説明

プロトン伝導性電解質

一般的にはプロトン供与性ポリマーとオキソカーボン酸とを含む陽イオン伝導性ポリマーが本明細書に記載されている。陽イオン伝導性ポリマーは、低湿度環境中で高い伝導率を呈する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2007年5月8日出願の米国特許出願公開第11/745,834号に基づく優先権を主張し、その内容は、参照により本明細書に援用されるものとする。
【0002】
本発明は、一般的には、陽イオン伝導性ポリマーに関する。より特定的には、本発明は、燃料電池で使用するための陽イオン伝導性ポリマーに関する。
【背景技術】
【0003】
燃料電池は、水素などの燃料と酸素とを電気化学反応させて電流を生成するためのエネルギー変換デバイスである。燃料電池の特定の一タイプは、プロトン交換膜(PEM)型燃料電池である。PEM型燃料電池は、約80℃の動作温度を有する。このため、多数の用途、特に自動車用途に有利である。
【0004】
PEM型燃料電池は、一般的には、電気接続された1つ以上の膜電極接合体(MEA)を含む。各MEAは、プロトンの移動を媒介しうる固体電解質により分離されたアノードとカソードとを含む。固体電解質は、典型的には、膜の形態をとる。MEAは、膜と反対側のアノード表面全体にわたり水素の分布を提供する流動領域と、膜と反対側のカソード表面全体にわたり酸素の分布を提供する流動領域と、の間に配設される。アノードおよびカソードでの反応を触媒するために、電極の表面上に触媒が堆積される。PEM型燃料電池で使用される典型的な触媒は白金である。
【0005】
動作時、水素がアノードに供給されかつ酸素がカソードに供給されて電流が生成される。水素および酸素は、以下の反応を介して適切な電極で反応する。
アノード:2H→4H+4e
カソード:O+4H+4e→2H
全体:2H+O→2HO+e
【0006】
アノードでは、水素が水素イオンと電子とに解離される。水素イオンは、膜を透過してカソードに達し、一方、電子は、外部回路を流れてカソードに達する。カソードでは、酸素が水素イオンおよび電子と反応して水が生成される。外部回路を介するアノードからカソードへの電子の流れは、電力源として使用可能である。
【0007】
PEM型燃料電池で利用される固体電解質は、酸性陽イオン伝導性ポリマーである。ポリマーの酸性度によりアノードからカソードへのプロトンの移動は可能になるが、それを介する電子の移動は防止される。スルホン化フルオロポリマーは、PEM型燃料電池で使用される酸性陽イオン伝導性ポリマーの選択肢として最も普及している。こうした導電性ポリマーのうちで最も普及しているものの1つは、Nafion(登録商標)(DuPontの登録商標)である。スルホン化フルオロポリマーの普及の理由は、その化学的耐性が大きいこと、非常に薄い膜の形態に形成できること、および水を吸収するその能力により伝導性が高いことにある。多量の水を吸収するスルホン化フルオロポリマーの能力は、ポリマー内のスルホン酸基の親水性に起因する。スルホン酸基によりポリマー内に水和領域の生成が行われ、それによりスルホン酸基への引力が弱まるので、水素イオンはポリマーを通ってより自由に移動可能となる。水素イオンとスルホン酸基との間の引力が弱まるとポリマーの伝導性が増大し、それにより燃料電池の性能が増大する。したがって、水素イオンの伝導性は、スルホン化フルオロポリマーの水和量に正比例する。
【0008】
電解質の水和はPEM型燃料電池で考慮すべき重要な点であるで、PEM型燃料電池中の空気の湿度を注意深く監視して制御しなければならない。空気の湿度が高すぎる場合、電池は、燃料電池の動作時に生成された水によりフラッディング状態になって、結果的に電極の細孔の目詰まりが原因で性能の低下を招く可能性がある。空気の湿度が低すぎる場合、電解質は、それによりドライアウトして電解質の伝導性を減少させ、結果的に燃料電池の性能の低下を招く可能性がある。したがって、PEM型燃料電池と組み合わせて制御システムおよび加湿システムを使用しなければならない。これらのシステムを使用すると、PEM型燃料電池システムのコスト、サイズ、および質量が悪影響を受ける可能性がある。したがって、低湿度環境中で高伝導性を提供する陽イオン伝導性ポリマーが当技術分野で必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書に記載されているのは、プロトン供与性ポリマーとオキソカーボン酸とを含む陽イオン伝導性ポリマーである。オキソカーボン酸は、スクアリン酸、デルタ酸、クロコン酸、およびロジゾン酸からなる群から選択される1種以上の酸を含みうる。陽イオン伝導性ポリマーは、25%未満の相対湿度、20℃〜120℃の範囲内の温度で、0.020S/cm超の陽イオン伝導率を呈しうる。プロトン供与性ポリマーはスルホン酸基を含みうる。陽イオン伝導性ポリマーはスルホン化ポリスルホンを含みうる。本発明にしたがって使用可能な他のプロトン供与性ポリマーとしては、スルホン化ポリエーテルケトン、スルホン化ポリスチレン、スルホン化ポリフェニレン、スルホン化トリフルオロスチレン、スルホン化ポリホスファゼン、スルホン化フルオロポリマー、ポリフェニルスルフィド、1つ以上のフッ素化スルホンアミド基を含有するポリマー、双イオン性アイオネン、アイオノマー、スルホン化ポリアミド、スルホン化ポリアゾール、スルホン化シリコーン、リン酸でドープされたポリベンゾイミダゾール、ナフィオン、およびそれらの任意の誘導体が挙げられる。オキソカーボン酸とプロトン供与性ポリマーのプロトン供与性基とのモル比は、0.1〜2.0の範囲内、好ましくは0.25〜0.75の範囲内でありうる。
【0010】
そのほかに本明細書に記載されているのは、アノードと、カソードと、プロトン供与性ポリマーとオキソカーボン酸とを含む陽イオン伝導性ポリマーと、を含む燃料電池である。オキソカーボン酸は、スクアリン酸、デルタ酸、クロコン酸、およびロジゾン酸からなる群から選択される1種以上の酸を含みうる。陽イオン伝導性ポリマーは、25%未満の相対湿度、20℃〜120℃の範囲内の温度で、0.020S/cm超の陽イオン伝導率を呈しうる。プロトン供与性ポリマーはスルホン酸基を含みうる。陽イオン伝導性ポリマーはスルホン化ポリスルホンを含みうる。本発明にしたがって使用可能な他のプロトン供与性ポリマーとしては、スルホン化ポリエーテルケトン、スルホン化ポリスチレン、スルホン化ポリフェニレン、スルホン化トリフルオロスチレン、スルホン化ポリホスファゼン、スルホン化フルオロポリマー、ポリフェニルスルフィド、1つ以上のフッ素化スルホンアミド基を含有するポリマー、双イオン性アイオネン、アイオノマー、スルホン化ポリアミド、スルホン化ポリアゾール、スルホン化シリコーン、リン酸でドープされたポリベンゾイミダゾール、ナフィオン、およびそれらの任意の誘導体が挙げられる。オキソカーボン酸とプロトン供与性ポリマーのプロトン供与性基とのモル比は、0.1〜2.0の範囲内、好ましくは0.25〜0.75の範囲内でありうる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る機構を描画した図である。
【図2】スルホン化ポリスルホンと比較して本発明に係る陽イオン伝導性ポリマーの伝導率を示したプロットである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書に記載されているのは、プロトンの移動を媒介する伝導性ポリマーである。伝導性ポリマーは、燃料電池、たとえば、PEM型燃料電池、直接メタノール型燃料電池、または電解質としてプロトン伝導性膜を利用する任意の他のタイプの燃料電池で電解質として使用可能である。伝導性ポリマーは、低湿度環境中で高いプロトン伝導率を提供する。
【0013】
プロトン伝導性ポリマーは、一般的には、プロトン供与性ポリマーとオキソカーボン酸とを含む。プロトン伝導性ポリマーは、オキソカーボン酸でドープ可能である。オキソカーボン酸は、以下のうちの1つ以上から選択可能である。
スクアリン酸(3,4−ジヒドロキシ−3−シクロブタン−1,2)
【0014】
【化1】

デルタ酸(2,3−ジヒドロキシシクロヘキサ−2−エン−1−オン)
【0015】
【化2】

クロコン酸(4,5−ジヒドロキシシクロペンタ−4−エン−1,2,3−トリオン)
【0016】
【化3】

およびロジゾン酸(5,6−ジヒドロキシシクロヘキサ−5−エン−1,2,3,4−テトラオン)
【0017】
【化4】

【0018】
プロトン伝導性ポリマーはオキソカーボン酸でドープ可能である。プロトン供与性ポリマー対オキソカーボン酸の比は、プロトン供与性ポリマーのプロトン供与性酸基とオキソカーボン酸とのモル比に基づいて決定可能である。好ましくは、プロトン供与性酸基とルイス酸とのモル比は、0.1〜2.0、より好ましくは0.25〜0.75の範囲内である。
【0019】
プロトン供与性ポリマーは、スルホン酸基またはホスホン酸基を含むポリマーを含みうる。特定的には、プロトン供与性ポリマーはスルホン化ポリスルホンを含みうる。本発明にしたがって使用可能な他のプロトン供与性ポリマーとしては、スルホン化ポリエーテルケトン、スルホン化ポリスチレン、スルホン化ポリフェニレン、スルホン化トリフルオロスチレン、スルホン化ポリホスファゼン、スルホン化フルオロポリマー、ポリフェニルスルフィド、1つ以上のフッ素化スルホンアミド基を含有するポリマー、双イオン性アイオネン、アイオノマー、スルホン化ポリアミド、スルホン化ポリアゾール、スルホン化シリコーン、リン酸でドープされたポリベンゾイミダゾール、ナフィオン、およびそれらの任意の誘導体が挙げられる。好ましくは、プロトン供与性ポリマーは1.0超のイオン交換容量を有する。より好ましくは、プロトン供与性ポリマーは1.2超のイオン交換容量を有する。
【0020】
一般的には、水は、イオン交換膜を通るプロトン移動を支援する。水は、プロトンが水分子の水素結合に沿って移動するGrotthus機構を介して、イオン交換膜を通るプロトンの移動を支援しうる。高い酸性度もまた、イオン交換膜を通るプロトンの移動を支援する。理論により拘束されるものではないが、本発明者らの考えるところによれば、オキソカーボン酸は、オキソカーボン酸の水素結合に沿ってプロトンを伝搬させる水に類似した方式でプロトン移動を提供する。この機構を描画した図を図1に示す。さらに、オキソカーボン酸は、通り抜けるプロトンの移動をさらに支援するプロトン伝導性ポリマー中の酸性度の増大を提供する。
【0021】
本発明に係るプロトン伝導性ポリマーは、本明細書に記載のプロトン供与性ポリマーをオキソカーボン酸と混合することにより調製可能である。プロトン供与性ポリマーおよびオキソカーボン酸は、粉末形態で機械的に混合可能である。また、プロトン供与性ポリマーおよびオキソカーボン酸を溶液中に溶解し、溶媒を蒸発除去しながら混合してプロトン伝導性ポリマーを得ることも可能である。また、プロトン供与性ポリマーをオキソカーボン酸溶液中に浸漬し、続いて乾燥させることにより、プロトン伝導性ポリマーを得ることも可能である。
【0022】
プロトン伝導性ポリマーは、電気化学電池で使用されるイオン交換膜の形態に形成可能である。プロトン伝導性ポリマーを有するイオン交換膜を得るために、プロトン供与性ポリマーおよびオキソカーボン酸を溶液中で組み合わせ、そして乾燥させることが可能である。典型的には、プロトン供与性ポリマーおよびオキソカーボン酸は、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)やジメチルスルホキシド(DMSO)などの有機溶媒中に溶解可能である。若干の水を溶液に添加してオキソカーボン酸の溶解を促進することも可能である。プロトン供与性ポリマーおよびオキソカーボン酸がすべて溶解したら、溶媒を蒸発除去してフィルムを得る。溶液を加熱してプロトン供与性ポリマーおよびオキソカーボン酸の溶解を促進することも可能である。また、プロトン供与性ポリマーを有する膜を作製して膜にオキソカーボン酸を含浸させることにより、プロトン伝導性ポリマーを含むイオン交換膜を得ることも可能である。膜をオキソカーボン酸溶液中に浸漬し、続いて乾燥させるか、オキソカーボン酸溶液を膜上にスプレーし、続いて乾燥させるか、または任意の他の一般に知られる堆積技術を用いることにより、膜にオキソカーボン酸を含浸させることが可能である。
【0023】
燃料電池中でプロトン伝導性電解質として利用する場合、プロトン伝導性電解質を先に論述したようにイオン交換膜の形態に形成して、燃料電池中に組み込むことが可能である。燃料電池中に組み込む場合、イオン交換膜は、アノードとカソードとの間にかつそれらと電気化学的に導通した状態で配設される。燃料電池の動作時、プロトンは、イオン交換膜を通ってアノードからカソードに移動し、一方、電子は、外部回路を通ってアノードからカソードに移動する。
【0024】
本発明に係るプロトン伝導性ポリマーから形成されたイオン交換膜は、膜電極接合体(MEA)で利用可能である。MEAは、アノードと、カソードと、アノードとカソードとの間に適宜配設されたイオン交換膜と、を含む。本発明に係る膜電極接合体のうちの1つ以上を燃料電池または他の装置で使用することが可能である。
【実施例】
【0025】
プロトン伝導性ポリマーサンプルを本発明に従って調製した。ポリマーサンプルを調製するために、1.2gのスルホン化ポリスルホン粉末、0.1gのバインダー(PVA:ポリビニルアルコール)および0.8gのスクアリン酸粉末を1mlの水と混合した。オキソカーボン酸/−SOHの分子比0.5に基づいてスルホン化ポリスルホンとスクアリン酸との混合比を計算した。追加の水は、サンプルの状態に依存して1〜3gであった。混合物を調製した後、混合物を乾燥させて粉末サンプルを得た。
【0026】
約0.5g〜1.0gの調製された粉末サンプルをダイキャストすることにより試験ペレットを作製した。その時の荷重は1t/cmであった。約0.5g〜1.0gの粉末スルホン化ポリスルホンをダイキャストすることにより第2のペレットを作製した。ペレットは、約10mmの高さおよび約1.5mmの厚さを有していた。20%の相対湿度に保持された温湿度チャンバー内に各ペレットを個別に配置した。交流インピーダンス(ACインピーダンス)法によりペレットのイオン伝導率を個別に測定した。試験時、ペレットに接触させた白金電極を介して各ペレットを横切って電流を印加した。次に、20℃〜120℃のさまざまな温度でペレットのイオン伝導率を測定した。実験の結果を図2に示す。
【0027】
本発明の好ましい実施形態と考えられるものについて説明してきたが、本発明の趣旨から逸脱することなく他のおよびさらなる変更および修正をそれに加えうること、ならびに本発明の真の範囲に包含されるすべてのそのような変更および修正を特許請求することが意図されることは、当業者であればわかるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロトン供与性ポリマーとオキソカーボン酸と
を含む、陽イオン伝導性ポリマー。
【請求項2】
前記オキソカーボン酸が、スクアリン酸、デルタ酸、クロコン酸、ロジゾン酸、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の陽イオン伝導性ポリマー。
【請求項3】
前記オキソカーボン酸がスクアリン酸である、請求項1に記載の陽イオン伝導性ポリマー。
【請求項4】
前記陽イオン伝導性ポリマーが、25%未満の相対湿度、20℃〜120℃の範囲内の温度で、0.020S/cm超の陽イオン伝導率を呈する、請求項1に記載の陽イオン伝導性ポリマー。
【請求項5】
前記プロトン供与性ポリマーがスルホン酸基を含む、請求項1に記載の陽イオン伝導性ポリマー。
【請求項6】
前記プロトン供与性ポリマーがスルホン化ポリスルホンを含む、請求項1に記載の陽イオン伝導性ポリマー。
【請求項7】
前記プロトン供与性ポリマーが、ポリエーテルケトン、スルホン化ポリスチレン、スルホン化ポリフェニレン、スルホン化トリフルオロスチレン、スルホン化ポリホスファゼン、フルオロポリマー、フッ素化スルホンアミド、双イオン性アイオネン、アイオノマー、スルホン化ポリスルホン、スルホン化ポリアミド、スルホン化ポリアゾール、スルホン化シリコーン、およびポリイミダゾールからなる群からの1種以上から選択される、請求項1に記載の陽イオン伝導性ポリマー。
【請求項8】
前記プロトン供与性ポリマーのプロトン供与性酸基と前記オキソカーボン酸とのモル比が0.1〜2.0の範囲内である、請求項1に記載の陽イオン伝導性ポリマー。
【請求項9】
前記プロトン供与性ポリマーのプロトン供与性酸基と前記オキソカーボン酸とのモル比が0.25〜0.75の範囲内である、請求項1に記載の陽イオン伝導性ポリマー。
【請求項10】
前記プロトン供与性ポリマーが前記オキソカーボン酸でドープされている、請求項1に記載の陽イオン伝導性ポリマー。
【請求項11】
アノードと、
カソードと、
前記アノードと前記カソードとの間のプロトン伝導性を提供する陽イオン交換電解質とを含む燃料電池であって、前記陽イオン交換電解質は、プロトン供与性ポリマーとオキソカーボン酸とを含む、燃料電池。
【請求項12】
前記オキソカーボン酸が、スクアリン酸、デルタ酸、クロコン酸、ロジゾン酸、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項11に記載の燃料電池。
【請求項13】
前記オキソカーボン酸がスクアリン酸である、請求項11に記載の燃料電池。
【請求項14】
前記陽イオン伝導性ポリマーが、25%未満の相対湿度、20℃〜120℃の範囲内の温度で、0.020S/cm超の陽イオン伝導率を呈する、請求項11に記載の燃料電池。
【請求項15】
前記プロトン供与性ポリマーがスルホン化ポリスルホンを含む、請求項11に記載の燃料電池。
【請求項16】
前記プロトン供与性ポリマーのプロトン供与性酸基と前記オキソカーボン酸とのモル比が0.1〜2.0の範囲内である、請求項11に記載の燃料電池。
【請求項17】
前記プロトン供与性ポリマーのプロトン供与性酸基と前記オキソカーボン酸とのモル比が0.25〜0.75の範囲内である、請求項11に記載の燃料電池。
【請求項18】
前記プロトン供与性ポリマーが前記オキソカーボン酸でドープされている、請求項11に記載の燃料電池。
【請求項19】
オキソカーボン酸を含む陽イオン伝導性ポリマーであって、25%未満の相対湿度、20℃〜120℃の範囲内の温度で、0.020S/cm超の陽イオン伝導率を有する、陽イオン伝導性ポリマー。
【請求項20】
前記オキソカーボン酸が、スクアリン酸、デルタ酸、クロコン酸、およびロジゾン酸からなる群から選択される、請求項19に記載の陽イオン伝導性ポリマー。
【請求項21】
前記オキソカーボン酸がスクアリン酸である、請求項19に記載の陽イオン伝導性ポリマー。
【請求項22】
前記プロトン供与性ポリマーがスルホン化ポリスルホンを含む、請求項19に記載の陽イオン伝導性ポリマー。
【請求項23】
前記プロトン供与性ポリマーのプロトン供与性酸基と前記オキソカーボン酸とのモル比が0.01〜2.0の範囲内である、請求項19に記載の陽イオン伝導性ポリマー。
【請求項24】
前記プロトン供与性ポリマーのプロトン供与性酸基と前記オキソカーボン酸とのモル比が0.25〜0.75の範囲内である、請求項19に記載の陽イオン伝導性ポリマー。
【請求項25】
前記プロトン供与性ポリマーが前記オキソカーボン酸でドープされている、請求項19に記載の陽イオン伝導性ポリマー。
【請求項26】
プロトン供与性ポリマーとオキソカーボン酸とを含む、電解質膜。
【請求項27】
前記オキソカーボン酸が、スクアリン酸、デルタ酸、クロコン酸、およびロジゾン酸からなる群から選択される、請求項26に記載の電解質膜。
【請求項28】
前記オキソカーボン酸がスクアリン酸である、請求項26に記載の電解質膜。
【請求項29】
前記陽イオン伝導性ポリマーが、25%未満の相対湿度、20℃〜120℃の範囲内の温度で、0.020S/cm超の陽イオン伝導率を呈する、請求項26に記載の電解質膜。
【請求項30】
前記プロトン供与性ポリマーがスルホン化ポリスルホンを含む、請求項26に記載の電解質膜。
【請求項31】
前記プロトン供与性ポリマーのプロトン供与性酸基と前記オキソカーボン酸とのモル比が0.1〜2.0の範囲内である、請求項26に記載の電解質膜。
【請求項32】
前記プロトン供与性ポリマーのプロトン供与性酸基と前記オキソカーボン酸とのモル比が0.25〜0.75の範囲内である、請求項26に記載の電解質膜。
【請求項33】
前記プロトン供与性ポリマーが前記オキソカーボン酸でドープされている、請求項26に記載の陽イオン伝導性ポリマー。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2010−526912(P2010−526912A)
【公表日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−507608(P2010−507608)
【出願日】平成20年5月7日(2008.5.7)
【国際出願番号】PCT/US2008/062839
【国際公開番号】WO2008/141023
【国際公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願人】(508108718)トヨタ モーター エンジニアリング アンド マニュファクチャリング ノース アメリカ,インコーポレイテッド (4)
【出願人】(509297060)ユニバーシティー オブ シカゴ (2)
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSITY OF CHICAGO
【住所又は居所原語表記】5801 S. Ellis Avenue, Chicago, IL 60637, United States of America
【Fターム(参考)】