説明

ヘアトリートメントセット及び毛髪化粧料セット

【課題】
シャンプー/トリートメントを繰り返しても、十分に柔軟で滑らかな毛髪に仕上げることができるヘアトリートメント剤を提供することを目的とする。
【解決手段】トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル0.05〜5.0重量%及びジカプリン酸ネオペンチルグリコール0.05〜5.0重量%を含有するヘアトリートメントI剤と、ジカプリリルエーテル0.01〜3.0重量%及びオレイン酸フィトステリル0.01〜3.0重量%を含有するヘアトリートメントII剤とから少なくとも成り、且つヘアトリートメントII剤が洗い流さないタイプのものであることを特徴とするヘアトリートメントセット。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、I剤とII剤とから少なくとも成るヘアトリートメントセット、並びにシャンプー剤と前記ヘアトリートメントセットとから少なくとも成る毛髪化粧料セットに関する。
【背景技術】
【0002】
通常、シャンプーした後は、柔軟で滑らかな髪に仕上げる等のため、トリートメントを行う。
しかし、従来のヘアトリートメント剤(非特許文献1等)を用いた場合、シャンプー/トリートメントを何度も繰り返していくうち、次第に毛髪に硬さやゴワツキが生じ、その結果、十分に柔軟で滑らかな毛髪に仕上がらない、といった問題があった。
【非特許文献1】「新化粧品学」、1版3刷、発行者 南山堂、第436頁〜第439頁。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願発明は、上記事情に鑑み、シャンプー/トリートメントを繰り返しても、十分に柔軟で滑らかな毛髪に仕上げることができるヘアトリートメント剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するため、本願発明者が鋭意、検討した結果、下記本願発明を成すに到った。
【0005】
即ち、本願第1発明は、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル0.05〜5.0重量%及びジカプリン酸ネオペンチルグリコール0.05〜5.0重量%を含有するヘアトリートメントI剤と、ジカプリリルエーテル0.01〜3.0重量%及びオレイン酸フィトステリル0.01〜3.0重量%を含有するヘアトリートメントII剤とから少なくとも成り、且つヘアトリートメントII剤が洗い流さないタイプのものであることを特徴とするヘアトリートメントセットを提供する。
【0006】
本願第2発明は、ヘアトリートメントI剤が更に、カチオン界面活性剤、多価アルコール、並びに下記油性成分の、少なくとも一種以上(全種を含む。)を含有し、ヘアトリートメントII剤が更に、増粘剤、植物油、界面活性剤、及び多価アルコールの、少なくとも一種以上(全種を含む。)を含有することを特徴とする本願第1発明のヘアトリートメントセットを提供する。
【0007】
油性成分:高級アルコール、エステル類(トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル及びジ カプリン酸ネオペンチルグリコールを除く)、シリコーン類、植物油、及び 炭化水素から成る郡より選択される少なくとも一種以上(全種を含む。)。
【0008】
本願第3発明は、カチオン化高分子0.01〜1.0重量%、両性界面活性剤1.0〜15重量%、及びアニオン界面活性剤1.0〜30重量%を含有するシャンプー剤と、本願第1発明又は第2発明のヘアトリートメントセットから少なくとも成ることを特徴とする毛髪化粧料セットを提供する。
【0009】
本願第4発明は、シャンプー剤が更にカチオン化トレハロースを含有することを特徴とする本願第3発明の毛髪化粧料セットを提供する。
【発明の効果】
【0010】
本願発明のヘアトリートメントセット、就中、これを用いた毛髪化粧料セットを用いれば、シャンプー/トリートメントを繰り返した場合でも、十分に柔軟且つ滑らかな毛髪に仕上げることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本願発明を、最良の実施形態により詳述する。
本願発明に係るヘアトリートメントセットは、ヘアトリートメントI剤と、ヘアトリートメントII剤とから少なくとも成る。
【0012】
ヘアトリートメントI剤には、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル及びジカプリン酸ネオペンチルグリコールを、少なくとも含有する。
【0013】
ヘアトリートメントI剤には、更に添加剤として、カチオン界面活性剤、多価アルコール、並びに下記油性成分の、少なくとも一種以上(全種を含む。)を含有するのが好ましい。
【0014】
油性成分:高級アルコール、エステル類(トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル及びジ カプリン酸ネオペンチルグリコールを除く)、シリコーン類、植物油、及び 炭化水素から成る郡より選択される少なくとも一種以上(全種を含む。)。
【0015】
ヘアトリートメントI剤において、添加剤のカチオン界面活性剤としては、(C12〜22)アルキルトリ(C1〜4)アルキルアンモニウム塩[塩化(若しくは臭化)ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化(若しくは臭化)セチルトリメチルアンモニウム、塩化(若しくは臭化)ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化(若しくは臭化)ベヘニルトリメチルアンモニウム等]、ジ(C12〜18)アルキルジ(C1〜4)アルキルアンモニウム塩[塩化ジステアリルジメチルアンモニウム等]、アミド結合を有する四級アンモニウム塩[エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミドプロピルエチルジメチルアンモニウム等]、水酸基を有する四級アンモニウム塩[ジナタネ種子油脂肪酸エチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート等]が挙げられ、これらの一種以上含有してよい。
【0016】
ヘアトリートメントI剤において、添加剤の多価アルコールとしては、2〜7価のC3〜12アルコール[プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、エトキシジグリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、(カチオン化)トレハロース、ソルビトール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等]が挙げられ、これらの一種以上含有してよい。
【0017】
ヘアトリートメントI剤において、添加剤の油性成分の高級アルコールとしては、C12〜22アルコール[ラウリルアルコール、セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等]が挙げられ、これらの一種以上含有してよい。
【0018】
ヘアトリートメントI剤において、添加剤の油性成分のエステル類としては、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル及びジカプリン酸ネオペンチルグリコールを除く、C8〜22脂肪酸のC2〜22アルコールエステル[ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、ラノリン脂肪酸オクチルドデシル等]が挙げられ、これらの一種以上含有してよい。
【0019】
ヘアトリートメントI剤において、添加剤の油性成分のシリコーン類としては、鎖状若しくは環状の非変性若しくは変性シリコーン[ジメチルポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、アモジメチコン、アミノプロピルジメチコン、アミノエチルアミノプロピルメチコン/ジメチコン共重合体、ジメチルシロキサン/メチル(アミノプロピル)シロキサン共重合体、架橋型シリコーン(ジメチコンクロスポリマー、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー等)]が挙げられ、これらの一種以上含有してよい。
【0020】
ヘアトリートメントI剤において、添加剤の油性成分の植物油としては、水添パーム油、水添ダイズ油、水添ナタネ油、アボカド油、マカデミアナッツ油、ヤシ油、アロエベラ葉エキス等が挙げられ、これらの一種以上含有してよい。
【0021】
ヘアトリートメントI剤において、添加剤の油性成分の炭化水素としては、(軽質イソ)パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン類、セレシン、(合成)スクワラン、(部分水素添加)スクワレン、合成炭化水素ワックス、オゾケライト、プリスタン等が挙げられ、これらの一種以上含有してよい。
【0022】
ヘアトリートメントI剤の組成において、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリルは0.05〜5.0(好ましくは0.5〜3.0)重量%、及びジカプリン酸ネオペンチルグリコールは0.05〜5.0(好ましくは0.5〜3.0)重量%、含有される。また、これらの合量は、0.1(特に0.5)重量%以上が好ましい。
【0023】
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル又はジカプリン酸ネオペンチルグリコールが少な過ぎると、毛髪の柔軟性及び滑らかさに悪影響を及ぼすことがあり、逆に、多過ぎると、毛髪に強いべたつきや、硬さ、ごわつきが生じてくることがある。
【0024】
ヘアトリートメントII剤には、ジカプリリルエーテル及びオレイン酸フィトステリルを、少なくとも含有する。
【0025】
ヘアトリートメントII剤には、更に添加剤として、増粘剤、植物油、界面活性剤、及び多価アルコールの、少なくとも一種以上(全種を含む。)を含有するのが好ましい。
【0026】
ヘアトリートメントII剤において、添加剤の増粘剤としては、ガム質[キサンタンガム、カラギーナン、グアーガム等]、水溶性高分子[ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム等]、カチオン化高分子[カチオン化(ヒドロキシエチル)セルロース、カチオン化グアーガム、カチオン化デンプン等]が挙げられ、これらの一種以上含有してよい。
【0027】
ヘアトリートメントII剤において、添加剤の植物油及び多価アルコールとしては、ヘアトリートメントI剤において、それぞれ例示したものが挙げられる。
【0028】
ヘアトリートメントII剤において、添加剤の界面活性剤としては、ノニオン界面活性剤及び/又はアニオン界面活性剤が挙げられる。ノニオン界面活性剤としては、POEアルキルエーテル類[POEセチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEラウリルエーテル、POEイソステアリルエーテル、POEオクチルドデシルエーテル等]、POE・POPアルキルエーテル類[POE・POPセチルエーテル、POE・POPデシルテトラデシルエーテル、POE・POPブチルエーテル等]、ポリ)グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、POE(硬化)ヒマシ油、ショ糖脂肪酸エステルが挙げられ、これらの一種以上含有してよい。
【0029】
アニオン界面活性剤としては、硫酸エステル塩(ラウリル硫酸ナトリウム、POEラウリル硫酸ナトリウム等)、オレフィンスルホン酸塩(テトラデセンスルホン酸ナトリウム等)、高級脂肪酸とアミノ酸の縮合物(ラウロイル加水分解シルクナトリウム、ラウロイルシルクアミノ酸カリウム、ヤシ油脂肪酸サルコシンナトリウム等)が挙げられ、これらの一種以上含有してよい。
【0030】
ヘアトリートメントII剤の組成において、ジカプリリルエーテルは0.01〜3.0(好ましくは0.05〜1.0)重量%、及びオレイン酸フィトステリルは0.01〜3.0(好ましくは0.05〜1.0)重量%、含有される。また、これらの合量は、0.02〜3(特に0.1〜1)重量%が好ましい。
【0031】
ジカプリリルエーテル又はオレイン酸フィトステリルが少な過ぎると、毛髪の柔軟性又は仕上がりの纏まりに悪影響を及ぼすことがあり、逆に、多過ぎると、毛髪に硬さ、ごわつきが生じてくることがある。
【0032】
ヘアトリートメントII剤は、塗布後洗い流さない(濯ぎ落とさない)、所謂、「付けっ放し」タイプのものである。
【0033】
本願発明に係る毛髪化粧料セットは、シャンプー剤と、上記ヘアトリートメントセットから少なくとも成る。
【0034】
シャンプー剤には、カチオン化高分子、両性界面活性剤、及びアニオン界面活性剤を、少なくとも含有する。
【0035】
シャンプー剤において、カチオン化高分子及びアニオン界面活性剤としては、ヘアトリートメントII剤において、それぞれ例示したものが挙げられる。
【0036】
シャンプー剤において、両性界面活性剤としては、カルボン酸型のもの(ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリル酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等)が挙げられ、これらの一種以上含有してよい。
【0037】
シャンプー剤には、更にカチオン化トレハロースを含有することができる。カチオン化トレハロースを含有することにより、シャンプー濯ぎ時の毛髪、及び濯ぎ後のタオルドライ時の毛髪に柔軟感を付与することができる。
【0038】
シャンプー剤には、更に添加剤として、多価アルコール(ヘアトリートメントI剤において例示したもの等)、及びノニオン界面活性剤(ヘアトリートメントII剤において例示したもの等)を含有してよい。
【0039】
シャンプー剤の組成において、カチオン化高分子は0.01〜1.0(好ましくは0.1〜0.6)重量%、両性界面活性剤は1.0〜15.0(好ましくは2.0〜10.0)重量%、及びアニオン界面活性剤は1.0〜30.0(好ましくは2.0〜20.0)重量%、含有される。また、カチオン化トレハロースは、0.01〜0.5(特に0.05〜0.3)重量%が好ましい。
【0040】
カチオン化高分子が少な過ぎると、すすぎ時にキシミが生じ感触が損なわれることがある。逆に、多過ぎると、毛髪が硬くごわつくようになることがある。
【0041】
両性界面活性剤が少な過ぎると、柔軟感が得られず、硬さが生じることがある。逆に、多過ぎると、ベタツキが生じ感触を損なうことがある。
【0042】
アニオン界面活性剤が少な過ぎると、十分な洗浄性が得られず、シャンプーとしての性能が得られない。逆に、多過ぎると、洗浄性が強くなりすぎて、皮膚に刺激を与える恐れが出てくる。
【0043】
カチオン化トレハロースが多過ぎると、毛髪に硬さが生じることが有る。
【実施例】
【0044】
<ヘアトリートメントI剤及びII剤、並びにシャンプー剤の調製>
表1〜3に示す配合組成に従って、それぞれヘアトリートメントI剤(調製例I、並びに比較調製例Ia及びIb)、ヘアトリートメントII剤(調製例II、並びに比較調製例IIa及びIIb)、並びにシャンプー剤(調製シャンプー1及び2、並びに比較調製シャンプー1〜3)を調製した。
【0045】
【表1】

【0046】
【表2】

【0047】
【表3】

【0048】
<性能評価試験>
・試験No.1〜3、及び試験No.8〜11
毛髪をシャンプーした後、水で洗い流した。次いで、ヘアトリートメントI剤を毛髪に塗布後、水で濯ぎ、タオルで軽く拭いた。最後に、ヘアトリートメントII剤を塗布した。これらの一連の処理を1サイクルとして、計7サイクル行った。
【0049】
・試験No.4,5,及び7
毛髪をシャンプーした後、水で洗い流した。次いで、ヘアトリートメント剤を毛髪に塗布後、水で濯ぎ、タオルで軽く拭いた。これらの一連の処理を1サイクルとして、計7サイクル行った。
なお、試験No.7においては、調製例Iと調製例IIを混合し、単剤化したものをヘアトリートメント剤として使用した。
【0050】
・試験No.6
毛髪をシャンプーした後、水で濯ぎ、タオルで軽く拭いた。その後、ヘアトリートメントII剤を塗布した。これらの一連の処理を1サイクルとして、計7サイクル行った。
【0051】
上記のようにして得られた7サイクル処理後の各毛髪について、柔軟性及び滑らかさを官能評価した。評価結果を表4及び5に示す。
【0052】
表中、「柔軟性」の欄において、「◎」は「非常に柔らかく、硬さが感じられない」、「○」は「僅かに硬さが感じられる」、及び「×」は「ごわつき感があり、柔らかさが感じられない」を、それぞれ表す。
【0053】
表中、「滑らかさ」の欄において、「◎」は「非常に滑りがよく、滑らかさに優れている」、「○」は「毛先部分に硬さが生じ、パサツキ感が感じられる」、及び「×」は「滑りが悪く、全体的にパサツキが感じられる」を、それぞれ表す。
【0054】
【表4】

【0055】
1)配合成分:トリインステアリン酸PEG−160ソルビタン、コカミドプロピルベタ イン、(C12,13)パレス−3硫酸Na、PEG−3ヤシ脂肪酸アミ ドMEA硫酸Na、ラウロイルグルタミン酸TEA、オレフィン(C14 −16)スルホン酸Na、リノールアミドプロピルPGジモニウムクロリ ドリン酸、PCA−Na、グリチルリチン酸2K、グリセリン、ポリクオ タニウム−10、PG、コカミドMEA、クエン酸、クエン酸Na、塩化 Na、EDTA−2Na、安息香酸Na、フェノキシエタノール、メチル パラベン、ブチルパラベン、香料、水。
【0056】
2)配合成分:ミリスチン酸ポリグリセリル−10、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、 トコフェロール、セテアリルアルコール、ジメチコン、ベヘントリモニウ ムクロリド、グリコシルトレハロース、ワサビノキ種子油、加水分解水添 デンプン、ジステアリルジモニウムクロリド、PCAジメチコン、アミノ プロピルジメチコン、ジメチコノール、脂肪酸(C14−28)、分岐脂 肪酸(C14−28)、リンゴ酸、ポリクオタニウム−64、ヒドロキシ エチルウレア、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解ケラチン(羊毛 )、ラウラミノプロピオン酸Na、セラミド2、グリセリン、BG、コレ ステロール、カタラーゼ、ベタイン、塩化Na、クエン酸、エチドロン酸 、イソプロパノール、フェノキシエタノール、メチルパラベン、プロピル パラベン、香料、水。
【0057】
【表5】

【0058】
・シャンプー剤の評価試験
ウィッグを用い、シャンプー剤(調製シャンプー1及び2、並びに比較調製シャンプー1〜3)の評価試験を行った。即ち、毛髪をシャンプー剤にて洗浄後、濯ぎ及びタオルドライした。そして、濯ぎ時の毛髪及びタオルドライ時の毛髪について、風合いを官能評価した。評価結果を表3に示す。
表中、「濯ぎ時」の欄において、「○」は「柔軟感があり、濯ぎ易い」、「△」は「多少硬さが感じられる」、及び「×」は「硬さがあり、引っ掛かりがある」を、それぞれ表す。
表中、「タオルドライ時」の欄において、「○」は「柔軟感があり、ほとんど絡まない」、「△」は「多少硬さ、絡まりがある」、及び「×」は「硬く、ごわつきが有り、毛髪が絡まる」を、それぞれ表す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル0.05〜5.0重量%及びジカプリン酸ネオペンチルグリコール0.05〜5.0重量%を含有するヘアトリートメントI剤と、ジカプリリルエーテル0.01〜3.0重量%及びオレイン酸フィトステリル0.01〜3.0重量%を含有するヘアトリートメントII剤とから少なくとも成り、且つヘアトリートメントII剤が洗い流さないタイプのものであることを特徴とするヘアトリートメントセット。
【請求項2】
ヘアトリートメントI剤が更に、カチオン界面活性剤、多価アルコール、並びに下記油性成分の、少なくとも一種以上(全種を含む。)を含有し、ヘアトリートメントII剤が更に、増粘剤、植物油、界面活性剤、及び多価アルコールの、少なくとも一種以上(全種を含む。)を含有することを特徴とする請求項1記載のヘアトリートメントセット。
油性成分:高級アルコール、エステル類(トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル及びジ カプリン酸ネオペンチルグリコールを除く)、シリコーン類、植物油、及び 炭化水素から成る郡より選択される少なくとも一種以上(全種を含む。)。
【請求項3】
カチオン化高分子0.01〜1.0重量%、両性界面活性剤1.0〜15.0重量%、及びアニオン界面活性剤1.0〜30.0重量%を含有するシャンプー剤と、請求項1又は2に記載のヘアトリートメントセットから少なくとも成ることを特徴とする毛髪化粧料セット。
【請求項4】
シャンプー剤が、更にカチオン化トレハロースを含有することを特徴とする請求項3記載の毛髪化粧料セット。

【公開番号】特開2009−286774(P2009−286774A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−273585(P2008−273585)
【出願日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【出願人】(591028980)山栄化学株式会社 (45)
【Fターム(参考)】