説明

ヘッジホッグシグナリング経路の阻害剤としてのステロイドアルカロイド誘導体の使用

【課題】ヘッジホッグ蛋白質またはヘッジホッグシグナル伝達経路の異常活性によって生産されたパラクリンおよび/またはオートクラインシグナルを阻害する利用可能なアッセイおよび試薬を提供する。
【解決手段】ステロイドアルカロイドまたは他の小分子の使用を含む。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッジホッグ蛋白質によってもたらされるパラクリンおよび/またはオートクラインシグナルの阻害方法であって、ヘッジホッグ蛋白質に感受性の細胞を、ヘッジホッグ蛋白質に対する該細胞の感受性を減少させるのに十分な量のヘッジホッグアンタゴニストに接触させる工程を含み、該ヘッジホッグアンタゴニストが750amu未満の分子量を有する有機分子であることを特徴とする方法。
【請求項2】
ptc機能喪失表現型またはsmoothened機能獲得表現型を有する細胞の改変された増殖状態を阻害する方法であって、該細胞を、改変された増殖状態を阻害するのに十分な量のptcアゴニストと接触させる工程を含み、該ptcアゴニストが750amu未満の分子量を有する有機分子であることを特徴とする方法。
【請求項3】
ヘッジホッグアンタゴニストが、下記一般式(I)で表されるステロイドアルカロイド、またはその不飽和形態および/またはそのセコ−、ノル−またはホモ−誘導体であることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
【化1】

[式中、原子価および安定性が許容するごとく、
R2、R3、R4およびR5は、各々が結合した環に対する1以上の置換基を表し、各出現につき、独立して、水素、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヒドロキシル、=O、=S、アルコキシル、シリルオキシ、アミノ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホリル、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシル、カルボキシアミド、アンヒドリド、シリル、エーテル、チオエーテル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、エステル、または−(CH−R8を表し;
R6、R7およびR’7は存在しないか、あるいは独立して、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヒドロキシル、=O、=S、アルコキシ、シリルオキシ、アミノ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホリル、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシル、カルボキシアミド、アンヒドリド、シリル、エーテル、チオエーテル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、エステル、または−(CH−R8を表し、
R6およびR7、またはR7およびR’7は一緒になって、例えば、置換されているまたは置換されていない環または多環を形成し、
但し、R6、R7、またはR’7のうちの少なくとも1つは存在し、第一級もしくは第二級アミンを含み、
R8はアリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、複素環、または多環を表し、および
mは包括的に0ないし8の範囲の整数である。]
【請求項4】
R2およびR3が、各出現につき、−OH、アルキル、−O−アルキル、−C(O)−アルキル、または−C(O)−R8であり;
R4が、各出現につき、存在しないか、あるいは−OH、=O、アルキル、−O−アルキル、−C(O)−アルキル、または−C(O)−R8を表し;
R6、R7、およびR’7は、各々、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミン、イミン、アミド、カルボニル、カルボキシル、カルボキシアミド、エーテル、チオエーテル、エステル、または−(CH−R8を表し、または
R7およびR’7は一緒になってペルヒドロフロ[3,2−b]ピリジン、ピラノピペリジン、キノリン、インドール、ピラノピロール、ナフチリジン、チオフラノピペリジン、またはチオピラノピペリジンのごときフラノピペリジンを形成し、
但し、R6、R7、またはR’7のうち少なくとも1つは存在し、第一級アミンまたは第二級アミンを含み、
R8はアリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、複素環、または多環であり、好ましくは、R8はピペリジン、ピリミジン、モルホリン、チオモルホリン、ピリダジンであることを特徴とする請求項3記載の方法。
【請求項5】
ヘッジホッグアンタゴニストが、下記一般式(II)で表されるステロイドアルカロイド、またはその不飽和形態および/またはそのセコ−、ノル−またはホモ−誘導体である請求項1または2記載の方法。
【化2】

[式中、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR’7は前記定義に同じであって、XはOまたはSを表すが、好ましくはOを表す。]
【請求項6】
ヘッジホッグアンタゴニストが、下記一般式(III)で表されるステロイドアルカロイド、またはその不飽和形態および/またはそのセコ−、ノル−またはホモ−誘導体であることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
【化3】

[式中、R2、R3、R4、R5およびR8は前記定義に同じであり;
AおよびBは単環または多環基を表し;
Tは1−10結合長さのアルキル、アミノアルキル、カルボキシル、エステル、アミド、エーテルまたはアミン結合を表し;
T’は存在しないか、あるいは1−3結合長さのアルキル、アミノアルキル、カルボキシル、エステル、アミド、エーテルまたはアミン結合を表し、ここにもしTおよびT’が一緒に存在すれば、TおよびT’は環AまたはBと一緒になって5−8環原子の共有結合閉環を形成し;
R9は環AまたはBに対する1以上の置換基を表し、これは、各出現につき、独立して、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヒドロキシル、=O、=S、アルコキシル、シリルオキシ、アミノ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホリル、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシル、カルボキシアミド、アルデヒド、シリル、エーテル、チオエーテル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、エステル、または−(CH−R8を表し;および
nおよびmは、独立して、0、1または2を表し;
但し、AおよびR9、またはT、T’、BおよびR9は一緒になって少なくとも1個の第一級または第二級アミンを含む。]
【請求項7】
ヘッジホッグアンタゴニストが、下記一般式(IV)で表されるステロイドアルカロイド、またはその不飽和形態および/またはそのセコ−、ノル−またはホモ−誘導体であることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
【化4】

[式中、R2、R3、R4、R5、R6およびR9は前記定義に同じであり、
R22は存在しないか、あるいはアルキル、アルコキシルまたは−OHを表す。]
【請求項8】
ヘッジホッグアンタゴニストが、下記一般式(V)で表されるステロイドアルカロイド、またはその不飽和形態および/またはそのセコ−、ノル−またはホモ−誘導体であることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
【化5】

[式中、R2、R3、R4、R6およびR9は前記定義に同じである。]
【請求項9】
ヘッジホッグアンタゴニストが、下記一般式(VI)で表されるステロイドアルカロイド、またはその不飽和形態および/またはそのセコ−、ノル−またはホモ−誘導体であることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
【化6】

[式中、R2、R3、R4、R5およびR9は前記定義に同じ。]
【請求項10】
ヘッジホッグアンタゴニストが、下記一般式(VII)で表されるステロイドアルカロイド、またはその不飽和形態および/またはそのセコ−、ノル−またはホモ−誘導体であることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
【化7】

[式中、R2、R3、R4、R5およびR9は前記定義に同じ。]
【請求項11】
ステロイドアルカロイドが、アルドステロン、アンドロスタン、アンドロステン、アンドロステンジオン、アンドロステロン、コレカルシフェロール、コレスタン、コール酸、コルチコステロン、コルチゾール、酢酸コルチゾール、コルチゾン、酢酸コルチゾン、デオキシコルチコステロン、ジギトキシゲニン、エルゴカルシフェロール、エルゴステロール、エステラジオール−17−α、エステラジオール−17−β、エストリオール、エストラン、エストロン、ヒドロコルチゾン、ラノステロール、リトコール酸、メストラノール、β−メタゾン、プロドニソン、プレグナン、プレグネノロン、プロゲステロン、スピロノラクトン、テストステロン、トリアムシノロンおよびその誘導体などのステロイドの生物学的活性を実際に妨害しないことを特徴とする請求項3から10のいずれか1項記載の方法。
【請求項12】
ステロイドアルカロイドが、前記ホルモン受容体に特異的に結合しないことを特徴とする請求項3から10いずれか1項記載の方法。
【請求項13】
ステロイドアルカロイドが、エストロゲンまたはテステロン受容体に特異的に結合しないことを特徴とする請求項3から10いずれか1項記載の方法。
【請求項14】
ステロイドアルカロイドが、治療濃度においてエストロゲン活性を有しないことを特徴とする請求項3から10いずれか1項記載の方法。
【請求項15】
ヘッジホッグアルカロイドが、1mM以下のED50でヘッジホッグ−媒介シグナル伝達を阻害することを特徴とする請求項1から10いずれか1項記載の方法。
【請求項16】
ヘッジホッグアンタゴニストが1μM以下のED50でヘッジホッグ−媒介シグナル伝達を阻害することを特徴とする請求項1から10いずれか1項記載の方法。
【請求項17】
ステロイドアルカロイドが1nM以下のED50でヘッジホッグ−媒介シグナル伝達を阻害することを特徴とする請求項1から10いずれか1項記載の方法。
【請求項18】
細胞をインビトロでヘッジホッグアンタゴニストと接触させることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
【請求項19】
細胞をインビボでヘッジホッグアンタゴニストと接触させることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
【請求項20】
ヘッジホッグアンタゴニストが、治療または化粧適用の一部として投与されることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
【請求項21】
ヘッジホッグアンタゴニストが、神経組織の調節、骨および軟骨形成および修復、精子形成の調節、平滑筋の調節、原始腸に由来する肺、肝臓および他の器官の調節、造血機能の調節、皮膚および毛髪成長の調節等よりなる群から選択される疾患を治療するために投与されることを特徴とする請求項19または20記載の方法。
【請求項22】
ヘッジホッグアンタゴニストが、皮膚への局所製剤として適用され、上皮細胞の異常増殖を阻害することを特徴とする請求項1から7いずれか1項記載の方法。
【請求項23】
ヘッジホッグアンタゴニストが患者に投与されて基底細胞癌の増殖を阻害することを特徴とする請求項1から17または22いずれか1項記載の方法。
【請求項24】
下記一般式(I)で表されるステロイドアルカロイド、またはその不飽和形態および/またはそのセコ−、ノル−またはホモ−誘導体を含む医薬製剤。
【化8】

[式中、原子価および安定性が許容するごとく、
R2、R3、R4およびR5は、各々が結合した環に対する1以上の置換基を表し、各出現につき、独立して、水素、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヒドロキシル、=O、=S、アルコキシル、シリルオキシ、アミノ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホリル、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシル、カルボキシアミド、アンヒドリド、シリル、エーテル、チオエーテル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、エステル、または−(CH−R8を表し;
R6、R7およびR’7は存在しないか、あるいは独立して、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヒドロキシル、=O、=S、アルコキシル、シリルオキシ、アミノ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、イミド、ホスホリル、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシル、カルボキシアミド、アンヒドリド、シリル、エーテル、チオエーテル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、エステル、または−(CH−R8を表し、
R6およびR7、またはR7およびR’7は一緒になって、例えば、置換されているまたは置換されていない環または多環を形成し、
但し、R6、R7、またはR’7のうちの少なくとも1つは存在し、第一級もしくは第二級アミンを含み、
R8はアリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、複素環、または多環を表し、および
mは包括的に0ないし8の範囲の整数である。]
【請求項25】
局所適用のために製剤化された請求項24記載の医薬製剤。
【請求項26】
医薬上許容される賦形剤中にヘッジホッグシグナル伝達経路のステロイドアルカロイド阻害剤を製剤化して、異常活性化ヘッジホッグ経路を有する細胞の増殖を防止するための滅菌医薬を形成することを含む、医薬を製造する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図10E】
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【図10F】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−37880(P2011−37880A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−228790(P2010−228790)
【出願日】平成22年10月8日(2010.10.8)
【分割の表示】特願2000−543144(P2000−543144)の分割
【原出願日】平成11年4月9日(1999.4.9)
【出願人】(500470644)ジョンズ ホプキンズ ユニヴァーシティー スクール オブ メディシン (1)
【Fターム(参考)】