説明

ベッド用シーツ

【課題】就寝時にずれたり皺になることなく、ベッド用マットレスに装着することのできるベッド用シーツを得る。
【解決手段】ベッド用マットレスに被せるためのベッド用シーツ。ベッド用マットレスの裏面側に位置する開口縁部21の全周にわたって紐通し用袋部22が形成されており、該紐通し用袋部22には伸縮性締付け部材31と非伸縮性締付け部材32,33とが挿通されている。紐通し用袋部22の対角線上の2箇所には開口部23a,23bが形成されており、非伸縮性締付け部材32,33の両端が該開口部23a,23bから外部に引き出されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベッド用シーツ、特に、ベッド用マットレスに被せるためのベッド用シーツに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ベッド用シーツとしては、例えば、特許文献1に記載されているように、ボックスタイプであって、ベッド用マットレスに被せ、該マットレスの裏面側に位置する開口縁部の全周に設けたゴム紐によって締め付けていた。
【0003】
しかしながら、ベッド用シーツの縁部をゴム紐によって締め付けるだけでは、締付け力が弱く、就寝時に背中が当たる部分が皺になったり、ずれたりし、寝心地が悪いという問題点を有していた。
【特許文献1】特開平10-286160号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明の目的は、就寝時にずれたり皺になることなく、ベッド用マットレスに装着することのできるベッド用シーツを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の目的を達成するため、本発明は、
ベッド用マットレスに被せるためのベッド用シーツであって、
ベッド用マットレスの裏面側に位置する開口縁部の全周にわたって紐通し用袋部が形成されており、
前記紐通し用袋部には伸縮性締付け部材と非伸縮性締付け部材とが挿通されており、
前記紐通し用袋部の少なくとも1箇所には開口部が形成されており、
前記非伸縮性締付け部材の両端が前記開口部から外部に引き出されていること、
を特徴とする。
【0006】
本発明に係るベッド用シーツは、シーツの開口縁部の全周にわたって設けた非伸縮性締付け部材の両端を締結することによって、ベッド用マットレスにずれたりすることなくピンと張った状態で装着される。即ち、シーツの開口縁部の全周にわたって設けた伸縮性締付け部材によってベッド用マットレスに作業性よく装着することができ、しかも、非伸縮性締付け部材の両端を締結することでずれを防止することができ、寝心地が格段に向上する。また、シーツがピンと張られており、見た目に奇麗で高級感が醸し出される。
【0007】
本発明に係るベッド用シーツにおいて、前記非伸縮性締付け部材の両端を締結するための締結具を備えていてもよい。
【0008】
前記紐通し用袋部は1重に形成され、該紐通し用袋部に伸縮性締付け部材及び非伸縮性締付け部材が隣接して挿通されていてもよい。あるいは、前記紐通し用袋部は2重に形成され、それぞれの紐通し用袋部に伸縮性締付け部材及び非伸縮性締付け部材が単独に挿通されていてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明に係るベッド用シーツの実施例について、添付図面を参照して説明する。
【0010】
図1に、本発明に係るベッド用シーツの一実施例を備えたベッドを示す。このベッドは、ベッド本体10と、ベッド用マットレス15と、ベッド用シーツ20とで構成されている。ベッド本体10とベッド用マットレス15とは、いずれも従来から周知のものである。
【0011】
ベッド用シーツ20は、布地をボックスタイプに縫製したもので、その全体構成を図2に拡大して示し、縁部の詳細を図3に拡大して示す。開口縁部21は、ベッド用マットレス15に装着した際に該マットレス15の裏面側に位置する部分である。開口縁部21にはその全周にわたって紐通し用袋部22が形成されている。この紐通し用袋部22は、第1例としては、図3(A)に示すように、1重に形成されている。
【0012】
前記紐通し用袋部22には、1本の無端状とされた伸縮性締付け部材31(例えば、ゴム紐)と、2本の非伸縮性締付け部材32,33(例えば、伸縮力の小さい紐)とが、隣接して挿通されている。
【0013】
さらに、紐通し用袋部22には対角線上の2箇所に開口部23a,23bが形成されている。2本の非伸縮性締付け部材32,33は、それぞれ、開口部23a,23bから互いに対向する対角線上の隅部20a,20bを回り込んで紐通し用袋部22に挿通されている。そして、2本の非伸縮性締付け部材32,33の両端は開口部23a,23bから外部に引き出されている。
【0014】
以上の構成からなるベッド用シーツ20は、通常のシーツと同様に、伸縮性締付け部材31の弾性を利用して、ベッド用マットレス15に被せる。その後、非伸縮性締付け部材32,33の開口部23a,23bから引き出されているそれぞれの両端を締結する。非伸縮性締付け部材32,33は緩むことがなく、これにて、シーツ20がピンと張られ、就寝することで背中が当たる部分がずれたり、皺になることがなく、寝心地が格段に向上する。また、シーツ20がピンと張られているので、見た目に奇麗で高級感が醸し出される。
【0015】
非伸縮性締付け部材32,33の両端を締結するには、図4に示すように、二つの穴41,41を形成した締結具40を用いてもよい。この締結具40は、周知のもので、非伸縮性締付け部材32,33の両端を穴41,41にそれぞれ挿通させることで、摩擦力により締結する。勿論、この締結具40以外の種々の締結具を用いることができる。
【0016】
また、図3(B)に示すように、ベッド用シーツ20の開口縁部21に、紐通し用袋部22a,22bを2重に形成し、袋部22aには伸縮性締付け部材31を挿通し、袋部22bには非伸縮性締付け部材32,33を挿通するようにしてもよい。この場合、袋部22bには非伸縮性締付け部材32,33の両端を引き出すための開口部が形成されていることは勿論である。
【0017】
なお、本発明に係るベッド用シーツは前記実施例に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係るベッド用シーツの一実施例を備えたベッドを示す分解斜視図であり、ベッド用シーツのみ下方から見た状態で描かれている。
【図2】ベッド用シーツの拡大斜視図である。
【図3】(A),(B)それぞれベッド用シーツの開口縁部を示す拡大断面図である。
【図4】非伸縮性締付け部材の締結具を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0019】
10…ベッド本体
15…ベッド用マットレス
20…ベッド用シーツ
21…開口縁部
22…紐通し用袋部
23a,23b…開口部
31…伸縮性締付け部材
32,33…非伸縮性締付け部材
40…締結具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベッド用マットレスに被せるためのベッド用シーツであって、
ベッド用マットレスの裏面側に位置する開口縁部の全周にわたって紐通し用袋部が形成されており、
前記紐通し用袋部には伸縮性締付け部材と非伸縮性締付け部材とが挿通されており、
前記紐通し用袋部の少なくとも1箇所には開口部が形成されており、
前記非伸縮性締付け部材の両端が前記開口部から外部に引き出されていること、
を特徴とするベッド用シーツ。
【請求項2】
前記開口部は前記紐通し用袋部の対角線上に2箇所に形成されており、
第1及び第2の非伸縮性締付け部材が、それぞれ、2箇所の開口部から互いに対向する対角線上の隅部を回り込んで紐通し用袋部に挿通されていること、
を特徴とする請求項1に記載のベッド用シーツ。
【請求項3】
前記非伸縮性締付け部材の両端を締結するための締結具を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のベッド用シーツ。
【請求項4】
前記紐通し用袋部は1重に形成され、該紐通し用袋部に前記伸縮性締付け部材及び前記非伸縮性締付け部材が隣接して挿通されていること、を特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載のベッド用シーツ。
【請求項5】
前記紐通し用袋部は2重に形成され、それぞれの紐通し用袋部に前記伸縮性締付け部材及び前記非伸縮性締付け部材が単独に挿通されていること、を特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載のベッド用シーツ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−17283(P2010−17283A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−178929(P2008−178929)
【出願日】平成20年7月9日(2008.7.9)
【出願人】(397026229)株式会社サンモト (2)
【Fターム(参考)】