説明

ペプチド抗生物質およびその製造方法

【課題】抗菌特性を有する新規なペプチド化合物、およびそうした化合物を調製するための新規な方法の提供。
【解決手段】(a)アミノ基を含む少なくとも1つの側鎖を有するペプチドを、アミノ保護基試薬で処理して保護ペプチドを生成する工程であって、前記ペプチドがアシル基を含む環外ペプチド鎖と結合した環状ヘプタペプチドを含み、前記保護基が少なくとも1個の酸性置換基を含む、工程と、(b)保護ペプチドを脱アシル化剤で処理して保護された脱アシル化ペプチドを生成する工程とを含む化合物の調製方法。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)アミノ基を含む少なくとも1つの側鎖を有するペプチドを、アミノ保護基試薬で処理して保護ペプチドを生成する工程であって、
前記ペプチドがアシル基を含む環外ペプチド鎖と結合した環状ヘプタペプチドを含み、前記保護基が少なくとも1個の酸性置換基を含む、工程と、
(b)保護ペプチドを脱アシル化剤で処理して保護された脱アシル化ペプチドを生成する工程と
を含む化合物の調製方法。
【請求項2】
前記(a)のペプチドが、式(A):
【化1】

(A)
(式中、
Y1、Y2およびY3はそれぞれアミノ酸残基から独立に選択され、
TはR’−(C=O)−、R’−SO−、R’−(C=NH)−、R’−NH−(C=S)−、R’−NH−(C=O)−、R’−NH−(C=NH)−、R’−O−(C=O)−、R’−O−(C=S)−、R’−P(O)OH−、R’−(C=S)−、R’−アルキル−、R’−および水素から選択され、
R’はアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択され、
、RおよびR10はそれぞれ、イソプロピル、ベンジル、イソブチル、sec−ブチル、1−ヒドロキシ−1−エチルおよびヒドロキシメチルから独立に選択される)
で示される構造を有する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
およびRがそれぞれ、イソプロピル、ベンジル、イソブチル、sec−ブチル、1−ヒドロキシ−1−エチルおよびヒドロキシメチルから独立に選択され、R10がイソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、1−ヒドロキシ−1−エチルおよびヒドロキシメチルから選択される請求項2に記載の方法。
【請求項4】
Y1、Y2およびY3がそれぞれ、2,4−ジアミノブタン酸残基、スレオニン残基およびセリン残基から独立に選択される請求項2に記載の方法。
【請求項5】
Tが6−メチルオクタノイル、6−メチルヘプタノイル、オクタノイル、ヘプタノイル、ノナノイルおよび3−ヒドロキシ−6−メチルオクタノイルから選択される請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記(a)のペプチドが、ポリミキシンA、ポリミキシンB、[Ile]−ポリミキシンB、ポリミキシンC、ポリミキシンD、コリスチン、ポリミキシンF、ポリミキシンM、ポリミキシンP、ポリミキシンS、ポリミキシンT、サークリンA、オクタペプチンA、オクタペプチンB、オクタペプチンCおよびオクタペプチンDから選択される請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記(a)のペプチドが、ポリミキシンB、ポリミキシンA、ポリミキシンD、[Ile]−ポリミキシンB、コリスチン、サークリンA、オクタペプチンBおよびオクタペプチンCから選択される請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記(a)のペプチドがポリミキシンBである請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記(a)のペプチドが、ポリミキシンA、ポリミキシンD、[Ile]−ポリミキシンB、コリスチン、サークリンA、オクタペプチンBおよびオクタペプチンCから選択される請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも1個の酸性置換基がカルボキシ、カルボキシレート、スルホ、サルフェート、ホスフェート、ホスホネートおよびその塩から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記保護基が、前記少なくとも1個の酸性置換基で置換されたアリールまたはヘテロアリールを含む請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも1個の酸性置換基がカルボキシ、カルボキシレート、スルホ、サルフェート、ホスフェート、ホスホネートおよびその塩から選択される請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記保護基が9−フルオレニルメトキシカルボニルのスルホン酸である請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記保護基が2−スルホ−9−フルオレニルメトキシカルボニルである請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記(a)のペプチドの各アミノ基が保護基で保護されている請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記脱アシル化剤が酵素である請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記酵素の供給源がアクチノプラーネス ユタヘンシスである請求項16に記載の方法。
【請求項18】
さらに、(c)以下の式:
【化2】


(式中:
AはR’−(C=O)−、R’−SO−、R’−(C=NH)−、R’−NH−(C=S)−、R’−NH−(C=O)−、R’−NH−(C=NH)−、R’−O−(C=O)−、R’−O−(C=S)−、R’−P(O)OH−、R’−(C=S)−、R’−アルキル−、R’−および水素から選択され、
R’はアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択され、
X1、X2およびX3はそれぞれアミノ酸残基から独立に選択され、
x、yおよびzは0および1から独立に選択される整数であり、
Pは少なくとも1個の酸性置換基を含む保護基である)
で示される保護された脱アシル化ペプチド化合物から生成する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記生成する工程が、前記保護ペプチドを、式A−LG(LGは脱離基である)を有する試薬で処理する工程を含む請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記生成する工程が、前記保護ペプチドを、イソシアネート、チオイソシアネート、ラクトン、活性化複素環、活性化ヘテロアリール、イミデート、ケテンアミン、アルデヒドおよび還元剤、ならびにケトンおよび還元剤から選択される試薬で処理する工程を含む請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記生成する工程が、前記保護ペプチドを、アシルハライド、アシルシアニド、エステル、ラクトンおよび無水物から選択されるアシル化試薬で処理する工程を含む請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記生成する工程が、前記保護ペプチドを、塩化スルホニルおよび活性化スルホンアミドから選択されるスルホン化試薬で処理する工程を含む請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記生成する工程が、xが0であり、yおよびzのそれぞれが独立に1であるように、保護脱アシル化ペプチドをN−末端アミノ酸加水分解反応にかける工程を含む請求項18に記載の方法。
【請求項24】
前記生成する工程が、xおよびyのそれぞれが独立に0であり、zが1であるように、保護脱アシル化ペプチドを第2のN−末端アミノ酸加水分解反応にかける工程を含む請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記生成する工程が、x、yおよびzの各々が0であるように、保護脱アシル化ペプチドを第3のN−末端アミノ酸加水分解反応にかける工程を含む請求項23に記載の方法。
【請求項26】
(a)アミノ基を含む少なくとも1つの側鎖を有するペプチドを、アミノ保護基試薬で処理して保護ペプチドを生成する工程であって、
前記ペプチドがアシル基を含む環外ペプチド鎖と結合した環状ヘプタペプチドを含み、前記保護ペプチドが水溶性である、工程と、
(b)保護ペプチドを、脱アシル化剤で処理して保護された脱アシル化ペプチドを生成する工程と
を含む化合物の調製方法。
【請求項27】
式(I)〜(VII):
【化3】


(式中:
AはR’−(C=O)−、R’−SO−、R’−(C=NH)−、R’−NH−(C=S)−、R’−NH−(C=O)−、R’−NH−(C=NH)−、R’−O−(C=O)−、R’−O−(C=S)−、R’−P(O)OH−、R’−(C=S)−、R’−アルキル−、R’−および水素から選択され、
R’はアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択され、
X1、X2およびX3はそれぞれアミノ酸残基から独立に選択され、
x、yおよびzは0および1から独立に選択される整数であり、
Pは少なくとも1個の酸性置換基を含む保護基である)
から選択される構造を有する、化合物。
【請求項28】
Pが少なくとも1個の酸性置換基で置換された9−フルオレニルメトキシカルボニル基である請求項27に記載の化合物。
【請求項29】
Pが2−スルホ−9−フルオレニルメトキシカルボニル基である請求項28に記載の化合物。
【請求項30】
xおよびyがそれぞれ独立に0であり、zが1であり、X3が
【化4】

である請求項27に記載の化合物。
【請求項31】
xが0であり、yおよびzのそれぞれが独立に1であり、X2−X3が
【化5】

である請求項27に記載の化合物。
【請求項32】
x、yおよびzがそれぞれ独立に1であり、X1−X2−X3が
【化6】

である請求項27に記載の化合物。
【請求項33】
x、yおよびzのそれぞれが独立に0であり、Aが水素である請求項27に記載の化合物。
【請求項34】
前記化合物がプロドラッグである請求項27に記載の化合物。
【請求項35】
式(I)〜(VII):
【化7】


(式中、
AはR’−(C=O)−、R’−SO−、R’−(C=NH)−、R’−NH−(C=S)−、R’−NH−(C=O)−、R’−NH−(C=NH)−、R’−O−(C=O)−、R’−O−(C=S)−、R’−P(O)OH−、R’−(C=S)−、R’−アルキル−、R’−および水素から選択され、
R’はアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択され、
X1、X2およびX3はそれぞれアミノ酸残基から独立に選択され、
x、yおよびzは0および1から独立に選択される整数であり、
Pは保護基である)
から選択される構造を有する化合物であって、その式(I)−(VII)から選択される構造の化合物が水溶性である、化合物。
【請求項36】
式(1):
【化8】

(1)
(式中、
AはR’−(C=O)−、R’−SO−、R’−(C=NH)−、R’−NH−(C=S)−、R’−NH−(C=O)−、R’−NH−(C=NH)−、R’−O−(C=O)−、R’−O−(C=S)−、R’−P(O)OH−、R’−(C=S)−、R’−アルキル−、R’−および水素から選択され、
R’はアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択され、
X1、X2およびX3はそれぞれアミノ酸残基から独立に選択され、
x、yおよびzは0および1から独立に選択される整数である;
但し、
1)Aはアミノ酸残基を1つも含まず、
2)X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、xおよびyのそれぞれが0および1から独立に選択され、AがR’−(C=O)−である場合、R’は、少なくとも9個の炭素原子を有する非置換アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ならびに、少なくとも1個の水素がアシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アルケニル、アルコキシ、アルキニル、アミノ、アリール、アリールオキシ、カルバモイル、カルボアルコキシ、カルボキシ、カルボキシアミド、カルボキシアミノ、シアノ、ジ置換アミノ、ホルミル、グアニジノ、ハロ、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、イミノアミノ、モノ置換アミノ、ニトロ、オキソ、ホスホンアミノ、スルフィニル、スルホンアミノ、スルホニル、チオ、チオアシルアミノ、チオウレイドおよびウレイドから選択される置換基で置換されている置換アルキルから選択される;
但し、前記置換アルキルはアルキル−CHOH−CH−、フェニル−CH−、アダマンチル−CH−、置換アリールオキシ−CH−およびCH−CHQ−CH−CH−(ここで、Qは構造
【化9】


である)
からは選択されず、
3)x、yおよびzがそれぞれ1であり、X1が2,4−ジアミノブタン酸であり、X2がスレオニンであり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、AがR’−(C=O)−であり、R’がアリールである場合、前記アリールは3個のヒドロキシ置換基を有する6員環ではなく、
4)x、yおよびzのそれぞれが独立に0であり、AがR’−(C=O)−である場合、R’はC8〜20−アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択される)
で示される化合物。
【請求項37】
X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、xおよびyが独立に0および1から選択され、AがR’−(C=O)−である場合、R’は、C9〜20非置換アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ならびに、少なくとも1個の水素がアシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アルケニル、アルコキシ、アルキニル、アミノ、置換アリール、カルバモイル、カルボアルコキシ、カルボキシ、カルボキシアミド、カルボキシアミノ、シアノ、ジ置換アミノ、ホルミル、グアニジノ、ハロ、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、イミノアミノ、モノ置換アミノ、ニトロ、オキソ、ホスホンアミノ、スルフィニル、スルホンアミノ、スルホニル、チオ、チオアシルアミノ、チオウレイドおよびウレイドから選択される置換基で置換されている置換アルキルから選択される請求項36に記載の化合物。
【請求項38】
式(2):
【化10】

(2)
(式中:
AはR’−(C=O)−、R’−SO−、R’−(C=NH)−、R’−NH−(C=S)−、R’−NH−(C=O)−、R’−NH−(C=NH)−、R’−O−(C=O)−、R’−O−(C=S)−、R’−P(O)OH−、R’−(C=S)−、R’−アルキル−、R’−および水素から選択され、
R’はアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択され、
X1、X2およびX3はそれぞれアミノ酸残基から独立に選択され、
x、yおよびzは0および1から独立に選択される整数である;
但し、
1)Aはアミノ酸残基を1つも含まず、
2)x、yおよびzのそれぞれが独立に1であり、X1が2,4−ジアミノブタン酸であり、X2がスレオニンであり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、AがR’−(C=O)−である場合、R’は分岐C−アルキルではない)
で示される化合物。
【請求項39】
X1が2,4−ジアミノブタン酸であり、X2がスレオニンであり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、
AがR’−O−(C=O)−であり、R’がフェニルである請求項30、36または38のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項40】
X1が2,4−ジアミノブタン酸であり、X2がスレオニンであり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、
AがR’−(C=O)−であり、R’がn−C−アルキルである請求項30、36または38のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項41】
X1が2,4−ジアミノブタン酸であり、X2がスレオニンであり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、
AがR’−(C=O)−であり、R’がN−(C1〜10−アルキル)−4−アミノフェニルおよびベンゾイルオキシ基から選択された基で置換されたアルキルである請求項30、36または38のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項42】
X1が2,4−ジアミノブタン酸であり、X2がスレオニンであり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、
AがR’−NH−(C=O)−であり、R’が、3−インドリル基、シクロヘキシル、非置換フェニル、ベンジル、4’−ビフェニル、ならびに4−C10−アルキル、4’−フェニルオキシおよび4−クロロから選択される基で置換されたフェニルで置換されたn−C−アルキル、C−アルキルである請求項30、36または38のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項43】
X1が2,4−ジアミノブタン酸であり、X2がスレオニンであり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、
AがR’−NH−(C=S)−であり、R’がフェニルである請求項30、36または38のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項44】
X1が2,4−ジアミノブタン酸であり、X2がスレオニンであり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、
AがR’−(C=O)−であり、R’がフェニル、4−ピリジニル、および2−ナフトキシ基で置換されたアルキルから選択される請求項30、36または38のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項45】
X1が2,4−ジアミノブタン酸であり、X2がスレオニンであり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、
AがR’−SO−であり、R’が4−メチルフェニルである請求項30、36または38のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項46】
xが0であり、yおよびzはそれぞれ1であり、X2がスレオニンであり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、
AがR’−NH−(C=O)−であり、R’がn−C−アルキルである請求項30、36または38のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項47】
xが0であり、yおよびzのそれぞれが独立に1であり、X2がスレオニンであり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、
AがR’−NH−(C=S)−であり、R’がフェニルである請求項30、36または38のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項48】
xおよびyのそれぞれが独立に0であり、zが1であり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、
AがR’−NH−(C=O)−であり、R’がn−C−アルキルである請求項30、36または38のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項49】
X1がグリシンであり、X2がスレオニンであり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、
AがR’−SO−であり、R’がn−C10−アルキルである請求項30、36または38のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項50】
X1がリジンであり、X2がスレオニンであり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、
AがR’−(C=O)−であり、R’がn−C−アルキルである請求項30、36または38のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項51】
X1がフェニルアラニンであり、X2がスレオニンであり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、
AがR’−(C=O)−であり、R’がn−C−アルキルである請求項30、36または38のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項52】
式(3):
【化11】

(3)
(式中、
AはR’−(C=O)−、R’−SO−、R’−(C=NH)−、R’−NH−(C=S)−、R’−NH−(C=O)−、R’−NH−(C=NH)−、R’−O−(C=O)−、R’−O−(C=S)−、R’−P(O)OH−、R’−(C=S)−、R’−アルキル−、R’−および水素から選択され、
R’はアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択され、
X1、X2およびX3はそれぞれアミノ酸残基から独立に選択され、
x、yおよびzは0および1から独立に選択される整数である;
但し、
1)Aはアミノ酸残基を1つも含まず、
2)xが0または1から選択され、yおよびzのそれぞれが独立に1であり、X1がアミノ酸残基であり、X2がスレオニンであり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、AがR’−(C=O)−である場合、R’は非分岐の非置換C1〜4−アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択される;
但し、a)前記アルケニルはフラニル−CH=CH−ではなく、
b)前記アリールはナフチルおよび4−ニトロフェニルからは選択されず、
c)前記ヘテロアリールは2−チオフェニルではない、
3)xが0または1から選択され、yおよびzのそれぞれが独立に1であり、X1がアミノ酸残基であり、X2がスレオニンであり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、AがR’−SO−である場合、R’はC1〜7−アルキル、C9〜20−アルキル、シクロアルキル、アルケニル、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択される)
で示される化合物。
【請求項53】
xが0または1から選択され、yおよびzのそれぞれが独立に1であり、X1がアミノ酸残基であり、X2がスレオニンであり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、AがR’−(C=O)−である場合、R’が非分岐の非置換C1〜4アルキル、シクロアルキルおよびヘテロシクリルから選択される請求項52に記載の化合物。
【請求項54】
X1が2,4−ジアミノブタン酸であり、X2がスレオニンであり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、
AがR’−NH−(C=O)−であり、R’がn−C−アルキルである請求項52に記載の化合物。
【請求項55】
X1が2,4−ジアミノブタン酸であり、X2がスレオニンであり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、
AがR’−SO−であり、R’が4−メチルフェニルである請求項52に記載の化合物。
【請求項56】
式(4):
【化12】

(4)
(式中、
AはR’−(C=O)−、R’−SO−、R’−(C=NH)−、R’−NH−(C=S)−、R’−NH−(C=O)−、R’−NH−(C=NH)−、R’−O−(C=O)−、R’−O−(C=S)−、R’−P(O)OH−、R’−(C=S)−、R’−アルキル−、R’−および水素から選択され、
R’はアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択され、
X1、X2およびX3はそれぞれアミノ酸残基から独立に選択され、
x、yおよびzは0および1から独立に選択される整数である;
但し、x、yおよびzがそれぞれ1であり、X1が2,4−ジアミノブタン酸であり、X2がスレオニンであり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、AがR’−(C=O)−である場合、R’は分岐C8〜9−アルキルではない)
で示される化合物。
【請求項57】
Aがアミノ酸残基を1つも含まない請求項56に記載の化合物。
【請求項58】
式(5):
【化13】

(5)
(式中、
AはR’−(C=O)−、R’−SO−、R’−(C=NH)−、R’−NH−(C=S)−、R’−NH−(C=O)−、R’−NH−(C=NH)−、R’−O−(C=O)−、R’−O−(C=S)−、R’−P(O)OH−、R’−(C=S)−、R’−アルキル−、R’−および水素から選択され、
R’はアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択され、
X1、X2およびX3はそれぞれアミノ酸残基から独立に選択され、
x、yおよびzは0および1から独立に選択される整数である;
但し、x、yおよびzがそれぞれ1であり、X1が2,4−ジアミノブタン酸であり、X2がスレオニンであり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、AがR’−(C=O)−である場合、R’は分岐C7〜8−アルキルではない)
で示される化合物。
【請求項59】
Aがアミノ酸残基を1つも含まない請求項58に記載の化合物。
【請求項60】
式(6):
【化14】

(6)
(式中、
AはR’−(C=O)−、R’−SO−、R’−(C=NH)−、R’−NH−(C=S)−、R’−NH−(C=O)−、R’−NH−(C=NH)−、R’−O−(C=O)−、R’−O−(C=S)−、R’−P(O)OH−、R’−(C=S)−、R’−アルキル−、R’−および水素から選択され、
R’はアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択され、
X1、X2およびX3はそれぞれアミノ酸残基から独立に選択され、
x、yおよびzは0および1から独立に選択される整数である;
但し、xおよびyのそれぞれが独立に0であり、zが1であり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、AがR’−(C=O)−である場合、R’は置換アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択される;
但し、前記置換アルキルは、
a)オキサゾリジノンで置換されていないか、または、
b)式:アルキル−CHOH−CH−からなるものではない)
で示される化合物。
【請求項61】
Aがアミノ酸残基を1つも含まない請求項60に記載の化合物。
【請求項62】
xおよびyのそれぞれが独立に0であり、zが1であり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、AがR’−(C=O)−である場合、R’は置換C1〜7−アルキル、置換C12〜20−アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択される請求項60に記載の化合物。
【請求項63】
式(7):
【化15】

(7)
(式中:
AはR’−(C=O)−、R’−SO−、R’−(C=NH)−、R’−NH−(C=S)−、R’−NH−(C=O)−、R’−NH−(C=NH)−、R’−O−(C=O)−、R’−O−(C=S)−、R’−P(O)OH−、R’−(C=S)−、R’−アルキル−、R’−および水素から選択され、
R’はアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択され、
X1、X2およびX3はそれぞれアミノ酸残基から独立に選択され、
x、yおよびzは0および1から独立に選択される整数である;
但し、xおよびyがそれぞれ0であり、zが1であり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、AがR’−(C=O)−である場合、R’はヒドロキシル置換基を有する分岐C9〜11−アルキルではない)
で示される化合物。
【請求項64】
Aがアミノ酸残基を1つも含まない請求項63に記載の化合物。
【請求項65】
式(1):
【化16】

(1)
(式中:
AはR’−(C=O)−、R’−SO−、R’−(C=NH)−、R’−NH−(C=S)−、R’−NH−(C=O)−、R’−NH−(C=NH)−、R’−O−(C=O)−、R’−O−(C=S)−、R’−P(O)OH−、R’−(C=S)−、R’−アルキル−、R’−および水素から選択され、
R’はアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択され、
X1、X2およびX3はそれぞれアミノ酸残基から独立に選択され、
x、yおよびzは0および1から独立に選択される整数である;
但し、
1)X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、xおよびyのそれぞれが0および1から独立に選択され、AがR’−(C=O)−である場合、R’は少なくとも9個の炭素原子を有する非置換アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ならびに少なくとも1個の水素がアシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アルケニル、アルコキシ、アルキニル、アミノ、アリール、アリールオキシ、カルバモイル、カルボアルコキシ、カルボキシ、カルボキシアミド、カルボキシアミノ、シアノ、ジ置換アミノ、ホルミル、グアニジノ、ハロ、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、イミノアミノ、モノ置換アミノ、ニトロ、オキソ、ホスホンアミノ、スルフィニル、スルホンアミノ、スルホニル、チオ、チオアシルアミノ、チオウレイドおよびウレイドから選択される置換基で置換されている置換アルキルから選択される;
但し、前記置換アルキルはアルキル−CHOH−CH−、フェニル−CH−、アダマンチル−CH−、置換アリールオキシ−CH−およびCH−CHQ−CH−CH−(ここで、Qは構造:
【化17】


である)
からは選択されず、
2)x、yおよびzがそれぞれ1であり、X1が2,4−ジアミノブタン酸であり、X2がスレオニンであり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、AがR’−(C=O)−であり、R’がアリールである場合、アリールは3個のヒドロキシ置換基を有する6員環ではなく、
3)x、yおよびzのそれぞれが独立に0である場合、AはC8〜20−アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択される)
で示される化合物。
【請求項66】
X1が2,4−ジアミノブタン酸であり、X2がスレオニンであり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、ここでAがNα−(n−C−アルカノイル)リジンである請求項30または65のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項67】
式(2):
【化18】

(2)
(式中:
AはR’−(C=O)−、R’−SO−、R’−(C=NH)−、R’−NH−(C=S)−、R’−NH−(C=O)−、R’−NH−(C=NH)−、R’−O−(C=O)−、R’−O−(C=S)−、R’−P(O)OH−、R’−(C=S)−、R’−アルキル−、R’−および水素から選択され、
R’はアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択され、
X1、X2およびX3はそれぞれアミノ酸残基から独立に選択され、
x、yおよびzは0および1から独立に選択される整数である;
但し、x、yおよびzがそれぞれ1であり、X1が2,4−ジアミノブタン酸であり、X2がスレオニンであり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、AがR’−(C=O)−である場合、R’は分岐C−アルキルではない)
で示される化合物。
【請求項68】
式(3):
【化19】

(3)
(式中、
AはR’−(C=O)−、R’−SO−、R’−(C=NH)−、R’−NH−(C=S)−、R’−NH−(C=O)−、R’−NH−(C=NH)−、R’−O−(C=O)−、R’−O−(C=S)−、R’−P(O)OH−、R’−(C=S)−、R’−アルキル−、R’−および水素から選択され、
R’はアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択され、
X1、X2およびX3はそれぞれアミノ酸残基から独立に選択され、
x、yおよびzは0および1から独立に選択される整数である;
但し、
1)xが0または1から選択され、yおよびzのそれぞれが独立に1であり、X1がアミノ酸残基であり、X2がスレオニンであり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、AがR’−である場合、R’はNα−アルカノイルフェニルアラニン、Nα−アルケノイルフェニルアラニン、Nα−アリールカルボニルフェニルアラニン、Nα−ヘテロアリールカルボニルフェニルアラニンから選択され、
2)xが0または1から選択され、yおよびzのそれぞれが独立に1であり、X1がアミノ酸残基であり、X2がスレオニンであり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、AがR’−(C=O)−である場合、R’は非分岐の非置換C1〜4−アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択される;
但し、a)前記アルケニルはフラニル−CH=CH−ではなく、
b)前記アリールはナフチルおよび4−ニトロフェニルからは選択されず、
c)前記ヘテロアリールは2−チオフェニルではない、
3)xが0または1から選択され、yおよびzのそれぞれが独立に1であり、X1がアミノ酸残基であり、X2がスレオニンであり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、AがR’−SO−である場合、R’はC1〜7−アルキル、C9〜20−アルキル、シクロアルキル、アルケニル、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから選択される)
で示される化合物。
【請求項69】
X1が2,4−ジアミノブタン酸であり、X2がスレオニンであり、X3が2,4−ジアミノブタン酸であり、
AがR’−(C=O)−であり、R’がNα−(n−C−アルカノイル)フェニルアラニンである請求項30、65、67または68のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項70】
請求項27から69のいずれか一項に記載の化合物および医薬上許容される担体を含む治療有効量の医薬組成物を投与することによって、対象の感染症を治療する方法。
【請求項71】
(a)ポリミキシンB、コリスチン、[Ile]−ポリミキシンB、サークリンおよびオクタペプチンのアミノ基を、(2−スルホ)−9−フルオレニルメトキシ−カルボニルまたは9−フルオレニルメトキシカルボニルの他の酸性誘導体で保護する工程と、
(b)前記工程(a)の反応からの生成物を、デアシラーゼで処理して保護ペプチド中間体を提供する工程と、
(c)修飾したエドマン分解法またはペプチダーゼ酵素反応を用いて、前記保護ペプチド中間体の側鎖のアミノ酸の数を低減させることによって、他の保護中間体を得る工程と、
(d)前記保護ペプチド中間体をクロマトグラフィーで精製する工程と
を含む新規なペプチド抗生物質の合成に用いるための中間体の調製方法。
【請求項72】
臨床的に使用された抗生物質に抵抗性のある菌株を含むグラム陰性菌およびグラム陽性菌に対して活性のある抗生物質を生成するための方法であって、
(a)コリスチン、[Ile7]−ポリミキシンB、サークリンおよびオクタペプチンからなる群から選択されるポリミキシンまたは他の関連抗生物質のアミノ基を、(2−スルホ)−9−フルオレニルメトキシカルボニルまたは9−フルオレニルメトキシカルボニルの他の酸性誘導体で脱保護する工程と、
(b)前記工程(a)の反応からの生成物を、デアシラーゼで処理して保護ペプチド中間体を提供する工程と、
(c)修飾したエドマン分解法またはペプチダーゼ酵素反応を用いて、前記保護ペプチドの環外ペプチド側鎖のアミノ酸を1つから3つ減らしてサイズを小さくすることによって、他の保護中間体ペプチドを得る工程と、
(d)前記中間体を化学的に修飾して保護抗菌性誘導体を生成する工程と、
(e)前記酸性保護基を除去して抗生物質を生成する工程と
を含む方法。
【請求項73】
ポリミキシン、[Ile)]−ポリミキシンB、オクタペプチン、コリスチン、サークリンまたは関連抗生物質から誘導される化学的に保護された形態のペプチドであり、以下の:
1)H−(X1)(X2)(X3)−ペプチド−[(2−スルホ)−9−Fmoc]
2)H−(X2)(X3)−ペプチド−[(2−スルホ)−9−Fmoc]
3)H−(X3)−ペプチド−[(2−スルホ)9−Fmoc]
4)H−ペプチド−[(2−スルホ)−9−Fmoc]
またはその対応する塩からなる群から選択される中間体であって、
ここで、
ケース1)の、
H−(X1)(X2)(X3)−ペプチド−[(2−スルホ)Fmoc]について、Hは水素であり、X1はL−Dabまたは他のアミノ酸であり、X2はL−Thrまたは他のアミノ酸であり、X3はL−DabもしくはD−Dabまたは他のアミノ酸であり、n=3〜6であり、
ケース2)の、
H−(X2)(X3)−ペプチド−[(スルホ)−9−Fmoc]について、Hは水素であり、X2はL−Thrまたは他のアミノ酸であり、X3はL−DabもしくはD−Dabまたは他のアミノ酸であり、n=3〜5であり、
ケース3)の、
H−(X3)−[ペプチド−[(2−スルホ)−9−Fmoc]について、Hは水素であり、X3はL−DabもしくはD−Dabまたは他のアミノ酸であり、n=3〜4であり、
ケース4)の、
H−ペプチド−[(スルホ)−9−Fmoc]について、Hは水素
である中間体。
【請求項74】
新規なペプチド抗生物質またはそのプロドラッグを合成するために使用できる、対応する保護ポリミキシンBから誘導された酸性保護ペプチド中間体であって、前記保護基が好ましくは(2−スルホ)−9−Fmocであり、構造:
【化20】



を有する保護ペプチド中間体。
【請求項75】
新規なペプチド抗生物質またはそのプロドラッグを合成するために使用できる、対応する保護[Ile]−ポリミキシンBから誘導された酸性保護ペプチド中間体であって、前記保護基が好ましくは(2−スルホ)−9−Fmocであり、構造:
【化21】


を有する酸性保護ペプチド中間体。
【請求項76】
新規なペプチド抗生物質またはそのプロドラッグを合成するために使用できる、対応する保護コリスチンから誘導された酸性保護ペプチド中間体であって、前記保護基が好ましくは(2−スルホ)−9−Fmocであり、構造:
【化22】


を有する酸性保護ペプチド中間体。
【請求項77】
新規なペプチド抗生物質またはそのプロドラッグを合成するために使用できる、対応する保護サークリンAから誘導された酸性保護ペプチド中間体であって、前記保護基が好ましくは(2−スルホ)−9−Fmocであり、構造:
【化23】


を有する酸性保護ペプチド中間体。
【請求項78】
新規なペプチド抗生物質またはそのプロドラッグを合成するために使用できる、対応する保護オクタペプチンから誘導された酸性保護ペプチド中間体であって、前記保護基が好ましくは(2−スルホ)−9−Fmocであり、構造:
【化24】


を有する酸性保護ペプチド中間体。
【請求項79】
オクタペプチン抗生物質の他の成分が、5位でL−ロイシンの代わりにL−フェニルアラニンを含み、前記成分が類似しているが別の保護ペプチド中間体を形成する請求項8に記載の保護ペプチド中間体。
【請求項80】
以下の構造(ここで、Pは保護基(2−スルホ)−9−Fmocまたは水素である):
【化25】


を有する化学的に保護された形態のPBペプチド、CペプチドまたはILペプチドから調製される抗菌性化合物または保護化合物。
【表1−1】

【表1−2】

【表1−3】

Dab−Pは4−N−(HSO−Fmoc)−ジアミノブチリルであり、Lys−Pは6−N−(HSO−Fmoc)−リシルである
** PAPAはp−アミノフェニルアセチルである
別段の指定のない限り、すべてのアミノ酸はL−異性体である。
【請求項81】
ポリミキシン、オクタペプチン、コリスチン、サークリン、[Ile]ポリミキシンBから誘導される化学的に保護された形態のペプチドである中間体から調製される抗生物質であって、以下の:
ケース1 A−(X1)(X2)(X3)−環状ペプチド
ケース2 A−(X2)(X3)−環状ペプチド
ケース3 A−(X3)−環状ペプチド
ケース4 A−環状ペプチド
またはその対応する塩からなる群から選択される抗生物質
(ここで、
ケース1)では、A−(X1)(X2)(X3)−ペプチドについて、
A=R’−(C=O)−、R’−SO−、R’−(C=NH)−、R’−NH−(C=S)−、R’−NH−(C=O)−であり、R’はアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリールまたは複素であり、X1はL−Dabまたは他のアミノ酸であり、X2はL−Thrまたは他のアミノ酸であり、X3はL−Dabまたは他のアミノ酸であり、
ケース2)では、A−(X2)(X3)−ペプチドについて、
「A」はケース1で説明されたものと同じであり、X2はL−Thrまたは他のアミノ酸であり、X3はL−Dabまたは他のアミノ酸であり、
ケース3)では、A−(X3)−ペプチドについて、
「A」はケース1で説明されたものと同じであり、X3はL−Dabまたは他のアミノ酸であり、
ケース4)では、A−ペプチドについて、
「A」はケース1で説明されたものと同じである)。
【請求項82】
以下の構造:
【化26】


を有し、かつグラム陰性菌およびグラム陽性菌に対して使用するための最小阻害濃度を有するペプチド抗生物質。
【表2】

MIC値は、Mueller Hintonブロス中で成長したアッセイ生物として、大腸菌、ATCC #26、黄色ブドウ球菌Smith型、および黄色ブドウ球菌、ATCC27853を用いて、連続式2倍ブロス希釈法によって測定した。
**PAPA=p−アミノフェニルアセチル
【請求項83】
水溶性の安定した固体状デアシラーゼ酵素を調製する方法であって、
(a)アクチノプラーネス ユタヘンシスの菌株を発酵させて生物の細胞を得る工程と、
(b)細胞を水で洗浄して不純物を除去する工程と、
(c)洗浄した細胞を水性塩基でpH8〜11で抽出する工程と、
(d)抽出物をpH7〜8に調節し、その溶液を凍結乾燥して固体状の前記酵素を得る工程と
を含む方法。
【請求項84】
工程(e)が、その後でクロマトグラフィーを用いて前記酵素をさらに精製する工程である請求項83に記載の方法。

【公開番号】特開2011−256189(P2011−256189A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−168634(P2011−168634)
【出願日】平成23年8月1日(2011.8.1)
【分割の表示】特願2007−519447(P2007−519447)の分割
【原出願日】平成17年7月1日(2005.7.1)
【出願人】(507002295)バイオソース・ファーム・インコーポレイテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】BioSource Pharm, Inc.
【Fターム(参考)】