説明

ベリーロープロファイル銅箔を担体とした極く薄い銅箔及びその製法。

【課題】抗酸化特性およびエッチング特性が良好であり、さらに、高温高圧環境でも剥離性に優れた極く薄い銅箔と、厚さが均一であり、ピンホールがほとんどない担体とを備える、担体としてベリーロープロファイル銅箔付きの極く薄い銅箔を提供すること。
【解決手段】ベリーロープロファイル銅箔を担体とした極く薄い銅箔の製造方法が、担体の両面が平坦で,粗さが1.5μm以下,厚さが18〜35μmのベリーロープロファイル銅箔を;リブテン,ニッケル,クロムとカリウム金属イオンからなるめっき液でめっきして剥離層とし;剥離層の上に、Cu2P2O73H2O;10〜60g/L,K4P2O7:100〜400 g/L,PH=6〜10,浴温10〜600 Cからなるめっき液を電流密度1〜5A/dm2でめっきして剥離層の保護膜を形成し、;更に銅濃度50〜100g/L,硫酸濃度90〜125g/L,浴温40〜700 C,のめっき液を電流密度10〜50A/dm2でめっきして、厚さ1〜6μm以下の極く薄い銅箔とからなること。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は印刷回路基板用の銅箔に関する。更に詳しくは、担体(キャリア)がベリーロープロファイル(Very Low Profile,略称VLP)の銅箔で、剥離層と極く薄い銅箔とからなり,高密度及び微細な電気回路の印刷回路基板,又は多層のプリント配線基板等の基材として広く適用されるものに関する。
【背景技術】
【0002】
現今,電子産業分野に使われている銅箔は、一般的に厚さ18〜35μmの銅又はアルミ箔の担体に、更に厚さ1〜6μmのめっきを施した薄い銅めっき箔である。
そして、高密度化した印刷回路基板の電気部品,細かい回路図の精密プリント配線回路基板用部品として,軽く、薄く、小型化で,回路がより良く精密であることが要求されている。
【0003】
電気部品のプリント配線回路基板の回路配線の太さ,線と線との距離が30μm左右の微細な高密度電気回路であるとき,使った銅めっき箔の厚さが比較的厚いときはエッチング(etching)に時間がかかる。その結果回路パターンの側壁垂直度がくずれ,線と線との距離要求が狭くない回路ではおきないが,線間距離の狭い電気回路では短絡或いは断線の恐れがある。
【0004】
担体箔と極く薄い銅箔との間の剥離層が有機系の窒素を含む有機化合物,又は無機系のクロム金属又はクロム酸塩の二元合金無機金属からなる膜層(例として特開平2−292894,特開平8−236930)が常用されている。この剥離層が有機系の窒素を含む化合物である場合,めっき液と廃水排出処理の処理費用と処理時間の増加にかかわる問題があるほか、高温での回路基板の製作中には気泡を発生し、基板の品質と誘導電流テストの安定性を損う。また、剥離層が無機系の二元合金からなるものは,その膜層の厚さ比率が、担体箔と極く薄い銅箔の接着強度を左右する重要な要素である。そのため,両者の比率コントロ−ルが不良である場合は容易に剥離し,圧板後酸化又は変色等の欠陥がある。
【0005】
微細な回路パターン用の極く薄い銅箔は,担体箔上の剥離層に直接めっきしたもので最良の厚さは5μm以下である。担体箔の表面型態は直接剥離層と極く薄い銅箔とに影響を及ぼすため,その表面粗さが高過ぎるとめっき後の極く薄い銅箔も又高粗化になりエッチングを妨げる。また、担体箔の表面型態が不均―或いはピンホールがある場合は極く薄い銅箔もピンホールを有するため、剥離層と極く薄い銅箔の基礎である担体箔の選択は非常に重要である。
【0006】
担体銅箔はこれまで主に伝統的な高熱圧延銅箔(high temperature elongation,略称HTE),又は通常の圧延銅箔を使用している。高熱圧延銅箔を使用した場合は表面の均一性が悪く,ピンホール等の問題があり,通常の圧延銅箔を使用したときは幅の広さと製品適用が制限されやすく使用性が悪い。また、極く薄い銅箔のラミネート面とエポキシ樹脂基材とのマットは、極く薄い銅箔のマット面の粗化(roughening)処理,防錆(anti-rust)処理及びアルキルシリケート(alkylsilicate)の塗装処理が基材との接着性に深く関与するため,製品の品質をおびやかしている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明の目的は、抗酸化特性およびエッチング特性が良好であり、さらに、高温高圧環境でも剥離性に優れた極く薄い銅箔と、厚さが均一であり、ピンホールがほとんどない担体とを備える、担体としてベリーロープロファイル銅箔付きの極く薄い銅箔を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
既存の担体付き極く薄い銅箔の欠陥を克服するために、発明者らは、何年もの経験と調査研究ののちに、担体の表面形態が均一で、表面粗さが平滑で、ピンホールがない特徴を有する、Nan Ya Plastics社が供給するベリーロープロファイル銅箔を使い、剥離層が、担体箔と極く薄い銅箔の間の接着強度を最大限に引き出す、モリブデン、ニッケル、クロムおよびカリウム金属で構成される四元合金からなるとき、公知の二元合金より抗酸化特性およびエッチング特性が良好であり、同時に高温高圧環境でも常に優れた剥離特性があることを見出した。
この発見に基づき、本発明におけるプリント配線回路基板用の銅箔としての剥離層は、四元合金のモリブデン、ニッケル、クロムおよびカリウム金属からなり、高温高圧環境でも剥離特性に優れた極く薄い銅箔と、厚さが均一であり、ピンホールがほとんどない担体とを備えるプリント配線回路基板用の銅箔とその製法を提供することを目的とし本発明を完成した。
【0009】
一般に、極く薄い銅箔用の担体箔は、表面平滑性に優れた平らな金属箔であり、厚さが18〜35μm、光沢面の粗さ値、即ち10点平均粗さRz(単位μm)は、1.5μm未満であり、アルミ箔、銅箔、チタン箔およびステンレス箔などからなる。
剥離層と極く薄い銅箔用の基礎としての本発明の担体層は、ベリーロープロファイル(VLP)銅箔であり、両面の外観は、光沢があり、粗さが低く、厚さが均一で、ピンホールがないということを特徴とするので、後述する剥離層および極く薄い銅箔に有益で接着強度の向上に寄与するものである。
【0010】
ここで特に強調することは,のちに提案される、本発明の優れた剥離層および極く薄い銅箔層は、担体銅箔の種類または厚さに変化があったとしても、本発明の担体付き銅箔の基本特性(剥離特性およびエッチング特性、高温特性など)では、明らかな劣化はしない。しかし、高品質のVLP銅箔を使用すれば、担体銅箔付き極く薄い銅箔の全体特性は更にもっと良く向上する。
【0011】
担体箔と極く薄い銅箔の間の本発明の剥離層は、接着強度に最も影響する重要なめっき層であり、剥離層の接着強度が強過ぎる場合は剥離しにくい。接着強度が弱過ぎる場合、高温マット下での担体箔と極く薄い銅箔は極めて離れやすく、その結果、極く薄い銅箔の光沢面の酸化変色の問題が引き起こされる。そのため、どのようにして剥離層の均質性と厚さを効果的に制御するかは、克服すべき重要な課題である。本発明は、剥離特性の良い四元合金のモリブデン、ニッケル、クロム、カリウムから構成される剥離層で上記の欠陥を克服し発明の目的を達成することが出来た。
【0012】
本発明の極く薄い銅箔は、最初にPH=6〜10のピロリン酸銅電解浴を使用し、次に、PH=1〜12の硫酸銅電解浴を使用して担体箔が生成される。即ち、最初に剥離層にピロリン酸銅にめっきして保護層を形成し、硫酸銅電解浴で洗い落とされて極く薄い銅箔のその後の形成に影響しないように、さらに剥離強度を変えないように、厚さが1〜6μmの極く薄い銅箔が硫酸銅電解浴中に形成される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明のベリーロープロファイル銅箔を担体とした極く薄い銅箔の構造を示す図である。
【図2】エッチングの断面を示す図である。
【図3】本発明の担体がベリーロープロファイル銅箔である極く薄い銅箔を異なる樹脂基材に使用したきの結合力を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下,本発明を実施例に基づいて更に詳しく説明する。但し,本発明はこれらに限定されるものでない。
【0015】
本発明は平坦度の優ぐれた銅箔から製作してなる担体箔を,濃度が10〜50g/Lの硫酸ニッケルヘキサ水和物;0.5〜10g/Lのモリブテン酸ナトリウム水和物;0.5〜10g/Lのピロリン酸カリウム(K4P2O7)と0.5〜2g/Lの三酸化クロム(CrO3)からなるPHが6〜10の電解浴槽中に入れ,電流密度2.5〜6A/dm2にて20秒めっきして剥離層を形成したのち,この剥離層の上に濃度が10〜60g/LのCu2P2O7・3H2Oと濃度が100〜400g/LのK4P2O7電解液とで再び電流密度1〜5A/dm2にて15秒めっきして剥離層の保護層を形成し,最後に濃度が40〜100g/L,硫酸濃度が90〜125g/Lの電解液でめっきし厚さ1〜6μm以下の極く薄い銅箔を得る。
【0016】
この極く薄い銅箔の表面と基板との間がより良好な剥離強度を得るため,上記得られた本発明の極く薄い銅箔の表面に公知技術の粗化処理を施したり、更にその粗化処理の表面に防錆と耐熱性効果のある亜鉛,或いはクロム酸塩を塗布し,又は極く薄い銅箔と樹脂基板との接着強度効果を更に向上するシラン(silane)を塗装してもよい。
【0017】
実施例1
1.厚さ18μm、光沢面粗さ1.5μm未満、平坦性がきわめて良好のNan Ya Plastics社製VLP銅箔を担体箔として使用する。
2.PH6〜10、浴温10〜50℃、電流密度6〜15A/dm、電源オン時間20秒で、硫酸ニッケル六水和物10〜50g/L、モリブデン酸ナトリウム二水和物0.5〜10g/L、ピロリン酸カリウム(0.5〜10g/L)、三酸化クロム(0.5〜2g/L)を含む四元合金(モリブデン、ニッケル、クロムおよびカリウム)電解浴に、担体箔を浸漬して電気めっきし、モリブデン、ニッケル、クロムおよびカリウムから成る四元合金剥離層を形成する。
3.次に、剥離層を次の条件下で再び電気めっきして、剥離層に保護層を固定する。
Cu・3HO:10〜60g/L
:100〜400g/L
PH:6〜10
浴温:10〜60℃
電流密度:1〜5A/dm
電源オン時間:15秒
4.その後、剥離面を次の条件下で再び電気めっきして、3μmの厚さの極く薄い銅箔を生成する。
銅濃度:50〜100g/L
硫酸濃度:90〜125g/L
浴温:40〜70℃
電流密度:25A/dm
電源オン時間:20秒
5.得られた極く薄い銅箔は、更に剥離層或いは保護層の上に亜鉛,又はクロム酸塩を塗布して防錆処理又はシランを塗布して接着強度の効果を向上させた。この銅箔をエポキシ樹脂基材にプレスしたものを試材としてJIS C 6481「プリント配線板用銅貼積層板試験方法」の5.7に従って剥離強度を測試(島津会社製試験機)した。結果を表1に示す
【0018】
実施例2
実施例1の(2)のモリブテン,ニッケル,クロムとカリウム金属イオン電解液のめっき電流密度6〜15A/dm2を1〜2.5A/dm2に代えたことを除き実施例1と同様にして粗化処理及び表面処理銅箔をそれぞれ作製し,該極く薄い銅箔について実施例1と同様の接着強度特性評価を行った。結果を表1に示す。
【0019】
実施例3
実施例1の(2)の電流密度を2.5〜6A/dm2に代えたことを除き実施例1と同様にして粗化処理,表面処理銅箔をそれぞれ作製し,接着強度特性評価を行った。結果を表1に示す。
【0020】
比較例 1
実施例3の(2)のモリブテン,ニッケル,クロムとカリウム金属イオンめっき液中のクロム金属イオンを除いたことを除き実施例1と同様にして粗化処理及び表面処理銅箔をそれぞれ作製し,接着強度特性評価を行った。結果を表1に示す。
【0021】
比較例2
実施例3の(2)のめっき液(四元合金)中のニッケル金属イオンを取り除いたことを除き実施例1と同様にして粗化処理及び表面処理銅箔をそれぞれ作製し,接着強度特性評価を行った。結果を表1に示す。
【0022】
比較例3
実施例3の(2)のめっき液(四元合金)中のモリブテンを除きニッケル,カリウムとクロム金属イオンの三元合金にて実施例1と同様にして粗化処理及び表面処理銅箔をそれぞれ作製し,接着強度特性評価を行った。結果を表1に示す。
【0023】
比較例4
実施例3の(2)のめっき液中のカリウムを除きモリブテン,クロマとニッケル金属イオンの三元合金にて実施例1と同様にして粗化処理,表面処理銅箔をそれぞれ作製し,接着強度特性評価を行った。結果を表1に示す。
【0024】
比較例5
実施例3の(2)のめっき液中のカリウムをナトリウム金属イオンに代えたことを除き実施例1と同様にして粗化処理及び表面処理銅箔をそれぞれ作製し,接着強度特性評価を行った。結果を表1に示す。
【0025】
比較例6
実施例1の(1)に使かわれている光沢面の粗さが1.5μm以下,平坦度のすぐれた厚さ18 μmの南亞製ベリーロープロファイル担体箔を高熱壓延銅箔に取り代えたことを除き実施例1と同様にして粗化処理及び表面処理銅箔をそれぞれ作製し,接着強度特性評価を行った。結果を表1に示す。
【0026】
表1 剥離層と担体との結合強度

【0027】
本発明の実施例,比較例及び表1から,実施例1〜3及び比較例1〜5の担体はVLPで,比較例6はHTEを使った。実施例1の剥離層は剥離層を形成する限界電流密度が6〜15 A/dm2 のため担体との結合強度が強く剥離ができない。逆に,実施例2の電流密度を1〜2.5A/dm2にさげたときは担体との結合強度が弱く結合力はほどんとない。実施例3の電流密度が2.5〜6A/dm2のとき,担体との結合力が2.87gf/cmと最適である。
【0028】
比較例1の担体結合強度5.40gf/cmは実施例3の2.87gf/cmと非常に接近しており担体と極く薄い銅箔間との剥離性には問題はないが,比較例1の極く薄い銅箔光沢面の抗酸化能力が不足のため軽い酸化現象を発生する。
【0029】
比較例4の担体結合強度はやや高いが担体と極く薄い銅箔間との剥離性には問題がないが,めっき液は濁り沈殿する(泥状の析出がある)のでめっき液の管理と廃水排出処理の問題で多くの処理費と時間を要する。
【0030】
上記比較例1と比較例4は剥離性の問題はないが抗酸化能力不足とめっき液が濁り沈殿する欠陥があるので良い選択ではない。
比較例2、3および5の剥離層を形成する金属はいずれも、担体との接着強度が強すぎることを示すことから、このような剥離層は、極く薄い銅箔から円滑に剥離することができない。
【0031】
本発明実施例3の如く、四元合金からなる剥離層と担体がベリーロープロファイル銅箔である極く薄い銅箔は,担体との結合力は低いので,担体箔と極く薄い銅箔間との剥離性は問題がなく,他の実施例及び三元合金の金属イオンからなる剥離層の比較例と比較して、より良い加工性を有し、また、めっき液の濁ごり沈殿及び廃水排出処理の問題等がない。このことから,四元合金金属イオン中の一つをも欠けることのない、即ちモリブテン,ニッケル,クロムとカリウム金属イオンからなる剥離層の本発明は先駆的な技術である。
【0032】
上記の如く,本発明の実施例、担体としてのベリーロープロファイル銅箔付き極く薄い銅箔は、耐環境性に優れ、担体剥離強度が低く、高温、高湿、酸、アルカリに対する抵抗性がきわめて優れる。さらに、担体箔と極く薄い銅箔の間の剥離特性は、高温高圧下でも常に特異的な剥離特性を有する。例えば銅箔を樹脂基材と高温にてマット(積層)したとき,マット後担体箔を取り除いて担体の光沢面を観察したときは無酸化無変色で,環境保護にやさしく,常温においても表1に示したような優ぐれた結合力を有するものである。又各種の高ガラス転化温度の基材とのマットでも,マット後の担体箔と極く薄い銅箔との間の結合力は非常に優良で,表2と第3図にて示したごとく担体箔と極く薄い銅箔の結合力は頗るよい。
【0033】
表2 担体がベリーロープロファイル銅箔である極く薄い銅箔を異なる樹脂基
材に使用したきの結合力

註:BTは三菱ガス会社製の樹脂Bismllaimide-Triazene,商品名。
NPG1801AはNan Ya Plastics社製の無ハロゲン樹脂,高ガラス転化温度(Tg)180℃,商品名。
NP180はNan Ya Plastics社製のハロゲン樹脂,Tgが180℃。
【0034】
本発明の、担体がベリーロープロファイル銅箔である極く薄い銅箔は、上述の優位な剥離特性と環境に対する忍受性があるだけでなく,エッチング特性も非常に良い。また,エッチング後形成した電気回路パターン側壁の垂直度が良く,回路パターン側壁下緑は残留がなく,短絡又は断線等の憂いのない、プリント配線回路基板用として電気信頼性と品質の安定性があるものである。
【符号の説明】
【0035】
1 極く薄い銅箔
2 剥離層
3 担体箔
4 エッチングの回路型態
5 エッチングの基材型態

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリント配線回路基板用の銅箔であって
(1) 担体の両面が平坦で,粗さが1.5μm以下,厚さが18〜35μmのベリーロープロファイル銅箔を;
(2) モリブテン,ニッケル,クロムとカリウム金属イオンからなるめっき液でめっきして剥離層とし;
(3) 剥離層の上に、Cu2P2O73H2O;10〜60g/L,K4P2O7:100〜400 g/L,PH=6〜10,浴温10〜600 Cからなるめっき液を電流密度1〜5A/dm2でめっきして剥離層の保護膜を形成し、
(4) 更に銅濃度50〜100g/L,硫酸濃度90〜125g/L,浴温40〜700 C,のめっき液を電流密度10〜50A/dm2でめっきして、厚さ1〜6μm以下の極く薄い銅箔とからなることを特徴とするベリーロープロファイル銅箔を担体とした極く薄い銅箔の製造方法。
【請求項2】
前記モリブテン,ニッケル,クロムとカリウム金属イオンからなるめっき液が、
(1)硫酸ニッケルヘキサ水和物;10〜50g/L
(2)モリブテン酸ナトリウム水和物;0.5〜10g/L
(3)ピロリン酸カリウム(K4P2O7);0.5〜10g/L
(4)三酸化クロム(CrO);0.5〜2g/L
からなることを特徴とする請求項1に記載のベリーロープロファイル銅箔を担体とした極く薄い銅箔の製造方法。
【請求項3】
前記モリブテン,ニッケル,クロムとカリウム金属イオンからなるめっき液でめっきして剥離層とする工程において、2.5〜6A/dm2の電流密度でめっきして剥離層を生成することを特徴とする請求項1に記載のベリーロープロファイル銅箔を担体とした極く薄い銅箔の製造方法。
【請求項4】
担体の両面は平坦で,粗さが1.5μm以下,厚さが18〜35μmのベリーロープロファイル銅箔と,モリブテン,ニッケル,クロムとカリウム金属イオンからなる四元合金のめっき液でめっきしてなる剥離層と,厚さ1〜6μm以下の極く薄い銅箔とからなることを特徴とするベリーロープロファイル銅箔を担体とした極く薄い銅箔。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−219368(P2012−219368A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−89681(P2011−89681)
【出願日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【出願人】(507024080)ナン ヤ プラスティクス コーポレーション (7)
【Fターム(参考)】