説明

ホスホニル化蛍光色素および複合体

蛍光色素へのホスホン酸基の導入のための試薬が提供される。色素複合体を調製するための方法も提供される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式およびその塩を有するシアニン色素試薬であって、1〜3個のLf基および1〜4個のPz基を有するシアニン色素試薬:

式中、
Q1およびQ2が、O、S、N、およびCRaRb、または-C(=CH2)-より独立に選択され、RaおよびRbが、H、メチル、エチル、およびLfからなる群より独立に選択され;
環AxおよびAyが、縮合置換または非置換のアリール環またはヘテロアリール環を各々独立に示し、該環の各々が、ハロゲン、CN、CF3、(C1-C8)アルキル、(C1-C8)アルコキシ、(C1-C8)アルキルチオ、(C1-C8)アルキルアミノ、ジ(C1-C8)アルキルアミノ、Lf、Pz、およびLfまたはPzで置換されていてもよいアリールまたはヘテロアリールからなる群より独立に選択される1〜3つのメンバーで置換されていてもよく;
Qが、以下からなる群より選択される共役連結系を示し;

式中、
Rc、Rd、Re、Rf、Rg、Rh、Ri、Rj、およびRkが、水素、ハロゲン、-CN、-CF3、C1-C6アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より各々独立に選択され;
RnおよびRpが、OおよびO-からなる群より各々独立に選択され;
下付き文字oの各々が、独立に0または1であり、
波線が、接合される構成要素への付着のポイントを示し;
RGおよびRG'が、H、C1-C8アルキル、ヘテロアルキル、アルキレンスルホン酸、アルキレンリン酸、アルキレンホスホン酸、アルキレンアリール、置換アルキレンアリール、アルキレンカルボン酸、およびLfからなる群より独立に選択され、RGまたはRG'における該アリール基が、約1〜2個のPz基および約0〜約2個のLf基で置換されていてもよく;
Lfが、保護または非保護官能基、反応基、多官能性連結部分、ホスホラミダイト部分、および固体支持体からなる群より選択される付着メンバーを有する連結基であり;かつ
Pzが、式(a)を有する両性イオンホスホン酸基であるか、または式(b)もしくは(c)を有する保護ホスホン酸基であり、

式中、
波線が、シアニン色素試薬の残基のsp2炭素への直接的な付着を示し;Lが、連結基であり;Naが、アンモニウムイオン基であり;RAおよびRBの各々が、Hおよび不安定保護基からなる群より独立に選択され;RCが、H、(C1-C8)アルキル、アリール、アリール(C1-C4)アルキル、不安定保護基、または末端ヒドロキシもしくは保護末端ヒドロキシ基を有するアルキレン連結基からなる群より選択される。
【請求項2】
Qが

である、請求項1記載のシアニン色素試薬。
【請求項3】
RnがO-であり、RpがOであり、かつRc、Rd、Re、Ri、Rj、およびRkの各々が、水素、ハロゲン、-CN、-CF3、およびC1-C6アルキルからなる群より独立に選択される、請求項2記載のシアニン色素試薬。
【請求項4】
Qが

である、請求項3記載のシアニン色素試薬。
【請求項5】
RGがC1-C8アルキレンスルホン酸であり;かつRG'がLfである、請求項1記載のシアニン色素試薬。
【請求項6】
Q1およびQ2の各々がCRaRbである、請求項1記載のシアニン色素試薬。
【請求項7】
AXおよびAYの各々が、ハロゲン、CN、CF3、(C1-C4)アルキル、(C1-C4)アルコキシ、(C1-C4)アルキルアミノ、ジ(C1-C4)アルキルアミノ、Lf、Pz、およびLfまたはPzで置換されていてもよいフェニル環からなる群より独立に選択される1〜2つのメンバーで置換されていてもよい縮合ベンゼン環を示す、請求項1記載のシアニン色素試薬。
【請求項8】
Q1およびQ2の各々がCRaRbであり;AXおよびAYの各々が、ハロゲン、CN、CF3、(C1-C4)アルキル、(C1-C4)アルコキシ、(C1-C4)アルキルアミノ、ジ(C1-C4)アルキルアミノ、Lf、Pz、およびLfまたはPzで置換されていてもよいフェニル環からなる群より独立に選択される1〜2つのメンバーで置換されていてもよい縮合ベンゼン環を示し;RGがC1-C8アルキレンスルホン酸であり;かつRG'がLfである、請求項1記載のシアニン色素試薬。
【請求項9】
下記式およびその塩を有する、請求項1記載のシアニン色素試薬:

式中、RがCF3C(O)NH(CH2)4-である。
【請求項10】
下記式およびその塩を有する、請求項1記載のシアニン色素試薬:

式中、RがCF3C(O)NH(CH2)4-である。
【請求項11】
下記式およびその塩からなる群より選択されるローダミン色素試薬であって、1〜3個のLf基および1〜4個のPz基を有するローダミン色素試薬:

式Ic1〜Ic6中、
各出現におけるRa'が、水素、C1-C6アルキル、およびアリールより独立に選択され、アリール基が、PzまたはLfで置換されていてもよく;
各出現におけるRb'、Rb''、Rc'、Rd'、Rg'、Rh'、Ri'、Rj'、Rk'が、水素および(C1-C6)アルキルからなる群より独立に選択されるか、または隣接環原子に付着しているRb'、Rb''、Rc'、Rd'、Rg'、Rh'、Ri'、Rj'、もしくはRk'のいずれか2個の置換基が、PzもしくはLfで置換されてもよい融合6員アリール環を形成するために組み合わせられてもよく;
式Ic1〜Ic6の各々において橋頭窒素原子を有する環が5、6、または7員環であるように、下付き文字kおよびk'が各々独立に0〜2の整数であり;かつ
置換基X1〜X4が、H、ハロゲン、シアノ、CF3、(C1-C8)アルキル、(C1-C8)アルコキシ、(C1-C8)アルキルチオ、(C2-C8)アルケニル、(C2-C8)アルキニル、アリール、ヘテロアリール、SO3H、PO3H2、CO2H、Lf、およびPzからなる群より各々独立に選択され、かつ、X1〜X4のいずれか2個の隣接置換基が、芳香環または芳香族複素環を形成するために組み合わせられてもよく;X1〜X4のアリールまたはヘテロアリール部分が、ハロゲン、シアノ、カルボキシ、スルホ、ヒドロキシ、アミノ、モノ-またはジ(C1-C6)アルキルアミノ、(C1-C6)アルキル、(C1-C6)アルキルチオ、(C1-C6)アルコキシ、Lf、およびPzからなる群より選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよく;
Lfが、保護または非保護官能基、反応基、多官能性連結部分、ホスホラミダイト部分、および固体支持体からなる群より選択される付着メンバーを有する連結基であり;かつ
Pzが、式(a)を有する両性イオンホスホン酸基であるか、または式(b)もしくは(c)を有する保護ホスホン酸基であり、

式中、
波線が、ローダミン色素試薬の残基のsp2炭素への直接的な付着を示し;Lが、連結基であり;Naが、アンモニウムイオン基であり;RAおよびRBの各々が、Hおよび不安定保護基からなる群より独立に選択され;RCが、H、(C1-C8)アルキル、アリール、アリール(C1-C4)アルキル、不安定保護基、または末端ヒドロキシもしくは保護末端ヒドロキシ基を有するアルキレン連結基からなる群より選択される。
【請求項12】
式Ic1を有する、請求項11記載のローダミン色素試薬。
【請求項13】
式Ic2を有する、請求項11記載のローダミン色素試薬。
【請求項14】
式Ic3を有する、請求項11記載のローダミン色素試薬。
【請求項15】
式Ic4を有する、請求項11記載のローダミン色素試薬。
【請求項16】
式Ic5を有する、請求項11記載のローダミン色素試薬。
【請求項17】
式Ic6を有する、請求項11記載のローダミン色素試薬。
【請求項18】
1個のLf基および1〜2個のPz基を有する、請求項11記載のローダミン色素試薬。
【請求項19】
対称性色素試薬である、請求項11記載のローダミン色素試薬。
【請求項20】
非対称性色素試薬である、請求項11記載のローダミン色素試薬。
【請求項21】
下記式およびその塩を有するローダミン色素試薬であって、1〜3個のLf基および0〜2個のPz基を有するローダミン色素試薬:

式中、
各出現におけるRb''、Rg'、Rh'、Ri'、Rj'、およびRk'が、水素、(C1-C6)アルキル、およびアリールからなる群より独立に選択されるか、または隣接環原子に付着しているRb''、Rg'、Rh'、Ri'、Rj'、もしくはRk'のいずれか2個の置換基が、PzもしくはLfで置換されてもよい融合6員アリール環を形成するために組み合わせられてもよく;
式Ic5において橋頭窒素原子を有する環が5、6、または7員環であるように、各下付き文字kが独立に0〜2の整数であり;かつ
置換基X1〜X4が、H、ハロゲン、シアノ、CF3、(C1-C8)アルキル、(C1-C8)アルコキシ、(C1-C8)アルキルチオ、(C2-C8)アルケニル、(C2-C8)アルキニル、アリール、ヘテロアリール、SO3H、PO3H2、PO(OH)(OLf)、CO2H、Lf、およびPzからなる群より各々独立に選択され、かつX1〜X4のいずれか2個の隣接置換基が、芳香環または芳香族複素環を形成するために組み合わせられてもよく;X1〜X4のアリールまたはヘテロアリール部分が、ハロゲン、シアノ、カルボキシ、スルホ、ヒドロキシ、アミノ、モノ-またはジ(C1-C6)アルキルアミノ、(C1-C6)アルキル、(C1-C6)アルキルチオ、(C1-C6)アルコキシ、Lf、およびPzからなる群より選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよく;
Lfが、保護または非保護官能基、反応基、多官能性連結部分、ホスホラミダイト部分、および固体支持体からなる群より選択される付着メンバーを有する連結基であり;かつ
Pzが、式(a)を有する両性イオンホスホン酸基であるか、または式(b)もしくは(c)を有する保護ホスホン酸基であり、

式中、
波線が、ローダミン色素試薬の残基のsp2炭素への直接的な付着を示し;Lが、連結基であり;Naが、アンモニウムイオン基であり;RAおよびRBの各々が、Hおよび不安定保護基からなる群より独立に選択され;RCが、H、(C1-C8)アルキル、アリール、アリール(C1-C4)アルキル、不安定保護基、または末端ヒドロキシもしくは保護末端ヒドロキシ基を有するアルキレン連結基からなる群より選択される。
【請求項22】
Rb''、Rg'、Rh'、Ri'、Rj'、またはRk'の一つがフェニルである、請求項21記載のローダミン色素試薬。
【請求項23】
Rb''、Rg'、Rh'、Ri'、Rj'、またはRk'の二つの隣接メンバーが、融合ベンゼン環を形成するために組み合わせられる、請求項21記載のローダミン色素試薬。
【請求項24】
X1、X2、X3、またはX4の一つがPO(OH)(OLf)またはその塩である、請求項21記載のローダミン色素試薬。
【請求項25】

より選択される、請求項21記載のローダミン色素試薬。
【請求項26】

より選択される、請求項21記載のローダミン色素試薬。
【請求項27】
下記式およびその塩を有するローダミン色素試薬であって、1〜3個のLf基および0〜2個のPz基を有するローダミン色素試薬:

式中、
各出現におけるRa'が、水素、C1-C6アルキル、およびアリールより独立に選択され、アリール基が、PzまたはLfで置換されていてもよく;
各出現におけるRb'、Rc'、およびRd'が、水素、(C1-C6)アルキル、およびアリールからなる群より独立に選択されるか、または隣接環原子に付着しているRb'、Rc'、もしくはRd'のいずれか2個の置換基が、PzもしくはLfで置換されてもよい融合6員アリール環を形成するために組み合わせられてもよく;
式Ic5において橋頭窒素原子を有する環が5、6、または7員環であるように、各下付き文字kが独立に0〜2の整数であり;かつ
置換基X1〜X4が、H、ハロゲン、シアノ、CF3、(C1-C8)アルキル、(C1-C8)アルコキシ、(C1-C8)アルキルチオ、(C2-C8)アルケニル、(C2-C8)アルキニル、アリール、ヘテロアリール、SO3H、PO3H2、PO(OH)(OLf)、CO2H、Lf、およびPzからなる群より各々独立に選択され、かつX1〜X4のいずれか2個の隣接置換基が、芳香環または芳香族複素環を形成するために組み合わせられてもよく;X1〜X4のアリールまたはヘテロアリール部分が、ハロゲン、シアノ、カルボキシ、スルホ、ヒドロキシ、アミノ、モノ-またはジ(C1-C6)アルキルアミノ、(C1-C6)アルキル、(C1-C6)アルキルチオ、(C1-C6)アルコキシ、Lf、およびPzからなる群より選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよく;
Lfが、保護または非保護官能基、反応基、多官能性連結部分、ホスホラミダイト部分、および固体支持体からなる群より選択される付着メンバーを有する連結基であり;かつ
Pzが、式(a)を有する両性イオンホスホン酸基であるか、または式(b)もしくは(c)を有する保護ホスホン酸基であり、

式中、
波線が、ローダミン色素試薬の残基のsp2炭素への直接的な付着を示し;Lが、連結基であり;Naが、アンモニウムイオン基であり;RAおよびRBの各々が、Hおよび不安定保護基からなる群より独立に選択され;RCが、H、(C1-C8)アルキル、アリール、アリール(C1-C4)アルキル、不安定保護基、または末端ヒドロキシもしくは保護末端ヒドロキシ基を有するアルキレン連結基からなる群より選択される。
【請求項28】
各Rb'がメチルであり、Rc'およびRd'の各々が水素である、請求項27記載のローダミン色素試薬。
【請求項29】
X1、X2、X3、またはX4の一つがPO(OH)(OLf)またはその塩である、請求項27記載のローダミン色素試薬。
【請求項30】
下記式を有する、請求項27記載のローダミン色素試薬:


【請求項31】
請求項1〜8のいずれか一項記載の付着したシアニン色素試薬を有するオリゴヌクレオチドプローブであって、オリゴヌクレオチドへの色素試薬の付着が、Lf上に存在する官能基を介する、オリゴヌクレオチドプローブ。
【請求項32】
付着した消光剤と請求項1〜8のいずれか一項記載の付着したシアニン色素試薬とを有するオリゴヌクレオチドプローブであって、オリゴヌクレオチドへの色素試薬の付着が、Lf上に存在する官能基を介する、オリゴヌクレオチドプローブ。
【請求項33】
付着した消光剤と、マイナーグルーブ結合剤と、請求項1〜8のいずれか一項記載の付着したシアニン色素試薬とを有するオリゴヌクレオチドプローブであって、オリゴヌクレオチドへの色素試薬の付着が、Lf上に存在する官能基を介する、オリゴヌクレオチドプローブ。
【請求項34】
請求項11〜20のいずれか一項記載の付着したローダミン色素試薬を有するオリゴヌクレオチドプローブであって、オリゴヌクレオチドへの色素試薬の付着が、Lf上に存在する官能基を介する、オリゴヌクレオチドプローブ。
【請求項35】
付着した消光剤と請求項11〜20のいずれか一項記載の付着したシアニン色素試薬とを有するオリゴヌクレオチドプローブであって、オリゴヌクレオチドへの色素試薬の付着が、Lf上に存在する官能基を介する、オリゴヌクレオチドプローブ。
【請求項36】
付着した消光剤と、マイナーグルーブ結合剤と、請求項11〜20のいずれか一項記載の付着したシアニン色素試薬とを有するオリゴヌクレオチドプローブであって、オリゴヌクレオチドへの色素試薬の付着が、Lf上に存在する官能基を介する、オリゴヌクレオチドプローブ。
【請求項37】
請求項21〜26のいずれか一項記載の付着したローダミン色素試薬を有するオリゴヌクレオチドプローブであって、オリゴヌクレオチドへの色素試薬の付着が、Lf上に存在する官能基を介する、オリゴヌクレオチドプローブ。
【請求項38】
付着した消光剤と請求項21〜26のいずれか一項記載の付着したローダミン色素試薬とを有するオリゴヌクレオチドプローブであって、オリゴヌクレオチドへの色素試薬の付着が、Lf上に存在する官能基を介する、オリゴヌクレオチドプローブ。
【請求項39】
付着した消光剤と、マイナーグルーブ結合剤と、請求項21〜26のいずれか一項記載の付着したローダミン色素試薬とを有するオリゴヌクレオチドプローブであって、オリゴヌクレオチドへの色素試薬の付着が、Lf上に存在する官能基を介する、オリゴヌクレオチドプローブ。
【請求項40】
請求項27〜30のいずれか一項記載の付着したローダミン色素試薬を有するオリゴヌクレオチドプローブであって、オリゴヌクレオチドへの色素試薬の付着が、Lf上に存在する官能基を介する、オリゴヌクレオチドプローブ。
【請求項41】
付着した消光剤と請求項27〜30のいずれか一項記載の付着したローダミン色素試薬とを有するオリゴヌクレオチドプローブであって、オリゴヌクレオチドへの色素試薬の付着が、Lf上に存在する官能基を介する、オリゴヌクレオチドプローブ。
【請求項42】
付着した消光剤と、マイナーグルーブ結合剤と、請求項27〜30のいずれか一項記載の付着したローダミン色素試薬とを有するオリゴヌクレオチドプローブであって、オリゴヌクレオチドへの色素試薬の付着が、Lf上に存在する官能基を介する、オリゴヌクレオチドプローブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【公表番号】特表2009−527629(P2009−527629A)
【公表日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−556399(P2008−556399)
【出願日】平成19年2月20日(2007.2.20)
【国際出願番号】PCT/US2007/004457
【国際公開番号】WO2007/098182
【国際公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【出願人】(507046554)エポック バイオサイエンシズ インコーポレーティッド (5)
【Fターム(参考)】