説明

ベースプレート及びフィルタ装置

【課題】流体中の不純物を除去するフィルタ装置と、同不純物を濾過により除去する方法の提供。
【解決手段】
ハウジング、これに収容されるフルフロー(第1)フィルタ、バイパス(第2)フィルタ、圧力低減区域を収容するコンジット、を含むフィルタ装置とする。ハウジングと第1フィルタを、濾過流体全体が第1フィルタを通過するよう配置する。第2フィルタが第1フィルタの下流に位置するよう、第1フィルタ、第2フィルタとコンジットとをハウジング内に位置させ、圧力低減区域が第2フィルタ全面に圧力差を発生させるように配置させ、所定の濾過流体部分がバイパスフィルタを通過する。第1フィルタと第2フィルタとを含む濾過装置へ流体を導入し、第1フィルタにより流体を100%濾過し、第2フィルタ全面に差圧を発生させ、第1フィルタにより濾過された、所定の流体部分が第2フィルタを介して引かれ、所定の流体部分を2度濾過する方法とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体から不純物を濾過するための方法および装置に関し、より詳細には、内燃機関に用いられる潤滑油から不純物を濾過するための方法と装置に関する。
【背景技術】
【0002】
流体(例えば潤滑油)を利用する各種装置内では、微粒子状不純物が流体中に入り込んでしまう可能性がある。このような不純物が除去されない場合、エンジンなどの装置は損傷を受けることがある。
【0003】
この種の破局的な故障を避けるために、様々な種類の濾過システムが提案されてきた。最も通常の濾過システムには、濾過循環システムが主循環システムとは別に備えられ、比較的高い密度の濾過エレメントを有するフィルタが、濾過循環システム内に配置される。循環流体はフィルタを通って圧送され、流体内に含まれる不純物を除去する。
【0004】
周知な別の技法は、流体の流量を調整するための弁を介して、流体を主循環システムからバイパスさせて、高密度のフィルタに通す。続いて、濾過済み流体は、再利用のために戻される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
フィルタも、通例は主循環システムに挿入される。このようなシステムでは、フィルタが、流体の流れに対して非常に高い抵抗を持つことがあるので、システム内では高圧が生成され、したがって、配管系とフィルタは高い機械的強度を持たねばならない。そのため、主循環システムのフィルタは、一般には低密度である。この低密度は、微細不純物を効果的に除去することを不能に終らせる。更に悪いことに、これら未除去微粒子は、システムに多大な影響を及ぼす。
【0006】
これら欠点のいくつかを回避するために、フィルタの見かけの抵抗を減らすべく、かつバイパス回路内に細目のフィルタを備えるべく、大きい面積のフィルタを設けてきた。しかし流体を強制的にバイパス回路に通す必要がある。その理由は、バイパス回路が大きな抵抗を持つからである。したがって、バイパス回路を通過して流体を移動させるためには、別のポンプを設けなければならない。
【0007】
流体を利用する、よく知られた種類の装置のひとつは内燃機関である。内燃機関は、一般的に、2種類の濾過を用いて潤滑油を浄化する。これら2種類の濾過は、普通には、フルフロー濾過、そしてバイパス濾過と呼ばれている。従来から、フルフロー濾過エレメントは、エンジンコンポーネントへのオイル供給に先立ち、そのようなシステム内で、調整されたポンプ排出量の75%超を受けて濾過(比較的粗目で)している。バイパスフィルタが備えられる場合、バイパスフィルタは、普通はポンプ排出量の5〜10%だけを受けるにすぎない。このバイパスフィルタは、一般に、オイルの「超洗浄(super clean)」に有効である。大部分の最新エンジン(ガソリンおよびディーゼル機関)がフルフローフィルタを使用している。高出力エンジン(heavy duty engine)(特には、ディーゼルエンジン)は、フルフローフィルタに加えてバイパスフィルタを装備していることが多い。歴史的に見れば、エンジンは、3つの方法のうちのひとつにより、フルフローとバイパス濾過の組み合わせを達成している。
【0008】
フルフローとバイパス濾過の組み合わせを得る第1の方法は、フルフローフィルタとバイパスフィルタとを個別の容器に入れ、流れを強制的にバイパスフィルタに通す能動手段を、別体の各フロー回路に設けることである。フルフローとバイパス濾過の組み合わせを達成する第2の方法は、別体の各フロー回路を備えるとともに流れを強制的にバイパスフィルタに通す能動手段を備える同一容器内に、バイパスフィルタとフルフローフィルタを入れることである。第1と第2の両方法の、2個以上のフロー回路を持つ要件は、このようなシステムの内外配管作業を増やし、その結果、そのようなシステムのコストを上昇させる。
【0009】
第3の方法は、同じ単一容器へフルフローフィルタとバイパスフィルタを入れることを含むが、この容器は単一のフロー回路を備え、流れを強制的にバイパスフィルタに通す何らの能動手段をも備えていない。このようなシステムは、第1と第2のシステムに付随する配管作業と費用とを低減する。
【0010】
第3の方法に基づくこのシステムは、当該技術分野では周知である。これらのシステムに付随するひとつの問題は、それらが、フローフィルタとバイパスフィルタ間に、単一の並列流を生み出し得るという点である。このような並列システムにおいて、流れはバイパスフィルタとフルフローフィルタのどちらをも通過するが、システムを出る前に、あるいはバイパスフィルタを通過する前に、全ての流体がフルフローフィルタを通過するというわけではない。この問題を解決するために、流体が出口を通って装置から直に出る前であっても、あるいはバイパスフィルタを通って別の出口から出る前であっても、フィルタ装置に入る全ての流体を濾過するフルフローフィルタを組み込んだいくつかのシステムが設計されている。この種のシステムの実施例が、米国特許第 5,078,877 号および第 5,342,511 号に記載されている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、流体に含まれる不純物の除去に際して使用されるフィルタ装置を提供し、このフィルタ装置は、ハウジング、フルフローフィルタ、バイパスフィルタ、およびコンジットを含む。フルフローフィルタ、バイパスフィルタ、およびコンジットはハウジング内にあり、バイパスフィルタは、フルフローフィルタの下流に位置決めされ、そして、ハウジングおよびフルフローフィルタは、フィルタ装置によって濾過されるべき流体全体がフルフローフィルタを通過するように配置される。コンジットは、フィルタ装置によって濾過されるべき所定の(predetermined)流体部分がバイパスフィルタを通過するように、バイパスフィルタ全面に(across the bypass filter)圧力差を発生させるように配置された圧力低減区域を含む。
【0012】
本発明は、圧力低減区域が薄板オリフィス、長半径ノズル(long radius nozzle)、ドールノズル(Dall nozzle)、あるいは、好ましくはベンチュリを含む実施の形態を更に提供する。コンジットがベンチュリである実施の形態において、ベンチュリが、望ましくは、約24.1mm(約0.95in)の内径を持つスロートを有する。より特定の実施の形態において、本発明は、少なくともひとつの通路がコンジットの圧力低減区域の壁を貫通するものを提供する。より詳細には、本発明は、約4.3から約4.6mm(約0.17から約0.18in)の間の直径をそれぞれ有する2つの通路を含むコンジットを提供する。
【0013】
他の特定の実施の形態において、本発明は、コンジットの上流端と下流端の内径が約17.8から30.5mm(約0.7から約1.2in)の間、更なる特定の実施の形態においては、コンジットの上流端と下流端の内径が約28.6mm(約1.125in)であるコンジットを提供する。
【0014】
本発明の別の実施の形態は、濾過により流体中に含まれる不純物を除去するのに使用されるフィルタ装置を提供し、このフィルタ装置は;ハウジング;フルフローフィルタ;フルフローフィルタ支持体;フルフロー環状路;バイパスフィルタ;バイパスフィルタ支持体;バイパス環状路;および、ベンチュリ形態の圧力低減区域を含むコンジットであり、このベンチュリのところでコンジットの壁を貫通する少なくともひとつの通路を含む前記コンジット;を同心関係(in concentric relationship)で含む。このような実施の形態において、フィルタ装置により濾過されるべき流体がハウジングへ流入し、フルフローフィルタを通って、フルフロー環状路に入るように配置され、このため所定の流体部分がバイパスフィルタを通過して引かれ、残りの流体がコンジットの上流端へ流入する。バイパスフィルタを通過して引かれた流体は、バイパス環状路へ流入してから、ベンチュリ内の少なくともひとつの通路を通って、バイパスコンジットに流入し、フルフロー環状路からコンジットへ直に入った流体は、コンジットのベンチュリを通過して流れ、バイパスフィルタ全面に圧力差を生じさせ、その結果、所定の量の流体がバイパスフィルタを通過する。
【0015】
本発明は、更に、バイパスフィルタの上端に係合する上端キャップを更に含むような装置を提供する。より特定の実施の形態では、上端キャップは、O−リング溝を有する上端キャップシール部材と、O−リング溝にシール状態で(sealingly)係合されるO−リングシールとを含む。
【0016】
他の代替の実施の形態では、装置が、フルフローフィルタの上端に係合する上端プレートを更に含む。本装置の特定のバリエーションでは、頂部端プレートが、D−リングシールとシール状態に係合可能なD-リングシール部材を含む。代替として、装置はグロメットシールおよびベースプレートを更に含むことができ、そして上端キャップは、グロメットシールと脚延長部とに係合する内側リップを含む。脚延長部はベースプレートを支持し、それにより、脚延長部とベースプレート間に流路を形成する。本発明により提供される別の代替の実施の形態は第2のシールを含み、このシールはグロメットシールとベースプレートとに係合する。
【0017】
本発明は、更に、螺合通路(threaded passage)と、この螺合通路の壁を貫通するひとつ以上の入口ポートとを含む、フィルタ装置での使用に適したベースプレートを備える。本発明は、更に、ひとつ以上のスロット領域(slotted region)を含む類似のベースプレートを提供し、入口ポートはスロット領域内に位置決めされ、スロット領域はねじ領域(threaded region)内に位置決めされる。
【0018】
本発明の更に別の実施の形態では、濾過によって流体に含まれる不純物の除去に用いられるフィルタ装置が提供され、このフィルタ装置は、ハウジングと、前記フィルタ装置によって濾過されるべき流体全体がフルフローフィルタを通過するように、前記ハウジング内に収容されて配置される前記フルフローフィルタとを含む。フィルタ装置は、螺合通路とひとつ以上の入口ポートとを含むベースプレートを更に含み、入口ポートは螺合通路の壁を貫通する。この実施の形態において、ベースプレートは、入口流れが入口ポートを通過してフルフローフィルタを通るように、ハウジングとフルフローフィルタに関して位置決めされる。
【0019】
更に、フィルタ内で使用されるコンジットが備えられ、コンジットは、下端キャップを備える第1上流コンジット区域、圧力低減区域を備える第2コンジット区域、そして上端キャップを備える第3下流コンジット区域を含む。かような実施の形態では、第1上流コンジット区域に流入する流体が、第2コンジット区域と第3下流コンジット区域を通過するように、第1上流コンジット区域が第2コンジット区域にシール状態で係合され、第2コンジット区域が第3下流コンジット区域にシール状態で係合される。
【0020】
この3点コンジット(three-piece conduit)のより特有な実施の形態は、ホーン区域を含み、このホーン区域は、第3下流コンジット区域の下流にある。また、第1上流コンジット区域の上流端に接続されてフロー通路を形成するひとつ以上の支持脚をコンジットが含む実施の形態も提供される。より特定の実施の形態では、下端キャップが第1U形チャネルを含み、上端キャップが第2U形チャネルを含む。バイパスフィルタが提供される実施の形態では、バイパスフィルタはU形チャネル間で、シール状態で係合されることができる。
【0021】
本発明は、流体に含まれる不純物を濾過により除去する濾過方法も提供する。この濾過方法は:フルフローフィルタとバイパスフィルタとを備える濾過装置へ流体を導入すること;フルフローフィルタで、流体の100%を濾過すること;そして、バイパスフィルタ全面に圧力差を発生させること;それによって、フルフローフィルタによって濾過された、所定の流体部分がバイパスフィルタを通過して引かれ、よって、所定の流体部分を2度にわたって濾過する;ことにより実施される。より特定の実施の形態では、上で検討したように、圧力差は、所定の流体部分がフルフローフィルタを通過し、引き続き、圧力低減区域分を含むコンジットを通過する結果として得られる。
【0022】
更に、濾過装置のハウジングをシールするためのアセンブリが提供され、このアセンブリは、中央通路を有する上端プレート;内側リップと本体部とを含む第1シール;外側リップと内側溝とを備えるシーミング蓋;および第2シール;を含む。内側リップは、中央通路にシール状態で係合し、ベースプレートは、第1シールの本体部上に着座され、そして、シーミング蓋はベースプレートにシール状態で係合し、第2シールは内側溝内にシール状態で係合され、よってアセンブリが完成する。
【発明の効果】
【0023】
バイパスフィルタとフルフローフィルタの、圧力低減区域を有するコンジットとの組み合わせが、フルフロー濾過だけに依存するシステムを凌駕して濾過の改善につながる。更に、コンジットの圧力低減区域によって、フルフローフィルタとバイパスフィルタの組み合わせによる汚染物質除去効率の改善が達成される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】特許請求の範囲に記載の本発明の濾過装置の第1の実施の形態を示す断面図である。
【図2】本発明のコンジットコンポーネントの実施の形態の外形図である。
【図3】代替の下端キャップを組み込んだ、図2におけるコンジットコンポーネントの実施の形態の外形図である。
【図4】サブコンポーネントから組み立てられる本発明のコンジットコンポーネントの実施の形態の分解図である。
【図5】図4の組み立てられたサブコンポーネントの外形図である。
【図6】図1に示す装置の内部コンポーネントの一部の分解図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態の第1の円形シール、上端プレート、および接続されたベースプレートとシーミング蓋コンポーネントの外形図である。
【図8】グロメット式シールを組み込んだ、特許請求の範囲に記載の本発明の代替の実施の形態の断面図である。
【図9】図7に示す、特許請求の範囲に記載の本発明の代替の実施の形態に組み込まれたグロメット式シールの外形図である。
【図10】シールクリップとD−リングシールとを組み込んだ、本発明の第2の代替の実施の形態の断面図である。
【図11】エンジンに関連する第2の代替の実施の形態を示す断面図である。
【図12】本発明の第2の代替の実施の形態に組み込まれるシールおよびシールクリップを示す外形図である。
【図13】代替のD−リング型シール保持機構を示す断面図である。
【図14】本発明の第3の代替の実施の形態の断面図である。
【図15】濾過装置の代替の上端キャップ構成の分解図である。
【図16】本発明の第4の代替の実施の形態の断面図である。
【図17】本発明の代替のベースプレートの上平面図である。
【図18】図17に示すベースプレートの断面図である。
【図19】図17および図18に示すベースプレートを組み込んだ、本発明の第5の代替の実施の形態の断面図である。
【図20】本発明の第2の代替のベースプレートの底面図である。
【図21】図20に示すベースプレートの断面図である。
【図22】図20および図21に示す第2の代替のベースプレートを組み込んだ、本発明の第6の代替の実施の形態の断面図である。
【図23】本発明の代替の上端プレートコンポーネントの上平面図である。
【図24】本発明の第2の代替の上端プレートコンポーネントの上平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の理解のために、次に図で示す装置を参照し、特定の用語を用いて同装置を説明する。しかしながら、それによって本発明の範囲の限定が意図されるのではなく、図に示す装置は、特許請求の範囲に記載の本発明の特長のうちのいくつかだけを表すことが理解されるであろう。
【0026】
図1は、本発明の濾過装置の第1の実施の形態の断面図である。濾過システムは、潤滑油の濾過のために、内燃機関のブロックへ着脱可能に固定することができる。濾過装置は、開放端と閉鎖端を有する円筒形容器の形態のハウジング1、端プレート5、フルフローフィルタ8、バイパスフィルタ15、コンジット16、および上端プレート30を備える。フルフローフィルタ8、バイパスフィルタ15、およびコンジット16は全て、好ましくは同心関係でハウジング1内に装着され、フルフローフィルタ8はハウジング1内に、バイパスフィルタ15はフルフローフィルタ8内に、そしてコンジット16はバイパスフィルタ15内に配置される。
【0027】
コンジット16は、本発明のフィルタの内部中央に配置される。コンジット16は、流体が貫流可能となる開放上流端17と開放下流端18とを持つチューブを備える。コンジット16は、ステンレス鋼、通常の鋼、または適切な強度のプラスチック等、適切な任意の形態で構成することができる。好ましくは、コンジット16はナイロンプラスチックで構成される。コンジット16は、圧力低減区域51を含む。圧力低減区域51は、ドールノズル、薄板オリフィス、長半径ノズル、またはベンチュリ(時に「ベンチュリチューブ」とも称する)等、適切な任意の形態であってよい。好ましくは、コンジット16は添付図面に示すようなベンチュリを含む。ベンチュリは、標準的には、単純に収束して発散する断面を取り入れて、基本的なベルヌーイ原理を用いて、流体速度を圧力に関連づける装置である。したがって、これらの原理を取り入れるために、本明細書中で検討するように、コンジット16は、コンジットの長手方向中心近傍にコンジットの減径部分を備える圧力低減区域51を含む。圧力低減区域51は、本発明の組合せ(context)では、所望量のバイパス濾過を達成するのに適するいずれの幅(直径)で構成されていてもよい。圧力低減区域の適切な任意の内径(すなわち、の最も狭い地点周辺の内部で測定される内径)も使用できる。圧力低減区域51の内径は、約12.7と31.8mm(約0.5と約1.25in)の間であるのが好ましい。より好ましくは、圧力低減区域の最も狭い地点(スロート55とも称する)の内径は、約20.3と約25.4mm(約0.8と約1.0in)の間である。最も好ましくは、スロートの内径は約24.1mm(約0.95in)である。
【0028】
圧力低減区域51間の内径の変化、およびコンジットの上流端17と下流端18の直径変化も、コンジット16の圧力低減能力およびそれを通る流れに影響を与える。コンジットの上流端17と下流端18の内径は、本発明の組合せでは、適切な任意の直径であってよい。好ましくは、コンジットの上流端17と下流端18の内径は、約17.8から約30.5mm(約0.7から約1.2in)の間である。より好ましくは、コンジットの上流および下流端の内径は、約25.4から29.2mm(約1.0から約1.15in)の間である。コンジットの上流および下流端の内径は、約28.6mm(約1.125in)が最適である。
【0029】
実フロー設定では、摩擦と乱流が、ベンチュリを通過する液体の流速において役割を演じる。これらの要因が、差圧を発生させるベンチュリの能力に影響を及ぼす。このような力の効果を打ち消すために、コンジットは、圧力低減区域51へ入るに従って、かつそこから出て行くに従って形状が移行する。好ましくは、コンジット16の直径は、スロートから下流端18までの移行領域において、徐々に拡大する。スロートから下流端18までのコンジットの拡大率は、乱流を低減させるのに十分な適切な任意の率であってよい。好ましくは、スロートの下流側で拡大角度は、約5度から約8度の間の角度である。より好ましくは、拡大角度は約8度である。
【0030】
乱流と摩擦は、コンジット16の直径を上流端17から圧力低減区域51まで徐々に狭くしてゆくことによっても部分的に打ち消される。この狭隘化は、適切な任意の率であってよい。好ましくは、コンジットは、上流端17と圧力低減区域51との間で、約20度から約22度の角度で狭隘化される。より好ましくは、約22度の角度を付けて狭隘化する。
【0031】
圧力低減区域51はまた、ひとつ以上のバイパスポート57を含み、好ましくは、コンジット内への流体流入を可能とするスロート55のところ、またはその近傍に位置決めされる。バイパスポート57は、コンジットに抜けるオリフィスを備える。好ましくは、圧力低減区域51は、コンジット16の対向両側に位置決めされてバイパスフィルタ15全面を通る流れをも促進する2個のバイパスポート57を有する。本発明によれば、そして本明細書中で更に説明するように、バイパスポート57は、所定分の流体がコンジット16へ流入可能となる適切な任意のサイズであってよく、それによって、所定量の流体が、バイパスフィルタ15を通って流れ(すなわち、濾過され)、所定の総濾過効率を達成する。好ましくは、直径が約4.3mmから約4.6mm(約0.17から約0.18in)、より好ましくは約4.5mm(約0.176in)の2つのバイパスポートがコンジット内に含まれる。
【0032】
図2に示すように、上流端17で、コンジットは第1のU形チャネル21を含み、その中へバイパスフィルタ15の下端がシール状態で係止される。コンジットの上流端17は更に、コンジット16とバイパスフィルタ15とを支持する支持脚26を含む。支持脚26も、フルフローフィルタ8によって濾過された流体が通過できる流路27を形成する。代替として、図3に示すように、コンジットは円形下側区域80を含んでもよい。支持脚26ではなく、円形下側区域が、その壁を貫通する内側路82を含み、それを介して、フルフローフィルタ8によって濾過された流体がコンジット16へ流入する。
【0033】
コンジット16の下流端18は、好ましくは、直線コンジット区域を通過して、本明細書中で説明する上端プレート30によってシール状態で係止されるホーン区域19へと移行する。図1に示す、特許請求の範囲に記載の本発明の第1の実施の形態では、ホーン区域19の半径は、好ましくは、コンジット外への流れを容易にするために、そして本明細書中に説明する摩擦力と乱流力とを低減させるために、コンジットのその他の区域よりも大きく、且つ短い直線区域20で終端を成すことにより、上端プレート30をそれにシール状態で係合させることを支援する。
【0034】
ホーン区域19を形成するためにコンジット16の直径増大を開始する直前に、コンジット16は、好ましくは、コンジットの下流端18の外部周辺に環状配置で、バイパスフィルタ15の上端が本明細書中に記載の方法で第2のU形チャネル22の中へシール状態で係止されることができる第2のU形チャネル22を含む。第1のU形チャネル21と第2のU形チャネル22は両方とも、例えばハンダ付けまたは溶接によってコンジット16へ形成されならびにコンジット16へ取り付けられてもよいし、あるいは、例えばコンジット16がプラスチック等の成形材料から形成される場合、コンジット16と一体成形されてもよい。
【0035】
より好ましくは、コンジット16は少なくとも3つの区域から形成される。本発明のこのような実施の形態では、図4に示すように、3区域のコンジットコンポーネントで構成される第1区域Aは、コンジットの上流区域17と、圧力低減区域51と、(ホーン区域19を除く)下流区域18とを含む。第2区域Bは、コンジット下端キャップと称してもよく、フルフローフィルタ8によってのみ過された流体が通過する流路27を含む第1のU形チャネル21と、支持脚26とを含む。代替として、図3に示すように、コンジットの下端キャップは、円形下側区域80の形態をとってもよい。支持脚26ではなく、円形下側区域は、壁を貫通する内側流路82を含み、それを介して、フルフローフィルタ8によって濾過された流体がコンジット16へ流入する。円形下側区域80は、下側U形チャネル84も含み、それはコンジット16の主要な実施の形態における第1のU形チャネルと同様に作用する。ホーン区域19と第2のU形チャネル22は、好ましくは、第3区域Cとして形成され、それはコンジット上端キャップと称してもよく、第1区域Aとシール状態で係止されることができる。好ましくは、プラスチゾル(Plastisol)等のシール材が、3つの区域が各々係合する部位に塗布される。
【0036】
コンジット16は、適切な任意の形態をとってもよい。好ましくは、ベンチュリがコンジット16へ組み込まれるところでは、ベンチュリは、圧力低減区域51を通る流体流を実質的に直線の流体流にする形態のものである。ベンチュリのひとつの好ましい形態は、当該技術で知られる、ベンチュリゲージで用いられるタイプと同様なベンチュリである。このようなコンジットを組み込んだフィルタは、流れが複数の方向へ導かれるのではなく、直線方向に導かれるので、コンジットを通るより良好な質の流れを実証する。したがって、より多くの流体を急速に濾過するとともに、より多量の流体がバイパスフィルタを通過して引かれる、フィルタ装置の能力が向上する。
【0037】
好ましくは、本発明のコンジットは更に、コンジット16へ取り付けられるか、またはそれと一体構造で成形されてもよいシール部材を含む。本発明のこのような実施の形態の一実施例が図4に示され、シール部材23がコンジットの上流端18周辺に環状関係で位置決めされる。シール部材23は、コンジットの第1のU形チャネル21とバイパス支持チューブ52の上端とに係合する外部を有する。同様に、第2のシール部材24は、同じく取り付けられても成形されてもよく、コンジットの下流端17に位置決めされるとともに、第1のU形チャネル21に係合し、且つバイパス支持チューブ52の上端に係合できる外部を有する。第1のU形チャネル21は、第2のシール部材24と第1のU形チャネル外側リテーナ28との間に形成され、それはフィルタの内部へ突出するリップを備え、本明細書中に記載のバイパスフィルタ15にシール状態で係合するために用いられる。第2のU形チャネル22も同様に、シール部材23とリテーナ29との間に形成され、また、バイパスフィルタにシール状態で係合する。
【0038】
好ましくは、バイパス支持チューブ52はコンジット16を取り囲んでいて、流体が容易に貫流可能となるようその長さに沿って穿孔されたチューブを備える。バイパス支持チューブ52は、コンジット16とバイパスフィルタ15との間に離間関係を維持するのに適する任意の材料で形成されてもよい。好ましくは、バイパス支持チューブ52は、ステンレス鋼等の鋼で構成される。
【0039】
シール部材23と第2のシール部材24とバイパス支持チューブ52との間の接触は、コンジット16とバイパス支持チューブ52との間の離間関係を維持し、バイパス環状部53を形成する。バイパス支持チューブ52とコンジット16との間のこの離間関係は、圧力低減区域51を形成するコンジット16の直径を狭くすることによって拡大される。
【0040】
好ましくは、バイパスフィルタ15はバイパス支持チューブ52を取り囲む。バイパスフィルタ15は、セルロース、合成繊維、またはミクロガラス(micro-glass)等の媒体を含む適切な任意のバイパス媒体から形成されてもよい。好ましくは、バイパスフィルタ15はセルロース媒体から構成される。バイパスフィルタ15は、フルフローフィルタ8よりも高密度のものであり、流体に、支持脚26を通過する等、開放通路の代替物が提供される場合に、流体の通過に対し自然に抵抗する。バイパス支持チューブ52は、バイパスフィルタ15を支持し、差圧がフィルタを圧潰するのを防止する。
【0041】
バイパス支持チューブ52の下端は第1のU形チャネル21内に設定され、バイパスフィルタ15は、U形チャネルの外側リテーナ28とバイパス支持チューブ52の下端との間で第1のU形チャネル21内にシール状態で係止される。同様に、バイパス支持チューブ52の上端は第2のU形チャネル22内に載置され、バイパスフィルタ15は、第2のU形チャネルの外側リテーナ29とバイパス支持チューブ52の上端との間の第2のU形チャネル22内にシール状態で係止される。好ましくは、バイパスフィルタ15は、接着剤等のシール材、またはプラスチゾル等の硬化性複合シール材を塗布して、バイパスフィルタとU形チャネルとの間にシールを形成することによって、第1と第2のU形チャネル21、22内のこの位置に固定される。
【0042】
3点コンジットの実施の形態が本発明に組み込まれた、図4および図5に示すように、第1区域Aはシール関係(in a sealing relationship)で第2区域Bに着座される。次いで、バイパス支持チューブ52とバイパスフィルタ15の両下端が、第1のU形チャネル21内に着座される。好ましくは、第2のシール部材24は、下端キャップ部材25とシール状態で係合し、それは、第1のU形チャネル21へ取り付けられるか、またはこれと共に一体成形され、第1のU形チャネル21からフィルタの内部へ突出する。その後、第3コンジット区域Cが、好ましくは、第2のU形チャネル22に取り付けられるか,それとともに形成された上端キャップシール部材36に結合するシール部材23によって、第1コンジット区域Aにシール状態で係止される一方で、同時にバイパス支持チューブ52とバイパスフィルタ15との上端を係合する。この種の実施の形態(すなわち、区域A、BならびにC)におけるコンポーネントは、当該技術で知られる適切な任意の方法、例えばプラスチゾルシール材の適用によって、シール状態で係止される。
【0043】
フルフロー環状部14は、バイパスフィルタを取り囲んでいる。好ましくは、フルフロー環状部14は、フルフロー支持チューブ13とバイパスフィルタ15との間で離間関係により形成される。フルフロー支持チューブ13は、バイパスフィルタ15を完全に円く囲む穿孔チューブを成す。フルフロー支持チューブ13は、適切な任意な剛性材料で構成されてもよい。好ましくは、フルフロー支持チューブ13は鋼で構成される。より好ましくは、フルフロー支持チューブ13はスズ皮膜を施した鋼で構成される。
【0044】
フルフローフィルタ8は、フルフロー支持チューブ13を円く囲んでいる。フルフローフィルタ8は、一材料で構成され、本発明のフィルタへ入る流体全体の濾過がフルフローフィルタによって可能となるよう設計される。フルフローフィルタ8は、この目的のために、適切な任意のフィルタ媒体から形成されてもよい。フルフローフィルタ8に適切なフィルタ媒体の例に、セルロース、合成繊維、またはミクロガラスがある。好ましくは、フルフローフィルタ8は、ミクロガラス、合成繊維、または他の合成媒体から形成される。バイパスフィルタ15と同様に、フルフローフィルタ8は、バイパスフィルタ15とコンジット16とがフルフローフィルタ8によって取り囲まれるよう、管状であるのが好ましい。フルフロー支持チューブ13は、フルフローフィルタ8を支持し、差圧がフィルタを圧潰するのを防止する。
【0045】
図6に示すように、フルフローフィルタ12の下端は、下端プレート5の内端内に形成されるU形チャネル内にシール状態で係止される。下端プレート5は、U形キャップの形を成し、その中へフルフロー支持チューブ13とフルフローフィルタ8との下端が嵌合し、それによってハウジング1内に離間した同心関係に維持される。下端プレート5は、好ましくは、キャップの外部に窪み4を含み、その中へコイルばね2の端部が着座される。ハウジング1の閉鎖端の内側へ突出する隆起領域を形成するこの窪み4の対向側周辺には、コンジット支持脚26が係止され、固定した離間関係に維持されることによって、コンジット16内への流路27を形成する。図6に示すように、下端プレートの内部のU形チャネルは、窪み4の突出内部と窪み4へ直角に接続される下端プレートの外側リテーナ6との間に形成され、下端プレートの周囲を取り囲むとともにフィルタ装置の内部へ突出するリップを備える。
【0046】
流路27により、支持脚26と下端プレート5との間にシールは必要とされないが、フルフローフィルタ8は、下端プレート5とシール状態で係合し、流体がフルフローフィルタをバイパスするのを妨げなければならない。シールは、フルフローフィルタ8の下端と下端プレート5との間にシールを形成する、プラスチゾル等の硬化性化合物によって行なうのが好ましい。
【0047】
上端プレート30は、ハウジング1の開放端に位置決めされる。上端プレート30は、コンジットを出る流体が貫流する開放空間を取り囲む円形プレートの形を成す。好ましくは、上端プレート30は、単体の材料から形成されるか、または単一の一体コンポーネントとして成形される。上端プレート30は、適切な強度の任意の材料で形成されてもよい。このような適切な材料の実施例には、鋼、アルミニウム、またはプラスチックがある。
【0048】
図6に示すように、上端プレート30は、端部プレート31(すなわち、本体区域)と、端部プレート31の外周縁と直角に接続され、フィルタ内部へ突出する外側リテーナ32と、端部プレート31の内縁と直角に接続され、フィルタ内へ突出する内側リテーナ33とを含む。
【0049】
内側リテーナ33は、コンジットのホーン区域19の上端の内部に着座され、それによって、コンジットの短い直線区域20の外部と上端プレートの外側リテーナ32の内部との間で上端プレート30の内縁上にU形チャネルを形成する。フルフローフィルタの上端11は、このチャネル内に係止される。好ましくは、フルフローフィルタ11の上端は、フルフローフィルタ11の上端、ホーン区域19、および上端プレート30に塗布されるプラスチゾルシール材の適用によって、このU形チャネル内に固定される。フルフロー支持チューブが存在する実施の形態では、フルフロー支持チューブ13は、上端プレート30から下端プレート5まで延在してもよく、あるいはフルフローフィルタは、適切な支持がフルフローフィルタに提供される限り、上端30と下端プレート5との距離よりも短い機能可能な任意の長さでよい。上端プレート、コンジット、およびフルフローフィルタ8、ならびに上端プレート30のこの構成によって、本発明は、装置へ入る不純物を含む流体が、装置を出る濾過された流体と混合するのを効果的に防止する。
【0050】
ハウジング1は、フルフローフィルタ8を取り囲んでいる。ハウジング1は、本発明の組合せでは、流体を濾過するのに適切な任意の形で構成されてもよい。本明細書中の他の箇所で説明するように、ハウジング1は開放端と閉鎖端とを持つ円筒から形成されるのが好ましい。入口環状部3は、ハウジング1とフルフローフィルタ8の外部との間に形成される。ハウジング1は、装置の用途に応じた適切な任意の材料で製造することができる。適切な材料の実施例には、鋼、アルミニウム、またはプラスチックがある。ハウジングは鋼で製造するのが好ましい。
【0051】
本発明のフィルタ内に含まれるフィルタエレメントのアセンブリでは、様々なコンポーネントが、図1に示す向きとは反対向きに組み立てられる。具体的には、本装置は、上記のように上端キャップ30をベースとして用いて組み立てられる。次いで、コイルばね2等のばねがこのアセンブリの上部へ載置され、その後、ハウジング1の閉鎖端がアセンブリおよびばね2上へ載置される。ばね2は、鋼から形成されて、約2.46から約3.52kg/cm(約35から約50psi)のバネ力を有するのが好ましい。ばね2は、ハウジング1の閉鎖端の内側と下端プレート5の外側上の窪み4との間で圧縮される。
【0052】
本発明のフィルタは、第1の円形シール70、ベースプレート35、シーミング蓋60および第2の円形シール65を用いて完成される。図1と同様に図7に示すように、ベースプレート35は、上端プレート30とベースプレート35との間に配置される第1の円形シール70と共に使用される。第1の円形シール70は、ニトリル(nitrile)または別の適切なゴム化合物から形成されるのが好ましい。第1の円形シール70は、上側リップ73と、本体部75と、下側リップ77とを含む。下側リップ77は、本発明のフィルタがエンジン等の装置に取り付けられる装置からのポストと係合する。装置ポストは、フィルタがそれに取り付けられる場合、シール係合(in sealing engagement)で、下方に、下側リップ77の中央を通って延在する。
【0053】
上側リップ73と本体部75は、ベースプレート35と係合する。ベースプレート35は、装置ポスト(図示せず)上のねじと係合する従来の螺合通路38を含んでいる。ベースプレート35はまた、濾過される流体が通過する入口ポート39を含む傾斜した第1の壁セグメント40と、油入口ポスト(図示せず)と係合するのに適切な、上向きに内部にねじの付いたセグメント38とを備えている。入口ポート39は、螺合通路38の周囲に円形配列で角度を持って配置され、ベースプレートの傾斜した第1の壁セグメント40内部に設置されるのが好ましい。
【0054】
入口流体は入口環状路3に入り、第1の円形シール70が、この入口流体がフィルタをバイパスし、濾過されずにエンジンへ直接戻ることを防止している。ベースプレート35はまた、第1の傾斜する壁セグメントより小さい斜面において、入口ポート39より上に傾斜する第1の壁セグメント40から外へ延在する移行区域41を含む。ベースプレート35は更に、移行区域41の最も外側の部分に取り付けられ、ハウジング1の外側開口端部に隣接して位置決めされる上向の外側リップ37を備える。
【0055】
シーミング蓋60は次いで、図1および図7に示すように、ベースプレート35と、ハウジング1の開口端部に取り付けられる。シーミング蓋60は、ハウジング1の開口端部に向かって面する開口端部を持つU字形チャネルから構成される内部の円形溝61と、シーミング蓋の外部を囲み、ベースプレート35とハウジング1の周囲を超えて突出する下向き回転外側リム62とを有する円形リングを備えるのが好ましい。シーミング蓋60は、ベースプレートの外側リップ37の内部に円形溝61を形成するシーミング蓋の一部の底部側を配置し、図7に示すように、シーミング蓋の底部側を円形溝61においてベースプレートの移行区域41に溶接することによって適用されるのが好ましい。このベースプレート35とシーミング蓋60との溶接は、フィルタをシールする前に行うのが好ましい。
【0056】
第2の円形シール65は、円形溝61の内部に配置される。第2の円形シール65は、エンジン等の装置と係合して、シールをもたらし、装置からフィルタへ通過する出口流体の漏出を防ぐ。第2の円形シール65は、かかる周知のシール(例えばガスケット)のいずれの形態を採ってもよく、外面で平滑であるのが好ましい。第2の円形シール65は、適所での第2の円形シール65の保持を補助する円形溝61の内部で嵌合するアンダーカット部を含む平坦なシールの形を採るのが好ましい。
【0057】
上記のようにベースプレート35に溶接されるのが好ましいシーミング蓋60は、本発明のフィルタに適用されて、ばね2を圧縮する。図1に示すように、シーミング蓋60の外側リム62は、円形溝61より高くなっており、ベースプレート35およびハウジング1の周囲を超えて延在して、ハウジング1の開口端部の周囲が嵌合できるチャネルを形成する。ハウジング1は更に、ハウジング1の周囲を超えて延在する僅かにめくれた外側リップ(図示せず)を備えるのが好ましい。フィルタ装置のエレメントが上記のように組立てられる場合、シーミング蓋の外側リム62とハウジングの外側リップは次いで、裏返され(カシメられ(crimped))、それによってハウジング1内部のフィルタの中身をシールする。
【0058】
図8および図9に示すように装置ポスト(図示せず)に対してグロメット型シールを利用する第1の代替の実施の形態では、本発明のフィルタは、上記の方法で、コンジット、バイパスおよびフルフローフィルタ、および下端キャップ5を含む。修正は、上端プレート100、ベースプレート110、およびエンドプレート、ベースプレートおよびハウジング1をシールするためのシールで見られる。この第1の代替実施の形態では、上端プレート100は、4つの脚延長部102が上端プレート100の上面から階段状構成で延在することを除いて、従来の実施の形態のものと同様である。上端プレート100は、ナイロン等の可塑材から成形されるのが好ましいが、鋼等の他の適切な材料が使用されてもよい。
【0059】
上端プレート100の円形内側開口部への嵌合は、上側リップ104、本体部分106および内側シールリング107を含むグロメット型シール103である。内側シールリング107は、本発明のフィルタがエンジン等の装置に取り付けられる装置からのポストと係合する。ポストは、フィルタがエンジン等の適切な装置に取り付けられる場合、シール係合で、下方に、内側シールリング107の中央を通って延在する。内側シールリング107のターミナル端部は、上端プレート100の下側と係合して、組立と使用の間、内側シールリングの適所での保持を補助する小さな外側に向くリップ109を含む。
【0060】
4つの脚延長部102に載置されるのは、ベースプレート110である。第1の代替の実施の形態のベースプレートは、入口ポートを含んでおらず、その代わりに、螺合中央通路以外のいずれの種類の流路も持たない一体構造である。4つの脚延長部102上でのベースプレート110の載置によって作成されるベースプレート110と上端プレート間の間隙は、入口流体が装置から、そして、ハウジングと、ベースプレート110と上端プレート100間のフルフローフィルタ8との間の環状路内へ通過することを許可する。
【0061】
ベースプレート110は、装置ポスト(図示せず)上のねじと係合して、本発明のフィルタを摩擦係合する従来の螺合通路(図示せず)を含む。ベースプレート110はまた、ハウジング1の外側開口端部に隣接して位置決めされ、本発明の完成したフィルタキャニスタのシール中に適所でカシメられる外側リップ141を含む。この代替の実施の形態では、シーミング蓋は必要ではない。むしろ、コンポーネントがハウジング1に挿入され、ばね2が圧縮され、ハウジング1の開口端部のターミナル端部が、裏返され、ベースプレート110の上側リップより上のシール状態で(in sealing)カシメられる。
【0062】
本明細書中の他の場所に記載の円形シール150は次いで、フィルタのシール端部と係合し、適所にある場合、エンジン等の装置と係合して、シールをもたらし、装置からフィルタへ通過する出口流体の漏出を防ぐよう用いられる。円形シール150は、かかる周知のシールのいずれの形を採ってもよく、外面で平滑である。円形シール150は、下側リップ152と、下側リップ152を上側シール面158と下側シール面160を含む上側リップ分156に接続する本体部分154とを含むのが好ましい。下側リップ152は、折り返してカシメられたハウジングの端部で作成された、リップの真下でハウジング1と係合する。下側シール面160は同様に係合し、ハウジング1の開口部のめくれた部分に対してシールする一方で、上側シール面がエンジン等の装置と係合する。上側シール面160は、平滑であるか、またはリブを含んで、シールを向上させてもよい。
【0063】
第2の代替の実施の形態では、図10、図11、図12および図13に示すように、本発明のフィルタは、上端プレート200およびシール機構250に対するバリエーションを除いて、図8および図9に関する第1の代替の実施の形態に関して記載したものと同様の方法で構成される。第2の代替の実施の形態では、シール機構250は、例えば、図12に示すように、円形シール270と円形シールクリップ280の2つの別々のコンポーネントに分かれている。円形シール270は、何れの適切な種類の円形シールであることができる。円形シールは、図12で示すような、少なくともひとつの突起リップを含むのが望ましい。円形シールは、当該技術において周知のD−リング形状のシールであるのが好ましい。D−リング形状シールは、例えば、図11に示すように、シールクリップおよび/またはシール部材によって形成されるポケット292の内部に嵌合するシールのD字形区域に取り付けられる上部フランジ290等の少なくともひとつのフランジを含むのが、より好ましい。最適には、D−リング形状シールは、例えば、図13に示すように、シールの保持を補助するため、シールのD字形区域の上下両側に対向して位置決めされる上部フランジ290および下部フランジ294の2つフランジを含む。
【0064】
第2の代替の実施の形態では、上端プレートは、シール部材220を支持するか、またはその機能を果たす内側通路の底部の内側エッジから延在する内側リム210を含むのが好ましい。シール部材220は、例えば、内側リム210自体がシール部材220の機能を果たす場合に、(図10、図11および図12に示すように)水平部材から構成でき、または、シール部材220は、上端キャップを通じて形状移行する(transitting)出口を取り囲み、上端キャップの内部に位置決めされる(図19および図22に示すような)上向チャネルを成形するD−リングシール部材であるのがより好ましい。シール部材220は、円形シール270が載置されるシートを形成する。円形シール270は更に、図10、図11、図19および図22で示すように、上端プレートの上端部に取り付けられ、上端プレートの水平レベルより下に延在し、円形シール270の上端部と係合するシールクリップ280によって適所に維持される。
【0065】
シールクリップ280は、円形シール270を結合するための何れの適切な材料でも構成できる。シールクリップ280は、ナイロンで構成されるのが好ましい。シールクリップ280と上端プレート200間の接続は、シールクリップ280を適所に保持し、シールクリップ280が、D−リングシール部材220に関連して、円形シール270との係合を許容する何れの適切な接着によって達成できる。シールクリップ280の下側は、上端キャップ200に超音波で接着されるのが好ましい。
【0066】
円形シール270は、内側シール面272、下側シール面273および上側リム275を含むのが好ましい。本明細書中に記載されているように、円形シールは、上端プレート内側リム210および/またはシール部材220に載置されるか、または接着される。内側シール面272は、本発明のフィルタがエンジン等の装置に取り付けられる装置からのポストと係合する。ポストは、フィルタがエンジン等の適切な装置に取り付けられる場合、シール係合で、下方に、内側シール面272の中央を通って延在する。
【0067】
第2の代替の実施の形態のフィルタの組立てでは、円形シールは、シール部材220上に配置される。D−リング円形シールは、シール部材220とD−リングシールクリップ280との間に配置され、それによって、シール部材とD−リングシールクリップとが、D−リングシールと係合するのが好ましい。シールクリップ280は、上側面282および下側シール面284を含むのが好ましい。シールクリップはまた、内側リップ286および外側リップ288を含むのが好ましい。シールクリップの下側シール面284は、上端プレートの頂部面と係合し、内側リップ286は、円形シール270の上側リム275と重なり、係合する。シールクリップの上側面282は、第1の代替の実施の形態のものと一致するベースプレートと係合するのが好ましい。
【0068】
本発明の前記エレメントの他の代替構成は、D−リング型シールを組み込む実施の形態において可能である。D−リングシールクリップとD−リングシール部材間の配置は、組み込まれる場合、D−リングを適所に維持するための何れの適切な配置とすることができる。例えば、図13に示すような、2つの対向する位置に位置決めされたフランジを有するD−リングシールを組み込む特定の実施の形態と、D−リングシールを保持するための代替機構では、D−リングクリップ240は、D−リングシールを係合するよう位置決めされる。上端プレート230は、かかる実施の形態では、上端プレート230に取り付けられるか、または一体成形されるR字形D−リングシール部材232を含むのが好ましく、R字形D−リングシール部材は、上端プレートの内部リムで位置決めされ、上端プレートを通過する出口(不図示)を取り囲む。R字形D−リングシール部材は、めくれた上端部234と本体区域236を備える。R字形D−リングシール部材の上端部234は、例えば、図13に示すような対向する2つのフランジ付側面を有するD−リングシールの上部フランジ290を保持するのに適切なめくれたポケット292を形成する。本体区域236は、上端プレート230の内部リムで、フィルタ装置の内部に突出する直線部を形成して、上端プレート230の本体部へと内側へ垂直に(または略垂直に)形状移行する。
【0069】
D−リングクリップ240は、垂直本体区域242に接続する短い水平頂部区域241を含むのが好ましく、頂部区域と垂直に(または略垂直に)配向され、D−リングシール部材の本体区域236の長さを延長する。本体区域242は、水平底部区域243に接続され、更に上向の内側区域244に接続される。D−リングシール部材の本体区域236の下端部は、D−リングクリップの底部区域243の上端部に着座され、好ましくは取り付けられる。頂部区域241は、上端プレート230の下端部と係合し、好ましくは取り付けられ、上端プレートの本体の内部側面とD−リングシール部材の本体区域236の内部側面との接合点で形成されるコーナー内部で嵌合する。上向の内側区域244と底部区域243は、D−リングシール部材の本体区域236の下端部の内部側面と協働して、2側面フランジ付D−リングシールの下部フランジ294を保持することのできるポケット296を形成する。
【0070】
D−リングクリップ240は、D−リングシールを保持するための形状を維持することのできる何れの適切なアタッチメントによって、D−リングシール部材および/または上端プレートに取り付けられる。D−リングクリップ240は、超音波接着によってシールされるのが好ましい。より好ましくは、D−リングクリップ240は、D−リングクリップ241の頂部区域と上端プレート230の内部側面との間の超音波接着によって、そして、D−リングクリップ243の底部とD−リングシール部材の本体区域236の底部との間の第2の超音波接着によって、上端プレート230にシールされ、D−リングシール部材を一体成形させる。
【0071】
本明細書中に記載のベースプレートおよびシーミング蓋コンポーネントの異なる可能な構成に加えて、コンジットとフィルタ装置の出口との間の様々な形状移行(transitions)も、本発明の組合せ内に組み込むことができる。例えば、図14に示す本発明の第3の代替の実施の形態は、別々の入口335と出口330とをその内部に備えるハウジング300を有するフィルタ装置の組合せに、かかる代替の形状移行を組み込んでいる。別々の入口335と出口330のために、この第3の代替の実施の形態は、ベースプレートを組み込んでおらず、シーミング蓋を利用してもよいし、利用しなくてもよい。同様の別々の入口および出口コンポーネントを持つハウジングを組み込んでいるフィルタは、米国特許第5,342,511号および第5,078,877号に記載のもの等の従来技術において周知である。
【0072】
図14に示す本発明の第3の代替の実施の形態のフィルタは、装置の交換可能なコンポーネントの中に、ハウジング300内部のそれぞれの周りで同心配置される(本明細書中に記載されているような)フルフローおよびバイパスフィルタと、ベンチュリコンジットとを含む。本明細書中に記載の他の実施の形態と同様に、第3の代替の実施の形態のコンジットは、コンジットの中央近傍に設置される縮小直径区域を備える圧力低減区域を備える。圧力低減区域近傍に設置されるのは、ひとつ以上のバイパスコンジットであって、本明細書中の他の場所に記載されているような2つの簡単なオリフィスであるのが好ましい。
【0073】
第3の代替の実施の形態のコンジットの下流端のコンポーネントとして取り付けられるか、または一体成形されるのは、ホーン形移行区域311である。ホーン形移行区域311は、第3の代替の実施の形態のコンジットの下流端より大きい直径を有し、直径においてその下流端に向かうにつれて徐々に増大する。ホーン形移行区域311の外部は、ホーン形移行区域の下流端近傍でホーン形移行区域311の外側を取り囲む上端キャップシール部材309によって取り囲まれる。
【0074】
上端キャップシール部材309は、O−リング305とシール状態で係合し、好ましくは、上端キャップシール部材内のO−リング溝(図示せず)によって係合する。O−リング305は、第3の代替の実施の形態のハウジング300の内部に取り付けられ、第3の代替の実施の形態のハウジング300の内部に突出する好ましくは円形の構造を備え、フィルタ装置の出口330を取り囲むのが好ましい、コンジット支持体301に取り付けられるのが好ましい。したがって、上端キャップシール部材309とO−リング305間の接続は、ホーン形移行区域311の下流端が出口330と連通するような位置でホーン形移行区域311を固定する。
【0075】
本発明の他の代替の実施の形態では、また、フィルタ装置のコンジットと出口との間のベースプレートの形状移行およびホーン区域(またはホーン形移行区域)を除外することも望ましいであろう。ホーン区域を除外する上端キャップ設計のかかる代替の実施の形態の実施例を、図15に示す。本実施の形態では、出口410を取り囲む円形の端キャップを備える上端キャップ400が組み込まれる。上端キャップ400は、比較的均等な直径(すなわち、本明細書中の他の場所に記載のホーン区域またはホーン形移行区域と比べて)を有しており、好ましくは、上端キャップ出口の上側リム415内部の上端キャップシール部材を上端キャップシール部材の下降部450に溶接することによって、上端キャップシール部材420に取り付けられる。上端キャップシール部材420は、O−リング440と係合するO−リング溝430を有する。O−リング440は、ハウジング(図示せず)の内部に突出するコンジット支持体へのアタッチメント等のフィルタ装置内部の適切な任意の構造に取り付けることができる。
【0076】
コンジットの下流端から出口への形状移行にベースプレートまたはホーン区域を組み込んでいない本発明の実施の形態の別の実施例を図16に示す。本実施の形態では、圧力低減区域51とバイパスポート57を備えるベンチュリコンジット16を組み込む濾過装置を、本明細書中の他の場所で記載されているように、バイパスおよびフルフローフィルタとハウジングが同心で取り囲む。
【0077】
コンジット16の下流端において、コンジットは上端キャップ500と係合する。上端キャップ500は、ソリッド頂部バイパスフィルタ支持体の上下に延在する中空管状区域から構成されるコンジットシール部材501を備える。コンジットシール部材501は、(内部で嵌合する)コンジットの下流端の内部とシール状態で係合し、それによってそれと連通して、コンジットを出る流体が出口550へ通過し、付属エンジンベース等の接続装置に通過することを許容する。
【0078】
この実施の形態の上端キャップ500は更に、頂部バイパスフィルタ支持体502とT字形側面バイパスフィルタ支持体503とを備える。T字形側面バイパスフィルタ支持体503と頂部バイパスフィルタ支持体502の内部端部は、コンジット16の下流端の外部と結合して、U字形チャネルを形成し、ここにおいて、バイパスフィルタ15の上端部は、本明細書中で他の実施の形態を参照して記載されているように、シール状態で係合される。
【0079】
T字形側面バイパスフィルタ支持体503の外部端部は、端部キャップシール570および/またはフルフロー上端キャップ590と係合し、端部キャップシール570をT字形側面バイパスフィルタ支持体503と円形ベースプレート560または円形ベースプレート560と順に係合するフルフロー上端キャップ590との間で挟む。したがって、フルフロー上端キャップ590は、本明細書中の他の実施の形態に関して記載されているように、上端キャップと係合し、フルフローフィルタ8の上端部とフルフローフィルタ支持チューブ13の上端部を適所に維持する。端部キャップシール570は、入口575を介して濾過装置を進入する不純物と混合される流体が、出口550を出る濾過された流体と混合しないことを確実にする。
【0080】
ベースプレート560は、円形装置シール580と係合して、円形装置シールを付属装置(例えば、示すようなエンジン)と本発明の濾過装置との間に挟み、付属装置に関して濾過装置を固定する。これにより、コンジットの下流端は、出口550と連通し、示すようなエンジンのベース等の付属装置に直接連通することができる。かかる直接的な形状移行をホーン区域なしで組み込む図16に示す本発明の実施の形態は、本発明の濾過装置のコンジットからの流体の良好な流動方向を提供することができる。
【0081】
本発明は代替として、代替ベースプレートを組み込む濾過装置を提供し、そこで、ベースプレートは、上端キャップに直接載置され、および/または、シール状態で係合される。本発明のかかる実施の形態では、入口ポートが、本明細書中の他の場所で記載されているように、最頂部(即ち、ベースプレートリップ)の周囲にアレイ状で配置されることに対して、ベースプレートの螺合通路の内部に位置決めされることが好ましい。かかる実施の形態では、ベースプレートまたはエンドプレートおよび上端キャップ間の脚または他のスペーシング配置は、フィルタへの流入を可能とすることを必要としない。したがって、かかる実施の形態でのフルフローおよび/またはバイパスフィルタは、増加した長さを有し、それによってフィルタ装置の全体的なパフォーマンスを増加してもよい。更に、かかる実施の形態では、ベースプレートと上端キャップとの間のシールに対するニーズは、低減または排除することができる。
【0082】
かかる装置の第1の代替ベースプレート実施の形態では、図17、図18および図19に示すように、本発明は、入口ポート620が位置決めされる円形螺合通路610を有するベースプレート600を備える。ベースプレートは、移行部分640と、外側リップ630と、入口ポート620が通るねじ部610とを備えるのが好ましい。入口ポート620は、ねじ部610を通る何れの適切なオリフィスも備えることができる。入口ポート620は、溝付き孔の周囲でチャンファを有する(または、面取りされる)溝付き孔を備えるのが好ましい。
【0083】
ベースプレート600のターミナル端部635は、上端キャップ30の頂部に当接する。入口流体は、入口ポート620を介し、ハウジングとフルフローフィルタとの間の入口環状路内を通過する。
【0084】
かかる装置の第2の代替ベースプレート実施の形態を、図20、図21および図22に示す。本実施の形態は、図17、図18および図19のものと同様である。本実施の形態では、円形螺合通路710、外側リップ750、移行部分740および4つの段付き領域730を有するベースプレート700は、本発明内部の装置に組み込まれる。階段状領域730は、螺合通路(即ち、かかる実施の形態での出口)の中央周囲のお互いから略等距離に位置決めされ、螺合通路710の肉厚の一部を除去することによって形成される。階段状領域730は、ベースプレートの螺合通路部710の初期形成の後、材料を除去することによって一体成形するか、または作成することができる。階段状領域は、階段状領域730と螺合通路710との間に間隙を備える入口チャンバ760を形成する。入口ポート720は、各階段状領域730の内部に配置される。入口ポート720は、何れの適切なオリフィスも備えることができ、好ましくは、溝付き孔の周囲にチャンファを有する(または面取りされる)溝付き孔を備えている。作動中に、入口流体は、ポストのターミナル端部の周囲を通り、入口ポートを直接通過するか、階段状領域とポストとの間の間隙を通過するいずれかを行い、次いで入口ポート内に進み、通過してもよい。入口流体は次いで、ハウジングとフルフローフィルタとの間の環状路に進む。
【0085】
上記段落に記載されている代替ベースプレート実施の形態を組み込む本発明のそれらの実施の形態では、図23および図24に示すように、ベースプレートおよびフィルタ装置の他のエレメントの位置を維持するために改良された容量を有する代替の上端プレートを利用することが好ましい。かかる実施の形態では、上端プレート800は、フィルタ装置の組立中、適切なレベルに持ち上げられて、ベースプレートの位置決めを補助する上端プレート800外部の区域から構成される内側位置決めタブ810と外側位置決めタブ820とを含む。ベースプレートの底部は、内側位置決めタブ810と外側位置決めタブ820との間の間隙の内部で嵌合し、内側位置決めタブ810と外側位置決めタブ820は、濾過装置の組立済フィルタコンポーネントが、ベースプレート上の安定位置に維持されるように、ベースプレートの内側および外側周辺と係合する一方で、本明細書中の他の場所で記載されているように、ばねが適用され、フィルタ装置がシールされる。内側位置決めタブと外側位置決めタブは、組立中にベースプレートを適所に維持するために適切な何れの配置とすることができる。位置決めタブは、図23に示すような別々の領域に配置されるのが好ましい。別の好ましい代替実施の形態では、位置決めタブは、図24に示すように、連続リングを上端キャップの上面に形成する。
【0086】
本発明のフィルタの作動中に、流体は、装置出口から進み、ベースプレートと上端プレートとの間の(ベースプレートの螺合通路の内部またはその内部の他の場所のいずれかに位置決めすることのできる)ベースプレート通路を通過するか、または別々の入口内を直接通過するかのいずれかを経て、内側入口を通過した後にフィルタに流入する。流体は次いで、ハウジング1の壁、下端プレート5、フルフローフィルタの上流側面9を含む入口環状路3内を通過する。入口流体は次いで、フルフローフィルタ8を通って流れ、フルフローフィルタの下流側面10とフルフロー支持体チューブを通って出て行く。
【0087】
フルフローフィルタ8および支持体チューブを通過した後、流体は、フルフロー環状路14に入る。フルフロー環状路14内部の流体は次いで、バイパスフィルタ15を通って、バイパス環状路53に進み、次いでベンチュリバイパスポート57を通って、コンジット16内に進むか、または、流体はフルフロー環状路から流路27を通って、コンジット16内に進むであろう。したがって、フルフロー濾過済流体は、コンジットを直接通過し、フィルタから出るか、または、バイパスフィルタ15によって更に濾過され、次いでフィルタから流出する。バイパスポート57と比較して流路27の相対的な寸法を与えると、流体に対する最小抵抗の経路は通常、流路27を通過することになり、流体の多くは普通、流路を通って流れることになる。
【0088】
ポンプを必要とせずに、バイパスフィルタ15全面の流れを起こすには、圧力差を、かかる流れを起こすバイパスフィルタ全面に生じさせる。本発明の実施の形態におけるコンジット16は、ベンチュリまたは他の適切な圧力低減構成の(少なくとも一部の)形式を採ることによって部分的にこれを達成する。したがって、コンジット16は、(好ましくはベンチュリ開口55を備える)圧力低減区域51を有し、それによって、コンジット16を通る流体の流速が増大され、したがって、圧力はコンジット16の内部で低下させられる。この低い圧力は、圧力低減区域51内、好ましくは、コンジット16の最も狭い部分である開口55で位置決めされるバイパスポート57を介して連通するバイパスフィルタ15全面の圧力差を結果として生じさせる。
【0089】
コンジット16内の圧力低下は、ベルヌーイの定理に従う。ベルヌーイの定理に鑑みて、流体流入速度をv、圧力をp、流体密度をw、重力加速度をgとすると、圧力低減区域51を有するコンジット16の使用効果を公式によって表すことができる:
p/w+v/(2g)=一定
したがって、コンジット16の断面積を任意に減少させることによって、コンジット16内の流体流入速度vは、断面積の減少とともにその領域内で増加し、したがって、コンジット内の圧力は減少する。この効果は、バイパス環状路53の内部より低いコンジット16内の圧力の生成を通じて、バイパスフィルタ15を横切る流入を促進し、それによって、バイパスフィルタ15およびバイパスポート57を通るコンジット16への流入を促進する。圧力差がバイパスフィルタ15を通る流体を押流すので、流体の一部は、フルフローフィルタ8およびバイパスフィルタ15を通過する。
【0090】
本発明は、バイパスフィルタ15を横切って引かれる流体の量を、少なくともかなりの部分で、バイパスポート57のサイズを変え、および/または、バイパスポートの数を増加することによって予め決定できる装置および方法を提供する。流量は、何れのオリフィスの断面積にも比例しているので、バイパスポート57の断面積を変化させることによって、コンジット16に進入する流体の速度と、したがって、バイパス環状路53からコンジット16内部への結果として生じる圧力変化を、予め決定できる。
【0091】
同様に、圧力低減区域51の直径および/またはコンジットの上流17および下流18端の直径が狭くなる量も、バイパスフィルタ15を横切る流体の引き抜きを増減するよう変化させることができる。したがって、圧力低減区域51でのコンジットと、上流17および下流18端の直径サイズの変更を、単独、あるいはバイパスポート57のサイズの変更と組み合わせることにより、本発明は、所定の流量を、フルフロー8およびバイパスフィルタ15の両方で濾過することができる方法および装置を提供する。
【0092】
フルフローフィルタ8のみを通って流入する流体と、バイパスフィルタ15とフルフローのフィルタ8の両方を通過する流体の両方は次いで、コンジット16で混合される。この混合流体は次いで、コンジットの下流端18に流入し、最終的にフィルタから流出し、エンジンに戻る。
【0093】
上記の方法では、バイパスフィルタ15は、所定量の流体から小さいサイズの不純物を効率的に除去する一方で、大きいサイズの不純物をフルフローフィルタ8によって捕捉する。しかし、本発明は、上記の特長に限定されず、むしろ、様々な修正と変更が、当該技術に精通する者によって、本発明の範囲内で理解され得る。例えば、フルフローおよびバイパスフィルタは、上記のような種々の方法と種々の材料で形成されてもよい。
【0094】
更に、以下の実施例は、本発明を例示したものであるが、その範囲を限定するものと解釈すべきではないことは言うまでもない。
【0095】
実施例
本実施例は、フルフローおよびバイパス濾過によって所定量の流体を濾過するための特許請求の範囲に記載されている本発明の装置および方法の有効性を示す。
【0096】
本明細書中で記載されているような本発明の第1の実施の形態の特長を組み込むフィルタ装置は、(1)フルフローフィルタのみ、または、(2)フルフローフィルタ、バイパスフィルタ、および、対向して位置決めされる直径約4.5mm(約0.176in)の2つのバイパスポートとコンジットの上流および下流端の様々な内径(上流または下流端いずれかの略中央での測定による)を有するコンジット、のいずれかを有するよう選択された。
【0097】
これらのフィルタは、流体試験に別々にかけられ、フィルタの除去効率は、米国自動車技術協会仕様書の題名「フルフロー潤滑油フィルタ−濾過性能を評価するためのマルチパス方法(Full Flow Lubricating Oil Filters - Multipass Method For Evaluating Filtration Performance)」SAE J1858(1988年6月)を用いて決定した。上記のフィルタに、粒径がそれぞれ3、5、7、10、15、20ミクロンの汚染物質を有する参照プロトコルの試験流体が流された。フルフローフィルタ単独の汚染物質除去効率(除去効率)はその後、(異なるコンジットおよび圧力低減区域の直径を持つ)コンジットとともに用いる場合のフルフローおよびバイパスフィルタの組み合わせと同様に、参照プロトコルに従って測定された。これらの実験結果を表1に示す。
【0098】
【表1】

【0099】
表1に示すこれらの実験結果は、バイパスフィルタとフルフローフィルタの、圧力低減区域を有するコンジットとの組み合わせが、フルフロー濾過だけに依存するシステムを凌駕して濾過の改善につながったことを示す。更に、これらの実験結果は、コンジットの内径(例えば、上流端と下流端)およびコンジットの圧力低減区域の変更によって、フルフローフィルタとバイパスフィルタの組み合わせによる汚染物質除去効率の改善が達成されることを示す。実験結果は、更に、本発明のコンジットの上流端と下流端および圧力低減区域の直径をそれぞれ変化させることによって、所定量の流体を、フルフローとバイパスの両濾過によって濾過することができ、所定の濾過効率が得られることを示す。
【0100】
バイパスフィルタを通過する流れの所定百分率は、フルフローフィルタのみで達成される濾過と比較して、バイパスフィルタの記述された効率に関連する粒子の測定減少値を用いて計算されてもよい。そのフィルタの効率に結びつくバイパスフィルタによる濾過に単独に起因する不純物の減少により、バイパスフィルタを通過する全ての流れの百分率の計算を可能としている。
【0101】
特許、特許出願および刊行物を含む、本明細書中の全ての引用文献は、引用したその全てが本明細書中に組み込まれる。本発明を説明する文脈での指示物(referents)(例えば、"ベースプレート"または"バイパスコンジット")の使用(特に、前述の特許請求の範囲の文脈での使用)は、本明細書中で示されない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数および複数の両方を含意すると解釈するものとする。
【0102】
本発明は好ましい実施の形態に重点をおいて記載されているが、好ましい実施の形態の変形を用いることができること、そして明細書中に特に明示がなくても、本発明を実施できることが意図されていることは、当該技術に普通に精通する者にとって自明である。したがって、本発明は、前述の特許請求の範囲によって定義される本発明の精神と範囲を包含する全ての修正を含むものとする。
【符号の説明】
【0103】
1 ハウジング
5 下端プレート
8 フルフローフィルタ
12 フルフローフィルタ
13 フルフロー支持チュウブ
14 フルフロー環状路
15 バイパスフィルタ
16 コンジット
17 上流端
18 下流端
19 ホーン区域
20 直線区域
21 第1のU型チャネル
22 第2のU型チャネル
23 シール部材
25 下端キャップシール部材
26 支持脚
27 流路
30 上端プレート
31 端部プレート
32 外側リテーナ
33 内側リテーナ
35 ベースプレート
36 上端キャップシール部材
38 螺合通路
39 入口ポート
51 圧力低減区域
52 バイパス支持チューブ
53 バイパス環状路
55 スロート
57 バイパスポート
60 シーミング蓋
61 円形溝
62 外側リム
65 第2の円形シール
70 第1の円形シール
73 上側リップ
75 本体部
77 下側リップ
82 内側路
84 下側U型チャネル
103 グロメット型シール
107 内側シールリング
280 円形シールクリップ
286 内側リップ
288 外側リップ
305 O−リング
620 入口ポート
A 第1区域
B 第2区域
C 第3区域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
不純物の除去に用いられるフィルタ装置であって:
閉止端と開放端とを有するハウジングと;
前記ハウジングに収容されるフルフローフィルタと;
前記ハウジングに収容されるバイパスフィルタと;
前記ハウジング内に収容され、上流端と下流端と圧力低減区域とを含むコンジットとを備え;
前記ハウジングと前記フルフローフィルタとは、前記フィルタ装置によって濾過されるべき流体全体が前記フルフローフィルタを通過するように配置され;
前記バイパスフィルタは、前記フルフローフィルタの下流に位置決めされ、そして前記圧力低減区域が前記フィルタ装置内に配置され、よって前記フィルタ装置が流体を含むとき前記バイパスフィルタ全面に圧力差を発生させ、よって前記フィルタ装置によって濾過されるべき、前記流体の所定の部分が前記バイパスフィルタを通過する;
フィルタ装置。
【請求項2】
前記圧力低減区域が、薄板オリフィス、または長半径ノズル、またはドールノズル、またはベンチュリを含む;
請求項1に記載のフィルタ装置。
【請求項3】
前記圧力低減区域が、ベンチュリを有する;
請求項2に記載のフィルタ装置。
【請求項4】
前記ベンチュリが、内径約24.1mmのスロートを有する;
請求項3に記載のフィルタ装置。
【請求項5】
少なくとも一つの通路が、前記コンジットの前記圧力低減区域の壁を通過する;
請求項3に記載のフィルタ装置。
【請求項6】
前記少なくとも一つの通路が、2つの通路であり;
前記2つの通路がそれぞれ約4.3から約4.6mmの間の直径を有する;
請求項5に記載のフィルタ装置。
【請求項7】
前記コンジットの前記上流端と前記下流端の内径が、約17.8から約30.5mmの間である;
請求項6に記載のフィルタ装置。
【請求項8】
前記コンジットの前記上流端と前記下流端の内径が、約28.6mmである;
請求項7に記載のフィルタ装置。
【請求項9】
流体に含まれる不純物の、濾過による除去に用いられるフィルタ装置であって:
ハウジングと;
フルフローフィルタと;
フルフローフィルタ支持体と;
フルフロー環状路と;
バイパスフィルタと;
バイパスフィルタ支持体と;
バイパス環状路と;
ベンチュリ形態の圧力低減区域を含むコンジットであって、前記ベンチュリのところで前記コンジットの壁を貫通する少なくとも一つの通路を含む前記コンジットとを同心関係で備え;
a.前記フィルタ装置により濾過されるべき流体が、前記ハウジングに流入し、前記フルフローフィルタを通過して、前記フルフロー環状路に流入し;そして、
b.前記流体の所定の部分が前記バイパスフィルタを通過して引かれ、前記流体の残りの流体が前記コンジットの前記上流端に流入し;そして、
c.前記バイパスフィルタを通過して引かれた前記流体が前記バイパス環状路に流入してから、前記少なくとも一つの通路を通り;そして、
d.前記フルフロー環状路から前記コンジットへ直に入って通過する前記流体は、前記コンジットの前記ベンチュリを通過して流れ、前記バイパスフィルタ全面に差圧を生じさせ、よって、所定の量の流体が前記バイパスフィルタを通過するよう配置される;
フィルタ装置。
【請求項10】
上端キャップを更に備え;
前記上端キャップは前記バイパスフィルタの上端に係合する;
請求項9に記載のフィルタ装置。
【請求項11】
前記上端キャップが、O−リングシールにシール状態で係合するO−リング溝付きの、上端キャップシール部材を有する;
請求項10に記載のフィルタ装置。
【請求項12】
前記フィルタ装置が上端プレートを更に備え;
前記上端プレートが前記フルフローフィルタの上端に係合する、
請求項9に記載のフィルタ装置。
【請求項13】
前記上端プレートが、D−リングシールとシール状態で係合可能なD−リングシール部材を有する;
請求項12に記載のフィルタ装置。
【請求項14】
グロメットシールと;
ベースプレートとを更に備え;
前記上端プレートが、内側リップと少なくとも二つの脚延長部とを更に有し;
前記内側リップが前記グロメットシールに係合し;
前記少なくとも二つの脚延長部は、前記ベースプレートを支持し、よって、前記少なくとも二つの脚延長部と前記ベースプレートとの間に複数の流路を形成する;
請求項12に記載のフィルタ装置。
【請求項15】
前記フィルタ装置がシールクリップを更に備え;
前記シールクリップが、前記グロメットシールに係合する;
請求項14に記載のフィルタ装置。
【請求項16】
フィルタ装置での使用に適するベースプレートであって:
螺合通路と;
少なくとも一つの入口ポートとを備え;
前記少なくとも一つの入口ポートが、前記螺合通路の壁を貫通する;
ベースプレート。
【請求項17】
少なくとも一つのスロット領域を更に備え;
前記少なくとも一つの入口ポートが前記少なくとも一つのスロット領域内に位置決めされ;
前記少なくとも一つのスロット領域が前記螺合通路内に位置決めされる;
請求項16に記載のベースプレート。
【請求項18】
不純物の、濾過による除去に用いられるフィルタ装置であって:
ハウジングと;
前記ハウジングに収容されるフルフローフィルタと;
ベースプレートとを備え;
前記ハウジングと前記フルフローフィルタは、前記フィルタ装置によって濾過されるべき流体全体が前記フルフローフィルタを通過するように配置され;
前記ベースプレートは、螺合通路と少なくとも一つの入口ポートとを有し;
前記少なくとも一つの入口ポートは、前記螺合通路の壁を貫通し;
前記ベースプレートは、前記ハウジングと前記フルフローフィルタに関して位置決めされ、よって入口の流れが前記少なくとも一つの入口ポートを通過して流れ、そして前記フルフローフィルタを通過して流れる;
フィルタ装置。
【請求項19】
フィルタに用いられるコンジットであって:
a.下端キャップを有する第1上流コンジット区域と;
b.圧力低減区域を有する第2コンジット区域と;
c.上端キャップを有する第3下流コンジット区域とを備え;
前記第1上流コンジット区域は、前記第2コンジット区域にシール状態で係止され、そして、前記第2コンジット区域は、前記第3下流コンジット区域にシール状態で係合され、よって前記第1上流コンジット区域へ入る流体が、前記第2コンジット区域と前記第3下流コンジット区域を通過する;
コンジット。
【請求項20】
前記圧力低減区域が、ベンチュリの形態であり;
前記圧力低減区域が、前記ベンチュリの壁を貫通する少なくとも一つの通路を更に含む;
請求項19に記載のコンジット。
【請求項21】
前記少なくとも一つの通路は、約4.3から約4.6mmの間の直径をそれぞれが有する2つの通路であり;
前記ベンチュリは、内径が約24.1mmのスロート有し;
そして、前記第1コンジット区域は、約28.6mmの内径を有する;
請求項20に記載のコンジット。
【請求項22】
ホーン区域を有する第4の区域を更に含み;
前記ホーン区域が、前記第3下流コンジット区域の下流にある;
請求項19に記載のコンジット。
【請求項23】
前記第1上流コンジット区域の上流端に接続される少なくとも二つの支持脚を更に備え;
前記少なくとも二つの支持脚が、複数の流路を形成する;
請求項19に記載のコンジット。
【請求項24】
前記下端キャップが、第1のU形チャネルを有し;
前記上端キャップが、第2のU形チャネルを有し;
バイパスフィルタが、前記第1のU形チャネルと前記第2のU形チャネル間で係止されることが可能な;
請求項19に記載のコンジット。
【請求項25】
請求項24のコンジットを備え;
前記第1のU形チャネルと前記第2のU形チャネル間にシール状態で係止されるバイパスフィルタを更に備えた;
フィルタ装置。
【請求項26】
流体に含まれる不純物を濾過により除去する濾過方法であって:
(a)フルフローフィルタとバイパスフィルタとを備える濾過を行う装置へ流体を導入することと;
(b)前記フルフローフィルタにより前記流体の100%を濾過することと;
(c)前記バイパスフィルタ全面に差圧を発生させることとを含み;
よって、前記フルフローフィルタにより濾過された、前記流体の所定の部分が前記バイパスフィルタを通過して引かれ、よって前記流体の前記所定の部分を2度にわたり濾過する;
濾過方法。
【請求項27】
前記差圧は、前記流体の所定の部分が前記フルフローフィルタを通過して、引き続き、圧力低減区域を含むコンジットを通過する結果として得られる;
請求項26に記載の濾過方法。
【請求項28】
前記圧力低減区域が、薄板オリフィス、または長半径ノズル、またはドールノズル、またはベンチュリを有する;
請求項27に記載の濾過方法。
【請求項29】
前記圧力低減区域が、ベンチュリを有する;
請求項28に記載の濾過方法。
【請求項30】
濾過する装置のハウジングをシールするためのアセンブリであって:
中央通路を有する上端プレートと;
内側リップと本体部とを有する第1シールと;
前記第1シールの前記本体部上に着座されるベースプレートと;
外側リップと内側溝とを有し、前記ベースプレートとシール状態で係合するシーミング蓋と;
前記内側溝内にシール状態で係合する第2シールとを備え;
前記内側リップが、前記中央通路とシール状態で係合する;
アセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2012−110895(P2012−110895A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−46090(P2012−46090)
【出願日】平成24年3月2日(2012.3.2)
【分割の表示】特願2001−10884(P2001−10884)の分割
【原出願日】平成13年1月18日(2001.1.18)
【出願人】(593020201)ボールドウィン・フィルターズ・インコーポレーテッド (26)
【氏名又は名称原語表記】Baldwin Filters Inc
【住所又は居所原語表記】4400 East Highway 30, P.O. Box 6010, Kearney, Nebraska 68848−6010, United States of America
【Fターム(参考)】