説明

プローブカード及びプローブカードを用いた測定方法

【課題】 プローブカードの構造を複雑にせず、更に、電極部に対し確実にプローブ針を接触させ外れる頻度を減らし、正確な電気特性検査ができるプローブカード及びプローブカードの測定方法を提供する。
【解決手段】 プローブ針31は、電極部12と電気的に接続される触針41と、位置決め手段である突起部42と、吸収部であるバネ43とを有する。プローブ針31と電極部12とが接触するとき、触針41と突起部42とを同時に接触し、更にプローブ針31が電極部12に対し押圧力を加える。このとき、プローブ針31は、突起部42によって、触針41の横方向への摺動を規制することができ、確実に触針41と電極部12とを接触させることが可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プローブカード及びプローブカードを用いた測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来よりLSI(Large Scale Integration)等の半導体装置の製造工程では、製造プロセスが終了して半導体装置に複数のIC(Integrated Circuit)チップ等が形成された後、プローブ装置を用い、各ICチップの電気特性を検査することが行われている。プローブ装置は、例えばシリコン基板上に形成されたICチップの電極部(パッド)に、プローブカードに設けられたプローブ針を接触させ、プローブ針から所定の電圧を印加することにより、各ICチップの導通試験などの電気特性検査を行って、個々のICチップが所望の電気的特性を有するか否かをテスタを介して試験する装置である。
【0003】
図7(a)に示すように、プローブカード101は、ICチップ102に形成された電極部103に先端部104aを接触させる複数本(同図では1本のみ図示)のプローブ針104と、プローブ針104を保持する基盤105とを備えている。図7(a)に示すように、プローブ針104は、先端部104aと反対側の端部(以下、基端部という)が、端子106を介して基盤105の上面に形成された配線(図示せず)に電気的に接続されている。なお、これらを備えたプローブ装置は、配線とプローブ装置に設けられたテスタとが電気的に接続されているので、ICチップ102の電気特性を測定できるようになっている。
【0004】
しかしながら、プローブ針104を電極部103に安定した状態で接触させるために、プローブ針104と電極部103とが接触したあと、更に、プローブ針104を電極部103に押圧している。これにより、図7(b)に示すように、プローブ針104は、自身の持つ弾性によって撓み、先端部104aが矢印方向(X方向)にスライドする。よって、プローブ針104と電極部103との位置関係がずれて接触すると、電極部103から外れてしまうことがあった。電極部103から外れると、測定した電気特性の値が不良と判断されるので、被検査体であるICチップが不良となってしまうという問題があった。
【0005】
そこで、プローブ針を電極部に対して垂直に接触させることにより、プローブ針が電極部から外れないようにしているプローブカードが開示されている(特許文献1)。これによれば、プローブ針を垂直に押し当てるので、押圧しても電極部から外れることがなく、電気特性の値が不良と判断されることを抑制することができる。
【0006】
【特許文献1】特開平6−317624号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来のプローブカードは、電極部に対し垂直方向にプローブ針が配置され、更に、押圧したときのスライド量を吸収するためにプローブ針の後方にバネを備えたので、全体に厚みのある複雑な機構になっていた。これにより、プローブカードを大きく改良しなければならず、コストがかかるという問題があった。
【0008】
本発明は、このような従来の技術の有する未解決な課題に着目してなされたものであって、プローブカードの構造を複雑にせず、更に、電極部に対し確実にプローブ針を接触させ外れる頻度を減らし、正確な電気特性検査ができるプローブカード及びプローブカードの測定方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記問題を解決するために、本発明に係るプローブカードは、半導体装置に形成された電極部と電気的に接続するためのプローブ針を有するプローブカードであって、前記プローブ針は、前記電極部と電気的に導通する触針と、前記電極部に対して測定位置を決める位置決め手段と、前記電極部に対して前記プローブ針を押圧したときの反発力を吸収する吸収部とを備えた。
【0010】
この構成によれば、プローブ針に設けた位置決め手段により、プローブ針を電極部に接触させ押圧したときに、触針と電極部との位置が固定され、更に、吸収部によって押圧したときに受ける反発力を吸収してくれるので、プローブ針が電極部から滑って外れることを防止できる。よって、電極部に対し確実にプローブ針を接触させ外れる頻度を減らし、正確な電気特性検査を行うことが可能になる。更に、プローブカードの構造を簡単にすることが可能になる。
【0011】
上記した本発明に係るプローブカードによれば、前記位置決め手段は、前記触針の先端方向と異なる方向に向かって前記触針の一部に形成された突起部を有することが望ましい。
【0012】
この構成によれば、プローブ針の突起部が電極部に当ることにより、電極に対し位置ズレを防止することができるので、プローブ針に押圧力がかかったとしても、触針が測定位置から外れることなく、電極部に対し確実にプローブ針を接触させ外れる頻度を減らし、正確な電気特性検査を行うことが可能になる。
【0013】
上記した本発明に係るプローブカードによれば、前記吸収部は、前記プローブ針に押圧力がかかったときに受ける反発力を吸収することが可能なU字状に屈曲成形されたバネを有することが望ましい。
【0014】
この構成によれば、吸収部はU字状に屈曲形成されたバネなので、簡単に形成することができる。よってプローブカードの構造を簡単にすることが可能になる。
【0015】
上記問題を解決するために、本発明に係るプローブカードを用いた測定方法は、半導体装置に形成された電極部と電気的に接続される触針と、前記触針が前記電極部から滑って外れないように設けられた突起部と、前記触針に押圧力がかかったときに吸収可能に設けられたバネとを備えたプローブ針を有するプローブカードの測定方法であって、前記電極部に対し、前記触針と前記突起部とが略同時に接触する接触工程と、前記電極部に対し、前記バネによって押圧力を吸収しながら前記プローブ針を押圧する押圧工程とを有する。
【0016】
この構成によれば、突起部とバネとを有したプローブ針を電極部に接触させる接触工程と、プローブ針を電極部に押圧する押圧工程とを有するので、プローブ針を電極部に接触させ押圧したときに、突起部によって触針と電極部との位置が固定され、更に、押圧したときに受ける反発力をバネによって吸収するので、プローブ針が電極部から滑って外れることを防止できる。よって、電極部に対し確実にプローブ針を接触させ外れる頻度を減らし、正確な電気特性検査を行うことが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明に係るプローブカードの実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態の半導体装置としてのウエハの構成を模式的に示す概略斜視図である。以下、本実施形態のウエハの構成を、図1を参照しながら説明する。図1に示すように、ウエハ10には複数のICチップ11が形成されている。ICチップ11には、ICチップ11の中に形成された回路(図示せず)と電気的に接続された電極部(パッド)12が複数形成されている。
【0018】
図2は、プローブ装置の構造を模式的に示す側面図である。以下、プローブ装置の構造を、図2を参照しながら説明する。図2に示すように、プローブ装置20は、プローブカード30を保持する支持ブロック21と、ウエハ10を載置するステージ22とを有する。
【0019】
支持ブロック21は、ステージ22の上方に配置され、テスタ23と、第1の配線24とを有する。テスタ23は、第1の配線24を介してプローブカード30に設けられたプローブ針31と電気的に接続可能になっている。テスタ23は、プローブ針31がウエハ10に形成された電極部12と接触することにより、電気特性検査の測定が可能になっている。
【0020】
ステージ22は、ウエハ10を固定するための吸着パッド25を有する。吸着パッド25は、図示しない真空装置に接続されており、真空を利用してウエハ10の吸着を行う。これにより、ウエハ10を水平に保持することができ、安定した状態でウエハ10の電気特性検査を行うことが可能になる。
【0021】
また、ステージ22は、吸着パッド25を水平方向、上下方向、及びY軸を中心とする回転方向(α方向)で駆動することが可能な駆動機構(図示せず)を有する。更に、吸着パッド25には、ターゲット板(図示せず)が取り付けられており、その上方に配設された光学的撮像装置及び静電容量センサ(いずれも図示せず)によりターゲット板及びICチップ11を検出し、この検出信号に基づいてプローブカード30とウエハ10上のICチップ11の相対位置を演算するようになっている。そして、この演算結果に基づいてステージ22の駆動機構が駆動制御されてウエハ10上の検査すべきICチップ11との位置調整が行われる。
【0022】
図3は、プローブカードの構成を示す模式図である。同図(a)は、プローブカードを上方からみた平面図である。同図(b)は、プローブカードを側方からみた側面図である。以下、プローブカードの構成を、図3を参照しながら説明する。図3に示すように、プローブカード30は、プローブ針31と、プローブカード本体32とを有する。
【0023】
プローブ針31は、プローブカード本体32の下面側32bに固着されている。プローブ針31は、ICチップ11に形成された複数の電極部12に対し、同時に信号の送受信を行うため、複数の電極部12の数に相当する本数で構成される。また、プローブ針31は、プローブ針31を電極部12の上面に対して傾斜した姿勢で接触させるようにしているので、プローブカード30に対し下方中心方向に向くようにプローブカード本体32に取り付けられている。プローブ針31のピッチ幅は、例えば、配列された電極部12のピッチに合わせて設定されている。
また、プローブカード30は、他のICチップに対して対応可能にするため、プローブ針の本数や取付パターンが合わせられるように交換可能となっている。
【0024】
プローブカード本体32は、第1の端子33と、第2の配線34と、第2の端子35とを有する。第1の端子33は、プローブカード本体32の中に配設され、プローブカード本体32の下面側32bに設けられたプローブ針31と、プローブカード本体32の上面側32aに形成された第2の配線34とを接続している。第2の配線34は、第2の端子35を介して第1の配線24(図2参照)と接続されており、テスタ23(図2参照)と導通可能になっている。これにより、テスタ23は、プローブ針31と電気的に接続されており、信号を電極部12に伝達したり、電極部12からの信号を受信したりしている。
【0025】
図4は、プローブ針の構造を示す模式図である。同図(a)は、プローブ針と電極部とが接触した状態を模式的に示す模式側面図である。同図(b)は、プローブ針の構造を模式的に示す側面図である。以下、プローブ針の構造を、図4を参照しながら説明する。図4に示すように、プローブ針31は、触針41と、位置決め手段である突起部42と、吸収部であるバネ43と、基端部44とを有する。プローブ針31の材質は、例えば、タングステン銅である。
【0026】
図4(b)に示すように、触針41は、先端に鋭利な針先41aを有し、電気特性検査のとき電極部12に接触して使用される。針先41aは、例えば、電解研磨等によって先鋭化されている。
【0027】
突起部42は、先端に鋭利な先端42aを有し、突起部42の基端部42bは触針41の略中央に固着されている。突起部42は、図4(b)に示すように、電極部12の上面に対し垂直なZ軸を基準に、例えば、触針41との角度θと同じ角度θになるように配置されている。電極部12上面からの突起部42の先端42a高さは、例えば、触針41の針先41aと同じ高さになるように設定されている。
【0028】
バネ43は、U字状に屈曲形成されており、触針41と基端部44との間に設けられている。バネ43は、U字状に屈曲形成された部分が弾性変形することによって、プローブ針31を電極部12に押圧した際に受ける反発力を吸収している。これにより、電極部12に対してプローブ針31の接触圧が一定になるようになっている。
【0029】
基端部44は、プローブ針31が所定の角度βで配置され、プローブカード本体32に形成された第1の端子33と接続される位置に固着されている。基端部44は、例えば、溶着によって第1の端子33と固着されている。これにより、プローブ針31は、第1の端子33を介して、第2の配線34(図4(a)参照)と接続されている。
【0030】
図5は、プローブカードを用いた測定方法を工程順に示す工程断面図である。以下、プローブカードを用いた測定方法を、図5を参照しながら説明する。図5に示すように、工程1では、プローブ針31と電極部12との位置合わせを行う。まず、プローブ装置20に設けられたターゲット板、光学的撮像装置、及び静電容量センサ(いずれも図示せず)などから得られた検出データに基づいて、ステージ22が駆動してプローブカード30に対するウエハ10の位置調整をする。詳述すると、プローブ針31の針先41a及び突起部42の先端42aが、ウエハ10に形成された電極部12の略中心位置にくるように位置調整する。
【0031】
工程2では、プローブ針31に設けられた触針41と突起部42とを、ウエハ10に形成された電極部12に接触させる。まず、プローブ装置20の駆動機構(図示せず)によってステージ22を上昇させる。ステージ22を所定の高さまで上昇させると、プローブカード30に設けられた触針41と突起部42とが電極部12に接触する。
【0032】
工程3では、プローブ針31を電極部12に押圧する。まず、ステージ22を所定量上昇させて、電極部12に対するプローブ針31の押圧力を強くする。これにより、プローブ針31の触針41の針先41aは、A方向に摺動しようとする(図5、工程2参照)。しかしながら、突起部42が電極部12に接触しているため、摺動する動作が規制される。これにより、触針41と突起部42は、下方向(B方向)に加わる力が強くなるため、電極部12に若干刺さる。これにより、従来の、電極部12からプローブ針31が外れる不具合が抑制される。また、プローブ針31は、電極部12から受ける反発力が大きくなると、触針41に設けられたバネ43によってこの力を吸収する。これにより、触針41と突起部42との安定したコンタクトが可能になる。更に、プローブ針31に受ける力を吸収することが可能になり、プローブ針31の負担を軽減できる。この状態で、電極部12とテスタ23とがプローブ針31を介して電気的に導通可能になる。
次に、テスタ23から電気信号を送信し、プローブ針31および電極部12を介してICチップ11に電気信号を入力する。これにより、この入力信号に基づいた出力信号がICチップ11から、プローブ針31、第1の端子33、第2の配線34、第2の端子35、第1の配線24を介してテスタ23に取り込まれて、ICチップ11の電気特性検査が行われる。
【0033】
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られる。
(1)本実施形態によれば、プローブ針31は、位置決め手段を触針41に設けられた突起部42で形成し、吸収機構をU字状の屈曲部であるバネ43で形成したので、複雑な機構にすることなくプローブカード30の改良を行うことが可能になり、コストを抑制することができる。
【0034】
(2)本実施形態によれば、突起部42とバネ43とを有したプローブ針31により、プローブ針31を電極部12に押圧したときに起こるA方向への摺動動作を突起部42によって規制することができ、測定を行う位置を固定することが可能になる。また、バネ43により、プローブ針31を電極部12に押圧したときの反発力を吸収することが可能になる。よって、プローブカード30のプローブ針31は、安定した押圧力で電極部12と接触することができ、位置ずれを起こすことなく測定することが可能になるので、正確な電気特性検査を行うことができる。
【0035】
(3)本実施形態によれば、プローブ針31の触針41が突起部42によってA方向への摺動動作が規制されるので、触針41の針先41aが摺動したときに発生する電極部12の削れを抑制することが可能になる。よって、電極部12の削れがICチップ11に付着したことによる、電気特性の誤測定を防止することができる。
【0036】
(4)本実施形態によれば、プローブ針31が損傷したとき、プローブ針31のみを交換してプローブカード本体32に溶着すればよいので、メンテナンス性を容易にすることができる。
【0037】
なお、本実施形態は上記に限定されず、以下のような形態で実施することもできる。
(変形例1)前記実施形態では、プローブ針31の触針41に、位置決め手段としての突起部42を設けることにより、プローブ針31を電極部12押圧したとき、滑って電極部12からプローブ針31が外れないようにしていた。これを、図6に示すように、2本のプローブ針51,52によってV字状に構成されており、その先端を電極部53に接触させることにより、プローブ針を電極部53に押圧しても電極部53から外れないようにしてもよい。図6(a)は、プローブ針が電極部と接触する前の状態を示す模式断面図であり、図6(b)は、プローブ針が電極部と接触し電気特性検査を行っている状態を示す模式断面図である。2本のプローブ針51,52は、各先端部51a,52aが固着されており、基端部51b,52bがプローブカード本体54にそれぞれ固着されている。まず、プローブカード55を下降すると、2本のプローブ針51,52の先端部51a,52aが電極部53に接触する。次に、図6(b)に示すように、更にプローブカード55を下降すると、2本のプローブ針51,52が電極部53に若干刺さり、ある押圧力を超えると、プローブ針51,52に反発力が加わる。この反発力を2本のプローブ針51,52に設けられたバネ56,57が撓むことによって吸収される。よって、2本のプローブ針51,52を確実に電極部53にコンタクトすることが可能になり、正確な電気特性検査を行うことができる。
【0038】
(変形例2)前記実施形態では、突起部42の角度は、図4(b)に示すように、Y軸を基準に触針41の角度θと対称の角度θで固着されていた。これを、プローブカード30を下降して、プローブ針31を電極部12に押圧したときに、触針41の位置が接触した位置から変動なければ、角度θに限定されずそれ以外の角度で固着されていてもよい。これによれば、前記実施形態と同様に、位置ずれを起こすことなく測定することが可能になるので、正確な電気特性検査を行うことができる。
【0039】
(変形例3)前記実施形態では、プローブ針31の材質は、タングステン銅を用いていた。これを、タングステン銅に限定されることなく、電気抵抗が少なく所定の弾性力が得られる材質であってもよい。
【0040】
(変形例4)前記実施形態では、電極部12に対する触針41の針先41aの高さは、突起部42の先端42a高さと同じになるように設定していた。これを、触針41の針先41aの高さと突起部42の先端42a高さを、プローブ針31を電極部12に接触させたときに、触針41の針先41aが変動(横方向へのスライド)しない状態であれば、異なる高さで設定してもよい。
【0041】
(変形例5)前記実施形態では、吸収部であるバネ43は、U字状に屈曲形成することで構成していた。これを、プローブ針31が、プローブ針31を電極部12に押圧したときにうける反発力を吸収できるものであれば、U字状の屈曲形成に限らず、他の形状および吸収機構で構成してもよい。
【0042】
前記実施形態および各変形例から把握できる請求項以外の技術的思想について、以下にその効果とともに記載する。
【0043】
半導体装置に形成された電極部と電気的に接続するためのプローブ針を有するプローブカードであって、前記プローブ針は、前記電極部と電気的に導通する略V字状の触針と、前記略V字状の触針の一部を用いて測定位置を決める位置決め手段と、前記電極部に対して前記プローブ針を押圧したときの反発力を吸収する吸収部とを備えたことを特徴とするプローブカード。
【0044】
この構成によれば、位置決め手段を略V字状の触針の一部を用いているので、触針と触針の一部である位置決め手段とを同時に簡単に製造することが可能になる。また、2本の同形状の触針によって構成することも可能であるため、複数種類の部品を製造する必要がなく、製造方法をより簡単にすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】一実施形態による半導体装置であるウエハの構成を模式的に示す斜視図。
【図2】プローブ装置の構成を模式的に示す側面図。
【図3】プローブカードの構成を示す模式図であり、同図(a)は、プローブカードの平面図、同図(b)は、プローブカードの側面図。
【図4】プローブ針の構成を示す模式図であり、同図(a)は、プローブ針が電極部に接触している状態を示す側面図、同図(b)は、プローブ針を拡大して示した拡大側面図。
【図5】プローブ針を用いた測定方法を工程順に示す工程断面図。
【図6】同図(a),(b)は、プローブ針の変形例を示す模式断面図。
【図7】同図(a),(b)は、従来のプローブカードを示す模式断面図。
【符号の説明】
【0046】
10…半導体装置としてのウエハ、11…ICチップ、12…電極部、30…プローブカード、31…プローブ針、32…プローブカードを構成するプローブカード本体、41…触針、41a…プローブ針を構成する針先、42…位置決め手段としての突起部、42a…突起部を構成する先端、43…吸収部としてのバネ、44…基端部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体装置に形成された電極部と電気的に接続するためのプローブ針を有するプローブカードであって、
前記プローブ針は、前記電極部と電気的に導通する触針と、
前記電極部に対して測定位置を決める位置決め手段と、
前記電極部に対して前記プローブ針を押圧したときの反発力を吸収する吸収部と
を備えたことを特徴とするプローブカード。
【請求項2】
請求項1に記載のプローブカードであって、
前記位置決め手段は、前記触針の先端方向と異なる方向に向かって前記触針の一部に形成された突起部を有することを特徴とするプローブカード。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のプローブカードであって、
前記吸収部は、前記プローブ針に押圧力がかかったときに受ける反発力を吸収することが可能なU字状に屈曲成形されたバネを有することを特徴とするプローブカード。
【請求項4】
半導体装置に形成された電極部と電気的に接続される触針と、
前記触針が前記電極部から滑って外れないように設けられた突起部と、
前記触針に押圧力がかかったときに吸収可能に設けられたバネと
を備えたプローブ針を有するプローブカードの測定方法であって、
前記電極部に対し、前記触針と前記突起部とが略同時に接触する接触工程と、
前記電極部に対し、前記バネによって押圧力を吸収しながら前記プローブ針を押圧する押圧工程と
を有するプローブカードの測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−41073(P2006−41073A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−216894(P2004−216894)
【出願日】平成16年7月26日(2004.7.26)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】