説明

ホスト装置用インタフェース装置、スレーブ装置用インタフェース装置、ホスト装置、スレーブ装置、通信システム、及びインタフェース電圧切り替え方法

【課題】少ない信号線数でインタフェース電圧を切り替えることが可能な通信システムとする。
【解決手段】複数のインタフェース電圧から動作電圧を選択することができる通信システムにおいて、通信システムの動作中に、安定してインタフェース電圧の切り替え処理を行う。ホスト装置(1)およびスレーブ装置(2)は、インタフェース電圧の切り替えを行う場合に、バスの信号レベルを安定的に保って切り替えを行うように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のインタフェース電圧から動作電圧を選択することができる通信システムにおいて、ホスト装置およびスレーブ装置の動作中に安定かつ効率的にインタフェース電圧を切り替えることを可能とするインタフェース回路(装置)、該インタフェース回路(装置)を備えたホスト装置、スレーブ装置、通信システム、及びインタフェース電圧切り替え方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、フラッシュメモリ等の大容量の不揮発性記憶素子を備え、高速でのデータ処理が可能な、例えばカード形状のSDカード、メモリースティックといったスレーブ装置が市場に普及しており、このようなスレーブ装置は、スレーブ装置を使用可能なホスト装置である、パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、携帯電話、デジタルカメラ、オーディオプレーヤ及びカーナビゲーションシステム等において、利用されている。
【0003】
また、最近、メモリ機能に加えて、例えば、無線LAN機能、Bluetooth(登録商標)規格に基づく無線通信等のネットワーク接続機能、GPS(Global Positioning System)を用いた位置計測機能、地上デジタルテレビジョン放送のワンセグ放送受信機能等の入出力機能を搭載したスレーブ装置も登場し、ホスト装置は、これらのスレーブ装置を接続して、スレーブ装置に搭載された機能を利用できる。
【0004】
このようなホスト装置およびスレーブ装置を使用した通信システムでは、年々処理するデータ量が増加しており、ホスト装置とスレーブ装置との間のインタフェースの速度の向上に対して、市場からの強い要望がある。一方、市場で普及している既存のインタフェースを継続し活用できるようインタフェースのコンパチビリティを保つことも市場からの非常に強い要望である。
【0005】
既存のインタフェース回路(インタフェース装置)を活用し、インタフェースの処理速度を向上させる為には、インタフェース電圧(インタフェース装置に用いられる電圧)を低減させることが有効である。
【0006】
従来の複数のインタフェース電圧から動作電圧を選択することができるホスト装置、およびスレーブ装置においては、ホスト装置とスレーブ装置との間でインタフェース電圧の種類を示す「判別キー」が設けられ、ホスト装置がスレーブ装置のインタフェース電圧を検知した上で、ホスト装置が、スレーブ装置に対して供給する電圧を切り替えることにより、インタフェース電圧を決定するという技術が使われている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002‐169631
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記従来技術においては、インタフェース電圧を判別する為の専用端子がインタフェース電圧毎に必要であり、既にインタフェースの本数が決定している既存のインタフェース規格へ適用することが困難であるという問題があった。
【0009】
また、スレーブ装置からの判別キーを検知することによりホスト装置がインタフェース電圧を決定するため、動作中(例えば、ホスト装置とスレーブ装置との間でデータ送受信が可能な状態)にインタフェース電圧を切り替える場合においては、スレーブ装置のインタフェース電圧の切り替えが正常に完了したかどうかを判断する術がなく、通信システムの信頼性の確保が困難であるという課題があった。
【0010】
さらに、従来の技術において、ホスト装置とスレーブ装置間のインタフェース電圧は、ホスト装置からスレーブ装置に供給される電圧と同レベルであることが前提であり、スレーブ装置の動作電圧を変えることなく、インタフェース回路だけの電圧を動作中に安定して切り替えるということが困難であるという課題があった。
【0011】
本発明は、以上の問題点を解決し、ホスト装置とスレーブ装置との間のインタフェース電圧のみの切り替え制御を、既存のインタフェース規格と同本数で、かつ、従来技術に比較して確実に実行することが可能なインタフェース回路(インタフェース装置)、該インタフェース回路(インタフェース装置)を備えたホスト装置、スレーブ装置、通信システム、及びインタフェース電圧切り替え方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
第1の発明は、スレーブ装置と接続してデータや命令の送受信を行うホスト装置に用いられ、スレーブ装置とホスト装置と間の通信において使用されるインタフェース電圧を切り替えるためのホスト装置用インタフェース装置であって、クロック出力部と、端子群と、インタフェース電圧切り替え部と、を備える。
【0013】
クロック出力部は、データや命令の送受信を行うためのクロック信号を出力する。端子群は、1または複数の入出力端子部を有し、第1のインタフェース電圧と第2のインタフェース電圧のいずれかを用いてデータや命令の送受信を行う。インタフェース電圧切り替え部は、ホスト装置とスレーブ装置との間の通信に使用されるインタフェース電圧を、第1のインタフェース電圧と第2のインタフェース電圧のいずれかを選択し切り替える。
【0014】
インタフェース電圧切り替え部は、コントロール部と、クロック制御部と、入出力端子制御部と、を有する。
【0015】
クロック制御部は、コントロール部により制御され、ホスト装置とスレーブ装置との間の通信に使用されるインタフェース電圧を切り替える場合、クロック出力部が出力する信号レベルを第1信号レベルに固定し、ホスト装置のインタフェース電圧の切り替えが完了すると、切り替え後のインタフェース電圧によるクロック信号を、クロック出力部から出力する。
【0016】
入出力端子制御部は、コントロール部により制御され、ホスト装置とスレーブ装置との間の通信に使用されるインタフェース電圧を切り替える場合、1または複数の入出力端子部を入力状態とし、入出力端子部への入力信号の信号レベルを監視し、入出力端子部への入力信号の信号レベルが、スレーブ装置のインタフェース電圧の切り替え完了を示す信号レベルになったことを検出したとき、その検出結果を、コントロール部に通知する。
【0017】
そして、コントロール部は、クロック制御部が、切り替え後のインタフェース電圧によるクロック信号を出力している状態になった後であり、かつ、入出力端子制御部からスレーブ装置のインタフェース電圧の切り替え完了を検出したことを示す通知を受けた場合、スレーブ装置のインタフェース電圧の切り替えが完了したと判定する。
【0018】
これにより、このホスト装置用インタフェース装置を用いたホスト装置とスレーブ装置は、簡単な方法で、バス(端子群により接続されるホスト装置とスレーブ装置との間の通信経路)の信号レベルを安定的に保ってインタフェース電圧を切替えることができるため、インタフェース電圧の切り替え制御を従来技術と比較して安全に実行できる。そして、複数のインタフェース電圧から動作電圧を選択することができるシステムにおいて、ホスト装置およびスレーブ装置の動作中に少なくとも2本以上の既存のインタフェース規格であれば、同じバス本数で、安定かつ効率的にインタフェース電圧を切り替えることが可能となる。
【0019】
なお、「インタフェース装置」とは、インタフェース回路を含む概念である。
第2の発明は、第1の発明であって、第1信号レベルは、ローレベルである。
【0020】
第3の発明は、第1または第2の発明であって、コントロール部は、ホスト装置とスレーブ装置との間の通信に使用されるインタフェース電圧を切り替える場合、全ての入出力端子部を入力状態とする。
【0021】
第4の発明は、第1から第3のいずれかの発明であって、コントロール部は、入出力端子部への入力信号がインタフェース電圧切り替え後のインタフェース電圧においてハイレベルになると切り替え完了と判定する。
【0022】
第5の発明は、スレーブ装置と接続してデータや命令の送受信を行うホスト装置に用いられ、スレーブ装置とホスト装置と間の通信において使用されるインタフェース電圧を切り替えるためのホスト装置用インタフェース装置であって、クロック出力部と、端子群と、インタフェース電圧切り替え部と、を備える。
【0023】
クロック出力部は、データや命令の送受信を行うためのクロック信号を出力する。端子群は、1または複数の入出力端子部を有し、第1のインタフェース電圧と第2のインタフェース電圧のいずれかを用いてデータや命令の送受信を行う。インタフェース電圧切り替え部は、ホスト装置とスレーブ装置との間の通信に使用されるインタフェース電圧を、第1のインタフェース電圧と第2のインタフェース電圧のいずれかを選択し切り替える。
【0024】
インタフェース電圧切り替え部は、コントロール部と、クロック制御部と、入出力端子制御部と、を有する。
【0025】
クロック制御部はコントロール部により制御され、ホスト装置とスレーブ装置との間の通信に使用されるインタフェース電圧を切り替える場合、クロック出力部が出力する信号レベルを第1信号レベルによる出力とし、ホスト装置のインタフェース電圧の切り替えが完了すると、切り替え後のインタフェース電圧によるクロック信号を、クロック出力部から出力する。
【0026】
入出力端子制御部は、コントロール部により制御され、ホスト装置とスレーブ装置との間の通信に使用されるインタフェース電圧を切り替える場合、1または複数の入出力端子部を第1信号レベルによる出力状態とし、ホスト装置のインタフェース電圧切り替えが完了すると、入出力端子部を第1信号レベル出力から入力状態へ切り替え、入出力端子部への入力信号の信号レベルを監視し、入出力端子部への入力信号の信号レベルがスレーブ装置のインタフェース電圧の切り替え完了を示す信号レベルになったことを検出したとき、その検出結果を、コントロール部に通知する。
【0027】
そして、コントロール部は、クロック制御部が、切り替え後のインタフェース電圧によるクロック信号を出力している状態になった後であり、かつ、入出力端子制御部から、スレーブ装置のインタフェース電圧の切り替え完了を検出したことを示す通知を受けた場合、スレーブ装置のインタフェース電圧の切り替えが完了したと判定する。
【0028】
これにより、このホスト装置用インタフェース装置を用いたホスト装置とスレーブ装置は、簡単な方法で、バス(端子群により接続されるホスト装置とスレーブ装置との間の通信経路)の信号レベルを安定的に保ってインタフェース電圧を切替えることができるため、インタフェース電圧の切り替え制御を従来技術と比較して安全に実行できる。そして、複数のインタフェース電圧から動作電圧を選択することができるシステムにおいて、ホスト装置およびスレーブ装置の動作中に少なくとも2本以上の既存のインタフェース規格であれば、同じバス本数で、安定かつ効率的にインタフェース電圧を切り替えることが可能となる。
【0029】
なお、「インタフェース装置」とは、インタフェース回路を含む概念である。
第6の発明は、第5の発明であって、コントロール部は、ホスト装置とスレーブ装置との間の通信に使用されるインタフェース電圧を切り替える場合、全ての入出力端子部を、第1信号レベルによる出力状態とする。
【0030】
第7の発明は、第5または第6の発明であって、インタフェース電圧切り替え部は、インタフェース電圧切り替え時にデータ送受信を行う入出力端子を、第1信号レベルによる出力状態とする。
【0031】
第8の発明は、第5から第7のいずれかの発明であって、第1信号レベルは、ローレベルである。
【0032】
第9の発明は、第8の発明であって、インタフェース電圧切り替え部は、入出力端子への入力信号がインタフェース電圧切り替え後のインタフェース電圧においてハイレベルになると切り替え完了と判定する。
【0033】
第10の発明は、ホスト装置と接続してデータや命令の送受信を行うスレーブ装置に用いられ、スレーブ装置とホスト装置と間の通信において使用されるインタフェース電圧を切り替えるためのスレーブ装置用インタフェース装置であって、クロック入力部と、端子群と、インタフェース電圧切り替え部と、を備える。
【0034】
クロック入力部は、データや命令の送受信を行うためのクロック信号を入力する。端子群は、1または複数の入出力端子部を有し、第1のインタフェース電圧と第2のインタフェース電圧のいずれかを用いてデータや命令の送受信を行う。インタフェース電圧切り替え部は、ホスト装置とスレーブ装置との間の通信に使用されるインタフェース電圧を、第1のインタフェース電圧と第2のインタフェース電圧のいずれかを選択し切り替える。
【0035】
インタフェース電圧切り替え部は、コントロール部と、入出力端子制御部と、を有する。
【0036】
入出力端子制御部は、コントロール部により制御され、ホスト装置とスレーブ装置との間の通信に使用されるインタフェース電圧を切り替える場合、1または複数の入出力端子部を第1信号レベルによる出力状態とし、スレーブ装置のインタフェース電圧切り替えが完了すると、入出力端子部を第1信号レベルによる出力状態から入力状態へ切り替える。
【0037】
第11の発明は、第10の発明であって、入出力端子制御部は、ホスト装置とスレーブ装置との間の通信に使用されるインタフェース電圧を切り替える場合、すべての入出力端子部を、第1信号レベルによる出力状態にする。
【0038】
第12の発明は、第10または第11の発明であって、インタフェース電圧切り替え部は、入出力端子部を、クロック入力部に入力されるクロック信号に同期して、第1信号レベルによる出力状態から入力状態に切り替えることにより、ホスト装置のインタフェース電圧切り替えが完了したと判定する。
【0039】
第13の発明は、第10から第12のいずれかの発明であって、インタフェース電圧切り替え部は、入出力端子を、クロック入力部に入力されるクロック信号に同期して、第1信号レベルによる出力状態から入力状態に切り替えた後、入出力端子部への入力に切り替え完了を示す信号が入力されることにより、ホスト装置のインタフェース電圧切り替えが完了したと判定する。
【0040】
第14の発明は、第10または第11の発明であって、インタフェース電圧切り替え部は、インタフェース電圧切り替えが完了すると、クロック入力部に入力されるクロック信号に同期して、入出力端子部を、第1信号レベルによる出力状態から入力状態へ切り替える。
【0041】
第15の発明は、第10から第11及び第14のいずれかの発明であって、インタフェース電圧切り替え部は、インタフェース電圧の切り替えが完了すると、第1信号レベルによる出力状態である入出力端子部のうちの一部を入力状態に切り替え、ホスト装置からクロック入力部に入力されるクロック信号に同期して、第1信号レベルによる出力状態となっている残りの入出力端子を入力状態に切り替える。
【0042】
第16の発明は、第10から第15のいずれかの発明であって、入出力端子制御部は、オープンドレイン方式で入出力端子部から信号を出力することができる。
【0043】
第17の発明は、第10から第16のいずれかの発明であって、インタフェース電圧切り替え部は、何らかの異常によってインタフェース電圧の切り替えが完了しなかった場合、一定時間後に、端子群に含まれ、データや命令の送受信を行う端子部である命令送受信端子部を、第1信号レベルによる出力状態から入力状態へ切り替える。
【0044】
第18の発明は、第10から第17のいずれかの発明であって、第1信号レベルは、ローレベルである。
【0045】
第19の発明は、第18の発明であって、インタフェース電圧切り替え部は、入出力端子部への入力信号がハイレベルになると、インタフェース電圧切り替えが完了したと判定する。
【0046】
第20の発明は、第1から第9のいずれかの発明であるホスト装置用インタフェース装置を備えホスト装置用インタフェース装置を介して、スレーブ装置と接続してデータや命令の送受信を行うホスト装置である。
【0047】
第21の発明は、第20の発明の発明であって、このホスト装置は、スレーブ装置とホスト装置と間の通信において使用されるインタフェース電圧を切り替える処理を行う前に、スレーブ装置がインタフェース電圧切り替えにかかる時間を問い合わせるための命令を、スレーブ装置に対して発行する。
【0048】
第22の発明は、第20または第21の発明であって、このホスト装置は、スレーブ装置とホスト装置と間の通信において使用されるインタフェース電圧を切り替える処理が完了した後に、正しくインタフェース電圧が切り替わったことを確認するための命令を、スレーブ装置に対して発行する。
【0049】
第23の発明は、第10から第19のいずれかの発明であるスレーブ装置用インタフェース装置を備えるスレーブ装置であって、スレーブ装置用インタフェース装置を介して、ホスト装置と接続してデータや命令の送受信を行う。
【0050】
第24の発明は、第23の発明であって、このスレーブ装置は、ホスト装置からの命令に対する応答に、インタフェース電圧の切り替えにかかる時間の最大値に関する情報を含ませることができる。
【0051】
第25の発明は、第23または第24の発明であって、このスレーブ装置は、ホスト装置からの命令に対する応答に、インタフェース電圧の切り替えが正しく完了したことを示すステータス情報を含ませることができる。
【0052】
第26の発明は、第20から第22のいずれかの発明であるホスト装置と、第23から第25のいずれかの発明であるスレーブ装置と、を備える通信システムである。
【0053】
第27の発明は、ホスト装置とスレーブ装置と間の通信において使用されるインタフェース電圧を切り替えるインタフェース電圧の切り替え方法であって、以下のステップを備える。
(1)ホスト装置が、スレーブ装置へインタフェース電圧切り替えを指示する命令を発行するステップ。
(2)スレーブ装置が、インタフェース電圧切り替えを指示する命令への応答を、ホスト装置に返すステップ。
(3)ホスト装置が、スレーブ装置に出力するクロック信号の信号レベルを、第1信号レベルに固定することでクロック出力を停止させるステップ。
(4)ホスト装置が、ホスト装置に含まれる、1または複数の入出力端子部を、入力状態とするステップ。
(5)スレーブ装置が、スレーブ装置に含まれる、1以上の入出力端子を、第1信号レベルによる出力状態とするステップ。
(6)スレーブ装置が、スレーブ装置のインタフェース電圧切り替えが完了すると、スレーブ装置の入出力端子を、第1信号レベルによる出力状態から入力状態へ切り替える。
ステップは、ホスト装置が、ホスト装置のインタフェース電圧切り替えが完了すると、停止させていたクロック出力を再開させるステップ。
(7)ホスト装置が、クロック出力再開後に、ホスト装置の入出力端子のへの入力に、スレーブ装置のインタフェース電圧の切り替え完了を示す信号が入力されたことを検知して、スレーブ装置のインタフェース電圧の切り替えが完了したと判定するステップ。
【0054】
この方法により、ホスト装置とスレーブ装置は、簡単な方法で、バス(端子群により接続されるホスト装置とスレーブ装置との間の通信経路)の信号レベルを安定的に保ってインタフェース電圧を切替えることができるため、インタフェース電圧の切り替え制御を従来技術と比較して安全に実行できる。そして、複数のインタフェース電圧から動作電圧を選択することができるシステムにおいて、この方法を用いることで、ホスト装置およびスレーブ装置の動作中に少なくとも2本以上の既存のインタフェース規格であれば、同じバス本数で、安定かつ効率的にインタフェース電圧を切り替えることが可能となる。
【0055】
なお、この方法は、上記ステップ(1)〜(7)を、上記記載順に実行する場合に限定されず、上記記載順と異なる順番で実行されるものであってもよい。
【0056】
第28の発明は、クロック信号の通信用のバスである第1バスと、コマンド等の通信用の第2バスと、データ等の通信用の第3バスとを介して、通信するホスト装置とスレーブ装置との間の通信において使用されるインタフェース電圧を第1のインタフェース電圧V1から第2のインタフェース電圧V2に切り替えるインタフェース電圧の切り替え方法であって、以下のステップを備える。
(1)ホスト装置が、スレーブ装置に対して、コマンドCMDを発行して、インタフェース電圧切り替えシーケンスを開始させるステップ。
(2)スレーブ装置が、ホスト装置に対して、コマンドCMDに対するレスポンスを返すステップ。
(3)スレーブ装置が、ホスト装置へのレスポンス送信直後に、第2バスおよび第3バスの信号レベルをローレベルにするステップ。
(4)ホスト装置が、クロック信号のスレーブ装置への供給を停止し、
スレーブ装置が、ホスト装置によるクロック信号の供給の停止後、インタフェース電圧の切り替え処理を開始し、
ホスト装置が、第2バスまたは第3バスのいずれか一つの信号レベルをチェックすることにより、インタフェース電圧の切り替えシーケンスが開始されるか否かを検出し、
ホスト装置により、第2バスまたは第3バスのいずれか一つの信号レベルにおいて、ローレベルが検出されなければ、ホスト装置1が、インタフェース電圧の切り替えシーケンスを中止し、パワーサイクルを実行するステップ。
(5)スレーブ装置が、スレーブ装置に含まれるレギュレータから出力されるインタフェース電圧切り替え後の電圧を所定の時間T1以内に安定させ、
ホスト装置が、少なくとも所定の時間T1の間、クロック信号の信号レベルをローレベルに保つステップ。
(6)ステップ(4)の処理時刻から所定の時間T1経過後、ホスト装置に含まれるレギュレータから出力される電圧が安定すると、ホスト装置1が、第2のインタフェース電圧V2でクロックの供給を再開させ、
スレーブ装置が、クロック信号の信号レベルが第2のインタフェース電圧V2に基づく信号レベルであるかどうかをチェックするステップ。
(7)スレーブ装置2は、クロック信号を検出することにより、少なくともクロック信号の1クロック期間、第2のインタフェース電圧V2で、第2のバスの信号レベルをハイレベルにした後、第2のバスを開放するステップ。
(8)スレーブ装置が、ホスト装置の第2のバスに接続されるプルアップ抵抗R1を介して、ホスト装置が、第2のバスを、第2のインタフェース電圧V2にするかどうかをチェックするステップ。
(9)インタフェース電圧の切り替えが無事完了すると、スレーブ装置が、少なくとも1クロック周期分、第3のバスをハイレベルにした後、第3のバスを開放し、
第3のバスの信号レベルが、クロックの供給が再開されてから所定の時間T2内に、ハイレベルにされ、
ホスト装置が、クロック供給開始時刻t3から所定の時間T2経過後、第3のバスの信号レベルがハイレベルであるかどうかをチェックするステップ。
【0057】
この方法により、ホスト装置とスレーブ装置は、簡単な方法で、バス(端子群により接続されるホスト装置とスレーブ装置との間の通信経路)の信号レベルを安定的に保ってインタフェース電圧を切替えることができるため、インタフェース電圧の切り替え制御を従来技術と比較して安全に実行できる。そして、複数のインタフェース電圧から動作電圧を選択することができるシステムにおいて、この方法を用いることで、ホスト装置およびスレーブ装置の動作中に少なくとも2本以上の既存のインタフェース規格であれば、同じバス本数で、安定かつ効率的にインタフェース電圧を切り替えることが可能となる。
【0058】
なお、この方法は、上記ステップ(1)〜(9)を、上記記載順に実行する場合に限定されず、上記記載順と異なる順番で実行されるものであってもよい。
【0059】
第29の発明は、ホスト装置とスレーブ装置と間の通信において使用されるインタフェース電圧を切り替えるインタフェース電圧の切り替え方法であって、以下のステップを備える。
(1)ホスト装置が、スレーブ装置へインタフェース電圧切り替えを指示する命令を発行するステップ。
(2)スレーブ装置が、インタフェース電圧切り替えを指示する命令への応答を、ホスト装置に返すステップ。
(3)ホスト装置が、スレーブ装置に出力するクロック信号の信号レベルを、第1信号レベルに固定することでクロック出力を停止させるステップ。
(4)ホスト装置が、ホスト装置に含まれる、1または複数の入出力端子部を、第1信号レベルによる出力状態とするステップ。
(5)スレーブ装置が、スレーブ装置に含まれる、1または複数の入出力端子部を、第1信号レベルによる出力状態とするステップ。
(6)スレーブ装置が、スレーブ装置のインタフェース電圧切り替えが完了すると、スレーブ装置の入出力端子を、第1信号レベルによる出力状態から入力状態へ切り替えるステップ。
(7)ホスト装置が、ホスト装置のインタフェース電圧切り替えが完了すると、停止させていたクロック出力を再開させるステップ。
(8)ホスト装置が、ホスト装置のインタフェース電圧切り替えが完了すると、入出力端子を第1信号レベルによる出力状態から入力状態へ切り替えるステップ。
(9)ホスト装置が、クロック出力を再開後、ホスト装置の入出力端子への入力に、スレーブ装置のインタフェース電圧の切り替え完了を示す信号が入力されたことを検知してスレーブ装置のインタフェース電圧の切り替えが完了したと判定するステップ。
【0060】
この方法により、ホスト装置とスレーブ装置は、簡単な方法で、バス(端子群により接続されるホスト装置とスレーブ装置との間の通信経路)の信号レベルを安定的に保ってインタフェース電圧を切替えることができるため、インタフェース電圧の切り替え制御を従来技術と比較して安全に実行できる。そして、複数のインタフェース電圧から動作電圧を選択することができるシステムにおいて、この方法を用いることで、ホスト装置およびスレーブ装置の動作中に少なくとも2本以上の既存のインタフェース規格であれば、同じバス本数で、安定かつ効率的にインタフェース電圧を切り替えることが可能となる。
【0061】
なお、この方法は、上記ステップ(1)〜(9)を、上記記載順に実行する場合に限定されず、上記記載順と異なる順番で実行されるものであってもよい。
【0062】
第30の発明は、第27または第29の発明であって、第1信号レベルは、ローレベルである。
【0063】
なお、第27から第30のいずれかの発明であるインタフェース切り替え方法の一部または全部をコンピュータに実行させるプログラムを実現するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0064】
本発明にかかるインタフェース回路(インタフェース装置(ホスト装置用インタフェース装置、スレーブ装置用インタフェース装置))、該インタフェース回路(インタフェース装置)を備えたホスト装置、スレーブ装置、通信システム、及びインタフェース電圧切り替え方法によれば、ホスト装置とスレーブ装置は簡単な方法でバスの信号レベルを安定的に保ってインタフェース電圧を切替えることができるため、インタフェース電圧の切り替え制御を従来技術と比較して安全に実行でき、複数のインタフェース電圧から動作電圧を選択することができるシステムにおいて、既存のインタフェース規格が少なくとも2本以上の信号線を持っていれば、ホスト装置およびスレーブ装置の動作中でも、同じバス本数で、安定かつ効率的にインタフェース電圧を切り替えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の実施形態に係る通信システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態の通信システムにおけるインタフェース電圧切り 替え手順を説明するフローチャートである。
【図3】本発明の第1実施形態の通信システムにおけるインタフェース電圧切り 替え処理を説明するタイミングチャートである。
【図3A】本実施形態の通信システムの実施例(一例)インタフェース電圧切り 替え処理のタイミングチャートである。
【図4】本発明の第2実施形態の通信システムにおけるインタフェース電圧切り 替え手順を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の第2実施形態の通信システムにおけるインタフェース電圧切り 替え処理を説明するタイミングチャートである。
【図6】本発明の第3実施形態の通信システムにおけるインタフェース電圧切り 替え手順を説明するフローチャートである。
【図7】本発明の第3実施形態の通信システムにおけるインタフェース電圧切り 替え処理を説明するタイミングチャートである。
【図8】本発明の実施の形態の通信システムにおいてインタフェース電圧切り替え中 のエラー処理を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態の通信システムにおいてスレーブ装置が返すステータス を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0066】
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、同様の構成要素については同一の符号を付している。
【0067】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る通信システムの構成を示す図である。
【0068】
図1に示すように、本実施形態に係る通信システムは、ホスト装置1とスレーブ装置2とを備える。ホスト装置1とスレーブ装置2とは、バス30〜32で接続される。
【0069】
バス31、32は、プルアップ抵抗R1およびR2により後述するレギュレータの出力電圧に接続されている。
【0070】
バス30はクロック送信用に、バス31は命令送受信用に、バス32はデータ送受信用に、それぞれ、用いられる。
【0071】
ここで、命令は、ホスト装置1がスレーブ装置2に対して、レジスタの読み出し・書き込み処理の指示、メモリ領域の読み出し・書き込み処理の指示、あるいは、スレーブ装置2の状態を取得する処理の指示等を行うためのものである。
【0072】
バス31および32の命令・データ送受信は、原則として、バス30で送られるクロックに同期して行われるが、バス31および32が割り込みなどの非同期信号のやりとりに使われる場合は、この限りではない。なお、ホスト装置1およびスレーブ装置2は、電源投入時には、後述する第1のインタフェース電圧で動作を行う。
【0073】
<1.1:ホスト装置の構成>
まず、ホスト装置1の構成について、説明する。
【0074】
図1に示すように、ホスト装置1は、インタフェース電圧切り替え部10と、端子群11と、レギュレータ12と、電圧源13とを含んで構成される。その他本発明に必須でない構成要素については図示していない。
【0075】
インタフェース電圧切り替え部10は、コントローラ100と、入出力端子制御部101と、クロック制御部102と、検知回路と、安定待ち回路と、を含む。
【0076】
コントローラ100は、スレーブ装置2へインタフェース電圧切り替え命令を発行すると共に、ホスト装置1のインタフェース電圧切り替え処理についての一連の制御を行う。
【0077】
入出力端子制御部101は、後述する端子群11に含まれる入出力端子部111、112を介した信号の入出力制御を行う。
【0078】
クロック制御部102は、後述する端子群11に含まれるクロック出力端子110を介した信号の出力制御を行う。
【0079】
検知部103および安定待ち部104は、インタフェース電圧を切替えた時にレギュレータ12の出力電圧の電圧値が安定したことを検出する。なお、検知部103および安定待ち部104は、それぞれ、検知回路および安定待ち回路によりハードウェアにより構成されるものであってもよいし、ハードウェアおよびソフトウェアにより実現されるものであってもよい。
【0080】
端子群11は、クロック出力端子部110と、命令送受信用端子部111と、データ送受信用端子部112と、を含む。
【0081】
クロック出力端子部110は、出力バッファを含み、バス30と接続される。
命令送受信用端子部111およびデータ送受信用端子部112は、双方向の入出力バッファを含み、それぞれ、バス31、32と接続される。
【0082】
レギュレータ12は、端子群11内のバッファが動作するためのインタフェース電圧を出力する。レギュレータ12から出力される電圧は、第1のインタフェース電圧(例えば、3.3[V])または第2のインタフェース電圧(例えば、1.8[V])である。レギュレータ12から出力される電圧は、コントローラ100の指示により、第1のインタフェース電圧、又は、第2のインタフェース電圧に切替えられる。
電圧源13は、ホスト装置1およびスレーブ装置2が動作するための電圧を供給する。
【0083】
<1.2:スレーブ装置の構成>
次に、スレーブ装置2の構成について説明する。
【0084】
図1に示すように、スレーブ装置2は、インタフェース電圧切り替え部20と、端子群21と、レギュレータ22と、発振回路23と、を含んで構成される。その他本発明に必須でない構成要素については図示していない。
【0085】
インタフェース切り替え部20は、コントローラ200と、入出力端子制御部201と、検知部203と、安定待ち部204と、を含む。
【0086】
コントローラ200は、ホスト装置1が発行するインタフェース電圧切り替え命令に基づいて、スレーブ装置2のインタフェース電圧切り替え処理についての一連の制御を行う。
【0087】
入出力端子制御部201は、後述する端子群21に含まれる入出力端子部211、212、およびクロック入力端子部210を介した信号の入出力制御を行う。
【0088】
検知部203および安定待ち部204は、インタフェース電圧を切替えた時にレギュレータ22の出力電圧の電圧値が安定したことを検出する。なお、検知部203および安定待ち部204は、それぞれ、検知回路および安定待ち回路によりハードウェアにより構成されるものであってもよいし、ハードウェアおよびソフトウェアにより実現されるものであってもよい。
【0089】
端子群21は、クロック入力端子部210、命令送受信用端子部211およびデータ送受信用端子部212を含む。
【0090】
クロック入力端子部210は、入力バッファを含み、バス30と接続される。
命令送受信用端子部211およびデータ送受信用端子部212は、双方向の入出力バッファを含み、それぞれ、バス31、32と接続される。
【0091】
レギュレータ22は、端子群21内のバッファが動作するためのインタフェース電圧を出力する。レギュレータ22から出力される電圧は、第1のインタフェース電圧(例えば3.3V)又は第2のインタフェース電圧(例えば1.8V)である。レギュレータ22から出力される電圧は、コントローラ200の指示により、第1のインタフェース電圧、又は、第2のインタフェース電圧に切替えられる。
【0092】
なお、レギュレータ12および22の出力する第1のインタフェース電圧の電圧範囲(例えば、2.7〜3.6[V])と、第2のインタフェース電圧の電圧範囲(例えば、1.65〜1.95[V])とは、ホスト装置1とスレーブ装置2とで共通である。
【0093】
また、インタフェース電圧切り替え部20は、バス30を介してホスト装置1から入力されるクロック(クロック信号)および/またはスレーブ装置2内部の発振回路23から供給されるクロック(クロック信号)に同期して動作する。
【0094】
<1.3:インタフェース電圧切り替えの動作>
次に、図2のフローチャートを用いて本発明の第1実施形態に係る通信システムのホスト装置1とスレーブ装置2とが、インタフェース電圧を切り替える処理手順を説明する。
【0095】
図2に示すように、本実施形態に係る通信システムでは、ホスト装置1が発行する命令に従って、スレーブ装置2が動作する。従って、インタフェース電圧を切り替える場合、まず、ホスト装置1のコントローラ100が、スレーブ装置2に対して、I/F電圧切り替え命令を発行する処理を行う(SH201)。
【0096】
スレーブ装置2のコントローラ200は、ホスト装置1からのI/F電圧切り替え命令を受信すると(SS201)、受信した命令に対応可能か否かを判定し(SS202)、レスポンスとステータスを、ホスト装置1へ送信する。
【0097】
レスポンスには、スレーブ装置2が正しく命令を受け付けたか否かを示す情報が含まれる。
【0098】
ステータスには、図9に示すように、スレーブ装置2が切り替え可能なインタフェース電圧と現在のインタフェース電圧とを示す情報が含まれる。
【0099】
ホスト装置1のコントローラ100は、受信したレスポンスおよびステータス信号の内容から、スレーブ装置2がインタフェース電圧を切り替え可能か否かの判定を行い(SH202)、切り替えが「不可」であると判断すると処理を終了する(SH214)。一方、切り替えが「可能」であると判断すると、コントローラ100は、クロック制御部102に指示してクロックを停止し(ホスト装置1からスレーブ装置2へのクロック信号の送信を停止し)、バス31、32を開放する(SH203)。
【0100】
その後、ホスト装置1のコントローラ100は、クロック出力端子部110から、バス30に「ローレベル」を出力させる(SH204)。ここで、「ローレベル」とは、デジタル信号の“1”、“0”のうち“0”を表す信号レベルを意味しており、図2の中では“L”として表している。一方、「ハイレベル」とは、デジタル信号の“1”を表す信号レベルを意味し、図2の中では、“H”として表している。以降、この表記を用いることとする。
【0101】
その後、ホスト装置1のコントローラ100は、レギュレータ12の出力電圧を切り替える制御を行い(SH205)、検知部(検知回路)103および安定待ち部(安定待ち回路)104の出力をモニタして出力電圧の切り替えが完了するのを待つ(SH206)。ホスト装置1は、切り替えが完了すると、所定の待ち時間が経過するまで待つ(SH207)。
【0102】
ここで、「所定の待ち時間」とは、予め規定された固定の時間であっても、図9に示すようなステータスに含まれる切り替え時間であってもよく、あるいは、その両方のうちの長いほうであってもよい。
【0103】
一方、スレーブ装置2のコントローラ200は、ホスト装置1から受信したI/F電圧切り替え命令の指示するインタフェース電圧に切り替え可能か否かを判定する(SS203)。判定結果が「切り替え不可」である場合、スレーブ装置2のコントローラ200は、I/F電圧切り替え処理を終了する(SS211)。判定結果が「切り替え可能」である場合、コントローラ200は、入出力端子制御部201に指示して入出力端子部211、212から、バス31および32に「ローレベル」を出力する(SS204)。
【0104】
その後、コントローラ200は、レギュレータ22の出力電圧を切り替える制御を行い(SS205)、検知部(検知回路)203および安定待ち部(安定待ち回路)204の出力をモニタして出力電圧の切り替えが完了するのを待つ(SS206)。
【0105】
ホスト装置1のコントローラ100は、所定の待ち時間が経過すると、クロック制御部102に指示してクロック出力端子110の「ローレベル」出力を停止した後(SH208)、クロック出力(例えば、インタフェース電圧切り替え後のインタフェース電圧(例えば、1.8[V])によるクロック信号の出力)を再開する(クロック信号のスレーブ装置2への送信を再開する)(SH209)。
【0106】
スレーブ装置2のクロック入力端子部210にクロック(例えば、インタフェース電圧切り替え後のインタフェース電圧(例えば、1.8[V])によるクロック信号)が入力されると(クロック入力端子部210にクロックが入力されていることを確認し)、スレーブ装置2のコントローラ200は、スレーブ装置2内で電圧切り替えが完了している場合は、入出力端子制御部201に指示して入出力端子部211および212から、バス31および32へ「ハイレベル」(例えば、インタフェース電圧切り替え後のインタフェース電圧(例えば、1.8[V])の「ハイレベル」)を出力する(SS207)。
【0107】
その後、スレーブ装置2のコントローラ200は、バス31および32を開放して入力状態とし(SS208)、ホスト装置1へインタフェース電圧切り替え完了を通知する。
【0108】
この時点で、スレーブ装置2は、ホスト装置1のインタフェース電圧切り替えが完了したことを認識できる。
【0109】
ここで、バス31および32は、プルアップ抵抗R1およびR2を介してレギュレータ出力(インタフェース電圧)へ接続されているので、スレーブ装置2がバス31および32を開放して入力状態とすると、ホスト装置1において、バス31および32の信号レベルが「ローレベル」から「ハイレベル」に遷移することになる。
【0110】
ホスト装置1のコントローラ100は、クロック出力再開後、バス31、32の信号レベルが「ローレベル」のままかどうかをモニタするとともに(SH210)、モニタする時間が所定のタイムアウト時間を超えたかどうかを確認する(SH211)。バス31、32の信号レベルが「ローレベル」のままタイムアウト時間が経過すると、ホスト装置1は、エラーが発生したと判定し、異常処理を行う(SH215)。一方、タイムアウト時間経過前に、バス31、32が「ハイレベル」に遷移すると、コントローラ100は、スレーブ装置2のインタフェース電圧切り替えが完了したと判断する。
【0111】
この時点で、ホスト装置1およびスレーブ装置2のインタフェース電圧切り替えが共に完了したことになる。
【0112】
さらに、ホスト装置1は、切り替えが正常に確認したか否かを知るための命令を発行してもよい。この場合、コントローラ100が切り替え確認命令発行処理を行う(SH212)。スレーブ装置2のコントローラ200は、ホスト装置1から切り替え確認命令を受信すると(SS209)、スレーブ装置2において切り替え動作が完了していることを確認して(SS210)、ホスト装置1に対して、レスポンスとステータスを返し、処理を完了する(SS211)。ここで、ステータスには、図9に示すように選択されたインタフェース電圧を含む情報が含まれるが、このような情報は、ステータスではなくレスポンスに含まれるようにしてもよい。
【0113】
ホスト装置1のコントローラ100は、スレーブ装置2から受信したレスポンスおよびステータスの内容から、スレーブ装置2の切り替えが正常終了したかどうかを確認する(SH213)。ホスト装置1のコントローラ100は、スレーブ装置2の切り替えが正常終了していることを確認した場合、インタフェース電圧切り替え処理を完了する。一方、スレーブ装置2の切り替えが正常終了していることを確認することができず、何らかの異常やエラーを検出した場合には、ホスト装置1のコントローラ100は、異常処理を行う(SH215)。なお、異常処理では、ホスト装置1は、スレーブ装置2の電源を再投入し(パワーサイクル)、第1のインタフェース電圧でホスト装置1の端子群11およびスレーブ装置2の端子群21を動作させて通信を行う。
【0114】
図3は、本発明の第1実施形態に係る通信システムにおいて、図2のフローチャートで説明した手順で、ホスト装置1、スレーブ装置2のインタフェース電圧を切り替える際のバス30、31および32の信号波形を説明するタイミングチャートである。
【0115】
図3において、「CMD」、「RES」、「Status」、「H」、「L」、および、「Z」は、以下のことを表している。
【0116】
「CMD」は、ホスト装置1がスレーブ装置2に対して発行するインタフェース電圧切り替え命令を示している。
【0117】
「RES」は、スレーブ装置2がホスト装置1に返すレスポンスを示している。
「Status」は、スレーブ装置2がホスト装置1に返すステータスを示している。
【0118】
「H」は、ホスト装置1またはスレーブ装置2によって、「ハイレベル」(Hレベル)が出力されている状態を示している。
【0119】
「L」は、ホスト装置1またはスレーブ装置2によって、「ローレベル」(Lレベル)が出力されている状態を示している。
【0120】
「Z」は、ホスト装置1、スレーブ装置2とも信号を出力しておらず、バスがプルアップ抵抗を介してインタフェース電圧に固定されている状態を示している。
【0121】
このようにして、本実施形態の通信システムでは、ホスト装置1とスレーブ装置2とがバスの電位を安定的に保ちながらインタフェース電圧を切り替えることができる。
【0122】
≪実施例1≫
上記において説明した本実施形態の通信システムの実施例(一例)について、図3Aを用いて説明する。
【0123】
本実施例(以下では、「実施例1」という。)では、通信システムにおいて、第1のインタフェース電圧を「V1」(例えば、3.3[V])とし、第2のインタフェース電圧を「V2」(例えば、1.8[V])とし、インタフェース電圧を「V1」から「V2」(<V1)に切り替える場合について説明する。
【0124】
なお、説明便宜のために、図3A中に、(1)〜(9)の番号を付し、当該番号に対応づけて、以下、実施例1における通信システムの動作(処理(1)〜処理(9))について、説明する。
処理(1):
ホスト装置1は、コマンドCMDを発行して、電圧切り替えシーケンス(電圧切り替え処理)を開始する。
処理(2):
スレーブ装置2は、ホスト装置1に対して、レスポンスを返す。
処理(3):
スレーブ装置2は、ホスト装置1へのレスポンス送信直後に、バス31(図3AにおいてコマンドCMDを送信するためのバス)およびバス32(図3AにおいてデータDATを送信するためのバス)を「ローレベル」にする。
処理(4):
ホスト装置は、クロック(バス30により送信しているクロック)の(スレーブ装置2への)供給を停止する。スレーブ装置2は、ホスト装置1がクロックの供給を停止した後、電圧の切り替え処理を開始する。ここで、クロックの停止時間は特定されないものとする。
【0125】
ホスト装置1は、バス31(図3AにおいてコマンドCMDを送受信するためのバス)またはバス32(図3AにおいてデータDATを送受信するためのバス)のいずれか一つの信号レベルをチェックすることにより、インタフェース電圧の切り替えシーケンス(処理)が開始するかどうかを検出することができる。
【0126】
なお、どの信号がチェックされるべきかは、ホスト装置1の能力次第である。
ホスト装置1により、「ローレベル」が検出されなければ、ホスト装置1は、インタフェース電圧の切り替えシーケンスを中止し、パワーサイクルを実行する。
処理(5):
スレーブ装置2のレギュレータ22から出力される切り替え後の電圧(第2のインタフェース電圧V2(例えば、1.8[V]))は、所定の時間T1(例えば、5[ms])(図3Aのt2〜t3間の時間に相当)以内に安定していなければならないものとする。
【0127】
ホスト装置1は、少なくとも上記所定の時間T1(例えば、5[ms])の間、クロックを「ローレベル」に保つ。これは、上記所定の時間T1(例えば、5[ms])が、スレーブ装置2にとっては最大値であり、ホスト装置1にとっては最小値であることを意味する。
処理(6):
処理(4)(図3A中の時刻t2)から上記所定の時間T1(例えば、5[ms])経過後、レギュレータ12(から出力される電圧)が安定すると、ホスト装置1は、第2のインタフェース電圧V2(例えば、1.8[V])でクロックの供給を開始する(再開する)。
【0128】
スレーブ装置2は、クロックの電圧が第2のインタフェース電圧V2(例えば、1.8[V])であるかどうかをチェックすることができる。
処理(7):
スレーブ装置2は、クロックを検出することにより、少なくとも1クロック期間、第2のインタフェース電圧V2(例えば、1.8[V])で、バス31(図3AにおいてコマンドCMDを送受信するためのバス)を「ハイレベル」にし、バスを開放する(駆動を停止する)(ハイ・インピーダンスの状態にする)。例えば、バス31において、「ハイレベル」の出力およびバスの開放はバス30により送信されるクロックに同期して行われる。
処理(8):
スレーブ装置2は、ホスト装置1のプルアップ抵抗R1を介して、ホスト装置1がバス31(図3AにおいてコマンドCMDを送受信するためのバス)を第2のインタフェース電圧V2(例えば、1.8[V])にするかどうかをチェックすることができる。
(バス31および32は、プルアップ抵抗R1およびR2を介してレギュレータ出力(インタフェース電圧)へ接続されているので、スレーブ装置2がバス31および32を開放して入力状態とすると、ホスト装置1において、バス31および32の信号レベルが「ローレベル」から「ハイレベル」に遷移することになる。)
処理(9):
インタフェース電圧の切り替え(V1(例えば、3.3[V])からV2(例えば、1.8[V]の切り替え処理))が無事完了すると、スレーブ装置は、少なくとも1クロック周期分、バス32(図3AにおいてデータDATを送受信するためのバス)を「ハイレベル」にし、バスを開放する(駆動を停止する)(ハイ・インピーダンスの状態にする)。例えば、バス32において、「ハイレベル」の出力およびバスの開放はバス30により送信されるクロックに同期して行われる
バス32(図3AにおいてデータDATを送受信するためのバス)は、クロックの供給が開始(再開)されてから所定の時間T2(例えば、最大1[ms])(図3Aのt3〜t5間の時間に相当)内に、「ハイレベル」にされる。
【0129】
ホスト装置1は、クロック供給開始(図3の時刻t3に相当)から所定の時間T2後(例えば、1[ms]後)、バス32(図3AにおいてデータDATを送受信するためのバス)が「ハイレベル」であるかどうかをチェックする。これは、上記所定の時間T2(例えば、最大1[ms])が、スレーブ装置2にとって最大値であり、ホスト装置1にとっては最小値であることを意味する。
【0130】
インタフェース電圧の切り替えシーケンスが完了すると、ホスト装置1とスレーブ装置2とは、切り替え後のインタフェース電圧により通信を開始する。
【0131】
なお、図3Aにおいて、時刻t4と時刻t5との間の時間は、例えば、最大1[ms]とすればよいが、時刻t4と時刻t5が同時刻(t4=t5)であってもよい。
【0132】
以上のように、本実施形態の通信システムでは、第1実施例により示した場合にもいても、ホスト装置1とスレーブ装置2とがバスの電位を安定的に保ちながらインタフェース電圧を切り替えることができる。
なお、第1実施例は、一例であり、これに限定されないことは言うまでもない。
【0133】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る通信システムのホスト装置1とスレーブ装置2とがインタフェース電圧を切り替える処理手順について、図4のフローチャートを用いて説明する。
【0134】
本実施形態に係る通信システムにおいて、ホスト装置1の入出力端子112およびスレーブ装置2の入出力2の入出力端子212は、オープンドレイン型での出力が可能である。その他の構成要素は図1で説明したものと同じである。
【0135】
<2.1:インタフェース電圧切り替えの動作>
図4に示すように、本実施形態に係る通信システムでは、ホスト装置1が発行する命令に従って、スレーブ装置2が動作する。従って、インタフェース電圧を切り替える場合、まず、ホスト装置1のコントローラ100が、スレーブ装置2に対して、I/F電圧切り替え命令を発行する処理を行う(SH401)。
【0136】
スレーブ装置2のコントローラ200は、ホスト装置1からのI/F電圧切り替え命令を受信すると(SS401)、受信した命令に対応可能か否かを判定し(SS402)、レスポンスとステータスを、ホスト装置1へ送信する。レスポンスおよびステータスに含まれる情報は、第1実施形態で説明したスレーブ装置2が返すレスポンスおよびステータスと同じである。
【0137】
ホスト装置1のコントローラ100は、受信したレスポンスおよびステータス信号の内容から、スレーブ装置2がインタフェース電圧を切り替え可能か否かの判定を行い(SH402)、切り替えが「不可」であると判断すると処理を終了する(SH415)。一方、切り替えが「可能」であると判断すると、コントローラ100は、クロック制御部102に指示してクロックを停止し(ホスト装置1からスレーブ装置2へのクロック信号の送信を停止し)、バス31、32を開放する(SH403)。
【0138】
その後、ホスト装置1のコントローラ100は、クロック出力端子部110から、バス30に「ローレベル」を出力させ、入出力端子部112からバス32に「ローレベル」を出力させる(SH404)。
【0139】
その後、ホスト装置1のコントローラ100は、レギュレータ12の出力電圧を切り替える制御を行い(SH405)、検知部(検知回路)103および安定待ち部(安定待ち回路)104の出力をモニタして出力電圧の切り替えが完了するのを待つ(SH406)。切り替えが完了すると、ホスト装置1のコントローラ100は、バス32を開放して入力状態とする(SH407)。
【0140】
一方、スレーブ装置2のコントローラ200は、ホスト装置1から受信したI/F電圧切り替え命令の指示するインタフェース電圧で切り替え可能か否かを判定する(SS403)。判定結果が「切り替え不可」である場合、スレーブ装置2のコントローラ200は、I/F電圧切り替え処理を終了する(SH410)。判定結果が「切り替え可能」である場合、コントローラ200は、入出力端子制御部201に指示して入出力端子部211、212から、バス31および32に「ローレベル」を出力する(SS404)。
【0141】
その後、スレーブ装置2のコントローラ200は、レギュレータ22の出力電圧を切り替える制御を行い(SS405)、検知部(検知回路)203および安定待ち部(安定待ち回路)204の出力をモニタして出力電圧の切り替えが完了するのを待ち(SS406)、切り替えが完了すると、コントローラ200は、入出力端子制御部201に指示してバス32を開放して入力状態とする(SS407)。
【0142】
すなわち、バス32の信号レベルは、ホスト装置1またはスレーブ装置2の電圧切り替えが完了していない場合は、「ローレベル」となり、ホスト装置1およびスレーブ装置2の電圧切り替えが完了すると、プルアップ抵抗R2を介して接続されるレギュレータ12の出力電圧で決まる「ハイレベル」となる。入出力端子112および212は、オープンドレイン型の出力が可能であり、ホスト装置1とスレーブ装置2の両方が同時にバスを「ローレベル」にドライブすることが可能である。
【0143】
ホスト装置1のコントローラ100は、バス32を開放して入力状態とすると、バス32が「ローレベル」のままかどうかをモニタするとともに(SH408)、モニタする時間が所定のタイムアウト時間を超えたかどうかを確認する(SH409)。バス32が「ローレベル」のままタイムアウト時間を経過すると、ホスト装置1は、エラーが発生したと判定し、異常処理を行う(SH415)。タイムアウト時間経過前に、バス32がハイレベルになると、コントローラ100は、スレーブ装置2のインタフェース電圧切り替えが完了したと判定し、クロック制御部102に指示してクロック出力端子110の「ローレベル」出力を停止した後(SH410)、クロック出力を再開する(クロック信号のスレーブ装置2への送信を再開する)(SH411)。
【0144】
クロック入力端子部210にクロックが入力されると、スレーブ装置2のコントローラ200は、入出力端子制御部201に指示してクロックに同期して入出力端子部211からバス31へ「ハイレベル」を出力し(SS408)、その後、バス31を開放して入力状態にして(SS409)、ホスト装置1へインタフェース電圧切り替え完了を通知し処理を完了する(SS410)。
【0145】
スレーブ装置2は、バス31を開放した時点でホスト装置1のインタフェース電圧切り替えが完了したことを認識する。
【0146】
ここで、バス31は、プルアップ抵抗R1を介してレギュレータ出力(インタフェース電圧)へ接続されているので、スレーブ装置2がバス31を開放して入力状態とすると、ホスト装置1において、バス31の信号レベルが「ローレベル」から「ハイレベル」に遷移することになる。
【0147】
ホスト装置1のコントローラ100は、クロック出力再開後、バス31が「ローレベル」のままかどうかをモニタするとともに(SH412)、モニタする時間が所定のタイムアウト時間を超えたかどうかを確認する(SH413)。これは、何らかの異常が発生してスレーブ装置2がバス31を開放して入力状態とできなくなった場合を検出するための処理である。バス31が「ローレベル」のままタイムアウト時間が経過すると、ホスト装置1は、エラーが発生したと判定し、異常処理を行う(SH415)。ホスト装置1は、タイムアウト時間経過前に、バス31が「ハイレベル」に遷移すると、コントローラ100は、スレーブ装置2のインタフェース電圧切り替えが完了したと判断し、処理を完了する(SH414)。なお、異常処理では、ホスト装置1は、スレーブ装置2の電源を再投入し(パワーサイクル)、第1のインタフェース電圧でホスト装置1の端子群11およびスレーブ装置2の端子群21を動作させて通信を行う。
【0148】
また、図示していないが、図2で説明したようにホスト装置1は、スレーブ装置2に対して、切り替え確認命令を発行して、スレーブ装置2のインタフェース電圧切り替えが正常に終了したことを確認するようにしてもよい。
【0149】
図5は、本実施形態に係る通信システムにおいて、図4のフローチャートで説明した手順で、ホスト装置1、スレーブ装置2のインタフェース電圧を切り替える際のバス30、31および32の信号波形を説明するタイミングチャートである。図5において、「CMD」「RES」「Status」「H」「L」「Z」は、図3と同じ意味である。
【0150】
図5では、ホスト装置1が、スレーブ装置2より先にインタフェース電圧切り替えを完了する場合であり、バス32は、ホスト装置1のインタフェース電圧切り替え完了(SH407)後も「ローレベル」のままである。一方、スレーブ装置2が、ホスト装置1より先にインタフェース電圧切り替えを完了した場合でも、バス32の信号レベルの変化は、図5と同様になり、ホスト装置1とスレーブ装置2両方のインタフェース電圧切り替えが完了したときに、バス32の信号レベルが「L」から「Z」へ変化する。
【0151】
このようにして、本実施形態に係る通信システムでは、ホスト装置1とスレーブ装置2とがバスの電位を安定的に保ちながらインタフェース電圧を切り替えることができ、かつホスト装置1、スレーブ装置2がお互いの切り替え完了を簡単な方法で知ることができる。また、ホスト装置1、スレーブ装置ともに、バス32の信号レベルをモニタすることでお互いの処理完了を即時に知ることができるため、短時間での切り替えが可能である。
【0152】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る通信システムのホスト装置1とスレーブ装置2がインタフェース電圧を切り替える処理手順を、図6のフローチャートを用いて説明する。
【0153】
本実施形態に係る通信システムにおいてホスト装置1、スレーブ装置2の構成要素は図1で説明したものと同じである。
【0154】
<3.1:インタフェース電圧切り替えの動作>
図6において、本発明の第3実施形態に係る通信システムでは、ホスト装置1が発行する命令に従って、スレーブ装置2が動作する。従って、インタフェース電圧を切り替える場合は、まず、ホスト装置1のコントローラ100が、I/F電圧切り替え命令を発行する処理を行う(SH601)。
【0155】
スレーブ装置2のコントローラ200は、ホスト装置1からのI/F電圧切り替え命令を受信すると(SS601)、受信した命令に対応可能か否かを判定し(SS602)、レスポンスとステータスを、ホスト装置1へ送信する。レスポンス、ステータスに含まれる情報は、第1実施形態の場合と同じである。
【0156】
ホスト装置1のコントローラ100は、受信したレスポンスおよびステータス信号の内容からスレーブ装置2がインタフェース電圧を切り替え可能かどうか判定し(SH602)、切り替えが「不可」であると判断すると、処理を終了する(SH614)。
【0157】
一方、切り替えが「可能」であると判断すると、ホスト装置1のコントローラ100は、クロック制御部102に指示してクロックを停止し(ホスト装置1からスレーブ装置2へのクロック信号の送信を停止し)、バス32を開放する(SH603)。
【0158】
その後、ホスト装置1のコントローラ100は、クロック出力端子部110および入出力端子部111から、バス30およびバス31に「ローレベル」を出力させる(SH604)。
【0159】
その後、ホスト装置1のコントローラ100は、レギュレータ12の出力電圧を切り替える制御を行い(SH605)、検知部(検知回路)103および安定待ち部(安定待ち回路)104の出力をモニタして出力電圧の切り替えが完了するのを待つ(SH606)。
【0160】
ホスト装置1は、切り替えが完了すると、所定の待ち時間が経過するまで待つ(SH607)。ここで、「所定の待ち時間」とは、予め規定された固定の時間であっても、図9に示すようなステータスに含まれる切り替え時間であってもよく、あるいは、その両方のうちの長いほうであってもよい。
【0161】
一方、スレーブ装置2のコントローラ200は、ホスト装置1から受信したI/F電圧切り替え命令の指示するインタフェース電圧で切り替え可能か否かを判定する(SS603)。判定結果が「切り替え不可」である場合、スレーブ装置2のコントローラ200は、I/F電圧切り替え処理を終了する(SS610)。判定結果が「切り替え可能」である場合、コントローラ200は、入出力端子制御部201に指示してバス31を開放し入力状態にすると共に、バス32に「ローレベル」を出力する(SS604)。
【0162】
その後、スレーブ装置2のコントローラ200は、レギュレータ22の出力電圧を切り替える制御を行い(SS605)、検知部(検知回路)203および安定待ち部(安定待ち回路)204の出力をモニタして、出力電圧の切り替えが完了するのを待つ(SS606)。
【0163】
ホスト装置1のコントローラ100は、所定の待ち時間が経過すると、クロック制御部102に指示してクロック出力端子部110の「ローレベル」出力を停止した後(S6208)、クロック出力を再開する(SH609)。クロック入力端子部210にクロックが入力されると、スレーブ装置2のコントローラ200は、電圧切り替えが完了している場合は、入出力端子制御部201に指示して入出力端子部212から、バス32へ「ハイレベル」を出力した後(SS607)、バス32を開放して入力状態とし(SS608)ホスト装置1へインタフェース電圧切り替え完了を通知する。
【0164】
バス32は、プルアップ抵抗R2を介してレギュレータ出力(インタフェース電圧)へ接続されているので、スレーブ装置2がバス32を開放して入力状態とすると、ホスト装置1において、バス32の信号レベルが「ローレベル」から「ハイレベル」に遷移することになる。
【0165】
ホスト装置1のコントローラ100は、クロック出力再開後、バス32が「ローレベル」のままかどうかをモニタするとともに(SH610)、モニタする時間が所定のタイムアウト時間を超えたかどうかを確認する(SH611)。バス32が「ローレベル」のままタイムアウト時間が経過すると、ホスト装置1は、エラーが発生したと判定し、異常処理を行う(SH615)。タイムアウト時間経過前に、バス32が「ハイレベル」に遷移すると、ホスト装置1のコントローラ100は、スレーブ装置2のインタフェース電圧切り替えが完了したと判断し、入出力端子制御部101に指示して、バス31に「ハイレベル」を出力し(SH612)、バス31を開放する(SH613)。
【0166】
スレーブ装置2は、バス31が「ハイレベル」となったことを認識して(SS609)、ホスト装置1のインタフェース電圧切り替えが完了したことを認識する。
【0167】
この時点で、ホスト装置1およびスレーブ装置2のインタフェース電圧切り替えが共に完了したことになる。さらに、図6では図示していないが、ホスト装置1は、切り替えが正常に確認したかを知るための命令を発行してもよい。この場合のホスト装置1およびスレーブ装置2の動作は、図2を用いて説明した第1実施形態の動作と同様である。
【0168】
図7は、本実施形態に係る通信システムにおいて、図6のフローチャートで説明した手順で、ホスト装置1、スレーブ装置2のインタフェース電圧を切り替える際のバス30、31および32の信号波形を説明するタイミングチャートである。図7において、「CMD」「RES」「Status」「H」「L」「Z」は、図3と同じ意味である。
【0169】
このようにして、本実施形態に係る通信システムでは、ホスト装置1とスレーブ装置2とがバスの電位を安定的に保ちながらインタフェース電圧を切り替えることができ、かつホスト装置1、スレーブ装置2がお互いの切り替え完了を簡単な方法で知ることができる。
【0170】
[他の実施形態]
図2のフローチャートにおいて、スレーブ装置2のインタフェース電圧を切替える処理SS205〜SS206が何らかのエラーにより終了しない場合がある。
【0171】
図8は、このような場合に、スレーブ装置2が、ホスト装置1へエラー発生を通知する処理、および、スレーブ装置2でエラーが起きた場合のホスト装置1の処理を説明するフローチャートである。なお、図8では、図2のフローチャートとの差分のみ示しており、記載の無い部分は、図2と同様である。
【0172】
図8において、スレーブ装置2のコントローラ200は、インタフェース電圧切り替えを行う間、エラーの有無のチェックを行う(SS801)。エラーがなければ切り替え処理を継続する(SS206)。エラーを検出した場合、コントローラ200は、入出力端子制御部201に指示して、バス31の「ローレベル」出力を停止してバス31を開放し(SS802)、処理を終了する(SS211)。
【0173】
一方、ホスト装置1は、スレーブ装置2からの完了通知を待つ(SH210)ときに、バス31、32の状態をモニタし、バス31が「ハイレベル」、かつ、バス32が「ローレベル」となった場合には、エラーが発生したと判定して異常処理を行う(SH215)。
【0174】
通信システムにおいて、上記処理を採用することで、簡単な方法(処理)により、スレーブ装置2は、エラーの発生をホスト装置1へ通知することができ、ホスト装置1が異常処理を行って通信システムを復帰させることができる。
【0175】
なお、上記実施形態において、ホスト装置1のレギュレータ12は、電圧源13の供給電圧を元に第1のインタフェース電圧もしくは第2のインタフェース電圧を出力するが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、複数の電圧源からの電圧、および複数の生成電圧から出力電圧を選択する構成とすることも可能である。
【0176】
同様に、スレーブ装置2のレギュレータ22もホスト装置1の電圧源13から与えられる電圧を元に第1のインタフェース電圧もしくは第2のインタフェース電圧を出力するが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、複数の電圧源からの電圧および複数の生成電圧から出力電圧を選択する構成とすることも可能である。
【0177】
このような、第1のインタフェース電圧および第2のインタフェース電圧に限らずに、複数の電圧からインタフェース電圧を選択できる構成の通信システムにおいて、ホスト装置1は、スレーブ装置2が動作可能なインタフェース電圧範囲を確認できる処理部と、ホスト装置1からインタフェース電圧切り替え命令を発行する際に、何れの電圧に設定するかを指示する処理部と、を有する。
【0178】
また、ホスト装置1とスレーブ装置2とのバス構成は、図1のブロック図の構成に限定されることはなく、例えば、非同期でデータの送受信を行うシステムにおいては、クロック(バス30および入出力端子部110、111、クロック制御部102)は、不要である。また、上記実施形態においては、命令の送受信をバス31、ステータスを含むデータの送受信をバス32で行うよう構成しているが、これに限定されることはなく、使用するバスの選択は、任意である。さらに、通信システムにおいて、バスを2本に限る必要はなく、例えば、高速なデータ転送のためにデータ送受信用のバスを、例えば、4本あるいは8本備えることも可能である。
【0179】
また、ホスト装置1の発行するコマンドに対して、スレーブ装置2は、常に、レスポンスとステータスとを返す必要は無く、例えば、必要な情報を全てレスポンスで返すことも可能であり、あるいはレスポンスを返さなくてもよい。
【0180】
また、本発明に係るインタフェース回路(インタフェース装置)を備えたスレーブ装置2は、メモリカードやIOカードのような着脱可能な装置や、コントローラLSIとメモリとその他機能ブロックとを単一パッケージに封止し、基板に半田付けして使用するLSI形状の装置であってもよい。
【0181】
また、ホスト装置1とスレーブ装置2とは、必ずしも、別々の装置内に含まれている(例えば、「ホスト装置1」がパーソナルコンピュータ内に設置されており、「スレーブ装置2」がSDカードに含まれている場合)必要はなく、例えば、1つの装置内に両方を含むもの(例えば、1個のパーソナルコンピュータや携帯電話に、ホスト装置1およびスレーブ装置2が含まれている場合)であってもよい。
【0182】
なお、上記実施形態で説明した通信システム、ホスト装置、および、スレーブ装置において、各ブロックは、LSIなどの半導体装置により個別に1チップ化されても良いし、一部又は全部を含むように1チップ化されても良い。
【0183】
なお、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
【0184】
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用しても良い。
【0185】
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてあり得る。
【0186】
また、上記実施形態の各処理をハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアにより実現してもよい。さらに、ソフトウェアおよびハードウェアの混在処理により実現しても良い。なお、上記実施形態に係る通信システム、ホスト装置、および、スレーブ装置をハードウェアにより実現する場合、各処理を行うためのタイミング調整を行う必要があるのは言うまでもない。上記実施形態においては、説明便宜のため、実際のハードウェア設計で生じる各種信号のタイミング調整の詳細については省略している。
【0187】
なお、本発明の具体的な構成は、前述の実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更および修正が可能である。
【0188】
[付記]
なお、本発明は、次のように表現することも可能である。
(付記1)
スレーブ装置と接続してデータや命令の送受信を行うホスト装置のインタフェース回路であって、前記データや命令の送受信を行うためのクロック出力と、1以上の入出力端子からなる端子群を備え、
前記端子群を介したデータや命令送受信は第1のインタフェース電圧と第2のインタフェース電圧のいずれかを用いて行うことが可能であって、
前記第1のインタフェース電圧と第2のインタフェース電圧のいずれかを選択し切り替えるインタフェース電圧切り替え手段を備え、
前記インタフェース電圧切り替え手段は、
前記ホスト装置とスレーブ装置のインタフェース電圧を切り替えるときには、前記クロック出力をローレベルに固定し、前記ホスト装置のインタフェース電圧の切り替えが完了すると切り替え後のインタフェース電圧で前記クロック出力を再開するクロック制御手段と前記ホスト装置とスレーブ装置のインタフェース電圧を切り替えるときには前記1以上の入出力端子を入力状態とし、前記入出力端子への入力信号が切り替え完了を示す信号レベルになったことを検出する入出力端子制御手段を備え、
前記インタフェース電圧切り替え手段は、前記クロック出力を再開後、前記入出力端子への入力に切り替え完了を示す信号が入力されたことを検知してスレーブ装置のインタフェース電圧の切り替えが完了したと判定することを特徴とする、
インタフェース回路。
(付記2)
前記インタフェース電圧切り替え手段は、インタフェース電圧切り替え時に全ての入出力端子を入力状態とすることを特徴とする、
付記1記載のインタフェース回路。
(付記3)
前記インタフェース電圧切り替え手段は、前記入出力端子への入力信号がハイレベルになると切り替え完了と判定することを特徴とする、
付記1又は2記載のインタフェース回路。
(付記4)
スレーブ装置と接続してデータや命令の送受信を行うホスト装置のインタフェース回路であって、
前記データや命令の送受信を行うためのクロック出力と、
1以上の入出力端子からなる端子群と、を備え、
前記端子群を介したデータや命令送受信は、第1のインタフェース電圧と第2のインタフェース電圧のいずれかを用いて行うことが可能であって、
前記第1のインタフェース電圧と第2のインタフェース電圧のいずれかを選択し切り替えるインタフェース電圧切り替え手段を備え、
前記インタフェース電圧切り替え手段は、前記ホスト装置とスレーブ装置のインタフェース電圧を切り替えるときには前記クロック出力をローレベル出力とし、前記ホスト装置のインタフェース電圧の切り替えが完了すると切り替え後のインタフェース電圧で前記クロック出力を再開するクロック制御手段と
前記ホスト装置とスレーブ装置のインタフェース電圧を切り替えるときには前記1以上の入出力端子をローレベル出力状態とし、前記ホスト装置のインタフェース電圧切り替えが完了すると前記入出力端子をローレベル出力から入力状態へ切り替え、
前記入出力端子への入力信号が切り替え完了を示す信号レベルになったことを検出する入出力端子制御手段を備え、
前記インタフェース電圧切り替え手段は、前記クロック出力を再開後、前記入出力端子への入力に切り替え完了を示す信号が入力されたことを検知してスレーブ装置のインタフェース電圧の切り替えが完了したと判定することを特徴とする、
インタフェース回路。
(付記5)
前記インタフェース電圧切り替え手段は、インタフェース電圧切り替え時に全ての入出力端子をローレベル出力状態とすることを特徴とする、
付記4記載のインタフェース回路。
(付記6)
前記インタフェース電圧切り替え手段は、インタフェース電圧切り替え時にデータ送受信を行う入出力端子をローレベル出力状態とすることを特徴とする、
付記4記載のインタフェース回路。
(付記7)
前記インタフェース電圧切り替え手段は、前記入出力端子への入力信号がハイレベルになると切り替え完了と判定することを特徴とする、
付記4〜6のいずれかに記載のインタフェース回路。
(付記8)
ホスト装置と接続してデータや命令の送受信を行うスレーブ装置のインタフェース回路であって、
前記データや命令の送受信を行うためのクロック入力と、
1以上の入出力端子からなる端子群と、を備え、
前記端子群を介したデータや命令送受信は、第1のインタフェース電圧と第2のインタフェース電圧のいずれかを用いて行うことが可能であって、
前記第1のインタフェース電圧と第2のインタフェース電圧のいずれかを選択し切り替えるインタフェース電圧切り替え手段を備え、
前記インタフェース電圧切り替え手段は、前記ホスト装置とスレーブ装置のインタフェース電圧を切り替えるときには前記1以上の入出力端子をローレベル出力状態とし、
前記スレーブ装置のインタフェース電圧切り替えが完了すると、前記入出力端子をローレベル出力から入力状態へ切り替える入出力端子制御手段を備えることを特徴とする、
インタフェース回路。
(付記9)
前記入出力端子制御手段は、すべての入出力端子をロー出力することを特徴とする、
付記8記載のインタフェース回路。
(付記10)
前記インタフェース電圧切り替え手段は、入出力端子をクロック入力に同期してローレベル出力から入力状態に切り替えると、ホスト装置のインタフェース電圧切り替えが完了したと判定することを特徴とする、
付記8記載のインタフェース回路。
(付記11)
前記インタフェース電圧切り替え手段は、入出力端子をクロック入力に同期してローレベル出力から入力状態に切り替え後、入出力端子への入力に切り替え完了を示す信号が入力されると、ホスト装置のインタフェース電圧切り替えが完了したと判定することを特徴とする、
付記8記載のインタフェース回路。
(付記12)
前記インタフェース電圧切り替え手段は、前記スレーブ装置のインタフェース電圧切り替えが完了すると、クロック入力に同期して前記入出力端子をローレベル出力から入力状態へ切り替えることを特徴とする、
付記8記載のインタフェース回路。
(付記13)
前記インタフェース電圧切り替え手段は、インタフェース電圧の切り替えが完了するとローレベル出力している入出力端子のうちの一部を入力状態に切り替え、前記ホスト装置からのクロック入力に同期してローレベル出力している残りの入出力端子を入力状態に切り替えることを特徴とする、
付記8記載のインタフェース回路。
(付記14)
前記入出力端子制御手段は、オープンドレイン方式で前記入出力端子から信号を出力可能なことを特徴とする、
付記8記載のインタフェース回路。
(付記15)
前記インタフェース電圧切り替え手段は、何らかの異常によってインタフェース電圧の切り替えが完了しなかった場合、一定時間後に命令送受信端子をローレベル出力から入力状態へ切り替えることを特徴とする、
付記8記載のインタフェース回路。
(付記16)
前記インタフェース電圧切り替え手段は、前記入出力端子への入力信号がハイレベルになると切り替え完了と判定することを特徴とする、
付記8〜15のいずれかに記載のインタフェース回路。
(付記17)
付記1〜3記載のいずれかのインタフェース回路を備え、
該インタフェース回路を介してスレーブ装置と接続してデータや命令の送受信を行うことを特徴とする、
ホスト装置。
(付記18)
前記インタフェース電圧の切り替え開始前に、スレーブ装置がインタフェース電圧切り替えにかかる時間を問い合わせるための命令を発行することを特徴とする、
付記17記載のホスト装置。
(付記19)
前記インタフェース電圧の切り替え完了後に、正しくインタフェース電圧が切り替わったことを確認するための命令を発行することを特徴とする、
付記17記載のホスト装置。
(付記20)
付記4〜7記載のいずれかインタフェース回路を備え、
該インタフェース回路を介してスレーブ装置と接続してデータや命令の送受信を行うことを特徴とする、
ホスト装置。
(付記21)
前記インタフェース電圧の切り替え開始前に、スレーブ装置がインタフェース電圧切り替えにかかる時間を問い合わせるための命令を発行することを特徴とする、
付記20記載のホスト装置。
(付記22)
前記インタフェース電圧の切り替え完了後に、インタフェース電圧の切り替え時が正しく完了したことを確認するための命令を発行することを特徴とする、
付記20記載のホスト装置。
(付記23)
付記8〜16記載のいずれかインタフェース回路を備え、
該インタフェース回路を介してホスト装置と接続してデータや命令の送受信を行うことを特徴とする、
スレーブ装置。
(付記24)
ホスト装置からの命令に対する応答に、前記インタフェース電圧の切り替えにかかる時間の最大値を含むことを特徴とする、
付記23記載のスレーブ装置。
(付記25)
ホスト装置からの命令に対する応答に、前記インタフェース電圧の切り替えが正しく完了したことを示すステータス情報を含むことを特徴とする、
付記23記載のスレーブ装置。
(付記26)
付記17〜19のいずれかに記載のホスト装置と、
付記23〜25のいずれかに記載のスレーブ装置と、
を含んで構成することを特徴とする通信システム。
(付記27)
付記20〜22のいずれかに記載のホスト装置と、
付記23〜25のいずれかに記載のスレーブ装置と、
を含んで構成することを特徴とする通信システム。
(付記28)
付記26記載の通信システムにおける、ホスト装置とスレーブ装置のインタフェース電圧の切り替え方法であって、
前記ホスト装置がスレーブ装置へインタフェース電圧切り替えを指示する命令を発行するステップと、
前記スレーブ装置がインタフェース電圧切り替えを指示する命令への応答を返すステップと、
前記ホスト装置が、クロック出力をローレベルに固定するステップと、
前記ホスト装置が、1以上の入出力端子を入力状態とするステップと、
前記スレーブ装置が、1以上の入出力端子をローレベル出力状態とするステップと、
前記スレーブ装置が、前記スレーブ装置のインタフェース電圧切り替えが完了すると前記入出力端子をローレベル出力から入力状態へ切り替えるステップと、
前記ホスト装置が、前記ホスト装置のインタフェース電圧切り替えが完了すると前記クロック出力を再開するステップと、
前記ホスト装置が、前記クロック出力再開後に前記入出力端子のへの入力に切り替え完了を示す信号が入力されたことを検知して
前記スレーブ装置のインタフェース電圧の切り替えが完了したと判定するステップとを含むことを特徴とする、
インタフェース電圧の切り替え方法。
(付記29)
付記27記載の通信システムにおける、ホスト装置とスレーブ装置のインタフェース電圧の切り替え方法であって、
前記ホスト装置がスレーブ装置へインタフェース電圧切り替えを指示する命令を発行するステップと、
前記スレーブ装置がインタフェース電圧切り替えを指示する命令への応答を返すステップと、
前記ホスト装置が、クロック出力をローレベルに固定するステップと、
前記ホスト装置が、1以上の入出力端子をローレベル出力状態とするステップと、
前記スレーブ装置が、1以上の入出力端子をローレベル出力状態とするステップと、
前記スレーブ装置が、前記スレーブ装置のインタフェース電圧切り替えが完了すると前記入出力端子をローレベル出力から入力状態へ切り替えるステップと、
前記ホスト装置が、前記ホスト装置のインタフェース電圧切り替えが完了すると前記クロック出力を再開するステップと、
前記ホスト装置が、前記ホスト装置のインタフェース電圧切り替えが完了すると前記入出力端子をローレベル出力から入力状態へ切り替えるステップと、
前記ホスト装置が、前記クロック出力を再開後、前記入出力端子への入力に切り替え完了を示す信号が入力されたことを検知して
スレーブ装置のインタフェース電圧の切り替えが完了したと判定するステップとを含むことを特徴とする、
インタフェース電圧の切り替え方法。
【産業上の利用可能性】
【0189】
本発明にかかるインタフェース回路(装置)、該インタフェース回路(装置)を備えたホスト装置、スレーブ装置、通信システム、及びインタフェース電圧切り替え方法によれば、ホスト装置とスレーブ装置とは、簡単な方法でバスの信号レベルを安定的に保ってインタフェース電圧を切替えることができるため、少ない信号線数でインタフェース電圧を切り替えることが可能な通信システムに用いて有用である。
【符号の説明】
【0190】
1 ホスト装置
10 インタフェース電圧切り替え部
100 コントローラ
101 入出力端子制御部
102 クロック制御部
11 端子群
110 クロック出力端子
111 命令送受信用端子
112 データ送受信用端子
12 レギュレータ
13 電圧源
2 スレーブ装置
20 インタフェース電圧切り替え部
200 コントローラ
201 入出力端子制御部
21 端子群
210 クロック入力端子
211 命令送受信用端子
212データ送受信用端子
22 レギュレータ
30 クロック送信用バス
31 命令送受信用バス
32 データ送受信用バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スレーブ装置と接続してデータや命令の送受信を行うホスト装置に用いられ、前記スレーブ装置と前記ホスト装置と間の通信において使用されるインタフェース電圧を切り替えるためのホスト装置用インタフェース装置であって、
前記データや命令の送受信を行うためのクロック信号を出力するクロック出力部と、
1または複数の入出力端子部を有し、第1のインタフェース電圧と第2のインタフェース電圧のいずれかを用いて前記データや命令の送受信を行う端子群と、
前記ホスト装置と前記スレーブ装置との間の通信に使用されるインタフェース電圧を、前記第1のインタフェース電圧と前記第2のインタフェース電圧のいずれかを選択し切り替えるインタフェース電圧切り替え部と、
を備え、
前記インタフェース電圧切り替え部は、
コントロール部と、
前記コントロール部により制御され、前記ホスト装置と前記スレーブ装置との間の通信に使用されるインタフェース電圧を切り替える場合、前記クロック出力部が出力する信号レベルを第1信号レベルに固定し、前記ホスト装置のインタフェース電圧の切り替えが完了すると、切り替え後のインタフェース電圧によるクロック信号を、前記クロック出力部から出力するクロック制御部と、
前記コントロール部により制御され、前記ホスト装置と前記スレーブ装置との間の通信に使用されるインタフェース電圧を切り替える場合、前記1または複数の入出力端子部を開放し且つ前記入出力端子部への入力信号の信号レベルを監視する状態である第1状態とし、前記入出力端子部への入力信号の信号レベルが、前記スレーブ装置のインタフェース電圧の切り替え完了を示す信号レベルになったことを検出したとき、その検出結果を、前記コントロール部に通知する入出力端子制御部と、
を有し、
前記コントロール部は、
前記クロック制御部が、切り替え後のインタフェース電圧によるクロック信号を出力している状態になった後であり、かつ、前記入出力端子制御部から前記スレーブ装置のインタフェース電圧の切り替え完了を検出したことを示す通知を受けた場合、前記スレーブ装置のインタフェース電圧の切り替えが完了したと判定する、
ホスト装置用インタフェース装置。
【請求項2】
前記第1信号レベルは、ローレベルである、
請求項1に記載のホスト装置用インタフェース装置。
【請求項3】
前記コントロール部は、前記ホスト装置とスレーブ装置との間の通信に使用されるインタフェース電圧を切り替える場合、全ての前記入出力端子部を前記第1状態とする、
請求項1または2に記載のホスト装置用インタフェース装置。
【請求項4】
前記コントロール部は、前記入出力端子部への入力信号がインタフェース電圧切り替え後のインタフェース電圧においてハイレベルになると切り替え完了と判定する、
請求項1から3のいずれかに記載のホスト装置用インタフェース装置。
【請求項5】
スレーブ装置と接続してデータや命令の送受信を行うホスト装置に用いられ、前記スレーブ装置と前記ホスト装置と間の通信において使用されるインタフェース電圧を切り替えるためのホスト装置用インタフェース装置であって、
前記データや命令の送受信を行うためのクロック信号を出力するクロック出力部と、
1または複数の入出力端子部を有し、第1のインタフェース電圧と第2のインタフェース電圧のいずれかを用いて前記データや命令の送受信を行う端子群と、
前記ホスト装置と前記スレーブ装置との間の通信に使用されるインタフェース電圧を、前記第1のインタフェース電圧と前記第2のインタフェース電圧のいずれかを選択し切り替えるインタフェース電圧切り替え部と、
を備え、
前記インタフェース電圧切り替え部は、
コントロール部と、
前記コントロール部により制御され、前記ホスト装置と前記スレーブ装置との間の通信に使用されるインタフェース電圧を切り替える場合、前記クロック出力部が出力する信号レベルを第1信号レベルによる出力とし、前記ホスト装置のインタフェース電圧の切り替えが完了すると、切り替え後のインタフェース電圧によるクロック信号を、前記クロック出力部から出力するクロック制御部と
前記コントロール部により制御され、前記ホスト装置と前記スレーブ装置との間の通信に使用されるインタフェース電圧を切り替える場合、前記1または複数の入出力端子部を前記第1信号レベルで出力する状態である第2状態とし、前記ホスト装置のインタフェース電圧切り替えが完了すると、前記入出力端子部を前記第2状態から前記入出力端子部を開放し且つ前記入出力端子部への入力信号の信号レベルを監視する状態である第1状態へ切り替え、前記入出力端子部への入力信号の信号レベルが前記スレーブ装置のインタフェース電圧の切り替え完了を示す信号レベルになったことを検出したとき、その検出結果を、前記コントロール部に通知する入出力端子制御部と、
を有し、
前記コントロール部は、
前記クロック制御部が、切り替え後のインタフェース電圧によるクロック信号を出力している状態になった後であり、かつ、前記入出力端子制御部から、前記スレーブ装置のインタフェース電圧の切り替え完了を検出したことを示す通知を受けた場合、前記スレーブ装置のインタフェース電圧の切り替えが完了したと判定する、
ホスト装置用インタフェース装置。
【請求項6】
前記コントロール部は、前記ホスト装置とスレーブ装置との間の通信に使用されるインタフェース電圧を切り替える場合、全ての前記入出力端子部を前記第2状態とする、
請求項5に記載のホスト装置用インタフェース装置。
【請求項7】
前記インタフェース電圧切り替え部は、インタフェース電圧切り替え時にデータ送受信を行う入出力端子を、前記第2状態とする、
請求項5または6に記載のホスト装置用インタフェース装置。
【請求項8】
前記第1信号レベルは、ローレベルである、
請求項5から7のいずれかに記載のホスト装置用インタフェース装置。
【請求項9】
前記インタフェース電圧切り替え部は、前記入出力端子への入力信号がインタフェース電圧切り替え後のインタフェース電圧においてハイレベルになると切り替え完了と判定する、
請求項8に記載のホスト装置インタフェース装置。
【請求項10】
ホスト装置と接続してデータや命令の送受信を行うスレーブ装置に用いられ、前記スレーブ装置と前記ホスト装置と間の通信において使用されるインタフェース電圧を切り替えるためのスレーブ装置用インタフェース装置であって、
前記データや命令の送受信を行うためのクロック信号を入力するクロック入力部と、
1または複数の入出力端子部を有し、第1のインタフェース電圧と第2のインタフェース電圧のいずれかを用いて前記データや命令の送受信を行う端子群と、
前記ホスト装置と前記スレーブ装置との間の通信に使用されるインタフェース電圧を、前記第1のインタフェース電圧と前記第2のインタフェース電圧のいずれかを選択し切り替えるインタフェース電圧切り替え部と、
を備え、
前記インタフェース電圧切り替え部は、
コントロール部と、
前記コントロール部により制御され、前記ホスト装置と前記スレーブ装置との間の通信に使用されるインタフェース電圧を切り替える場合、前記1または複数の入出力端子部を第1信号レベルで出力し、
前記スレーブ装置のインタフェース電圧切り替えが完了すると、前記入出力端子部を開放し且つ前記入出力端子部への入力信号の信号レベルを監視する状態である第1状態へ切り替える入出力端子制御部と、
を有し、
前記インタフェース電圧切り替え部は、
前記入出力端子部を、前記クロック入力部に入力される前記クロック信号に同期して、前記第1信号レベルで出力する状態である第2状態から前記第1状態に切り替えることにより、前記ホスト装置のインタフェース電圧切り替えが完了したと判定する、
スレーブ装置用インタフェース装置。
【請求項11】
前記インタフェース電圧切り替え部は、
前記入出力端子部を、前記クロック入力部に入力される前記クロック信号に同期して、前記第2状態から前記第1状態に切り替えた後、前記入出力端子部への入力に切り替え完了を示す信号が入力されることにより、前記ホスト装置のインタフェース電圧切り替えが完了したと判定する、
請求項10に記載のスレーブ装置用インタフェース装置。
【請求項12】
ホスト装置と接続してデータや命令の送受信を行うスレーブ装置に用いられ、前記スレーブ装置と前記ホスト装置と間の通信において使用されるインタフェース電圧を切り替えるためのスレーブ装置用インタフェース装置であって、
前記データや命令の送受信を行うためのクロック信号を入力するクロック入力部と、
1または複数の入出力端子部を有し、第1のインタフェース電圧と第2のインタフェース電圧のいずれかを用いて前記データや命令の送受信を行う端子群と、
前記ホスト装置と前記スレーブ装置との間の通信に使用されるインタフェース電圧を、前記第1のインタフェース電圧と前記第2のインタフェース電圧のいずれかを選択し切り替えるインタフェース電圧切り替え部と、
を備え、
前記インタフェース電圧切り替え部は、
コントロール部と、
前記コントロール部により制御され、前記ホスト装置と前記スレーブ装置との間の通信に使用されるインタフェース電圧を切り替える場合、前記1または複数の入出力端子部を第1信号レベルで出力し、
前記スレーブ装置のインタフェース電圧切り替えが完了すると、前記入出力端子部を開放し且つ前記入出力端子部への入力信号の信号レベルを監視する状態である第1状態へ切り替える入出力端子制御部と、
を有し、
前記インタフェース電圧切り替え部は、
インタフェース電圧切り替えが完了すると、前記クロック入力部に入力される前記クロック信号に同期して、前記入出力端子部を前記第1信号レベルで出力する状態である第2状態から前記第1状態へ切り替える、
スレーブ装置用インタフェース装置。
【請求項13】
前記インタフェース電圧切り替え部は、
インタフェース電圧の切り替えが完了すると、前記2状態である入出力端子部のうちの一部について前記第1状態に切り替え、前記ホスト装置から前記クロック入力部に入力される前記クロック信号に同期して、前記第2状態となっている残りの入出力端子部を前記第1状態に切り替える、
請求項10または12に記載のスレーブ装置用インタフェース装置。
【請求項14】
前記入出力端子制御部は、オープンドレイン方式で前記入出力端子部から信号を出力することができる、
請求項10から13のいずれかに記載のスレーブ装置用インタフェース装置。
【請求項15】
前記インタフェース電圧切り替え部は、
何らかの異常によってインタフェース電圧の切り替えが完了しなかった場合、一定時間後に、前記端子群に含まれ、前記データや命令の送受信を行う端子部である命令送受信端子部を、前記第2状態から前記第1状態へ切り替える、
請求項10から14のいずれかに記載のスレーブ装置用インタフェース装置。
【請求項16】
前記第1信号レベルは、ローレベルである、
請求項10から15のいずれかに記載のスレーブ装置用インタフェース装置。
【請求項17】
前記インタフェース電圧切り替え部は、前記入出力端子部への入力信号がハイレベルになると、インタフェース電圧切り替えが完了したと判定する、
請求項16に記載のスレーブ装置用インタフェース装置。
【請求項18】
請求項1から9のいずれかに記載のホスト装置用インタフェース装置を備え、
前記ホスト装置用インタフェース装置を介して、スレーブ装置と接続してデータや命令の送受信を行う、
ホスト装置。
【請求項19】
前記スレーブ装置と前記ホスト装置と間の通信において使用されるインタフェース電圧を切り替える処理を行う前に、前記スレーブ装置がインタフェース電圧切り替えにかかる時間を問い合わせるための命令を、前記スレーブ装置に対して発行する、
請求項18記載のホスト装置。
【請求項20】
前記スレーブ装置と前記ホスト装置と間の通信において使用されるインタフェース電圧を切り替える処理が完了した後に、正しくインタフェース電圧が切り替わったことを確認するための命令を、前記スレーブ装置に対して発行する、
請求項18または19に記載のホスト装置。
【請求項21】
請求項10から17のいずれかに記載のスレーブ装置用インタフェース装置を備え、
前記スレーブ装置用インタフェース装置を介して、前記ホスト装置と接続してデータや命令の送受信を行う、
スレーブ装置。
【請求項22】
前記ホスト装置からの命令に対する応答に、前記インタフェース電圧の切り替えにかかる時間の最大値に関する情報を含ませることができる、
請求項21に記載のスレーブ装置。
【請求項23】
前記ホスト装置からの命令に対する応答に、前記インタフェース電圧の切り替えが正しく完了したことを示すステータス情報を含ませることができる、
請求項21または22に記載のスレーブ装置。
【請求項24】
請求項18〜20のいずれかに記載のホスト装置と、
請求項21〜23のいずれかに記載のスレーブ装置と、
を備える通信システム。
【請求項25】
ホスト装置とスレーブ装置と間の通信において使用されるインタフェース電圧を切り替えるインタフェース電圧の切り替え方法であって、
前記ホスト装置が、前記スレーブ装置へインタフェース電圧切り替えを指示する命令を発行するステップと、
前記スレーブ装置が、前記インタフェース電圧切り替えを指示する命令への応答を、前記ホスト装置に返すステップと、
前記ホスト装置が、前記スレーブ装置に出力するクロック信号の信号レベルを、第1信号レベルに固定することでクロック出力を停止させるステップと、
前記ホスト装置が、前記ホスト装置に含まれる、1または複数の入出力端子部を、開放し且つ前記入出力端子部への入力信号の信号レベルを監視する状態である第1状態とするステップと、
前記スレーブ装置が、前記スレーブ装置に含まれる、1以上の入出力端子部を、前記第1信号レベルで出力する状態である第2状態とするステップと、
前記スレーブ装置が、前記スレーブ装置のインタフェース電圧切り替えが完了すると、前記スレーブ装置の前記入出力端子部を、前記第2状態から前記第1状態へ切り替えるステップと、
前記ホスト装置が、前記ホスト装置のインタフェース電圧切り替えが完了すると、停止させていた前記クロック出力を再開させるステップと、
前記ホスト装置が、前記クロック出力再開後に、前記ホスト装置の前記入出力端子部のへの入力に、前記スレーブ装置のインタフェース電圧の切り替え完了を示す信号が入力されたことを検知して、前記スレーブ装置のインタフェース電圧の切り替えが完了したと判定するステップと、
を備える、
インタフェース電圧の切り替え方法。
【請求項26】
ホスト装置とスレーブ装置と間の通信において使用されるインタフェース電圧を切り替えるインタフェース電圧の切り替え方法であって、
前記ホスト装置が、前記スレーブ装置へインタフェース電圧切り替えを指示する命令を発行するステップと、
前記スレーブ装置が、前記インタフェース電圧切り替えを指示する命令への応答を、前記ホスト装置に返すステップと、
前記ホスト装置が、前記スレーブ装置に出力するクロック信号の信号レベルを、第1信号レベルに固定することでクロック出力を停止させるステップと、
前記ホスト装置が、前記ホスト装置に含まれる、1または複数の入出力端子部を、前記第1信号レベルで出力する状態である第2状態とするステップと、
前記スレーブ装置が、前記スレーブ装置に含まれる、1または複数の入出力端子部を、前記第2状態とするステップと、
前記スレーブ装置が、前記スレーブ装置のインタフェース電圧切り替えが完了すると、前記スレーブ装置の前記入出力端子部を、前記第2状態から、前記入出力端子部を開放し且つ前記入出力端子部への入力信号の信号レベルを監視する状態である第1状態へ切り替えるステップと、
前記ホスト装置が、前記ホスト装置のインタフェース電圧切り替えが完了すると、停止させていた前記クロック出力を再開させるステップと、
前記ホスト装置が、前記ホスト装置のインタフェース電圧切り替えが完了すると、前記入出力端子部を前記第2状態から前記第1状態へ切り替えるステップと、
前記ホスト装置が、前記クロック出力を再開後、前記ホスト装置の前記入出力端子部への入力に、前記スレーブ装置のインタフェース電圧の切り替え完了を示す信号が入力されたことを検知してスレーブ装置のインタフェース電圧の切り替えが完了したと判定するステップと、
を備える、
インタフェース電圧の切り替え方法。
【請求項27】
前記第1信号レベルは、ローレベルである、
請求項25または26に記載のインタフェース電圧の切り替え方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図3A】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−101636(P2013−101636A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−273561(P2012−273561)
【出願日】平成24年12月14日(2012.12.14)
【分割の表示】特願2010−500579(P2010−500579)の分割
【原出願日】平成21年2月27日(2009.2.27)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】