説明

ペットの髭切り鋏

【課題】 ペットの髭を確実に捕えて容易に除去することを得る。
【解決手段】 鋏の先端部に刃形部分を設けて、その内側に髭のみを収容しつつ下方に移動させて、隣接する毛を痛めずに髭を切断できるように制御棒と制御スプリングを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペットの髭をその周囲の短い毛を痛めずに切り取る器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の髭の切り方には先端の鋭く尖った鋏などを使用して行うことが多々あるように思われるが、隣り合った毛まで切ってしまうなど上手に行えない面があった(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 特開2009−284851号 公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、ペットの髭を1本ずつ確実に捕らえて隣接するほかの毛を巻き込んだりせずに根元から切り取ることのできる器具を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、上部及び下部のアームの先端部分に各々同様な半円の擂り鉢形の刃形部分を設け、更に、各々の下端に刃を設け、制御棒と制御スプリングを連動させることにより、段階的に該刃形部分を、各々、開かせて髭を取り込み、閉じて該髭を捕え、更に髭の根元まで下降させて切断することができるように構成したものである。
【0006】
制御スプリングの適宜な圧縮強さと弾性によって、まず髭を捕えた状態を感知し、そして更に下方に押し込んで切断することが可能となるので、スプリングの内径は3mm前後とし、使用する線径は0.5mm内外とするのが好ましい。
【0007】
先端の刃形部分を上向きに折り曲げる角度はペットの鼻の付近等の形状に沿って円滑に作業し得るように45度前後とするのが良い。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、以上説明したように構成されているので、捕えられた髭を折り曲げ部分(12)、(13)によって他の毛と遮断された状態に保ちつつ下方に移動せしめて、髭をその根元近くで切断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】 本発明の実施形態を示す鋏の斜視図
【図2】 同部分側面図
【図3】 同図4におけるA−A線断面図
【図4】 同部分平面図
【図5】 同図6におけるB−B線断面図
【図6】 同刃形部分の全開時を示す平面図
【図7】 同刃形部分の閉塞時を示す平面図
【図8】 同刃形部分の切断時を示す平面図
【図9】 同刃形部分が段階的に移動する動きを示す状態図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図9に基づいて説明する。
【0011】
図1においては、制御棒(8)の末端でアーム(3)が止められて、刃形部分(4)、(5)が全開となった状態が示されている。
【0012】
図2においては、先端の刃形部分(4)、(5)が上向きに所定の角度で曲げられている。
【0013】
図3においては、刃形部分(4)、(5)の全開した際の位置関係が示されている。
【0014】
図4においては、先端部の湾曲部(10)、(11)、及び内側への折り曲げ部分(12)、(13)が示されている。
【0015】
図5においては、先端が全開した際のアーム(2)、(3)、制御棒(8)、制御スプリング(9)の位置を示し、制御棒(8)の長さを調節するためのナット(15)及び制御スプリング(9)を固定するためのナット(14)が示されている。
【0016】
図6、図7、図8においては、各々、刃形部分(4)、(5)の全開時、髭を捕えた時、髭の切断時を示し、動作の移行に伴って制御スプリングが縮小されている。
【0017】
図9においては、髭(18)と刃形部分(4)、(5)の位置関係が示されており、(イ)は髭(18)を取り込む位置、(ロ)は該髭を捕らえる位置、(ハ)は切断する位置である。
【符号の説明】
【0018】
1 ペットの髭切り鋏
2 上部のアーム
3 下部のアーム
4 上部先端の刃形部分
5 下部先端の刃形部分
6 上部先端の刃
7 下部先端の刃
8 制御棒
9 制御スプリング
10 上部先端の湾曲部
11 下部先端の湾曲部
12 上部先端の折り曲げ部分
13 下部先端の折り曲げ部分
14 固定用ナット
15 固定用ナット
16 ペットの地肌
17 短い毛
18 髭

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋏(1)の上部及び下部のアーム(2)及び(3)の先端部分に各々同様な半円の擂り鉢形の刃形部分(4)及び(5)を設け、各々の下端に刃(6)及び(7)を設け、制御棒(8)と制御スプリング(9)を連動させる事により、段階的に該刃形部分を、各々開かせて髭(18)を取り込み、閉じて該髭を捕え、更に髭の根元まで下降させて切断することができるように構成したことを特徴とするペットの髭切り鋏。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−223175(P2012−223175A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−106705(P2011−106705)
【出願日】平成23年4月19日(2011.4.19)
【出願人】(511115273)