説明

ベータアミロイドペプチドを認識するヒト化抗体

【課題】患者の脳内のAβのアミロイド沈着に関連する疾患の処置のための改善された薬剤および方法を提供する。
【解決手段】(i)特定の配列として示される12A11免疫グロブリン軽鎖可変領域配列からの可変領域相補性決定領域(CDR)、および(ii)ヒトアクセプター免疫グロブリン軽鎖配列からの可変フレームワーク領域を含んでなる、ヒト化免疫グロブリン軽鎖。好ましい薬剤は抗体、例えばヒト化抗体を含む。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)配列番号2として示される12A11免疫グロブリン軽鎖可変領域配列からの可
変領域相補性決定領域(CDR)、および(ii)ヒトアクセプター免疫グロブリン軽鎖
配列からの可変フレームワーク領域を含んでなる、ヒト化免疫グロブリン軽鎖。
【請求項2】
少なくとも1個のフレームワーク残基がマウス12A11軽鎖可変領域配列からの相応
するアミノ酸残基で置換され、ここで、該フレームワーク残基が
(a)抗原を直接非共有結合する残基、
(b)CDRに隣接する残基、
(c)CDRと相互作用する残基、および
(d)VL−VH−界面に関与する残基
から成る群から選択される、(i)配列番号2として示される12A11免疫グロブリン
軽鎖可変領域配列からの可変領域相補性決定領域(CDR)、および(ii)ヒトアクセ
プター免疫グロブリン軽鎖配列からの可変フレームワーク領域を含んでなる、ヒト化免疫
グロブリン軽鎖。
【請求項3】
(i)配列番号4として示される12A11免疫グロブリン重鎖可変領域配列からの可
変領域相補性決定領域(CDR)、および(ii)ヒトアクセプター免疫グロブリン重鎖
配列からの可変フレームワーク領域を含んでなる、ヒト化免疫グロブリン重鎖。
【請求項4】
少なくとも1個のフレームワーク残基がマウス12A11重鎖可変領域配列からの相応
するアミノ酸残基で置換されて、ここで、該フレームワーク残基が
(a)抗原を直接非共有結合する残基、
(b)CDRに隣接する残基、
(c)CDRと相互作用する残基、および
(d)VL−VH−界面に関与する残基
から成る群から選択される、(i)配列番号4として示される12A11免疫グロブリン
重鎖可変領域配列からの可変領域相補性決定領域(CDR)、および(ii)ヒトアクセ
プター免疫グロブリン重鎖からの可変フレームワーク領域を含んでなる、ヒト化免疫グロ
ブリン重鎖。
【請求項5】
CDRと相互作用する残基が、12A11軽鎖と少なくとも70%の配列同一性を共有
するネズミ免疫グロブリン軽鎖の解明された構造に基づく12A11軽鎖をモデルとして
同定される、請求項2の軽鎖。
【請求項6】
CDRと相互作用する残基が、12A11軽鎖と少なくとも80%の配列同一性を共有
するネズミ免疫グロブリン軽鎖の解明された構造に基づく12A11軽鎖をモデルとして
同定される、請求項2の軽鎖。
【請求項7】
CDRと相互作用する残基が、12A11軽鎖と少なくとも90%の配列同一性を共有
するネズミ免疫グロブリン軽鎖の解明された構造に基づく12A11軽鎖をモデルとして
同定される、請求項2の軽鎖。
【請求項8】
CDRと相互作用する残基が、12A11重鎖と少なくとも70%の配列同一性を共有
するネズミ免疫グロブリン重鎖の解明された構造に基づく12A11重鎖をモデルとして
同定される、請求項4の重鎖。
【請求項9】
CDRと相互作用する残基が、12A11重鎖と少なくとも80%の配列同一性を共有
するネズミ免疫グロブリン重鎖の解明された構造に基づく12A11重鎖をモデルとして
同定される、請求項4の重鎖。
【請求項10】
CDRと相互作用する残基が、12A11重鎖と少なくとも90%の配列同一性を共有
するネズミ免疫グロブリン重鎖の解明された構造に基づく12A11重鎖をモデルとして
同定される、請求項4の重鎖。
【請求項11】
少なくとも1個のフレームワーク残基がマウス12A11軽鎖可変領域配列からの相応
するアミノ酸残基で置換されており、ここで、該フレームワーク残基が、12A11免疫
グロブリン軽鎖可変領域の三次元モデルの分析により同定される、軽鎖可変領域コンホメ
ーションまたは機能に影響できる残基である、(i)配列番号2として示される12A1
1免疫グロブリン軽鎖可変領域配列からの可変領域相補性決定領域(CDR)、および(
ii)ヒトアクセプター免疫グロブリン軽鎖配列からの可変フレームワーク領域を含んで
なる、ヒト化免疫グロブリン軽鎖。
【請求項12】
少なくとも1個のフレームワーク残基がマウス12A11重鎖可変領域配列からの相応
するアミノ酸残基で置換されており、ここで、該フレームワーク残基が、12A11免疫
グロブリン重鎖可変領域の三次元モデルの分析により同定される、重鎖可変領域コンホメ
ーションまたは機能に影響できる残基である、(i)配列番号4として示される12A1
1免疫グロブリン重鎖可変領域配列からの可変領域相補性決定領域(CDR)、および(
ii)ヒトアクセプター免疫グロブリン重鎖からの可変フレームワーク領域を含んでなる
、ヒト化免疫グロブリン重鎖。
【請求項13】
フレームワーク残基が、抗原と相互作用できる残基、抗原結合部位に近位の残基、CD
Rと相互作用できる残基、CDRに隣接する残基、CDR残基から6Å以内の残基、カノ
ニカル(canonical)残基、バーニアゾーン残基、鎖間充填残基、稀な残基、構
造モデルの表面上のグリコシル化部位残基から成る群から選択される、請求項11の軽鎖

【請求項14】
フレームワーク残基が、抗原と相互作用できる残基、抗原結合部位に近位の残基、CD
Rと相互作用できる残基、CDRに隣接する残基、CDR残基から6Å以内の残基、カノ
ニカル(canonical)残基、バーニアゾーン残基、鎖間充填残基、稀な残基、構
造モデルの表面上のグリコシル化部位残基から成る群から選択される、請求項12の重鎖

【請求項15】
フレームワーク残基が、Kabatによる番号付けに従って軽鎖の位置2、4、36、
38、40、44、46、47、48、49、64、66、68、69、71、87およ
び98から成る群から選択される少なくとも1個の位置で置換されている、請求項11の
軽鎖。
【請求項16】
フレームワーク残基が、Kabatによる番号付けに従って重鎖の位置2、24、26
、27、28、29、37、39、45、47、48、67、71、73、78、91、
93、94および103から成る群から選択される少なくとも1個の位置で置換されてい
る、請求項12の重鎖。
【請求項17】
フレームワーク残基が、Kabatによる番号付けに従って重鎖の位置24、28、2
9、37、48、67、71、73および78から成る群から選択される位置で置換され
ている、請求項12の重鎖。
【請求項18】
フレームワーク残基が、12A11軽鎖と少なくとも70%の配列同一性を共有するネ
ズミ免疫グロブリン軽鎖の解明された構造に基づく12A11軽鎖をモデルとして同定さ
れる、請求項11または13の軽鎖。
【請求項19】
フレームワーク残基が、12A11軽鎖と少なくとも80%の配列同一性を共有するネ
ズミ免疫グロブリン軽鎖の解明された構造に基づく12A11軽鎖をモデルとして同定さ
れる、請求項11または13の軽鎖。
【請求項20】
フレームワーク残基が、12A11軽鎖と少なくとも90%の配列同一性を共有するネ
ズミ免疫グロブリン軽鎖の解明された構造に基づく12A11軽鎖をモデルとして同定さ
れる、請求項11または13の軽鎖。
【請求項21】
フレームワーク残基が、12A11重鎖と少なくとも70%の配列同一性を共有するネ
ズミ免疫グロブリン重鎖の解明された構造に基づく12A11重鎖をモデルとして同定さ
れる、請求項12または14の重鎖。
【請求項22】
フレームワーク残基が、12A11重鎖と少なくとも80%の配列同一性を共有するネ
ズミ免疫グロブリン重鎖の解明された構造に基づく12A11重鎖をモデルとして同定さ
れる、請求項12または14の重鎖。
【請求項23】
フレームワーク残基が、12A11重鎖と少なくとも90%の配列同一性を共有するネ
ズミ免疫グロブリン重鎖の解明された構造に基づく12A11重鎖をモデルとして同定さ
れる、請求項12または14の重鎖。
【請求項24】
請求項1、2、5〜7、11、13、15および18〜20のいずれか一つの軽鎖、お
よび請求項3、4、8〜10、12、14、16〜17および21〜23のいずれか一つ
の重鎖を含んでなるヒト化免疫グロブリン、または該免疫グロブリンの抗原結合フラグメ
ント。
【請求項25】
ベータアミロイドペプチド(Aβ)に少なくとも10−7Mの結合親和性で特異的に結
合する、請求項24の免疫グロブリンまたは抗原結合フラグメント。
【請求項26】
ベータアミロイドペプチド(Aβ)に少なくとも10−8Mの結合親和性で特異的に結
合する、請求項24の免疫グロブリンまたは抗原結合フラグメント。
【請求項27】
ベータアミロイドペプチド(Aβ)に少なくとも10−9Mの結合親和性で特異的に結
合する、請求項24の免疫グロブリンまたは抗原結合フラグメント。
【請求項28】
重鎖イソタイプがγ1である、請求項24の免疫グロブリンまたは抗原結合フラグメント

【請求項29】
可溶性ベータアミロイドペプチド(Aβ)に結合する、請求項24の免疫グロブリンま
たは抗原結合フラグメント。
【請求項30】
凝集性ベータアミロイドペプチド(Aβ)に結合する、請求項24の免疫グロブリンま
たは抗原結合フラグメント。
【請求項31】
ベータアミロイドペプチド(Aβ)のファゴサイトーシスを媒介する、請求項24の免
疫グロブリンまたは抗原結合フラグメント。
【請求項32】
対象内の血液脳関門を通過する、請求項24の免疫グロブリンまたは抗原結合フラグメ
ント。
【請求項33】
対象内のベータアミロイドペプチド(Aβ)斑負荷を低下させる、請求項24の免疫グ
ロブリンまたは抗原結合フラグメント。
【請求項34】
(a)ヒト化軽鎖が、配列番号2で示されるマウス12A11免疫グロブリン軽鎖可変
ドメインの相応する相補性決定領域からのアミノ酸配列を有する三つの相補性決定領域(
CDR1、CDR2およびCDR3)およびヒト軽鎖可変領域フレームワーク配列からの
可変領域フレームワークを含んでなり、ただしカノニカル残基、バーニア残基、充填残基
および稀な残基から成る群から選択される少なくとも1個のフレームワーク残基が、マウ
ス12A11免疫グロブリン軽鎖可変領域フレームワークの等価位置内に存在する同一の
アミノ酸残基により占められており、そして
(b)ヒト化重鎖が、配列番号4と称されるマウス12A11免疫グロブリン重鎖可変ド
メインの相応する相補性決定領域からのアミノ酸配列を有する三つの相補性決定領域(C
DR1、CDR2およびCDR3)およびヒト重鎖可変領域フレームワーク配列からの可
変領域フレームワークを含んでなり、ただしカノニカル残基、バーニア残基、充填残基お
よび稀な残基から成る第二の群から選択される少なくとも1個のフレームワーク残基が、
マウス12A11免疫グロブリン重鎖可変領域フレームワークの等価位置内に存在する同
一のアミノ酸残基により占められており、
ここでヒト化免疫グロブリンがベータアミロイドペプチド(「Aβ」)に少なくとも10
−7Mの結合親和性で特異的に結合し、ここで12A11免疫グロブリンが配列番号2で
示される可変ドメインを有する軽鎖および配列番号4で示される可変ドメインを有する重
鎖を有する、
ヒト化重鎖およびヒト化軽鎖を含んでなる、ヒト化免疫グロブリン。
【請求項35】
ヒト軽鎖可変領域フレームワークがカッパ軽鎖可変領域由来である、請求項34のヒト
化免疫グロブリン。
【請求項36】
ヒト重鎖可変領域フレームワークがIgG1重鎖可変領域由来である、請求項34のヒ
ト化免疫グロブリン。
【請求項37】
軽鎖可変領域フレームワークが、12A11免疫グロブリンの軽鎖配列と少なくとも7
0%の配列同一性を有するヒト免疫グロブリン軽鎖由来である、請求項34のヒト化免疫
グロブリン。
【請求項38】
重鎖可変領域フレームワークが、12A11免疫グロブリンの重鎖配列と少なくとも7
0%の配列同一性を有するヒト免疫グロブリン重鎖由来である、請求項34のヒト化免疫
グロブリン。
【請求項39】
ヒト化軽鎖がマウス12A11重鎖の相応する相補性決定領域に同一性する相補性決定
領域を含んでなりそしてヒト化重鎖がマウス12A11重鎖の相応する相補性決定領域に
一致する相補性決定領域を含んでなる、請求項34のヒト化免疫グロブリン。
【請求項40】
配列番号2として示される12A11可変軽鎖配列の相補性決定領域(CDR1、CD
R2およびCDR3)を含んでなるヒト化抗体。
【請求項41】
配列番号4として示される12A11可変重鎖配列の相補性決定領域(CDR1、CD
R2およびCDR3)を含んでなるヒト化抗体。
【請求項42】
マウス12A11抗体からのCDRに相応する相補性決定領域(CDR)を含んでなる
可変領域を含んでなる、ベータアミロイドペプチド(Aβ)に特異的に結合するヒト化抗
体、またはその抗原結合フラグメント。
【請求項43】
配列番号6として示される可変軽鎖アミノ酸配列を有しそして配列番号8、配列番号9
および配列番号10から成る群から選択される可変重鎖アミノ酸配列を有する、ヒト化免
疫グロブリン。
【請求項44】
配列番号2または配列番号4中に本質的に示される可変領域配列、およびヒト免疫グロ
ブリンからの定常領域配列を含んでなる、キメラ免疫グロブリン。
【請求項45】
請求項24〜43のいずれか1項のヒト化免疫グロブリンの有効投与量を患者に投与す
ることを含んでなる、患者内のアミロイド疾患を予防または処置する方法。
【請求項46】
請求項24〜43のいずれか1項のヒト化免疫グロブリンの有効投与量を患者に投与す
ることを含んでなる、患者内のアルツハイマー病を予防または処置する方法。
【請求項47】
ヒト化免疫グロブリンの有効投与量が少なくとも約1mg/kg(体重)である、請求
項46の方法。
【請求項48】
ヒト化免疫グロブリンの有効投与量が少なくとも約10mg/kg(体重)である、請
求項46の方法。
【請求項49】
請求項24〜43のいずれか1項の免疫グロブリンおよび製薬学的キャリヤを含んでな
る、製薬学的組成物。
【請求項50】
配列番号2のアミノ酸43〜58、配列番号2のアミノ酸74〜80および配列番号2
のアミノ酸113〜121から成る群から選択される、配列番号2のフラグメントを含ん
でなる、単離されたポリペプチド。
【請求項51】
配列番号2のアミノ酸43〜58、配列番号2のアミノ酸74〜80および配列番号2
のアミノ酸113〜121を含んでなる、単離されたポリペプチド。
【請求項52】
配列番号4のアミノ酸50〜56、配列番号4のアミノ酸71〜86および配列番号4
のアミノ酸119〜128から成る群から選択される、配列番号4のフラグメントを含ん
でなる、単離されたポリペプチド。
【請求項53】
配列番号4のアミノ酸50〜56、配列番号4のアミノ酸71〜86および配列番号4
のアミノ酸119〜128を含んでなる、単離されたポリペプチド。
【請求項54】
配列番号2のアミノ酸1〜131を含んでなる、単離されたポリペプチド。
【請求項55】
配列番号4のアミノ酸1〜139を含んでなる、単離されたポリペプチド。
【請求項56】
配列番号2のアミノ酸1〜131に少なくとも85%同一性を有する、単離されたポリ
ペプチド。
【請求項57】
配列番号4のアミノ酸1〜139に少なくとも85%同一性を有する、単離されたポリ
ペプチド。
【請求項58】
ポリペプチドが少なくとも86%同一性を有する、請求項56または57の単離された
ポリペプチド。
【請求項59】
ポリペプチドが少なくとも87%同一性を有する、請求項56または57の単離された
ポリペプチド。
【請求項60】
ポリペプチドが少なくとも88%同一性を有する、請求項56または57の単離された
ポリペプチド。
【請求項61】
ポリペプチドが少なくとも89%同一性を有する、請求項56または57の単離された
ポリペプチド。
【請求項62】
ポリペプチドが少なくとも90%同一性を有する、請求項56または57の単離された
ポリペプチド。
【請求項63】
ポリペプチドが少なくとも90%またはそれ以上の同一性を有する、請求項56または
57の単離されたポリペプチド。
【請求項64】
改変体が少なくとも10−1の結合親和性でベータアミロイドペプチド(Aβ)
に特異的に結合する能力を保持する、該改変体が少なくとも1個の保存的アミノ酸置換を
含んでなる、配列番号2のアミノ酸配列を含んでなるポリペプチドの改変体。
【請求項65】
改変体が少なくとも10−1の結合親和性でベータアミロイドペプチド(Aβ)
への特異的結合を指定する能力を保持する、該改変体が少なくとも1個の保存的アミノ酸
置換を含んでなる、配列番号4のアミノ酸配列を含んでなる、ポリペプチドの改変体。
【請求項66】
請求項1、2、5〜7、11、13、15および18〜20のいずれか1項の軽鎖をコ
ードする単離された核酸分子。
【請求項67】
請求項3、4、8〜10、12、14、16〜17および21〜23のいずれか1項の
重鎖をコードする単離された核酸分子。
【請求項68】
請求項46〜65のいずれか一項のポリペプチドをコードする単離された核酸分子。
【請求項69】
請求項21〜44のいずれか1項の免疫グロブリンをコードする単離された核酸分子。
【請求項70】
配列番号1または3の核酸配列を含んでなる,単離された核酸分子。
【請求項71】
請求項66〜70のいずれかの核酸分子を含んでなるベクター。
【請求項72】
請求項66〜70のいずれかの核酸分子を含んでなる宿主細胞。
【請求項73】
前記請求項のいずれかの核酸分子によりコードされるポリペプチドを発現するトランス
ジェニック動物。
【請求項74】
ポリペプチドが動物の乳内に発現される、請求項73のトランスジェニック動物。
【請求項75】
抗体またはフラグメントが産生されるような条件下で請求項72の宿主細胞を培養しそ
して宿主細胞または培養物から該抗体を単離することを含んでなる、抗体、またはそのフ
ラグメントを産生する方法。
【請求項76】
配列番号2のアミノ酸43〜58、配列番号2のアミノ酸74〜80および配列番号2
のアミノ酸113−121から成る群から選択される配列番号2のフラグメントを含んで
なる抗体または抗体フラグメントを産生する方法であって、該抗体または抗体フラグメン
トをコードする核酸分子を含んでなる宿主細胞を抗体または抗体フラグメントが産生され
るような条件下で培養し、そして宿主細胞または培養物から該抗体または抗体フラグメン
トを単離することを含んでなる、上記方法。
【請求項77】
配列番号4のアミノ酸50〜56、配列番号4のアミノ酸71〜86および配列番号4
のアミノ酸119−128から成る群から選択される配列番号4のフラグメントを含んで
なる抗体または抗体フラグメントを産生する方法であって、該抗体または抗体フラグメン
トをコードする核酸分子を含んでなる宿主細胞を抗体または抗体フラグメントが産生され
るような条件下で培養し、そして宿主細胞または培養物から該抗体または抗体フラグメン
トを単離することを含んでなる、上記方法。
【請求項78】
解明された免疫グロブリン構造に基づく12A11可変領域の三次元構造をモデルとし
、そして置換されやすい残基が同定されるように、12A11免疫グロブリン可変領域コ
ンホメーションまたは機能に影響できる残基について該モデルを分析することを含んでな
る、ヒト化12A11免疫グロブリン可変フレームワーク領域内で置換されやすい残基を
同定する方法。
【請求項79】
12A11免疫グロブリン、12A11免疫グロブリン鎖、またはそのドメインの三次
元イメージの作成における、配列番号2もしくは配列番号4、またはそれらのいずれかの
部分として示される可変領域配列の使用。
【請求項80】
Aβに特異的に結合する薬剤を患者に投与し、そしてAβに結合した抗体を検出するこ
とを含んでなる、患者の脳内のアミロイド沈着をイメージする方法。
【請求項81】
薬剤が、配列番号2に示される軽鎖可変配列および配列番号4に示される重鎖可変領域
配列、または該抗体の抗原結合フラグメントを含んでなる抗体である、請求項80の方法

【請求項82】
抗原結合フラグメントがFabフラグメントである。請求項80の方法。
【請求項83】
使用説明書を含む、請求項80〜82のいずれか1項の方法によるイメージングのため
のキット。
【請求項84】
配列番号2のアミノ酸配列のCDRを含んでなる免疫グロブリン軽鎖をコードする核酸
分子、および配列番号4のアミノ酸配列のCDRを含んでなる免疫グロブリン重鎖をコー
ドする核酸分子を、該免疫グロブリン鎖が発現される条件下で、該患者内に有益な治療反
応が発生するように、アミロイド疾患を有する患者に投与することを含んでなる、該アミ
ロイド疾患を処置する方法。
【請求項85】
配列番号7のアミノ酸配列のCDRを含んでなる免疫グロブリン軽鎖をコードする核酸
分子、および配列番号10のアミノ酸配列のCDRを含んでなる免疫グロブリン重鎖をコ
ードする核酸分子または配列番号13〜31のいずれか一つのアミノ酸配列を、該免疫グ
ロブリンが発現される条件下で、該患者内に有益な治療反応が発生するように、アミロイ
ド疾患を有する患者に投与することを含んでなる、該アミロイド疾患を処置する方法。
【請求項86】
上記請求項のいずれかのヒト化免疫グロブリンの有効投与量を患者に投与することを含
んでなる、患者の脳内のAβのアミロイド沈着と関連する疾患を予防または処置する方法

【請求項87】
疾患が認知障害であることを特徴とする、請求項86の方法。
【請求項88】
疾患がアルツハイマー病である、請求項86の方法。
【請求項89】
疾患がダウン症候群である、請求項86の方法。
【請求項90】
疾患が温和な認知障害である、請求項86の方法。
【請求項91】
抗体がヒトイソタイプIgG1である、請求項86の方法。
【請求項92】
疾患がヒトである、前記請求項のいずれかの方法。
【請求項93】
投与の後に抗体が患者内のアミロイド沈着に結合しそしてアミロイド沈着に対する除去
反応を誘導する、請求項86〜92のいずれか一つの方法。
【請求項94】
除去反応がFc受容体媒介ファゴサイトーシス反応である、請求項93の方法。
【請求項95】
除去反応を監視することをさらに含んでなる、請求項93または94の方法。
【請求項96】
投与後に抗体が患者の可溶性Aβに結合する、請求項86〜92のいずれか1項の方法

【請求項97】
投与後に抗体が患者内の血清、血液または脳脊髄液中の可溶性Aβに結合する、請求項
86〜92のいずれか1項の方法。
【請求項98】
患者が無症候性である、請求項86〜97のいずれか1項の方法。
【請求項99】
患者が年齢50歳未満である、請求項86〜98のいずれか1項の方法。
【請求項100】
患者がアルツハイマー病への罹患性を示す遺伝性危険因子を有する、請求項86〜99
のいずれか1項の方法。
【請求項101】
抗体の投与量が患者の体重kgあたりに少なくとも1mgである、請求項86〜100
のいずれか1項の方法。
【請求項102】
抗体の投与量が患者の体重kgあたりに少なくとも10mgである、請求項86〜10
0のいずれか1項の方法。
【請求項103】
抗体が製薬学的組成物としてキャリヤと一緒に投与される、請求項86〜102のいず
れか1項の方法。
【請求項104】
抗体が腹腔内、経口、鼻内、皮下、筋肉内、局所または静脈内に投与される、請求項7
7〜103のいずれか1項の方法。
【請求項105】
上記請求項のいずれか1項のヒト化免疫グロブリンの有効投与量を対象に投与すること
を含んでなる、それを必要とする対象内の斑負荷を低下する方法。
【請求項106】
投与後に、抗体が患者内のアミロイド沈着に結合しそしてアミロイド沈着に対する反応
除去を誘導する、請求項105の方法。
【請求項107】
除去反応がFc受容体媒介ファゴサイトーシス反応である、請求項106の方法。
【請求項108】
除去反応を監視することをさらに含んでなる、請求項106または107の方法。
【請求項109】
投与後に、抗体が患者内の可溶性Aβに結合する、請求項105の方法。
【請求項110】
投与後に、抗体が患者の血清、血液または脳骨髄液内の可溶性Aβに結合する、請求項
105の方法。
【請求項111】
改変されたエフェクター機能を有するFc領域を含んでなる、上記請求項のいずれか1
項のヒト化免疫グロブリン。
【請求項112】
抗体がIgG1イソタイプである、ベータアミロイドペプチド(Aβ)のアミノ酸3〜
7内のエピトープに結合するヒト化12A11抗体の有効投与量を対象に投与することを
含んでなる、それを必要とする対象内の神経炎性負荷を低下する方法。
【請求項113】
対象がアミロイド疾患を有する、請求項112の方法。
【請求項114】
アミロイド疾患がアルツハイマー病である、請求項113の方法。
【請求項115】
抗体がAβのアミノ酸3〜7内のエピトープに結合しそしてIgG1イソタイプである
、患者内のベータアミロイドペプチド(Aβ)負荷および神経炎性ジストロフィーを低下
できるヒト化12A11抗体の有効投与量を対象に投与することを含んでなる、患者内の
アミロイド疾患を処置する方法。
【請求項116】
アミロイド疾患がアルツハイマー病である、請求項115の方法。
【請求項117】
抗体がAβのアミノ酸3〜7内のエピトープに結合しそしてIgG1イソタイプである
、ベータアミロイドペプチド(Aβ)負荷および神経炎性ジストロフィーを低下できるヒ
ト化12A11抗体の有効投与量を哺乳動物に投与することを含んでなる、哺乳動物内の
ベータアミロイドペプチド(Aβ)負荷および神経炎性ジストロフィーを低下する方法。
【請求項118】
哺乳動物がヒトである、請求項117の方法。
【請求項119】
哺乳動物がアミロイド疾患を有する、請求項117または118の方法。
【請求項120】
アミロイド疾患がアルツハイマー病である、請求項119の方法。
【請求項121】
抗体が対象内の神経炎性負荷を低下できる、ベータアミロイドペプチド(Aβ)のアミ
ノ酸3〜7内のエピトープに結合するIgG1イソタイプのヒト化12A11抗体を含ん
でなる治療用組成物。
【請求項122】
抗体がAβのアミノ酸3〜7内のエピトープに結合しそしてIgG1イソタイプである
、可溶性ベータアミロイドペプチド(Aβ)に結合しそして患者内の神経炎性ジストロフ
ィーを軽減するヒト化12A11抗体の有効投与量を患者に投与することを含んでなる、
患者内のアミロイド疾患を処置する方法。
【請求項123】
アミロイド疾患がアルツハイマー病である、請求項122の方法。
【請求項124】
抗体がAβのアミノ酸3〜7内のエピトープに結合しそして患者内の神経炎性負荷を低
下できる、可溶性ベータアミロイドペプチド(Aβ)に結合するIgG1イソタイプのヒ
ト化12A11抗体を含んでなる治療用組成物。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−50437(P2012−50437A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−198282(P2011−198282)
【出願日】平成23年9月12日(2011.9.12)
【分割の表示】特願2006−515134(P2006−515134)の分割
【原出願日】平成16年6月1日(2004.6.1)
【出願人】(510020022)
【出願人】(309040701)ワイス・エルエルシー (181)
【Fターム(参考)】