説明

ヘアードライヤ

【課題】タンク内の水が腐敗し難く、タンクや加湿手段の保守を容易に行うことができる加湿機能を備えたヘアードライヤを提供すること。
【解決手段】加湿手段を備えているヘアードライヤにおいて、加湿手段は、櫛型アタッチメント16に内に着脱自在に形成された水を保有する保水部材17bを収納した保水ユニット17からなり、保水ユニット17は、抗菌剤の収納室17cと、水タンク17aと、水タンク17aから水が供給される保水部材17bの収容室とを備え、抗菌剤の収納室17cと水タンク17aとの間で水が流通できるようになされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、加湿機能を備えたヘアードライヤに関し、詳しくは、タンク内の水が腐敗し難く、タンクや加湿手段の保守を容易に行うことができる加湿機能を備えたヘアードライヤに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ヘアードライヤ、ヘアーブロッサ、あるいはハンドドライヤなどと呼ばれるヘアードライヤ類(以下まとめて「へアードライヤ」という)が知られている。このうち、カール機能を重視した、いわゆるカールドライヤにおいては、送風路内に保水部材を備えることにより、カールドライヤ本体の風の吐出し口から吐出される加湿した風によって毛髪の乾燥を防ぎ、快適なセットを行えるようにしたものがある。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、上流端及び下流端に吸込口及び吹出口が開口する風洞と、その風洞内に配置されるファン及びヒータと、前記風洞内に配置され、風洞内を流れる風を加湿する加湿手段とを備える温風発生ユニットを有する髪ケア装置であって、その加湿手段は前記ヒータの下流端よりも上流側に設けられ、水を保水する保水部材で構成され、保水部材としての加湿手段に対して、貯留した水を供給可能な水タンクを備えた髪ケア装置が開示されている。
【0004】
また、下記特許文献2には、空気吸込口から空気吹出口に至る送風路が形成され、送風路内に設置され空気吸込口から吸込んだ空気を空気吹出口から吹出すファンと、送風路内の送風を加湿する加湿ユニットとを備えた髪ケア装置(ヘアードライヤ)であって、加湿ユニットは、水タンクと、筒状部と、筒状部の内周面及び外周面の少なくともいずれか一方に設けられる加湿部と、を有する筒状加湿体を複数備えるとともに当該加湿部に液体を供給する液体供給部を備えたものが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−106366号公報
【特許文献2】特開2009−136548号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1に開示されているヘアードライヤは、水タンクを備え保水部材に水を供給しているために、水を補給する頻度を低減させることができ、また、水タンクが無い構造に比較して長時間に亘って加湿性能を発揮できるという効果を奏する。更に、上記特許文献2に開示されているヘアードライヤでは、複数の筒状加湿体は送風路の内周に沿って環状に配列されており、この筒状加湿体に水タンクを備える液体供給部が連結されているため、加湿部の空気との接触面積が大きく確保できるため加湿性能を高め易くなるという効果を奏する。
【0007】
しかしながら、上記特許文献1及び2に開示されているヘアードライヤにおいても、加湿のための水が長期間放置されると水が腐敗し、次の使用の際に異臭を発生することがあった。すなわち、これらのヘアードライヤでは、保水部材や筒状加湿体としてフェルト等の不織布や多孔質のセラミックス等が使用されており、水を含ませて湿った不織布や多孔質のセラミックス等に風を当てて湿気を発生させているため、腐敗した水によって織布や多孔質のセラミックス等も臭いを発生し、この臭いがへアードライヤから吹き出すために使用者に不快感を与えてしまうことがあった。
【0008】
また、上記特許文献1に開示されているヘアードライヤでは、風洞ケース内に水タンクが作り付けになっており、更にその内側にある保水部材と毛細管で連結されているため、タンクや保水部材の保守が困難であるという課題が存在している。更に、上記特許文献2に開示されているヘアードライヤは、送風路内に複数の筒状加湿部を、そして円筒状外郭の上側外面にタンクを設け、タンクと筒状加湿部とを厚肉連結部で連結し、さらに厚肉連結部の隙間に挿入された保水材により連結したものであるが、厚肉連結部による両者間の結合は固定的であるため、タンクと保水部材の保守が困難であるという課題が存在している。
【0009】
したがって、上記特許文献1及び上記特許文献2に開示されているヘアードライヤでは、長期間の不使用などによりタンク内の水が腐敗した場合においては、タンクと保水部材の保守が困難であった。
【0010】
本発明は、上述のような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであり、加湿器を備えたヘアードライヤにおいて、タンク内の水が腐敗し難く、タンクや加湿手段の保守を容易に行うことができる加湿機能を備えたヘアードライヤを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明のヘアードライヤは、後端に空気吸込口及び先端に空気吐出し口がそれぞれ開口されたドライヤ本体と、前記ドライヤ本体内に配置されたファン、前記ファンを駆動するモータ及び熱源と、前記ドライヤ本体の先端に着脱された櫛型アタッチメントと、前記ドライヤ本体内からの風を加湿する加湿手段を備えているヘアードライヤにおいて、前記加湿手段は、前記櫛型アタッチメントに内に着脱自在に形成された水を保有する保水部材を収納した保水ユニットからなり、前記保水ユニットは、抗菌剤の収納室と、水タンクと、前記水タンクから水が供給される保水部材の収容室とを備え、前記抗菌剤の収納室と前記水タンクとの間で水が流通できるようになされていることを特徴とする。
【0012】
また、請求項2の発明に係るヘアードライヤは、請求項1に記載のヘアードライヤにおいて、前記保水ユニットは、筒状に形成されたケースを備え、前記ケースは、前記抗菌剤の収納室と前記水タンクとが着脱自在に配置されていると共に、前記水タンクと前記保水部材の収容室とが着脱自在に配置されていることを特徴とする。
【0013】
また、請求項3の発明に係るヘアードライヤは、請求項1又は2に記載のヘアードライヤにおいて、前記抗菌剤は、金属、セラミック、ガラス又はプラスチックのいずれかからなるボール、ペレット、粒子又は粉末のいずれかに銀又は銀合金の皮膜を施しあるいは銀又は銀合金を練り込んだもの、銀又は銀合金粒子から選択されたものであることを特徴とする。
【0014】
請求項4の発明に係るヘアードライヤは、請求項1〜3のいずれかに記載のヘアードライヤにおいて、前記保水部材は、フェルト、スポンジ、不織布、織布、紙、多孔質のセラミック、発泡金属から選択された少なくとも1つであることを特徴とする。
【0015】
請求項5の発明に係るヘアードライヤは、請求項1〜4のいずれかに記載のヘアードライヤにおいて、前記櫛型アタッチメントは、片面ブラッシング用のものであり、背面に前記保水ユニットを収納する部屋が形成されていることを特徴とする。
【0016】
請求項6の発明に係るヘアードライヤは、請求項1〜4のいずれかに記載のヘアードライヤにおいて、前記櫛型アタッチメントはカール用のものであり、内部に前記保水ユニットを収納する部屋が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明のへアードライヤによれば、上記の構成を備えることにより、以下に述べるような優れた効果を奏する。すなわち、請求項1に記載の発明によれば、加湿手段は、着脱自在に形成された水を保有する保水部材を収納した保水ユニットからなり、更に保水ユニットは、抗菌剤の収納室と、水タンクと、水タンクから水が供給される保水部材の収容室とを備え、抗菌剤の収納室と水タンクとの間で水が流通できるようになされているので、水タンク内の水は良好に抗菌剤と接触することができるため、加湿手段を構成するタンク内の水や保水部材中の水が腐敗するのを防ぐことができる。
【0018】
また、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、保水ユニットは、筒状に形成されたケースを備え、ケースは、抗菌剤の収納室と水タンクとが着脱自在に配置されていると共に、水タンクと保水部材の収容室とが着脱自在に配置されているので、抗菌剤の交換が容易となり、また、保水部材の保守も容易となる。
【0019】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、抗菌剤は、金属、セラミック、ガラス又はプラスチックのいずれかからなるボール、ペレット、粒子又は粉末のいずれかに銀又は銀合金の皮膜を施しあるいは銀又は銀合金を練り込んだもの、銀又は銀合金粒子から選択されたものであるため、抗菌部材を経済的価格にすることができるとともに、取り扱いを容易にすることができ、しかも、交換時の詰め替えが容易となる。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれかに記載の発明の効果に加え、保水部材がフェルト、スポンジ、不織布、織布、紙、多孔質のセラミック、発泡金属から選択された少なくとも1つ部材のからなるものであるため、良好にヘアードライヤ内に水分を含有させることができるようになる。なお、保水部材をフェルトからなるものとすると、特に上記効果が良好に奏されるようになる。
【0021】
請求項5に記載の発明は、櫛型アタッチメントの背面に保水ユニットを収納する部屋が形成されているので、片面ブラッシング用のヘアードライヤにおいても、請求項1〜4のいずれかに記載の発明の効果を奏することができるようになると共に、保水ユニットの交換が容易になる。
【0022】
請求項6に記載の発明は、櫛型アタッチメントの内部に保水ユニットを収納する部屋が形成されているので、カール用のヘアードライヤにおいても、請求項1〜4のいずれかに記載の発明の効果を奏することができるようになると共に、保水ユニットの交換が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1実施形態のヘアードライヤの正面図である。
【図2】図1のヘアードライヤの櫛型アタッチメントの左側面図である。
【図3】図2の櫛型アタッチメントの上面図である。
【図4】図2の櫛型アタッチメントの正面図である。
【図5】図4の櫛型アタッチメントのA−A線における横断面図である。
【図6】図2の櫛型アタッチメントの右側面図である。
【図7】図2の櫛型アタッチメントの分解斜視図である。
【図8】本発明の第2実施形態のヘアードライヤを示す正面図である。
【図9】図8のヘアードライヤに使用される櫛型アタッチメントの正面図である。
【図10】図9の櫛型アタッチメントのB−B線における横断面図である。
【図11】図9の櫛型アタッチメントの左側面図である。
【図12】図11の櫛型アタッチメントの上面図である。
【図13】図9の櫛型アタッチメントの分解斜視図である。
【図14】図14A及び図14Bは保水ユニットの角度を変えた斜視図であり、図14Cは側面図であり、図14Dは正面図であり、図14Eは平面図である。
【図15】図15A及び図15Bは保水ユニットの変形例の角度を変えた斜視図であり、図15Cは側面図であり、図15Dは正面図であり、図15Eは平面図であり、図15Fは図15EのC−C線における縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するためのヘアードライヤとしてのカールドライヤを例示するものであって、本発明をこのカールドライヤに特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその変形例のものにも等しく適用し得るものである。
[第1実施形態]
第1実施形態のヘアードライヤとして、カールドライヤの例を図1〜図6を用いて説明する。なお、図1は本発明の第1実施形態のカールドライヤの正面図である。図2は図1のカールドライヤの本体にとりつけられる櫛型アタッチメントの左側面図である。図3は図2の櫛型アタッチメントの上面図である。図4は図2の櫛型アタッチメントの正面図である。図5は図4の櫛型アタッチメントのA−A線における横断面図である。図6は図2の櫛型アタッチメントの右側面図である。
【0025】
図1に示すカールドライヤ1は、筒型をしたカールドライヤ本体11を備えている。カールドライヤ1は、図示を省略した熱源、ファン及びファンを駆動するモータを内蔵したカールドライヤ本体11の先端の空気吐出し口12に櫛型のアタッチメント16を取り付けたものである。カールドライヤ本体11の表面には、電源のON及び通常の送風をするヘアケアモードと、強い風を送風するターボモードと、電源OFFとの切替えを行なうメインスイッチ14が設けられている。また、送風のホットとクールとを切替えるスイッチ13も設けられている。更に、櫛型アタッチメントの着脱ボタン15も備えている。
【0026】
このカールドライヤ本体11のケースは、図1に示すように、前部分11aと後部カバー11bから構成され、その先端に櫛型アタッチメント16が着脱自在に取り付けられる。ケースの前部分11a及び櫛型アタッチメント16は、ポリカーボネートや耐熱性ABS樹脂等の耐熱性プラスチックスの成型品により構成される。
【0027】
カールドライヤ本体11は、前部分11aの前部においては輪郭が前方に向けてやや先細になった略円筒形をなしており、その内部は、図示を省略したが、後述するように2つの部分からなり、カールドライヤ本体11の後端、すなわちケースの後端は吸気口であり、外気を導入するための多数の蜂の巣状の孔を備えた円形ドーム形状をなす樹脂製の後部カバー11bが取り付けられている。カールドライヤ本体11の空気吐出し口12は、風の吹き出し口となっており、そこに櫛型アタッチメント16が着脱自在に取り付けられている。
【0028】
一方、カールドライヤ本体11の後部カバー11bの中心からは、給電用の電気コード(図示省略)がカールドライヤ本体11を回転させてももつれないようにして引き出されている。
【0029】
図示を省略したが、このカールドライヤ本体11の内部には、熱風発生室が配置されている。すなわち、円筒形に形成された熱風発生室は、カールドライヤ本体11の外壁の中に絶縁外筒が配置され、熱風発生室の先端の外部へ熱風を吹き出す位置に吹き出し口グリルが取り付けられ、絶縁外筒の内部にニクロム線などの熱源が配置され、更に熱源の後方には送風室が配置され、この送風室内にはモータに連結されたファンが設けられている。この送風室内のファンにより、後部カバー11bの吸気口から取り込んだ空気を熱風発生室に送りこむ。
【0030】
モータに連結された送風室内のファンによる風は、熱風発生室の放熱板の間を前方の櫛型アタッチメント16に向かって送られる。なお、熱風発生室の先端部には、カールドライヤ本体11の先端から櫛型アタッチメント16内に突出するイオン発生のための放電装置が設けられている場合もある。
【0031】
次に、櫛型アタッチメント16について説明する。櫛型アタッチメント16は、ブラッシング用のものであり、基部16a、曲面を形成している前面基板16b、前面基板から列を成して放射状に突出する多数の櫛の歯16c、16d、前面基板16bに設けた複数の並行する溝状をなしている風の吹出し口16eを備えている。櫛の歯16cはピン状のものでもあるので以下には櫛の歯(ピン)として示すことにする。
【0032】
カールドライヤ本体11の先端に着脱自在に嵌めこまれる櫛型アタッチメント16の基部16aは、図示を省略した底面には、櫛型アタッチメント16が取り付けられるカールドライヤ本体11の先端に対応して円形の取付け部を備えている。櫛型アタッチメント16は、カールドライヤ本体11の空気吐出し口12にその基部16aが着脱可能な取り付け手段によって保持される。この取り付け手段は、この実施例では空気吐出し口に嵌め合わせてフックにより係合し固定されるようになっているが、ねじ込みなどのカールドライヤ本体11に櫛型アタッチメント16を着脱自在に装着できるものであれば特に限定はなく、公知の手段を用いることができる。
【0033】
図2〜図6に示したように、基部16aの上には突出する複数の櫛の歯(ピン)16c、16dを備えた前面基板16bが曲面を持って形成されている。櫛型アタッチメント16の櫛の歯(ピン)は、図示したように、前面基板16bの中央部に7列の櫛の歯(ピン)16cが突出している。櫛の歯(ピン)16cは弾力性があり、また、各櫛の歯(ピン)の先端部が丸く滑らかに仕上げられている。そのため肌をいためることなく、櫛としても、使い心地のよいものが得られる。
【0034】
櫛の歯(ピン)16dは、櫛の歯(ピン)16cよりも短く、櫛の歯(ピン)16cの両側に前面基板16bの縁辺に前面基板と一体に設けられたピンであり、髪の毛を根元まで捕まえてしっかりカールさせるためのものである。前面基板と櫛の歯(ピン)16c、16dはゴムで形成されている。
【0035】
また、櫛型アタッチメント16の前面基板16bの背後には、図7に示すように、加湿手段が収納される部屋16fが設けてある。加湿手段は、前面基板16bの背面に設けた保持爪16hで保持される。なお、図7は櫛型アタッチメント16の分解斜視図であり、加湿手段の収納室16fから背後カバー16g、保水ユニット17を取り外した状態を示している。
【0036】
加湿手段は、櫛型アタッチメント16に着脱自在に形成された保水ユニット17であり、タンク17aと水を保有する保水部材17bが収納されている。そして、保水ユニット17は抗菌剤の収納室17cを備え、保水部材17bに供給される水は、抗菌剤の収納室17cの端面に設けた供給口から抗菌剤の収納室17cを通過して供給されるように構成されている。また、抗菌剤の収納室17cは、タンク17aに着脱自在となされており、抗菌剤としては銀(Ag)ペレットが用いられている。そして、櫛型アタッチメント16の加湿手段の収納室16fの開口部は、背後カバー16gで覆われ、この背後カバー16gが嵌め合されて閉じられる。なお、保水ユニット17の具体的構成については後述する。
【0037】
カールドライヤ本体11のスイッチ13によりファンモータ及び熱源がON状態とされると、ファンによって吸気口から送風室に空気が吸い込まれる。吸い込まれた空気は、熱風発生室内で加熱されて熱風となり、カールドライヤ本体11の空気吐出し口12から吹き出され、櫛型アタッチメント16を介して毛髪に吹き付けられる。スイッチ13によりファンのみをONすると、冷風が吹き出される。
【0038】
カールドライヤ本体11の空気吐出し口12から吹出した冷風や温風は、空気吐出し口12に保持された櫛型アタッチメント16の加湿手段が収納された部屋16fを通って前面基板16bの溝形の開口16eから吹出す。風は加湿手段が収納された部屋16fを通る過程で加湿され、適度の湿り気をもって吹出すことになる。このようなカールドライヤ1によれば、加湿された風により髪に潤いを持たせるので、毛髪の手入れがスムースにできる。カールドライヤ本体11からの空気供給量の増減、温風、冷風の選択は適宜行なうことができる。
【0039】
そして、第1実施形態のカールドライヤ1では、保水ユニット17には、タンク17aと水を保有する保水部材17bが収納されており、しかも、保水部材17bに供給される水は銀ペレットからなる抗菌剤の収納室17cを通過して供給されるように構成されているため、タンク17a内の水は腐敗し難くなる。加えて、第1実施形態のカールドライヤ1では、保水ユニット17をカールドライヤ1の内部から取り出すことができるので、タンク17a、保水部材17b及び抗菌剤の収納室17cの保守を容易に行うことができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態のカールドライヤを図8〜図13を用いて説明する。なお、図8は第2実施形態のカールドライヤ20の正面図である。図9は図8のカールドライヤの本体にとりつけられた櫛型アタッチメントの正面図である。図10は図9の櫛型アタッチメントのB−B線における横断面図である。図11は図9の櫛型アタッチメントの左側面図である。図12は図11の櫛型アタッチメントの上面図である。図13は図9の櫛型アタッチメントの分解斜視図である。
【0040】
カールドライヤ20は、図8に示すように、筒型をしたカールドライヤ本体21を備えている。カールドライヤ20は、図示を省略した熱源、ファン及びファンを駆動するモータを内蔵したカールドライヤ本体21の先端の空気吐出し口22にカール用の櫛型アタッチメント26を取り付けたものである。
【0041】
カールドライヤ本体21の表面には、電源のON及び通常の送風をするヘアケアモードと、強い風を送風するターボモードと、電源OFFとの切替えを行なうメインスイッチ24が設けられている。また、送風のホットとクールとを切替えるスイッチ23も設けられている。更に、櫛型アタッチメント26の着脱ボタン25も備えている。
【0042】
このカールドライヤ本体21のケースは、前部分21aと後部カバー21bから構成され、その先端に櫛型アタッチメント26が着脱自在に取り付けられる。ケースの前部分21a及び櫛型アタッチメント26は、ポリカーボネートや耐熱性ABS樹脂等の耐熱性プラスチックスの成型品により構成される。
【0043】
カールドライヤ本体21は、前部分21aの前部において輪郭が前方に向けやや先細になった略円筒形をなしており、その内部は図示を省略したが後述するように2つの部分からなり、カールドライヤ本体21の後端、すなわちケースの後端は吸気口であり、外気を導入するための多数の蜂の巣状の孔を備えた樹脂製の円形ドーム形状に成形された後部カバー21bが取り付けられている。カールドライヤ本体21の空気吐出し口22は風の吹き出し口となっており、そこに櫛型アタッチメント26が着脱自在に取り付けられている。一方、カールドライヤ本体21の後部カバー21bの中心からは給電用の電気コード(図示省略)が、カールドライヤ本体21を回転させてももつれないようにして引き出されている。
【0044】
また、図示を省略したが、このカールドライヤ本体21の内部には、熱風発生室が配置されている。すなわち、円筒形に形成された熱風発生室は、カールドライヤ本体21の外壁の中に絶縁外筒が配置され、熱風発生室の先端の外部へ熱風を吹き出す位置に吹き出し口グリルが取り付けられ、絶縁外筒の内部にニクロム線などの熱源が配置され、更に熱源の後方には送風室が配置され、この送風室内にはモータに連結されたファンが設けられている。
【0045】
この送風室内のファンにより、後部カバー21bの吸気口から取り込んだ空気を熱風発生室に送りこむ。モータに連結された送風室内のファンによる風は、熱風発生室の放熱板の間を前方の櫛型アタッチメント26に向かって送られる。
【0046】
次に、櫛型アタッチメント26について説明する。第2実施形態の櫛型アタッチメント26は、カール用のものであり、基部26aに続いて複数の空気吹出し孔が設けられた空気噴出し部26h(図9参照)を経て、円筒形のカール用櫛体を形成している円筒基体26bを備えている。円筒基体26bには複数の縦列を形成して放射状に突出する多数の櫛の歯26c、円筒基体26bに設けられた複数の並行する溝状をなしている風の吹出し口26eを備えている。櫛の歯26cはピン状のものでもあるので以下には櫛の歯(ピン)として示すことにする。なお、櫛型アタッチメント26の基部周囲に設けた風の吹き出し孔26hがあって、風の吹き出しに対する抵抗が少ないので、ファンに対する負荷は比較的小さくなり、風量の損失が少ない。
【0047】
カールドライヤ本体21の先端に着脱自在に嵌めこまれる櫛型アタッチメント26の基部26aは、図示を省略した底面は、櫛型アタッチメント26が取り付けられるカールドライヤ本体21の先端に対応して円形の取付け部を備えている。櫛型アタッチメント26は、カールドライヤ本体21の空気吐出し口22である前端開口部22にその基部26aが着脱可能な取り付け手段によって保持される。この取り付け手段は、この実施例2では空気吐出し口22に嵌め合わせてフックにより係合し固定されるようになっているが、ねじ込みなどのカールドライヤ本体21に櫛型アタッチメント26を着脱自在に装着できる手段であれば特に限定はなく、公知の手段を採用することができる。
【0048】
図9〜図12に示したように、円筒基体26bは放射状に突出する複数の櫛の歯(ピン)26cを備えて形成されている。櫛型アタッチメント26からは、図示したように、円筒基体26bの周面に16列の櫛の歯(ピン)16cが突出している。櫛の歯(ピン)16cは弾力性があり、また、各櫛の歯(ピン)の先端部が丸く滑らかに仕上げられている。そのため肌をいためることなく、櫛としても、使い心地のよいものが得られる。櫛の歯(ピン)16cの間には、やや細長い溝状の貫通孔26eが、ファンが送り出した空気が吹出す穴として櫛の歯(ピン)16cの根元から風を吹出すように形成されている。そのため、風を通すことができるので、使用に際してはカールドライヤ20を回転させてピンにからげた頭髪に温風を送り、形崩れしないように髪形をカールすることができる。
【0049】
櫛型アタッチメント26の円筒基体26bの内部の長手方向中央には加湿手段が収納される部屋26fが設けてある。加湿手段は、櫛型アタッチメント26に着脱自在に形成された保水ユニット27であり、タンク27aと水を保有する保水部材27bが収納され、さらに抗菌剤の収納室27cを備えている。そして、タンク27aと抗菌剤の収納室27cとは、水が流通するように孔が設けられており、保水部材27bに供給される水は、抗菌剤を含んだものが供給されるように構成されている。抗菌剤の収納室27cは、タンク27aに着脱自在に取り付けられており、抗菌剤としては銀(Ag)ペレットが用いられている。
【0050】
図13は櫛型アタッチメント26の分解斜視図である。保水ユニット27は、図13に示すように、ホルダー28に挿入され、ホルダー28とともに加湿手段が収納される部屋26fに、円筒基体26bの端面から挿入されて、櫛型アタッチメント26に保持される。そして、保水ユニット27が収納された、加湿手段の収納室26fの開口部は、先端カバー26gで覆われ、この先端カバー26gが円筒基体26bに嵌め合されて閉じられる。
【0051】
ホルダー28は、部屋26fの内径に収まり円筒基体26bに保持される円筒状の保持部28a、保持部28aから伸びた4本の支竿28b、支竿28bの端部に固定された中央に風孔を有するホルダー底28cを備えている。
【0052】
支竿28bの中間部は必要な数のリング28dで連結され強化されている。部屋26fに挿入するとホルダー28の保持部は、その爪が部屋26fの端面に設けた爪に係止されて保持される。このようなホルダー28に保持されているので、支竿28b部分の露出している保水ユニット27の保水部材27bにカールドライヤ本体21からの冷風や温風が当たると、冷風や温風が加湿されて先端方向に送られるが、先端部は先端カバー26gで塞がれているので櫛型アタッチメント26の円筒基体26bの溝状の貫通孔26eから周囲に吹出すことになる。
【0053】
すなわち、カールドライヤ本体21の前端開口部22から吹出した冷風や温風は、前端開口部22に保持された櫛型アタッチメント26の加湿手段が収納された部屋26fを通って円筒基体26bの溝状の開口26eから吹出す。風は加湿手段が収納された部屋26fを通る過程で加湿され、適度の湿り気をもって吹出すことになる。このようなカールドライヤ20によれば、加湿された風により髪に潤いを持たせるので、ピンに巻きつけた毛髪にウエーブをつけて、ふんわりしたカールを容易に形成できる。カールドライヤ本体21からの空気供給量の増減、温風、冷風の選択は適宜行なうことができる。
【0054】
そして、第2実施形態のカールドライヤ20では、保水ユニット27には、タンク27aと水を保有する保水部材27bが収納されており、しかも、保水部材27bに供給される水は銀ペレット等の抗菌剤の収納室27cを通過して供給されるように構成されているため、タンク27a内の水は腐敗し難くなる。加えて、第2実施形態のカールドライヤ2では、保水ユニット27をカールドライヤ2の内部から取り出すことができるので、タンク27a、保水部材27b及び抗菌剤の収納室27cの保守を容易に行うことができる。
[保水ユニット]
ここで、第1実施形態及び第2実施形態のカールドライヤ1、20で使用し得る保水ユニット30の具体的構成について、図14を用いて説明する。なお、図14A及び図14Bは保水ユニット30の角度を変えた斜視図であり、図14Cは側面図であり、図14Dは正面図であり、図14Eは平面図である。
【0055】
この保水ユニット30は、金属やプラスチック材などにより筒状に形成されたケースからなり、抗菌剤の収納室31と、加湿手段としての保水部材32に対して貯留した水を供給可能なタンク33と、保水部材32の保持室34と、保持室34に保持されて水を発散する保水部材32を備えている。
【0056】
抗菌剤の収納室31は、一端に水密な蓋で塞がれた開閉可能な給水口31aを備え、他端はタンク33への取付け面となっている。タンク33への取付け面には、図示を省略したが、タンク33との水の流通が可能な孔が形成されている。抗菌剤の収納室31はタンク33と着脱自在に形成されているので、水中に溶出させる抗菌剤の収納及び取替えが可能である。抗菌剤の収納室31は、保水ユニット30を櫛型アタッチメントから取り外した状態においてのみ、タンク33からの着脱が可能となる。したがって、保水ユニットを櫛型アタッチメントから取り外した状態においてのみ、抗菌剤を水中に溶出させる部材の交換が可能となる。
【0057】
また、タンク33の一端面には抗菌剤の収納室31との連通孔が設けてあり、他方の端面には保持室34に水を供給するための孔が形成されている。
【0058】
保水部材32の保持室34は、タンク33に連結される一端面にはタンクからの水の供給を受けるための孔(図示省略)を備えている。保持室34の他の端面34b及び周囲の面34c、34d、34e、34fにはそれぞれ開口が設けられ、保持室34内に保持されたフェルト等の不織布や多孔性セラミックス等の保水部材32が露出するようになされている。また、保水部材32の保持室34はタンク33と着脱できるように形成されている。そのため、保水部材32の保守が容易となる。
【0059】
抗菌剤の収納室31の給水口31aからピペットなどで注入された水は、抗菌剤の収納室31を通過してタンク33に貯留され、タンク33から供給される水により保持室34の保水部材32が湿らされ、その表面から水を排出するように配置されている。
【0060】
抗菌剤は、例えば、銀イオンを液中に溶出させる銀を施したペレットが用いられる。銀は、銀イオン状態の時に広い範囲の細菌に対して抗菌作用が強く、ごく微量の濃度で細菌の発育を抑制し又は死滅させることができることが知られている。その抗菌・殺菌効果で藻の発生を防止でき、有機物の発生やぬめりの発生を抑え、原生動物や水中懸濁を減少させることができるので消臭剤や抗菌剤として使用することができる。
【0061】
このような特性から銀系の抗菌剤は、最近では家庭用浄水器や洗濯機等にも使用されている。更に銀系抗菌剤の特徴として、古来食器や装飾品に使用されてきたようにきわめて安全性が高いことがあげられる。また、銀イオンによる機械の腐食や、皮膚への刺激、薬品臭、環境汚染の問題は無い。更に、最近は、銀を添加した電解液中で陽極酸化皮膜を形成したアルミニウムやアルミニウム合金が、長期間にわたり銀イオンを放出し、脱臭機能や抗菌機能を発揮することも知られている。本発明で用いた抗菌剤は、銀イオンのこのような特性を利用して消臭抗菌効果を持たせたものである。
【0062】
銀イオンの発生源としては銀あるいは銀合金自体でも差し支えないが、銀イオンを水に溶出させる部材は、金属、セラミック、ガラス又はプラスチックのいずれかからなるボール、ペレット、粒子又は粉末のいずれかに銀又は銀合金の皮膜を施しあるいは銀又は銀合金を練り込んだものとするとよい。このような形態にすると、抗菌部材を経済的価格にすることができるとともに、取り扱いを容易にすることができ、しかも、交換時の詰め替えが容易となる。
【0063】
銀系抗菌剤を収納室31の内部に保持し、タンク33内に貯留された水を接触させることによって、タンク33の水中に安定的に銀イオンを供給することができる。なお、タンク33内の水は、カールドライヤの使用時間の経過に従って減少するが、カールドライヤの使用時にはカールドライヤの傾きが種々の方向に変化するため、収納室31内の銀系抗菌剤と良好に接触することができる。そのため第1及び第2実施形態のカールドライヤによれば、銀イオンの抗菌作用を利用して水の消臭、抗菌が可能となり、この銀イオンを含む水を連続的に保水部材32に供給することができるようになる。
【0064】
なお、保水部材は、例えばフェルト、スポンジ、不織布、織布、紙、多孔質のセラミック、発泡金属などによって形成することができるが、保水と湿気の放出の両者のバランスが優れているという観点からフェルト等の不織布が好ましい。なお、保水部材32は一端をユニットのタンクの一端に接触させ、他の部分をケースから露出させる。タンク33からは安定的に銀イオンを含んだ水を保水部材33に供給することができるので、銀イオンの抗菌作用を利用して保水部材33の消臭、抗菌が可能となる。
[保水ユニットの変形例]
次に、図14に示した保水ユニット30の変形例の構成について、図15を用いて説明する。なお、図15A及び図15Bは変形例の保水ユニット40の角度を変えた斜視図であり、図15Cは側面図であり、図15Dは正面図であり、図15Eは平面図であり、図15Fは図15EのC−C線における縦断面図である。
【0065】
この変形例の保水ユニット40は、金属やプラスチック材などにより製造され、筒状に形成されたケースであり、抗菌剤の収納室41と、加湿手段としての保水部材42に対して貯留した水を供給可能なタンク43と、保水部材42の保持室44と、保持室44に保持されて水を発散する保水部材42を備える。なお、抗菌剤は、図14に示した保水ユニット30の場合と同様、銀系の抗菌剤を使用し得る。
【0066】
変形例の保水ユニット40では、抗菌剤の収納室41は一端が閉鎖された端面となっており、他端はタンク43への取付け面となっている。タンク43の取付け面には水の流通が可能な孔41aが形成されている。抗菌剤の収納室41はタンク43と着脱自在に形成されているので、水中に溶出させる抗菌剤の収納及び取替えが可能である。抗菌剤の収納室41は、保水ユニット40を櫛型アタッチメントから取り外した状態においてのみ、タンク43からの着脱が可能となる。したがって、保水ユニットを櫛型アタッチメントから取り外した状態においてのみ、抗菌剤を水中に溶出させる部材の交換が可能となる。
【0067】
また、タンク43の一端面には抗菌剤の収納室41の孔41aとの連通孔43aが設けてあり、他方の端面には保持室44に水を供給するための孔43bが設けられている。図15Fに示したように、タンク43の胴部の1面には給水口43cを備えており、開閉可能な水密の蓋43dが取り付けられている。タンク43への給水は、ピペット、スポイトなどで行なうと容易に行なうことができる。
【0068】
保水部材の保持室44はタンク43と着脱自在に形成されている。保水部材42の保持室44は、一端面がタンク43に連結され、その連結側で保水部材42がタンクからの水の供給を受けるための孔(図示省略)に接触している。保持室44の他の端面44b及び周囲の面44c、44d、44e、44fにはそれぞれ開口が設けられ、保持室44内に保持されたフェルト等の不織布や多孔性セラミックス等の保水部材42が露出するようになされている。
【0069】
タンク43の開閉可能な水密の蓋43dからタンク43内に供給された水は、タンク43と抗菌剤の収納室41とが連通しているため、抗菌剤と接触するために銀イオンを含む状態となってタンク43に貯留される。なお、タンク43内の水は、カールドライヤの使用時間の経過に従って減少するが、カールドライヤの使用時にはカールドライヤの傾きが種々の方向に変化するため、収納室41内の銀系抗菌剤と良好に接触することができる。そのため変形例の保水ユニット40を用いても、第1及び第2実施形態のカールドライヤによれば、銀イオンの抗菌作用を利用して水の消臭、抗菌が可能となり、この銀イオンを含む水を連続的に保水部材42に供給することができるようになる。
【0070】
このような変形例の保水ユニット40においても、タンク43からは安定的に銀イオンを含んだ水を保水部材42に供給することができるので、銀イオンの抗菌作用を利用して保水部材42の消臭、抗菌が可能となる。
【0071】
以上述べたように、本発明のヘアードライヤによれば、その加湿手段が、ヘアードライヤの櫛型アタッチメント内部に着脱自在に収納されるものであり、水を保有させる保水部材とタンクと抗菌剤が着脱可能に結合された保水ユニットで構成されているヘアードライヤを提供することができる。
【0072】
更に、本発明のヘアードライヤによれば、水を保有させる保水部材とタンクと抗菌剤の収納室が互いに着脱可能に結合された保水ユニットで構成されているため、加湿手段を構成するタンクや保水部材の水が腐敗するのを防ぐことのできるヘアードライヤを提供することができる。
【0073】
なお、上記実施形態1及び2では、ヘアードライヤとしてカールドライヤの場合を例に説明したが、本発明はこれらのカールドライヤに限定解釈されるべきではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変形することが可能である。例えば、カールドライヤに限ることなく、ヘアーブラシやヘアアイロンその他のヘアードライヤにあっても本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0074】
1 カールドライヤ
11 カールドライヤ本体
11a 前部分
11b 後部カバー
12 空気吐出し口
13 スイッチ
14 メインスイッチ
15 着脱ボタン
16 櫛型アタッチメント
16a 基部
16b 前面基板
16c、16d 櫛の歯(ピン)
16e 風の吹出し口
16f 加湿手段が収納される部屋
16g 背後カバー
17 保水ユニット
17a タンク
17b 保水部材
17c 抗菌剤の収納室
20 カールドライヤ
22 前端開口部
26 櫛型アタッチメント
26a 基部
26b 円筒基体
26c 櫛の歯(ピン)
26e 吹出し口
26h 空気噴出し部
26f 加湿手段が収納される部屋
26g 先端カバー
27 保水ユニット
27a タンク
27b 水を保有する保水部材
27c 抗菌剤の収納室
28 ホルダー
28a 保持部
28b 支竿
28c ホルダー底
28d リング
30、40 保水ユニット
31、41 抗菌剤の収納室
31a、41a 給水口
32、42 保水部材
33、43 タンク
34、44 保持室
34b、44b 他の端面
34c、34d、34e、34f 周囲の面
44c、44d、44e、44f 周囲の面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
後端に空気吸込口及び先端に空気吐出し口がそれぞれ開口されたドライヤ本体と、前記ドライヤ本体内に配置されたファン、前記ファンを駆動するモータ及び熱源と、前記ドライヤ本体の先端に着脱された櫛型アタッチメントと、前記ドライヤ本体内からの風を加湿する加湿手段を備えているヘアードライヤにおいて、
前記加湿手段は、前記櫛型アタッチメントに着脱自在に形成された水を保有する保水部材を収納した保水ユニットからなり、
前記保水ユニットは、抗菌剤の収納室と、水タンクと、前記水タンクから水が供給される保水部材の収容室とを備え、前記抗菌剤の収納室と前記水タンクとの間で水が流通できるようになされていることを特徴とするヘアードライヤ。
【請求項2】
前記保水ユニットは、筒状に形成されたケースを備え、前記ケースは、前記抗菌剤の収納室と前記水タンクとが着脱自在に配置されていると共に、前記水タンクと前記保水部材の収容室とが着脱自在に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のヘアードライヤ。
【請求項3】
前記抗菌剤は、金属、セラミック、ガラス又はプラスチックのいずれかからなるボール、ペレット、粒子又は粉末のいずれかに銀又は銀合金の皮膜を施しあるいは銀又は銀合金を練り込んだもの、銀又は銀合金粒子から選択されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のヘアードライヤ。
【請求項4】
前記保水部材は、フェルト、スポンジ、不織布、織布、紙、多孔質のセラミック、発泡金属から選択された少なくとも1つであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載のヘアードライヤ。
【請求項5】
前記櫛型アタッチメントは、片面ブラッシング用のものであり、背面に前記保水ユニットを収納する部屋が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のヘアードライヤ。
【請求項6】
前記櫛型アタッチメントはカール用のものであり、内部に前記保水ユニットを収納する部屋が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のヘアードライヤ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−224196(P2011−224196A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−97761(P2010−97761)
【出願日】平成22年4月21日(2010.4.21)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】