説明

ヘッドレスト

【課題】側部を回動可能な構成としても、意図しない外観の変形を抑えたヘッドレストを提供する。
【解決手段】ヘッドレスト10は、ステー20,20に支持される中央支持部34の左右側端に縦軸回りに回動可能に設けられた横支持部38を有する基材32と、前記基材32の前面を覆うように設けられ、前記横支持部38の回動に追従して該横支持部38の前面を覆う横パッド部50が変位するパッド部材46と、前記パッド部材46を覆うように設けられ、可撓性を有する前表皮材56とを備えている。また、ヘッドレスト10は、前記パッド部材における横パッド部50の前記横支持部38に臨む面に、該パッド部材46の上下に亘って溝54が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両シートの背もたれの上部に設けられ、乗員の頭部を支持するヘッドレストに関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両シートのヘッドレストには、乗員の頭部後面を支持するのに加えて、乗員の頭部側面も支持するべく、ヘッドレストの両側部が前後に回動するものがある(例えば、特許文献1参照)。図5に示すように、ヘッドレスト70は、硬質な基材72と、基材72の表面を覆う軟質な表皮材74と、基材72および表皮材74の間に配設される弾力性を有するパッド部材76等とから構成される。基材72は、中央部をなす中央支持部78に対して、中央支持部78の両側部に位置する横支持部80,80が上下に延在する回転軸82,82を介して連結され、横支持部80,80が中央支持部78に対して前方に回動可能となっている。また、パッド部材76には、基材72の回転軸82に対応して、前面に凹部84,84が設けられている。そして、パッド部材76は、横支持部80の前後の回動変位に追従して、パッド部材76の側部が凹部84を支点として曲がるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−113928号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、パッド部材76は、衝撃や振動を和らげると共に乗員の使用感を良好にするべくクッション性が要求されるため、ある程度の厚みを有している。このため、パッド部材76の支点(凹部84)は、基材72の回転軸82に比べて表皮材74側(前側)に位置するので、ヘッドレスト70を回動させる際に、パッド部材76と基材72との回転軌道がずれる。従って、基材72およびパッド部材76は、回動させる前の通常姿勢(図5(a)参照)では側端部を揃えて整合していても、前方へ回動させた回動姿勢(図5(b)参照)では基材72の側端部に対してパッド部材76の側端部が外側方へ突出し、表皮材74を押して、外観形状が崩れてしまう問題が指摘される。
【0005】
すなわち本発明は、従来の技術に内在する前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、見栄えの良いヘッドレストを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係るヘッドレストは、
ステーに支持される中央部に対して側部が前後方向に回動するヘッドレストにおいて、
前記ステーに支持される中央支持部の側端に縦軸回りに回動可能に設けられた横支持部を有する基材と、
前記基材の前面を覆うように設けられ、前記横支持部の回動に追従して該横支持部の前面を覆う側部が変位する弾性体と、
前記弾性体を覆うように設けられ、可撓性を有する表皮材とを備え、
前記弾性体の前記横支持部に臨む面には、該弾性体の上下に亘って溝が設けられることを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、弾性体の上下に亘って設けられた溝によって、弾性体の側部が中央側に変形し易くなっているので、ヘッドレストの側部を前後に回動した際に、基材の側端部に対して弾性体の側端部が外側方へ突出するのを抑えることができる。これにより、弾性体が表皮材を押して生ずる外観不良を抑えることができる。
【0007】
請求項2に係る発明は、前記弾性体には、前記溝が横方向に離間して複数設けられることを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、溝を複数設けることで、前方への回動に伴う弾性体の側部の中央側への変形がより起き易くなる。また、1つ1つの溝を小さくできるので、ヘッドレストのクッション性の変化を抑えることができる。
【0008】
請求項3に係る発明は、前記弾性体には、前記横支持部の前面に当接する部位の間に前記溝が設けられることを要旨とする。
請求項3に係る発明によれば、溝が弾性体の横支持部に当接する部位の間に設けられているので、ヘッドレストのクッション性への影響を最小限に抑えることができる。
【0009】
請求項4に係る発明は、前記弾性体の側部は、前記横支持部に固定されず、横支持部と表皮材との間に挟まれて保持されることを要旨とする。
請求項4に係る発明によれば、弾性体の側部が横支持部に固定されていないので、ヘッドレスト側部の回動に際して、弾性体の側部が中央側へより変位し易くなり、弾性体の外側方への突出をより抑制し得る。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るヘッドレストによれば、側部を回動可能な構成としても、意図しない外観の変化を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施例に係るヘッドレストの斜視図である。
【図2】(a)は図1の実施例に係るヘッドレストのA−A線断面図を示し、(b)は(a)に示す通常姿勢から側部を前方へ回動した回動姿勢であって、変形しない場合のパッド部材の一部を二点鎖線で示す。
【図3】実施例に係るヘッドレストの前側構成体を示す分解斜視図である。
【図4】実施例に係るパッド部材の後面を示す斜視図である。
【図5】従来のヘッドレストの横断面図であって、(a)は通常姿勢を示し、(b)は回動姿勢であって、パッド部材および基材の側端部が揃っている場合のヘッドレストの外形を二点鎖線で示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係るヘッドレストにつき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。以下の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」とは、ヘッドレストを車両シートの背もたれの上部に取り付けた状態で車両を基準として指称する。
【0013】
図1および図2に示すように、実施例のヘッドレスト10は、側部を前後方向に変位可能な所謂バタフライタイプである。ヘッドレスト10は、ステー20,20を車両シートの背もたれ62の上部に設けられた孔64,64に上方から差し込むことで、車両シートの背もたれ62に装着される。ヘッドレスト10は、ステー20,20に支持される中央の後面支持部12に対して、該後面支持部12の左右両側部に位置する側面支持部14,14が前方に回動し(図1矢印参照)、後面支持部12で乗員の頭部後面を支持するのに加え、側面支持部14,14で乗員の頭部側面を支持し得るようになっている。ここで、後面支持部12の前面および両側面支持部14,14の前面が揃った状態を通常姿勢(図2(a)参照)といい、少なくとも一方の側面支持部14を後面支持部12に対して前方へ回動させた状態を回動姿勢(図2(b)参照)という。
【0014】
図2に示すように、ヘッドレスト10は、該ヘッドレスト10の後側を構成する後側構成体16と、ヘッドレスト10の前側を構成する前側構成体18とから構成される。後側構成体16は、左右に離間して設けられた2本のステー20,20と、ステー20,20が取り付けられるヘッドレストコア22と、ヘッドレストコア22の後側を覆う後カバー28とから構成される。
【0015】
図2に示すように、ヘッドレストコア22は、中空の箱状に形成された合成樹脂製または金属製であってヘッドレスト10の内部に設けられ、追突事故時にヘッドレスト10に衝突した乗員の頭部を受けるのに充分な強度を有している。ヘッドレストコア22は、前記ステー20,20が左右側面に固定され、ステー20,20によって左右に挟まれた状態となっている。後カバー28は、図2に示すように、ヘッドレスト10の後面を構成し、前記ヘッドレストコア22を後側から覆っている。後カバー28の内側に設けられた係合爪(図示しない)が前記ヘッドレストコア22に設けられた係合溝(図示しない)に係合することで、後カバー28はヘッドレストコア22に固定されている。後カバー28は、合成樹脂製で、前面が開放された前面開口30を有する椀形状に形成されて、外部表面が、本革、合成皮革またはファブリック等からなる後表皮材66で覆われている。
【0016】
図2および図3に示すように、ヘッドレスト10の前側構成体18は、合成樹脂製の基材32と、基材32の前面を覆うように設けられる弾力性を有するパッド部材(弾性体)46と、パッド部材46を覆うように設けられた可撓性を有する前表皮材(表皮材)56とを備えている。
【0017】
図2(a)に示すように、基材32は、前記後カバー28の前面開口30を前面から塞ぐように覆っている。基材32は、前記ステー20,20が固定されたヘッドレストコア22に支持される中央支持部34と、該中央支持部34の左右側端に設けられたトルクヒンジ60,60を介して縦軸回りに回動可能に設けられた一対の横支持部38,38とを備える。ここで、前記一対の横支持部38,38は、左右対称であるので、右側の横支持部38についてのみ説明し、左側の横支持部38については同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0018】
図2に示すように、中央支持部34は、後側にリブ等が設けられた剛体であって、ヘッドレストコア22の前面に後面が支持されている。中央支持部34は、後カバー28の内部に収容されて、中央支持部34の前面と後カバー28の前端とが略揃うようになっている。前記横支持部38は、図2に示すように左側端がトルクヒンジ60を介して中央支持部34に連結されて、該トルクヒンジ60を支点として前後に回動変位可能になっている。横支持部38は、後端がトルクヒンジ60に連結されて前方に延在する接続部40と、接続部40の前端から後カバー28の前面開口30の右側端外側まで延在する前当接部42と、該前当接部42から後方に延在して後カバーの右側面外側に位置する側延在部44とを有している。すなわち、横支持部38は、平面視で左右に対向する接続部40と側延在部44との前側を前当接部42で塞ぐ弓状に曲がった形状に形成され、接続部40と側延在部44との間に後カバー28の右前端が収容される。そして、通常姿勢では、前当接部42が中央支持部34の前面よりも前方に位置している。なお、トルクヒンジ60は、中央支持部34に対し横支持部38(ヘッドレストの側部)にある程度の力をかけると回動を許容し、横支持部38を回動範囲の任意の傾斜角度に停止させることができる。
【0019】
図2および図3に示すように、パッド部材46は、弾力性を有するウレタンフォーム等の発泡体等で形成されている。そして、パッド部材46は、前記基材32の前面を覆うように設けられる。パッド部材46は、前面が後述する凹部52を除いて、ヘッドレスト10の通常姿勢で略平坦な面となるようブロック状に形成されている。パッド部材46の前面には、前記トルクヒンジ60,60の左右方向内側に、上下に亘って凹部52,52が設けられている。凹部52,52は、上下方向に長尺な直方体形状にパッド部材46の前面を切欠いたように形成されている。パッド部材46は、2つの凹部52,52に挟まれる中央パッド部48と、凹部52,52から左右側方に延在する横パッド部50,50とを備えている。パッド部材46は、凹部52,52の後方で中央パッド部48と横パッド部50,50とが接続されて、中央パッド部48および横パッド部50,50が一体的に形成された単一部材である。ここで、前記一対の横パッド部50,50は、左右対称であるので、右側の横パッド部50についてのみ説明し、左側の横パッド部50については同一の符号を付して詳細な説明は省略する。中央パッド部48は、前記基材32の中央支持部34の前面に後面を合わせた形状に形成されて、後面を中央支持部34の前面に当接させている。
【0020】
右側の横パッド部50は、中央支持部34右側のトルクヒンジ60より中央側に位置する右側の凹部52から該トルクヒンジ60および右側の横支持部38の前側を覆うように延在し、ヘッドレスト10の通常姿勢で横支持部38の外側端(側延在部44の外側面)と外側端が概ね揃えられている。横パッド部50の左側後面は、中央支持部34の右側前面に合わせて形成されて、横パッド部50の左側後面が中央支持部34の前面に当接されている。横パッド部50の右側後面には、上下に亘って複数(実施例では2つ)の溝54,54が形成されている。2つの溝54,54は、左右方向(横方向)に離間して略平行に設けられている(図4参照)。また、溝54,54は、横パッド部50における前当接部42の前面と当接する部位の間に設けられ、溝54と溝54との間が、前当接部42の前面に当接するようになっている。また、溝54は、深いところでパッド部材46の半分程度の厚みに設定されて、山部および谷部を上下方向に延在させた波形状に形成されている。隣り合う溝に挟まれた、横パッド部50と前当接部42の当接部位は曲面となっている。なお、横パッド部50は、基材32に固定されていない。
【0021】
図2および図3に示すように、前表皮材56は、可撓性を有する本革、合成皮革またはファブリック等から構成されて、パッド部材46の前面、パッド部材46の側面および基材32の側延在部44の表面を覆っている。そして、前表皮材56の端部は、基材32における側延在部44の後端から基材32の裏側に巻き込まれている。前表皮材56は、基材32との当接部位では貼り合わせられて固定されている。一方、前表皮材56は、パッド部材46とは固定されず、基材32に巻き掛けることで、基材32との間にパッド部材46を保持するようになっている。なお、実施例では、パッド部材46の凹部52に対応する部位が、前表皮材56の継ぎ目58(図2および図1参照)となっていて、パッド部材46の凹部52に該継ぎ目58が収まっている。
【0022】
次に、実施例のヘッドレスト10の作用について説明する。図2(a)に示すように、ヘッドレスト10の通常状態では、基材32およびパッド部材46の側端部は揃った状態である。ヘッドレスト10の側部をつかんで前方に回動させると、ステー20,20によって固定された基材32の中央支持部34に対して、基材32の横支持部38がトルクヒンジ60を支点として前方に回動する。パッド部材46は、横パッド部50の後面において横支持部38における前当接部42の前面に当接されているため、横パッド部50が前当接部42に後方から押圧される。そして、横支持部38の回動変位に追従して、中央支持部34に固定された中央パッド部48に対して横パッド部50が凹部52を支点として前方に回動する。前表皮材56は、可撓性を有しているため、基材32の横支持部38およびパッド部材46の横パッド部50に追従して変位する。この際、基材32の支点(トルクヒンジ60)およびパッド部材46の支点(凹部52)のずれにより、基材32の側端部に対してパッド部材46の側端部が外側方へ突出しようとする(図2(b)の二点鎖線参照)。パッド部材46には、横パッド部50の後面の上下に亘って溝54が設けられているため、横パッド部50が中央側に変形し易くなっており、前表皮材56に押されることで横パッド部50が中央側に変形して、基材32の側端部からパッド部材46の側端部が外側方へ突出するのを抑えることができる。これにより、パッド部材46により前表皮材56が押されて、ヘッドレスト10の側面が膨らむような外観不良を抑えることができる。また、外側方へ突出するパッド部材46の変形に大きな力を要する場合、ヘッドレスト10の回動に余分な力が消費されることになり、ヘッドレスト10の側部の回動操作性が悪化することがあるが、横パッド部50が溝54により中央側に変形し易いため、ヘッドレスト10の側部の回動操作性を向上させることができる。そして、横パッド部50の横支持部38に臨む面に溝54が設けられているため、溝54を横パッド部50の前面に設ける場合と比べて触感やクッション性に影響を与え難い。
【0023】
ヘッドレスト10は、横パッド部50の後面に溝54が複数設けてあるので、前方への回動に伴うパッド部材46における横パッド部50の中央側への変位がより起き易くなり、横パッド部50が外側方へ突出するのをより抑えることができる。また、溝54を複数設けることで1つ1つの溝54を小さくすることができるので、溝54を設けることによるクッション性への影響をより与え難くなる。また、パッド部材46における横支持部38に当接する部位の間に溝54が設けられているので、溝54の周囲が基材32に当接して支持されてヘッドレスト10のクッション性への影響を最小限に抑えることができる。
【0024】
ヘッドレスト10は、横パッド部50が横支持部38に固定されていないので、側部の回動に際して横パッド部50の横支持部38に対する変位が許容される。すなわち、横パッド部50が中央側へより変形し易くなるので、横パッド部50の外側方への突出をより抑制し得る。また、横パッド部50における前当接部42との当接部が曲面となっているため、横パッド部50と前当接部42との摩擦抵抗が小さいから前当接部42に対する横パッド部50の変位をスムーズにすることができる。
【0025】
(変更例)
前述した実施例に限定されず、以下のように変更することもできる。
(1)実施例では、横支持部が中央支持部より後方には回動しない基材を採用するが、横支持部が中央支持部より後方に回動する構成であってもよい。
(2)実施例では、基材にトルクヒンジを設けたが、中央支持部に対して横支持部が縦軸回りに回動可能に設けられていれば良く、横支持部と中央支持部とが一体に形成されて、横支持部が中央支持部に対して折れ曲がるよう構成されていてもよい。
(3)実施例では、中央パッド部と横パッド部とが一体に形成されたパッド部材を採用するが、中央パッド部と横パッド部が当接して設けられていれば別体であってもよい。
(4)実施例では、パッド部材の凹部を基材の回転軸より左右方向内側に設けたが、基材の回転軸より左右方向外側に凹部を設けてもよく、基材の回転軸に左右位置を揃えて凹部を設けても良い。また、パッド部材の表面に凹部を設けたが、横支持部の回動に追従してパッド部材の側部が変位すればよく、パッド部材の後面に凹部を設けてもよく、パッド部材に凹部を設けない構成であってもよい。
(5)実施例では、パッド部材の後面に複数の溝が設けられているが、溝は1つであってもよい。パッド部材に設けられた溝によって、パッド部材の横パッド部の後面は波形状となっているが、パッド部材の上下に亘って溝が設けられていればよく、波形形状に限定されることはない。また、溝がパッド部材における横支持部の前面に当接しない部位に設けられていてもよい。
(6)実施例では、ヘッドレストの前面にのみパッド部材が設けられた構成を採用するが、ヘッドレストの前面にパッド部材を有していれば、ヘッドレストの側面および後面にパッド部材が設けられた構成であってもよい。
(7)実施例では、横パッド部と横支持部とが固定されていない構成を採用するが、パッド部材と横支持部との当接部位が接合されていてもよい。また、中央パッド部と中央支持部との当接部位は固定されていても、固定されていなくともよい。
(8)実施例の前表皮材は、パッド部材に接合されていないが、前表皮材とパッド部材とが接合されていてもよい。
(9)実施例のヘッドレストは、通常状態において前面が略平坦となっているが、中央部に対して側部が傾斜していてもよい。また、実施例では、ヘッドレストを手動で回動させているが、電動で回動させる構成であってもよい。
【符号の説明】
【0026】
20 ステー,32 基材,34 中央支持部,38 横支持部
46 パッド部材(弾性体),54 溝,56 前表皮材(表皮材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステーに支持される中央部に対して側部が前後方向に回動するヘッドレストにおいて、
前記ステーに支持される中央支持部の側端に縦軸回りに回動可能に設けられた横支持部を有する基材と、
前記基材の前面を覆うように設けられ、前記横支持部の回動に追従して該横支持部の前面を覆う側部が変位する弾性体と、
前記弾性体を覆うように設けられ、可撓性を有する表皮材とを備え、
前記弾性体の前記横支持部に臨む面には、該弾性体の上下に亘って溝が設けられる
ことを特徴とするヘッドレスト。
【請求項2】
前記弾性体には、前記溝が横方向に離間して複数設けられる請求項1記載のヘッドレスト。
【請求項3】
前記弾性体には、前記横支持部の前面に当接する部位の間に前記溝が設けられる請求項1または2記載のヘッドレスト。
【請求項4】
前記弾性体の側部は、前記横支持部に固定されず、横支持部と表皮材との間に挟まれて保持される請求項1〜3何れか一項に記載のヘッドレスト。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−110622(P2012−110622A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−264373(P2010−264373)
【出願日】平成22年11月26日(2010.11.26)
【出願人】(000119232)株式会社イノアックコーポレーション (1,145)
【Fターム(参考)】