説明

ヘルプデスクシステム

【課題】 コンピュータを使って回答データの質の維持・向上を容易に図ることができるヘルプデスクシステムを提供する。
【解決手段】 システムは、ユーザの受信した問合せデータに基づいて、回答データベースから回答データを検索する。その検索の結果に従って、問合せをしたユーザの端末にその問合せへの回答データを送信するかどうかを判定する。その判定に従って、ユーザの端末に、回答データの有効性に関する質問のデータを送信する。その質問への返答のデータを受信すると、そのユーザに対してポイントを付与し、そのポイントに従って、ヘルプデスクの利用権の内容を決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品やサービスに関する顧客からの問合せに対応したり、企業内システムのユーザをサポートしたりするためのヘルプデスクのシステム、ヘルプデスクの提供方法、およびヘルプデスク提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ヘルプデスクシステムは、商品・サービスの疑問点や、システムの使用方法、トラブルの対処方法などの問合せを受け付ける。ユーザは、メールやウェブページなどでヘルプデスクシステムに問合せをすることができる。問合せに効率的に回答するため、ヘルプデスクシステムでは、過去の問合せ事例を蓄積したデータベースを利用する。
【0003】
ヘルプデスクシステムは、そのデータベースを検索することで、ユーザからの問合せに回答する。ユーザは、問合せに関するキーワードを指定する。システムは、指定されたキーワードを使ってデータベースを検索する。キーワードに対応する回答データを検索すると、その回答データをユーザに提供する。適当な回答データをデータベースに蓄積していれば、専門担当者がその問合せに対して回答をする必要性が抑えられる。このため、ヘルプデスクサービスの提供コストを軽減することができる。またユーザは、迅速な回答を簡単に得ることができる。
【0004】
データベースを備えたヘルプデスクシステムは、例えば特許文献1や特許文献2に開示されている。特許文献1や特許文献2に記載されたシステムでは、データベースに蓄積する回答データの収集を図っている。
【0005】
特許文献1に記載のシステムは、新製品のように事例が不足しがちな問合せ対象について効率的に回答データを収集する。特定の問合せ対象に対しては、ヘルプデスクシステムをユーザが利用するときの課金額を低くする。課金額を低くすることで、その問合せ対象に対して問合せが集まり易くなる。集まった問合せに対して回答データを用意することで、その問合せ対象について多様な回答データを蓄積する。
【0006】
また特許文献2に記載のシステムは、質の高い回答情報を提供した回答者に対して、相談者が相応の報酬を支払うことのできる環境を提供する。新規の回答情報をシステムに要求するとき、相談者は、その回答情報の希望購入価格を提示する。システムは新規の回答情報要求を受け付けると、回答情報の提供を回答者に依頼する。回答情報を提供するとき、回答者は、その回答情報の希望販売価格を提示する。システムは、その回答情報に評価ポイントや相談情報を関連付け、データベースに格納する。システムは、集まった回答情報の概要を評価ポイントの高い順で相談者に提供する。提供されたいずれかの回答に関し、希望販売価格を相談者が受け入れると、システムは、その回答情報を相談者に提供する。
【0007】
特許文献3も、有益な情報を蓄積したデータベースを備えたシステムを開示している。このシステムは、個人やグループのノウハウや知識情報に代表される電子化可能な情報を資産として活用するためのシステムである。このシステムでは、そのような情報をデータベースに登録する。ユーザはデータベースを検索し、その結果から、利用する情報を選択する。システムは、活用実績数に応じて提供料および活用料を計算する。提供料は、情報登録者の残高に加算し、活用料は、情報活用者の残高から減算する。これにより、登録者は相手を意識せずに広く気軽に対価の保証を得ることができる。
【特許文献1】特開2003−271808号公報
【特許文献2】特開2004−21620号公報
【特許文献3】特開2003−122945号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
これらの特許文献に記載のシステムでは、問合せデータや回答データの提供者にメリットを与え、過去の事例やノウハウ等の収集を図っている。
【0009】
しかしながら、収集・登録した回答データの質の維持・向上に対するユーザの貢献は考慮されていない。回答データを収集し続けると、回答データの質のばらつきが大きくなる。膨大な回答データの中から、不適当な回答データを探し出し、より好ましい回答データを抽出する作業の負担は大きい。システム運用者や専門担当者だけではその作業を十分にできなくなるかもしれない。また回答データ自体からコンピュータが回答データの質を判断することも困難である。
【0010】
本発明は、このような従来の技術における課題を鑑みてなされたものであり、コンピュータを使って回答データの質の維持・向上を容易に図ることのできるヘルプデスクのシステム、ヘルプデスクの提供方法、およびヘルプデスク提供プログラムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述の目的を達成するために、本発明はコンピュータを備えたヘルプデスクシステムを提供する。そのコンピュータは、問合せへの回答データを記憶する回答データベースを備える。そのコンピュータの問合せ受付け部は、ユーザの端末から問合せデータを受信する。検索部は、受信した問合せデータに基づいて、回答データベースから回答データを検索する。回答判定部は、その検索の結果に従って、問合せをしたユーザの端末にその問合せへの回答データを送信するかどうかを判定する。質問データ送信部は、ユーザの端末に回答データを送信すると判定した場合に、その回答データの有効性を質問するデータをそのユーザの端末に送信する。返答データ処理部は、回答データの有効性に関する質問への返答データをユーザの端末から受信する。ポイント付与部は、ユーザの端末から返答データを受信した場合に、そのユーザに対してポイントを付与する。利用権決定部は、ポイントに従って、ヘルプデスクの利用権の内容を決定する。
【0012】
このヘルプデスクシステムでは、ユーザにポイントを付与することにより、回答データの有効性に関するデータを効率的に収集する。そのデータを利用することで、コンピュータを用いて、回答の質の維持・向上を図り易くなる。
【0013】
利用権は、例えばユーザの課金額から、そのユーザに付与されたポイントに対応する金額を差し引いた額でヘルプデスクを利用する権利である。
【0014】
ポイント付与部は、回答データが有効であることを返答データが示している場合に、その返答をしたユーザに対してポイントを付与することができる。この返答データを得ることができれば、有効な回答データをヘルプデスクの運営者やコンピュータが見つけ易くなる。
【0015】
またユーザの端末に回答データを送信すると判定された場合にも、ポイント付与部が、そのユーザに対してポイントを付与するようにしてもよい。この場合、返答データを受信していなくても、ユーザにポイントを付与することができる。ユーザの端末に回答データを送信すると判定した場合、専門担当者が回答する必要性が少ない。ヘルプデスクの運営コストが低減されるのであれば、ポイントを付与することで、ユーザに還元することができる。
【0016】
このヘルプデスクシステムにおいて、選択データ受信部をコンピュータがさらに備えるようにしてもよい。選択データ受信部は、複数用意した利用権の種類のうちから選択された種類を示す選択結果データをユーザの端末から受信する。選択結果データを受信していれば、利用権決定部は、ポイントおよび選択結果データに従って利用権の内容を決定する。これにより、ユーザは希望する種類の利用権を選択することが可能になる。その結果、ヘルプデスクシステムを利用する動機付けをさらに強めることができる。
【0017】
またヘルプデスクシステムのコンピュータに、グループ登録データベースおよびポイント集計部をさらに備えることもできる。グループ登録データベースは、ユーザとグループとを関連付ける。ポイント集計部は、グループに属するユーザのポイントから、そのグループのポイントを集計する。利用権決定部は、集計されたポイントに従ってグループの利用権の内容を決定することができる。その場合、グループに属するユーザは、平均的にポイントを得ることができる。
【0018】
またグループ登録データベースをコンピュータが備えている場合、ポイント付与部は、グループに属するユーザにポイントを付与した場合に、そのグループに属する他のユーザにもポイントを付与することができる。その場合、グループの各員が協力することで、個人だけの場合よりも多くのポイントを獲得することができる。
【0019】
またヘルプデスクシステムにおいて、回答データ受信部、審査データ判定部および回答データ登録部をコンピュータにさらに備えることができる。回答データ受信部は、ユーザの端末から回答データを受信する。審査データ判定部は、ユーザの端末から受信した回答データを審査対象にするかどうかを判定する。回答データ登録部は、審査した回答データを回答データベースに登録する。ポイント付与部は、審査した回答データを回答データベースに登録した場合にも、その回答データを提供したユーザに対してポイントを付与することができる。これにより、ヘルプデスクシステムは回答データを効率的に収集することができる。
【0020】
さらにコンピュータは、審査した回答データと審査データとを関連付ける回答受付けデータベースをさらに備えるようにしてもよい。ポイント付与部は、審査データに従ってポイントを決定することができる。審査データに従ってポイントを決定すれば、質の高い回答データを収集し易くなる。
【0021】
コンピュータは、利用回数計数部をさらに備えるようにしてもよい。利用回数計数部は、審査した回答データの利用回数を計数する。そのとき、ポイント付与部は、利用回数に従って追加ポイントを付与することができる。利用回数に従って追加ポイントを付与することで、質の高い回答データを収集し易くなる。
【0022】
さらにグループ登録データベースおよびグループ判定部をコンピュータに備えるようにしてもよい。グループ判定部は、問合せをしたユーザが属するグループに、その問合せに対する回答をしたユーザが属しているかどうかを判定する。ポイント付与部は、問合せをしたユーザが属するグループに、その問合せに対する回答をしたユーザが属すると判定した場合に、その回答をしたユーザに追加ポイントを付与することができる。問合せをしたユーザと同じグループに属するユーザがその問合せに回答をした場合に、その回答をしたユーザに追加ポイントを付与することにより、グループ内での協力関係を促進する。その結果、回答データがさらに収集し易くなる。
【0023】
他の観点によれば、本発明は、記憶装置を有するコンピュータを用いたヘルプデスクの提供方法を提供する。そのヘルプデスクの提供方法は、ユーザの端末から問合せデータを受信する手順、受信した問合せデータに基づいて、前記記憶装置に記憶された回答データを検索する手順、前記検索の結果に従って、そのユーザの端末にその問合せへの回答データを送信するかどうかを判定する手順、そのユーザの端末に回答データを送信すると判定した場合に、その回答データの有効性を質問するデータをそのユーザの端末に送信する手順、回答データの有効性に関する質問への返答データをユーザの端末から受信する手順、ユーザの端末から返答データを受信した場合に、そのユーザに対してポイントを付与する手順、そして、ポイントに従って、ヘルプデスクの利用権の内容を決定する手順を備える。これらの手順は、コンピュータで実行することができる。
【0024】
さらに他の観点によれば、本発明は、上述のヘルプデスクの提供方法における手順をコンピュータに実行させるためのヘルプデスク提供プログラム、およびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
【発明の効果】
【0025】
このような構成を採用することにより、本発明では、ヘルプデスクで利用する回答データの有効性に関するデータを効率的に収集し、そのデータを利用することで、コンピュータを用いて、ヘルプデスクの提供する回答の質の維持・向上を容易に図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。この実施の形態では、パソコンのハードウェアやソフトウェアに関する顧客からの問合せを受付けるヘルプデスクのシステムとして本発明を具体化している。
【0027】
図1はこの実施の形態におけるヘルプデスクシステムのハードウェア構成を示す図である。このシステムでは、ヘルプデスクを提供する装置1がネットワーク2を通じてユーザの端末3と接続されている。ユーザは、例えばインターネット経由でヘルプデスク装置1に問合せをすることができる。またヘルプデスク装置1は、イントラネットのようなネットワーク4を通じて端末5と接続されている。端末5は、ユーザからの問合せに回答する専門担当者の端末である。
【0028】
ヘルプデスク装置1には、一台または複数台のコンピュータを利用することができる。ここでは、ヘルプデスク装置1に一台の汎用コンピュータ101を利用している。コンピュータ101は、CPU(Central Processing Unit)102やバス103を備えている。CPU102はバス103を通じてROM(Read Only Memory)104やRAM(Random Access Memory)105と接続される。ROM104に記憶されたプログラムの指令に従ってコンピュータ101が起動すると、CPU102はRAM105上でOS(Operating System)106の一部または全部を動作させる。
【0029】
バス103には通信インターフェイス107および108も接続されている。通信インターフェイス107は、ネットワーク2を通じてこのコンピュータ101をユーザの端末3と接続する。また通信インターフェイス108は、ネットワーク4を通じてこのコンピュータ101を担当者の端末5と接続する。
【0030】
またバス103には、HDD(Hard Disk Drive)109も接続されている。このHDD109には、ウェブサーバプログラム110やメールサーバプログラム111のファイルやその他のファイルが格納される。コンピュータ101が起動すると、CPU102はOS106の指令に従ってウェブサーバプログラム110やメールサーバプログラム111のファイルをHDD109から読み出し、RAM105上でそのプログラム110および111を動作させる。
【0031】
ウェブサーバプログラム110の指令に従ってコンピュータ101が動作することにより、コンピュータ101は、端末3や端末5にウェブサービスを提供する。端末3や端末5では、コンピュータ101の提供するウェブページを閲覧することができる。
【0032】
またメールサーバプログラム111の指令に従ってコンピュータ101が動作することにより、コンピュータ101は、ユーザのメールアドレスにメールを転送したり、担当者のメールアドレスにメールを配送したりすることができる。
【0033】
コンピュータ101のHDD109は、ウェブサーバプログラム110やメールサーバプログラム111と連携して動作するヘルプデスク提供プログラム112のファイルも格納している。CPU102は、そのヘルプデスク提供プログラム112のファイルもコンピュータ101の起動時にHDD109から読み出し、RAM105上でそのプログラム112を動作させる。
【0034】
図2はこの実施の形態におけるヘルプデスクシステムの機能的構成の一例を示す図である。コンピュータ101は、ヘルプデスク提供プログラム112の指令にしたがって、通信インターフェイス107およびHDD109に対して入出力を行い、ヘルプデスク装置1として機能する。ヘルプデスク装置1としてのコンピュータ101は、問合せ受付け部151、検索部152、回答データベース153、回答判定部154、質問データ送信部155、返答データ処理部156、ポイント付与部157、および利用権決定部158を備える。さらにコンピュータ101は、ユーザ認証部159、ユーザデータベース160、問合せ受付けデータベース161、問合せデータベース162、問合せ回答データベース163、担当決定処理部164、担当者データベース165、ポイントデータベース166、および課金額決定部167も備えることができる。
【0035】
ユーザ認証部159は、ユーザの端末3から認証データを受信し、その認証データにしたがって、ユーザの認証をする。認証データは、例えばユーザに固有のユーザIDおよびパスワードである。認証データの入力は、コンピュータ101から端末3にウェブページを送信することにより、求めることができる。入力された認証データは、プログラム110および112の指令に従ってCPU102が通信インターフェイス107を用いて受信する。CPU102は、受信した認証データに対応するデータをユーザデータベース160から検索する。
【0036】
図3はユーザデータベースの構成の一例を説明するための図である。ユーザデータベース160は、ユーザIDに、パスワード、ユーザの氏名、ユーザのメールアドレスなどのデータを関連付ける。例えばユーザID「2001A0522」には、パスワード「XXXYYY」、氏名「田中一郎」、およびメールアドレス「ICHIRO@AAA.BBB」を関連付けている。
【0037】
この実施の形態では、図1に示すように、ユーザデータベース160をコンピュータ101のHDD109に設けている。CPU102は、認証データを受信すると、バス103を通じてHDD109にアクセスし、ユーザデータベース160を検索する。受信した認証データのユーザIDおよびパスワードが、ユーザデータベース160に登録されているデータと一致すると、CPU102は、ヘルプデスクサービスをそのユーザが利用するのを許可する。受信した認証データがユーザID「2001A0522」およびパスワード「XXXYYY」を含んでいれば、「田中一郎」がサービスを利用するのを許可する。
【0038】
図4はヘルプデスクの提供方法の手順を説明するためのフローチャートである。ヘルプデスクサービスの利用を許可すると、コンピュータ101は、このヘルプデスクの提供方法の手順を実行する。問合せ受付け部151は、ユーザの端末3から問合せデータを受信する。ここでは、問合せデータを入力するためのウェブページを用いて、コンピュータ101が問合せデータを受信する(図4の手順401)。
【0039】
図5は問合せデータ入力ページの一例を示す。問合せデータ入力ページ500は、認証したユーザの氏名を表示する欄501、および現在の日付の表示欄502を備えている。この例では、ユーザの氏名として「田中 一郎」を欄501に表示している。欄502には、問合せの日付として「2005年1月18日」を表示している。また問合せデータ入力ページ500には、キーワード入力欄503、および問合せ内容入力欄504も設けられている。端末3の入力装置を用いて、ユーザは、入力欄503および504にテキストデータを入力することができる。入力装置には、マウス・トラックボールのようなポインティングデバイスや、キーボードなどを利用することができる。入力欄503は、問合せに対する回答のデータを検索するキーワードをユーザが入力するための欄である。この例では、キーワードのデータとして「PC」および「再起動」が入力されている。入力欄504は、問合せの詳細をユーザが入力するための欄である。この例では、問合せの詳細のデータとして「PCが再起動を繰り返すので、困っています。・・・」というテキストデータが入力されている。
【0040】
このような問合せ入力ページ500をコンピュータ101は作成する。CPU102は、ユーザの認証をすると、ヘルプデスク提供プログラム112の指令に従ってHDD109にアクセスし、そのユーザの氏名のデータをユーザデータベース160から取得する。取得した氏名のデータは、欄501の表示データに用いる。予めHDD109に記憶したウェブページのデータと認証したユーザのデータとを用いて、問合せデータ入力ページ500を生成する。
【0041】
問合せデータ入力ページ500を生成すると、コンピュータ101は、ウェブサーバプログラム110およびヘルプデスク提供プログラム112の指令に従って、その問合せデータ入力ページ500をユーザの端末3に送信する。
【0042】
ユーザは、この問合せデータ入力ページ500を用いて、問合せデータを含む問合せ依頼データをコンピュータ101に送信することができる。問合せデータ入力ページ500は、表示欄501乃至504のほか、送信ボタン505およびキャンセルボタン506を備えている。端末3の入力装置を用いてボタン505を押す操作をすると、問合せ依頼データが端末3からコンピュータ101に送信され、コンピュータ101は、問合せデータを受信することができる。ボタン506を押す操作をすると、その送信がキャンセルされる。
【0043】
この実施の形態では、問合せデータは、入力欄503および504に入力されたデータを含む。CPU102は、その問合せデータを含む問合せ依頼データを受信すると、問合せ依頼を識別するための問合せ番号を発行し、その依頼を受付ける。受付けたデータは、問合せ受付けデータベース161に登録する。ここでは、問合せ受付けデータベース161をコンピュータ101のHDD109上に設けている。CPU102は、依頼を受付けると、バス103を通じてHDD109にアクセスし、受付けたデータを問合せ受付けデータベース161に登録する。
【0044】
図6は問合せ受付けデータベースの構成の一例を説明するための図である。問合せ受付けデータベース161は、発行した問合せ番号に、ユーザID、受付け日、検索データ、問合せテキストなどのデータを関連付ける。この例で検索データが、入力欄503に入力されたキーワードであり、問合せテキストが、入力欄504に入力された問合せの詳細のテキストデータである。例えば問合せ番号「070BX0021」には、ユーザIDとして「2001A0522」を関連付け、受付け日のデータとして「2005/01/18」を関連付けている。
【0045】
検索部152は、受信した問合せデータに基づいて、回答データベース153から回答データを検索する。ここでは、コンピュータ101のCPU102が、問合せデータベース162、および問合せ回答データベース163を用いて、回答データベース153から回答データを検索する(図4の手順402)。図1に示すように、回答データベース153、問合せデータベース162、および問合せ回答データベース163はコンピュータ101のHDD109上に設けることができる。
【0046】
図7は回答データベースの構成の一例を説明するための図である。回答データベース153は、回答データに固有の回答IDに、回答データ、および回答データの更新日を関連付ける。この例では、回答ID「A20P0118」に、回答データとして「ご利用のPCがウィルスに感染していますので、ウィルスを駆除してください。」というテキストデータを関連付け、更新日のデータとして「2003/02/17」を関連付けている。
【0047】
図8は問合せデータベースの構成の一例を説明するための図である。問合せデータベース162は、登録された問合せデータに固有の問合せIDに、問合せテキストデータ、および更新日を関連付ける。この例では、問合せID「Q20P0118」に、問合せテキストデータとして「PCがカウントダウンを始め、再起動を繰り返してしますのですが・・・」というテキストデータを関連付け、更新日のデータとして「2001/05/27」を関連付けている。
【0048】
図9は問合せ回答データベースの構成の一例を説明するための図である。問合せ回答データベース163は、問合せデータベース162に登録された問合せIDに、回答データベース153に登録された回答IDを関連付ける。この例では、問合せID「Q20P0118」に回答ID「A20P0118」を関連付けている。
【0049】
コンピュータ101のCPU102は、通信インターフェイス107を用いて問合せ依頼データを受信すると、その問合せ依頼データに対応する登録問合せデータを問合せデータベース162から検索する。ここでは、キーワードのみを検索に用いる。CPU102は、問合せテキストがキーワードを含む登録問合せデータを検索する。キーワードが「PC」および「再起動」であれば、CPU102は検索結果として、問合せID「Q20P0118」の登録問合せデータを問合せデータベース162から得ることができる。図8の通り、この登録問合せデータは、問合せテキストデータとして「PCがカウントダウンを始め、再起動を繰り返してしまうのですが・・・」というデータを含む。
【0050】
登録問合せデータを問合せデータベース162から得ることができると、CPU102は、その登録問合せデータの問合せIDに対応する回答IDを問合せ回答データベース163から検索する。問合せID「Q20P0118」を得ていれば、CPU102はその問合せIDに対応する回答IDとして「A20P0118」を問合せ回答データベース163から得る。
【0051】
問合せ回答データベース163から回答IDを得ると、CPU102は、その回答IDに対応する回答データを回答データベース153から得る。回答ID「A20P0118」を得ていれば、CPU102はその回答IDに対応する回答データとして「ご利用のPCがウィルスに感染していますので、ウィルスを駆除してください。」というテキストデータを回答データベース153から取得する。
【0052】
回答判定部154は、このような検索の結果に従って、問合せをしたユーザの端末3にその問合せへの回答データを送信するかどうかを判定する。この判定は、ヘルプデスク提供プログラム112の指令に従ってCPU102がすることができる。この実施の形態では、回答データを回答データベース153から検索できたかどうかでその判定をする。CPU102は、回答データを検索できた場合、回答データを送信すると判定し、回答データを検索できなかった場合、回答データを送信しないと判定する(図4の手順403)。
【0053】
担当決定処理部164は、回答データを送信しないと判定した場合に、その問合せに回答する担当者を決定する。ここでは、回答データを送信しないと判定すると、コンピュータ101のCPU102がその担当者の決定を行う(図4の手順404)。担当者を決定するために、CPU102は、バス103を通じてHDD109上の担当者データベース165にアクセスする。
【0054】
図10は担当者データベースの構成の一例を説明するための図である。担当者データベース165は、担当者を識別するための担当者コードに、担当者の氏名、メールアドレス、現在の担当数などのデータを関連付ける。この例では、担当者コード「A123Q0791」に、氏名のデータとして「鈴木陽一」を関連付け、メールアドレスとして「YOICHI.SUZUKI@DDD.CCC」を関連付け、現在の担当数のデータとして「3」を関連付けている。
【0055】
このような担当者データベース165を用いて、CPU102は、例えば現在の担当数が最も小さい担当者を選択する。CPU102は、受付けた問合せに回答する担当者として、選択した担当者を決定する。担当者に担当区分が与えられているときには、問合せデータに対応する担当区分の担当者を選択するようにしてもよい。
【0056】
コンピュータ101は、その問合せに回答する担当者を決定すると、その担当者に、担当者に決定したことと問合せ番号を通知する(図4の手順405)。ここでは、担当者への通知のため、CPU102は、その担当者の氏名およびメールアドレスのデータを担当者データベース165から取得する。また問合せ受付けデータベース161からその問合せの問合せ番号のデータを取得する。問合せ受付けデータベース161や担当者データベース165からデータを取得すると、CPU102は、取得したデータを用いて、担当者宛のメールを作成する。メールを作成すると、コンピュータ101は、メールサーバプログラム111およびヘルプデスク提供プログラム112の指令に従ってそのメールを担当者のメールアドレスに配送する。担当者は、端末5上のメーラーでそのメールを受信し、その通知を確認することができる。
【0057】
またコンピュータ101は、担当者を決定すると、その担当者をユーザに通知する(図4の手順406)。ユーザへの通知のため、CPU102は、問合せをしたユーザの氏名およびメールアドレスのデータをユーザデータベース160から取得する。担当者データベース165から取得した担当者の氏名のデータ、問合せ受付けデータベース161から取得した問合せ番号のデータ、およびユーザデータベース160から取得したデータを用いて、そのユーザ宛のメールを作成する。メールサーバプログラム111およびヘルプデスク提供プログラム112の指令に従って、ユーザのメールアドレスにそのメールを転送することで、コンピュータ101は、決定した担当者の氏名をそのユーザに通知する。またこのメールの本文には、適当な回答データが回答データベースに存在しなかったため、その問合せに回答する担当者を決定したことも記載する。そのユーザは、端末3上のメーラーでそのメールを受信し、その通知を確認することができる。
【0058】
質問データ送信部155は、ユーザの端末に回答データを送信すると判定した場合に、その回答データの有効性を質問する質問データをそのユーザの端末に送信する。ここでは、回答データを送信すると判定した場合に、ユーザへの回答データと質問データを含むウェブページをコンピュータ101が端末3に送信する(図4の手順407)。
【0059】
図11は回答のためのウェブページの一例を示す図である。回答ページ1100は、表示欄1101乃至1106を備えている。欄1101は認証したユーザの氏名を表示し、欄1102は回答の日付を表示し、欄1103はユーザが問合せを行った日付を表示する。この例では、欄1101に「田中 一郎」を表示しており、欄1102および1103に「2005年1月18日」を表示している。欄1104はその問合せの番号を表示し、欄1105は、ユーザが入力した問合せの詳細のデータを表示する。図11の例では、欄1104に「070BX0021」を表示し、欄1105に「PCが再起動を繰り返すので、困っています。・・・」というテキストデータを表示している。そのテキストデータは、図5の問合せ入力ページ500でそのユーザが欄504に入力したテキストデータである。欄1106は、その問合せに対して検索された回答のテキストデータを表示する。この例では、欄1106に「ご利用のPCがウィルスに感染していますので、駆除してください。」というテキストデータを表示している。
【0060】
このような回答ページ1100をヘルプデスク提供プログラム112の指令に従って、コンピュータ101は作成する。その作成のため、コンピュータ101のCPU102は、図6の問合せ受付けデータベース161から、ユーザID、受付日、問合せ番号、および問合せテキストのデータを取得する。取得した受付日のデータは欄1103の表示データに用い、問合せ番号のデータは欄1104の表示データに用い、問合せテキストのデータは欄1105の表示データに用いる。またCPU102は、データベース161からユーザIDを取得すると、そのユーザIDに対応する氏名のデータをユーザデータベース160から取得する。取得した氏名のデータは、欄1101の表示データに用いる。さらにCPU102は、検索した登録問合せデータの問合せID、および検索できた回答データの回答IDを問合せ受付けデータベース161の対応するレコードに書き込む。図6の例では、問合せ番号が「070BX0021」のレコードに、問合せIDとして「Q20P0018」を書き込み、回答IDとして「A20P0118」を書き込んでいる。CPU102は、データベース161に書き込んだ回答IDに対応する回答テキストのデータを回答データベース153から取得する。取得した回答テキストは、欄1106の表示データに用いる。このようにして必要なデータを取得すると、HDD109に予め記憶したウェブページのデータと、取得したデータを用いて、CPU102が回答ページ1100を作成する。
【0061】
回答ページ1100を作成すると、コンピュータ101は、ウェブサーバプログラム110およびヘルプデスク提供プログラム112の指令に従って、回答ページ1100をユーザの端末3に送信する。回答ページ1100は、上述のような回答データのほか、回答データの有効性を質問するための質問データを含んでいる。この実施の形態では、質問データとして、回答ページ1100上のボタン1107および1108に関するデータを用いている。ボタン1107のデータは、回答データが有効であるとユーザが返答するためのデータであり、ボタン1108のデータは、回答データが有効でないとユーザが返答するためのデータである。ボタン1107および1108のデータを含む回答ページ1100を端末3に送信することで、回答データの有効性をユーザに質問することができる。
【0062】
返答データ処理部156は、回答データの有効性に関する質問への返答データをユーザの端末3から受信する。ここでは、ボタン1107または1108を押す操作により端末3から送信されるコードを返答データとしてコンピュータ101が受信する(図4の手順408)。ボタン1107および1108に関するデータは、端末3上のウェブクライアントが実行可能なスクリプトのデータを含む。ユーザがボタン1107または1108を押す操作をすると、ウェブブラウザがそのスクリプトを実行し、端末3はコンピュータ101に、問合せ番号とコードとを含む返答データを送信する。ボタン1107を押す操作をした場合、端末3はコンピュータ101に、回答データが有効であることを示すコードを送信する。ボタン1108を押す操作をした場合、回答データが有効でないことを示すコードを送信する。コンピュータ101は、通信インターフェイス107を用いてそのコードを含む返答データを受信する。
【0063】
回答データが有効であることを示すコードを含む返答データを受信した場合、コンピュータ101のCPU102は問合せ回答データベース163のデータを更新する。図9に示すように、問合せ回答データベース163の各レコードは、有効カウントのデータを含む。回答データが有効であることを示すコードを返答データが含む場合、CPU102は、その有効カウントのデータを更新する。
【0064】
有効カウントのデータを更新するために、CPU102は、その返答データから問合せ番号を取得する。問合せ番号を取得すると、CPU102は、図6の問合せ受付けデータベース161から、その問合せ番号に対応する問合せIDおよび回答IDを取得する。問合せIDおよび回答IDを取得すると、問合せ回答データベース163にアクセスし、その問合せIDおよび回答IDに対応するレコードの有効カウントのデータを更新する。ここでは、有効カウントの値を1だけ増加させる。
【0065】
例えば、問合せ番号として「070BX0021」が返答データに含まれていた場合、その問合せ番号に対応する問合せIDおよび回答IDは、図6に示すように「Q20P0018」および「A20P0118」である。図9に示すように、その問合せIDおよび回答IDに対応する有効カウントの値は「52」である。その値に「1」を加算することにより、有効カウントの値は「53」に増加する。
【0066】
この実施の形態では、回答データが有効でないことを示すコードを含む返答データを受信した場合、CPU102は問合せ回答データベース163のレコードを更新しない。その代わりに、非有効カウントのデータを各レコードに含めて、そのデータを更新するようにしてもよい。また有効カウントの値を減少させるようにしてもよい。また回答データの有効性や非有効性を多段階で表現するようにしてもよい。その場合、その段階に応じて有効カウントや非有効カウントの値の更新量を変更することができる。
【0067】
ポイント付与部157は、ユーザの端末3から返答データを受信した場合に、そのユーザに対してポイントを付与する。ポイントは、登録回答データの質の維持・向上に対するユーザの貢献に対して与えられる。この実施の形態では、回答データが有効であることを示すコードを返答データが含む場合に、コンピュータ101がポイントデータベース166に記憶されたそのユーザのポイントを増加させる(図4の手順409)。
【0068】
図12A乃至Cはポイントデータベースの構成を説明するための図である。ポイントデータベース166は、図3のユーザデータベース160に登録されたユーザのユーザIDに、そのユーザに与えられたポイントを関連付けている。図12Aの例では、ユーザID「2001A0522」に、ポイントとして「20」を関連付け、ユーザID「2004B0718」に、ポイントとして「10」を関連付けている。
【0069】
コンピュータ101のCPU102は、回答データが有効であることを示すコードを返答データが含む場合、その返答データから取得した問合せ番号に対応するユーザIDを図6の問合せ受付けデータベース161から取得する。ユーザIDを取得すると、そのユーザIDに対応するレコードをポイントデータベース166から検索する。ここでは、図1に示すように、ポイントデータベース166をコンピュータ101のHDD109に設けている。CPU102は、バス103を通じてHDD109にアクセスし、そのユーザIDに対応するレコードをポイントデータベース166から検索する。レコードを検索すると、そのレコードのポイントの値を増加させる。この実施の形態では、ユーザのポイントを10だけ増加させる。
【0070】
例えば返答データから取得した問合せ番号が「070BX0021」であれば、CPU102は、その問合せ番号に対応するユーザIDとして「2001A0522」を取得する。CPU102は、そのユーザIDを用いて、ポイントの値を増加させるレコードを検索する。図12Aにおいて、そのレコードにおけるポイントの値は「20」である。CPU102がその値に10を加算することで、図12Bに示すように、ユーザID「2001A0522」に関連付けられたポイントの値は「30」に増加する。ここでは、別のユーザID「2004B0718」に関連付けられたポイントの値は変わらない。
【0071】
さらに、この実施の形態では、返答データを受信した件数や、回答データが有効であることを示すコードを含む返答データの件数をコンピュータ101がユーザ毎に計数する。その計数のために、ポイントデータベース166を利用することができる。図12AおよびBの例では、ポイントに加えて、当月有効件数、当月返答件数、有効総件数および返答総件数をユーザIDに関連付けている。当月有効件数および当月返答件数は、最新月について計数したものである。有効件数は、回答データが有効であることを示すコードを含む返答データの件数に対応し、返答件数は、返答データを受信した件数に対応する。有効総件数はそのときまでの当月有効件数の総計であり、返答総件数はそのときまでの当月返答件数の総計である。コンピュータ101は返答データを受信すると、ポイントデータベース166にアクセスし、ユーザIDから特定したレコードの当月返答件数および返答総件数を1だけ増加させる。また回答データが有効であることを示すコードをその返答データが含む場合、コンピュータ101は、そのレコードの当月有効件数および有効総件数を1だけ増加させる。図12Bの例では、ユーザID「2001A0522」に、当月有効件数のデータとして「3」を関連付け、当月返答件数のデータとして「4」を関連付け、有効総件数のデータとして「16」を関連付け、返答総件数のデータとして「21」を関連付けている。
【0072】
利用権決定部158は、ポイントに従って、ヘルプデスクの利用権の内容を決定する。ここでは、それまでにユーザに付与されたポイントのうち、ユーザの使用するポイントが指定されると(図4の手順410)、コンピュータ101が、その使用ポイントに対応する金額を計算することで、利用権の内容を決定する(図4の手順411)。使用ポイントが指定された場合、コンピュータ101のCPU102はポイントデータベース166にアクセスし、利用権を与えるユーザのユーザIDに対応するポイントの値から使用ポイントを差し引く。さらに、例えばそのポイントに予め定めたレートを乗算して、そのポイントに対応する金額を計算する。このレートは、全ユーザに対して一律に定めることができる。ポイントに対応する金額を計算すると、CPU102はポイントデータベース166にアクセスし、その金額の値をキャッシュバックの値に加算する。図12AおよびBに示すように、ポイントデータベース166の各レコードは、キャッシュバックのデータをさらに含む。図12Bの例では、ユーザID「2001A0522」のユーザには、ポイントとして「30」がそれまでに与えられている。そのときのキャッシュバックの金額は「2000円」である。全てのポイントを使用する場合、ポイントの値から30が差し引かれ、「0」になる。また1ポイントあたり100円のレートであれば、キャッシュバックのデータに「3000円」が加算される。キャッシュバックの合計額は「5000円」となる。ユーザID「2004B0718」のユーザには、ポイントとして「10」がそれまでに与えられている。キャッシュバックの金額はそのとき「0円」である。全てのポイントをそのユーザが使用することを指定した場合、そのユーザIDを含むレコードのキャッシュバックのデータには、「1000円」が加算される。
【0073】
ユーザは、キャッシュバックの金額をユーザの課金額から差し引いた金額でヘルプデスクを利用することができる。ユーザの課金額は、例えば全ユーザに対して一律に予め定められる。一律の課金額が6000円の場合、ユーザのキャッシュバックの金額が5000円であれば、そのユーザは6000円から5000円を差し引いた1000円でヘルプデスクを利用することができる。
【0074】
また利用権を行使するかどうかを随時定める場合、ユーザは、上述のように付与されたポイントの照会をコンピュータ101に対してすることができる。ユーザの端末3から照会要求を受信すると、コンピュータ101は、ポイントデータを提供するためのウェブページをその端末3に送信する。
【0075】
図13はポイントデータ提供ページの一例を示す図である。ポイントデータ提供ページ1300は、表示欄1301乃至1307を備えている。欄1301は認証したユーザの氏名を表示し、欄1302は最新月の説明を表示する。この例では、欄1301に「田中 一郎」を表示しており、欄1302に「2005年1月度のご返答」というテキストを表示している。欄1303は当月返答件数のデータを表示し、欄1304は回答データが有効であることを示すコードを含む返答データの当月の件数を表示する。図13の例では、欄1303に「4」と表示し、欄1304に「3」と表示している。欄1305は未使用のポイントを表示し、欄1306はキャッシュバックの金額を表示する。欄1307は、欄1306の表示金額を課金額から差し引いた額を表示する。この例では、欄1305に「20」を表示し、欄1306に「4000円」と表示し、欄1307に「2000円(=6000円−4000円)」と表示している。
【0076】
またポイントデータ提供ページ1300は、表示欄1306の下に、入力欄1308および表示欄1309をさらに備えている。入力欄1308は、ユーザが使用するポイントを指定するための欄である。表示欄1309は、入力欄1308で指定されたポイントを表示欄1305で表示したポイントから差し引いた残ポイントの量を表示する。入力欄1308で指定されるポイントが変わると、それに応じて、欄1306、1307および1309の表示も変わる。
【0077】
さらにポイントデータ提供ページ1300は、ボタン1310および1311も備えている。ボタン1310および1311は、ポイントの使用に関する指示をユーザがコンピュータ101に与えるためのボタンである。ボタン1310を押す操作をすると、ユーザの端末3は、入力欄1308で指定したポイントを使用する指示をコンピュータ101に送信する。ボタン1311を押す操作をすると、ポイントを使用しない指示をコンピュータ101に送信する。
【0078】
コンピュータ101は、このようなポイントデータ提供ページ1300を作成する。その作成のため、コンピュータ101のCPU102は、認証したユーザのユーザIDを用いて、ポイントデータベース166からデータを取得する。そのユーザIDに対応するレコードから、ポイント、キャッシュバック金額、当月有効件数、および当月返答件数のデータを取得する。取得したポイントのデータは欄1305の表示データに、キャッシュバック金額のデータは欄1306の表示データに用いる。取得した当月有効件数のデータは欄1304の表示データに、当月返答件数のデータは欄1303の表示データに用いる。
【0079】
ポイントデータ提供ページ1300を作成すると、コンピュータ101は、ウェブサーバプログラム110およびヘルプデスク提供プログラム112の指令に従って、そのポイントデータ提供ページ1300をユーザの端末3に送信する。
【0080】
ポイントデータ提供ページ1300を送信したユーザの端末3から、ポイントの使用に関する指示を含むデータを受信すると、コンピュータ101は、ポイントデータベース166のデータを更新する。ポイントを使用する指示を含むデータを受信すると、コンピュータ101のCPU102は、ユーザIDに対応するレコードを検索する。また受信データから、入力欄1308で指定された使用ポイントのデータを取得する。使用ポイントのデータを取得すると、CPU102は、その使用ポイントに対応する金額を計算する。CPU102は、検索したレコードのキャッシュバックのデータに、計算した金額の値を加算する。また検索したレコードのポイントの値から、取得した使用ポイントの値を差し引く。
【0081】
図12Cの例は、ユーザID「2001A0522」のユーザが、20ポイントを使用する指示をコンピュータ101に与えた場合に、コンピュータ101が図12Bに示すデータを更新したデータを示す。図12Bに示す30ポイントのうち、20ポイントを使用する指示をユーザがコンピュータ101に与えた場合、コンピュータ101は、その使用ポイントに対応する金額として「2000円」を算出し、その「2000円」を加算して、そのユーザIDに対応するレコードのキャッシュバックのデータとして「4000円」を書き込む。また図12Bに示すポイントの値「30」から使用ポイントの値「20」を差し引いて、そのレコードのポイントのデータを更新する。更新したポイントの値は「10」になる。
【0082】
課金額決定部167は、このようにして決定されたキャッシュバックの累計額に従って、ユーザ毎の課金額を算出する。その課金額の算出をするため、コンピュータ101のCPU102は、バス103を通じてHDD109にアクセスし、ポイントデータベース166からキャッシュバック金額の値を取得する。予め与えられた課金額から、取得したキャッシュバックの金額を差し引くことで、ポイント使用時の課金額を算出する。予め与えられた課金額が6000円であり、キャッシュバックの金額が4000円であれば、ポイント使用時の課金額は2000円となる。この値は、ポイントデータ提供ページ1300の欄1307に表示した値と一致する。課金処理の後、CPU102はポイントデータベース166の対応レコードにアクセスし、キャッシュバックのデータを「0円」にする。
【0083】
このような実施の形態におけるヘルプデスクシステムでは、回答データが有効であるという返答をユーザがすると、そのユーザにポイントが与えられる。ポイントを使用すれば、ユーザは、ヘルプデスクシステムを安価で利用することができる。登録した回答データの質の維持や向上に貢献すると、ヘルプデスクシステムを経済的に利用し易くなるというメリットをユーザは得ることができる。このため、ヘルプデスクシステムの利用を促進し、ヘルプデスクシステムへの貢献をユーザが積極的にすることが期待される。それにより、システムは、回答データの質に関するデータをユーザから効率よく収集することができる。そのデータを利用すれば、回答データが有効であるかどうかをコンピュータが判断し易くなる。例えば有効カウントの値にしたがって回答データの有効性をコンピュータが評価することができる。したがって、ユーザの協力のもと、システム運用者や専門担当者の負担を増大させずに、回答データの質の維持・向上を容易に図ることができる。
【0084】
上述の実施の形態では、ポイント付与部157は、回答データが有効であることを返答データが示している場合に、その返答をしたユーザに対してポイントを付与していた。これに代えて、回答データが有効であるかどうかに関係なく、返答データを受信した場合に、ポイント付与部157がその返答をしたユーザに対してポイントを付与するようにしてもよい。この場合、返答データを送信すれば、ユーザはメリットを得ることができる。このため、システムは、回答データが有効である場合だけでなく回答データが有効でなかった場合にも、回答データの質に関するデータをユーザから収集することができる。そのデータを利用すれば、有効な回答データと有効でない回答データをコンピュータが区別し易くなる。
【0085】
ポイント付与部157は、ユーザの端末3に回答データを送信すると判定した場合にも、そのユーザに対してポイントを付与することができる。この場合、回答データが登録されている問合せを行えば、ユーザはメリットを得ることができる。回答データが登録されていれば、専門担当者がその問合せに回答する必要性が抑えられる。専門担当者が回答する機会が減少すれば、ヘルプデスクの運営コストも低減される。回答データを送信すると判定した場合にユーザにポイントを与えることによって、コンピュータを用いて、ユーザに還元することができる。
【0086】
ヘルプデスクの利用権は、上述した利用権に限られるものではなく、上述の利用権とは異なる種類の利用権を用意することができる。上述の利用権とは異なる種類の利用権として、例えば、ユーザが指定した期間内に専門担当者から回答を得る利用権を用意することができる。この利用権を行使することで、ユーザは至急を要する問合せに対して、確実な回答を迅速に得ることができる。ポイントをキャッシュバック金額に換算する代わりに、専門担当者に問い合わせることができる回数にポイントを換算すればよい。
【0087】
またヘルプデスクの利用権は、複数種類用意することができる。この場合、図14に示すように、コンピュータ101が選択データ受信部168をさらに備えるようにしてもよい。選択データ受信部168は、複数用意した利用権の種類のうちから選択された種類を示す選択結果データをユーザの端末から受信する。ここでは、選択結果データを受信するために、コンピュータ101が、利用権の種類をユーザが選択するためのウェブページをユーザの端末3に送信する。
【0088】
図15は利用権選択ページの一例を示す図である。利用権選択ページ1500は、表示欄1501乃至1505を備えている。欄1501乃至1505は、ポイントデータ提供ページ1300の表示欄1301および1305と同様にデータを表示する。
【0089】
また利用権選択ページ1500は、利用権の種類をユーザが選択するための選択欄1506をさらに備えている。選択欄1506は、3つのラジオボタン1507乃至1509を含む。ラジオボタン1507乃至1509は、用意された利用権の3つの種類、タイプA、タイプBおよびタイプCに対応しており、ユーザは、そのうちから一つを選択することができる。タイプAはキャッシュバックをする利用権であり、タイプBは専門担当者から指定期間内に回答を得ることのできる利用権である。タイプCは両方を組み合わせた利用権である。図15の例では、タイプAが選択されている。この選択状態をユーザは、端末3の入力装置を用いてボタン1508または1509を押す操作をすることにより変更することができる。選択結果を送信する場合、ユーザはボタン1510を押す操作を行い、選択結果を送信しない場合、ボタン1511を押す操作を行う。
【0090】
このような利用権選択ページ1500を送信するため、コンピュータ101は、ポイントデータ提供ページ1300を作成する場合と同様に、ポイントデータベース166からデータを取得する。必要なデータをポイントデータベース166から取得すると、コンピュータ101のCPU102は、予めHDD109に記憶したウェブページのデータと、取得したデータとを用いて、利用権選択ページ1500を作成する。
【0091】
コンピュータ101は、利用権選択ページ1500のボタン1510を押す操作に従ってユーザの端末3が選択結果を含むデータを送信すると、そのデータを選択結果データとして受信する。
【0092】
利用権決定部158は、選択結果データを受信する場合、ポイントおよび選択結果データに従って利用権の内容を決定する。ここでは、選択結果データを受信すると、コンピュータ101が、そのデータが示す利用権の種類に対応するウェブページをユーザの端末3に送信する。選択結果データがタイプAを示す場合、コンピュータ101はポイントデータ提供ページ1300をユーザの端末3に送信する。ポイントデータ提供ページ1300を送信したユーザの端末3から、ポイントの使用に関する指示を含むデータを受信すると、上述の実施の形態と同様にコンピュータ101は、受信データに従って、ポイントデータベース166のデータを更新する。
【0093】
選択結果データがタイプBを示す場合、コンピュータ101は、専門担当者に問合せすることのできる回数をユーザが指定するための問合せ回数指定ページをユーザの端末3に送信する。
【0094】
図16は問合せ回数指定ページの一例を示す図である。問合せ回数指定ページ1600は、表示欄1601乃至1605を備えている。欄1601乃至1605は、ポイントデータ提供ページ1300の表示欄1301および1305と同様にデータを表示する。
【0095】
また問合せ回数指定ページ1600は、指定欄1606および表示欄1607をさらに備えている。指定欄1606は、専門担当者に問合せすることのできる回数をユーザが指定するための欄である。この例では、欄1606に、回数のデータとして「3」を表示している。この例では、問合せ1回あたり、10ポイントが使用される。表示欄1607は、問合せ回数に応じて使用されるポイントを表示欄1605で表示したポイントから差し引いた残ポイントの量を表示する。指定欄1606で指定される回数が変わると、それに応じて、欄1607の表示も変わる。指定した回数のデータを送信する場合、ユーザはボタン1608を押す操作を行い、回数のデータを送信しない場合、ボタン1609を押す操作を行う。
【0096】
問合せ回数指定ページ1600を送信したユーザの端末3から、指定した回数のデータを受信すると、コンピュータ101は、ポイントデータベース166のデータを更新する。指定した回数のデータを受信すると、コンピュータ101のCPU102は、ユーザIDに対応するレコードを検索する。また指定した回数を使用ポイントに換算する。使用ポイントへの換算をすると、CPU102は、検索したレコードのポイントの値から、その使用ポイントの値を差し引く。
【0097】
選択結果データがタイプCを示す場合、コンピュータ101は、例えばポイントデータ提供ページ1300および問合せ回数指定ページ1600を順次送信する。ポイントデータ提供ページ1300を送信したユーザの端末3から、ポイントの使用に関する指示を含むデータを受信すると、上述の実施の形態と同様にコンピュータ101は、受信データに従って、ポイントデータベース166のデータを更新する。このとき、検索したレコードのポイントの値が更新される。問合せ回数指定ページ1600の欄1605は、更新されたポイントの値を表示する。
【0098】
このようにして、コンピュータ101は、ポイントおよび選択結果データに従って利用権の内容を決定することができる。これによって、ユーザは、希望する種類の利用権を選択することが可能となる。様々な形でメリットを享受できるので、ヘルプデスクシステムを利用するユーザの動機付けがさらに強まる。
【0099】
また上述の実施の形態では、ユーザ単位で利用権を決定していた。これに代えて、またはこれに加えて、利用権決定部158がグループ単位で利用権を決定することができる。グループ単位で利用権を決定するために、コンピュータ101は、図14に示すように、グループ登録部169、グループデータベース170、グループ登録データベース171、およびポイント集計部172をさらに備えるようにしてもよい。
【0100】
グループ登録部169は、ユーザの端末3からの要求に従ってそのユーザをグループに登録する。ここでは、コンピュータ101がグループデータベース170およびグループ登録データベース171を用いて、ユーザをグループに登録する。図17に示すように、グループデータベース170およびグループ登録データベース171はコンピュータ101のHDD109に設けることができる。
【0101】
図18はグループデータベースの構成の一例を説明するための図である。グループデータベース170は、グループコードに、グループ名、グループ構成のデータを関連付ける。グループコードは、登録された各グループに固有のコードである。グループ名のデータは、そのグループの名称を示すテキストデータである。グループ構成のデータは、ここでは、グループ構成員の共通点を説明するテキストデータである。グループ構成のデータは、グループ構成員の共通点を一意に示すコードやIDであってもよい。この例では、グループコード「GA0010」に、グループ名のデータとして「大阪」を関連付け、グループ構成のデータとして「地域」を関連付けている。「地域」というデータは、そのグループが出身地や勤務地の共通する人の集まりであることを説明する。またグループコード「GA0011」に、グループ名のデータとして「オレンジ」を関連付け、グループ構成のデータとして「友人」を関連付けている。「友人」というデータは、そのグループが友人の集まりであることを説明する。
【0102】
図19はグループ登録データベースの構成の一例を説明するための図である。グループ登録データベース171は、ユーザIDに一つまたは複数のグループコードを関連付ける。ここでは、ユーザIDに一つのグループコードを関連付ける。ユーザIDは、図3のユーザデータベース160に登録されたユーザIDで、グループコードは、グループデータベース170に登録されたグループコードである。ユーザがどのグループにも属していなければ、そのユーザのユーザIDに対してグループコードは関連付けない。この例では、ユーザID「2004B0718」にグループコード「GA0010」を関連付けている。ユーザID「2001A0522」にはグループコードを関連付けていない。もしユーザID「2001A0522」にグループコード「GA0010」を関連付けていれば、ユーザID「2001A0522」のユーザと、ユーザID「2004B0718」のユーザは、同じグループに属していることを意味する。
【0103】
図20はグループ登録ページの一例を示す図である。ユーザの端末から要求を受信すると、コンピュータ101はグループ登録のためのウェブページをユーザの端末3に送信する。グループ登録ページ2000は、表示欄2001、選択欄2002、ボタン2003および2004を備えている。表示欄2001は、認証したユーザの氏名を表示する。選択欄2002は、グループデータベース170に登録されたグループのグループ名、そのグループの構成、およびそのグループの構成員の人数を表示する。ユーザは端末3の入力装置を用いて、選択欄2002に表示されたグループのうちから、登録先のグループを選択することができる。この例では、選択欄2002に「大阪(地域:100人)」、「オレンジ(友人:11人)」などの選択項目を表示している。ボタン2003を押す操作を端末3の入力装置を用いて行えば、ユーザは、選択したグループへのユーザ登録をすることができる。ボタン2004を押す操作をすれば、選択したグループへのユーザ登録をキャンセルすることができる。
【0104】
またグループ登録ページ2000は、入力欄2005、選択欄2006、ボタン2007乃至2009をさらに備えている。入力欄2005は、新規作成するグループの名称をユーザが入力するための欄である。選択欄2006は、新規作成するグループの構成を説明するテキストデータをユーザが選択するための欄である。ボタン2007を押す操作を端末3の入力装置を用いて行えば、ユーザは、グループを新規登録することができる。ボタン2008を押す操作をすれば、グループの新規登録と、そのグループへのユーザ登録とをすることができる。ボタン2009を押す操作をユーザがすれば、グループの新規作成およびユーザ登録はキャンセルされる。
【0105】
ユーザの端末3に送信するため、コンピュータ101は、このようなグループ登録ページ2000を作成する。ユーザの端末3から要求を受信すると、コンピュータ101のCPU102はバス103を通じてHDD109にアクセスし、グループデータベース170の各レコードからグループコード、グループ名およびグループ構成のデータを取得する。またグループ登録データベース171でグループコードのデータを含むレコードを抽出する。レコードを抽出すると、CPU102は、同一のグループコードを含むレコードの数をグループコード毎にカウントする。グループデータベース170から取得したグループ名およびグループ構成のデータと、カウント数のデータは、選択欄2002の表示データに用いる。取得したデータやカウント数のほか、認証したユーザのデータや予めHDD109に記憶したデータを用いて、CPU102はグループ登録ページ2000を作成する。
【0106】
グループ登録ページ2000を作成すると、コンピュータ101は、ウェブサーバプログラム110およびヘルプデスク提供プログラム112の指令に従って、そのグループ登録ページ2000をユーザの端末3に送信する。
【0107】
グループ登録ページ2000のボタン2003を押す操作をユーザが端末3の入力装置を用いて行うと、端末3は、ユーザが選択したグループのグループコードおよびユーザIDを含むデータをコンピュータ101に送信する。通信インターフェイス107を用いてコンピュータ101がそのデータを受信すると、コンピュータ101のCPU102は、その受信データから、ユーザIDおよびグループコードを抽出する。ユーザIDおよびグループコードを抽出すると、CPU102は、バス103を通じてHDD109にアクセスし、抽出したユーザIDを含むレコードをグループ登録データベース171から検索する。CPU102は、検索したレコードのグループコードとして、抽出したグループコードを書き込む。これにより、グループ登録データベース171上で、抽出したユーザIDに、抽出したグループコードを関連付ける。抽出したユーザIDが「2001A0522」であり、抽出したグループコードが「GA0010」であれば、そのユーザID「2001A0522」に、そのグループコード「GA0010」を関連付ける。この場合、ユーザID「2001A0522」のユーザとユーザID「2004B0718」のユーザは同じグループに属することになる。
【0108】
またグループ登録ページ2000のボタン2007を押す操作をユーザがすると、端末3は、欄2005に入力されたデータ、および欄2006で選択されたデータを含む新規グループのデータをコンピュータ101に送信する。コンピュータ101がその新規グループデータを受信すると、CPU102は、他のグループコードと重複しない新たなグループコードを発行する。新規グループに対してグループコードを発行すると、CPU102は、そのグループコードと、受信した新規グループデータに含まれるグループの名称および構成のデータとをグループデータベース170に登録する。その登録により、グループデータベース170上で、発行したグループコードに、受信した新規グループデータに含まれるグループの名称および構成のデータを関連付ける。その登録以降にユーザの端末3から要求があれば、新規登録されたグループのデータが、グループ登録ページ2000の選択欄2002に表示される。
【0109】
さらにグループ登録ページ2000のボタン2008を押す操作をユーザがすると、端末3は、ユーザIDと新規グループデータとを含むデータをコンピュータ101に送信する。コンピュータ101がそのデータを受信すると、CPU102は、新規グループデータのみを受信した場合と同様に、新たなグループコードを発行する。またそのグループコードと、受信したグループデータに含まれるグループの名称および構成のデータとをグループデータベース170に登録する。CPU102は、受信データからユーザIDを抽出すると、抽出したユーザIDを含むレコードをグループ登録データベース171から検索する。CPU102は、検索したレコードのグループコードとして、新たに発行したグループコードを書き込む。これにより、グループ登録データベース171上で、抽出したユーザIDに、新たに発行したグループコードを関連付ける。
【0110】
このようにしてグループ登録部169は、ユーザの端末3からの要求に従ってそのユーザをグループに登録することができる。
【0111】
ポイント集計部172は、グループに属するユーザのポイントから、そのグループのポイントを集計する。ここでは、コンピュータ101がポイントデータベース166およびグループ登録データベース171を用いてグループ毎にポイントを集計する。グループ単位で利用権を決定する場合、コンピュータ101のCPU102は同一のグループコードを含むレコードをグループ登録データベース171から抽出する。CPU102は、抽出したレコードからユーザIDを取得する。ユーザIDを取得すると、CPU102は、そのユーザIDに対応するポイントのデータを図12のポイントデータベース166から取得する。抽出レコードから取得した全てのユーザIDに対してポイントの値を取得すると、CPU102は、取得したポイントの値を合計することで、グループのポイントを計算する。計算したグループのポイントを用いてCPU102は、グループデータベース170を更新する。グループデータベース170の各レコードは、図18に示すように、グループ毎のポイントのデータを含むことができる。グループのポイントを計算すると、CPU102はバス103を通じてHDD109にアクセスし、グループデータベース170の対応するレコードに、グループポイントのデータとして、計算したグループポイントの値を書き込む。図18の例では、グループコード「GA0010」を含むレコードに、グループポイントのデータとして、「2000」を書き込んでいる。また集計処理の後、抽出レコードのポイントのデータを「0」にする。各ユーザの保有するポイントのうち、ユーザの指定したポイントだけを集計対象としている場合には、抽出レコードのポイントのデータから、指定ポイントを差し引く。
【0112】
利用権決定部158は、このようにグループポイントを集計する場合、集計されたポイントに従ってグループの利用権の内容を決定する。ここでは、コンピュータ101のCPU102が、グループポイントをキャッシュバック金額に換算することで、グループの利用権の内容を決定する。CPU102はそのグループに対応するグループポイントの値をグループデータベース170から読み出し、読み出したグループポイントの値に、予め定めたレートを乗算する。このレートには、ユーザ単位で換算するときのレートと同じものを使ってもよいし、異なるものを使ってもよい。ユーザ単位で換算するときと同様、1ポイントあたり100円のレートの場合、グループポイントが「2000」であれば、その値にレートを乗算することにより、200000円を算出する。
【0113】
このようにしてグループ単位で決定された利用権は、グループに属するユーザが共有することができる。グループに属するユーザは、平均的にメリットを享受することができる。課金をグループ単位で行う場合、コンピュータ101は、ユーザ毎のキャッシュバックの金額を課金額から差し引くのではなく、グループ毎のキャッシュバックの金額を課金額から差し引く。また課金をユーザ単位で行う場合、コンピュータ101は、例えばグループ毎のキャッシュバックの金額をそのグループに属するユーザに均等に分配することができる。均等に分配するのであれば、ユーザ毎のキャッシュバックの金額は、グループ毎のキャッシュバックの金額をユーザ数で割ることにより計算することができる。計算したキャッシュバックの金額をポイントデータベース166の対応するレコードに加算する。
【0114】
ポイント付与部157は、コンピュータ101がグループ登録データベース171を備えていれば、グループに属するユーザにポイントを付与した場合に、そのグループに属する他のユーザにもポイントを付与することができる。ここでは、コンピュータ101のCPU102が、一人のユーザに対してポイントデータベース166のポイントの値を増加させると、グループ登録データベース171を用いて、そのユーザと同じグループに属するユーザのポイントを増加させる。一人のユーザに対してポイントデータベース166のポイントの値を更新すると、CPU102は、そのユーザのユーザIDを含むレコードをグループ登録データベース171から検索する。CPU102は、検索したレコードから、グループコードを取得する。グループコードを取得すると、そのグループコードと同じ値のグループコードを含むレコードをグループ登録データベース171から検索する。レコードを検索すると、CPU102は、検索したレコードから、ユーザIDを取得する。CPU102は、取得したユーザIDを含むレコードをポイントデータベース166から検索する。CPU102は、検索したレコードのポイントの値を増加させる。
【0115】
このようにして、グループ中の一人のユーザにポイントを付与した場合に、そのグループの他のユーザにもポイントを付与することができる。グループ中の一人のユーザと他のユーザに付与するポイントは同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0116】
グループの各員が協力することで、個人だけの場合よりも多くのメリットをユーザは享受することができる。その結果、回答データの有効性に関するデータをより多く収集することが可能となる。
【0117】
上述のようにグループ登録データベース171をコンピュータ101が備える例において、グループは、出身地や勤務地を共通にする者同士で構成したり、友人同士で構成したりする場合に限られない。例えばヘルプデスクシステムが企業内システムのユーザをサポートする場合、その企業の同じ部署に所属する者同士でグループを構成することもできる。
【0118】
また上述の実施の形態では、登録した回答データの質の維持や向上にユーザが貢献した場合に、ポイントを付与した。これに加えて、回答データの収集に対してユーザの貢献があった場合にもポイントを付与するようにしてもよい。この場合、図21に示すように、コンピュータ101は、回答受付け部173、回答受付けデータベース174、審査データ判定部175、および回答データ登録部176をさらに備えることができる。
【0119】
回答受付け部173は、ユーザの端末3から回答データを受信する。ここでは、回答データを入力するためのウェブページを用いて、コンピュータ101が回答データを受信する。
【0120】
図22は回答データ入力ページの一例を示す。回答データ入力ページ2200は、表示欄2201、選択欄2202、入力欄2203、ボタン2204および2205を備えている。欄2201は、認証したユーザの氏名を表示する。選択欄2202は、登録された問合せデータから、ユーザが回答データを入力する対象を選択するための欄である。この例では、「Q20P0118:PCがカウントダウンを始め、・・・」という選択項目や、「Q20P0119:直ぐに「リソース不足」が・・・」という選択項目などを選択欄2202が表示している。図22の例では、その選択項目のうち、「Q20P0122:表計算ソフトを起動すると・・・」を選択している状態を示している。入力欄2203は、選択した問合せデータに対する回答データをユーザが入力するための欄である。ボタン2204を押す操作を端末3の入力装置を用いて行えば、ユーザは、選択した問合せデータに対する回答データをヘルプデスクシステムに提供することができる。ボタン2205を押す操作をすれば、回答データの提供をキャンセルすることができる。
【0121】
このような回答データ入力ページ2200をコンピュータ101のCPU102が作成する。CPU102は、認証したユーザの端末3から要求を受信すると、図7の問合せデータベース162の各レコードから、問合せIDおよび問合せテキストのデータを取得する。取得したデータは、選択欄2202の表示データに用いる。CPU102は、取得したデータのほか、予めHDD109に記憶したウェブページデータと認証したユーザのデータとを用いて、回答データ入力ページ2200を作成する。
【0122】
回答データ入力ページ2200を作成すると、CPU102は、ウェブサーバプログラム110およびヘルプデスク提供プログラム112の指令に従って、その回答データ入力ページ2200をユーザの端末3に送信する。
【0123】
この回答データ入力ページ2200において、端末3の入力装置を用いてユーザがボタン2204を押す操作をすると、端末3は、入力された回答データを含む回答申込みデータをコンピュータ101に送信する。回答申込みデータは、回答データのほか、選択した登録問合せデータの問合せIDおよびユーザIDを含む。
【0124】
コンピュータ101が通信インターフェイス107を用いて回答申込みデータを受信すると、コンピュータ101のCPU102は、回答申込みを識別するための申込み番号を発行し、その申込みを受付ける。受付けたデータは、回答受付けデータベース174に登録する。ここでは、図23に示すように、回答受付けデータベース174をコンピュータ101のHDD109上に設けている。CPU102は、申込みを受付けると、バス103を通じてHDD109にアクセスし、受付けたデータを回答受付けデータベース174に登録する。
【0125】
図24は回答受付けデータベースの構成の一例を説明するための図である。回答受付けデータベース174は、発行した申込み番号に、ユーザID、申込み日、問合せID、および回答のテキストなどのデータを関連付ける。例えば申込み番号「090BZ0015」には、ユーザIDおよび申込み日のデータとして「2004B0718」および「2005/03/01」を関連付け、問合せIDとして「Q20P0121」を関連付け、回答テキストのデータとして「設定ファイル・・・」を関連付けている。
【0126】
審査データ判定部175は、ユーザの端末3から受信した回答データを審査対象にするかどうかを判定する。その判定は、例えば登録問合せに対する回答データが既に回答データベース153に登録されているかどうかに従ってすることができる。登録問合せに対して回答データが既に登録されていれば、審査対象にしないと判定し、登録問合せに対して回答データがまだ登録されていなければ、審査対象にすると判定する。また有効カウントのデータに基づいてその判定をすることもできる。登録問合せに対して登録された回答データの有効カウントの値がしきい値以上であれば、審査対象にしないと判定し、回答データの有効カウントの値がしきい値未満であれば、審査対象にすると判定する。
【0127】
ここでは、コンピュータ101が問合せ回答データベース163のデータに基づいてその判定をする。コンピュータ101のCPU102は、回答受付けデータベース174にデータを登録すると、そのデータの申込み番号をRAM105に保持する。またHDD109にアクセスし、登録したデータの問合せIDを含むレコードを図9の問合せ回答データベース163から検索する。CPU102は、検索したレコードから回答ID、および有効カウントのデータを取得する。回答IDを取得できなかった場合、ユーザの端末3から受信した回答データを審査対象にすると判定する。検索したレコードから回答IDを取得できた場合、CPU102は、有効カウントの値をしきい値と比較する。有効カウントの値がしきい値未満であれば、その回答データを審査対象にすると判定する。有効カウントの値がしきい値以上であれば、CPU102は、その回答データを審査対象にしないと判定する。審査対象にするかどうかの判定をすると、CPU102は、保持していた申込み番号を含むレコードを回答受付けデータベース174から検索する。レコードを検索すると、CPU102は、その判定結果をそのレコードに書き込む。
【0128】
例えば、図24における申込み番号「090BZ0015」のレコードは、判定結果のデータとして「1」というデータを含む。この値は、受信した回答データを審査対象にすると判定したことを示す。そのレコードは、問合せIDとして「Q20P0122」というデータを含む。そのレコードの回答データに対し判定を行う場合、CPU102は、「Q20P0122」を問合せIDとして含むレコードを図9の問合せ回答データベース163から検索する。図9の例では、検索したレコードが回答IDを含まない。CPU102は、回答IDを取得できないので、申込み番号「090BZ0015」に対応する回答データを審査対象にすると判定する。CPU102は、回答受付けデータベース174のレコードでその申込み番号を含むレコードにその判定結果を書き込む。
【0129】
また図24における申込み番号「090BZ0016」のレコードは、判定結果のデータとして「0」というデータを含む。この値は、受信した回答データを審査対象にしないと判定したことを示す。そのレコードは、問合せIDとして「Q20P0118」というデータを含む。そのレコードの回答データに対し判定を行う場合、CPU102は、「Q20P0118」を問合せIDとして含むレコードを問合せ回答データベース163から検索する。この例では、検索したレコードが回答IDを含む。CPU102は、そのレコードから回答IDおよび有効カウントのデータを取得する。取得する有効カウントのデータは「52」である。しきい値が「20」であれば、取得した有効カウントのデータはしきい値以上であるので、CPU102は、申込み番号「090BZ0016」に回答データを審査対象にしないと判定する。CPU102は、回答受付けデータベース174のレコードでその申込み番号を含むレコードにその判定結果を書き込む。また問合せ回答データベース163から取得した回答IDもそのレコードに書き込む。
【0130】
担当決定処理部164は、ユーザの端末3から受信した回答データを審査対象にすると判定した場合、その審査を行う担当者を決定することができる。コンピュータ101は、審査をする担当者を決定すると、担当者に決定したことと申込み番号とをその担当者に通知する。この通知は、上述したようにメールを使ってすることができる。
【0131】
担当者は、通知された申込み番号を使って、審査対象の回答データを確認することができる。担当者は、その回答データを回答データベース153に登録するかどうかを決定し、登録の要否をコンピュータに指示する。このとき、担当者は、登録する回答データを編集することができる。
【0132】
コンピュータ101は、回答データを登録する指示を担当者から受けた場合、その回答データに対して回答IDを発行する。回答IDを発行すると、回答受付けデータベース174の対応するレコードにその回答IDを書き込む。
【0133】
回答データ登録部176は、審査された回答データを回答データベース153に登録する。ここでは、コンピュータ101のCPU102が、審査された回答データを回答受付けデータベース174から取得する。CPU102は、回答受付けデータベース174のレコードが判定結果のデータとして「1」を含み、さらにそのレコードに回答IDが書き込まれていると、そのレコードから、ユーザID、問合せID、回答IDおよび回答データを取得する。CPU102は、取得した回答IDおよび回答データを回答データベース153に登録し、取得した回答IDに、取得した回答データを関連付ける。またCPU102は、取得した問合せIDを含むレコードを問合せ回答データベース163から検索する。レコードを検索すると、そのレコードに取得した回答IDを書き込み、そのレコードの問合せIDに、取得した回答IDを関連付ける。
【0134】
ポイント付与部157は、審査された回答データを回答データベース153に登録した場合にも、その回答データを提供したユーザに対してポイントを付与することができる。コンピュータ101のCPU102は、回答データを回答データベース153に登録すると、回答受付けデータベース174から取得したユーザIDに対応するレコードをポイントデータベース166から検索する。レコードを検索すると、そのレコードのポイントの値を増加させる。増加させる値は、回答データが有効であることを示す返答データを受信した場合と同じであってもよいし、異なってもよい。
【0135】
このようにしてユーザの端末から受信した回答データを回答データベースに登録した場合にもポイントを付与することにより、ユーザが積極的に回答データをヘルプデスクシステムに提供することが期待される。このため、回答データを効率的に収集することができる。
【0136】
この例において、回答データを登録した場合に一律にポイントを付与する代わりに、登録した回答データの質に応じてポイントを決定するようにしてもよい。回答データの質は、担当者が評価することができる。例えば回答データの質を5つのランクに分ける。担当者は、回答データの登録をコンピュータ101に指示するとき、その回答データの審査データとして、ランクのデータをコンピュータ101に入力する。
【0137】
ここでは、担当者から与えられたランクのデータをコンピュータ101のCPU102が図24の回答受付けデータベース174に書き込む。図24では、申込み番号「090BZ0015」のレコードに、ランクのデータとして「4」を書き込んでいる。ランクのデータは、1〜5の数字で与えている。その数字が大きいほど、対応する回答データの質が高い。
【0138】
ポイント付与部157は、ランクのデータに従って、付与するポイントを決定する。例えばランクの値に10を乗じたポイントを付与する。ランクの値が「4」であれば、その値に10を乗じることにより得られる値、「40」をポイントとして付与する。
【0139】
このような例では、ランクが高くなればなるほど、高いポイントが付与される。このため、ユーザが積極的に質の高い回答データを提供することが期待される。従って、質の高い回答データが収集し易くなる。
【0140】
また回答データの質は、その回答データが利用されている回数でも評価することができる。回答データの利用回数が高ければ、その回答データの質も高いと推測される。回答データの利用回数に応じてポイントを付与するため、コンピュータ101は、図21に示すように、利用回数係数部177をさらに備えることができる。
【0141】
利用回数計数部177は、審査された回答データの利用回数を計数する。ここでは、コンピュータ101のCPU102が、問合せ回答データベース163を用いて回答データの利用回数を計数する。図9に示すように、問合せ回答データベース163の各レコードは利用回数のデータを含むことができる。CPU102は、ユーザの端末3に回答データを送信すると判定すると、その回答データに対応するレコードの利用回数の値を1だけ増加させる。
【0142】
ポイント付与部157は、利用回数に従って追加ポイントを付与する。追加ポイントは、回答をしたことに対して付与されるポイントに加えて、ユーザに付与されるポイントである。ここでは、コンピュータ101のCPU102が問合せ回答データベース163のデータを用いて追加ポイントを付与する。CPU102は、データベース163の利用回数の値を増加させると、一つまたは複数のしきい値と増加前の値とを比較する。いずれかのしきい値と増加前の値が一致する場合、CPU102は、追加ポイントを付与する。追加ポイントには、予め定めた一定の値を用いることができる。例えばしきい値は、15の倍数で与えることができ、追加ポイントとして「10」を付与することができる。増加前の値が15の倍数であれば、CPU102は、追加ポイントを付与する。追加ポイントを付与する場合、CPU102は、利用回数の値を増加させたレコードから、問合せIDおよび回答IDを取得する。CPU102は、取得した問合せIDおよび回答IDを含むレコードを回答受付けデータベース174から検索する。レコードを検索すると、CPU102は、そのレコードからユーザIDを取得する。CPU102は、そのユーザIDを含むレコードを図12のポイントデータベース166から検索する。ポイントデータベース166からレコードを検索すると、そのレコードのポイントの値を10だけ増加させて、追加ポイントを付与する。
【0143】
このような例では、利用回数が多くなればなるほど、追加ポイントが増加する。このため、ユーザが積極的に質の高い回答データを提供することが期待される。従って、質の高い回答データが収集し易くなる。
【0144】
またグループ内での協力関係を促進することにより、回答データの収集を図るようにしてもよい。この場合、図21に示すように、コンピュータ101は、グループ判定部178をさらに備えることができる。
【0145】
グループ判定部178は、問合せをしたユーザが属するグループに、その問合せに対する回答をしたユーザが属するかどうかを判定する。ここでは、コンピュータ101のCPU102が、問合せ受付けデータベース161、グループ登録データベース171、および回答受付けデータベース174のデータを用いてその判定をする。CPU102は、回答データベース153に登録した回答データの回答IDを問合せ回答データベース163のレコードに書き込むと、そのレコードから、問合せIDを取得する。問合せIDを取得すると、その問合せIDおよび書き込んだ回答IDを含むレコードを問合せ受付けデータベース161から検索する。問合せ受付けデータベース161からレコードを検索すると、CPU102は、そのレコードからユーザIDを取得する。CPU102は、問合せをしたユーザのユーザIDを含むレコードをグループ登録データベース171から検索し、そのレコードからグループコードを取得する。このようにして、問合せをしたユーザが属するグループのグループコードを取得する。またCPU102は、取得した問合せIDおよび書き込んだ回答IDを含むレコードを回答受付けデータベース174からも検索する。回答受付けデータベース174からレコードを検索すると、CPU102は、そのレコードからユーザIDを取得する。このユーザIDは、回答をしたユーザのユーザIDである。CPU102は、取得したユーザIDを含むレコードをグループ登録データベース171から検索し、そのレコードからグループコードを取得する。このようにして、回答をしたユーザが属するグループのグループコードを取得する。問合せをしたユーザが属するグループのグループコードと、回答をしたユーザが属するグループのグループコードを取得すると、取得したグループコードを比較する。両方のグループコードが相違する場合、CPU102は、問合せをしたユーザが属するグループに、その問合せに対する回答をしたユーザが属しないと判定する。一方、両方のグループコードが一致する場合、CPU102は、問合せをしたユーザが属するグループに、その問合せに対する回答をしたユーザが属すると判定する。
【0146】
ポイント付与部157は、問合せをしたユーザが属するグループに、その問合せに対する回答をしたユーザが属すると判定した場合に、その回答をしたユーザに追加ポイントを付与する。問合せをしたユーザにも、既述のようにポイントを付与する。
【0147】
問合せをしたユーザと同じグループに属するユーザがその問合せに回答をした場合、その回答をしたユーザは、他のグループに属するユーザがした問合せに回答する場合よりも多くのポイントを得ることができる。このため、グループ内での協力関係が促進される。その結果、回答データがさらに収集し易くなる。
【0148】
上述の実施の形態で利用したヘルプデスク提供プログラム112は、インターネットなどの電気通信回線を用いたり、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納したりすることで、関係者や第三者に提供することができる。例えばプログラムの指令を電気信号や光信号、磁気信号などで表現し、その信号を搬送波に載せて送信することで、同軸ケーブルや銅線、光ファイバのような伝送媒体でそのプログラムを提供することができる。またコンピュータ読取可能な記録媒体としては、CD−ROMやDVD−ROMなどの光学メディアや、フレキシブルディスクのような磁気メディア、フラッシュメモリやRAMのような半導体メモリを利用することができる。
【0149】
上述した実施の形態は本発明の技術的範囲を制限するものではなく、既に記載したもの以外でも、本発明の範囲内で種々の変形や応用が可能である。例えば、家電製品やその他の製品に関する顧客からの問合せを受付けるヘルプデスクや、サービスに関する顧客からの問合せを受付けるヘルプデスクに本発明を適用することも可能である。また問合せや回答は、ウェブページでする代わりに、メールやその他の方法ですることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0150】
本発明に係るヘルプデスクシステム、ヘルプデスクの提供方法、およびヘルプデスク提供プログラムは、コンピュータを使って回答データの質の維持・向上を容易に図ることができ、顧客からの問合せを受付けるヘルプデスクや、企業内のシステムをサポートするヘルプデスクなど様々なヘルプデスクで有用である。
【図面の簡単な説明】
【0151】
【図1】実施の形態におけるヘルプデスクシステムのハードウェア構成を示す図
【図2】実施の形態におけるヘルプデスクシステムの機能ブロックを示す図
【図3】ユーザデータベースの構成の一例を説明するための図
【図4】実施の形態におけるヘルプデスクの提供方法を説明するためのフローチャート
【図5】問合せデータ入力ページの一例を示す図
【図6】問合せ受付けデータベースの構成の一例を説明するための図
【図7】回答データベースの構成の一例を説明するための図
【図8】問合せデータベースの構成の一例を説明するための図
【図9】問合せ回答データベースの構成の一例を説明するための図
【図10】担当者データベースの構成の一例を説明するための図
【図11】回答ページの一例を示す図
【図12】ポイントデータベースの構成例を説明するための図
【図13】ポイントデータ提供ページの一例を示す図
【図14】ヘルプデスクシステムの機能ブロックを示す別の図
【図15】利用権選択ページの一例を示す図
【図16】問合せ回数指定ページの一例を示す図
【図17】ヘルプデスクシステムのハードウェア構成を示す別の図
【図18】グループデータベースの構成の一例を説明するための図
【図19】グループ登録データベースの構成の一例を説明するための図
【図20】グループ登録ページの一例を示す図
【図21】ヘルプデスクシステムの機能ブロックを示すさらに別の図
【図22】回答データ入力ページの一例を示す図
【図23】ヘルプデスクシステムのハードウェア構成を示すさらに別の図
【図24】回答受付けデータベースの構成の一例を説明するための図
【符号の説明】
【0152】
1 ヘルプデスク装置
2 ネットワーク
3 ユーザの端末
4 ネットワーク
5 担当者の端末
101 コンピュータ
112 ヘルプデスク提供プログラム
151 問合せ受付け部
152 検索部
153 回答データベース
154 回答判定部
155 質問データ送信部
156 返答データ処理部
157 ポイント付与部
158 利用権決定部
159 ユーザ認証部
160 ユーザデータベース
161 問合せ受付けデータベース
162 問合せデータベース
163 問合せ回答データベース
164 担当決定処理部
165 担当者データベース
166 ポイントデータベース
167 課金額決定部
168 選択データ受信部
169 グループ登録部
170 グループデータベース
171 グループ登録データベース
172 ポイント集計部
173 回答受付け部
174 回答受付けデータベース
175 審査データ判定部
176 回答データ登録部
177 利用回数計数部
178 グループ判定部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを備えたヘルプデスクシステムであって、
前記コンピュータが、
問合せへの回答データを記憶する回答データベース、
ユーザの端末から問合せデータを受信する手段、
受信した問合せデータに基づいて、回答データベースから回答データを検索する手段、
前記検索の結果に従って、問合せをしたユーザの端末にその問合せへの回答データを送信するかどうかを判定する手段、
ユーザの端末に回答データを送信すると判定した場合に、その回答データの有効性を質問するデータをそのユーザの端末に送信する手段、
回答データの有効性に関する質問への返答データをユーザの端末から受信する手段、
ユーザの端末から返答データを受信した場合に、そのユーザに対してポイントを付与する手段、そして
ポイントに従って、ヘルプデスクの利用権の内容を決定する手段
を備えるヘルプデスクシステム。
【請求項2】
前記ポイントを付与する手段が、回答データが有効であることを返答データが示している場合に、その返答をしたユーザに対してポイントを付与する請求項1記載のヘルプデスクシステム。
【請求項3】
ユーザの端末に回答データを送信すると判定された場合にも、前記ポイントを付与する手段が、そのユーザに対してポイントを付与する請求項1記載のヘルプデスクシステム。
【請求項4】
前記利用権が、ユーザの課金額から、そのユーザに付与されたポイントに対応する金額を差し引いた額でヘルプデスクを利用する権利である請求項1記載のヘルプデスクシステム。
【請求項5】
前記コンピュータが、複数用意した利用権の種類のうちから選択された種類を示す選択結果データをユーザの端末から受信する手段をさらに備え、
前記利用権の内容を決定する手段が、ポイントおよび選択結果データに従って利用権の内容を決定する請求項1記載のヘルプデスクシステム。
【請求項6】
前記コンピュータが、ユーザとグループとを関連付けるグループ登録データベース、そして
グループに属するユーザのポイントから、そのグループのポイントを集計する手段をさらに備え、
前記利用権の内容を決定する手段が、集計されたポイントに従ってグループの利用権の内容を決定する請求項1記載のヘルプデスクシステム。
【請求項7】
前記コンピュータが、ユーザとグループとを関連付けるグループ登録データベースをさらに備え、
前記ポイントを付与する手段が、グループに属するユーザにポイントを付与した場合に、そのグループに属する他のユーザにもポイントを付与する請求項1記載のヘルプデスクシステム。
【請求項8】
前記コンピュータが、ユーザの端末から回答データを受信する手段、
ユーザの端末から受信した回答データを審査対象にするかどうかを判定する手段、そして
審査された回答データを回答データベースに登録する手段をさらに備え、
前記ポイントを付与する手段が、審査された回答データを回答データベースに登録した場合にも、その回答データを提供したユーザに対してポイントを付与する請求項1記載のヘルプデスクシステム。
【請求項9】
前記コンピュータが、審査された回答データと審査データとを関連付ける回答受付けデータベースをさらに備え、
前記ポイントを付与する手段が、前記審査データに従ってポイントを決定する請求項8記載のヘルプデスクシステム。
【請求項10】
前記コンピュータが、審査された回答データの利用回数を計数する手段をさらに備え、
前記ポイントを付与する手段が、前記利用回数に従って追加ポイントを付与する請求項8記載のヘルプデスクシステム。
【請求項11】
前記コンピュータが、ユーザとグループとを関連付けるグループ登録データベース、そして
問合せをしたユーザが属するグループに、その問合せに対する回答をしたユーザが属しているかどうかを判定する手段をさらに備え、
前記ポイントを付与する手段が、問合せをしたユーザが属するグループに、その問合せに対する回答をしたユーザが属すると判定した場合に、その回答をしたユーザに追加ポイントを付与する請求項8記載のヘルプデスクシステム。
【請求項12】
記憶装置を有するコンピュータを用いたヘルプデスクの提供方法であって、
前記コンピュータが、ユーザの端末から問合せデータを受信する手順、
前記コンピュータが、受信した問合せデータに基づいて、前記記憶装置に記憶された回答データを検索する手順、
前記コンピュータが、前記検索の結果に従って、そのユーザの端末にその問合せへの回答データを送信するかどうかを判定する手順、
前記コンピュータが、そのユーザの端末に回答データを送信すると判定した場合に、その回答データの有効性を質問するデータをそのユーザの端末に送信する手順、
前記コンピュータが、回答データの有効性に関する質問への返答データをユーザの端末から受信する手順、
前記コンピュータが、ユーザの端末から返答データを受信した場合に、そのユーザに対してポイントを付与する手順、そして
前記コンピュータが、ポイントに従って、ヘルプデスクの利用権の内容を決定する手順
を備えるヘルプデスクの提供方法。
【請求項13】
請求項12記載のヘルプデスクの提供方法における手順をコンピュータに実行させるためのヘルプデスク提供プログラム。
【請求項14】
請求項12記載のヘルプデスクの提供方法における手順をコンピュータに実行させるためのヘルプデスク提供プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2007−58360(P2007−58360A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−240610(P2005−240610)
【出願日】平成17年8月23日(2005.8.23)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】