説明

プロテオグリカンを含有してなる飲料水及びその製造方法

【課題】
本発明は、プロテオグリカンを含有してなる飲料水、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】
本発明は、魚類、鳥類又は哺乳類の軟骨組織より単離された分子量が90万ダルトンから300万ダルトンのコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンを含有してなる飲料水、及びその製造方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、魚類、鳥類又は哺乳類の軟骨組織より単離された分子量が90万ダルトンから300万ダルトンのコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンを含有してなる飲料水に関する。より詳細には、本発明は、サケ鼻軟骨から単離された分子量100万ダルトン以上の高分子成分であるコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンを含有してなる飲料水に関する。
また、本発明は、低温保持殺菌法であるパスチャライズ法を利用することにより殺菌とコアタンパク質の変性防止を可能にしたことを特徴とするコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンを含有してなる飲料水の製造方法を提供するものである。
さらに、本発明は、魚類、鳥類又は哺乳類の軟骨組織より単離された分子量が90万ダルトンから300万ダルトンのコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンを含有してなる免疫賦活剤又はNK細胞の活性化剤に関する。
【背景技術】
【0002】
プロテオグリカンは、1本ないし数10本のグリコサミノグリカンと呼ばれている糖鎖が1本のコアタンパク質のセリンに共通結合した糖タンパク複合体である。以前はムコ多糖タンパク複合体とも呼ばれていた。異なる2種類の糖の繰り返し構造を有する糖鎖を持っていることを特徴としている。構成する糖の種類により、またそれぞれの単糖が硫酸基によって修飾されているか否かによって、いくつかの種類に分類される。主な糖鎖として現在知られているものに、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、ケラタン硫酸、デルマタン硫酸、ヘパラン硫酸、ヘパリン及びヒアルロン酸がある。
これらの糖鎖のうち、ヒアルロン酸のみがコアたんぱく質に結合しないことが明らかになっており、プロテオグリカンのヒアルロン酸は、リンクタンパク質を介してコアタンパク質のヒアルロン酸結合領域と会合し、巨大なプロテオグリカン集合体(proteoglycan aggregate)を形成している(非特許文献1参照)。
このように、プロテオグリカンには糖鎖の種類によりいくつかのタイプがあり、中でも主な糖鎖としてコンドロイチン硫酸を有し、軟骨の細胞外マトリックスを構成するコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンは、一般に大きな分子量を持つことが知られている。
プロテオグリカンとは別に、糖とタンパク質の複合体としては、細胞の表面に存在し、そのタンパク質部分の大半は細胞膜を貫通し細胞質に達しており、細胞外において糖鎖部分が該タンパク質と結合している糖タンパク質と呼ばれているものがある。プロテオグリカンの糖鎖は分岐構造を有しないが、細胞膜表面の糖タンパク質の糖鎖部分は2分岐している構造のものが多い。これは様々な成分の受容体として作用するため、必然的に2分岐しているものと考えられる。
【0003】
一方、プロテオグリカンは、例えばヘパラン硫酸のような一部の例外を除き、細胞膜を貫通しているものはなく、一般に細胞外マトリックス(細胞外基質又は細胞間基質とも呼ばれる。)を構成する成分のひとつとして機能している。細胞外マトリックスは、文字どおり細胞外の微小環境を構築するものであり、細胞の足場ともなり、また動脈毛細血管から排出される酸素、水分、栄養素、さらにはサイトカインやホルモン等のタンパク質その他の貯留機能を有しており、必要に応じて個々の細胞に分配しているものである。逆に細胞内で代謝され、不要となった成分、炭酸ガス等が細胞外に排出され、それらが一旦細胞外マトリックスに貯留され、静脈毛細血管を通じて肝臓、肺等で処理される。細胞から排出されるものは不要物だけではなく、有用成分も排出される。排出された有用成分も一旦細胞外マトリックスに貯留され、隣接する細胞に影響を与える。
さらに体内水分量の調整機能も有している。
このように動物の身体は、細胞と細胞外マトリックスで構成されているとも言えるものである。細胞は勿論であるが、その細胞の働きをサポートしている細胞外マトリックスの重要性も無視できない。その細胞外マトリックスを構成している最も重要な成分がプロテオグリカンである。
【0004】
プロテオグリカンの製造法としては、本発明者らによるアルカリ分解抽出方法がある(特許文献1参照)。この方法により、120万ダルトンという高分子量の精製されたプロテオグリカンを製造することができる。
また、軟骨魚類由来の軟骨を粉砕し、水を加えて水溶性成分を抽出し、水層を分離し、アルコールを加えて沈殿物を得てプロテオグリカンを製造する方法(特許文献2参照)や、エタノールを用いて鮭、鱒の頭部の軟骨組織から脱脂されたプロテオグリカンを製造する方法(特許文献3参照)などが報告されている。
ひれ/軟骨部より得られるプロテオグリカン/コンドロイチン又はその硫酸塩/グルコサミノグリカン/脂質結合タンパク質を含有してなる健康維持、成人病予防/老化防止に寄与する健康食品(特許文献4参照)、ムコ多糖類含有天然物を加圧しない加熱処理と酵素処理、酸アルカリ処理の中から選択される一種又は複数の変性処理を行いムコ多糖類結合性のアミノ酸や蛋白質を変性させることを特徴とするアミノグリカン構造、ペプチドグリカン構造、プロテオグリカン構造から選択される2種以上のムコ多糖類を含有するムコ多糖を含有してなる生体組織中の細胞外マトリックス成分の機能を亢進する食品(特許文献5参照)、コラーゲン、ヘパラン硫酸プロテオグリカンなど含有してなる細胞効果の促進に有用な組成物(特許文献6参照)などが報告されているが、いずれも精製されたプロテオグリカンを使用することは開示されていない。
また、子実体を形成したハナサナギタケIsaria japonica IM2001株(FERM P−18253)虫草の抽出組成物を含有する機能性食品であって、当該抽出組成物は、イオン交換樹脂、ゲルろ過剤等のカラムクロマトグラフィーによって精製、分画をしたプロテオグリカン(タンパク−糖複合体)を含有することが報告されている(特許文献7参照)が、当該プロテオグリカンとはタンパク−糖複合体であり、本発明のプロテオグリカンとは異なるものである。
【0005】
鮫、鯨、鮭、エイなどの動物軟骨を粉砕し、酸で処理したのち、酵素で処理し、得られた消化液を乾燥し粉末化することを特徴とする対イオンがカルシウムであるコンドロイチン硫酸タンパク質複合体を含んでなる食品(特許文献8参照)、サケ軟骨から抽出されたコンドロイチン硫酸と、ヒアルロン酸と、II型コラーゲンとを有効成分として含有することを特徴とする肌荒れ治療又は予防用組成物(特許文献9参照)などの動物軟骨由来のコンドロイチン硫酸を含有する食品類が報告されているが、いずれも本発明における精製されたプロテオグリカンの使用を開示するものではない。
【0006】
また、一般にタンパク質、糖質、脂質、ミネラル類、ビタミン類は、もともと低分子成分であったり、消化酵素によって低分子化され、主として小腸の絨毛から吸収される。
一方、消化酵素によって低分子化されない細菌、ウイルス、カビ、糖鎖、コラーゲン等の一部のタンパク質等の高分子成分は、小腸の絨毛から吸収されるのではなく、非自己抗原として小腸のところどころに存在するパイエルパッチ(又はパイエル板とも言う。)と呼ばれているリンパ小節の集合体である免疫組織に吸収される。パイエルパッチを被覆している上皮細胞の一つにM細胞と呼ばれているものがある。非自己抗原としての高分子成分はM細胞に取り込まれ、続いてパイエルパッチ内のマクロファージや樹状細胞に貪食され、T細胞、B細胞に抗原呈示され、T細胞が産生するIL−12がNK細胞を活性化させているものと一般的に理解されている。
このように、低分子成分は栄養素として絨毛から吸収されるが、高分子成分は、非自己抗原としてM細胞からパイエルパッチ内に取り込まれ、免疫賦活という機能を果たしているもので、両者は全く異なるものである。
高分子のままM細胞に取り込ませるためには、胃や小腸での分解を防ぐ難消化性であり、かつ毒性がなく、また、最終的には分解酵素の作用を受け分解し、体内に蓄積しない成分でなければならない。
【0007】
さらに、プロテオグリカンは数々の優れた機能を有しており、多くの研究者がこれらの機能に注目し、様々な研究が進行している。いくつかの例をあげると、人工関節の制作、創傷治癒剤の開発、潰瘍性大腸炎の修復剤、関節リウマチ・変形性関節症の炎症抑制剤等が挙げられる。
しかし、プロテオグリカンは難消化性の高分子物質であり、その多くは溶解性に乏しく、プロテオグリカンの経口投与により生体内に吸収されるか否かは十分に解明されていなかっただけでなく、プロテオグリカンはコアタンパク質を有しており、経時安定性に問題があるだけでなく、熱変性を受けやすく、その取扱いも難しいとされていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第4219974号公報
【特許文献2】WO 2004/083275号公報
【特許文献3】特開2009−173702号公報
【特許文献4】特開2005−318878号公報
【特許文献5】特開2001−169751号公報
【特許文献6】特表2008−501724号公報
【特許文献7】特開2002−272267号公報
【特許文献8】特開2007−8854号公報
【特許文献9】特開2006−328016号公報
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】今堀和友ら監修「生化学辞典(第3版)」、「プロテオグリカン」の項、株式会社東京化学同人発行(2000年)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、プロテオグリカンを含有してなる免疫賦活剤、食品添加剤、及びそれを含有してなる飲食品、特に飲料水を提供する。
本発明者らは、精製された高分子量のプロテオグリカン、特に白ザケの軟骨を構成しているコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンの精製方法及び製造方法を開発してきた(特許文献1参照)。また、本発明者らは、プロテオグリカンが有している有用な機能に注目してきた。
しかし、プロテオグリカンは高分子量の固体であり、取扱いが制限されているだけでなく、摂取も容易ではなかった。また、溶液にする場合には溶媒が可食性のものではならないだけでなく、溶液中でのプロテオグリカンのコアタンパク質の変性や安定性が大きな問題となる。
さらに、プロテオグリカンは、コアタンパク質を有しており、タンパク質は熱変性を起こすことが知られており、プロテオグリカンのコアタンパク質も高温殺菌をすると、コアタンパク質部分が変性し、プロテオグリカンが本来の持っている機能を失うことになる。しかし、タンパク質部分が変性し、該プロテオグリカン本来の持つ機能を失うことを避けるため、余り低温だと殺菌しきれないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、本発明者らが開発してきたアルカリ分解抽出方法(特許文献1参照)により製造されるプロテオグリカンに着目した。当該プロテオグリカンは、軟骨の細胞外マトリックスを構成するコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンであり、一般に大きな分子量を持つことが知られている。動物の種類、及び成長の度合いにより、分子量が変化すること、修飾する硫酸基の結合位置及び量が変化することが知られており、動物種によっては、200万〜250万ダルトンという巨大なコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンも存在することが知られている。また、硫酸基の量の変化がまた全体の分子量の変化に繋がっているので、当該プロテオグリカンの正確な分子量を確定することは難しいとされている。
【0012】
本発明者らは、このようにして分離精製されたコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンが、消化器官内では難消化性であるのに、水には易溶であることを見出した。また、コンドロイチン硫酸型のプロテオグリカンが、ナチュラルキラー(NK)細胞の活性化作用を有していることを見出した。これは、コンドロイチン硫酸型プロテオグリカンが、NK細胞を活性化することによる免疫賦活作用を有していると言うことだけでなく、パイエルパッチを被覆している上皮細胞のM細胞に取り込まれることを意味しており、コンドロイチン硫酸型プロテオグリカンが高分子量の形で生体内に吸収され得るものであることを見出したことになる。
さらに、本発明者らは、牛乳の殺菌方法として知られるパスチャライズ法による殺菌方法が、コンドロイチン硫酸型プロテオグリカンの水溶液の殺菌に有効であり、かつコアタンパク質を変性させないことを見出した。この方法は、牛乳の場合には、賞味期限を長く取れないという欠点があり、牛乳生産者に普遍的に用いられている方法ではない。しかし、コンドロイチン硫酸型プロテオグリカンの水溶液の場合には、殺菌とコアタンパク質の変性防止という二律背反的な条件を同時に解決できる極めて有効な方法であることを見出した。
即ち、本発明者らは、飲料などとして利用可能な、比較的長期間にわたって安定にかつ安全に保存可能な、新規なコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンの水溶液を提供することに成功した。
【0013】
本発明は、高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンを含有してなる水溶液に関する。当該水溶液は、コンドロイチン硫酸型プロテオグリカンを変性させることなく長期にわって安定にかつ安全に保存することができるだけでなく、当該コンドロイチン硫酸型プロテオグリカンは高分子量の状態で生体内に取り込まれ、さらに免疫賦活作用などの有用な作用を有するものである。したがって、当該水溶液は、経口摂取に適しており、食品添加剤としてだけでなく、飲料水や医薬製剤としても使用することができる。
また、本発明は、高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンを水に溶解させる工程、及び得られた水溶液を63℃〜65℃で30分間加熱殺菌を行うパスチャライズ法により殺菌処理する工程、を含有してなるコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンの水溶液の製造方法に関する。当該水溶液を飲料水(以下、単に飲料と言うこともある。)とする場合には、本発明は、高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンの水溶液を含有してなる飲料を製造する工程、当該飲料をボトリングする工程、及びボトリングされた飲料を63℃〜65℃で30分間加熱殺菌を行うパスチャライズ法により殺菌処理する工程、を含有してなるコンドロイチン型プロテオグリカンを含有してなる飲料の製造方法に関する。
【0014】
さらに、本発明は、高分子量のコンドロイチン型プロテオグリカンを含有してなる免疫賦活剤に関する。また、本発明は、高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンを含有してなるNK細胞の活性化剤に関する。より詳細には、本発明は、NK細胞の活性化による免疫賦活剤に関する。
【0015】
本発明をさらに詳細に説明すれば次のとおりとなる。
(1)高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンを含有してなる水溶液。
(2)コンドロイチン硫酸型プロテオグリカンの分子量が、90万ダルトンから300万ダルトンである前記(1)に記載の水溶液。
(3)コンドロイチン硫酸型プロテオグリカンが、プロテオグリカンを含有する生物学的試料を0.0025N〜0.05Nのアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩の溶液に0〜10℃で浸漬する工程、並びに浸漬後の溶液を回収する工程を含有してなる方法(特許文献1に記載の方法)により製造されたものである前記(1)又は(2)に記載の水溶液。
(4)プロテオグリカンを含有する生物学的試料が、魚類、鳥類又は哺乳類の軟骨組織である前記(3)に記載の水溶液。
(5)高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンが、魚類、鳥類又は哺乳類の軟骨組織より単離された分子量が90万ダルトンから300万ダルトンのコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンである前記(1)から(4)のいずれかに記載の水溶液。
(6)魚類の軟骨組織が、サケ鼻軟骨である前記(4)又は(5)に記載の水溶液。
(7)高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンの含有量が、0.001質量%から1質量%である前記(1)から(6)のいずれかに記載の水溶液。
(8)高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンの含有量が、0.01質量%から0.05質量%である前記(1)から(7)のいずれかに記載の水溶液。
(9)水溶液が、パスチャライズ法により殺菌処理されたものである前記(1)から(8)のいずれかに記載の水溶液。
(10)パスチャライズ法により殺菌処理が、63℃〜65℃で30分間加熱殺菌を行うものである前記(9)に記載の水溶液。
【0016】
(11)水溶液が、食品添加剤として使用される前記(1)から(10)のいずれかに記載の水溶液。
(12)水溶液が、飲料水として使用される前記(1)から(10)のいずれかに記載の水溶液。
(13)前記(1)から(10)のいずれかに記載の水溶液を含有してなる食品添加剤。
(14)食品添加剤が、さらに、食品用添加物を含有してなる前記(13)に記載の食品添加剤。
(15)前記(1)から(10)のいずれかに記載の水溶液を含有してなる飲食品。
(16)飲食品が、さらに、食品用添加物を含有してなる前記(15)に記載の飲食品。
(17)前記(1)から(10)のいずれかに記載の水溶液を含有してなる飲料水。
(18)飲料水が、さらに、食品用添加物を含有してなる前記(17)に記載の飲料水。
(19)食品用添加物が、アスタキサンチン、ミネラル類、ビタミン類、及びアミノ酸類からなる群から選ばれる1種又は2種以上である、前記(18)に記載の飲料水。
【0017】
(20)高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンを水に溶解させる工程、及び得られた水溶液をパスチャライズ法により殺菌処理する工程、を含有してなる前記(9)に記載のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンの水溶液の製造方法。
(21)パスチャライズ法により殺菌処理が、63℃〜65℃で30分間加熱殺菌を行うものである前記(20)に記載の方法。
(22)高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンを水に溶解させる工程、及び得られた水溶液をパスチャライズ法により殺菌処理する工程、を含有してなる前記(17)から(19)のいずれかに記載の飲料の製造方法。
(23)パスチャライズ法により殺菌処理が、63℃〜65℃で30分間加熱殺菌を行うものである前記(22)に記載の方法。
(24)パスチャライズ法により殺菌処理が、ボトリングする工程の後に行われる前記(22)又は(23)に記載の方法。
【0018】
(25)高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンを含有してなる免疫賦活剤又はNK細胞の活性化剤。
(26)コンドロイチン硫酸型プロテオグリカンの分子量が、90万ダルトンから300万ダルトンである前記(25)に記載の免疫賦活剤又はNK細胞の活性化剤。
(27)コンドロイチン硫酸型プロテオグリカンが、プロテオグリカンを含有する生物学的試料を0.0025N〜0.05Nのアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩の溶液に0〜10℃で浸漬する工程、並びに浸漬後の溶液を回収する工程を含有してなる方法(特許文献1に記載の方法)により製造されたものである前記(25)又は(26)に記載の免疫賦活剤又はNK細胞の活性化剤。
(28)プロテオグリカンを含有する生物学的試料が、魚類、鳥類又は哺乳類の軟骨組織である前記(27)に記載の免疫賦活剤又はNK細胞の活性化剤。
(29)高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンが、魚類、鳥類又は哺乳類の軟骨組織より単離された分子量が90万ダルトンから300万ダルトンのコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンである前記(25)から(28)のいずれかに記載の免疫賦活剤又はNK細胞の活性化剤。
(30)魚類の軟骨組織が、サケ鼻軟骨である前記(28)又は(29)に記載の免疫賦活剤又はNK細胞の活性化剤。
(31)高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンが、前記(1)から(10)のいずれかに記載の水溶液である、前記(25)から(30)のいずれかに記載の免疫賦活剤又はNK細胞の活性化剤。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、創傷治癒剤、潰瘍性大腸炎の修復剤、関節リウマチ・変形性関節症の炎症抑制剤などとして有用であることが知られているプロテオグリカンを、プロテオグリカンとして高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンを使用することにより容易に経口摂取することができる水溶液として提供するものであり、本発明の水溶液は、コンドロイチン硫酸型プロテオグリカンを変性させることなく長期にわたって安定にかつ安全に保存することができるだけでなく、当該コンドロイチン硫酸型プロテオグリカンは高分子量の状態で生体内に取り込まれ、さらに免疫賦活作用などの有用な作用を有するものである。したがって、本発明の水溶液は、経口摂取に適しており、食品添加剤としてだけでなく、飲食品、及び飲料などだけでなく、健康食品や健康飲料としても使用することができる。
また、水溶液とすることで、一定の濃度を維持することができ、取扱いの容易な高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンとすることができるだけでなく、正確な計量が可能となる。さらに、飲料とすることで、食事時に限らず、いつでも、どこでも飲用できるという利便性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、本発明の高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンを含有してなる飲料を12週間飲んだ後と、使用前における9名のモニターのNK細胞活性(%)の平均値を比較したものである。*印は、p<0.05で有意差があることを示している。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンは、主な糖鎖としてコンドロイチン硫酸を有するものであり、水溶性でなければならない。魚類、鳥類又は哺乳類の軟骨組織より単離されたものが好ましい。魚類としては、サケ、エイ、サメなどが挙げられる。魚類の軟骨組織としては、鼻軟骨組織の利用が好ましい。鳥類としては、ニワトリなどが挙げられ、その軟骨が好ましい。哺乳類の軟骨組織としては、ウシの喉軟骨や気管支軟骨、クジラの軟骨等が挙げられる。
本発明の高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンは、魚類の軟骨組織、特にサケの鼻軟骨組織が好ましく、さらには北海道で漁獲された白ザケの軟骨組織、特に鼻軟骨より単離されたものが好ましい。
本発明の高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンの分子量としては、90万ダルトン以上、好ましくは100万ダルトン以上のものが挙げられ、例えば90万ダルトンから300万ダルトン、好ましくは90万ダルトンから200万ダルトン、100万ダルトンから200万ダルトンが挙げられる。
【0022】
本発明の高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンとしては、本発明者らが開発したアルカリ分解抽出方法(特許文献1参照)で製造されたものが好ましいが、これに限定されるものではない。当該アルカリ分解抽出方法は、プロテオグリカンを含有する魚類、鳥類又は哺乳類の軟骨組織を、0.0025N〜0.05Nのアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩の溶液に0〜10℃で浸漬し、次いで浸漬後の溶液から目的の高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンを単離する方法である。一般に、熱やアルカリに不安定なタンパク質を含有しているプロテオグリカンをアルカリ溶液で処理することは禁忌とされており、アルカリ溶液を用いた場合にはその多くが分解され高分子量のプロテオグリカンはほとんど得られず、コンドロイチン硫酸などの分解物しか得られなかった。本発明者らは低温で希薄なアルカリ溶液を用いることにより、プロテオグリカンをほとんど分解することなく、高分子量のままのプロテオグリカンを単離することに成功したものである。この製造方法で得られた高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンは固体として得られるが、意外なことに高分子量であるにも関わらず、水溶性であった。この製造方法は、特許文献1に詳細に記載されているので、特許文献1を参照されたい。
【0023】
本発明の水溶液は、前記した水溶性の高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンを水に溶解させたものである。水は飲料水に適したものであれば特に制限はないが、十分に殺菌されたものが好ましい。必要に応じて、逆浸透膜によるろ過や加熱処理を行ったものが好ましい。
本発明の水溶液における高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンの濃度としては、特に制限はないが、水溶性であると言っても溶解度は極めて低い場合が多いことから、1質量%以下、好ましくは0.5質量%以下、さらには0.05質量%以下が好ましい。好ましい範囲としては、0.001質量%から1質量%、より好ましくは0.001質量%から0.05質量%、更に好ましくは0.01質量%から0.05質量%である。
均一な水溶液とするために、比較的長時間、例えば、1から10時間、好ましくは1から5時間程度、攪拌を継続することが好ましい。
水に精製された高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンを添加し、室温又はそれ以下の温度で十分に攪拌することにより、本発明の水溶液を製造することができる。
【0024】
本発明の高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンは、固体であり、粉状又は綿状であり、通常はそのままの形状では容易に経口摂取することは難しい。しかし、本発明の高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンは高分子物質であるにも拘わらず、溶解度は低いが水溶性という大きな特徴があることを見出した。この特徴を利用することにより、該プロテオグリカンを効率よく容易にかつ正確な量を経口摂取させることができることを見出したことが本発明の大きな特徴のひとつである。
本発明の水溶液は、経口摂取する際に水に溶解させて、使用時に製造することもできるが、溶解速度が必ずしも速くなく、時間がかかるという欠点があった。このために、水溶液としたものを供給しようとしたが、防腐剤を入れられないため日持ちがせず、12週間保管することは不可能であった。さらに、殺菌のために高温処理した場合には、プロテオグリカンのコアタンパク質が変性を起こすという問題点もあった。
【0025】
本発明におけるパスチャライズ法は、牛乳の殺菌方法として知られる方法であるが、必ずしも十分な殺菌ではなく賞味期限を長く取れないという欠点があった。しかし、本発明の水溶液の場合には、極めて有効な殺菌処理であることがわかった。
パスチャライズ法は、通常は63℃〜65℃で30分間の加熱殺菌で行われ、本発明におけるパスチャライズ法も、この通常の条件で十分であることが、大腸菌、大腸菌群、及び一般生菌数についての菌検査により確認された。
また、63℃又は65℃で30分間の加熱殺菌処理をしても、本発明の高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンは変性していないことが高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により確認することができた。
なお、パスチャライズ法により殺菌処理は、飲料水をボトリングした後に行われるのが好ましい。
【0026】
さらに、本発明者らは、本発明の高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンが、難消化性であるが、最終的にはマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)により分解されるので、副作用の危険性は皆無に近く、副作用のない免疫抗原となりうる可能性に注目し、本発明の高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンが、免疫細胞を活性化させていることを確認した。
即ち、40代から60代の健常者9名(男性3名、女性6名)をモニターとして、本発明の高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンを水に溶かした水溶液を連続12週間、毎日朝晩2回一定量を飲用させて、飲用開始前と飲用開始12週後におけるNK細胞の活性度(%)の変化を測定した。
その結果、健常者9名の平均値においてNK細胞の活性度(%)が、飲用開始前と飲用開始12週後とで有意に差ができることを確認した(図1参照)。
【0027】
本発明の水溶液は、食品添加剤として各種の食品に添加することができる。添加される食品としては、本発明の高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンが変性しないものであれば特に制限はなく、各種の調味料、スープ類、飲料などが挙げられる。
本発明の飲食品は、このようにして本発明の水溶液が添加された飲食品である。本発明の飲食品には、健康食品、機能性食品、特定保健用食品、栄養補助食品、病者用食品なども包含されている。
特に、本発明の水溶液は液体状態であり、そのままの状態でも飲料に適しているものである。また、通常の各種の飲料に本発明の水溶液を添加配合して使用することもできる。このような飲料としては、本発明の高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンが変性しないものであれば特に制限はなく、例えば、乳酸飲料、乳酸菌飲料、濃厚乳性飲料、果汁飲料、無果汁飲料、果肉飲料、機能性飲料、透明炭酸飲料、果汁入り炭酸飲料、果実着色炭酸飲料などの清涼飲料水などの嗜好飲料、ワイン、ワインソーダ、リキュール、カクテルなどのアルコール飲料などが挙げられる。
【0028】
高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンを含有してなる本発明の飲料は、通常の飲料だけでなく、健康食品や機能性食品としての飲料として提供することができる。本発明の飲料には、通常の飲料の処方設計に用いられている糖類、香料、果汁、食品添加剤などを適宜添加することができる。このような添加物としては、ビタミン類(A、B群、C、D、E、K、葉酸、パントテン酸、ビオチン、これらの誘導体等)、ミネラル類(鉄、マグネシウム、カルシウム、亜鉛等)、ポリフェノール(カテキン類、アントシアニン類、プロアントシアニジンなどの縮合型タンニン、イソフラボン類、フラボノイド類等)、カロテノイド(リコピン、アスタキサンチン、ゼアキサンチン、ルテイン等)、サポニン(ジンセサノイド、グリチルリチン酸等)、キサンチン誘導体(カフェイン等)、アミノ酸類、タンパク質(コラーゲン、エラスチン等)、甘味料(エリスリトール、トレハロース、スクラロース、アセスルファムK、フェニルアラニン化合物等)、有機酸類(クエン酸、リンゴ酸等)などが挙げられる。
特に、プロテオグリカンが負の電荷を持つ特徴を利用し、正の電荷を持つミネラル類、ビタミン類、アミノ酸類の担体として利用した飲料水とすることもできる。このような飲料水を経口摂取することにより、プロテオグリカンの持つ免疫賦活作用に加え、これらミネラル類、ビタミン類、アミノ酸類を同時に摂取することができ、健康食品や機能性食品としての飲料として有用となる。
また、アスタキサンチン(astaxanthin)はカロチノイドの1種であり、鮭、イクラ、マス、オキアミ、エビ・カニ類などに含まれる赤色色素であるが、近年、アスタキサンチンの各種健康増進機能が注目されており、本発明の飲料水にアスタキサンチンを配合することにより、高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンの有する機能と相まって、健康食品や機能性食品としての飲料としてさらに有用となる。
【0029】
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
【実施例1】
【0030】
高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンの製造:
−40℃で冷凍保管したシロサケの頭部から摘出した鼻軟骨を電動のミートチョッパーで細かく破砕しミンチ状にしたものをアセトンに浸漬し、鼻軟骨から脱脂及び脱水を行った。処理後の鼻軟骨を通風又は減圧乾燥したもの24.00gを出発原料とした。5リットルの抽出用容器にあらかじめ5℃に冷却しておいた蒸留水2997.75gを入れ、さらに固形のカセイソーダ2.25gを投入し、総量3000.00g(0.02N)のカセイソーダ水溶液を準備した。この抽出容器に出発原料24.00gを投入し、スターラーを用いて攪拌しながら、9時間浸漬した。
浸漬終了後、内容物を1mm角のステンレススチール製こし器をセットした別の容器に移し、鼻軟骨を除去して、プロテオグリカンを含む抽出液を回収した。
抽出液を遠心分離機を用いて3000rpm、20分の遠心分離を行い、固形分及び油脂分を除去して、プロテオグリカンを含む液相を回収した。さらに、この液相を濾過し、濾液の6倍量の蒸留水を加えた後、10万の分画分子量を有する限外濾過膜分離装置を用いて分画と濃縮を同時に行った。
得られた濃縮液を乾燥炉で16時間乾燥させ、完全に水分を蒸発させた。その結果、24.00gの出発原料から、換算値でその30.29%に相当する7.50gの乾燥固形分を得ることができた。
得られた乾燥固形分は、固形分中にタンパク質11.8%、灰分18.4%、炭水化物67.8%、脂質0.0%が存在し、推定純度は91.1%と算出された。また、プロテオグリカンの分子量は約120万ダルトンであった。
【実施例2】
【0031】
プロテオグリカン水溶液の製造:
4℃に冷却された蒸留水999.9gに、分子量約120万ダルトンのコンドロイチン硫酸型プロテオグリカン0.1gを加え、均一な水溶液を得るため磁気スターラーを用い3時間攪拌することにより、質量比で0.01%のプロテオグリカン水溶液を製造した。
【実施例3】
【0032】
プロテオグリカン水溶液の殺菌試験:
実施例2で製造されたプロテオグリカン水溶液の100mL溶液を6本作成した。
この6本を、63℃加熱用と65℃加熱用に3本づつ2組に分け、それぞれを所定の温度で30分間加熱殺菌処理した。加熱処理後、それらについて菌検査を行った。菌検査は一般生菌については標準寒天培地法により、また大腸菌・大腸菌群については、クロモカルトコリフォーム寒天培地法を用いた。セレウス菌の検査はNGKG法によった。
この結果、一般生菌数については、3×10個/gであり、大腸菌及び大腸菌群についてはいずれも陰性であった。したがって、パスチャライズ法により、十分に殺菌処理できることが確認された。
【実施例4】
【0033】
加熱処理後におけるプロテオグリカンの検査:
実施例2で製造されたプロテオグリカン水溶液の100mL溶液を2本作成した。
この2本を、それぞれ63℃加熱用と65℃加熱用とし、それぞれを所定の温度で30分間加熱殺菌処理した。加熱処理後、それらの高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析を行い、加熱処理前のHPLC分析結果と比較した。HPLCは日立ハイテクノロジーズ社のLaChrom Eliteシステムを用いた。
この結果、63℃の加熱処理及び65℃の加熱処理を行ったいずれのサンプルも、加熱処理前のHPLC分析結果と変化は見られず、プロテオグリカンの構造の変化はないことが確認された。
【実施例5】
【0034】
プロテオグリカン水溶液のNK細胞の活性化:
40代から60代の健常者9名(男性3名、女性6名)のモニターに、飲用開始前にNK細胞の活性化を測定した。NK細胞の活性化の測定後、それぞれのモニターに、実施例1で製造したプロテオグリカンを水に溶かした0.1%水溶液200mg/日(100mg×2回)を連続12週間、毎日朝晩2回、一定量の飲用をしてもらった。
飲用開始12週後に、それぞれのモニターから血液を採取し、NK細胞の活性化の測定を行った。
NK細胞の活性度の測定は、51Cr遊離法によった。この方法は、51Crによって標識された標的細胞ヒト前骨髄性白血病K−562にエフェクター細胞であるNK細胞を加えて培養し、標識された標的細胞の障害により遊離した51Crを測定することによって活性値を算出するものである。
測定結果は、Wilcoxonの符号順位和検定によって統計学的な処理を行った。飲用開始前と飲用開始12週後の9名のモニターの平均値を図1に示す。その結果、飲用開始前と飲用開始12週後において、有意差があった(p<0.05)。
この結果、本発明の高分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンが免疫細胞を活性化させていることが確認された。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は、多くの有用な機能を有するプロテオグリカンを含有してなる、健康の増進、生活の質の向上に資する有用な飲料水、及びその製造方法を提供するものであり、飲食品分野における産業上の利用可能性を有している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
魚類、鳥類又は哺乳類の軟骨組織より単離された分子量が90万ダルトンから300万ダルトンのコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンを含有してなる飲料水。
【請求項2】
魚類、鳥類又は哺乳類の軟骨組織が、サケ鼻軟骨である請求項1に記載の飲料水。
【請求項3】
飲料水が、さらに、アスタキサンチン、ミネラル類、ビタミン類、及びアミノ酸類からなる群から選ばれる1種又は2種以上を含有している請求項1又は2に記載の飲料水。
【請求項4】
魚類、鳥類又は哺乳類の軟骨組織より単離された分子量が90万ダルトンから300万ダルトンのコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンを水に溶解させる工程、得られた水溶液をボトリングする工程、及び得られた水溶液をパスチャライズ法により殺菌処理する工程、を含有してなる請求項1から3のいずれかに記載の飲料水の製造方法。
【請求項5】
パスチャライズ法により殺菌処理が、63℃〜65℃で30分間加熱殺菌を行うものである請求項4に記載の方法。

【図1】
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【公開番号】特開2013−39087(P2013−39087A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−179021(P2011−179021)
【出願日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【出願人】(511202768)株式会社フジアグリラッシュ (1)
【出願人】(509209786)バイオマテックジャパン株式会社 (1)
【Fターム(参考)】