに付した。第2図の座標から出発して、それぞれCHARMM手順HBUILDおよびIC BUILDを使用して水素およびミッシング重質原子を建築した。次いで、全200工程についてCHARMM共役勾配 (CONJ) 最小化手順を使用して、この構造を最小化した。次いでタンパク質を70×70×70オングストロームのボックス上に置き、TIP3水分子で溶媒和した。
【0011】
合計11124の水分子を添加し、次いで下記の手順を20000工程について使用して、タンパク質座標を固定しながら、最小化した: CHARMM Adopted Basis Newton Raphson (ABNR) 最小化手順。次いでHAMDソフトウェアを使用して、このシステムを必要な温度に1 K/100工程の速度で加熱した。50ピコ秒の平衡化後、NVEアンサンブルMDを1ナノ秒間実施し、両方の工程はソフトウェアHAMDを使用して実施した。非結合相互作用について、12オングストロームのカットオフを使用した。溶媒和工程後にかつすべて引き続く工程のために、周期的境界条件を使用した。CHARMM手順COOR DYNAを使用して、等方的二乗平均平方根 (RMS) のゆらぎを計算した。
MDシミュレーションから生じた突然変異誘発の示唆された領域は次の通りである: 残基160-170、残基78-90、残基43-50、残基66-75、および残基22-28。
【0012】
変異型を製造する戦略
第2図の三次元構造および5つの知られているプロテアーゼのアラインメント (第1図の上部の5列) に基づいて、主として熱安定性の改良を期待して、アミノ酸残基の領域ならびに個々のアミノ酸置換が示唆された。
下記の領域が示唆された (請求項1参照) : 6-18; 22-28; 32-39; 42-58; 62-63; 66-76; 78-100; 103-106; 111-114; 118-131; 134-136; 139-141; 144-151; 155-156; 160-176; 179-181; および184-188。
【0013】
上記領域の下記の位置の少なくとも1つを突然変異誘発に付すことが好ましい (請求項3参照) : 6; 7; 8; 9; 10; 12; 13; 16; 17; 18; 22; 23; 24; 25; 26; 28; 32; 33; 37; 38; 39; 42; 43; 44; 45; 46; 47; 48; 49; 50; 51; 52; 53; 54; 55; 56; 58; 62; 63; 66; 67; 68; 69; 70; 71; 72; 73; 74; 75; 76; 78; 79; 80; 81; 82; 83; 84; 85; 86; 87; 88; 89; 90; 91; 92; 93; 94; 95; 96; 97; 98; 99; 100; 103; 105; 106; 111; 113; 114; 118; 120; 122; 124; 125; 127; 129; 130; 131; 134; 135; 136; 139; 140; 141; 144; 145; 146; 147; 148; 149; 150; 151; 155; 156; 160; 161; 162; 163; 164; 165; 166; 167; 168; 169; 170; 171; 172; 173; 174; 175; 176; 179; 180; 181; 184; 185; 186; 187; および/または188。
【0014】
考えられる特定の変異型は特許請求の範囲に列挙されている、すなわち、請求項4および15に記載のプロテアーゼ10、プロテアーゼ18、プロテアーゼ11、プロテアーゼ35ならびにプロテアーゼ08の変異型; 請求項16に記載のプロテアーゼ10の変異型; 請求項17に記載のプロテアーゼ18の変異型; 請求項18に記載のプロテアーゼ11の変異型; 請求項19に記載のプロテアーゼ35の変異型; および請求項20に記載のプロテアーゼ08の変異型。
【0015】
また、本発明の基礎をなす種々の概念は次のように特許請求の範囲において反映されている: 請求項5および6に記載のジサルファイド架橋による安定化; 請求項7〜8に記載のプロリン安定化; 請求項9〜10に記載の負に帯電した残基による暴露した中性残基の置換; 請求項11〜12に記載の正に帯電した残基による暴露した中性残基の置換; 請求項13に記載のタンパク質内部における嵩残基による小残基の置換; および請求項14に記載のMDシミュレーション後における突然変異誘発のために提案された領域。
【0016】
用語 「少なくとも1つ」 は、「1または2以上」を意味する、すなわち、例えば、領域の関係において: 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、または17; または、位置または置換の関係において: 1、2、3、4、5、およびその他、例えば、90まで。
特定の態様において、突然変異誘発に提案および/または付される領域の数は少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、または少なくとも17である。
他の特定の態様において、突然変異誘発に提案および/または付される領域の数は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16以下、または17以下である。
【0017】
プロテアーゼ活性を有するポリペプチド
プロテアーゼ活性を有するポリペプチド、またはプロテアーゼは、時々またペプチダーゼ、プロテイナーゼ、ペプチドヒドロラーゼ、またはタンパク質分解酵素と表示される。プロテアーゼはそのいずれかの末端で出発するポリペプチドを加水分解するエキソ型であるか、あるいはポリペプチド鎖の内部に作用するエンド型 (エンドペプチダーゼ) であることができる。エンドペプチダーゼは、問題のプロテアーゼの特異性に関係するN-末端およびC-末端でブロックされたペプチド基質に対して活性を示す。
【0018】
用語 「プロテアーゼ」 は、ペプチド結合を加水分解する酵素として本明細書において定義される。また、プロテアーゼのこの定義は、本明細書において使用するとき、用語「親プロテアーゼ」および「プロテアーゼ変異型」のプロテアーゼ部分に適用される。用語「プロテアーゼ」 は、EC 3.4酵素グループ (そのサブクラスの各々を包含する) に属する酵素を包含する。EC番号は下記の文献に記載されている: Enzyme Nomenclature 1992、NC-IUBMB、Academic Press、カリフォルニア州サンディゴ、下記を含む: それぞれ下記の文献に発表されている付録1〜5、Eur. J. Biochem. 1994、223、1-5; Eur. J. Biochem. 1995、232、1-6; Eur. J. Biochem. 1996、237、1-5; Eur. J. Biochem. 1997、250、1-6; およびEur. J. Biochem. 1999、264、610-650。命名法は規則的に補充されかつ更新されている: 例えば、下記を参照のこと: World Wide Web (WWW) http://chem.qmw.ac.uk/iubmb/enzyme/index,html。
【0019】
プロテアーゼは、それらの触媒的メカニズムに基づいて下記のグループに分類される: セリンプロテアーゼ (S)、システインプロテアーゼ (C)、アスパラギン酸プロテアーゼ (A)、金属プロテアーゼ (M)、および未知の、またはなお分類されていないプロテアーゼ (U)、下記の文献を参照のこと: Handbook of Proteolytic Enzymes、A.J. Barret、N.D. Rawlings、J.F. Woessner (編者)、Academic Press (1998)、特に総括的序論の部分。
【0020】
特定の態様において、本発明のおよび本発明に従い使用するための親プロテアーゼおよび/またはプロテアーゼ変異型は、下記から成る群から選択される:
(a) EC 3.4.-.-酵素グループに属するプロテアーゼ;
(b) 上記HandbookのSグループに属するセリンプロテアーゼ;
(c1) プロテアーゼファミリーS2Aのセリンプロテアーゼ;
(c2) 下記の文献に記載されているプロテアーゼファミリーS1Eのセリンプロテアーゼ: Biochem. J. 290: 205-218 (1993) およびMEROPSプロテアーゼデータベース、発表6.20、2004年3月24日、 (www.merops.ac.uk)。このデータベースは下記の文献に記載されている: Rawlings N.D.、O’Brien E.A.およびBarret A.J. (2002) MEROPS: プロテアーゼデータベース。Nucleic Acids Res. 30、343-346。
【0021】
所定のプロテアーゼがセリンプロテアーゼ、およびファミリーS2Aプロテアーゼであるかどうかを決定するために、上記Handbookおよびその中に示されている原理を参照することができる。このような決定はプロテアーゼのすべてのタイプについて実施することができ、このようなタイプは天然に存在するプロテアーゼまたは野生型のプロテアーゼ; または遺伝子操作されたプロテアーゼまたは合成プロテアーゼである。
【0022】
プロテアーゼ活性は基質を使用するアッセイを使用して測定することができ、問題のプロテアーゼの特異性に関係するペプチド結合を包含する。同様に、アッセイのpHおよび温度は問題のプロテアーゼに適合させるべきである。アッセイpH値の例は、pH 2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12である。アッセイ温度の例は、30、35、40、45、50、55、60、65、70、80、90、または95℃である。プロテアーゼ基質の例は、カゼイン、例えば、アズリン架橋カゼイン (Azurine-Crosslilnked Casein) (AZCL-カゼイン) である。適当なプロテアーゼアッセイの例は実験の部に記載されている。
【0023】
親プロテアーゼ
親プロテアーゼは、プロテアーゼ変異型が由来するか、あるいは由来することができるプロテアーゼである。本発明の目的に対して、生ずるプロテアーゼ変異型がプロテアーゼ10、すなわち、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種NRRL 18262に由来しかつ配列番号2のアミノ酸1〜188を含んでなるプロテアーゼに対して相同的であるかぎり、任意のプロテアーゼを親プロテアーゼとして使用することができる。
【0024】
特定の態様において、親プロテアーゼもまたプロテアーゼ10に対して相同的である。
本発明の関係において、相同的は配列番号2、すなわち、プロテアーゼ10の成熟ペプチドのアミノ酸1〜188に対して少なくとも60%の同一性を有することを意味する。相同性は「アミノ酸の相同性」と題する節において総括的に後述するようにして決定される。
親プロテアーゼは野生型または天然に存在するポリペプチド、またはそのアレレ変異型、またはプロテアーゼ活性を有するそのフラグメント、特にその成熟部分であることができる。また、それはその変異型および/または遺伝子操作されたまたは合成ポリペプチドであることができる。
【0025】
特定の態様において、野生型親プロテアーゼは次の通りである: i) 細菌のプロテアーゼ; ii) アクチノバクテリア (Actinobacteria) 門のプロテアーゼ; iii) アクチノバクテリア (Actinobacteria) 綱のプロテアーゼ; iv) アクチノバクテリア (Actinobacteria) 目のプロテアーゼ; v) ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 科のプロテアーゼ; vi) ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 属のプロテアーゼ; v)ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 科のプロテアーゼ; および/またはvii) ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種のプロテアーゼ、例えば、下記に由来するプロテアーゼ: ノカルジオプシス・アルバ (Nocardiopsis alba)、ノカルジオプシス・アンタクチカ (Nocardiopsis antarctica)、ノカルジオプシス・コンポスタ (Nocardiopsis composta)、ノカルジオプシス・ダッソンビレイ (Nocardiopsis dassonvillei)、ノカルジオプシス・エクスハランス (Nocardiopsis exhalans)、ノカルジオプシス・ハロフィラ (Nocardiopsis halophila)、ノカルジオプシス・ハロトレランス (Nocardiopsis halotolerans)、ノカルジオプシス・クンサネンシス (Nocardiopsis kunsanensis)、ノカルジオプシス・リステリ (Nocardiopsis listeri)、ノカルジオプシス・ルセンテンシス (Nocardiopsis lucentensis)、ノカルジオプシス・メタリカス (Nocardiopsis metallicus)、ノカルジオプシス・プラシナ (Nocardiopsis prasina)、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種、ノカルジオプシス・シンネマタフォルマンス (Nocardiopsis synnemataformans)、ノカルジオプシス・トレハロシ (Nocardiopsis trehalosi)、ノカルジオプシス・トロピカ (Nocardiopsis tropica)、ノカルジオプシス・ウミジスコレ (Nocardiopsis umidischolae)、またはノカルジオプシス・キシンジアンゲンシス (Nocardiopsis xinjiangensis)。
【0026】
このような株の例は次の通りである: ノカルジオプシス・アルバ (Nocardiopsis alba) DSM 15647 (プロテアーゼ08の野生型プロデューサー)、ノカルジオプシス・ダッソンビレイ (Nocardiopsis dassonvillei) NRRL 18133 (WO 88/03947に記載されているプロテアーゼM58-1の野生型プロデューサー)、ノカルジオプシス・ダッソンビレイ (Nocardiopsis dassonvillei) 亜種ダッソンビレイ (dassonvillei) DSM 43235 (プロテアーゼ18の野生型プロデューサー)、ノカルジオプシス・プラシナ (Nocardiopsis prasina) DSM 15648 (プロテアーゼ11の野生型プロデューサー)、ノカルジオプシス・プラシナ (Nocardiopsis prasina) DSM 15649 (プロテアーゼ36の野生型プロデューサー)、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種NRRL 18262 (プロテアーゼ10の野生型プロデューサー)、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種FERM P-18676 (JP 2003284571-Aに記載されている)。
【0027】
これらの種の株はある数の微生物株保存機関、例えば、下記の保存機関において公的にアクセス可能である: American Type Culture Collection (ATCC)、Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellulturen GmbH (DSMZ)、Centraalbureau Voor Schimmelcultures (CBS)、およびAgricultural Research Service Patent Culture Collection、Northern Regional Research Center (NRRL)、例えば、ノカルジオプシス・ダッソンビレイ (Nocardiopsis dassonvillei) 亜種ダッソンビレイ (dassonvillei) DSM 43235はDSMZ (Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH、ドイツ国ブラウシュウェイグ) から公的に入手可能である。
【0028】
さらに、このようなポリペプチドは適当なプローブを使用して同定し、そして他の源、例えば、自然 (例えば、土壌、堆肥、水、およびその他) から単離された微生物またはDNAから得ることができる。自然の生息地から微生物またはDNAを単離する技術はこの分野においてよく知られている。次いで、他の微生物のゲノムDNAまたはcDNAライブラリーを同様にスクリーニングすることによって、核酸配列を誘導することができる。いったんポリペプチドをコードする核酸配列が1または2以上のプローブを使用して検出されると、配列を当業者に知られている技術により単離またはクローニングすることができる (例えば、下記の文献を参照のこと: Sambrook 他、1989、前掲)。
【0029】
親プロテアーゼは、上に言及した任意のアミノ酸配列の成熟部分であることができる。成熟部分は成熟アミノ酸配列を意味し、潜在的シグナルペプチド部分および/またはプロペプチド部分が切断された後、残留するアミノ酸配列の部分を意味する。プロテアーゼ08、11、18、22および35の各々の成熟部分は、添付した配列リストにおいて特定されている。
【0030】
また、親プロテアーゼは、特定したアミノ酸配列のフラグメント、すなわち、このアミノ酸配列のアミノ末端および/またはカルボキシル末端から欠失された1または2以上のアミノ酸を有するポリペプチドであることができる。1つの態様において、フラグメントは少なくとも80、または少なくとも90、または少なくとも100、または少なくとも110、または少なくとも120、または少なくとも130、または少なくとも140、または少なくとも150、または少なくとも160、または少なくとも170、または少なくとも180、または少なくとも185アミノ酸残基を含有する。
【0031】
また、親プロテアーゼはアレレ変異型であることができ、ここでアレレは同一染色体遺伝子座を占有する遺伝子の2またはそれ以上の選択的形態の存在を意味する。アレレの異形は突然変異を通して自然に生じ、そして集団内で多形性を生ずることがある。遺伝子の突然変異はサイレント (コード化されたポリペプチドにおける変化なし) であるか、あるいは変更されたアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードすることができる。ポリペプチドのアレレ変異型は、遺伝子のアレレ変異型によりコードされるポリペプチドである。
【0032】
他の態様において、親プロテアーゼは遺伝子操作されたプロテアーゼ、例えば、1または2以上のアミノ酸の置換、欠失、および/または挿入を含んでなる、上に言及した野生型または天然の親プロテアーゼの変異型であることができる。換言すると、親プロテアーゼはそれ自体プロテアーゼ変異型、例えば、プロテアーゼ22であることができる。このような親プロテアーゼのアミノ酸配列は、1または2以上のアミノ酸残基の挿入または欠失および/または1または2以上のアミノ酸残基の異なるアミノ酸残基による置換により特定されるアミノ酸配列と異なることがある。アミノ酸変化は、小さい、または主要な特質であることができる。
【0033】
主要な特質のアミノ酸変化は、例えば、改善された性質を有する本発明の変異型プロテアーゼを生ずるものである。他の特定の態様において、アミノ酸変化は小さい特質を有する、すなわち、下記の変化である: タンパク質のフォールディングおよび/または活性に影響を有意に与えない保存的アミノ酸置換; 小さい欠失、典型的には1〜約30アミノ酸の欠失; 小さいアミノ末端またはカルボキシル末端のエクステンション、例えば、アミノ末端のメチオニン残基; 約20〜25残基までの小さいリンカーペプチド; または正味電荷または他の機能の変化により精製を促進する小さいエクステンション、例えば、ポリヒスチジントラクト、抗原性エピトープまたは結合性ドメイン。
【0034】
保存的置換の例は下記のグループ内に存在する: 塩基性アミノ酸 (アルギニン、リシンおよびヒスチジン)、酸性アミノ酸 (グルタミン酸およびアスパラギン酸)、極性アミノ酸 (グルタミンおよびアスパラギン)、疎水性アミノ酸 (ロイシン、イソロイシンおよびバリン)、芳香族アミノ酸 (フェニルアラニン、トリプトファンおよびチロシン)、および小さいアミノ酸 (グリシン、アラニン、セリン、トレオニンおよびメチオニン)。一般的に比活性を変更しないアミノ酸置換はこの分野において知られており、そして、例えば、下記の文献に記載されている: H. NeurathおよびR.L. Hill、1979、The Proteins、Academic Press、New York。最も普通に存在する交換は次の通りである: Ala/Ser、Val/Ile、Asp/Glu、Thr/Ser、Ala/Gly、Ala/Thr、Ser/Asn、Ala/Val、Ser/Gly、Tyr/Phe、Ala/Pro、Lys/Arg、Asp/Asn、Leu/Ile、Leu/Val、Ala/Glu、およびAsp/Glyならびにこれらの逆。
【0035】
遺伝子操作された親プロテアーゼのなおそれ以上の例は、人間により設計され、天然に存在しないことが期待される、合成プロテアーゼである。EP 897985には、コンセンサスタンパク質を製造する方法が開示されている。シャッフルドプロテアーゼは合成または遺伝子操作された親プロテアーゼの他の例であり、これらはこの分野において一般に知られているように、例えば、部位特異的突然変異誘発により、PCR (PCR反応においてプライマーの1つとして必要な突然変異を含有するPCRフラグメントを使用する) により、またはランダム突然変異誘発により製造することができる。また、合成プロテアーゼの関係において、任意のハイブリッドまたはキメラプロテアーゼ、すなわち、少なくとも2つのプロテアーゼに由来する部分的アミノ酸配列の組合わせを含んでなるプロテアーゼが包含される。遺伝子のシャッフリングは、例えば、WO 95/22625およびWO 96/00343に記載されている。
【0036】
プロテアーゼ遺伝子の組換えは、下記の文献に記載されているように合成シャフリングにより、親の特異的配列に対して独立に実施することができる: Ness J.E. 他、Nature Biotechnology、Vol. 20 (12)、pp. 1251-1255、2002。この参考文献に従い、親プロテアーゼの組の中に見出されるすべてのアミノ酸の可能性を提供するようにそれらのDNA配列が縮重されている合成オリゴヌクレオチドを設計し、そして遺伝子を組立てた。シャッフリングを全長の配列についてまたは配列の一部分のみについて実施し、次いで後に遺伝子の残部と組合わせて全長の配列を得ることができる。プロテアーゼ10、18、11、35、08および22 (配列番号2、4、6、8、10、および21; 特にそれらの成熟部分) と表示するプロテアーゼの2、3、4、5またはすべての6つは、前述したように、シャッフリングして本発明の追加のプロテアーゼを提供することができる、このような親プロテアーゼの特定の例である。
【0037】
それ以上の特定の態様において、親プロテアーゼは、それぞれ、特定したアミノ酸配列、またはそれらのアレレ変異型; プロテアーゼ活性を有するそれらのフラグメントを含んでなるか、あるいはから成る。
【0038】
なおそれ以上の特定の態様において、本発明のプロテアーゼ変異型は下記と同一ではない: (i) 配列番号2のアミノ酸1〜188、配列番号4のアミノ酸1〜188、配列番号6のアミノ酸1〜188、配列番号8のアミノ酸1〜188、配列番号10のアミノ酸1〜188; (ii) 配列番号2のアミノ酸1〜188; (iii) 置換T87Aをもつ配列番号2のアミノ酸1〜188; (iv) 配列番号4のアミノ酸1〜188; (v) 配列番号6のアミノ酸1〜188; (vi) 配列番号8のアミノ酸1〜188; (vii) 配列番号10のアミノ酸1〜188; (viii) ノカルジオプシス・ダッソンビレイ (Nocardiopsis dassonvillei) NRRL 18133に由来するプロテアーゼ; (ix) JP 2003284571-Aに開示されている配列番号2のアミノ酸1〜188を有するプロテアーゼ; (x) no. ADF 43564をもつGENESEQに登録された配列を有するプロテアーゼ; (xi) 配列番号2としてDK特許出願no. 2004 00969に開示されているプロテアーゼ、特にその成熟部分; (xii) 配列番号4としてDK特許出願no. 2004 00969に開示されているプロテアーゼ、特にその成熟部分; (xiii) 配列番号6としてDK特許出願no. 2004 00969に開示されているプロテアーゼ、特にその成熟部分; (xiv) 配列番号8としてDK特許出願no. 2004 00969に開示されているプロテアーゼ、特にその成熟部分; (xv) 配列番号10としてDK特許出願no. 2004 00969に開示されているプロテアーゼ、特にその成熟部分; (xvi) 配列番号12としてDK特許出願no. 2004 00969に開示されているプロテアーゼ、特にその成熟部分; および/または少なくとも60%の配列番号2に対する同一性の百分率を有する任意の先行技術のプロテアーゼ。
【0039】
微生物の分類学
分類学に関する問題は、分類学のデータベース、例えば、インターネットサイトhttp://www.ncbi.nim.nih.gov/Taxonomyhome.html/において入手可能であるNCBI分類学のブラウザーを調べるか、および/または分類学のハンドブックを調べることによって解決できる。本発明の目的に対して、分類学は下記の章に従うことが好ましい: The road map to the Manual、G.M. GarrityおよびJ.G. Holt著、Bergey’s Manual of Systematic Bacteriology、2001、第2版、Vol. 1、David R. Bone、Richard W. Castenholz。
【0040】
アミノ酸の相同性
本発明は、プロテアーゼ、すなわち、配列番号2のアミノ酸1〜188に対してある程度の同一性を有する親プロテアーゼ、および/またはプロテアーゼ変異型に関し、このような親プロテアーゼおよび/またはプロテアーゼ変異型を以後において「相同的プロテアーゼ」と表示する。
【0041】
本発明の目的に対して、2つのアミノ酸配列間の同一性の程度、ならびに2つのヌクレオチド配列間の同一性の程度は、Needleman-Wunschアラインメント (すなわち、包括的アラインメント) であるプログラム「align」により決定される。このプログラムは、ポリペプチド、ならびに核酸配列のアラインメントに使用される。デフォルトスコアリングマトリックスBLOSUM 50をポリペプチドのアラインメントに使用し、そしてデフォルト同一性マトリックスをヌクレオチドのアラインメントに使用する。ギャップの第1残基のペナルティーはポリペプチドについて-12、そしてヌクレオチドについて-16である。ギャップのそれ以上のペナルティーはポリペプチドについて-2、そしてヌクレオチドについて-4である。
【0042】
「align」はFASTAパッケージバージョンv20u6の一部分であり (下記の文献を参照のこと、W.R. PearsonおよびD.J. Lipman (1988) 、“Improved Tools for Biological Sequence Analysis”、PNAS 85: 2444-2448、およびW. R. Pearson (1990) “Rapid and Sensitive Sequence Comparison with FASTP and FASTA”、Methods in Enzymology 183: 63-98) 。FASTAタンパク質アラインメントは、ギャップサイズに対する制限なしに、Smith-Watermanアルゴリズムを使用する (下記の文献を参照のこと、“Smith-Waterman algorithm”、T.F. SmithおよびM.S. Waterman (1981) J. Mol. Biol. 147: 195-197) 。
【0043】
タンパク質配列の多重アラインメントは、“ClustalW”を使用して実施することができる (Thompson J.D.、Higgins D.G.およびGibson T.J. (1994) CLUSTAL W: improving the sensitivity of progressive multiple sequence alignment through sequence weighting, positions-specific gap penalties and weight matrix choice, Nucleic Acids Research、22: 4673-4680)。DNA配列の多重アラインメントは、鋳型としてタンパク質アラインメントを使用し、アミノ酸をDNA配列からの対応するコドンで置換することによって実施することができる。
【0044】
特定の態様において、相同的プロテアーゼは、配列番号2のアミノ酸1〜188に対して少なくとも60%、62%、64%、66%、68%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または少なくとも99%の同一性の程度を有するアミノ酸配列を有する。
別の態様において、相同的プロテアーゼは配列番号2に対して少なくとも50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、または少なくとも59%の同一性の程度を有するアミノ酸配列を有する。
【0045】
他の特定の態様において、親プロテアーゼおよび/またはプロテアーゼ変異型は、特定したアミノ酸配列、例えば、配列番号2のアミノ酸1〜188と75、74、73、72、71、70、69、68、67、66、65、64、63、62、61、60、59、58、57、56、55、54、53、52、51、50、49、48、47、46、45、44、43、42、41、40、39、38、37、36、35、34、33、32、31、30、29、28、27、26、25、24、23、22、21、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3以下だけ、2以下だけ、またはわずかに1だけ異なる成熟アミノ酸配列を含んでなる。
【0046】
なおそれ以上の特定の態様において、親プロテアーゼおよび/またはプロテアーゼ変異型は、特定したアミノ酸配列、例えば、配列番号2のアミノ酸1〜188と少なくとも75、74、73、72、71、70、69、68、67、66、65、64、63、62、61、60、59、58、57、56、55、54、53、52、51、50、49、48、47、46、45、44、43、42、41、40、39、38、37、36、35、34、33、32、31、30、29、28、27、26、25、24、23、22、21、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3だけ、少なくとも2だけ、または1だけ異なる成熟アミノ酸配列を含んでなる。
【0047】
核酸のハイブリダイゼーション
別法において、相同的親プロテアーゼ、ならびに変異型プロテアーゼは、非常に低いストリンジェンシイの条件下に、好ましくは低いストリンジェンシイ条件下に、より好ましくは中程度のストリンジェンシイ条件下に、より好ましくは中程度〜高いストリンジェンシイの条件下に、さらにより好ましくは高いストリンジェンシイの条件下に、最も好ましくは非常に高いストリンジェンシイの条件下に配列番号1のヌクレオチド900〜1466、または900〜1463、またはそれらのサブ配列または相補的配列とハイブリダイゼーションする核酸配列によりコードされるとして定義することができる (J. Sambrook、E.F. Fritsch、およびT. Maniatis、1989、Molecular Cloning: A Laboratory Manual、第2版、ニューヨーク州コールドスプリングハーバー)。配列は少なくとも100ヌクレオチド、又は少なくとも200、300、400又は少なくとも500ヌクレオチドであることができる。その上、この配列は関係する酵素活性を有するポリペプチドフラグメントをコードすることができる。
【0048】
少なくとも100ヌクレオチド長さの長いプローブについて、非常に低い〜非常に高いストリンジェンシイの条件は、標準的サザンブロッティング手法に従い、42℃における5×SSPE、0.3%のSDS、200 μg/mlの剪断かつ変性サケ精子DNA、および非常に低いおよび低いストリンジェンシイについて25%のホルムアミド、中程度および中程度〜高いストリンジェンシイについて35%のホルムアミド、または高いおよび非常に高いストリンジェンシイについて50%のホルムアミド中のプレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーションとして定義される。
【0049】
少なくとも100ヌクレオチド長さの長いプローブについて、キャリヤー物質を最終的に各5分間2×SSC、好ましくは少なくとも45℃において (非常に低いストリンジェンシイ)、より好ましくは少なくとも50℃において (低いストリンジェンシイ)、より好ましくは少なくとも55℃において (中程度のストリンジェンシイ)、さらにより好ましくは少なくとも65℃において (高いストリンジェンシイ)、および最も好ましくは少なくとも70℃において (非常に高いストリンジェンシイ) 3回洗浄する。
【0050】
約15ヌクレオチド〜約70ヌクレオチドの長さである短いプローブについて、ストリンジェンシイの条件は、標準的サザンブロッティング手法に従い、BoltonおよびMcCarthy (1962、Proceedings of the National Academy of Sciences USA 48: 1390) による計算を使用して計算されたTmより5℃〜10℃低い温度において、0.9 M NaCl、0.09 M Tris-HCl、pH 7.6、6 mM EDTA、0.5% NP-40、1×デンハルト溶液、1 mM ピロリン酸ナトリウム、1 mM 一塩基性リン酸塩、0.1 mM ATP、および0.2 mgの酵母RNA/ml中のプレハイブリダイゼーション、ハイブリダイゼーション、およびハイブリダイゼーション後の洗浄として定義される。
【0051】
約15ヌクレオチド〜約70ヌクレオチドの長さである短いプローブについて、キャリヤー物質を計算されたTmより5℃〜10℃低い温度において6×SCC+0.1% SDS中で15分間1回洗浄し、そして6×SCC中で各回15分間2回洗浄する。
【0052】
位置のナンバリング
本発明の関係において、位置のナンバリングについての基準はA1で開始し、T188で終わる、配列番号2のアミノ酸1〜188、プロテアーゼ10である (第1図参照)。親プロテアーゼならびに変異型プロテアーゼは、配列番号2に比較して、すなわち、それらのN-末端および/またはC-末端にエクステンションを含む。このようなエクステンションのアミノ酸は、存在する場合、この分野において通常のように番号を付すべきである、すなわち、C-末端のエクステンションについて: 189、190、191その他、そしてN-末端のエクステンションについて: -1、-2、-3その他。
【0053】
変更、例えば、置換、欠失、挿入
本発明の関係において、プロテアーゼ変異型を親アミノ酸配列から設計し、誘導できる種々の方法の例は次の通りである: アミノ酸を他のアミノ酸で置換することができる; アミノ酸を欠失させることができる; アミノ酸を挿入することができる; ならびにこのような変更の任意の数の組合わせ。
【0054】
本発明の目的に対して、用語 「置換」 は任意の数の任意のタイプのこのような変更を包含することを意図する。これは合理的な定義である。なぜなら、例えば、欠失は所定の位置、nn、におけるアミノ酸、AA、の無 () の置換と見なすことができるからである。このような置換はAann()と表示することができる。同様に、アミノ酸、AA、より下流における、所定の位置、nn、におけるただ1つのアミノ酸、BB、の挿入は、()nnaBBと表示することができる。そして、2つのアミノ酸、BBおよびCC、がアミノ酸、AA、より下流における位置、nn、に挿入される場合、この置換 (2つの置換の組合わせ) は()nnaBB+()nnbCCと表示することができ、親配列中のアミノ酸nnとnn+1との間にこうしてつくられたギャップはロワーケースまたは下付き文字a、b、cおよびその他を前者位置の番号、ここにおいてnnに割り当てる。
【0055】
アミノ酸nnとnn+1との間のアラインメントによるギャップがつくられる場合において、第1図の多重アラインメントに新しい配列を整列させるとき、同様なナンバリング手順を用いる: ギャップの各位置は番号: nna、nnbおよびその他が割り当てられる。置換基間、例えば、置換T129E、D、Y、Q間の読点 (、) は「かまたは」を意味する、すなわち、T129はE、またはD、またはY、またはQで置換されることを意味する。置換基間のプラス記号、例えば、129D+135Pは「および」を意味する、すなわち、これらの2つの単一置換基は1つの同一プロテアーゼ変異型において組合わされる。
【0056】
本発明の関係において、用語 「置換」 は少なくとも1つの置換を意味する。少なくとも1つは1、または2、または3、または4、または5、または6、または7、または8、または9、または10、または12、または14、または15、または16、または18、または20、または22または24、または25、または28、または30、およびその他を意味し、原理的に、任意の数の置換を包含する。しかしながら、本発明の変異型は、例えば、配列番号2に対して少なくとも60%の同一性をもたなくてはならず、この百分率は前述のプログラムにより決定される。置換は請求項1に記載の任意の領域により包含される任意の位置に適用することができ、また、任意の数およびタイプのこのような置換の組合わせを含んでなる変異型も包含される。また、用語 「置換」 は、本明細書において使用するとき、欠失、ならびにエクステンション、または挿入を包含し、これらは配列番号2のアミノ酸1〜188に対応する配列の長さに付加することができる。
【0057】
さらに、用語 「置換」 は、他の19の天然のアミノ酸の任意の1つの中、または他のアミノ酸、例えば、非天然のアミノ酸の中への置換を包含する。例えば、位置22におけるアミノ酸Tの置換は下記の各々を包含する: 22A、22C、22D、22E、22F、22G、22H、22I、22K、22L、22M、22N、22P、22Q、22R、22S、22V、22W、および22Y。ところで、これは表示22Xに等しく、ここでXは任意のアミノ酸を表示する。また、これらの置換はT22A、T22C、T22X、およびその他と表示することができる。同一のことはここにおいて述べられている各々のすべての位置に同様に適用され、本明細書においてこのような置換の任意の1つを特別に包含する。
【0058】
対応する位置番号の同定
本発明の各親プロテアーゼまたは変異型プロテアーゼ中の各アミノ酸について、および/または本発明による使用について、それが対応する配列番号2のアミノ酸1〜188の配列中にアミノ酸残基を直接かつ明瞭に割り当てることが可能である。対応する残基は、プロテアーゼ10の配列を参照することによって、同一番号に割り当てられる。
【0059】
配列リストのナンバリングと関連して、第1図のナンバリングから明らかなように、プロテアーゼ10、プロテアーゼ18、プロテアーゼ11、プロテアーゼ35、プロテアーゼ08、およびプロテアーゼ22のプロテアーゼの各々の各アミノ酸残基について、配列番号2中の対応するアミノ酸残基は同一番号を有する。この番号は第1図から容易に誘導可能である。少なくともこれらの6つのプロテアーゼの場合において、番号はそれぞれのプロテアーゼの成熟部分中のこのアミノ酸残基に対して割り当てられた番号と同一である。
【0060】
親プロテアーゼまたは変異型プロテアーゼである、他のプロテアーゼ中の所定の位置について、配列番号2の対応する位置は次のように常に見出すことができる:
【0061】
他の親プロテアーゼのアミノ酸配列、または、引き続いて、変異型プロテアーゼのアミノ酸配列をSEQ-Xと表示する。配列番号2の位置Nに対応する位置は次のようにして見出される: 親プロテアーゼまたは変異型プロテアーゼのアミノ酸配列SEQ-Xを、アミノ酸の相同性と題する節において上に特定したように、配列番号2と整列させる。このアラインメントから、後述する原理を使用して、配列番号2の位置Nに対応するSEQ-X中の位置を明瞭に誘導することができる。
【0062】
SEQ-Xは問題のプロテアーゼの成熟部分である。別法において、それはまた単一のペプチド部分および/またはプロペプチド部分を包含することができ、またはそれはプロテアーゼ活性を有する成熟プロテアーゼのフラグメント、例えば、配列番号2と同一長さのフラグメントであることができ、および/または本明細書に記載するように配列番号2と整列させたとき、A1からT188に伸びるフラグメントであることができる。
【0063】
領域および位置
本発明の関係において、用語 「領域」 は親プロテアーゼのアミノ酸配列の少なくとも1つの位置を意味し、用語 「位置」 はこのようなアミノ酸配列のアミノ酸残基を表示する。1つの態様において、領域は親プロテアーゼのアミノ酸配列の1または2以上の連続する位置、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、およびその他から配列の連続する任意の数の位置までを意味する。したがって、領域は1つの位置のみから成ることができるか、あるいは領域は任意の数の連続する位置、例えば、位置no. 62および63; または位置no. 111、112、113および114から成ることができる。本発明の目的に対して、これらの2つの領域はそれぞれ62-63、および111-114と表示される。これらの領域および範囲の境界は領域の中に含まれる。
【0064】
領域はそれが含む各々かつすべての位置を特別に包含する。例えば、範囲111-114は位置111、112、113および114の各々を特別に包含する。同一のことがここにおいて述べられている他の領域に同様に適用される。
【0065】
熱安定性
本発明の目的に対して、用語 「熱安定性」 は、ある種のポリペプチドの関係において適用されるとき、このようなポリペプチドの溶融温度、Tm、を意味する。Tmは示差走査熱量測定 (DSC) を使用して10 mM リン酸ナトリウム、50 mM 塩化ナトリウム、pH 7.0中で1.5℃/分の一定速度で測定される。
【0066】
下記のTmを上記条件下に測定した: 76.5℃ (プロテアーゼ10)、83.0℃ (プロテアーゼ18)、78.3℃ (プロテアーゼ08)、76.6℃ (プロテアーゼ35)、73.7℃ (プロテアーゼ11)、および83.5℃ (プロテアーゼ22)。
熱安定性ポリペプチドについて、Tmは少なくとも83.1℃である。特定の態様において、Tmは少なくとも84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または少なくとも100℃である。
【0067】
別法において、用語 「熱安定性」 は、なおDSCを使用してpH 7.0において測定して、少なくとも73.8、または少なくとも76.7℃、または78.4℃、好ましくは74、75、76、77、78、79、80、81、82、または少なくとも83℃の溶融温度を意味する。
Tmの決定のために、SDS-PAGEにより測定して少なくとも90% (または91,92,93,94,95,96,97,または98%) の純度のポリペプチドの試料を使用することができる。なおさらに、酵素試料は、280 nmにおける吸収から決定しかつ問題の酵素のアミノ酸配列から計算した吸光係数に基づいて、0.5〜2.5 mg/mlのタンパク質 (または0.6〜2.4、または0.7〜2.2、または0.8〜2.0 mg/mlのタンパク質) の濃度を有することができる。
【0068】
DSCは必要なpH (例えば、pH 5.5、7.0、3.0、または2.5) において、例えば、1、1.5、2、3、4、5、6、7、8、9または10℃/分の一定の加熱速度で実施する。
特定の態様において、本発明のプロテアーゼ変異型は熱安定性であり、好ましくは親プロテアーゼよりも熱安定性である。この関係において、好ましい親プロテアーゼはプロテアーゼ18、またはプロテアーゼ10である。
【0069】
他の特定の態様において、本発明のプロテアーゼ変異型の培養上清は、適当には希薄であり、0.2 M Na2HPO4緩衝液中で65℃において4時間インキュベートした後、0.1 Mのクエン酸でi) pH 6.0、またはii) pH 4.0に滴定したとき、非インキュベート (凍結) 対照に関して、少なくとも20%の残留活性を示す。この活性は、実施例2に記載されているように、pH 8.5および37℃においてプロタザイム (Protazyme) AKアッセイにより測定される。それ以上の特定の態様において、残留活性は少なくとも25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、または少なくとも77%である。
【0070】
温度活性分布
特定の態様において、本発明のプロテアーゼ変異型は、例えば、プロテアーゼ10 (またはプロテアーゼ18、プロテアーゼ11、プロテアーゼ35、またはプロテアーゼ08) に比較して、改善された温度活性分布を示す。例えば、本発明のプロテアーゼ変異型は、pH 9および80℃において少なくとも0.40、好ましくは少なくとも0.45、0.50、0.55、0.60、0.65、0.70、0.75、0.80、0.85、0.90、または少なくとも0.95の相対活性を示すことができる。用語 「相対」 は、問題のプロテアーゼについて測定された最大活性を意味する。
【0071】
プロテアーゼ22について、1.000 (100%) に設定した80℃における活性に関し、そしてプロテアーゼ10について、70℃における活性は1.000 (100%) に設定される (実施例3参照)。他の例として、本発明のプロテアーゼ変異型はpH 9および90℃において少なくとも0.10、好ましくは少なくとも0.15、0.20、0.25、0.30、または少なくとも0.35の残留活性を示すことができる。特定の態様において、プロテアーゼ活性は実施例1のプロタザイムAKアッセイにより測定される。
【0072】
低アレルゲン性変異型
特別の態様において、本発明のプロテアーゼ変異型は (また) 低アレルゲン性変異型であり、人間を包含する動物に暴露したとき、減少した免疫応答を引き起こすように設計されている。用語 「免疫応答」 は、プロテアーゼ変異型に対して暴露された動物の免疫系による反応として理解すべきである。免疫応答の1つのタイプは、暴露された動物におけるIgEレベルの増加に導くアレルギー応答である。低アレルゲン性変異型はこの分野において知られている技術を使用して製造することができる。例えば、免疫応答に関係するプロテアーゼ変異型の部分またはエピトープをシールドするポリマー部分とプロテアーゼ変異型を複合化することができる。
【0073】
ポリマーとの複合化は、例えば、下記の文献に記載されているように、プロテアーゼ変異型にポリマーを化学的にin vitroカップリングすることを包含することができる: WO 96/17929、WO 98/30682、WO 98/35026、および/またはWO 99/00498。複合化は、それに対して追加的にまたは選択的にプロテアーゼ変異型に対するポリマーのin vivoカップリングを包含することができる。このような複合化は、プロテアーゼ変異型をコードするヌクレオチド配列の遺伝子操作、プロテアーゼ変異型中の追加のグリコシル化部位をコードするコンセンサス配列の挿入、およびプロテアーゼ変異型をグルコシル化することができる宿主におけるプロテアーゼ変異型の発現 (例えば、WO 00/26354参照) により達成することができる。
【0074】
低アレルゲン性を提供する他の方法は、プロテアーゼ変異型が自己オリゴマー化するようにプロテアーゼ変異型をコードするヌクレオチド配列を遺伝子操作すること、プロテアーゼ変異型のモノマーが他のプロテアーゼ変異型のモノマーのエピトープをシールドできるようにし、これによりオリゴマーのアレルゲン性を低下させることである。このような生成物およびそれらの調製物は、例えば、WO 96/16177に記載されている。免疫応答に関係するエピトープは、種々の方法、例えば、WO 00/26320およびWO 01/83559に記載されているファージ展示法、またはEP 561907に記載されているランダムアプローチにより同定することができる。
【0075】
いったんエピトープが同定されると、そのアミノ酸配列を既知の遺伝子操作技術、例えば、位置指定突然変異誘発 (例えば、下記の文献を参照のこと: WO 00/26320、WO 00/26354および/またはWO 00/22103) により変更して、プロテアーゼ変異型の免疫学的性質を変更することができ、および/またはポリマーの複合化はポリマーがエピトープをシールドするようにエピトープに十分に近接させて実施することができる。
【0076】
核酸の配列および構築物
本発明は、また、本発明のプロテアーゼ変異型をコードする核酸配列を含んでなる核酸配列に関する。
【0077】
用語 「単離された核酸配列」 は、他の核酸配列を本質的に含まない、例えば、アガロース電気泳動により決定して、少なくとも約20%の純度、好ましくは少なくとも約40%の純度、より好ましくは少なくとも約60%の純度、なおより好ましくは少なくとも約80%の純度、最も好ましくは少なくとも約90%の純度の核酸配列を意味する。例えば、単離された核酸配列は、核酸配列をその天然の位置からそれが再生される異なる部位に再配置するために遺伝子操作において使用される標準的クローニング手順により、得ることができる。クローニング手順は、ポリペプチドをコードする核酸配列を含んでなる必要な核酸フラグメントの切除および単離、このフラグメントのベクター分子中への挿入、および核酸配列の多数のコピーまたはクローンが複製される宿主細胞中への組換えベクターの組込みを包含する。核酸配列は、ゲノム、cDNA、RNA、半合成、合成由来、またはそれらの任意の組み合わせであることができる。
【0078】
本発明の核酸配列は、少なくとも1つの突然変異を親プロテアーゼコーディング配列またはそのサブ配列の中に導入することによって製造され、ここで突然変異体核酸配列は変異型プロテアーゼをコードする。突然変異を核酸配列の中に導入して1つのヌクレオチドを他のヌクレオチドと交換することは、この分野において知られている方法を使用する位置指定突然変異誘発により、例えば、位置指定突然変異誘発、ランダム突然変異誘発、またはドープド、スパイクド、または局在化ランダム突然変異誘発により達成することができる。
【0079】
ランダム突然変異誘発は、問題の示したアミノ酸配列に並進する遺伝子の少なくとも3部分における局在化または領域特異的ランダム突然変異誘発として、あるいは全遺伝子内で適当に実行される。オリゴヌクレオチドを使用して突然変異誘発を実行するとき、変化すべき位置におけるオリゴヌクレオチドの合成間に、オリゴヌクレオチドを3つの非親ヌクレオチドでドープまたはスパイクすることができる。ドーピングおよびスパイキングは、不必要なアミノ酸のコドンを回避するように実行することができる。ドープまたはスパイクされたオリゴヌクレオチドは、例えば、PCR、LCRまたは適当であると思われる任意のDNAポリメラーゼおよびリガーゼを使用する任意の技術により、プロテアーゼ酵素をコードするDNA中に組込むことができる。
【0080】
好ましくは、ドーピングは、各位置における野生型および突然変異の百分率が前もって定められている、「一定ランダムドーピング」を使用して実施される。さらに、ドーピングはある種のヌクレオチドの導入のために優先的に方向づけることができ、これにより1または2以上の特異的アミノ酸残基の導入が優先される。ドーピングは、例えば、各位置において90%の野生型および10%の突然変異の導入を可能とするように、実施することができる。ドーピングスキームにおける追加の考慮は、遺伝学ならびにタンパク質構造の拘束に基づく。
【0081】
ランダム突然変異誘発は、問題の親プロテアーゼの部分に好都合に局在化することができる。これは、例えば、酵素のある領域が酵素の所定の性質のために特に重要であると同定されたとき、好都合であることがある。
本発明の変異型を提供する別の方法は、例えば、WO 95/22625またはWO 96/00343に記載されているような遺伝子のシャッフリング、およびEP 897985に記載されているようなコンセンサス誘導化プロセスを包含する (より詳細については節「親プロテアーゼ」参照)。
【0082】
特定の態様において、本発明の核酸配列は下記に対して同一ではない: (i) 配列番号1のヌクレオチド900〜1466または900〜1463、配列番号3のヌクレオチド499〜1062、配列番号5のヌクレオチド496〜1059、配列番号7のヌクレオチド496〜1059、および配列番号9のヌクレオチド502〜1065; (ii) 配列番号1のヌクレオチド900〜1466; (iii) 配列番号1のヌクレオチド900〜1463; (iv) DK 1996 00013に記載されている配列番号1のヌクレオチド900〜1463; (v) 配列番号3のヌクレオチド499〜1062; (vi) 配列番号5のヌクレオチド496〜1059; (vii) 配列番号7のヌクレオチド496〜1059; (viii) 配列番号9のヌクレオチド502〜1065; (ix) ノカルジオプシス・ダッソンビレイ (Nocardiopsis dassonvillei) NRRL 18133に由来するプロテアーゼの成熟部分をコードする核酸配列; (x) JP 2003284571-Aに開示されている配列番号1の核酸配列;
【0083】
(xi) 核酸配列GENESEQ no. ADF 43563; (xii) DK特許出願no. 2004 00969に開示されている核酸配列、特にその成熟部分をコードする部分; (xiii) DK特許出願no. 2004 00969に配列番号3として開示されている核酸配列、特にその成熟部分をコードする部分; (xiv) DK特許出願no. 2004 00969に配列番号5として開示されている核酸配列、特にその成熟部分をコードする部分; (xv) DK特許出願no. 2004 00969に配列番号7として開示されている核酸配列、特にその成熟部分をコードする部分; (xvi) DK特許出願no. 2004 00969に配列番号9として開示されている核酸配列、特にその成熟部分をコードする部分; (xvii) DK特許出願no. 2004 00969に配列番号11として開示されている核酸配列、特にその成熟部分をコードする部分; および/または (xviii) 配列番号2のアミノ酸1〜188に対して少なくとも60%の同一性を有する先行技術のプロテアーゼをコードする核酸配列。
【0084】
核酸構築物
核酸構築物は、適当な宿主細胞において制御配列と適合性である条件下にコーディング配列の発現を指令する1または2以上の制御配列に作用可能に連鎖された、核酸配列を含んでなる。発現は下記のものを包含するが、これらに限定されないポリペプチドの産生に関係する任意の工程を包含することが理解されるであろう: 転写、転写後の修飾、翻訳、翻訳後の修飾、および分泌。
【0085】
発現ベクター
本発明のプロテアーゼ変異型をコードする核酸配列は、発現ベクターを使用して発現させることができる。典型的には、発現ベクターは、プロモーター、オペレーター、リボソーム結合部位、翻訳開始シグナルをコードする制御配列、および、必要に応じて、リプレッサー遺伝子または種々のアクチベーター遺伝子を包含する。
【0086】
本発明のプロテアーゼ変異型をコードするDNA配列を担持する組換え発現ベクターは、組換えDNA手法に好都合に付すことができる任意のベクターであることができ、そしてベクターの選択はそれを導入すべき宿主細胞にしばしば依存する。ベクターは、宿主細胞の中に導入するとき、宿主細胞ゲノム中に組込まれ、それが組込まれている1または2以上の染色体と一緒に複製することができるベクターであることができる。
【0087】
また、プロテアーゼ変異型は、問題の動物飼料の少なくとも1種の他の酵素、例えば、α-アミラーゼ、フィターゼ、ガラクタナーゼ、キシラナーゼ、エンドグルカナーゼ、エンド-1,3(4)-β-グルカナーゼ、α-ガラクトシダーゼ、および/またはプロテアーゼと一緒に共発現させることができる。酵素は異なるベクターから、1つのベクターから、または両方の技術の組合わせを使用して共発現させることができる。異なるベクターを使用するとき、ベクターは異なる選択可能なマーカー、および異なる複製起点を有することができる。
【0088】
ただ1つのベクターを使用したとき、遺伝子を1または2以上のプロモーターから発現させることができる。1つのプロモーター (ジシストロンまたは多シストロン) の調節下にクローニングする場合、遺伝子がクローニングされる順序はタンパク質の発現レベルに影響を与えることがある。また、プロテアーゼ変異型は、融合タンパク質として、すなわち、プロテアーゼ変異型をコードする遺伝子がインフレームで他のタンパク質をコードする遺伝子に対して融合されている融合タンパク質として、発現させることができる。このタンパク質は、他の酵素または他の酵素からの機能的ドメインであることができる。
【0089】
宿主細胞
本発明は、また、本発明の核酸配列を含んでなる組換え宿主細胞に関する。組換え宿主細胞は、ポリペプチドの組換え製造において好都合に使用される。本発明の核酸配列を含んでなるベクターを宿主細胞の中に導入し、こうして1または2以上のベクターを染色体一体化物として、または自己複製する染色体外ベクターとして維持する。用語 「宿主細胞」 は、複製間に起こる突然変異のために、親細胞と同一ではない親細胞の子孫を包含する。細胞の選択はポリペプチドおよびその源をコードする遺伝子に大きい程度に依存する。
【0090】
宿主細胞は単細胞微生物、例えば、原核生物、または非単細胞微生物、例えば、真核生物、例えば、動物、哺乳動物、昆虫、植物、または真菌細胞であることができる。好ましい動物細胞は非ヒト動物細胞である。
【0091】
好ましい態様において、宿主細胞は真菌細胞、または酵母細胞、例えば、カンジダ (Candida)、ハンゼヌラ (Hansenula)、クライベロマイセス (Kluyveromyces)、ピキア (Pichia)、サッカロマイセス (Saccharomyces)、シゾサッカロマイセス (Scizosaccharomyces)、またはヤロウィア (Yarrowia) 細胞である。真菌宿主細胞はフィラメント状真菌の細胞、例えば、下記の種の細胞であることができるが、これらに限定されない: アクレモニウム (Acremonium)、アスペルギルス (Aspergillus)、フザリウム (Fusarium)、フミコラ (Humicola)、ケカビ (Mucor) 、ミセリオフトラ (Myceliophthora)、アカバンカビ (Neurospora) 、ペニシリウム (Penicillium)、チエラビア (Thielavia)、トリポクラジウム (Tolypocladium) 、またはトリコデルマ (Trichoderma) 。
【0092】
有効な単細胞の細胞は、細菌細胞、例えば、グラム陽性バクテリアであり、これらは下記のものを包含するが、これらに限定されない:バシラス (Bacillus) 細胞、例えば、バシラス・アルカロフィルス (Bacillus alkalophilus)、バシラス・アミロリクファシエンス (Bacillus amyloliquefaciens) 、バシラス・ブレビス (Bacillus brevis) 、バシラス・サーキュラン (Bacillus circulans) 、バシラス・クラウシイ (Bacillus clausii)、バシラス・コアギュランス (Bacillus coagulans) 、バシラス・レンツス (Bacillus lentus)、バシラス・リヘニフォルミス (Bacillus licheniformis) 、バシラス・メガテリウム (Bacillus megaterium) 、バシラス・ステアロサーモフィラス (Bacillus stearothermophilus) 、バシラス・サチリス (Bacillus subtilis)、およびバシラス・スリンジェンシス (Bacillus thuringiensis)、
【0093】
またはストレプトマイセス (Streptomyces) の細胞、例えば、ストレプトマイセス・リビダンス (Streptomyces lividans) またはストレプトマイセス・ムリヌス (Streptomyces murinus)、またはノカルジオプシス (Nocardiopsis) の細胞、または乳酸細菌の細胞、またはグラム陰性細菌、例えば、大腸菌 (E. coli) およびシュードモナス(Pseudomonas) 種。乳酸細菌は下記の属の種を包含するが、これらに限定されない:ラクトコッカス (Lactococcus) 、ラクトバシラス (Lactobacillus) 、レウコノストク (Leuconostoc)、ストレプトコッカス (Streptococus)、ペジオコッカス (Pediococcus)、およびエンテロコッカス (Enterococcus) 。
【0094】
製造方法
本発明は、また、本発明のプロテアーゼ変異型を製造する方法に関し、この方法は (a) 本発明のプロテアーゼ変異型の製造を促す条件下に、宿主細胞を培養し、そして (b) プロテアーゼ変異型を回収することを含んでなる。
【0095】
本発明の製造方法において、この分野において知られている方法に従いポリペプチドの製造に適当な栄養培地中で細胞を培養する。例えば、震蘯フラスコ培養、小規模または大規模の発酵 (連続的、バッチ式、供給バッチ式、または固体状態の発酵を包含する) により、ポリペプチドの発現および/または単離を可能とする適当な培地中でかつ条件下に実施される実験室または工業的発酵槽において、細胞を培養することができる。炭素お源よび窒素源および無機塩を含んでなる適当な栄養培地中で、この分野において知られている手順を使用して、培養を実施する。適当な培地は商業的供給会社から入手可能であるか、あるいは発表された組成に従い調製することができる (例えば、American Type Culture Collectionのカタログ) 。プロテアーゼが栄養培地中に分泌される場合、それを培地から直接回収することができる。それが分泌されない場合、それは細胞ライゼイトから回収することができる。
【0096】
生ずるプロテアーゼはこの分野において知られている方法により回収することができる。例えば、それらは下記を包含するが、これらに限定されない手順により回収することができる: 遠心、濾過、抽出、噴霧乾燥、蒸発、または沈殿。
【0097】
本発明のプロテアーゼはこの分野において知られている種々の手順により精製することができ、このような手順は下記を包含するが、これらに限定されない: クロマトグラフィー (例えば、イオン交換、アフィニティー、疎水性、クロマトフォーカシング、およびサイズ排除)、電気泳動手順 (例えば、調製用等電点電気泳動)、示差溶解度 (例えば、硫酸アンモニウム沈降法)、SDS-PAGE、または抽出 (例えば、下記の文献を参照のこと: Protein Purification、J. -C. JansonおよびLars Ryden、編者、VCH Publishers、New York、1989) 。
【0098】
植物
本発明は、また、回収可能な量でポリペプチドを発現し、産生するように、本発明のプロテアーゼ活性を有するポリペプチドをコードする核酸配列で形質転換されたトランスジェニック植物、植物部分、または植物細胞に関する。ポリペプチドは植物または植物部分から回収できる。選択的に、組換えポリペプチドを含有する植物または植物部分は、食物または飼料の品質を改良するために、例えば、栄養価、味の良さ、および流動学的性質を改良するために、または抗栄養因子を破壊するためにそのまま使用できる。
【0099】
特定の態様において、ポリペプチドは種子中の内乳貯蔵小胞に対してターゲッティングされる。これは適当なシグナルペプチドをもつ前駆体としてそれを合成することによって得ることができる、下記の文献を参照のこと: Horvath 他、PNAS、Feb. 15、2000、Vol. 97、No. 4、pp. 1914-1919。
【0100】
トランスジェニック植物は、双子葉植物 (a dicot) または単子葉植物 (a monocot) またはそれらの操作された変種であることができる。単子葉植物の例は、イネ科植物、例えば、ナカハグサ (イチゴツナギ、イネ科、イチゴツナギ科)、飼料の草、例えば、フェスツカ (Festuca)、ロリウム (Lolium)、温帯イネ科植物、例えば、アグロスチス (Agrostis)、および穀物、例えば、コムギ、カラスムギ、ライムギ、オオムギ、イネ、モロコシ、ライ小麦 (コムギ (Triticum) の安定化されたハイブリッド) およびライムギ (Secale) 、およびトウモロコシ (コーン) である。
【0101】
双子葉植物の例は、タバコ、マメ科植物、例えば、ヒマワリ (Helianthus) 、ワタ (Gossypium) 、ハウチワマメ、ジャガイモ、テンサイ、エンドウマメ、ソラマメ・インゲン・ササゲの類およびダイズ、およびアブラナ科植物 (Brassicaceae科) 、例えば、カリフラワー、ナタネ、および密接に関係するモデル生物アラビドプシス・タリアナ (Arabidopsis thaliana) である。例えば、下記の文献に記載されている低フィチン酸塩植物は操作された植物の例である: 米国特許第5,689,054号および米国特許第6,111,168号。
【0102】
双子葉植物の例は、タバコ、マメ科植物、例えば、ハウチワマメ、ジャガイモ、テンサイ、エンドウマメ、ソラマメ・インゲン・ササゲの類およびダイズ、およびアブラナ科植物 (Brassicaceae科) 、例えば、カリフラワー、ナタネ、および密接に関係するモデル生物アラビドプシス・タリアナ (Arabidopsis thaliana) である。例えば、下記の文献に記載されている低フィチン酸塩植物は操作された植物の例である: 米国特許第5,689,054号および米国特許第6,111,168号。植物部分の例は、幹、カルス、葉、根、果実、種子、および塊茎である。また、特定の植物組織、例えば、葉緑体、アポプラスト、ミトコンドリア、液胞、ペルオキシソーム、および細胞質は植物部分であると考えられる。さらに、いかなる植物細胞も、組織由来が何であっても、植物部分であると考えられる。同様に、本発明の利用を促進するために単離された植物部分、例えば、特定の組織および細胞、例えば、胚、内乳、アリューロンおよび種皮もまた植物部分であると考えられる。
【0103】
また、このような植物、植物部分および植物細胞の子孫は本発明の範囲内に含まれる。
この分野において知られている方法に従い、本発明のポリペプチドを発現するトランスジェニック植物または植物細胞を構築することができる。簡単に述べると、本発明のポリペプチドをコードする1または2以上の発現構築物を植物宿主ゲノム中に組込み、そして生ずる修飾された植物または植物細胞をトランスジェニック植物または植物細胞に増殖させることによって、植物または植物細胞を構築する。
【0104】
好都合には、発現構築物は核酸構築物であり、これは本発明のポリペプチドをコードする核酸配列を含んでなり、この核酸配列は選択した植物または植物部分中の核酸配列の発現に必要な適当な調節配列に作用可能に連鎖されている。さらに、発現構築物はそれが組込まれている宿主細胞を同定するために有効な選択可能なマーカーと、問題の植物中に構築物を導入するために必要なDNA配列とを含んでなる (後者は使用すべきDNA導入法に依存する) 。
【0105】
調節配列、例えば、プロモーターおよびターミネーター配列および必要に応じてシグナルまたはトラシット配列の選択は、例えば、ポリペプチドを発現しようとする時間、場所、および方法に依存して決定される。例えば、本発明のポリペプチドをコードする遺伝子の発現は構成的または誘導可能であるか、あるいは発育、段階または組織特異的であり、そして遺伝子産物を特定の組織または植物部分、例えば、種子または葉にターゲッティングすることができる。調節配列は、例えば、下記の文献に記載されている: Tague 他、1988、Plant Physiology 86: 506。
【0106】
構成的発現のために、下記のプロモーターを使用することができる: 35S-CaMVプロモーター (Franck 他、1980、Cell 21: 285-294)、トウモロコシユビクイチン1 (Chrsitensen AH、Sharrock RAおよびQuall 1992、Maize polyubiquitin genes: structure, thermal perturbation of expression and transcript splicing, and promoter activity following transfer to protoplasts by electroporation)、またはイネアクチン1プロモーター (Plant Mol. Biol. 18、675-689; Zhang W、McElroy D. およびWu R 1991、Analysis of rice Act1 5’ region activity in transgenic rice plants. Plant Cell 3、1155-1165)。
【0107】
器官特異的プロモーターは、例えば、次の通りである: 貯蔵シンク組織、例えば、種子、ジャガイモ塊茎、および果実からのプロモーター (EdwardsおよびCoruzzi、1990、Ann. Rev. Genet. 24: 275-303)、または代謝シンク組織、例えば、分裂組織からのプロモーター (Ito 他、1994、1994、Plant Mol. Biol. 24: 863-878) 、種子特異的プロモーター、例えば、イネからのグルテリン、プロラミン、グロブリン、またはアルブミンのプロモーター (Wu 他、1998、Plant and Cell Physiology 39: 885-889) 、ソラマメ・ナンテンハギ (Vicia faba) からのレグミンB4および未知の種子タンパク質遺伝子からのソラマメ・ナンテンハギ (Vicia faba) プロモーター (Conrad 他、1998、Journal of Plant Physiology 152: 708-711) 、種子油ボディタンパク質からのプロモーター (Chen 他、1998、Plant and Cell Physiology 39: 935-941) 、ブラシカ・ナプス (Brassica napus) からの貯蔵タンパク質napAプロモーター、またはこの分野において知られている、例えば、WO 91/14772に記載されている、任意の他の種子特異的プロモーター。
【0108】
さらに、プロモーターは次のものであることができる: 葉特異的プロモーター、例えば、イネまたはトマトからのrbcsプロモーター (Kyozuka 他、1993、Plant Physiology 102: 991-1000)、クロレラウイルスアデニンメチルトランスフェラーゼ遺伝子プロモーター (MitraおよびHiggins、1994、Plant Molecular Biology 26: 85-93)、またはイネからのaldP遺伝子プロモーター(Kagaya 他、1995、Molecular and General Genetics 248: 668-674)、または傷誘導性プロモーター、例えば、ジャガイモpin2プロモーター (Xu 他、1993、Plant Molecular Biology 22: 573-588)。同様に、プロモーターは、非生命的処理、例えば、温度、乾燥または塩分変化により誘導可能であるか、あるいはプロモーターを活性化する外因的に適用される物質、例えば、エタノール、エストロゲン、植物ホルモン、例えば、エチレン、アブシジン酸、ジベレリン酸、および/または重金属により誘導可能である。
【0109】
また、プロモーターエンハンサー因子を使用して、植物中の酵素のより高い発現を達成することができる。例えば、プロモーターエンハンサー因子はプロモーターと、本発明のポリペプチドをコードする核酸配列との間に配置されたイントロンであることができる。例えば、Xu 他、1993、前掲には、発現を増強するためにイネアクチン1遺伝子の第1イントロンを使用することが開示されている。
【0110】
なおさらに、コドン使用頻度を問題の植物種のために最適化して、発現を改良することができる (前述のHorvath 他、参照)。
選択可能なマーカーおよび発現構築物の任意の他の部分を、この分野において入手可能なものから選択することができる。
【0111】
核酸構築物をこの分野において知られている慣用技術、例えば、下記の技術に従い植物ゲノム中に組込む: アグロバクテリウム (Agrobacterium) 仲介形質転換、ウイルス仲介形質転換、マイクロインジェクション、粒子衝撃、バイオリスチック (biolistic) 形質転換、およびエレクトロポレーション (Gasser 他、1990、Science 244: 1293; Potrykus、Bio/Technology 8: 535; Shimamoto 他、1989、Nature 338: 274)。
【0112】
現在、アグロバクテリウム・ツメファシエンス (Agrobacterium tumefaciens) 仲介遺伝子転移は、トランスジェニック双子葉植物を発生させるために選択される方法であり (概観については下記の文献を参照のこと:HooykasおよびSchilperoort、1992、Plant Molecular Biology 19: 15-38)、そしてそれは単子葉植物の形質転換に使用することもできるが、他の形質転換法は一般にこれらの植物のために好ましい。
【0113】
現在、トランスジェニック単子葉植物を発生させ、アグロバクテリウム (Agrobacterium) アプローチを補充するために選択される方法は、胚カルスまたは発育する胚の粒子衝撃 (形質転換性DNAで被覆した微視的金またはタングステン粒子) である (Christou、1992、Plant Journal 2: 275-281; Shimamoto、1994、Current Opinion Biotechnology 5: 158-162; Vasil 他、1992、Bio/Technology 10: 667-674)。単子葉植物の別の形質転換法は、下記の文献に記載されているようにプロトプラスト形質転換に基づく: Omirulleh 他、1993、Plant Molecular Biology 21: 415-428。
【0114】
形質転換後、当業者によく知られている方法に従い、その中に発現構築物を組込んで有する形質転換体を選択し、全植物に再生させる。
本発明は、また、下記工程を含んでなる本発明のポリペプチドを製造する方法に関する:(a) プロテアーゼ変異型の産生を促す条件下に本発明のプロテアーゼ変異型をコードする核酸配列を含んでなるトランスジェニック植物または植物細胞を培養し、そして (b) プロテアーゼ変異型を回収する。
【0115】
発現宿主としての動物
また、本発明は、トランスジェニック、非ヒト動物およびそれらの生成物または要素に関し、それらの例は体液、例えば、乳および血液、器官、筋肉組織、および動物細胞である。例えば、哺乳動物細胞中で、タンパク質を発現させる技術はこの分野において知られており、例えば、下記の文献を参照のこと:ハンドブックProtein Expression: A Practical Approach、HigginsおよびHames (編者) 、Oxford University Press (1999) 、および遺伝子転写、RNAプロセシング、および翻訳後のプロセシングに関するこのシリーズの3冊の他のハンドブック。
【0116】
一般的に言えば、トランスジェニック動物を得るために、選択した動物細胞を本発明のプロテアーゼ変異型をコードする核酸構築物で形質転換して、プロテアーゼ変異型を発現させ、産生させる。プロテアーゼ変異型を動物から、例えば、雌の動物の乳から回収するか、あるいはそれを動物それ自体の利益のために、例えば、動物の消化を促進するために発現させることができる。動物の例は、動物飼料および動物飼料添加物と題する節で後述する。
【0117】
動物の乳からプロテアーゼ変異型を回収する目的でトランスジェニック動物を産生するために、例えば、適当な乳タンパク質のプロモーターと、プロテアーゼ変異型をコードする遺伝子とを含んでなるトランスジーン発現ベクターを使用することによって、プロテアーゼ変異型をコードする遺伝子を問題の動物の受精卵中に挿入することができる。トランスジーン発現ベクターを受精卵中にマイクリインジェクトし、好ましくは染色体の中に永久的に組込む。
【0118】
いったん卵が生長しかつ分割し始めると、潜在的胚を代理母中に移植し、そしてトランスジーンを担持する動物を同定する。次いで生ずる動物を慣用の飼育により増殖させることができる。プロテアーゼ変異型を動物の乳から精製することができる。例えば、下記の文献を参照のこと: Meade H.M. 他 (1999): Expression of recombinant proteins in the milk of transgenic animals, Gene expression systems: Using nature for the art of expression、J. M. FernadezおよびJ.P. Hoeffer (編者)、Academic Press。
【0119】
選択的に、プロテアーゼ変異型をコードするトランスジーンを包む異種トランスジーン構築物を包含する核酸配列を、その体細胞および/または生殖細胞のゲノム中に担持するトランスジェニック非ヒト動物を産生するために、トランスジーンを第1調節配列に作用可能に連鎖させて、プロテアーゼ変異型の唾液腺特異的発現を達成することができる (WO 2000064247に開示されているように)。
【0120】
動物飼料および動物飼料添加物
本発明の目的に対して、用語 「動物」 は、人間を含む、すべての動物を包含する。特定の態様において、本発明のプロテアーゼ変異型および組成物は非ヒト動物のための飼料添加物として使用することができる。動物の例は、非反芻動物、および反芻動物、例えば、ヒツジ、ヤギ、ウマ、およびウシ、例えば、肉牛、雌牛、および若い仔ウシを包含する。特定の態様において、動物は非反芻動物である。非反芻動物は下記のものを包含する: 単胃動物、例えば、ブタまたはイノシシ (子豚、生長しているブタ、および雌豚を包含するが、これらに限定されない); 家禽、例えば、シチメンチョウ、雌アヒルおよびニワトリ (ブロイラーひなを包含するが、これらに限定されない); 若い仔ウシ; および魚 (サケ、マス、テラピア、ナマズおよびコイを包含するが、これらに限定されない); および甲殻類 (シュリンプおよびプローンを包含するが、これらに限定されない) 。
【0121】
用語 「飼料」 または 「飼料組成物」 は、動物による摂取に適当な、または意図される化合物、調製物、混合物、または組成物を意味する。飼料は食飼の前に、後に、またはそれと同時に動物に供給することができる。後者は好ましい。
【0122】
本発明の組成物は、動物飼料への添加に意図されるとき、動物飼料添加物として設計することができる。このような添加物は常に問題のプロテアーゼ変異型を含んでなり、好ましくは安定化液体または乾燥組成物の形態である。添加物は動物飼料の他の構成成分または成分を含んでなることができる。動物飼料のためのいわゆるプレミックスは、このような動物飼料添加物の特定の例である。プレミックスは、問題の酵素、およびさらに少なくとも1種のビタミンおよび/または少なくとも1種のミネラルを含有することができる。
【0123】
したがって、特定の態様において、構成成分のポリペプチドに加えて、本発明の組成物は、少なくとも1種の脂溶性ビタミン、および/または少なくとも1種の水溶性ビタミン、および/または少なくとも1種の微量ミネラルを含んでなるか、あるいは含有することができる。また、少なくとも1種のマクロミネラルを添加することができる。
脂溶性ビタミンの例は、ビタミンA、ビタミンD3、ビタミンE、およびビタミンK、例えば、ビタミンK3である。
【0124】
水溶性ビタミンの例は、ビタミンB12、ビオチンおよびコリン、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ニアシン、葉酸およびパントテン酸塩、例えば、Ca-D-パントテン酸塩である。
微量ミネラルの例は、マンガン、亜鉛、鉄、銅、ヨウ素、セレン、およびコバルトである。
【0125】
マクロミネラルの例は、カルシウム、リンおよびナトリウムである。
さらに、任意の飼料添加物成分は、着色剤、例えば、カロチノイド、例えば、β-カロチン、アスタキサンチン、およびルテイン; 芳香化合物; 安定剤; ポリ不飽和脂肪酸; 反応性酸素発生種; 抗微生物性ペプチド; および/または少なくとも1種の追加の酵素である。
【0126】
本発明の追加の酵素成分は、アミラーゼ活性、好ましくはα-アミラーゼ活性を有する少なくとも1種のポリペプチド、および/またはキシラナーゼ活性を有する少なくとも1種のポリペプチド、および/またはエンドグルカナーゼ活性を有する少なくとも1種のポリペプチド、および/またはエンド-1,3(4)-β-グルカナーゼ活性を有する少なくとも1種のポリペプチド、および/またはフィターゼ活性を有する少なくとも1種のポリペプチド、および/またはガラクタナーゼ活性を有する少なくとも1種のポリペプチド、および/またはα-ガラクトシダーゼ活性を有する少なくとも1種のポリペプチド、および/またはプロテアーゼ (EC 3.4.-.-) 活性を有する少なくとも1種のポリペプチド、および/またはホスホリパーゼA1 (E C 3.1.1.32)、ホスホリパーゼA2 (E C 3.1.1.4)、リソホスホリパーゼ (EC 3.1.5)、ホスホリパーゼC (EC 3.1.4.3)、および/またはホスホリパーゼD (EC 3.1.4.4) 活性を有する少なくとも1種のポリペプチドを包含する。
【0127】
α-アミラーゼ活性は、この分野において知られているように、例えば、デンプンに基づく基質を使用して測定することができる。
キシラナーゼ活性は、基質を使用するアッセイにより測定することができ、ここで基質はキシラン中に1,4-D-キシロシドエンド結合を含む。基質の種々のタイプがキシラナーゼ活性の決定に利用可能であり、それらの例はキシラザイム架橋アラビノキシランタブレット (MegaZymeから)、またはアゾ染色アラビノキシランの不溶性粉末および溶液である。
【0128】
エンドグルカナーゼ活性は、この分野において知られているエンドグルカナーゼアッセイを使用して決定することができる。例えば、種々のセルロースまたはβ-グルカンを含有する基質を適用することができる。エンドグルカナーゼアッセイにおいて、基質としてAZCL-オオムギβ-グルカン、または好ましくは (1) AZCL-HE-セルロース、または (2) Azo-CM-セルロースを使用することができる。両方の場合において、基質の分解をOD505において分光測定的に追跡する (エンド-ヒドロラーゼのアッセイについてのAZCL-多糖のMegazyme法については下記のサイトを参照のこと: http://www.megazyme.com/booklets/AZCLPOL.pdf)。
【0129】
エンド-1,3(4)-β-グルカナーゼ活性は、この分野において知られているエンド-1,3(4)-β-グルカナーゼアッセイを使用して決定することができる。エンド-1,3(4)-β-グルカナーゼ活性の測定に好ましい基質は架橋したアゾ着色β-グルカンオオムギ基質であり、ここで測定は分光光度測定の原理に基づく。
フィターゼ活性は適当なアッセイ、例えば、FYTアッセイ (WO 98/28408の実施例4に記載されている) を使用して測定することができる。
ガラクタナーゼは、例えば、AZCLガラクタン (Megazymeから) を使用してアッセイし、そしてα-ガラクトシダーゼは、例えば、pNP-α-ガラクトシドを使用してアッセイすることができる。
【0130】
これらの酵素活性をアッセイするために、アッセイ-pHおよびアッセイ-温度を問題の酵素に適合させる (好ましくは最適pHに近いpH、および最適温度に近い温度)。好ましいアッセイpHは2〜10、好ましくは3〜9の範囲、より好ましくはpH 3または4または5または6または7または8、例えば、pH 3またはpH 7である。好ましいアッセイ温度は20〜90℃、好ましくは30〜90℃、より好ましくは40〜80℃、さらにより好ましくは40〜70℃の範囲、好ましくは40または45または50℃である。酵素活性は、適当なブラインド、例えば、緩衝液ブラインドを参照することによって規定される。
【0131】
抗微生物性ペプチド (AMP) の例は次の通りである: CAP18、
ロイコシン (Leucosin) A、トリトルプチシン (Tritrpticin)、プロテグリン (Protegrin)-1、タナチン (Thanatin)、ディフェンシン (Defensin)、ラクトフェリン (Lactoferrin)、ラクトフェリシン (Lactoferrcin)、およびオビスピリン (Ovispirin)、例えば、ノビスピリン (Novispirin) (Robert Lehrer、2000)、プレクタシン (Plectasins)、およびスタチン (Statins) (WO 03/044049およびWO 03/048148に開示されている化合物およびポリペプチドを包含する)、ならびに抗微生物活性を保持する上記の変異型またはフラグメント。
【0132】
抗真菌性ペプチド (AFP) の例は次の通りである: アスペルギルス・ギガンテウス (Aspergillus giganteus)、およびアスペルギルス・ニガー (Aspergillus niger) のペプチド、ならびにならびに抗微生物活性を保持する上記の変異型またはフラグメント (WO 94/01459およびWO 02/090384に開示されている)。
ポリ不飽和脂肪酸の例は、C18、C20およびC22ポリ不飽和脂肪酸、例えば、アラキドン酸、ドコソヘキサン酸、エイコサペンタン酸およびγ-リノール酸である。
反応性酸素発生種の例は、化学物質、例えば、過臭素酸塩、過硫酸塩、または過炭酸塩; および酵素、例えば、オキシダーゼ、オキシゲナーゼまたはシンターゼである。
【0133】
通常、脂溶性ビタミンおよび水溶性ビタミン、ならびに微量ミネラルは飼料への添加が意図されるいわゆるプレミックスを形成するが、マクロミネラルは通常別々に飼料に添加される。本発明のプロテアーゼ変異型に富んだプレミックスは、本発明の動物飼料添加物の1例である。
特定の態様において、本発明の動物飼料添加物は動物の食飼または飼料に0.01〜10.0%、より好ましくは0.05〜5.0%、または0.2〜1.0% (%はg 添加物/100 g 飼料を意味する) のレベルで添加される (または添加しなくてはならないとして処方される) ことを意図される。
【0134】
これらの成分の栄養必要量 (家禽および子豚/ブタで例示されている) は、WO 01/58275の表Aに列挙されている。栄養必要量は、これらの成分を示される濃度で食飼において提供すべきであることを意味する。
別法において、本発明の動物飼料添加物はWO 01/58275の表Aにおいて特定されている個々の成分の少なくとも1種を含んでなる。少なくとも1種は、1または2以上、1、または2、または4およびその他すべて13種類まで、またはすべて14種類までの個々の成分を意味する。より詳しくは、この少なくとも1種の個々の成分は、本発明の添加物中に、表Aの欄4、または欄5、または欄6に示されている範囲内の飼料内濃度を提供するような量で添加される。
【0135】
本発明は、また、動物飼料組成物に関する。動物飼料組成物または食飼は比較的高いタンパク質含有率を有する。家禽およびブタの食飼はWO 01/58275の表B、欄2〜3に示されているように特性決定することができる。魚の食飼はWO 01/58275の表B、欄4に示されているように特性決定することができる。さらに、このような魚の食飼は通常200〜310 g/kgの粗脂肪含量を有する。WO 01/58275はUS 09/779334 (これは引用することによって本明細書の一部とされる) に対応する。
本発明による動物飼料組成物は50〜800 g/kgの粗タンパク質含量を有し、そしてさらに特許請求の範囲に記載する少なくとも1種のプロテアーゼ変異型を含んでなる。
【0136】
さらに、または別法において (上に示した粗タンパク質含量に対して)、本発明の動物飼料組成物は10〜30 MJ/kgの代謝可能なエネルギー、および/または0.1〜200 g/kgのカルシウム含量、および/または0.1〜200 g/kgの有効リン含量、および/または0.1〜100 g/kgのメチオニン含量、および/または0.1〜150 g/kgのメチオニン+システイン含量、および/または0.5〜50 g/kgのリシン含量を有する。
【0137】
特定の態様において、代謝可能なエネルギー、粗タンパク質、カルシウム、リン、メチオニン、メチオニン+システイン、および/またはリシンの含量は、WO 01/58275の表B中の範囲2、3、4または5 (R、2〜5) の任意の1つ内にある。
粗タンパク質含量は窒素 (N) × 係数6.25として計算される、すなわち、粗タンパク質 (g/kg) = N (g/kg) × 6.25。窒素含量はKjeldahl法により決定される (A.O.A.C.、1984、Official Methods of Analysis 第14版、Association of Official Analytical Chemists、ワシントンD.C.) 。
【0138】
代謝可能なエネルギーは下記の文献に基づいて計算することができる: NRC publication Nutrient requirements in swine、第9改定版、subcommittee on swine nutrition、committee on animal nutrition、board of agriculture、national council、National Academy Press、ワシントンD.C.、pp. 2-6、およびthe European Table of Energy Values for Poultry Feed-stuffs、Spelderholt centre for poultry research and extension、オランダ国ビークバーゲンDA 7361、Grafisch bedrijf Ponsen & Iooijen bv、Wageningen、ISBN 90-71463-12-5。
【0139】
完全動物食飼中のカルシウム、有効リンおよびアミノ酸の食飼含量は、飼料表、例えば、下記に基づいて計算することができる: Veevoedertabel 1997、gegevens over chemische samenstelling, verteerbaarheld en voederwaarde van voedermiddelen、Central Veevoederbureau、Rnderweg 6、8219 pk Leiystad、ISBN 90-72839-13-7。
【0140】
特定の態様において、本発明の動物飼料組成物は少なくとも1種のタンパク質を含有する。タンパク質は動物性タンパク質、例えば、食肉および骨粉、および/または魚粉であることができる; または、特定の態様において、タンパク質は植物性タンパク質であることができる。用語 「植物性タンパク質」 は、本明細書において使用するとき、植物に由来する少なくとも1種のタンパク質 (変性されたタンパク質またはタンパク質誘導体を包含する) を含むコンパウンド、組成物、調製物または混合物を意味する。特定の態様において、植物性タンパク質のタンパク質含量は少なくとも10、20、30、40、50、または60% (w/w) である。
【0141】
植物性タンパク質は、例えば、マメ科植物および穀物に由来するタンパク質、例えば、マメ科 (Fabaceae) (Leguminosae) 、アブラナ科 (Cruciferaceae) 、アカザ科 (Chenopodiaceae) 、およびイネ科 (Poaceae) の植物の材料、例えば、ダイズ粉末、ハウチマメ粉末およびナタネ粉末を含んでなる。
特定の態様において、植物性タンパク質源はマメ科 (Fabaceae) の1種または2種以上の植物、例えば、ダイズ、ハウチマメ、エンドウマメ、またはソラマメ・インゲン・ササゲの類に由来する。
【0142】
他の特定の態様において、植物性タンパク質源はアカザ科 (Chenopodiaceae) の1種または2種以上の植物、例えば、ビート、テンサイ、ホウレンソウまたはキノアに由来する。
植物性タンパク質源の他の例は、ナタネ、ヒマワリの種子、ワタの種子、およびキャベツである。
ダイズは好ましい植物性タンパク質源である。
植物性タンパク質源の他の例は、穀類、例えば、オオムギ、コムギ、ライムギ、カラスムギ、トウモロコシ (トウモロコシ) 、イネ、ライ小麦、およびモロコシである。
【0143】
なおそれ以上の特定の態様において、本発明の動物飼料組成物は0〜80%のトウモロコシ; および/または0〜80%のモロコシ; および/または0〜70%のコムギ; および/または0〜70%のオオムギ; および/または0〜30%のカラスムギ; および/または0〜40%の大豆かす; および/または0〜25%、好ましくは0〜10%の魚粉; および/または0〜25%の食肉および骨粉; および/または0〜20%のホエーを含有する。
【0144】
動物食飼は、例えば、マッシュ飼料 (非ペレット化) またはペレット化飼料として製造することができる。典型的には、微粉砕された飼料物質を混合し、そして十分な量の必須ビタミおよびミネラルを問題の種についての規格に従い添加する。酵素は固体状または液状の配合物として添加することができる。例えば、固体状酵素配合物は典型的には混合工程の前または間に添加し、そして液状酵素調製物は典型的にはペレット化工程後に添加される。また、酵素は飼料添加物またはプレミックスの中に混入することができる。
【0145】
食飼中の最終酵素濃度は、0.01〜200 mgの酵素タンパク質/kgの動物食飼の範囲内、例えば、0.5〜25 mgの酵素タンパク質/kgの動物食飼の範囲である。
プロテアーゼ変異型はもちろん有効量で、すなわち、飼料の可溶化を改良しおよび/または栄養価を改良するために適切な量で適用すべきである。現在、酵素は下記の量 (投与範囲) の1または2以上において投与されることが考えられる: 0.01〜200; 0.01〜100; 0.5〜100; 1〜50; 5〜100; 10〜100; 0.05〜50; または0.1〜10 - すべてのこれらの範囲はmgプロテアーゼ酵素タンパク質/kg飼料 (ppm) である。
【0146】
mg酵素タンパク質/kg飼料を決定するために、プロテアーゼを飼料組成物から精製し、そして精製されたプロテアーゼの比活性を関係するアッセイにより決定する (プロテアーゼ活性、基質、およびアッセイ参照)。また、飼料組成物それ自体のプロテアーゼ活性を同一アッセイ間に決定し、そしてこれらの2つの決定に基づいて、投与量 (mg酵素タンパク質/kg飼料) を計算する。
同一原理が飼料添加物中のmg酵素タンパク質の決定に適用される。もちろん、飼料添加物または飼料の製造に使用したプロテアーゼの試料が入手可能である場合、この試料から比活性を決定する (飼料組成物または添加物からプロテアーゼを精製する必要がない)。
【0147】
洗剤組成物
本発明のプロテアーゼ変異型を洗剤組成物に添加し、こうして洗剤組成物の1構成成分することができる。
本発明の洗剤組成物は、例えば、汚れた布帛の前処理に適当な洗濯添加剤組成物およびリンス添加布帛柔軟剤組成物を包含する手によるまたは機械的洗濯洗浄剤組成物として配合することができ、または一般的家庭用硬質表面クリーニング作業において使用する洗剤組成物として配合することができ、または手による皿洗浄作業または機械的皿洗浄作業のために配合することができる。
【0148】
特定の面において、本発明は、本発明のプロテアーゼ変異型を含んでなる洗剤添加剤を提供する。洗浄剤添加剤ならびに洗剤組成物は、1種または2種以上の他の酵素、例えば、他のプロテアーゼ、例えば、バシラス (Bacillus) からのアルカリ性プロテアーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、アミラーゼ、カルボヒドラーゼ、セルラーゼ、ペクチナーゼ、マンナナーゼ、アラビナーゼ、ガラクタナーゼ、キシラナーゼ、オキシダーゼ、例えば、ラッカーゼ、および/またはペルオキシダーゼを含んでなることができる。
【0149】
一般に、1種または2種以上の選択した酵素は、選択した洗剤と適合性 (すなわち、pH最適値、他の酵素および非酵素成分、およびその他と適合性) であるべきであり、そして1種または2種以上の酵素は有効量で存在すべきである。
【0150】
適当なリパーゼは細菌または真菌由来である。化学的に修飾されたまたはタンパク質操作された突然変異体が包含される。有効なリパーゼの例は下記のからのリパーゼである: フミコラ (Humicola) (同義語Thermomyces)、例えば、EP 258068およびEP 305216に記載されているフミコラ・ラヌギノサ (H. lanuginosa) (T. lanuginosa) またはWO 96/13580に記載されているフミコラ・インソレンス (H. insolens)、シュードモナス (Pseudomonas) リパーゼ、例えば、シュードモナス・アルカリゲネス (P. alcaligenes) またはシュードモナス・シュードアルカリゲネス (P. pseudoalcaligenes) (EP 218272)、シュードモナス・セパシア (P. cepacia) (EP 331376)、シュードモナス・スツゼリ (P. stutzeri) (GB 1,372,034)、シュードモナス・フルオレセンス (P. fluorescens)、シュードモナス (Pseudomonas) 種株SD705 (WO 95/06720およびWO 96/207002)、シュードモナス・ウィスコンシネンシス (P. wisconsinensis) (WO 96/12012)、バシラス (Bacillus) リパーゼ、例えば、バシラス・サチリス (B. subtilis) (Dartois 他 (1993)、Biochimica et Biophysica Acta 1131、253-360)、バシラス・ステアロサーモフィラス (B. stearothermophilus) (JP 64/744992) またはバシラス・ピュミルス (B. pumilus) (WO 91/16422)。
【0151】
他の例はリパーゼ変異型、例えば、下記の文献に記載されている変異型を包含する: WO 92/05249、WO 94/01541、EP 407225、EP 260105、WO 95/35381、WO 96/00292、WO 95/30744、WO 94/25578、WO 95/14783、WO 95/22615、WO 97/04079およびWO 97/07202。好ましい商業的に入手可能なリパーゼ酵素は、LipolaseTMおよびLipolase UltraTM (Novozymes A/S) である。
【0152】
適当なアミラーゼ (α-および/またはβ-) は細菌または真菌由来のものを包含する。化学的に修飾されたまたはタンパク質操作された突然変異体が包含される。アミラーゼは、例えば、バシラス (Bacillus)、例えば、バシラス・リヘニフォルミス (Bacillus licheniformis) の特別の株から得られるα-アミラーゼを包含する (GB 1,296,839にいっそう詳細に記載されている)。有用なアミラーゼの例は次の通りである: WO 94/02597、WO 94/18314、WO 95/26397、WO 96/23873、WO 97/43424、WO 00/60060、および/またはWO 01/66712に記載されている変異型、特に下記の位置の1または2以上に置換基をもつ変異型: 15、23、105、106、124、128、133、154、156、181、188、190、197、202、208、209、243、264、304、305、391、および444。
【0153】
商業的に入手可能なα-アミラーゼは下記のものを包含する: NatalaseTM、SupramylTM、StainzymeTM、DuramlyTM、TermamylTM、FungamylTMおよびBANTM (Novozymes A/S)、RapidaseTMおよびPurastarTM (Genencor International Inc.)。
【0154】
適当なセルラーゼは細菌または真菌由来のものを包含する。化学的に修飾されたまたはタンパク質操作された突然変異体が包含される。適当なセルラーゼは下記からのセルラーゼを包含する: 属バシラス (Bacillus)、シュードモナス (Pseudomonas)、フミコラ (Humicola)、フザリウム (Fusarium)、チエラビア (Thielavia)、アクレモニウム (Acremonium)、例えば、US 4,435,307、US 5,648,263、US 5,691,178、US 5,776,757およびWO 99/09259に開示されているフミコラ・インソレンス (Humicola insolens)、ミセリオフトラ・サーモフィラ (Myceliophthora thermophila) およびフザリウム・オキシスポラム (Fusarium oxysporum) から産生された真菌セルラーゼ。
【0155】
特に適当なセルラーゼは色ケアー利益を有するアルカリ性または中性のセルラーゼである。このようなセルラーゼの例は、EP 0 495257、EP 531372、WO 96/11262、WO 96/29397、WO 98/08940に記載されているセルラーゼである。他の例はセルラーゼ変異型、例えば、WO 94/07998、EP 0 531 315、US 5,457,046、US 5,686,593、US 5,763,254、WO 95/24471、WO 98/12307およびWO 99/01544に記載されている変異型である。商業的に入手可能なセルラーゼは下記のものを包含する:CelluzymeTM、およびCarezymeTM (Novozymes A/S)、ClazinaseTM、およびPuradax HATM (Genencor International Inc.)、およびKAC-500(B)TM (Kao Corporation)。
【0156】
適当なペルオキシダーゼ/オキシダーゼは細菌または真菌由来のものを包含する。化学的に修飾されたまたはタンパク質操作された突然変異体が包含される。有効なペルオキシダーゼの例は、コプリヌス (Coprinus)、例えば、コプリヌス・シネレウス (C. cinereus) からのペルオキシダーゼ、およびそれらの変異型、例えば、WO 93/24618、WO 95/10602、およびWO 98/15257に記載されているものを包含する。商業的に入手可能なペルオキシダーゼは、GuardzymeTM (Novozymes) を包含する。
【0157】
1種または2種以上の洗浄剤酵素は、洗剤組成物の中に、1種または2種以上の酵素を含有する別々の添加剤を添加するか、あるいはこれらの酵素のすべてを含んでなる組合わせた添加剤を添加することによって添加することができる。本発明の洗浄剤添加剤、すなわち、別々の添加剤または組合わせた添加剤は、例えば、粒体、液体、スラリー、およびその他として配合することができる。好ましい洗剤添加剤配合物は、粒体、特に非ダスチング粒体、特に安定化液体、またはスラリーである。
【0158】
非ダスチング粒体は、例えば、US 4,106,991およびUS 4,661,452に記載されているようにして製造することができ、そして必要に応じてこの分野において知られている方法により被覆することができる。蝋状被覆物質の例は次の通りである: 平均分子量1000〜20000のポリ(エチレンオキシド) 生成物 (ポリエチレングリコール、PEG); 16〜50エチレンオキシド単位を有するエトキシル化ノニルフェノール; 12〜20個の炭素原子を含有しかつ15〜80エチレンオキシド単位が存在するエトキシル化脂肪族アルコール; 脂肪族アルコール; 脂肪酸; および脂肪酸のモノ-およびジ-およびトリグリセリド。流動床技術による適用に適当な皮膜形成被覆物質の例はGB 1483591に記載されている。液状酵素調製物は、確立された方法に従い、例えば、ポリオール、例えば、ポリエチレングリコール、糖または糖アルコール、乳酸またはホウ酸の添加により安定化することができる。保護された酵素は、EP 238216に開示されている方法に従い製造することができる。
【0159】
本発明の洗浄剤組成物は、任意の便利な形態、例えば、棒、タブレット、粉末、粒体、ペーストまたは液体であることができる。液状洗剤は、典型的には70%までの水および0〜30%の有機溶媒を含有する水性であるか、あるいは非水性であることができる。
洗剤組成物は、非イオン性であることができ、半極性および/またはアニオン性および/または双生イオンを包含する、1種または2種以上の界面活性剤を含んでなる。典型的には、界面活性剤は0.1〜60重量%のレベルで存在する。
【0160】
その中に含めるとき、洗剤は通常約1%〜約40%のアニオン界面活性剤、例えば、線状アルキルベンゼンスルホネート、α-オレフィンスルホネート、アルキルサルフェート (脂肪族アルコールサルフェート) 、アルコールエトキシサルフェート、第二級アルカンスルホネート、α-スルホ脂肪酸メチルエステル、アルキル-またはアルケニルコハク酸または石鹸を含有するであろう。
【0161】
その中に含めるとき、洗剤は通常約0.2%〜約40%の非イオン界面活性剤、例えば、アルコールエトキシレート、ノニルフェノールエトキシレート、アルキルポリグリコシド、アルキルジメチルアミンオキシド、エトキシル化脂肪酸モノエタノールアミド、脂肪酸モノエタノールアミド、ポリヒドロキシアルキル脂肪酸アミド、またはグルコサミンのN-アシルN-アルキル誘導体 (「グルコサミド」)を含有するであろう。
【0162】
洗剤は0〜65%の洗剤ビルダーまたは錯化剤、例えば、ゼオライト、二リン酸塩、三リン酸塩、ホスホン酸塩、炭酸塩、クエン酸塩、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、アルキル-またはアルケニルコハク酸、可溶性ケイ酸塩または層状化ケイ酸塩 (例えば、SKS-6、Hoechst) を含有することができる。
【0163】
洗剤は1種または2種以上のポリマーを含んでなることができる。それらの例は次の通りである: カルボキシメチルセルロース、ポリ (ビニルピロリドン)、ポリ (エチレングリコール)、ポリ (ビニルアルコール)、ポリ (ビニルピリジン-N-オキシド) 、ポリ (ビニルイミダゾール)、ポリカルボキシレート、例えば、ポリアクリレート、マレイン酸/アクリル酸コポリマーおよびラウリルメトアクリレート/アクリル酸コポリマー。
【0164】
洗剤は漂白系を含有することができる。漂白系はH2O2源、例えば、過ホウ素酸塩または過炭酸塩を含んでなり、これらは過酸生成漂白アクチベーター、例えば、テトラアセチルエチレンジアミンまたはノナノイルオキシベンゼンスルホン酸塩と組合わせることができる。選択的に、漂白系は、例えば、アミド、イミド、またはスルホン型のペルオキシ酸を含んでなることができる。
【0165】
本発明の洗剤組成物の1種または2種以上の酵素は、慣用の安定剤、例えば、ポリオール、例えば、プロピレングリコールまたはグリセロール、糖または糖アルコール、乳酸、ホウ酸、またはホウ酸誘導体、例えば、芳香族ホウ酸エステル、またはフェニルホウ酸誘導体、例えば、4-ホルミルフェニルホウ酸を使用して安定化することができ、そして組成物はWO 92/19709およびWO 92/19708に記載されているようにして配合することができる。
【0166】
また、洗剤は他の慣用の洗剤成分、例えば、布帛コンディショナー、例えば、粘土、発泡ブースター、泡抑制剤、腐蝕防止剤、汚れ懸濁剤、汚れ再付着防止剤、染料、殺菌剤、蛍光増白剤、ハイドロトープ、曇り抑制剤、または香料を含有することができる。
現在、洗剤組成物において、酵素、特に本発明の酵素は0.01〜100 mgの酵素タンパク質/リットルの洗浄液、好ましくは0.05〜5 mgの酵素タンパク質/リットルの洗浄液、特に0.1〜1 mgの酵素タンパク質/リットルの洗浄液に相当する量で添加することができることが考えられる。
さらに、本発明の酵素は、WO 97/07202に開示されている洗剤配合物中に添加できる。
【0167】
プロテアーゼ変異型を発生させる方法
本発明は、また、改良された性質を有するプロテアーゼ変異型を発生させる方法に関し、この方法は下記の工程を含んでなる:
(a) 配列番号2のアミノ酸1〜188に対して少なくとも60%の同一性を有する親プロテアーゼを選択し、
(b) モデルとして第2図の構造を使用する相同性のモデリングにより親プロテアーゼの三次元構造を確立し、および/または第1図のアラインメントに従い親プロテアーゼを整列させ、
【0168】
(c) 例えば、
(i) (b) の三次元構造を増加した温度においてMDシミュレーションに付し、そして高い移動性 (等方的ゆらぎ) の親プロテアーゼのアミノ酸配列中の領域を同定し、
(ii) システイン置換 (C-C) によりジサルファイド架橋を導入し、
(iii) プロリン置換 (P) を導入し、
(iv) 暴露された中性アミノ酸残基を負に帯電したアミノ酸残基 (E、D) で置換し、
(v) 暴露された中性アミノ酸残基を正に帯電したアミノ酸残基 (R、K) で置換し、
(vi) タンパク質内の小さいアミノ酸残基を嵩のアミノ酸残基 (W) で置換し、
(vii) 工程 (c) (i) に従う相同的アラインメントおよび/または相同的モデリングにより少なくとも2つの親プロテアーゼを比較し、そしてこれらのプロテアーゼ主鎖間におけるアミノ酸残基の差を、好ましくは改良された性質を有する主鎖から改良された性質をもたない主鎖に移す、
ことによって、少なくとも1つのアミノ酸置換を提案し、
【0169】
(d) 工程 (c) (ii) 〜 (c) (vii) において提案された少なくとも1つの置換基のDNAコドンの包含を除外して親プロテアーゼをコードするDNA配列を調製し、または親DNA配列をランダム突然変異誘発に付し、工程 (c) (i) において同定された領域の少なくとも1つをターゲッティングし、
(e) 工程 (d) において得られたDNA配列を宿主細胞において発現させ、そして
(h) 改良された性質をもつプロテアーゼ変異型を発現する宿主細胞を選択する。
【0170】
さらに、本発明は、下記の工程を含んでなる、前述のプロテアーゼ変異型を発生させる方法により得ることができるか、あるいは得られたプロテアーゼ変異型を製造する方法に関する: (a) 宿主細胞を培養して変異型を含んでなる上清を生成し、そして (b) 変異型を回収する。
【0171】
また、本発明は下記に関する: この方法に従い得られたプロテアーゼ変異型をコードする核酸配列を含んでなる単離された核酸配列、ならびに: (a) 宿主細胞を培養して変異型を含んでなる上清を調製し、そして (b) 変異型を回収することによって、それを製造する方法; それを発現することができるトランスジェニック植物、または植物部分; それを発現することができるトランスジェニック動物、またはその生成物、または要素; それを含んでなる動物飼料、ならびに動物飼料添加物; その使用により動物飼料の栄養価を改良する方法; その使用によりタンパク質、例えば、植物タンパク質を処理する方法; ならびに (i) 動物飼料における、(ii) 動物飼料の製造における、(iii) 動物飼料の栄養価を改良するための、および/または (iv) タンパク質を処理するための、および/または洗剤におけるその使用。
【0172】
別の態様
別の態様において、用語 「変更」 はプロテアーゼ分子中の改善のための一般的用語として「置換」の代わりに使用される。別の態様は、請求項1について下に例示として作成された特許請求の範囲の各々を包含し、そしてまた本明細書中に記載されたすべての事項、例えば、定義 (置換の定義以外) 、すなわち、種々の面、特に態様およびその他を特別に包含する。
【0173】
6-18; 22-28; 32-39; 42-58; 62-63; 66-76; 78-100; 103-106; 111-114; 118-131; 134-136; 139-141; 144-151; 155-156; 160-176; 179-181; および184-188から成る領域の群から選択される少なくとも1つの領域の少なくとも1つの位置における置換を含んでなる親プロテアーゼの変異型、ここで
(a) 1または2以上の変更は、独立して、
(i) 前記位置の直ぐ下流のアミノ酸の挿入、
(ii) 前記位置を占有するアミノ酸の欠失、
(iii) 前記位置を占有するアミノ酸の置換、
であり、
【0174】
(b) 前記変異型はプロテアーゼ活性を有し、
(c) 各位置は配列番号2の位置、好ましくはそのアミノ酸1〜188に対応し、そして
(d) 前記変異型は配列番号2に対してある同一性の百分率、そのアミノ酸1〜188に対して少なくとも60%の同一性の百分率を有する。
【0175】
用語 「ポリペプチド変異型」、「タンパク質変異型」、「酵素変異型」、「プロテアーゼ変異型」または「変異型」は、1または2以上の変更、例えば、ポリペプチド中の1または2以上の特定の位置における1または2以上の特定のアミノ酸残基の1または2以上の置換、挿入、欠失、および/またはトランケーションを含んでなる本発明のポリペプチドを意味する。
用語 「親ポリペプチド」、「親タンパク質」、「親酵素」、「標準的酵素」、「親プロテアーゼ」または「親」は、変異型が基礎とするポリペプチドを意味する。また、この用語は変異型を比較し、整列させるポリペプチドを意味する。
【0176】
用語 「ランダム化ライブラリー」、「変異型ライブラリー」、または単に「ライブラリー」は、変異型ポリペプチドのライブラリーを意味する。DNA三重らせんレベルで変異型をコードする遺伝子の突然変異誘発を介して、変異型ライブラリーにおける多様性を発生させることができ、こうして例えばPCR反応において部分的にランダム化された配列を使用することによって、個々のコドンは班入りされる。いくつかの技術が記載されてきており、これらの技術により遺伝子中のいくつかのヌクレオチドを班入りし、例えば、これらの位置が単一の (スパイクドまたはドープド) オリゴヌクレオチドプライマーによりカバーするのに遠く離れ過ぎている場合、それらを組合わせることによって、多様な組合わせのライブラリーをつくることができる。
【0177】
これらの技術は、WO 97/07205、第3ページ第8〜29行 (Novozymes A/S) に記載されているような個々に多様化された遺伝子セグメントのin vivo 組合わせの使用を包含する。また、それらは全長の遺伝子のライブラリーを発生させるDNAシャフリング技術の使用を包含し、ここでいくつかの遺伝子セグメントを組合わせ、そして各セグメントを、例えば、スパイクド突然変異誘発により、多様化させることができる (Stemmer、Nature 370、pp. 389-391、1994およびUS 5,811,238; US 5,605,793; およびUS 5,830,721)。
【0178】
タンパク質「主鎖」(野生型親ポリペプチド) をコードする遺伝子を鋳型ポリヌクレオチドとして使用し、これを1または2以上の一本鎖または二本鎖オリゴヌクレオチドと組合わせることができる (WO 98/41623およびWO 98/41622 (Novozymes A/S) に記載されている)。一本鎖オリゴヌクレオチドを合成間に部分的にランダム化することができる。二本鎖オリゴヌクレオチドは特定の領域に多様性を組込んだPCR生成物であることができる。両方の場合において、多様性を主鎖タンパク質の配列をコードする対応するセグメントで希釈して、導入される変化の平均数を制限することができる。
【0179】
また、オリゴ-またはポリヌクレオチド合成間に特定のコドン位置に挿入すべきヌクレオチド混合物 (A; C; T; G) の比を設計して、バイアスを導入して、特定のコドンによりコードされる1または2以上の必要なアミノ酸の組に向かって必要な頻度分布を近似させる方法が確立された。ポリペプチドの主要な配列中の異なる位置に、ある数の既知のアミノ酸修飾の順列を含んでなる変異型ライブラリーを生成することは重要であることがある。これらは翻訳後に導入するか、あるいは化学的修飾部位により導入することができ、あるいは突然変異を通してエンコーディング遺伝子中に導入することができる。
【0180】
修飾それら自体は1つまたは他の理由で有益であることが以前に証明された (例えば、抗原性の減少、または比活性、性能、安定性、または他の特性の改良)。このような場合において、まず既知の配列の多様な組合わせのライブラリーをつくることが望ましいことがある。例えば、12の個々の突然変異が知られている場合、親タンパク質をコードする遺伝子の (少なくとも) 12のセグメントを組合わせることができ、ここで各セグメントは2つの形態で存在する: 必要な突然変異を有する形態、およびそれをもたない形態。
【0181】
それらのセグメントの相対量を変化させることによって、突然変異の平均数/遺伝子を予測できるライブラリー (サイズ212の) を設計することができる。これは突然変異を組合わせる有効な方法であることがあるが、「スパイクド突然変異誘発」を使用するときしばしば起こるように、突然変異それら自体は、非常に大きいライブラリーに頼らないで、ある効果を与えるが、その効果は十分ではない。これらの「既知の突然変異」を組合わせる他の方法は、既知の突然変異をコードするオリゴヌクレオチドDNAを全長の野生型配列のフラグメントでファミリーシャフリングする方法であろう。
【0182】
本発明に従い製造されかつ考えられた種々の変異型の説明において、ある数の命名法およびコンベンションが使用される。これらを下記において詳細に説明する。まず、変異型ポリペプチドを親酵素と整列させることによって、参照フレームを規定する。好ましい親酵素はプロテアーゼ10 (配列番号2のアミノ酸1〜188) である。これにより、ある数の変更は配列番号2のアミノ酸1〜188のアミノ酸配列に関して規定される。
【0183】
変異型における置換は次のように示される:
もとのアミノ酸-位置-置換アミノ酸;
3文字または1文字のコードを使用し、これらはコードXaaを含み、ここでXは任意のアミノ酸残基を示す。したがって、表示法「T82S」または「Thr82Ser」は、2つが上に示したように整列されているとき、親酵素中の位置82におけるアミノ酸に対応する変異型のアミノ酸位置においてトレオニンのセリンによる置換を変異型が含むことを意味する。
【0184】
もとのアミノ酸残基が任意のアミノ酸残基である場合、簡略な記号法を時々使用することができ、これは位置のみ、および置換アミノ酸を示し、例えば、
位置-置換アミノ酸; または「82S」。
このような記号法は、1系列の相同的ポリペプチドにおける1または2以上の修飾と関連して特に関連性を有する。
同様に、置換する1または2以上のアミノ酸残基の同一性が重要でないとき:
もとのアミノ酸-位置; または「T82」。
【0185】
1または2以上のもとのアミノ酸および1または2以上の置換アミノ酸の両方が任意のアミノ酸であるとき、位置のみが示される、例えば、「82」。
1または2以上のもとのアミノ酸および/または1または2以上の置換アミノ酸が2以上であるが、すべてではないアミノ酸を含んでなることができるとき、アミノ酸は読点により分離される:
もとのアミノ酸-位置番号-置換アミノ酸; または「T10E、D、Y」。
この命名法のある数の例を下に列挙する:
位置19におけるヒスチジンのトレオニンによる置換は「His91Thr」または「H91T」と表示されるか、あるいは位置19におけるヒスチジンの任意のアミノ酸残基による置換は「His91Xaa」または「H91X」または「His91」または「H91」と表示される。
【0186】
1または2以上のもとのアミノ酸および/または1または2以上の置換アミノ酸が2以上であるが、すべてではないアミノ酸を含んでなることができる修飾について、位置10におけるトレオニンのグルタミン酸、アスパラギン酸、またはチロシンによる置換:
「Thr10Glu、Asp、Tyr」または「T10E、D、Y」; これは特定の変異型を示す: 「T10E」 、「T10D」、および 「T10Y」 。
位置26におけるグリシンの欠失は下記により示される: 「Gly26*」または 「G26*」 。
【0187】
相応して、2以上のアミノ酸残基の欠失、例えば、位置26および27におけるグリシンおよびグルタミンの欠失は次のように表示される: 「Gly26*+Gln27*」 または 「G26*+Q27*」 。
追加のアミノ酸残基、例えば、G26の後におけるリシンの挿入は下記により示される: 「Gly26GlyLys」 または 「G26GK」 ; または2以上のアミノ酸残基、例えば、LysおよびAlaがG26の後に挿入されるとき、下記のように示される: 「Gly26gGysLysAla」または「G26GKA」。
【0188】
このような場合において、1または2以上の挿入されたアミノ酸残基は、それらに先行するアミノ酸残基の位置番号にロワーケース文字の付加により番号を付される。上の例において、配列は次の通りである:
【0189】
【表1】

【0190】
存在するアミノ酸残基と同一であるアミノ酸残基が挿入される場合、命名法におけるデジェネラシーが生ずることが明らかである。例えば、グリシンが上の例においてグリシンの後に挿入される場合、これは次のように示される:「G26GG」。
アラニンが位置25に存在した場合、同一の実際の変化をちょうど同様に「A25AG」として示すことができる:
【0191】
【表2】

【0192】
このような例は当業者にとって明らかであり、そして指示「G26GG」およびこの型の挿入についての対応する指示は、このような同等のデジェネレイト指示を含んでなることを意味する。
【0193】
同様に、アミノ酸配列のセグメントが親ポリペプチドおよび/または変異型において反復される場合、当業者にとって明らかなように、同等のデジェネレイト指示が構成され、また、このとき挿入以外の他の変更、例えば、欠失および/または置換が列挙される。例えば、位置194-197における配列「AGAG」中の2つのアミノ酸「AG」の欠失は次のように書くことができる: 「A194*+G195*」または 「A196*+G197*」 。
【0194】
【表3】

【0195】
複数の修飾を含んでなる変異型は+で分離される、例えば: 「Arg170Tyr+Gly195Glu」または 「R170Y+G195E」 、これらは位置170および195における修飾、それぞれ、アルギニンおよびグリシンのチロシンおよびグルタミン酸による置換を表す。こうして、「Tyr167Gly、Ala、Ser、Thr+Arg170Gly、Ala、Ser、Thr」は下記の変異型を表示する: 「Tyr167Gly +Arg170Gly」、「Tyr167Gly +Arg170Ala」、「Tyr167Gly +Arg170Ser」、「Tyr167Gly +Arg170Thr」、「Tyr167Ala +Arg170Gly」、「Tyr167Ala +Arg170Ala」、「Tyr167Ala +Arg170Ser」、「Tyr167Ala +Arg170Thr」、「Tyr167Ser +Arg170Gly」、「Tyr167Ser +Arg170Ala」、「Tyr167Ser +Arg170Ser」、「Tyr167Ser +Arg170Thr」、「Tyr167Thr +Arg170Gly」、「Tyr167Thr +Arg170Ala」、「Tyr167Thr +Arg170Ser」、および「Tyr167Thr +Arg170Thr」。
【0196】
この命名法は特定の共通の性質を有するアミノ酸残基の置換、挿入または欠失を目的とする修飾に特に関係し、このような修飾は1または2以上の保存的アミノ酸修飾を意味する。
【0197】
種々の態様
これらは本発明の追加の態様である。
下記の置換の少なくとも1つを含んでなる請求項1〜16および18〜20のいずれかに記載の変異型: T10Y、A24S、V51T、E53Q、 T82S、A86Q、T87S、I96A、G118N、S122R、N130S、L186I。
下記の置換の少なくとも1つを含んでなる請求項1〜16および18〜19のいずれかに記載の変異型: R38T; Q42G、P; R49T、Q; Q54N、R; A89S、T; H91S、T; N92S; S99A、Q; A120T; E125Q; T129Y、Q; M131L; T135N; Y147F; N151S; R165S; T166V、F; F171Y; V179I、L; 好ましくは下記の置換の少なくとも1つ: R38T; N92S; A120T; E125Q; M131L; T135N; Y147F; N151S; R165S; および/またはF171Y。
【0198】
下記の置換の少なくとも1つを含んでなる請求項1〜19のいずれかに記載の変異型: A25S、T44S、A62S、P95A、V100I、I144V、T176N、N180S、V184L、R185T。
改善された性質、例えば、改良された熱安定性および/またはより高いまたはより低い最適温度、例えば、DSCを使用して10 mM リン酸ナトリウム、50 mM 塩化ナトリウム、pH 7.0中で測定して、少なくとも83.1℃を有する、請求項1〜20のいずれかに記載の変異型。
【0199】
下記に由来する請求項1〜20のいずれかに記載の変異型: 属ノカルジオプシス (Nocardiopsis) の株、例えば、ノカルジオプシス・アルバ (Nocardiopsis alba)、ノカルジオプシス・アンタクチカ (Nocardiopsis Antarctica)、ノカルジオプシス・プラシナ (Nocardiopsis prasina)、ノカルジオプシス・コンポスタ (Nocardiopsis composta)、ノカルジオプシス・ダッソンビレイ (Nocardiopsis dassonvillei)、ノカルジオプシス・エクスハランス (Nocardiopsis exhalans)、ノカルジオプシス・ハロフィラ (Nocardiopsis halophila)、ノカルジオプシス・ハロトレランス (Nocardiopsis halotolerans)、ノカルジオプシス・クンサネンシス (Nocardiopsis kunsanensis)、ノカルジオプシス・リステリ (Nocardiopsis listeri)、ノカルジオプシス・ルセンテンシス (Nocardiopsis lucentensis)、ノカルジオプシス・メタリカス (Nocardiopsis metallicus)、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種、ノカルジオプシス・シンネマタフォルマンス (Nocardiopsis synnemataformans)、ノカルジオプシス・トレハロシ (Nocardiopsis trehalosi)、ノカルジオプシス・トロピカ (Nocardiopsis tropica)、ノカルジオプシス・ウミジスコレ (Nocardiopsis umidischolae)、またはノカルジオプシス・キシンジアンゲンシス (Nocardiopsis xinjiangensis)、好ましくはノカルジオプシス・アルバ (Nocardiopsis alba) DSM 15647、ノカルジオプシス・ダッソンビレイ (Nocardiopsis dassonvillei) NRRL 18133、ノカルジオプシス・ダッソンビレイ (Nocardiopsis dassonvillei) 亜種ダッソンビレイ (dassonvillei) DSM 43235、ノカルジオプシス・プラシナ (Nocardiopsis prasina) DSM 15648、ノカルジオプシス・プラシナ (Nocardiopsis prasina) DSM 15649、ノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種NRRL 18262、最も好ましくはノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種FERM P-18676。
【0200】
請求項1〜20のいずれかに記載の少なくとも1種のプロテアーゼ変異型、および
(a)少なくとも1種の脂溶性ビタミン、
(b)少なくとも1種の水溶性ビタミン、および/または
(c)少なくとも1種の微量ミネラル、
を含んでなり、必要に応じてさらにアミラーゼ、ガラクタナーゼ、α-ガラクトシダーゼ、キシラナーゼ、エンドグルカナーゼ、エンド-1,3(4)-β-グルカナーゼ、フィターゼ、ホスホリパーゼ、および他のプロテアーゼから成る群から選択される少なくとも1種の酵素を含んでなり、所望ならば、また、少なくとも1種のアミラーゼ、および/またはホスホリパーゼを含んでなる、組成物、例えば、動物飼料添加物。
さらに、下記の実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものと解釈すべきでない。
【実施例】
【0201】
実施例1プロテアーゼアッセイ
pNAアッセイ
pNA基質: Suc-AAPF-pNA (Bachem L-1400)
温度: 温室 (25℃)
アッセイ緩衝液: 100 mMのコハク酸、100 mMのHEPES、100 mMのCHES、100 mMのCABS、1 mMのCaCl2、150 mMのKCl、0.01%のトリトンX-100; HClまたはNaOHでpH値2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、5.0、6.0、7.0、8.0、10.0、11.0、および12.0に調節した。
【0202】
20 μlのプロテアーゼ (0.01%のトリトンX-100中で希釈した) を100 μlのアッセイ緩衝液と混合した。100 μlのpNA基質 (50 mgを1.0 mlのDMSO中に溶解し、さらに0.01%のトリトンX-100中で45×に希釈した) を添加することによって、アッセイを開始した。OD405の増加をプロテアーゼ活性の測度としてモニターする。
【0203】
プロタザイム (Protazyme) AKアッセイ
基質: プロタザイムAKタブレット (架橋し、染色したカゼイン; Megazymeから)
温度: 制御された (アッセイ温度)
アッセイ緩衝液: 100 mMのコハク酸、100 mMのHEPES、100 mMのCHES、100 mMのCABS、1 mMのCaCl2、150 mMのKCl、0.01%のトリトンX-100; HClまたはNaOHでpH値2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、5.0、6.0、7.0、8.0、10.0、11.0、および12.0に調節した。
【0204】
プロタザイムAKタブレットを2.0 mlの0.01%のトリトンX-100中に、おだやかに攪拌することによって懸濁させる。500 μlのこの懸濁液および500 μlのアッセイ緩衝液をエッペンドルフ管中で混合し、氷上に配置する。20 μlのプロテアーゼ試料 (0.01%のトリトンX-100中で希釈した) を添加する。エッペンドルフ管をアッセイ温度に設定したエッペンドルフサーモミキサーに移すことによって、アッセイを開始する。この管をエッペンドルフサーモミキサー上でその最高震蘯速度 (1400 rpm) において15分間インキュベートする。管を氷浴に戻すことによって、インキュベーションを停止させる。次いで、この管を氷冷遠心機中で数分間遠心し、200 μlの上清をマイクロタイタープレートに移す。OD650をプロテアーゼ活性の測度として読む。緩衝液のブラインドをアッセイにおいてインキュベートする (酵素の代わりに)。
【0205】
実施例2プロテアーゼ変異型の調製および試験
N47Dについて後述するようにして、単一の置換それぞれN47D、T127R、N92K、およびQ54Rをもつ配列番号2のアミノ酸1〜188 (プロテアーゼ10) のアミノ酸配列を含んでなる4つのプロテアーゼ変異型を調製した。
下記の文献に記載されているメガ-プライマー法を使用して、位置指定突然変異誘発を実施した: SarkarおよびSommer、1990、Bio Technology 8: 404-407。
【0206】
下記のプライマーを使用してPCRにより後述する構築物からのほぼ469 bpのDNAフラグメントを増幅することによって、N47D変異型を構築した。それらのプライマーのうちプライマーR10WT-CL29 (配列番号11) は遺伝子特異的であり、そしてプライマーRSWT126 (配列番号12) は突然変異誘発性である:
R10WT-CL29: 5’ CCGATTATGGAGCGGATTGAACATGCG 3’ (配列番号11)
RSWT126: 5’ GTGACCATCGGCGACGGCAGGGGCGTCTTCG 3’ (配列番号12)
【0207】
上記増幅に使用したプロテアーゼ10のDNA構築物は、バシラス・サチリス (Bacillus subtilis) のゲノム中への組込みのための発現カセット (配列番号13) であった。この構築物は、シグナル配列をコードするDNAおよびプロテアーゼ10のプロタンパク質および成熟タンパク質 (配列番号14) をコードする遺伝子の融合物、プロモーター構築物、およびまたクロラムフェニコールに対する耐性を与えるcat遺伝子を含有する。相同的組換えによるゲノム中への組込みを促進するために、バシラス・サチリス (B. subtilis) の内因的遺伝子の約3 kbのフランキング領域をプロテアーゼ10エンコーディング配列の上流および下流に組込んだ。
【0208】
生ずる469 bpのフラグメントをアガロースゲル (Sigma Aldrich カタログNo. A6877) から精製し、そして同一鋳型上で実施した第2 PCRにおいてプライマーR10WT-CL39N (配列番号15) と一緒にメガ-プライマーとして使用した。
R10WT-CL39N: 5’ GGAGCTCTGAAAAAAAGGAGAGGATAAAGAATGAA 3’ (配列番号15)
【0209】
広範囲PCRにより、オリゴヌクレオチドR10WT-CL28N (配列番号16)、R10WT-CL28C (配列番号17)、および拡大した長い鋳型PCRシステム (Exapand Long Template PCR System) (Roche Applied Science) (カタログNo. 11759060) を供給されたマニュアルに従いを使用して、ほぼ10 kbの完全な構築物を作った。
R10WT-CL28N: 5’ GCGTTCCGATAATCGCGGTGACAATGCCG 3’ (配列番号16)
R10WT-CL28C: 5’ TTCATGAGTCTGCGCCCTGAGATCCTCTG 3’ (配列番号17)
【0210】
生ずるほぼ1.2 kbのフラグメントを精製し、そして新しいPCR反応において拡大した長い鋳型PCRシステムを使用して、プライマー組としてR10WT-2C-rev (配列番号18) およびR10WT-CL28C (配列番号17); およびRSWT001 (配列番号19) およびR10WT-CL28N (配列番号16) を使用する2つのPCR反応による作った構築物のフランキングフラグメントと組合わせた。生ずる10 kbのフラグメントはR10WT-CL28N (配列番号16) およびR10WT-CL28C (配列番号17) プライマーを使用して増幅して、形質転換体の数を増加することができる。
R10WT-2C-rev: 5’ TAATCGCATGTTCAATCCGCTCCATAATCG 3’ (配列番号18)
RSWT001: 5’ CCCAACGGTTTCTTCATTCTTTATCCTCTCCTTTTTTTCAGAGC 3’ (配列番号19)
【0211】
バシラス・サチリス (Bacillus subtilis) の低アミラーゼおよび低プロテアーゼ株 (例えば、WO 92/11367およびWO 95/10603に開示されている株SHA278) のコンピテント細胞をそれぞれ生ずるPCRフラグメントで形質転換し、そしてクロラムフェニコール耐性形質転換体をDNA配列決定により選択しかつチェックして、ゲノム上の正しい突然変異の存在を確認した。
【0212】
プロテアーゼ10およびその4つの変異型の各々をコードする構築物を収容するバシラス・サチリス (B. subtilis) の細胞を使用して、富んだ培地 (PS-1: 100 g/Lのスクロース (Danisco カタログNo. 109-0429)、40 g/Lのクラスト大豆、10 g/LのNa2HPO4・12H2O (Merck カタログNo. 6579)、0.1 ml/LのPluronic PE 6100 (BASF 102-3098)) を含有する震蘯フラスコをインキュベートし、そして30℃において激しく震蘯しながら5日間培養した。
【0213】
培養後、上清を0.2 MのNa2HPO4緩衝液中で4倍に希釈し、0.1 Mのクエン酸でpH 4.0またはpH 8.0に滴定し、2つに分割した。一方の半分を65℃およびそれぞれのpHにおいて4時間インキュベートし、次いでそれを凍結させた。他方の半分を直ちに凍結させ、対照として使用した。
【0214】
残留プロテアーゼ活性を測定する前に、試料を50 mMのCHES-HEPES緩衝液、pH 8.5中で10倍に希釈した。実施例1のプロタザイムAKアッセイの変更されたバージョンを使用して活性を決定し、4 mlのCHES-HEPES緩衝液、pH 8.5中で基質の1つのタブレットを可溶化し、連続的に攪拌しながら1 mlのこの基質溶液を20 μlのプロテアーゼ試料と混合し、次いでこれを37℃においてインキュベートした。プロテアーゼを添加する前に、基質は正しい温度を有するべきである。15分後、100 μlの1 M NaOHを添加して反応を停止させ、15000 rpmにおいて3分間遠心することによって不溶性基質を沈殿させ、次いで650 nmにおける吸収を測定した。値はOD 3.0以下であるべきであるか、あるいは活性を測定する前に、プロテアーゼ試料を10倍以上に希釈すべきである。
【0215】
65℃においてインキュベーション後の活性を対応する対照の活性で割ることによって、相対残留活性 (%) を計算した。下記表4の結果が示すように、すべての4つの変異型はプロテアーゼ10に比較して改良された熱安定性を有する。
【0216】
【表4】

【0217】
実施例3プロテアーゼ変異型22
「プロテアーゼ22」と表示し、かつ請求項1において特定した17領域のうちの13にある数の置換を含んでなるプロテアーゼ変異型を設計した。この変異型はプロテアーゼ10 (配列番号2のアミノ酸1〜188) の成熟部分に比較して下記の置換を含んでなる: T10Y、A25S、R38T、Q42P、T44S、R49K、Q54R、V56I、A62S、T82S、S99A、G118Ns、S120T、S122R、E125Q、T129Y、N130S、M131L、R165S、T166A、F171Y、T176N、V179L、N180S、V184L、およびR185T。
【0218】
プロテアーゼ22の成熟部分は配列番号21のアミノ酸1〜196である。配列番号21に対応するDNA配列は配列番号20である。
配列番号20のDNA配列を構築し、発現のためにバシラス (Bacillus) 宿主の中に導入した。発現されたプロテアーゼを精製し、そしてα-溶菌プロテアーゼ (ペプチダーゼファミリーS1Eおよび/またはS2A) として特性決定した。
プロテアーゼ22の温度-活性の関係をpH 9において実施例1のプロタザイムAKアッセイにより測定し、プロテアーゼ10を比較の目的で含めた。結果を下記表5に示す。
【0219】
【表5】

【0220】
これらの結果から、プロテアーゼ22はプロテアーゼ10よりもpH 9においてより高い温度最適値 (すなわち、約70℃に比較して約80℃) を有するように思われる。
示差走査熱量測定 (DSC) を使用して、プロテアーゼ22およびプロテアーゼ10のpH 7.0における熱安定性を決定した。精製されたプロテアーゼを4℃において10 mMのリン酸ナトリウム、50 mMの塩化ナトリウム、pH 7.0に対して一夜透析し、そして1.5℃/分の一定走査速度で20℃から100℃までにおいてVP-DSC計装 (Micro Cal) 上に展開させた。マイクロカル・オリジン (MicroCal Origin) ソフトウェアを使用して、データを取扱った。
生ずる変性または溶融温度、Tm、は次の通りであった: プロテアーゼ22について: 83.5℃; プロテアーゼ10について: 76.5℃。
【0221】
本明細書中に記載し、特許請求した本発明の範囲は本明細書中に開示した特定の態様に限定されない。なぜなら、これらの態様は本発明のいくつかの面の例示として意図されるからである。任意の同等の態様は本発明の範囲内に入る。事実、本明細書中に示しかつ記載したものに加えて本発明の種々の変更は、前述の説明から当業者にとって明らとなるであろう。また、このような変更は添付された特許請求の範囲内に入ることを意図する。矛盾する場合において、定義を含む本発明の開示は調整するであろう。
種々の参考文献は本明細書中に引用され、それらの開示はそれらの全体において引用することによって本明細書の一部とされる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
6-18; 22-28; 32-39; 42-58; 62-63; 66-76; 78-100; 103-106; 111-114; 118-131; 134-136; 139-141; 144-151; 155-156; 160-176; 179-181; および184-188から成る領域の群から選択される少なくとも1つの領域の少なくとも1つの位置における置換を含んでなる、親プロテアーゼの変異型、ここで
(a) 変異型はプロテアーゼ活性を有し、
(b) 各位置は配列番号2のアミノ酸1〜188に対応し、そして
(c) 変異型は少なくとも60%の配列番号2のアミノ酸1〜188に対する同一性の百分率を有する、
親プロテアーゼの変異型。
【請求項2】
下記の位置の少なくとも1つにおける置換を含んでなる請求項1に記載の変異型: 6; 7; 8; 9; 10; 11; 12; 13; 14; 15; 16; 17; 18; 22; 23; 24; 25; 26; 27; 28; 32; 33; 34; 35; 36; 37; 38; 39; 42; 43; 44; 45; 46; 47; 48; 49; 50; 51; 52; 53; 54; 55; 56; 57; 58; 62; 63; 66; 67; 68; 69; 70; 71; 72; 73; 74; 75; 76; 78; 79; 80; 81; 82; 83; 84; 85; 86; 87; 88; 89; 90; 91; 92; 93; 94; 95; 96; 97; 98; 99; 100; 103; 104; 105; 106; 111; 112; 113; 114; 118; 119; 120; 121; 122; 123; 124; 125; 126; 127; 128; 129; 130; 131; 134; 135; 136; 139; 140; 141; 144; 145; 146; 147; 148; 149; 150; 151; 155; 156; 160; 161; 162; 163; 164; 165; 166; 167; 168; 169; 170; 171; 172; 173; 174; 175; 176; 179; 180; 181; 184; 185; 186; 187; および/または188。
【請求項3】
下記の位置の少なくとも1つにおける置換を含んでなる請求項2に記載の変異型: 6; 7; 8; 9; 10; 12; 13; 16; 17; 18; 22; 23; 24; 25; 26; 27; 28; 32; 33; 37; 38; 39; 42; 43; 44; 45; 46; 47; 48; 49; 50; 51; 52; 53; 54; 55; 56; 58; 62; 63; 66; 67; 68; 69; 70; 71; 72; 73; 74; 75; 76; 78; 79; 80; 81; 82; 83; 84; 85; 86; 87; 88; 89; 90; 91; 92; 93; 94; 95; 96; 97; 98; 99; 100; 103; 105; 106; 111; 113; 114; 118; 120; 122; 124; 125; 127; 129; 130; 131; 134; 135; 136; 139; 140; 141; 144; 145; 146; 147; 148; 149; 150; 151; 155; 156; 160; 161; 162; 163; 164; 165; 166; 167; 168; 169; 170; 171; 172; 173; 174; 175; 176; 179; 180; 181; 184; 185; 186; 187; および/または188。
【請求項4】
下記の置換の少なくとも1つを含んでなる、請求項3に記載の変異型: 6C; 7P; 8C; 9C; 10E、D; 12E、D; 13E、D、P; 16C; 17C; 18C; 22A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; 23A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; 24C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y; 25C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y; 26A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; 27A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、R、S、T、V、W、Y; 28A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、T、V、W、Y; 32C; 33C; 37C; 39R、K; 42E、D; 43A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、W、Y; 44A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、V、W、Y; 45A、C、D、E、F、H、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; 46A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; 47A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; 48A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; 49A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、S、V、W、Y; 50A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; 52C; 55C; 56R、K; 58E、D; 62C; 63C; 66A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; 67A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; 68A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; 69A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y; 70A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; 71A、C、D、E、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; 72A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; 73A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; 74A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; 75A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; 76C; 78A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y; 79A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、S、T、V、W、Y; 80A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W; 81A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; 82A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、V、W、Y; 83A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; 84A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; 85A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W; 86C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、R、S、T、V、W、Y; 87A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、V、W、Y; 88A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、W、Y; 89C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、V、W、Y; 90A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; 92P、R、K; 93P; 94C、P; 95E、D; 96E、D、P; 97R、K; 98P; 99R、K; 103C; 105C、P; 106C; 111R、K; 113E、D; 118R、K; 120E、D; 122K; 124R、K; 125P; 127R、K; 129E、D; 130E、D; 134C; 135P; 136P; 139C; 140E、D; 141C; 144C; 145C; 146C; 147W; 148C; 149C; 150E、D; 151P、E、D; 155C; 156C; 160A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; 161A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y; 162A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; 163A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; 164A、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; 165A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、T、V、W、Y; 166A、C、D、E、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、W、Y; 167A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; 168A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; 169A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; 170A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; 172C; 173C; 174P; 175P; 176P; 180R、K; 181R、K; 184P; 187P、および/または188R、K。
【請求項5】
下記の置換対の少なくとも1つを含んでなる請求項1〜4のいずれかに記載の変異型: 6C+103C; 8C+105C; 76C+85C; 94C+149C; 55C+63C; 16C+145C; 33C+144C; 62C+173C; 106C+141C; 9C+17C; 18C+156C; 32C+144C; 37C+52C; 67C+71C; 134C+170C; 139C+163C; 146C+148C; および/または155C+172C。
【請求項6】
下記の置換対の少なくとも1つを含んでなる請求項5に記載の変異型: 6C+103C; 8C+105C; 76C+85C; 94C+149C; 55C+63C; 16C+145C; 33C+144C; 62C+173C; および/または106C+141C。
【請求項7】
下記の置換の少なくとも1つを含んでなる請求項1〜4のいずれかに記載の変異型: 81P; 82P; 151P; 176P; 24P; 25P; 92P; 93P; 94P; 96P; 98P; 105P; 136P; 184P; 187P; 174P; 7P; 13P; 23P; 27P; 125P; 135P; および/または175P。
【請求項8】
下記の置換の少なくとも1つを含んでなる請求項7に記載の変異型: 81P; 82P; 151P; 176P; 24P; 25P; 92P; 93P; 94P; 96P; 98P; 105P; 136P; 184P; および/または187P。
【請求項9】
下記の置換の少なくとも1つを含んでなる請求項1〜4のいずれかに記載の変異型: 95E、D; 42E、D; 84E、D; 96E、D; 47E、D; 46E、D; 150E、D; 70E、D; 13E、D; 140E、D; 10E、D; 151E、D; 129E、D; 130E、D; 166E、D; 161E、D; 120E、D; 82E、D; 58E、D; 12E、D; 81E、D; 69E、D; 113E、D; 89E、D; および/または160E、D。
【請求項10】
下記の置換の少なくとも1つを含んでなる請求項9に記載の変異型: 95E、D; 42E、D; 84E、D; 96E、D; 47E、D; 46E、D; 150E、D; 70E、D; 13E、D; および/または140E、D。
【請求項11】
下記の置換の少なくとも1つを含んでなる請求項1〜4のいずれかに記載の変異型: 124R、K; 72R、K; 97R、K; 127R、K; 56R、K; 122R、K; 181R、K; 180R、K; 25R、K; 92R、K; 39R、K; 99R、K; 111R、K; 24R、K; 118R、K; 162R、K; および/または188R、K。
【請求項12】
下記の置換の少なくとも1つを含んでなる請求項11に記載の変異型: 124R、K; 72R、K; 97R、K; 127R、K; 56R、K; 122R、K; 181R、K; 180R、K; 25R、K; および/または92R、K。
【請求項13】
下記の置換の少なくとも1つを含んでなる請求項1〜4のいずれかに記載の変異型: 147W; 43W。
【請求項14】
下記の領域から成る領域の群から選択される少なくとも1つの領域の少なくとも1つの位置における置換を含んでなる、請求項1〜4のいずれかに記載の変異型:
(i) 160-170、78-90、43-50、66-75、および22-28、
(ii) 160-170、78-90、43-50、および66-75、
(iii)160-170、78-90、および43-50、
(iv) 160-170、および78-90、および/または
(v) 160-170。
【請求項15】
下記の置換の少なくとも1つを含んでなる請求項1〜4のいずれかに記載の変異型: 6C; 8C; 13E、D; 16C; 24P; 25K、P、R; 33C; 42E、D; 46D、E; 47D、E; 55C; 56R、K; 62C; 63C; 70D、E; 72K、R; 76C; 81P; 82P; 84D、E; 85C; 92P、R、K; 93P; 94C、P; 95E、D; 96E、D、P; 97R、K; 98P; 103C; 105C、P; 106C; 122R、K; 124R、K; 127R、K; 136P; 140E、D; 141C; 144C; 145C; 149C; 150E、D; 151P; 173C; 176P; 180R、K; 181R、K; 184P; および/または187P; 好ましくは47D、49K、92K、127R、および/または166A。
【請求項16】
下記の置換の少なくとも1つを含んでなる請求項1〜3のいずれかに記載の変異型: G6C; L7P; A8C; Y9C; T10E、D、Y; G12E、D; G13E、D、P; S16C; V17C; G18C; T22A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; N23A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; A24C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y (好ましくはA24S) ; A25C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y (好ましくはA25S) ; G26A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y ; Q27A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、R、S、T、V、W、Y ; P28A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、T、V、W、Y ; T32C; A33C; G37C; R38T; V39R、K; Q42E、D、G、P; V43A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、W、Y; T44A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y (好ましくはT44S) ; I45A、C、D、E、F、G、H、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; G46A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; N47A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; G48A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; R49A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、S、T、V、W、Y (好ましくはR49T、Q) ; G50A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; V51T; F52C; E53Q; Q54N、R; S55C; V56I、R、K; P58E、D; A62C、S; A63C; R66A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、S、T、V、W、Y; G67A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; T68A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; S69A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y; N70A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; F71A、C、D、E、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; T72A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; L73A、C、D、E、F、G、H、I、K、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; T74A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; N75A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; L76C; S78A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y; R79A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、S、T、V、W、Y; Y80A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W; N81A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; T82A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y (好ましくはT82S) ; G83A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; G84A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; Y85A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W; A86C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y (好ましくはA86Q) ; T87A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y (好ましくはT87S) ; V88A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、W、Y; A89C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y (好ましくはA89T、S) ; G90A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; H91T、S; N92P、R、K、S; Q93P; A94C、P; P95A、E、D; I96A、E、D、P; G97R、K; S98P; S99A、Q、R、K; V100I; S103C; S105C、P; T106C; C111R、K; T113E、D; I114V; G118N、R、K; S120T、E、D; S122R、K; P124R、K; E125P、Q; T127R、K; T129E、D、Y、Q; M130E、D、S; M131L; T134C; T135P、N; V136P; E139C; P140E、D; G141C; G144C; G145C; S146C; Y147F、W; I148C; S149C; G150E、D; T151P、E、D、S; G155C; V156C; G160A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; S161A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y; G162A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; N163A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; C164A、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; R165A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、S、T、V、W、Y (好ましくはR165S) ; T166A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y (好ましくはT166V、F) ; G167A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; G168A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; T169A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; T170A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; F171Y; Y172C; Q173C; E174P; V175P; T176N、P; V179I、L; N180R、K、S; S181R、K; V184L、P; R185T; L186I; R187P; および/またはT188R、K; 好ましくは下記の少なくとも1つ: T10Y、A25S、R38T、Q42P、T44S、N47D、R49K、Q54R、V56I、A62S、T82S、N92K、S99A、G118N、S120T、S122R、E125Q、T127R、T129Y、N130S、M131L、R165S、T166A、F171Y、T176N、V179L、N180S、V184L、および/またはR185T。
【請求項17】
下記の置換の少なくとも1つを含んでなる請求項1〜3のいずれかに記載の変異型: G6C; L7P; A8C; Y9C; Y10E、D、T; G12E、D; G13E、D、P; S16C; V17C; G18C; T22A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; N23A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; S24A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y (好ましくはS24A) ; A25C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y (好ましくはA25S) ; G26A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y ; Q27A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、R、S、T、V、W、Y ; P28A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、T、V、W、Y ; T32C; A33C; G37C; T38R; V39R、K; G42E、D、P、Q; V43A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、W、Y; T44A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y (好ましくはT44S) ; I45A、C、D、E、F、G、H、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; G46A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; N47A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; G48A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; T49A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y (好ましくはT49R、Q) ; G50A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; T51V; F52C; Q53E; N54Q、R; S55C; V56I、R、K; P58E、D; A62C、S; A63C; R66A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、S、T、V、W、Y; G67A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; T68A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; S69A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y; N70A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; F71A、C、D、E、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; T72A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; L73A、C、D、E、F、G、H、I、K、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; T74A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; N75A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; L76C; S78A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y; R79A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、S、T、V、W、Y; Y80A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、S、T、V、W; N81A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; S82A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y (好ましくはS82T) ; G83A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; G84A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; Y85A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W; Q86A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、R、S、T、V、W、Y (好ましくはQ86A) ; S87A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y (好ましくはS87T) ; V88A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、W、Y; T89A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y (好ましくはT89A、S) ; G90A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; T91H、S; S92P、R、K、N; Q93P; A94C、P; P95A、E、D; A96E、D、I、P; G97R、K; S98P; A99R、K、S; V100I; S103C; S105C、P; T106C; C111R、K; T113E、D; I114V; N118G、R、K; T120E、D、S; R122K、S; P124R、K; Q125E、P; T127R、K; Y129E、D、T; S130E、D、N; L131M; T134C; T135P、T; V136P; E139C; P140E、D; G141C; G144C; G145C; S146C; F147W、Y; I148C; S149C; G150E、D; S151P、E、D、T; G155C; V156C; G160A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; S161A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y; G162A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; N163A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; C164A、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; S165A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y (好ましくはS165R); V166A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、W、Y (好ましくはV166F、T) ; G167A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; G168A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; T169A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; T170A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; Y171F; Y172C; Q173C; E174P; V175P; T176P、N; I179L; N180R、K、S; S181R、K; V184L、P; R185T; I186L; R187P; および/またはT188R、K; 好ましくは下記の少なくとも1つ: S24A、A25S、Q42P、T44S、N47D、T49K、T51V、Q53E、N54R、V56I、A62S、Q86A、S87T、T89A、T91H、S92N、S92K、A96I、T127R、N135T、F147Y、S151T、V166A、T176N、I179L、N180S、V184L、R185T、および/またはI186L。
【請求項18】
下記の置換の少なくとも1つを含んでなる請求項1〜3のいずれかに記載の変異型: G6C; L7P; A8C; Y9C; T10E、D、Y; G12E、D; G13E、D、P; S16C; V17C; G18C; T22A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; N23A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; A24C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y (好ましくはA24S) ; A25C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y (好ましくはA25S) ; G26A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y ; Q27A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、R、S、T、V、W、Y ; P28A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、T、V、W、Y ; T32C; A33C; G37C; R38T; V39R、K; Q42E、D、G、P; V43A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、W、Y; S44A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y (好ましくはS44T) ; I45A、C、D、E、F、G、H、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; G46A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; N47A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; G48A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; Q49A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、R、S、T、V、W、Y (好ましくはQ49R、T) ; G50A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; V51T; F52C; E53Q; Q54N、R; S55C; I56R、K; P58E、D; A62C、S; A63C; R66A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、S、T、V、W、Y; G67A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; T68A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; S69A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y; N70A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; F71A、C、D、E、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; T72A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; L73A、C、D、E、F、G、H、I、K、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; T74A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; N75A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; L76C; S78A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y; R79A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、S、T、V、W、Y; Y80A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W; N81A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; T82A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y (好ましくはT82S) ; G83A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; G84A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; Y85A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W; A86C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y (好ましくはA86Q) ; T87A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y (好ましくはT87S) ; V88A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、W、Y; A89C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y (好ましくはA89T、S) ; G90A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; H91T、S; N92P、R、K、S; Q93P; A94C、P; P95A、E、D; I96A、E、D、P; G97R、K; S98P; S99A、Q、R、K; V100I; S103C; S105C、P; T106C; C111R、K; T113E、D; I114V; G118N、R、K; S120E、D、T; S122R、K; P124R、K; E125P、Q; T127R、K; T129E、D、Q、Y; N130E、D、S; M131L; T134C; T135N、P; V136P; E139C; P140E、D; G141C; G144C; G145C; S146C; Y147F、W; I148C; S149C; G150E、D; N151P、E、D、T; G155C; V156C; G160A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; S161A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y; G162A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; N163A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; C164A、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; R165A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、S、T、V、W、Y (好ましくはR165S) ; T166A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y (好ましくはT166F、V) ; G167A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; G168A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; T169A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; T170A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; F171Y; Y172C; Q173C; E174P; V175P; T176N、P; V179I、L; N180R、K、S; S181R、K; V184L、P; R185T; L186I; R187P; および/またはT188R、K; 好ましくは下記の少なくとも1つ: T10Y、A25S、R38T、Q42P、N47D、Q49K、Q54R、A62S、T82S、N92K、S99A、G118N、S120T、S122R、E125Q、T127R、T129Y、N130S、M131L、N151T、R165S、T166A、F171Y、T176N、V179L、N180S、V184L、および/またはR185T。
【請求項19】
下記の置換の少なくとも1つを含んでなる請求項1〜3のいずれかに記載の変異型: G6C; L7P; A8C; Y9C; T10E、D、Y; G12E、D; G13E、D、P; S16C; V17C; G18C; T22A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; N23A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; A24C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y (好ましくはA24S) ; A25C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y (好ましくはA25S) ; G26A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y ; Q27A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、R、S、T、V、W、Y ; P28A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、T、V、W、Y ; T32C; A33C; G37C; R38T; V39R、K; Q42E、D、G、P; V43A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、W、Y; T44A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y (好ましくはT44S) ; I45A、C、D、E、F、G、H、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; G46A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; N47A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; G48A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; R49A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、S、T、V、W、Y (好ましくはR49Q、T) ; G50A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; V51T; F52C; E53Q; Q54N、R; S55C; I56R、K; P58E、D; A62C、S; A63C; R66A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、S、T、V、W、Y; G67A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; T68A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; S69A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y; N70A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; F71A、C、D、E、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; T72A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; L73A、C、D、E、F、G、H、I、K、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; T74A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; N75A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; L76C; S78A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y; R79A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、S、T、V、W、Y; Y80A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W; N81A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; T82A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y (好ましくはT82S) ; G83A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; G84A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; Y85A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W; A86 C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y (好ましくはA86Q) ; T87A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y (好ましくはT87S) ; V88A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、W、Y; A89C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y (好ましくはA89S、T) ; G90A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; H91T、S; N92P、R、K、S; Q93P; A94C、P; P95A、E、D; I96A、E、D、P; G97R、K; S98P; S99A、Q、R、K; V100I; S103C; S105C、P; T106C; C111R、K; T113E、D; I114V; G118N、R、K; S120E、D、T; S122R、K; P124R、K; E125P、Q; T127R、K; T129E、D、Q、Y; N130E、D、S; M131L; T134C; T135N、P; V136P; E139C; P140E、D; G141C; G144C; G145C; S146C; Y147F、W; I148C; S149C; G150E、D; N151P、E、D、S、T; G155C; V156C; G160A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; S161A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y; G162A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; N163A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; C164A、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; R165A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、S、T、V、W、Y (好ましくはR165S) ; T166A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y (好ましくはT166V) ; G167A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; G168A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; T169A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; T170A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; F171Y; Y172C; Q173C; E174P; V175P; T176N、P; V179I、L; N180R、K、S; S181R、K; V184L、P; R185T; L186I; R187P; および/またはT188R、K; 好ましくは下記の少なくとも1つ: T10Y、A25S、R38T、G42P、T44S、N47D、R49K、Q54R、A62S、T82S、N92K、S99A、G118N、S120T、S122R、E125Q、T127R、T129Y、N130S、M131L、N151T、R165S、T166A、F171Y、T176N、V179L、N180S、V184L、および/またはR185T。
【請求項20】
下記の置換の少なくとも1つを含んでなる請求項1〜3のいずれかに記載の変異型: G6C; L7P; A8C; Y9C; T10E、D、Y; G12E、D; G13E、D、P; S16C; V17C; G18C; T22A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; N23A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; A24C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y (好ましくはA24S) ; S25A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y (好ましくはS25A) ; G26A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y ; Q27A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、R、S、T、V、W、Y ; P28A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、Q、R、S、T、V、W、Y ; T32C; A33C; G37C; T38R; V39R、K; P42E、D、G、Q; V43A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、W、Y; S44A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y (好ましくはS44T) ; I45A、C、D、E、F、G、H、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; G46A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; N47A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; G48A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; Q49A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、R、S、T、V、W、Y (好ましくはQ49R、T) ; G50A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; V51T; F52C; E53Q; R54N、Q; S55C; V56I、R、K; P58E、D; S62A、C; A63C; R66A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、S、T、V、W、Y; G67A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; T68A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; S69A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y; N70A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; F71A、C、D、E、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; T72A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; L73A、C、D、E、F、G、H、I、K、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; T74A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; N75A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; L76C; S78A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y; R79A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、S、T、V、W、Y; Y80A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W; N81A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; T82A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y (好ましくはT82S) ; G83A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; G84A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; Y85A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W; A86C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y (好ましくはA86Q) ; T87A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y (好ましくはT87S) ; V88A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、S、W、Y; S89A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y (好ましくはS89A、T) ; G90A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; S91H、T; S92P、R、K、N; Q93P; A94C、P; A95E、D、P; I96A、E、D、P; G97R、K; S98P; Q99A、R、K、S; I100V; S103C; S105C、P; T106C; C111R、K; T113E、D; V114I; G118N、R、K; T120E、D、S; S122R、K; P124R、K; Q125E、P; T127R、K; Q129E、D、Y、T; N130E、D、S; L131M; T134C; N135P、T; V136P; E139C; P140E、D; G141C; G144C; G145C; S146C; F147W、Y; I148C; S149C; G150E、D; S151P、E、D、T; G155C; V156C; G160A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; S161A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y; G162A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; N163A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、P、Q、R、S、T、V、W、Y; C164A、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; S165A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、T、V、W、Y (好ましくはS165R) ; F166A、C、D、E、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y (好ましくはF166、T、V) ; G167A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; G168A、C、D、E、F、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y; T169A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; T170A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、V、W、Y; Y17F; Y172C; Q173C; E174P; V175P; T176N、P; L179I、V; S180R、K、N; S181R、K; L184P、V; T185R; L186I; R187P; および/またはT188R、K; 好ましくは下記の少なくとも1つ: T10Y、N47D、Q49K、V56I、T82S、S89A、S91H、S92N、S92K、A95P、Q99A、I100V、V114I、G118N、S122R、T127R、Q129Y、N130S、N135T、F147Y、S151T、および/またはF166A。
【請求項21】
請求項1〜20のいずれかに記載のプロテアーゼ変異型をコードする核酸配列を含んでなる単離された核酸配列。
【請求項22】
適当な発現宿主におけるプロテアーゼ変異型の産生を指令する1または2以上の制御配列に作用可能に連鎖された請求項21に記載の核酸配列を含んでなる核酸構築物。
【請求項23】
請求項22に記載の核酸構築物を含んでなる組換え発現ベクター。
【請求項24】
請求項22に記載の核酸構築物および/または請求項23に記載の発現ベクターを含んでなる組換え宿主細胞。
【請求項25】
下記の工程を含んでなる請求項1〜20のいずれかに記載のプロテアーゼ変異型を製造する方法:
(a) 請求項24に記載の宿主細胞を培養して、前記変異型を含んでなる上清を調製し、そして
(b) 前記変異型を回収する。
【請求項26】
請求項1〜20のいずれかに記載のプロテアーゼ変異型を発現することができるトランスジェニック植物、または植物部分。
【請求項27】
請求項1〜20のいずれかに記載のプロテアーゼ変異型を発現することがでるトランスジェニック、非ヒト動物、または生成物、またはそれらの要素。
【請求項28】
請求項1〜20のいずれかに記載の少なくとも1種のプロテアーゼ変異型、および
(a) 少なくとも1種の脂溶性ビタミン、
(b) 少なくとも1種の水溶性ビタミン、および/または
(c) 少なくとも1種の微量ミネラル、
を含んでなる動物飼料添加物。
【請求項29】
50〜800 g/kgの粗タンパク質含量を有し、そして請求項1〜20のいずれかに記載のプロテアーゼ変異型を含んでなる動物飼料組成物。
【請求項30】
請求項1〜20のいずれかに記載のプロテアーゼ変異型、および/または請求項28または29に記載の組成物を飼料に添加する工程を含んでなる、動物飼料の栄養価を改良する方法。
【請求項31】
請求項1〜20のいずれかに記載のプロテアーゼ変異型、および/または請求項28または29に記載の組成物を少なくとも1種のタンパク質またはタンパク質源に添加する工程を含んでなる、タンパク質を処理する方法。
【請求項32】
(i) 動物飼料における、(ii) 動物飼料の製造における、(iii) 動物飼料の栄養価を改良するための、および/または (iv) タンパク質を処理するための、請求項1〜20のいずれかに記載のプロテアーゼ変異型、および/または請求項28または29に記載の組成物の使用。
【請求項33】
洗剤における請求項1〜20のいずれかに記載のプロテアーゼ変異型の使用。
【請求項34】
第2図の座標により提供される三次元構造とi) 重ねることができ、ii) それに類似し、iii) それに実質的に類似し、またはiv) それと同一である三次元構造を有するプロテアーゼ。
【請求項35】
第2図の座標により提供される三次元構造を含んでなるか、あるいはそれから成る三次元構造。
【請求項36】
プロテアーゼ活性を有する請求項35に記載の三次元構造。

【図1】
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【図2−1】
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【図2−2】
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【図2−3】
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【図2−4】
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【図2−5】
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【図2−6】
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【図2−7】
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【図2−8】
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【図2−9】
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【図2−10】
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【図2−11】
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【図2−12】
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【図2−13】
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【図2−14】
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【図2−15】
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【図2−16】
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【図2−17】
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【図2−18】
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【図2−19】
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【図2−20】
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【図2−21】
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【図2−22】
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【図2−23】
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【図2−24】
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【図2−25】
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【公開番号】特開2012−95666(P2012−95666A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−14730(P2012−14730)
【出願日】平成24年1月27日(2012.1.27)
【分割の表示】特願2006−529655(P2006−529655)の分割
【原出願日】平成16年10月8日(2004.10.8)
【出願人】(500586299)ノボザイムス アクティーゼルスカブ (164)
【Fターム(参考)】