説明

ベンチレータからキセノンの回収および再利用のためのシステムおよび方法

患者から呼気されるXeは重合膜で回収される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願に対する相互参照
この特許出願は、US仮出願シリアルNo.60/939,650,2007年5月23日出願の利益を要求する。
【背景技術】
【0002】
キセノンは、その僅かな副作用および急速な患者回復の理由で標準麻酔剤に優れていると考えられている。しかしながら、Xeは使用のために価格がひどく高価になるまれで相対的に高価なガスである。
【0003】
したがって、本発明の目的はこの麻酔剤の再循環および麻酔剤適用での使用コストを低減する患者呼気からXeを浄化する効果的な方法を提供する。
【発明の概要】
【0004】
方法は、患者呼気からキセノンを回収し、かつ再利用するために開示される。それは次の工程を含む。Xe含有吸入ガスは、患者にベンチレータで施される。CO2, O2, N2, およびXeを含む呼気息は患者から膜の供給側に導かれ、CO2, O2, およびN2に富み、かつXeを枯渇した透過ガスは優先的に膜を通してその透過側に透過し、膜はペリフルオロ環状エーテルポリマーを含む一次ガス分離媒体(primary gas separation medium)を含む。Xeに富み、CO2, O2, およびN2を枯渇した残留ガスは、膜の残留部から取り出される。補給O2および補給Xeは残留ガスに添加し、吸入ガス混合物を提供する。
【0005】
別の方法は、患者呼気からキセノンを回収し、かつ再利用するために開示される。それは次の工程を含む。Xe含有吸入ガスは、患者にベンチレータで施される。CO2, O2, N2, およびXeを含む呼気息は患者から重合膜の供給側に導かれ、CO2, O2, およびN2に富み、かつXeを枯渇された透過ガスは優先的に膜を通してその透過側に透過し、前記重合膜はN2浸透> 40 GPU [10-6 cm3 (STP)/cm2・s・cm(Hg)], CO2浸透> 250 GPU [10-6 cm3 (STP)/cm2・s・cm(Hg)], および周囲温度/雰囲気圧条件でN2/Xe 選択性> 3 の性質を有する。Xeに富み、CO2, O2, およびN2を枯渇した残留ガスは、重合膜の残留部から取り出される。補給O2および補給Xeは残留ガスに添加し、吸入ガス混合物を提供する。
【0006】
さらに別の方法は、患者呼気からキセノンを回収し、かつ再利用するために開示される。それは次の工程を含む。Xe含有吸入ガスは、患者にベンチレータで施される。CO2, O2, N2, およびXeを含む呼気息は患者から第1膜の供給側に導かれ、CO2, O2, およびN2に富み、かつXeを枯渇した透過ガスは優先的に第1膜を通してその透過側に透過し、第1膜はペリフルオロ環状エーテルポリマーを含む一次ガス分離媒体を含む。Xeに富み、CO2, O2, およびN2を枯渇した第1残留ガスは、第1膜の残留部から取り出される。第1透過ガスは第1膜の透過側から第2膜の供給側に導かれ、CO2, O2, およびN2に富み、かつXeを枯渇した第2透過ガスは優先的に第2膜を通してその透過側に透過し、第2膜はペリフルオロ環状エーテルポリマーを含む一次ガス分離媒体を含む。Xeに富み、CO2, O2, およびN2を枯渇した第2残留ガスは、第2膜の残留部から取り出される。補給O2、補給Xeおよび第1、第2の残留ガスは合併され、吸入ガス混合物を提供する。
【0007】
またさらに別の方法は、患者呼気からキセノンを回収し、かつ再利用するために開示される。それは次の工程を含む。患者呼気をベンチレータから膜に供給され、ここで CO2 および N2富化透過ガスとXe富化残留物に分離され、膜はパーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソールに基づくポリマーもしくはコポリマーから作られる。補給Xeおよび補給O2はXe富化残留物に添加される。合併補給Xe、補給O2およびXe富化残留物はベンチレータに導かれる。
【0008】
システムは、患者のXe含有呼気からXeを回収し、かつ再利用するために開示される。システムは、ベンチレータ、膜、返送管、補給O2および補給Xe源、マイクロプロセッサおよびガス分析計を含む。ベンチレータは、Xeを含む吸入ガスを患者に施し、かつ患者呼気を収集するために適合され、形作られる。膜は、ポリ(パーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)に基づき、供給側、透過側および残留部を有し、供給側はベンチレータと流体連絡し、CO2, N2, O2,およびXeを含む患者呼気を受け取り、膜は供給側で患者呼気を受け取り、かつ患者の呼気をCO2, N2, およびO2に富む透過ガスとXeに富む残留ガスとに分離するために適応され、形作られる。返送管は残留部と流体連絡する。補給O2および補給Xe源は返送管と流体連絡する。マイクロプロセッサは源から管内の残留ガスへの補給O2および補給Xeの添加を制御するために適応する。ガス分析計は、合併補給O2、補給Xeおよび残留ガス中のO2 およびXeのレベルを測定するために適応され、ここで補給O2および補給Xeのマイクロプロセッサ制御添加は分析計によって測定されるO2 およびXeのレベルと吸入ガス中のO2 およびXeの予め設定される望ましいレベルとに基づく。
【0009】
幾つかの開示されたシステムの開示された方法は、1つまたはそれ以上の次の側面を含む。
【0010】
− 方法は合併補給O2、補給Xeおよび残留ガス中のO2 およびXeレベルを測定する工程をさらに含み、補給O2および補給Xeの添加はO2 およびXeの測定レベルに基づいて制御される。
【0011】
− 方法は、補給水分を残留ガスに添加する工程をさらに含む。
【0012】
− 方法は、合併補給水分、補給O2、補給Xeおよび残留ガス中の水分、O2 およびXeレベルを測定する工程をさらに含み、水分、補給O2および補給Xeの添加は水分、XeおよびO2の測定レベルに基づいて制御される。
【0013】
− 方法は、
・真空を透過側に適用する工程;および
・合併補給O2、補給Xeおよび残留ガスが環境(ambient)またはほぼ環境の圧力を有するように補給O2および補給Xeの圧力と透過側に適用される真空のレベルを調節する工程
をさらに含む。
【0014】
− 膜は、コアを取り囲む一次ガス分離媒体から作られるシースを含む中空複合繊維を含む。
【0015】
− ペリフルオロ環状エーテルポリマーは、ペルフルオロジオキソールのホモポリマーもしくはコポリマー、またはパーフルオロ(4−ビニロキシ−1−ブテン)のホモポリマーもしくはコポリマーである。
【0016】
− ペリフルオロジオキソールのホモポリマーもしくはコポリマーは、式によって表される繰り返し単位を含む。
【化1】

【0017】
ここで、各RはF、パーフルオロアルキル基およびパーフルオロアルコキシ基からなる群から独立して選択される。
【0018】
− 各RはF, CF3 およびOCF3からなる群から独立して選択される。
【0019】
− 繰り返し単位は式によって表わされる。
【化2】

【0020】
− ペリフルオロ環状エーテルポリマーは式によって表される繰り返し単位を有するコポリマーである。
【化3】

【0021】
− 繰り返し単位は式によって表わされる。
【化4】

【0022】
− ペリフルオロ環状エーテルポリマーは式によって表される繰り返し単位を有するコポリマーである。
【化5】

【0023】
− パーフルオロ(4−ビニロキシ−1−ブテン)のホモポリマーもしくはコポリマーは、式によって表される繰り返し単位を含む。
【化6】

【0024】
ここで、
・源は補給水分を含む;
・マイクロプロセッサは源から管中の残留ガスへの水分添加を制御するために適応される;
・補給水分のマイクロプロセッサ制御添加は、分析計によって測定される水分レベルと吸入ガス中の水分の予め設定される望ましいレベルに基づく。
【0025】
− システムは、透過側と流体連絡の真空をさらに含む。
【0026】
− システムは、残留部とベンチレータの間に流体連絡のバラストコンテナをさらに含む。
【0027】
− 膜は、コアを取り囲む一次ガス分離媒体から作られるシースを含む中空複合繊維を含む。
【0028】
− ペリフルオロ環状エーテルポリマーは、ペリフルオロジオキソールのホモポリマーもしくはコポリマー、またはパーフルオロ(4−ビニロキシ−1−ブテン)のホモポリマーもしくはコポリマーである。
【0029】
− ペリフルオロジオキソールのホモポリマーもしくはコポリマーは、式によって表される繰り返し単位を含む。
【化7】

【0030】
ここで、各RはF、パーフルオロアルキル基およびパーフルオロアルコキシ基からなる群から独立して選択される。
【0031】
− ここで、各RはF, CF3 およびOCF3からなる群から独立して選択される。
【0032】
− ここで、繰り返し単位は式によって表わされる。
【化8】

【0033】
− ここで、ペリフルオロ環状エーテルポリマーは式によって表される繰り返し単位を有するコポリマーである。
【化9】

【0034】
− ここで、繰り返し単位は式によって表わされる。
【化10】

【0035】
− ここで、ペリフルオロ環状エーテルポリマーは式によって表される繰り返し単位を有するコポリマーである。
【化11】

【0036】
− ここで、パーフルオロ(4−ビニロキシ−1−ブテン)のホモポリマーもしくはコポリマーは、式によって表される繰り返し単位を含む。
【化12】

【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】患者呼気からXeの回収および再利用のためのシステムの1つの態様を例示する。
【図2】2つの膜モジュールを供する患者呼気からXeの回収および再利用のためのシステムの別の態様を例示する。
【0038】
好ましい態様の説明
膜は、Xeもまた含む患者呼気からN2 およびCO2を分離するために用いられる。Xe残留ガスは、それから補給Xeおよび補給O2で補われ、患者に施すためにもとのベンチレータに導かれる。
【0039】
本発明の膜は、N2浸透> 40 GPU [10-6 cm3 (STP)/cm2・s・cm(Hg)], CO2浸透> 250 GPU [10-6 cm3 (STP)/cm2・s・cm(Hg)], および周囲温度/雰囲気圧条件でN2/Xe 選択性> 3 を有すべきである。これらの相対的に高浸透膜の使用は、雰囲気供給圧で非麻酔ガスを取除くことができる妥当な寸法の装置の構築をなす。
【0040】
膜は、一次ガス分離媒体を含む。膜は、種々の手段:シート、管中空繊維等、で形作ることができる。中空繊維膜の場合、モノリシックまたは複合のいずれかの形態が選択されてもよい。モノリシック形態が選択されるならば、一次ガス分離媒体は繊維全体に亘って均一に分配される。
【0041】
複合形態が選択されるならば、一次ガス分離媒体が存在したとしても、シース下のコアとして存在してもよく、好ましくはコアを取り囲むシース(そのような場合、シースは選択層とも呼ばれる)として存在する。この後者の形態において、コアは約100と2000μm、好ましくは約300と1500μmの範囲でODを有する。コア壁厚さは、約30μmから300μm、好ましくは約200μm以下の範囲である。コア内径はその外径の約50から90%である。選択層は約1μm厚さ未満、好ましくは約0.5μm厚さ未満である。好ましくは、その厚さは約150から1000オングストロームの範囲である。より好ましくは、その厚さは約300から約500オングストロームの範囲である。
【0042】
コアは幾つかの異なる型の高分子材料から作られ、限定されないが、ポリスルホン、ULTEM 1000, またはULTEMのブレンドおよび商標名MATRIMIDE 5218下で入手できる高分子材料を含む。Ultem 1000は下記式Iで表されるポリマーで、かつPolymer Plastics Corp., Reno, NV or Modern Plastics, Bridgeport, CTを含む種々の商業源から入手できる。
【化13】

【0043】
MATRIMID 5218は、Ciba Specialty Chemicals Corpから商業的に入手できる3,3’、4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボキシジ無水物と5(6)−アミノ−1−(4’−アミニフェニル)−1,3,3’−トリメチルインデンの重合縮合生成物である。
【0044】
一次ガス分離媒体として使用のために適切な材料は、限定されないが、ペリフルオロ環状エーテルポリマーを含む。好ましいペリフルオロ環状エーテルポリマーは、ペリフルオロジオキソール(式II)のホモポリマーもしくはコポリマー、またはパーフルオロ(4−ビニロキシ−1−ブテン)(式IIIまたは式IV)のホモポリマーもしくはコポリマーを含む。膜の一次ガス分離媒体は1つまたはそれ以上の前記ホモポリマーおよび/またはコポリマーのブレンドであってもよい。
【化14】

【化15】

【化16】

【0045】
ここで、各RはF、パーフルオロアルキル基およびパーフルオロアルコキシ基からなる群から独立して選択される。好ましいパーフルオロアルキル基は、CF3であり、パーフルオロアルコキシ基はOCF3である。ホモポリマーもしくはコポリマーとしては式IIによって表される繰り返し単位を含み、好ましい例は式IIa[1つまたはそれ以上の他のモノマーを持つか、または持たないポリ(パーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)]および式IIb[1つまたはそれ以上のテトラフルオロエチレンのような他のモノマーを持つか、または持たないポリ(2,2,4−トリフルオロ−5−トリフルオロメトキシ−1,3−ジオキソール)]によって表わされる繰り返し単位を含む。
【化17】

【0046】
式IIbの繰り返し単位を含む好ましいコポリマーは式Vによって表される。mが0.6である場合、そのようなコポリマーはHyflon(登録商標)AD 60下でSolvay Solexisから入手できる。mが0.8の場合、そのようなコポリマーはHyflon(登録商標)AD 80下でSolvay Solexisから入手できる。
【化18】

【0047】
式IIIおよびIVの繰り返し単位を含む好ましいコポリマーは式VIで表される。そのようなコポリマーは、Cytop(登録商標)、ここでxが0.84、下でAsahi Glass Comp.から入手できる。
【化19】

【0048】
最も好ましくは、ペリフルオロ環状エーテルポリマーは式VIIによって表される式IIaの繰り返し単位を含むコポリマーである。nが0.87である場合、そのようなコポリマーはTeflon(登録商標)AF2400下でDupontから入手できる。nが0.65の場合、そのようなコポリマーはTeflon(登録商標)AF1600下でDupontから入手できる。
【化20】

【0049】
このコポリマーは、Xeに対してCO2, O2 およびN2の良好な選択性を示す。この選択性は、CO2 およびN2をXe含有呼気流れから連続的かつ効率的にパージでき、それによってこの流れを少量の補充Xe およびO2でもとのベンチレータに再循環する。したがって、麻酔剤適用で用いられるXe量が低減される。このコポリマーの使用によって与えられる高浸透は80−200kPa、好ましくは90−120kPa、最も好ましくはほぼ雰囲気圧で全体的に維持される再循環ループで患者に酸素を補給する(ventilate)。分離は、膜の透過側の真空の使用で促進されるであろう。
【0050】
図1で示される最も良好なとき、本質的に雰囲気圧で操作する医療ベンチレータ3を取り付ける患者からの呼気流れ1は膜モジュール4の供給側に誘導される。膜モジュール4の透過側は、透過側圧力の比に対する供給側圧力(90−120kPaのような)の比が> 5:1になるように真空源(真空ポンプのような)に接続される。CO2, H2O, O2およびN2は膜4を通して透過側、吐き出される、に優先的に透過する。Xeは、バラストコンテナ6に導入される残留ガスに富む。併合ガス分析計/マイクロプロッセサ7は補給O210、任意に補給水分11、および補給Xe12(呼気すべきガス混合物流れ2中の特別な処理のために要求される幾つかの他の補給ガスまたは蒸気)の残留ガスへの添加を制御する。幾つかの補給ガス10,11,12を持つXe含有ガス混合物流れは、それから流れ2を通して患者に施すためにもとのベンチレータ3に導かれる。
【0051】
図2に例示される最も良好のとき、より多くのXe回収は、図1の単段膜に比較して二段膜によって達成できる。膜モジュール4の透過側のガスを引き抜く真空ポンプ5によって排出される透過は類似の第2膜モジュールプラス第2真空ポンプを供給できる。膜モジュール8からの回収Xe流れはもとの麻酔薬再循環ループに再循環される。
【0052】

Teflon AF1600の薄膜は、US 6,540,813、参照によってここに取り込まれる繊維形成方法開示、に教示されるのと本質的に同様な手順によって微孔質ポリスルホン中空繊維支持体に被覆される。被覆繊維は、小型パーミエータに入れ、周囲温度で種々の加圧純粋ガスに露出した。CO2浸透は600−1000GPUであることを確認した。N2浸透は70−100GPUであった。種々のガスに対する選択性(個々のガス浸透の比)は表Iに示す
【表1】

【0053】
本発明を実行するための好ましい方法および装置は述べられた。多くの変化および変更は本発明の精神および範囲から離れずに前述の態様でなされ得ることを当業者に理解され、かつ難なく明らかになるであろう。前述の事項は、例示のみであり、集積方法および装置の他の態様は次の請求の範囲に限定される本発明の範囲から離れずに使用し得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者呼気からキセノンを回収し、再利用する方法であって、
Xe含有吸入ガスを患者にベンチレータで施す工程;
CO2, O2, N2, およびXeを含む呼気息を前記患者から膜の供給側に導く工程、ここでCO2, O2, およびN2に富み、かつXeを枯渇した透過ガスは優先的に前記膜を通してその透過側に透過し、前記膜はペリフルオロ環状エーテルポリマーを含む一次ガス分離媒体(primary gas separation medium)を含む;
Xeに富み、CO2, O2, およびN2を枯渇した残留ガスを前記膜の残留部から取り出す工程;および
補給O2および補給Xeを前記残留ガスに添加し、吸入ガス混合物を提供する工程
を含む方法。
【請求項2】
前記合併補給O2、補給Xeおよび残留ガスのレベルを測定することをさらに含み、ここで補給O2および補給Xeの前記添加はXe およびO2の前記測定レベルに基づいて制御される請求項1記載の方法。
【請求項3】
補給水分を前記残留ガスに添加する工程をさらに含む請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記合併補給水分、補給O2、補給Xeおよび残留ガス中の水分、Xe および O2のレベルを測定する工程をさらに含み、補給水分、補給O2および補給Xeの前記添加は水分、Xe およびO2の前記測定レベルに基づいて制御される請求項3記載の方法。
【請求項5】
真空を前記透過側に適用する工程、および前記合併補給O2、補給Xeおよび残留ガスが環境(ambient)またはほぼ環境の圧力を有するように補給O2、補給Xeおよび残留ガスの圧力と前記透過側に適用される真空のレベルを調節する工程をさらに含む請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記膜はコアを取り囲む一次ガス分離媒体から作られるシースを含む中空複合繊維を含む請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記ペリフルオロ環状エーテルポリマーは、ペリフルオロジオキソールのホモポリマーもしくはコポリマー、またはペリフルオロ(4−ビニロキシ−1−ブテン)のホモポリマーもしくはコポリマーである請求項1記載の方法。
【請求項8】
ペリフルオロジオキソールの前記ホモポリマーもしくはコポリマーは式によって表される繰り返し単位を含む請求項7記載の方法。
【化1】

ここで、各RはF、パーフルオロアルキル基およびパーフルオロアルコキシ基からなる群から独立して選択される。
【請求項9】
各RはF, CF3 およびOCF3からなる群から独立して選択される請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記繰り返し単位は式によって表わされる請求項8記載の方法。
【化2】

【請求項11】
前記ペリフルオロ環状エーテルポリマーは、式によって表される繰り返し単位を有するコポリマーである請求項10記載の方法。
【化3】

【請求項12】
前記繰り返し単位は、式によって表される請求項8記載の方法。
【化4】

【請求項13】
前記ペリフルオロ環状エーテルポリマーは、式によって表される繰り返し単位を有するコポリマーである請求項12記載の方法。
【化5】

【請求項14】
パーフルオロ(4−ビニロキシ−1−ブテン)の前記ホモポリマーもしくはコポリマーは、式によって表される繰り返し単位を含む請求項7記載の方法。
【化6】

【請求項15】
患者呼気からキセノンを回収し、かつ再利用する方法であって、
Xe含有吸入ガスを患者にベンチレータで施す工程;
CO2, O2, N2, およびXeを含む呼気息を前記患者から重合膜の供給側に導く工程、ここでCO2, O2, およびN2に富み、かつXeを枯渇された透過ガスは優先的に前記膜を通してその透過側に透過し、前記重合膜は
N2浸透> 40 GPU [10-6 cm3 (STP)/cm2・s・cm(Hg)],
CO2浸透> 250 GPU [10-6 cm3 (STP)/cm2・s・cm(Hg)], および
周囲温度/雰囲気圧条件でN2/Xe 選択性> 3
の性質を有する;
Xeに富み、CO2, O2, およびN2を枯渇した残留ガスを前記重合膜の残留部から取り出す工程;および
補給O2および補給Xeを前記残留ガスに添加し、吸入ガス混合物を提供する工程
を含む方法。
【請求項16】
患者呼気からキセノンを回収し、かつ再利用する方法であって、
Xe含有吸入ガスを患者にベンチレータで施す工程;
CO2, O2, N2, およびXeを含む呼気息を前記患者から第1膜の供給側に導く工程、ここでCO2, O2, およびN2に富み、かつXeを枯渇した透過ガスは優先的に前記第1膜を通してその透過側に透過し、前記第1膜はペリフルオロ環状エーテルポリマーを含む一次ガス分離媒体を含む;
Xeに富み、CO2, O2, およびN2を枯渇した第1残留ガスを第1膜の残留部から取り出す工程;
前記第1透過ガスを前記第1膜の前記透過側から第2膜の供給側に導く工程、ここでCO2, O2, およびN2に富み、かつXeを枯渇した第2透過ガスは優先的に前記第2膜を通してその透過側に透過し、前記第2膜はペリフルオロ環状エーテルポリマーを含む一次ガス分離媒体を含む;
Xeに富み、CO2, O2, およびN2を枯渇した第2残留ガスを前記第2膜の残留部から取り出す工程;
補給O2、補給Xeおよび前記第1、第2の残留ガスを合併し、吸入ガス混合物を提供する工程
を含む方法。
【請求項17】
患者のXe含有呼気からXeを回収し、かつ再利用するシステムであって、
Xeを含む吸入ガスを患者に施し、かつ患者呼気を収集するために適合され、形作られるベンチレータ;
供給側、透過側および残留部を有するポリ(パーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)に基づく膜で、前記供給側は前記ベンチレータと流体連絡し、CO2, N2, O2,およびXeを含む前記患者呼気を受け取り、前記膜は供給側で前記患者呼気を受け取り、かつ前記患者呼気をCO2, N2, およびO2に富む透過ガスとXeに富む残留ガスとに分離するために適応され、形作られる;
残留部と流体連絡する返送管;
前記返送管と流体連絡する補給O2および補給Xe源;
前記源から前記管内の残留ガスへの補給O2および補給Xeの添加を制御するために適応するマイクロプロセッサ;および
前記合併補給O2、補給Xeおよび残留ガス中のO2およびXeのレベルを測定するために適応されるガス分析計、ここで補給O2および補給Xeのマイクロプロセッサ制御添加は分析計によって測定されるO2 およびXeのレベルと前記吸入ガス中のO2 およびXeの予め設定される望ましいレベルに基づく;
を備えるシステム。
【請求項18】
前記源は補給水分を含み、
前記マイクロプロセッサは前記源から前記管中の残留ガスへの水分添加の制御のために適応され、
補給水分の前記マイクロプロセッサ制御添加は、前記分析計によって測定される水分レベルと前記吸入ガス中の水分の予め設定される望ましいレベルに基づく請求項17記載のシステム。
【請求項19】
前記透過側に流体連絡の真空をさらに含む請求項17記載のシステム。
【請求項20】
前記残留ガス部と前記ベンチレータの間に流体連絡のバラストコンテナをさらに含む請求項17記載のシステム。
【請求項21】
前記膜はコアを取り囲む一次ガス分離媒体から作られるシースを含む中空複合繊維を含む請求項17記載のシステム。
【請求項22】
前記ペリフルオロ環状エーテルポリマーは、ペリフルオロジオキソールのホモポリマーもしくはコポリマー、またはパーフルオロ(4−ビニロキシ−1−ブテン)のホモポリマーもしくはコポリマーである請求項17記載のシステム。
【請求項23】
ペリフルオロジオキソールの前記ホモポリマーもしくはコポリマーは式によって表される繰り返し単位を含む請求項22記載のシステム。
【化7】

ここで、各RはF、パーフルオロアルキル基およびパーフルオロアルコキシ基からなる群から独立して選択される。
【請求項24】
各RはF, CF3 およびOCF3からなる群から独立して選択される請求項23記載のシステム。
【請求項25】
前記繰り返し単位は式によって表わされる請求項23記載のシステム。
【化8】

【請求項26】
前記ペリフルオロ環状エーテルポリマーは式によって表される繰り返し単位を有するコポリマーである請求項25記載のシステム。
【化9】

【請求項27】
前記繰り返し単位は式によって表わされる請求項23記載のシステム。
【化10】

【請求項28】
前記ペリフルオロ環状エーテルポリマーは式によって表される繰り返し単位を有するコポリマーである請求項27記載のシステム。
【化11】

【請求項29】
パーフルオロ(4−ビニロキシ−1−ブテン)の前記ホモポリマーもしくはコポリマーは式によって表される繰り返し単位を含む請求項22記載のシステム。
【化12】

【請求項30】
患者呼気からキセノンを回収し、かつ再利用する方法であって、
患者呼気をベンチレータから膜に供給する工程、ここで CO2 および N2富化透過とXe富化残留物に分離され、前記膜はパーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソールに基づくポリマーまたはコポリマーから作られる;
補給Xeおよび補給O2を前記Xe富化残留物に添加する工程;および
前記合併補給Xe、補給O2およびXe富化残留物を前記ベンチレータに導く工程
を含む方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2011−514833(P2011−514833A)
【公表日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−509578(P2010−509578)
【出願日】平成20年5月23日(2008.5.23)
【国際出願番号】PCT/US2008/064780
【国際公開番号】WO2008/148052
【国際公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【出願人】(591036572)レール・リキード−ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード (438)
【出願人】(509322432)エアー・リキード・メディカル・システムズ・エス.エー. (2)
【Fターム(参考)】