説明

ヘルメット並びにつば付帽子用照明具。

【課題】従来ヘルメットや帽子に照明具を取付ける場合、専用の取付金具を使用したり、ツバ部に挟み込む方式であったが、本発明は専用金具を不用とし、挟み込み方式の様な不安定さを無くし、ヘルメットやつば付帽子と照明具を一体化することを目的とするものである。
【解決手段】1枚のプリント回路基板上にLED、電源スイッチ、電池ホルダーにより形成された回路ユニットを本体ケースに収納し、本体ケースと裏蓋は差込嵌合する様形成され、その裏蓋を両面接着テープでヘルメットやつば付防止のつば裏面に貼り付け、回路ユニットが収納された本体ケースを差込嵌合する事で、ヘルメット並びにつば付帽子と照明具が一体型となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、暗所での作業や歩行時の視角範囲を照らす照明具で、ヘルメット並びにつば付帽子のつば裏面部に両面接着テープで貼り付ける照明具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ヘルメットへの後付照明具は、一般的にはヘルメットとは別の専用ホルダーにペン型ライト等の照明具を装着した物が用いられている。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、つば付帽子用照明具は帽子のツバにクリップで挟みこむ物が実用化されている。
【0004】
また、最近では帽子のツバ内部に照明具を組み込んだ物が考案されている。(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
また、つば裏面に面ファスナーを貼り付け照明具を面ファスナーで組付ける物が考案されている。(例えば、実用新案文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】 特許公開2000−355817
【特許文献2】 特許出願2008−146578
【実用新案文献3】
登録実用新案第3138262
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする問題点は、ヘルメットにおいては専用ホルダーをヘルメットに取付そのホルダーに照明具を装着するため、頭部に重力が加わったり、照明具の取付、取り外しに専用工具を要する等、面倒であった。
【0008】
また、取り付け位置によっては視線方向と照明の照射方向にズレが生じる事もあった。
【0009】
また、帽子のつばにクリップで挟みこむ照明具は弱いショック等で帽子のつばより脱落し、照明具が破損する危険性が有った。
【0010】
また、帽子のつば内に照明具を組み込んだ物は帽子又は照明具の何れかが壊れたとき廃棄せねばならないため不経済である。
【0011】
また、照明具を面ファスナーでヘルメットのつば部に固定する方法は照明具がつば部に固着されないため、照射方向が不安定と成るばかりか、電池交換等で頻繁に着脱すると保持力が低下する欠点がある。本発明は、以上の様な欠点を無くすためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の照明具は1枚のプリント回路基板上にLED、電源スイッチ、電池ホルダーで形成された回路ユニットを、本体ケースに収納した本体ユニットと裏蓋より構成された照明具で、本体ケースと裏蓋は差し込み嵌合するよう形成されている。裏蓋をヘルメット並びに帽子のツバ裏面に両面接着テープ等で貼付け固定する。本体ユニットを裏蓋に差し込み嵌合することによりヘルメット並びに帽子との一体型の照明具となる。
【0013】
また、裏蓋は本体ユニットと差込嵌合されているため、電池交換時など容易に着脱が可能である。また、裏蓋は薄板で形成されており、照明具の不使用時は本体ユニットを裏蓋より離脱しても、裏蓋がつばの裏に貼り付けていても視野の妨げに成らない。
【0014】
また、本発明の照明具は薄型でヘルメットや帽子のつば裏面に密着して張り付いているため視線方向と照明の照射方向は一致する。
【0015】
さらに、本発明は光センサーと振動スイッチを組み込むことにより暗いところで動きの有る時のみ一定時間点灯する様構成されているため、暗所より明所に移動した時にスイッチの切り忘れによる電池消耗を無くす事が出来る。
【発明の効果】
【0016】
本発明の照明具はヘルメットや帽子に専用の取付具を使用せず、裏蓋を直接ヘルメットや帽子のつば裏面に貼付け固定し、本体ユニットを差し込む構造なので取り扱いが容易であり、またLED、コイン電池を使用しているため薄型、軽量で頭部への負担が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】 本発明の一実施例の分解斜視図である。
【図2】 本発明の一実施例の制御回路の回路図である。。
【図3】 本発明のヘルメット並びにつば付帽子のつば裏面に取付ける一実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
プリント回路基板3a上にLED6、電池ホルダー4、電源スイッチ5、光センサー8、振動スイッチ9、制御回路10を組付け、プリント回路により回路配線が一括配線される。
【0019】
制御回路10は振動スイッチ9とCDSによる光センサー8の互いの信号をAND回路で出力し、単安定マルチバイブレーター回路12で一定時間LED6を点灯する様、構成されている。よって、暗い場所で作業したときのみLED6が点灯し、明るい場所では自動消灯するため、電源スイッチ5のON/OFFの手間を要しない。
【0020】
回路が形成された回路ユニット3は本体ケース1aの前面の丸穴部にスイッチ5に取付けたスイッチボタン5aとLED6とが突出するように組付ける。さらに、電池ホルダー4にはコイン電池7を組込み本体ユニット1となる。
【0021】
本体ケース1aの両側のツバ部が裏蓋2の両側の溝に差込嵌合する様形成されている。
また、本体ケース1aの両側のツバの中央部に窪みを形成し、裏蓋2の両側の溝の中程の本体ケース1aの窪みに対応する位置に突起を設け、差込嵌合時の固持力を増すよう形成されている。
【0022】
裏蓋2の表面には両面接着テープ11が貼り付けられている。裏蓋2に貼り付けられた両面接着テープ11の離型紙をはがし、ヘルメット並びにつば付帽子のツバ裏面14に裏蓋2を貼り付け、本体ユニット1を差込嵌合することにより、一体型の照明具付ヘルメット並びにつば付帽子となる。
【0023】
また、ヘルメット並びにつば付帽子のツバ裏面14に裏蓋2の両側に開けられた穴に対応する位置に穴を開け、リベット並びにスナップピン13で裏蓋2を固定し、本体ユニット1を差込嵌合し、一体型の照明具付ヘルメット並びにつば付帽子となる。
【0024】
本体ユニット1と裏蓋2の嵌合は両側部の溝への挿入嵌合方式のため容易に電池交換が出来、また照明具不要時は本体ユニット1を取り外しても裏蓋2が薄板で形成されているため視界を妨げる事は無い。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明は、ヘルメットやつば付帽子へ取付ける照明具で、作業現場での保安灯として、また、自転車走行時の前照灯としてや老人、子供の夜間散歩等、安全のための照明具として適用できる。
【符号の説明】
【0026】
1 本体ユニット
1a本体ケース
2 裏蓋
3 回路ユニット
3aプリント回路基板
4 電池ホルダー
5 電源スイッチ
5aスイッチボタン
6 LED
7 コイン電池
8 光センサー
9 振動スイッチ
10 制御回路
10aスイッチノブ
1I 両面接着テープ
12 単安定マルチバイブレーター回路
13 リベット並びにスナップピン
14 ヘルメット並びに帽子のつば裏面

【特許請求の範囲】


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−87407(P2013−87407A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−240640(P2011−240640)
【出願日】平成23年10月14日(2011.10.14)
【出願人】(503134697)有限会社三恵 (3)
【Fターム(参考)】