ペット飾り取付装置および取付方法
【課題】 ペットが身震いしてもペット飾りが脱落しない強力な保持力を発揮でき、ペット毛をゴム紐に絡ませることなく簡単に着脱できるペット飾り取付装置と取付方法を提供する。
【解決手段】 ペット飾り1A,1B,1C,1Dをゴム紐3に支持する。ゴム紐3を二つ折りにして接続具4の貫通孔に通し、貫通孔から露出したゴム紐3によりループを形成し、ループにペット毛Hを挿通する。ゴム紐3と接続具4との相対移動によりループを貫通孔に出し入れ自在とし、貫通孔の内側で閉じたループによりペット毛Hを締め付ける。接続具4を抜け止めするためのビーズ15を糸でループに取り付け、糸の周囲において、接続具4とビーズ15の相対面にペット毛Hを挟着する挟着部を形成する。
【解決手段】 ペット飾り1A,1B,1C,1Dをゴム紐3に支持する。ゴム紐3を二つ折りにして接続具4の貫通孔に通し、貫通孔から露出したゴム紐3によりループを形成し、ループにペット毛Hを挿通する。ゴム紐3と接続具4との相対移動によりループを貫通孔に出し入れ自在とし、貫通孔の内側で閉じたループによりペット毛Hを締め付ける。接続具4を抜け止めするためのビーズ15を糸でループに取り付け、糸の周囲において、接続具4とビーズ15の相対面にペット毛Hを挟着する挟着部を形成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペットの毛にペット飾りを取り付けるためのペット飾り取付装置と取付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ペット毛をクランプすることでペット飾りを取り付ける装置が知られている。例えば、特許文献1には、ペット飾りを保持するケースに複数の櫛歯を支持し、歯車機構により櫛歯をケースから一斉に出し入れし、櫛歯でペット毛をクランプしてペット飾りを取り付けるペット飾り取付装置が記載されている。
【0003】
また、ペット飾りをゴムでペット毛に取り付ける方法も知られている。例えば、特許文献2には、装飾用付け毛の上端に管状部材とゴム輪を取り付け、ペット毛をゴム輪に結び付け、結び目を針で管状部材の内側に押し込み、装飾用付け毛をペット毛に取り付ける方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−38236号公報
【特許文献2】特開2005−139596号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、特許文献1の取付装置は、構造が複雑なうえ、質量が嵩み、ペットが身震いしたときなどに、ペット飾りがペット毛から簡単に脱落してしまうという問題点があった。また、特許文献2の取付方法によると、ペット毛とゴム輪の結び目を管状部材の内側に押し込んでいるので、ゴム輪が捩じれてペット毛に絡み付き、取り外しに際してゴム輪を切断する必要があるなど、ペット飾りの着脱に手間がかかるという不都合があった。
【0006】
本発明の目的は、ペット毛にペット飾りを強固に取り付けでき、かつ容易に取り外すことができるペット飾り取付装置および取付方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、次のようなペット飾り取付装置および取付方法を提供する。
【0008】
(1)ペット飾りを支持するゴム紐と、ゴム紐をペット毛に接続する接続具とを備え、ゴム紐を二つ折りにして接続具の貫通孔に通し、貫通孔から露出したゴム紐にペット毛を挿通するループを形成し、ゴム紐と接続具との相対移動によりループを貫通孔に出し入れ自在としたことを特徴とするペット飾り取付装置。
【0009】
(2)ループに接続具を抜け止めするためのビーズを設けたことを特徴とするペット飾り取付装置。
【0010】
(3)ビーズを糸でループに取り付け、糸の周囲において接続具とビーズの相対面にペット毛を挟着する挟着部を形成したことを特徴とするペット飾り取付装置。
【0011】
(4)環状のゴム紐の2箇所を接続具と締付具で束ね、締付具にゴム紐を挿通する挿通孔を貫設し、挿通孔から露出したゴム紐に第1ペット飾りを支持する第1環状部を形成し、締付具と接続具との間のゴム紐に第2ペット飾りを支持する第2環状部を形成したことを特徴とするペット飾り取付具。
【0012】
(5)第1環状部に第1ペット飾りを吊り下げる吊り輪を設けたことを特徴とするペット飾り取付具。
【0013】
(6)ペット飾りをゴム紐に支持し、ゴム紐を二つ折りにして接続具の貫通孔に通し、貫通孔から露出したゴム紐にループを形成し、ループにペット毛を挿通し、ゴム紐と接続具の相対移動によりループを貫通孔に引き込み、貫通孔の内側で閉じたループによってペット毛を締め付けることを特徴とするペット飾り取付方法。
【0014】
(7)ループに接続具を抜け止めするためのビーズを設け、ループを貫通孔に引き込んだ状態で、ビーズと接続具が双方間にペット毛を挟着することを特徴とするペット飾り取付方法。
【0015】
(8)ループを貫通孔に引き込んだ状態で、ゴム紐の収縮力によりビーズが接続具側に引っ張られていることを特徴とするペット飾り取付方法。
【発明の効果】
【0016】
本発明のペット飾り取付装置および取付方法によれば、ペット毛を通したループを接続具の貫通孔に引き込むので、ゴム紐を捩じることなくペット毛に強固に接続でき、かつ容易に取り外すことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明のペット飾り取付装置の使用状態を示すペットの正面図である。
【図2】ペット飾り取付装置の一実施形態を示す正面図である。
【図3】図2の取付装置の断面図である。
【図4】ペット飾りの幾つかの実施例を示す正面図である。
【図5】ペット飾り取付方法の一実施形態を示す工程図である。
【図6】ペット毛の締付工程を詳細に示す工程図である。
【図7】上下に2つのペット飾りを取り付ける方法を示す工程図である。
【図8】下側一つのペット飾りを取り付ける方法を示す工程図である。
【図9】ペット飾り取付装置の変更例を示す正面図である。
【図10】ペット飾り取付装置の別の変更例を示す斜視図である。
【図11】ペット飾り取付装置のさらに別の変更例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示すペットPには、複数のペット飾り1A〜1Dが装着されている。ペット飾り1は、飼い主の好みに適ったデザインの装飾パーツが取付装置2によってペット毛Hに取り付けられている。例えば、ペット飾り1Aは帽子、ペット飾り1Bはリボン、ペット飾り1Cは短冊片、ペット飾り1Dは宝石房を摸して製作されている。
【0019】
図2、図3に示すように、取付装置2は、例えばペット飾り1Cを支持するゴム紐3を備えている。ゴム紐3は、シリコンゴムで環状に形成され、2箇所が接続具4と締付具5で束ねられている。接続具4は貫通孔6を備え、貫通孔6にゴム紐3の基端部が二つ折りにして挿通されている。そして、貫通孔6から露出したゴム紐3によってペット毛Hを挿通するループ7が形成され、ゴム紐3と接続具4との相対移動によって、ループ7を貫通孔6に出し入れ自在となっている(図6参照)。
【0020】
締付具5には挿通孔8が貫設され、挿通孔8にゴム紐3の先端部が二つ折りにして挿通されている。挿通孔8から露出したゴム紐3には第1環状部9が形成され、第1環状部9に第1ペット飾り(例えば、図2に示すペット飾り1C)を吊り下げる吊り輪10が設けられている。なお、吊り輪10は、締付具5をゴム紐3に抜け止めする機能も備えている。また、吊り輪10を介さずに、第1ペット飾りを第1環状部9に直接取り付けることもできる。
【0021】
図3、図4に示すように、締付具5と接続具4との間のゴム紐3には、第2ペット飾り(例えば、図4に示すペット飾り1A,1B)を支持する第2環状部11が形成されている。第2ペット飾り1A,1Bには、帽子やリボンを第2環状部11に潜らせて留めるための留め具12が設けられている。第1ペット飾り1C,1D,1Eには、短冊片や宝石房や羽根を吊り輪10または第1環状部9に掛止するためのフック13が設けられている。
【0022】
図3、図6に示すように、ループ7には、接続具4をゴム紐3に抜け止めするためのビーズ15が糸16によって取り付けられている。糸16はビーズ15の細孔17に挿通され、接着剤18でビーズ15に固着されている。接続具4およびビーズ15はゴム紐3と比較して硬質の木やプラスチック材料で円筒形または球形に成形され、糸16の周囲において、接続具4とビーズ15の相対面にペット毛Hを挟着する円形の挟着部4a,15aが形成されている。
【0023】
次に、上記構成の取付装置2を用いて、ペット飾り1をペット毛Hに取り付ける方法について説明する。まず、図5(a)に示すように、使用者は好みのペット飾り1Cを取付装置2の吊り輪10に支持する。次に、接続具4とビーズ15を互いに反対方向に引っ張り、ループ7を拡大し、その内側に一撮みのペット毛Hを挿通する。続いて、図5(b)に示すように、接続具4と締付具5を互いに反対方向に引っ張り、接続具4をビーズ15に当接させ、双方間にペット毛Hを挟着する。
【0024】
このとき、図6(c)に示すように、ゴム紐3と接続具4との相対移動によって、ループ7が接続具4の貫通孔6に引き込まれ、貫通孔6の内側でゴム紐3が圧縮され、ループ7が徐々に縮小する。そして、図6(d)に示すように、ループ7が完全に閉じた状態で、ペット毛Hがループ7の密着部にてゴム紐3の弾力によって締め付けられると同時に、接続具4の挟着部4aとビーズ15の挟着部15aとの間で挟着される。
【0025】
この状態では、ループ7の肩部7aが貫通孔6の出口に引っ掛かり、ゴム紐3の収縮力(弾性復元力)によりビーズ15が糸16を介して接続具4側に引っ張られている。このため、使用者がゴム紐3から手を離した後も、ペット毛Hが接続具4とビーズ15との間に強力に挟着され続ける。従って、ペット飾り1の着用状態で、ペットPが激しく身震いしたとしても、ゴム紐3がペット毛Hから離脱するおそれがなく、ペット飾り1でペットPを長期間かわいらしく装うことができる。
【0026】
図7(e)に示すように、2つのペット飾り1B,1Cを取り付ける場合には、接続具4と締付具5を相互に引き離し、ゴム紐3を開いて第2環状部11を拡大し、その内側にペット飾り1Bの留め具12を潜らせる。そして、図7(f)に示すように、締付具5を接続具4側へスライドし、第2環状部11を縮小し、ゴム紐3で留め具12を拘束する。こうすれば、締付具5がゴム紐3との摩擦力で締付位置に保持されるので、比較的大型のペット飾り1Bでもゴム紐3上に強力に装着できる。
【0027】
一方、第2環状部11を使用しない場合は、図5(b)に示すように、ゴム紐3をペット毛Hに取り付けた後に、図8(g)に示すように、締付具5と吊り輪10を引き離し、締付具5を接続具4に当接させる。こうすれば、図8(h)に示すように、ループ7が貫通孔6と挿通孔8の両方にわたって長く伸びるため、ゴム紐3の収縮力が増強され、これによってペット毛Hが接続具4とビーズ15との間で強力に挟着される。従って、接続具4のみによる場合(図6d参照)と比較し、より強力にペット毛Hをクランプできる。
【0028】
なお、本発明のペット飾り取付方法は、上述した手順に限定されるものではなく、例えば、上記実施形態とは逆に、まず、ゴム紐3をペット毛Hに取り付け、次に、ペット飾り1をゴム紐3に支持するなど、手順を適宜に変更して実施することもできる。また、本発明のペット飾り取付装置も、上記実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するように、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、各部の形状や構成を適宜に変更して実施することも可能である。
【0029】
(1)図9に示すペット飾り取付装置22において、両端が開いたゴム紐3を使用し、このゴム紐3を二つ折りにして締付具5の挿通孔8(図3参照)、接続具4の貫通孔6に順次通し、貫通孔6から露出したゴム紐3にペット毛を挿通するループ7を形成し、ループ7にビーズ15を取り付ける。そして、ゴム紐3の両端に取着した支持具23にペット飾り(木の葉)1Fを支持し、それより上位の環状部11に別のペット飾り(ポンポン)1Gを支持する。
【0030】
(2)図10に示すペット飾り取付装置32において、環状のゴム紐3上に接続具4と締付具35を挿着し、締付具35に支持布33を取り付け、支持布33に面ファスナー34を貼り付ける。そして、ペット飾り1A側にも面ファスナー34を貼り付け、面ファスナー34,34同士の接着により、ペット飾り1Aを支持布33に着脱可能に支持する。
【0031】
(3)ゴム紐3にペット飾り1を支持する手段は、留め具12、フック13、面ファスナー34に限定されず、両面接着テープ、ネジ、磁石など、適宜の着脱手段を採用できる。
(4)ペット飾り1は、図示例に限定されず、任意の形状に変形可能である。例えば、ペット飾り1として、ペットPに寄生するノミやダニの寄生虫駆除剤を収容した装飾用容器、または、寄生虫駆除剤や香水を含浸した装飾用湿布、あるいは、ペットPの身元情報を記憶したICチップ付き装飾用パーツなどを使用することも可能である。
【0032】
(5)上記実施形態では、ビーズ15をループ7に糸16で取り付けたが、図11に示すように、ビーズ25をループ7に一体的に設けることもできる。この場合は、図11(a)に示すように、ゴム紐3の一部にビーズ25をシリコンゴムで一体成形し、ビーズ25の部位でゴム紐3を二つ折りにして貫通孔6に通す。使用時には、上記実施形態と同様、図11(b)に示すように、ゴム紐3の収縮力を利用し、ペット毛Hをビーズ25の挟着部25aと接続具4の挟着部4aとの間で強力に挟着できる。
【符号の説明】
【0033】
1A〜1G ペット飾り
2,22,32 ペット飾り取付装置
3 ゴム紐
4 接続具
4a,15a,25a 挟着部
5 締付具
6 貫通孔
7 ループ
8 挿通孔
9 第1環状部
10 吊り輪
11 第2環状部
15,25 ビーズ
16 糸
P ペット
H ペット毛
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペットの毛にペット飾りを取り付けるためのペット飾り取付装置と取付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ペット毛をクランプすることでペット飾りを取り付ける装置が知られている。例えば、特許文献1には、ペット飾りを保持するケースに複数の櫛歯を支持し、歯車機構により櫛歯をケースから一斉に出し入れし、櫛歯でペット毛をクランプしてペット飾りを取り付けるペット飾り取付装置が記載されている。
【0003】
また、ペット飾りをゴムでペット毛に取り付ける方法も知られている。例えば、特許文献2には、装飾用付け毛の上端に管状部材とゴム輪を取り付け、ペット毛をゴム輪に結び付け、結び目を針で管状部材の内側に押し込み、装飾用付け毛をペット毛に取り付ける方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−38236号公報
【特許文献2】特開2005−139596号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、特許文献1の取付装置は、構造が複雑なうえ、質量が嵩み、ペットが身震いしたときなどに、ペット飾りがペット毛から簡単に脱落してしまうという問題点があった。また、特許文献2の取付方法によると、ペット毛とゴム輪の結び目を管状部材の内側に押し込んでいるので、ゴム輪が捩じれてペット毛に絡み付き、取り外しに際してゴム輪を切断する必要があるなど、ペット飾りの着脱に手間がかかるという不都合があった。
【0006】
本発明の目的は、ペット毛にペット飾りを強固に取り付けでき、かつ容易に取り外すことができるペット飾り取付装置および取付方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、次のようなペット飾り取付装置および取付方法を提供する。
【0008】
(1)ペット飾りを支持するゴム紐と、ゴム紐をペット毛に接続する接続具とを備え、ゴム紐を二つ折りにして接続具の貫通孔に通し、貫通孔から露出したゴム紐にペット毛を挿通するループを形成し、ゴム紐と接続具との相対移動によりループを貫通孔に出し入れ自在としたことを特徴とするペット飾り取付装置。
【0009】
(2)ループに接続具を抜け止めするためのビーズを設けたことを特徴とするペット飾り取付装置。
【0010】
(3)ビーズを糸でループに取り付け、糸の周囲において接続具とビーズの相対面にペット毛を挟着する挟着部を形成したことを特徴とするペット飾り取付装置。
【0011】
(4)環状のゴム紐の2箇所を接続具と締付具で束ね、締付具にゴム紐を挿通する挿通孔を貫設し、挿通孔から露出したゴム紐に第1ペット飾りを支持する第1環状部を形成し、締付具と接続具との間のゴム紐に第2ペット飾りを支持する第2環状部を形成したことを特徴とするペット飾り取付具。
【0012】
(5)第1環状部に第1ペット飾りを吊り下げる吊り輪を設けたことを特徴とするペット飾り取付具。
【0013】
(6)ペット飾りをゴム紐に支持し、ゴム紐を二つ折りにして接続具の貫通孔に通し、貫通孔から露出したゴム紐にループを形成し、ループにペット毛を挿通し、ゴム紐と接続具の相対移動によりループを貫通孔に引き込み、貫通孔の内側で閉じたループによってペット毛を締め付けることを特徴とするペット飾り取付方法。
【0014】
(7)ループに接続具を抜け止めするためのビーズを設け、ループを貫通孔に引き込んだ状態で、ビーズと接続具が双方間にペット毛を挟着することを特徴とするペット飾り取付方法。
【0015】
(8)ループを貫通孔に引き込んだ状態で、ゴム紐の収縮力によりビーズが接続具側に引っ張られていることを特徴とするペット飾り取付方法。
【発明の効果】
【0016】
本発明のペット飾り取付装置および取付方法によれば、ペット毛を通したループを接続具の貫通孔に引き込むので、ゴム紐を捩じることなくペット毛に強固に接続でき、かつ容易に取り外すことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明のペット飾り取付装置の使用状態を示すペットの正面図である。
【図2】ペット飾り取付装置の一実施形態を示す正面図である。
【図3】図2の取付装置の断面図である。
【図4】ペット飾りの幾つかの実施例を示す正面図である。
【図5】ペット飾り取付方法の一実施形態を示す工程図である。
【図6】ペット毛の締付工程を詳細に示す工程図である。
【図7】上下に2つのペット飾りを取り付ける方法を示す工程図である。
【図8】下側一つのペット飾りを取り付ける方法を示す工程図である。
【図9】ペット飾り取付装置の変更例を示す正面図である。
【図10】ペット飾り取付装置の別の変更例を示す斜視図である。
【図11】ペット飾り取付装置のさらに別の変更例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示すペットPには、複数のペット飾り1A〜1Dが装着されている。ペット飾り1は、飼い主の好みに適ったデザインの装飾パーツが取付装置2によってペット毛Hに取り付けられている。例えば、ペット飾り1Aは帽子、ペット飾り1Bはリボン、ペット飾り1Cは短冊片、ペット飾り1Dは宝石房を摸して製作されている。
【0019】
図2、図3に示すように、取付装置2は、例えばペット飾り1Cを支持するゴム紐3を備えている。ゴム紐3は、シリコンゴムで環状に形成され、2箇所が接続具4と締付具5で束ねられている。接続具4は貫通孔6を備え、貫通孔6にゴム紐3の基端部が二つ折りにして挿通されている。そして、貫通孔6から露出したゴム紐3によってペット毛Hを挿通するループ7が形成され、ゴム紐3と接続具4との相対移動によって、ループ7を貫通孔6に出し入れ自在となっている(図6参照)。
【0020】
締付具5には挿通孔8が貫設され、挿通孔8にゴム紐3の先端部が二つ折りにして挿通されている。挿通孔8から露出したゴム紐3には第1環状部9が形成され、第1環状部9に第1ペット飾り(例えば、図2に示すペット飾り1C)を吊り下げる吊り輪10が設けられている。なお、吊り輪10は、締付具5をゴム紐3に抜け止めする機能も備えている。また、吊り輪10を介さずに、第1ペット飾りを第1環状部9に直接取り付けることもできる。
【0021】
図3、図4に示すように、締付具5と接続具4との間のゴム紐3には、第2ペット飾り(例えば、図4に示すペット飾り1A,1B)を支持する第2環状部11が形成されている。第2ペット飾り1A,1Bには、帽子やリボンを第2環状部11に潜らせて留めるための留め具12が設けられている。第1ペット飾り1C,1D,1Eには、短冊片や宝石房や羽根を吊り輪10または第1環状部9に掛止するためのフック13が設けられている。
【0022】
図3、図6に示すように、ループ7には、接続具4をゴム紐3に抜け止めするためのビーズ15が糸16によって取り付けられている。糸16はビーズ15の細孔17に挿通され、接着剤18でビーズ15に固着されている。接続具4およびビーズ15はゴム紐3と比較して硬質の木やプラスチック材料で円筒形または球形に成形され、糸16の周囲において、接続具4とビーズ15の相対面にペット毛Hを挟着する円形の挟着部4a,15aが形成されている。
【0023】
次に、上記構成の取付装置2を用いて、ペット飾り1をペット毛Hに取り付ける方法について説明する。まず、図5(a)に示すように、使用者は好みのペット飾り1Cを取付装置2の吊り輪10に支持する。次に、接続具4とビーズ15を互いに反対方向に引っ張り、ループ7を拡大し、その内側に一撮みのペット毛Hを挿通する。続いて、図5(b)に示すように、接続具4と締付具5を互いに反対方向に引っ張り、接続具4をビーズ15に当接させ、双方間にペット毛Hを挟着する。
【0024】
このとき、図6(c)に示すように、ゴム紐3と接続具4との相対移動によって、ループ7が接続具4の貫通孔6に引き込まれ、貫通孔6の内側でゴム紐3が圧縮され、ループ7が徐々に縮小する。そして、図6(d)に示すように、ループ7が完全に閉じた状態で、ペット毛Hがループ7の密着部にてゴム紐3の弾力によって締め付けられると同時に、接続具4の挟着部4aとビーズ15の挟着部15aとの間で挟着される。
【0025】
この状態では、ループ7の肩部7aが貫通孔6の出口に引っ掛かり、ゴム紐3の収縮力(弾性復元力)によりビーズ15が糸16を介して接続具4側に引っ張られている。このため、使用者がゴム紐3から手を離した後も、ペット毛Hが接続具4とビーズ15との間に強力に挟着され続ける。従って、ペット飾り1の着用状態で、ペットPが激しく身震いしたとしても、ゴム紐3がペット毛Hから離脱するおそれがなく、ペット飾り1でペットPを長期間かわいらしく装うことができる。
【0026】
図7(e)に示すように、2つのペット飾り1B,1Cを取り付ける場合には、接続具4と締付具5を相互に引き離し、ゴム紐3を開いて第2環状部11を拡大し、その内側にペット飾り1Bの留め具12を潜らせる。そして、図7(f)に示すように、締付具5を接続具4側へスライドし、第2環状部11を縮小し、ゴム紐3で留め具12を拘束する。こうすれば、締付具5がゴム紐3との摩擦力で締付位置に保持されるので、比較的大型のペット飾り1Bでもゴム紐3上に強力に装着できる。
【0027】
一方、第2環状部11を使用しない場合は、図5(b)に示すように、ゴム紐3をペット毛Hに取り付けた後に、図8(g)に示すように、締付具5と吊り輪10を引き離し、締付具5を接続具4に当接させる。こうすれば、図8(h)に示すように、ループ7が貫通孔6と挿通孔8の両方にわたって長く伸びるため、ゴム紐3の収縮力が増強され、これによってペット毛Hが接続具4とビーズ15との間で強力に挟着される。従って、接続具4のみによる場合(図6d参照)と比較し、より強力にペット毛Hをクランプできる。
【0028】
なお、本発明のペット飾り取付方法は、上述した手順に限定されるものではなく、例えば、上記実施形態とは逆に、まず、ゴム紐3をペット毛Hに取り付け、次に、ペット飾り1をゴム紐3に支持するなど、手順を適宜に変更して実施することもできる。また、本発明のペット飾り取付装置も、上記実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するように、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、各部の形状や構成を適宜に変更して実施することも可能である。
【0029】
(1)図9に示すペット飾り取付装置22において、両端が開いたゴム紐3を使用し、このゴム紐3を二つ折りにして締付具5の挿通孔8(図3参照)、接続具4の貫通孔6に順次通し、貫通孔6から露出したゴム紐3にペット毛を挿通するループ7を形成し、ループ7にビーズ15を取り付ける。そして、ゴム紐3の両端に取着した支持具23にペット飾り(木の葉)1Fを支持し、それより上位の環状部11に別のペット飾り(ポンポン)1Gを支持する。
【0030】
(2)図10に示すペット飾り取付装置32において、環状のゴム紐3上に接続具4と締付具35を挿着し、締付具35に支持布33を取り付け、支持布33に面ファスナー34を貼り付ける。そして、ペット飾り1A側にも面ファスナー34を貼り付け、面ファスナー34,34同士の接着により、ペット飾り1Aを支持布33に着脱可能に支持する。
【0031】
(3)ゴム紐3にペット飾り1を支持する手段は、留め具12、フック13、面ファスナー34に限定されず、両面接着テープ、ネジ、磁石など、適宜の着脱手段を採用できる。
(4)ペット飾り1は、図示例に限定されず、任意の形状に変形可能である。例えば、ペット飾り1として、ペットPに寄生するノミやダニの寄生虫駆除剤を収容した装飾用容器、または、寄生虫駆除剤や香水を含浸した装飾用湿布、あるいは、ペットPの身元情報を記憶したICチップ付き装飾用パーツなどを使用することも可能である。
【0032】
(5)上記実施形態では、ビーズ15をループ7に糸16で取り付けたが、図11に示すように、ビーズ25をループ7に一体的に設けることもできる。この場合は、図11(a)に示すように、ゴム紐3の一部にビーズ25をシリコンゴムで一体成形し、ビーズ25の部位でゴム紐3を二つ折りにして貫通孔6に通す。使用時には、上記実施形態と同様、図11(b)に示すように、ゴム紐3の収縮力を利用し、ペット毛Hをビーズ25の挟着部25aと接続具4の挟着部4aとの間で強力に挟着できる。
【符号の説明】
【0033】
1A〜1G ペット飾り
2,22,32 ペット飾り取付装置
3 ゴム紐
4 接続具
4a,15a,25a 挟着部
5 締付具
6 貫通孔
7 ループ
8 挿通孔
9 第1環状部
10 吊り輪
11 第2環状部
15,25 ビーズ
16 糸
P ペット
H ペット毛
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペット飾りを支持するゴム紐と、ゴム紐をペット毛に接続する接続具とを備え、ゴム紐を二つ折りにして接続具の貫通孔に通し、貫通孔から露出したゴム紐にペット毛を挿通するループを形成し、ゴム紐と接続具との相対移動によりループを貫通孔に出し入れ自在としたことを特徴とするペット飾り取付装置。
【請求項2】
前記ループに接続具を抜け止めするためのビーズを設けた請求項1記載のペット飾り取付装置。
【請求項3】
前記ビーズを糸でループに取り付け、糸の周囲において接続具とビーズの相対面にペット毛を挟着する挟着部を形成した請求項2記載のペット飾り取付装置。
【請求項4】
環状のゴム紐の2箇所を前記接続具と締付具で束ね、締付具にゴム紐を挿通する挿通孔を貫設し、挿通孔から露出したゴム紐に第1ペット飾りを支持する第1環状部を形成し、締付具と接続具との間のゴム紐に第2ペット飾りを支持する第2環状部を形成した請求項1〜3の何れか一項に記載のペット飾り取付装置。
【請求項5】
前記第1環状部に第1ペット飾りを吊り下げる吊り輪を設けた請求項4記載のペット飾り取付装置。
【請求項6】
ペット飾りをゴム紐に支持し、ゴム紐を二つ折りにして接続具の貫通孔に通し、貫通孔から露出したゴム紐にループを形成し、ループにペット毛を挿通し、ゴム紐と接続具の相対移動によりループを貫通孔に引き込み、貫通孔の内側で閉じたループによってペット毛を締め付けることを特徴とするペット飾り取付方法。
【請求項7】
前記ループに接続具を抜け止めするためのビーズを設け、ループを貫通孔に引き込んだ状態で、ビーズと接続具が双方間にペット毛を挟着する請求項6記載のペット飾り取付方法。
【請求項8】
前記ループを貫通孔に引き込んだ状態で、ゴム紐の収縮力によりビーズが接続具側に引っ張られている請求項7記載のペット飾り取付方法。
【請求項1】
ペット飾りを支持するゴム紐と、ゴム紐をペット毛に接続する接続具とを備え、ゴム紐を二つ折りにして接続具の貫通孔に通し、貫通孔から露出したゴム紐にペット毛を挿通するループを形成し、ゴム紐と接続具との相対移動によりループを貫通孔に出し入れ自在としたことを特徴とするペット飾り取付装置。
【請求項2】
前記ループに接続具を抜け止めするためのビーズを設けた請求項1記載のペット飾り取付装置。
【請求項3】
前記ビーズを糸でループに取り付け、糸の周囲において接続具とビーズの相対面にペット毛を挟着する挟着部を形成した請求項2記載のペット飾り取付装置。
【請求項4】
環状のゴム紐の2箇所を前記接続具と締付具で束ね、締付具にゴム紐を挿通する挿通孔を貫設し、挿通孔から露出したゴム紐に第1ペット飾りを支持する第1環状部を形成し、締付具と接続具との間のゴム紐に第2ペット飾りを支持する第2環状部を形成した請求項1〜3の何れか一項に記載のペット飾り取付装置。
【請求項5】
前記第1環状部に第1ペット飾りを吊り下げる吊り輪を設けた請求項4記載のペット飾り取付装置。
【請求項6】
ペット飾りをゴム紐に支持し、ゴム紐を二つ折りにして接続具の貫通孔に通し、貫通孔から露出したゴム紐にループを形成し、ループにペット毛を挿通し、ゴム紐と接続具の相対移動によりループを貫通孔に引き込み、貫通孔の内側で閉じたループによってペット毛を締め付けることを特徴とするペット飾り取付方法。
【請求項7】
前記ループに接続具を抜け止めするためのビーズを設け、ループを貫通孔に引き込んだ状態で、ビーズと接続具が双方間にペット毛を挟着する請求項6記載のペット飾り取付方法。
【請求項8】
前記ループを貫通孔に引き込んだ状態で、ゴム紐の収縮力によりビーズが接続具側に引っ張られている請求項7記載のペット飾り取付方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−187011(P2012−187011A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−51048(P2011−51048)
【出願日】平成23年3月9日(2011.3.9)
【出願人】(511062221)株式会社アートクライム (1)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月9日(2011.3.9)
【出願人】(511062221)株式会社アートクライム (1)
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