説明

ヘルメット用ヘッドバンドのバックル構造

【課題】 押しボタン操作の繰返しによる耐久性を向上できるヘルメット用ヘッドバンドのバックルを提供する。
【解決手段】 ベルト4が挿通されるカバー9内に固定されたバックル本体10と、本体10に固定されて本体10との間にベルト9の挿通空間を構成するストッパ11と、これの上面に配置されてカバー9との間に狭持状態に保持され、かつその表面中央に突設されたボタン8をカバ−9の表面から突出させた湾曲状のバネ板12とを備え、バネ板12の一端には湾曲状態でベルト4に刻設された複数の爪部7に係合し、ボタン操作により前記バネ板12を平坦状に弾性変形させることで、爪部7より離間する係止爪12aを突設した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工事用或いはバイク用などのヘルメットにおけるヘッドバンドの締付け調整に用いて有効なヘルメット用ヘッドバンドのバックル構造に係るものである。
【背景技術】
【0002】
この種ヘルメットにおけるヘッドバンドの締付け調整用バックルとして、下記特許文献1に示す合成樹脂製バックルがある。このものは、ベルト挿通空間を備えたバックル本体と、バックル本体の上面においてその両側部に一体成形されたピン状の樹脂ヒンジを介して揺動可能に一体化された操作板とを備え、操作板の一端にはベルトに刻設されたラチェット歯に常時噛合する側に付勢されるラチェット爪を設け、他端上面には押しボタンを一体に突設したものである。
【0003】
この構造においては、前記ラチェット歯とのラチェット爪の係合によりベルトを締める側に移動可能であるが、逆方向には抜け止めされる。この状態から押しボタンを押圧することにより、前記樹脂ヒンジを支点として操作板を逆側に弾性変形させることで、前記ラチェット爪をラチェット歯より掛け外し、逆方向の移動を可能としたものである。
【特許文献1】特許公開200−135103号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながらこの構造においては、繰返し押しボタン操作を行うと、樹脂ヒンジ部分の一点に曲げ応力が集中して疲労を生じ、この部分に脆性破壊を生じやすい。
なお、該種機構を採用したヘッドバンドは、装着者の頭部に確実にフィットさせなければならず、万が一このような脆性破壊を生じた場合には、使用者の頭部からヘッドバンドごとヘルメットが脱落し、極めて危険である。
また、このために樹脂ヒンジの剛性を高く設定した場合には、ボタン操作時における弾性抵抗が大きすぎて、操作板の離脱方向への変形を得にくい欠点があった。
【0005】
本発明は以上の課題を解決するものであり、押しボタン操作の繰返しによる耐久性を向上できるようにしたヘルメット用ヘッドバンドのバックル構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するため、本発明は、図の実施の形態にも示されるように、ヘルメットの内部に配置されたヘッドバンドの一方にベルトを、他方にベルト挿通用バックルを対向して設け、前記ベルトの表面には抜止め用の複数の爪部を設ける一方、前記バックルの内部には前記複数の爪部に選択的に係合する係止爪と、押動操作により、前記複数の爪部と係止爪との係合を解除するための機構を備えたヘルメット用ヘッドバンドのバックル構造において、
前記バックル(バックル部6、20)は、バックル本体10(21)と、前記バックル本体10(21)に固定されてバックル本体10(21)との間に前記ベルト4の挿通空間を構成するストッパ板11(22)と、前記ストッパ板11(22)の上面に配置されたバネ板12(23)とを備え、前記バネ板12(23)の一端には自然状態で前記ベルトに設けた前記複数の爪部7に選択的に係合し、押動操作により前記バネ板12(23)を弾性変形させることで、前記複数の爪部7より離間する係止爪12a(23a)が形成されたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明では、前記バックル(バックル部6、20)は、前記ベルト4が挿通されるように前後が開口されたハウジング型のカバー9と、前記カバー9内に固定されたバックル本体10(21)と、前記バックル本体10(21)に固定されてバックル本体10(21)との間に前記ベルト4の挿通空間を構成するストッパ板11(22)と、前記ストッパ板11(22)の上面に配置されて前記カバー9との間に狭持状態に保持されるバネ板12(23)であって、かつその表面中央に突設された押しボタン8(24)を前記カバ−9の表面から突出させた前後方向下向き湾曲状のバネ板12(23)とを備え、前記バネ板12(23)の一端には湾曲状態で前記ベルトに設けた前記複数の爪部7に選択的に係合し、押しボタン8(24)の押圧操作により前記バネ板12(23)を平坦状に弾性変形させることで、前記複数の爪部7より離間する係止爪12a(23a)を形成したことを特徴とする。
【0008】
さらに、前記ベルトの複数の爪部7がラチェット歯であり、前記バネ板12(23)の係止爪12a(23a)がラチェット爪であって、両者の係止状態で、ベルトの抜け方向を係合規制するとともに差し込み方向ではベルトの差し込みを許容し、離間状態でベルトの抜け方向の規制を解除するようにしたことを特徴とする。
【0009】
さらにまた、前記バックル本体10(21)は、前記バンド他端の前後方向に設けられた底面部10a(21a)と、その両側に形成された側壁部10b(21b)とを有し、両側壁部10b(21b)間には、底面部10a(21a)との間にベルト挿通空間を形成するようにストッパ板11(22)が架設され、ストッパ板11(22)の上面には、前後方向下向き湾曲状の前記バネ板12(23)が設置され、バネ板12(23)先端の前記係止爪12a(23a)が前記ベルト挿通空間に突出して前記複数の爪部7に選択的に係合されるようにしたことを特徴とする。
【0010】
またさらに、図4及び図5の第2実施形態に示すように、前記ストッパ板22上面の前後には前記バネ板位置決め用のピン状突部22bが突設されているとともに、前記バネ板23の前後には前記突部22bに挿通される位置決め孔23cが開口されていることを特徴とする。突部22bと位置決め孔23cとは、前後に形成されている。突部22bと位置決め孔23cの位置は、バネ板に突部をストッパ板に位置決め孔を形成させるようにしても差し支えない。
【0011】
上記の構成において、図3(a)の自由状態では、ヘッドバンド1の一方に連続形成されたベルト4を他側に固定して設けたバックル部6内に挿入した時に、バネ板12の係止爪12aが、ベルト4上面のラチェット歯よりなる複数の爪部7に係合する。これにより、ベルト4を先端方向に引いてヘッドバンド1を締めることはできても、後方に引くことはできず、ヘッドバンド1を緩めることはできない。
この自由状態から、図3(b)に示すように、押しボタン8を押し下げる(ヘルメットの装着状態ではヘルメットの内側部から外方に押す)ことにより、バネ板12がストッパ板11の平坦上面に沿って略平坦状に弾性変形し、係止爪12aが複数の爪部7から浮き上がり、係合状態が解除され、ベルト4を自由に後方に移動させてヘッドバンド1を緩めることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、バネ板全体を平坦状に弾性変形させることで、爪部から係止爪が離間するため、繰返し押しボタン操作を行っても局部ひずみの発生やこれに伴う破断がなく、耐久性に富む。
【0013】
また、ベルトの締付け方向は規制されず、緩め方向のみ規制されるため、特に締付け調整する場合にはいちいち押しボタン操作をすることがなく、調整が簡単となる。
【0014】
請求項5の発明によれば、本体にバネ板を組付ける際に、爪の位置を誤って取付けることがなく、組立性に富む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
(第1実施形態)
以下本発明の最良の実施の形態につき、添付図面を参照して説明する。
図1乃至図3は、第1実施形態を示す。図1は本発明が適用されるヘルメット用ヘッドバンドを示すものである。
【0016】
図におけるヘッドバンド1は可撓性のある合成樹脂射出成形体からなり、ループ状に形成されたバンド本体2の外周複数箇所に図示しないヘルメットの内張に連結される係止片3を形成するとともに、バンド本体2のループを構成する一端に締付け用ベルト4を、他方端にベルトガイド用の帯片5をそれぞれ一体に形成する。帯片5の表面に前記ベルト4の挿通用のバックル部6を一体的に突出する。バックル部6は、前後方向に開口するハウジング状をなし、帯片5の表面に形成されている。ベルト4をバックル部6に挿通し、適宜位置に固定することにより、装着者の頭部を締付け固定するものである。
【0017】
ベルト4には後述のラチェット爪よりなる係止爪12aに係合することにより、締付け方向にのみ移動可能な複数のラチェット歯よりなる複数の爪部7が一列に刻設されている一方、バックル部6表面の孔9bからは、は後述するラチェット爪よりなる係止爪12aの係合解除用押しボタン8を突設している。
【0018】
図2は前記バックル部6の詳細構造を示すものであり、このものは前記帯片5の表面に突出形成され、その前後及び背面を開口したカバー9と、カバー9の背面開口よりカバー9内に差込まれるバックル本体10と、バックル本体10に固定された撓みストッパ板11と、ストッパ板11の上面に配置されてカバー9との間に狭持状態に固定され、かつその表面中央に前記押しボタン8を突設したバネ板12とを備えたものである。
【0019】
カバー9は、バンド本体2の他端を構成する帯片5の上面に一体成形により形成され、前後と背面が開口したハウジング形状をなしている。カバー9の前後開口9aは前記ベルト4の挿通用開口であって、またその上面には押しボタン8の挿通用の孔9b及び切欠き9cが形成され、さらには底部両側面には、それぞれ前後一対の係止孔9dを開口している。
【0020】
前記バックル本体10は、前記カバー9内に差込まれた状態で前記帯片5と同一面状となる底面部10aと、その両側に立上がり、前記カバー9の両側壁の内側に密着する両側壁部10bと、両側壁部10bの下部にそれぞれ突設され、前記係止孔9に嵌合して抜止めされる前後一対の係止爪10cを備えたものである。
【0021】
前記ストッパ板11は、前記バックル本体10の底面部10aとの間でベルト9が挿通される空間を構成するもので、その先端両側を前記バックル本体10の先端段部に設置され、後部両側に前記バックル本体9の両側壁に開口された係止用長孔に嵌め付け固定される突片11aを突設したものであり、その中央の板状部11bの前後端で、前記バネ板12を湾曲状に支持する。また板状部11bの中央には、前記押しボタン8の裏面側に形成された孔に嵌合するガイドピン11cが突設されている。
【0022】
前記バネ板12は、下向き湾曲状の板バネであって、その中央上面に前記押しボタン8を一体に突設した弾性樹脂からなり、その先端下部には前記爪部7に噛合する前述の係止爪12aが一体に突設されている。
【0023】
以上の構成における組立状態では、図3(a)に示すように、前記バネ板12は押しボタン8をカバー9の上面に開口された孔9bを通じてその上部に突出させ、その下面前後をストッパ板11の板状部11bの前後エッジ部に当接させた状態で前記カバー9の上面内側との間に狭持され、さらには押しボタン8の内側に形成した孔8aに前記ガイドピン11cを嵌合することで昇降動作のみ可能としている。
【0024】
この状態ではバネ板12の先端のラチェット爪よりなる係止爪12aがラチェット歯よりなる複数の爪部7に噛合することによって、バンド2の締付け方向に対してのみ移動可能であって、その逆側である抜け方向に対する規制がなされる。
【0025】
この状態から、図3(b)に示すように、指により押しボタン8を押圧することにより、バネ板12は押圧方向に平坦状に弾性変形し、板状部11bの前後エッジを支点に持上がり、係止爪12aが爪部7から掛け外されることにより、バンド2の抜け方向への規制を解除することになるのである。
【0026】
以上のボタン操作を繰返すことにより、バネ板12は繰返し曲げ応力を受けることになるが、板状部11bの前後エッジをずれながら全体が撓むため、局部的に応力が集中することがなく、耐久性を十分に得られることになるのである。
【0027】
なお、前記実施形態では、押しボタン8の内側に形成された孔8aにガイドピン11cを嵌合することで、両者間の位置決めを行ったが、バネ板12の裏側にガイドピン(又はボス孔)を突設し、板状部11bにボス孔(ガイドピン)を形成して、両者間の位置決めを行っても良い。このように、バネ板12は、ストッパ板11の上面所定位置に凹凸係合などにより、着脱自在に位置決め固定される。
【0028】
さらには実施形態では、ラチェット歯とラチェット爪の係合により押しボタン操作によらず、一方のみベルトを移動可能としたが、通常の爪部と係止爪の係合とすることで、押しボタン操作により双方への移動を可能とすることもできることは勿論である。
【0029】
(第2実施形態)
次に、図4.図5は本発明の第2実施形態によるバックルを示し、図4はバックルの分解斜視図、図5(a),(b)は同バックルにおける押しボタン操作状態を示す断面図である。
なお本実施形態において、前記実施形態と同一箇所には同一符号を援用し、異なる箇所にのみ異なる符号を用いて説明する。図におけるバックル部20は、図示しないカバーで覆われたバックル本体21と、バックル本体21の内側に設けられた撓みストッパ板22と、ストッパ板22上に配置され、かつカバーとの間に狭持されるバネ板23と、バネ板23の上部に突設された押しボタン24とを備えている。
【0030】
前記バックル本体21は、前記帯片5と同一面状となり、カバーの底面開口を塞ぐ底面部21aと、その両側に立上がる両側壁部21bとからなり、前記ストッパ板22の両側部を両側壁部21bの内側に一体に渡設し、その下部に前記底面部21aとの間にベルト挿通用の空隙部を前後方向に形成している。
【0031】
このストッパ板22と両側壁部21bとの間には、バネ板23の位置決め用の複数のリブ22aが内側に向けて突設されているとともに、中央部前後にはピン状の一対の位置決め用突部22bが立設されている。
【0032】
前記バネ板23は、下向き湾曲状の弾性樹脂からなり、その先端下部には前記ベルト側の爪部7に噛合する係止爪23aが一体に突設されている。このバネ板23の幅は、幅方向に対向する前記リブ22a間の幅に相当するとともに、バックル本体21の両側壁部21bの中間に形成された前後のリブ22a間の隙間に、凹凸状に係合する一対の凸部23bがバネ板23の両側中間に一体に延設されている。更に、バネ板23の中央部前後には前記ピン状突部22bに挿通される位置決め孔23cが開口されている。
【0033】
ストッパ板22上に、バネ板23が正確に位置決め載置された時には、上記凸部23bと前後のリブ22a間の隙間が係合すると同時に、前後のピン状突部22bと位置決め孔23cが係合する。また、バネ板23の位置決め載置が逆になった時には、上記凸部23bと前後のリブ22a間の係合又は前後のピン状突部22bと位置決め孔23cとの係合が、不能となるように形成されている。これにより、バネ板23のバックル本体21に対する装着時の位置決めを行っている。
【0034】
以上の構成としたのは、バネ板23の本体21に対するアッセンブリ時においてはしばしば前後を間違えて取付けてしまい、係止爪23aの向きが逆となり、爪部7に対する噛合状態が得られなくなる場合があるからである。このため、上記凸部23bと前後のリブ22a間の係合、及び前後のピン状突部22bと位置決め孔23cとの係合の組合せにより、前後を間違えて組付けることが不能となり、正しい位置のみに組付が可能となるからである。
【0035】
以上において、通常状態では、図5(a)に示すように、バネ板23は湾曲形状を保ち、その先端の係止爪23は爪部7に噛合し、ベルト4を調整位置に固定し、図5(b)に示すように、押しボタン24を押すと、バネ板23は平坦状に弾性変形し、係止爪23は爪部から離間し、長さ調整が可能となるのは前記実施形態と変りがない。但し、本実施形態では、バネ板23のアッセンブリ時に前後の誤組付けがなく、組立性が良好となる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明に係るヘルメット用ヘッドバンドの斜視図である。
【図2】本発明の第1実施態様によるバックルの分解斜視図である。
【図3】(a),(b)は同バックルの組立状態における押しボタン操作状態を示す断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態によるバックルの分解斜視図である。
【図5】(a),(b)は同バックルの組立状態における押しボタン操作状態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0037】
1 ヘッドバンド
4 ベルト
6,20 バックル部
7 複数の爪部(ラチェット歯)
8,24 押しボタン
9 カバー
10,21 バックル本体
11,22 ストッパ板
22a リブ
22b 位置決め用突部
12,23 バネ板
23b 凸部
23c 位置決め孔
12a,23a 係止爪(ラチェット爪)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘルメットの内部に配置されたヘッドバンドの一方にベルトを、他方にベルト挿通用バックルを対向して設け、前記ベルトの表面には抜止め用の複数の爪部を設ける一方、前記バックルの内部には前記複数の爪部に選択的に係合する係止爪と、押動操作により、前記複数の爪部と係止爪との係合を解除するための機構を備えたヘルメット用ヘッドバンドのバックル構造において、
前記バックルは、バックル本体と、前記バックル本体に固定されてバックル本体との間に前記ベルトの挿通空間を構成するストッパ板と、前記ストッパ板の上面側に配置されたバネ板とを備え、
前記バネ板の一端には自然状態で前記ベルトに設けた前記複数の爪部に選択的に係合し、押動操作により前記バネ板を弾性変形させることで、前記複数の爪部より離間する係止爪が形成されたことを特徴とするヘルメット用ヘッドバンドのバックル構造。
【請求項2】
ヘルメットの内部に配置されたヘッドバンドの一方にベルトを、他方にベルト挿通用バックルを対向して設け、前記ベルトの表面には抜止め用の複数の爪部を設ける一方、前記バックルの内部には前記複数の爪部に選択的に係合する係止爪と、押しボタン操作により、前記複数の爪部と係止爪との係合を解除するための機構を備えたヘルメット用ヘッドバンドのバックル構造において、
前記バックルは、前記ヘッドバンドの他方に固定的に設けられ、ベルトが挿通されるカバーと、前記カバー内に固定されたバックル本体と、前記バックル本体に固定されてバックル本体との間に前記ベルトの挿通空間を構成するストッパ板と、前記ストッパ板の上面に配置されて前記カバーとの間に狭持状態に保持され、かつその表面中央に突設された押しボタンを前記カバ−の表面から突出させた前後方向下向き湾曲状のバネ板とを備え、
前記バネ板の一端には湾曲状態で前記ベルトに設けた前記複数の爪部に選択的に係合し、押しボタン操作により前記バネ板を平坦状に弾性変形させることで、前記複数の爪部より離間する係止爪を形成したことを特徴とするヘルメット用ヘッドバンドのバックル構造。
【請求項3】
前記ベルトの複数の爪部がラチェット歯であり、前記バネ板の係止爪がラチェット爪であって、両者の係止状態で、ベルトの抜け方向を係合規制するとともに差し込み方向ではベルトの差し込みを許容し、離間状態でベルトの抜け方向の規制を解除するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載のヘルメット用ヘッドバンドのバックル構造。
【請求項4】
前記バックル本体は、前記バンド他端の前後方向に設けられた底面部と、その両側に形成された側壁部とを有し、両側壁部間には、底面部との間にベルト挿通空間を形成するように前記ストッパ板が架設され、ストッパ板の上面には、前後方向下向き湾曲状の前記バネ板が設置され、バネ板先端の前記係止爪が前記ベルト挿通空間に突出して前記複数の爪部に選択的に係合されるようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のヘルメット用ヘッドバンドのバックル構造。
【請求項5】
前記ストッパ板には前記バネ板の位置決め用突部(又は位置決め孔)が形成されているとともに、前記バネ板には前記突部に挿通される位置決め孔(又は前記位置決め孔に挿通される位置決め突部)が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のヘルメット用バンドのバックル構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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