説明

ベルトコンベヤ装置

【課題】大量の材料の搬送装置の運転の間中トラブルのない運転を保証するような能力の要求に合致する搬送装置。
【解決手段】支持軌道14に沿って動かされることができる多数の互いに間隔が置かれた支持ローラ13により構成され、かつおいて偏向ドラム12で案内されるコンベヤベルト1が約180°にわたって回転され、偏向ドラム12の後に設けられる装置2、コンベヤベルト1が約180°にわたって戻され、積載ステーションの領域に置かれた偏向ドラムの前方に設けられる装置2を備えたコンベヤベルトによる搬送装置。各回転装置2が前記コンベヤベルト1の側部に配置された前記支持ローラ13がそれに沿って動かされ得る2つの螺旋ガイド24がその内部に配置される中空のシリンダの形の支持構造によって形成され、これら2つのガイド24が互いにほぼ直径的に対向して横たわりかつ支持構造の長さにわたって約180°の角度的回転を実施する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷積み場から荷下し場まで移動可能で、支持軌道に沿って移動可能な互いに間隔を空けた多数本の支持ローラをその両側に有し、且つ前記荷積み場と前記荷下し場の各領域における各反転ドラムに沿って案内されるコンベヤベルトと;前記荷下し場の領域に位置する前記反転ドラムの下流側に配設されて前記コンベヤベルトを約180度にわたって撚るためのベルト撚り部から成るベルト撚り手段と;前記荷積み場の領域に位置する前記反転ドラムの上流側に配設されて前記コンベヤベルトを約180度にわたって撚り戻すためのベルト撚り戻し部から成る別のベルト撚り手段とによってばら積み材料を運搬するためのベルトコンベヤ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
前記ばら積み材料を運搬するための既知の各ベルトコンベヤ装置は、該ベルトコンベヤ装置の前後端部における各反転ドラムを越えて案内されるコンベヤベルトを具備する。しかしながら、これら既知のベルトコンベヤ装置は、前記コンベヤベルトが前記荷下し場から前記荷積み場まで戻されるとき、該コンベヤベルトの荷積み側が下方に向くので、前記コンベヤベルト上に残存する運搬済み材料が該コンベヤベルトから脱落すると言う結果を伴ってこれら装置から生じる必要条件を満たしていない。この脱落は、前記ベルトコンベヤ装置の真下の人々、各車両及び装置に対する危険を与え、且つ少なくとも、前記ベルトコンベヤ装置の真下の領域が汚染される可能性があるので、前記ベルトコンベヤ装置の真下に保護装置、例えば、カバー類を配設する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記欠点を回避するために、前記ばら積み材料を運搬するためのベルトコンベヤ装置の場合、前記荷下し場の領域に位置する前記反転ドラムの下流側で前記コンベヤベルトを180度にわたって撚るベルト撚り部を配設して前記荷積み場まで送り戻される前記コンベヤベルトにおける撚り個所(strand)の運搬側が上方を向くことを保証する一方、ベルト撚り戻し部を前記荷積み場の領域に位置する前記反転ドラムの上流側に配設して前記コンベヤベルトを約180度にわたって撚り戻すことが提案されている。
【0004】
本発明の基礎を成す目的は、ベルト撚り手段を具備して成り、ばら積み材料の運搬装置運転中の無事故運転を保証する能力に関して前記ベルト撚り手段における前記ベルト撚り部及び前記ベルト撚り戻し部から生じる必要条件を最適な方法で満たす運搬装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によって、この目的は、前記各ベルト撚り手段が、夫々多数の支持枠体によって中空状円筒体の形状を成す支持構造体によって形成され、該支持構造体の内部に2本の螺旋状ガイドが配設され、該各螺旋状ガイドに沿って前記コンベヤベルトの側部に配設される各支持ローラが移動可能であり、前記各螺旋状ガイドが、互いに略正反対に位置し、且つ前記支持構造体の長さにわたって約180度の角回転を行い、前記多数の支持枠体が、夫々略環状に形成され、且つ前記ベルト撚り手段の縦方向に延伸する各桁によって互いに強固に連結され、前記各略環状の支持枠体は、夫々それらの内部に2個の開口部が設けられ、前記各開口部は隣接する前記各略環状の支持枠体間では角度的にずれ、且つその中に前記各螺旋状ガイドが保持されることを特徴とするばら積み材料を運搬するためのベルトコンベヤ装置によって達成される。
【0006】
本発明の好ましい実施例によれば、前記2本の螺旋状ガイドは、2対のパイプ等によって形成され、前記各支持ローラは、該各パイプ間で移動可能である。前記2本の螺旋状ガイドは、好ましくはそれ自体周知の方法でその各先端部に夫々入口スロープが設けられる。前記ベルト撚り手段の縦方向に延伸し、且つそれに沿って運搬方向に移動する前記コンベヤベルトにおける前記撚り個所の前記各支持ローラを移動可能に支持する2本のレール等が、好ましくは、前記略環状の各支持枠体の上方側に更に配設される。
【0007】
本発明の好ましい実施例によれば、前記コンベヤベルトは、それ自体周知の方法で横方向の各波形端縁部を具備して成り、且つそれ自体周知の方法でその縦方向に対し横断して位置合わせされ、且つその両端部に前記各支持ローラが取り付けられる各支持ビームによって更に構成される。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、上述したように、前記荷積み場から前記荷下し場まで移動可能で、支持軌道に沿って移動可能な互いに間隔を空けた前記多数本の支持ローラをその両側に有し、且つ前記荷積み場と前記荷下し場の各領域における前記各反転ドラムに沿って案内される前記コンベヤベルトと;前記荷下し場の領域に位置する前記反転ドラムの下流側に配設されて前記コンベヤベルトを約180度にわたって撚るための前記ベルト撚り部から成る前記ベルト撚り手段と;前記荷積み場の領域に位置する前記反転ドラムの上流側に配設されて前記コンベヤベルトを約180度にわたって撚り戻すための前記ベルト撚り戻し部から成る別のベルト撚り手段とによってばら積み材料を運搬するためのベルトコンベヤ装置において、前記各ベルト撚り手段が、夫々多数の支持枠体によって中空状円筒体の形状を成す前記支持構造体によって形成され、該支持構造体の内部に前記2本の螺旋状ガイドが配設され、該各螺旋状ガイドに沿って前記コンベヤベルトの側部に配設される前記各支持ローラが移動可能であり、前記各螺旋状ガイドが、互いに略正反対に位置し、且つ前記支持構造体の長さにわたって約180度の角回転を行い、前記多数の支持枠体が、夫々略環状に形成され、且つ前記ベルト撚り手段の縦方向に延伸する各桁によって互いに強固に連結され、前記各略環状の支持枠体は、夫々それらの内部に2個の開口部が設けられ、前記各開口部は隣接する前記各略環状の支持枠体間では角度的にずれ、且つその中に前記各螺旋状ガイドが保持されるので、前記ばら積み材料の運搬装置運転中の無事故運転を保証する能力に関して、前記ベルト撚り手段における前記ベルト撚り部及び前記ベルト撚り戻し部から生じる必要条件を最適な方法で満たす運搬装置を提供することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明装置全体を示す概略側面図である。
【図2】本発明装置におけるベルト撚り手段を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明によるばら積み材料を運搬するためのベルトコンベヤ装置は、添付図面に示された実施例を参照して以下に詳述する。
【0011】
図1は、コンベヤベルト1を具備するコンベヤ装置を示し、前記コンベヤベルト1は、荷積み場10の領域で第1の反転ドラム11の周りに案内されて、荷下し場10aの領域で第2の反転ドラム12の周りに案内される。前記コンベヤベルト1は、各対で配設される多数の支持ローラ13によって構成され、該各支持ローラ13は、外側で横方向に配設され、且つ各レ−ル14に沿って回動する。
【0012】
前記コンベヤベルト1の移動方向で前記第2の反転ドラム12の後に、ベルト撚り手段2におけるベルト撚り部があり、それによって前記荷積み場10に戻される前記コンベヤベルト1の前記撚り個所が、180度にわたり撚られて前記コンベヤベルト1の荷積み側が上方に向くことを保証する。このことは、前記コンベヤベルト1の前記荷積み場10への帰還移送中、前記コンベヤベルト1上に残存する運搬材料の如何なる残留物も前記コンベヤベルト1から落下することを阻止する。前記第1の反転ドラム11の前に、前記ベルト撚り手段2におけるベルト撚り戻し部があり、それによって前記コンベヤベルト1が、180度にわたり撚り戻されて前記第1の反転ドラム11の後で、その前記コンベヤベルト1の荷積み側が再度上方に向くことを保証する。
【0013】
図2から明らかなように、前記ベルト撚り手段2は、多数の略環状の支持枠体21から成り、該略環状の各支持枠体21は、前記コンベヤベルト1の移動方向に互いに隣接して配設され、且つ2本の横方向の桁22によって互い強固に連結される。その中に前記コンベヤベルト1の前記各支持ローラ13のための2本のガイドが配設される各アンダカットされた開口部23が、前記略環状の各支持枠体21の内部に設けられる。これらのガイドは、略平行な2対のパイプ24によって形成される。
【0014】
前記対のパイプ24によって形成される前記各ガイドが螺旋状に延伸して前記ベルト撚り手段2における前記ベルト撚り部の一方端部からその他方端部まで螺旋の1/2旋回を
形成するように、前記略環状の各支持枠体21が隣接して配設される場合、前記各開口部23は、互いに角度的にずれる。前記コンベヤベルト1の移動方向の各先端部に前記各パイプ24が夫々入口スロープ24aを具備して設けられている。
【0015】
前記略環状の各支持枠体21の上方に更に配設される2本のパイプ等から成る前記各レール14のための各支持体25が、前記略環状の各支持枠体21の上方端部に設けられ、前記各レール14に沿って前記コンベヤベルト1における前記荷積み側の撚り個所の前記各支持ローラ13が案内される。特に、前記コンベヤベルト1は、波形端縁部ベルトとして構成される。前記各支持ローラ13は、各支持ビーム15の両端部に取り付けられ、該各支持ビーム15に前記コンベヤベルト1が固定される。
【0016】
本発明装置は、以下のように作動する。
前記ベルト撚り手段2における前記ベルト撚り部の上方にある前記コンベヤベルト1における前記荷積み側の撚り個所の前記各支持ローラ13は、前記各レール14に沿って回動する。前記コンベヤベルト1が前記第2の反転ドラム12の周りに案内された後、前記各支持ローラ13は、前記入口スロープ24aを経て前記略環状の各支持枠体21の内部に配設され、且つ2対の管24によって形成される2つのガイドに延びる。前記コンベヤベルト1が移動を続けると、該コンベヤベルト1の前記荷積み側が前記ベルト撚り手段2における前記ベルト撚り部の後端部で上方に向けられるように前記各螺旋状ガイド24によって撚られる。
【0017】
前記荷積み場10における前記第1の反転ドラム11の前に配設される前記前記ベルト撚り手段2における前記ベルト撚り戻し部は、前記コンベヤベルト1がそこに設けられる前記各螺旋状ガイド24によって180度にわたり撚り戻されるように構成される。
【符号の説明】
【0018】
1 コンベヤベルト
2 ベルト撚り手段
10 荷積み場
10a 荷下し場
11 反転ドラム
12 反転ドラム
13 支持ローラ
14 支持軌道
15 支持ビーム
21 支持枠体
22 桁
23 開口部
24 螺旋状ガイド
24a 入口スロープ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷積み場(10)から荷下し場(10a)まで移動可能で、支持軌道(14)に沿って移動可能な互いに間隔を空けた多数本の支持ローラ(13)をその両側に有し、且つ前記荷積み場(10)と前記荷下し場(10a)の各領域における各反転ドラム(11,12)に沿って案内されるコンベヤベルト(1)と、前記荷下し場(10a)の領域に位置する前記反転ドラム(12)の下流側に配設されて前記コンベヤベルト(1)を約180度にわたって撚るためのベルト撚り部から成るベルト撚り手段(2)と、前記荷積み場(10)の領域に位置する前記反転ドラム(11)の上流側に配設されて前記コンベヤベルト(1)を約180度にわたって撚り戻すためのベルト撚り戻し部から成る別のベルト撚り手段(2)とによってばら積み材料を運搬するためのベルトコンベヤ装置において、
前記各ベルト撚り手段(2)が、夫々多数の支持枠体(21)によって中空状円筒体の形状を成す支持構造体によって形成され、該支持構造体の内部に2本の螺旋状ガイド(24)が配設され、該各螺旋状ガイド(24)に沿って前記コンベヤベルト(1)の側部に配設される各支持ローラ(13)が移動可能であり、前記各螺旋状ガイド(24)が、互いに略正反対に位置し、且つ前記支持構造体の長さにわたって約180度の角回転を行い、 前記多数の支持枠体(21)が、夫々略環状に形成され、且つ前記ベルト撚り手段(2)の縦方向に延伸する各桁(22)によって互いに連結され、前記各略環状の支持枠体(21)が、夫々それらの内部に2個の開口部(23)が設けられ、該各開口部(23)は、隣接する前記各略環状の支持枠体(21)間では角度的にずれ、且つその中に前記各螺旋状ガイド(24)が保持されることを特徴とするベルトコンベヤ装置。
【請求項2】
前記2本の螺旋状ガイド(24)が、2対のパイプによって形成され、該各螺旋状ガイド(24)間で前記各支持ローラ(13)が移動可能であることを特徴とする請求項1に記載のベルトコンベヤ装置。
【請求項3】
前記各螺旋状ガイド(24)が、その各先端部に夫々入口スロープ(24a)が設けられることを特徴とする請求項1または2に記載のベルトコンベヤ装置。
【請求項4】
前記支持軌道(14)が、前記各略環状の支持枠体(21)の上方側に配設されて前記ベルト撚り手段(2)の縦方向に延伸し、且つそれに沿って運搬方向に移動する前記コンベヤベルト(1)における前記撚り個所の前記各支持ローラ(13)を移動可能に支持する2本のレールであることを請求項1〜3の何れか1項に記載のベルトコンベヤ装置。
【請求項5】
前記コンベヤベルト(1)が、横方向の各波形端縁部を具備して成ることを請求項1〜4の何れか1項に記載のベルトコンベヤ装置。
【請求項6】
前記コンベヤベルト(1)が、その縦方向に対し横断して位置合わせされ、且つその両端部に前記各支持ローラ(13)が取り付けられる各支持ビーム(15)を具備して成ることを請求項1〜5の何れか1項に記載のベルトコンベヤ装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2010−58981(P2010−58981A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−258006(P2009−258006)
【出願日】平成21年11月11日(2009.11.11)
【分割の表示】特願2002−305883(P2002−305883)の分割
【原出願日】平成14年10月21日(2002.10.21)
【出願人】(500579431)インノヴァ・パテント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (31)
【Fターム(参考)】