説明

プロテアーゼ阻害剤



一般式(I)のペプチジルニトリルまたはその医薬的に許容される塩もしくはプロドラッグは、カテプシンCとしても知られるジペプチジル−ペプチダーゼI(DPP−I)を選択的に阻害することができる。該発明化合物は、炎症、2型糖尿病、喘息、重度のインフルエンザ、呼吸器合胞体ウイルス感染、CD8 T細胞阻害、炎症性腸疾患、乾癬、アトピー性皮膚炎、パピヨン−ルフェーベル症候群、ハイム−ムンク症候群、歯周病、歯周炎、関節リウマチ、ハンチントン氏病、シャーガス病、アルツハイマー病、敗血症または標的細胞のアポトーシスにおける適用の治療のための活性成分として有用である。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
(技術分野)
本発明は、新規なプロテアーゼ阻害剤、より具体的には、プロテアーゼが含まれる炎症、糖尿病および同様の疾病、特に、肥満細胞の炎症介在疾患の治療/予防に有用であるシステインおよび/またはセリンプロテアーゼの阻害剤に関する。より具体的には、該発明は、ポリペプチド鎖のN末端からジペプチドを開裂する酵素であり、カテプシンCとしても公知のジペプチジル−ペプチダーゼI(DPPI)を選択的に阻害することができるペプチジルニトリルに関する。
【0002】
(技術背景)
カテプシンCとしても公知である、ジペプチジルペプチダーゼ−I(DPP−I;EC3.4.14.1)は、パパインファミリーに属するリソソームシステインプロテアーゼである。該酵素は、肺、腎臓、肝臓および脾臓において、高レベルで多くの組織において構成的に発現される。ラット、ヒトおよびマウスのDPP−Iをコードする該cDNAは、クローン化されて、配列を決定し、該酵素は、高度に保存されることを示した。DPP−Iは、不活性前駆体(酵素前駆体)として合成されて、N−末端プロペプチド内の内部活性化ペプチドの非自動触媒切除によって活性化される。いったん活性化されると、DPP−Iは、広範な特異性を持ってポリペプチド基質のN−末端からジペプチドの除去を触媒する。最適な該pHは、ヒトDPP−Iを用いて、5〜7の範囲にある。さらに、DPP−Iは、モノマーであることに加えて、エキソペプチダーゼであるカテプシンB、H、L、OおよびSと比較するとアミノ酸配列の相同性をほとんど有しないオリゴマーである。最近のデータでは、リソソーム蛋白質分解において重要な酵素であることに加えて、DPP−Iは、細胞毒性Tリンパ球およびナチュラルキラー細胞(グランザイムAおよびB)、肥満細胞(チマーゼおよびトリプターゼ)、および好中球(カテプシンGおよびエラスターゼ)において、顆粒セリンペプチダーゼの活性化に重要な酵素としても機能することを示唆する。
【0003】
肥満細胞は、多くの組織で見出されるが、皮膚、呼吸器および消化管のような体の上皮内膜に沿って多数存在する。肥満細胞は、小血管を取り囲む血管周囲組織内にも局在化する。ヒトにおいて、肥満細胞における二つのタイプが同定されてきた。該T−タイプは、トリプターゼのみを発現して、該MC−タイプは、トリプターゼおよびチマーゼの両方を発現する。ヒトにおいて、該T−タイプの肥満細胞は、主として、肺胞組織および腸粘液に存在し、一方、該TC−タイプ細胞は、主に皮膚および結膜に存在する。肥満細胞は、サイトカイン、ロイコトリエン、プロスタグランジン、ヒスタミン、およびプロテオグリカンを含む、強力な炎症性メディエーターの範囲で放出することができるが、肥満細胞の活性化における最も多い生成物には、キモトリプシンファミリーのセリンプロテアーゼ;トリプターゼおよびチマーゼがある。これらのプロテアーゼは、充分活性な酵素として、肥満細胞リソソーム中にある。酵素前駆体からのトリプターゼおよびチマーゼの活性化の正確な部位は、知られていないが、該ゴルジ体は、それに関連する役割を有する。特に、肥満細胞内に豊富にあるDPP−Iは、チマーゼおよびトリプターゼの活性化に関与する重要な酵素であるように思われる。さらに、トリプターゼおよびチマーゼは、アレルギー性疾患の重要なメディエーターとして明らかである。活性な肥満細胞からの分泌後、これらのプロテアーゼは、炎症、組織再構築、気管支収縮および粘液分泌の過程に多く含まれ、治療行為において、プロテアーゼを魅力的にする証拠である。肥満細胞は、これらの細胞が、多くの血管新生依存状態において蓄積するので、血管新生における役割も果たしているように思われる。さらに、いくつかの肥満細胞メディエーター(例えば、ヒスタミン、チマーゼ、VEGFおよびbFGF)は、血管新生および内皮細胞増殖および機能の調節に見出されている。
【0004】
好中球は、多くの病理学条件で、多大な損傷を引き起こす。活性化するとき、好中球は、エラスターゼおよびカテプシンGを含む、破壊的な顆粒酵素の分泌が起こり、酸化的な破裂により活性酸素中間体の放出をもたらす。多くの研究は、分離して、各々これらの活性化剤について実施してきた。肺気腫、嚢胞性線維症および関節リウマチは、正に強力な酵素であるエラスターゼおよびカテプシンGに関連する病理学条件の例である。
【0005】
トリプターゼおよびチマーゼとアレルギー性、免疫および炎症性疾患に介在する多くの肥満細胞に関連する強い証拠、およびカテプシンGおよびエラスターゼが、これらのタイプの疾病に重要な役割も果たしているように思われるという事実は、これらのプロテアーゼの活性化における中心的な役割のために、上述の疾病に対する治療行為のための魅力的な標的酵素として、DPP−Iに注目する。
【0006】
ノバルティスAGによるWO9924460は、システインカテプシンのジペプチドニトリル阻害剤を開示する。
【0007】
ノバルティスAGによるWO0187828A1は、システインカテプシン阻害剤であるN置換ペプチジルニトリルを開示する。
【0008】
アクシズファーマシューティカルズ社によるWO0055126は、システインプロテアーゼ阻害剤である、N−シアノメチルアミドを開示する。
【0009】
テキサス大学による米国特許第5602102号は、ジペプチジルペプチダーゼIの阻害剤を開示する。
【0010】
プロビオドラッグによるWO03/022871A2は、ジペプチジルペプチダーゼIの阻害剤を開示する。
【0011】
(発明の概要)
本発明は、一般式(I):
【化1】

[式中、R1、R2、R3、R4、およびR5は、詳細な説明の部分で定義される。]
の化合物に関する。
【0012】
該発明化合物が、炎症または2型糖尿病の治療のため、とりわけ、喘息、重度のインフルエンザ、呼吸器合胞体ウイルス感染、CD8 T細胞阻害、炎症性腸疾患、乾癬、アトピー性皮膚炎、パピヨン−ルフェーベル症候群、ハイム−ムンク症候群、歯周病、歯周炎、関節リウマチ、ハンチントン氏病、シャーガス病、アルツハイマー病および敗血症のような肥満細胞の炎症が介在する疾病の予防における治療のために有用であることを意図する。本発明化合物は、とりわけ標的細胞のアポトーシスにおいて、適用可能である。
【0013】
本発明に関して、化合物を提供し、インビトロおよびインビボでの診断ツールとして有用であることを意図する。
【0014】
セリンおよび/またはシステインプロテアーゼのようなプロテアーゼの阻害剤として、薬理活性を有する新規な化合物を提供するための発明を目的とする。具体的な態様として、該発明化合物は、システインプロテアーゼ阻害剤であり、とりわけ、選択的なシステインプロテアーゼ阻害剤が良い。より具体的には、該発明化合物は、ジペプチジルペプチダーゼIのようなパパインスーパーファミリーのシステインプロテアーゼの阻害剤である。
【0015】
さらなる目的は、以下の記述から明らかとなるだろう。
【0016】
(発明の詳細な説明)
定義
本明細書において、該用語「DPP−I」または「DPPI」は、カテプシンC、カテプシンJ、ジペプチジルアミノペプチダーゼIおよびジペプチジルトランスフェラーゼとしても公知であるジペプチジル−ペプチダーゼI(EC 3.4.14.1)を意味する。DPPIは、Xaaが、ArgまたはLysであるとき、またはXbbまたはXccがProであるときを除いて、ポリペプチド鎖Xaa−Xbb−Xcc−[Xxx]nのN−末端から、ジペプチドXaa−Xbbを開裂する。
【0017】
該用語「治療」は、疾病、症状、または障害に効くことを目的とするための患者の管理および治癒として定義され、該症状または合併症の発症を予防するため、もしくは該症状または合併症を軽減するため、または疾病、症状、または障害を除去するための本発明化合物の投与を含む。
【0018】
単独または組み合わせて本明細書において、該用語「C1-6アルキル」は、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の飽和炭化水素鎖を意味する。C1-6アルキル基は、これらに限らないが、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、iso−ペンチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、n−ヘキシル、iso−ヘキシル、4−メチルペンチル、ネオペンチル、2,2−ジメチルプロピル等を含む。
【0019】
単独または組み合わせて本明細書において、該用語「C2-6アルケニル」は、2〜6個の炭素原子および少なくとも1つの二重結合を有する直鎖または分枝鎖の不飽和炭化水素鎖を意味する。C2-6アルケニル基は、これらに限らないが、ビニル、1−プロペニル、アリール、iso−プロペニル、n−ブテニル、n−ペンテニル、n−ヘキセニル等を含む。
【0020】
単独または組み合わせて本明細書において、該用語「C2-6アルキニル」は、2〜6個の炭素原子および少なくとも1つの三重結合を有する直鎖または分枝鎖の不飽和炭化水素鎖を意味する。C2-6アルキニル基は、これらに限らないが、−C≡CH、−C≡CCH3、−CH2C≡CH、−CH2−CH2C≡CH、−CH(CH3)C≡CH等を含む。
【0021】
該発明内容において、該用語「C1-6アルコキシ」は、C1-6アルキルが上と同義である、単独または組み合わせて使用されるO−C1-6アルキル基を示す。直鎖アルコキシ基の具体例は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、およびヘキソキシである。分枝鎖アルコキシの具体例は、iso−プロポキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、iso−ペントキシ、およびiso−ヘキソキシである。環状アルコキシの具体例は、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、およびシクロヘキシルオキシである。
【0022】
該発明内容において、該用語「C1-6アルキルチオ」は、C1-6アルキルが上と同義である−S−C1-6アルキル基を示す。具体例は、これらに限らないが、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ、n−ペンチルチオ、イソペンチルチオ、ネオペンチルチオ、tert−ペンチルチオ、n−ヘキシルチオ、イソヘキシルチオ等を含む。
【0023】
該発明内容において、該用語「C1-6アルキルカルボニル」は、C1-6アルキルが上と同義である、−(CO)−C1-6アルキル基を示す。具体例は、これらに限らないが、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、sec−ブチルカルボニル、tert−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、イソペンチルカルボニル、ネオペンチルカルボニル、tert−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、イソヘキシルカルボニル等を含む。
【0024】
該発明内容において、該用語「C1-6アルキルスルホニル」は、C1-6−アルキルが上と同義である、−(SO)2−C1-6−アルキル基を示す。具体例は、これらに限らないが、メチルスルホニル、エチルスルホニル、n−プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、イソブチルスルホニル、sec−ブチルスルホニル、tert−ブチルスルホニル、n−ペンチルスルホニル、イソペンチルスルホニル、ネオペンチルスルホニル、tert−ペンチルスルホニル、n−ヘキシルスルホニル、イソヘキシルスルホニル等を含む。
【0025】
該発明内容において、該用語「C1-6N−アルキルアミド」は、C1-6アルキルが上と同義である、−(CO)NH−C1-6アルキル基を示す。具体例は、これらに限らないが、N−メチルアミド、N−エチルアミド、N−プロピルアミド、N−ブチルアミド、N−ペンチルアミドおよびN−ヘキシルアミドを含む。
【0026】
本明細書において該用語「ジアルキルアミノC1-6アルキル」は、C1-6アルキルが上と同義である、ジ−C1-4アルキル−N−C1-6アルキルを示す。具体例は、これらに限らないが、ジメチルアミノメチルを含む。
【0027】
本明細書において、該用語「C3-10シクロアルキル」は、3〜10個の炭素原子を有する1またはそれ以上の飽和モノ−、ビ−、トリ−、またはスピロ環状炭化水素基を意味する。具体例は、これらに限らないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、スピロ[4.5]デシル、ノルピニル、ノルボルニル、ノルカリル、アダマンチル等を含む。
【0028】
本明細書において、該用語「C3-10−シクロアルキルカルボニル」は、C3-10−シクロアルキルが上と同義である、−(CO)−C3-10−シクロアルキル基を意味する。
【0029】
本明細書において、該用語「C5-10シクロアルケニル」は、5〜10個の炭素原子および少なくとも1つの二重結合を有する1またはそれ以上の飽和環状炭化水素基を意味する。具体例は、これらに限らないが、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニル等を含む。
【0030】
本明細書において、該用語「C3-7ヘテロシクロアルキル」は、環内に独立して、窒素、酸素および硫黄から選択される1またはそれ以上のヘテロ原子を含む、環状炭化水素のような全体的に飽和ヘテロ環基を意味する。ヘテロ環の具体例は、これらに限らないが、ピロリジン(1−ピロリジン、2−ピロリジン、3−ピロリジン、4−ピロリジン、5−ピロリジン)、ピラゾリジン(1−ピラゾリジン、2−ピラゾリジン、3−ピラゾリジン、4−ピラゾリジン、5−ピラゾリジン)、イミダゾリジン(1−イミダゾリジン、2−イミダゾリジン、3−イミダゾリジン、4−イミダゾリジン、5−イミダゾリジン)、チアゾリジン(2−チアゾリジン、3−チアゾリジン、4−チアゾリジン、5−チアゾリジン)、ピペリジン(1−ピペリジン、2−ピペリジン、3−ピペリジン、4−ピペリジン、5−ピペリジン、6−ピペリジン)、ピペラジン(1−ピペラジン、2−ピペラジン、3−ピペラジン、4−ピペラジン、5−ピペラジン、6−ピペラジン)、モルホリン(2−モルホリン、3−モルホリン、4−モルホリン、5−モルホリン、6−モルホリン)、チオモルホリン(2−チオモルホリン、3−チオモルホリン、4−チオモルホリン、5−チオモルホリン、6−チオモルホリン)、1,2−オキサチオラン(3−(1,2−オキサチオラン)、4−(1,2−オキサチオラン)、5−(1,2−オキサチオラン))、1,3−ジオキソラン(2−(1,3−ジオキソラン)、3−(1,3−ジオキソラン)、4−(1,3−ジオキソラン))、テトラヒドロピラン(2−テトラヒドロピラン、3−テトラヒドロピラン、4−テトラヒドロピラン、5−テトラヒドロピラン、6−テトラヒドロピラン)、ヘキサヒドロピラジジン、(1−(ヘキサヒドロピラジジン)、2−(ヘキサヒドロピラジジン)、3−(ヘキサヒドロピラジジン)、4−(ヘキサヒドロピラジジン)、5−(ヘキサヒドロピラジジン)、6−(ヘキサヒドロピラジジン))を含む。
【0031】
本明細書において、該用語「アリール」は、炭素環状芳香環系を含むことを意味する。アリールは、以下に列挙される炭素環系の部分的に水素化された誘導体を含むことも意味する。
【0032】
本明細書において、該用語「ヘテロアリール」は、フリル、チエニル、ピロリルのような窒素、酸素および硫黄から選択される1またはそれ以上のヘテロ原子を含む、ヘテロ環芳香環系を含み、以下に列挙されるヘテロ環系における部分的に水素化された誘導体を含むことを意味する。
【0033】
「アリール」および「ヘテロアリール」の具体例は、これらに限らないが、フェニル、ビフェニル、インデニル、ナフチル(1−ナフチル、2−ナフチル)、N−ヒドロキシテトラゾリル、N−ヒドロキシトリアゾリル、N−ヒドロキシイミダゾリル、アントラセニル(1−アントラセニル、2−アントラセニル、3−アントラセニル)、フェナントレニル、フルオレニル、ペンタレニル、アズレニル、ビフェニレニル、チオフェニル(1−チエニル、2−チエニル)、フリル(1−フリル、2−フリル)、フラニル、チオフェニル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、ピラニル、ピリダジニル、ピラジニル、1,2,3−トリアジニル、1,2,4−トリアジニル、1,3,5−トリアジニル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、テトラゾリル、チアジアジニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル(チアナフテニル)、インドリル、オキサジアゾリル、イソキサゾリル、キナゾリニル、フルオレニル、キサンテニル、イソインダニル、ベンズヒドリル、アクリジニル、ベンズイソキサゾリル、プリニル、キナゾリニル、キノリジニル、キノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、フテリジニル、アゼピニル、ジアゼピニル、ピロリル(2−ピロリル)、ピラゾリル(3−ピラゾリル)、イミダゾリル(1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル)、トリアゾリル(1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,2,3−トリアゾール−2−イル、1,2,3−トリアゾール−4−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル)、オキサゾリル(2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル)、チアゾリル(2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル)、ピリジル(2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル)、ピリミジニル(2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、6−ピリミジニル)、ピラジニル、ピリダジニル(3−ピリダジニル、4−ピリダジニル、5−ピリダジニル)、イソキノリル(1−イソキノリル、3−イソキノリル、4−イソキノリル、5−イソキノリル、6−イソキノリル、7−イソキノリル、8−イソキノリル)、キノリル(2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、5−キノリル、6−キノリル、7−キノリル、8−キノリル)、ベンゾ[b]フラニル(2−ベンゾ[b]フラニル、3−ベンゾ[b]フラニル、4−ベンゾ[b]フラニル、5−ベンゾ[b]フラニル、6−ベンゾ[b]フラニル、7−ベンゾ[b]フラニル)、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル(2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル)、3−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル)、4−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル)、5−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル)、6−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル)、7−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル))、ベンゾ[b]チオフェニル(2−ベンゾ[b]チオフェニル、3−ベンゾ[b]チオフェニル、4−ベンゾ[b]チオフェニル、5−ベンゾ[b]チオフェニル、6−ベンゾ[b]チオフェニル、7−ベンゾ[b]チオフェニル)、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル(2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、3−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、4−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、5−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、6−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、7−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル))、インドリル(1−インドリル、2−インドリル、3−インドリル、4−インドリル、5−インドリル、6−インドリル、7−インドリル)、インダゾリル(1−インダゾリル、2−インダゾリル、3−インダゾリル、4−インダゾリル、5−インダゾリル、6−インダゾリル、7−インダゾリル)、ベンズイミダゾリル、(1−ベンズイミダゾリル、2−ベンズイミダゾリル、4−ベンズイミダゾリル、5−ベンズイミダゾリル、6−ベンズイミダゾリル、7−ベンズイミダゾリル、8−ベンズイミダゾリル)、ベンズオキサゾリル(1−ベンズオキサゾリル、2−ベンズオキサゾリル)、ベンゾチアゾリル(1−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾチアゾリル、4−ベンゾチアゾリル、5−ベンゾチアゾリル、6−ベンゾチアゾリル、7−ベンゾチアゾリル)、カルバゾリル(1−カルバゾリル、2−カルバゾリル、3−カルバゾリル、4−カルバゾリル)を含む。部分的に水素化された誘導体の限定されない例は、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、1,4−ジヒドロナフチル、ピロリニル、ピラゾリニル、インドリニル、オキサゾリジニル、オキサゾリニル、オキサゼピニル等がある。
【0034】
本明細書において、該用語「C1-6−アルキルアリール」は、1、2、3、4、5または6個の炭素原子を有する、上と同義であるC1-6アルキル基を介して結合される、上と同義であるアリール基を意味する。
【0035】
本明細書において、該用語「C1-6−アルキルヘテロアリール」は、1、2、3、4、5または6個の炭素原子を有する上と同義であるC1-6アルキル基を介して結合される、上と同義であるヘテロアリール基を意味する。
【0036】
本明細書において、該用語「アロイル」は、アリールが上と同義である−(CO)−アリール基を意味する。
【0037】
本明細書において、該用語「アリールチオ」は、アリールが上と同義である−S−アリール基を意味する。
【0038】
本明細書において、該用語「アリールオキシ」は、アリールが上と同義である−O−アリール基を意味する。
【0039】
本明細書において、該用語「アリールスルホニル」は、アリールが上と同義である−(SO)2−アリール基を意味する。
【0040】
本明細書において、該用語「アリールアミノ」は、アリールが上と同義である−NH−アリール基を意味する。
【0041】
本明細書において、該用語「ヘテロアリール」は、ヘテロアリールが上と同義である−(CO)−ヘテロアリール基を意味する。
【0042】
本明細書において、該用語「ヘテロアリールオキシ」は、ヘテロアリールが上と同義である−O−ヘテロアリール基を意味する。
【0043】
本明細書において、該用語「ヘテロアリールスルホニル」は、ヘテロアリールが上と同義である−(SO)2−ヘテロアリール基を意味する。
【0044】
本明細書において、該用語「ヘテロアリールアミノ」は、ヘテロアリールが上と同義である−NH−ヘテロアリール基を意味する。
【0045】
本明細書において、該用語「C1-5アルキルC3-7シクロアルキル」は、指示された数の炭素原子を有する、上と同義であるアルキル基を介して結合する、上と同義であるシクロアルキル基を意味する。
【0046】
本明細書において、該用語「C1-5アルキルC3-7ヘテロシクロアルキル」は、指示された数の炭素原子を有する、上と同義であるアルキル基を介して結合する、上と同義であるヘテロシクロアルキル基を意味する。
【0047】
「ハロゲン」は、F、Cl、BrおよびIからなる群から選択される原子を示す。
【0048】
以下の該構造Aは、Xの可能な数が、環系の大きさおよびタイプに依存する1またはそれ以上の置換基Xを有する環系を示す。Aは、上と同義であるアリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルである。
【化2】

【0049】
以下の該構造Bは、Yの可能な数が、環系の大きさおよびタイプに依存する1またはそれ以上の置換基Yを有する環系を意味する。Bは、上と同義であるアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキルである。
【化3】

【0050】
−L−は、二つの自由結合を有するリンカーであり;Lは、C1-6アルキルまたはC2-6アルケニル、もしくは
【化4】

からなる群から選択される(nは同一または異なる、0〜3の整数)部分である。
【0051】
本明細書において、該用語「非置換」または「置換された」は、問題となる該基は、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルカルボニル、C1-6−N−アルキルアミド、ジアルキルアミノ−C1-6アルキル、アミド、ヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、ニトロ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオおよびシアノからなる群から選択される、他の独立した1、2、または3個の置換基で、適宜非置換または置換されることを意味する。問題となる該基が、1以上の置換基で置換されるとき、該置換基は、同一または異なりうる。
【0052】
本明細書において該用語「アミノ酸」、「アミノ酸残基」、「天然アミノ酸」および「天然アミノ酸残基」はすべて、20個の標準アミノ酸残基:アラニン(Ala)、アルギニン(Arg)、アスパラギン(Asn)、アスパラギン酸(Asp)、システイン(Cys)、グルタミン(Gln)、グルタミン酸(Glu)、グリシン(Gly)、ヒスチジン(His)、イソロイシン(Ile)、ロイシン(Leu)、リジン(Lys)、メチオニン(Met)、フェニルアラニン(Phe)、プロリン(Pro)、セリン(Ser)、トレオニン(Thr)、トリプトファン(Trp)、チロシン(Tyr)およびバリン(Val)のD−またはL−異性体を意味する。
【0053】
本明細書において、該用語「非天然アミノ酸」および「非天然アミノ酸残基」は、非標準または修飾された、または非天然アミノ酸残基を意味する。非標準アミノ酸残基の具体例は、4−ヒドロキシプロリン、6−N−メチルリジン、2−アミノイソ酪酸、イソバリン、およびα−メチルセリンがある。非天然アミノ酸残基の具体例は、ピペコリン酸、チアゾリジンカルボン酸、デヒドロプロリン、3−および4−メチルプロリン、および3,3−ジメチルプロリンがある。
【0054】
上で定義される用語のいくつかは、該構造式内で1以上起こり得て、該発生における各用語は、各々独立して定義されるものとする。
【0055】
本明細書において、該語句「生体内で水素に変換される官能基」は、酵素的に、または胃内の酸性条件によって水素へと変換され得る、それが必要な該患者に本化合物を投与するいずれかの基を含むことを意味する。該基の具体例は、限定されないが、例えば、C1-6−アルキルカルボニル、アロイル、C1-6−アルキルカルバモイル(C1-6−N−アルキルアミド)、ジ−C1-6アルキル−アルキルカルバモイル、C1-6−アルコキシカルボニルおよびC1-6−アルコキシ−C1-6−アルキルのようなアシル、カルバモイル、モノアルキル化カルバモイル、ジアルキル化カルバモイル、アルコキシカルボニル、アルコキシアルキル基などである。
【0056】
本明細書において、該語句「ジペプチジル−ペプチダーゼIに関連する疾病および障害」は、ジペプチジル−ペプチダーゼI酵素に有益な効果、好ましくは阻害する効果を有する、いずれかの疾病または障害を含むことを意味する。
【0057】
本明細書において、該用語「IC50」は、結合アッセイにおいて、DPP−Iを50%阻害するのに必要な濃度を意味する。
【0058】
該ペプチドおよび化学技術分野において、一般的に使用される略語および記号は、本発明化合物に記載するために本明細書で使用される。一般的に、該アミノ酸の略語は、文献:Eur. J. Biochem., 158, 9 (1984) に記載される、生化学命名法におけるIUPAC−IUB合同委員会に従う。
【0059】
本明細書で特定の基のグループが、省略される。t−Buは、三級ブチル基を意味し、Bocは、t−ブチルオキシカルボニル基を意味し、Fmocは、該フルオレニルメトキシカルボニル基を意味し、Phは、該フェニル基を意味し、Cbzは、ベンジルオキシカルボニル基を意味する。
【0060】
(化合物)
本発明は、一般式(I):
【化5】

[式中、
1は、水素、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシ、シアノおよびC1-3アルコキシからなる群から選択される置換基で適宜置換されたC1-6アルキル;またはC2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルカルボニル、非置換または置換されたC3-10シクロアルキル基、非置換または置換されたC3-10シクロアルキルカルボニル基、非置換または置換されたC5-10シクロアルケニル基、非置換または置換されたC3-7ヘテロシクロアルキル基、非置換または置換されたC1-6アルキルアリール基、非置換または置換されたC2-6アルケニルアリール基、非置換または置換されたC1-6アルキルヘテロアリール基、非置換または置換されたアリール基、非置換または置換されたヘテロアリール基、非置換または置換されたアロイル基、非置換または置換されたアリールチオ基、非置換または置換されたアリールオキシ基、非置換または置換されたアリールスルホニル基、非置換または置換されたアリールアミノ基、非置換または置換されたヘテロアロイル基、非置換または置換されたヘテロアリールオキシ基、非置換または置換されたヘテロアリールスルホニル基、非置換または置換されたヘテロアリールアミノ基、非置換または置換されたC1-5アルキルC3-7シクロアルキル基、もしくは非置換または置換されたC1-5アルキルC3-7ヘテロシクロアルキル基であり;
2は、水素またはC1-6アルキルであり;または、
1およびR2が、一緒に非置換または置換されたC3-10シクロアルキル基、もしくは非置換または置換されたC3-7ヘテロシクロアルキル基を形成し;
3は、水素またはC1-6アルキルであり;または、
1およびR3が、一緒に非置換または置換されたC3-7ヘテロシクロアルキル基を形成し;
4は、水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルスルホニル、非置換または置換されたC3-10シクロアルキル基、非置換または置換されたC3-10シクロアルキルカルボニル基、非置換または置換されたC5-10シクロアルケニル基、非置換または置換されたC3-7ヘテロシクロアルキル基、非置換または置換されたC1-6アルキルアリール基、非置換または置換されたC2-6アルケニルアリール基、非置換または置換されたC1-6アルキルヘテロアリール基、非置換または置換されたアリール基、非置換または置換されたヘテロアリール基、非置換または置換されたアロイル基、非置換または置換されたアリールチオ基、非置換または置換されたアリールオキシ基、非置換または置換されたアリールスルホニル基、非置換または置換されたアリールアミノ基、非置換または置換されたヘテロアロイル基、非置換または置換されたヘテロアリールオキシ基、非置換または置換されたヘテロアリールスルホニル基、非置換または置換されたヘテロアリールアミノ基、非置換または置換されたC1-5アルキルC3-7シクロアルキル基、または非置換、置換されたC1-5アルキルC3-7ヘテロシクロアルキル基または該式:
【化6】

のグループであり;
Aは、1またはそれ以上の置換基Xを有する環であって、Aは、C5-7シクロアルキル、C5-7ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールから選択され;
Xは、同一または異なって、水素、Cl、Br、F、I、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、C1-6アルキル、C1-6アルキルチオまたはC1-6アルコキシから選択され;
Bは、1またはそれ以上の置換基Yを有する環系であって、Bは、C5-7シクロアルキル、C5-7ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールから選択され;
Yは、同一または異なって、水素、Cl、Br、F、I、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、C1-6アルキル、C1-6アルキルチオ、またはC1-6アルコキシから選択され;
−L−は、C1-6アルキルまたはC2-6アルケニル、もしくは
【化7】

からなる群から選択される部分であるリンカーであって、該リンカー−L−は、該二つの自由結合のうちどちらかによって、該環Aと結合され得て;
nは、0、1、2および3から選択される同一または異なった整数であり;
5は、水素またはC1-6アルキルであり;またはR4およびR5が、一緒に非置換または置換されたC3-10シクロアルキル基、もしくは非置換または置換されたC3-7ヘテロシクロアルキル基を形成し;
上記置換された基が、独立して、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルカルボニル、C1-6−N−アルキルアミド、ジアルキルアミノ−C1-6アルキル、アミド、ヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、ニトロ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオおよびシアノからなる群から選択される1、2または3個の置換基で置換される]
で示される化合物またはその医薬的に許容される塩、もしくはプロドラッグに関する。
【0061】
1は、具体的には、水素、C1-6アルキル、非置換または置換されたアリール、非置換または置換されたC1-6アルキルアリール基、非置換または置換されたC1-6アルキルヘテロアリール基、もしくは非置換または置換されたC3-10−シクロアルキル基からなる群から選択される。
【0062】
具体的な態様として、R1は、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、フェニル、ベンジルまたはシクロヘキシルである。とりわけ興味があるのは、R1が、水素、メチルまたはエチルである化合物である。
【0063】
1およびR2は、一緒に非置換または置換されたシクロヘキシル基のような非置換または置換されたC3-10シクロアルキル基、もしくは非置換または置換されたC3-7ヘテロシクロアルキル基を形成しうる。
【0064】
1およびR3は、一緒にピロリドニルまたはピペリドニルのような非置換または置換されたC3-7ヘテロシクロアルキル基を形成しうる。
【0065】
具体的な態様として、R2が、水素および/またはR3が水素またはメチルである。
【0066】
4は、水素、C1-6アルキル、非置換または置換されたC1-6アルキルアリール基、非置換または置換されたC1-6アルケニルアリール基、および非置換または置換されたC1-6アルキルヘテロアリール基からなる群から選択されうる。
【0067】
該発明による興味のある化合物は、R4が、水素、非置換または置換されたベンジル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロプ−2−エン、[1,1’−ビフェニル−4−イル]メチルまたは[1,1’−ビフェニル−2−イル]メチルである。
【0068】
具体的な態様として、R5が水素、またはR4およびR5が一緒に非置換または置換されたC3-10シクロアルキル基または非置換または置換されたC3-7ヘテロシクロアルキル基を形成する。
【0069】
好ましい態様として、R4およびR5のうち少なくとも一つは水素である。
【0070】
より具体的には、該発明の化合物は、以下の構造:
【化8】

[式中、R1、R2、R3、R5、A、B、X、YおよびLが、上と同義である]
を有しうる。
【0071】
他の興味のあるR4基は、
[1,1’−ビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2−メチルビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,3−メチルビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2−ヒドロキシビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,3−ヒドロキシビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2−メトキシビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,3−メトキシビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2−メチルチオビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,3−メチルチオビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2−シアノビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,3−シアノビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2−アミノビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,3−アミノビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2−フルオロビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,3−フルオロビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2−クロロビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,3−クロロビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2−ブロモビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,3−ブロモビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2’−フルオロビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,3’−フルオロビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,4’−フルオロビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2’−クロロビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,3’−クロロビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,4’−クロロビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2’−ブロモビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,3’−ブロモビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,4’−ブロモビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2’−シアノビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,3’−シアノビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,4’−シアノビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,4’−ヒドロキシビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,4’−アミノビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,4’−メトキシビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,4’−メチルチオビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,4’−トリフルオロメチルビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2−メチル−4’−フルオロビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2−クロロ−4’−シアノビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2−メトキシ−3’−フルオロビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2−ヒドロキシ−2’−フルオロビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,3−アミノ−3’−メトキシビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2−フルオロ−4’−フルオロビフェニル−4−イル]メチル、
[2−フェニル−1,3−チアゾール−4−イル]メチル、[5−フェニルピリジン−3−イル]メチル、[3−ピリミジン−5−イルフェニル]メチル、[3−ピリジン−2−イルフェニル]メチル、[3−ピリジン−4−イルフェニル]メチル、[3−(1H−インドール−6−イル)フェニル]メチル、[1−(2−フルオロフェニル)ピペリジン−4−イル]メチル、[3−フルオロ−4−(1−ピペリジル)フェニル]メチル、[1,1’−ビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2−メチルビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,3−メチルビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2−ヒドロキシビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,3−ヒドロキシビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2−メトキシビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,3−メトキシビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2−メチルチオビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,3−メチルチオビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2−シアノビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,3−シアノビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2−アミノビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,3−アミノビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2−フルオロビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,3−フルオロビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2−クロロビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,3−クロロビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2−ブロモビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,3−ブロモビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2’−フルオロビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,3’−フルオロビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,4’−フルオロビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2’−クロロビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,3’−クロロビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,4’−クロロビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2’−ブロモビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,3’−ブロモビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,4’−ブロモビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2’−シアノビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,3’−シアノビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,4’−シアノビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,4’−トリフルオロメチルビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2−メチル−4’−フルオロビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2−クロロ−4’−シアノビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2−メトキシ−3’−フルオロビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2−ヒドロキシ−2’−フルオロビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,3−アミノ−3’−メトキシビフェニル−4−イル]エチル、[2−フェニル−1,3−チアゾール−4−イル]エチル、[5−フェニルピリジン−3−イル]エチル、[3−ピリミジン−5−イルフェニル]エチル、[3−ピリジン−2−イルフェニル]エチル、[3−ピリジン−4−イルフェニル]エチル、[3−(1H−インドール−6−イル)フェニル]エチル、[1−(2−フルオロフェニル)ピペリジン−4−イル]エチル、[3−フルオロ−4−(1−ピペリジニル)フェニル]エチル、[1,1’−ビフェニル−4−イル]メチルオキシメチル、[1,1’,4’−フルオロビフェニル−4−イル]メチルオキシメチル、[1,1’−ビフェニル−4−イル]メチルチオメチル、[1,1’,4’−フルオロビフェニル−4−イル]メチルチオメチル、[1,1’−ビフェニル−4−イル]エチレニル、または[1,1’,4’−フルオロビフェニル−4−イル]エチレニルである。
【0072】
該発明の好ましい化合物は:
N−(2S−2−アミノ−3−フェニルプロピオニル)−アミノアセトニトリル;
(2S)−N−[(2S)−2−アミノブタノイル]−2−アミノ−3−フェニルプロピオニトリル;(2S)−N−メチル−N−[(2S)−2−アミノブタノイル]−2−アミノ−3−フェニルプロピオニトリル;
(2S)−N−[(2S)−2−アミノブタノイル]−2−アミノ−3−(p−クロロフェニル)プロピオニトリル;
(2S)−N−[(2S)−2−アミノブタノイル]−2−アミノ−3−(1,1’−ビフェニル−4−イル)プロピオニトリル;
(2S)−(4Z)−N−[(2S)−2−アミノブタノイル]−2−アミノ−5−フェニル−ペント−4−エン−ニトリル;
(2S)−N−[(2S)−2−アミノブタノイル]−2−アミノ−4−フェニルブチロニトリル;および
(2S)−N−[(2S)−3−フェニルアミノプロパノイル]−2−アミノ−3−フェニルプロピオニトリルである。
【0073】
該発明化合物は、位置異性体または光学異性体もしくは立体異性体ならびに互変異性体として存在しうる。従って、該発明は、これらの混合物およびラセミ混合物、ならびにその医薬的に許容される塩、とりわけ、すべてのR−およびS−異性体を含む、すべての位置異性体および互変異性体を含む。
【0074】
本発明は、本化合物における医薬的に許容される塩も含む。該塩は、医薬的に許容される酸付加塩、医薬的に許容される金属塩、アンモニウムおよびアルキル化されたアンモニウム塩を含む。酸付加塩は、無機酸および有機酸塩を含む。適当な無機酸の具体例は、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、硫酸、硝酸などを含む。適当な有機酸の具体例は、ギ酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、安息香酸、桂皮酸、クエン酸、フマル酸、グリコール酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、シュウ酸、ピクリン酸、ピルビン酸、サリチル酸、コハク酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、酒石酸、アスコルビン酸、パモイン酸、ビスメチレンサリチル酸、エタンジスルホン酸、グルコン酸、シトラコン酸、アスパラギン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、EDTA、グリコール酸、p−アミノ安息香酸、グルタミン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などを含む。さらに、医薬的に許容される無機または有機酸付加塩の具体例は、文献:J. Pharm. Sci. 1977, 66, 2 に挙げられる該医薬的に許容される塩を含み、参照によって本明細書に引用する。金属塩の具体例は、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム塩などを含む。アンモニウムおよびアルキル化されたアンモニウム塩の具体例は、アンモニウム、メチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、エチルアンモニウム、ヒドロキシエチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、ブチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム塩などを含む。
【0075】
また、医薬的に許容される酸付加塩は、本化合物が形成することができる該水和物も意味する。
【0076】
該酸付加塩は、化合物合成の直接的な生成物として得られうる。別法として、該遊離塩基は、適当な酸を含む、適する溶媒に溶解され得て、該塩は、該溶媒をエバポレートするか、または別法で該塩および溶媒を分離することによって単離される。
【0077】
本発明化合物は、当業者に周知の方法を用いる標準的な低分子量の溶媒を用いて溶媒和物を形成しうる。該溶媒和物も、本発明の範囲内であることを意味する。
【0078】
該発明は、活性薬物となる前の代謝過程によって化学変換を受ける投与で生じる、例えば、本化合物のアミド、カーバメート等のような適当な輸送基を有する該N末端における反応によって形成する生体で可逆的な誘導体のようなプロドラッグも含む。一般に、該プロドラッグは、本化合物の機能的な誘導体であり、式Iの必須化合物に生体内で、すぐに変換可能である。プロドラッグは、共有結合した化合物のいずれかであり、生体内で式Iの活性な親薬物を放出する。キラル中心または異性体の中心における他の形態が、本発明化合物に存在するなら、エナンチオマーおよびジアステレオマーを含む、該異性体または異性体のすべての形態を本明細書の範囲内にあることを意味する。キラル中心を含む発明化合物は、ラセミ混合物、エナンチオリッチな混合物として使用され得るか、または該ラセミ混合物は周知技術を用いて分離され得て、個別のエナンチオマーは、単独で使用され得る。化合物が不飽和炭素−炭素二重結合を有する場合において、該シス(Z)およびトランス(E)異性体の両方が、本発明の範囲内である。化合物が、ケト−エノール互変異性体のような互変異性体が存在しうる場合において、各互変異性体は、平衡または大部分が一つの形態に存在するかどうかを本発明内に含まれることを意味する。適当なプロドラッグ誘導体の選択および調製における従来の手段は、例えば、バンガード等の書籍「プロドラッグの設計」,エルゼビア,1985 に記載される。
【0079】
該発明は、本化合物の活性代謝物も含む。
【0080】
本発明は、本発明化合物のすべての複合体を含む。
【0081】
式Iまたはその他の式のいずれかにおいて、いずれか一つに存在するいずれかの置換基の意味は、特に定めない限り、他のいずれかの場合において、独立した意味であるか、または他のいずれかの置換基を意味する。
【0082】
本発明の好ましい態様として、式Iの該化合物は、本明細書で開示される該アッセイのようなヒトジペプチジルジペプチダーゼ−Iのアッセイに付されるとき、IC50の値は、500μM以下、好ましくは100μM以下、より好ましくは50μM以下、さらにより好ましくは1μM以下、とりわけ500nM以下、特に100nM以下を示す。
【0083】
(製造法)
本発明化合物は、以下のスキーム1〜3で説明される方法によって製造され得る。使用される略語のリストは、材料および方法より以下で与えられる。
スキーム1
【化9】

試薬および条件:a)CDI,THF;b)R3NHCHR45CN,THF;c)TFA。
該適当なBoc−保護アミノ酸誘導体は、THFのような溶媒中、CDIで反応することによって活性化した。続いて、該適当なアミノ酸ニトリル誘導体の遊離塩基の付加によって、該Boc保護されたジペプチジルニトリル体を与え、TFAで脱保護した。次いで、該粗生成物は、HPLCによって精製した。
【0084】
スキーム2:
【化10】

試薬および条件:a)CDI,THF;次いで、R3HNC(R45)COOH、塩基またはR3HNC(R45)CONH2・HCl、塩基;b)POCl3、イミダゾール、ピリジン、−40℃→室温;c)TFA;d)CDI,THF;次いで、2−プロパノール中、NH3
【0085】
スキーム3:
【化11】

試薬および条件:a)Fmoc(R3)NC(R45)COOH,TBTU,NEM,DMF;b)20%ピペリジン、DMF;c)BocNHC(R12)COOH,TBTU,NEM,DMF;d)TFA;e)Boc2O,NEM;f)POCl3、イミダゾール、ピリジン、−40℃→室温。
【0086】
該発明化合物は、スキーム2によって製造され、該ニトリル体は、ピリジン中、POCl3/イミダゾールのような適当な脱水剤を用いて、該保護されたジペプチドアミド体の脱水により最終段階で形成される。別法として、該ジペプチドニトリル体をスキーム3により、リンク(Rink)アミドリンカーのような酸に不安定なリンカーを用いて、固相上で該保護されたジペプチドアミド前駆体の集合体を経由して、製造した。
【0087】
本明細書で使用される出発原料は、市販品として入手可能なアミノ酸であるか、または当該技術分野において、通常の知識を有する者に周知の慣用方法によって製造され、COMPENDIUM OF ORGANIC SYNTHETIC METHODS, Vol. I-VI(ワイリーインターサイエンス発行)のような標準的な参考書籍によって見出され得る。
【0088】
本明細書でアミド結合を形成するためのカップリング方法は、当該技術分野において、一般的に周知である。ボダンスキーらの書籍:THE PRACTICE OF PEPTYDE SYNTHESIS, Springer-Verlag, Berlin, 1984;E.グロスおよびJ.マイエンホーファーの書籍:THE PEPTIDES, Vol. 1, 1-284 (1979);およびJ.M.スチュワートおよびJ.D.ヤングの書籍:Solid PHASE PEPTIDE SYNTHESIS, 2d Ed., Pierce Chemical Co., Rockford, Ill., 1984 によって、一般的に説明されるペプチド合成法は、一般的な技術例であり、参照によって本明細書に引用する。
【0089】
本発明化合物を製造するための合成法は、反応性のある官能基をマスクするため、または望まない副反応を最小限にするために、頻繁に保護基を用いる。該保護基は、一般的に、グリーンの書籍:PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS, John Wiley & Sons, New York (1981) に記載される。該用語「アミノ保護基」は、一般的にBoc、アセチル、ベンゾイル、FmocおよびCbz基および当該技術分野で公知のその誘導体を意味する。保護および脱保護のための方法、および他の部分でアミノ保護基の置換は、周知である。
【0090】
式Iの該化合物における酸付加塩は、該親化合物および例えば、塩酸、臭化水素酸、フッ化水素酸、硫酸、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸、コハク酸またはメタンスルホン酸のような過剰量の酸から適当な溶媒中で標準的な方法にて製造される。いくつかの化合物は、許容されうる内塩または両性イオンを形成する。陽イオン性塩は、該親化合物と適当な陽イオンを含む水酸化物、炭酸塩、またはアルコキシドのような過剰量のアルカリ性試薬、または適当な有機アミンと処理することによって調製する。Li+、Na+、K+、Ca++、Mg++およびNH4+のような陽イオンは、医薬的に許容される塩として存在する陽イオンの具体例である。ハロゲン化物、硫酸塩、リン酸塩、アルカノエート(例えば、アセテートおよびトリフルオロアセテートなど)、ベンゾエート、およびスルホネート(例えば、メシレートなど)は、医薬的に許容される塩で存在する陰イオンの具体例である。
【0091】
医薬組成物
本発明の一態様として、活性成分である本発明化合物と医薬的に許容される担体または希釈剤を含む、医薬組成物を提供する。本組成物は、単位投与形態であって、該発明化合物またはその医薬的に許容される塩もしくはエステルの約0.05〜約100mg、好ましくは約0.1〜約50mgを含む。該発明組成物は、経口、経鼻、経皮、経肺または非経口投与のために使用され得る。該発明の医薬組成物が、炎症、2型糖尿病、喘息、重度のインフルエンザ、呼吸器合胞体ウイルス感染、CD8 T細胞阻害、炎症性腸疾患、乾癬、アトピー性皮膚炎、パピヨン−ルフェーベル症候群、ハイム−ムンク症候群、歯周病、歯周炎、関節リウマチ、ハンチントン氏病、シャーガス病、アルツハイマー病の治療、および/または標的細胞のアポトーシスの適用のために有用であることを意図する。
【0092】
該発明化合物は、単剤または多剤投与のどちらかで、医薬的に許容される担体、希釈剤または賦形剤を単独または組み合わせて投与され得る。従って、式Iの化合物は、医薬品製造に使用され得る。該発明の医薬組成物は、レミントンの書籍:The Science and Practice of Pharmacy, 19.sup.th Edition, Gennaro, Ed., Mack Publishing Co., Easton, Pa., 1995 で開示されるような従来技術を用いて、医薬的に許容される担体または希釈剤および他の公知の補助剤および賦形剤のいずれかで製剤化されうる。
【0093】
該医薬組成物は、経口、経腸、経鼻、経肺、局所(口腔および舌下を含む)、経皮、嚢内、腹腔内、経膣および非経口(皮下、筋肉内、髄腔内、静脈内および皮内を含む)経路のような適当な経路のいずれかによる投与のために具体的に製剤化され、好ましくは経口経路が良い。該好適な経路は、一般状態および治療するための患者の年齢、治療される症状の性質および該活性成分の選択に依存することを理解するだろう。
【0094】
経口投与のための医薬組成物は、カプセル、錠剤、糖衣錠、丸薬、トローチ剤、粉剤および顆粒剤のような固体の投与形態を含む。必要に応じて、それらは、腸溶性コーティングのようなコーティングを施し調製されるか、または当該技術分野で周知の方法による持続または長期放出のような該活性成分の放出制御を提供するために製剤化され得る。
【0095】
経口投与のための液体投与様式は、溶液、乳液、懸濁液、シロップおよびエリキシルを含む。
【0096】
非経口投与のための医薬組成物は、滅菌した水性および非水注射溶液、分散液、懸濁液または乳液および滅菌注射溶液を再構成または使用前に分散するための滅菌粉末を含む。持続性注射製剤は、本発明の範囲内であることも意図する。他の適当な投与形態は、坐薬、噴霧剤、軟膏、クリーム、ゲル、吸入、皮膚パッチ、移植片などを含む。
【0097】
具体的な経口投与量は、1日当たり約0.001〜約100mg/体重kgの範囲であり、好ましくは1日あたり約0.01〜約50mg/体重kgであり、より好ましくは、1日当たり約0.05〜約10mg/体重kgを1〜3回の投薬のような1またはそれ以上の投薬において、投与される。該正確な投与量は、頻度および投与形態、性別、年齢、体重および治療される患者の一般的な症状、治療される症状の性質および重症度、および治療される合併症のいずれか、ならびに当業者に明らかな他の要因に依存する。
【0098】
該製剤は、当業者に公知の方法によって、簡便に単位投与形態として提供されうる。1日当たり1〜3回のような1またはそれ以上の経口投与のための具体的な単位投与形態は、活性成分が、例えば、約10μg〜約500mg、約0.05〜約100mg、または約0.1〜約50mgのような約1μg〜約1000mgを含む。
【0099】
静脈内、髄腔内、筋肉内のような非経口経路および同様の投与において、具体的な投与量は、経口投与に用いる該投与量の約半分の量である。
【0100】
本発明化合物は、一般的に該遊離基質またはその医薬的に許容される塩として、有用である。一例は、遊離塩基の有用性を有する化合物の酸付加塩である。式(I)の化合物が、遊離塩基を含むとき、該塩は、式(I)の遊離塩基の溶液または懸濁液と、例えば、無機および有機酸のような医薬的に許容される酸の化学等価体を処理することによって、従来法で調製される。具体例は、上述される。ヒドロキシ基を有する化合物の生理的に許容される塩は、該化合物のアニオンとナトリウムまたはアンモニウムイオンのような適当な陽イオンを組み合わせて用いることを含む。
【0101】
非経口投与のために、滅菌水溶液、水溶性プロピレングリコールまたはゴマもしくはピーナッツ油中の式(I)の新規化合物の溶液を用いてもよい。該水溶液は、必要なら適当に緩衝させて、該希釈液を最初に充分な量の生理食塩水またはグルコースで等張にさせる。該水溶液は、静脈内、筋肉内、皮下および腹腔内投与に、特に適している。用いられる該滅菌水溶性媒体は、すべて当業者に公知の標準的な技術によって、すぐに入手可能である。
【0102】
適当な医薬担体は、不活性な固体の希釈剤または増量剤、滅菌水溶液および種々の有機溶媒を含む。固体担体の具体例は、ラクトース、石膏、ショ糖、シクロデキストリン、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アカシア、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはセルロースの低級アルキルエーテルである。液体担体の具体例は、シロップ、ピーナッツ油、オリーブ油、リン脂質、脂肪酸、脂肪酸アミン、ポリオキシエチレンまたは水である。同様に、該担体または希釈剤は、モノステアリン酸グリセリンまたはジステアリン酸グリセリン、ワックス単独または混合させるような当該技術分野で公知の持続放出材料のいずれかを含みうる。式(I)の新規化合物および該医薬的に許容される担体を組み合わせることにより形成される該医薬組成物は、次いで、開示された投与経路のために適する多様な投与形態ですぐに投与される。該製剤は、薬学の技術分野で公知の方法によって、単位投与形態で簡便に提供されうる。
【0103】
経口投与に適する本発明における製剤は、各々活性成分の所定量を含み、適当な賦形剤を含みうるカプセルまたは錠剤のような個別の単位として提供されうる。これらの製剤は、水溶性または非水溶性液体、または油水または水油液体乳液中の溶液または懸濁液として、粉末または顆粒の形態であってもよい。
【0104】
固体担体が、経口投与のために使用されるなら、該調製は、錠剤化、ハードゼラチンカプセルに入れる粉末またはペレットの形態であり得るか、またはトローチ剤またはドロップの形態であってもよい。固体担体の量は、広範囲で変化するが、通常約25mg〜約1gである。液体担体が使用されるなら、該調製は、水溶性または非水溶性の液体懸濁液または溶液のようなシロップ、乳液、ソフトゼラチンカプセルまたは滅菌注射液体の形態であり得る。
【0105】
従来の錠剤技術によって調製され得る具体的な錠剤は:

を含みうる。
【0106】
望むなら、該発明の医薬組成物は、式(I)の化合物と上述に記載のような薬理活性のある基質をさらに組み合わせて用いることを含む。
【0107】
該発明の使用
式Iの化合物は、プロテアーゼ阻害剤、好ましくはシステインおよびセリンプロテアーゼの阻害剤として、より好ましくはシステインプロテアーゼ阻害剤、さらにより好ましくは、パパインスーパーファミリーのシステインプロテアーゼ阻害剤、その上より好ましくは、DPP−Iの阻害剤として有用である。本発明は、該化合物の医薬組成物および製剤を含む、有用な該化合物における組成物および製剤を提供する。
【0108】
本発明化合物は、プロテアーゼを含む、炎症、2型糖尿病および同様の疾病のような疾病の治療または予防のためにとりわけ有用であり得る。本化合物は、システインプロテアーゼが関係する疾病を治療するために特に有用であって、とりわけジペプチジルペプチダーゼ−Iに関係する疾病、最も好ましいのは、肥満細胞の炎症介在疾患である。ジペプチジルペプチダーゼ−Iが関係する疾病の具体例は:炎症、2型糖尿病、喘息、重度のインフルエンザ、呼吸器合胞体ウイルス感染、CD8 T細胞阻害、炎症性腸疾患、乾癬、アトピー性皮膚炎、パピヨン−ルフェーベル症候群、ハイム−ムンク症候群、歯周病、歯周炎、関節リウマチ、ハンチントン氏病、シャーガス病、アルツハイマー病、敗血症、および標的細胞のアポトーシスである。
【0109】
従って、本発明の一態様として、病気の治療方法、本発明化合物または組成物における有効量をその必要な患者に投与することからなる方法に関する。本発明化合物または組成物、すなわち、活性化合物またはその医薬的に許容される塩もしくはエステル体の有効量が、1日当たり約1μg〜約1000mg、例えば、約10μg〜約500mg、約0.05〜約100mg、または約0.1〜約50mgのような範囲内で、活性成分の量に対応することを意図する。
【0110】
さらに他の態様として、本発明は、医薬品、好ましくは、炎症、2型糖尿病、喘息、炎症性腸疾患、乾癬、アトピー性皮膚炎、パピヨン−ルフェーベル症候群、ハイム−ムンク症候群、歯周病、歯周炎、関節炎、ハンチントン氏病、シャーガス病、アルツハイマー病、敗血症の治療、または標的細胞のアポトーシスへの適用のための医薬品製造における本発明化合物の使用に関する。
【0111】
救急治療において、式Iの化合物は、非経口投与が好ましい。筋骨内注射も有用であるが、水または通常の生理食塩水中、5%デキストロースを含んだ該化合物の静脈内注射、または適当な賦形剤を用いる同様の製剤が、最も有効である。具体的には、該非経口投与量は、ジペプチジルジペプチダーゼ−I(カテプシンC)を阻害するための有効な濃度において、血漿中の薬品濃度を維持する方法で、約0.01〜約100mg/kgであり;好ましくは、0.1〜20mg/kgの間が良い。該化合物は、1日に1〜4回、約0.4〜約400mg/kg/日の全1日投与量に達するレベルで投与され得る。治療に有効である発明化合物の正確な量、および該化合物が最適に投与される経路は、治療効果がある必要な濃度まで該薬剤の血液レベルを比較することにより、当業者によってすぐに決定される。
【0112】
本発明化合物は、該薬剤濃度が骨吸収を阻害するか、または本明細書内で開示される他の治療適用のいずれかに達するために充分であるような形態において、該患者に経口で投与され得る。具体的には、該化合物を含む医薬組成物は、患者の症状と一致する様式で、約0.1〜約50mg/kgの経口投与量で投与される。好ましくは、該経口投与量は、約0.5〜約20mg/kgが良い。
【0113】
本発明化合物が、本発明によって投与されるとき、許容されない毒性効果は期待されない。
【0114】
本発明化合物は、ジペプチジル−ペプチダーゼIを全体的または部分的に阻害して、それ故、DPP−Iの阻害が有益であり、とりわけDPP−Iの選択的な阻害に有利である多種多様な症状および障害の治療および/または予防のために有用である。
【0115】
従って、別の態様として、本発明は、医薬組成物として使用するためのこれらの混合物またはその医薬的に許容される塩を含む、一般式(I)の化合物またはその光学または位置異性体もしくは互変異性体のいずれかに関する。
【0116】
該発明は、活性成分として、1またはそれ以上の医薬的に許容される担体または希釈剤と一緒に用いるこれらの混合物またはその医薬的に許容される塩を含む、少なくとも一つの式(I)の化合物、またはその光学または位置異性体もしくは互変異性体を含む医薬組成物にも関する。
【0117】
さらに、該発明は、DPP−Iレベルを調節するための有効量において、その必要な患者(例えば、ヒト)のDPP−Iレベルを調節するための本発明化合物および組成物の使用にも関する。好ましい態様として、該化合物または組成物は、DPP−Iを阻害する。
【0118】
以下の合成実施例において、該出発原料のすべては、特に指示しない限り、市販品から入手した。さらに詳述することなく、当業者が前記の記載を用いて、その充分な内容について本発明を利用することができると信じている。これらの実施例は、その範囲内に限らず、該発明を説明するために提供する。
【0119】
(実施例)
材料および方法
温度は、摂氏温度(℃)である。実験は、特に記載しない限り、室温(20℃)で実施した。すべての溶媒は、HPLCグレードであった。無水溶媒は、4Åの活性化したモレキュラーシーブズで貯蔵することによって得た。特に記載しない限り、出発原料は、市販品業者から購入し、さらなる精製はしなかった。
【0120】
NMRデータは、ブルカーアドバンスDRX250により得た。CDCl3は、重クロロホルムであり、DMSO−d6は、ヘキサ重ジメチルスルホキシドであり、D2Oは、重水であって、CD3ODは、テトラ重メタノールである。NMRデータの略語は、以下の通りである:s=シングレット、d=ダブレット、t=トリプレット、q=カルテット、m=マルチプレット、dd=ダブレットオブダブレット、dt=ダブレットオブトリプレット、td=トリプレットオブダブレット、app=明白、br=ブロード。化学シフトは、内部の溶媒ピーク(DMSO−d6については2.49、CDCl3については7.25、D2Oについては4.75、CD3ODについては3.35)との比較によって、ppmで示される。カップリング定数 Jは、Hzで示される。ES−MSスペクトルは、特に記載しない限り、マイクロマス クアトロ マイクロ(登録商標)機を用いて陽イオン形式で得た。分析用HPLCは、ギルソンシステム(215および254nmでUV/VIS−155検出器、402シリンジポンプ、819注射モジュール、バルブメート(valvemate)35、864脱気装置、233XLオンラインカラムスイッチモジュール、および322ポンプを備えたゾルバックス(Zorbax)300SB RP−18カラム、4.6×50mm)で実施した。希釈液A(0.1%TFA水)およびB(1%のTFAアセトニトリル)は、直線的グラジエント(0%のB→100%のB、7分)を用いた。純度測定(括弧内で与えられる)は、215nmで行った。分取用HPLCは、ゾルバックス300SB RP−18、21.2mm×25cmカラムを用いて、流速15mL/分で同一のギルソンシステムで実施した。
【0121】
略語
AFC:7−アミノ−トリフルオロメチルクマリン
CDI:1,1’−カルボニルジイミダゾール
DCM:ジクロロメタン
DE:ジエチルエーテル
DIPEA:N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
EA:酢酸エチル
EDTA:エチレンジアミンテトラ酢酸
NEM:N−エチルモルホリン
TFA:トリフルオロ酢酸
THF:テトラヒドロフラン
TIPS:トリイソプロピルシラン
【0122】
実施例1
N−(2S−2−アミノ−3−フェニルプロピオニル)−アミノアセトニトリル
【化12】

Boc−Phe−OH(50mg,0.19mmol)およびCDI(33.5mg,0.21mmol)を無水THF(2mL)で溶解した。30分後、硫酸水素アミノアセトニトリル(29mg,0.19mmol)およびDIPEA(66μL,0.38mmol)を加えた。該生じた溶液を室温で18時間攪拌し、次いで、10%クエン酸水溶液(25mL)に注ぎ、EA(×2)で抽出した。該有機層を併せて、飽和食塩水(×1)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、エバポレートして澄明油状物を得た。該Boc基は、次いで、95%TFA水溶液(2mL)で1時間処理して除去し、続いて、該粗生成物をHPLCで精製した。該標記化合物を白色固体として得た。収率:33mg(86%);HPLC:Rt=2.59分(>99%);1H−NMR(DMSO−d6,250MHz)δ9.31-9.27 (t, J = 5.5, 1H), 8.39 (br, 2H), 7.39-7.21 (m, 5H), 4.21-4.19 (d, J = 5.5, 2H), 4.09-3.97 (m, 1H), 3.13-3.04 (m, 2H);ES−MS:calcd for C11H14N3O 204.1 (MH+). Found m/z 204.1.
【0123】
実施例2
(2S)−N−[(2S)−2−アミノブタノイル]−2−アミノ−3−フェニルプロピオニトリル
【化13】

Nα−Boc−L−アミノ酪酸(254mg,1.25mmol)およびCDI(224mg,1.38mmol)を無水THF(10mL)で30分間攪拌した。次いで、H−Phe−NH2*HCl(250mg,1.25mmol)およびDIPEA(214μL,1.25mmol)の無水THF(20mL)溶液を加えて、該生じた懸濁液を室温で終夜攪拌した。該容量を半分に減らして、該懸濁液をさらに18時間攪拌した後、乾燥した。該残渣をEAで懸濁し、10%クエン酸水溶液(×1)、飽和NaHCO3(×1)および飽和食塩水(×1)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧濃縮して440mgの固体を得た。HPLCで>95%に精製した該粗アミド体(396mg,1.12mmol)をイミダゾール(99mg,1.46mmol)と一緒に、無水ピリジン(5mL)で溶解した。該溶液を−45℃に冷却して、POCl3(165μL,1.8mmol)を加えた。該生じた黄橙色の溶液を−45℃で1時間攪拌し、次いで、室温にして1時間攪拌した。上と同様の後処理をして、該粗ニトリル体を浅黒い残渣(260mg)として得て、HPLCで>95%の純度であった。該Boc基をTFA:TIPS=95:5で30分間処理して除去し、続いて、エバポレートして茶色の油状物を得た。HPLCで精製して、該標記化合物を白色固体として得た。収率:124mg(48%);HPLC:Rt=3.19分(>99%);1H−NMR(DMSO−d6,250MHz)δ(異性体の比は、3:1;異性体のシグナルは、括弧内に示す)9.36-9.33 (d, J = 7.3, 1H, D2O中では現れない), 8.21 (br, 2H, D2O中では現れない), 7.36-7.26 (m, 5H), 5.13-4.97 (m, 1H), 3.79-3.72 (m, 1H), 3.26-3.05 (m, 2H), 1.83-1.70 (m, 2H)(異性体:1.59-1.53), 0.91-0.85 (t, J = 7.4, 3H)(異性体: 0.59-0.53); 13C−NMR(DMSO−d6,250MHz)δ9.0(8.6), 24.6(24.4), 37.1(37.6), 42.4(41.6), 53.3(53.3), 118.9(119.3), 127.6, 128.8, 129.7, 135.6, 169.3(168.9);ES−MS:mass calcd for C13H18N3O 232.1 (MH+). Found m/z 232.2.
【0124】
実施例3
(2S)−N−メチル−N−[(2S)−2−アミノブタノイル]−2−アミノ−3−フェニルプロピオニトリル
【化14】

Fmoc−リンク−PEGA800レジン(0.8g,L=0.4mmol/g,0.32mmol)のFmocを脱保護し、DMF(×5)で洗浄した。Fmoc−N−Me−Phe−OH(385mg,0.96mmol)をTBTU(295mg,0.92mmol)とNEM(365μL,1.28mmol)を用いて、無水DMFでカップリングした。該レジンをDMF(×5)で洗浄し、Fmocを脱保護して、DMF(×5)で洗浄した。次いで、Nα−Boc−L−アミノ酪酸(195mg,0.96mmol)を、同様にTBTUを用いてカップリングした。DMF(×5)、DCM(×2)およびCH3CN(×2)で洗浄し、凍結乾燥を行った。該ジペプチドアミド体をTFA:TIPS=95:5で、30分間処理して該レジンから開裂した。該フラクションを併せて、減圧濃縮して、該生じた油状物を凍結乾燥した。該アミノ基をBoc2O(139mg,0.32mmol)およびDIPEA(53μL,0.38mmol)の無水CH3CN(2mL)溶液で室温にて終夜反応し、Bocで再保護した。HPLCで精製し、該Boc−保護ジペプチドアミド体を白色残渣(18mg,15%)として得た。該アミド体をPOCl3/ピリジン/イミダゾール(15μL/1.2mL/4.7mg)で脱水し、連続的に実施例2で記載したとおりBocを脱保護した。HPLCで精製し、該標記化合物を白色固体として得た。収率:6mg(8%);HPLC:Rt=3.50分(>99%);1H−NMR(CD3OD,250MHz)δ(異性体比は、5:1;異性体のシグナルは、括弧内に示した)7.41-7.32 (m, 5H), 5.62-5.54 (m, 1H), 4.41-4.32 (m, 1H), 3.32-3.15 (m, 2H), 3.14 (br s, 3H), 1.93-1.83 (m, 2H), 1.11-1.04 (t, J = 7.3, 3H)(異性体: 0.72-0.65); ES−MS:mass calcd for C14H20N3O 246.2 (MH+). Found m/z 246.2.
【0125】
実施例4
(2S)−N−[(2S)−2−アミノブタノイル]−2−アミノ−3−(p−クロロフェニル)プロピオニトリル
【化15】

Fmoc−リンク−PEGA800レジン(1g,L=0.48mmol/g,0.48mmol)から出発し、実施例3の手順を用いて、以下の変更を適用した:Fmoc−p−Cl−Phe−OH(608mg,1.44mmol)をFmoc−N−Me−Phe−OHの代わりに使用し、Nα−Fmoc−L−アミノ酪酸(469mg,1.44mmol)をNα−Boc−L−アミノ酪酸の代わりに使用した。該Fmoc基を該レジンから開裂する前に除去し、白色固体を得た。収率:11mg(9%);HPLC:Rt=3.79分(>99%);1H−NMR(CD3OD,250MHz)δ(異性体の比は、6:1であった;異性体シグナルは括弧内に示した)7.52-7.41 (m, 4H), 5.25-5.18 (m, 1H), 3.96-3.88 (m, 1H), 3.36-3.28 (m, 2H), 2.09-1.98 (m, 2H), 1.20-1.13 (t, J = 7.5, 3H)(異性体:0.93-0.85); ES−MS: mass calcd for C13H17ClN3O 266.1 (MH+). Found m/z 266.3
【0126】
実施例5
(2S)−N−[(2S)−2−アミノブタノイル]−2−アミノ−3−(1,1’−ビフェニル−4−イル)プロピオニトリル
【化16】

Fmoc−リンク−PEGA800レジン(1g,L=0.39mmol/g,0.39mmol)から出発して、実施例3の手順を用いて、以下の変更を適用した:Fmoc−p−Ph−Phe−OH(542mg,1.17mmol)をFmoc−N−Me−Phe−OHの代わりに用い、白色固体を得た。収率:11mg(9%);HPLC:Rt=4.58分(>99%);1H−NMR(CD3OD,250MHz)δ(異性体の比は、11:1であり;異性体のシグナルは、括弧内に示した)7.75-7.45 (m, 9H), 5.25-5.19 (m, 1H), 3.93-3.86 (t, J = 6.3, 1H), 3.37-3.31 (m, 2H, CD3ODシグナルの下に部分的に隠れた), 2.08-1.97 (m, 2H), 1.17-1.11 (t, J = 7.3, 3H)(異性体:0.94-0.91);ES−MS:mass calcd for C19H22N3O 308.2 (MH+). Found m/z 308.2.
【0127】
実施例6
(2S)−(4Z)−N−[(2S)−2−アミノブタノイル]−2−アミノ−5−フェニル−ペント−4−エン−ニトリル
【化17】

Fmoc−リンク−PEGA800レジン(1g,L=0.30mmol/g,0.30mmol)から出発して、実施例3の手順を用いて、以下の変更を適用した:Fmoc−スチリルアラニン(372mg,0.9mmol)をFmoc−N−Me−Phe−OHの代わりに用い、白色固体を得た。収率:16mg(21%);HPLC:Rt=4.13分(>99%);1H−NMR(CD3OD,250MHz)δ(異性体の比は、7:1であり;異性体シグナルは括弧内に示した)7.61-7.25 (m, 5H), 6.81-6.72 (m, 1H), 6.46-6.20 (m, 1H), 5.13-5.08 (t, J = 7.2, 1H), 4.03-3.92 (t, J = 6.3, 1H), 3.00-2.84 (t, J = 7.2 2H), 2.15-1.94 (m, 2H), 1.20-1.14 (t, J = 7.4, 3H)(異性体: 1.08-1.02); ES−MS: mass calcd for C15H20N3O 258.2 (MH+). Found m/z 258.1.
【0128】
実施例7
(2S)−N−[(2S)−2−アミノブタノイル]−2−アミノ−4−フェニルブチロニトリル
【化18】

Fmoc−リンク−PEGA800レジン(0.8g,L=0.40mmol/g,0.32mmol)から出発して、実施例3の手順を用いて、以下の変更を適用した:Fmoc−ホモフェニルアラニン(385mg,0.96mmol)をFmoc−N−Me−Phe−OHの代わりに用い、Nα−Fmoc−L−アミノ酪酸(312mg,0.96mmol)をNα−Boc−L−アミノ酪酸を用いた。該Fmoc基をピペリジン(340μL,20eq.)のDCM(1mL)溶液を用いて、該ニトリル体を形成後、除去した。HPLCで精製し、白色固体を得た。収量:11mg(14%);HPLC:Rt=3.59分(>99%);1H−NMR(CD3OD,250MHz)δ7.45-7.29 (m, 5H), 4.90-4.84 (t, J = 7.6, 1H), 3.98-3.93 (t, J = 6.3, 1H), 2.95-2.77 (m, 2H), 2.36-1.95 (m, 4H), 1.19-1.13 (t, J = 7.5, 3H);ES−MS:mass calcd for C14H20N3O 246.2 (MH+). Found m/z 246.2.
【0129】
実施例8
(2S)−N−[(2S)−3−フェニルアミノプロパノイル]−2−アミノ−3−フェニルプロピオニトリル
【化19】

実施例2の手順に従い、Boc−Phe−OH(332mg,1.25mmol)をNα−Boc−L−アミノ酪酸の代わりに用いて、該標記生成物(主異性体)を白色固体として得た:収率:87mg(24%);HPLC:Rt=3.82分(>98%);1H−NMR(CD3OD,250MHz)δ7.43-7.23 (m, 10H), 5.06-4.96 (t, J = 7.7, 1H), 4.09-4.03 (t, J = 6.7, 1H), 3.25-3.12 (m, 4H);ES−MS:mass calcd for C18H20N3O 294.2 (MH+). Found m/z 294.2.
【0130】
生物学的アッセイ
本発明化合物は、該所望の薬理学的効果を示すのに必要な化合物の濃度を決定するためにいくつかの生物学的アッセイのうち一つを試験する。
【0131】
ヒトジペプチジルペプチダーゼI(DPP−I)アッセイ
本アッセイを用いて、DPP−I阻害剤としての該発明化合物のIC50値を、AFC基質を用いて決定した。
【0132】
アッセイ緩衝液(pH6.0):
100mMのリン酸ナトリウム(8.9gのNa2HPO4;M=177.99)、150mMのKCl(5.6gのKCl;M=74.6)および1.5mMのEDTA(279mgのEDTA;M=372.2)を500mLのH2Oで溶解し、pHを6.0に調整した。6mMに相当するシステイン*HCl(シグマC−1276;M=157.6)、1mg/mLのアッセイ緩衝液を該DPP−I酵素の活性化のため該溶液に加えた。
【0133】
基質
Gly−Phe−AFC*TFA(エンザイムシステムプロダクツ AFC−033)をIC50値の決定のために該基質として使用した。Kmは、270μMであった。該基質をDMSOに溶解し、7.5mMの貯蔵溶液(基質2.2mgを0.5mLのDMSOに加えた)を得た。
【0134】
DPP−I:
ヒトDPP−I(hDDP−I;ユニザイムA/S、DK−2970 ヘールショルム社、デンマークから入手)を2.5mMのリン酸Na、150mMのNaCl、2mMのシステアミン、50%のグリセロール、pH7.0を含む緩衝液中で、2.5mg/mLの濃度において−20℃で保存した。本貯蔵溶液を該アッセイ緩衝液で200倍に希釈した。
【0135】
アッセイ条件:
該アッセイは、96ウェルプレートで実施した。アッセイ緩衝液(230μL)を該ウェルに加え、続いて、該アッセイの9.1nMに相当する10μLの希釈したDPP−Iを加えた。次いで、各種濃度において、5μLのDMSO(コントロール)または試験基質のどちらかを加えて、該溶液を混合した。該プレートを37℃で10分間インキュベートし、続いて、5μLの7.5mMの基質(該アッセイで150μMに相当する)を加えた。該励起波長は、400nmであり、該発光は、505nmで37℃にて、10分間測定した。各測定は、2回行った。該ソフトウェア(ソフトマックス プロ)において、蛍光光度計(モレキュラーデバイス:ジェミニXS)を用いてデータ収集に使用し、該測定勾配は、直線であること(R2>0.99)を確認した。データは、グラフパッドプリズム(GraphPad Prism)に書き出し、非線形回帰は、オプションのシグモイド用量応答(Sigmoidal dose-response)(勾配変化のある法面)を用いて実施した。
【0136】
ヒト肝臓カテプシンBアッセイ
本アッセイを用いて、蛍光性基質を用いて、ヒトカテプシンBによりhDPP−Iにおける該発明化合物の選択性を決定した。
【0137】
アッセイ緩衝液(pH6.1):
0.1MのMES緩衝液(1.95g;M=195.2)および1mMのEDTA(37mg;M=372.2)を100mLのH2Oに混合し、pHを6.1に調整した。DTT(10μL,0.5M)を該酵素の活性化のために加えた(5mMに相当)。
【0138】
カテプシンB:
ヒト肝臓カテプシンB(エンザイムシステムプロダクツ、CAT−B;貯蔵25μg/54μL=463ng/μL)。一つのアリコートは、53μLのアッセイ緩衝液(DTTを含まない)を加えて、40ng/μLの濃度に希釈した。実験前にのみ、2以上の希釈段階を実施した:4ng/μL:5μL(40ng/μL)+45μLの緩衝液(DTTを含まない)
0.1ng/μL:5μL(4ng/μL)+285μLの緩衝液(DTTを含まない)
【0139】
基質:
Boc−Leu−Arg−Arg−AFC・2TFA(エンザイムシステムプロダクツ AFC113)。貯蔵溶液(20mM;15.1mgを1mlのDMSOに溶解した)を調製した。さらに、H2Oで10mMまで希釈した。この基質におけるKmは、600μMであると決定した。
【0140】
アッセイ条件:
該アッセイは、96ウェルプレートで行った。84μLのアッセイ緩衝液を該ウェルに加え、続いて、10μLの1%DMSOのアッセイ緩衝液(コントロール)、または該発明化合物(該アッセイにおいて、10μM)を加えた。次いで、10μL(0.1ng/μL,アッセイにおいて、1ngに相当)の酵素を加えて、5分後、6μLの基質(10mM、該アッセイでの600μMに相当)を加えた。該励起波長は、400nmであって、該発光は、505nmで10〜20分間、37℃において測定した。各測定は、2回行った。該ソフトウェア(ソフトマックス プロ)は、該蛍光光度計(モレキュラーデバイス:ジェミニXS)からのデータ収集に使用し、該測定勾配は、直線(R2>0.99)であることを確認した。データは、グラフパッドプリズムに書き出し、非線形回帰は、オプションのシグモイド用量応答(勾配変化のある法面)を用いて行った。
【0141】
ヒト肝臓カテプシンHアッセイ
本アッセイを用いて、hDPP−Iにおける該発明化合物の選択性は、蛍光性基質を用いて、ヒトカテプシンHにより決定した。
【0142】
アッセイ緩衝液(pH6.0):
50mMのリン酸ナトリウム(0.89gのNa2HPO4;M=177.99)、2.0mMのEDTA(74mgのEDTA;M=372.2)、0.012%のトリトン−X(390μL、3%)を100mLのH2Oに溶解して、pHを6.0に調整した。
【0143】
カテプシンH:
ヒト肝臓カテプシンH(エンザイムシステムプロダクツ、Cath−1;25μg)を60μLの酵素緩衝液(417ng/μLの濃度で貯蔵)に溶解した。酵素貯蔵液(5μL)を1245μLの酵素緩衝液で希釈した。実験の進行前に、1μLの0.5MのDTT/100μLの酵素溶液を加えた。氷冷中で5分間インキュベートし、次いで、反応混合物に加えた。
【0144】
基質:
ARG−AFC*2HBR(エンザイムシステムプロダクツ AF002;10.6mg)を1mLのDMSOで溶解し、20mM溶液を得た。この基質におけるKmは、27μMであると決定した。
【0145】
アッセイ条件:
該アッセイは、96−ウェルプレートで行った。50μLのアッセイ緩衝液を該ウェルに加え、続いて、25μLの参照阻害剤(シスタチン;貯蔵1mg/mL、アッセイ緩衝液で希釈して、アッセイでの10nMを得た)または該発明化合物(アッセイ緩衝液で希釈して、アッセイでの10μMを得た)を加えた。次いで、25μL(40ng)の酵素を加えて、1分後、37℃で100μLのARG−AFC基質(該アッセイにおいて、15μM)を加えた。該励起波長は、400nmであって、該発光は、505nm、37℃で10〜20分間測定した。各測定は2回行った。ソフトウェア(ソフトマックス プロ)は、蛍光光度計(モレキュラーデバイス:ジェミニXS)からのデータ収集のために使用し、該測定勾配は、直線(R2>0.99)であることを確認した。データは、グラフパッドプリズムに書き出し、非線形回帰は、オプションのシグモイド用量応答(勾配変化のある法面)を用いて行った。
【0146】
ヒト肝臓カテプシンLアッセイ
本アッセイを用いて、hDPP−Iにおける該発明化合物の選択性は、蛍光基質を用いて、ヒトカテプシンLにより決定した。
【0147】
アッセイ緩衝液(pH5.5):
20mMの酢酸ナトリウム(M=82.04;164mg)、4.0mMのEDTA(M=372.2;149mg)、0.012%のトリトン−X(390μL、3%)を100mLのH2Oに溶解し、pHを5.5に調整した。
【0148】
カテプシンL:
ヒト肝臓カテプシンL(エンザイムシステムプロダクツ、Catl−1;5μLの1.61μU/μLの貯蔵液)を2500μLの酵素緩衝液に溶解した。実験の進行前に、1μLの0.5MのDTT/100μLの酵素溶液を加えた。氷冷で、5分間インキュベートし、次いで反応混合物に加えた。
【0149】
基質:
Z−Phe−ARG−AFC*TFA(エンザイムシステムプロダクツ AF052;15.6mg)を1mLのDMSOで溶解し、20mM溶液を得た。
【0150】
アッセイ条件:
該アッセイは、96ウェルプレートで行った。50μLのアッセイ緩衝液を該ウェルに加え、続いて、25μLの参照阻害剤(シスタチン、貯蔵液1mg/mLをアッセイ緩衝液で希釈し、アッセイにおいて、25nMにした)または該発明化合物(アッセイ緩衝液で希釈して、該アッセイにおいて、10μMにした)を加えた。次いで、25μL(80nU)の酵素を加えて、1分後37℃で、100μLの基質(該アッセイでの10μM)を加えた。該励起波長は、400nmであって、該発光は505nmにおいて、37℃10〜20分間測定した。各測定は2回行った。ソフトウェア(ソフトマックス プロ)において、蛍光光度計(モレキュラーデバイス:ジェミニXS)からのデータ収集のために使用し、該測定勾配は、直線(R2>0.99)であることを確認した。データは、グラフパッドプリズムに書き出し、非線形回帰は、オプションのシグモイド用量応答(勾配変化のある法面)を用いて行った。
【0151】
ヒトCYP1A2アッセイ
本アッセイは、CYP1A2肝臓代謝酵素での該発明化合物の効果を決定するために使用した。
【0152】
パンベラ(PanVera)からのビビッド(Vivid)(登録商標)CYP1A2青色スクリーングキットを用いた。
【0153】
キット成分:
ビビッド(登録商標)CYP450反応緩衝液I:pH8の200mMのリン酸カリウム緩衝液。
CYP1A2バクロソーム(baculosomes)(登録商標)試薬:CYP1A2およびNADH−P450還元酵素(P450−実質容量:1.1μM)。ミクロソームは、ヒトCYP1A2およびウサギチトクロームP450還元酵素についてのcDNAを含むバクロウイルスで感染された昆虫細胞から調製した。
再生系:pH8の100mMのリン酸カリウム緩衝液中、333mMのグルコース−6−ホスフェートおよび40U/mLのグルコース−6−ホスフェートデヒドロゲナーゼ。
ビビッド(登録商標)CYP1A2青色基質。
ビビッド(登録商標)青色標準品:3−シアノ−7−ヒドロキシクマリン。
pH8の100mMのリン酸カリウム緩衝液中、10mMのNADP+
【0154】
手順:
チューブを氷で解凍する。2つの反応緩衝液を2つのエッペンドルフチューブ(Mix AおよびMix B)に室温で分配した。
コントロールまたは該発明化合物:50μMの濃度まで希釈した。正のコントロール化合物:α−ナフトフラボン。
負のコントロール:DMSOおよびH2O。
Mix A:485μL反応緩衝液、10μL再生系、5μLのバクロソーム試薬。ゆっくり混合し、氷上に置いた。
Mix B:88.5μL反応緩衝液、1.5μL基質、10μLの10mMのNADP+
【0155】
96ウェルプレート(コスター c−3904)中、40μLの50μMに施したサンプル。50μLのMix Aを加えた。20分間室温でインキュベートした。次いで、10μLのMix Bを加えた。蛍光は、(モレキュラーデバイス、スペクトラマックス ジェミニEM):Ex:409nm、Em:460nm、37℃で20分間にて測定した。(自動混合:5秒、トップリード)。
以下の適当なキットを用いて、CYP1A2における該手順に従い、他のCYP酵素における該発明化合物の効果を測定した:
パンベラ社のビビッド(登録商標)CYP2C9赤色スクリーニングキット
パンベラ社のビビッド(登録商標)CYP2C19赤色スクリーニングキット
パンベラ社のビビッド(登録商標)CYP2D6シアンスクリーニングキット
パンベラ社のビビッド(登録商標)CYP3A4赤色スクリーニングキット
【0156】
結果:

該結果は、試験された該化合物がDPP−1の選択的な阻害剤であることを示す。該上記明細書および実施例は、本発明化合物の製造および使用法を充分に開示する。しかし、本発明は、上述の明細書に記載された具体的な態様に限らないが、その改良のすべては、請求項の範囲内に含む。文献、特許および他の刊行物の種々の参照は、最先端を含み本明細書に引用し、充分な説明を通して参照によって本明細書に引用する。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中、
1は、水素、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシ、シアノおよびC1-3アルコキシからなる群から選択される置換基で適宜置換されたC1-6アルキル;またはC2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルカルボニル、非置換または置換されたC3-10シクロアルキル基、非置換または置換されたC3-10シクロアルキルカルボニル基、非置換または置換されたC5-10シクロアルケニル基、非置換または置換されたC3-7ヘテロシクロアルキル基、非置換または置換されたC1-6アルキルアリール基、非置換または置換されたC2-6アルケニルアリール基、非置換または置換されたC1-6アルキルヘテロアリール基、非置換または置換されたアリール基、非置換または置換されたヘテロアリール基、非置換または置換されたアロイル基、非置換または置換されたアリールチオ基、非置換または置換されたアリールオキシ基、非置換または置換されたアリールスルホニル基、非置換または置換されたアリールアミノ基、非置換または置換されたヘテロアロイル基、非置換または置換されたヘテロアリールオキシ基、非置換または置換されたヘテロアリールスルホニル基、非置換または置換されたヘテロアリールアミノ基、非置換または置換されたC1-5アルキルC3-7シクロアルキル基、もしくは非置換または置換されたC1-5アルキルC3-7ヘテロシクロアルキル基であり;
2は、水素またはC1-6アルキルであり;または、
1およびR2は、一緒に非置換または置換されたC3-10シクロアルキル基、もしくは非置換または置換されたC3-7ヘテロシクロアルキル基を形成し;
3は、水素またはC1-6アルキルであり;または、
1およびR3は、一緒に非置換または置換されたC3-7ヘテロシクロアルキル基を形成し;
4は、水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルスルホニル、非置換または置換されたC3-10シクロアルキル基、非置換または置換されたC3-10シクロアルキルカルボニル基、非置換または置換されたC5-10シクロアルケニル基、非置換または置換されたC3-7ヘテロシクロアルキル基、非置換または置換されたC1-6アルキルアリール基、非置換または置換されたC2-6アルケニルアリール基、非置換または置換されたC1-6アルキルヘテロアリール基、非置換または置換されたアリール基、非置換または置換されたヘテロアリール基、非置換または置換されたアロイル基、非置換または置換されたアリールチオ基、非置換または置換されたアリールオキシ基、非置換または置換されたアリールスルホニル基、非置換または置換されたアリールアミノ基、非置換または置換されたヘテロアロイル基、非置換または置換されたヘテロアリールオキシ基、非置換または置換されたヘテロアリールスルホニル基、非置換または置換されたヘテロアリールアミノ基、非置換または置換されたC1-5アルキルC3-7シクロアルキル基、もしくは非置換、置換されたC1-5アルキルC3-7ヘテロシクロアルキル基または式:
【化2】

のグループであり;
Aは、1またはそれ以上の置換基Xを有する環系であって、Aは、C5-7シクロアルキル、C5-7ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールから選択され;
Xは、同一または異なって、水素、Cl、Br、F、I、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、C1-6アルキル、C1-6アルキルチオまたはC1-6アルコキシから選択され;
Bは、1またはそれ以上の置換基Yを有する環系であって、Bは、C5-7シクロアルキル、C5-7ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールから選択され;
Yは、同一または異なって、水素、Cl、Br、F、I、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、C1-6アルキル、C1-6アルキルチオまたはC1-6アルコキシから選択され;
−L−は、リンカーであり、C1-6アルキルまたはC2-6アルケニル、もしくは
【化3】

からなる群から選択される部分であって;
該リンカー−L−は、該環Aの二つの自由結合のうちどちらかを経由して結合されてもよく;
nは、0、1,2および3から選択される同一または異なった整数であり;
5は、水素またはC1-6アルキルであり;または、
4およびR5は、一緒に非置換または置換されたC3-10シクロアルキル基、もしくは非置換または置換されたC3-7ヘテロシクロアルキル基を形成し;
上記置換された基は、独立してC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルカルボニル、C1-6−N−アルキルアミド、ジアルキルアミノ−C1-6アルキル、アミド、ヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、ニトロ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオおよびシアノからなる群から選択される1、2または3個の置換基で置換される]
で示される化合物またはその医薬的に許容される塩、もしくはプロドラッグ。
【請求項2】
1が、水素、C1-6アルキル、非置換または置換されたアリール、非置換または置換されたC1-6アルキルアリール基、非置換または置換されたC1-6アルキルヘテロアリール基、もしくは非置換または置換されたC3-10−シクロアルキル基からなる群から選択される、請求項1の化合物。
【請求項3】
1が、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、フェニル、ベンジルまたはシクロヘキシルである、請求項1または2の化合物。
【請求項4】
1が、水素、メチルまたはエチルである、請求項1〜3のいずれかの化合物。
【請求項5】
1およびR2が、一緒に非置換または置換されたC3-10シクロアルキル基、もしくは非置換または置換されたC3-7ヘテロシクロアルキル基を形成する、請求項1の化合物。
【請求項6】
1およびR2は、一緒に非置換または置換されたシクロヘキシル基を形成する、請求項1または5の化合物。
【請求項7】
1およびR3は、一緒に非置換または置換されたC3-7ヘテロシクロアルキル基を形成する、請求項1の化合物。
【請求項8】
1およびR3は、一緒にピロリドニルまたはピペリドニルを形成する、請求項1または7の化合物。
【請求項9】
2が、水素である、請求項1〜4、7〜8のいずれかの化合物。
【請求項10】
3が、水素またはメチルである、請求項1の化合物。
【請求項11】
4が、水素、C1-6アルキル、非置換または置換されたC1-6アルキルアリール基、非置換または置換されたC1-6アルケニルアリール基、および非置換または置換されたC1-6アルキルヘテロアリール基からなる群から選択される、前記請求項のいずれかの化合物。
【請求項12】
4が、水素、非置換または置換されたベンジル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロプ−2−エン、[1,1’−ビフェニル−4−イル]メチル、または[1,1’−ビフェニル−2−イル]メチルである、前記請求項のいずれかの化合物。
【請求項13】
5が、水素である、前記請求項のいずれかの化合物。
【請求項14】
4およびR5が、一緒に非置換または置換されたC3-10シクロアルキル基、もしくは非置換または置換されたC3-7ヘテロシクロアルキル基を形成する、請求項1〜10のいずれかの化合物。
【請求項15】
4およびR5の少なくとも一つが水素である、請求項1〜13のいずれかの化合物。
【請求項16】
1、R2、R3、R5、A、B、X、Y、およびLが、請求項1で定義される、以下の構造を有する、請求項1〜10、13、15のいずれかの化合物。
【化4】

【請求項17】
4が、[1,1’−ビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2−メチルビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,3−メチルビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2−ヒドロキシビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,3−ヒドロキシビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2−メトキシビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,3−メトキシビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2−メチルチオビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,3−メチルチオビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2−シアノビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,3−シアノビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2−アミノビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,3−アミノビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2−フルオロビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,3−フルオロビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2−クロロビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,3−クロロビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2−ブロモビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,3−ブロモビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2’−フルオロビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,3’−フルオロビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,4’−フルオロビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2’−クロロビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,3’−クロロビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,4’−クロロビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2’−ブロモビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,3’−ブロモビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,4’−ブロモビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2’−シアノビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,3’−シアノビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,4’−シアノビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,4’−ヒドロキシビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,4’−アミノビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,4’−メトキシビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,4’−メチルチオビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,4’−トリフルオロメチルビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2−メチル−4’−フルオロビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2−クロロ−4’−シアノビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2−メトキシ−3’−フルオロビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2−ヒドロキシ−2’−フルオロビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,3−アミノ−3’−メトキシビフェニル−4−イル]メチル、[1,1’,2−フルオロ−4’−フルオロビフェニル−4−イル]メチル、
[2−フェニル−1,3−チアゾール−4−イル]メチル、[5−フェニルピリジン−3−イル]メチル、[3−ピリミジン−5−イルフェニル]メチル、[3−ピリジン−2−イルフェニル]メチル、[3−ピリジン−4−イルフェニル]メチル、[3−(1H−インドール−6−イル)フェニル]メチル、[1−(2−フルオロフェニル)ピペリジン−4−イル]メチル、[3−フルオロ−4−(1−ピペリジニル)フェニル]メチル、[1,1’−ビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2−メチルビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,3−メチルビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2−ヒドロキシビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,3−ヒドロキシビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2−メトキシビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,3−メトキシビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2−メチルチオビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,3−メチルチオビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2−シアノビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,3−シアノビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2−アミノビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,3−アミノビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2−フルオロビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,3−フルオロビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2−クロロビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,3−クロロビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2−ブロモビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,3−ブロモビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2’−フルオロビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,3’−フルオロビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,4’−フルオロビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2’−クロロビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,3’−クロロビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,4’−クロロビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2’−ブロモビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,3’−ブロモビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,4’−ブロモビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2’−シアノビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,3’−シアノビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,4’−シアノビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,4’−トリフルオロメチルビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2−メチル−4’−フルオロビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2−クロロ−4’−シアノビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2−メトキシ−3’−フルオロビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,2−ヒドロキシ−2’−フルオロビフェニル−4−イル]エチル、[1,1’,3−アミノ−3’−メトキシビフェニル−4−イル]エチル、[2−フェニル−1,3−チアゾール−4−イル]エチル、[5−フェニルピリジン−3−イル]エチル、[3−ピリミジン−5−イルフェニル]エチル、[3−ピリジン−2−イルフェニル]エチル、[3−ピリジン−4−イルフェニル]エチル、[3−(1H−インドール−6−イル)フェニル]エチル、[1−(2−フルオロフェニル)ピペリジン−4−イル]エチル、[3−フルオロ−4−(1−ピペリジニル)フェニル]エチル、[1,1’−ビフェニル−4−イル]メチルオキシメチル、[1,1’,4’−フルオロビフェニル−4−イル]メチルオキシメチル、[1,1’−ビフェニル−4−イル]メチルチオメチル、[1,1’,4’−フルオロビフェニル−4−イル]メチルチオメチル、[1,1’−ビフェニル−4−イル]エチレニル、または[1,1’,4’−フルオロビフェニル−4−イル]エチレニルである、請求項1〜10、13、15、16のいずれかの化合物。
【請求項18】
N−(2S−2−アミノ−3−フェニルプロピオニル)−アミノアセトニトリル;
(2S)−N−[(2S)−2−アミノブタノイル]−2−アミノ−3−フェニルプロピオニトリル;
(2S)−N−メチル−N−[(2S)−2−アミノブタノイル]−2−アミノ−3−フェニルプロピオニトリル;
(2S)−N−[(2S)−2−アミノブタノイル]−2−アミノ−3−(p−クロロフェニル)プロピオニトリル;
(2S)−N−[(2S)−2−アミノブタノイル]−2−アミノ−3−(1,1’−ビフェニル−4−イル)プロピオニトリル;
(2S)−(4Z)−N−[(2S)−2−アミノブタノイル]−2−アミノ−5−フェニル−ペント−4−エン−ニトリル;
(2S)−N−[(2S)−2−アミノブタノイル]−2−アミノ−4−フェニルブチロニトリル、および
(2S)−N−[(2S)−3−フェニルアミノプロパノイル]−2−アミノ−3−フェニルプロピオニトリルからなる群から選択される、請求項1の化合物。
【請求項19】
500μMまたはそれ以下、例えば、100μMまたはそれ以下、50μMまたはそれ以下、1μMまたはそれ以下、500nMまたはそれ以下、100nMまたはそれ以下、75nMまたはそれ以下、50nMまたはそれ以下、もしくは25nMまたはそれ以下のIC50値で阻害する、請求項1の該化合物。
【請求項20】
医薬品で使用するための前記請求項のいずれかの化合物。
【請求項21】
プロテアーゼ阻害剤として、使用するための請求項20の化合物。
【請求項22】
システインプロテアーゼ阻害剤として、使用するための請求項21の化合物。
【請求項23】
炎症、2型糖尿病、喘息、重度のインフルエンザ、呼吸器合胞体ウイルス感染、CD8 T細胞阻害、炎症性腸疾患、乾癬、アトピー性皮膚炎、パピヨン−ルフェーベル症候群、ハイム−ムンク症候群、歯周病、歯周炎、関節リウマチ、ハンチントン氏病、シャーガス病、アルツハイマー病、敗血症または標的細胞のアポトーシスにおける適用のための治療、予防および/または診断における使用のための請求項20〜32のいずれかの化合物。
【請求項24】
医薬的に許容される担体または希釈剤と、活性物質として請求項1〜23のいずれかで定義される化合物またはその医薬的に許容される塩を含む医薬組成物。
【請求項25】
活性物質の約1μg〜約1000mg、例えば、約10μg〜約500mg、約0.05〜約100mgまたは約0.1〜約50mgを含む、単位投与形態の請求項24の医薬組成物。
【請求項26】
経口、経鼻、経皮、肺または非経口投与のための請求項24または25の医薬組成物。
【請求項27】
請求項1〜23のいずれかで定義される化合物、または請求項24〜26のいずれかで定義される組成物の有効量をその必要な患者に投与する、病気の治療方法。
【請求項28】
該化合物の有効量が、1日当たり約1μg〜約1000mgの範囲、例えば、約10μg〜約500mg、約0.05〜約100mg、または約0.1〜約50mgである請求項27の方法。
【請求項29】
医薬品製造のための請求項1〜23のいずれかで定義される化合物の使用。
【請求項30】
炎症、2型糖尿病、喘息、重度のインフルエンザ、呼吸器合胞体ウイルス感染、CD8 T細胞阻害、炎症性腸疾患、乾癬、アトピー性皮膚炎、パピヨン−ルフェーベル症候群、ハイム−ムンク症候群、歯周病、歯周炎、関節リウマチ、ハンチントン氏病、シャーガス病、アルツハイマー病、敗血症または標的細胞のアポトーシスの適用における治療、予防および/または診断に用いる薬剤を製造するための請求項1〜23のいずれかで定義される化合物の使用。
【請求項31】
該患者のDPP−Iレベルの調節に有効な量で、請求項1〜23のいずれかに記載の化合物または請求項24〜26のいずれかに記載の組成物の量を該患者に投与することを特徴とする、その必要な患者のDPP−Iレベルを調節するための方法。
【請求項32】
該DPP−Iが阻害される、請求項31の方法。
【請求項33】
DPP−Iが、IC50(カテプシンB)/IC50(DPP−Iアッセイ)値で、25またはそれ以上、例えば、50またはそれ以上、75またはそれ以上、100またはそれ以上、250またはそれ以上、500またはそれ以上、もしくは750またはそれ以上と決定されるとおり選択的に阻害される、請求項32の方法。
【請求項34】
DPP−Iが、IC50(カテプシンH)/IC50(DPP−Iアッセイ)値で、25またはそれ以上、例えば、50またはそれ以上、75またはそれ以上、100またはそれ以上、250またはそれ以上、500またはそれ以上、もしくは750またはそれ以上と決定されるとおり選択的に阻害される、請求項32または33の方法。
【請求項35】
DPP−Iが、IC50(カテプシンL)/IC50(DPP−Iアッセイ)値で、25またはそれ以上、例えば、50またはそれ以上、75またはそれ以上、100またはそれ以上、250またはそれ以上、500またはそれ以上、もしくは750またはそれ以上と決定されるとおり選択的に阻害される、請求項32〜34のいずれかの方法。

【公表番号】特表2006−527704(P2006−527704A)
【公表日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−515717(P2006−515717)
【出願日】平成16年6月17日(2004.6.17)
【国際出願番号】PCT/DK2004/000421
【国際公開番号】WO2004/110988
【国際公開日】平成16年12月23日(2004.12.23)
【出願人】(505465494)プロザイメックス・アクティーゼルスカブ (1)
【氏名又は名称原語表記】ProZymex A/S
【Fターム(参考)】