説明

ペーストの凝集破壊方法及び装置

【課題】 無駄を発生させずに凝集物が除去されたペーストを得る。
【解決手段】 架台1上に上面を平面としたターンテーブル2を回転駆動可能に設ける。外側端部3bが内側端部3aよりもテーブル回転方向Rに先行するペースト内送り用ブレード3と、内側端部4aが外側端部4bよりもテーブル回転方向Rに先行するペースト外送り用ブレード4を、ペースト外送り用ブレード4の方がテーブルセンターO寄りにオフセットされるように、ターンテーブル2の表面にそれぞれ接触させて配置して支持構造5で支持させる。回転させたターンテーブル2上に供給したペースト6を、ペースト内送り用ブレード3で掻き取って内周方向へ送る状態と、ペースト外送り用ブレード4で掻き取って外周方向へ送る状態で循環させながら、その一部を各ブレード3,4とターンテーブル2表面との摺動部分を通過させることで、ペースト6中の凝集物を破壊させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微細な電極パターンの印刷インクとして用いる導電性ペーストのようなペースト内の凝集物を効率よく破壊して除去するために用いるペーストの凝集破壊方法及び装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶ディスプレイ等の電極パターン(導電パターン)を所要の基板上に形成する手法として、金属蒸着膜のエッチング等による微細加工に代えて、導電性ペーストを印刷インクとして用いた印刷技術、たとえば、凹版オフセット印刷技術を用いて基板上に電極パターンを印刷して形成する手法が提案されてきている(たとえば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0003】
更に、微細印刷を行うのに適した導電性ペーストとして、有機銀を使用したナノインクが注目されている。この有機銀を使用したナノインクは高価であるため、無駄になるインク量を低減させる観点からも凹版オフセット印刷が注目されている。
【0004】
ところで、上記有機銀を使用したナノインクは、凝集物が比較的生じ易いものとなっている。
【0005】
一方、上記液晶ディスプレイ等の電極パターンを基板に形成する場合は、線幅(電極幅)として、たとえば、10μm程度と微細なものが要求されることがある。
【0006】
そのために、印刷インクとして用いる上記導電性ペーストに凝集物が存在していると、線幅が10μm程度に設定してある細線の印刷を実施する場合に、印刷される細線の線幅が変化したり、印刷された細線における凝集物が存在している部分で電流の流れが変化する等の影響を及ぼす虞が懸念される。
【0007】
なお、グラビア印刷に用いる導電性ペーストを、ろ過手段でろ過するか、又は、撹拌しながらろ過することで、10μm以上の凝集物(凝集体)を除去するようにする手法は従来提案されている(たとえば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第2797567号公報
【特許文献2】特許第3904433号公報
【特許文献3】特開2004−319172号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところが、上記特許文献3に示された導電性ペーストをろ過したり、撹拌しながらろ過する手法では、凝集物を破壊することはできない。したがって、この手法では、導電性ペーストに含まれている10μm以上の凝集物は、フィルタ(ろ材)によりろ過することで単に除去されるのみであって、フィルタ上に残渣として残る凝集物は無駄になってしまう。又、上記フィルタに吸着される導電性ペーストも無駄になってしまうという問題がある。しかも、10μm未満の凝集物は取り除くことができない。
【0010】
そこで、本発明者等は、印刷インクとして用いる導電性ペースト等のペースト中に含まれている凝集物を除去できるようにすると共に、上記ペーストを無駄なく利用できるようにするために、該ペースト中に含まれている凝集物を破壊できるようにするための工夫、研究を重ねた結果、ある物体の表面に対してブレードを相対的に摺動させた状態で、凝集物が含まれたペーストを、上記ある物体の表面とブレードとの摺動部分を通過させるようにすれば、該ペースト中に含まれている数μm程度の凝集物をも、すり潰すようにして破壊できることを見出して、本発明をなした。
【0011】
したがって、本発明の目的とするところは、導電性ペースト等のペースト中に含まれている凝集物を破壊できて、凝集物を含んだペーストを無駄なく利用して、凝集物が除去されたペーストを得ることができるようにするためのペーストの凝集破壊方法及び装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、上記課題を解決するために、請求項1に対応して、ペーストを載せる面をブレードで摺動させるようにするブレード摺動部材とブレードとを相対的に摺動させ、上記ブレード摺動部材の摺動面に供給したペーストを、該摺動面とブレードとの摺動部分を通過させるようにして、ペースト中に含まれる凝集物を破壊させるようにするペーストの凝集破壊方法とする。
【0013】
又、請求項2に対応して、ブレードと、該ブレードを相対的に摺動させるようにしてブレードとの間に摺動面を形成させるようにしたブレード摺動部材とを備えて、該ブレード摺動部材の上記ブレードとの摺動面に供給されるペーストを、該ブレード摺動部材の摺動面と上記ブレードとの摺動部分を通過させることができるようにしてなる構成を有するペーストの凝集破壊装置とする。
【0014】
更に、上記構成において、ブレード摺動部材を、上面を平面としたターンテーブルとし、且つブレードを、上記ターンテーブルの上面に接触させて相対的に摺動させるペースト内送り用ブレードと、ペースト外送り用ブレードとからなるものとした構成とする。
【0015】
同様に、上記構成において、ブレード摺動部材を、上面を平面として往復動可能な移動体とし、且つブレードを、上記移動体の上面に交互に接触させて相対的に摺動させる2つのブレードからなるものとした構成とする。
【0016】
同様に、上記構成において、ブレード摺動部材を、内面をブレードとの摺動面とする円筒状回転体とし、且つブレードを、上記円筒状回転体の軸心方向に収納して下向きに配置してなるブレードとした構成とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、以下のような優れた効果を発揮する。
(1)ペーストを載せる面をブレードで摺動させるようにするブレード摺動部材とブレードとを相対的に摺動させ、上記ブレード摺動部材の摺動面に供給したペーストを、該摺動面とブレードとの摺動部分を通過させるようにして、ペースト中に含まれる凝集物を破壊させるようにするペーストの凝集破壊方法、及び、ブレードと、該ブレードを相対的に摺動させるようにしてブレードとの間に摺動面を形成させるようにしたブレード摺動部材とを備えて、該ブレード摺動部材の上記ブレードとの摺動面に供給されるペーストを、該ブレード摺動部材の摺動面と上記ブレードとの摺動部分を通過させることができるようにしてなる構成を有するペーストの凝集破壊装置としてあるので、ペーストを、ブレード摺動部材の摺動面とブレードとの摺動部分を通過させることで、該ペーストに含まれる凝集物を破壊することができるため、凝集物を含んだペーストから、無駄を生じさせることなく凝集物が除去されたペーストを回収することができる。
(2)したがって、上記回収されるペーストを、10μm程度の細線を備えた電極パターンのような微細な印刷パターンを印刷するための印刷インクとして用いることにより、上記微細な印刷パターンであっても、欠陥のない高精度な印刷を行うことが可能になる。
(3)よって、10μm程度の細線を備えた電極パターンの印刷によって微細な電極を形成する場合に、線幅に凝集物による影響が生じたり、印刷した細線で形成する電極における電流の流れが凝集物の影響を受けて変化する虞を解消することができる。
(4)ブレード摺動部材を、上面を平面としたターンテーブルとし、且つブレードを、上記ターンテーブルの上面に接触させて相対的に摺動させるペースト内送り用ブレードと、ペースト外送り用ブレードとからなるものとした構成、又は、ブレード摺動部材を、上面を平面として往復動可能な移動体とし、且つブレードを、上記移動体の上面に交互に接触させて相対的に摺動させる2つのブレードからなるものとした構成、又は、ブレード摺動部材を、内面をブレードとの摺動面とする円筒状回転体とし、且つブレードを、上記円筒状回転体の軸心方向に収納して下向きに配置してなる構成とすることにより、上記(1)(2)(3)の効果を得ることが可能なペーストの凝集破壊装置を容易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明のペーストの凝集破壊方法の実施に用いる凝集破壊装置の実施の一形態を示す概略斜視図である。
【図2】図1の装置におけるターンテーブル表面におけるブレードの配置を示すターンテーブル表面近傍での概略切断平面図である。
【図3】図2のA−A方向矢視拡大図である。
【図4】本発明の実施の他の形態として、図1乃至図3の実施の形態の応用例を示す図2に対応する図である。
【図5】本発明の実施の更に他の形態を示す概略正面図である。
【図6】図5の装置の使用状態を示すもので、(イ)は平板部材の表面右端縁部に第1のブレードを接触させた状態を、(ロ)は平板部材を右方向に移動させた状態をそれぞれ示す概略正面図である。
【図7】図5の装置の使用状態を示すもので、(イ)は平板部材の表面左端縁部に第2のブレードを接触させた状態を、(ロ)は平板部材を左方向に移動させた状態をそれぞれ示す概略正面図である。
【図8】本発明の実施の更に他の形態を示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を実施するための形態を図面を参照して説明する。
【0020】
図1乃至図3は本発明のペーストの凝集破壊方法の実施に用いるペーストの凝集破壊装置の実施の一形態を示すもので、以下のようにしてある。
【0021】
すなわち、架台1上に、上面を平面としたブレード摺動部材としてのターンテーブル2を、該架台1に内蔵した駆動モータ等の図示しない駆動装置により回転駆動可能に設ける。
【0022】
上記ターンテーブル2の上側における周方向所要間隔個所、たとえば、ほぼ180度対向配置となる個所に、該ターンテーブル2の内周部より外周部まで径方向に対し各々所要角度傾斜した方向に延びるペースト内送り用ブレード3とペースト外送り用ブレード4を、該ターンテーブル2の表面に接触させて配置して、該各ブレード3,4を、上記架台1に取り付けた所要の支持構造5によりそれぞれ支持させる。これにより、上記ターンテーブル2を上記図示しない駆動装置により、たとえば、平面視反時計回り方向に回転駆動することで、上記各ブレード3,4が該ターンテーブル2の表面を相対的に摺動するようにしてある。よって、上記ターンテーブル2上における上記各ブレード3,4の摺動個所では、図3に示すように(図3ではペースト内送り用ブレード3の場合が示してある。)、ターンテーブル2の表面に載置されたペースト6が、ターンテーブル2の表面を摺動する上記各ブレード3,4によって掻き取られて、該各ブレード3,4の上記ターンテーブル2の回転方向(以下、単にテーブル回転方向と云う)Rの上流側に臨む側面部に滞留させられると共に、その一部が、上記ターンテーブル2の表面と上記各ブレード3,4との摺動部分を通過して漏れ出るようにしてある。
【0023】
上記ペースト内送り用ブレード3は、テーブル回転方向Rに対して、内側端部3aよりも外側端部3bの方が先行するようにターンテーブル2の径方向より所要角度傾斜させた角度姿勢とする。これにより、上記したように回転するターンテーブル2の表面よりペースト内送り用ブレード3によって掻き取られて、そのテーブル回転方向R上流側に臨む側面部に滞留させられるペースト6を、上記ターンテーブル2の回転に伴って該ペースト内送り用ブレード3に沿わせて外側端部3b側より内側端部3a側へ徐々に送ることができるようにしてある。
【0024】
又、上記ペースト外送り用ブレード4は、テーブル回転方向Rに対して、内側端部4aの方が外側端部4bよりも先行するようにターンテーブル2の径方向より所要角度傾斜させた角度姿勢とする。これにより、上記したように回転するターンテーブル2の表面よりペースト外送り用ブレード4によって掻き取られて、そのテーブル回転方向R上流側に臨む側面部に滞留させられるペースト6を、上記ターンテーブル2の回転に伴って該ペースト外送り用ブレード4に沿わせて内側端部4a側より外側端部4b側へ徐々に送ることができるようにしてある。
【0025】
更に、上記ペースト内送り用ブレード3よりも、上記ペースト外送り用ブレード4の方がテーブルセンターO寄りにオフセットされた配置、すなわち、上記ペースト内送り用ブレード3の内側端部3aよりもペースト外送り用ブレード4の内側端部4aの方が上記テーブルセンターOにより近接した配置となるようにすると共に、上記ペースト内送り用ブレード3の外側端部3bの方が、上記ペースト外送り用ブレード4の外側端部4bよりも上記テーブルセンターOから離反したより外周側の配置となるようにする。これにより、上記したようにペースト内送り用ブレード3のテーブル回転方向R上流側に臨む側面部に滞留させられたペースト6が、ターンテーブル2の回転に伴って該ペースト内送り用ブレード3に沿って内側端部3aまで送られた後、該内側端部3aの内周側へ溢れると、このペースト内送り用ブレード3の内側端部3aよりもやや内周位置でターンテーブル2の回転により周方向に搬送されるペースト6は、上記ペースト外送り用ブレード4の内側端部4a寄りの個所で受けることができるようにしてある。
【0026】
又、上記したようにペースト外送り用ブレード4のテーブル回転方向R上流側に臨む側面部に滞留させられたペースト6が、ターンテーブル2の回転に伴って該ペースト外送り用ブレード4に沿って外側端部4bまで送られた後、該外側端部4bの外周側へ溢れると、このペースト外送り用ブレード4の外側端部4bよりもやや外周位置でターンテーブル2の回転により周方向に搬送されるペースト6は、上記ペースト内送り用ブレード3の外側端部3b寄りの個所で受けることができるようにしてある。
【0027】
詳述すると、上記各ブレード3,4の支持構造5は、図1に示すように、架台1の外側面部における上記ターンテーブル2の周方向180度対向する個所と対応する所要個所に、上下方向に所要寸法延びる支柱部材7の下端部が取付部材8を介してそれぞれ設置してある。
【0028】
上記各支柱部材7の上端部にはねじ部7aが刻設してあり、該ねじ部7aに下段ナット部材10を螺着させた状態で、上記ターンテーブル2の所要寸法上方を横切るように配置したビーム材9の両端部に穿設した上下方向の貫通孔(図示せず)を、上記各支柱部材7に上端側より嵌め、更に、その上側から該各支柱部材7の上端部のねじ部7aに上段ナット部材11が螺着してある。これにより、上記ビーム材9の両端部を上記各支柱部材7の上端部の所要高さ位置に配置した状態で、その上下両側から上記ねじ部7aに螺着させてある下段と上段の各ナット部材10と11を押し付けるように締めることで、上記ビーム材9を、上記ターンテーブル2の上方の所定の高さ位置に固定できるようにしてある。
【0029】
上記ターンテーブル2上の所定個所に接触させて配置する上記ペースト内送り用ブレード3とペースト外送り用ブレード4は、それぞれ裏当て(図示せず)と一緒にブレードホルダ12に挟持させるようにしてあり、該ブレードホルダ12の上面中央部に下端部を取り付けた上下方向の支持ロッド13の所要高さ個所を、上記ビーム材9のそれぞれ対応する個所に設けた保持機構14にそれぞれ保持させるようにしてある。なお、該各保持機構14には、対応するブレード3,4の高さの微調整を行う機能や、対応するブレード3,4の角度姿勢を微調整する機能を備えることが望ましい。
【0030】
又、上記各ブレード3,4は、それぞれ対応するブレードホルダ12に、上端部の方が下端部よりもテーブル回転方向Rに先行するような角度で取り付けるようにしてあることが望ましい。
【0031】
更に、ペースト6の粘性の温度依存性に鑑みて、上記ターンテーブル2上に載置するペースト6の粘性管理を行うために、上記ターンテーブル2に、該ターンテーブル2の温度を調節するための図示しない温度調節装置を装備するようにすることが望ましい。
【0032】
以上の構成としてある本発明のペーストの凝集破壊装置を使用する場合は、ペースト内送り用ブレード3及びペースト外送り用ブレード4をそれぞれ所定の配置でターンテーブル2の表面に接触させた状態で、該ターンテーブル2を図示しない駆動装置により回転駆動させ、この状態で、印刷インクとして用いる導電性ペーストのようなペースト6を、所要量、上記ターンテーブル2の表面における径方向の中間部に滴下して供給する。
【0033】
上記のようにしてターンテーブル2の表面に載置されたペースト6が、該ターンテーブル2の回転に伴って上記ペースト内送り用ブレード3の摺動個所に達すると、該ペースト内送り用ブレード3に掻き取られて、そのテーブル回転方向Rの上流側に臨む側面部に滞留させられると共に、該滞留するペースト6の一部が、上記ターンテーブル2の表面と該ペースト内送り用ブレード3との摺動部分を通過して漏れ出るようになり、この際、該摺動部分を通過したペースト6では、含まれていた凝集物が、数μm程度のものであっても破壊が行われるようになる。
【0034】
一方、上記ターンテーブル2の表面と該ペースト内送り用ブレード3との摺動部分を通過しないペースト6は、ターンテーブル2の回転に伴って、該ペースト内送り用ブレード3に沿って内周側へ順次送られ、ペースト内送り用ブレード3の内側端部3aよりも内側へ溢れたペースト6は、ターンテーブル2の回転により上記ペースト外送り用ブレード4の内側端部4a寄りの個所に受けられるようになる。
【0035】
上記のようにしてターンテーブル2の表面と上記ペースト内送り用ブレード3との摺動部分を通過したペースト6、及び、上記ペースト内送り用ブレード3の内側端部3aよりも内側へ溢れたペースト6が、上記ターンテーブル2の回転に伴って上記ペースト外送り用ブレード4の摺動個所に達すると、該ペースト外送り用ブレード4に掻き取られて、そのテーブル回転方向Rの上流側に臨む側面部に滞留させられると共に、該滞留するペースト6の一部が、上記ターンテーブル2の表面と該ペースト外送り用ブレード4との摺動部分を通過して漏れ出るようになり、この際、該摺動部分を通過したペースト6では、含まれていた凝集物が、数μm程度のものであっても破壊が行われるようになる。
【0036】
一方、上記ターンテーブル2の表面と該ペースト外送り用ブレード4との摺動部分を通過しないペースト6は、ターンテーブル2の回転に伴って、該ペースト外送り用ブレード4に沿って外周側へ順次送られ、ペースト外送り用ブレード4の外側端部4bよりも外側へ溢れたペースト6は、ターンテーブル2の回転により上記ペースト内送り用ブレード3の外側端部3b寄りの個所に受けられるようになる。
【0037】
その後、上記ターンテーブル2の表面と上記ペースト外送り用ブレード4との摺動部分を通過したペースト6、及び、上記ペースト外送り用ブレード4の外側端部4bよりも外側へ溢れたペースト6が、上記ターンテーブル2の回転に伴って上記ペースト内送り用ブレード3の摺動個所に達すると、該ペースト内送り用ブレード3によって再び掻き取られるようになることから、上記ペースト6は、上記ターンテーブル2上における上記ペースト内送り用ブレード3の摺動個所と、上記ペースト外送り用ブレード4の摺動個所を循環移動しながら、該各ブレード3,4のターンテーブル2の表面に対する摺動部分を徐々に通過することで、該ペースト6内に存在していた凝集物の破壊が徐々に行われるようになる。
【0038】
よって、上記本発明のペーストの凝集破壊装置を用いて、予め、ターンテーブル2の回転速度やペースト6の処理量や処理時間等の処理条件と、ペースト6中に存在する凝集物の破壊の進行度合いとの相関を実験等によりデータとして求めておき、上記ペースト6内の凝集物が十分破壊される処理条件が満たされるようになるまで、上記ターンテーブル2の表面に上記各ブレード3,4を相対的に摺動させることによるペースト6中の凝集物の破壊処理を継続して行うようにする。
【0039】
その後、上記ペースト6内の凝集物が十分破壊される処理条件が満たされた後は、上記ターンテーブル2上のペースト6を回収するようにする。その回収方法としては、たとえば、上記ターンテーブル2の回転を一旦停止させて、上記ペースト内送り用ブレード3とペースト外送り用ブレード4を、上記支柱部材7に対して上記ビーム材9を固定している上段ナット部材11を緩める等して、該ビーム材9、各保持機構14、各支持ロッド13、各ブレードホルダ12と一緒に上方へ引き上げて上記ターンテーブル2の表面より離反させ、この状態で、上記ターンテーブル2の表面の所要個所に、テーブルセンターOの近傍よりターンテーブル2の外周端部まで延びる図示しない別のペースト回収用ブレードを、テーブル回転方向Rに対して内側端部の方が外側端部よりも先行する角度姿勢で接触させた状態としてから、上記ターンテーブル2の回転駆動を再開させることで、上記ターンテーブル2上のすべてのペースト6を、上記回収用ブレードで受けてターンテーブル2の外周端部の所要個所まで導いて、該所要個所に配置した図示しない所要容器へ受けて回収するようにすればよい。
【0040】
あるいは、予め上記ターンテーブル2のテーブルセンターO位置に図示しないペースト回収孔を設けておき、ターンテーブル2上のペースト6を所要のブレードを用いて上記ペースト回収孔へ集めるようにして回収してもよく、更には、上記ターンテーブル2上のペースト6を、手作業で回収する等、ターンテーブル2上のペースト6を回収できれば、任意の回収手段を採用してよい。
【0041】
以上により、凝集物が破壊されたペースト6が回収されるようになる。
【0042】
このように、本発明のペーストの凝集物破壊方法及び装置によれば、ブレード摺動部材としてのターンテーブル2に対して上記ペースト内送り用ブレード3とペースト外送り用ブレード4を摺動させ、ペースト6を該各ブレード3,4のターンテーブル2表面との摺動部分を通過させることで、該ペースト6に含まれる凝集物を10μm未満のものまで破壊することができるため、当初の凝集物を含んだペースト6から、無駄を生じさせることなく凝集物が除去されたペースト6を回収することができる。
【0043】
したがって、上記回収されるペースト6を、10μm程度の細線を備えた電極パターンのような微細な印刷パターンを印刷するための印刷インクとして用いることにより、該微細な印刷パターンの線幅に凝集物による影響が生じたり、印刷した細線の電流の流れが凝集物によって変化する影響を受ける虞を解消することができる。
【0044】
よって、上記微細な印刷パターンであっても、欠陥のない高精度な印刷を行うことが可能になる。
【0045】
上記実施の形態においては、ターンテーブル2上における周方向にほぼ180度対向する個所に、ペースト内送り用ブレード3とペースト外送り用ブレード4を一組配設するものとして示したが、図4に示すように、ターンテーブル2上における周方向のほぼ90度間隔となる個所に、ペースト内送り用ブレード3と、ペースト外送り用ブレード4とを交互に配設するようにして、ペースト内送り用ブレード3とペースト外送り用ブレード4の組を二組設けるようにしてもよい。
【0046】
かかる構成とすれば、ターンテーブル2と、各ブレード3,4の摺動部分の面積(長さ)を拡大することができて、該摺動部分を通過して凝集物の破壊が行われるペースト6の量を増加させることができる。よって、図1乃至図3の実施の形態のペーストの凝集破壊装置と同様の径寸法のターンテーブル2を用いる場合に、同じ回転速度であってもペースト6中に含まれる凝集物の破壊に要する処理時間の短縮化を図る効果が期待できる。又、ペースト6中に含まれる凝集物の破壊効果として図1乃至図3の実施の形態のペーストの凝集破壊装置と同様の破壊効果を得る場合に、ターンテーブル2の回転速度を遅くできる効果や、ターンテーブル2のサイズを縮小して装置のコンパクトを図る効果が期待できる。
【0047】
なお、ターンテーブル2上に、ペースト内送り用ブレード3とペースト外送り用ブレード4の組を、3組以上設ける構成としてもよい。このようにすれば、上記した各効果を更に増強させることが可能になる。
【0048】
次いで、図5及び図7(イ)(ロ)は本発明の実施の他の形態を示すもので、以下のようにしてある。
【0049】
すなわち、架台15上に上面を平面としたブレード摺動部材としての平板部材16を、リニアガイド機構17を介して一方向、たとえば、左右方向にスライド可能に設置すると共に、上記架台15と平板部材16との間に所要の図示しない駆動装置を介装して、該駆動装置により上記平板部材16を所要のストロークで左右に往復駆動可能な移動体とする。
【0050】
更に、上記架台15上における上記平板部材16の往復ストロークの中間部と対応する個所の所要高さ位置に、第1のブレード18と、第2のブレード19とを、上記平板部材16の往復動方向の一端側となる右側から順に配置して、上記架台15上に設けた昇降ガイド(図示せず)に昇降可能に支持させると共に、該各ブレード18,19に、個別の図示しない昇降駆動装置を取り付けて、該各ブレード18,19を、ブレード下端が上記平板部材16の表面より所要寸法上方に離反する退避高さ位置と、ブレード下端が上記平板部材16の表面に接する接触高さ位置にそれぞれ昇降させて配置することができるようにした構成とする。
【0051】
なお、ペースト6の粘性の温度依存性に鑑みて、上記平板部材16上に載置するペースト6の粘性管理を行うために、上記平板部材16に、該平板部材16の温度を調節するための図示しない温度調節装置を装備するようにすることが望ましい。
【0052】
その他、図1乃至図3に示したものと同一のものには同一符号が付してある。
【0053】
以上の構成としてある本実施の形態のペーストの凝集破壊装置を使用する場合は、図6(イ)に示すように、予め、上記平板部材16を、上記図示しない駆動装置によりリニアガイド機構17の左端側へ移動させた状態で、上記第1のブレード18を、図示しない昇降駆動機構により接触高さ位置まで下降させて、該第1のブレード18のブレード下端を、上記平板部材16の表面の右端縁部に接触させる。又、この状態で、上記平板部材16の表面に、印刷インクとして用いる導電性ペーストのようなペースト6を、所要量滴下して供給する。
【0054】
上記のようにして平板部材16の表面にペースト6を供給した後、上記平板部材16を図示しない駆動装置により右方向へ移動させると、該平板部材16の表面に対して上記第1のブレード18が相対的に摺動させられるようになり、この平板部材16の表面を摺動する第1のブレード18によって、上記平板部材16の表面に載置されたペースト6が掻き取られて、該第1のブレード18の上記平板部材16の移動方向上流側となる左側面部に滞留させられた状態で上記平板部材16の左端側へ向けて送られると共に、その一部が、上記平板部材16の表面と上記第1のブレード18との摺動部分を通過して漏れ出るようになり、この際、該摺動部分を通過したペースト6中の凝集物の破壊が、図1乃至図3の実施の形態におけるターンテーブル2と各ブレード3,4の摺動部分を通過したペースト6中の凝集物の破壊と同様にして行われる。
【0055】
その後、図6(ロ)に示すように、上記第1のブレード18により掻かれて集められたペースト6が、上記平板部材16の左端部付近に達すると、図示しない駆動装置による該平板部材16の右方向への移動を停止させると共に、上記第1のブレード18を、対応する図示しない昇降駆動機構により退避高さ位置まで上昇させる。
【0056】
次いで、図7(イ)に示すように、上記第2のブレード19を、対応する図示しない昇降駆動機構により接触高さ位置まで下降させて、そのブレード下端を、上記第1のブレード18によって平板部材16の左端部へ集められたペースト6よりも左側となる平板部材16の左端縁部に接触させる。
【0057】
この状態で、上記平板部材16を図示しない駆動装置により左方向へ移動させると、該平板部材16の表面に対して上記第2のブレード19が相対的に摺動させられるようになり、この平板部材16の表面を摺動する第2のブレード19によって、上記平板部材16の表面の左端部付近に載置されているペースト6が掻き取られて、該第2のブレード19の上記平板部材16の移動方向上流側となる右側面部に滞留させられた状態で上記平板部材16の右端側へ向けて送られると共に、その一部が、上記平板部材16の表面と上記第2のブレード19との摺動部分を通過して漏れ出るようになり、この際、該摺動部分を通過したペースト6中の凝集物の破壊が、上記と同様に行われる。
【0058】
その後、図7(ロ)に示すように、上記第2のブレード19により掻かれて集められたペースト6が、上記平板部材16の右端部付近に達すると、図示しない駆動装置による該平板部材16の右方向への移動を停止させると共に、上記第1のブレード18を、対応する図示しない昇降駆動機構により退避高さ位置まで上昇させる。
【0059】
しかる後、上記図6(イ)に示したと同様に、上記第1のブレード18を、対応する図示しない昇降駆動機構により接触高さ位置まで下降させて、そのブレード下端を、上記第2のブレード19によって平板部材16の右端部へ集められたペースト6よりも右側となる平板部材16の右端縁部に再び接触させてから、上記平板部材16を図示しない駆動装置による右方向への移動を開始させるようにして、上記図6(イ)(ロ)及び図7(イ)(ロ)の手順を順次繰り返すようにする。これにより、上記往復動する平板部材16の表面を上記各ブレード18と19が交互に相対的に摺動するときの摺動部分で、ペースト6内に存在していた凝集物の破壊が繰り返し行われるようになる。
【0060】
よって、上記本実施の形態のペーストの凝集破壊装置を用いて、予め、上記平板部材16の往復速度やペースト6の処理量や処理時間等の処理条件と、ペースト6中に存在する凝集物の破壊の進行度合いとの相関を実験等によりデータとして求めておき、上記ペースト6内の凝集物が十分破壊される処理条件が満たされるようになるまで、上記往復動する平板部材16の表面にて上記各ブレード18,19を相対的に摺動させて、ペースト6中の凝集物を破壊する処理を継続して行うようにする。
【0061】
その後、上記ペースト6内の凝集物が十分破壊される処理条件が満たされた後は、上記平板部材16往復動を停止させて、該平板部材16上のペースト6を回収するようにする。この際、ペースト6を回収できれば、回収手段は任意の手法を用いてよい。
【0062】
このように、本実施の形態によっても、ペースト6を、ブレード摺動部材としての上記平板部材16の表面と上記各ブレード18,19との摺動部分を通過させることで、該ペースト6に含まれる凝集物を破壊することができて、当初の凝集物を含んだペースト6から、無駄を生じさせることなく凝集物が除去されたペースト6を回収することができる。よって、本実施の形態によっても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0063】
図8は本発明の実施の更に他の形態を示すもので、以下のようにしてある。
【0064】
すなわち、ブレード摺動部材としての円筒部材20を、図示しない回転駆動装置により回転駆動可能に横置きして、内面をブレード摺動面とした円筒状回転体とする。更に、上記円筒部材20の内側に、ブレード21を軸心方向に収納して下向きに配置して、該ブレード21を上記円筒部材20の内面の下端部に軸心方向の全長に亘り接触させ、この状態で該ブレード21を、上記円筒部材20の外部の固定部に、図示しない支持構造を介して支持させるようにしたものである。
【0065】
なお、図示してないが、上記円筒部材20の端面は、上記ブレード21の支持構造や、ペースト6の供給装置や回収装置(図示せず)を配置する軸心部を除いて閉塞させるようにしてあるものとする。
【0066】
又、ペースト6の粘性の温度依存性に鑑みて、上記円筒部材20の内面に供給されるペースト6の粘性管理を行うために、上記円筒部材20に、該円筒部材20の温度を調節するための図示しない温度調節装置を装備するようにすることが望ましい。
【0067】
以上の構成としてある本実施の形態のペーストの凝集破壊装置を使用する場合は、上記円筒部材20を図示しない回転駆動装置により回転駆動させると、該回転する円筒部材20の内面に対して上記ブレード21が相対的に摺動されるようになる。この状態で、該円筒部材20の内面の下部における上記ブレード21よりも回転方向の上流側となる位置に、印刷インクとして用いる導電性ペーストのようなペースト6を、所要量滴下して供給すると、該円筒部材20の内面に供給されたペースト6は、該円筒部材20の回転に伴って、該内面と上記ブレード21との摺動部分へ導かれて、該ブレード21により掻き取られると共に、その一部が円筒部材20の内面とブレード21との摺動部分を通して漏れ出るようになり、この際、該摺動部分を通過したペースト6中の凝集物の破壊が、図1乃至図3の実施の形態におけるターンテーブル2と各ブレード3,4の摺動部分を通過したペースト6中の凝集物の破壊と同様にして行われる。
【0068】
したがって、上記円筒部材20の回転駆動を継続すると、該円筒部材20の内面と上記ブレード21との摺動部分で、ペースト6内に存在していた凝集物の破壊が繰り返し行われるようになる。
【0069】
よって、上記本実施の形態のペーストの凝集破壊装置を用いて、予め、上記円筒部材20の回転速度やペースト6の処理量や処理時間等の処理条件と、ペースト6中に存在する凝集物の破壊の進行度合いとの相関を実験等によりデータとして求めておき、上記ペースト6内の凝集物が十分破壊される処理条件が満たされるようになるまで、上記回転駆動される円筒部材20の内面にて上記ブレード21を相対的に摺動させてペースト6中の凝集物を破壊する処理を継続して行うようにする。
【0070】
その後、上記ペースト6内の凝集物が十分破壊される処理条件が満たされた後は、上記円筒部材20の回転を停止させて、該円筒部材20の内側よりペースト6を回収するようにする。この際、ペースト6を回収できれば、回収手段は任意の手法を用いてよい。
【0071】
このように、本実施の形態によっても、ペースト6を、ブレード摺動部材としての上記円筒部材20の内面と上記ブレード21との摺動部分を通過させることで、該ペースト6に含まれる凝集物を破壊することができて、当初の凝集物を含んだペースト6から、無駄を生じさせることなく凝集物が除去されたペースト6を回収することができる。よって、本実施の形態によっても、図1乃至図3の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0072】
なお、本発明は上記実施の形態のみに限定されるものではなく、図1乃至図3の実施の形態、図4の実施の形態にて、ブレード摺動部材をターンテーブル2に代えて固定式のテーブルとすると共に、ペースト内送り用ブレード3とペースト外送り用ブレード4とを回転駆動可能とすることで、該各ブレード3,4を上記固定式のテーブルの表面に摺動させる構成としてもよい。
【0073】
又、図5乃至図7(イ)(ロ)の実施の形態にて、平板部材16を固定式とすると共に、第1及び第2の各ブレード18,19を、上記固定式の平板部材16の上方で往復駆動できるようにして、該往復駆動される各ブレード18,19を、上記固定式の平板部材の表面に交互に摺動させるようにした構成としてもよい。
【0074】
更には、ブレード摺動部材の所要の面に対してブレードを相対的に摺動させ、その摺動部分に処理対象であるペースト6を供給できるようにしてあれば、ブレード摺動部材の形状、サイズ等は自在に変更してもよく、又、ブレード摺動部材とブレードのいずれを駆動するようにしてもよい。
【0075】
ペースト6としては、凝集物を除去することが要求されるペースト6であれば、電極パターンの印刷に用いられる有機銀を使用したナノインクのような導電性ペースト以外のいかなるペースト6の凝集物の破壊に適用してもよい。
【0076】
その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0077】
2 ターンテーブル(ブレード摺動部材)
3 ペースト内送り用ブレード(ブレード)
4 ペースト外送り用ブレード(ブレード)
6 ペースト
16 平板部材(ブレード摺動部材)
18 第1のブレード(ブレード)
19 第2のブレード(ブレード)
20 円筒部材(ブレード摺動部材)
21 ブレード
O テーブルセンター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペーストを載せる面をブレードで摺動させるようにするブレード摺動部材とブレードとを相対的に摺動させ、上記ブレード摺動部材の摺動面に供給したペーストを、該摺動面とブレードとの摺動部分を通過させるようにして、ペースト中に含まれる凝集物を破壊させるようにすることを特徴とするペーストの凝集破壊方法。
【請求項2】
ブレードと、該ブレードを相対的に摺動させるようにしてブレードとの間に摺動面を形成させるようにしたブレード摺動部材とを備えて、該ブレード摺動部材の上記ブレードとの摺動面に供給されるペーストを、該ブレード摺動部材の摺動面と上記ブレードとの摺動部分を通過させることができるようにしてなる構成を有することを特徴とするペーストの凝集破壊装置。
【請求項3】
ブレード摺動部材を、上面を平面としたターンテーブルとし、且つブレードを、上記ターンテーブルの上面に接触させて相対的に摺動させるペースト内送り用ブレードと、ペースト外送り用ブレードとからなるものとした請求項2記載のペーストの凝集破壊装置。
【請求項4】
ブレード摺動部材を、上面を平面として往復動可能な移動体とし、且つブレードを、上記移動体の上面に交互に接触させて相対的に摺動させる2つのブレードからなるものとした請求項2記載のペーストの凝集破壊装置。
【請求項5】
ブレード摺動部材を、内面をブレードとの摺動面とする円筒状回転体とし、且つブレードを、上記円筒状回転体の軸心方向に収納して下向きに配置してなるブレードとした請求項2記載のペーストの凝集破壊装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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