説明

ペットボトルロケットを使用した水難救助装置及び方法

【課題】ペットボトルロケットを使用して水難救助を行うための方法及びそのために適した装置を提供する。
【解決手段】底部が切除されたペットボトルから成る胴体部1と、柔らかい素材から成り前記胴体部の先端側を閉塞するカバー2と、先端部が開口部となっているペットボトルから成り底部又は近傍部分が前記胴体部1の下端部に接合されている加圧タンク3と、一端が前記加圧タンク3の下方部分に接合されているスカート部4と、前記スカート部4の外周面に配置された複数の尾翼5とから成るペットボトルロケットと、発射台6と、前記スカート部4に取り付け又は形成されたリング状金具11a又は挿通穴と、前記リング状金具11a又は挿通穴に挿通されている糸又は紐と、前記糸又は紐を供給可能又は巻き取り可能に保持する巻取部(リール)と、前記糸又は紐の他端に接続されている浮き輪とを備えたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はペットボトルロケットを使用した水難救助装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、使用済みのペットボトルを利用して製作されるペットボトルロケットが知られている。これは、例えば学校などで作用反作用の実験用などで多く使用されている。すなわち、ペットボトルロケットに水を入れて更に空気入れで空気を入れて圧力タンク内の内圧を高めると、そのときは圧力タンク内では水の力と空気の力がペットボトルに働いていて釣り合いがとれているが、発射レバーを引いて前記釣り合いを崩すと、ペットボトルロケットは水と空気を噴出しながら作用反作用の力により飛び出す。飛び出したペットボトルロケットは、水と空気を後方に噴出することによって推進力を得て、後方に送り出した水と空気の運動量と等しい大きさの運動量を前方向に得る。以上がペットボトルロケットが前方に飛んで行く原理である。このようなペットボトルロケットについては、例えば、日本ペットボトルクラフト協会のインターネット・ホームページ(http://www.pcaj−i.jp/)などで詳しく説明されている。
【特許文献1】日本ペットボトルクラフト協会のインターネット・ホームページ(http://www.pcaj−i.jp/)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来のペットボトルロケットは、前述のように、学校での作用反作用の学習や趣味などの用途に使用されるだけで、人命救助などに役立てることは行われていなかった。他方、統計によれば、水難事故が発生した場合には死者と行方不明者が発生する割合が過半数となってしまっているが、その大きな理由の一つとして、水難事故の場合に最も必要とされる水難者が捕まることができる浮遊物が周囲に無かったことが挙げられている。
【0004】
本発明はこのような従来技術の問題点に着目してなされたものであって、ペットボトルロケットを使用して水難救助を行うための方法及びそのために適した装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このような課題を解決するための本発明によるペットボトルロケットを使用した水難救助装置は、底部が切除されたペットボトルから成る胴体部と、柔らかい素材から成り前記胴体部の先端側を閉塞するカバーと、先端部が開口部となっているペットボトルから成り前記ペットボトルの底部又はその近傍部分が前記胴体部の下端部に接合されている加圧タンクと、底部及び先端近傍部分が共に切除されたペットボトルから成りその一端が前記加圧タンクの下方部分に接合されているスカート部と、前記スカート部の外周面に配置された複数の尾翼とから成るペットボトルロケットと、発射台と、前記ペットボトルロケットの前記スカート部の前記加圧タンクから離れる側の端部に取り付けられているリング状金具と、前記リング状金具に挿通されている糸又は紐と、前記糸又は紐の一端に接続されている、前記糸又は紐を巻き取られた状態で保持する巻取部であって前記糸又は紐を供給可能又は巻き取り可能に保持する巻取部(リール)と、前記糸又は紐の他端に接続されている浮き輪と、前記浮き輪に接続したロープと、を備えたことを特徴とするものである。
【0006】
また、本発明のペットボトルロケットを使用した水難救助装置は、底部が切除されたペットボトルから成る胴体部と、柔らかい素材から成り前記胴体部の先端側を閉塞するカバーと、先端部が開口部となっているペットボトルから成り前記ペットボトルの底部又はその近傍部分が前記胴体部の下端部に接合されている加圧タンクと、底部及び先端近傍部分が共に切除されたペットボトルから成りその一端が前記加圧タンクの下方部分に接合されているスカート部と、前記スカート部の外周面に配置された複数の尾翼とから成るペットボトルロケットと、発射台と、前記スカート部の下方部分に形成され後述の糸又は紐を挿通可能な挿通穴と、前記挿通穴に挿通されている糸又は紐と、前記糸又は紐の一端に接続されている、前記糸又は紐を巻き取られた状態で保持する巻取部であって前記糸又は紐を供給可能又は巻き取り可能に保持する巻取部と、前記糸又は紐の他端に接続されている浮き輪と、前記浮き輪に接続したロープと、を備えたことを特徴とするものである。
【0007】
また、本発明によるペットボトルロケットを使用した水難救助装置においては、前記カバーの内部に、所定量の砂などから成る重りを配置した、ことが望ましい。
【0008】
また、本発明によるペットボトルロケットを使用した水難救助装置においては、前記胴体部内に、発泡スチロール製の浮きが配置されている、ことが望ましい。
【0009】
また、本発明によるペットボトルロケットを使用した水難救助装置においては、前記胴体部及び加圧タンクの外周面に、表面を滑り難くする塗料による膜が形成されている、ことが望ましい。
【0010】
また、本発明によるペットボトルロケットを使用した水難救助装置においては、前記胴体部及び加圧タンクの外周面に、所定の色の塗料か又は蛍光塗料による膜が形成されている、ことが望ましい。
【0011】
さらに、本発明によるペットボトルロケットを使用した水難救助方法は、前記ペットボトルロケットの前記加圧タンクの中に前記開口部から所定量の水を流入させるステップと、前記ペットボトルロケットを、前記ペットボトルロケットが水難者の場所又はその近傍に到達するように、発射台に配置するステップと、ストッパにより前記ペットボトルロケットの位置を固定するステップと、前記密閉された加圧タンクの中に前記開口部から所定量の空気を圧入するステップと、前記ストッパの操作により、前記ペットボトルロケットの位置固定を解除し、前記ペットボトルロケットから水と空気を噴出させて、前記ペットボトルロケットを水難者の場所又はその近傍に到達させるステップと、前記ペットボトルロケットが水難者の場所又はその近傍に到達して水難者が前記ペットボトルロケットを掴んだ後に、前記巻取部で前記糸又は紐を巻き取ることにより、前記糸又は紐の他端に接続された浮き輪とこの浮き輪に接続されたロープとを水難者の場所又はその近傍に移動させるステップと、水難者が前記浮き輪を掴んだ後に、前記ロープを引っ張るステップと、を含むことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明においては、水難事故が発生したとき、ペットボトルロケットを飛ばして、水難者の近くに到達させる。この到達したペットボトルロケットは、前記胴体部や加圧タンク部の内部が空洞で浮力を有していることから水の上に浮くので、水難者は容易にこのペットボトルロケットに掴まることができる。そして、水難者がこのペットボトルロケットを掴んだ後、前記スカート部に取り付けたリング状金具又は前記スカート部に形成された挿通穴に挿通された糸又は紐を前記巻取部で巻き取るようにすると、前記糸又は紐の他端に接続されている浮き輪とロープが、引っ張られて水難者の方に移動する。そして、水難者が前記浮き輪を掴んだら、前記ロープを引っ張ることにより、水難者を容易に救助することができるようになる。このように、本発明によれば、安価に製作できるペットボトルロケットを使用して、水難事故の水難者を容易に且つ確実に救助することができるようになる。
【0013】
また、本発明において、前記カバーの内部に、所定量の砂などから成る重りを配置したときは、前記ペットボトルロケットの飛行時の安定性が増すので、前記ペットボトルロケットの水難者の場所又はその近傍への到達の精度を高めることができる。
【0014】
また、本発明において、前記胴体部内に、発泡スチロール製の浮きを配置したときは、前記ペットボトルロケットにより多くの浮力を与えることができる。
【0015】
また、本発明において、前記胴体部及び加圧タンクの外周面に、表面を滑り難くする塗料による膜を形成するようにしたときは、ペットボトルロケットの表面が水に濡れて滑りやすくなって掴み難くなることが防止されるので、水難者は容易にペットボトルロケットを掴むことができるようになる。
【0016】
また、本発明において、前記胴体部及び加圧タンクの外周面に、所定の目立つ色の塗料又は蛍光塗料による膜を形成するようにしたときは、ペットボトルロケットを目立たせることができるので、水難者は、昼間でもまた夜間でも、ペットボトルロケットを容易に見つけることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明を実施するための最良の形態は、以下の実施例1について述べるような形態である。
【実施例1】
【0018】
以下、図1及び図2を参照して本発明の実施例1による水難救助装置の構成を説明する。図1において、1は「底部が切除されたペットボトル」から成る胴体部(図1ではペットボトルの下端部(元のペットボトルの底部側部分)1aが図示下方に配置され、蓋が取り付けられていた開口部1bが図示上方に配置されている)、2はゴムなどの柔らかい素材から成り前記胴体部1の開口部1bのある先端側を閉塞するカバー、3は「底部3aと先端側の開口部3cとを含むペットボトル」から成り且つ前記ペットボトルの底部3a側部分が前記胴体部1の下端部1aに接合されている加圧タンク、4は「底部及び先端近傍部分が共に切除されたペットボトル」から成り且つその図示上方部分が前記加圧タンク3の下方部分3bに接合されているスカート部、5は前記スカート部4の外周面に配置・固定された4個の尾翼、である。なお、前記カバー2と胴体部1の間、前記胴体部1と加圧タンク3の間、及び、前記加圧タンク3とスカート部4の間は、それぞれ粘着テープ(図示せず)などで接続されている。
【0019】
また、図1において、6は前記ペットボトルロケットを載置するための発射台、7は前記ペットボトルロケットを発射前に固定する(及び前記加圧タンク3を密閉状態に保つ)ためのストッパ、8は前記ストッパ7を操作するための操作部と前記ストッパ7とを結ぶワイヤ、である。
【0020】
また、図1及び図2において、11は前記スカート部4の図示下方の端部に取り付けられたリング状部分11aを有する金具である。本実施例1では、図3に示すように、前記リング状部分11a(図3では前記リング状部分11aを模式的に拡大して示している)に、糸又は紐、例えば釣り糸12が挿通されている。前記釣り糸12の一方の端部は前記釣り糸12の巻き取りなどのために使用するリール13に巻き取られた状態で保持されている。また、前記釣り糸12の他方の端部には浮き輪14が固定されている。また、この浮き輪14には、水難者を引っ張れる強度を有するロープ15が固定されている。
【0021】
また、本実施例1では、前記カバー2の内部に、重りとして、所定量、例えば90gのの砂を配置するようにしている。また、本実施例1では、前記胴体部1内に、発泡スチロール製の浮き(図示せず)を配置して、前記ペットボトルロケットの浮力が増すようにしている。また、本実施例1では、前記胴体部1及び加圧タンク3の外周面に、表面を滑り難くする塗料を塗布して、水難者がペットボトルロケットの外表面を掴みやすいようにしている。さらに、本実施例1では、前記胴体部1及び加圧タンク3の外周面の一部に、所定の目立つ色の塗料と蛍光塗料を塗布するようにして、ペットボトルロケットを見つけやすくする工夫を加えている。
【0022】
次に、水難事故が発生した場合における、本実施例1に係るペットボトルロケットの使用方法を説明する。まず、前記ペットボトルロケットの前記加圧タンク3の中に、前記開口部3cから、所定量、例えば350〜400mmlの水を入れる。次に、前記ペットボトルロケットを、前記ペットボトルロケットが水難者の場所又はその近傍に到達するような角度にして、発射台6に配置する。その後、ストッパ(図示せず)の操作により、前記ペットボトルロケットの位置を固定する(また、前記開口部3cを塞いで前記加圧タンク3を密閉する)。そして、空気入れを使用して、前記加圧タンク3(密閉状態)の中に前記開口部3cから所定量の空気を圧入する。その後、前記ストッパを解除操作して、前記ペットボトルロケットの位置固定を解除する(また前記加圧タンク3の開口部3cを開放する)。すると、前記開口部3cから勢いよく水と空気が噴出して、前記ペットボトルロケットが飛び出す。その後も、空気の噴出による推進力で前記ペットボトルロケットは飛行を続けて、水難者の近傍の場所に到達する。
【0023】
前記ペットボトルロケットが水難者の場所又はその近傍に到達し、水難者が前記ペットボトルロケットを掴んだら、救助者は、前記リール13で前記釣り糸12を巻き取る。すると、前記釣り糸12の他端に固定された浮き輪14とロープ15が引っ張られて、前記ペットボトルロケットの方に移動する。前記浮き輪14が前記ペットボトルロケットの近くまで移動して、水難者が前記浮き輪14を掴んだら、救助者は、前記ロープ15を引っ張って、水難者を引き寄せて救助する。
【0024】
以上のように、本実施例1によれば、水難事故が発生したときは、ペットボトルロケットを飛ばして水難者の近くに到達させ、水難者がペットボトルロケットを掴んだら、前記リング状部分11aに挿通された釣り糸12を前記リール13で巻き取って、前記釣り糸12の他端に接続されている浮き輪14とロープ15を水難者の方に移動させ、水難者が前記浮き輪を掴んだら、前記ロープ15を引っ張って水難者を救助するようにしているので、水難事故の水難者を、低コストで製造できるペットボトルロケットを使用して、極めて容易に救助することができる。
【0025】
また、本実施例1では、前述のように、前記カバー2の内部に、例えば90gの砂を重りとして入れるようにしているので、前記ペットボトルロケットの飛行時の安定性を増大させ、前記ペットボトルロケットの水難者の場所又はその近傍への到達の精度を高めることができる。また、本実施例1では、前述のように、前記胴体部1内に、発泡スチロール製の浮き(図示せず)を配置するようにしているので、前記ペットボトルロケットに、より多くの浮力を与えることができ、水難者が前記ペットボトルロケットを掴んだとき水中に沈み難くすることができる。また、本実施例1では、前述のように、前記胴体部1及び加圧タンク3の外周面に、表面を滑り難くする塗料を塗布するようにしているので、前記ペットボトルロケットの表面が水に濡れていても、水難者は前記ペットボトルロケットを容易に掴むことができる。さらに、本実施例1では、前記胴体部1及び加圧タンク3の外周面の複数箇所に、例えば赤色や黄色などの目立つ色の塗料を塗布すると共に蛍光塗料を塗布するようにしているので、水難者は、昼間でもまた夜間でも、ペットボトルロケットを容易に見つけることができる。
【実施例2】
【0026】
次に、本発明の実施例2を図4に基づいて説明する。本実施例2の基本的構成は前記実施例1と同様であるので、以下では前記実施例1と異なる部分についてのみ説明し、それ以外の部分については説明を省略する。
【0027】
本実施例2では、図4に示すように、スカート部4の下方部分に、前記釣り糸12を挿通可能な挿通穴4aが形成されている。この挿通穴4aは、前記実施例1のリング状部分11aと同じ役割と機能を有するものである。救助者は、前記挿通穴4aに釣り糸12を挿通させて、この釣り糸12の一端にリール13、他端に浮き輪14を接続することにより、前記実施例1におけると同様の作用効果を発揮させることができる。
【0028】
以上、本発明の各実施例について説明したが、本発明は前記の各実施例として述べたものに限定されるものではなく、様々な修正及び変更が可能である。例えば、前記実施例1においては、前記カバー2の中に約90gの砂を入れているが、本発明においては、この砂に代えて、他の重りとなるものを入れても同様の作用効果が得られることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施例1に係る水難救助装置を示す図。
【図2】本実施例1に係る水難救助装置を説明するための図。
【図3】本実施例1に係る水難救助装置を説明するための図。
【図4】本発明の実施例2に係る水難救助装置を説明するための図。
【符号の説明】
【0030】
1 胴体部
1a 胴体部の下端部
1b 胴体部の開口部
2 カバー
3 加圧タンク
3a 加圧タンクを構成するペットボトルの底部
3b 加圧タンクの下方部分
3c 加圧タンクの開口部
4 スカート部
4a スカート部の挿通穴
6 発射台
7 ストッパ
11 金具
11a リング状部分
12 釣り糸
13 リール
14 浮き輪
15 ロープ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部が切除されたペットボトルから成る胴体部と、柔らかい素材から成り前記胴体部の先端側を閉塞するカバーと、先端部が開口部となっているペットボトルから成り前記ペットボトルの底部又はその近傍部分が前記胴体部の下端部に接合されている加圧タンクと、底部及び先端近傍部分が共に切除されたペットボトルから成りその一端が前記加圧タンクの下方部分に接合されているスカート部と、前記スカート部の外周面に配置された複数の尾翼とから成るペットボトルロケットと、
前記ペットボトルロケットを発射させるための発射台と、
前記ペットボトルロケットの前記スカート部の前記加圧タンクから離れる側の端部に取り付けられているリング状金具と、
前記リング状金具に挿通されている糸又は紐と、
前記糸又は紐の一端に接続されている、前記糸又は紐を巻き取られた状態で保持する巻取部であって前記糸又は紐を供給可能又は巻き取り可能に保持する巻取部と、
前記糸又は紐の他端に接続されている浮き輪と、
前記浮き輪に接続したロープと、
を備えたことを特徴とするペットボトルロケットを使用した水難救助装置。
【請求項2】
底部が切除されたペットボトルから成る胴体部と、柔らかい素材から成り前記胴体部の先端側を閉塞するカバーと、先端部が開口部となっているペットボトルから成り前記ペットボトルの底部又はその近傍部分が前記胴体部の下端部に接合されている加圧タンクと、底部及び先端近傍部分が共に切除されたペットボトルから成りその一端が前記加圧タンクの下方部分に接合されているスカート部と、前記スカート部の外周面に配置された複数の尾翼とから成るペットボトルロケットと、
前記ペットボトルロケットを発射させるための発射台と、
前記スカート部の下方部分に形成され後述の糸又は紐を挿通可能な挿通穴と、
前記挿通穴に挿通されている糸又は紐と、
前記糸又は紐の一端に接続されている、前記糸又は紐を巻き取られた状態で保持する巻取部であって前記糸又は紐を供給可能又は巻き取り可能に保持する巻取部と、
前記糸又は紐の他端に接続されている浮き輪と、
前記浮き輪に接続したロープと、
を備えたことを特徴とするペットボトルロケットを使用した水難救助装置。
【請求項3】
請求項1又は2において、前記カバーの内部には、所定量の砂などから成る重りを配置した、ことを特徴とするペットボトルロケットを使用した水難救助装置。
【請求項4】
請求項1又は2において、前記胴体部内には、発泡スチロール製の浮きが配置されている、ことを特徴とするペットボトルロケットを使用した水難救助装置。
【請求項5】
請求項1又は2において、前記胴体部及び加圧タンクの外周面には、表面を滑り難くする塗料による膜が形成されている、ことを特徴とするペットボトルロケットを使用した水難救助装置。
【請求項6】
請求項1又は2において、前記胴体部及び加圧タンクの外周面には、所定の色の塗料か又は蛍光塗料による膜が形成されている、ことを特徴とするペットボトルロケットを使用した水難救助装置。
【請求項7】
請求項1又は2の装置を使用した水難救助方法であって、
前記ペットボトルロケットの前記加圧タンクの中に前記開口部から所定量の水を流入させるステップと、
前記ペットボトルロケットを、前記ペットボトルロケットが水難者の場所又はその近傍に到達するように、前記発射台に配置するステップと、
前記ペットボトルロケットをストッパで固定するステップと、
前記密閉された加圧タンクの中に前記開口部から所定量の空気を圧入するステップと、
前記ストッパの操作により、前記ペットボトルロケットの位置固定を解除し、前記加圧タンクから前記水と空気を噴出させて、前記ペットボトルロケットを水難者の場所又はその近傍に到達させるステップと、
前記ペットボトルロケットが水難者の場所又はその近傍に到達して水難者が前記ペットボトルロケットを掴んだ後に、前記巻取部で前記糸又は紐を巻き取ることにより、前記糸又は紐の他端に接続された浮き輪とこの浮き輪に接続されたロープとを水難者の場所又はその近傍に移動させるステップと、
水難者が前記浮き輪を掴んだ後に、前記ロープを引っ張るステップと、
を含むことを特徴とする、ペットボトルロケットを使用した水難救助方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−269508(P2009−269508A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−122730(P2008−122730)
【出願日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【出願人】(398041041)三幸工業株式会社 (1)
【Fターム(参考)】