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ベルトコンベヤ装置の制御方法並びにベルトコンベヤ設備
説明

ベルトコンベヤ装置の制御方法並びにベルトコンベヤ設備

【課題】 ベルトコンベヤ設備の省エネルギー化を図ると同時に、ローラ等の交換部品の長寿命化による保守コストの低減等を図る。
【解決手段】 バラ物を搬送物とするベルトコンベヤ装置で、走行しているベルト上の単位長さあたりに載せる搬送物の量を設定載置量として設定し、ベルトコンベヤ装置の運転中にベルト上に供給される搬送物の量が変化する場合に、搬送物の供給量の変化に対応させてベルトの速度を調整することによって、ベルト上に載せられた搬送物が設定載置量になるように制御する。本発明によれば、搬送物の量に合わせて必要最低限のベルト速度で運転するので、ベルト駆動力等のエネルギーを減少させることができ、さらに、ベルトコンベヤに使用されている軸受けの総回転数について、搬送量あたりの回転数を抑えることができるので、ローラ等の交換部品について長寿命化が可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数台のベルトコンベヤ装置を上流側から下流側に連続的に並べることにより、搬送物を上流側から下流側のベルトコンベヤ装置に、順次、送給して搬送するベルトコンベヤ設備に係わり、特に、ベルトコンベヤ装置に対して搬送物の供給量が一定しないバラ物の搬送物を搬送するに好適なベルトコンベヤ装置の制御方法、並びにベルトコンベヤ設備に関するものである。
【背景技術】
【0002】
2個のプーリ間に架け渡されて回転する輪状のベルトの上に、バラ物等の搬送物を載せて搬送するベルトコンベヤ装置は、古くから当業者に周知であって、様々な搬送物が、ベルトコンベヤ装置で搬送されている。
【0003】
なお、搬送物の搬送距離が長い場合、或いは、搬送ラインが直線的でない場合等において、複数台のベルトコンベヤ装置を、上流(搬送物が送られてくる方向)側から下流(搬送物が流れて行く先側の方向)側に、連続的に並べて一つのベルトコンベヤ設備を構成する方法が一般的に採用されている。
【0004】
各種の製造工場や発電所などにおいても、複数台のベルトコンベヤ装置が連続的に並べて配置されており、上流側から下流側に複数台並べられたベルトコンベヤ装置が、それぞれ連続的に搬送物を搬送する構成となっている。ただ、複数台並べられたベルトコンベヤ装置は、通常、運転中において、常に一定のベルト速度で搬送するように制御される。
【0005】
なお、近年になって、複数台のコンベヤ装置を、まとめて一つの設備として考え、一つの制御装置で制御するケースも見受けられる。例えば、そのようなベルトコンベヤ設備の制御装置として、特許文献1に開示されたような技術が公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平07−206133号公報
【0007】
特許文献1に開示されたベルトコンベヤ制御装置の特徴は、最も上流側に配した1台のベルトコンベヤ装置を基準として、その基準となるベルトコンベヤ装置が下流側のベルトコンベヤ装置に送り出す、搬送物の量、並びに、それに要する時間等のファクターを算出して記憶するとともに、下流側のベルトコンベヤ装置が、送り出された搬送物を効率よく運搬できる条件(ベルト速度、時間等)を算出して、当該条件にて下流側のベルトコンベヤを制御するという点にある。
特許文献1に開示されたベルトコンベヤの制御装置は、前述の構成により、下流側に配したベルトコンベヤ装置のベルト速度を制御することによって、ベルトコンベヤ設備の省エネルギーを図るものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、セメント工場や発電所等においては、工場から遠く離れた遠隔地で採取されて荷揚げ等された石炭や石灰石等、所謂、バラ物を原料や燃料として使用する。
発電所で使用する石炭を例として説明すれば、海外にある石炭の産出地から、発電所近辺の港に設置した受け入れ設備まで、専用船(石炭運搬用船舶)を使用して石炭を輸送することが一般的である。
なお、遠隔地から工場近辺の受け入れ設備までバラ物を輸送するのに、前述した船舶以外にも、トラック、或いは貨車等の輸送手段が一般的に利用されている。
【0009】
ここで、石炭運搬用の専用船で発電所に隣接する港まで石炭を輸送してきたケースを想定すると、専用船の船倉に蓄えられた石炭を、グラブバケット等のアンローダー(所謂、荷揚設備)によって船外に荷卸し、その後、港の受け入れ設備から工場内の石炭保管場所まで、ベルトコンベヤ設備で搬送するケースが多い。
【0010】
しかし、グラブバケット等のアンローダを例にすれば、船倉から石炭を取り出す場合に、一回の取り出し動作で取り出すことのできる石炭の量は、必ずしも一定ではない。
例えば、船倉に石炭が満載されている場合、グラブバケットは、一回の取り出し動作で、グラブバケット一杯の石炭を容易に掴んで取り出すことが出来る。それに対して、船倉に石炭が残り少なくなった場合、グラブバケットで、単位時間あたりに掴める石炭の量が極端に少なくなる。特に、船倉の石炭が残り少なくなって、船倉の底に残る石炭の荷揚(所謂、底ざらえ)をするような状況下において、荷揚能力の低下は顕著である。
従って、グラブバケット等のアンローダで取り出したバラ物を、ベルトコンベヤ装置で搬送する際においては、ベルト上に供給される搬送物の量がばらついて一定にならず、コンベヤ上には、ほとんど搬送物が無いのにベルトだけが高速で走行しているという状態が生じる可能性がある。
【0011】
前述したケース以外にも、ベルト上に供給される搬送物の量が一定とならないケース、或いは、極端に減少するケース等が、多々想定される。
例えば、ホッパに貯えられた原料を、その下部から取り出してベルトコンベヤ装置に供給する場合には、ホッパが十分に満たされている時と、満たされていない時で、その供給量に大きな差が生じてしまう。
また、例え、ベルトフィーダ等の計量装置を利用することによって、ホッパに貯えられた原料を定量的に取り出す構成にしたとしても、ホッパが空になる直前等については、ベルトフィーダで定量的に取り出せる搬送物の量に限界がある、又、取出しが断続的になる可能性がある、等の理由から、かならずしも一定量の搬送物をベルト上に供給することができるとは限らない。
例えば、前述したように、アンローダで取り出せる搬送物の量は、状況によって大きく左右される。ベルトフィーダによって搬送物をホッパからベルト上へ供給する能力が、アンローダによって搬送物をホッパに投入する能力よりも勝った場合に、ホッパはいずれ空になる。従って、ホッパを空にしないために、アンローダからホッパに投入される搬送物の量をみながら、ベルトフィーダの能力を調整するケースも想定される。
以上、いくつかの例を説明したが、それ以外の理由によっても、ベルトコンベヤ設備のベルト上に供給される搬送物の量が、一定にならず、又断続的になるようなケースは、存在する。
【0012】
ベルトコンベヤ装置に供給される搬送物の量が一定にならないケースにおいて、前述した従来技術のように、ベルト速度一定でベルトコンベヤ装置を運転するとすれば、必然的に搬送量の多い場合を想定して、ベルト速度を設定せざるを得ない。
従って、前述したアンローダ等の荷揚設備につながるコンベヤ装置の能力については、通常、アンローダ等の最大荷揚能力を基準として設計されている。
また、シップローダ等の荷積設備につながるコンベヤ装置の能力については、通常、リクレーマなどの最大払出能力を基準として設計される。
【0013】
ところで、ベルトコンベヤ装置の搬送能力を向上させる手段として、ベルト速度の高速化が効果的であるので、ベルトコンベヤ装置のベルト速度は、通常、高めの速度に設定されている。しかし、ベルトコンベヤ装置においては、ベルト上に載せられた搬送物の量の大小に係わらず、ベルトを下から支えるローラを回転させるための抵抗力と、ベルト速度を維持するための動力等が必要である。従って、ベルト速度を高めにした場合には、搬送物を搬送するために使用する以外の動力、即ち前述したローラを回転させるために必要な抵抗力等、非常に大きな動力を必要とするから、エネルギー効率を悪化させる。また、特に、前述のローラを支持する軸受け等の寿命は、実搬送量に係わらず、荷重とローラの総回転数で決まってしまうから、不必要にベルト速度を高めることは好ましくない。特に、ベルト速度が高速で一定となっている一般的なベルトコンベヤ装置は、この問題が顕著である。
【0014】
なお、前述した特許文献1に記載された従来技術のベルトコンベヤ装置は、複数台並んだベルトコンベヤ装置について、最も上流側に配した1台のベルトコンベヤ装置を基準として、下流側のベルトコンベヤ装置を制御する。
この方法は、ベルト速度を一定とする前述の従来技術より、効率的な技術であると推察するが、基準とする上流側のベルトコンベヤ装置から、わずかでも搬送物が供給されると、下流側のベルトコンベヤ装置は、その流量に合わせて動き続けなければならないという問題点があって、やはり効率的な面で改善の必要性がある。
【0015】
本発明は、以上、説明した問題点に鑑みてなされたものであり、ベルトコンベヤ設備の省エネルギー化を図ると同時に、ベルトコンベヤ装置に使用されているローラ等の交換部品の長寿命化による保守コストの低減並びに省資源化を図るものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
(1) 上記の目的を達成するため、本発明によるベルトコンベヤ装置の制御方法は、
バラ物を搬送物として搬送するベルトコンベヤ装置の制御方法であって、走行しているベルト上の単位長さあたりに載せる搬送物の量を設定載置量として設定し、ベルトコンベヤ装置の運転中に、搬送物の供給機構からベルト上に供給される搬送物の単位時間あたりの量を検知して、該ベルト上に供給される搬送物の単位時間あたりの量が変化する場合に、搬送物の供給量の変化に対応させてベルトの速度を調整することにより、ベルト上に載せられた搬送物が設定載置量になるように制御する。
【0017】
(2) (1)に記載のベルトコンベヤ装置の制御方法において、ベルトコンベヤ装置のベルトが最大定格速度で走行している状態において、走行しているベルト上の単位長さあたりに載せることができる搬送物の最大の量を定格載置量として、該定格載置量を前記設定載置量とする。
【0018】
(3) (1)又は(2)に記載のベルトコンベヤ装置の制御方法において、ベルトが設定載置量の搬送物を載せた際に、ベルトコンベヤ装置が搬送できる単位時間あたりの最大搬送量を、ベルトを駆動するプーリの最大定格回転速度で、除した値を算出し、基準値として設定し、ベルトコンベヤ装置の運転中に、ベルト上に供給される搬送物の量が変化する場合において、変化した搬送物の量をプーリ回転速度で除した値が、該基準値から変化しないように、プーリ回転速度を制御することによりベルトの速度を調整して、ベルト上に載せられた搬送物が設定載置量になるように制御する。
【0019】
(4) (1)から(3)までのいずれか1項に記載のベルトコンベヤ装置の制御方法において、予めベルトの最低速度を設定することにより、運転中に、ベルト上に供給される搬送物の量が変化して、一時的に、微少或いは零、という状態になった場合において、
前記設定載置量になるベルト速度が、該設定した最低速度を下まわる際に、ベルトが最低速度で走行するように制御する。
【0020】
(5) (2)に記載のベルトコンベヤ装置の制御方法において、ベルトコンベヤ装置の運転中に搬送物の比重が変化する際において、ベルトコンベヤ装置の定格載置量を再度演算する。
【0021】
(6) (5)に記載のベルトコンベヤ装置の制御方法において、ベルト上に載っている搬送物の積載断面を計測するとともに、ベルトの単位長さあたりに載置されている搬送物の重量を検知することによって、搬送物の比重を算出する。
【0022】
(7) 上記の目的を達成するため、本発明によるベルトコンベヤ設備は、上流側から下流側に並んで配された複数台のベルトコンベヤ装置を有するベルトコンベヤ設備であって、該上流側から下流側に並んで配された複数台のベルトコンベヤ装置の全部、或いは少なくともその中の一台について、ベルト上に供給される単位時間あたりの搬送物量を測定して検知する検知器、又は、上流側に配したベルトフィーダ或いはベルトコンベヤ装置からの信号が入力されて単位時間あたりに供給される搬送物量を検知する検知器、を備えるとともに、ベルトを駆動するプーリの回転速度を制御してベルト速度を変化させる速度調整器を備えて、走行しているベルト上の単位長さあたりに載せることができる搬送物の量を設定載置量として設定することによって、ベルト上に供給される搬送物の量が変化する場合に、搬送物の量の変化に対応させて、プーリ回転速度を制御することによりベルトの速度を調整して、ベルト上に載せられた搬送物が設定載置量になるように制御する制御装置を備えた構成とする。
【0023】
(8) (7)に記載のベルトコンベヤ設備において、ベルトコンベヤ装置のベルトが最大定格速度で走行している状態において、走行しているベルト上の単位長さあたりに載せることができる搬送物の最大の量を定格載置量として、該定格載置量を前記設定載置量とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明によるベルトコンベヤ装置の制御方法によれば、搬送物を搬送するにあたり、搬送物の量に合わせてベルト速度を調整することによって、必要最低限のベルト速度で運転する。その結果、ベルト速度に相関して上昇する「ベルト駆動力」又「ローラを回転させるための抵抗力」等のエネルギーについて、一定速度で運転する従来技術に比較して、減少させることができるので、搬送エネルギー効率が向上して、省エネルギー化が図れる。
【0025】
さらに、ベルト速度を抑えた結果、ベルトコンベヤに使用されている軸受けの総回転数について、搬送量あたりの回転数を抑えることができるので、ベルトコンベヤ設備に使用しているローラ等の交換部品について長寿命化が可能になり、交換部材の省資源化と、保守のための負荷が減少するという効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に係わるベルトコンベヤ設備の1例を説明する図である。
【図2】本発明に係わるベルトコンベヤ設備の運転時挙動の1例を説明する図である。
【図3】本発明に係わりベルト上に供給される搬送物の量とベルト速度の関係を説明する図である。
【図4】本発明に係わりベルト上における搬送物の載置状態を説明する概念図である。
【図5】本発明による他の実施形態に係わりベルト上に供給される搬送物の量とベルト速度の関係を説明する図である。
【図6】従来技術に係わりベルト上における搬送物の載置状態を説明する概念図である。
【図7】従来技術に係わり新規搬送物の量とベルト速度の関係を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面等に基づいて本発明に係わる実施形態の好ましい1例を詳細に説明する。
図1〜図5は本発明の実施形態に係わり、図1はベルトコンベヤ設備全体の概要を説明する図であり、図2はベルトコンベヤ設備の運転時の挙動について1例を説明する図である。図3はベルト上に供給される搬送物の量とベルト速度の関係を説明する図であり、図4はベルト上における搬送物の載置状態を説明するための概念図である。図5は本発明による他の実施形態に係わりベルト上に供給される搬送物の量とベルト速度の関係を説明する図である。図6及び図7は従来技術を説明するための図である。
【0028】
以下、図1を用いて本実施形態によるベルトコンベヤ設備1の構成について、その好ましい1例を説明する。
図1に示したベルトコンベヤ設備1は、ホッパ130の直下に配されたベルトフィーダ5、並びに、第1のベルトコンベヤ装置(第1ベルトコンベヤ装置と称することもある)から、第2のベルトコンベヤ装置、及び、第3のベルトコンベヤ装置まで、合計3台のベルトコンベヤ装置を備えており、ベルトフィーダ5を上流側として、下流側の第3のベルトコンベヤまで、搬送物が搬送される構成となっている。
なお、図1に示した実施形態においては、ベルトフィーダ5並びに3台のベルトコンベヤ装置に指令を送信してベルト速度を制御する制御装置50を備えている。
【0029】
ここで、ベルトフィーダ5は、一定長さのベルト上に載っている搬送物の重量を、リアルタイムで測定できるベルトスケール52を備えており、ベルトスケール52で測定した搬送物の流量測定信号が、制御装置50まで送信され入力されることで、流量を検知できるシステムとなっている。制御装置50は、ベルトスケール52で測定し検知した搬送物の流量について、測定時刻と合わせて記憶し、第1ベルトコンベヤ装置10の第1ベルト15上に新たに供給された搬送物の量を算出することができる。
なお、図1に示すベルトコンベヤ設備1において、ベルトフィーダ5は、第1ベルトコンベヤ装置10に対する搬送物の定量供給装置として配されており、ホッパ130内に搬送物が十分に貯えられている通常時において、単位時間当たりに設定した搬送量の搬送物を、ホッパ130から定量的に取り出して、第1ベルトコンベヤ装置10に供給する。
【0030】
次に、ベルトコンベヤ装置10の構成について簡単に説明する。
第1ベルトコンベヤ装置10は、第1ヘッドプーリ11と第1テールプーリ13を備えて、その間に円環上に接続されてエンドレスとなった第1ベルト15が掛け渡されている。そして、第1ヘッドプーリ11を図示しない駆動源で駆動して回転させることによって、第1ベルト15が回転(図1において時計回りの回転)して、第1ベルト15上に載せた搬送物を、第1テールプーリ13側から第1ヘッドプーリ11側へと搬送する構造となっている。図1においては、上側に配されたベルトが搬送物を搬送するためのキャリア側ベルトになり、下側に配されたベルトがリターンベルトである。
なお、本実施形態においては、後述する第2ベルトコンベヤ装置20と、第3ベルトコンベヤ装置も同様の構成となっている。
【0031】
ここで、図1に示したベルトコンベヤ設備1は、第1ベルトコンベヤを上流側の1台として、第2、及び第3と、順次、下流側に複数台のベルトコンベヤ装置を配した構成となっており、第1から第3のベルトコンベヤ装置まで、順次、搬送物を送る構成となっている。従って、ホッパ130の直下に配されたベルトフィーダ5から供給された搬送物は、前述の構成によって、上流側にある第1ベルトコンベヤ装置10から下流側の第3ベルトコンベヤ装置30まで、順次、搬送されて移動する。
【0032】
なお、本実施形態において、図1に示す3台のベルトコンベヤ装置は、それぞれ駆動源として、電動モータをインバータ制御する方式の装置を使用した。
従って、駆動モータは、制御装置50からの信号によって、自在に停止及び運転することは勿論のこと、駆動モータにつながるプーリの回転速度を自在に変化させて、プーリ間に掛け渡されたベルトの速度を変化させることが可能である。
【0033】
次に、図1に記載したホッパ130は、グラブバケット150から投入された搬送物を、その上部から受け入れて下部から排出する方式となっている。そして、本実施形態においては、ホッパ130の下部にベルトフィーダ5を配することにより、搬送物は、ホッパ130からベルトフィーダ5を介して第1ベルトコンベヤ装置10に供給される構成となっている。
【0034】
ここで、制御装置50は、搬送物の流量と測定時刻をセットで記憶することによって、第1ベルトコンベヤ装置10の第1ベルト15上に供給される搬送物の量を算出することができる。
なお、前述したように、ベルトフィーダ5は、基本的に定量供給装置(所謂、定量払い出し装置)であるから、ホッパ130から、単位時間当たりに設定した搬送量の搬送物を取り出して、第1ベルトコンベヤ装置10に供給する。
しかしながら、従来技術の問題点で前述したように、例えば、船倉の底に残る石炭の荷揚げをするような状況下において、アンローダ等の荷揚設備の荷揚能力の低下は顕著であり、このような状況下では、ホッパ130内に搬送物が充分貯えられないような状況になることが想定され、ベルトフィーダ5を使用したとしても、下流側にある第1ベルトコンベヤ装置10に搬送物を安定した状態で供給できない可能性がある。
【0035】
以下、本実施形態における定格載置量の定義について説明する。
ホッパ130内に十分に搬送物が充填されている場合、ベルトフィーダ5は、安定した状態で、搬送物を取り出して、第1ベルトコンベヤ10に供給する。
ベルトフィーダ5から第1ベルトコンベヤ10への搬送物の供給量は、通常、ベルトフィーダ5より下流側に配されたベルトコンベヤ装置のサイズ、或いは駆動モータ等の能力を勘案して決められた値であり、ベルトフィーダ5より下流側に配されたベルトコンベヤ装置が支障なく運転できる搬送量の上限値が最大搬送量として決められる。
【0036】
ここで、ベルトコンベヤ装置における最大搬送量は、ベルトコンベヤ装置のベルトを最大定格速度のSmax(m/min)で運転した際に、ベルト上に載せて搬送できる搬送物の最大重量としてMmax(kg/min)、或いは、ベルト上に載せて搬送できる搬送物の最大容量であるVmax(m/min)で定められ、単位時間あたりに搬送できる搬送物の最大重量、又は、単位時間あたりに搬送できる搬送物の最大容量を基準として定義される。
【0037】
なお、前述した最大搬送量は、通常、搬送物の最大重量に基づいて表記されることが多いが、比重が小さく容量あたりの重量が小さな搬送物を搬送する場合は、ベルト上に載せられる搬送物の容量がネック(容量が大きすぎてベルト上からこぼれ落ちる等)となって、最大搬送量が決まる場合がある。しかしながら、本明細書においては、説明を簡略化するため、最大容量を基準にして最大搬送量を算出したケースにおいても、表記としては、容量に比重をかけて重量で表すものとして、Mmax(kg/min)で表現することにする。
【0038】
本実施形態においては、前述した最大搬送量に着目して、最大搬送量の際において、ベルトの単位長さあたりに載っている搬送物の重量を定格載置量として定義し、以下の数式(1)により、Bmax(kg/m)として表記した。
【0039】
【数1】

【0040】
本実施形態における定格載置量は、ベルトコンベヤ装置が、当該装置の最大搬送量で運転された際において、搬送物がベルト上に均一に載せられた状態であると仮定した場合に、ベルトの単位長さ(本実施形態においては長手方向に長さ1m)あたりに載せられた搬送物の重量となる。
なお、ベルトコンベヤ装置において使用されるベルトは、通常、その全長に渡ってベルトの幅寸法が一定である。即ち、ベルトの単位長さあたりに載せられた搬送物の重量とは、単位長さにベルトの幅寸法を掛け合わせた面積に載せられた搬送物の重量を指し示めしている。従って、前記数式(1)について、例えば、ベルトの単位長さあたりに載せられた搬送物の重量を、ベルトの単位面積あたりに載せられた搬送物の重量と差し替えて制御することが、本発明の適応の範囲内であることは言うまでもない。
【0041】
前述したように図1に示すベルトコンベヤ設備1においては、ホッパ130に原料が十分な量、或いは、少なくともベルトフィーダ5で搬送物を定量的に取り出すために必要最小限な量、に充填されているときに、ベルトフィーダ5は、搬送物を安定して取り出し、定量的に第1ベルトコンベヤ装置10に搬送物を供給することができる。
しかしながら、ホッパ130内の搬送物の量が減少して残りわずかになると、ベルトフィーダ5で安定的に搬送物を取り出せなくなり、極端なケースではホッパ130の中が空、或いは、空の直前になって、ベルトフィーダ5からベルトコンベヤ装置10への搬送物の供給が停止する可能性もある。
【0042】
言い換えれば、ホッパ130内の搬送物の量が減少し、ベルトフィーダ5で安定的に搬送物を取り出せなくなった状況下において、ベルトフィーダ5から第1ベルトコンベヤ装置10に供給される搬送物の供給量としてM(kg/min)は変化する。
本実施形態では、このようなケースにおいて、ベルトフィーダ5より下流のベルト上に載せる搬送物の量について、ベルトの単位長さあたりに載せられた搬送物の重量が、定格載置量としてBmax(kg/m)を確保するように、第1ベルト15のベルト速度を調整する。
【0043】
そのような理由から、本実施形態においては、ベルトフィーダ5からの流量測定信号を制御装置50で検知して、第1ベルトコンベヤ10の第1ベルト15上に投入される搬送物の量を算出する。より具体的に説明すれば、制御装置50は、ベルトフィーダ5に備え付けたベルトスケール52で測定した搬送物の流量を、測定時刻と共に記憶しており、搬送物の流量と時間経過から、第1ベルトコンベヤ装置10に供給された搬送物の量をM(kg/min)として算出する。
【0044】
そして、第1ベルトコンベヤ装置10に供給された搬送物の量をM(kg/min)として、第1ベルト15上の単位長さあたりに載せられた搬送物の重量が、定格載置量であるBmax(kg/m)とした場合に、ベルト速度がS(m/min)となるように制御する。前述した数値の関係は以下の数式(2)で表される。
【0045】
【数2】

【0046】
なお、定格載置量であるBmax(kg/m)の値は、ベルトコンベヤ装置の大きさ等により決定して設定した数値であるから、搬送物の重量に基づく流量M(kg/min)を勘案して、載置量Bmax(kg/m)が維持できるベルト速度S(m/min)を算出して、その速度になるようにベルト速度を制御すれば良い。
以上説明した方法によって、制御装置50は、ベルト上に載せる搬送物の載置量が、運転中に、Bmax(kg/m)となるように、ベルト速度S(m/s)を制御する。
【0047】
以下、補足説明のため、参考となる1例について、要点のみを簡略に説明する。
例えば、グラブバケット等のアンローダからホッパ130に供給される搬送物の量が減少し、ホッパ130内の搬送物の量が減少して、ベルトフィーダ5から供給される搬送物の供給量であるM(kg/min)が最大搬送量の半分(50%)になったと仮定した場合には、ベルト速度S(m/min)を、半分(50%)の速度に減速することによって、ベルト上に載せる搬送物の載置量が、定格載置量Bmax(kg/m)となるように制御する。
【0048】
以上、本発明を説明するための好ましい1例として、1つの実施形態を説明したが、本発明はこれに限るものではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲であれば変更は可能である。
【0049】
また、前述の実施形態においては、ベルトコンベヤ装置のサイズ、或いは駆動モータ等の能力を勘案して、最大搬送量を算出し、その数値を利用して、定格載置量を決定し、制御装置50に設定した。
しかしながら、本発明は、ベルトの単位長さあたりに載せる搬送物の量について、条件の許す限り大きくしたいとの考えに基づくものである。
言い換えれば、前述した実施形態は、制御装置50に設定する設定載置量として、ベルトコンベヤ装置が、トラブルなく運転できる最大の載置量を、定格載置量として算出し、使用したものである。
従って、例えば、実際の運転時、定格載置量Bmax(kg/m)で連続運転することにより荷こぼれ等のトラブルが心配な場合等、何らかの理由により、定格載置量Bmax(kg/m)より小さな載置量でベルトコンベヤ装置を運転したい場合には、定格載置量Bmax(kg/m)より小さな載置量を、設定載置量Bs(kg/m)として制御装置50に設定しても良い。そして、その場合は、BmaxをBsと置き換えて、数式(2)を利用することにより、設定載置量Bs(kg/m)からベルト速度S(m/min)を算出し、その速度になるようにベルト速度を制御すれば良い。
【0050】
なお、ベルト速度であるS(m/min)を制御する方法としては、例えば、ベルト近傍にセンサーを取り付けることによって、実際のベルト速度S(m/min)を検出しながら、プーリの駆動モータの回転速度を調整することによって、所望するベルト速度に制御することも可能である。
【0051】
また、定格載置量で制御する方法として、プーリの最大定格回転速度であるRmax(rpm)、プーリ周長のL(m)等を使用して、後述の数式(3)を利用することもできる。
【0052】
【数3】

【0053】
数式(3)を利用する場合には、L(m)を一定値として、M(kg/min)の変化に合わせて、R(rpm)を変更し、Bmaxで一定となるようにして、プーリ回転速度を制御すれば、定格載置量が確保される。この方法は、構成がシンプルで、かつ、制御が簡単であるという優れた作用効果を奏するものである。
【0054】
以下、図1に示す第1ベルトコンベヤ装置10の1つ下流側に配した第2ベルトコンベヤ装置20について制御方法を説明する。
第2ベルトコンベヤ装置20については、第1ベルトコンベヤ装置10に供給された搬送物の重量、ベルト速度変化、並びに経過時間から、第2ベルトコンベヤ装置20に供給される搬送物のM(kg/min)を算出する。
そして、前述の方法により算出された第2ベルトコンベヤ装置20に供給される搬送物のM(kg/min)に基づいて、第1ベルトコンベヤ装置10の制御と同様に、第2ベルト25上に載せる搬送物の載置量が定格載置量Bmax(kg/m)となるように、ベルト速度を制御する。
【0055】
なお、図1に示したベルトコンベヤ設備1の実施形態においては、制御を簡単にするために、第1ベルトコンベヤ装置10から第3ベルトコンベヤ装置40まで、全て同一サイズで同一能力のベルトコンベヤ装置を使用した。
しかし、仮に、第1ベルトコンベヤ装置10と、第2ベルトコンベヤ装置20で、装置サイズが異なり最大定格搬送量、及び、定格載置量Bmax(kg/m)の値が異なったとしても、原則、それぞれの装置における定格載置量Bmax(kg/m)で運転するように、ベルト速度S(m/min)を制御すれば良い。
【0056】
但し、上流側にある第1ベルトコンベヤ装置10の方が、下流側にある第2ベルトコンベヤ装置20より、最大定格搬送量が大きい場合に、第1ベルトコンベヤ装置10から供給された搬送物を、第2ベルトコンベヤ装置20で搬送しきれないという状態が発生する可能性がある。基本的に、そのようなケースはベルトコンベヤ装置のサイズ選定ミスとも言えることであろうが、そのような場合には、最も小さい最大定格搬送量の装置を基準にして、各々の装置について、定格載置量Bmax(kg/m)を決定することが好ましい。そして、ホッパ130から供給される搬送物の量についても調整して、定格載置量を超えないように制御する。
【0057】
なお、第3のベルトコンベヤ装置についても、第2のベルトコンベヤ装置20と同様に、それぞれ隣接する一つ前の上流側に配したベルトコンベヤ装置10から排出される新規搬送物の量M(kg/min)を算出して、第2ベルトコンベヤ装置20と同様に、定格載置量Bmax(kg/m)で、一定となるように、ベルト速度制御を行う。
【0058】
なお、図1に示した本実施形態においては、ベルトフィーダ5にのみ、ベルトスケール52を配し、時間経過と合わせて搬送物の流量を測定し、その時間経過と流量データ等から、第1ベルトコンベヤに供給する搬送物の流量M(kg/min)と、第2ベルトコンベヤ装置に供給する搬送物の流量M(kg/min)を算出した。
【0059】
以下、ベルトコンベヤ設備1の制御方法について、その好ましい1例を、専用船で輸入した石炭を搬送する例を参考にして、図2から図5を用いて説明する。
海外から国内工場近くの港まで石炭運搬用の専用船で輸送されてきた石炭は、専用船の庫内に貯えられており、それを、グラブバケット150によりホッパ130に移送する。そして、ホッパ130の下部からベルトフィーダ5を介して、石炭を、第1ベルトコンベヤ装置10の第1ベルト15上に供給する。
【0060】
ここで、ホッパ130内に石炭が十分貯えられている場合に、ベルトフィーダ5は、搬送物を安定して取り出し、定量的に第1ベルトコンベヤ装置10に搬送物を供給することができる。この場合には、ベルト速度を最大のSmax(m/min)して、ベルト上に載せられた搬送物の量が、定格載置量Bmaxで一定となるように制御する。
【0061】
そして、ホッパ130内の搬送物の量が減少し、ベルトフィーダ5で安定的に搬送物を取り出せなくなった状況下等において、第1ベルトコンベヤ装置10に供給される搬送物の搬送量であるM(kg/min)は変化する場合がある。本実施形態においては、このような場合に、ベルト上に載せる搬送物の量について、ベルトの単位長さあたりに載せられた搬送物の重量が、定格載置量としてBmax(kg/m)を確保するように、ベルト速度を調整する。
【0062】
ホッパ130から取り出される搬送物の量については、特に荷揚開始時と荷揚終了時において、ホッパ130内に搬送物がほとんど入っていない状況下になりやすくなり、そのような場合に、ベルト速度S(m/min)を減速することによって、ベルト上に載せる搬送物の載置量が、定格載置量Bmax(kg/m)となるように制御する。
【0063】
図3及び図4に制御方法のイメージを概念的に説明する。
例えば、船舶から荷降ろしする都合で、グラブバケット150によって船舶から取り出せる搬送物の量が減少し、ホッパ130に投入される搬送物の量が減少した場合に、ホッパ130が空になるのを防止するために、ベルトコンベヤ設備1のオペレータが操作、或いは自動的制御によって、ベルトフィーダ5に対して指令を発信し、ベルトコンベヤ装置10に供給する搬送物の量を減少させる場合がある。そのようなケースにおいて、搬送物の供給量とベルト速度の関係について、そのイメージを図3に示す。
まず、ホッパ130内の搬送物の量が極端に少なくなった場合に、ベルトフィーダ5をコントロールして、ベルト上に供給される搬送物の量を減少させると、制御装置50は搬送物の供給量が減少したのを検知して、ベルト速度をそれにあわせて低下させて、ベルト上に載せる搬送物の載置量が、定格載置量Bmax(kg/m)となるように制御する
【0064】
その後、ホッパ130内に搬送物が投入されて、ホッパ130内に貯えられた搬送物の量が大きくなり、ホッパ130が空になる危険性が小さくなると、オペレータ等は、ベルトフィーダ5をコントロールして、ベルト上に供給する搬送物の量を増加させる。
そのような場合に、制御装置50は、搬送物の供給量の増加を検知して、ベルト速度を上げて、ベルト上に載せる搬送物の載置量が、定格載置量Bmax(kg/m)となるように制御する。
なお、図3に示した制御方法では、その後も同様に、ベルトフィーダ5コントロールしてベルト上に供給する搬送物の量を減少させた場合に、ベルト速度をそれにあわせて低下させて、ベルト上に載せる搬送物の載置量が、常に定格載置量Bmax(kg/m)となるように制御している。
【0065】
図4にベルト上における搬送物の載置状態を説明する。
ベルトフィーダ5により供給される搬送物の重量が、例え、運転中に変更されたとしても、ベルト上に載せる搬送物の載置量を、定格載置量Bmax(kg/m)となるように制御していれば、図4に示したように、ベルト上に載置された搬送物の積載物の断面(積載断面と称することもある)は、ベルトの単位長さあたりに載せられる搬送物の最大量が積載された状態になる(積載断面H1からH3を比較すると類似する寸法形状となっている)。
【0066】
以下、本発明に係わる制御方法として、先に説明したものと異なる他の実施形態について、図5を用いて説明する。
例えば、前述の実施形態と同様に船舶から荷降ろしする都合により、グラブバケット150によって船舶から取り出せる搬送物の量が減少し、ホッパ130が、ほとんど空になった場合において、ベルトフィーダ5からベルトコンベヤ装置10に対して供給される搬送物の量とベルト速度の関係について、そのイメージを図5に示す。
ホッパ130内の搬送物の量が極端に少なくなった場合に、ベルトフィーダ5により、ベルト上に供給される搬送物の量が急激に減少するので、ベルト速度をそれにあわせて低下させて、ベルト上に載せる搬送物の載置量が、常に定格載置量Bmax(kg/m)となるように制御する
【0067】
その後、ホッパ内に搬送物が投入されて、ホッパ内の搬送物の量が大きくなると、ベルトフィーダ5によってベルト上に供給される搬送物の量が急激に増加した際には、ベルト速度を上げて、ベルト上に載せる搬送物の載置量が、定格載置量Bmax(kg/m)となるように制御する。
【0068】
なお、ベルトフィーダ5からベルト装置10への搬送物の供給が停止した場合、或いは、供給量がわずかになって実質停止させた場合に、前述した定格載置量Bmax(kg/m)を守ろうとすれば、ベルトを停止させる必要があるが、図5に示した実施形態では、ベルトを停止させず、予め決めたベルト最低速度でベルトが走行するようにプーリを駆動する。これは、ベルトコンベヤ装置10においては、再起動時において、第1ベルト15などに対して機械的又電気的に大きな負荷がかかり、更に、起動完了までに要する時間が必要という理由からによる。
また、ベルトコンベヤ装置が複数台並んだベルトコンベヤ設備1においては、起動時に複数台並んだベルトコンベヤ装置について、起動開始する順番を注意しなければならない等、制約条件が多い。
図5に例を示した実施形態では、制御装置50に、予めベルトの最低速度を設定しておき、定格載置量Bmax(kg/m)を守ろうとしてベルト速度を制御した場合に、最低速度を下回る場合には、制御ロジックを切り替えて、ベルトが最低速度で走行するようプログラムした。図5に示す実施形態では、搬送物の供給が停止した場合においても、ベルトを停止させないので、前述の問題点を防止できるという利点を有している。
【0069】
なお、運転中に搬送物の種類が変化して、比重が変わる場合がある。このような場合には、ベルト上に載置できる搬送物の最大量が変化する。従って、ベルトコンベヤ装置の運転中に搬送物の比重が変化した場合には、ベルトコンベヤ装置の定格載置量を、再度演算しなおすことが有効である。
なお、搬送物の比重が変化したことについて検知する手段として、公知の測定方法がいくつか知られているが、例えば、ベルト上の搬送物の積載断面を、レーザ変位計等で測定することにより、ベルトの単位長さあたりの重量測定値と合わせて演算することによって、搬送物の比重を検知する方法が、運転中でも、常にリアルタイムで搬送物の比重を測定できるという点で非常に有効である。
【0070】
なお、参考として、図6及び図7に従来技術による制御方法のイメージを概念的に説明する。従来技術におけるベルトコンベヤ設備の運転方法は、第1ベルトコンベヤ装置を、通常、定格速度で回転させている。
従って、例えば、前述した図3の実施例のように、ベルトフィーダ5から供給される搬送物の量に変動があった場合に、図6に示したように、ベルト上に載った搬送物の積載断面h1からh3を比較すると、それぞれ全く異なった断面形状となっており、載置量が一定となっていない。
【0071】
以下、本実施形態においては、下流側に配した第2ベルトコンベヤ装置20についても同様に、第1ベルトコンベヤ装置10で時間経過と共に記憶した搬送物の重量から、第2ベルトコンベヤ装置20に供給される新規搬送物の流量M(kg/min)を算出して、第1ベルトコンベヤ装置10の制御と同様に、ベルト上に載せる搬送物の載置量が、常に定格載置量Bmax(kg/m)となるようにベルト速度S(m/min)を制御する。
【0072】
なお、第1ベルトコンベヤ装置10と第2ベルトコンベヤ装置20が同一サイズで同一能力のものであった場合には、第1ベルトコンベヤ装置10において、新規搬送物がベルト上に載置されてから第2ベルトコンベヤ装置20に送給されるまでの時間を算出し、その算出した時間分だけを、時間遅れとして、第2ベルトコンベヤ装置20を、第1ベルトコンベヤ装置10と、同様のベルト速度S(m/min)で制御すれば良く、この制御方法は、演算も簡単で、好ましい制御方法の1つである。
【0073】
そして、第2ベルトコンベヤ装置20の下流側に配した第3ベルトコンベヤ装置30についても、第2ベルトコンベヤ装置20と同様に、第1ベルトコンベヤ装置10で時間経過と共に記憶した搬送物の重量変化から、ベルト上の載せられる新規搬送物の流量M(kg/min)を算出して、ベルト上に載せる搬送物の載置量が、常に定格載置量Bmax(kg/m)となるように制御する。
【0074】
なお、本実施形態においては、ベルトスケール52により、搬送物の重量変化を測定し、ベルトコンベヤ設備1に配した複数台のベルトコンベヤ装置について、新規搬送物の流量、並びに下流側のベルトコンベヤ装置に供給する搬送物の流量等を算出した。
しかし、搬送物の流量変化を測定する方法が、これに限らないことは勿論であって、他の公知の方法を採用して良く、さらに言えば、搬送物の流量を測定する箇所も、本実施形態で説明したものに限る必要はなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で変更して良く、例えば、ホッパ130の重量変化、或いは、排出物の重量を測定して、ベルト上に載置された新規搬送物の流量M(kg/min)を算出しても良い。
また、第1ベルトコンベヤ装置のみならず、第2ベルトコンベヤから第3ベルトコンベヤ装置まで全てベルトスケールを配して、その重量変化から、ベルト上に載置された新規搬送物の流量M(kg/min)を算出しても良い。
【0075】
前述した実施形態は、ベルト上に載置できる単位長さあたりの搬送物の重量について、定格載置量を設定して、その値で一定になるようベルト速度を制御した。従って、ベルトコンベヤ設備の有する各ベルトコンベヤ装置について、問題が発生しない範囲で、ベルト速度を小さくして運転することができる。
その結果、ベルト速度に相関して必要となる抵抗力をまかなう為の動力が小さくなり、搬送エネルギー効率が向上するので、省エネルギー化が図れる。
【0076】
また、搬送物を搬送するにあたり、必要最低限のベルト速度で運転するので、ベルトコンベヤ装置に使用されている軸受けの総回転数が抑えられる。その結果、ベルトコンベヤ設備の運転寿命が延び、交換材料の低減、保守のための負荷が減少、並びにローラ等の交換部材の省資源化が図れるという効果を有する。
【産業上の利用可能性】
【0077】
以上のように本願発明に係わるベルトコンベヤの制御方法並びにベルトコンベヤ設備によれば、省エネルギー化、省資源化、又省メンテナンス化に効果があり、特に、搬送物の供給量が変化する可能性のある搬送物を搬送するのに好適である。
【符号の説明】
【0078】
1 ベルトコンベヤ設備
10 第1ベルトコンベヤ装置
11 第1ヘッドプーリ(HP)
13 第1テールプーリ(TP)
15 第1ベルト
20 第2ベルトコンベヤ装置
21 第2ヘッドプーリ(HP)
23 第2テールプーリ(TP)
25 第2ベルト
30 第3ベルトコンベヤ装置
31 第3ヘッドプーリ(HP)
33 第3テールプーリ(TP)
35 第3ベルト
40 第4ベルトコンベヤ装置
41 第3ヘッドプーリ(HP)
43 第3テールプーリ(TP)
45 第4ベルト
52 ベルトスケール
130 ホッパ
150 グラブバケット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バラ物を搬送物として搬送するベルトコンベヤ装置の制御方法であって、
走行しているベルト上の単位長さあたりに載せる搬送物の量を設定載置量として設定し、ベルトコンベヤ装置の運転中に、搬送物の供給機構からベルト上に供給される搬送物の単位時間あたりの量を検知して、該ベルト上に供給される搬送物の単位時間あたりの量が変化する場合に、搬送物の供給量の変化に対応させてベルトの速度を調整することにより、ベルト上に載せられた搬送物が設定載置量になるように制御するベルトコンベヤ装置の制御方法。
【請求項2】
ベルトコンベヤ装置のベルトが最大定格速度で走行している状態において、走行しているベルト上の単位長さあたりに載せることができる搬送物の最大の量を定格載置量として、該定格載置量を前記設定載置量とする請求項1に記載のベルトコンベヤ装置の制御方法。
【請求項3】
ベルトが設定載置量の搬送物を載せた際に、ベルトコンベヤ装置が搬送できる単位時間あたりの最大搬送量を、ベルトを駆動するプーリの最大定格回転速度で、除した値を算出し、基準値として設定し、
ベルトコンベヤ装置の運転中に、ベルト上に供給される搬送物の量が変化する場合において、変化した搬送物の量をプーリ回転速度で除した値が、該基準値から変化しないように、プーリ回転速度を制御することによりベルトの速度を調整して、ベルト上に載せられた搬送物が設定載置量になるように制御する請求項1又は請求項2記載のベルトコンベヤ装置の制御方法。
【請求項4】
予めベルトの最低速度を設定することにより、運転中に、ベルト上に供給される搬送物の量が変化して、一時的に、微少或いは零、という状態になった場合において、
前記設定載置量になるベルト速度が、該設定した最低速度を下まわる際に、ベルトが最低速度で走行するように制御する請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のベルトコンベヤ装置の制御方法。
【請求項5】
ベルトコンベヤ装置の運転中に搬送物の比重が変化する際において、ベルトコンベヤ装置の定格載置量を再度演算する請求項2に記載のベルトコンベヤ装置の制御方法。
【請求項6】
ベルト上に載っている搬送物の積載断面を計測するとともに、ベルトの単位長さあたりに載置されている搬送物の重量を検知することによって、搬送物の比重を算出する請求項5に記載のベルトコンベヤ装置の制御方法。
【請求項7】
上流側から下流側に並んで配された複数台のベルトコンベヤ装置を有するベルトコンベヤ設備であって、
該上流側から下流側に並んで配された複数台のベルトコンベヤ装置の全部、或いは少なくともその中の一台について、
ベルト上に供給される単位時間あたりの搬送物量を測定して検知する検知器、又は、上流側に配したベルトフィーダ或いはベルトコンベヤ装置からの信号が入力されて単位時間あたりに供給される搬送物量を検知する検知器、を備えるとともに、ベルトを駆動するプーリの回転速度を制御してベルト速度を変化させる速度調整器を備えて、
走行しているベルト上の単位長さあたりに載せることができる搬送物の量を設定載置量として設定することによって、ベルト上に供給される搬送物の量が変化する場合に、搬送物の量の変化に対応させて、プーリ回転速度を制御することによりベルトの速度を調整して、ベルト上に載せられた搬送物が設定載置量になるように制御する制御装置を備えた、ベルトコンベヤ設備。
【請求項8】
ベルトコンベヤ装置のベルトが最大定格速度で走行している状態において、走行しているベルト上の単位長さあたりに載せることができる搬送物の最大の量を定格載置量として、該定格載置量を前記設定載置量とする請求項7に記載のベルトコンベヤ設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−112483(P2013−112483A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−261389(P2011−261389)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(300041192)宇部興産機械株式会社 (268)
【Fターム(参考)】