説明

ペンタフルオロプロパン、クロロトリフルオロプロペン、およびフッ化水素の共沸混合物様組成物

本発明は、有効量の1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、およびフッ化水素から本質的になる三成分共沸混合物様混合物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、参照により本明細書に組み込まれている、2009年1月29日に出願した米国仮特許出願第61/148,246号の優先権の利益を主張するものである。
【0002】
(技術分野)
本発明は共沸混合物様組成物に関する。より特定すれば、本発明は、ヒドロハロカーボンおよびフッ化水素を含む三成分系の共沸混合物様組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
フルオロカーボン系流体は、冷媒、エアゾール噴射剤、発泡剤、熱伝達媒体、ガス状誘電体、消火を用いるまたは用いない火気抑制、および火災/爆発予防を含めた数多くの用途において、工業的に広範な用途が見出されてきた。しかしながら、クロロフルオロアルカンやヒドロクロロフルオロアルカンなどのある特定の化合物は、大気中のオゾンを減少させる疑いがあるので、環境に有害である。さらに、これらの化合物の一部は、地球温暖化に寄与すると考えられる。したがって、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのentgegen型(E型あるいはトランス型)異性体(すなわち、E−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンまたは「1233zd(E)」)など、オゾン破壊係数が低いまたは0でさえあり、かつ地球温暖化係数が低いハロカーボン流体を使用することが望ましい。
【0004】
1233zd(E)には、例えば、とりわけ熱伝達剤、起泡剤、および溶剤など、多種多様な用途があることが見出されており、例として、米国特許出願公開第2008/0098755号公報(特許文献1)および第2008/0207788号公報(特許文献2)、ならびに米国特許第6,362,383号明細書(特許文献3)を参照されたい。1233zdは、いくつかの異なる方法によって生成できる。例えば、米国特許出願第61/047,613号明細書(特許文献4)、米国特許第5,710,352号明細書(特許文献5)、第6,111,150号明細書(特許文献6)、および第6,844,475号明細書(特許文献7)には、1233zdを製造するいくつかの方法が記載されている。前述の各公開資料は、これらの全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【0005】
沸騰および蒸発時に分留されない単一成分流体または共沸混合物の使用も望ましい。特に関心を引くのが、ヒドロフルオロカーボン、クロロフルオロオレフィン、およびフッ化水素(HF)を含有する混合物であり、これは、所望のヒドロフルオロカーボンおよびクロロフルオロオレフィン製品の調製および/または精製に有用である。残念ながら、環境に安全で分留されない新たな混合物の同定は、共沸混合物の形成が容易に予測できないために複雑である。
【0006】
1233zdおよびHF間、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(245fa)およびHF間、ならびに245faおよび1233zd(E)間の二成分系の共沸混合物は既知であり、それぞれ、米国特許第6,013,846号明細書(特許文献8)、第6,328,907号明細書(特許文献9)および第7,183,448号明細書(特許文献10)に記載されており、これらの各々は、参照により本明細書に組み込まれている。
【0007】
しかしながら、ヒドロフルオロカーボン、クロロフルオロオレフィン、およびHFを含有する三成分共沸混合物が依然として必要とされている。このような混合物が本発明の主題である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許出願公開第2008/0098755号公報
【特許文献2】米国特許出願公開第2008/0207788号公報
【特許文献3】米国特許第6,362,383号明細書
【特許文献4】米国特許出願第61/047,613号明細書
【特許文献5】米国特許第5,710,352号明細書
【特許文献6】米国特許第6,111,150号明細書
【特許文献7】米国特許第6,844,475号明細書
【特許文献8】米国特許第6,013,846号明細書
【特許文献9】米国特許第6,328,907号明細書
【特許文献10】米国特許第7,183,448号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
1233zd(E)、245faおよびHF間の三成分共沸物が見出された。この共沸混合物は、1233zd(E)の精製、特に、1233zd(E)を製造するための蒸気および気相法に関連する分離工程に有用である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
したがって、本発明の好ましい態様により、有効量の1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(245fa)、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(1233zd)、およびフッ化水素から本質的になる三成分共沸混合物様混合物、好ましくは、25〜45重量%の245fa、42〜65重量%の1233zd(E)、および0.5〜22重量%のHFから本質的になる三成分共沸混合物様の混合物を含む組成物が提供される。
【0011】
本発明の別の態様によれば、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを製造する方法であって、(a)少なくとも1種のヒドロクロロカーボンおよび/またはヒドロクロロフルオロカーボンを含む出発物質とフッ素化剤とを反応させて、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、フッ化水素、および1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンを含む反応生成物を生成する工程;(b)前記反応生成物を蒸留して、本願出願時の請求項7に記載の三成分共沸混合物様組成物を含む蒸留物を生成する工程;(c)前記蒸留物と硫酸または苛性溶液とを接触させ、続いて、前記フッ化水素の少なくとも一部を前記蒸留物から除去して、前記1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンおよび1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンを含む精製された蒸留物を生成する工程;および、(d)前記精製蒸留物と、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンに比べて1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンに対する選択的親和性を有する抽出媒体とを接触させ、続いて、前記1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを前記1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンから分離する工程;を含む、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを製造する方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の好ましい実施形態による共沸混合物様の混合物を示す三成分組成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
ある特定の好ましい実施形態では、本発明は、有効量の1233zd(E)、245fa、およびHFから本質的になる三成分共沸混合物様混合物を含む組成物を対象とする。好ましくは、この三成分共沸混合物様混合物は、有効量の1233zd(E)、245fa、およびHFからなる。さらにより好ましくは、この三成分共沸混合物様混合物は、共沸混合物様組成物の総重量に基づいて、約24から約45重量%の245fa、約42から約65重量%の1233zd(E)、および約0.5から約22重量%のHFからなる。
【0014】
本明細書で使用される際、「共沸混合物様」という用語は、厳密に共沸性である組成物または共沸混合物のように概ね挙動する組成物に関する。共沸混合物は、液体組成および気体組成が定められた圧力および温度において等しい、2種以上の成分の系である。実際には、このことは、共沸混合物の各成分が定沸点または本質的に定沸点であり、通常、相変化中に熱力学的に分離できないことを意味する。共沸混合物の沸騰または蒸発によって形成される気体組成は、元の液体組成と同一、または実質的に同一である。したがって、共沸混合物様組成物の液相および気相における成分の濃度は、組成物が沸騰またはさもなければ蒸発をする際、変化するにしても最小限の変化しかしない。対照的に、非共沸混合物を沸騰または蒸発させると、液相中の成分濃度が相当程度に変化する。
【0015】
したがって、共沸混合物様組成物の特徴は、共沸混合物様または定沸点である、同じ複数の成分を異なる比率で含有する、ある範囲の組成物が存在する、ということである。すべてのこのような組成物は、「共沸混合物様」および「定沸点」という用語に包含されると意図している。一例として、異なる圧力において、所与の共沸混合物の組成は、その組成物の沸点と同様に、少なくともわずかには変化するものであることが周知である。したがって、A、B、およびCの共沸混合物は、特有の種類であるという関係を表すが、温度および/または圧力に依存して組成が変化し得る。このため、共沸混合様組成物の場合、共沸混合物様である、同じ複数の成分を異なる比率で含有する、ある範囲の組成物が存在することになる。すべてのこのような組成物は、本明細書で使用する際、共沸混合物様という用語に包含されると意図している。
【0016】
本明細書で使用される際、「から本質的になる」という用語は、共沸混合物様組成物の成分に関して、この組成物が、共沸混合物様である割合で、示した複数の成分を含有し、さらなる成分が新たな共沸混合物様の系を形成しないことを条件に、さらなる成分を含有してもよいことを意味する。例えば、3種の化合物から本質的になる共沸混合物様の混合物は、三成分共沸混合物を形成するものであり、この混合物は、さらなる成分がこの混合物を非共沸性にせず、指定された任意のまたはすべての化合物と共に共沸混合物を形成しないことを条件に、1種または複数のさらなる成分を任意選択で含むこともできる。
【0017】
本明細書で使用される「有効量」という用語は、他の成分と組み合わせたときに本発明の共沸混合物様組成物の形成をもたらす各成分の量を指す。
【0018】
本組成物のある特定の好ましい実施形態では、共沸混合物様組成物が約23±1℃の温度および約23±1psia(約159±7kPa)の圧力を有することを条件に、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンは、共沸混合物様組成物の総重量に基づいて、約32.3から約40.8重量%の量で存在し;1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンは、共沸混合物様組成物の総重量に基づいて、約52.8から約58.3重量%の量で存在し;そして、フッ化水素は、共沸混合物様組成物の総重量に基づいて、約6.4から約9.4重量%の量で存在する。
【0019】
本組成物のある特定の好ましい実施形態では、共沸混合物様組成物が約70±1℃の温度および約120±1psia(約827±7kPa)の圧力を有することを条件に、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンは、共沸混合物様組成物の総重量に基づいて、約33.0から約37.1重量%の量で存在し;1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンは、共沸混合物様組成物の総重量に基づいて、約50.4から約56.0重量%の量で存在し;フッ化水素は、共沸混合物様組成物の総重量に基づいて、約6.9から約16.6重量%の量で存在する。
【0020】
本組成物のある特定の好ましい実施形態では、共沸混合物様組成物が約42±1℃の温度および約46±1psia(約317±7kPa)の圧力を有することを条件に、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンは、共沸混合物様組成物の総重量に基づいて、約29.8から約30.3重量%の量で存在し;1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンは、共沸混合物様組成物の総重量に基づいて、約50.6から約54.6重量%の量で存在し;フッ化水素は、共沸混合物様組成物の総重量に基づいて、約15.6から約19.1重量%の量で存在する。
【0021】
本発明の共沸混合物様組成物は、触媒、反応副生成物、およびプロセス出発物質などが挙げられるがこれらに限られない様々な任意選択のプロセス成分をさらに含むこともできる。好ましくは、これらの任意選択のプロセス成分は、本組成物の基本的な共沸混合物様の特性に影響を与えない。
【0022】
1233zd(E)、245fa、HF、ならびに任意選択により副産物および未反応出発物質を生成するのに有効な条件下で、ハロゲン化プロパン、好ましくはペンタハロゲン化プロパン、より好ましくはペンタクロロプロパン、最も好ましくは1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン(HCC−240fa)と、HFとを反応させる工程を含む、共沸混合物様組成物を製造する方法も提供される。共沸混合物様組成物を製造する別の方法は、共沸混合物様組成物を製造するのに有効な量の1233zd(E)、245fa、およびHFを混合(ブレンド)することを含む。これらの各成分は、市販品を購入する、および/または本明細書に記載された方法などの当技術分野において既知の方法によって製造することができる。3種以上の成分を組み合わせて組成物を形成するための、当技術分野において知られている多種多様な方法はいずれも、本発明の方法に使用して共沸混合物様組成物を製造するように適合させることができる。例えば、1233zd(E)、245fa、およびHFは、回分もしくは連続の反応および/またはプロセスの一部として、または2つ以上のこのような工程の組合せにより、手動および/もしくは機械によって混合する、ブレンドする、または別法で接触させることができる。本明細書における開示から鑑みて、当業者なら本発明による共沸混合物様組成物を過度の実験を行うことなく容易に調製できよう。
【0023】
別の好ましい実施形態では、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを製造する方法であって、(a)少なくとも1種のヒドロクロロカーボンおよび/またはヒドロクロロフルオロカーボン、好ましくはペンタハロゲン化プロパン、より好ましくはペンタクロロプロパン、最も好ましくは1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン(HCC−240fa)を含む出発物質と、フッ素化剤、好ましくはHFとを反応させて、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、フッ化水素、および1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンを含む反応生成物を生成する工程;(b)前記反応生成物を蒸留して、本願出願時の請求項7に記載の三成分共沸混合物様組成物を含む蒸留物を生成する工程;(c)前記蒸留物と硫酸または苛性溶液とを接触させ、続いて、前記フッ化水素の少なくとも一部を前記蒸留物から除去して、前記1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンおよび1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンを含む精製された蒸留物を生成する工程;および、(d)前記精製蒸留物と、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンに比べて1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンに対する選択的親和性を有する抽出媒体とを接触させ、続いて、前記1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを前記1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンから分離する工程;を含む、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを生成する方法が提供される。例えば、1233zdの製造(参照により本明細書に組み込まれている米国特許第5,710,352号明細書(特許文献5)に記載されているようなもの)は、1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン(HCC−240fa)とフッ化水素酸(HF)とを反応させることを含むものである。この反応の生成物は、1233zd(E)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(245fa)、HFを含有し、様々な不純物も含有し得る。この三成分共沸混合物様混合物を使用して、過剰なHFおよびその他の不純物を蒸留によって分離および除去することができる。過剰なHFは、その後、再循環して最初の反応器に戻される。蒸留物は、この三成分共沸混合物様混合物を含有しており、後で硫酸スクラビングまたは苛性溶液を使用して、HFをこの混合物から除去することによってさらに精製できる。得られた溶液は、1233zd(E)とHFC−245faの混合物である。1233zd(E)は、その後、1233zd(E)に対して高い溶解性を有する鉱物油、シリコーン油または他の抽出媒体によって抽出および精製することができる。
【実施例】
【0024】
本発明は以下の実施例においてさらに説明されるが、これは、説明を意図したものであり、いかなる限定も加えることはない。
【0025】
38.5重量%のHFC−245fa、38.5重量%の1233zd(E)および23重量%のHFの試料をモネル製蒸留カラムに装填した。この蒸留カラムは、内径1インチ(約2.5cm)、長さ4インチ(約10cm)のカラムに接続された1Lのリボイラーから構成されていた。このカラムにHelipak高性能モネル製充填物を充填した。凝縮器は、温度を自動調節されたプロピレングリコール水溶液を使用して冷却した。
【0026】
蒸留カラムを、全還流で作動させ、所望の条件における各々の温度および圧力平衡に達するようにした。カラムが平衡になった後、気体状試料を蒸留カラムのオーバーヘッドから取り出した。カラムを全還流でさらに15分間、再び作動させ、第2の気体状試料を蒸留カラムから取り出した。次に、各試料中のHFC−245fa、1233zd(E)およびHFの濃度を標準の方法によって分析した。蒸留カラムを23℃、70℃および42℃の順に作動させて2種の試料を捕集し、各条件において分析した。温度および圧力は、それぞれ、±2℃および±2psi(約±14kPa)内で測定した。図1および表1は、測定された共沸性である組成と共に、リボイラーに装填した材料の初期組成を示す。図1の破線(- - - - - -)で囲まれているように、共沸混合物様である組成は、25重量%〜45重量%の245fa、42重量%〜65重量%の1233zd(E)、および0.5重量%〜22重量%のHFの範囲であった。
【0027】
【表1】

【0028】
このように、本発明のある特定のいくつかの実施形態を記載したが、様々な変更、改変、および改良が当業者ならば容易に想起されよう。本開示によって明白となるような変更、改変、および改良は、本明細書で明言されてはいないものの本明細書の一部であることを意図しており、本発明の精神および範囲内にあることを意図している。したがって、以上の記載は例示に過ぎず、制限を加えるものではない。本発明は、以下の特許請求の範囲およびその均等物として規定された場合にのみ制限される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有効量の1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、およびフッ化水素から本質的になる三成分共沸混合物様混合物を含む組成物。
【請求項2】
有効量の1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、およびフッ化水素を含む三成分共沸混合物様組成物。
【請求項3】
1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、およびフッ化水素から本質的になる、請求項2に記載の三成分共沸混合物様組成物。
【請求項4】
1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、およびフッ化水素からなる、請求項3に記載の三成分共沸混合物様組成物。
【請求項5】
約24から約45重量%の1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、約42から約65重量%の1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、および約0.5から約22重量%のフッ化水素からなる、請求項4に記載の三成分共沸混合物様組成物。
【請求項6】
約23±1℃の温度および約23±1psia(約159±7kPa)の圧力において、約32.3から約40.8重量%の1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、約52.8から約58.3重量%の1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、および約6.4から約9.4重量%のフッ化水素からなる、請求項4に記載の三成分共沸混合物様組成物。
【請求項7】
約70±1℃の温度および約120±1psia(約827±7kPa)の圧力において、約33.0から約37.1重量%の1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、約50.4から約56.0重量%の1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、および約6.9から約16.6重量%のフッ化水素からなる、請求項4に記載の三成分共沸混合物様組成物。
【請求項8】
約42±1℃の温度および約46±1psia(約317±7kPa)の圧力において、約29.8から約30.3重量%の1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、約50.6から約54.6重量%の1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、および約15.6から約19.1重量%のフッ化水素からなる、請求項4に記載の三成分共沸混合物様組成物。
【請求項9】
(a)少なくとも1種のヒドロクロロカーボンおよび/またはヒドロクロロフルオロカーボンを含む出発物質とフッ素化剤とを反応させて、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、フッ化水素、および1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンを含む反応生成物を生成する工程;
(b)前記反応生成物を蒸留して、請求項7に記載の三成分共沸混合物様組成物を含む蒸留物を生成する工程;および
(c)前記蒸留物と1種または複数の物質とを接触させて、前記1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、フッ化水素、および/または1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンの少なくとも一部を前記蒸留物から分離する工程であって、前記1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、フッ化水素、および/または1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンが、前記三成分共沸混合物様組成物を解消するのに十分な量で分離される工程;を含む、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを製造する方法。
【請求項10】
前記出発物質が1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパンを含む、請求項9に記載の方法。

【図1】
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【公表番号】特表2012−516336(P2012−516336A)
【公表日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−548207(P2011−548207)
【出願日】平成22年1月26日(2010.1.26)
【国際出願番号】PCT/US2010/022053
【国際公開番号】WO2010/088196
【国際公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【出願人】(500575824)ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド (1,504)
【Fターム(参考)】