説明

ホスホリパーゼ、それらをコードする核酸並びにそれらの製造方法及び使用方法

【課題】本発明は、ホスホリパーゼ活性(例えばホスホリパーゼA、B、C及びD活性、パタチン活性、ホスファチジン酸ホスファターゼ(PAP)及び/又は脂質アシルヒドロラーゼ(LAH)活性を含む)を有する新規なポリペプチド、前記ポリペプチドをコードする核酸、前記ポリペプチドと結合する抗体を提供する。これらホスホリパーゼの使用を含む工業的方法(例えば油の脱ガム)及び製品もまた提供される。
【解決手段】ホスホリパーゼ活性を有する少なくとも1つの所定のポリペプチドをコードする単離又は組換え核酸。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)配列番号1、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号9、配列番号11、配列番号13、配列番号15、配列番号17、配列番号19、配列番号21、配列番号23、配列番号25、配列番号27、配列番号29、配列番号31、配列番号33、配列番号35、配列番号37、配列番号39、配列番号41、配列番号43、配列番号45、配列番号47、配列番号49、配列番号51、配列番号53、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配列番号63、配列番号65、配列番号67、配列番号69、配列番号71、配列番号73、配列番号75、配列番号77、配列番号79、配列番号81、配列番号83、配列番号85、配列番号87、配列番号89、配列番号91、配列番号93、配列番号95、配列番号97、配列番号99、配列番号101、配列番号103、配列番号105、配列番号107、配列番号109、配列番号111、配列番号113、配列番号115、配列番号117、配列番号119、配列番号121、配列番号123、配列番号125、配列番号127、配列番号129、配列番号131、配列番号133、配列番号135、配列番号137、配列番号139、配列番号141、配列番号143、配列番号145、配列番号147、配列番号149、配列番号151、配列番号153、配列番号155、配列番号157、配列番号159、配列番号161、配列番号163、配列番号165、配列番号167、配列番号169、配列番号171又は配列番号173と、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%若しくはそれより高いか、又は完全な配列同一性を有し、かつホスホリパーゼ活性を有する少なくとも1つのポリペプチドをコードする核酸、
(b)前記配列同一性が配列比較アルゴリズムを用いる分析によって又は目視検査によって決定される、(a)の核酸、
(c)前記配列同一性が、フィルタリング設定がblastall −p blastp d “nr pataa” F Fに設定されており、且つ他の全てのオプションはデフォルトに設定されているBLASTバージョン2.2.2アルゴリズムを含む配列比較アルゴリズムを用いる分析によって決定される、(b)の核酸、
(d)配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号28、配列番号30、配列番号32、配列番号34、配列番号36、配列番号38、配列番号40、配列番号42、配列番号44、配列番号46、配列番号48、配列番号50、配列番号52、配列番号54、配列番号56、配列番号58、配列番号60、配列番号62、配列番号64、配列番号66、配列番号68、配列番号70、配列番号72、配列番号74、配列番号76、配列番号78、配列番号80、配列番号82、配列番号84、配列番号86、配列番号88、配列番号90、配列番号92、配列番号94、配列番号96、配列番号98、配列番号100、配列番号102、配列番号104、配列番号106、配列番号108、配列番号110、配列番号112、配列番号114、配列番号116、配列番号118、配列番号120、配列番号122、配列番号124、配列番号126、配列番号128、配列番号130、配列番号132、配列番号134、配列番号136、配列番号138、配列番号140、配列番号142、配列番号144、配列番号146、配列番号148、配列番号150、配列番号152、配列番号154、配列番号156、配列番号158、配列番号160、配列番号162、配列番号164、配列番号166、配列番号168、配列番号170、配列番号172、配列番号174、配列番号175又は配列番号176に示される配列と90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%若しくはそれより高いか、又は完全な配列同一性を有するポリペプチドをコードする核酸、
(e)(a)又は(c)の核酸配列の相補物とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸であって、前記ストリンジェントな条件が、0.2X SSC中、約65℃の温度で約15分間の洗滌を含む少なくとも1つの洗滌工程を含み、かつ、
ホスホリパーゼ活性を有する少なくとも1つのポリペプチドをコードし、配列番号1、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号9、配列番号11、配列番号13、配列番号15、配列番号17、配列番号19、配列番号21、配列番号23、配列番号25、配列番号27、配列番号29、配列番号31、配列番号33、配列番号35、配列番号37、配列番号39、配列番号41、配列番号43、配列番号45、配列番号47、配列番号49、配列番号51、配列番号53、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配列番号63、配列番号65、配列番号67、配列番号69、配列番号71、配列番号73、配列番号75、配列番号77、配列番号79、配列番号81、配列番号83、配列番号85、配列番号87、配列番号89、配列番号91、配列番号93、配列番号95、配列番号97、配列番号99、配列番号101、配列番号103、配列番号105、配列番号107、配列番号109、配列番号111、配列番号113、配列番号115、配列番号117、配列番号119、配列番号121、配列番号123、配列番号125、配列番号127、配列番号129、配列番号131、配列番号133、配列番号135、配列番号137、配列番号139、配列番号141、配列番号143、配列番号145、配列番号147、配列番号149、配列番号151、配列番号153、配列番号155、配列番号157、配列番号159、配列番号161、配列番号163、配列番号165、配列番号167、配列番号169、配列番号171又は配列番号173と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%若しくはそれより高い配列同一性を有する、核酸、
(f)(a)から(e)のいずれかの酵素的に活性なフラグメントを含むポリペプチドをコードする核酸、
(g)シグナル(リーダー)配列及びシグナルペプチドを欠いているポリペプチドをコードする、(a)から(f)のいずれかの核酸、
(h)異種核酸配列又は異種シグナルペプチドをさらに含む、(a)から(g)のいずれかの核酸、
(i)前記異種核酸配列が、(i)異種シグナル(リーダー)配列、異種ホスホリパーゼ(リーダー)シグナル配列若しくは異種非-ホスホリパーゼ(リーダー)シグナル配列、又は、(ii)触媒ドメイン、リンカー配列、プロテアーゼ切断認識部位、非-ホスホリパーゼ酵素配列若しくはホスホリパーゼ酵素配列、をコードする核酸配列を含む又は該配列からなる、(h)の核酸、
(j)ホスホリパーゼ活性が、グリセロホスフェートエステル結合の加水分解を触媒すること;植物油のリン脂質若しくは脂肪種子のリン脂質のエステル結合の加水分解を触媒すること;ホスホリパーゼC(PLC)活性;ホスホリパーゼA(PLA)活性;ホスホリパーゼB(PLB)活性;ホスホリパーゼD(PLD)活性;ホスホリパーゼD1活性若しくはホスホリパーゼD2活性;糖タンパク質の加水分解;ジャガイモ塊茎中の糖タンパク質の加水分解;パタチン酵素活性;又は、脂質アシルヒドロラーゼ(LAH)活性を含む、(a)から(i)のいずれかの核酸、
(k)ホスホリパーゼ活性が1以上のホスホリパーゼ活性の組合わせを含む、或いは、ホスホリパーゼ活性が、PLC及びPLA活性;PLB及びPLA活性;PLC及びPLD活性;PLC及びPLB活性;PLB及びパタチン活性;PLC及びパタチン活性;PLD及びPLA;PLD、PLA、PLB及びPLC活性;又はPLD、PLA、PLB、PLC及びパタチン活性を含む、或いは、ホスホリパーゼ活性が、リゾホスホリパーゼ(LPL)活性又はリゾホスホリパーゼ-トランスアシラーゼ(LPTA)活性又はリゾホスホリパーゼ(LPL)活性及びリゾホスホリパーゼトランスアシラーゼ(LPTA)活性を含む、(a)から(j)のいずれかの核酸、
(l)ホスホリパーゼ活性が、ホスファチジルコリン(PC)、ホスファチジルエタノールアミン(PE)、ホスファチジルセリン(PS)、ホスファチジルイノシトール(PI)及び/又はホスファチジン酸、又はそれらの組合せにおけるグリセロホスフェートエステル結合の加水分解を触媒することを含む、(a)から(k)のいずれかの核酸、
(m)ホスホリパーゼ活性が熱安定性である、或いは、ポリペプチドが、約37℃から約95℃、約55℃から約85℃、約70℃から約75℃、約70℃から約95℃、又は約90℃から約95℃の間の温度範囲を含む条件下でホスホリパーゼ活性を保持する、(a)から(l)のいずれかの核酸、
(n)ホスホリパーゼ活性が耐熱性である、或いは、ポリペプチドが、37℃を超える温度から約95℃、約55℃を超える温度から約85℃、約70℃から約75℃、又は90℃を超える温度から約95℃の範囲の温度に暴露された後でホスホリパーゼ活性を保持する、(a)から(m)のいずれかの核酸、或いは、
(o)(a)から(n)のいずれかの核酸配列と完全に相補的な配列を含む核酸、
を含む単離、合成又は組換え核酸。
【請求項2】
ホスホリパーゼ活性を有するポリペプチドをコードする核酸を同定又は単離するためのプローブであって、
(A)(a)配列番号2、配列番号175又は配列番号176のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列、又は、(b)配列番号1、又は(c)請求項1の核酸、ここで、前記プローブは結合又はハイブリダイゼーションによって前記核酸を同定する、或いは、
(B)プローブが、検出可能な薬剤、放射性同位元素、蛍光染料、または検出可能な生成物の形成を触媒することができる酵素を含む、(A)のプローブ、
を含む、プローブ。
【請求項3】
(a)請求項1の配列を含む核酸、
を含む核酸を含む発現カセット、ベクター又はクローニングビヒクル、或いは、
(b)クローニングビヒクルがウイルスベクター、プラスミド、ファージ、ファージミド、コスミド、フォスミド、バクテリオファージ又は人工染色体を含む、或いは、ウイルスベクターがアデノウイルスベクター、レトロウイルスベクター又はアデノ関連ウイルスベクターを含む、或いは、ベクター又はクローニングビヒクルが細菌人工染色体(BAC)、プラスミド、バクテリオファージP1由来ベクター(PAC)、酵母人工染色体(YAC)、又は哺乳動物人工染色体(MAC)を含む、若しくはこれらに含まれる、(a)の発現カセット、ベクター又はクローニングビヒクル。
【請求項4】
(a)請求項1の配列を含む核酸、又は、請求項3の発現カセット、ベクター若しくはクローニングビヒクル、
を含む形質転換若しくは宿主細胞、或いは、
(b)細胞が細菌細胞、哺乳動物細胞、真菌細胞、酵母細胞、昆虫細胞又は植物細胞である、(a)の形質転換若しくは宿主細胞。
【請求項5】
(a)請求項1の配列、
を含む非ヒトトランスジェニック動物、或いは、
(b)動物がマウス、ヤギ、ウサギ、ヒツジ、ブタ又は乳牛である、(a)の非ヒトトランスジェニック動物。
【請求項6】
(a)請求項1の配列、
を含むトランスジェニック植物又はトランスジェニック種子、或いは、
(b)植物が、トウモロコシの草木、ソルガムの草木、ジャガイモの草木、タバコの草木、トマトの草木、コムギの草木、脂肪種子の草木、アブラナの草木、ダイズの草木、イネの草木、オオムギの草木、牧草、綿実、ヤシ、ゴマの草木、落花生の草木、ヒマワリの草本又はタバコの草木である、(a)のトランスジェニック植物又はトランスジェニック種子、或いは、
(c)種子が、トウモロコシの種子、コムギの穀粒、脂肪種子、ナタネ、大豆の種子、ヤシの実、ヒマワリの種子、ゴマの種子、コメ、オオムギ、落花生、綿実、ヤシ、落花生、ゴマの種子、ヒマワリの種子又はタバコの草木の種子である、(a)のトランスジェニック植物又はトランスジェニック種子。
【請求項7】
ホスホリパーゼ活性を有する単離、合成又は組換えポリペプチドであって、
(a)配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号28、配列番号30、配列番号32、配列番号34、配列番号36、配列番号38、配列番号40、配列番号42、配列番号44、配列番号46、配列番号48、配列番号50、配列番号52、配列番号54、配列番号56、配列番号58、配列番号60、配列番号62、配列番号64、配列番号66、配列番号68、配列番号70、配列番号72、配列番号74、配列番号76、配列番号78、配列番号80、配列番号82、配列番号84、配列番号86、配列番号88、配列番号90、配列番号92、配列番号94、配列番号96、配列番号98、配列番号100、配列番号102、配列番号104、配列番号106、配列番号108、配列番号110、配列番号112、配列番号114、配列番号116、配列番号118、配列番号120、配列番号122、配列番号124、配列番号126、配列番号128、配列番号130、配列番号132、配列番号134、配列番号136、配列番号138、配列番号140、配列番号142、配列番号144、配列番号146、配列番号148、配列番号150、配列番号152、配列番号154、配列番号156、配列番号158、配列番号160、配列番号162、配列番号164、配列番号166、配列番号168、配列番号170、配列番号172、配列番号174、配列番号175又は配列番号176と少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%若しくはそれより高いか、又は完全な配列同一性を有するポリペプチド、
(b)前記配列同一性が配列比較アルゴリズムを用いる分析によって又は目視検査によって決定される、(a)のポリペプチド、
(c)前記配列同一性が、オプションがデフォルトに設定されているBLASTバージョン2.2.2アルゴリズムを含む配列比較アルゴリズムを用いる分析によって決定される、(b)のポリペプチド、
(d)請求項1の核酸によってコードされるポリペプチド、
(e)(a)から(d)のいずれかの酵素的に活性なフラグメントを含むポリペプチド、
(f)シグナル(リーダー)配列及びシグナルペプチドを欠いている、(a)から(e)のいずれかのポリペプチド、
(g)異種アミノ酸配列又は異種シグナルペプチドをさらに含む、(a)から(f)のいずれかのポリペプチド、
(h)前記ポリペプチドが、(i)異種シグナル(リーダー)配列、異種ホスホリパーゼ(リーダー)シグナル配列若しくは異種非-ホスホリパーゼ(リーダー)シグナル配列、又は、(ii)触媒ドメイン、リンカー配列、プロテアーゼ切断認識部位、非-ホスホリパーゼ酵素配列若しくはホスホリパーゼ酵素配列、を含む又は該配列からなる、(g)のポリペプチド、
(i)ホスホリパーゼ活性が、グリセロホスフェートエステル結合の加水分解を触媒すること;植物油のリン脂質若しくは脂肪種子のリン脂質のエステル結合の加水分解を触媒すること;ホスホリパーゼC(PLC)活性;ホスホリパーゼA(PLA)活性;ホスホリパーゼB(PLB)活性;ホスホリパーゼD(PLD)活性;ホスホリパーゼD1活性若しくはホスホリパーゼD2活性;糖タンパク質の加水分解;ジャガイモ塊茎中の糖タンパク質の加水分解;パタチン酵素活性;又は、脂質アシルヒドロラーゼ(LAH)活性を含む、(a)から(h)のいずれかのポリペプチド、
(j)ホスホリパーゼ活性が1以上のホスホリパーゼ活性の組合わせを含む、或いは、ホスホリパーゼ活性が、PLC及びPLA活性;PLB及びPLA活性;PLC及びPLD活性;PLC及びPLB活性;PLB及びパタチン活性;PLC及びパタチン活性;PLD及びPLA;PLD、PLA、PLB及びPLC活性;又はPLD、PLA、PLB、PLC及びパタチン活性を含む、或いは、ホスホリパーゼ活性が、リゾホスホリパーゼ(LPL)活性又はリゾホスホリパーゼ-トランスアシラーゼ(LPTA)活性又はリゾホスホリパーゼ(LPL)活性及びリゾホスホリパーゼトランスアシラーゼ(LPTA)活性を含む、(a)から(i)のいずれかのポリペプチド、
(k)ホスホリパーゼ活性が、ホスファチジルコリン(PC)、ホスファチジルエタノールアミン(PE)、ホスファチジルセリン(PS)、ホスファチジルイノシトール(PI)及び/又はホスファチジン酸、又はそれらの組合せにおけるグリセロホスフェートエステル結合の加水分解を触媒することを含む、(a)から(j)のいずれかのポリペプチド、
(l)ホスホリパーゼ活性が熱安定性である、或いは、ポリペプチドが、約37℃から約95℃、約55℃から約85℃、約70℃から約75℃、約70℃から約95℃、又は約90℃から約95℃の間の温度範囲を含む条件下でホスホリパーゼ活性を保持する、(a)から(k)のいずれかのポリペプチド、
(m)ホスホリパーゼ活性が耐熱性である、或いは、ポリペプチドが、37℃を超える温度から約95℃、約55℃を超える温度から約85℃、約70℃から約75℃、又は90℃を超える温度から約95℃の範囲の温度に暴露された後でホスホリパーゼ活性を保持する、(a)から(l)のいずれかのポリペプチド、
(n)ホスホリパーゼ活性が、約37℃で約10から約100ユニット/mgタンパク質、約100から約1000ユニット/mgタンパク質、約500から約750ユニット/mgタンパク質、約500から約1200ユニット/mgタンパク質、又は約750から約1000ユニット/mgタンパク質の範囲の比活性を含む、(a)から(m)のいずれかのポリペプチド、
(o)耐熱性が、高温に加熱した後で、37℃でのホスホリパーゼの比活性の少なくとも半分を保持することを含む、又は、耐熱性が、高温に加熱した後で、37℃での比活性の約500から約1200ユニット/mgタンパク質の範囲を保持することを含む、(n)のポリペプチド、
(p)ポリペプチドが少なくとも1つのグリコシル化部位を含む、又は、グリコシル化がN-結合グリコシル化である、又は、ポリペプチドが、P.パストリス又はS.ポンベで発現された後でグリコシル化される、(a)から(o)のいずれかのポリペプチド、
(q)ポリペプチドが、約pH6.5、pH6.0、pH5.5、pH5.0、pH4.5又はpH4.0又はより酸性を含む条件下でホスホリパーゼ活性を保持する、又は、ポリペプチドが、約pH7.5、pH8.0、pH8.5、pH9.0、pH9.5、pH10.0、又はpH10.5又はより塩基性を含む条件下でホスホリパーゼ活性を保持する、(a)から(p)のいずれかのポリペプチド、
(r)以下を含む、又は、以下からなる少なくとも1つの改変を含む、(a)から(q)のいずれかのポリペプチド:アセチル化、アシル化、ADP-リボシル化、アミド化、フラビンの共有結合による付加、ヘム成分の共有結合による付加、ヌクレオチドまたはヌクレオチド誘導体の共有結合による付加、脂質または脂質誘導体の共有結合による付加、ホスファチジルイノシトールの共有結合による付加、架橋環形成、ジスルフィド結合形成、脱メチル化、共有結合架橋の形成、システインの形成、ピログルタメートの形成、ホルミル化、ガンマ-カルボキシル化、グリコシル化、GPIアンカー形成、ヒドロキシル化、ヨード化、メチル化、ミリストリエーション、酸化、PEG化、タンパク分解プロセッシング、リン酸化、プレニル化、ラセミ化、セレノイル化、硫酸化、トランスファーRNA仲介アミノ酸付加又はアルギニル化、
を含むポリペプチド。
【請求項8】
組換えポリペプチドを生成する方法であって、
(A)(a)プロモーターに機能可能に連結された核酸を提供する工程、ここで前記核酸は請求項1の配列を含み;及び(b)前記ポリペプチドの発現を可能にする条件下で工程(a)の核酸を発現させ、それによって組換えポリペプチドを生成する工程;
を含む前記方法、或いは、
(B)工程(a)の核酸で宿主細胞を形質転換し、続いて工程(a)の核酸を発現させ、それによって組換えポリペプチドを形質転換細胞で生成する工程をさらに含む、(A)の方法。
【請求項9】
ホスホリパーゼ活性を有するポリペプチドをコードする核酸の変種を作製する方法であって、
(A)(a)請求項1の配列を含む鋳型核酸を提供する工程;及び(b)前記鋳型配列中の1以上のヌクレオチドの改変、欠失若しくは付加、又はそれらの組合せを実施して、前記鋳型核酸の変種を作製する工程、
を含む前記方法、或いは、
(B)さらに、変種核酸を発現させて変種ホスホリパーゼポリペプチドを生成する工程を含む、(A)の方法、或いは、
(C)改変、付加又は欠失が、変異性PCR、シャッフリング、オリゴヌクレオチド特異的変異導入、アッセンブリPCR、セクシャルPCR変異導入、in vivo変異導入、カセット変異導入、再帰的アンサンブル変異導入、エクスポネンシャル変異導入、部位特異的変異導入、遺伝子再アッセンブリ、遺伝子部位飽和変異導入(GSSM)、合成連結再アッセンブリ(SLR)、組換え、再帰的配列組換え、ホスホチオエート修飾DNA変異導入、ウラシル含有鋳型変異導入、ギャップ保有二重鎖変異導入、点ミスマッチ修復変異導入、修復欠損宿主株変異導入、化学変異導入、放射性変異導入、欠失変異導入、制限-選択変異導入、制限-精製変異導入、人工遺伝子合成、アンサンブル変異導入、キメラ核酸マルチマー生成、又はそれらの組合せを含む方法によって導入される、(A)又は(B)の方法、或いは、
(D)方法が、鋳型核酸によってコードされるポリペプチドのものとは変化した若しくは異なる活性又は変化した若しくは異なる安定性を有するホスホリパーゼが生成されるまで反復的に繰り返される、(A)から(C)のいずれかの方法、或いは、
(E)変種ホスホリパーゼポリペプチドが耐熱性であり、高温に暴露された後で幾らか活性を保持している、(D)の方法、或いは、
(F)鋳型核酸によってコードされたホスホリパーゼと比較して、変種ホスホリパーゼポリペプチドのグリコシル化が増加している、(D)の方法、或いは、
(G)変種ホスホリパーゼポリペプチドが高温下でホスホリパーゼ活性を有し、鋳型核酸によってコードされたホスホリパーゼは高温下で活性を持たない、(D)の方法、或いは、
(H)方法が、鋳型核酸のコドン使用頻度とは変化したコドン使用頻度を示すホスホリパーゼコード配列が生成されるまで反復的に繰り返される、(A)の方法、或いは、
(I)方法が、鋳型核酸のメッセージ発現レベル又は安定性レベルより高いまたは低いレベルを有するホスホリパーゼ遺伝子が生成されるまで反復的に繰り返される、(A)の方法、或いは、
(J)ヌクレオチド配列中の1つ、いくつか又は全てのN-結合グリコシル化部位配列モチーフが非グリコシル化モチーフに改変される、(A)の方法。
【請求項10】
以下の工程を含む、ホスホリパーゼ活性を有するポリペプチドをコードする核酸のコドンを改変する方法:
(a)請求項1の配列を含む、ホスホリパーゼ活性を有するポリペプチドをコードする核酸を提供する工程;及び
(b)工程(a)の核酸のコドンを同定し、そのコドンを同じアミノ酸をコードする別のコドンで置換し、よって前記核酸を改変して宿主細胞内での発現を増加させる工程。
【請求項11】
配列番号2の残基1から16、1から17、1から18、1から19、1から20、1から21、1から22、1から23、1から24、1から25、1から26、1から27、1から28、1から29、1から30、1から31、1から32、1から33に示される配列又は請求項9のアミノ酸配列から成る単離、合成又は組換えシグナル配列。
【請求項12】
(a)請求項11の配列を有するシグナルペプチド(SP)を含む少なくとも第一のドメイン及び異種ポリペプチド又はペプチドを含む少なくとも第二のドメインを含むキメラポリペプチドであって、前記異種ポリペプチド又はペプチドが天然には前記シグナルペプチド(SP)とは結合していない、前記キメラポリペプチド、或いは、
(b)異種ポリペプチド又はペプチドがホスホリパーゼではない、(a)のキメラポリペプチド。
【請求項13】
ホスホリパーゼをグリコシル化することを含む、ホスホリパーゼポリペプチドの耐熱性又は熱安定性を高める方法であって、前記ポリペプチドが、請求項7のポリペプチド又は請求項1の核酸によってコードされるポリペプチドの少なくとも30の連続するアミノ酸を含み、それによって前記ホスホリパーゼの耐熱性又は熱安定性が高められる、前記方法。
【請求項14】
細胞で組換えホスホリパーゼを過剰発現させる方法であって、前記方法が請求項1の核酸配列を含むベクターを発現させることを含み、ここで過剰発現が高活性プロモーターの使用、ジシストロン性ベクターの使用又はベクターの遺伝子増幅によって実施される、前記方法。
【請求項15】
リン脂質含有組成物を加水分解し、分解し又は破壊する方法であって、
(A)(a)請求項7のホスホリパーゼ活性を有するポリペプチド、又は請求項1の核酸によってコードされるポリペプチドを提供する工程;(b)リン脂質を含む組成物を提供する工程;及び(c)前記ホスホリパーゼが前記リン脂質含有組成物を加水分解し、分解し又は破壊する条件下で、工程(a)のポリペプチドを工程(b)の組成物と接触させる工程、を含む前記方法、或いは、
(B)組成物がリン脂質含有脂質二重層又は膜を含み、組成物が植物細胞、細菌細胞、酵母細胞、昆虫細胞又は動物細胞を含む、(A)の方法、或いは、
(C)組成物とホスホリパーゼ活性を有する本発明の少なくとも1つのポリペプチドとの高せん断混合、それに続く無せん断混合又は低せん断混合を使用して、リン脂質基質とホスホリパーゼとの適切な接触を可能にする工程を含む、(A)の方法。
【請求項16】
以下の工程を含む、リン脂質含有組成物を液化又は除去する方法:(a)請求項7のホスホリパーゼ活性を有するポリペプチド、又は請求項1の核酸によってコードされるポリペプチドを提供する工程;(b)リン脂質を含む組成物を提供する工程;及び(c)前記ホスホリパーゼが前記リン脂質含有組成物を除去又は液化する条件下で、工程(a)のポリペプチドを工程(b)の組成物と接触させる工程。
【請求項17】
(a)請求項7のポリペプチド、又は請求項1の核酸によってコードされるポリペプチドを含む洗剤組成物であって、前記ポリペプチドがホスホリパーゼ活性を有する、前記洗剤組成物、或いは、
(b)ホスホリパーゼが非表面活性ホスホリパーゼ又は表面活性ホスホリパーゼである、又は、ホスホリパーゼが、非水性液状組成物、鋳造固体、凍結乾燥粉末、顆粒形、粒状形、圧縮錠剤、ペレット、ゲル形、エーロゾル又はスラリー形である、(a)の洗剤組成物。
【請求項18】
以下の工程を含む、対象物を洗浄する方法:(a)請求項7のホスホリパーゼ活性を有するポリペプチド、又は請求項1の核酸によってコードされるポリペプチドを提供する工程;(b)対象物を提供する工程;及び(c)前記組成物が前記対象物を洗浄することができる条件下で、工程(a)のポリペプチドを工程(b)の対象物と接触させる工程。
【請求項19】
脂肪又は油を脱ガムする方法であって、
(A)(a)請求項7のホスホリパーゼ活性を有するポリペプチド、又は請求項1の核酸によってコードされるポリペプチドを提供する工程;(b)リン脂質含有脂肪又は油を含む組成物を提供する工程;及び(c)前記ポリペプチドが前記組成物中のリン脂質の加水分解を触媒することができる条件下で、工程(a)のポリペプチドと工程(b)の組成物とを接触させる工程、
を含む前記方法、或いは、
(B)油含有組成物が植物、動物、藻類又は魚類の油若しくは脂肪を含み、植物油が、米ぬか油、大豆油、菜種油、トウモロコシ油、ヤシの実の油、キャノーラ油、ヒマワリ油、ゴマ油、又は落花生油を含む、(A)の方法、或いは、
(C)ポリペプチドが、油含有組成物中の水和性及び/又は非水和性リン脂質のホスファチドを加水分解する、又は、ポリペプチドが、ホスファチドをグリセリルホスホエステル結合で加水分解して、ジグリセリドと水溶性ホスフェート化合物を生成する、(A)又は(B)の方法、或いは、
(D)ポリペプチドがホスホリパーゼC活性を有する、又は、ポリペプチドがホスホリパーゼD活性を有し、さらにホスファターゼ酵素がまた添加され、ホスホリパーゼ活性を有するポリペプチドがPLC活性を有し、中性油を増加させ、ホスホリパーゼ活性を有するポリペプチドがPLC活性を有し、ジアシルグリセロール(DAG)を増加させて油相に寄与する、(A)から(C)のいずれかの方法、或いは、
(E)接触工程が、油中の水和リン脂質の加水分解を含む、(A)から(D)のいずれかの方法、或いは、
(F)工程(c)の加水分解条件が、アルカリ性pHで約20℃から40℃の温度を含む、又は、アルカリ性条件が、約pH8からpH10のpHを含む、(A)から(E)のいずれかの方法、或いは、
(G)加水分解条件がアルカリ性pHを含む、又は、工程(c)の加水分解条件が、約3〜10分の反応時間を含む、又は、工程(c)の加水分解の条件が、約50℃から60℃の温度で、約pH5からpH6.5のpHで、約pH6からpH7.5のpHで、又は約pH5からpH8.0のpHで、約30から60分の反応時間を用いて、油中の水和性及び非水和性リン脂質を加水分解することを含む、又は、アルカリ性条件が、PLCによって生成される1,2-DAGの1,3-DAGへの異性化を生じるのに充分である、(A)から(F)のいずれかの方法、或いは、
(H)ポリペプチドがフィルターに結合され、前記リン脂質含有脂肪又は油が前記フィルターに通される、又は、ポリペプチドがリン脂質含有脂肪又は油を含む溶液に添加され、続いて前記溶液がフィルターに通される、(A)から(G)のいずれかの方法、或いは、
(I)さらに、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、また別のホスホリパーゼ、カーボヒドラーゼ、セルラーゼ、ペクチナーゼ、マンナナーゼ、アラビナーゼ、ガラクタナーゼ、キシラナーゼ、オキシダーゼ、例えばラクターゼ及び/又はペルオキシダーゼ、又は等価の活性を有するポリペプチド、又はそれらの組合せを有する1以上のポリペプチドを添加してガム塊をいっそう分解し、油の収量を高めることを含む、(A)又は(H)の方法、或いは、
(J)さらに、脱ガムの方法によって生成されたガムを硬化剤の添加によって物理的に除去する工程を含む、(A)から(I)のいずれかの方法、或いは、
(K)脱ガム油の最終製品が1,3-DAGに富む、(J)の方法、或いは、
(L)脱ガム油の最終製品が1.0%未満の1,3-DAGを含む、(K)の方法。
【請求項20】
非水和性リン脂質を水和可能な形に変換する方法であって、
(A)(a)請求項7のホスホリパーゼ活性を有するポリペプチド、又は請求項1の核酸によってコードされるポリペプチドを含む組成物を提供する工程;(b)非水和性リン脂質を含む組成物を提供する工程;及び(c)前記ポリペプチドが非水和性リン脂質を水和可能な形に変換する条件下で、工程(a)のポリペプチドを工程(b)の組成物と接触させる工程、
を含む前記方法、或いは、
(B)ポリペプチドがホスホリパーゼC活性を有する、又は、ポリペプチドがホスホリパーゼD活性を有し、ホスファターゼ酵素も添加される、(A)の方法。
【請求項21】
リン脂質含有組成物を苛性アルカリ精製する方法であって、
(A)(a)ホスホリパーゼ活性を有するポリペプチドを含む組成物を提供する工程、ここで前記ポリペプチドは請求項7のアミノ酸配列を有する、又は請求項1の核酸によってコードされるポリペプチドを含む;(b)リン脂質を含む組成物を提供する工程;及び(c)苛性アルカリ精製の前、最中又は後で、工程(a)のポリペプチドを工程(b)の組成物と接触させる工程、
を含む前記方法、或いは、
(B)ポリペプチドがホスホリパーゼC活性を有する、(A)の方法、或いは、
(C)ホスホリパーゼ活性を有するポリペプチドが、酸又は苛性アルカリの添加前に加えられる、又は、ホスホリパーゼ活性を有するポリペプチドが苛性アルカリ精製中に添加され、さらにリンのレベル及び遊離脂肪酸のレベルに応じて種々のレベルの酸及び苛性アルカリが添加される、又は、ホスホリパーゼ活性を有するポリペプチドが、苛性アルカリ精製後に、すなわち分離前に強力攪拌機又は維持攪拌機中に;加熱工程に続いて; 遠心機に;石鹸ストックに;洗浄水に;又は漂白若しくは脱臭工程時に添加される、(A)又は(B)の方法、或いは、
(D)苛性アルカリ精製条件が苛性アルカリの濃縮溶液の添加によって生じ、苛性アルカリの濃縮溶液が11%の工業的標準液よりも濃縮されており、苛性アルカリの濃縮溶液が約12%から50%濃縮されている、(C)の方法、或いは、
(E)リン脂質を含む組成物が植物を含み、ポリペプチドが植物で形質転換的に発現され、ホスホリパーゼ活性を有するポリペプチドが、種子又は他の植物部分を粉砕している間に添加されるか、又は、前記ホスホリパーゼ活性を有するポリペプチドが、粉砕した後に又は精製前に添加される、(A)から(D)のいずれかの方法、或いは、
(F)図13に示されるプロセスを含む、(A)から(E)のいずれかの方法。
【請求項22】
植物ステリン又はトリテルペンを精製する方法であって、
(A)(a)請求項7のホスホリパーゼ活性を有するポリペプチド、又は請求項1の核酸によってコードされるポリペプチドを含む組成物を提供する工程;(b)植物ステリン又はトリテルペンを含む組成物を提供する工程;及び(c)前記ポリペプチドが前記組成物中のリン脂質の加水分解を触媒することができる条件下で、工程(a)のポリペプチドを工程(b)の組成物と接触させる工程、
を含む前記方法、或いは、
(B)ポリペプチドがホスホリパーゼC活性を有する、(A)の方法、或いは、
(C)植物ステリン又はトリテルペンが植物ステロールを含む、(A)又は(B)の方法、或いは、
(D)植物ステロールが植物油に由来する、(A)から(C)のいずれかの方法、或いは、(E)植物油が、ココナッツ油、キャノーラ油、カカオ脂油、トウモロコシ油、綿実油、亜麻仁油、オリーブ油、パーム油、落花生油、米ぬか由来油、紅花油、ゴマ油、大豆油、又はヒマワリ油を含む、(D)の方法、或いは、
(F)遊離植物ステリン及びフィトステリル脂肪酸エステルを定量的に抽出するための非極性溶媒の使用をさらに含む、(A)から(E)のいずれかの方法、或いは、
(G)植物ステリン又はトリテルペンが、β-シトステロール、キャンペステロール、スチグマステロール、スチグマスタノール、β-シトスタノール、シトスタノール、デスモステロール、カリナステロール、ポリフェラステロール、クリオナステロール又はブラシッカステロールを含む、(A)から(F)のいずれかの方法。
【請求項23】
粗油又は脂肪を精製する方法であって、
(A)(a)請求項7のホスホリパーゼ活性を有するポリペプチド、又は請求項1の核酸によってコードされるポリペプチドを提供する工程;(b)リン脂質を含有する油又は脂肪を含む組成物を提供する工程;及び(c)前記ポリペプチドが前記組成物中のリン脂質の加水分解を触媒することができる条件下で、工程(a)のポリペプチドを工程(b)の組成物と接触させる工程、
を含む前記方法、或いは、
(B)ポリペプチドがホスホリパーゼC活性を有する、(A)の方法、或いは、
(C)ホスホリパーゼ活性を有するポリペプチドが、組成物に添加される水溶液に存在する、又は、水のレベルが約0.5から5%の間である、又は、工程時間が約2時間未満である、又は、工程時間が約60分未満である、又は、工程時間が約30分未満、約15分未満又は約5分未満である、(A)又は(B)の方法、或いは、
(D)加水分解条件が約25℃から70℃の間の温度を含む、又は、加水分解条件が苛性アルカリの使用を含む、又は、加水分解条件が約pH3からpH10の間のpHを含む、又は、加水分解条件が、乳化剤の添加及び/又は工程(c)の接触後の混合を含む、(A)から(C)のいずれかの方法、或いは、
(E)さらに、水相の分離を促進するために、エマルジョン破壊剤の添加及び/又は加熱若しくは冷却を含む、(A)から(D)のいずれかの方法、或いは、
(F)さらに、遠心によってレシチンを採集するために接触工程の前に脱ガムを施し、続いてPLC、PLC及び/又はPLAを添加して非水和性リン脂質を除去する工程を含む、(A)から(E)のいずれかの方法、或いは、
(G)さらに、食用油のために粗油を水で脱ガムしてリンを10ppm未満にし、続いてバイオディーゼル油のために物理的に精製してリンを約50ppm未満のリンにする工程を含む、(A)から(F)のいずれかの方法、或いは、
(H)さらに、酸を添加して非水和性リン脂質の水和を促進する工程を含む、(A)から(G)のいずれかの方法、或いは、
(I)充分な酸が、カルシウム及びマグネシウム金属含有量の低下を促進するために添加される、(A)から(H)のいずれかの方法。
【請求項24】
請求項7のホスホリパーゼ活性を有するポリペプチド、又は請求項1の核酸によってコードされるポリペプチド(ここで前記ホスホリパーゼ活性はホスホリパーゼD活性を含む)及びホスファターゼ酵素を含む組成物を提供することを含む、ホスホリパーゼC活性の等価物を有する組成物。
【請求項25】
リポ多糖類(LPS)媒介毒性を軽減又は予防する方法であって、請求項7のポリペプチド、又は請求項1の核酸によってコードされるポリペプチドを含む医薬組成物を患者に投与することを含む、前記方法。
【請求項26】
請求項7のホスホリパーゼ活性を有するポリペプチド、又は請求項1の核酸によってコードされるポリペプチドと内毒素を接触させることを含む、内毒素を無毒化する方法。
【請求項27】
(A)請求項7のポリペプチド、又は請求項1の核酸によってコードされるポリペプチドと脂質Aを接触させることを含む、脂質Aの2'又は3'脂肪酸鎖を脱アシル化する方法、或いは、
(B)ポリペプチドがパタチン活性を有する、(A)の方法、或いは、
(C)パタチンが、配列番号12(配列番号11によってコードされる)、配列番号14(配列番号13によってコードされる)、配列番号18(配列番号17によってコードされる)、配列番号26(配列番号25によってコードされる)、配列番号28(配列番号27によってコードされる)、配列番号34(配列番号33によってコードされる)、配列番号36(配列番号35によってコードされる)、配列番号44(配列番号43によってコードされる)、配列番号46(配列番号45によってコードされる)、配列番号56(配列番号55によってコードされる)、配列番号60(配列番号59によってコードされる)、配列番号66(配列番号65によってコードされる)、配列番号72(配列番号71によってコードされる)、配列番号78(配列番号77によってコードされる)、配列番号87(配列番号86によってコードされる)、配列番号88(配列番号87によってコードされる)、配列番号92(配列番号91によってコードされる)、配列番号96(配列番号95によってコードされる)、配列番号100(配列番号99によってコードされる)、配列番号104(配列番号103によってコードされる)、配列番号126(配列番号125によってコードされる)、配列番号128(配列番号127によってコードされる)、配列番号132(配列番号131によってコードされる)、配列番号134(配列番号133によってコードされる)、配列番号136(配列番号135によってコードされる)、又は配列番号138(配列番号137によってコードされる)に示される配列を有する、(B)の方法。
【請求項28】
油の囲い込みを低下させることによりガムの量を減少させて、中性油(トリグリセリド)収量を増加させる方法であって、
(A)(a)請求項7のホスホリパーゼ活性を有するポリペプチド、又は請求項1の核酸によってコードされるポリペプチドを含む組成物を提供する工程;(b)リン脂質含有脂肪又は油を含む組成物を提供する工程;及び(c)ガムの量を減少させるのに充分な時間、前記ポリペプチドが組成物中のリン脂質の加水分解を触媒することができる条件下で工程(a)のポリペプチド及び工程(b)の組成物を接触させる工程、
を含む前記方法、或いは、
(B)タンパク質調製物が、非水性液状組成物、鋳造固体、粉末、凍結乾燥粉末、顆粒形、粒状形、圧縮錠剤、ペレット、ピル、ゲル形、ヒドロゲル、ペースト、エーロゾル、スプレー、ローション、スラリー製剤、水性/油性エマルジョン、クリーム、カプセル、小胞、又はミセル状懸濁物を含む製剤を含む、(A)の方法。
【請求項29】
ホスホリパーゼをコードするホスホリパーゼコード配列変種を作製する方法であって、(a)配列番号2の131位又は請求項7のアミノ酸配列の131位に相当するアミノ酸を以下の残基、リシン(K);セリン(S);グリシン(G);アルギニン(R);グルタミン(Q);アラニン(A);イソロイシン(I);ヒスチジン(H);フェニルアラニン(F);スレオニン(T);メチオニン(M);ロイシン(L)の1つ、いくつか又は全てに改変すること、ここで、ホスホリパーゼ変種はプロテアーゼに対する耐性が増加している、又は、
(b)配列番号2の131位又は請求項7のアミノ酸配列の131位に相当するアミノ酸を以下の残基、トリプトファン(W);グルタメート(E);チロシン(Y)の1つ、いくつか又は全てに改変すること、ここで、ホスホリパーゼ変種はプロテアーゼに対する耐性が低下している、
を含む前記変種作製方法。
【請求項30】
その活性がグリコシル化によって一過性に不活化される、生物学的活性を有するタンパク質を作製しさらに発現させる方法であって、
(A)(a)生物学的活性を有するタンパク質をコードする核酸を提供する工程(ここで前記タンパク質は天然にはグリコシル化されず、ポリペプチドは請求項7のポリペプチドを含む、又は請求項1の核酸によってコードされるポリペプチドを含む);(b)少なくとも1つのグリコシル化モチーフコード配列を前記タンパク質コード核酸に挿入する工程(ここで前記タンパク質のグリコシル化形は活性をもたない);(c)前記タンパク質が宿主細胞の分泌経路に誘導されるように、ターゲッティング配列を前記タンパク質に挿入する工程(ここで前記宿主細胞は前記グリコシル化モチーフを認識し、前記タンパク質をグリコシル化することができる);及び(d)前記改変核酸を前記宿主細胞で発現させる工程、
を含む前記方法、或いは、
(B)発現されたタンパク質を脱グリコシル化し、よって前記タンパク質の活性を再度活性化する工程をさらに含む、(A)の方法、或いは、
(C)宿主細胞が真核細胞である、(A)又は(B)の方法。
【請求項31】
ホスホリパーゼCの発現方法であって、
(A)(a)Mut+表現型をもつピキア(Pichia)株を提供する工程;(b)異種ホスホリパーゼCコード核酸をピキア株に挿入する工程、ここで前記ホスホリパーゼCコード核酸は請求項1の核酸を含む、;及び(c)前記ピキア株をホスホリパーゼCが発現される条件下で培養する工程、
を含む前記方法、或いは、
(B)さらに、培養条件に亜鉛を補充することを含む、(A)の方法。
【請求項32】
ピキア細胞株で機能することができるプロモーターに機能可能に連結された異種ホスホリパーゼCコード核酸を含むMut+表現型を含む、ホスホリパーゼCを発現する細胞系であって、前記ホスホリパーゼCコード核酸は請求項1の核酸を含む、前記細胞系。
【請求項33】
ゼオシン耐性ピキア株細胞を含む、異種タンパク質を発現する細胞系であって、前記異種タンパク質は請求項1の核酸を含む核酸によってコードされるか、又は前記タンパク質は請求項7のポリペプチドを含む、前記細胞系。
【請求項34】
異種タンパク質を発現するゼオシン耐性酵母細胞系であって、
(A)(a)異種タンパク質を発現することができる異種核酸を含むピキア種細胞を提供する工程、ここで、異種タンパク質コード核酸は請求項1の核酸を含む、;(b)最初の濃度のゼオシンを含む条件下で前記細胞を培養する工程;(c)最初のゼオシン濃度に耐性を有する細胞を選別し、さらにより高い濃度のゼオシンを含む条件下で再培養する工程;及び(d)より高いゼオシン濃度に対して耐性を有する、工程(c)で培養された細胞を選別する工程、
を含む前記方法、或いは、
(B)異種タンパク質が酵素である、(A)の方法、或いは、
(C)異種タンパク質がホスホリパーゼ又はホスホリパーゼC(PLC)である、(B)の方法。
【請求項35】
リン脂質含有組成物を物理的に精製する方法であって、
(A)(a)請求項7に記載のホスホリパーゼ活性を有するポリペプチド、又は請求項1に記載の核酸によってコードされるポリペプチドを提供する工程;(b)リン脂質を含む組成物を提供する工程;及び(c)苛性アルカリ精製の前、最中又は後で、工程(a)のポリペプチドを工程(b)の組成物と接触させる工程、
を含む前記方法、或いは、
(B)ポリペプチドがホスホリパーゼC活性を有する、(A)の方法、或いは、
(C)ホスホリパーゼ活性を有するポリペプチドが、物理的な精製の前に加えられ、リン脂質を含む組成物が植物を含み、ポリペプチドが植物で形質転換的に発現され、ホスホリパーゼ活性を有するポリペプチドが、種子又は他の植物部分を粉砕している間に添加されるか、又は、前記ホスホリパーゼ活性を有するポリペプチドが、粉砕した後に又は精製前に添加される、(A)の方法、或いは、
(D)ホスホリパーゼ活性を有するポリペプチドが物理的な精製中に添加される、(A)の方法、或いは、
(E)ホスホリパーゼ活性を有するポリペプチドが、物理的な精製後に、すなわち分離前に強力攪拌機又は維持攪拌機中に;加熱工程に続いて; 遠心機に;石鹸ストックに;洗浄水に;又は漂白若しくは脱臭工程時に添加される、(A)の方法、或いは、
(F)ホスホリパーゼ活性が、ホスホリパーゼA(PLA)、ホスホリパーゼB(PLB)、ホスホリパーゼC(PLC)、ホスホリパーゼD(PLD)又はそれらのいずれの組合せを含む、(A)から(E)のいずれかの方法、或いは、
(G)さらに、ホスホリパーゼA(PLA)、ホスホリパーゼB(PLB)、ホスホリパーゼC(PLC)、ホスホリパーゼD(PLD)又はホスファターゼ酵素又はそれらのいずれの組合せを添加することを含む、(A)から(E)のいずれかの方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図11E】
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【図11F】
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【図11G】
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【図11H】
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【図11I】
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【図11J】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【公開番号】特開2011−172583(P2011−172583A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−87917(P2011−87917)
【出願日】平成23年4月12日(2011.4.12)
【分割の表示】特願2007−502990(P2007−502990)の分割
【原出願日】平成17年3月8日(2005.3.8)
【出願人】(503089489)ヴェレニウム コーポレイション (31)
【Fターム(参考)】