説明

ベルトコンベア装置及びベルトコンベア装置の伸縮方法

【課題】2本のベルトによって被搬送物を挟んで上下方向に搬送する際に、被搬送物の搬送距離を短時間で伸縮可能なベルトコンベア装置を提供する。
【解決手段】第一ベルト2A及び第二ベルト2Bにより被搬送物を挟持し上下方向に搬送する搬送ベルト2と、搬送ベルト2を設けたフレーム部材3と、第一ベルト2Aと交差する第一方向に搬送ベルト2を変位させる第一キャリアローラ35A及び第一方向の逆方向である第二方向に搬送ベルト2を変位させる第二キャリアローラ35Bにより搬送ベルト2に張力を付与する張力付与機構33と、を具備するベルトコンベア装置1において、フレーム部材3を、互いに着脱可能な複数の搬送装置ユニット31を接続して形成し、搬送装置ユニット31に張力付与機構33を設け、搬送装置ユニット31の着脱により被搬送物の搬送距離を短時間で伸縮可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ベルトコンベア装置及びベルトコンベア装置の伸縮方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ベルトコンベアは、搬送コンベア上に被搬送物を載置して、搬送コンベアを移動させることによって被搬送物を搬送するものである。しかし、鉛直あるいは鉛直に近い急斜面では、搬送ベルトに被搬送物を載置することができず、被搬送物を搬送することができないことがあった。
【0003】
この問題に対して、搬送用ベルトと押え用ベルトで被搬送物を挟んで搬送するベルトコンベアが知られている(たとえば、特許文献1参照)。このベルトコンベアにおいては、下部カーブローラーと上部カーブローラーとの間に搬送用ベルトと押え用ベルトを並行させ、搬送用ベルトと押え用ベルトとを蛇行させるようにアイドラーが配置されている。隣接するアイドラーはそれぞれ逆の方向に搬送用ベルトと押え用ベルトを押し、搬送用ベルトと押え用ベルトに張力を発生させ、搬送用ベルトと押え用ベルトによって被搬送物を挟持し、鉛直あるいは鉛直に近い急斜面において被搬送物を搬送することを可能としている。
【0004】
また、ダム建設工事において、ダム掘削面の頂部付近にバッチャープラントを設け、ダム掘削面の下方にコンクリートを面状に打設する場合がある。この場合、コンクリートを打設する方法として、次のような方法がある。この方法では、まず、コンクリート打設面付近にスプレッダを設けるとともに、バッチャープラントからスプレッダまでコンクリートを搬送するベルトコンベアを設ける。次に、ベルトコンベアでバッチャープラントからスプレッダまでコンクリートを搬送する。それから、スプレッダでホッパにコンクリートを供給して、ホッパからダンプトラックにコンクリートを積み込む。そして、ダンプトラックをコンクリートの打設位置まで自走させた後、ダンプトラックからコンクリートを放出する。このようなコンクリート打設方法においては、コンクリートの打設の進捗に合わせてスプレッダを上方へ移動させることが必要である。
【0005】
そこで、スプレッダを上方へ移動させるために、ダム掘削面に敷設したレールに沿ってスプレッダを移動可能としたベルトコンベアが知られている(たとえば、特許文献2参照)。このベルトコンベアは、特許文献1に記載のベルトコンベア装置と同様に、2枚のベルトの間に被搬送物を挟持して搬送するものである。また、このベルトコンベア装置にはスプレッダが連結されており、スプレッダはダム掘削面に敷設したレールに沿って移動可能とされている。また、コンベアフレームは、ピンジョイントで結合される複数の単位フレームで構成されている。したがって、このベルトコンベアにおいては、単位フレームを着脱することにより、コンベアフレームの長さを必要に応じて変更し、ベルトコンベアに連結されるスプレッダを移動可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開昭62−275906号公報
【特許文献2】特開2005−119835号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、ダムなどの構造物では、構造物の建設の進行に伴い、ベルトコンベアで搬送する搬送先がより上方へと移動することとなる。このため、構造物の建設の進行に伴ってベルトコンベアを延伸させることが求められる。
【0008】
しかし、上記特許文献1に開示されたベルトコンベアでは、ベルトコンベアを延伸させるための工夫はされていない。このため、たとえばダムの天端側のプーリーなどを一旦取り外し、ベルトをつなげるなどの作業を行わなければならず、非常に手間がかかることになるという問題があった。
【0009】
また、上記特許文献2に開示されたベルトコンベアにおいては、スプレッダの上方への移動にあたり、スプレッダの移動と共にコンベアフレーム全体を上方へ移動させなければならないという問題があった。また、コンベアフレームは複数の単位フレームで構成されており、単位フレームの着脱が可能であるが、単位フレームの着脱時には、搬送を一旦中断し、2本のベルトの間に挟んだ搬送物を取り出し、ベルトを切断及び接合する必要がある。したがって、スプレッダを移動するのに時間がかかるという問題もあった。
【0010】
そこで、本発明の課題は、2本のベルトによって被搬送物を挟んで上下方向に搬送する際に、被搬送物の搬送距離を短時間で伸縮することができるベルトコンベア装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係るベルトコンベア装置は、第一ベルト及び第二ベルトを備え、第一ベルト及び第二ベルトによって被搬送物を挟持して上下方向に搬送する搬送ベルトと、搬送ベルトを駆動する駆動装置と、搬送ベルトが設けられたフレーム部材と、第一ベルトの面と交差する第一方向に対して搬送ベルトを変位させる第一キャリアローラと、第一方向に対して逆方向である第二方向に搬送ベルトを変位させる第二キャリアローラとによって、搬送ベルトに張力を付与する張力付与機構と、を具備するベルトコンベア装置であって、フレーム部材は、互いに着脱可能とされた複数の搬送装置ユニットが接続されて形成され、搬送装置ユニットには張力付与機構が設けられており、搬送装置ユニットを着脱することにより、搬送ベルトにおける被搬送物の搬送距離を伸縮可能とされていることを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係るベルトコンベア装置の伸縮方法は、第一ベルト及び第二ベルトを備え、第一ベルト及び第二ベルトによって被搬送物を挟持して上下方向に搬送する搬送ベルトと、搬送ベルトを駆動する駆動装置と、搬送ベルトが設けられたフレーム部材と、第一ベルトの面と交差する第一方向に対して搬送ベルトを変位させる第一キャリアローラと、第一方向に対して逆方向である第二方向に搬送ベルトを変位させる第二キャリアローラとによって、搬送ベルトに張力を付与する張力付与機構と、を具備するベルトコンベア装置の伸縮方法であって、フレーム部材は、互いに着脱可能とされ、張力付与機構が設けられた複数の搬送装置ユニットを接続して形成されており、搬送装置ユニットを着脱することにより、搬送ベルトにおける被搬送物の搬送距離を伸縮することを特徴とする。
【0013】
本発明に係るベルトコンベア装置及びベルトコンベア装置の伸縮方法によれば、搬送ベルトが設けられたフレーム部材は、互いに着脱可能とされた複数の搬送装置ユニットが接続されて形成されている。このため、搬送装置ユニットを着脱するだけで搬送ベルトにおける被搬送物の搬送距離を伸縮できる。したがって、2本のベルトによって被搬送物を挟んで上下に搬送する際に、被搬送物の搬送距離を短時間で伸縮することができるベルトコンベア装置が得られる。
【0014】
また、本発明に係るベルトコンベア装置において、搬送装置ユニットは、第一ベルトの移動方向に沿って配設された複数の第一キャリアローラを保持する第一キャリアローラベッドと、第二ベルトの移動方向に沿って配設された複数の第二キャリアローラを保持する第二キャリアローラベッドと、を有しており、第一キャリアローラベッド及び第二キャリアローラベッドは、搬送装置ユニットを着脱する際に、第一ベルト及び第二ベルトの延在方向の側方から、フレーム部材に対して挿入され、またはフレーム部材から引き抜かれていることが好ましい。
【0015】
本発明に係るベルトコンベア装置によれば、第一キャリアローラベッド及び第二キャリアローラベッドは、搬送装置ユニットを着脱する際に、第一ベルト及び第二ベルトの延在方向の側方から、フレーム部材に対して挿入され、またはフレーム部材から引き抜かれている。このため、被搬送物の搬送距離を伸縮するために搬送装置ユニットを着脱する際にベルトの切断及び接合をせずに搬送装置ユニットを着脱することが可能であり、短時間で被搬送物の搬送距離を延伸できる。
【0016】
また、本発明に係るベルトコンベア装置において、第一キャリアローラベッド及び第二キャリアローラベッドを収容するアウタフレームをさらに有し、アウタフレームは、第一キャリアローラベッド及び第二キャリアローラベッドにおける一側を除いた範囲を囲む略コ字状フレームと、第一キャリアローラベッド及び第二キャリアローラベッドにおける一側に配置される略I字状フレームと、を備えており、略コ字状フレームがフレーム部材の一側から挿入され、または引き抜かれており、略I字状フレームが、フレーム部材の他側に配置されていることが好ましい。
【0017】
本発明に係るベルトコンベア装置によれば、略コ字状フレームがフレーム部材の一側から挿入され、または引き抜かれており、略I字状フレームが、フレーム部材の他側に配置されている。このため、搬送装置ユニットを着脱する際にベルトの切断及び接合をせずに略コ字状フレームの挿抜と略I字状フレームの配置を行うことができ、短時間で被搬送物の搬送距離を延伸できる。
【0018】
また、本発明に係るベルトコンベア装置において、搬送装置ユニットは、第一ベルトの移動方向に沿って配設された複数の第一キャリアローラを保持する第一キャリアローラベッド及び第二ベルトの移動方向に沿って配設された複数の第二キャリアローラを保持する第二キャリアローラベッドを備えるとともに、第一キャリアローラベッド及び第二キャリアローラベッドを保持するアウタフレームを備えており、複数の第一キャリアローラのうち、第一ベルトの移動方向の中央側に配設された第一キャリアローラが、第一ベルトの移動方向の端部側に配設された第一キャリアローラよりも、第一方向に突出する位置に配置され、複数の第二キャリアローラのうち、第二ベルトの移動方向の中央側に配設された第二キャリアローラが、第二ベルトの移動方向の端部側に配設された第二キャリアローラよりも、第二方向に突出する位置に配置されていることが好ましい。
【0019】
本発明に係るベルトコンベア装置によれば、複数の第一キャリアローラが第一ベルトの移動方向に沿って配設され、複数の第二キャリアローラが第二ベルトの移動方向に沿って配設されているため、被搬送物をよりスムーズに搬送することが可能となる。
【0020】
また、搬送ベルトから被搬送物を荷下ろしする荷下ろし部と、荷下ろし部を昇降させる昇降装置をさらに有していることも好ましい。本発明に係るベルトコンベア装置によれば、ベルトコンベア装置自体が、荷下ろし部を昇降させる昇降装置を有しているため、荷下ろし部を昇降させるためのクレーンなどの装置を別途用意する必要をなくすことができる。
【0021】
また、前記搬送ベルトに前記被搬送物を荷積みする荷積み部を備え、荷積み部は、搬送ベルトにおける被搬送物の搬送距離を調節する搬送距離調節装置を有することも好ましい。本発明に係るベルトコンベア装置によれば、搬送距離調節装置が取り込んでいる搬送ベルトを適宜巻き出すことによって搬送ベルトにおける被搬送物の搬送距離を調節することができるため、ベルトコンベア装置の伸縮時に搬送ベルトを切断・接合するなどして搬送ベルトの長さを変える必要をなくすことができる。
【0022】
また、本発明に係るベルトコンベア装置の伸縮方法において、搬送ベルトにおける被搬送物の搬送距離を伸縮するにあたり、第一ベルト及び第二ベルトを伸縮するベルト伸縮工程と、第一ベルト及び第二ベルトの延在方向の側方から、フレーム部材に対して第一キャリアローラ及び第二キャリアローラを挿入し、またはフレーム部材から第一キャリアローラ及び第二キャリアローラを引き抜く挿抜工程と、を含むことも好ましい。本発明に係るベルトコンベア装置の伸縮方法によれば、第一ベルト及び第二ベルトの延在方向の側方から、フレーム部材に対して第一キャリアローラ及び第二キャリアローラを挿入し、またはフレーム部材から第一キャリアローラ及び第二キャリアローラを引き抜く。このため、第一ベルト及び第二ベルトを切断・接合することなく搬送ベルトにおける被搬送物の搬送距離を延伸させることができる。したがって、短時間でベルトコンベア装置を伸縮することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、2本のベルトによって被搬送物を挟んで上下方向に搬送する際に、被搬送物の搬送距離を容易に伸縮することができるベルトコンベア装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】第1実施形態に係るベルトコンベア装置を示す斜視図である。
【図2】ベルトコンベア装置を示す側面図である。
【図3】ベルトコンベア装置のフレーム部材の側面図及び断面図である。
【図4】ベルトコンベア装置のフレーム部材の拡大斜視図である。
【図5】ベルトコンベア装置の下部の拡大斜視図である。
【図6】ベルトコンベア装置の上部の拡大斜視図である。
【図7】伸縮工程におけるベルトコンベア装置の下部を示す斜視図である。
【図8】伸縮工程におけるベルトコンベア装置の上部を示す斜視図である。
【図9】ベルトコンベア装置の伸縮工程におけるフレーム挿入工程を示す斜視図である。
【図10】第2実施形態に係るベルトコンベア装置の下部の拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各実施形態において、同一の機能を有する部分については同一の符号を付し、重複する説明は省略することがある。
【0026】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るベルトコンベア装置を示す斜視図である。図1に示すように、ベルトコンベア装置1は、ダムの堤体Bの法面に沿って設けられている。堤体Bの下部には、図示しないコンクリート製造設備と、下部地上水平コンベアC1が設置されている。また、堤体Bの上部には、型枠Fと、堤体側ベルトコンベアC2が設けられている。
【0027】
そして、堤体Bにおいてコンクリート打設作業を行うときには、堤体Bの下部コンクリート製造設備でコンクリートを製造する。次に、製造したコンクリートを下部地上水平コンベアC1により搬送し、ベルトコンベア装置1に載せ替える。コンクリートは、ベルトコンベア装置1に載せ替えられた後、ベルトコンベア装置1によって堤体Bの上側まで搬送され、堤体Bの天端で堤体側ベルトコンベアC2に載せ替えられる。その後、堤体Bの上部において型枠Fに打設される。
【0028】
次に、第1実施形態に係るベルトコンベア装置1について説明する。図1はベルトコンベア装置1を示す斜視図であり、図2はベルトコンベア装置1を示す側面図である。
【0029】
図1及び図2に示すように、ベルトコンベア装置1は、搬送ベルト2と、搬送ベルト2が設けられたフレーム部材3とを具備している。また、ベルトコンベア装置1の下部には、荷積み部4が設けられると共に、上部に荷下ろし部5が設けられている。
【0030】
搬送ベルト2は、第一ベルト2A及び第二ベルト2Bを備えて構成されている。この第一ベルト2Aと第二ベルト2Bは互いに対向するように配置される。また、第一ベルト2Aと第二ベルト2Bは上下方向に被搬送物を搬送する。なお、ここでの上下方向とは、鉛直方向には限られず、鉛直方向に対して傾斜する方向であっても、高低差のある2地点間を結ぶ方向であればよい。但し、本実施形態のベルトコンベア装置1は、特に鉛直方向や、鉛直方向に近い急傾斜方向に被搬送物を搬送するために用いるのが好適である。
【0031】
次に、フレーム部材3について、図2、図3及び図4を用いてより詳しく説明する。図3(a)は、ベルトコンベア装置1のフレーム部材3を示す側面図、(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は(a)のB−B線断面図である。図4は、ベルトコンベア装置1のフレーム部材3を拡大して示す斜視図である。
【0032】
フレーム部材3は、互いに着脱可能とされた複数の搬送装置ユニット31が接続されて形成されている。このフレーム部材3の中に第一ベルト2A及び第二ベルト2Bが巻き回されている。
【0033】
搬送装置ユニット31は、アウタフレーム32と、第一キャリアローラベッド34Aと、第二キャリアローラベッド34Bとを有している。
【0034】
アウタフレーム32は、第一キャリアローラベッド34A及び第二キャリアローラベッド34Bを収容するための部材である。アウタフレーム32は、略コ字状フレーム32Aと略I字状フレーム32Bとを備えている。略コ字状フレーム32Aの形状は、第一キャリアローラベッド34A及び第二キャリアローラベッド34Bにおける一側を除いた範囲を囲むような形状とされている。また、略コ字状フレーム32Aは、フレーム部材3の一側から挿入される。
【0035】
略I字状フレーム32Bは、第一キャリアローラベッド34A及び第二キャリアローラベッド34Bにおける一側に配置される。略I字状フレーム32Bは、略コ字状フレーム32Aがフレーム部材3に挿入される一側とは逆の側である、フレーム部材3の他側に配置される。
【0036】
第一キャリアローラベッド34Aには、複数の第一キャリアローラ35Aが回動可能に取り付けられている。同様に、第二キャリアローラベッド34Bには、複数の第二キャリアローラ35Bが回動可能に取り付けられている。また、第一キャリアローラ35A及び第二キャリアローラ35Bは、いずれも搬送ベルト2の移動に伴って回転する従動ローラである。第一キャリアローラベッド34A及び第二キャリアローラベッド34Bは、搬送装置ユニット31を挿着する際に、第一ベルト2A及び第二ベルト2Bの延在方向の側方からフレーム部材3に対して挿入される。
【0037】
ここで、第一キャリアローラベッド34Aに取り付けられている複数の第一キャリアローラ35Aのうち、第一ベルト2Aの移動方向の中央側に配設された第一キャリアローラ35Aは、第一ベルト2Aの移動方向の端部側に配設された第一キャリアローラ35Aよりも、第一ベルト2Aの面と交差する第一方向(図2の矢印D1の方向)に突出する位置に配置される。このため、搬送ベルト2は、堤体Bの下部と天端との間で張設された状態と比較して、並設された複数の第一キャリアローラ35Aの中央部における位置が第一方向に変位させられている。そして、図3(b)に示すように、第一キャリアローラ35Aは、3本のローラに分断して設けられている。3本のローラのうち、中央のローラは、堤体Bの法面に対して平行に設けられている。一方、3本のローラのうち、両端側の2本のローラは、それぞれ中央から離れて外側に向かうにつれて、第一方向に近づくように傾けて設けられている。この傾きは、第一ベルト2Aの移動方向の中央側に配設された第一キャリアローラ35Aほど大きくされ、第一ベルト2Aの移動方向の端部側に配設された第一キャリアローラ35Aほど小さくされている。
【0038】
また、第二キャリアローラベッド34Bに取り付けられている複数の第二キャリアローラ35Bのうち、第二ベルト2Bの移動方向の中央側に配設された第二キャリアローラ35Bは、第二ベルト2Bの移動方向の端部側に配設された第二キャリアローラ35Bよりも、第一方向に対して逆方向である第二方向(図2の矢印D2の方向)に突出する位置に配置される。このため、搬送ベルト2は、堤体Bの下部と天端との間で張設された状態と比較して、並設された複数の第二キャリアローラ35Bの中央部における位置が第二方向に変位させられている。そして、図3(c)に示すように、第二キャリアローラ35Bは、3本のローラに分断して設けられている。3本のローラのうち、中央のローラは、堤体Bの法面に対して平行に設けられている。一方、3本のローラのうち、両端側の2本のローラは、それぞれ中央から離れて外側に向かうにつれて、第二方向に近づくように傾けて設けられている。この傾きは、第二ベルト2Bの移動方向の中央側に配設された第二キャリアローラ35Bほど大きくされ、第二ベルト2Bの移動方向の端部側に配設された第二キャリアローラ35Bほど小さくされている。
【0039】
搬送装置ユニット31は、張力付与機構33を有している。搬送装置ユニット31を着脱することにより、搬送ベルト2における被搬送物の搬送距離が伸縮可能とされている。全ての搬送装置ユニット31は、ベルトコンベア装置1の搬送方向に対して一定の長さを有している。本実施形態においては、搬送装置ユニット31の長さは、例えば5メートルである。
【0040】
張力付与機構33は、第一キャリアローラ35Aと第二キャリアローラ35Bとを含んでおり、第一キャリアローラ35Aと第二キャリアローラ35Bとによって、搬送ベルト2に張力を付与するための機構である。張力付与機構33によって第一キャリアローラ35Aと第二キャリアローラ35Bに張力が付与されることにより、被搬送物が第一ベルト2Aと第二ベルト2Bの間に挟持される。
【0041】
次に、荷積み部4について、図5を用いてより詳しく説明する。図5は、ベルトコンベア装置1の下部を拡大して示す斜視図である。
【0042】
図5に示すように、荷積み部4は、下部地上水平コンベアC1によって搬送されてきた被搬送物を搬送ベルト2に荷積みするための部分である。荷積み部4は、第一エンドプーリー41Aと第二エンドプーリー41Bとを備えている。さらに、荷積み部4は、第一テイクアップ装置42Aと第二テイクアップ装置42Bとを備えている。第一テイクアップ装置42A及び第二テイクアップ装置42Bは、搬送距離調節装置として機能する。
【0043】
第一エンドプーリー41Aは、ベルトコンベア装置1の下側端部に配置され、荷下ろし部5から返送されてきた第一ベルト2Aの向きを反転させ、再び荷下ろし部5へ送り出すためのプーリーである。第二エンドプーリー41Bは、ベルトコンベア装置1の下側端部に配置され、荷下ろし部5から返送されてきた第二ベルト2Bの向きを反転させ、再び荷下ろし部5へ送り出すためのプーリーである。
【0044】
第一テイクアップ装置42A及び第二テイクアップ装置42Bは、搬送ベルト2にかかる張力を調節するための装置である。また、第一テイクアップ装置42A及び第二テイクアップ装置42Bは、その内部において搬送ベルト2を迂回させる迂回経路を有しており、この迂回経路に搬送ベルト2を取り込んでいる。第一テイクアップ装置42Aと第二テイクアップ装置42Bは、迂回経路に取り込んだ搬送ベルト2を必要に応じて送出することにより搬送ベルト2における被搬送物の搬送距離を調節するための装置でもある。また、本実施形態においては、第一テイクアップ装置42Aには、錘を吊り下げることによって張力調整を行う重錘式テイクアップ装置が使用されている。一方、第二テイクアップ装置42Bには、パワー式テイクアップ装置が使用されている。
【0045】
次に、荷下ろし部5について、図6を用いてより詳しく説明する。図6は、ベルトコンベア装置1の上部を拡大して示す図である。
【0046】
図6に示すように、荷下ろし部5は、搬送ベルト2から被搬送物を荷下ろしし、堤体側ベルトコンベアC2に載せ替えるための部分である。荷下ろし部5は、上部架台51、駆動装置52及び昇降装置53(図9参照)を備えている。また、本実施形態においては、荷積み部4は、堤体Bの下部に設けられ、荷下ろし部5は堤体Bの上部に設けられる。したがって、荷積み部4は、荷下ろし部5よりも低い位置に配置されている。
【0047】
上部架台51は、駆動装置52を保持するための架台であり、堤体Bの法面から略鉛直方向に立ち上がるように設けられている。駆動装置52は、第一駆動プーリー52A及び第二駆動プーリー52Bを備えている。第一駆動プーリー52A及び第二駆動プーリー52Bは、それぞれ第一ベルト2A及び第二ベルト2Bを駆動するための装置である。第一駆動プーリー52A及び第二駆動プーリー52Bは、ベルトコンベア装置1の上端部に設けられる。昇降装置53は、ベルトコンベア装置1の伸縮を行うときに、荷下ろし部5を昇降させるための装置である。
【0048】
次に、本実施形態に係るベルトコンベア装置1の伸縮方法について説明する。特に、ここでは、ベルトコンベア装置1を堤体Bの上方へ延伸する場合の延伸方法について、図7〜図9を用いて説明を行う。図7はベルトコンベア装置1の伸縮工程におけるベルトコンベア装置1の下部を示す斜視図である。図8はベルトコンベア装置1の伸縮工程におけるベルトコンベア装置1の上部を示す斜視図である。図9はベルトコンベア装置1の伸縮工程におけるフレーム挿入工程を示す斜視図である。
【0049】
ベルトコンベア装置1を延伸させる際には、まず、図7(a)に示すように、第一エンドプーリー41A及び第二エンドプーリー41Bを、堤体Bに向かって、搬送装置ユニット31の長さ分だけ移動させる。また、第一テイクアップ装置42A及び第二テイクアップ装置42Bに取り込まれている第一ベルト2A及び第二ベルト2Bを巻き出す。このような、第一エンドプーリー41A及び第二エンドプーリー41Bの移動と、第一テイクアップ装置42A及び第二テイクアップ装置42Bからの第一ベルト2A及び第二ベルト2Bの巻き出しにより、第一ベルト2A及び第二ベルト2Bが、搬送装置ユニット31の長さと、第一テイクアップ装置42A及び第二テイクアップ装置42Bから巻き出した長さだけ余る。この余った第一ベルト2A及び第二ベルト2Bを、後述のように荷下ろし部5を上昇させることによってベルトコンベア装置1の上部方向へ送り込む。第一ベルト2A及び第二ベルト2Bの上部方向への送り込み工程が終了した様子を図7(b)に示す。なお、このとき、下部地上水平コンベアC1も、第一エンドプーリー41A及び第二エンドプーリー41Bと同様に、搬送装置ユニット31の長さ分だけ堤体B側に移動させる。このように下部地上水平コンベアC1の終点を移動させることにより、被搬送物のベルトコンベア装置1への載せ替えを引き続き可能とする。
【0050】
次に、荷下ろし部5を、昇降装置53によって、堤体Bの法面に沿って上昇させる方向(図8(a)の矢印D3の方向)に上昇させる。このとき、上述したようにベルトコンベア装置1の下部で余った第一ベルト2A及び第二ベルト2Bが荷下ろし部5に送り込まれる。同時に、第一駆動プーリー52A及び第二駆動プーリー52Bも上昇するため、第一ベルト2A及び第二ベルト2Bが延伸される(ベルト伸縮工程)。そして、荷下ろし部5の上昇により空いた場所に、略コ字状フレーム32Aをフレーム部材3の側方から図9(a)の矢印D4の方向に移動させる。こうして略コ字状フレーム32Aをベルトコンベア装置1に挿入する。図9(a)は、略コ字状フレーム32Aの挿入が終了した段階を示す図である。
【0051】
略コ字状フレーム32Aを挿入した後、上記のベルト伸縮工程において延伸された第一ベルト2Aと第二ベルト2Bの位置に、第一ベルト2A及び第二ベルト2Bの延在方向の側方(図9(a)の矢印D5の方向)から、第一キャリアローラベッド34Aと、第二キャリアローラベッド34Bとを挿入する。略コ字状フレーム32Aを挿入し、第一キャリアローラベッド34A及び第二キャリアローラベッド34Bを挿入し、略I字状フレーム32Bを配置することにより、搬送装置ユニット31の挿入が終了する(搬送装置ユニット挿入工程)。図8(b)及び図9(b)は、搬送装置ユニット31の挿入が終了した段階を示す図である。
【0052】
このように、本実施形態に係るベルトコンベア装置1では、第一ベルト2A及び第二ベルト2Bが設けられたフレーム部材3は、互いに着脱可能とされた複数の搬送装置ユニット31が接続されて形成されている。このため、搬送装置ユニット31を着脱するだけで搬送ベルト2における被搬送物の搬送距離を伸縮することができる。したがって、2本のベルトによって被搬送物を挟んで上下方向に搬送する際に、被搬送物の搬送距離を短時間で伸縮することができるベルトコンベア装置1が得られる。
【0053】
また、本実施形態に係るベルトコンベア装置1によれば、複数の第一キャリアローラ35Aが第一ベルト2Aの移動方向に沿って配設されており、複数の第二キャリアローラ35Bが第二ベルト2Bの移動方向に沿って配設されているため、被搬送物をよりスムーズに搬送することが可能となる。
【0054】
また、本実施形態に係るベルトコンベア装置1によれば、荷積み部4は荷下ろし部5よりも低い位置に配置されているため、被搬送物を低い位置から高い位置へと搬送することができる。
【0055】
また、本実施形態に係るベルトコンベア装置1によれば、ベルトコンベア装置1自体が、荷下ろし部5を昇降させる昇降装置53を有しているため、荷下ろし部5を昇降させるためのクレーンなどの装置を別途用意する必要が無くなる。
【0056】
また、本実施形態に係るベルトコンベア装置1によれば、第一テイクアップ装置42A及び第二テイクアップ装置42Bが取り込んでいる搬送ベルト2を適宜巻き出すことによって搬送ベルト2における被搬送物の搬送距離を調節することができるため、ベルトコンベア装置1の伸縮時に搬送ベルト2を切断・接合するなどして搬送ベルトの長さを変える必要がなくなる。
【0057】
また、本実施形態に係るベルトコンベア装置1の伸縮方法によれば、第一ベルト2A及び第二ベルト2Bを延伸して、延伸された第一ベルト2A及び第二ベルト2Bの位置に第一キャリアローラ35Aと第二キャリアローラ35Bとを挿入することにより搬送装置ユニット31を挿入して搬送ベルト2における被搬送物の搬送距離を延伸させることができるため、短時間でベルトコンベア装置1を伸縮することができる。
【0058】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係るベルトコンベア装置101について、図10を用いて説明する。図10は、第2実施形態に係るベルトコンベア装置101の下部を拡大して示す斜視図である。
【0059】
第2実施形態においては、第1実施形態とは異なり、山Mの上部に図示しないコンクリート製造設備が設置されており、このコンクリート製造設備からコンクリートを被搬送物としてベルトコンベア装置101によって山Mの下部に下ろし、山Mの下部で堤体Bを打設する。ここで、堤体Bの打設が進行すると、堤体Bの上面が上昇する。この堤体Bの上面の上昇に伴ってベルトコンベア装置101も順次短縮される。
【0060】
ベルトコンベア装置101は、搬送ベルト2と、搬送ベルト2が設けられたフレーム部材とを具備している。また、第1実施形態に係るベルトコンベア装置1とは異なり、ベルトコンベア装置101の上部には荷積み部が設けられると共に、下部に荷下ろし部105が設けられている。このため、荷積み部は、荷下ろし部105よりも高い位置に配置されている。
【0061】
荷下ろし部105は、下部架台151及び駆動装置52を備えている。駆動装置52は第一駆動プーリー52A及び第二駆動プーリー52Bを備えている。下部架台151は、第一駆動プーリー52A及び第二駆動プーリー52Bを保持するための架台であり、山Mの法面から略鉛直方向に立ち上がるように設けられている。ベルトコンベア装置101は、その他、第1実施形態と同様の略コ字状フレーム32Aや第一キャリアローラベッド34A、第二キャリアローラベッド34B等を備えている。
【0062】
次に、第2実施形態に係るベルトコンベア装置101の伸縮方法について説明する。特に、ここでは、荷下ろし部105を山Mの上方に向かって移動し、ベルトコンベア装置101を短縮する工程について説明する。
【0063】
まず、略コ字状フレーム32Aから略I字状フレームを取り外し、略コ字状フレーム32Aから第一キャリアローラベッド34A及び第二キャリアローラベッド34Bを、第一ベルト2A及び第二ベルト2Bの延在方向の側方(図10の矢印D6の方向)へ引き抜く。次に、略コ字状フレーム32Aを、フレーム部材3の一側(図10の矢印D7の方向)へ引き抜く。
【0064】
そして、下部架台151を山Mの斜面に沿って上昇させる方向(図10の矢印D8の方向)に向かって上昇させる。このとき、下部架台151を上昇させる方法としては、荷下ろし部5に昇降装置を設けて昇降装置によって下部架台151を上昇させてもよいし、昇降装置を設けずに、例えばクレーンなどを用いて下部架台151を上昇させてもよい。下部架台151を上昇させると、下部架台151を上昇させた分だけ、搬送ベルト2が余る。
【0065】
そして、山Mの上部の荷積み部に設けられた第一エンドプーリーと第二エンドプーリーとを、荷下ろし部105から離れる方向へ移動させることにより、荷下ろし部105において余った搬送ベルト2を荷積み部へ取り込む。
【0066】
このように、第2実施形態に係るベルトコンベア装置101においては、搬送ベルト2が設けられたフレーム部材は、互いに着脱可能とされた複数の搬送装置ユニットが接続されて形成されており、搬送装置ユニットを着脱することだけにより、搬送ベルト2における被搬送物の搬送距離を伸縮することができるため、ベルトコンベア装置101の長さを短時間で伸縮することが容易となる。
【0067】
また、本実施形態に係るベルトコンベア装置101によれば、荷積み部は荷下ろし部105よりも高い位置に配置されているため、被搬送物を高い位置から低い位置へと搬送することができる。
【0068】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。たとえば、上記第1実施形態において、駆動装置52を堤体Bの下側、すなわち荷積み部4と荷下ろし部5のうち低い位置に配置された方である荷積み部4に設けることもできる。この場合には、重量の大きい駆動装置52が荷積み部4と荷下ろし部5のうちの低い位置に配置された方に設けられるため、荷積み部4と荷下ろし部5のうちの高い位置に配置された方、すなわち荷下ろし部5の重量が小さくなって安定性が高まる。
【0069】
また、上記第1実施形態において、ベルトコンベア装置1を延伸するのに代えて、搬送装置ユニット31を取り外すことによってベルトコンベア装置1を短縮することもできる。
【0070】
また、上記第1実施形態において、昇降装置53を設けず、ベルトコンベア装置1の伸縮時には上部架台51を、たとえばクレーンなどを用いて上昇させてもよい。この場合、型枠Fのリフトアップに使用するクレーンを、上部架台51を上昇させるために利用することができる。
【符号の説明】
【0071】
1,101…ベルトコンベア装置
2…搬送ベルト
2A…第一ベルト
2B…第二ベルト
3…フレーム部材
4…荷積み部
5,105…荷下ろし部
31…搬送装置ユニット
32…アウタフレーム
32A…略コ字状フレーム
32B…略I字状フレーム
33…張力付与機構
34A…第一キャリアローラベッド
34B…第二キャリアローラベッド
35A…第一キャリアローラ
35B…第二キャリアローラ
41A…第一エンドプーリー
41B…第二エンドプーリー
42A…第一テイクアップ装置
42B…第二テイクアップ装置
51…上部架台
52…駆動装置
52A…第一駆動プーリー
52B…第二駆動プーリー
53…昇降装置
151…下部架台
B…堤体
C1…下部地上水平コンベア
C2…堤体側ベルトコンベア
F…型枠
M…山

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一ベルト及び第二ベルトを備え、前記第一ベルト及び前記第二ベルトによって被搬送物を挟持して上下方向に搬送する搬送ベルトと、
前記搬送ベルトを駆動する駆動装置と、
前記搬送ベルトが設けられたフレーム部材と、
前記第一ベルトの面と交差する第一方向に対して前記搬送ベルトを変位させる第一キャリアローラと、前記第一方向に対して逆方向である第二方向に前記搬送ベルトを変位させる第二キャリアローラとによって、前記搬送ベルトに張力を付与する張力付与機構と、
を具備するベルトコンベア装置であって、
前記フレーム部材は、互いに着脱可能とされた複数の搬送装置ユニットが接続されて形成され、
前記搬送装置ユニットには前記張力付与機構が設けられており、
前記搬送装置ユニットを着脱することにより、前記搬送ベルトにおける前記被搬送物の搬送距離を伸縮可能とされていることを特徴とするベルトコンベア装置。
【請求項2】
前記搬送装置ユニットは、
前記第一ベルトの移動方向に沿って配設された複数の第一キャリアローラを保持する第一キャリアローラベッドと、
前記第二ベルトの移動方向に沿って配設された複数の第二キャリアローラを保持する第二キャリアローラベッドと、
を有しており、
前記第一キャリアローラベッド及び前記第二キャリアローラベッドは、前記搬送装置ユニットを着脱する際に、前記第一ベルト及び前記第二ベルトの延在方向の側方から、前記フレーム部材に対して挿入され、または前記フレーム部材から引き抜かれている請求項1に記載のベルトコンベア装置。
【請求項3】
前記第一キャリアローラベッド及び前記第二キャリアローラベッドを収容するアウタフレームをさらに有し、
前記アウタフレームは、前記第一キャリアローラベッド及び前記第二キャリアローラベッドにおける一側を除いた範囲を囲む略コ字状フレームと、
前記第一キャリアローラベッド及び前記第二キャリアローラベッドにおける一側に配置される略I字状フレームと、を備えており、
前記略コ字状フレームが前記フレーム部材の一側から挿入され、または引き抜かれており、
前記略I字状フレームが、前記フレーム部材の他側に配置されている請求項2に記載のベルトコンベア装置。
【請求項4】
前記複数の第一キャリアローラのうち、前記第一ベルトの移動方向の中央側に配設された第一キャリアローラが、前記第一ベルトの移動方向の端部側に配設された第一キャリアローラよりも、前記第一方向に突出する位置に配置され、
前記複数の第二キャリアローラのうち、前記第二ベルトの移動方向の中央側に配設された第二キャリアローラが、前記第二ベルトの移動方向の端部側に配設された第二キャリアローラよりも、前記第二方向に突出する位置に配置されている請求項2又は3に記載のベルトコンベア装置。
【請求項5】
前記搬送ベルトから前記被搬送物を荷下ろしする荷下ろし部と、
前記荷下ろし部を昇降させる昇降装置をさらに有している請求項1〜4のいずれか1項に記載のベルトコンベア装置。
【請求項6】
前記搬送ベルトに前記被搬送物を荷積みする荷積み部を備え、
前記荷積み部は、前記搬送ベルトにおける前記被搬送物の搬送距離を調節する搬送距離調節装置を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載のベルトコンベア装置。
【請求項7】
第一ベルト及び第二ベルトを備え、前記第一ベルト及び前記第二ベルトによって被搬送物を挟持して上下方向に搬送する搬送ベルトと、
前記搬送ベルトを駆動する駆動装置と、
前記搬送ベルトが設けられたフレーム部材と、
前記第一ベルトの面と交差する第一方向に対して前記搬送ベルトを変位させる第一キャリアローラと、前記第一方向に対して逆方向である第二方向に前記搬送ベルトを変位させる第二キャリアローラとによって、前記搬送ベルトに張力を付与する張力付与機構と、
を具備するベルトコンベア装置の伸縮方法であって、
前記フレーム部材は、互いに着脱可能とされ、前記張力付与機構が設けられた複数の搬送装置ユニットを接続して形成されており、
前記搬送装置ユニットを着脱することにより、前記搬送ベルトにおける前記被搬送物の搬送距離を伸縮することを特徴とする、ベルトコンベア装置の伸縮方法。
【請求項8】
前記搬送ベルトにおける前記被搬送物の搬送距離を伸縮するにあたり、
前記第一ベルト及び前記第二ベルトを伸縮するベルト伸縮工程と、
前記第一ベルト及び前記第二ベルトの延在方向の側方から、前記フレーム部材に対して前記第一キャリアローラ及び前記第二キャリアローラを挿入し、または前記フレーム部材から前記第一キャリアローラ及び前記第二キャリアローラを引き抜く挿抜工程と、
を含む請求項7に記載のベルトコンベア装置の伸縮方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−86895(P2013−86895A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−227027(P2011−227027)
【出願日】平成23年10月14日(2011.10.14)
【出願人】(000001373)鹿島建設株式会社 (1,387)
【Fターム(参考)】