説明

ベースライン変動の補正を有するガスセンサー

例えば喘息、糖尿病、血中コレステロール、および肺ガンを含む様々な疾患および状態のための個人向けの携帯モニタリングデバイスを含む医学的診断用に、信頼性があり迅速でしかも廉価な呼気検出システム。ガスを検出するためのセンサーデバイス(100)は、標的ガスの存在下で変化する電気抵抗を有するセンサー素子(109);標的ガスの存在によりセンサー素子に電気的に連結し、そして測定値をデジタル信号に変換する読み出し回路;およびセンサー素子のベースライン抵抗の変動を補正するためのデジタルユニット(205)から読み出し回路へのフィードバックループ(203)を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2009年12月2日に出願された特許文献1の利益を主張し、その全内容は引用により本明細書に編入する。
【0002】
連邦政府による資金提供を受けた研究開発の記載
本発明はアメリカ国立科学財団により認可された認可番号DMR0304169の下に、政府支援でなされた。政府は本発明に特定の権利を有する。
【背景技術】
【0003】
近年報告されている医学的研究は、ヒトの呼気中の特定のガス成分を特異的な種類の疾患と関連づけ、そして食事、歯科病理学、喫煙等の重要性を、吐き出された呼気中のマーカー濃度の生理学的レベルを測定することに向けた。肺における炎症および酸化的ストレスは、以下のガス濃度の変化を測定することによりモニタリングすることができる:NO(これはバイオ−マーカーとして広く研究されてきた)、および関連生成物NO2−(亜硝酸塩);NO3−(亜硝酸塩);吐き出されたCO(心血管疾患、糖尿病、腎炎、ビリルビン生産のマーカーでもある);吐き出された低分子量の炭化水素、例えばエタン、n−ペンタン、エチレン、イソプレン(食事により影響され、血中コレステロールレベルのマーカーである炭化水素);アセトン、ホルムアルデヒド;エタノール;硫化水素、硫化カルボニルおよびアンモニア/アミン。例えば吐き出されたアンモニアの測定は、抗生物質の使用を判断するために、肺疾患におけるウイルス感染とバクテリア感染とを識別することができる。
【0004】
様々なセンサーがこれらの代謝産物を測定するために開発された。例えば例が特許文献2に記載され、その全内容は引用により本明細書に編入する。例えば医学的状態の迅速かつ早期診断のために、最初の検出デバイスを提供できる診断用ツールとして呼気分析器における改善の必要性が絶えず存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許仮出願第61/265,979号明細書
【特許文献2】米国特許第7,017,389号明細書
【発明の概要】
【0006】
要約
本発明は医学的診断に信頼性があり、迅速でしかも廉価な呼気検出システムを対象とし、これには幾つかの態様において、例えば喘息、糖尿病、血中コレステロール、および肺ガンを含む様々な疾患および状態のための個人向けのモニタリングデバイスを含む。センサー技術の進歩と組み合わされた集積型マイクロシステムの設計およびシステムオンチップの解決法により、ガス濃度を感知するためのセンサーデバイスの有意な小型化、および携帯デバイスへの統合が可能になる。
【0007】
一つの態様では、ガスを検出するセンサーは標的ガスの存在下で変化する電気抵抗を有するセンサー素子(sensing element);標的ガスの存在によるセンサー素子の抵抗の変化を測定し、そしてこの測定値をデジタル信号に変換する、センサー素子に電気的に連結している読み出し回路;およびセンサー素子のベースライン抵抗の変動を補正するために、デジタルユニットから読み出し回路へのフィードバックループを含んで
なる。
【0008】
特定の態様では、ガスセンサーが、バッテリーのような適切な電源を有する携帯端末に組み込まれ、そしてLED表示器のようなディスプレイデバイスが端末に含まれる。1もしくは複数の加熱素子および温度センサーが提供されて、ガスセンサー内で正確な温度制御を可能とすることができる。このセンサーデバイスはセンサー素子のアレイを、マルチチャンネル集積型読み出し回路と共に含んでなることができる。
【0009】
一つの態様に従い、読み出し回路はセンサー素子の抵抗の変化の測定値をデジタル信号に変換するA/Dコンバーターを含んでなる。このA/Dコンバーターは、例えば変換スケールを制御するためにデジタル設定可能なオーバーサンプリングレシオを用いた一次のシングルビットデルタ−シグマ変調器デバイスを含んでなることができる。特定の態様では、抵抗記録システムは、16ビットの分解能および最高1kHzの帯域幅を有する。
【0010】
幾つかの態様では、ガスセンサーはセンサー素子を通して一定電流を維持するように形成され、そして抵抗の変化による電圧の変化を測定する。あるいはセンサーは一定電圧でバイアスを掛けられたセンサー素子を維持し、そして抵抗の変化による電流の変化を測定する。
【0011】
幾つかの態様では、フィードバックループはセンサー素子のベースライン抵抗における変動を補正するために独立成分分析(ICA)に基づく信号処理装置を利用することができる。電流D/Aコンバーターは、デジタルユニットからのデジタル信号を、センサー素子に提供されるバイアス電流に変換する。この電流D/Aコンバーターは例えば、少なくとも1つのバイナリー加重ビット(binary weighted bit)および少なくとも1つの単項加重ビット(unary weighted bit)を有するマルチビット(例えば10ビット)分割D/Aコンバーターを含んでなることができる。複雑性と単調性との間に適切な妥協を提供するために、最下位のビット(1もしくは複数)はバイナリー加重化されることができ、そして最上位のビット(1もしくは複数)は単項加重化されることができる。
【0012】
本発明はさらに上記ガスセンサーを使用したガス検出法に関し、これは医学的診断のために呼気を検出する方法を含む。さらなる詳細は、Wang et al.による、「非侵襲的な糖尿病検出のためのアセトンナノセンサー」、アメリカ物理学会、第13回国際シンポジウム紀要、2009年5月23日、113巻(1号)、206〜208頁に見いだすことができ、この全内容は引用により本明細書に編入する。
【0013】
幾つかの態様では、本発明は迅速かつ早期診断のための個人向けの呼気分析器である。この診断用ツールの呼気分析器は、対処が集中するより複雑な診断ツールに向けることができる最初の検出デバイスを提供する。また個人向けの呼気分析器は、緊急な診断の場合にも大変重要になることができ、この場合は化学的または生物学的脅威により、検出時期および先に犠牲者となる可能性がそのような脅威に対応して最優先となる。また本発明の呼気分析器ツールは、恵まれない集団などの健康管理に、低資源環境で特に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本発明の他の特徴および利点は、添付する図面と関連して上記の本発明の詳細な説明から明白である。
【図1】一つの態様による携帯診断用の呼気分析器の図解による説明である。
【図2】診断用呼気分析器の電子機器の組み立てを図解により説明するブロックダイアグラムである。
【図3】本発明のガス検出法を具体的に説明する流れ図である。
【0015】
詳細な説明
本出願は、2009年12月2日に出願された特許文献1の利益を主張し、その全内容は引用により本明細書に編入する。
【0016】
本発明は、好適な態様において、携帯ガス測定ユニットからガス濃度の測定に関する低計算量低出力の解決法を含む。このセンサーは抵抗として電気的に挙動し、したがって特化したマルチチャンネル計装が読み出しを得るために必要である。VLSI技術は、高感度、小型サイズ、低ノイズ、低電力およびモジュール性を備えた高度に集積された読み出し回路の実行に幾つかの利点を提供する。抵抗は最初に電圧測定値に変換され、そして電圧信号がデジタル化される。入力電圧は、変換スケールを制御するために、デジタル設定可能なオーバーサンプリングレシオを用いた一次のシングルビットデルタ−シグマ変調器アーキテクチャーを採用するA/Dコンバーターデザインを使用してデジタル化される。
【0017】
一つの態様に従い、携帯の診断用呼気分析器デバイス100を、図1の図面で具体的に説明する。デバイス100は分析するガス105を受け入れるために、開口103を有するハウジング101を含む。診断的応用では、患者が呼気105を開口103に吐きだす。呼気105はチャンバー107に入り、ここでガス105が1もしくは複数のセンサー素子(sensor element)109と相互作用する。センサー素子109は、相互作用するガス105の化学成分に基づき変化する特性を有する。一つの態様では、センサー素子109の電気抵抗はガス105の特定の成分の存在または不存在に応答して変化する。適切なセンサー素子109の例は、例えば特許文献2に記載され、これは引用により本明細書に編入する。集積回路デバイス111はセンサー素子109に電気的に連結されている。集積回路デバイス111は、センサー素子109の抵抗の変化を読み出し、そしてこの変化を適切な電気信号、例えばデジタル信号に変換するように構成されている。幾つかの態様では、デバイス100はセンサー素子109のアレイを含み、そして集積回路デバイス111はマルチチャンネル読み出しおよび信号処理を可能にする。センサー素子109は回路デバイス111に集積させることができる。
【0018】
図1の分析器デバイス100は、さらにバッテリーのような電源113およびディスプレイデバイス115を含む。ディスプレイデバイス115は、例えば呼気105中の特定の標的物質の存在または不存在を示すように構成されることができる1もしくは複数のLED表示器を含むことができる。例えばディスプレイデバイス115は、1もしくは複数の物質の閾値量が呼気105中に検出される場合に、それを表示するように構成することができる。このディスプレイは、呼気で検出された化学成分(1もしくは複数)に関連する特定の医学的状態の診断を表示するように構成することができる。パネルディスプレイのような他のディスプレイデバイスを利用することができる。様々な制御/入力デバイス121が、デバイス100の操作を制御するために提供される。
【0019】
アレイ中の各センサー109の電気抵抗は、2つの直列抵抗の組み合わせから構成される。第1に、ベースライン抵抗Rが存在し、これはセンサーの設計によって変わり、そして同じ設計のセンサーでも変わる。このパラメーターは技術に依存し、そしてガスの存在にかかわらず一定と考えることができる。しかしデバイスの製造および老朽化により、このベースライン抵抗は変動、ΔRを記録するようになる。第2に、ガスの量に反応すると考えることができる別の直列抵抗、ΔRgasを検出するように構成される。このようにアレイ中のガスセンサーの全抵抗は、式1:
sens=R+ΔRgas (1)
により与えられる。
【0020】
センサー素子については、センサー抵抗、Rsensが100Ω〜20MΩの範囲であり、そしてベースライン抵抗、Rが10kΩ〜20MΩの範囲である。このシステムはガスにより生じる抵抗Rgasの変化に反応しなければならないので、2つの異なる取り組みが可能である:センサーを通る電流を一定に維持し、そして抵抗の変化による電圧の変化を測定すること、あるいは一定電圧でセンサーにバイアスを掛けておき、そして抵抗の変化により生じる電流の変化を読むこと。
【0021】
一つの態様では、測定値を所定の範囲内に出来る限り正確に維持するために、測定はベースライン抵抗、Rに非感受性のシステムでなされる。これはこの誤差を補正するために、デジタルユニットから読み出し回路へのフィードバックループを包含させることにより達成される。ベースライン抵抗の変動(ΔR)の補正は、信号処理独立成分分析(ICA)アルゴリズムを介して達成される。
【0022】
システムのブロックダイアグラムを図2に示す。電流D/Aコンバーター201は、センサー109に固有のベースライン抵抗の効果をキャリブレーションし、そして解除するために使用される。大きいベースライン抵抗範囲をキャリブレーションするために、デジタルユニット205から電流D/Aコンバーター201へのフィードバック機構203が提供されて、ベースライン抵抗の変化を補正する。ほとんどの電流D/Aコンバータートポロジーは、バイナリー加重化または単項加重化のいずれかである。単項電流D/Aコンバーターには固有の単調性の利点がある一方、システムの複雑性が上がると高分解を許容できなくなる。バイナリーD/Aコンバーターはシステムの複雑性を下げるが、単調性の問題がある。複雑性と単調性の妥協が成され、そして10ビット分割電流D/Aコンバータートポロジーが、バイナリー加重された6個の最下位ビット、および単項加重された4個の最上位ビットを用いて使用される。
【0023】
次にA/Dコンバーター207は、ガス濃度の変化に伴うセンサー109の抵抗の変化を追跡するために使用される。一つの態様では、抵抗記録システムには16ビットの分解能および1kHzまでの帯域幅が必要である。電圧を測定する一次のシングルビットデルタ−シグマ変調器の選択は、目的とする信号の低周波数成分と合い、これにより高いオーバーサンプリングレシオおよび帯域幅と分解能との間のトレードオフを可能とし、さらにノイズの低下を提供する。
【0024】
一つの態様では温度に対する強いセンサー応答依存性により、正確な温度制御が必要となるので、温度制御システムが同じ混合信号VLSIチップ上に集積される。柔軟な制御および操作温度勾配の設定を得るために、ポリシリコンヒーターのような1もしくは複数のヒーター117、および温度センサー119(温度計)が図1に示すように含まれる。
【0025】
図3は、本発明のガス検出法を具体的に説明する流れ図250である。本発明の方法は、限定するわけではないがNO、NO2−、NO3−、CO、炭化水素、エタン、n−ペンタン、エチレン、イソプレン、アセトン、ホルムアルデヒド、エタノール、硫化水素、硫化カルボニルおよびアンモニア/アミンを含む吐き出された呼気中の様々な物質濃度を測定するために使用することができ、そしてさらに肺における炎症および酸化ストレス、心血管疾患、糖尿病、腎炎、ビリルビン生産、血中コレステロールレベル、ウイルスおよびバクテリア感染、喘息および肺ガンのような様々な疾患および医学的状態を診断するために使用することができる。温度制御システムは、センサーの温度を調整する(252)ためにも使用できる。この方法はベースライン抵抗をモニタリングし(254)、フィードバック制御を使用してベースライン抵抗の効果を除去し(256)、そして抵抗の変化
を測定して(258)ガスパラメーターを検出し、次いでこれがディスプレイ上に表示される(260)工程を含むことができる。
【0026】
本発明を具体的な方法および装置と関連して記載してきたが、当業者は本明細書中の具体的態様に対する他の均等物を認識するだろう。この記載は例であり、そして本発明の範囲を限定するものとは理解されず、そしてこれらの均等物は以下に記載する特許請求の範囲により包含されることを意図している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスを検出するためのセンサーであって:
標的ガスの存在下で変化する電気抵抗を有するセンサー素子;
標的ガスの存在によるセンサー素子の抵抗の変化を測定し、そしてこの測定値をデジタル信号に変換する、センサー素子に電気的に連結している読み出し回路;および
センサー素子のベースライン抵抗の変動を補正するために、デジタルユニットから読み出し回路へのフィードバックループ
を有する該センサー。
【請求項2】
センサーが携帯端末に組み込まれている、請求項1に記載のセンサー。
【請求項3】
さらにセンサー素子のアレイを有する請求項1に記載のセンサー。
【請求項4】
さらにマルチチャンネル集積型読み出し回路を有する請求項3に記載のセンサー。
【請求項5】
前記読み出し回路が測定値をデジタル信号に変換するA/Dコンバーターを有する請求項1に記載のセンサー。
【請求項6】
前記A/Dコンバーターが、変換スケールを制御するためにデジタル設定可能なオーバーサンプリングレシオを用いた一次のシングルビットデルタ−シグマ変調器デバイスを有する請求項5に記載のセンサー。
【請求項7】
前記センサーがセンサー素子を通る一定電流を維持し、そして抵抗の変化による電圧の変化を測定する請求項1に記載のセンサー。
【請求項8】
前記センサーが一定電圧でバイアスを掛けたセンサー素子を維持し、そして抵抗の変化による電流の変化を測定する請求項1に記載のセンサー。
【請求項9】
前記フィードバックループが、ベースライン抵抗の変動を補正するためにICAに基づく信号処理装置を使用する請求項1に記載のセンサー。
【請求項10】
さらにデジタルユニットからのデジタル信号を、センサー素子に提供されるバイアス電流に変換する電流D/Aコンバーターを有する請求項1に記載のセンサー。
【請求項11】
前記電流D/Aコンバーターが、少なくとも1つのバイナリー加重ビットおよび少なくとも1つの単項加重ビットを有するマルチビット分割D/Aコンバーターを有する、請求項10に記載のセンサー。
【請求項12】
最下位のビット(1もしくは複数)がバイナリー加重され、そして最上位のビット(1もしくは複数)が単項加重されている、請求項11に記載のセンサー。
【請求項13】
前記読み出し回路が少なくとも16ビットの分解能および最高1kHzの帯域幅を有する、請求項1に記載のセンサー。
【請求項14】
さらにセンサーの操作温度を制御するための加熱素子および温度センサーを有する請求項1に記載のセンサー。
【請求項15】
さらに患者の呼気を受ける開口を有するハウジングを有し、この呼気がハウジング内のセンサー素子と相互作用する、請求項1に記載のセンサー。
【請求項16】
さらにハウジングに内蔵された電源を有する請求項15に記載のセンサー。
【請求項17】
さらにハウジングに内蔵されたディスプレイデバイスを有する請求項15に記載のセンサー。
【請求項18】
前記センサー素子が、NO、NO2−、NO3−、CO、炭化水素、エタン、n−ペンタン、エチレン、イソプレン、アセトン、ホルムアルデヒド、エタノール、硫化水素、硫化カルボニル、アンモニアおよびアミンの1もしくは複数を有するガスの成分の濃度を選択的に検出する、請求項1に記載のセンサー。
【請求項19】
前記センサーが、肺の炎症および酸化ストレス、心血管疾患、糖尿病、腎炎、ビリルビン生産、血中コレステロールレベル、ウイルスおよびバクテリア感染、喘息および肺ガンにおける1もしくは複数を含む医学的状態の診断を提供するように構成される、請求項1に記載のセンサー。
【請求項20】
ガスの分析方法であって:
1もしくは複数のガスの成分の存在下で変化する電気抵抗を有するセンサー素子にガスを導入する工程と;
ガスの存在による該センサー素子の抵抗の変化を、読み出し回路を使用して測定する工程と、そしてこの測定値をデジタル信号に変換する工程と;そして
該センサー素子のベースライン抵抗における変動を、デジタルユニットから該読み出し回路へのフィードバックループを使用して補正する工程と、
を有する該分析方法。
【請求項21】
さらに携帯端末に前記センサー素子を提供する工程を有する請求項20に記載の方法。
【請求項22】
さらにセンサー素子のアレイを提供する工程を有する請求項20に記載の方法。
【請求項23】
さらに前記センサー素子のアレイに連結されたマルチチャンネル集積型読み出し回路を提供する工程を有する請求項22に記載の方法。
【請求項24】
A/Dコンバーターを使用して、測定値をデジタル信号に変換する工程を有する請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記A/Dコンバーターが、変換スケールを制御するためにデジタル設定可能なオーバーサンプリングレシオを用いた一次のシングルビットデルタ−シグマ変調器デバイスを有する、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
さらに前記センサー素子を通る一定電流を維持する工程と、そして抵抗の変化による電圧の変化を測定する工程を有する請求項20に記載の方法。
【請求項27】
さらに一定電圧で前記センサー素子にバイアスを掛ける工程と、そして抵抗の変化による電流の変化を測定する工程を有する請求項20に記載の方法。
【請求項28】
さらに前記ベースライン抵抗の変動を、ICAに基づく信号処理装置を使用して補正する工程を有する請求項20に記載の方法。
【請求項29】
さらに前記デジタルユニットからのデジタル信号を、電流D/Aコンバーターでバイアス電流に変換する工程、そして該バイアス電流を前記センサー素子に提供する工程を有す
る請求項20に記載の方法。
【請求項30】
前記電流D/Aコンバーターが、少なくとも1つのバイナリー加重ビットおよび少なくとも1つの単項加重ビットを有するマルチビット分割D/Aコンバーターを有する、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
最下位のビット(1もしくは複数)がバイナリー加重され、そして最上位のビット(1もしくは複数)が単項加重されている、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記読み出し回路が少なくとも16ビットの分解能および最高1kHzの帯域幅を有する、請求項20に記載の方法。
【請求項33】
さらに加熱素子および温度センサーで、センサー素子の操作温度を制御する工程を有する請求項20に記載の方法。
【請求項34】
さら呼気を前記センサー素子に導入する工程を有する請求項20に記載の方法。
【請求項35】
さらに吐き出された呼気を受けるための開口を有するハウジングにセンサー素子を提供する工程を有する請求項34に記載の方法。
【請求項36】
さらにユニットに電源を提供する工程を有する請求項21に記載の方法。
【請求項37】
さらにユニットにディスプレイデバイスを提供する工程を有する請求項21に記載の方法。
【請求項38】
さらにNO、NO2−、NO3−、CO、炭化水素、エタン、n−ペンタン、エチレン、イソプレン、アセトン、ホルムアルデヒド、エタノール、硫化水素、硫化カルボニル、アンモニアおよびアミンの1もしくは複数を含むガスの成分を検出する工程を有する、請求項20に記載の方法。
【請求項39】
さらに肺の炎症および酸化ストレス、心血管疾患、糖尿病、腎炎、ビリルビン生産、血中コレステロールレベル、ウイルスおよびバクテリア感染、喘息および肺ガンにおける1もしくは複数を含む医学的状態の診断を示すために、前記読み出し回路からのデジタル信号を使用する工程を有する請求項20に記載の方法。
【請求項40】
さらに、診断の指示をディスプレイデバイスに表示する工程を有する請求項39に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2013−513111(P2013−513111A)
【公表日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−542188(P2012−542188)
【出願日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際出願番号】PCT/US2010/058744
【国際公開番号】WO2011/068976
【国際公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(512145583)ザ・リサーチ・フアウンデーシヨン・オブ・ステイト・ユニバーシテイ・オブ・ニユーヨーク (2)
【Fターム(参考)】