プロリン環構造を有するイミダゾチアゾール誘導体
【課題】Mdm2(murine double minute 2)タンパク質とp53タンパク質との相互作用を阻害し、抗腫瘍活性を示す新規化合物を提供すること。
【解決手段】本発明は、Mdm2タンパク質とp53タンパク質との相互作用を阻害し、抗腫瘍活性を示す、各種置換基を有する下記式(1)で表されるイミダゾチアゾール誘導体を提供する(ここで、式(1)中のR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、Ar1およびAr2は、それぞれ、明細書中の定義と同義である。)。
【化1】
【解決手段】本発明は、Mdm2タンパク質とp53タンパク質との相互作用を阻害し、抗腫瘍活性を示す、各種置換基を有する下記式(1)で表されるイミダゾチアゾール誘導体を提供する(ここで、式(1)中のR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、Ar1およびAr2は、それぞれ、明細書中の定義と同義である。)。
【化1】
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(1)
【化1】
[式(1)中、
Ar1は、ハロゲン原子、シアノ基およびC1〜C6アルキル基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいフェニル基を示し、
Ar2は、ハロゲン原子、C1〜C6アルキル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいフェニル基、または、ハロゲン原子、C1〜C6アルキル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいピリジル基を示し、
R1は、ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C1〜C6アルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC1〜C6アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC1〜C6アルカノイル基、水素原子、または水酸基を示し、
R2およびR3は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C1〜C6アルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC1〜C6アルキル基、カルボキシ基または水素原子を示すか、あるいは、R2とR3が一緒になってオキソ基を形成してもよく、また、R2およびR3がそれぞれ結合する炭素原子とともにスピロ型もしくは縮合型の3〜5員の飽和炭化水素環を形成してもよく、
R4は、ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C1〜C6アルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC1〜C6アルキル基を示し、
R5は、ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C1〜C6アルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC1〜C6アルキル基を示し、
R6は、ハロゲン原子または水素原子を示し、
R7は、ハロゲン原子を示す。]
で表される化合物またはその塩。
【請求項2】
一般式(2)
【化2】
[式(2)中、
R1は、ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C1〜C6アルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC1〜C6アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC1〜C6アルカノイル基、水素原子、または水酸基を示し、
R2およびR3は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C1〜C6アルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC1〜C6アルキル基、カルボキシ基または水素原子を示すか、あるいは、R2とR3が一緒になってオキソ基を形成してもよく、また、R2およびR3がそれぞれ結合する炭素原子とともにスピロ型もしくは縮合型の3〜5員の飽和炭化水素環を形成してもよく、
R4は、ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C1〜C6アルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC1〜C6アルキル基を示し、
R5は、ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C1〜C6アルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC1〜C6アルキル基を示し、
R6は、ハロゲン原子または水素原子を示し、
R7は、ハロゲン原子を示す。]
で表される化合物またはその塩。
【請求項3】
R1が、C1〜C6アルキル基、1もしくは複数個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C6アルカノイル基または水素原子である請求項1または2に記載の化合物またはその塩。
【請求項4】
R4が、C1〜C6アルキル基である請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物またはその塩。
【請求項5】
R5が、C1〜C6アルキル基である請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物またはその塩。
【請求項6】
下記式
【化3】
で表される化合物。
【請求項7】
下記式
【化4】
で表される化合物。
【請求項8】
下記式
【化5】
で表される化合物。
【請求項9】
下記式
【化6】
で表される化合物。
【請求項10】
下記式
【化7】
で表される化合物。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物またはその塩を含むMdm2阻害剤。
【請求項12】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物またはその塩を含む、p53とMdm2の結合阻害剤。
【請求項13】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物またはその塩を有効成分とする医薬。
【請求項14】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物またはその塩および薬学的に許容し得る担体を含有する医薬組成物。
【請求項15】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物またはその塩の、医薬製造のための使用。
【請求項16】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物またはその塩を有効成分とする抗癌剤。
【請求項17】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物またはその塩を投与することを特徴とする癌の治療方法。
【請求項18】
癌が、肺癌、乳癌、前立腺癌、大腸癌、急性骨髄性白血病、悪性リンパ腫、網膜芽細胞腫、神経芽細胞腫および肉腫から選ばれるいずれかである請求項16に記載の抗癌剤。
【請求項19】
癌が、肺癌、乳癌、前立腺癌、大腸癌、急性骨髄性白血病、悪性リンパ腫、網膜芽細胞腫、神経芽細胞腫および肉腫から選ばれるいずれかである請求項17に記載の癌の治療方法。
【請求項1】
一般式(1)
【化1】
[式(1)中、
Ar1は、ハロゲン原子、シアノ基およびC1〜C6アルキル基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいフェニル基を示し、
Ar2は、ハロゲン原子、C1〜C6アルキル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいフェニル基、または、ハロゲン原子、C1〜C6アルキル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいピリジル基を示し、
R1は、ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C1〜C6アルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC1〜C6アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC1〜C6アルカノイル基、水素原子、または水酸基を示し、
R2およびR3は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C1〜C6アルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC1〜C6アルキル基、カルボキシ基または水素原子を示すか、あるいは、R2とR3が一緒になってオキソ基を形成してもよく、また、R2およびR3がそれぞれ結合する炭素原子とともにスピロ型もしくは縮合型の3〜5員の飽和炭化水素環を形成してもよく、
R4は、ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C1〜C6アルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC1〜C6アルキル基を示し、
R5は、ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C1〜C6アルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC1〜C6アルキル基を示し、
R6は、ハロゲン原子または水素原子を示し、
R7は、ハロゲン原子を示す。]
で表される化合物またはその塩。
【請求項2】
一般式(2)
【化2】
[式(2)中、
R1は、ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C1〜C6アルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC1〜C6アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC1〜C6アルカノイル基、水素原子、または水酸基を示し、
R2およびR3は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C1〜C6アルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC1〜C6アルキル基、カルボキシ基または水素原子を示すか、あるいは、R2とR3が一緒になってオキソ基を形成してもよく、また、R2およびR3がそれぞれ結合する炭素原子とともにスピロ型もしくは縮合型の3〜5員の飽和炭化水素環を形成してもよく、
R4は、ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C1〜C6アルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC1〜C6アルキル基を示し、
R5は、ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C1〜C6アルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC1〜C6アルキル基を示し、
R6は、ハロゲン原子または水素原子を示し、
R7は、ハロゲン原子を示す。]
で表される化合物またはその塩。
【請求項3】
R1が、C1〜C6アルキル基、1もしくは複数個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C6アルカノイル基または水素原子である請求項1または2に記載の化合物またはその塩。
【請求項4】
R4が、C1〜C6アルキル基である請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物またはその塩。
【請求項5】
R5が、C1〜C6アルキル基である請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物またはその塩。
【請求項6】
下記式
【化3】
で表される化合物。
【請求項7】
下記式
【化4】
で表される化合物。
【請求項8】
下記式
【化5】
で表される化合物。
【請求項9】
下記式
【化6】
で表される化合物。
【請求項10】
下記式
【化7】
で表される化合物。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物またはその塩を含むMdm2阻害剤。
【請求項12】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物またはその塩を含む、p53とMdm2の結合阻害剤。
【請求項13】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物またはその塩を有効成分とする医薬。
【請求項14】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物またはその塩および薬学的に許容し得る担体を含有する医薬組成物。
【請求項15】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物またはその塩の、医薬製造のための使用。
【請求項16】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物またはその塩を有効成分とする抗癌剤。
【請求項17】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物またはその塩を投与することを特徴とする癌の治療方法。
【請求項18】
癌が、肺癌、乳癌、前立腺癌、大腸癌、急性骨髄性白血病、悪性リンパ腫、網膜芽細胞腫、神経芽細胞腫および肉腫から選ばれるいずれかである請求項16に記載の抗癌剤。
【請求項19】
癌が、肺癌、乳癌、前立腺癌、大腸癌、急性骨髄性白血病、悪性リンパ腫、網膜芽細胞腫、神経芽細胞腫および肉腫から選ばれるいずれかである請求項17に記載の癌の治療方法。
【公開番号】特開2012−36181(P2012−36181A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−155407(P2011−155407)
【出願日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【出願人】(307010166)第一三共株式会社 (196)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【出願人】(307010166)第一三共株式会社 (196)
【Fターム(参考)】
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