説明

ホイル式作業車の空調装置

【課題】防塵フィルタを簡単に取り出すことができ、且つメンテナンスの作業効率性の向上に寄与するホイル式作業車の空調装置を提供する。
【解決手段】前輪13を支持する前フレーム11と、後輪14を支持する後フレーム12と、該後フレーム12上に設けるキャビン22と、該キャビン22内の空調を行う室内機と、前記前フレーム11上に配置されるコンデンサ62とを備えるホイル式作業車100の空調装置において、前記コンデンサ62は前フレーム11の前部上を覆うフロントカバー34上に設けられ、コンデンサカバー71により覆われ、該コンデンサ62の防塵フィルタ76は前記フロントカバー34に沿って、前方にスライドさせて着脱可能となるよう構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホイル式作業車の空調装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、バックホウ、ローダ等の建設機械が、河川や道路等の岩石の掘削、建築物の取り壊し等による厳しい作業環境の下で使用されている。
この厳しい作業環境の下、運転部にキャビンが搭載された建設機械には、キャビン内の温度を快適にするために、空調を行う空調装置(エアーコンディショナー)が搭載されている。それら空調装置の室外機(コンデンサ)は、ゴミや塵等の侵入を防塵ネット等によって防いでいる。
例えば、特許文献1に示すように、空調装置のコンデンサ等の室外機は、フロントマスト(支持フレーム)のフロントカバーをブラケット付きのフロントカバーで構成して、該フロントカバー上にコンデンサを設置するといった空調装置の技術は公知となっている。
また、特許文献2に示すように、空調装置のコンデンサを運転キャビンの後方に設置している空調装置において、冷却機(コンデンサ)で覆われていない上部及び/又は下部より、防塵ネットが出し入れされる空調装置の技術も公知となっている。
【特許文献1】特開平10−86845号公報
【特許文献2】特開2003−49448号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来のホイル式作業車の空調装置においては、ボルト等で固定したコンデンサカバーを、工具を用いて外し、コンデンサ用の防塵フィルタを取り出す必要があった。つまり、メンテナンス等の際に、工具等を用いなければならず、作業効率が悪かった。
【0004】
つまり、前述したようにメンテナンスの効率性の点で問題点があった。
【0005】
本発明は以上の状況に鑑み、防塵フィルタを簡単に取り出すことができ、且つメンテナンスの作業効率性の向上に寄与するホイル式作業車の空調装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0007】
即ち、請求項1においては、前輪を支持する前フレームと、後輪を支持する後フレームと、該後フレーム上に設けるキャビンと、該キャビン内の空調を行う室内機と、前記前フレーム上に配置されるコンデンサとを備えるホイル式作業車の空調装置において、前記コンデンサは前フレームの前部上を覆うフロントカバー上に設けられて、コンデンサカバーにより覆われ、該コンデンサの防塵フィルタは前記フロントカバーに沿って、前方にスライドさせて着脱可能とするものである。
【0008】
請求項2においては、前記コンデンサカバーの前下部に、防塵フィルタの挿入孔を開口し、該挿入孔近傍に、防塵フィルタを固定するワンタッチ係止具を配置したものである。
【0009】
請求項3においては、前記コンデンサの前下端に左右方向の回動軸を設けて、コンデンサを前方に開閉可能に構成するとともに、前記コンデンサの前下部より防塵フィルタのスライドガイドを前下方に突出するよう設けたものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0011】
請求項1においては、防塵フィルタを下方にスライドし、引き出すことで、簡単に清掃を行うことができる。
【0012】
請求項2においては、工具等を用いずに、防塵フィルタの固定や解除を行うことができ、コンデンサカバーを取り外すこと無く、防塵フィルタの取り付け取り外しができる。
【0013】
請求項3においては、コンデンサを前方へ回動し開放した際、スライドガイドが防塵フィルタの挟持のみならず、所定位置でのコンデンサのストッパーの役目を果たす。また、コントロールバルブ等の前フレーム下部のメンテナンス性が向上しコンデンサの清掃の容易化、強いては、冷房能力の安定確保が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の一実施例に係る空調装置を備えた作業車の全体的な構成を示した側面図、図2はローダ部の構成を示した平面図、図3はコンデンサカバーを取り付けた状態の支持フレーム周辺図、図4は防塵ネットを取り付けたコンデンサユニットを示した斜視図、図5はコンデンサユニットを設置した状態の防塵ネットを示した斜視図、図6はコンデンサ設置状態を示した部分断面図、図7はコンデンサ設置状態を示したコンデンサ周辺の側面図、図8はコンデンサの回動状態を示した側面図である。
【0015】
以下では、図1を用いて本発明の実施の一形態である空調装置を備えるホイル式作業車(以後、単に作業車100とする)の全体構成について説明する。なお、作業車100はアーティキュレート式ホイルローダとし、以下の説明では、便宜上図1中の矢印Aの方向を「前方」と定義する。
【0016】
本実施形態における作業車100は図1に示すように、主に走行部1、操作部2、ローダ部3から構成されている。
【0017】
走行部1は、主に、前後フレーム11・12、前後輪13・14等で構成され、機体略中央の枢支軸15を介して前フレーム11と後フレーム12が左右回転自在に連結されている。また、前フレーム11には前輪13が懸架され、一方、後フレーム12には後輪14が懸架されている。
よって、後述するステアリングハンドル24を操作することで、前フレーム11は左右に揺動され、操向可能に構成されている。
【0018】
また、操作部2は、ステアリングハンドル24による操向操作や、操作レバーによる走行部1の変速操作や、ローダ部3の昇降やダンプ等の操作を可能とし、前記後フレーム12上に前記ステアリングハンドル24やレバーや運転席23やボンネット21等が配設されてキャビン22で覆われている。
【0019】
ボンネット21は、エンジン、油圧機器、後述する空調装置の一部等の機器を覆い、後フレーム12上の中途部から後方にかけて配置されている。
【0020】
キャビン22は、略箱状に形成され、後フレーム12上の前部から上方に突出するように、前記ボンネット21上の中途部にかけて配置されている。また、キャビン22内部の略中央には、オペレータが着座する運転席23が設けられ、該運転席23の前部には、操作コラム24aが立設され、該操作コラム24a上にはステアリングハンドル24が設けられている。
【0021】
ローダ部3は、土砂等を掬いあげて運搬等の作業を行うもので、主に支持フレーム30、アーム31、アームシリンダ31a、バケット32、バケットシリンダ32a、中間リンク33等から構成されている。
【0022】
先ずは、ローダ部3の作業機部を支える為の支持フレーム30について図1、図2を用いて説明する。
支持フレーム30は前フレーム11上後部に配置され、後述するアーム31等を支持し、主に、主支持フレーム30a、補助支持フレーム30b、横フレーム35で構成されている。
【0023】
主支持フレーム30a・30aは、図1に示すように側面視において後辺が垂直である台形状に形成されている。図2に示すように、補助支持フレーム30bは板材を平面視略L字状に折り曲げて、後部3bと外側部3aを成すよう形成されている。また、外側部3aは機体両外側とし、後部3bの端部はそれぞれ前記主支持フレーム30aの後端と固設され、支持フレーム30が形成されている。
また、前記支持フレーム30・30は左右一対で、前記前フレーム11の上部に立設されている。
【0024】
図1、図2に示すように、フロントカバー34は、前記主支持フレーム30aの前上部の斜辺に沿うように、支持フレーム30・30上部に横設されている。また、フロントカバー34の後端は、横フレーム35の前端と接し、横フレーム35の後辺が支持フレーム30の後辺に沿うように配置されている。また、横フレーム35は支持フレーム30・30間の上下中途部に横設されている。
つまり、支持フレーム30・30、フロントカバー34及び横フレーム35によって下方に開放部を有する空間が形成されることとなる。
【0025】
左右のアーム31・31の後端は、前記支持フレーム30の上部にある上枢支軸30cを介してそれぞれ回動可能に枢支されている。
一方、バケット32は、ステー36・36を介してアーム31・31の前端と、回動可能に枢支されている。さらに、該アーム31・31の中途部にはアームシリンダ31a・31aの前端が枢支され、支持フレーム30の上下中途部にある下枢支軸30d・30dによって、アームシリンダ31a・31aの後端が回動可能に枢支されている。よって、左右のアーム31・31が昇降可能となるよう構成されている。
【0026】
バケットシリンダ32aの後端は、前記横フレーム35の上面左右中央に配設された突起部35aに枢支されている。該バケットシリンダ32aの前端は、中間リンク33を介して、バケットリンク37の後端と接続され、バケットリンク37の前端はバケット32の後部略中央に接続されている。また、アーム31・31の略中央部に横設された支持軸38と、該支持軸38の左右中央より前方へ突出した突起部38aと、該突起部38aは軸38bを介して中間リンク33の略中央を枢支している。よって、バケット32が回動可能となるように構成されている。
【0027】
次に、図1を用いて、空調装置の構成について説明する。
空調装置は、キャビン22内の空気調和、特に温度調節を行うものである。
空調装置は、主に室内機であるエアコンユニット51、コンプレッサ52、室外機であるコンデンサユニット61、空気排出部である排風分配ボックス53、ダクト55、排気グリル54等によって構成されている。
【0028】
エアコンユニット51は、キャビン22内の運転席23前下方に配置され、その内部には、エバポレータ51a、膨張弁64、ヒーターコア等が配設されている。
【0029】
コンプレッサ52は、前記エアコンユニット51後方且つエンジン近傍のボンネット21内部に配設されている。
【0030】
コンデンサユニット61は、前フレーム11の前部上を覆うフロントカバー34上に配置される。図6に示すようにコンデンサユニット61は、前上部にコンデンサファン62a、その後下部にコンデンサ62、更に後下部に防塵フィルタ76を備えている。
【0031】
図1に示すようにレシーバドライヤ63は、コンデンサユニット61の後部のフロントカバー34下後方に配置されている。
【0032】
また、前記コンプレッサ52とコンデンサ62、コンデンサ62とレシーバドライヤ63、レシーバドライヤ63と膨張弁64、膨張弁64とエバポレータ51a、エバポレータ51aとコンプレッサ52との間はそれぞれ図示しない冷媒配管にて接続され、各装置内を冷媒が循環できるように構成されている。
【0033】
冷媒は、エバポレータ51aからコンプレッサ52へと送られ、コンプレッサ52内で高温・高圧の気体となり、コンデンサ62へと送られ、コンデンサファン62aにより熱を放出されて、低温・高圧の気体となる。次いで、レシーバドライヤ63へと送られた冷媒は、貯留され水分を吸収される。更に、膨張弁64へと送られた冷媒は、低温・高圧の液体となり、エバポレータ51aへと送られ、一気に気体となり、エアコンユニット51内の熱を奪いながら、コンプレッサ52へと送られる。ここでエバポレータ51aによって熱を奪われたエアコンユニット51内の気体は、排風分配ボックス53へと送られ、ダクト55を介して、排気グリル54及びデフロスタ56へと送られて、キャビン22内の冷房及びフロントガラスの曇り止めを行う。
【0034】
また、図示しない冷暖房切替装置によって、キャビン22内の冷暖房の切替が行われている。
暖房において、エアコンユニット51内の空気はヒーターコアによって加熱される。この加熱された空気は、排風分配ボックス53へと送られ、排風分配ボックス53の開口部よりキャビン22内へと送られて、キャビン22内の暖房を行う。
【0035】
以下、コンデンサユニット61及びその周辺について詳説する。
図1及び図6に示すように、コンデンサユニット61は、前フレーム11の前部上を覆うフロントカバー34上に設けられ、主にコンデンサ62、コンデンサファン62aによって構成されている。
コンデンサファン62aはコンデンサユニット61の上部に位置し、コンデンサ62はコンデンサファン62aの後下方に配置されている。また、コンデンサユニット61の上方はコンデンサカバー71により覆われており、コンデンサユニット61の下方は開放されている。
図3に示すように、コンデンサカバー71の前面及び両側面には排気用の開口部72が設けられ、後述する防塵フィルタ76を出し入れする為の挿入孔73が前面下部に設けられている。
また、フロントカバー34の略中央に設けられた開口部より下方の空間に、コンデンサユニット61の配線及び冷媒配管等が収容されるように配置されている。
【0036】
図7に示すように、コンデンサユニット61の防塵フィルタ76は、コンデンサユニット61が吸気する際に、下方の塵やゴミ等がコンデンサ62のフィン等に付着しないように集塵するものである。該防塵フィルタ76は、コンデンサユニット61の下面の左右側辺に固設されたスライドガイド66によって挟持されている。
【0037】
コンデンサユニット61は、コンデンサファン62aが作動することにより、コンデンサユニット61の吸気面(後下面)から外気を導入し、コンデンサ62内において熱交換を終えた外気を排気面(前上面)より排出する。
【0038】
図5に示すように、上下スライドガイド66a・66bは前後に長い板状であって、それらを上下に重ね合せてスライドガイド66が形成されている。また、下スライドガイド66bは前端視略逆L字状に形成され、コンデンサユニット61の下部に配設されたフレームに、側辺及び上辺をボルト等で固定される。更に、下スライドガイド66bの上部平面に上スライドガイド66aの外側部をボルト等で固定している。該上スライドガイド66aの内側部は、防塵フィルタ76を保持する程度、上方に屈曲されている。また、防塵フィルタ76を挿入し易いように、スライドガイド66の前端は前下方に突出するよう設けられ、上スライドガイド66aの前端は上方に折り曲げられ、下スライドガイド66bの前端は下方に折り曲げられている。
つまり、上下スライドガイド66a・66bの両者に上下方向に挟持されながら、防塵フィルタ76はコンデンサユニット61の下方に配置される。
【0039】
また、図6に示すように前記コンデンサカバー71の前下部には、防塵フィルタ76の挿入孔73が開口されており、該挿入孔73の下方中央に防塵フィルタ76を固定するワンタッチ係止具80が配置されている。
ここで、ワンタッチ係止具80とは、図3、図6に示すように、挿入孔73の下方略左右中央に上端を枢支されたレバー部83と、該レバー部83に対応して防塵フィルタ76前端略中央から前下方へ延設されたフック部81とで構成されている。また、該フック部81は先端部を上方に屈曲され、レバー部83はフック部81に係合させるための略環状の係合部83aを備えている。
【0040】
つまり、防塵フィルタ76を固定する場合、係合部83aをフック部81に係合させ(引っかけ)、更にレバー部83の開放端をコンデンサカバー71側へと回動させることにより、防塵フィルタ76の前端を閉鎖された状態にし、防塵フィルタ76の状態を保持させる。
また、防塵フィルタ76を開放する場合はその逆に、レバー部83の開放端を上方へと回動させ、係合部83aをフック部81より外すことで、防塵フィルタ76の前端が開放状態になる。よって、前記挿入孔73より、前記上下スライドガイド66a・66bに沿って、防塵フィルタ76が上下方向斜めにスライド可能となり、取り付け及び取り出しすることができる。つまり、ワンタッチ係止具80及びスライドガイド66によって工具なしで防塵フィルタ76を固定及び開放することが可能となっている。
【0041】
また図4、図6、図7、図8に示すように前記コンデンサユニット61の開閉を行う為に、コンデンサユニット61の前下端に左右方向の回動軸41が設けられている。詳しくは、前記コンデンサユニット61の前端部に、左右方向に回動軸41を有した蝶番42・42の一側が固設され、該蝶番42・42の他側がフロントカバー34上面に固設されている。よって、該コンデンサユニット61は、前下部に設けた左右方向の回動軸41を中心に前上方へ回動することができる。この状態では、コンデンサユニット61の重心は回動軸41よりも前方に位置するために、開放した状態に安定して保持することができる。つまり、上側に回動軸41を設けると、開放した状態に支える部材が必要となる。また、フロントカバー34は前側が下がるように傾斜して配設されるため、コンデンサユニット61の熱気を上方へ排出し易く、走行時にはコンデンサユニット61に外気をあて易く冷却効率を向上することができる。そして、コンデンサユニット61を前上方へ回動する場合に、水平位置から上方へ回動するよりも操作力は軽減することができる。
こうして、コンデンサユニット61の上部を固定するボルトを外して、前方へ回動することで、フロントカバー34に設けた開口部を開放して支持フレーム30内側に配置したレシーバドライヤ63等の空調装置に係わる部品のメンテナンスを容易にでき、また、コンデンサユニット61の下面側も開放されて容易にメンテナンスできるようになる。
図8に示すように、前方へと回動されたコンデンサユニット61は、下スライドガイド66bの前端がフロントカバー34上面と当接することで、定位置でコンデンサユニット61を保持することが可能となる。つまり、下スライドガイド66bの前端がストッパーとなり、大きく回動させた時に、コンデンサユニット61の配管等がフロントカバー34と当接して変形したり損傷したりすることを防止している。
【0042】
以上のように、前輪13を支持する前フレーム11と、後輪14を支持する後フレーム12と、該後フレーム12上に設けるキャビン22と、該キャビン22内の空調を行う室内機と、前記前フレーム11上に配置されるコンデンサ62とを備えるホイル式作業車100の空調装置において、前記コンデンサ62は前フレーム11の前部上を覆うフロントカバー34上に設けられ、コンデンサカバー71により覆われ、該コンデンサ62の防塵フィルタ76は前記フロントカバー34に沿って、前方にスライドさせて着脱可能となるよう構成されている。
このように構成することにより、防塵フィルタ76を下方にスライドし、引き出すことで、簡単に清掃を行うことができる。
【0043】
また、前記コンデンサカバー71の前下部に、防塵フィルタ76の挿入孔73を開口し、該挿入孔73近傍に、防塵フィルタ76を固定するワンタッチ係止具80を配置した。
このように構成することにより、工具等を用いずに、防塵フィルタ76の固定や解除を行うことができ、コンデンサカバー71を取り外すこと無く、防塵フィルタ76の取り付け取り外しができる。
【0044】
前記コンデンサ62の前下端に左右方向の回動軸41を設けて、コンデンサ62を前方に開閉可能に構成するとともに、前記コンデンサ62の前下部より防塵フィルタ76のスライドガイド66を前下方に突出するよう設けた。
このように構成することにより、コンデンサ62を前方へ回動し開放した際、スライドガイド66が防塵フィルタ76の挟持のみならず、所定位置でのコンデンサ62のストッパーの役目を果たす。また、コントロールバルブ等を配置する前フレーム11下部のメンテナンス性が向上し、コンデンサ62の清掃の容易化、強いては、冷房能力の安定確保が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の一実施例に係る空調装置を備えた作業車の全体的な構成を示した側面図。
【図2】ローダ部の構成を示した平面図。
【図3】コンデンサカバーを取り付けた状態の支持フレーム周辺図。
【図4】防塵ネットを取り付けたコンデンサユニットを示した斜視図。
【図5】コンデンサユニットを設置した状態の防塵ネットを示した斜視図。
【図6】コンデンサ設置状態を示した部分断面図。
【図7】コンデンサ設置状態を示したコンデンサ周辺の側面図。
【図8】コンデンサの回動状態を示した側面図。
【符号の説明】
【0046】
11 前フレーム
12 後フレーム
13 前輪
14 後輪
22 キャビン
34 フロントカバー
41 回動軸
62 コンデンサ
66 スライドガイド
71 コンデンサカバー
73 挿入孔
76 防塵フィルタ
80 ワンタッチ係止具
100 作業車

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前輪を支持する前フレームと、
後輪を支持する後フレームと、
該後フレーム上に設けるキャビンと、
該キャビン内の空調を行う室内機と、
前記前フレーム上に配置されるコンデンサとを備えるホイル式作業車の空調装置において、
前記コンデンサは前フレームの前部上を覆うフロントカバー上に設けられて、コンデンサカバーにより覆われ、該コンデンサの防塵フィルタは前記フロントカバーに沿って、前方にスライドさせて着脱可能とすることを特徴とするホイル式作業車の空調装置。
【請求項2】
前記コンデンサカバーの前下部に、防塵フィルタの挿入孔を開口し、該挿入孔近傍に、防塵フィルタを固定するワンタッチ係止具を配置したことを特徴とする請求項1に記載のホイル式作業車の空調装置。
【請求項3】
前記コンデンサの前下端に左右方向の回動軸を設けて、コンデンサを前方に開閉可能に構成するとともに、前記コンデンサの前下部より防塵フィルタのスライドガイドを前下方に突出するよう設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のホイル式作業車の空調装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−52675(P2010−52675A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−222396(P2008−222396)
【出願日】平成20年8月29日(2008.8.29)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【Fターム(参考)】