説明

ヘアケア装置

【課題】髪にアクセントをつけるセットができて、目的に応じた除電を行うことができるヘアケア装置を提供すること。
【解決手段】筺体1内に、ファン6と、ヒータ5と、プラスイオンと、マイナスイオンとを夫々独立に生成可能なイオン発生器7とを配置する。また、操作部17で、筺体1内からプラスイオンのみが排出されるプラスイオン排出モードと、筺体1内からマイナスイオンのみが排出されるマイナスイオン排出モードと、筺体1内から、プラスイオンと、マイナスイオンとが同時に排出される両イオン排出モードとを選択できるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、ドライヤや、ヘアアイロンや、ロールブラシ等のヘアケア装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ヘアケア装置としては、特開2008−49101号公報(特許文献1)に記載されているドライヤがある。このドライヤは、空気流と共に、プラスイオンと、マイナスイオンとを同時に毛髪に対して送出することによって、毛髪における静電気の電荷を中和して、静電気を除去して、髪のまとまりが良くなるようにしている。
【0003】
しかしながら、上記従来のドライヤは、髪のまとまりが良くなるようにはできるものの、例えば、髪の一部のみをたてるようにセットし、髪のセットにアクセントをつけることができないという問題がある。
【0004】
また、ドライヤは、衣服や、傘等の乾燥にも、使用できるところ、上記従来のドライヤは、両イオンが必ず送出されるため、一方に帯電し易い材質、特に、マイナスに帯電し易い材質からなる衣類等の除電を効率的に行うことができず、冬場の乾燥期等に乾燥衣類に触れた人が静電気によって不快感を感じることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−49101号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明の課題は、髪にアクセントをつけるセットができて、目的に応じた除電を行うことができるヘアケア装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、この発明のヘアケア装置は、
筺体と、
上記筺体内に配置されたヒータと、
上記筺体内に配置されると共に、プラスイオンと、マイナスイオンとを生成可能なイオン発生器と、
上記筺体内からプラスイオンのみが排出されるプラスイオン排出モードと、上記筺体内から上記マイナスイオンのみが排出されるマイナスイオン排出モードと、上記筺体内から、上記プラスイオンと、上記マイナスイオンとが同時に排出される両イオン排出モードとを選択可能なイオンモード選択部と
を備えることを特徴としている。
【0008】
尚、本発明のヘアケア装置には、ドライヤ、ヘアアイロンおよびロールブラシが含まれる。
【0009】
本発明によれば、プラスイオンのみが排出されるプラスイオン排出モードと、マイナスイオンのみが排出されるマイナスイオン排出モードとを選択可能なイオンモード選択部を有しているから、例えば、初めに、マイナスイオン排出モードを選択して、プラスに帯電しやすい髪にマイナスイオンを吹き付けて、髪にしっとり感を持たせた後、プラスイオン排出モードを選択して、髪に局所的かつ部分的にプラスイオンを吹き付けて、髪を局所的に立たせる等することができる。したがって、髪のセットにアクセントをつけることができる。
【0010】
また、本発明によれば、プラスイオンのみが排出されるプラスイオン排出モードを選択できるから、マイナスに帯電しやすい、ポリプロピレン、ポリエステル・PET、アクリル、ポリウレタン、ポリエチレン、塩化ビニル、シリコン、テフロン、ゴム等からなる衣類や傘の乾燥時や乾燥後にプラスイオン排出モードを選択して、それら衣類や傘にプラスイオンを吹き付けることができる。
【0011】
したがって、それら衣類や傘に帯電しているマイナス電荷を効率的に除電できるから、例えば、冬場の乾燥期等に乾燥衣類に触れた人が静電気によって不快感を感じることを確実に防止できる。
【0012】
また、本発明によれば、上記イオンモード選択部が、上記プラスイオンと、マイナスイオンとが同時に排出される両イオン排出モードを選択可能であるから、髪に、プラスイオンと、マイナスイオンとを同時に毛髪に対して送出することができる。したがって、毛髪における静電気の電荷を中和して、静電気を除去して、髪のまとまりが良くなるようにすることができる。
【0013】
また、一実施形態では、
上記イオン発生器は、
開口を有するプラスイオン発生室と、
開口を有するマイナスイオン発生室と、
上記プラスイオン発生室内にプラスイオンを発生するプラスイオン発生部と、
上記マイナスイオン発生室内にマイナスイオンを発生するマイナスイオン発生部と、
上記プラスイオン発生室の開口を開閉する第1開閉装置と、
上記マイナスイオン発生室の開口を開閉する第2開閉装置と
を有している。
【0014】
上記の実施形態によれば、本発明を簡易な構成で実現することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、プラスイオンのみが排出されるプラスイオン排出モードを選択可能なイオンモード選択部を有しているから、プラスイオン排出モードを選択して、髪に局所的かつ部分的にプラスイオンを吹き付けて、髪を局所的に立たせる等することができる。したがって、髪のセットにアクセントをつけることができる。
【0016】
また、本発明によれば、プラスイオンのみが排出されるプラスイオン排出モードを選択できるから、マイナスに帯電しやすい材質からなる衣類や傘の乾燥時や乾燥後に、プラスイオン排出モードを選択して、それら衣類や傘にプラスイオンを吹き付けることができる。したがって、それら衣類や傘が帯びているマイナス電荷を効率的に除電できるから、例えば、冬場の乾燥期等に乾燥衣類に触れた人が静電気によって不快感を感じることを確実に防止できる。
【0017】
また、本発明によれば、上記イオンモード選択部が、上記プラスイオンと、マイナスイオンとが同時に排出される両イオン排出モードを選択可能であるから、髪に、プラスイオンと、マイナスイオンとを同時に毛髪に対して送出することができて、毛髪における静電気の電荷を中和でき、髪のまとまりが良くなるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明のヘアケア装置の一実施形態のドライヤの斜視図である。
【図2】上記ドライヤの縦断面図である。
【図3】ドライヤの後部側の部品を取り外して、ドライヤの後部側から筺体1内を見たときの斜視図であり、イオン発生器が取り付けられていない状態を示す図である。
【図4】ドライヤの後部側の部品を取り外して、ドライヤの後部側から筺体1内を見たときの斜視図であり、イオン発生器が取り付けられている状態を示す図である。
【図5】イオン発生器を前方側(凹部への挿入側)から見たときの斜視図である。
【図6】プラスイオンを単独で吐出でき、かつ、マイナスイオンを単独で吐出でき、かつ、プラスイオンおよびマイナスイオンを同時に吐出できる第1の変形例の機構を示す模式概念図である。
【図7】プラスイオンを単独で吐出でき、かつ、マイナスイオンを単独で吐出でき、かつ、プラスイオンおよびマイナスイオンを同時に吐出できる第2の変形例の機構を示す模式概念図である。
【図8】プラスイオンを単独で吐出でき、かつ、マイナスイオンを単独で吐出でき、かつ、プラスイオンおよびマイナスイオンを同時に吐出できる第3の変形例の機構を示す模式概念図である。
【図9】プラスイオンを単独で吐出でき、かつ、マイナスイオンを単独で吐出でき、かつ、プラスイオンおよびマイナスイオンを同時に吐出できる第4の変形例の機構を示す模式概念図である。
【図10】プラスイオンを単独で吐出でき、かつ、マイナスイオンを単独で吐出でき、かつ、プラスイオンおよびマイナスイオンを同時に吐出できる第5の変形例の機構を示す模式概念図である。
【図11】第5の変形例の機構におけるイオンの中和を説明するための図である。
【図12】プラスイオンを単独で吐出でき、かつ、マイナスイオンを単独で吐出でき、かつ、プラスイオンおよびマイナスイオンを同時に吐出できる第6の変形例の機構を示す模式概念図である。
【図13】変形例のドライヤの機構を説明する図である。
【図14】変形例のドライヤの機構を説明する図である。
【図15】変形例の電力供給装置の構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を図示の形態により詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明のヘアケア装置の一実施形態のドライヤの斜視図である。
【0021】
図1に示すように、このドライヤは、筺体1と、ハンドル2と、吸気フィルタ3とを備える。
【0022】
上記筺体1は、耐熱性に優れるプラスチックからなっている。上記筺体1は、内部が空洞になっている。上記筺体1は、吐出口15と、吸込口16とを有し、風が、筺体1内を、吸込口16から吐出口15まで流動するようになっている。
【0023】
上記ハンドル2は、継手構造で筺体1に接続されている。上記ハンドル2は、筺体1に対して折りたたみ可能になっている。上記記ハンドル2は、筺体1に対して折りたたまれた状態で、略筺体1の延在方向と略同一の方向に延在するようになっており、収容され易い構造になっている。
【0024】
上記ハンドル2は、イオンモード選択部としての一以上のボタンからなる操作部17を有している。上記操作部17は、ハンドル2の前方側かつハンドル2の長さ方向の中央部付近に位置している。
【0025】
上記吸気フィルタ3は、筺体1の軸方向の後方側に着脱可能に取り付けられている。上記吸気フィルタ3は、金属又はプラスチック製であり、網目状や格子状に孔が開いている。上記吸気フィルタ3は、埃等大きな異物が入らないように、また、動作中に誤って指がファン(後の図2に示す)に触れないように保護する役割を果たしている。
【0026】
図2は、上記ドライヤの縦断面図である。
【0027】
図2に示すように、このドライヤは、ヒータ5と、送風装置としてのファン6と、イオン発生器7とを備える。上記筺体1の内部には、ファン6を駆動するための図示しないファンモータや、配線や、仕切板10が設けられている。
【0028】
ユーザは、操作部17を操作することによって、上記ファンモータの回転速度を複数段階(例えば、2段階)に調整できるようになっており、適宜風の強さを調整できるようになっている。また、ユーザは、操作部17を操作することによって、ヒータ5の駆動と停止とを選択できるようになっており、冷風と、熱風とを適宜、選択できるようになっている。また、上記イオン発生器7は、筺体内1内の所定の箇所に着脱可能に配置されるようになっている。
【0029】
図3は、ドライヤの後部側の部品(吸気フィルタ3(図1参照)を含む)を取り外して、ドライヤの後部側から筺体1内を見たときの斜視図であり、イオン発生器7が取り付けられていない状態を示す図である。また、図4は、ドライヤの後部側の部品を取り外して、ドライヤの後部側から筺体1内を見たときの斜視図であり、イオン発生器7が取り付けられている状態を示す図である。
【0030】
図3に示すように、このドライヤは、ファン6の後側かつ筺体1内の下側にイオン発生器7を嵌め込む凹部48を有し、その凹部48にイオン発生器7を容易に嵌め込みかつその凹部48からイオン発生器7を容易に取り外すことができるようになっている。このようにして、イオン発生器7のメンテナンスまたは取り換えを容易に行うことができるようになっている。尚、図3および図4において、参照番号46は、係止部を示している。この係止部46は、吸気フィルタ3を含む後側の部分を、筺体1に係止するのに使用するようになっている。
【0031】
図5は、イオン発生器7を前方側(凹部48への挿入側)から見たときの斜視図である。
【0032】
イオン発生器7は、プラスイオン発生部50と、マイナスイオン発生部60とを有し、プラスイオン発生部50は、イオン発生器7を凹部に配置したとき、ドライヤの筺体1の幅方向にマイナスイオン発生部60に間隔をおいて位置している。上記プラスイオン発生部50は、プラスイオンを発生する一方、マイナスイオン発生部60は、マイナスイオンを発生するようになっている。
【0033】
詳しくは、上記プラスイオン発生部50は、針電極51と、円形の誘導電極52とを有し、誘導電極52は、針電極51を取り囲むように配置されている。上記針電極51は、円形の誘導電極52の略中心に位置し、先端が尖った針形状をしている。上記誘導電極52と、針電極51の間隔は、8mmになっている。
【0034】
上記プラスイオン発生部50では、例えば、針電極51に実効電圧2kV以上の電圧と、0Vとが切り替わる60Hzの交流が印加される一方、誘導電極52には、0Vの直流が印加されるようになっている。針電極51に実効電圧2kV以上が印加されているときに誘導電極52との間の電位差によるコロナ放電がおこり、針電極51の先端部近傍で空気中の水分子が電離して、水素イオン(H)が生成する。この水素イオンが空気中の水分子と群状態で結合(クラスタリング)し、H(HO)m(mは、任意の自然数)からなるプラスイオンが発生する。
【0035】
一方、上記マイナスイオン発生部60も、針電極61と、円形の誘導電極62とを有し、誘導電極62は、針電極61を取り囲むように配置されている。上記針電極61は、円形の誘導電極62の略中心に位置し、先端が尖った針形状をしている。上記誘導電極62と、針電極61の間隔は、8mmになっている。
【0036】
上記マイナスイオン発生部60では、例えば、針電極61に実効電圧−2kV以下の電圧と、0Vとが切り替わる60Hzの交流が印加される一方、誘導電極62には、0Vの直流が印加されるようになっており、マイナスイオンが発生するようになっている。このマイナスイオンは、空気中の酸素分子又は水分子が電離してできる酸素イオンOである。この酸素イオンが空気中の水分子と結合(クラスタリング)してO(HO)n(nは、任意の自然数)からなる負イオンが発生する。
【0037】
この実施形態では、プラスイオン発生部50と、マイナスイオン発生部60とは、ユーザによる操作部17の操作によって、互いに独立に駆動することができ、詳しくは、プラスイオン発生部50のみを駆動させることができ、また、マイナスイオン発生部60のみを駆動させることができ、また、両イオン発生部50,60を同時に駆動させることもできる。なお、ここでいう同時とは全く同時にイオン発生部50,60を駆動させるだけではなく、例えば交流の一周期のプラス周期の時にイオン発生部50が駆動され、マイナス周期の時にイオン発生部60が駆動されるような場合も本特許でいう同時に駆動する状態に含まれる。
【0038】
詳しくは、このドライヤには、操作部の近傍にマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)を含む電子部品が内蔵され、ユーザからの指示に基づいて、マイコンが、周知の回路で、各イオン発生部50,60の電力を互いに独立に通遮電できるようになっている。または、トランジスタ等のスイッチ素子を使った回路により各イオン発生部50,60の電力を互いに独立に通遮電してもよい。そして、電源から供給された電圧を、昇圧トランスで適宜昇圧して、プラスイオン発生部50の電極51,52の間に印加し、また、マイナスイオン発生部60の電極間61,62の間に印加するようになっている。
【0039】
このドライヤでは、ユーザは、操作部17を介して、プラスイオンのみが排出されるプラスイオン排出モードを選択でき、プラスイオン排出モードが選択されると、マイコンが、プラスイオン発生部50のみを通電するようになっており、ドライヤから吐出される風(熱風や冷風)にプラスイオンのみが混合されるようになっている。
【0040】
また、ユーザは、操作部17を介して、マイナスイオンのみが排出されるマイナスイオン排出モードを選択でき、マイナスイオン排出モードが選択されると、マイコンが、マイナスイオン発生部60のみを通電するようになっており、ドライヤから吐出される風(熱風や冷風)にマイナスイオンのみが混合されるようになっている。
【0041】
また、ユーザは、操作部17を介して、筺体1内から、上記プラスイオンと、マイナスイオンとが同時に排出される両イオン排出モードを選択でき、両イオン排出モードが選択されると、マイコンが、プラスイオン発生部50およびマイナスイオン発生部60の両方を通電するようになっており、ドライヤから吐出される風(熱風や冷風)にプラスイオンとマイナスイオンの両方が混合されるようになっている。
【0042】
上記実施形態のドライヤによれば、マイナスイオンのみが排出されるマイナスイオン排出モードと、プラスイオンのみが排出されるプラスイオン排出モードとを選択可能な操作部17を有しているから、ユーザーは、例えば、初めに、マイナスイオン排出モードを選択して、プラスに帯電しやすい髪にマイナスイオンを吹き付けて、髪にしっとり感を持たせた後、プラスイオン排出モードを選択して、髪に局所的かつ部分的にプラスイオンを吹き付けて、髪を局所的に立たせる等することができる。したがって、髪のセットにアクセントをつけることができる。
【0043】
また、上記実施形態のドライヤによれば、プラスイオンのみが排出されるプラスイオン排出モードを選択できるから、マイナスに帯電しやすい、ポリプロピレン、ポリエステル・PET、アクリル、ポリウレタン、ポリエチレン、塩化ビニル、シリコン、テフロン、ゴム等からなる衣類や傘の乾燥時や乾燥後にプラスイオン排出モードを選択して、それら衣類や傘にプラスイオンを吹き付けることができる。したがって、それら衣類や傘が帯びているマイナス電荷を効率的に中和できるから、例えば、冬場の乾燥期等に乾燥衣類に触れた人が静電気によって不快感を感じることを確実に防止できる。
【0044】
また、上記実施形態のドライヤによれば、イオンモード選択部である操作部17で、プラスイオンと、マイナスイオンとが同時に排出される両イオン排出モードを選択可能であるから、髪に、プラスイオンと、マイナスイオンとを同時に毛髪に対して送出することができる。したがって、毛髪における静電気の電荷を中和して、静電気を除去して、髪のまとまりが良くなるようにすることができる。
【0045】
尚、上記実施形態のドライヤでは、プラスイオン発生部50と、マイナスイオン発生部60とを、互いに独立に駆動できるようにして、プラスイオンを単独で吐出できるようにし、また、プラスイオンを単独で吐出できるようにした。しかしながら、この発明では、他の機構を用いて、プラスイオンを単独で吐出できるようにし、または、マイナスイオンを単独で吐出できるようにしても良い。
【0046】
上記実施形態では、マイコンや回路によりイオン発生器の駆動を切り替えることによりプラスイオン、マイナスイオン、プラスイオンおよびマイナスイオンを同時に吐出できる状態を切り替えた。ここからは、イオン発生器以外の手段でイオンの状態を切り替える例を示す。
図6は、プラスイオンを単独で吐出でき、かつ、マイナスイオンを単独で吐出でき、かつ、プラスイオンおよびマイナスイオンを同時に吐出できる第1の変形例の機構を示す模式概念図である。
【0047】
この第1の変形例の機構では、イオン発生器(イオン発生素子)107は、プラスイオン発生部150と、マイナスイオン発生部160とを有し、プラスイオン発生部150と、マイナスイオン発生部160とは、必ず同時に駆動されるようになっている。なお、ここでいう同時とは全く同時にイオン発生部50,60を駆動させるだけではなく、例えば交流の一周期のプラス周期の時にイオン発生部50が駆動され、マイナス周期の時にイオン発生部60が駆動されるような場合も本特許でいう同時に駆動する状態に含まれる。
【0048】
図6に示すように、この第1の変形例の機構は、送風装置であるファン106よりも、ファン106により生成される風の流れの下流側にイオン発生器107を配置し、各イオン発生部150,160の夫々は、上記実施形態と同様に、放電を行う針電極と、円形の誘導電極とを有し、誘導電極は、針電極を取り囲むように配置されている。また、プラスイオン発生部150の風下側にプラスイオン発生部150から発生したプラスイオンを収容すると共に、風下側に開口を有する一方、風上側に空気流入口(図示せず)を有する仕切壁等からなるプラスイオン収容室180と、そのプラスイオン収容室180の上記風下側の開口を開閉する第1開閉装置190とを有する。上記第1開閉装置190は、周知のシャッタ機構や、電磁弁等で構成されることができ、ユーザの操作部(イオンモード選択部としての機能も兼ねる)を介した操作によって生成された信号を受けたマイクロコンピュータによって開閉が制御されるようになっている。
【0049】
また、マイナスイオン発生部160の風下側にマイナスイオン発生部160から発生したマイナスイオンを収容すると共に、風下側に開口を有する一方、風上側に空気流入口を有するマイナスイオン収容室181と、そのマイナスイオン収容室181の上記風下側の開口を開閉する第2開閉装置191とを有する。第2開閉装置は、周知のシャッタ機構や、電磁弁等で構成されることができ、ユーザの操作部を介した操作によって生成された信号を受けたマイクロコンピュータによって開閉が制御されるようになっている。
【0050】
この第1の変形例では、ユーザの操作によって、イオン発生器107が駆動され、ファン106が駆動され、かつ、プラスイオン収容室180の上記風下側の開口のみが開かれた状態になると(図示しないヒータは、いかなる駆動状態または停止状態でも良い)、ドライヤから、プラスイオンのみを含んだ風が吐出されるようになっている。
【0051】
また、ユーザの操作によって、イオン発生器107が駆動され、ファン106が駆動され、かつ、マイナスイオン収容室181の上記風下側の開口のみが開かれた状態になると(ヒータは、いかなる駆動状態または停止状態でも良い)、ドライヤから、マイナスイオンのみを含んだ風が吐出されるようになっている。
【0052】
また、ユーザの操作によって、イオン発生器107が駆動され、ファン106が駆動され、かつ、プラスイオン収容室180およびマイナスイオン収容室181の両方の開口が開かれた状態になると(ヒータは、いかなる駆動状態または停止状態でも良い)、ドライヤから、プラスイオンおよびマイナスイオンを含んだ風が吐出されるようになっている。
【0053】
図7は、プラスイオンを単独で吐出でき、かつ、マイナスイオンを単独で吐出でき、かつ、プラスイオンおよびマイナスイオンを同時に吐出できる第2の変形例の機構を示す模式概念図である。
【0054】
この第2の変形例の機構では、イオン発生器(イオン発生素子)207は、プラスイオン発生部250と、マイナスイオン発生部260とを有し、プラスイオン発生部250と、マイナスイオン発生部260とは、必ず同時に駆動されるようになっている。なお、ここでいう同時とは全く同時にイオン発生部50,60を駆動させるだけではなく、例えば交流の一周期のプラス周期の時にイオン発生部50が駆動され、マイナス周期の時にイオン発生部60が駆動されるような場合も本特許でいう同時に駆動する状態に含まれる。
【0055】
図7に示すように、この第2の変形例の機構は、送風装置であるファン206よりも、ファン206により生成される風の流れの下流側にイオン発生器207を配置し、各イオン発生部250,260の夫々は、上記実施形態と同様に、放電を行う針電極と、円形の誘導電極とを有し、誘導電極は、針電極を取り囲むように配置されている。また、プラスイオン発生部250の風上側から風下側にかけてプラスイオン発生部250から発生したプラスイオンを収容すると共に、風上側に開口を有する一方、風下側に空気流出口を有するプラスイオン収容室280と、そのプラスイオン収容室280の上記風上側の開口を開閉する第1開閉装置290とを有する。上記第1開閉装置290は、周知のシャッタ機構や、電磁弁等で構成されることができ、ユーザの操作部(イオンモード選択部としての機能も兼ねる)を介した操作によって生成された信号を受けたマイクロコンピュータによって開閉が制御されるようになっている。
【0056】
また、マイナスイオン発生部260の風上側から風下側にかけてマイナスイオン発生部260から発生したマイナスイオンを収容すると共に、風上側に開口を有する一方、風下側に空気流出口を有するマイナスイオン収容室281と、そのマイナスイオン収容室281の上記風上側の開口を開閉する第2開閉装置291とを有する。上記第2開閉装置291は、周知のシャッタ機構や、電磁弁等で構成されることができ、ユーザの操作部を介した操作によって生成された信号を受けたマイクロコンピュータによって開閉が制御されるようになっている。
【0057】
この第2の変形例では、ユーザの操作によって、イオン発生器207が駆動され、ファン206が駆動され、かつ、プラスイオン収容室280の開口のみが開かれた状態になると(ヒータは、いかなる駆動状態または停止状態でも良い)、ドライヤから、プラスイオンのみを含んだ風が吐出されるようになっている。
【0058】
また、ユーザの操作によって、イオン発生器207が駆動され、ファン206が駆動され、かつ、マイナスイオン収容室281の開口のみが開かれた状態になると(ヒータは、いかなる駆動状態または停止状態でも良い)、ドライヤから、マイナスイオンのみを含んだ風が吐出されるようになっている。
【0059】
また、ユーザの操作によって、イオン発生器207が駆動され、ファン206が駆動され、かつ、プラスイオン収容室280およびマイナスイオン収容室281の両方の開口が開かれた状態になると(ヒータは、いかなる駆動状態または停止状態でも良い)、ドライヤから、プラスイオンおよびマイナスイオンを含んだ風が吐出されるようになっている。
【0060】
図8は、プラスイオンを単独で吐出でき、かつ、マイナスイオンを単独で吐出でき、かつ、プラスイオンおよびマイナスイオンを同時に吐出できる第3の変形例の機構を示す模式概念図である。
【0061】
第3の変形例では、イオン発生器(イオン発生素子)307は、プラスイオン発生部350と、マイナスイオン発生部360とを有し、プラスイオン発生部350と、マイナスイオン発生部360とは、必ず同時に駆動されるようになっている。なお、ここでいう同時とは全く同時にイオン発生部50,60を駆動させるだけではなく、例えば交流の一周期のプラス周期の時にイオン発生部50が駆動され、マイナス周期の時にイオン発生部60が駆動されるような場合も本特許でいう同時に駆動する状態に含まれる。各イオン発生部350,360の夫々は、上記実施形態と同様に、放電を行う針電極と、円形の誘導電極とを有し、誘導電極は、針電極を取り囲むように配置されている。
【0062】
また、プラスイオン発生部350の風下側にプラスイオン発生部から発生したプラスイオンを収容すると共に、風下側に空気流出口を有する一方、風上側に空気流入口を有する仕切壁等からなるプラスイオン収容室380と、そのプラスイオン収容室380のプラスイオン発生部350よりも風下側に配置された第1送風装置としての第1ファン390とを有する。
【0063】
また、マイナスイオン発生部360の風下側にマイナスイオン発生部360から発生したマイナスイオンを収容すると共に、風下側に空気流出口を有する一方、風上側に空気流出口を有する仕切壁等からなるマイナスイオン収容室381と、そのマイナスイオン収容室381のマイナスイオン発生部360よりも風下側に配置された第2送風装置としての第2ファン391とを有する。
【0064】
この第3の変形例では、ユーザの操作部を介した操作によって、マイクロコンピュータが、第1ファン390および第2ファン391を互いに独立に駆動させることができるようになっている。
【0065】
この第3の変形例では、ユーザの操作によって、イオン発生器307が駆動され、第1ファン390のみが駆動されると(ヒータは、いかなる駆動状態または停止状態でも良い)、発生したマイナスイオンは、吐出口の方に送られない一方、発生したプラスイオンが、吐出口の方に送られて、ドライヤから、プラスイオンのみを含んだ風が吐出されるようになっている。
【0066】
また、ユーザの操作によって、イオン発生器307が駆動され、第2ファン391のみが駆動されると(ヒータは、いかなる駆動状態または停止状態でも良い)、発生したプラスイオンは、吐出口の方に送られない一方、発生したマイナスイオンが、吐出口の方に送られて、ドライヤから、マイナスイオンのみを含んだ風が吐出されるようになっている。
【0067】
また、ユーザの操作によって、イオン発生器307が駆動され、第1および第2ファン390,391が駆動されると(ヒータは、いかなる駆動状態または停止状態でも良い)、プラスイオン発生部350で発生したプラスイオンが、吐出口の方に送られると共に、マイナスイオン発生部360で発生したマイナスイオンが、吐出口の方に送られて、ドライヤから、プラスイオンおよびマイナスイオンを含んだ風が吐出されるようになっている。
【0068】
図9は、プラスイオンを単独で吐出でき、かつ、マイナスイオンを単独で吐出でき、かつ、プラスイオンおよびマイナスイオンを同時に吐出できる第4の変形例の機構を示す模式概念図である。
【0069】
第4の変形例では、イオン発生器407は、プラスイオン発生部450と、マイナスイオン発生部460とを有し、プラスイオン発生部450と、マイナスイオン発生部460とは、必ず同時に駆動されるようになっている。なお、ここでいう同時とは全く同時にイオン発生部50,60を駆動させるだけではなく、例えば交流の一周期のプラス周期の時にイオン発生部50が駆動され、マイナス周期の時にイオン発生部60が駆動されるような場合も本特許でいう同時に駆動する状態に含まれる。各イオン発生部450,460の夫々は、上記実施形態と同様に、放電を行う針電極と、円形の誘導電極とを有し、誘導電極は、針電極を取り囲むように配置されている。
【0070】
また、プラスイオン発生部450の風上側から風下側にかけて、プラスイオン発生部450から発生したプラスイオンを収容すると共に、風下側に空気流出口を有する一方、風上側に空気流入口を有する仕切壁等からなるプラスイオン収容室480と、そのプラスイオン収容室480のプラスイオン発生部450よりも風上側に配置された第1送風装置としての第1ファン490とを有する。
【0071】
また、マイナスイオン発生部460の風上側から風下側にかけて、マイナスイオン発生部460から発生したマイナスイオンを収容すると共に、風下側に空気流出口を有する一方、風上側に空気流出口を有する仕切壁等からなるマイナスイオン収容室481と、そのマイナスイオン収容室481のマイナスイオン発生部よりも風上側に配置された第2送風装置としての第2ファン491とを有する。
【0072】
この第4の変形例では、ユーザの操作部を介した操作によって、マイクロコンピュータが、第1ファン490と、第2ファン491とを互いに独立に駆動させることができるようになっている。
【0073】
この第4の変形例では、ユーザの操作によって、イオン発生器407が駆動され、第1ファン490のみが駆動されると(ヒータは、いかなる駆動状態または停止状態でも良い)、マイナスイオン発生部460で発生したマイナスイオンは、吐出口の方に送られない一方、プラスイオン発生部450発生したプラスイオンが、吐出口の方に送られて、ドライヤから、プラスイオンのみを含んだ風が吐出されるようになっている。
【0074】
また、ユーザの操作によって、イオン発生器407が駆動され、第2ファン491のみが駆動されると(ヒータは、いかなる駆動状態または停止状態でも良い)、プラスイオン発生部450で発生したプラスイオンは、吐出口の方に送られない一方、マイナスイオン発生部460で発生したマイナスイオンが、吐出口の方に送られて、ドライヤから、マイナスイオンのみを含んだ風が吐出されるようになっている。
【0075】
また、ユーザの操作によって、イオン発生器407が駆動され、第1および第2ファン490,491の両方が駆動されると(ヒータは、いかなる駆動状態または停止状態でも良い)、プラスイオン発生部450で発生したプラスイオンが、吐出口の方に送られると共に、マイナスイオン発生部460で発生したマイナスイオンが、吐出口の方に送られて、ドライヤから、プラスイオンおよびマイナスイオンの両方を含んだ風が吐出されるようになっている。
【0076】
図10は、変形例のイオン発生器を示す模式図である。
【0077】
この変形例では、ファン563よりもファン563により生成される風の流れの下流にイオン発生器(イオン発生素子)507が存在している。図10に示すように、イオン発生器507のプラスイオン発生部550は、プラスイオンを放出する針電極551と、針電極551の上流側に位置すると共に、マイナスに帯電が可能な電極552とを有している。そして、電極552がマイナスに帯電すれば、図11に示すように、針電極551から放出されるプラスイオンと、電極552のマイナス電荷(または、電極552が帯びているマイナス電荷)とが、中和されるようになっている。また、同様に、イオン発生器507のマイナスイオン発生部560は、マイナスイオンを放出する針電極561と、針電極561の上流側に位置すると共に、プラスに帯電が可能な電極562とを有している。そして、電極562がプラスに帯電すれば、針電極5561から放出されるマイナスイオンと、電極562のプラス電荷が、中和されるようになっている。図10の変形例では、針電極551,561の上流側に位置する電極552,562に電荷を帯びさせることにより、放出しないイオンを適宜中和させるようにして、プラスイオンおよびマイナスイオンの少なくとも一方を選択的に放出するようになっている。
【0078】
図12は、変形例のイオン発生器を示す模式図である。
【0079】
この変形例では、ファン663よりもファン663により生成される風の流れの下流にイオン発生器(イオン発生素子)617が存在している。図12に示すように、イオン発生器617のプラスイオン発生部660は、プラスイオンを放出する針電極661と、針電極661の下流側に位置すると共に、マイナスに帯電が可能な穴が空いた電極662とを有している。そして、電極662にマイナスに帯電すれば、針電極661から放出されるプラスイオンと、マイナスに帯電している電極662とが、中和されるようになっている。また、同様に、イオン発生器617のマイナスイオン発生部670は、マイナスイオンを放出する針電極671と、針電極671の上流側に位置すると共に、プラスに帯電が可能な穴が空いた電極672とを有している。そして、電極672にプラスに帯電すれば、針電極671から放出されるマイナスイオンと、プラスに帯電している電極672とが、中和されるようになっている。図12の変形例では、針電極661,671の上流側に位置する電極662,672に電荷を帯電させることにより、放出しないイオンを適宜中和させるようにして、プラスイオンおよびマイナスイオンの少なくとも一方を選択的に放出するようになっている。
【0080】
図13は、変形例のイオン発生器を示す模式図である。
【0081】
この変形例では、ファン805よりもファン805により生成される風の流れの下流にイオン発生器807が存在している。図13に示すように、このイオン発生素子807はイオン発生素子811と、イオン発生素子811よりも上記風の流れの下流に位置していると共に、穴の空いた金網状の電極880とを有している。この変形例では、例えば、吐出口付近等に位置する電極880をプラスもしくはマイナスに帯電させることで、一方のイオンを中和して、他方のイオンのみを吐出するか、または、電極880に電荷を帯電させないことで、両方のイオンを吐出するようになっている。
【0082】
尚、上記実施形態のドライヤでは、プラスイオンと、マイナスイオンとを夫々単独で吐出できたが、この発明では、プラスイオン発生部は、単位時間あたりに発生するプラスイオンの数を、変動させることができない構成であっても、単位時間あたりに発生するプラスイオンの数を、適宜調整できる構成であっても、どちらでも良い。例えば、単位時間あたりに発生するプラスイオンの数を適宜調整できる構成は、電極間に印加する電圧の実効値を変動する構成や、開閉装置が、開口の塞ぐ割合を変動する構成(例えば、開口の全てを覆うことができると共に、開口の50%を覆うことができる構成(シャッタをスライドさせる構成で可能))等で実現できる。また、同様に、マイナスイオン発生部は、単位時間あたりに発生するマイナスイオンの数を、変動させることができない構成であっても、単位時間あたりに発生するマイナスイオンの数を、適宜調整できる構成であっても、どちらでも良い。また、この発明では、吐出可能なプラスイオンの単位時間あたりの数と、吐出可能なマイナスイオンの単位時間あたりの数とを、同一にしても良く、または、異なるようにしても良い。
【0083】
図14は、変形例のドライヤの機構を説明する図であり、プラスイオンおよびマイナスイオンを同時に発生させるイオン発生器を使用した場合に、プラスイオンと、マイナスイオンとを分離させて、排出する機構の一例を説明する図である。
【0084】
図14に示すように、このドライヤは、イオン発生器607と、電場印加装置620と、正負イオン仕切り部630と、図示しない送風装置とを備える。上記電場印加装置620は、送風装置によって生成される風の流れの方向に垂直な方向に電場を印加するようになっている。また、上記電場印加装置620は、イオン発生器607よりも上記風の流れの風下に位置している。
【0085】
このドライヤは、上記イオン発生器607で同時に発生するプラスイオンおよびマイナスイオンを、送風装置によって生成される風とともに、風下の方に送って、電場印加領域を通過させるようになっている。このようにして、電場印加領域を通過するマイナスイオン640を、矢印Aで示すように高電位側に進行させて、高電位側に振りわける一方、電場印加領域を通過するプラスイオン650を、矢印Bで示すように低電位側に進行させて、低電位側に振りわける。このようにして、仕切り部630を境にして、プラスイオン650と、マイナスイオン640とを分離するようにする。後、既存のシャッタ技術等を使用して、プラスイオン650と、マイナスイオン640とのうちの一方のみを、筺体から容易に排出させることができる。
【0086】
尚、このドライヤは、プラスイオン650と、マイナスイオン640とを同時に排出させたい時には、ユーザの操作部を介した信号を受けたマイクロコンピュータによって、電場印加装置607を停止させるようにすることによって、プラスイオン650と、マイナスイオン640と分離させずに同時に排出させることができる。
【0087】
また、イオンの移動速度である風速は、電子線の速度と比較して、格段に低いので、電場印加装置620で印加される電場の強さを適宜調整することによって、プラスイオン650およびマイナスイオン640の進行方向を変えることができて、プラスイオン650と、マイナスイオン640とを分離することができる。
【0088】
(事務所ご担当者様:意図を勘案して修正しています。これであっているでしょうか?)
また、上記実施形態では、プラスイオン発生部50,150,250,350,450,550と、マイナスイオン発生部60,160,260,360,460,560とを、夫々単独で駆動、または、両方同時に駆動することにより、プラスイオン排出モードと、マイナスイオン排出モードと、両イオン排出モードとが実現できるようにした。しかしながら、この発明では、プラスイオン発生部と、マイナスイオン発生部と、両イオンを同時に発生させる両イオン発生部という3つのイオン発生部を有する構成であっても良い。そして、図15、すなわち、変形例の電力供給装置の構成を示す模式図に示すように、商用電源から供給される電圧を、昇圧回路700で昇圧した後、スイッチング回路710で、マイナスイオン発生部用ドライバ720に供給するか、または、プラスイオン発生部用電流ドライバ730に供給するか、または、両イオン発生部用電流ドライバ740に供給するようになっていても良い。そして、各電流ドライバから、プラスイオン発生部、マイナスイオン発生部または両イオン発生部に電流を供給して、プラスイオン発生部、マイナスイオン発生部または両イオン発生部を互いに独立に駆動するようになっていても良い。
【0089】
尚、上記実施形態および上記説明した複数の変形例で説明した全ての発明特定事項のうちの二以上の発明特定事項を組み合わせて、新たな本発明の実施形態を作成できることは、言うまでもない。
【0090】
また、上記実施形態および変形例では、ドライヤを例に、本発明についての説明を行ったが、この発明のヘアケア装置が、ドライヤに限らないのは、言うまでもない。例えば、この発明は、ヘアアイロンやロールブラシであっても良く、また、髪のケアに使用できる装置であれば、如何なる装置であっても良い。
【符号の説明】
【0091】
1 筺体
5 ヒータ
6,106,206,563,663,805 ファン
7,107,207,307,407,607,617,807 イオン発生器
17 操作部
50,150,250,350,450,550 プラスイオン発生部
51 プラスイオン発生部の針電極
52 プラスイオン発生部の誘導電極
60,160,260,360,460,560 マイナスイオン発生部
61 マイナスイオン発生部の針電極
62 マイナスイオン発生部の誘導電極
180,280,380,480 プラスイオン収容室
181,281,381,481 マイナスイオン収容室
190,290 第1開閉装置
191,291 第2開閉装置
390,490 第1ファン
391,491 第2ファン
640 マイナスイオン
650 プラスイオン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筺体と、
上記筺体内に配置されたヒータと、
上記筺体内に配置されると共に、プラスイオンと、マイナスイオンとを生成可能なイオン発生器と、
上記筺体内からプラスイオンのみが排出されるプラスイオン排出モードと、上記筺体内から上記マイナスイオンのみが排出されるマイナスイオン排出モードと、上記筺体内から、上記プラスイオンと、上記マイナスイオンとが同時に排出される両イオン排出モードとを選択可能なイオンモード選択部と
を備えることを特徴とするヘアケア装置。
【請求項2】
請求項1に記載のヘアケア装置において、
上記イオン発生器は、
開口を有するプラスイオン発生室と、
開口を有するマイナスイオン発生室と、
上記プラスイオン発生室内にプラスイオンを発生するプラスイオン発生部と、
上記マイナスイオン発生室内にマイナスイオンを発生するマイナスイオン発生部と、
上記プラスイオン発生室の開口を開閉する第1開閉装置と、
上記マイナスイオン発生室の開口を開閉する第2開閉装置と
を有していることを特徴とするヘアケア装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−111225(P2013−111225A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−259900(P2011−259900)
【出願日】平成23年11月29日(2011.11.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】