説明

プローブ等の係止構造、コネクター及び包装物

【課題】基準標本の測定等のために、プローブ又は内視鏡の体内挿入部が先端から挿入された挿入口に当該体内挿入部を係止する。
【解決手段】挿入口20に連通し、挿入口の奥端部に体内挿入部3の先端が当接して止まる縁部を有した孔22が形成された内部構造が構成され、その孔の先に基準標本4が設置される。挿入口に固着されるか又は着脱可能に構成された係止部材(1A−1G)を備え、挿入口に固定された係止部材は、挿入口に挿入される体内挿入部を弾性変形して受容し、挿入口に挿入された体内挿入部の外周面にその弾性力により圧接して当該体内挿入部を係止する係止構造である。例えば、係止部材はエラストマー材から構成され、挿入口を蓋うように配置されスリットが形成された壁部を形成したり、体内挿入部の外径より小さい内径の孔部を構成したりする。係止部材としてOリングを適用する例もある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プローブ又は内視鏡(以下「プローブ等」という場合はこれらを指す。)の体内挿入部が先端から挿入された挿入口に当該体内挿入部を係止するプローブ等の係止構造に関する。
【背景技術】
【0002】
電子内視鏡による体内管腔の観察・診断は、現在広く普及している診断方法である。この診断方法は、体内組織を直接観察するため、病変部を切除する必要がなく、被験者の負担が小さいとう利点を有する。一方で、このように体内管腔を直接観察する方法は、生検後の病理検査に比べて確度や精度が低いと考えられており、撮像画質の向上の努力が継続的に行われている。
また、最近ではいわゆるビデオスコープ以外に、様々な光学原理を活用した診断装置や、超音波診断装置といったものが提案され、一部は実用化されている。これらの分野でも、その診断確度の改善のために、新しい測定原理を導入したり、複数の測定原理を組み合わせたりすることが行われている。
特に、組織からの蛍光や組織に塗布された蛍光物質からの蛍光を観察、測定することで、単に組織の画像を見るだけでは得られない情報を得られることが知られている。蛍光画像を取得し、通常の可視画像にオーバーラップさせて表示するといった蛍光画像内視鏡システムも提案されている。このようなシステムは、悪性腫瘍の早期発見につながるため、非常に期待されている。
また、蛍光画像を構成せずとも、蛍光の強度情報を取得することで組織の状態を判断する方法も知られている。このような方法においては、電子内視鏡に搭載されている撮像素子を使用せずに蛍光を取得するものもある。
このような蛍光診断をするための診断子、すなわちプローブは、内視鏡の鉗子チャンネル経由で体内にいたるもの、あるいは内視鏡と一体になっているものなどがある。特許文献1、2に記載の蛍光観察用プローブにあっては、内視鏡の鉗子チャンネルに挿入されることで、体内に導かれる。
また、プローブを用いて体内の組織の情報を得るための分光法としては、蛍光分光以外に例えばラマン分光法が挙げられる。
【0003】
プローブと内視鏡の両者に共通した特徴として、管状の構成を体内に挿入することが挙げられる。さらに両者に共通した事項として、キャリブレーションを行う必要性が挙げられる。内視鏡にあってはホワイトバランス調整によって色調の再現性を一定に調整する必要がある。
一方、プローブには、光源装置からの照射光を導光して生体の測定対象部位に照射し病変部から放射される放射光を受光し、分析装置に導光するために光ファイバー、レンズ、プリズム等の光学系が構成される。
そのため、周辺環境や光源装置のコンディション、交換使用されるプローブの個体差等によって、測定対象が同一であっても、分析装置によって検出される光の特性が異なってくるという問題があり、これを解消するために、測定に先立ってキャリブレーションを行う必要がある。
キャリブレーションを行うためには、反射特性が既知の基準標本、例えば、所定の材料よりなる白色、黒色その他の色部材を対象に、プローブによる測定、内視鏡による撮像を、外光を遮断して行わなければならない。
特許文献3には、内視鏡の体内挿入部先端が所定位置まで差し込まれた状態に係合する内筒の終端開口を、ホワイトバランス調整用の基準色で形成された封鎖キャップで塞ぐ構成とした内視鏡の先端保護キャップが記載されている。
このように、持ち運び自在の物品に基準標本を配置することが提案されている。
また、内視鏡プロセッサなどの設置物に基準標本を配置することも知られている。
いずれにしても、基準標本が奥方向に設置される挿入口にプローブ又は内視鏡の体内挿入部を先端から挿入し、当該基準標本を対象にプローブによる測定、内視鏡による撮像を実行可能にすることとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−104391号公報
【特許文献2】特開2010−88929号公報
【特許文献3】特開2010−200880号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、以上説明した構成において、挿入口と、この挿入口に連通する内部空間であって、プローブ又は内視鏡の体内挿入部が挿入される範囲については、挿入される体内挿入部の外径より大径にしなければ、プローブ等の体内挿入部を円滑に挿入することはできない。この場合、作業者がプローブ等を手で押えている必要があり、押えていなければプローブ等が挿入口から抜け落ち易いという問題がある。また、抜け落ちなくても、プローブ等と挿入口との位置がずれれば、プローブ等から基準標本までの距離も変化してしまい、正確にキャリブレーションを行うための測定等が行えない。特にプローブにあっては基準標本との距離が厳しく影響する場合がある。
挿入口又は挿入口に連通する内部空間において、プローブ等の体内挿入部と嵌め合う内径を有した狭小部を形成すると、この嵌め合いによってプローブ等を係止することができるが、プローブ等を円滑に挿入できない、正確に奥まで挿入できない(正確に奥まで挿入できたかを作業者が手に伝わる感覚で確認できない)、プローブ等に不要な圧力が加わる等の不都合が生じるおそれがある。また、当該狭小部の寸法精度が厳しく求められる。
【0006】
本発明は以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、プローブ又は内視鏡の体内挿入部が先端から挿入された挿入口に当該体内挿入部を係止することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決するための請求項1記載の発明は、プローブ又は内視鏡の体内挿入部が先端から挿入された挿入口に当該体内挿入部を係止するプローブ等の係止構造であって、
前記挿入口に連通し、前記挿入口の奥端部に前記体内挿入部の先端が当接して止まる縁部を有した孔が形成された内部構造と、
前記挿入口に固着されるか又は着脱可能に構成された係止部材と、
を備え、
前記挿入口に固定された前記係止部材は、前記挿入口に挿入される前記体内挿入部を弾性変形して受容し、前記挿入口に挿入された前記体内挿入部の外周面にその弾性力により圧接して当該体内挿入部を係止するプローブ等の係止構造である。
【0008】
請求項2記載の発明は、前記係止部材がエラストマー材からなる請求項1に記載のプローブ等の係止構造である。
【0009】
請求項3記載の発明は、前記係止部材は、前記挿入口を蓋うように配置されスリットが形成された壁部を有し、当該壁部が前記体内挿入部を受容する請求項1又は請求項2に記載のプローブ等の係止構造である。
【0010】
請求項4記載の発明は、前記係止部材は、前記体内挿入部の外径より小さい内径の孔部を有し、当該孔部が前記体内挿入部を受容する請求項1又は請求項2に記載のプローブ等の係止構造である。
【0011】
請求項5記載の発明は、前記孔部は、前記挿入口の挿入方向軸についての位置によって内径が変化して形成され、最小径が前記体内挿入部の外径より小さく、最大径が前記体内挿入部の外径より大きく形成されている請求項4に記載のプローブ等の係止構造である。
【0012】
請求項6記載の発明は、前記体内挿入部が挿入される側の前記孔部の開口は、前記体内挿入部の外径より大きい内径に形成されている請求項5に記載のプローブ等の係止構造である。
【0013】
請求項7記載の発明は、前記孔部は、前記挿入方向軸についての異なる2以上の位置において前記体内挿入部の外径より小さい内径の極小径部を有する請求項5又は請求項6に記載のプローブ等の係止構造である。
【0014】
請求項8記載の発明は、前記孔部の内壁部の断面形状であって、前記挿入方向軸を含む平面についての断面形状が前記極小径部を頂点とし、前記体内挿入部の挿入方向に傾斜した楔状に形成されている請求項7に記載のプローブ等の係止構造である。
【0015】
請求項9記載の発明は、前記係止部材は、前記挿入口を形成する部材に自らの弾性によって冠着自在にされてなる請求項1から請求項8のうちいずれか一に記載のプローブ等の係止構造である。
【0016】
請求項10記載の発明は、前記係止部材は、その外周縁部に前記挿入口を形成する樹脂材料が被着して前記挿入口に固着されている請求項1から請求項8のうちいずれか一に記載のプローブ等の係止構造である。
【0017】
請求項11記載の発明は、前記係止部材は、Oリングである請求項1、請求項2又は請求項4に記載のプローブ等の係止構造である。
【0018】
請求項12記載の発明は、前記Oリングを押圧して前記Oリングの内径を縮小変形させた状態に保持する固定部材を備え、当該縮小変形の程度により前記体内挿入部に対する係止力を調整可能にされた請求項11に記載のプローブ等の係止構造である。
【0019】
請求項13記載の発明は、前記挿入口は、基準標本の設置空間に連通し、挿入された前記体内挿入部の先端を、前記孔を介して前記基準標本に接近させて当該基準標本を測定するためのものである請求項1から請求項12のうちいずれか一に記載のプローブ等の係止構造である。
【0020】
請求項14記載の発明は、請求項1から請求項12のうちいずれか一に記載のプローブ等の係止構造を備えたコネクターであって、前記挿入口を形成し、前記内部構造及び前記係止部材を備え、基準標本を測定するために前記体内挿入部を当該基準標本が設置された構造体に接続するためのプローブ等のコネクターである。
【0021】
請求項15記載の発明は、前記内部構造に形成された前記孔を有する端部に、前記構造体に機械的に接続する接続部が構成された請求項14に記載のプローブ等のコネクターである。
【0022】
請求項16記載の発明は、前記挿入口が形成された端部に持ち手部を有し、前記接続部と前記持ち手部との間で最大径を有する請求項15に記載のプローブ等のコネクターである。
【0023】
請求項17記載の発明は、前記接続部と前記持ち手部との間で最大径を有する部分がフランジ状に形成された請求項16に記載のプローブ等のコネクターである。
【0024】
請求項18記載の発明は、請求項14から請求項17のうちいずれか一に記載のプローブ等のコネクターと、前記体内挿入部を有するプローブ又は内視鏡と、これらを包装する包装袋とを備えるプローブ等の包装物である。
【0025】
請求項19記載の発明は、前記体内挿入部が、前記コネクターに挿入され前記係止部材に係止された状態で包装されてなる請求項18に記載のプローブ等の包装物である。
【0026】
請求項20記載の発明は、前記コネクターが収納される凹部が形成されたトレイを備え、当該凹部は、前記コネクターを保持し、当該コネクターの持ち手部の周囲に配置される空間を有する請求項18に記載のプローブ等の包装物である。
【0027】
請求項21記載の発明は、内容物の滅菌処理がなされた請求項18から請求項20のうちいずれか一に記載のプローブ等の包装物である。
【0028】
請求項22記載の発明は、前記コネクターが収納される前記凹部は、前記内部構造に形成された前記孔に連通する、滅菌ガスの流入のための空間を有する請求項21に記載のプローブ等の包装物である。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、挿入口に固定された係止部材が、挿入口に挿入されるプローブ等の体内挿入部を弾性変形して受容するため、プローブ等の体内挿入部を挿入しやすく、作業者は突き当たりも体感できるので所定の挿入深さを確保しやすく、挿入口に挿入された体内挿入部の外周面にその弾性力により圧接して当該体内挿入部を係止するので、作業者が手を離してもプローブ等の体内挿入部が挿入口から抜け落ちたり、所定の挿入深さからずれたりしないように保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の第1実施形態に係るプローブ等の係止構造を示す斜視図(a)及び一部断面を示す斜視図(b)である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る係止部材を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係るプローブ等の係止構造を示す縦断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係るプローブ等の係止構造を示す縦断面図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係るプローブ等の係止構造を示す縦断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係るプローブ等の係止構造を示す斜視図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る係止部材を示す斜視図である
【図8】本発明の第3実施形態に係るプローブ等の係止構造を示す縦断面図(a)及び縦半分に切断された係止部材を示す斜視図(b)である。
【図9】本発明の第4実施形態に係るプローブ等の係止構造を示す縦断面図(a)及び縦半分に切断された係止部材を示す斜視図(b)である。
【図10】本発明の第5実施形態に係るプローブ等の係止構造を示す縦断面図(a)及び縦半分に切断された係止部材を示す斜視図(b)である。
【図11】本発明の第6実施形態に係るプローブ等の係止構造を示す斜視図である。
【図12】本発明の第7実施形態に係るプローブ等の係止構造を示す斜視図である。
【図13】本発明の第7実施形態に係るプローブ等の係止構造を示す縦断面図である。
【図14】本発明の第8実施形態に係るプローブ等の包装物の外観斜視図である。
【図15】本発明の第8実施形態に係るプローブ等の包装物の構成を示す分離斜視図である。
【図16】本発明の第8実施形態に係るプローブ等のコネクターの一例を示す斜視図である。
【図17】本発明の第8実施形態に係るプローブ等のコネクターの他の一例を示す断面図である。
【図18】本発明の第8実施形態に係るプローブ等のコネクターによる接続状態を示す断面図である。
【図19】本発明の第8実施形態に係るプローブ等のコネクターを用いた包装物への収納状態を示す部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に本発明の一実施形態につき図面を参照して説明する。以下は本発明の一実施形態であって本発明を限定するものではない。
【0032】
〔第1実施形態〕
まず、本発明の第1実施形態につき図1から図5を参照して説明する。
本実施形態のプローブ等の係止構造は、図1に示すように、係止部材1Aが挿入口形成部材2Aにより形成される挿入口に固定されることにより構成される。
プローブ又は内視鏡の体内挿入部3は先端から挿入口に挿入され、係止部材1Aによって係止される。
係止部材1Aはエラストマー材からなる成形品である。エラストマーとしては、熱硬化性エラストマー、熱可塑性エラストマーのいずれでも採用することができる。但し、滅菌時の高温ガス環境下や、保管時の温度変動を考慮すると、温度変化に対して変形や流動などを生じない熱硬化性エラストマーのほうが好ましい。また、材料の選択性の点においても、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどから適宜好適なものを選ぶことができる点で、熱硬化性エラストマーが好ましい。
【0033】
図1(b)及び図2に示すように、係止部材1Aは、比較的薄く形成され円形壁部11を有する。円形壁部11は、体内挿入部3を受容する部分であり、円形壁部11にはスリット12が形成されている。円形壁部11の外周縁に連続して外側ほど厚くなるテーパー部13が形成されている。テーパー部13の外周に連続して外筒部14が形成され、テーパー部13とは逆側の外筒部14の端部に内フランジ部15が形成されている。
挿入口形成部材2Aの挿入口端には、外フランジ部21が形成されている。
テーパー部13の中側面は、円形壁部11の中側面とともに、外筒部14の中心軸に垂直な一平面上に形成されており、外フランジ部21の側面に合わされる。テーパー部13の外側面は、外筒部14の中心軸上の点を頂点とする円錐状内面に形成されており、挿入される体内挿入部3を円形壁部11に案内し、挿入し易くする。
図1(b)に示すように、テーパー部13、外筒部14及び内フランジ部15が外フランジ部21に嵌合することにより、係止部材1Aは挿入口に固定され、係止部材1Aの弾性によって冠着自在、かつ、着脱自在にされている。これにより組立てや、係止部材1Aの交換が容易となる。
【0034】
係止部材1Aが挿入口に固定されると、円形壁部11が挿入口を蓋う位置となり、スリット12の中心は、挿入口の略中心位置となるよう形成されている。スリット12は、図2に示すように、4本のスリットが一点で交差する構成とされる、言い換えれば、一点から放射状に8本のスリットを形成した構成とされている。そして、その交点(放射状の中心点)が円形壁部11の略中心に配置されるとともに、挿入口の略中心に配置されるように構成されている。図2に示す構成の場合、隣り合うスリットの交差角を45度とすることで、スリットを均等に配置できる。
図2に示す構成に対して、スリットの本数を増加、減少させて構成することは任意である。スリット12を1本としてもよい。この場合、その1本のスリットの中点が円形壁部11の略中心に配置されるとともに、挿入口の略中心に配置されるように構成する。
係止部材1Aの材質、円形壁部11の厚み、直径、スリットの数、長さ等により、体内挿入部3を挿入口に挿入する際の抵抗力及び挿入口に挿入された体内挿入部3を係止する係止力を調整して最適に設計可能である。
【0035】
図3に示す体内挿入部3の先端を、円形壁部11に向けて動かすと、テーパー部13の円錐状内面に接触すればこれに案内されつつ、体内挿入部3の先端が円形壁部11を突き押して、図4に示すようにスリット12を分かれさせ、押し広げながら進入し、挿入口20の奥の端部に当接する。この端部には、体内挿入部3の外径より小さい孔22が形成されており、体内挿入部3の先端は、孔22の周縁部に当接して止まる。このとき、体内挿入部3を手で持って挿入作業をしている作業者は、孔22の周縁部に当接した感覚を認識することができ、正確に当接した状態まで挿入することができる。そして、その状態で係止部材1Aの円形壁部11によって安定的に保持される。
すなわち、挿入口20に固定された係止部材1Aは、挿入口20に挿入される体内挿入部3を弾性変形して受容し、挿入口20に挿入された体内挿入部3の外周面にその弾性力により圧接して体内挿入部3を係止する。
【0036】
スリット12に代えて、体内挿入部3の外径より小さい孔部を円形壁部11の中心部に形成し、当該孔部が円形壁部11の弾性によって広がって体内挿入部3を受容する構成を実施することも有効である。この孔部の大きさの選択によって、体内挿入部3を挿入口に挿入する際の抵抗力及び挿入口に挿入された体内挿入部3を係止する係止力を調整して最適に設計可能である。この孔部は円形又は正多角形が好ましい。
【0037】
以上の説明における挿入口形成部材2Aによって形成される挿入口20は、基準標本4の設置空間に連通し、挿入された体内挿入部3を基準標本4に接近させて基準標本4を測定するためのものである。
図4に示すように、孔22の奥側に基準標本4が設置される。基準標本4は支持部材5の表面に形成されている。基準標本4は異なる種類が切り替わるようにされたものであってもよい。挿入口形成部材2Aは、挿入口形成部材2Aが内視鏡のものであれば、内視鏡プロセッサなどの設置物に支持されたものであってもよいし、挿入口形成部材2Aがプローブのものであれば、そのベースユニットなどの設置物に支持されたものであってもよいし、それらの設置物とは別体で持ち運び自在の物品であってもよい。なお、前記のベースユニットは、プローブによる測定のための光源、分光器等を搭載し、プローブの基端が接続されるものである。詳しくはプローブのベースユニットには、プローブの基端から入力されプローブの先端から照射する励起光の光源装置と、プローブが受光し導光した光を検出する光検出器と、光検出器が検出した光の情報(例えばスペクトル情報)を解析したり、各部を制御したりするCPU(Central Processing Unit)と、測定等のためのコンピュータープログラムや測定結果を記憶する記憶装置と、プローブの基端が接続されるコネクターとを備える。プローブは、励起光導光用の光ファイバー及び受光光導光用の光ファイバーを備え、これらの末端が保持されたコネクターを基端に備える。
挿入口形成部材2Aを、内視鏡プロセッサ又はプローブのベースユニットと一体のものとして実施することもできるし、内視鏡プロセッサ又はプローブのベースユニットに着脱可能に接続されるコネクターとして実施することもできる。
後者の場合、図3等に示す壁面部材100が内視鏡プロセッサ又はプローブのベースユニットの筐体壁面を構成するものであり、挿入口形成部材2Aの孔22が形成された端部が、内視鏡プロセッサ又はプローブのベースユニットに着脱可能に接続する。その着脱機構は図示するようなネジ式のものでもよいし、嵌合固定されるものなど、どのような機械的構造であってもよいが、正確な位置に固定され保持されるものが好ましい。
図4に示すように、体内挿入部3の先端が孔22の周縁部に当接した状態での基準標本4との距離が、基準標本4を対象に測定するための正規距離とされる。この状態にて、内視鏡であれば基準標本4を撮像し、プローブであれば基準標本4を対象に蛍光、ラマン散乱光等の測定を行い、その結果に基づきキャリブレーションを行う。
【0038】
なお、本実施形態の係止部材1Aによれば、図5に示すように、円形壁部11が外側に突出した状態でも安定することが確認できている。これは、図4に示す安定状態から体内挿入部3を引き抜く力が働くことにより、図5に示す状態に移行する現象である。図5に示す状態に移行すると、体内挿入部3の先端が孔22の周縁部から離れてしまい上記の正規距離でなくなってしまう。
図4に示す安定状態から図5に示す状態に移行するために必要な力が十分に大きく、使用において図5に示す状態への移行を防げる場合や、図5に示す状態であっても正規距離の許容範囲内である場合は、問題はない。
係止部材1Aのゴム硬度を上げたり、円形壁部11を厚くしたりすることで、図4に示す安定状態から図5に示す状態に移行するために必要な力を大きくすることができ、また、スリット12の本数を減らしたり、スリット12を無くしたりすることで、図4に示す安定状態から図5に示す状態への変位を小さくすることができる。
一方、図5に示す状態が問題となる場合は、後述する第3〜第7実施形態が参考になる。
【0039】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態につき図6及び図7を参照して説明する。
本実施形態に係るプローブ等の係止構造は、図7に示す係止部材1Bが、図6に示すように、挿入口形成部材2Bにより形成される挿入口に固定されることにより構成される。
図6に示す係止部材1Bは、その外周縁部に挿入口形成部材2Bを形成する樹脂材料が被着して挿入口に固着されている状態である。これは、先行してエラストマー材により成形した係止部材1Bを、挿入口形成部材2Bを成形する成形型内に配置して挿入口形成部材2Bを樹脂成形することにより構成することができる。係止部材1Bには、スリット32を有した円形壁部31が構成されており、その構造、機能等に係る詳細は、上記第1実施形態のスリット12を有した円形壁部11と同様である。
本実施形態によれば、係止部材1Bの金型形状が単純となり、その成形も容易となるので、生産コストを軽減できる。
【0040】
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態につき図8を参照して説明する。
本実施形態に係るプローブ等の係止構造は、図8(b)に示す係止部材1Cが、図8(a)に示すように、挿入口形成部材2Cにより形成される挿入口に固定されることにより構成される。
係止部材1Cは、同径円筒部33と、抜け止め外フランジ部34と、テーパー円筒部35と、外フランジ部36とを有してエラストマー材により一体成形されたものである。
図8(a)に示すように、係止部材1Cが挿入口形成部材2Cにより形成される挿入口に
嵌め入れられて固定される。このとき、抜け止め外フランジ部34が挿入口形成部材2Cの内周面に周設された周溝23に嵌るとともに、外フランジ部36が挿入口形成部材2Cの端面に当接し、体内挿入部3の出し入れに際して、係止部材1Cが外れたりずれたりすることが防止される。
テーパー円筒部35は、挿入方向に向かって縮径する円錐筒形状をしており、上記第1実施形態のテーパー部13と同様に、体内挿入部3の挿入を案内する作用を有する。
【0041】
係止部材1Cは、体内挿入部3の外径より小さい内径(最小内径)の孔部37を有し、孔部37が体内挿入部3を受容する
図8(b)に示すように、係止部材1Cの孔部37は、挿入口の挿入方向軸AXについて
の位置によって内径が変化して形成される。
挿入側の端の位置37aにおける内径は、テーパー円筒部35の最大内径に相当する。位置37bにおける内径は、テーパー円筒部35の最小内径に相当する。位置37bから奥側の端の位置37cまでは、それらの間の位置37dで極小径となる凸な曲面で形成されている。これにより体内挿入部3の円滑な出し入れを実現する。
位置37dにおいて最小径となり、位置37aにおいて最大径となる。位置37dにおける最小径が体内挿入部3の外径より小さくされている。位置37a、位置37b及び位置37cにおける内径は、体内挿入部3の外径より大きくされている。位置37dを含む体内挿入部3の外径より小さくされた内径部分で、挿入された体内挿入部3に弾性力で圧接して体内挿入部3を保持する。
体内挿入部3が挿入される側の孔部37の開口(その位置は位置37a)は、体内挿入部3の外径より大きい内径に形成されている。これにより、体内挿入部3の挿入を困難にすることがない。さらに、位置37aから位置37bまで次第に縮径しながらも体内挿入部3の外径より大きい内径とすることにより、体内挿入部3の挿入を案内する。
位置37bと位置37dの間のどの位置で体内挿入部3の外径に等しくなるか、位置37dと位置37cの間のどの位置で体内挿入部3の外径に等しくなるかの選択や、位置37dの最小径の寸法の選択等を含む形状設計により、体内挿入部3を挿入口に挿入する際の抵抗力及び挿入口に挿入された体内挿入部3を係止する係止力を調整して最適に設計可能である。
【0042】
〔第4実施形態〕
次に、本発明の第4実施形態につき図9を参照して説明する。
本実施形態に係るプローブ等の係止構造は、図9(b)に示す係止部材1Dが、図9(a)に示すように、挿入口形成部材2Cにより形成される挿入口に固定されることにより構成される。
係止部材1Dの外部形状及び材料は、上記第3実施形態の係止部材1Cと共通である。係止部材1Dは、上記第3実施形態の係止部材1Cとは内部形状、すなわち、孔部40の内面形状が異なる。
図9(b)に示すように挿入側から端位置40a、極小位置40b、極大位置40c、極
小位置40d、端位置40eとする。端位置40a及び極大位置40cでは体内挿入部3の外径より大きい内径である。極小位置40bを含んだ範囲で凸な曲面に形成される。同じく極小位置40dを含んだ範囲で凸な曲面に形成される。極大位置40cを含んだ範囲で凹な曲面に形成される。極小位置40b及び極小位置40dでは、体内挿入部3の外径より小さい内径である。
【0043】
このような形状の孔部40によって、上記第3実施形態と同様の係止効果、挿入し易さを実現しつつ、さらに、挿入方向軸AXについての異なる2以上の位置40b,40dにおいて体内挿入部3の外径より小さい内径の極小径部を有するため、この2箇所で体内挿入部3を支持し、体内挿入部3の軸方向が傾かないように一定の方向に保持することができるというさらに優れた効果を奏する。
【0044】
〔第5実施形態〕
次に、本発明の第5実施形態につき図10を参照して説明する。
本実施形態に係るプローブ等の係止構造は、図10(b)に示す係止部材1Eが、図10(a)に示すように、挿入口形成部材2Cにより形成される挿入口に固定されることにより構成される。
係止部材1Eの外部形状及び材料は、上記第3実施形態の係止部材1Cと共通である。係止部材1Eは、上記第3実施形態の係止部材1Cとは内部形状、すなわち、孔部50の内面形状が異なる。
図10(b)に示すように挿入側の端位置50aでは体内挿入部3の外径より大きい内径
である。端位置50aから奥側に向かって、体内挿入部3の外径に対して小さくなったり大きくなったりしながら円形楔部51が連続して形成されている。各円形楔部51,51,51,・・・の頂点で極小径となる。
1つ1つの円形楔部51は、孔部50の内周に一周に亘って連続した内周襞の形態を有する。そして、孔部50の内壁部の断面形状であって、挿入方向軸AXを含む平面についての断面形状(図8(a)及び(b)に示す断面)が極小径部を頂点とし、体内挿入部3の挿入方向に傾斜した楔状に形成されている。
円形楔部51が体内挿入部3の挿入方向に傾斜していることによって、挿入しやすく、抜け出しにくい係止構造が実現される。
【0045】
〔第6実施形態〕
次に、本発明の第6実施形態につき図11を参照して説明する。
本実施形態に係るプローブ等の係止構造は、図11(b)に示すように係止部材であるO
リング1Fが、挿入口形成部材2Dにより形成される挿入口に固定されることにより構成される。
Oリング1Fはエラストマー材からなる。挿入口形成部材2Dにより形成される挿入口の内側にOリング1Fを保持する周溝24が形成されており、予め周溝24にOリング1Fが嵌め入れられて固定される。
周溝24に嵌め入れられたOリング1Fは、体内挿入部3の外径より小さい内径を有する。すなわち、Oリング1Fにより体内挿入部3の外径より小さい内径の孔部が形成される。
したがって、Oリング1Fは、挿入口に挿入される体内挿入部3を弾性変形して受容し、挿入口に挿入された体内挿入部3の外周面にその弾性力により圧接して体内挿入部3を係止する。
【0046】
〔第7実施形態〕
次に、本発明の第7実施形態につき図12及び図13を参照して説明する。
本実施形態に係るプローブ等の係止構造は、図12及び図13に示すように係止部材であるOリング1Gが、挿入口形成部材2Eにより形成される挿入口に固定部材1Hにより押圧されて固定されることにより構成される。
Oリング1Gはエラストマー材からなり、その係止作用は上記第6実施形態と同様であるが、その固定構造及び内径の調整機能が異なる。
図13に示すように挿入口形成部材2Eにより形成される挿入口の内側に、Oリング1Gを挿入できる径から、Oリング1Gの侵入を阻止する段差部25を介して奥側に縮径する孔構造を形成しておく。
挿入口の内側に先行してOリング1Gを挿入する。固定部材1Hを挿入口形成部材2Eに螺合又は圧入して、その一部を挿入口に侵入させ、Oリング1Gを段差部25に押し当てて押圧する。これにより、Oリング1Gが軸方向に圧縮変形し、その内径は縮小される。
上記第6実施形態にあっては、係止力等の選択は、Oリング1Fの寸法及び材料の選択による。
これに対し以上の構造を有する本実施形態の係止構造にあっては、固定部材1Hの締め具合によって、Oリング1Gの内径を調整することができ、これにより、体内挿入部3を挿入口に挿入する際の抵抗力及び挿入口に挿入された体内挿入部3を係止する係止力を最適に調整することができる。この調整は、本係止構造の組立て時に行うことができ、また、使用に際して再調整することもできる。そのために、固定部材1Hの頭部には螺子回し工具を連結する溝60が切られている。
図12及び図13にあっては、固定部材1Hに雄螺子を、挿入口形成部材2Eに雌螺子を形成し、固定部材1Hを挿入口形成部材2Eに螺合させる構造を図示したが、螺子を設けずに、上述したように固定部材1Hを挿入口形成部材2Eに圧入して嵌合固定してもよい。
【0047】
以上の第1から第7実施形態のいずれかによっても、弾性材料からなる係止部材が、挿入口に挿入されるプローブ等の体内挿入部を弾性変形して受容するため、プローブ等の体内挿入部を挿入しやすく、作業者は突き当たりも体感できるので所定の挿入深さを確保しやすくという位置決め効果がある。
また、挿入口に挿入された体内挿入部の外周面に係止部材がその弾性力により圧接して当該体内挿入部を係止するので、作業者が手を離してもプローブ等の体内挿入部が挿入口から抜け落ちたり、所定の挿入深さからずれたりしないように保持することができるという係止効果がある。
また、挿入口に挿入された体内挿入部の外周面に、弾性材料からなる係止部材が密着し、ほぼ隙間を埋めるので、挿入口の内部空間に対する挿入口での遮光性を向上することができ、外光を遮断して、キャリブレーションのために同空間において行うプローブによる測定や内視鏡による撮像の環境を良好に保持することができるという遮光効果がある。
また、挿入口に体内挿入部を挿入していない時には、弾性材料からなる係止部材が挿入口を蓋っているか又は少なくとも体内挿入部の外径より小さく閉じているので、体内挿入部の外径より大きく開口した挿入口を放置している場合に比較して、塵埃、揮発成分などによって挿入口の内部空間が汚染されることを抑制するという防汚効果がある。
【0048】
〔第8実施形態〕
次に、本発明の第8実施形態につき図14から図19を参照して説明する。
本実施形態は、上述した係止構造を備えたプローブ等のコネクターと、プローブ等の包装物に関するものである。
図14に示す包装物101は、包装袋90を外装体としたプローブの包装物である。図14、図15に示すように包装物101は、プローブ61、先端コネクター2F(2G)、トレイ(tray)70、カバー80及び包装袋90等を備える。プローブ61の基端にはコネクター62が構成されている。この基端のコネクター62は、上述したようにベースユニットの光源装置及び光検出器に接続するためのものである。第1〜第7実施形態で説明した体内挿入部3を同符号で示す。先端コネクター2F(2G)は、上述したプローブ等の係止構造を備えるものであり、第1〜第7実施形態に係る係止構造のうちいずれを適用してもよい。具体的例示として図16では第2実施形態の係止部材1Bを備えた先端コネクター2Fを、図17〜図19では第7実施形態のOリング1Gと固定部材1Hを備えた先端コネクター2Gを示すが、他の係止構造を適用しても同様に実施できる。
包装物101にあっては、プローブ61と先端コネクター2F(2G)とがトレイ70に収納されカバー80に覆われ、プローブ61、先端コネクター2F(2G)、トレイ70及びカバー80が包装袋90によって包装されている。包装状態の外観を図14に示した。プローブ61に代え内視鏡本体を同様に包装してもよい。いずれにしても図19に示すように体内挿入部3が、先端コネクター2F(2G)に挿入され係止部材(1B、1G等)に係止された状態で包装される。
【0049】
〔先端コネクター〕
ここで、先端コネクターの詳細を説明する。
図16〜図19に示すように、先端コネクター2F(2G)は、体内挿入部3が挿入される挿入口を形成する部材であるとともに、図16のように挿入口に固着されるか又は図17のように着脱可能に構成された係止部材を備え、さらに、挿入口に連通し、挿入口の奥端部に体内挿入部3の先端が当接して止まる縁部を有した孔22が形成された内部構造を備える。係止部材に関しては、第1〜第7実施形態で説明したとおりである。
先端コネクターの外部構造としては、次の構成を備える。
先端コネクターの外部構造は、大きく3つの部分に分けることができ、その3つの部分とは、持ち手部26、フランジ部27、接続部28である。但し、フランジ部27の側面27aは持ち手部26の機能、特性に関わっており、フランジ部27の側面27bは接続部28の機能、特性に関わっている。
【0050】
持ち手部26は、体内挿入部3を挿入する挿入口が形成された端部に構成される。フランジ部27は、先端コネクター2F(2G)の接続部28と持ち手部26との間で最大径となるフランジ状に形成された部分である。持ち手部26は、比較的小径の一定径で所定長さに形成された部分を有し、端部には径方向に膨らんだグリップエンド26bが形成されていて、人の手で握り易く、かつ、手から脱落しにくくなっている。また、持ち手部26を掴んだ手が接続部28側にずれることを、フランジ部27の側面27aが阻止する。
【0051】
図18に示すように、接続部28は、孔22を有する端部に構成され、基準標本4が設置された構造体102に機械的に接続する部分である。接続部28の外周には接続機構としての周溝28aが形成されている。構造体102は、プローブのベースユニット等に構成される構造であり、基準標本4に連通する接続孔103と、接続孔103の内周面から突出するプランジャピン104とを有する。接続部28を接続孔103に差し込むことによって、周溝28aにプランジャピン104の先端部が落ち込み先端コネクター2Gを保持する。それとともにフランジ部27の側面27bが接続孔103の周囲の外壁面105に当接する。このように先端コネクター2Gを接続孔103に接続すると、先端コネクター2Gに挿入され孔22の縁部に当接しているプローブの体内挿入部3の先端面が基準標本4に対して、基準標本4を対象に測定するための正規距離に精度良く配置される。プローブは、孔22を介して基準標本4に励起光を投光し、基準標本4からの光を受光する。
先端コネクター2F(2G)を適用せず、以上のような周溝28aをプローブの外周面に形成してしまうと、周溝28aの縁などによって生体組織を圧迫したり、損傷させたりするおそれが高まり好ましくなく、またプローブが大径化する要因になるので好ましくない。このような観点からも、先端コネクター2F(2G)を適用する意義がある。
【0052】
〔トレイ〕
次にトレイ70の詳細を説明する。
図15に示すように、トレイ70は、下面が開口した箱状のトレイ本体71を有する。トレイ本体71は、樹脂製、紙製又は金属製の薄板材を箱状に加工したものである。トレイ本体71は耐薬品性及び耐熱性を有し、滅菌ガス環境及び高温環境の下においてもトレイ本体71の性質が変化しない。
【0053】
トレイ本体71の上面には、プローブ収納凹部72が凹設されている。プローブ収納凹部72には、先端コネクター2F(2G)にプローブ61の先端部が挿入された状態で、先端コネクター2F(2G)及びプローブ61が収納される。
プローブ収納凹部72は、プローブ61基端のコネクター62が収納されるコネクター収納部73と、コネクター62から先のケーブル部分が収納されるケーブル収納部74と、先端コネクター2F(2G)が収納される先端コネクター収納部75と、からなる。体内挿入部3のうち先端コネクター2F(2G)に挿入されている部分は先端コネクター収納部75に配置され、その他はケーブル収納部74に配置される。
【0054】
図19に示すように、先端コネクター2Gは、先端コネクター収納部75に内嵌めされて保持される。先端コネクター収納部75は、持ち手部26の周囲に配置される空間75aを有する。空間75aがあることによって、持ち手部26を手で掴んで取り出しやすい。接続部28の周囲には空間は配置されないから、作業者が誤って接続部28を掴むことなく、持ち手部26を掴んで取り出すことを誘導できる。
また先端コネクター収納部75は、孔22に連通する、滅菌ガスの流入のための空間75bを有する。包装物101は図14に示す包装状態において内容物の滅菌処理がなされ使用者に提供される。この滅菌処理にはエチレンオキサイド等の滅菌ガスが用いられ、滅菌ガスを包装袋90に内部に浸透させて行う。特に体内挿入部3を滅菌処理しなければならない。先端コネクター2Gの挿入口が係止部材(1G)と体内挿入部3によって塞がっていると、挿入口から滅菌ガスを流入させることが難しい。この場合にさらに先端の孔22が先端コネクター収納部75の内壁面で塞がっていると、体内挿入部3の先端コネクター2G内に配置された部分に滅菌ガスが回りにくくなってしまう。しかし本実施形態の場合、包装袋90を通して包装袋90の内部に浸透した滅菌ガスが空間75bに流入し、さらに孔22から侵入して先端コネクター2Gの内部に流入し体内挿入部3を滅菌することができる。
【0055】
〔カバー〕
次にカバー80について説明する。
図15に示すように、カバー80はトレイ本体71の上面に覆い被さって、プローブ収納凹部72に対する蓋となる。カバー80は、収納されたプローブ61及び先端コネクター2F(2G)を覆って、これらを保護する。カバー80は耐薬品性及び耐熱性を有し、滅菌ガス環境及び高温環境の下においてもカバー80の性質が変化しない。
【0056】
カバー80の下面に形成された凸部81が、コネクター収納部73及びケーブル収納部74に落ち込んで、コネクター62及びコネクター62から先のケーブル部分に接触し、プローブ61を固定する。
【0057】
〔包装袋〕
包装袋90について説明する。
図14、図15に示すように、包装袋90がプローブ61、先端コネクター2F(2G)、トレイ70及びカバー80等を包み込み、これらプローブ61、先端コネクター2F(2G)、トレイ70及びカバー80等が包装袋90内に収容されている。包装袋90内においても、上述したようにプローブ61の体内挿入部3が先端コネクター2F(2G)に挿入されており、プローブ61及び先端コネクター2F(2G)がプローブ収納凹部72に収納されている。
【0058】
図14には、プローブ61、先端コネクター2F(2G)、トレイ70及びカバー80等が包装袋90によって包装された状態が示されている。図14に示すように、包装袋90が密閉されている。
【0059】
包装袋90は、遮光性を有することが好ましい。包装袋90は、気密性を有することが好ましい。包装袋90が耐薬品性及び耐熱性を有し、滅菌ガス環境下又は高温環境下においても包装袋90の性質が変化しない。例えば、包装袋90は、樹脂層とアルミ層を積層してなるシートを袋状に加工したものである。包装袋90の口がセンターシール機等を用いた熱溶着等によって接合されることによって、包装袋90内の空間が密閉される。
【0060】
包装袋90の外側にポケットが設けられていてもよい。説明書、仕様書等をそのポケットに挿入できる。
【0061】
〔プローブの補足説明〕
次に、プローブ及びそのベースユニットを含めた測定システムに関し、既に説明した事項に加えて以下の通り技術事項を開示する。
本実施形態で適用するプローブ61は、例えば、内視鏡のチャネルに挿入して使用される形態のものである。この場合、内視鏡の一般的なチャネル径2.8mmよりも細径な構造であること必要で、Φ2.6mm以下であることが望ましい。
プローブの内部には光学系が内蔵されており、その光学系には、測定患部に光を照射させる光学系と観察患部からの光を受光する光学系の2種類が含まれる。観察患部を測定する為の光源装置もしくは光検出器が、上述のベースユニットなどの体外に設置されている場合、観察患部と光源装置もしくは光検出器間の光伝播には光ファイバーを用いることが望ましい。例えば、上述したように励起光導光用の光ファイバー及び受光光導光用の光ファイバーを含んで構成される。その光ファイバーの材質に関しては透過性や色味の用途に合わせて多成分ガラス、石英ガラス、プラスチックのどれを選択しても構わない。加えて、透過光量の程度に関しても、使用する光ファイバーの直径、NA、本数からプローブ内部に搭載できる範囲で選択して構わない。
光源装置は、測定する内容に適した照射光によって構成が変わる。カラー情報を得るのであれば白色光源であるハロゲンやキセノンランプもしくはLED、特定波長について感度の高い情報を得るのであればレーザ光源もしくはLD光源などが望ましい。LEDのような小型光源を用いるのであれば、光源装置を体外に設置するのに限らず、プローブ先端部に光源装置(発光素子)を設置することで光ファイバーを用いる必要はなくなる為、コスト削減が見込める。
光検出器も、測定する内容に適したもので構成が変わる。画像情報を得たいのであれば、撮像用CCDもしくはCMOSセンサを用いれば良い。特定部位の波長情報を得たいのであれば、分光用CCDを用いれば良い。また、特定波長のみを好感度で受光したいのであれば、フォトダイオードもしくはアバランシェフォトダイオードなどを用いれば良い。
【0062】
〔リファレンス〕
次に、リファレンスにつき説明する。
まず、リファレンスという一般的手法について説明する。
観察用機器や計測機器において、環境条件や駆動部品の変動等の様々な外乱条件によって、同じ試料を計測もしくは観察した際に同一の装置であっても出力結果が異なることがあり得る。また、構成部品の精度によって、装置の一部を別部品に取り替えるだけで結果が大きく異なる場合もあり得る。特に医療機器においては、同一試料で測定結果が異なることは病気の見逃しや誤診断につながる要因となるため重大な問題になる可能性がある。
上記の問題を解決する方法として、機器が理想条件において得られる出力結果が予め分かっている参照試料を事前に測定し、得られた結果を理想値としておくことで、対象物を観察もしくは計測した際の出力結果が理想値とどの程度離れているかの差分を補正値として機器に与える方法がある。また、観察もしくは計測に使用する光源の波形は参照試料から得た理想値に反映される為、対象物から得た出力結果を、理想値を1とした場合との比で計算すれば、対象物から得られた各波長の色情報が増減もしくは減少していることを単純化して評価することができる。これら、対象試料に対する色情報の補正もしくは対比情報を得る方法をリファレンスと呼ぶ。
【0063】
本実施形態でのリファレンスの方法は、基準標本4を参照試料とし、基準標本4を内蔵したベースユニットなどの構造体102に患部を測定する為のプローブ61を挿入して実施される。基準標本4がベースユニット内にあると、高価な参照試料を使用する場合に、保守点検が容易であり、ベースユニットに接続するプローブを入れ替えたとしても基準標本4をそのまま流用することができコスト面で有利である。また、リファレンス時に複数の基準標本4を用いる必要がある場合、構造体102の内部で自動的に複数種の基準標本4を切り替えれば、使用者自身が何度も基準標本4を入れ替える手間が不要になり、また取り扱い上でのヒューマンエラーメリットも予防できる為、メリットが大きい。
【0064】
〔使用手順と各作用〕
次に、包装物101の提供からリファレンスまでの使用手順に沿って改めて説明するとともに、各作用につき補足説明する。
上述したように図14に示す滅菌処理された包装物101が使用者に提供される。この滅菌処理にはエチレンオキサイド等の滅菌ガスが用いられる。プローブ61の先端部は、先端コネクター2F(2G)に挿入されているので、先端コネクター2F(2G)によって移送時や保管時に衝撃等から保護される。
使用者は、包装袋90を開封し、カバー80をトレイ70から外して、プローブ61及び先端コネクター2F(2G)を取り出し可能な状態とする。
次に使用者は、コネクター62をベースユニットに接続する。このとき、先端コネクター2F(2G)は、先端コネクター収納部75に未だ収容されている。
【0065】
次に使用者は、図19に示す先端コネクター収納部75の空間75aに指を入れて持ち手部26を掴んで先端コネクター2F(2G)を取り出し、そのまま持ち替えることなく、図18に示す基準標本4に連通する接続孔103に接続部28をフランジ部27が外壁面105に当たるまで差し込んでいき、図18に示すとおりの接続状態を得る。これにより、リファレンスが可能な状態となったので、使用者はベースユニットの操作部にリファレンスの実行命令を入力する。ベースユニットは、基準標本4を対象とした測定を実行し、その測定結果を記憶する。持ち手部26は、人の親指と人差し指で掴まれることを想定して1インチ以上の長さに形成しておくことが好ましい。
次にベースユニットが測定可能の合図を使用者に表示し、使用者は先端コネクター2F(2G)から体内挿入部3を抜き出して、被検者の体内に挿入する。体内挿入部3の体内への挿入は、内視鏡のチャネルに挿入して使用される形態であれば、体内挿入部3を内視鏡のチャネルに挿入することで行う。
【0066】
以上の包装袋90の開封から、リファレンスの実行までの過程において、プローブ61の先端部は、先端コネクター2F(2G)によって汚染されることなく衛生的に保たれる。すなわち、プローブ61の先端コネクター2F(2G)に挿入されている部分は、空気中の塵埃や飛沫などから保護され、使用者の手(手袋)やベースユニットの外面、床、壁などの何らかの物体が触れることなく、汚染から守られる。これに対して、プローブ61が先端コネクター2F(2G)に挿入されずに包装されている場合には、開封した時からリファレンス作業過程において汚染されるおそれが高まる。
【0067】
本実施形態にあっては、使用者がリファレンスを実行することなく、生体測定に使用することを次のように防止する。
プローブ61が先端コネクター2F(2G)とともに提供されない場合、及びプローブ61が先端コネクター2F(2G)とともに提供されていてもプローブ61の先端部が先端コネクター2F(2G)に挿入されていない場合は、プローブ61を包装物から取り出し、そのまま内視鏡のチャネルに挿入することが可能となってしまう。
しかし、本実施形態の包装物101によれば、プローブ61の先端部が先端コネクター2F(2G)に挿入されおり先端コネクター2F(2G)が取り出し易くされているから、プローブ61の先端部は先端コネクター2F(2G)に挿入された状態のまま取り出され、先端コネクター2F(2G)が内視鏡のチャネルに挿入できないために、生体測定の手順に移行できない。これにより使用者に使用手順の誤りやリファレンスの必要性を気づかせることができる。生体測定に先立ちリファレンスを実行すべきことを、トレイ70の上面や先端コネクター2F(2G)の表面に表記しておくことで、さらに確実にリファレンスを実行させることができる。なお、先端コネクター2F(2G)を内視鏡のチャネルに挿入できないようにするためには、先端コネクター2F(2G)の最大径を内視鏡のチャネル径より大きくすればよい。本実施形態にあっては、フランジ部27の外径が内視鏡のチャネル径より大きければ足りる。また、接続部28の外径を内視鏡のチャネル径より大きくすることで、接続部28が内視鏡のチャネルに入らないようにしてもよい。
【0068】
孔22の内径は、プローブ61の外径より小さく、プローブ61の光学系部の最大外径以上とされる。例えば、外径2.6mmのプローブの光学系部の最大外径が1.6mmであれば、孔22の内径を2.2〜1.6(mm)の範囲内で設計すれば、基準標本4を対象としたプローブ61の光学測定に悪影響を与えずにプローブ61と構造体102との先端コネクター2F(2G)を介した接続が行える。
先端コネクター2F(2G)とプローブ61との保持力の確保は、先端コネクター2F(2G)の内径とプローブ61の体内挿入部3の外径との嵌め合い公差寸法と、先端コネクター2F(2G)に設けた係止部材(1A〜1G)と体内挿入部3との摩擦によって行う。この構成を用いることで、リファレンス時には測定プローブと基準標本4との位置関係を保持し、リファレンス完了時には使用者が簡単にプローブ61を引き抜くことができる。先端コネクター2F(2G)とプローブ61との嵌め合い寸法公差はJIS規格に基づく潤滑程度に設定することが好ましい。係止部材(1A〜1G)としてOリング1Gを適用する場合に、Oリング1Gに関してはオイルシールの規格値を採用し、使用者による抜き出し作業に不自由が発生しない程度の緩さで設定しておくことが好ましい。
【符号の説明】
【0069】
AX 挿入方向軸
1A 係止部材
1B 係止部材
1C 係止部材
1D 係止部材
1E 係止部材
1F Oリング
1G Oリング
1H 固定部材
2A 挿入口形成部材
2B 挿入口形成部材
2C 挿入口形成部材
2D 挿入口形成部材
2E 挿入口形成部材
2F 先端コネクター(挿入口形成部材)
2G 先端コネクター(挿入口形成部材)
3 プローブ又は内視鏡の体内挿入部
4 基準標本
11 円形壁部
12 スリット
13 テーパー部
14 外筒部
15 内フランジ部
21 外フランジ部
22 孔
23 周溝
24 周溝
25 段差部
26 持ち手部
27 フランジ部
28 接続部
31 円形壁部
32 スリット
37 孔部
40 孔部
50 孔部
51 円形楔部
61 プローブ
70 トレイ
75 先端コネクター収納部
75a 空間
75b 空間
80 カバー
90 包装袋
101 包装物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プローブ又は内視鏡の体内挿入部が先端から挿入された挿入口に当該体内挿入部を係止するプローブ等の係止構造であって、
前記挿入口に連通し、前記挿入口の奥端部に前記体内挿入部の先端が当接して止まる縁部を有した孔が形成された内部構造と、
前記挿入口に固着されるか又は着脱可能に構成された係止部材と、
を備え、
前記挿入口に固定された前記係止部材は、前記挿入口に挿入される前記体内挿入部を弾性変形して受容し、前記挿入口に挿入された前記体内挿入部の外周面にその弾性力により圧接して当該体内挿入部を係止するプローブ等の係止構造。
【請求項2】
前記係止部材がエラストマー材からなる請求項1に記載のプローブ等の係止構造。
【請求項3】
前記係止部材は、前記挿入口を蓋うように配置されスリットが形成された壁部を有し、当該壁部が前記体内挿入部を受容する請求項1又は請求項2に記載のプローブ等の係止構造。
【請求項4】
前記係止部材は、前記体内挿入部の外径より小さい内径の孔部を有し、当該孔部が前記体内挿入部を受容する請求項1又は請求項2に記載のプローブ等の係止構造。
【請求項5】
前記孔部は、前記挿入口の挿入方向軸についての位置によって内径が変化して形成され、最小径が前記体内挿入部の外径より小さく、最大径が前記体内挿入部の外径より大きく形成されている請求項4に記載のプローブ等の係止構造。
【請求項6】
前記体内挿入部が挿入される側の前記孔部の開口は、前記体内挿入部の外径より大きい内径に形成されている請求項5に記載のプローブ等の係止構造。
【請求項7】
前記孔部は、前記挿入方向軸についての異なる2以上の位置において前記体内挿入部の外径より小さい内径の極小径部を有する請求項5又は請求項6に記載のプローブ等の係止構造。
【請求項8】
前記孔部の内壁部の断面形状であって、前記挿入方向軸を含む平面についての断面形状が前記極小径部を頂点とし、前記体内挿入部の挿入方向に傾斜した楔状に形成されている請求項7に記載のプローブ等の係止構造。
【請求項9】
前記係止部材は、前記挿入口を形成する部材に自らの弾性によって冠着自在にされてなる請求項1から請求項8のうちいずれか一に記載のプローブ等の係止構造。
【請求項10】
前記係止部材は、その外周縁部に前記挿入口を形成する樹脂材料が被着して前記挿入口に固着されている請求項1から請求項8のうちいずれか一に記載のプローブ等の係止構造。
【請求項11】
前記係止部材は、Oリングである請求項1、請求項2又は請求項4に記載のプローブ等の係止構造。
【請求項12】
前記Oリングを押圧して前記Oリングの内径を縮小変形させた状態に保持する固定部材を備え、当該縮小変形の程度により前記体内挿入部に対する係止力を調整可能にされた請求項11に記載のプローブ等の係止構造。
【請求項13】
前記挿入口は、基準標本の設置空間に連通し、挿入された前記体内挿入部の先端を、前記孔を介して前記基準標本に接近させて当該基準標本を測定するためのものである請求項1から請求項12のうちいずれか一に記載のプローブ等の係止構造。
【請求項14】
請求項1から請求項12のうちいずれか一に記載のプローブ等の係止構造を備えたコネクターであって、前記挿入口を形成し、前記内部構造及び前記係止部材を備え、基準標本を測定するために前記体内挿入部を当該基準標本が設置された構造体に接続するためのプローブ等のコネクター。
【請求項15】
前記内部構造に形成された前記孔を有する端部に、前記構造体に機械的に接続する接続部が構成された請求項14に記載のプローブ等のコネクター。
【請求項16】
前記挿入口が形成された端部に持ち手部を有し、前記接続部と前記持ち手部との間で最大径を有する請求項15に記載のプローブ等のコネクター。
【請求項17】
前記接続部と前記持ち手部との間で最大径を有する部分がフランジ状に形成された請求項16に記載のプローブ等のコネクター。
【請求項18】
請求項14から請求項17のうちいずれか一に記載のプローブ等のコネクターと、前記体内挿入部を有するプローブ又は内視鏡と、これらを包装する包装袋とを備えるプローブ等の包装物。
【請求項19】
前記体内挿入部が、前記コネクターに挿入され前記係止部材に係止された状態で包装されてなる請求項18に記載のプローブ等の包装物。
【請求項20】
前記コネクターが収納される凹部が形成されたトレイを備え、当該凹部は、前記コネクターを保持し、当該コネクターの持ち手部の周囲に配置される空間を有する請求項18に記載のプローブ等の包装物。
【請求項21】
内容物の滅菌処理がなされた請求項18から請求項20のうちいずれか一に記載のプローブ等の包装物。
【請求項22】
前記コネクターが収納される前記凹部は、前記内部構造に形成された前記孔に連通する、滅菌ガスの流入のための空間を有する請求項21に記載のプローブ等の包装物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2013−99497(P2013−99497A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−11617(P2012−11617)
【出願日】平成24年1月24日(2012.1.24)
【出願人】(303000408)コニカミノルタアドバンストレイヤー株式会社 (3,255)
【Fターム(参考)】