説明

ペプチドYY(PYY)分泌促進因子およびPYYによってモジュレートされる状態の処置に有用な化合物を同定するためにGタンパク質共役レセプターを使用する方法

【課題】ペプチドYY(PYY)分泌促進因子を同定するための方法を提供すること。
【解決手段】上記方法は、
(a)試験化合物と、宿主細胞または該Gタンパク質共役レセプターを含む宿主細胞の膜とを接触させる工程であって、該Gタンパク質共役レセプターは、
(i)配列番号2のアミノ酸1〜335;
(ii)配列番号2のアミノ酸2〜335;ならびに
(iii)(i)に規定されたアミノ酸配列における1個または数個のアミノ酸の置換、欠失または付加によって(i)から得られるポリペプチドのアミノ酸配列を含むアミノ酸配列;など
からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、工程;ならびに
(b)該レセプターの機能性を刺激する該試験化合物の能力を決定する工程であって、
該レセプターの機能性を刺激する該試験化合物の能力は、該試験化合物がPYY分泌促進因子であることを示す、
工程;を包含する。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペプチドYY(PYY)分泌促進因子を方法において同定するためのGタンパク質共役レセプターの使用であって、該方法は、
(a)試験化合物と、宿主細胞または該Gタンパク質共役レセプターを含む宿主細胞の膜とを接触させる工程であって、該Gタンパク質共役レセプターは、
(i)配列番号2のアミノ酸1〜335;
(ii)配列番号2のアミノ酸2〜335;
(iii)(i)に規定されたアミノ酸配列における1個または数個のアミノ酸の置換、欠失または付加によって(i)から得られるポリペプチドのアミノ酸配列を含むアミノ酸配列;
(iv)ストリンジェントな条件下で配列番号1の相補体にハイブリダイズし得るポリヌクレオチドによってコードされているGタンパク質共役レセプターのアミノ酸配列;
(v)(a’)配列番号2と少なくとも約80%の同一性を有するGタンパク質共役レセプターのアミノ酸配列;および(b’)配列番号2の少なくとも20個の隣接したアミノ酸を含むGタンパク質共役レセプターのアミノ酸配列;からなる群より選択される、配列番号2の改変体のアミノ酸配列;
(vi)配列番号2を有するGタンパク質共役レセプターの構成的に活性なバージョンのアミノ酸配列;ならびに
(vii)(i)〜(vi)のいずれか1つの生物学的に活性なフラグメント;
からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、工程;ならびに
(b)該レセプターの機能性を刺激する該試験化合物の能力を決定する工程であって、
該レセプターの機能性を刺激する該試験化合物の能力は、該試験化合物がPYY分泌促進因子であることを示す、
工程;
を包含する、使用。
【請求項2】
(c)工程(b)において前記レセプターの機能性を刺激する化合物と、脊椎動物の腸内分泌細胞またはPYYを分泌し得る細胞とをインビトロで接触させる工程;および
(d)該化合物が該脊椎動物の腸内分泌細胞または該PYYを分泌し得る細胞からのPYY分泌を刺激するか否かを決定する工程であって、
該脊椎動物の腸内分泌細胞またはPYYを分泌し得る細胞からのPYY分泌を刺激する該試験化合物の能力は、さらに、該試験化合物がPYY分泌促進因子であることを示す、
工程;
をさらに包含する、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
(c)前記化合物がサンプル中のPYYレベルを増大させるか否かを決定する工程であって、該サンプルは、工程(b)において前記レセプターの機能性を刺激する化合物を予め投与された非ヒト脊椎動物から得られており、
該非ヒト脊椎動物におけるPYYレベルを増大させる該試験化合物の能力は、さらに、該試験化合物がPYY分泌促進因子であることを示す、
工程;
をさらに包含する、請求項1に記載の使用。
【請求項4】
(c)工程(b)において前記レセプターの機能性を刺激する化合物を、非ヒト脊椎動物に投与する工程;および
(d)該化合物が該非ヒト脊椎動物におけるPYYレベルを増大させるか否かを決定する工程であって、
該非ヒト脊椎動物におけるPYYレベルを増大させる該試験化合物の能力は、さらに、該試験化合物がPYY分泌促進因子であることを示す、
工程;
をさらに包含する、請求項1に記載の使用。
【請求項5】
前記レセプターは、組換え体である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の使用。
【請求項6】
前記宿主細胞は、発現ベクターを含み、該発現ベクターは、前記Gタンパク質共役レセプターをコードするポリヌクレオチドを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用。
【請求項7】
前記決定する工程は、第2メッセンジャーのレベルの測定によるものである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用。
【請求項8】
前記第2メッセンジャーは、サイクリックAMP(cAMP)、サイクリックGMP(cGMP)、イノシトール1,4,5−三リン酸(IP)、ジアシルグリセロール(DAG)、MAPキナーゼ活性、MAPK/ERKキナーゼキナーゼ−1(MEKK1)活性、およびCa2+からなる群より選択される、請求項7に記載の使用。
【請求項9】
cAMPのレベルが、増大する、請求項8に記載の使用。
【請求項10】
前記決定する工程は、黒色素胞アッセイの使用、前記GPCRを含む膜に対するGTPγS結合の測定、またはレポーターアッセイによるものである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用。
【請求項11】
前記宿主細胞は哺乳動物宿主細胞であるか、または前記宿主細胞は酵母宿主細胞であるか、前記宿主細胞は黒色素胞宿主細胞である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の使用。
【請求項12】
前記試験化合物は、低分子である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の使用。
【請求項13】
前記レセプターは、配列番号2と少なくとも約80%の同一性を有するGタンパク質共役レセプターのアミノ酸配列を含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の使用。
【請求項14】
前記レセプターは、配列番号2のアミノ酸配列を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の使用。
【請求項15】
(a)GPR119アゴニストと脊椎動物の腸内分泌細胞またはPYYを分泌し得る細胞とをインビトロで接触させる工程;および
(b)該GPR119アゴニストが該脊椎動物の腸内分泌細胞または該PYYを分泌し得る細胞からのPYY分泌を刺激するか否かを決定する工程であって、
該脊椎動物の腸内分泌細胞またはPYYを分泌し得る細胞からのPYY分泌を刺激する該GPR119アゴニストの能力は、該GPR119アゴニストがPYY分泌促進因子であることを示す、
工程;
を包含する、PYY分泌促進因子を同定するための方法。
【請求項16】
(a)化合物がサンプル中のPYYレベルを増大させるか否かを決定する工程であって、該サンプルは、GPR119アゴニストを予め投与された非ヒト脊椎動物から得られており、
該非ヒト脊椎動物中のPYYレベルを増大させる該GPR119アゴニストの能力は、該GPR119アゴニストがPYY分泌促進因子であることを示す、
工程;
を包含する、PYY分泌促進因子を同定するための方法。
【請求項17】
(a)GPR119アゴニストを非ヒト脊椎動物に投与する工程;および
(b)該GPR119アゴニストが該非ヒト脊椎動物中のPYYレベルを増大させるか否かを決定する工程であって、
該非ヒト脊椎動物中のPYYレベルを増大させる該GPR119アゴニストの能力は、該GPR119アゴニストがPYY分泌促進因子であることを示す、
工程;
を包含する、PYY分泌促進因子を同定するための方法。
【請求項18】
PYY分泌促進因子を方法において同定するためのGタンパク質共役レセプターの使用であって、該方法は、
(a)試験化合物の存在下または非存在下において、Gタンパク質共役レセプターと、該レセプターに対する必要に応じて標識された公知のリガンドとを接触させる工程であって、該レセプターに対するリガンドは、GPR119に対するリガンドであり、そして該Gタンパク質共役レセプターは、
(i)配列番号2のアミノ酸1〜335;
(ii)配列番号2のアミノ酸2〜335;
(iii)(i)に規定されたアミノ酸配列における1個または数個のアミノ酸の置換、欠失または付加によって(i)から得られるポリペプチドのアミノ酸配列を含むアミノ酸配列;
(iv)ストリンジェントな条件下で配列番号1の相補体にハイブリダイズし得るポリヌクレオチドによってコードされているGタンパク質共役レセプターのアミノ酸配列;
(v)(a’)配列番号2と少なくとも約80%の同一性を有するGタンパク質共役レセプターのアミノ酸配列;および(b’)配列番号2の少なくとも20個の隣接したアミノ酸を含むGタンパク質共役レセプターのアミノ酸配列;からなる群より選択される、配列番号2の改変体のアミノ酸配列;
(vi)配列番号2を有するGタンパク質共役レセプターの構成的に活性なバージョンのアミノ酸配列;ならびに
(vii)(i)〜(vi)のいずれか1つの生物学的に活性なフラグメント;
からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、工程;ならびに
(b)該公知のリガンドと該レセプターとの間の複合体を検出する工程;ならびに
(c)より少ない該複合体が該試験化合物の非存在下よりも該試験化合物の存在下で形成されるか否かを決定する工程であって、
該決定は、該試験化合物がPYY分泌促進因子であることを示す、
工程;
を包含する、使用。
【請求項19】
前記方法が、
(d)化合物の存在下においてより少ない前記複合体が工程(c)で形成されるという該化合物と、脊椎動物の腸内分泌細胞またはPYYを分泌し得る細胞とをインビトロで接触させる工程;および
(e)該化合物が該脊椎動物の腸内分泌細胞または該PYYを分泌し得る細胞からのPYY分泌を刺激するか否かを決定する工程であって、
該脊椎動物の腸内分泌細胞またはPYYを分泌し得る細胞からのPYY分泌を刺激する該試験化合物の能力は、さらに、該試験化合物がPYY分泌促進因子であることを示す、
工程;
をさらに包含する、請求項18に記載の使用。
【請求項20】
前記方法は、
(d)前記化合物が非ヒト脊椎動物から得られるサンプル中のPYYレベルを増大させるか否かを決定する工程であって、該非ヒト脊椎動物は、化合物の存在下においてより少ない前記複合体が工程(c)で形成されるという該化合物を投与されており、
該非ヒト脊椎動物中のPYYレベルを増大させる該試験化合物の能力は、さらに、該試験化合物がPYY分泌促進因子であることを示す、
工程;
をさらに包含する、請求項18に記載の使用。
【請求項21】
前記方法は、
(d)化合物の存在下においてより少ない前記複合体が工程(c)で形成されるという該化合物を非ヒト脊椎動物に投与する工程;および
(e)該化合物が該非ヒト脊椎動物中のPYYレベルを増大させるか否かを決定する工程であって、
該非ヒト脊椎動物中のPYYレベルを増大させる該試験化合物の能力は、さらに、該試験化合物がPYY分泌促進因子であることを示す、
工程;
をさらに包含する、請求項18に記載の使用。
【請求項22】
前記レセプターは、組換え体である、請求項18〜21のいずれか1項に記載の使用。
【請求項23】
前記宿主細胞は、発現ベクターを含み、該発現ベクターは、前記Gタンパク質共役レセプターをコードするポリヌクレオチドを含む、請求項18〜22のいずれか1項に記載の使用。
【請求項24】
GPR119に対する前記リガンドは、GPR119アゴニストである、請求項18〜23のいずれか1項に記載の使用。
【請求項25】
前記GPR119アゴニストは、ヒトGPR119のアゴニストである、請求項15〜17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
前記GPR119アゴニストは、選択的GPR119アゴニストである、請求項15〜17または請求項25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記GPR119アゴニストは、10μM、1μMおよび100nMからなる群より選択される値未満のEC50を有する、請求項15〜17または請求項25または請求項26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記GPR119アゴニストは、低分子である、請求項15〜17または請求項25〜27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記GPR119アゴニストは、経口で生物学的に利用可能である、請求項15〜17または請求項25〜28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記GPR119アゴニストは、ヒトGPR119のアゴニストである、請求項24に記載の使用。
【請求項31】
前記GPR119アゴニストは、選択的GPR119アゴニストである、請求項24または請求項30に記載の使用。
【請求項32】
前記GPR119アゴニストは、10μM、1μMおよび100nMからなる群より選択される値未満のEC50を有する、請求項24または請求項30または請求項31のいずれか一項に記載の使用。
【請求項33】
前記GPR119アゴニストは、低分子である、請求項24または請求項30〜32のいずれか一項に記載の使用。
【請求項34】
前記GPR119アゴニストは、経口で生物学的に利用可能である、請求項24または請求項30〜33のいずれか一項に記載の使用。
【請求項35】
前記試験化合物は、低分子である、請求項18〜24または請求項30〜34のいずれか一項に記載の使用。
【請求項36】
前記レセプターは、配列番号2と少なくとも約80%の同一性を有するGタンパク質共役レセプターのアミノ酸配列を含む、請求項18〜24または請求項30〜35のいずれか一項に記載の使用。
【請求項37】
前記レセプターは、配列番号2のアミノ酸配列を含む、請求項18〜24または請求項30〜36のいずれか一項に記載の使用。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2009−250977(P2009−250977A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−87906(P2009−87906)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(500478097)アリーナ ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド (97)
【Fターム(参考)】