説明

ペルオキシゲン含量の低い、水性殺菌剤、消毒薬および/または滅菌薬

本発明は、ヒトに安全である、例えば食品グレードまたは食品に安全な消毒薬組成物に関する。一実施形態では、水性消毒薬組成物は、水、0.001wt%から10.0wt%のペルオキシゲン、およびアルコールを含む水性ビヒクルを含むことができる。さらに、水性ビヒクル含量に基づいて0.001重量ppmから50,000重量ppmの遷移金属も存在することができる。組成物は実質的にアルデヒドを含まないことができる。あるいは、またはさらに、遷移金属は、コロイド銀またはその合金など、コロイド状の遷移金属の形態であることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、硬質表面の清浄用を含めた様々な目的に用いることができ、消毒薬として有効である、消費者に安全な組成物に対して作成するものである。
【背景技術】
【0002】
硬質表面の消毒薬などの消毒薬は、家庭用および専門の設定の両方において広く用いられている。一般に用いられている硬質表面クリーナーの一例は、Lysol(登録商標)消毒薬である。Lysol(登録商標)は多くの適用に有効であるが、Lysol(登録商標)は、市販されているグルタルアルデヒド水溶液ほど、細菌の内生胞子のレベルを低減するのに有効ではない。グルタルアルデヒド水溶液は消毒薬として広く用いられており、特に医薬および歯科の設定において1wt%および2wt%の溶液で一般に入手可能である。グルタルアルデヒド溶液は、高圧滅菌など他の滅菌方法によって損傷を受けやすい、より繊細な医薬/歯科の器具に典型的に用いられている。しかし、グルタルアルデヒドは、強力な刺激薬であり、呼吸器の感作物質でもある。実際、煙霧により個体が感作され、それにより呼吸器の問題、頭痛、嗜眠、皮膚の変色などがもたらされているという報告がある。グルタルアルデヒドの煙霧に関連するこれらの問題があるので、空気の質をしばしばモニターしなければならず、好適な空気の換気装置がなければならない。結果として、グルタルアルデヒド溶液は比較的有効な消毒薬であるが、さらにより有効な細菌死滅レベルを示すことができ、同時に消毒薬を用いる個体に対してより安全である組成物を提供するのが望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
要旨
表面、特に硬質表面を清浄にするのに有効である溶液および分散液の消毒薬を提供するのが望ましいことが認められている。これに従って、水性消毒薬組成物は、水、0.001wt%から10.0wt%のペルオキシゲン(peroxygen)、およびアルコールを含む水性ビヒクルを含むことができる。さらに、水性ビヒクル含量に基づいて0.001重量ppmから50,000重量ppmの遷移金属も存在することができ、ただし、消毒薬組成物はアルデヒドを実質的に含まない。
【0004】
別の実施形態では、水性消毒薬組成物は、水、0.001wt%から10.0wt%のペルオキシゲン、およびアルコールを含む水性ビヒクルを含むことができる。組成物は、水性ビヒクル含量に基づいて0.001重量ppmから50,000重量ppmのコロイド銀またはその合金をさらに含むことができる。
【0005】
別の一実施形態では、表面を消毒する方法は、水、0.001wt%から10.0wt%のペルオキシゲン、およびアルコールを含む水性ビヒクルを含む消毒薬組成物と表面を接触させることを含むことができる。組成物は、水性ビヒクル含量に基づいて0.001重量ppmから50,000重量ppmの遷移金属またはその合金をさらに含むことができる。
【0006】
本発明のさらなる特徴および利点は、以下の、例示によって本発明の特徴を説明する、発明を実施するための最良の形態から明らかになる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
好ましい実施形態の詳細な説明
次に、実施形態を例示するために参照を設け、本明細書において特定の用語を用いて同一物を記載する。それでも、それによって本発明の範囲を限定しようとするものではないことが理解されよう。本明細書に例示する本発明の特徴の変更およびさらなる改変、ならびに本明細書に例示する本発明の原理のさらなる適用は、当業者および本開示の所有を有する者に生じ、本発明の範囲内とみなすべきである。本明細書で用いる述語は、特定の実施形態だけを記載する目的で用いることも理解されたい。用語は、そのように特定されなければ、限定的であることを意図するものではない。
【0008】
本明細書および添付の特許請求の範囲で用いられる、単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、内容が他のものを明らかに指示しなければ、複数の対象物を含むことに留意すべきである。
【0009】
本発明の組成物に関して用いる場合の「食品グレード」の語は、一般に安全と認められているレベルを超えて消費されたときに、哺乳動物に対して有害または毒性であるとみなされる成分を実質的に含まない組成物を意味する。
【0010】
一般的に、殺菌剤、滅菌剤、および消毒薬は同じ目的に対して、すなわち細菌および/またはウイルスなどを死滅させるために用いられ、滅菌組成物は消毒薬に比べて大きい死滅レベルを示し、消毒薬は、ひいては殺菌剤よりも良好な死滅レベルを有する。これはつまり、ほとんどの適用は、殺菌剤または消毒薬レベルの細菌/ウイルスの低減を必要とするにすぎないが、他の適用は滅菌剤の使用の恩恵をかなり受けるということである。便宜上、本開示においては「消毒薬」の語を一般的に用い、文脈が他の方法で指示しなければ「消毒薬」は、殺菌剤、消毒薬、および滅菌剤を含む。
【0011】
「溶液」の語は、また、本明細書を通して、本発明の液体組成物を記述するために用いられる。しかし、これら「溶液」は、コロイド状の遷移金属を含むことができるので、これら組成物は、分散液または懸濁液としても記載することができる。連続相は典型的には溶液であり、遷移金属はイオンおよび/またはコロイドの形態で存在することができるので、便宜上、これら組成物は、本明細書では典型的に「溶液」と呼ばれる。
【0012】
本発明の消毒薬組成物に関して「実質的に含まない」の語を用いる場合、特定の化合物または組成物が完全に非存在である、または殆んど完全に非存在であることを意味する。例えば、組成物が実質的にアルデヒドを含まないと言う場合、組成物にアルデヒドがない、または組成物にわずかに痕跡量のアルデヒドがある、のいずれかである。
【0013】
「ペルオキシゲン」の語は、二原子酸素(O−O)結合を含むあらゆる化合物を意味する。二原子酸素結合、特に2価のO−O結合は、容易に切断でき、それによってそれを含む化合物が強力な酸化剤として作用するのを可能にしている。ペルオキシゲン化合物のクラスの非限定的な例には、過酸、過酸塩、および過酸化水素などの過酸化物が含まれる。
【0014】
「合金」の語に言及する場合、個々のコロイドまたは金属の粒子が、多数の金属の複合物の形態におけることができ、または合金は別々の粒子としての多数の金属の共分散も含むことができる。
【0015】
濃度、寸法、量、および他の数値データは、本明細書では範囲の書式で示されることがある。このような範囲の書式は、単に便宜上および簡潔さのために用いられるものであり、範囲の限度として明確に列挙される数値だけを含むのではなく、各数値および部分範囲が明確に引用されるようにその範囲内に包含される個々の数値または部分範囲もすべて含むと柔軟に解釈すべきである。例えば、約1wt%から約20wt%の重量比の範囲は、1wt%および約20wt%の明確に列挙される限界だけを含むのではなく、2wt%、11wt%、14wt%などの個々の重量、および10wt%から20wt%、5wt%から15wt%などの部分範囲も含むと解釈すべきである。
【0016】
これに従って、水性消毒薬組成物は、水、0.001wt%から10.0wt%のペルオキシゲン、およびアルコールを含む水性ビヒクルを含むことができる。さらに、水性ビヒクル含量に基づいて0.001重量ppmから50,000重量ppmの遷移金属も存在することができ、ただし、消毒薬組成物はアルデヒドを実質的に含まない。別の一実施形態では、水性消毒薬組成物は、水、0.001wt%から10.0wt%のペルオキシゲン、およびアルコールを含む水性ビヒクルを含むことができる。組成物は、水性ビヒクル含量に基づいて0.001重量ppmから50,000重量ppmのコロイド銀またはその合金をさらに含むことができる。さらに別の一実施形態では、表面を消毒する方法は、水、0.001wt%から10.0wt%のペルオキシゲン、およびアルコールを含む水性ビヒクルを含む消毒薬組成物と表面を接触させることを含むことができる。組成物は、水性ビヒクル含量に基づいて0.001重量ppmから50,000重量ppmの遷移金属またはその合金をさらに含むことができる。
【0017】
本発明の特定の実施形態によれば、ペルオキシゲンの範囲の下端を、0.05wt%もしくは0.1wt%に改変することができ、かつ/または範囲の上端を5wt%、3wt%、もしくは1.5wt%に改変することができることが注目される。本明細書においてアルコールは範囲の制限なしに与えられるが、一実施形態では0.001wt%から95wt%で存在することができることも注目される。これはつまり、本発明の特定の実施形態によれば、アルコールの範囲の下端を0.05wt%または0.1wt%に改変することができ、範囲の上端を40wt%、30wt%、20wt%、または10wt%に改変できるということである。さらに、イオンおよび/またはコロイドの含量を含めた、金属含量の濃度は、範囲の下端は10重量ppmに、かつ/または範囲の上端は10000重量ppm、5000重量ppm、もしくは1500重量ppmに改変することもできる。これらの範囲は例示にすぎず、当業者であれば、アルコールのタイプ(多価、食品グレード、混合物など)、ペルオキシゲンのタイプ(過酸化物、過酸、過酸化物/過酸の組合せなど)、および金属のタイプ(イオン、コロイド、合金など)などを考慮して、これらの範囲を特定の適用に対して改変することができる。
【0018】
一実施形態では、消毒薬組成物は、食品グレードまたは食品に安全である成分だけを含むことができる。例えば、必要とされるわけではないが、組成物は、多くの市販の表面清浄剤に一般に存在する消毒薬成分を実質的に含まなくてもよい。本発明の消毒薬から省略することができる非食品グレードの成分の例には、それだけには限定されないが、グルタルアルデヒドなどのアルデヒド、塩素ベースの消毒薬、塩素および臭素ベースの消毒薬、ヨードフォア(iodophore)ベースの消毒薬、フェノールベースの消毒薬、4級アンモニウムベースの消毒薬などが含まれる。
【0019】
水性ビヒクルは、有機補助溶剤などの他の成分を任意選択で含むことができる。特に、ある種のアルコールが存在することができる。例えば、炭素1から24個を有する脂肪族アルコールおよび他の含炭素アルコール(C〜C24アルコール)を含めたアルコールを用いることができる。「C〜C24アルコール」は、この定義内で、分枝脂肪族アルコール、脂環式アルコール、芳香族アルコール、不飽和アルコール、ならびに置換されている脂肪族、脂環式、芳香族、および不飽和のアルコールなどを含めて、他の含炭素アルコールも用いることができるので、直鎖飽和脂肪族アルコールだけを必ずしも意味するものではないことに注目すべきである。一実施形態では、脂肪族アルコールは、それらが入手可能であり、低沸点であることから、メタノール、エタノール、プロパノールおよびイソプロパノール、ブタノール、ならびにペンタノールを含めた、CからCアルコールであることができる。これはつまり、多価アルコールは、また、本発明の組成物の消毒薬および滅菌剤の効力を増強するのに有効に用いることができ、ある程度の付加の安定性をもたらすことができるということである。本発明で用いることができる多価アルコールの例には、それだけには限定されないが、エチレングリコール(エタン−1,2−ジオール)グリセリン(すなわちグリセロール、プロパン−1,2,3−トリオール)、およびプロパン−1,2−ジオールが含まれる。それだけには限定されないが、フェノールおよび置換されているフェノール、エルシルアルコール、リシノリルアルコール、アラキジルアルコール、カプリルアルコール、カプリックアルコール、ベヘニルアルコール、ラウリルアルコール(1−ドデカノール)、ミリスチルアルコール(1−テトラデカノール)、セチル(すなわちパルミチル)アルコール(1−ヘキサデカノール)、ステアリルアルコール(1−オクタデカノール)、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール(シス−9−オクタデセン−1−オール)、パルミトレイルアルコール、リノレイルアルコール(9Z,12Z−オクタデカジエン−1−オール)、エライジルアルコール(9E−オクタデセン−1−オール)、エライドリノレイルアルコール(9E,12E−オクタデカジエン−1−オール)、リノレニルアルコール(9Z,12Z,15Z−オクタデカトリエン−1−オール)、エライドリノレニルアルコール(9E,12E,15E−オクタデカトリエン−1−オール)、それらの組合せなどを含めた他の非脂肪族アルコールも用いることができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、実用を考慮するとメタノール、エタノール、ならびに変性アルコール(エタノール、および少量のメタノール、および任意選択で微量のベンゼン、ケトン、酢酸塩などの混合物)が、その入手可能性および費用により用いるのが好ましいことがしばしばある。いくつかの実施形態ではグリセロールも使用できる。食品グレードの組成物を提供するのが望ましい場合は、この要件を満たすアルコールを選択することができる。用いるアルコールの量を考慮すると、当業者であれば上記に記載した範囲内に留まることができ、または特定の適用のために、使用のために選択されたアルコールが多価であるか、アルコールが食品グレードであるか、アルコールの混合物であるかなどのことがらを考慮してこれらの範囲を改変することができる。
【0021】
遷移金属に関して、本発明の実施形態に従って、金属はイオンの形態(例えば、解離した金属塩、元素金属からの金属イオンなど)、および/またはコロイドの形態であることができる。詳しい一実施形態では、遷移金属はサブミクロンの形態(すなわち、1μm未満の金属コロイド粒子の分散物)であることができる。しかし、より大型のコロイド状の遷移金属粒子も、ある適用において用いることができる。使用に望ましい典型的な遷移金属には、VI族からXI族の遷移金属が含まれ、より好ましくはX族からXI族の遷移金属が含まれ得る。VI族からXI族の金属の少なくとも1つの金属を含む合金も用いることができる。これら金属のあらゆるものは、典型的にはペルオキシゲンの存在下で対応する陽イオンに酸化されることが認められる。しかし、コロイド金属では、典型的には、表面は通常このような酸化をより受けやすい。さらに、コロイド金属をコロイド溶液に分散する場合、懸濁溶液にも存在するイオンまたは塩の形態のある量の金属がしばしば存在する。例えば、コロイド銀は、溶液中に、あるパーセント値の銀塩またはイオン性の銀を含むことがあり、例えば、10重量%から90重量%の金属含量は全金属含量に対してイオン性であることができる。これはつまり、本発明の実施形態に従って使用するのに好ましいある種の金属は、ルテニウム、ロジウム、オスミウム、イリジウム、パラジウム、白金、銅、金、銀、これらの合金、およびこれらの混合物であるということである。銀が最も好ましいことが多いが、金属の選択は、ある程度、適用、望ましい、または必要とされる死滅のレベル、標的とされる病原体のタイプ、清浄にする基質などに依存することができる。
【0022】
これらの実施形態のあらゆるものは、合金の使用の恩恵もしばしば受けることができることも注目される。例えば、合金における金属のある組合せは、特定の病原体に対する許容できる死滅レベルを提供することがあり、溶液の安定性、清浄にすべき基質などの二次的考察にいっそう関連する利点も提供する。本発明で用いるための遷移金属の合金の好ましい例には、それだけには限定されないが、銅−銀合金、銀−マグネシウム合金、鉄−銅合金、クロム−銀合金、金−銀合金、マグネシウム−銀合金などが含まれる。
【0023】
用いることができる例示のコロイド銀には、CS PlusおよびCS Ultraの商品名のもとにSolutions IE社が販売しているものが含まれる。銀の供給源として用いることができる他のコロイド銀製品には、ASAP、Sovereign Silver、Silver Maxなどが含まれる。一実施形態では、本発明で用いられるコロイド粒子は、0.001μmから1.0μmの範囲の粒径を有することができる。別の一実施形態では、コロイドの遷移金属粒子は0.030μmから0.5μmの範囲のサイズを有することができる。なお別の一実施形態では、平均粒径は0.35μmから0.45μmまでである。イオンの形態で用いる場合は、好ましい銀塩には、それだけには限定されないが、硝酸銀、酢酸銀、クエン酸銀、酸化銀、および/または炭酸銀が含まれる。本発明の製剤で用いるのに機能的である多くのコロイド銀溶液またはイオン性の銀の溶液を用いることができるが、一実施形態では、他の成分と混合される、コロイド状および/またはイオン性の銀のための懸濁媒体として、RO水を用いるのが望ましいことがある。より詳しい一態様では、RO水を蒸留することもでき、18〜20MΩの水を得ることができるが、これは必須ではない。
【0024】
消毒薬溶液のペルオキシゲン成分は、単一の化合物でもよく、または多数のペルオキシゲン化合物の組合せでもよく、またはペルオキシゲン形成性の化合物でもよい。一実施形態では、ペルオキシゲンは、本発明の実施形態による消毒薬の目的に機能的である、あらゆる脂肪族または芳香族の過酸(すなわちペルオキシ酸)であってよい。あらゆる機能的なペルオキシ酸を用いることができるが、炭素1から7個を含むペルオキシ酸が、用いるのに最も実用的である。これらペルオキシ酸には、それだけには限定されないが、過ギ酸、ペルオキシ酢酸、ペルオキシシュウ酸、ペルオキシプロパン酸、過乳酸、ペルオキシブタン酸、ペルオキシペンタン酸、ペルオキシヘキサン酸、ペルオキシアジピン酸、ペルオキシクエン酸、および/またはペルオキシ安息香酸が含まれ得る。本発明で用いるペルオキシ酸は、当技術分野では知られているあらゆる方法を用いて調製することができる。ペルオキシ酸を酸と過酸化水素とから調製する場合、得られる混合物は、ペルオキシ酸と調製された形態である対応する酸との両方を含む。例えば、ペルオキシ酢酸を利用する実施形態では、以下のように、反応が酸、過酸化水素と、過酸および水との間で平衡であるので、関連の酸(酢酸)の存在が混合物に安定性をもたらす。
【0025】
【化1】

上記に列挙した過酸の塩などの過酸塩も、消毒薬溶液のペルオキシゲン成分として含まれ得る。このような塩の非限定的な例には、過マンガン酸塩、過ホウ酸塩、過塩素酸塩、過酢酸塩、過炭酸塩、過硫酸塩などが含まれる。塩は、単独で用いてもよく、または相互に、もしくは本発明のペルオキシゲン成分を形成するための他のペルオキシゲン化合物と組み合わせて用いてもよい。
【0026】
別の一実施形態では、本発明のペルオキシゲン成分は過酸化物の化合物を含むことができる。本発明の実施形態に従って用いるのに過酸化水素が望ましい過酸化物であるとみなされているが、金属過酸化物およびペルオキシ水和物などの他の過酸化物も用いることができる。用いることができる金属過酸化物には、それだけには限定されないが、過酸化ナトリウム、過酸化マグネシウム、過酸化カルシウム、過酸化バリウム、および/または過酸化ストロンチウムが含まれる。他の塩(例えば、過炭酸ナトリウム)は、水和の水とそっくりにそれと会合している過酸化水素を有し、これらは、それによってin situで過酸化水素を生成する、過酸化水素の供給源であるとみなすこともできる。上記に述べたように、過酸化物は単独で、または本発明のペルオキシゲン成分を形成するための他のペルオキシゲン化合物と組み合わせて用いることもできる。
【0027】
本発明の消毒薬組成物を他の成分に組み入れて、それだけには限定されないが、ハンドクレンザー、うがい薬、サージカルスクラブ、ボディスプラッシュ、ハンドサニタイザーゲルおよびフォーム、消毒用ワイプ、ならびに同様のパーソナルケア製品を含めた、様々な消毒薬製品を形成することができる。さらなるタイプの製品には、消毒用フォーム、クリーム、ムースなど、ならびに有機および無機の充填材料を含む組成物、例えば、乳剤、ローション剤、クリーム剤、パスタ剤などが含まれる。組成物はさらに、例えば、浴室、病院、シンク、カウンタートップ、食品提供領域、および食肉加工工場における、硬質表面の抗菌クレンザーとして用いることができる。消毒薬組成物を、霧状消毒薬および消毒用ミストとして用いることもできる。本発明の抗菌組成物を、希薄な、すぐに使用することができる組成物として、または使用前に希釈することができる濃縮物として製造することができる。消毒薬が用いられる様々な製品は、製品の性質に応じて香料も含むことができる。例えば、台所清浄ワイプに用いるには、マツまたはレモンの香料が望ましいことがある、というのは、これらは多くの消費者にとって清潔さと関連した魅力があるからである。さらに、同様の、または他の理由で、ゲルまたはエアロゾルも香り付けることができる。
【0028】
本発明の一実施形態では、消毒薬組成物を用いて消毒用ワイプを作成する。本発明の消毒用ワイプを用いて、ヒトの手および皮膚、医療用器具、カウンタートップ、シンク、床、壁、窓などを含む、様々な硬質表面および他の表面を清浄にすることができる。本発明のワイプは、様々な織地で作られていてよい。本発明の目的では、織地には布および紙、ならびに織布および不織布が含まれる。織られているまたは不織の織地は、レーヨン、ナイロン、または綿、これらの組合せなどの適切な材料で作られていてよい。不織織地の例は、米国特許第3786615号、第4395454号、および第4199322号に記載されており、これらは本明細書に参照によって組み入れられる。織地または紙には、当技術分野では知られているあらゆる方法によって消毒薬溶液が含浸されていてよい。ワイプは、個別のブリスターパック、または包装もしくは積み重ねられているマルチパックを含めた、当技術分野では知られているあらゆる様式で包装されていてよい。
【0029】
別の一実施形態では、本発明の消毒薬組成物を、ゲルまたはゼラチン状の殺菌組成物に調合する。消毒薬組成物の他に、本発明のゲル殺菌剤は増粘剤またはゲル化剤を含むことができ、この場合「増粘剤」および「ゲル化剤」は交換可能に用いられる。本発明の目的では「ゲル」または「ゼラチン状」の殺菌剤組成物の語は、約1000センチポアズから約100000センチポアズ、または別の一実施形態では約2000センチポアズから50000センチポアズの粘度を有することができる消毒の液体物質を意味するが、これらの範囲は限定的であることを意図するものではない。例えば、ハンドゲルは、産業上の清浄または消毒の目的に用いられるゲルよりもかなり粘性が劣っていてよい。ゲル化剤または増粘剤の例には、それだけには限定されないが、グアーおよびグアー誘導体などの天然ゴム、合成ポリマー、粘土、油、ロウ、アロエベラゲル、アクリレート単独重合体、アクリレート共重合体、カルボマー、セルロース、セルロース誘導体、アルギン、アルギン誘導体、水不溶性のC〜C20アルコール、カラゲナン、ヒュームドシリカ、これらの混合物などが含まれる。ゲル化剤は、ゼラチン状の殺菌組成物に、ゼラチン状組成物の約0.1wt%から50wt%の量で存在することができる。別の一実施形態では、ゲル化剤は、ゼラチン状組成物の0.25wt%から10wt%の量で存在する。ゲル化剤の量は、ゲル化剤のタイプ、およびゲルの望ましい粘度を含めた様々な要因に依存することができる。ゼラチン状の消毒薬は、ヒトの皮膚の殺菌(例えば、ゲル状ハンドサニタイザー)、および硬質表面の殺菌を含めた様々な適用に用いることができる。特定の一実施形態では、消毒薬組成物を天然アロエゲルと混合して、消毒用アロエ製剤を形成することができる。このような製剤は、火傷、皮膚感染、および他の刺激への適用に有用である。アロエは増粘剤として作用することができ、または消毒薬ゲルの望ましい粘度に応じて上記に記載した別の増粘剤またはゲル化剤を含んでもよい。
【0030】
別の一実施形態では、本発明の消毒薬組成物を、消毒用フォームまたは起泡性の組成物に調合することができる。消毒用フォームまたは起泡性の組成物は、消毒薬組成物および発泡剤を含む。当技術分野では知られているあらゆる発泡剤を、得られる消毒用フォームの望ましい適用および特徴に応じて用いることができる。消毒薬組成物と同様、本発明の消毒用フォームを、ヒト(例えば、手洗い)および産業上の応用の両方に用いることができる。
【0031】
別の一実施形態では、本発明の消毒薬組成物は、消毒用エアロゾルまたは霧状消毒薬の形態におけることができる。噴霧は、熱噴霧とも呼ばれ、それによって消毒薬をエアロゾル化するプロセスである。空気孔などの手が届きにくい構造の部分を含めて空気自体および表面の両方を消毒するために、消毒薬のエアロゾル粒子をある期間の間その空気内に浮遊させる。エアロゾル化した消毒薬の粒子は、約5μmから約200μmの粒径を有することができる。別の一実施形態では、エアロゾル化した粒子は、約20μmから約150μmの粒径を有することができる。エアロゾル化した消毒薬がコロイド状の遷移金属を含む場合、エアロゾル化した粒子は、典型的には少なくとも1個のコロイド状の遷移金属を含むのに十分なサイズであるが、典型的にはエアロゾル化した各粒子は多数のコロイド状の遷移金属粒子を含んでいる。
【0032】
噴霧は、しばしば完全なバイオセキュリティープログラムの最終段階であり、それ自体、疾患の防止およびコントロールにおいて果たすべき主要な役割を有することができる。ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、またはグルタルアルデヒドなどの伝統的な噴霧物質は、消毒薬と接触するヒトに対して主要な健康および安全の問題を提起することができる。本発明の消毒薬を食品グレードの成分だけを用いるように調合することができるので、消毒薬の噴霧におけるこれらの使用は非常に価値がある。ほとんどの噴霧機械は、高体積の空気を大きな圧力下で用いることによって働いて小さな液滴を生成する。本発明の消毒薬組成物は、ほとんどの標準の噴霧機械と相容性である。適切な噴霧機械の例には、Dyna−Fog’s(登録商標)Thermal FoggersおよびCold Foggerが含まれる。
【0033】
溶液として、組成物を、装置などの物体用の液体分散水槽として、または移動性の低い物体に適用するためのスプレーとして用いることができる。消毒薬溶液を、局所の包帯またはうがい薬として用いることもできる。換言すれば、当業者には知られているあらゆる適用方法を、本発明の実施形態に従って利用することができる。
【0034】
本発明の消毒薬組成物を、数々の方法のあらゆるものによって適用するために調製することができる。例えば、組成物を、溶液、ゲル、フォーム、霧状などとして調製することができる。組成物を液体として、器具または他の物体を浸漬するための液体分散水槽として、移動性の低い物体に適用するためのスプレーとして、液体の分散物をスプレーまたは他の適用方法を必要としないで簡単に適用するために織地または織地様材料に適用するワイプとして、局所の包帯として、うがい薬などとして用いることができる。換言すると、当業者には知られているあらゆる適用方法を本発明の実施形態に従って利用することができる。
【0035】
さらに、本発明の組成物は一般に、消毒薬、滅菌剤、または殺菌剤として記載されるが、多くの可能な適用が存在することが理解される。例えば、制限なく、本発明の組成物を、細菌、胞子、ウイルス、寄生生物、真菌、およびカビを死滅させるために用いることができる。記載するように、本組成物を、ヒトおよび他の哺乳動物に対する全面的な安全に関連してこれらのタイプの生物体すべてに対して用いることができる。
【0036】
これら組成物は、例えばしばしば食品グレードの組成物だけを含み、非常に安全であるように調合することができるので、これら組成物を硬質表面の消毒薬としてのその使用を超えて十分に拡張した領域において用いることができる。このような製品の範疇には、ヒトおよび動物両方に対して局所および内部両方に適用する両方の製品が含まれる。例えば、これらの組成物を、防腐薬、火傷処置、おむつかぶれ製品、および様々なスキンケア製品に用いることができる。あるいは、これら組成物を、うがい薬、練り歯磨き、および歯科鋳型材料で使用される様々な他の消毒溶液など、口の中で用いることができる。歯科鋳型は、歯科産業において重大な疾患を広めることが知られているので、歯科鋳型でのこのような使用は、患者の口から完成した鋳型を扱う仕事をする実験室従業員への病原体の伝播を防止または低減することができる。やはりさらなる使用の範疇には、抗生の、および抗ウイルスの目的の適用が含まれる。これらの組成物を、口および喉に適用するためのトローチ剤またはガム中に調合することができ、経口、筋肉内、静脈内などで投与することもできる。達成することができる死滅のレベルのために、食品グレードの成分のみと調合する場合でも、広範囲の病原体およびいくつかのウイルスを内部的に死滅させることができる。あらゆる特定の可能性によって拘泥されるものではないが、これらの組成物は、HIV、SARS、ウエストナイル、トリインフルエンザ、およびその他など様々なウイルスを死滅させるのに有用であり得る。
【実施例】
【0037】
以下の実施例は、現在最もよく知られている本発明の実施形態を説明するものである。しかしながら、以下のものは例示にすぎず、または本発明の原理の適用を説明するものにすぎないことを理解されたい。当業者であれば、数々の改変および代替の組成物、方法、ならびにシステムを、本発明の精神および範囲から逸脱することなしに考案することができる。添付の特許請求の範囲は、このような改変および取り決めを網羅しようとするものである。したがって、本発明は、上記に詳しく記載してあるが、以下の実施例は、本発明の最も実用的かつ好ましい実施形態であると現在みなされているものに関連してさらなる詳細を提供するものである。
【0038】
(実施例1)
消毒薬の調製
本発明の実施形態に従って水性消毒薬組成物を調製するが、これはおよその量の以下の成分を含む:エタノール9wt%、ペルオキシ酢酸1.3wt%(6wt%溶液から)、ペルオキシ酢酸を安定化するための過酸化水素3wt%未満、および残りはコロイド銀600ppmを含む水である。水性ビヒクル全含量に対してコロイド銀が600重量ppm未満存在することが注目される。
【0039】
(実施例2)
消毒薬の調製
本発明の実施形態に従って水性消毒薬組成物を調製するが、これはおよその量の以下の成分を含む:イソプロパノール9wt%、ペルオキシプロパン酸1.3wt%(6wt%溶液から)、ペルオキシプロパン酸を安定化するための過酸化物(例えば過酸化ナトリウム)3wt%未満、および残りはイオン性の銀600ppmを含む水である。水性ビヒクル全含量に対してイオン性の銀が600重量ppm未満存在することが注目される。
【0040】
(実施例3)
消毒薬の調製
本発明の実施形態に従って水性消毒薬組成物を調製するが、これはおよその量の以下の成分を含む:変性アルコール20wt%、過ギ酸5wt%、および残りはコロイド状の銀と銅との合金を10000重量ppm含む水である。過ギ酸を安定化するために組成物全体に、少量の過酸化水素およびギ酸も加える。水性ビヒクル全含量に対してコロイド状の銀が10000重量ppm未満存在することが注目される。
【0041】
(実施例4)
消毒薬の調製
本発明の実施形態に従って水性消毒薬組成物を調製するが、これはおよその量の以下の成分を含む:エタノール9wt%、ペルオキシ酢酸1.3wt%(6wt%溶液から)、ペルオキシ酢酸を安定化するための過酸化水素3wt%未満、および残りはコロイド銀80ppmを含む水である。水性ビヒクル全含量に対してコロイド銀が80重量ppm未満存在することが注目される。
【0042】
(実施例5)
消毒薬の調製
本発明の実施形態に従って水性消毒薬組成物を調製するが、これはおよその量の以下の成分を含む:グリセロール10wt%、過酢酸1.3wt%、および残りはコロイド銀約300ppmを含む水である。水性ビヒクル全含量に対してコロイド銀が300重量ppm未満存在することが注目される。
【0043】
(実施例6)
消毒薬の調製
本発明の実施形態に従って水性消毒薬組成物を調製するが、これはおよその量の以下の成分を含む:グリセロール10wt%、過クエン酸1.8wt%、および残りはコロイド銀約300ppmを含む水である。水性ビヒクル全含量に対してコロイド銀が300重量ppm未満存在することが注目される。
【0044】
(実施例7)
消毒薬の調製
本発明の実施形態に従って水性消毒薬組成物を調製するが、これはおよその量の以下の成分を含む:1−プロパノール8.5wt%、過酢酸1.3wt%、および残りはコロイド銀約300重量ppmを含むRO水(逆浸透水)である。水性ビヒクル全含量に対してコロイド銀が300重量ppm未満存在することが注目される。
【0045】
(実施例8)
消毒薬の調製
本発明の実施形態に従って水性消毒薬組成物を調製するが、これはおよその量の以下の成分を含む:グリセロール40wt%、過クエン酸8wt%、および残りはコロイド銀約300重量ppmを含むRO水(逆浸透水)である。水性ビヒクル全含量に対してコロイド銀が300重量ppm未満存在することが注目される。
【0046】
(実施例9)
消毒薬の調製
本発明の実施形態に従って水性消毒薬組成物を調製するが、これはおよその量の以下の成分を含む:グリセロール8.5wt%、過酢酸0.4wt%、および残りはコロイド銀を300重量ppm含むRO水(逆浸透水)である。水性ビヒクル全含量に対してコロイド銀が300重量ppm未満存在することが注目される。
【0047】
(実施例10)
実施例1の消毒薬を用いた黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)の死滅時間の試験
試験生物体である黄色ブドウ球菌に対して、有機負荷で誘発した場合の、実施例1のコロイド銀含有消毒薬の抗微生物活性を測定するために試験を行った。これは、ウマ血清を5v/v%含む消毒薬に対して標準の懸濁試験を行うことによって遂行した。15秒の接触時間を評価した。
【0048】
具体的には、黄色ブドウ球菌ATCC6538の、Todd Hewitt Brothにおける培養液5mlを37℃で20時間増殖させることによって試験懸濁液を調製した。培養液5mlを遠心分離によってペレットにし、滅菌18MΩ水5mlで洗浄し、再び遠心分離し、最終体積5mlの滅菌水に再懸濁した。
【0049】
9mlチューブに、Tween80(界面活性剤)12.7wt%、Tamol 6.0wt%、レシチン1.7wt%、ペプトン1wt%、およびシスチン0.1wt%からなる中和剤を調製し、これに10pdのカタラーゼ溶液(Sigma、C100、42300単位/mg)を加えた。
【0050】
その後の「死滅時間」手順は以下の通りであった:9.9mlアリコートの実施例1の消毒薬(ウマ血清5v/v%を含む)を、滅菌20mm×150mmチューブに配置し、チューブを20℃水浴で平衡にした。時間ゼロに、消毒薬のチューブに、試験生物体懸濁液100μlを接種した。15秒後、生物体/消毒薬懸濁液1mlを中和剤9mlに移した。2分後、中和した懸濁液を、生理食塩水(PSS)で段階希釈(1:1×10、1:1×10、1:1×10など)した。選択した希釈チューブにおける生存生物体の数を、メンブランろ過によってアッセイした。1mlのアリコートを2枚ずつプレーティングし、メンブランを滅菌PSS約100mlで洗浄し、コロンビア寒天プレートに移した。プレートを37℃で20時間インキュベートした。各フィルター上のコロニー数を計数し、対数値における減少および%死滅を算出した。
【0051】
コントロールとして、1タイター(すなわち溶液における物質の量もしくは濃度の測定値)の試験懸濁液を、選択したPSS中1:10希釈の試験懸濁液のメンブランろ過アッセイを行うことによって算出した。中和剤9mlおよび消毒薬1mlの混合液に、タイターの1:10希釈100μlを接種することによって、中和剤のコントロールを行った。これにより、チューブに約1500CFU/mlがもたらされ、これを20分間静置した後希釈し、1ml試料2本ずつを用いてメンブランろ過によってチューブをアッセイした。この試験で用いた各溶液の試料100ml(PSS)または1ml(他の溶液)をろ過することによって、滅菌のコントロールを行った。プレートを、上記の通りインキュベートした。
【0052】
結果は以下の通りである。
【0053】
【表1】

滅菌コントロールは、中和剤、水、PSS、コロンビア寒天、消毒薬、およびウマ血清では増殖がゼロであったことを示していた。タイターの結果は、もとの懸濁液1mlあたりでは生存可能な黄色ブドウ球菌の濃度は生物体1×1010個であることを示していた。この懸濁液100μlに消毒薬9.9mlを接種すると、アッセイチューブ1mlあたり生物体1×10の最初の濃度をもたらした。これらの手順からの結果により、対数値における減少(LR)および%死滅(PK)の、式を用いた算出が可能になった:1)LR=−Log(S/S)、式中S=45分後の生存生物体の濃度、およびS=時間ゼロの生存生物体の最初の濃度;ならびに2)PK=(1−(S/S))×100。これらの値を以下に示す。
【0054】
【表2】

中和コントロールのデータは、試験溶液が十分に中和されていたことを示していた。観察された計数値は予想をわずかに上回っており、非中和の消毒薬により残余の死滅が行われなかったことを示していた。概して、ここで試験した消毒薬溶液は、黄色ブドウ球菌に対する抗微生物活性が高かった。この活性のレベルは、ウマ血清5v/v%からなる有機負荷と消毒薬を予め混合しても達成されたことに注目するのは意義深い。有機負荷(例えば、ウマ血清5v/v%)は、しばしば消毒薬の抗微生物活性に逆に作用する。実施例1の溶液は、それでも、ウマ血清5v/v%の存在下でも15秒以内に生存生物体の7logを上回る減少をもたらすことができた。
【0055】
(実施例11)
実施例6の消毒薬を用いた枯草菌(Bacillus subtilis)の死滅時間の試験
実施例6のコロイド銀含有消毒薬の、試験生物である枯草菌からの細菌の内生胞子に対する抗微生物活性を決定するために試験を行った。これは、枯草菌の内生胞子の懸濁液を用いて標準の死滅時間懸濁試験を行うことによって遂行した。
【0056】
具体的には、枯草菌からの内生胞子を含む試験懸濁液を、Leighton−Doi培地中37℃で3日間増殖させた培養液から調製した。懸濁液を65℃で30分間放置して増殖型の生物体を死滅させ、次いで遠心分離して胞子をペレットにした。胞子を滅菌HPLC水に再懸濁し、4℃で一夜静置した。この洗浄/静置のプロセスを、全部で3回繰り返した。最終の胞子懸濁液を、位相差顕微鏡を用いて純度に関して試験し、使用まで4℃で貯蔵した。
【0057】
9mlチューブに、Tween80(界面活性剤)12.7wt%、Tamol 6.0wt%、レシチン1.7wt%、ペプトン1wt%、およびシスチン1.0wt%、ならびにTris(pH7.85)500mMからなる中和剤を調製し、これにカタラーゼ溶液(Sigma、C100、42300/mg)100μlを使用直前に加えた。
【0058】
その後の「死滅時間」手順は以下の通りであった:9.9mlアリコートの実施例6の消毒薬(ウマ血清5v/v%を含む)を、滅菌ポリプロピレン製50ml遠心分離チューブに配置し、チューブを20℃水浴で平衡にした。時間ゼロに、消毒薬のチューブに、胞子/消毒薬懸濁液100μlを接種した。60秒後、胞子/消毒薬懸濁液1mlを中和剤9.1mlに移した。2分後、中和した懸濁液を、生理食塩水(PSS)で段階希釈(1:1×10、1:1×10、1:1×10など)した。選択した希釈チューブにおける生存胞子の数を、メンブランろ過によってアッセイした。1mlのアリコートを2枚ずつプレーティングし、メンブランを約100mlの滅菌PSSで洗浄し、コロンビア寒天プレートに移した。プレートを37℃で20時間インキュベートした。各フィルター上のコロニー数を計数し、対数値における減少および%死滅を算出した。
【0059】
コントロールとして、1タイター(すなわち溶液における物質の量もしくは濃度の測定値)の試験懸濁液を、選択したPSS中1:10希釈の試験懸濁液のメンブランろ過アッセイを行うことによって算出した。中和剤9.1mlおよび消毒薬1mlの混合液に、タイターの1:10希釈100μlを接種することによって、中和剤のコントロールを行った。これによりチューブに約96CFU/mlがもたらされ、これを20分間静置した後希釈し、1ml試料2本ずつを用いてメンブランろ過によってチューブをアッセイした。この試験で用いた各溶液の試料100ml(PSS)または1ml(他の溶液)をろ過することによって、滅菌のコントロールを行った。プレートを、上記の通りインキュベートした。
【0060】
結果は以下の通りである。
【0061】
【表15】

タイターの結果は、もとの懸濁液において1mlあたり9.80×10個の胞子の生存可能な枯草菌胞子濃度を示していた。消毒薬9.9mlにこの懸濁液100μlを接種すると、アッセイチューブにおいて1mlあたり9.80×10個の胞子の最初の濃度を生成した。これらの手順からの結果により、対数値における減少(LR)および%死滅(PK)の、式を用いた算出が可能になった:1)LR=−Log(S/S)、式中S=45分後の生存生物体の濃度、およびS=時間ゼロの生存生物体の最初の濃度;ならびに2)PK=(1−(S/S))×100。これらの値を以下に示す。
【0062】
【表16】

中和コントロールのデータは、試験溶液が十分に中和されていたことを示していた。観察された計数値は予想されたものと類似、またはそれを上回っており、非中和の消毒薬による残余の死滅が行われなかったことを示していた。実施例6の消毒薬溶液の殺胞子活性は良好であり、3分以内に1.38logの低減を、10分で7logを超える低減をもたらした。枯草菌は胞子の試験に用いられる一般的な種であり、炭疽病を引き起こす生物体と同じ属に属することは注目すべきことである。これらの類似性によって、枯草菌の胞子は、炭疽菌(Bacillus anthracis)の胞子に対する非病原性の代用として用いられている。
【0063】
(実施例12)
実施例5の消毒薬溶液を用いたウシ型結核菌(Mycobacterium bovis)の死滅時間試験
CRA Environmental Wipe Methodを用いて、実施例5の消毒薬溶液の硬質表面に対する殺結核菌活性を測定するために試験を行った。この方法は、Christensen, R.P.、R.A. Robison、D.F. Robinson、B.J. Ploeger、R.W. Leavitt、およびH.L. bodily、Antimicrobial Activity of Environmental Surface Disinfecants in the Absence and Presence of Bioburden.、Journal of the American Dental Association、119巻、493〜505頁、1989年に完全に記載されている。
【0064】
具体的には、ウシ型結核菌(ATCC#35743)を含む試験懸濁液を、改変Proskauer−Beck培地で増殖させた標準化した培養物の懸濁液を凍結したものから調製した。懸濁液を解凍し、氷上で、テフロン(登録商標)加工したガラス製の組織粉砕機において、等体積のリン酸緩衝ゼラチン溶液と混合した。懸濁液を2分間ホモジナイズし、次いでTween80を0.1%含む生理食塩水(PSS)で1:4に希釈した。懸濁液をボルテックスにかけ、試験表面を接種するのに用いるまで氷上に保持した。
【0065】
中和剤混合液は、50mlフラスコ中、Tween80 1.0%、レシチン1.0%、および濃縮カタラーゼ溶液50μl(Sigma、C100、42300単位/mg)を含むトリプトソイブロスから構成されていた。
【0066】
用いたCRA environmental Wipe Methodを以下に詳しく記載する。8×12インチ片のラミネート加工したプラスチック製カウンターの覆いを、シリコーン接着剤で、ポリプロピレン製歯科トレイ(サイズB、Zirc Dental)に固定した。蓋およびトレイを、過酸化水素ガスプラズマ滅菌機によって滅菌した。試験生物懸濁液2mlを、滅菌2×2インチ(5.08×5.08cm)の綿を充填したガーゼスポンジで表面に適用した。表面を、バイオセーフティーキャビネット中、層流下で20〜30分乾燥させた。次いで、消毒薬(または水)3.5mlを滅菌ガーゼスポンジに適用し、これを用いて接種した試験表面を、重ね塗りで(左から右へ20回、その後上から下へ20回)約150gの圧力を用いて10秒間拭った。3分後、中和剤50mlでトレイを溢れさせ、ポリプロピレン製滅菌ブラシで1分間こすって生物体を除去および懸濁した。液体を回収し、生理食塩水(PSS)で1:10に段階希釈した。選択した希釈のチューブにおける生存生物体の数を、メンブランろ過によってアッセイした。1mlのアリコートを2枚ずつプレーティングした。メンブレンを、約100mlの滅菌PSSで洗浄し、Mycobacteria7H11寒天プレートに移した。プレートを、約3週間、37℃でインキュベートした。各々の上のコロニー数を計数し、対数値における減少および%死滅を算出した。
【0067】
コントロールとして、試験懸濁液のタイターを、選択したPSS中1:10希釈の試験懸濁液のメンブランろ過アッセイを行うことによって算出した。中和剤9mlおよび消毒薬1mlの混合液に、1750CFUを含むタイターの1:10希釈100μlを接種することによって、中和剤コントロールを行った。これにより、チューブに175CFU/mlがもたらされ、これを20分間静置した後希釈し、1ml試料を2本ずつ用いてメンブランろ過によってチューブをアッセイした。
【0068】
結果は以下の通りである。
【0069】
【表19】

タイターの結果は、ウシ型結核菌の最初の濃度は、調製した懸濁液1mlあたり1.75×107CFUであったことを示していた。試験表面の接種およびその後の乾燥により、水コントロールによって示された誘発を生成した。試験表面上に生存する桿菌の最初の濃度(S)は2.63×10であった。これらの手順からの結果により、対数値における減少(LR)および%死滅(PK)の、式を用いた算出が可能になった:1)LR=−Log(S/S)、式中S=消毒薬への曝露期間後の生存生物体の濃度、およびS=時間ゼロの生存生物体の最初の濃度。これらの値を以下の表20に示す。
【0070】
【表20】

中和コントロールのデータは、各試験溶液が十分に中和されていたことを示していた。観察された計数値はタイターのデータから予想されたものと類似していた。
【0071】
(実施例13)
様々な消毒薬溶液を用いた殺胞子活性の死滅時間試験
実施例5の銀含有消毒薬の、試験生物体である枯草菌からの細菌の内生胞子に対する抗微生物活性を測定するために試験を行った。これは、枯草菌の内生胞子の懸濁液を用いた標準の死滅時間の懸濁試験を行うことによって遂行された。一般的には、胞子は通常の細菌よりも死滅させるのがずっと困難である。
【0072】
枯草菌(ATCC#19659)からの内生胞子を含む試験懸濁液を、Leighton−Doi培地中、37℃で3日間増殖させた培養物から調製した。懸濁液を65℃で30分間放置して増殖型の生物体を死滅させ、次いで遠心分離して胞子をペレットにした。胞子を滅菌HPLC水に再懸濁し、4℃で一夜静置した。この洗浄/静置のプロセスを、全部で3回繰り返した。最終の胞子懸濁液を、位相差顕微鏡を用いて純度に関して試験し、使用まで4℃で貯蔵した。
【0073】
9mlチューブに、Tween80 12.7wt%、Tamol 6.0wt%、レシチン1.7wt%、ペプトン1wt%、およびシスチン10wt%、ならびにTris500mM(pH7.85)からなる中和剤をやはり調製し、これにカタラーゼ溶液(Sigma、C100、42300単位/mg)100μlを使用直前に加えた。
【0074】
「死滅時間」手順は以下の通りであった:9.9mlアリコートの消毒薬を、滅菌ポリプロピレン製50ml遠心分離チューブに配置した。チューブを20℃水浴で平衡にした。時間ゼロに、消毒薬のチューブに、胞子懸濁液100μlを接種した。30秒の接触時間の後、胞子/消毒薬懸濁液1mlを中和剤9.1mlに移した。チューブを十分に混和した。2分後、中和した懸濁液を、生理食塩水(PSS)中1:10の段階希釈をした。選択した希釈チューブにおける生存胞子の数を、メンブランろ過によってアッセイした。1mlのアリコートを2枚ずつプレーティングした。メンブランを約100mlの滅菌PSSで洗浄し、コロンビア寒天のプレートに移した。プレートを37℃で20時間インキュベートした。各フィルター上のコロニー数を計数し、対数値における減少および%死滅を算出した。
【0075】
コントロールとして、1タイターの試験懸濁液を、選択したPSS中1:10希釈の試験懸濁液に対してメンブランろ過アッセイを行うことによって算出した。中和剤9.1mlおよび消毒薬1mlの混合液に、タイターの1:10希釈100μlを接種することによって、中和剤のコントロールを行った。これにより、チューブに約130CFU/mlがもたらされ、これを20分間静置した後希釈し、1ml試料2本ずつを用いてメンブランろ過によってアッセイした。
【0076】
結果は以下の通りである。
【0077】
【表23】

タイターの結果は、生存可能な枯草菌胞子濃度は、もとの懸濁液1mlあたり胞子1.11×1010個であることを示していた。消毒薬9.9mlにこの懸濁液100μlを接種すると、アッセイチューブ1mlあたり1.11×10個の胞子の最初の濃度をもたらした。これらの手順からの結果により、対数値における減少(LR)および%死滅(PK)の、式を用いた算出が可能になった:1)LR=−Log(S/S)、式中S=特定の接触時間後の生存生物体の濃度、およびS=時間ゼロの生存生物体の最初の濃度;ならびに2)PK=(1−(S/S))×100。これらの値を以下の表24に示す。
【0078】
【表24】

中和コントロールのデータは、中和剤はこの消毒薬を十分に中和することができたことを示していた。観察された計数値は予想されたものより一貫して高かった。試験の消毒薬溶液は各々(実施例5および7)、速やかかつ強力な殺胞子活性を有していた。具体的には、実施例5および7は各々30秒以内に7logを上回る減少を達成することができた。コントロールとして、他の有効成分を何も含まない(すなわち、アルコールまたは銀含有量のない)同じ濃度の過酢酸を用いて同じ培養物を試験した。実施例5および7の組成物は、幾桁も上回る死滅レベルを示した。
【0079】
(実施例14)
2.4%アルカリ性グルタルアルデヒド消毒薬を用いた殺胞子活性の死滅時間試験
比較の目的で、試験生物である枯草菌からの細菌の内生胞子に対する、2.4%アルカリ性グルタルアルデヒド消毒薬の抗微生物活性を測定するために試験を行った。グルタルアルデヒド消毒薬溶液は、その他の方法では死滅させるのが困難であることがある細菌および他の病原体を死滅させるのに病院で用いられている、一般的な消毒薬である。この試験は、枯草菌の内生胞子の懸濁液を用いて標準の死滅時間懸濁試験を行うことによって実行した。15分の接触時間を評価した。
【0080】
枯草菌(ATCC#19659)からの内生胞子を含む試験懸濁液を栄養寒天上で増殖させた培養物から調製し、これにさらなる胞子形成の増強物質を加えた。平板を滅菌水で回収し、繰り返し遠心分離し、水に再懸濁することによって内生胞子を精製した。最終の洗浄は、成長性の細菌をすべて確実に死滅させるために、70wt%のエタノールで30分間行った。凝集を防ぐためにTween80 0.1wt%を含む水に胞子を再懸濁し、使用まで4℃で貯蔵した。
【0081】
新たに作成したろ過滅菌した5.28wt%の亜硫酸水素ナトリウム溶液1mlからなる中和剤を調製した。
【0082】
「死滅時間」の手順は以下の通りであった:9.9mlアリコートの消毒薬を、滅菌ガラス製培養チューブ中に配置した。チューブを20℃水浴で平衡にした。時間ゼロに、2.4wt%アルカリ性グルタルアルデヒド(新たに活性化したCIDEXPLUS、3.4%、ロット番号2002247TP−滅菌水で2.4wt%に希釈)9mlの消毒薬のチューブに、試験生物体懸濁液100μlを接種した。15分後、胞子/消毒薬懸濁液1mlを中和剤9mlに移した。チューブを十分に混和した。2分後、中和した懸濁液を、生理食塩水(PSS)で段階希釈(1:1×10、1:1×10、1:1×10など)した。選択した希釈のチューブにおける生存胞子の数を、メンブランろ過によってアッセイした。1mlのアリコートを2枚ずつプレーティングした。メンブランを滅菌PSS約100mlで洗浄し、コロンビア寒天プレートに移した。プレートを37℃で20時間インキュベートした。各フィルター上のコロニー数を計数し、対数値における減少および%死滅を算出した。
【0083】
コントロールとして、1タイターの試験懸濁液を、選択したPSS中1:10希釈の試験懸濁液に対してメンブランろ過アッセイを行うことによって算出した。
【0084】
中和剤1mlおよび消毒薬1mlの混合液に、タイターの1:1×10希釈100μlを接種することによって、中和剤のコントロールを行った。これにより、チューブに約450CFU/mlがもたらされ、これを20分間静置した後希釈し、1ml試料2本ずつを用いてメンブランろ過によってアッセイした。
【0085】
結果は以下の通りである。
【0086】
【表27】

滅菌のコントロールは、グルタルアルデヒド、亜硫酸水素ナトリウム、水、PSS、およびコロンビア寒天では増殖ゼロであったことを示していた。タイターの結果は、生存可能な枯草菌胞子濃度はもとの懸濁液1mlあたり胞子9.45×10個であることを示していた。消毒薬9.9mlにこの懸濁液100μlを接種すると、アッセイチューブにおいて1mlあたり9.45×10個の胞子の最初の濃度をもたらした。これらの手順からの結果により、対数値における減少(LR)および%死滅(PK)の、式を用いた算出が可能になった:1)LR=−Log(S/S)、式中S=1時間後の生存生物体の濃度、およびS=時間ゼロの生存生物体の最初の濃度;ならびに2)PK=(1−(S/S))×100。これらの値を以下の表26に示す。
【0087】
【表28】

中和コントロールのデータは、中和剤はこの消毒薬を十分に中和することができたことを示していた。観察された計数値は予想したものより高かった。試験した2.4wt%アルカリ性グルタルアルデヒド溶液は比較的ゆっくりとした殺胞子活性を有し、15分で0.48logの低減しか生成せず、これは本発明の実施形態に従って調製した上記の例示の組成物のあらゆるものが生成したものよりも著しく低かった。
【0088】
(実施例15)
Lysol(登録商標)スプレーを用いたウシ型結核菌の死滅時間試験
比較の目的で、CRA Environmental Wipe Methodを用いて、硬質表面に対するLysol(登録商標)スプレー消毒薬(Lysol Spray、春の滝の香り、Lot#B4194−NJ2 1413−A3)の殺結核菌活性を測定するために試験を行った。この方法は、Christensen, R.P.、R.A. Robison、D.F. Robinson、B.J. Ploeger、R.W. Leavitt、およびH.L. bodily、Antimicrobial Activity of Environmental Surface Disinfecants in the Absence and Presence of Bioburden.、Journal of the American Dental Association、119巻、493〜505頁、1989年に十分に記載されている。
【0089】
具体的には、ウシ型結核菌(ATCC#35743)を含む試験懸濁液を、改変Proskauer−Beck培地で増殖させた標準化した培養物の懸濁液を凍結したものから調製した。懸濁液を解凍し、氷上で、テフロン(登録商標)加工したガラス製の組織粉砕機において、等体積のリン酸緩衝ゼラチン溶液と混合した。懸濁液を2分間ホモジナイズし、次いでTween80を0.1%含む生理食塩水(PSS)で1:4に希釈した。懸濁液をボルテックスにかけ、試験表面を接種するのに用いるまで氷上に保持した。
【0090】
中和剤混合液は、50mlフラスコ中、Tween80 1.0%、レシチン1.0%、および濃縮カタラーゼ溶液50μl(Sigma、C100、42300単位/mg)を含むトリプトソイブロスから構成されていた。
【0091】
用いたCRA environmental Wipe Methodを以下に詳しく記載する。8×12インチ(20.32×30.48cm)片のラミネート加工したプラスチック製カウンターの覆いを、シリコーン接着剤で、ポリプロピレン製歯科トレイ(サイズB、Zirc Dental)に固定した。蓋およびトレイを、過酸化水素ガスプラズマ滅菌機によって滅菌した。試験生物懸濁液2mlを、滅菌2×2インチ(5.08×5.08cm)の綿を充填したガーゼスポンジで表面に適用した。表面を、バイオセーフティーキャビネット中、層流下で20〜30分乾燥させた。次いで、消毒薬(または水)3.5mlを滅菌ガーゼスポンジに適用し、これを用いて接種した試験表面を、重ね塗りで(左から右へ20回、その後上から下へ20回)約150gの圧力を用いて10秒間拭った。3分後、中和剤50mlでトレイを溢れさせ、ポリプロピレン製滅菌ブラシで1分間こすって生物体を除去および懸濁した。液体を回収し、生理食塩水(PSS)で1:10に段階希釈した。選択した希釈のチューブにおける生存生物体の数を、メンブランろ過によってアッセイした。1mlのアリコートを2枚ずつプレーティングした。メンブレンを、約100mlの滅菌PSSで洗浄し、Mycobacteria7H11寒天プレートに移した。プレートを、約3週間、37℃でインキュベートした。各々の上のコロニー数を計数し、対数値における減少および%死滅を算出した。
【0092】
コントロールとして、試験懸濁液のタイターを、選択したPSS中1:10希釈の試験懸濁液のメンブランろ過アッセイを行うことによって算出した。中和剤9mlおよび消毒薬1mlの混合液に、1750CFUを含むタイターの1:10希釈100μlを接種することによって、中和剤コントロールを行った。これにより、チューブ中175CFU/mlがもたらされ、これを20分間静置した後希釈し、1ml試料を2本ずつ用いてメンブランろ過によってチューブをアッセイした。
【0093】
結果は以下の通りである。
【0094】
【表17】

タイターの結果は、ウシ型結核菌の最初の濃度は、調製した懸濁液1mlあたり1.75×107CFUであったことを示していた。試験表面の接種およびその後の乾燥により、水コントロールによって示された誘発を生成した。試験表面上の生存する桿菌の最初の濃度(S)は2.63×10であった。これらの手順からの結果により、対数値における減少(LR)および%死滅(PK)を、式を用いて算出できた:1)LR=−Log(S/S)、式中S=消毒薬への曝露期間後の生存生物体の濃度、およびS=時間ゼロの生存生物体の最初の濃度。これらの値を以下の表18に示す。
【0095】
【表18】

中和コントロールのデータは、各試験溶液が十分に中和されていたことを示していた。観察された計数値はタイターのデータから予想されたものと類似していた。
【0096】
(実施例16)
ある種の合金を用いた死滅率の増強
ある種の合金が枯草菌の細菌の死滅率を増強する有効性を実証するために、過酸化水素0.5重量%、エタノール8重量%を含み、水分の残りがコロイド銀300ppmを含む組成物を調製した。水溶液がマンガンと銀合金の混合物を含んでいたこと(銀約300ppmおよびマンガン約7ppm)以外は同一である組成物を用いて、類似の組成物を調製した。死滅試験を行い、コロイド銀組成物を用いて30秒後、枯草菌の0.13logの低減、すなわち死滅率25.6%がもたらされた。コロイド銀−マンガン合金組成物を用いて死滅試験をやはり行い、30秒後,0.24logの低減、すなわち死滅42.6%がもたらされた。
【0097】
(実施例17)
消毒用うがい薬
実施例1から9の1つに記載した消毒薬組成物を用いて、消毒用うがい薬(口内リンス(oral rinse))を作成する。消毒薬組成物を、ソルビトール(甘味料)、フッ素イオン250ppmを提供するのに十分な量のフッ化ナトリウム(フッ素イオン成分)、およびハッカ油(香料)と組み合わせることにより、うがい薬を作成する。重量で約1:10に水で希釈した実施例の1つの消毒薬組成物と成分を混合する。組成物全体を水で重量で1:10に希釈することにより、コロイド銀含有量が著しく低減することが注目される。より高いコロイド銀の重量パーセント値を有することが望ましい場合には、うがい薬を希釈した場合に、溶液により高い銀含有量が存在するように、銀の含有量を実施例1から9におけるものよりも高く調合することができる。
【0098】
(実施例18)
消毒用練り歯磨き
実施例1から9の1つの消毒薬組成物を用いて、消毒用練り歯磨きを作成する。消毒薬組成物を、水、ケイ酸水和物、ソルビトール、グリセリン、ラウリル硫酸ナトリウム、二酸化チタン、メントール、三リン酸五ナトリウム、およびPEG−6と混合することにより、練り歯磨きを作成する。消毒薬の性質を有するペーストをもたらすのに十分な量の成分を一緒に混合する。再度、組成物全体をペースト形成性の成分および他の成分で希釈することにより、イオン性の銀の含有量が著しく低減することが注目される。より高い銀の重量パーセント値を有することが望ましい場合には、練り歯磨きを調合した場合に、ペーストにより高い銀含有量が存在するように、銀の含有量を上記の組成物の実施例におけるものよりも高く調合することができる。
【0099】
(実施例19)
消毒用軟膏
実施例1から9の1つの消毒薬溶液を用いて、消毒用軟膏を調製する。消毒薬をアロエベラゲルと混合し、消毒用軟膏を形成する。次いで、ゲルを対象の皮膚上の感染に適用する。消毒用薬軟膏は皮膚を消毒し、感染の刺激からのいくらかの軽減をもたらす。
【0100】
(実施例20)
消毒用石鹸またはシャンプー
実施例1から9の1つの消毒薬溶液を用いて、消毒用液体石鹸を調製する。消毒薬を、水、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、コカミドプロピルベタイン、クエン酸、塩化ナトリウム、芳香剤、DMDMヒダントイン、およびEDTA四ナトリウムと混合し、消毒薬液体石鹸またはシャンプーを生成する。石鹸またはシャンプーは、従来のポンプディスペンサーを用いて容易に分配できるようにするある粘度を有する。固形ハンドソープは、石鹸を形成するプロセスで用いるための成分の1つとして消毒薬を用いることによって、同様に調製することができる。
【0101】
(実施例21)
消毒用ワイプ
実施例1から9の1つの消毒薬溶液を用いて、消毒用ワイプを調製する。不織の綿織地に消毒薬溶液を含浸させる。積み重ねた綿織地のシートを容器に配置し、織地のシートを消毒薬溶液で飽和し、容器上に覆いを被せ、容器を消毒薬溶液の蒸発から密封することによって、ワイプを調製する。消毒薬溶液がコロイド状の金属を含む場合は、不織の綿織地の全片が液体だけではなく固体粒子にも必ず曝されるように注意する。
【0102】
(実施例22)
消毒用ゲル
実施例1から9の1つの消毒薬溶液を用いて、消毒用ゲルを調製する。消毒薬をアロエベラゲルと混合し、消毒用ゲルを形成する。次いで、ゲルを対象の皮膚上の感染に適用する。消毒用ゲルは皮膚を消毒し、感染の刺激からのいくらかの軽減をもたらす。
【0103】
(実施例23)
消毒用エアロゾルおよび/または霧状消毒薬
実施例1から9の1つの消毒薬組成物を用いて、霧状消毒薬を形成する。Dyno−Fog(登録商標)からの熱噴霧器を用いて、消毒薬組成物を、病室など、消毒を必要とする部屋において小液滴にエアロゾル化する。霧状消毒薬を、部屋に充満させる。霧状消毒薬は、部屋の空気および硬質表面を滅菌および消毒する。約40分の期間の後、エアロゾル化した粒子は実質的に空気から沈降し、部屋は実質的に消毒される。
【0104】
本発明を、ある種の好ましい実施形態を参照に記載してきたが、当業者であれば、様々な改変、変更、省略を理解し、本発明の精神から逸脱することなしに代替を行うことができる。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲の範囲によってのみ制限されることが企図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)i)水、
ii)0.001wt%から10.0wt%のペルオキシゲン、および
iii)アルコール
を含む水性ビヒクル、
b)該水性ビヒクルの含量に基づいて0.001重量ppmから50,000重量ppmの遷移金属またはその合金
を含むが、
ただし、アルデヒドを実質的に含まない、水性消毒薬組成物。
【請求項2】
塩素含有成分および臭素含有成分を実質的に含まない、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
ヨードフォア含有成分を実質的に含まない、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
フェノール含有成分を実質的に含まない、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
4級アンモニウム含有成分を実質的に含まない、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記アルコールが0.001wt%から40wt%で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記アルコールが0.05wt%から20wt%で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記アルコールが0.1wt%から10wt%で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記アルコールがC〜C24アルコールである、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
〜C24アルコールが、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記C〜C24アルコールが多価アルコールである、請求項9に記載の組成物。
【請求項12】
前記多価アルコールがグリセロールである、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
前記多価アルコールがアルコール基を2個含む、請求項11に記載の組成物。
【請求項14】
前記多価アルコールがアルコール基を3個含む、請求項11に記載の組成物。
【請求項15】
前記遷移金属またはその合金がVI族からXI族の遷移金属またはその合金である、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
前記遷移金属またはその合金がX族からXI族の遷移金属またはその合金である、請求項1に記載の組成物。
【請求項17】
前記遷移金属またはその合金が、ルテニウム、ロジウム、オスミウム、イリジウム、パラジウム、白金、銅、金、銀、それらの合金、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項18】
前記遷移金属またはその合金がコロイド状の遷移金属またはその合金である、請求項1に記載の組成物。
【請求項19】
前記コロイド状の遷移金属がコロイド銀である、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
前記コロイド状の遷移金属またはその合金が0.001μmから1.0μmの平均粒径を有する、請求項18に記載の組成物。
【請求項21】
前記コロイド状の遷移金属またはその合金が0.030μmから0.5μmの平均粒径を有する、請求項18に記載の組成物。
【請求項22】
前記遷移金属またはその合金がイオン性の遷移金属である、請求項1に記載の組成物。
【請求項23】
前記遷移金属またはその合金が15重量ppmから1500重量ppmで存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項24】
前記ペルオキシゲンが過酸である、請求項1に記載の組成物。
【請求項25】
前記過酸が脂肪族の過酸である、請求項24に記載の組成物。
【請求項26】
前記過酸が芳香族の過酸である、請求項24に記載の組成物。
【請求項27】
前記過酸が、過ギ酸、ペルオキシ酢酸、ペルオキシシュウ酸、ペルオキシプロパン酸、過乳酸、ペルオキシブタン酸、ペルオキシペンタン酸、ペルオキシヘキサン酸、ペルオキシアジピン酸、ペルオキシクエン酸、ペルオキシ安息香酸、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項24に記載の組成物。
【請求項28】
前記ペルオキシゲンが前記水性ビヒクルの一部として0.05wt%から5.0wt%で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項29】
前記ペルオキシゲンが前記水性ビヒクルの一部として0.1wt%から3.0wt%で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項30】
前記ペルオキシゲンが前記水性ビヒクルの一部として0.1wt%から1.5wt%で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項31】
前記ペルオキシゲンが過酸化物を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項32】
前記過酸化物が過酸化水素である、請求項31に記載の組成物。
【請求項33】
前記過酸化物が金属過酸化物である、請求項31に記載の組成物。
【請求項34】
前記金属過酸化物が、過酸化ナトリウム、過酸化マグネシウム、過酸化カルシウム、過酸化バリウム、および過酸化ストロンチウム、ならびにこれらの混合物からなる群から選択される、請求項33に記載の組成物。
【請求項35】
前記過酸化物がペルオキシ水和物である、請求項31に記載の組成物。
【請求項36】
前記過酸化物がin situで生成される、請求項31に記載の組成物。
【請求項37】
前記過酸化物が過炭酸ナトリウムから生成された過酸化水素である、請求項36に記載の組成物。
【請求項38】
前記ペルオキシゲンが過酸および過酸化物を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項39】
前記ペルオキシゲンが過酸塩である、請求項1に記載の組成物。
【請求項40】
前記過酸塩が、過マンガン酸塩、過ホウ酸塩、過塩素酸塩、過酢酸塩、過炭酸塩、過硫酸塩、およびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項39に記載の組成物。
【請求項41】
消毒用ワイプとして織地に含浸されている、請求項1に記載の組成物。
【請求項42】
消毒用ゲルを形成するために前記水性組成物に混合されている増粘剤またはゲル化剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項43】
約5μmから約200μmの粒径を有するエアロゾル化した消毒薬の形態の、請求項1に記載の組成物。
【請求項44】
消毒用フォームを形成するための発泡剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項45】
シャンプー、石鹸、ゲル、クリームもしくは軟膏、練り歯磨き、または口内リンスからなる群から選択される個人用衛生製品に調合される、請求項1に記載の組成物。
【請求項46】
a)i)水、
ii)0.001wt%から10.0wt%のペルオキシゲン、および
iii)アルコール
を含む水性ビヒクル、
b)該水性ビヒクルの含量に基づいて0.001重量ppmから50,000重量ppmのコロイド銀またはその合金
を含む水性消毒薬組成物。
【請求項47】
アルデヒド、塩素含有成分および臭素含有成分、ヨードフォア含有成分、フェノール含有成分、および4級アンモニウム含有成分を実質的に含まない、請求項46に記載の組成物。
【請求項48】
前記アルコールが0.001wt%から40wt%で存在する、請求項46に記載の組成物。
【請求項49】
前記アルコールが0.1wt%から10wt%で存在する、請求項46に記載の組成物。
【請求項50】
前記アルコールが多価アルコールである、請求項46に記載の組成物。
【請求項51】
前記コロイド銀またはその合金が、銀と、ルテニウム、ロジウム、オスミウム、イリジウム、パラジウム、白金、銅、または金との合金である、請求項46に記載の組成物。
【請求項52】
前記コロイド銀またはその合金が0.001μmから1.0μmの平均粒径を有する、請求項46に記載の組成物。
【請求項53】
前記遷移金属またはその合金が15重量ppmから1500重量ppmで存在する、請求項46に記載の組成物。
【請求項54】
前記ペルオキシゲンが過酸である、請求項46に記載の組成物。
【請求項55】
前記過酸が脂肪族の過酸または芳香族の過酸である、請求項54に記載の組成物。
【請求項56】
前記ペルオキシゲンが前記水性ビヒクルの一部として0.05wt%から5.0wt%で存在する、請求項46に記載の組成物。
【請求項57】
消毒用ワイプとして織地に含浸されている、請求項46に記載の組成物。
【請求項58】
消毒用ゲルを形成するために前記水性組成物に混合されている増粘剤またはゲル化剤をさらに含む、請求項46に記載の組成物。
【請求項59】
約5μmから約200μmの粒径を有するエアロゾル化した消毒薬の形態の、請求項46に記載の組成物。
【請求項60】
消毒用フォームを形成するための発泡剤をさらに含む、請求項46に記載の組成物。
【請求項61】
シャンプー、石鹸、ゲル、クリーム、軟膏、練り歯磨き、または口内リンスからなる群から選択される個人用衛生製品に調合される、請求項46に記載の組成物。
【請求項62】
a)i)水、
ii)0.001wt%から10.0wt%のペルオキシゲン、および
iii)アルコール
を含む水性ビヒクル、
b)該水性ビヒクル含量に基づいて0.001重量ppmから50,000重量ppmの遷移金属またはその合金
を含む消毒薬組成物と表面を接触させることを含む、表面を消毒する方法。
【請求項63】
前記アルコールが0.05wt%から40wt%で存在する、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記アルコールが0.1wt%から10wt%で存在する、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記アルコールがC〜C24アルコールであり、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項62に記載の方法。
【請求項66】
前記C〜C24アルコールが多価アルコールである、請求項62に記載の方法。
【請求項67】
前記多価アルコールがグリセロールである、請求項62に記載の方法。
【請求項68】
前記遷移金属またはその合金が、ルテニウム、ロジウム、オスミウム、イリジウム、パラジウム、白金、銅、金、銀、それらの合金、およびそれらの混合物からなる群から選択されるVI族からXI族の遷移金属またはその合金である、請求項62に記載の方法。
【請求項69】
前記遷移金属またはその合金がコロイド状の遷移金属またはその合金である、請求項62に記載の方法。
【請求項70】
前記コロイド状の遷移金属がコロイド銀である、請求項62に記載の方法。
【請求項71】
前記ペルオキシゲンが、過ギ酸、ペルオキシ酢酸、ペルオキシシュウ酸、ペルオキシプロパン酸、過乳酸、ペルオキシブタン酸、ペルオキシペンタン酸、ペルオキシヘキサン酸、ペルオキシアジピン酸、ペルオキシクエン酸、ペルオキシ安息香酸、およびそれらの混合物からなる群から選択される過酸である、請求項62に記載の方法。
【請求項72】
前記ペルオキシゲンが前記水性ビヒクルの一部として0.05wt%から5.0wt%で存在する、請求項62に記載の方法。
【請求項73】
前記ペルオキシゲンが前記水性ビヒクルの一部として0.1wt%から3.0wt%で存在する、請求項62に記載の方法。
【請求項74】
前記ペルオキシゲンが前記水性ビヒクルの一部として0.1wt%から1.5wt%で存在する、請求項62に記載の方法。
【請求項75】
前記ペルオキシゲンが過酸化物を含む、請求項62に記載の方法。
【請求項76】
前記過酸化物が、過酸化水素、過酸化ナトリウム、過酸化マグネシウム、過酸化カルシウム、過酸化バリウム、および過酸化ストロンチウム、ならびにこれらの混合物からなる群から選択される、請求項62に記載の方法。
【請求項77】
前記ペルオキシゲンが過酸および過酸化物を含む、請求項62に記載の方法。
【請求項78】
前記ペルオキシゲンが、過マンガン酸塩、過ホウ酸塩、過塩素酸塩、過酢酸塩、過炭酸塩、過硫酸塩、およびそれらの組合せからなる群から選択される過酸塩である、請求項62に記載の方法。

【公表番号】特表2010−501569(P2010−501569A)
【公表日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−525624(P2009−525624)
【出願日】平成19年8月22日(2007.8.22)
【国際出願番号】PCT/US2007/018606
【国際公開番号】WO2008/033206
【国際公開日】平成20年3月20日(2008.3.20)
【出願人】(509052872)ソリューションズ バイオメッド, エルエルシー (2)
【Fターム(参考)】