説明

ホットメルト押出しラミネートの調製方法

ホットメルト押出しリザーバ層及びホットメルト押出しバッキング層を含む生体接着性ラミネートの調製方法が提供される。上記リザーバ層は、活性薬剤を含む熱可塑性生体接着性組成物を含む。活性薬剤を含む熱可塑性の生体接着性の親水性組成物を、疎水性組成物とホットメルト共押出しして、少なくとも二層化のラミネートを形成する。上記親水性組成物及び上記疎水性組成物は、少なくとも1種の共通ポリマーを有する。さらに、上記疎水性組成物のメルトフローインデックスは、上記のメルトフローインデックスの50%以内である。結果として、上記ラミネートは、当該ラミネートの主要な長さの全体に均一な横断面及び/又は均一な縦断面を有する。さらに、上記ラミネートを、おおよそ同一のサイズの単位用量に分割すると、それらは、それらの中に存在する1種又は2種以上の活性薬剤に関して、高い含有率均一性を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホットメルト押出し(hot−melt extruded,HME)ラミネートの調製方法に関する。特に、本発明は、ラミネートを形成するために共押出しされた少なくとも2つのホットメルト押出し層を含む複層化(multi−layered)ラミネートに関する。
【背景技術】
【0002】
Moroら(Access Pharmaceuticals)の米国特許第6,585,997号明細書(米国特許出願公開第2003/0044446号明細書);Luoら(Dermatrends Inc.)の米国特許第6,562,369号明細書;Wolffら(Schwarz Pharma AG)の米国特許第6,555,131号明細書;Wickら(Bertek Inc.)の米国特許第6,010,715号明細書、同第5,679,373号明細書、同第5,662,926号明細書、及び同第5,676,969号明細書;並びに国際公開第00/19975号パンフレットを含む複数の特許が、テストステロンを含む経皮又は頬用剤形を開示し、そしてキャスト及び押出しフィルムを含む。
【0003】
多くの研究者は、フィルムを含む種々の形態における医療調製物を製造するためにホットメルト押出し技法を利用している。Aitken−Nicholら(Aitken−Nichol,C.,F.Zhang及びJ.W.McGinity,Hot Melt Extrusion of Acrylic Films.Pharmaceutical Research,1996.13(5):p.804−808)は、活性なリドカインHClを含むアクリルポリマーフィルムを製造するために、ホットメルト押出し法を用いた。Grabowskiら(Grabowski,S.ら,Solid active extrusion compound preparations containing low−substituted hydroxypropylcellulose.1999:米国特許第5939099号明細書、国際公開第9625151号パンフレット、ドイツ国特許第19504832号明細書、欧州特許第0809488号明細書)は、ホットメルト押出し技法を用いた置換度の少ないヒドロキシプロピルセルロースにおいて活性な固体医薬調製物を製造している。Repka及びMcGinity(Repka,M.A.及びJ.W.McGinity,Hot−melt extruded films for transmucosal&transdermal durg delivery applications.Drug Delivery Technology,2004.4(7):p.40,42,44−47)は、種々の粘膜部位への制御されたドラッグデリバリーに関する局所及び粘膜接着用途のための生体接着フィルムを製造するために、ホットメルト押出し法を用いた(Repka,M.A.,S.L.Repka及びJ.W.McGinity,Bioadhesive hot−melt extruded film for topical and mucosal adhesion applications and drug delivery and process for preparation thereof.April 23,2002:米国特許第6,375,963号明細書)。
【0004】
固化された又は半固化された押出しフィルムのラミネーションが、ポリマー加工産業において知られている。ラミネーションは、2段階の方法とみなされるのが一般的であり、そこでは、2つの押出物が、最初に個々に調製され(同時又は連続的である)、それにより固化された又は半固化された(軟化されるが、溶融しない)押出物を形成する。次いで、一般的なラミネーション方法を用いて、上記押出物を積層する。上記方法は、概して、固体又は半固体層の間に接着剤を使用することを要求し、それらを合わせてプレス加工するか、そして/又は加熱されたローラーにそれらを同時に通過させることにより、上記層に熱及び圧力を適用することが続く(例えば、米国特許第5,700,478号明細書、同第5,851,551号明細書、同第5,998,431号明細書)。上記ラミネーション方法を、押し出しの直後又はある期間の後に行うことができる。
【0005】
共押出しは、2種又は3種以上の材料供給流(少なくとも1種は溶融されている)を一緒にし、そしてお互いに接して置いてから押出ダイにより排出する方法である。一つの方法では、両方の材料供給流を、それらがお互いに接して置かれる前に溶融させる。別の方法では、第1の材料供給流を溶融させ、そして第二の材料供給流は、予備生成された固体又は半固体押出物であり、当該押出物の上に、ダイにより押し出しの前に第1の材料が置かれる。共押出しは、種々の型のダイ;デュアルマニホルド(マルチマニホルド)ダイ又は供給ブロックダイアセンブリを用いて達成させることができ、それぞれは、以下に記載される。
【0006】
欧州特許出願第1493561号明細書(米国特許第6,638,637号明細書)は、プロピレンコポリマーを含む第1の層を、プロピレンコポリマー又はホモポリマーを含む第2の層と共押出しすることによる二層化フィルムの調製が開示されている。当該2層の融点は異なる。
【0007】
米国特許第6,753,370号明細書(特許第09327851号明細書)は、ポリアミド(PA)樹脂を、けん化されたエチレン−ビニルアセテート(EVOH)コポリマー(当該PA樹脂の溶融粘度が、EVOHコポリマーの溶融粘度よりも高い)と共押出しすることによる二層化フィルムの調製が開示する。
【0008】
米国特許出願公開第2003000501号明細書は、複層化接着フィルムを調整するための方法を開示し、そこでは、規定のメルトインデックスを有する、アミン変性された、低酸度エチレン−メタクリル酸コポリマーを含む接着剤組成物が、脂肪族ポリケトンコポリマーと共押出しされた。
【0009】
Blatz(PAP.FILM FOIL CONVERTER,vol 53 no 1 Jan 1979 pp 102−104)は、複層化フィルムを調製するためのフィルムのラミネーションのための層間接着剤を用いる方法を開示している。
【0010】
Wickら(Bertek Inc.)の米国特許第6,010,715号明細書、同第5,679,373号明細書、同第5,662,926号明細書及び同第5,676,969号明細書には、ホストの皮膚又は粘膜に活性薬剤を制御放出するための経皮パッチが開示されている。上記パッチは、バッキング層と、有効成分を熱可塑性マトリックスポリマーとブレンドした溶融体から形成されたモノリシックキャリア層とのラミネートである。
【0011】
Repkaらの米国特許第6,375,963号明細書には、所望により、有機酸、超崩壊剤、超吸収剤及び/又は抗酸化物質を含む水膨潤性又は水溶性熱可塑性ポリマー及び生体接着性ポリマーを含む生体接着性ホットメルト押出し単層化又は複層化フィルム組成物が開示されている。
【0012】
Schiraldiらの米国特許第RE33,093号明細書には、口腔内ドラッグデリバリー及びそれらの加工のための生体接着性ホットメルト押出しフィルムが記載されている。上記フィルムは、40〜95重量%のヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、5〜60%のエチレンオキシドのホモポリマー(PEO)、0〜10%の水不溶性ポリマー、薬剤及び2〜10%の可塑剤から成る生体接着層を本質的に含む。上記フィルムは、ホットメルト押出法により製造される。複層化フィルムを製造することができる。
【0013】
Mooneyらの米国特許第6,072,100号明細書には、「ヒドロキシプロピルセルロース及びポリエチレンオキシド;アクリル酸に由来する水溶性ポリマー;薬剤;及び可塑剤から成る群から選択される熱可塑性水溶性ポリマー」を含む押出された組成物が開示されている。
【0014】
Moo−Youngら(The Population Council)の国際公開第99/13812号パンフレットには、皮膚又は口を経由してアンドロゲンをデリバリーするためのメルト押出経皮製剤が開示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかし、ホットメルト共押出しを経由して、加熱積層された複層化ラミネートを調製するための先行技術の方法は、不均一なラミネートを形成することが多い。上記フィルムは、上記ラミネートが共押出しにより製造されるので、上記ラミネートの横断面が上記ラミネートの縦軸に沿って変化することを意味する不均一な横断面を有する。不均一性は、医薬産業において非常に望ましくない。というのは、上記不均一性により、ある単位用量から別の単位用量に変化する用量効力がもたらされるからである。
これらの参考文献は、本明細書に記載されるような有利な特性を有する、ホットメルト共押出しラミネート及びそれらのための方法を開示していない。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、ラミネートの長さの大部分にわたって、均一な横断面を有する二層化(bi−layered)ホットメルト共押出しラミネートを調製するための方法を提供する。本発明はまた、上記方法の製品を提供する。上記方法では、各層間に接着剤を要求することなく、層がお互いに接着する共押出しが要求される。第1の層は、熱可塑性水溶性膨潤性又は侵食性ポリマー、生体接着性ポリマー、テストステロン、潤滑剤/抗酸化物質及び所望による1種又は2種以上の他の賦形剤を含む親水性の生体接着性ドラッグリザーバホットメルト押出し層である。第2の層は、所望により活性薬剤を除外する、非生体接着性低透過性ホットメルト押出しバッキング層である。
【0017】
上記方法は、次の段階を含む:
a)少なくとも1種の生体接着性ポリマー、少なくとも1種の水膨潤性又は水溶性熱可塑性ポリマー、活性薬剤、抗酸化物質(及び/又は潤滑剤)、並びに所望による1種又は2種以上の疎水性ポリマー、1種又は2種以上の他の賦形剤あるいはそれらの組み合わせを含む熱可塑性親水性第1組成物を準備する段階;
b)少なくとも1種の疎水性ポリマー、可塑剤、所望による1種又は2種以上の親水性ポリマー、1種又は2種以上の他の賦形剤、あるいはそれらの組み合わせを含む熱可塑性疎水性第2組成物を準備する段階;
c)生体接着性の親水性のリザーバ層と、疎水性低透過性バッキング層とのそれぞれを形成させるために、上記第1組成物及び第2組成物を共押出しする段階;
ここで、上記第一及び第2組成物は、少なくとも1種の共通ポリマーを含む。
【0018】
「少なくとも1種の共通ポリマーを含む」は、上記第1組成物及び第2組成物が、同一の親水性ポリマー及び/又は同一の疎水性ポリマーを含むことを意味する。上記少なくとも1種の共通ポリマーが、各存在において、正確な物理的性質の組み合わせを有する必要はない。上記少なくとも1種の共通ポリマーが各存在において異なる平均分子量を有することができるが、各存在において、当該ポリマーが実質的に同一又は実質的に同一の化学式を有するか、又は少なくとも上記リザーバ組成物及びバッキング組成物(backing composition)が、ホットメルト押出し、加熱触媒されたラミネーションを経由して良好な層間接着を可能とするように十分に混和性であることのみが必要である。例えば、PEOが少なくとも1種の共通ポリマーである場合、上記リザーバ層内のPEOは、上記バッキング層内のPEOと異なる平均分子量(又は溶液粘度)を有することができる。言い換えれば、PEOは、上記2つの層内に異なるグレードで存在することができるが、当該PEOは、少なくとも共通の1つのポリマーとみなされるであろう。同様の様式において、PEO及びポリ(エチレングリコール)(PEG)は、同一のモノマー(エチレンオキシド)に由来するので、非常に類似の化学構造を有する。上記ケースにおいて、PEO及びPEGは、共通ポリマーとみなすことができる。
【0019】
上記第1組成物が疎水性ポリマーを含む場合、当該疎水性ポリマーは、上記リザーバ層が、使用時に生体接着性及び親水性の性質を保持する十分に少ない量(low enough amount)で存在する。同様に、上記第2組成物が親水性ポリマーを含む場合、当該親水性ポリマーは、上記リザーバ層が、使用時に生体接着性及び疎水性の性質を保持する十分に少ない量で存在する。本発明は、上記第1の及び第2組成物が、1種、2種、3種又は4種以上の共通ポリマーを含む実施形態を提供する。
【0020】
上記ラミネートは、単位用量に分割された場合に、高度の含有率均一性を有する。いくつかの実施形態では、上記ラミネートは、その長さの大部分にわたって、均一な横断面を有する。いくつかの実施形態では、上記ラミネートは、その長さの大部分にわたって、均一な縦断面を有する。
【0021】
いくつかの実施形態では、上記層のそれぞれは、上記ラミネートが適用される患者の粘膜に手作業で配置され、そして手作業で適合させることを容易化するように十分柔軟である。上記方法のいくつかの実施形態では、上記層がおおよそ同一のメルトフローインデックスを有する(それらのメルトフローインデックスが、個々の事前に規定した範囲内にあることと、それらの範囲が、少なくともいくつかの事前に規定した範囲とオーバーラップすることが要求される)。例えば、上記リザーバ層のメルトフローインデックスが範囲Xにあり、そして上記バッキング層のメルトフローインデックスが範囲Yにあり、次いで、範囲Xが範囲Yとオーバーラップするか、又は範囲Yと同一である。本発明は、上記第1組成物のメルトフローインデックスが0.1〜60,000であり、そして上記第2組成物のメルトフローインデックスが0.8〜40である実施形態を提供する。本発明はまた、上記第1組成物のメルトフローインデックスが上記第2組成物のメルトフローインデックスの50%以内である実施形態を含み、又はその逆の実施形態を含む。いくつかの実施形態では、上記第1組成物のメルトフローインデックスは、上記第2組成物のメルトフローインデックスの200%、100%、50%又は10%以内である。ある組成物の他の組成物に対するメルトフローインデックスの比に関して、当該比は、10:1〜1:10、5:1〜1:5、又は2:1〜1:2で変わりうる。本明細書に規定される溶融粘度範囲は、本明細書に記載される又は引用される方法に従って決定される。
【0022】
メルトフローインデックスは、ASTM Method D1238を用いて測定される。メルトフローインデックスの値の比較は、両方の値が同一の機器パラメータを用いて得られた場合にのみ達成されうる。メルトフローインデックスの値は、試料充填量、用いられる重量、オリフィスの直径及び温度によって変わるであろう。
【0023】
いくつかの実施形態に従うと、上記第1組成物は、2種又は3種以上の熱可塑性及び水膨潤性、水溶性若しくは水侵食性のポリマーを含み;並びに/又は上記第2組成物は、2種又は3種以上の異なる疎水性ポリマーを含む。
上記第2組成物は、所望による活性薬剤を含み(いくつかの実施形態が活性薬剤を除外する)、そして他の実施形態は、1種又は2種以上の活性薬剤を含む。
【0024】
上記ラミネートは、当該ラミネート内に含まれる1種又は2種以上の活性薬剤に治療的に敏感な1種又は2種以上の疾患を治療するために用いられる。例えば、上記ラミネートがテストステロンを含む場合には、当該ラミネートは、テストステロン欠乏症、例えば、性機能低下症、ペーロニー病、持続勃起症、インポテンス、勃起不全、性欲減退、筋肉量の低下等に関連する1種又は2種以上の疾患を治療するために用いられうる。
【0025】
使用の際、上記生体接着性層は、水、例えば、適用された水又は唾液若しくは他の体液からの水を吸収し、そして患者に経皮的に適用され、それにより上記ラミネートは、制御された様式で、活性薬剤を放出し始める。実施形態の一つでは、使用の方法では、制御放出形態において、テストステロンを含む二層化デバイスを頬に投与することが要求される。
【0026】
本発明の別の態様は、下記を含む生体接着性ホットメルト共押出し化二層化ラミネートの調製方法を提供する;
a)少なくとも1種の生体接着性ポリマー、少なくとも1種の水膨潤性又は水溶性熱可塑性ポリマー、テストステロン、抗酸化物質(及び/又は潤滑剤)、及び所望による1種又は2種以上の疎水性ポリマー、1種又は2種以上の他の賦形剤、あるいはそれらの組み合わせを含む熱可塑性親水性第1組成物を準備する段階;
b)少なくとも1種の疎水性ポリマー、可塑剤、及び所望による1種又は2種以上の親水性ポリマー、1種又は2種以上の他の賦形剤、あるいはそれらの組み合わせを含む熱可塑性疎水性第2組成物を準備する段階;
c)生体接着性の親水性のリザーバ層と、疎水性低透過性バッキング層との、それぞれを含むラミネートを形成するように、上記第1組成物及び第2組成物を共押出しする段階;ここで
d)上記リザーバ層及び上記バッキング層は、少なくとも1種の共通ポリマーを含む;そして
e)上記第1組成物のメルトフローインデックスは、上記第2組成物のメルトフローインデックスの50%以内である。
【0027】
本願発明者は、少なくとも2種の異なる熱可塑性ポリマーを含むドラッグリザーバ層が、実質的に改良された放出プロファイルを生じさせることができることを見出した。一般に、上記バッキング層は、上記ラミネートの約10〜約60重量%を構成することができ、そして/又は上記リザーバ層は、上記ラミネートの約40〜約90重量%を構成することができる。
【0028】
医薬組成物を、それらの中のドラッグが、押出しの際に溶融することができるように、又は溶融することができないように処方する。いくつかの実施形態では、上記活性薬剤は、それらのホットメルト押出しの際に、上記リザーバ層内で可溶化する。
任意の微粒子製造技術により製造されたドラッグの微粒子を特許請求の範囲に記載の医薬組成物内に組み込むことができる。溶融加工を経由して、ドラッグ含有粒子を、マトリックス内に分散させる。
【0029】
複層化ラミネート(又はそれに由来する単位用量)は、シート、ロッド、タブレット、ピル、カプセル、チューブ、ストランド、幾何学的形態、非幾何学的な形態又はシリンダーの形状であることができる。ラミネートは、少なくとも2層:生体接着性ドラッグリザーバ層及びバッキング層を含むことができる。実施形態の一つでは、上記ラミネートのバッキング層はまた、上記リザーバ層及びバッキング層の界面のところで生じうる界面劣化を最小とするように、酸性成分を含む。
本発明はまた、1種又は2種以上の活性薬剤を経皮的にデリバリーするために適合された生体接着性複層化ラミネートの複数の単位用量を製造するための方法を提供する。
【0030】
個々の層のラミネーションを、上記層を合わせて押し付ける向かい合わせのローラー間に、複数の加熱された層を同時に通過させることにより実施することができる。上記加熱触媒されたラミネーション段階を、上記層が単層押出しされた後(上記層は加熱されているか又は上記押出し段階からまだ熱い)に実施する。
従って、二層化ラミネートを、次の段階を含む方法に従って製造することができる;
疎水性ポリマーを含む不活性組成物を準備する段階;
熱可塑性生体接着性組成物内に分散された活性薬剤を含む活性薬剤含有組成物を準備する段階;
固体又は半固体バッキング層を形成するように、不活性組成物をホットメルト押出しする段階;
固体又は半固体活性薬剤リザーバ層を形成するように、上記活性薬剤含有組成物をホットメルト押出しする段階;そして
上記バッキング層及び活性薬剤リザーバ層を合わせて積層し、それにより複層化ラミネートを形成する段階;ここで
上記不活性組成物及び上記活性薬剤含有組成物は、少なくとも2種の共通ポリマーを含み;活性薬剤含有組成物のメルトフローインデックスの50%以内であり;上記ラミネートは、その長さの大部分にわたって、均一な横断面を有し;そして上記単位用量は、ラベルクレームの85%〜115%、ラベルクレームの90%〜110%、又はラベルクレームの95%〜105%の含有率均一性を有する。
いくつかの実施形態では、同一群のラミネートから調製された個々の単位用量内のドラッグの実際の含有率は、同一のラミネートから得られた単位用量の全体のロットに関して測定されたドラッグの平均含有率の±15%、±10%、±5%、又は±2%以下で変化する。
【0031】
ラミネーション又は共押出しに続いて、上記ラミネートを、上記活性薬剤に関して高い含有率均一性を有する複数の単位用量に分割することができる。
上記ラミネーション方法において、各フィルムを、個々に、又は別個の機会に他のフィルムから分離して押出すことができる。言い換えれば、上記フィルムを、同時又は連続的に押出し、続いて固化された又は半固化された形態で積層することができる。
【0032】
本発明のいくつかの実施形態には、上記方法が上記ラミネートを複数の単位用量に分割する前に、剥離ライナー層を上記ラミネートに適用することをさらに含む形態が含まれる。
本発明は、本明細書に開示される2つ又は3つ以上の実施形態の組み合わせを含むことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
本発明は、HME活性薬剤含有リザーバ層及びホットメルト押出しバッキング層を含む共押出し化複層化ラミネートを提供する。上記リザーバ層は、制御放出の熱可塑性生体接着性マトリックスでありうる。上記バッキング層は、所望により不活性なバッキング層でありうる。「所望により不活性なバッキング層」は、上記バッキング層が、所望により不活性であることを意味する。従って、上記バッキング層は不活性であり、そして活性薬剤を除外することができるか、又は上記バッキング層は治療薬であり、そして活性薬剤を含むことができる。
【0034】
上記ラミネートの単位用量により、治療有効量の活性薬剤が提供され、患者への経皮投与が続く。本明細書において、用語「経皮投与」は、患者の身体の皮膚又は粘膜表面に上記ラミネートを適用し、それにより上記ラミネート、特に上記リザーバ層の生体接着性の性質が、上記表面に取り外し可能に接着させる意味を採用する。従って、経皮は、用語「経粘膜」を包含する。本明細書において、用語「経粘膜投与」は、患者の身体の粘膜表面に上記ラミネートを適用し、それにより上記ラミネート、特に上記リザーバ層の生体接着性の性質が、上記ラミネートを上記表面に取り外し可能に接着させる意味を採用する。皮膚及び粘膜への投与の様式は、皮膚、頬、舌下、皮下、尿道、直腸、鼻、膣、眼、又は耳への投与を含み、又は埋め込むことができるドラッグデリバリーデバイスとして含む。
【0035】
用語「ホットメルト押出し」又は「ホットメルト押出しされた」は、ブレンドされた組成物が、溶融された(又は軟化された)状態まで加熱及び/又は圧縮され、続いて押出された製品(押出物)が、その最終形状に形成される(それは、冷却の際に固化する)オリフィスにより押し付けられる方法を記載するために、本明細書で用いられる。上記混合された組成物を、典型的にはスクリュー機構により、加熱領域を通して輸送する。上記一又は複数のスクリューを、シリンダーバレル内の可変スピードモーターにより回転させ、そこでは、当該スクリューの外径及び上記バレルの内径の間に小さなギャップのみが存在する。この構造において、高シェアが、バレル壁のところ又はスクリューファイトの間で作り出され、それにより粉末ブレンドの種々の成分が良好に混合され、そして成分に分かれる。本明細書において、用語「押出物」は、HME組成物を指す。用語「共押出し」は、少なくとも2種の異なる溶融された組成物が、ラミネートのそれぞれの第1の及び第2の層を形成するようにデュアルコンファイニングオリフィス(confining orifice)を介して実質的に同時に押出され、それにより上記2層の総断面積が押出しダイのオリフィス出口の断面積に実質的に相当する押出し法を意味することを採用する。用語「ラミネーション」は、少なくとも2つの異なる層が、ホットメルト押出しされ、そして押出しオリフィスから排出された後に組み合わされ、そして一式の向かい合わせのローラーにより結合される押出し法を意味することを採用する。上記ラミネーションを、加熱、圧力、接着剤及び/又は溶媒を用いて実施することができる。
【0036】
用語「ホットメルト押出し可能な」は、大きな熱劣化なく、例えば、5重量%未満又は10重量%未満の劣化内でホットメルト押出しされうる材料又は組成物を指す。用語「熱的に加工可能な」は、大きな熱劣化なしで押出し加工温度において軟化若しくは溶融する材料又は組成物を意味することを採用する。
【0037】
図1aは、ドラッグリザーバ(3)及びバッキング層(2)を含む二層化ホットメルト押出しラミネート(1)の概念的な横断面の側面図(elevation)を描写する。共押出し及び又はラミネーションの後ではあるが、単位用量に分割される前に、上記ラミネートは、その長さの大部分にわたって、不均一な横断面を有する。用語「不均一な横断面」は、上記ラミネートの第1の部分の横断面が、上記ラミネートの第2の部分の横断面から実質的に変化するラミネートを指す。例えば、上記ラミネートの1種又は2種以上の層の横断面形状は、上記ラミネートの2つの異なる距離を置いた離れた直線部分と比較して変化する。図3aは、上記ラミネート(1)の頂部の平面図を描写する。その長さの異なる部分に沿って、上記フィルムの横断面の多くの変化を生じさせる、上記ラミネートの線軸(又は長さ)に沿って考察した場合に、上記バッキング層(2)の形状が変化する。
【0038】
不均一なラミネート(1)は、HME法の生成物であり、そこでは、上記2つの層のメルトフローインデックスが、必要な範囲内にない。この特定の例では、上記リザーバ層のメルトフローインデックスは、上記バッキング層のメルトフローインデックスよりも不適当に高い。この種の不均一なラミネートを、フィードブロック型ダイアセンブリを用いて調製することができる。
【0039】
図1b〜1cは、その長さに沿って不均一な横断面を有し且つドラッグリザーバ(7)及びバッキング層(6)を含む二層化ホットメルト押出しラミネート(5)の2つの異なる概念的な横断面側面図を描写する。図3bは、上記ラミネート(5)の底部の平面図を描写する図1bに描写される横断面は、図1cに描写される横断面と実質的に異なる。これは、ドラッグリザーバ層の形状が、上記ラミネートの線軸に沿って実質的に測定されるように変化するからである。この特定の例では、上記リザーバ層のメルトフローインデックスは、上記バッキング層のメルトフローインデックスよりも不適当に低い。
【0040】
図1dは、バッキング層(12)及びドラッグ−リザーバ層(13)を含む半円柱形ラミネート(11)の横断面を描写する。上記バッキング層は、上記ラミネートの長さに沿って測定されるような不均一な横断面を有する。
図1eは、バッキング層(16)及びリザーバ層(17)を含む二層化ロッド形状化ラミネート(15)の横断面側面図を描写する。上記ラミネートは、その長さに沿って、2つ又は3つ以上の異なるポイントにおいて上記ラミネートの横断面を比較することにより測定されるように、その長さに沿って不均一な横断面を有する。
【0041】
図2aは、バッキング層(19)及びリザーバ層(20)を含む二層化ラミネート(18)の横断面を描写する。このラミネートは均一な横断面を有する。というのは、当該ラミネートは、上記ラミネートの長さの大部分にわたって、実質的に変化しないからである。均一性は、上記ラミネートの第1の長さの横断面を、上記ラミネートの間隔をあけて離れた第2の長さの横断面と比較することにより決定される。上記バッキング層(19)は、上記ラミネート(18)の少ない部分を含み、そして上記リザーバ層(20)は、上記ラミネートの主要部分を含む。
【0042】
図2bはまた、均一な横断面を有するラミネート(22)の横断面を描写する。上記ラミネートは、バッキング層(23)及びリザーバ層(24)を含み、当該バッキング層(23)及びリザーバ層(24)のそれぞれは、上記ラミネートのおおよそ等しい部分を含む。
図2cは、均一な横断面を有するラミネート(26)の横断面を描写する。上記ラミネートは、バッキング層(27)及びリザーバ層(28)を含む。上記バッキング層は、上記ラミネートの主要部分を含み、そして上記リザーバ層は、上記ラミネートの少ない部分を含む。
【0043】
図2dは、バッキング層(32)、剥離ライナー層(33)及びドラッグ−リザーバ層(31)を含む半円柱形ラミネート(30)の横断面を描写する。上記ラミネートは、上記ラミネートの長さに沿って測定されるような均一な横断面を有する。上記剥離ライナー層を、上記ラミネートの共押出しの後に、上記ラミネートに加えることができる。あるいは、上記剥離ライナー層を、上記ラミネートの上記リザーバ及びバッキング層と共に共押出しすることができる。
【0044】
図2eは、バッキング層(36)及びリザーバ層(37)を含む二層化ロッド形状化ラミネート(35)の横断面を描写する。このラミネートは、上記ラミネートの長さに沿って間隔をあけて離れた部分の2つ又は3つ以上の横断面を比較することにより決定されるように均一な横断面を有する。
【0045】
図3cは、バッキング層(41)及びリザーバ層(42)を含むラミネート(40)の頂部の平面図を描写する。上記ラミネートは、その長さに沿って不均一な横断面を有する。というのは、上記バッキング層の幅及び/又は深さは、上記ラミネートの長さに沿って変化するからである。
【0046】
用いられる方法によっては、ラミネートは、均一又は不均一な縦断面を有することができる。図4aは、不均一な縦断面を有するラミネート(52)を描写する。上記バッキング層(53)及び上記リザーバ層(54)の縦断面の形状は、上記ラミネートの線軸(又は長さ)に沿って変化する。上記縦断面の均一性又は不均一性は、その横幅の異なる部分に沿ってラミネートの縦断面を比較することにより決定される。例えば、ラミネートの最も左の部分の縦断面を、ラミネートの中央又は最も右の縦断面と比較することができる。
【0047】
図4bは、不均一な縦断面を有するラミネート(55)を描写する。上記バッキング層(56)及び上記リザーバ層(57)の縦断面の形状は、上記ラミネートの横幅及び長さ(線軸)に沿って変化する。このラミネートでは、上記リザーバ層(57)は、上記ラミネートの主要部分を含む。
図4cは、均一な縦断面を有するラミネート(59)を描写する。上記バッキング層(59)及び上記リザーバ層(60)の縦断面は、上記ラミネートの横幅又は長さ(線軸)にわたり実質的に変化しない。
【0048】
図5は、均一な横断面及び均一な縦断面を有する二層化ラミネート(70)を描写する。上記ラミネートは平坦なシートであるが、その断面の均一性を保持しながら、上記ラミネートを、本明細書に記載されるようにさらに形作ることができる。
本明細書に詳述されるように調整された上記押出物は、熱可塑性ポリマー、生体接着性ポリマー、並びに/又は水溶性及び/若しくは侵食性ポリマーを含む熱可塑性生体接着性マトリックス内に分散された活性薬剤を提供する。上記熱可塑性ポリマーには、熱バインダー、圧力軟化性バインダー、又はそれらの組み合わせが考慮に入れられる。
【0049】
例示的な熱バインダーには、ポリエチレンオキシド;ポリプロピレンオキシド;ポリビニルピロリドン;ポリビニルピロリドン−co−ビニルアセテート;アクリレート及びメタクリレートコポリマー;ポリエチレン;ポリカプロラクトン;ポリエチレン−co−ポリプロピレン;アルキルセルロース、例えば、メチルセルロース;ヒドロキシアルキルセルロース、例えば、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、及びヒドロキシブチルセルロース;ヒドロキシアルキルアルキルセルロース、例えば、ヒドロキシエチルメチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロース;でん粉、ペクチン;PLA及びPLGA、ポリエステル(シェラック)、ワックス、例えば、カルナウバワックス、蜜ろう;多糖類、例えば、セルロース、トラガカントガム、アラビアゴム、グアールガム、及びキサンタンガムが含まれる。
【0050】
PEOを、マトリックス形成熱可塑性材料として用いることができる。上記バインダーの特定の実施形態は、ポリ(エチレンオキシド)(PEO)であり、Dow Chemical Company及びSumitomo Seika等の企業から購入することができ、約100,000〜約8,000,000の平均分子量を有するPEOの例示的なグレードが販売されている。本発明において用いるために好適なPEOのグレードのいくつかが、以下の表に記載されており、それらは、それらのおおよその分子量及び溶液粘度にしたがってグレードを区別している。
【0051】
【表1】

【0052】
【表2】

【0053】
一般に、本明細書に記載されるPEO材料又は本明細書に記載されるようなPEO材料の特徴を有する公知のPEOを用いることができる。
実施形態の一つでは、用語「PEOグレード1」は、5%溶液において25℃で12〜8800mPa・sの範囲の溶液粘度を有するか、又は100,000〜600,000のおおよその分子量範囲を有するポリエチレンオキシドを意味するように選択される。グレード1PEOの例が上記表に列挙され、そしてPOLYOX WSR N−10,WSR N−80,WSR N−750,WSR N−3000,WSR N−205又はそれらの均等物を含む。
【0054】
実施形態の一つでは、用語「PEOグレード2」は、5%溶液(25℃)における8800mPa・sから、2%溶液(25℃)における4000mPa・sの範囲の溶液温度を有するか、又は900,000〜2,000,000のおおよその分子量範囲を有するポリエチレンオキシドを意味するように選択される。グレード2PEOの例が上記表に列挙され、そしてPOLYOX WSR N−1105,WSR N−12K,WSR N−60、又はそれらの均等物を含む。
【0055】
実施形態の一つでは、用語「PEOグレード3」は、1%溶液において25℃で1650〜15,000mPa・sの範囲の溶液粘度を有するか、又は4,000,000〜8,000,000のおおよその分子量範囲を有するポリエチレンオキシドを意味するように選択される。グレード3のPEOの例が上記表に列挙され、そしてPOLYOX WSR 301,WSR Coagulant,WSR 303,WSR 308、又はそれらの均等物を含む。
【0056】
PEOグレード1、PEOグレード2及び/又はPEOグレード3が、上記ドラッグリザーバ層、不活性なバッキング層又は両方の層に生じうる。特定のグレードのPEOが、上記リザーバ層及び不活性なバッキング層内に見出される実施形態では、PEOのグレードは、そのそれぞれの規定から各存在において独立して選択される。言い換えれば、PEOグレード1が、上記リザーバ層及びバッキング層に見出される場合には、当該PEOグレード1は、PEOグレード1に関する上述の規定の群から、各存在において選択されうる。PEOグレード2及びPEOグレード3に関しても同様である。PEOの3種のグレードが同一の層に含まれる場合には、PEOグレード3は、PEOグレード1よりも高粘度を有するPEOグレード2よりも高粘度を有する。
【0057】
PEOの2種のグレードが同一の処方に含まれる場合には、いくつかの可能な組み合わせが存在する;a)PEOグレード3+PEOグレード2、ここで、PEOグレード3は、PEOグレード2よりも高粘度を有する;b)PEOグレード3+PEOグレード1、ここで、PEOグレード3は、PEOグレード1よりも高粘度を有する;及びc)PEOグレード2+PEOグレード1、ここで、PEOグレード2は、PEOグレード1よりも高粘度を有する。
【0058】
3つの異なるグレードのPEOが存在する場合には、その量は、上記層の0〜99.5重量%の範囲にわたる。上記組成物の特定の実施形態では、PEOグレード1の量は、上記層の5〜50重量%、例えば、上記層の5重量%、10重量%、26.85重量%、27.9重量%、23.67重量%、32.9重量%、36.01重量%、34重量%、38.16重量%、33.86重量%であることができ;PEOグレード2の量は、上記層の5〜50重量%、例えば、上記層の5重量%、22.18重量%、21.16重量%、26.16重量%、20.36重量%、28.64重量%、27重量%、30.35重量%、14.96重量%、15.91重量%、18.36重量%、18.86重量%、19.36重量%、7.5重量%であることができ;そしてPEOグレード3の量は、上記層の5〜50重量%、例えば、上記層の13.79重量%、16.29重量%、16.79重量%、17.44重量%、19.1重量%、18重量%、20.24重量%、29.93重量%、31.83重量%、36.5重量%、45重量%であることができる。
【0059】
存在するPEOの総量は、上記リザーバ層の約10%〜約70重量%及び上記バッキング層の0〜約60重量%の範囲にわたりうる。
任意の型又は種類の材料が、上記リザーバ層及びバッキング層に存在する場合には、それは、本明細書に記載されるか、又は薬剤学の分野の研究者に公知の好適な材料の列挙から、各存在において独立して選択されるであろう。例えば、PEOが、上記リザーバ層及びバッキング層に存在する場合には、上記リザーバ層内で用いられるPEOの一又は複数のグレードが、上記バッキング層内で用いられるPEOの一又は複数のグレードと独立して、各存在において選択されるであろう。
【0060】
可塑剤を要求することができるか、又は要求しないことができる好適な熱バインダーには、例えば、Eudragit(商標)RS PO、Eudragit(商標)S100、Kollidon SR(ポリ(ビニルアセテート)−co−ポリ(ビニルピロリドン)コポリマー)、Ethocel(商標)(エチルセルロース)、HPC(ヒドロキシプロピルセルロース)、セルロースアセテートブチレート、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ポリ(エチレンオキシド)(PEO)、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、エチルセルロース(EC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、ジメチルアミノエチルメタクリレート−メタクリル酸エステルコポリマー、エチルアクリレート−メチルメタクリレートコポリマー(GA−MMA)、C−5又は60 SH−50(Shin−Etsu Chemical Corp.)、セルロースアセテートフタレート(CAP)、セルロースアセテートトリメリテート(CAT)、ポリエステル(シェラック)、ワックス(カルナウバワックス、蜜ろう)、ポリ(ビニルアセテート)フタレート(PVAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、ポリ(メタクリレートエチルアクリレート)(1:1)コポリマー(MA−EA)、ポリ(メタクリレートメチルメタクリレート)(1:1)コポリマー(MA−MMA)、ポリ(メタクリレートメチルメタクリレート)(1:2)コポリマー、Eudragit L100(MA−EA、1:1)、Eudragit L−100−55(MA−EA、1:1)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート(HPMCAS)、Coateric(PVAP)、ポリカプロラクトン、でん粉、ペクチン;多糖類、例えば、セルロース、トラガカントガム、アラビアゴム、グアールガム、糖及びキサンタンガムが含まれる。
【0061】
上記留意したバインダーのいくつかは、生体接着性アルカリ性熱可塑性ポリマーである。
PEOは、生体接着性ポリマーとみなされる。というのは、PEOは、生物の表面(例えば、皮膚、粘膜)に接着するからである。しかし、主要な熱可塑性マトリックス形成ポリマーとしてPEOを用いて製造されたリザーバ層は、水を除いたそれ自体は、生体接着性を有しない。PEOは、上記表面に接着するために、湿気を用いて活性化することを要求する。使用の際、PEO系リザーバ層を、投与の現場に存在する水(例えば、唾液又は粘膜表面からの水)又は他の水のどちらかを用いて湿らせる。この理由のため、PEOは、湿気活性化生体接着性ポリマーと称される。
【0062】
実施形態の一つでは、酸性成分を用いて、PEOを中和するか、又は適度に酸性にする。上記ポリマーは、他の材料、例えば、POLOXAMER(商標)(上記マトリックスに含まれるべき)、及び酸性成分、例えば、クエン酸及び/又はCARBOPOL(商標)と共に、当該ポリマーを湿式造粒することにより中和される。湿式造粒は、水(又は緩衝剤)と共に、又は水性アルコール溶液を用いて実施される。この賦形剤混合物を調製した後、当該賦形剤混合物を所望により乾燥し、次いでテストステロンと混合し、混合物全体のホットメルト押出しが続く。
【0063】
酸性成分を、液体又は固体として、PEOと混合することができる。例えば、上記酸性成分を、湿式造粒のために用いられる水性媒体に溶解させ、懸濁させ、又は湿潤させることができる。あるいは、固形の酸性成分を添加することができる。
【0064】
実施形態の一つでは、上記酸性成分を、湿式造粒段階の際に溶解させることができる。別の実施形態では、上記酸性成分を、湿式造粒段階の際に溶解させなくともよい。例えば、上記酸性成分が酸性ポリマーである場合には、上記酸性成分は、湿式造粒の際に溶解してもよく、又は溶解しなくてもよい。上記酸性成分は、上記水性媒体と少なくとも水和する(又は湿潤する)ことができる。
上記マトリックスに含まれうる他のポリマー材料には、セルロースポリマー、例えば、HPMC、HPC、HEC、メチルセルロース;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン−co−ビニルアセテート及び当業者に医薬用途に関して承認されている他のポリマーが含まれる。
【0065】
上記生体接着性熱可塑性マトリックスは、他の材料、特に他のポリマー、例えば、KLUCEL(ヒドロキシプロピルセルロース)、CARBOPOL、ポリカルボフィル、GANTREZ、Poloxamer、及びそれらの組み合わせをさらに含むことができる。CARBOPOL(商標)に関する製品の文献には、当該CARBOPOL(商標)を含む水性溶液は、2.5〜4.0の範囲のpH(酸性ポリマーであることを意味する)を有し、当該CARBOPOL(商標)が生体接着性ポリマーであることが示されている。GANTREZ(商標)は、メチルビニルエーテル及び無水マレイン酸のコポリマーであり、そしてその溶液pHは、それが提供される形態によって変わる。GANTREZ(商標)MSは、5.5〜7.0の溶液pHを有する、上記ポリマーのカルシウム及びナトリウム塩の混合物である。GANTREZ(商標)は、生体接着性ポリマーであるが、熱可塑性ポリマーではない。ポリカルボフィル、高分子量、架橋された、アクリル酸系ポリマーに関する製品の文献には、当該ポリマーを含む水性溶液は、4.0未満のpH(酸性ポリマーであることを意味する)を有し、そして当該ポリマーが、生体接着性ポリマーであることが示されている。Poloxamer 407は、エチレングリコール及びプロピレングリコールのブロックコポリマーであり、そして製品の文献に従うと、Poloxamer 407は、6.0〜7.4の溶液pHを有する。Poloxamerは、生体接着性ポリマーであるとみなされない。
【0066】
PEO及びPoloxamerから構成される押出物は、100℃で溶融押出しすると、均一のポリマーマトリックスを形成することができる。HPMC、PVA又はSLSをさらに含む組成物を製造することができる。
単一ポリマー又は複数のポリマーの組み合わせが、上記マトリックスに熱可塑性及び生体接着性を付与するようにはたらくことができる。従って、本発明の熱可塑性生体接着性マトリックスは、材料の組み合わせを含むことができ、そのいくつかは水溶性であり、そして/若しくは侵食可能であり、生体接着性であり、又は熱可塑性であってもよく、あるいはそうでなくともよい。上記マトリックスが、ホットメルト押出しの前にその生体接着性の熱可塑性の性質を保持し、そしてホットメルト押出しの後にその生体接着性の性質を保持することのみが重要である。
【0067】
上記マトリックスは、1種又は2種以上の生体接着性ポリマー、及び/あるいは1種又は2種以上の熱可塑性ポリマーを含むことができる。実施形態の一つでは、上記熱可塑性ポリマーはまた、生体接着性ポリマーである。
【0068】
ホットメルト押出し機器は、シングル又はツインスクリュー装置であるのが典型的であるが、2つ超のスクリュー要素から構成されうる。典型的なホットメルト押出し装置は、最大でオリフィスまで連続する、混合/運搬領域、加熱/溶融領域、及びポンピング領域を含む。上記混合/運搬領域では、粉末ブレンドを混合し、そして凝集体を、上記スクリュー要素及びバレルの間のせん断力により一次粒子まで小さくする。上記加熱/溶融領域では、運搬する固体が当該領域を通過する際に当該固体が溶融し始めるように、温度は、ブレンド内の熱バインダー又はバインダーの融点又はガラス転移温度以上である。これに関連して、熱バインダーは、不活性な賦形剤、典型的には、室温で十分に固体であるが、高温又は高圧にさらされると、溶融するか、軟化するか又は半液体となるポリマーを記載する。上記熱バインダーは、上記マトリックス(その中に、一又は複数の活性薬剤又は他の機能性成分が分散される)、又は上記接着剤(連続的な複合材料が、アウトレットオリフィスのところで形成されるように、それらが接着される)としてはたらく。一度、溶融された状態に至ると、均一化されたブレンドが、当該ブレンドの溶融状態を維持する別の加熱領域を介して、オリフィスにポンピングされる。
【0069】
上記オリフィスのところで、溶融されたブレンドが、ストランド、シリンダー又はフィルムに形成されうる。次いで、排出される押出物を、典型的には、空冷法により固化させる。上記押出物は単一層であることができ、又は上記押出物は、2つ又は3つ以上の層を合わせて積層させることにより形成された共押出しラミネート又は二層化、三層化若しくは他の複層化ラミネートであることができる。一度固化させたら、次いで、上記押出物を、ペレット、スフェア、微粉、タブレット等を形成するように、さらに加工することができる。上記記載と同様のシングルスクリュー装置の例は、Randcastle Taskmaster,model 1 inch,36:1である。
【0070】
温度は、ホットメルト押出しの場合に、考慮に入れるための重要な工程変数でありうる。上記組成物は、上記組成物又はその任意の成分の過度の劣化を生じさせない条件で、所望の温度におけるHMEでありうる。以下の例は、マルチステップエクストルーダーの種々の段階のバレル温度に関する好適な操作範囲を詳述する。
【0071】
他の工程変数、例えば、供給速度及びスクリュースピードを、十分なせん断及び混合を提供するように最適化する。上記エクストルーダー内部のせん断及び混合の水準としての従属変数に対する供給速度及びスクリュースピードの効果は、機器の設計、すなわち上記スクリュー要素に大きく依存する。一般的に、上記スクリュースピードが速くなると、上記スクリュー要素及びバレル壁の間のせん断力が増加し、それにより、さらに激しい混合及びさらに大きな範囲の粒子解離が可能となる。供給速度が遅くなる(ノンフロード(non−flood)供給)と、上記エクストルーダー内の材料の量の減少により、一般的には、さらに完全な混合及び粒子解離が可能となるであろう。材料の量を減らすと、同様に、せん断力が高くなるので、上記材料は、効果的なチャネル深さの減少にさらされる。
【0072】
処方物の成分を上記エクストルーダーに供給する順序又は方式を、考慮に入れるべきである。一つの方法は、上記エクストルーダーに供給する前に、全ての成分を事前ブレンドすることである。これは、従来の混合又はブレンド化技法によりなされうる。あるいは、同時になされ、そして上記エクストルーダーの混合/運搬領域において処方成分が十分に混合される場合には、処方成分を個々に供給することができる。例えば、上記ドラッグを、賦形剤組成物の形成後に、賦形剤組成物と混合する。次いで、上記ブレンドをホットメルト押出しする。さらに、最終混合領域の前又はその間に上記処方成分が十分に混合される場合には、上記エクストルーダー内のベースポリマー以外の成分の滞留時間を減らすために、初期供給ポートのダウンストリームにベースポリマー以外の成分を供給することができる。例えば、熱暴露の時間を最小化するために、賦形剤ブレンドを、初期供給ポートのところに供給することができ、そして感熱性成分を最終領域の前に供給することができる。さらに、上記エクストルーダースクリューを回転させるために必要なエネルギーの量を減らすために、溶融粘度を顕著に上げる固体非溶融成分を、ダウンストリームに供給することができる。
【0073】
別の好適な方法は、種々の方法により調製されうる、予備生成させた賦形剤混合物を用いることである。特定の方法の一つは、湿式造粒又は乾式造粒である。実施形態の一つでは、上記賦形剤混合物は、水性媒体の存在下で、生体接着性熱可塑性ポリマー及び1種又は2種以上の他の賦形剤を湿式造粒することにより調製される。上記賦形剤混合物は、湿式造粒後に所望により乾燥される。次いで、乾燥した又は湿潤した賦形剤混合物を、ドラッグ及び所望による1種又は2種以上の他の賦形剤と混合し、ブレンド体を形成させ、次いでホットメルト押出しする。上記水性媒体を、部分的又は全体に添加することができる。上記水性媒体は、水、緩衝剤又は水性アルコール溶液でありうる。予備生成した賦形剤混合物はまた、押出物を形成するために、上記生体接着性熱可塑性ポリマー、酸性成分及び所望による1種又は2種以上の他の賦形剤の物理的混合物をホットメルト押出しすることにより形成され、次いで、上記賦形剤混合物を形成するために、粉砕され、微粉砕され、ペレット化され、ビーズ化され、又は粉末化される。続いて、上記予備生成した賦形剤混合物を、上記テストステロン及び所望による1種又は2種以上の他の賦形剤と混合し、そしてホットメルト押出しして、ドラッグリザーバ層を形成させる。
【0074】
本発明のHME組成物を、本明細書に記載される方法に従って製造する。それらの調製に関する例示的な処方及び方法を、以下の例に列挙する。
上記複層化ラミネートのホットメルト押出しに関する一般的な方法が、本明細書及び以下の例に列挙される。
【0075】
上記賦形剤混合物を調製するために湿式造粒を用いる場合には、水性媒体を用いる。例示的な水性媒体には、水、緩衝剤、又は有機溶媒含有水(又は緩衝剤)が含まれる。実施形態の一つでは、上記有機溶媒は、水混和性である。好適な水混和性溶媒には、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ベンジルアルコール、シクロメチコーン、グリセリン、プロピレングリコール、低分子量ポリエチレングリコール、シメチコン、及び当業者に公知のその他のものが含まれる。
【0076】
湿式造粒技法(水添加速度、酸性化時間及び含水率)は、上記活性薬剤の安定性に影響を与えうる。水添加の速度は、「ボーラス(BOLUS)」充填対「シリアル(SERIAL)」添加(一部の順次添加)を用いることにより変わりうる。
【0077】
上記賦形剤内の水の総量は、上記処方中の活性薬剤安定性に影響を与えうるより高い水充填率(例えば、5%の水の代わりに7.5%の水)を用いることにより、主要な不純物が減少することを観察することができる。上記エクストルーダーが高い含水率を有する供給混合物を用いて生成された大量の水蒸気を取り扱う設備を備えている場合には、最大98%の水充填率を用いることができる。
水又は緩衝剤単独の代わりに、湿式造粒用の上記水性媒体は、水性アルコール造粒溶液であることができる。造粒溶液内の水:水混和性溶媒(特に、アルコール)の比は、5:95〜95:5の範囲にわたることができる。
【0078】
例示的な単位用量(SR4、例3及び例9、図7)の重量は、平均109.5mgである。例えば、ラミネートの単位用量は、平均長さ20.77mm、平均幅11.61mm及び平均厚さ0.42mmを有し、そのようにして、露出したリザーバ表面に関して平均表面積241mm2と、露出したリザーバ表面に基づいて12.1mm/mgテストステロンの、表面積/用量の比とを提供する。本明細書において、用語「露出したリザーバ表面」は、経皮投与の際、患者に接触するように適合された上記リザーバ層の表面を意味する。
【0079】
例示的な単位用量(SR4、例3及び例9、図7)は、テストステロンの徐放を提供し、テストストロンが放出される総時間を、上記リザーバ層の組成物に従って変化させることができる。本発明のラミネートを、水性環境への初期暴露の後、それぞれ、4時間(SR4ラミネート)又は12時間(SR12ラミネート)にわたりドラッグを放出するように適合させることができる。言い換えれば、SR4ラミネートは、当該ラミネートが水性アッセイ媒体に一度置かれると、約4時間にわたり、活性薬剤、例えば、テストステロンを連続的に放出することができる。SR12ラミネートは、当該ラミネートが水性アッセイ媒体に一度置かれると、約12時間にわたり、活性薬剤、例えば、テストステロンを連続的に放出することができる。
【0080】
SR4及びSR12処方のin vivo性能を、種々の患者の頬の粘膜に、各ラミネートを投与することにより評価することができる。例えば、in vivoシングルセンター、3−ピリオドクロスオーバー検討を、所定の複数の健康な性機能の低下した(hypogonadal)男性に実施することができる。各患者は、1種又は2種以上の頬用フィルム処方の単回投与を受けるであろう。各投与は、洗い流すために、少なくとも7日、他の投与から離されるであろう。次いで、上記検討における各参加者の薬物動力学データを得て、そして解析する。有用な薬物動力学データには、AUC(0-24)(ng:h/dLとして測定される)、Cmax(ng/dLとして測定される)、及びTmax(投与の時間から、時間において評価される)が、例として、そして限定されず、含まれる。そこには、本発明のラミネート単位用量の比較のための基礎としてはたらくように、上記検討において対照として公知の医薬処方が含まれることが有用である。
【0081】
水性環境への初期暴露の後、計約12〜18時間にわたりテストステロンを放出する上記ラミネート式A、B、C及びDに関するin vitro放出プロファイルが評価された。上記ラミネートは、一度当該ラミネートが上記水性アッセイ媒体内に置かれると、約12〜18時間の長期間にわたり、連続的にテストステロンを放出する。上記処方A〜Dには、SR4及びSR12処方とは異なるバッキング層が含まれる。処方A〜Dに関する上記バッキング層は、メルト押出しにより調製され、そして接着剤を用いて、ドラッグリザーバに適用された。用量の寸法及び表面積がまた異なった(例9)。
【0082】
上記処方A〜Dのin vivo性能を、種々の患者の頬の粘膜に各ラミネートを投与することにより評価した。in vivo検討は、12人の異なる健康な性機能の低下した男性における、シングルセンター、4ウェイクロスオーバー検討であった。各患者は、4種のテストステロン頬用フィルム処方(A、B、C及びD)の単回投与を受けた。各投与は、洗い流すために、少なくとも72時間、他の投与から離された。薬物動力学データを、次の表に提示する。
【0083】
【表3】

【0084】
【表4】

【0085】
【表5】

【0086】
【表6】

【0087】
図8は、上記ラミネート処方A〜Dを頬に投与した場合に得られる血しょうプロファイルを描写する。処方A、B及びDは、テストステロンに関して、2モード(二相)の血しょう濃度を提供した。これらの特定の処方では、テストストロンの血しょう濃度は、2回のピークを示した:1)処方Aは、投与後2〜4時間における1200〜1300ng/dLの第1の血しょう濃度ピークと、投与後8〜12時間における600〜800ng/dLの第2の血しょう濃度ピークとを示した;2)処方Cは、投与後3〜5時間における1200〜1300ng/dLの第1の血しょう濃度ピークと、投与後6〜10時間における600〜800ng/dLの第2の血しょう濃度ピークとを示した;そして3)処方Dは、投与後2〜6時間における800〜1000ng/dLの第1の血しょう濃度ピークと、投与後8〜12時間における1000〜1100ng/dLの第2の血しょう濃度ピークとを示した。一方、処方Bは、投与後約4〜8時間におけるテストステロンのピーク血しょう濃度900〜1100ng/dLを有する単一モード(単相)の血しょう濃度プロファイルを提供した。
【0088】
上記処方A〜D対SR4及びSR12ラミネートの間のキーとなる差は、以下の通りである:処方A〜Dは、PEO(ポリエチレンオキシド)の2〜3種の異なるグレードを含む;それらは、ポリカルボフィルを除外する;そして処方A〜Dは、より高い温度で処理される。すべての配合に関する用量は、処方D(15mg)を除いて、20mgであった。寸法、表面積及び厚さを、上述のように変化させた。
【0089】
上記ラミネート処方E〜Jを、例3に従って調製し、そしてそれらのin vitro(図9)及びin vivo(図10)性能を、本明細書に記載されるように評価する。上記ラミネートは、テストステロンの徐放を提供し、そこでは、テストストロンが放出される総時間を、上記リザーバ層の組成物に従って変化させることができる。上記ラミネート式E〜Jは、水性環境への初期暴露の後、計約12時間〜24時間にわたり、テストストロンを放出する。上記処方E〜Jは、後述するように、含まれる各PEOグレードの量、上記テストステロン用量、及び上記フィルム寸法(長さ、幅、表面積、及び厚さ)が、それらの間で異なる。
【0090】
上記処方E〜Jは、含まれる各PEOグレードの量において、そして処方E〜JのそれぞれのCARBOPOLの存在において、処方A〜Dと異なる。さらに、処方E〜Jは、処方A〜Dよりも高温で押出される。また、上記処方E〜Jは、SR4及びSR12処方並びに上記処方A〜Dと異なるバッキング層を含む。透過性を減らし、そして改良されたバリアを提供するために、Eudragit E POの代わりにEudragit RS POを用いて、バッキングフィルムを改良した。このバッキングフィルムは、接着剤を用いて上記ドラッグリザーバに適用された。言い換えれば、各ラミネートは、一度ラミネートが上記水性アッセイ媒体内に置かれると、約24時間の長期間にわたり、実質的に連続的にテストステロンを放出する。上記処方E〜Jのin vivo性能(図10)を、本明細書に記載されるように、種々の患者の頬の粘膜に各ラミネートを投与することにより評価した。
【0091】
上記処方E〜Jは、頬に投与した後、約4〜8時間のところでTmaxを有する、900ng/dL未満のCmaxを提供することができる。これらの処方はまた、患者の頬に投与した後、約1〜15時間、又は約1〜12時間の期間の全体にわたり、約300〜約900ng/dLのテストステロン血しょう水準を提供することができる。
【0092】
図10は、処方E〜Jを頬に投与した場合に得られる血しょうプロファイルを描写する。各処方は、テストステロンに関して、2モードの血しょう濃度プロファイルを提供した。これらの特定の処方では、テストステロンの血しょう濃度は、2回のピークを示した:1)処方Eは、投与後2〜6時間における700〜900ng/dLの第1の血しょう濃度ピークと、投与後6〜10時間における700〜900ng/dLの第2の血しょう濃度ピークとを示した;2)処方Fは、投与後2〜5時間における600〜800ng/dLの第1の血しょう濃度ピークと、投与後8〜12時間における500〜700ng/dLの第2の血しょう濃度ピークとを示した;3)処方Gは、投与後2〜6時間における600〜800ng/dLの第1の血しょう濃度ピークと、投与後6〜10時間における500〜700ng/dLの第2の血しょう濃度ピークとを示した;4)処方Hは、投与後2〜4時間における800〜1000ng/dLの第1の血しょう濃度ピークと、投与後6〜11時間における800〜1000ng/dLの第2の血しょう濃度ピークとを示した;5)処方Iは、投与後2〜6時間における900〜1000ng/dLの第1の血しょう濃度ピークと、投与後6〜11時間における700〜900ng/dLの第2の血しょう濃度ピークとを示した;そして6)処方Jは、投与後2〜6時間における900〜1100ng/dLの第1の血しょう濃度ピークと、投与後6〜10時間における900〜1100ng/dLの第2の血しょう濃度ピークとを示した。
【0093】
上記処方Kは、頬に投与した後、約3〜9時間のところにTmaxを有する、900ng/dL未満のCmaxを提供することができる。これらの処方はまた、患者の頬に投与した後、約0.5〜15時間、又は約1〜12時間の期間の全体にわたり、約300〜約900ng/dLのテストステロン血しょう水準を提供することができる。
【0094】
上記ラミネート処方L〜Pを、例11に従って調製し、そしてそれらのin vitro(図11)及びin vivo(図12)性能を本明細書に記載されるように評価した。二層化ラミネートには、ホットメルト押出しされたドラッグリザーバ層と、ホットメルト押出しされた不活性なバッキング層とが含まれる。上記ラミネートは、テストステロンの徐放を提供する。図11は、水性環境への初期暴露の後、計約18時間〜24時間にわたりテストステロンを放出する、上記ラミネート処方L〜Pに関するin vitro放出プロファイルを描写する。上記処方L〜Pは、含まれる各PEOグレードの量、上記処方L〜P中のPoloxamerの存在、ポリカルボフィル(2重量%、処方SR4及びSR12)の存在とは対照的に、上記処方L〜P中にCARBOPOL(5重量%)が存在する点で処方SR4及びSR12と異なる。さらに、処方L〜Pは、SR4及びSR12よりも高温で押出される。また、処方L〜Pは、SR4及びSR12処方と異なるバッキング層を含む。
【0095】
上記処方L〜Pは、含まれる各PEOグレードの量、処方A〜D中にPoloxamerがないのと対照的に上記処方L〜P中にPoloxamerが存在すること、そして、処方A〜D中にCARBOPOLが存在しないのと対照的にCARBOPOL(5重量%)が存在する点で処方A〜Dと異なる。また、処方L〜Pは、上記処方A〜Dと異なるバッキング層を含む。処方L〜Pは、共押出し法を用いて調製され、そこでは、上記ドラッグリザーバ及びバッキング層が、2つの異なるエクストルーダー内で同時に調製され、そして共通のダイ(デュアルマニホルドフィルムダイ)の中で一緒にされ、それによりダイから排出される前に合わせて融着された。処方L〜Pはまた、以下に記載される異なる寸法を有していた。言い換えれば、各ラミネートは、一度当該ラミネートが上記水性アッセイ媒体内に置かれると、約24時間の長期間にわたり、実質的に連続的にテストステロンを放出する。
【0096】
上記処方L〜Pのin vivo性能を、種々の患者の頬の粘膜に上記ラミネートを投与することにより評価した。患者は、連続する7日間にわたり、処方L〜Pの用量を受けた。薬物動力学データを、次の表に提示する。
【0097】
【表7】

【0098】
【表8】

【0099】
【表9】

【0100】
【表10】

【0101】
【表11】

【0102】
【表12】

【0103】
【表13】

【0104】
【表14】

【0105】
【表15】

【0106】
【表16】

【0107】
【表17】

【0108】
上記処方M及びNは、頬に投与した後、約3〜12時間のところにTmaxを有する、900ng/dL未満のCmaxを提供することができる。これらの処方はまた、患者の頬に投与した後、約0.5〜15時間、又は約1〜12時間の期間の全体にわたり、約300〜約900ng/dLのテストステロン血しょう水準を提供することができる。これらの処方はまた、患者の頬に投与した後、約2から14〜15時間の期間の全体にわたり、約600〜約900ng/dLのテストステロン血しょう水準を提供することができる。上記処方L及びPは、頬に投与した後、約7〜9時間のところにTmaxを有する、約900ng/dL超〜約1200ng/dLのCmaxを提供する。これらの処方はまた、患者の頬に投与した後、約1〜12時間の期間の全体にわたり、約300〜約1200ng/dLのテストステロン血しょう水準を提供する。
【0109】
異なるCARBOPOL充填量を用いて、2種の処方を調製し、そこでは、ターゲット膜厚は、1.50mmであった。これらの処方を、水性アルコール湿式造粒技法により調製し、そこでは、ビタミンE及びビタミンEスクシネートを、Poloxamerを用いて乳化した。in vitro溶融プロファイルを、図13a及び13bに提示する。上記処方は、存在するCARBOPOLポリマーの量が異なる:12.5%(図13a);15%(図13b)。上記処方中で用量及びCARBOPOL含有率が高くなると、in vitro溶出速度が遅くなると結論付けることができる。上記リザーバ層の厚さは、約0.01〜約20mmの範囲にわたることができ、又は特定の用途に適合させたサイズに製造されうる。
【0110】
本発明のラミネートは、1日〜複数日の投与の際に再現可能な血しょうプロファイルを提供する。図14aは、本発明の徐放投与形態を投与した人間の患者内で、13日のサイクルの投与の第3日のテストステロンに関する平均血しょう濃度を描写する。上記ラミネートを、毎日2回投与した。図14bは、本発明の徐放投与形態を投与した人間の患者内で、11日のサイクルの投与の第1日のテストステロンに関する平均血しょう濃度を描写する。上記ラミネートを、毎日2回投与した。
【0111】
図14a及び14bのラミネートにおいて、当該ラミネートを毎日2回投与したので、総合的な日々の血しょう濃度プロファイルは、2モードであった。言い換えれば、個々のラミネートは、1回(毎日1回)投与すると、単一モードの血しょうプロファイルを提供し、そして毎日2回投与すると、2モード(二相)の血しょうプロファイルを提供する。
【0112】
POLYOX(PEO)ポリマーには、合成の際、触媒に由来する残余のカルシウム塩が含まれる。ホットメルト押出しの前又はその際にこれらのアルカリ性材料を中和するために、酸性成分又は酸性化剤を、PEOポリマーに添加することができる。一例では、上記酸性成分を、液体で、造粒塊又は造粒液状媒体に添加した。すべての酸性成分は、上記マトリックスに存在するアルカリ性種を中和するために十分な量で存在する。言い換えれば、酸性成分の総モル濃度(又は総酸性基)は、上記組成物に存在する総アルカリ性基のモル濃度を上回る。酸性成分は、酸性成分1モルあたり、1,2又はそれ超の酸性基を有することができる。
【0113】
所望により、湿式造粒は要求されない。この実施形態では、処方物に添加されるべき全ての材料を混合し、次いでホットメルト押出しする。しかし、非水溶性酸性成分、例えば、CARBOPOL(商標)は、この方法において上記フィルムを安定化しないので、この方法は、水溶性酸性成分が用いられる場合にのみ好適である。これは、その酸性の特性を付与するために、CARBOPOL(商標)は、水和のための水を要求するからである。この欠点を克服するための方式の一つは、生体接着性アルカリ性熱可塑性ポリマーを用いて、造粒の前に上記非水溶性酸性成分を湿潤させ、そして上記非水溶性酸性成分が生体接着性アルカリ性熱可塑性ポリマーと相互作用し、中性又は適度に酸性の賦形剤混合物を形成することができるように十分に造粒時間を長くすることである。
【0114】
本明細書において、用語「酸性成分」又は「酸性化剤」は、1種又は2種以上の酸性ポリマー(例えば、CARBOPOL(商標)、ポリカルボフィル、ポリアクリル酸)、1種又は2種以上の無機酸(例えば、鉱酸(リン酸、ホウ酸、塩酸、硝酸、硫酸、臭化水素酸)、1種又は2種以上の有機酸(非高分子量カルボン酸、例えば、酢酸、クエン酸、酒石酸、フマル酸、コハク酸、アミノ酸、α−ヒドロキシ酸(alpha−hydroxyl acid)、アスコルビン酸又はアジピン酸)、又はそれらの組み合わせを意味する。酸性成分はまた、酸の塩形態又は緩衝剤を含み、当該塩は、水に溶解すると、7未満又は6未満の溶液pHを有する。上記列挙の酸性成分は、単に実例であり、そして非限定的である。7未満又は6未満のpKaを有する任意の酸性成分が、本発明で用いるために好適である。特定の実施形態には、上記酸性成分が、塩酸、リン酸、クエン酸、及びそれらの組み合わせから成る群から選択されるものが含まれる。酸性成分は、酸性ポリマー及び有機酸、酸性ポリマー及び無機酸、又は無機酸及び有機酸の組み合わせでありうる。酸性成分はまた、2種又は3種以上の酸性ポリマー、2種又は3種以上の無機酸、あるいは2種又は3種以上の有機酸の組み合わせでありうる。上記リザーバ層内で酸性成分を含む例示的な処方を、以下に列挙する。
【0115】
本発明の固体投薬剤形は、任意の形態又は医薬科学の業界に公知の形態を想定することができる。上記剤形は、スフェア、タブレット、バー、プレート、回転放物面、回転楕円面又は当業者に公知の他のものでありうる。上記固体剤形はまた、装飾、識別及び/又は他の目的のために、表面マーキング、カッティング、溝、文字及び/又は数字を含むことができる。
【0116】
上記マトリックス及び/又は追加の機能性賦形剤を、所定の条件の下で所定のおおよその放出プロファイルを提供するように処方することができる。上記ドラッグは、ドラッグの持続放出、制御放出、スローリリース、拍動性放出又は徐放のプロファイルに従って放出されうる。
【0117】
上記医薬組成物は、徐放様式において1種又は2種以上の活性薬剤を供給することができ、そして上記デリバリーのために用いられるメカニズムは、pH−独立型;拡散又は溶解制御型;侵食制御型;擬0次(おおよそ0次放出)、0次、擬1次(おおよそ1次放出)、又は1次;又はスロー、あるいは持続放出又はさもなければ制御放出である活性薬剤放出を含むことができる。上記活性薬剤に関するin vitro放出プロファイルはまた、S字の形状であることができ、そこでは、放出プロファイルには、活性薬剤の初期のスローリリース速度、続く中間のより速い放出速度、及び最終のスローリリース速度が含まれる。
【0118】
本明細書において、用語「徐放」プロファイルは、医薬科学の業界に広く認められた定義を想定する。徐放投与形態は、長期間にわたり実質的に一定の速度でドラッグを放出するか、又は実質的に一定の量のドラッグを、長期間にわたり緩やかに増加して放出する。徐放タブレットは、一般的な剤形(例えば、溶液又は迅速に放出する一般的な固体剤形)に提示される上記ドラッグと比較して投薬頻度に少なくとも2倍の減少をもたらすのが一般的である。
【0119】
「制御放出」は、約8時間から最大約12時間、16時間、18時間、20時間、1日、又は1日超の一定期間にわたって、環境に活性薬剤を放出することを意味する。「持続放出」は、デバイスが投与される患者の血液又はターゲット組織内の一定のドラッグ濃度を保持するために、活性薬剤を徐放することを意味する。ドラッグ放出に関する用語「制御放出」は、「徐放」、「持続放出(prolonged release)」、「持続放出(sustained release)」、又は「スローリリース」の用語を、これらの用語が医薬科学で用いられるように含む。制御放出は、投与後、又は投与後の遅延時間(ラグタイム)の満了の後、数分内で開始しうる。
【0120】
スローリリース剤形は、ドラッグが、例えば、3時間、6時間、12時間、18時間、1日、2日又は3日以上、1週間、又は2週間又は3週間以上の一定期間にわたって、ゆっくり及びおおよそ連続的に放出されるように、ドラッグの遅い速度の放出を提供するものである。
擬1次放出プロファイルは、1次放出プロファイルに近似する。1次放出プロファイルは、単位時間当たりに初期ドラッグ充填量の一定のパーセンテージを放出する剤形の放出プロファイルを特徴とする。
【0121】
擬0次放出プロファイルは、0次放出プロファイルに近似する。0次放出プロファイルは、単位時間当たり、一定量のドラッグを放出する剤形の放出プロファイルを特徴とする。
【0122】
上記バッキング層の熱可塑性マトリックスを調製するために用いられうる好適な材料には、例として、そして限定されることなく、EUDRAGIT、エチルセルロース、ポリエチレン、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートフタレート、ワックス、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテートフタレート、ポリエステル、シェラック、同様の物理的性質を有する科学の当業者に認められた他の材料、又はそれらの組み合わせが含まれる。上記バッキング層を、本明細書に記載されるように押出すことができる。実施形態の一つでは、上記バッキング層は、水性媒体及びドラッグに不透過性を有する。この種のバッキング層に好適な非限定的な例示材料には、エチルセルロース、EUDRAGIT RS、ワックス、同様の物理的性質を有する科学の当業者に認められた他の材料、又はそれらの組み合わせが含まれる。別の実施形態では、上記材料は、ドラッグに不透過性を有し且つ水性媒体に透過性であることを意味する半透性である。この種のバッキング層に好適な非限定的な例示材料には、PEO及びエチルセルロース、PEO及びEUDRAGIT RS、セルロースアセテート及びその誘導体、同様の物理的性質を有する科学の当業者に認められた他の材料、又はそれらの組み合わせが含まれる。さらに別の実施形態では、上記材料は、水性媒体及びドラッグに透過性である。この種のバッキング層に好適な非限定的な例示材料には、PEO及びEUGRAGIT E、同様の物理的性質を有する科学の当業者に認められた他の材料、又はそれらの組み合わせが含まれる。
【0123】
例示的なバッキング層を、以下の例に従って製造した。実施形態の一つでは、上記バッキング層の疎水性組成物を、上記リザーバ層の親水性組成物から分離して押出す。実施形態の一つでは、上記バッキング層の疎水性組成物を、上記リザーバ層の親水性組成物と共押出しする。実施形態の一つでは、上記バッキング層及びリザーバ層を、個々に押出し、そしてその後すぐに、製造の際に、共に加熱積層、溶媒積層、又は接着剤積層する。別の実施形態では、一方の層を予備生成された、例えば、押出された又は注入成形された他の層の上に押出す。別の実施形態では、上記バッキング層及びリザーバ層を、別個に押出し、続いて共に加熱積層、溶媒積層、又は接着剤積層する。
【0124】
加熱触媒化ラミネーションのステップを、向かい合う層に圧力及び所望による熱を適用するラミネータにより、上記バッキング層及びリザーバ層を、同時にお互いに接触させて通過させることにより実施する。ラミネーションの前に上記層が十分に熱い場合には、ラミネータに置く際に、それらをさらに加熱する必要はない。ラミネーションの前に、上記層が好適なラミネーションを可能とするように十分に熱くない場合には、ラミネーションの寸前及び/又はその際にそれらを加熱する。熱供給源を、ラミネータ内部又は外部に配置することができる。上記層を、ラミネーションの前及び/又はその際に、約100〜170℃又は少なくとも約60℃に加熱するのが一般的であろう。ラミネーションの温度は、層が分解する温度未満であろう。
【0125】
溶媒ラミネーションは、加圧下で組み合わせる前に早急に向かい合う層の一面又は両面に、水若しくは他の好適な溶媒又は可塑剤の微細な霧を適用することにより、加熱なしで達成されうる。この溶媒ラミネーション方法は、上記リザーバ層及びバッキング層のそれぞれが、溶媒により活性化される又は可塑剤により活性化される接着材料、例えば、PEOを含む場合に好適である。
【0126】
上記ラミネータは、1つ又は2つのモーターにより駆動される一式の向かい合わせのローラーでありうる。上記ラミネータは、上記ラミネーション段階の際に、両層に圧力を適用する。接触圧力は、インチ長さ(linear inch)あたり少なくとも40ポンド、又はインチ長さ(linear inch)あたり約40〜600ポンドの範囲であるのが一般的であろう。上記ラミネータローラーは、十分に剛直である、すなわち、与えられる力に耐える。上記ローラーは、熱伝導流体の使用を可能とするように、中空であり且つ内部で流量が調節されうる。上記ローラーは、好適な硬度を提供する複数の金属及び/又は合金を含むことができ、そして加熱されたポリマーを十分に剥離することができる好適なコーティングを含むことができる。上記ローラーに関する好適なコーティングには、例えば、テフロン(登録商標)、窒化チタン、クロム、及び加熱ラミネータのコーティングに関するポリマー産業で用いられる一又は複数の他の材料が含まれる。
【0127】
本発明は、上記リザーバ層及びバッキング層が、加熱触媒化ラミネーション又は共押出しの目的で積層される工程及びラミネートを含むが、加熱ラミネーションの前に、接着剤を、上記リザーバ層及びバッキング層の間に置くことができる。上記接着剤は、2つの層を共に接着するために好適であるとして、ポリマーの分野に公知の材料である。特定の接着剤は、上記リザーバ層及びバッキング層の化学組成、化学的特性及び物理的性質によって変わることができる。非限定的な例示的な接着剤には、KLUCEL及びEUDRAGIT E100が含まれる。例えば、親水性のHMEマトリックスを含む生体接着性リザーバ層を、疎水性のHMEマトリックスを含む非生体接着性バッキング層に、2つの層の間の界面のところに接着材料を適用し、続いて当該2つの層を共にプレスすることにより接着することができる。重量又は圧力を上記層に適用し、溶媒が存在する場合には、所望により、上記接着剤から溶媒を除去するために乾燥することができる。
【0128】
上記リザーバ層の厚さ:上記バッキング層の厚さの比は、上記ラミネートに所望の性能によって、必要に応じて変化しうる。実施形態の一つでは、上記比は、約0.05:1〜約5:1又は約2:1〜4:1又は約3:1の範囲にわたる。
【0129】
上記バッキング層及びリザーバ層を、ミネーション又は共押出しにより共に積層する場合には、上記バッキング層及びリザーバ層は、少なくとも1種の共通ポリマーを有することができる。例えば、上記リザーバ層がPEOを含む場合には、上記バッキング層は、共通ポリマーとしてPEOを含むことができる。上記バッキング層及びリザーバ層は、1種、2種、3種又はそれ超の共通ポリマーを有することができる。そのようにすることで、上記バッキング層及びリザーバ層の間の中間層の接着の強度が、上記層が共通ポリマーを有しない関連するラミネートと比較して高くなる。上記層が有するポリマーの量が増えると、一般的に、中間層の接着の強度が大きくなる。同様に、上記層が有するポリマーの多くなると、一般的に、中間層の接着の強度が大きくなる。
【0130】
いくつかの実施形態では、上記バッキング層及びリザーバ層のそれぞれは、少なくとも10重量%、又は少なくとも95重量%の、それらが共通して有する一又は複数のポリマーを有する。例えば、上記リザーバ層が50重量%のPEOを含み且つ上記バッキング層が20重量%のPEOを含む場合には、上記層のそれぞれは、少なくとも20重量%の共通のPEOを含む。
いくつかの実施形態では、上記リザーバ層及びバッキング層は、55重量%以下又は10重量%以下の共通ポリマーを有する。この方式では、上記リザーバ層は、その生体接着力を保持し、そして上記バッキング層は、その疎水性及び透過性の低さを保持する。
【0131】
上記ラミネートの個々の層において用いるため、並びに少なくとも1種の共通ポリマーとして用いるための上記ポリマーの選択を、上記層を製造するために用いられる組成物の個々の成分の溶解性パラメータを測定することにより行うことができる。溶解性パラメータ(δ)を用いて、固体分散物、例えば、インスタントラミネートのリザーバ層内の賦形剤及びポリマーとドラッグの混和性を予測することができる。Greenhalghらの方法(Journal of Pharmaceutical Sciences,(1999),88(11):p.1182−1190)を用いて、化合物の溶解性に大きな影響を与える極性(δp)及び水素結合基(δh)の間の相互作用を見積ることができる。それらの値を、上記処方における上記材料の分散力(δd)のみを説明するヒルデブランド溶解性パラメータを見積るために用いることができる。Hoftyzer及びvan Krevelenの方法(Properties of polymers:their correlation with chemical structure,their numerical estimation and prediction from additive group contributions.3rd Edition ed.1900,Amsterdam:Elsevier.875)を用いて、以下の方程式に記載されるように値(δt)を用いてハンセン溶解性パラメータを見積ることができる。
【0132】
【数1】

【0133】
δに関する類似の値を有する化合物は混和性である可能性がある。というのは、分子内相互作用に由来する混合のエネルギーが、分子間相互作用に由来する混合のエネルギーと釣り合うからである。2種の材料の溶解性パラメータ(Δδ)の間の差により、それらが混和性である可能性の評価が与えられる。Greenhalghらは、Δδt<7Mpa1/2を有する化合物は混和性の可能性があり、そしてΔδt>10Mpa1/2の化合物は混和性を有しない可能性があることを実証した。
次の表は、グアイフェネシン、ケトプロフェン及びポリエチレンオキシドに関して計算された溶解性パラメータを示す。
【0134】
【表18】

【0135】
グアイフェネシン及びPEOに関するΔδt値は、7.5(GFN−PEO)=7.5であり、そしてケトプロフェン及びPEOに関するΔδt値は、0.2(KTP−PEO)である。この基準に基づいて、ケトプロフェンは、PEOに容易に溶解することが期待され、従って、PEOは、ケトプロフェンを含むリザーバ層内で用いるために好適なポリマーであろう。同一の種類の計算を、他のポリマー及びドラッグ又はポリマー及び賦形剤の組み合わせで実施して、上記リザーバ層内に処方するために好適な材料の選択を容易にすることができる。
【0136】
上記溶解性パラメータを、各層内の個々のポリマーに関して測定することができ、そして上記原理に従って、所望の特性を有する処方を開発するために用いることができる。
ポリマー及びポリマーブレンドは、それらの混和性の予測された可能性に基づいて選択される。ポリマーの混和性により、上記層間のポリマー鎖がからみ合って、ラミネーション及び共押出しの際に接着が促進される。
【0137】
いくつかの実施形態では、上記リザーバ層及びバッキング層は、少なくとも1種の共通ポリマーとしてPEOを有する。PEOは、ポリマーの単一のグレードとして、又は2種,3種若しくはそれ超の異なるグレードのポリマーの組み合わせとして存在することができる。いくつかの実施形態では、上記リザーバ層は、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、GANTREZ、及び当業者に公知のその他のものを含む、2種の共通ポリマーを有する。
【0138】
ラミネート内の中間層の接着の強度は、上記リザーバ層及びバッキング層を手で引き剥がすことができないように十分に高い。2つの層の間の接着を、Instron(ASTM Method D882−02)を用いて測定することができる。この技法では、各層にグリップが適用され、そして破断を生じさせるために必要な力を測定する。
【0139】
上記バッキング層及びリザーバ層が、十分な量の共通ポリマー又は十分な混和性を有しない場合には、中間層の接着の強度は許容できないほど低く、そして上記層は、それらの全体又はそれらの重要な部分で、手により引き裂かれうる。
【0140】
一般的に、上記リザーバ層及びバッキング層は、当該層が共押出しされる場合には、異なり過ぎないメルトフローインデックスを有する。これは、供給ブロックダイアセンブリが用いられる場合に特に確かである。これは、デュアルマニホルド押出しダイが上記層を共押出しするために用いられる場合には、必ずしも要求されるものではない場合がある。共押出しにおいて、それらのメルトフローインデックスは、個々の事前規定された範囲内にあるのが一般的であり、そしてそれらの範囲は、一部の事前規定された範囲まで少なくともオーバーラップする。例えば、上記リザーバ層のメルトフローインデックスは、上記バッキング層のメルトフローインデックスの75%以下又は50%以下でありうる。本明細書において、用語「メルトフローインデックス」は、所与の温度及び力において、10分以内で、プラストメータ又はレオメータ(ASTM D 1238に記載)により押し通されうる樹脂の量(g)を意味するように選択される。
【0141】
一般的に、上記リザーバ層組成物のメルトフローインデックスは、0.1〜80若しくは少なくとも0.5及び/又は200以下若しくは約2〜約20の範囲内であろう。上記バッキング層組成物のメルトフローインデックスは、上記リザーバ層と比較して、好ましくは10:1又はさらに好ましくは5:1又は最も好ましくは1:1の範囲内であろう。お互いに一定のパーセンテージ内に個々の層のメルトフローインデックスを保つ結果として、上記ラミネートは、均一な横断面及び/又は均一な縦断面を有することができる。
【0142】
層のメルトフローインデックスを、当該層内の1種又は2種以上の材料の量を増減して調整することができる。上記メルトフローインデックスを、より多い量(又は高い相対的なパーセンテージ)の高粘度ポリマーを層に含ませることにより小さくすることができる。高分子量ポリマーは、低分子量ポリマーよりも高い粘度を有するのが一般的なので、上記層内で低分子量ポリマーの量(又は相対的なパーセンテージ)を増やすことによりそのメルトフローインデックスを大きくすることができる。例えば、層内のPEOグレード3の量を増やすと、上記層のメルトフローインデックスを大きくすることができる。逆に、より高分子量のポリマーの量(又は相対的なパーセンテージ)を少なくすることにより、層のメルトフローインデックスを小さくすることができる。同様に、層内の分散された固体の量を増やすことにより、上記メルトフローインデックスを大きくすることができる。
【0143】
いくつかのポリマーは、非常に高粘度なので、当該ポリマーをホットメルト押出可能とするために、可塑剤と組み合わせて用いられる。従って、層のメルトフローインデックスをまた、上記層の可塑剤の量(又は相対的なパーセンテージ)を減らすことにより高くすることができる。逆に、層のメルトフローインデックスは、上記層の可塑剤の量(又は相対的なパーセンテージ)を少なくすることにより小さくされうる。
【0144】
本発明のホットメルト押出し法を、種々の型の押出しダイ及びアセンブリを用いて実施することができる。図15は、デュアルマニホルド(マルチマニホルド)共押出しフィルム(又はシート)ダイアセンブリ(80)の一部の断面図を描写する。上記アセンブリは、溶融された供給材料(溶融されたドラッグ組成物及びバッキング層組成物)が矢印(A及びB、それぞれ)の方向に、上記アセンブリ内に押し込まれることを目的とする2つの供給ポート(81及び82)を含む。溶融された材料は上記アセンブリを横切るので、各組成物が、溶融された層内に形成され、その厚さは、それぞれの調整可能なチョッカーバー(chocker bar)(83及び84)を用いて制御される。次いで、溶融された状態では、複数の上記層が、矢印(D)の方向にダイオリフィス(85)を経由して押出しアセンブリから排出される前に、それらが共に押し通される共通の導管内でお互いに接触する。調整スクリュー(86)は、ダイリップ(87)の位置を制御することにより、上記ラミネートの最終厚さを制御するようにはたらく。上記ダイのバレル内の溶融された組成物は、二層化組成物として描写される。というのは、上記マニホルドは、ポート(81)を介してドラッグ組成物を、そしてポート(82)を介してバッキング組成物を受け入れるからである。
【0145】
図16は、供給ブロック(91)及び押出しダイ(92)を含む供給ブロック型押出しアセンブリ(90)の断面図を描写する。上記供給ブロックは、2又は3以上のポートを経由して、溶融された組成物を受け入れる(矢印A〜Cの方向)。溶融された状態では、そして上記ダイにより形成される前に、複数の上記溶融された組成物を共に押し通し、溶融されたラミネートを形成させ、次いで、上記ダイを押し通して、矢印(D)の方向にダイオリフィス(93)を経由して排出する。上記ダイのバレル内の溶融された組成物を、二層化組成物として描写する。というのは、上記供給ブロックが、ポートAを介してドラッグ組成物を、そしてポートBを介してバッキング組成物を受け入れるからである。
【0146】
本発明のラミネートは、概して、活性薬剤に関して、当該活性薬剤を医薬用途のために好適にする十分に高い含有率均一性を有する。上記ラミネートの含有率均一性は、HPLCにより測定される。本発明のラミネートは、概して、ラベルクレームの100±15%以上の含有率均一性を有する。高度の含有率均一性は、単位用量サイズに依存しても又は依存しなくてもよい;しかし、本発明は、上記ラミネートの単位用量が、患者による手作業の操作及び投与を可能とするように十分に大きく、そして患者の目的とする面に経皮投与することができるように十分に小さい。
【0147】
本発明のラミネートが均一な横断面及び/又は均一な縦断面を有する場合、当該ラミネートを高度の含有率均一性を有する等しいサイズの単位用量に分割することができる。図6は、均一な横断面及び均一な縦断面を有するシート形状化ラミネート(70)を描写する。上記ラミネートを、示されるように等しいサイズの単位用量にカットする。上記ラミネートが均一な横断面を有すると、単位用量(73)の用量含有率は、単位用量(76)の用量含有率におおよそ等しくなるであろう。上記ラミネートが、均一な縦断面を有すると、単位用量(73)の用量含有率は、単位用量(72)の用量含有率におおよそ等しくなるであろう。上記ラミネートが均一な横断面及び均一な縦断面を有すると、上記ラミネートの全体に分布する単位用量(72〜77)の用量含有率は実質的に等しくなるであろう;従って、上記ラミネートは高度の含有率均一性を有するであろう。「高度の含有率均一性」は、同一のラミネートから得られる個々の単位用量における活性薬剤の用量が単位用量あたりに存在する活性薬剤の平均量の±15%を超えて変化しないことを意味する。
【0148】
単位用量を、供給すべき効果的な用量、良好な接着及びデリバリーの際の快適性を提供する寸法を有する所定の形態にカットすることができる。いくつかの実施形態では、上記単位用量は、5mg用量の場合には32〜250mm2、例えば、32〜137(又は30〜140)mm2、7.5mg用量の場合には40〜55mm2、10mg用量の場合には130〜145mm2、12.5mg用量の場合には99〜121(又は95〜125)mm2、15mg用量の場合には91〜142(又は90〜145)mm2、そして20mg用量の場合には107〜241(又は105〜245)mm2の平均及び露出した表面積を有する。他の実施形態では、上記単位用量は、露出したリザーバ表面に基づいて5〜35mm2/mgテストステロン、例えば、5mg用量の場合には6〜33(又は5〜35)mm2/mg、7.5mg用量の場合には6〜8(又は5〜10)mm2/mg、10mg用量の場合には13〜15(又は10〜15)mm2/mg、12.5mg容量の場合には8〜10(又は5〜10)mm2/mg、15mg用量の場合には6〜10(又は5〜10)mm2/mg、そして20mg用量の場合には7〜12(又は5〜15)mm2/mgの、表面積/用量の比を有する。
【0149】
上記ラミネートのいくつかの実施形態では、上記単位用量は、上記ラミネート内に含まれる1種又は2種以上の活性薬剤に関する概日リズム型の血しょうプロファイルを提供する。概日リズム型の血しょうプロファイルは、各24時間の期間にわたり実質的に同様の放出プロファイルを提供する単位用量として規定される。いくつかの実施形態では、上記概日リズムプロファイルは、活性薬剤の血しょう濃度が所定の血しょう濃度以上に維持される高い相と、活性薬剤の血しょう濃度が所定の血しょう濃度以下に維持される低い相との2つの相により特徴付けられる。例えば、上記ラミネートは、患者への投与に続く所定の期間、活性な所定の血しょう濃度以上の第1の第1の高い相と、患者への投与に続く所定の期間、活性な所定の血しょう濃度以下の次の低い相とを有する二相の血しょうプロファイルを提供することができる。例示的な実施形態では、24時間の期間において、それぞれ、上記高い相を、約8〜15時間、例えば、約12時間保持することができ、残余の放出プロファイル、約16〜9時間は、上記低い相内で保持される。
【0150】
例えば、テストステロンを含む単位用量は、24時間において、それぞれ、投与後、0.5〜4時間の期間にわたり500ng/dL超の第1の高い相と、投与後20〜23.5時間の期間にわたる500ng/dL以下の次の低い相とを有する二相の血しょうプロファイルを提供することができる。上記ラミネートは、最大6回の毎日の投与に好適でありうる。いくつかの実施形態では、上記ラミネートは、24時間において、それぞれ、投与後、0.5〜12時間の期間にわたり500ng/dL超の第1の高い相と、投与後12〜23.5時間の期間にわたる500ng/dL以下の次の低い相とを有する二相の血しょうプロファイルを提供することができる。上記ラミネートは、最大2回の毎日の投与に好適でありうる。いくつかの実施形態では、上記ラミネートは、24時間において、それぞれ、投与後、1〜15時間の期間にわたり500ng/dL超の第1の高い相と、投与後9〜23時間の期間にわたる500ng/dL以下の次の低い相とを有する二相の血しょうプロファイルを提供することができる。上記ラミネートは、最大2回の毎日の投与に好適でありうる。いくつかの実施形態では、上記ラミネートは、24時間において、それぞれ、投与後、2〜12時間の期間にわたり500ng/dL超の第1の高い相と、投与後12〜22時間の期間にわたる500ng/dL以下の次の低い相とを有する二相の血しょうプロファイルを提供することができる。上記ラミネートは、最大2回の毎日の投与に好適でありうる。いくつかの実施形態では、上記ラミネートは、24時間において、それぞれ、投与後、1〜15時間の期間にわたり500ng/dL超の第1の高い相と、投与後9〜23時間の期間にわたる500ng/dL以下の次の低い相とを有する二相の血しょうプロファイルを提供することができる。上記ラミネートは、最大2回の毎日の投与に好適でありうる。いくつかの実施形態では、上記ラミネートは、24時間において、それぞれ、投与後、0.5〜12時間の期間にわたり350ng/dL超の第1の高い相と、投与後12〜23.5時間の期間にわたる350ng/dL以下の次の低い相とを有する二相の血しょうプロファイルを提供することができる。上記ラミネートは、最大2回の毎日の投与に好適でありうる。
【0151】
例示的な実施形態には、上記ラミネートの単位用量が、患者の頬の粘膜に適用した後、少なくとも6時間、例えば、少なくとも8時間又は少なくとも12時間の期間、約300〜1000ng/dlの範囲にテストステロンの血しょう濃度を提供するものが含まれる。いくつかの実施形態では、上記フィルムの単位用量は、患者の頬の粘膜に適用した後、約30時間、例えば、約24時間の期間、約300〜1000ng/dlの範囲のテストステロンの血しょう濃度を提供する。フィルムの上記単位用量を、毎日1回投与することができ、そして少なくとも6時間、例えば、少なくとも8時間若しくは少なくとも12時間又は24時間の間、頬の粘膜と接触させて維持する。本発明のいくつかの実施形態は、経皮投与に続き、in vivo単一モード又は2モードのテストステロン血しょう濃度プロファイルを提供する単位用量を含む。
【0152】
いくつかの実施形態では、上記ラミネートの単位用量は、0.1〜20mg、例えば、上記リザーバ層の1〜30重量%、例えば、上記リザーバ層の10〜20重量%(例えば約15重量%)のテストステロンを含むことができる。
【0153】
剥離ライナー層が存在する場合には、HME組成物の貯蔵の際に、それを生体接着性層に一時的に接着させ、そして当該HME組成物を患者に投与する前に手で取り外す。剥離層を、他の2つの層と共押出ししてもよく、又はしなくてもよい。上記剥離ライナー層を、上記リザーバ層及び/又はバッキング層に取り外し可能に貼る。上記リザーバ層に一時的に接着することができる任意の剥離ライナー層は、本発明に従って用いるために好適である。例示的且つ非限定的な好適な剥離層を、市販の供給源、例えば、DOW SARANEX(商標),BLF,3M CoTran and SCOTCHPAK,Delstar Stratex and Delnetから購入することができる。
【0154】
上記剥離層を、上記剥離層及びバッキング層がお互いに向かい合うように、上記バッキング層と反対側の上記リザーバ層の面に取り付ける。言い換えれば、上記リザーバ層は、上記剥離層及び上記バッキング層の間にある。上記剥離層の接触表面積は、上記リザーバ層の対応する接触表面と同一のサイズであるか、又はそれよりも大きいことができる。
【0155】
上記ラミネートはまた、種々の機能性賦形剤、例えば、親水性ポリマー、抗酸化物質、超崩壊剤(super−disintegrant)、両親媒性分子を含む界面活性剤、湿潤剤、安定剤、遅延剤、熱潤滑剤、着色剤、可溶化剤、キレート剤、類似の機能性の賦形剤、又はそれらの組み合わせ、及び可塑剤、例えば、シトレートエステル、ポリエチレングリコール、PG、トリアセチン、ジエチルフタレート、ヒマシ油、及び当業者に公知の他のものを含むことができる。上記ラミネートはまた、酸性化剤、吸着剤、アルカリ化剤、緩衝剤、着色剤、フレーバー剤(flavorant)、甘味剤、希釈剤、不透明化剤(opaquant)、錯化剤、芳香剤、防腐剤、又はそれらの組み合わせを含むことができる。
【0156】
本明細書において、用語「吸着剤」は、物理的又は化学的手段により、他の分子を表面に保持することができる薬剤を意味することを意図する。上記化合物には、例としてそして限定なく、粉末化され且つ活性化された木炭及び当業者に公知の他の材料が含まれる。
【0157】
緩衝剤は、希釈の際、又は酸若しくはアルカリの添加の際、pHの変化を抑えるために用いられる。上記化合物には、例としてそして限定なく、メタリン酸カリウム、リン酸カリウム、一塩基酸の酢酸ナトリウム及びクエン酸ナトリウム無水物及び二水和物、無機又は有機酸の塩、無機又は有機塩基の塩、並びに当業者に公知のその他のものが含まれる。
【0158】
本明細書において、用語「アルカリ化剤」は、生成物の安定性のためにアルカリ媒体を供給するために用いられる化合物を意味することを意図する。上記化合物には、例としてそして限定なく、アンモニア溶液、アンモニウムカーボネート、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、水酸化カリウム、ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、及びトロラミン及び当業者に公知のその他のものが含まれる。
【0159】
本明細書において、用語「着色剤」は、固形(例えば、タブレット)医薬調製物にカラーを付与するために用いられる化合物を意味することを目的とする。上記 化合物には、例としてそして限定なく、FD&C Red No.3、FD&C Red No.20、FD&C Yellow No.6、FD&C Blue No.2、D&C Green No.5、D&C Orange No.5、D&C Red No.8、カラメル、及び酸化鉄、レッド、他のF.D.&C.染料及び天然の着色剤、例えば、ぶどう外皮抽出物、ビートレッド粉末、β−カロチン、アンナットー(annato)、カルミン、ターメリック、パプリカ、及び当業者に公知の他の材料が含まれる。用いられる着色剤の量は、所望により変わりうる。
例示的なキレート剤には、EDTA、ポリカルボン酸、ポリアミン、それらの誘導体、及び当業者に公知のその他のものが含まれる。
【0160】
上記組成物に含まれうる第1又は第2の高分子量キャリアでありうる例示的な親水性ポリマーには、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、ポリエチレン−ポリプロピレングリコール(例えば、Poloxamer)、カルボマー、ポリカルボフィル、又はキトサンが含まれる。本発明の「親水性ポリマー」には、1種又は2種以上のヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、天然のゴム、例えば、ガーゴム、アラビアガム、トラガカントガム、又はキサンタンガム及びポビドンが含まれる。「親水性ポリマー」にはまた、ポリエチレンオキシド、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシポリメチレン、ポリエチレングリコール、アルギン酸、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリホスファジン、ポリオキサゾリジン、ポリ(ヒドロキシアルキルカルボン酸)、カラゲエネート(carrageenate)アルギネート、カルボマー、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸ナトリウム、又はそれらの混合物が含まれる。
【0161】
例示的な疎水性ポリマーには、アルキルセルロース、エチルセルロース、EUDRAGIT RS、ワックス、ポリエステル、それらの組み合わせ、及び当業者に公知のその他のものが含まれる。
熱潤滑剤には、グリセリルモノステアレート、ビタミンEスクシネート、グリセロールモノオレエート、それらの組み合わせ、及び当業者に公知のその他のものが含まれる。
可溶化剤には、シクロデキストリン、ポビドン、それらの組み合わせ、及び当業者に公知のその他のものが含まれる。
【0162】
本明細書において、用語「抗酸化物質」は、酸化を抑制し、ひいては、上記組成物中の遊離の金属又は酸素フリーラジカルの存在のための酸化による調製物の劣化を防ぐために用いられる薬剤を意味することを意図する。上記化合物には、例としてそして限定なく、アスコルビン酸、アスコルビルパルミテート、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、次亜リン酸、モノチオグリセロール、アスコルビン酸ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム及びメタ重亜硫酸ナトリウム及び当業者に公知のその他のものが含まれる。他の好適な抗酸化物質には、例えば、ビタミンC、BHT、BHA、亜硫酸水素ナトリウム、ビタミンE及びその誘導体、没食子酸プロピル又はスルファイト誘導体が含まれる。
【0163】
本明細書において、用語「崩壊剤」は、固体塊(層)を、さらに簡易に分散又は溶解する、より小さな粒子に崩壊することを促進する固形剤形内で用いられる化合物を意味することを意図する。例示的な崩壊剤には、例としてそして限定なく、でん粉、例えば、トウモロコシでん粉、ジャガイモでん粉、それらの事前ゼラチン化及び改良化でん粉、甘味料、粘土、ベントナイト、微結晶性セルロース(例えば、Avicel(商標))、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、セルロースポリアクリリンカリウム(polyacrilin potassium)(例えば、Amberlite(商標))、アルギネート、デンプングリコール酸ナトリウム、ガム、寒天、グアール、イナゴマメ、カラヤ(karaya)、ペクチン、トラガカントガム、クロスポビドン(crospovidone)及び当業者に公知の他の材料が含まれる。超崩壊剤は、迅速に作用する崩壊剤である。例示的な超崩壊剤は、クロスポビドン及び低置換化HPCである。
【0164】
好適な界面活性剤には、ポリソルベート80、ソルビタンモノオレエート、ラウリル硫酸ナトリウム又はその他が含まれる。界面活性剤として、石けん及び合成洗浄剤が用いられうる。好適な石けんには、脂肪酸アルカリ金属、アンモニウム、及びトリエタノールアミン塩が含まれる。好適な洗浄剤には、カチオン性洗浄剤、例えば、ジメチルジアルキルアンモニウムハライド、アルキルピリジニウムハライド、及びアルキルアミンアセテート;アニオン性洗浄剤、例えば、アルキル、アリール及びオレフィンスルホネート、アルキル、オレフィン、エーテル及びモノグリセリドスルフェート、並びにスルホスクシネート;非イオン性洗浄剤、例えば、脂肪アミンオキシド、脂肪酸アルカノールアミド、及びポリ(オキシエチレン)−block−ポリ(オキシプロピレン)コポリマー;及び両性の洗浄剤、例えば、アルキルβ−アミノプロピオネート及び2−アルキルイミダゾリン第4級アンモニウム塩;及びそれらの混合物が含まれる。
【0165】
湿潤剤は、液体の表面張力を下げる薬剤である。湿潤剤には、アルコール、グリセリン、たんぱく質、ペプチド、水混和性溶媒、例えば、グリコール、親水性ポリマー、ポリソルベート80、ソルビタンモノオレエート、ラウリル硫酸ナトリウム、脂肪酸アルカリ金属、アンモニウム、及びトリエタノールアミン塩、ジメチルジアルキルアンモニウムハライド、アルキルピリジニウムハライド、及びアルキルアミンアセテート;アニオン性洗浄剤、例えば、アルキル、アリール及びオレフィンスルホネート、アルキル、オレフィン、エーテル及びモノグリセリドスルフェート、及びスルホスクシネート;非イオン性洗浄剤、例えば、脂肪アミンオキシド、脂肪酸アルカノールアミド、及びポリ(オキシエチレン)−block−ポリ(オキシプロピレン)コポリマー;及び両性の洗浄剤、例えば、アルキルβ−アミノプロピオネート及び2−アルキルイミダゾリン第4級アンモニウム塩;及びそれらの混合物が含まれうる。
【0166】
遅延剤は、処理の前に他のポリマー及び他の賦形剤を含む上記処方において、他の薬剤により可塑化される前に、45℃超、又は50℃超のTgを有する不溶性又は若干可溶性であるポリマーである薬剤である。上記賦形剤には、ワックス、アクリル樹脂、セルロース、脂質、たんぱく質、グリコール等が含まれる。
【0167】
乾燥剤は、本発明に従う処方物の貯蔵を補助するために用いられうる。好適な乾燥剤には、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、水酸化ナトリウム、重炭酸ナトリウム、粘土、バーミキュライト、紙、活性化されたアルミナ、ゼオライト、塩化カルシウム、モレキュラーシーブ、又は無水の化学物質が含まれる。ある場合において、上記マトリックス材料又はドラッグが吸湿性である場合には、乾燥剤が必要である。というのは、湿気は、それらの中のHME組成物及び/又はドラッグの安定性に影響を与えるからである。
【0168】
本明細書において、用語「不透明化剤」は、組成物を不透明にするために用いられる化合物を意味することを意図する。不透明化剤は、単体で又は着色剤と組み合わせて用いられうる。上記化合物には、例としてそして限定なく、二酸化チタン及び当業者に公知の他の材料が含まれる。
【0169】
本明細書に列挙される上記材料のいくつかは、非常にもろいか、又は一般的に高すぎるTgを有し、押出すのが非常に難しい場合がある。可塑剤を添加すると、ガラス転移温度が下がる。本明細書において、ガラス転移温度は、固形物が軟化するか又は溶融する温度を意味する(又は、ガラス転移温度(Tg)は、加熱の際に、ポリマーが、もろい物質(ガラス)からゴム状塊に変化する温度である。)ように選択される。上記材料を、1種又は2種以上の可塑剤と混合して、それらを熱形成可能にすることができる。可塑剤、例えば、低分子量PEGは、それらが含まれるポリマーの平均分子量を広くするのが一般的であり、それにより当該ポリマーのガラス転移温度又は軟化点が下がる。可塑剤はまた、ポリマーの粘度を下げるのが一般的である。上記可塑剤が、本発明のフィルムに、いくつかの特に有利な物理的性質を与えることができる。
【0170】
本発明で有用な可塑剤には、例としてそして限定なく、低分子量ポリマー、オリゴマー、コポリマー、オイル、小有機分子、脂肪族ヒドロキシル基を有する低分子量ポリオール、エステル型可塑剤、グリコールエーテル、ポリ(プロピレングリコール)、マルチブロックポリマー、シングルブロックポリマー、低分子量ポリ(エチレングリコール)、シトレートエステル型可塑剤、トリアセチン、プロピレングリコール及びグリセリンが含まれうる。上記可塑剤にはまた、エチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、スチレングリコール、ジエチレングリコール、メチレングリコール、テトラエチレングリコール及び他のポリ(エチレングリコール)化合物、モノプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ソルビトールラクテート、エチルラクテート、ブチルラクテート、エチルグリコレート、ジブチルセバケート、アセチルトリブチルシトレート、トリエチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、トリブチルシトレート及びアリルグリコレートが含まれうる。全ての上記可塑剤は、供給源、例えば、Aldrich又はSigma Chemical Coから市販されている。可塑剤の組み合わせを本発明の処方に用いることができることがまた企図され、そして本発明の範囲内である。PEG系可塑剤は、購入することができ、又は種々の方法、例えば、Poly(ethylene glycol)Chemistry:Biotechnical and Biomedical Applications(J.M.Harris,Ed.;Plenum Press,NY)に開示される方法(当該公表を参照により本明細書に組み入れる)より製造することができる。
【0171】
防腐剤は、微生物の成長を防ぐために用いられる化合物を含む。好適な防腐剤には、、例としてそして限定なく、ベンズアルコニウムクロリド、ベンゼトニウムクロリド、ベンジルアルコール、セチルピリジニウムクロリド、クロロブタノール、フェノール、フェニルエチルアルコール、硝酸フェニル水銀及びチメロサール並びに当業者に公知のその他のものが含まれる。
【0172】
本明細書において、用語「フレーバー剤」は、医薬調製物に、気持ちのよいフレーバー、しばしば芳香を与えるために用いられる化合物を意味することを意図する。例示的なフレーバー薬剤又はフレーバー剤には、合成フレーバーオイル及び香味芳香薬及び/又は天然油、植物、葉、花、フルーツからの抽出物等、及びそれらの組み合わせが含まれる。これらはまた、桂皮オイル、ウィンターグリーンのオイル、ペパーミントオイル、クローブオイル、ベイオイル、アニスオイル、ユーカリ、タイムオイル、ニオイヒバオイル、ナツメグのオイル、セージのオイル、苦扁桃のオイル及びカッシアオイルを含むことができる。他の有用なフレーバーには、バニラ、レモン、オレンジ、ぶどう、ライム及びグレープフルーツを含むかんきつ類オイル、及びフルーツエッセンス、リンゴ、西洋ナシ、ピーチ、ストロベリー、ラズベリー、チェリー、プラム、パイナップル、アプリコット等が含まれる。特に有用であることが見出されているフレーバーには、市販のオレンジ、ぶどう、チェリー及び風船ガムフレーバー、並びにそれらの混合物が含まれる。フレーバーの量は、所望の感覚刺激性の効果を含むたくさんの要因によって決まりうる。フレーバーは、当業者により望まれる任意の量で存在することができる。特定のフレーバーは、ぶどう及びチェリーフレーバー並びにかんきつ類フレーバー、例えば、オレンジである。
【0173】
医薬処方の業界で用いられる化合物は、一般的に種々の機能又は目的に役立つことが理解されるべきである。従って、本明細書に記載される化合物が、一度のみ言及されるか、又は本明細書内の用語を一度以上規定するために用いられた場合には、その目的又は機能は、記載される一又は複数のその目的又は機能を単に制限するものとして解釈されるべきではない。
【0174】
本発明のホットメルト押出し組成物は、少なくとも有効量のテストステロンを含むことができる。用語「有効量」は、例えば、医薬に関して、治療有効量が企図されることが理解される。治療有効量は、要求される又は所望の治療薬の応答を顕在化させるために十分な量又は数量、又は言い換えると、患者に投与した場合に、評価できる生物的な応答を顕在化させるために十分な量である。
【0175】
可能である場合には、本明細書に用いられる材料は、その遊離酸、遊離塩基、又は医薬的に許容可能な塩形態で存在することができる。本明細書において、「医薬的に許容可能な塩」は、開示された化合物の誘導体を指し、当該化合物は、それらの酸又は塩基の塩を製造することにより変性される。医薬的に許容可能な塩の例には、上記ドラッグの無機酸又は有機酸塩が含まれるが、これらに限定されるものではない。上記医薬的に許容可能な塩には、例えば、無毒の無機酸又は有機酸からの一般的な無毒の塩が含まれる。例えば、上記一般的な無毒の塩には、無機酸、例えば、塩化水素酸、塩化臭素酸、硫酸、スルホン酸、スルファミド酸、リン酸、硝酸等に由来するもの;及び有機酸、例えば、アミノ酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸、及び医薬科学の当業者に公知のものから調製されたものが含まれる。好適な塩のリストは、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,18th Ed.(Alfonso R.Gennaro,ed.;Mack Publishing Company,Easton,PA,1990);Remington:the Science and Practice of Pharmacy 19th Ed.(Lippincott,Williams&Wilkins,1995);Handbook of Pharmaceutical Excipients,3rd Ed.(Arthur H.Kibbe,ed.;Amer.Pharmaceutical Assoc,1999);the Pharmaceutical Codex:Principles and Practice of Pharmaceutics 12th Ed.(Walter Lund ed.;Pharmaceutical Press,London,1994);The United States Pharmacopeia:The National Formulary(United States Pharmacopeial Convention);and Goodman and Gilman’s:the Pharmacological Basis of Therapeutics(Louis S.Goodman and Lee E.Limbird,eds.;McGraw Hill,1992)(当該公表を参照により本明細書に組み入れる)に見出される。
【0176】
句「医薬的に許容可能な」は、妥当な利益/リスク比が釣り合った、過度の毒性、炎症、アレルギー反応、若しくは他の課題又は合併症のない人間及び動物の組織と接触して用いるために好適な、サウンドメディカルジャッジメントの範囲内にある、それらの化合物、材料、組成物及び/又は剤形を指すように本明細書内で用いられている。
【0177】
本明細書において、用語「テストステロン」は、結晶、半結晶、非晶質、水和物、無水物、ジアステレオマー、及びエナンチオマー形態を含む当該化合物のすべての入手可能な形態を意味する。用語「テストステロン」はまた、それらの誘導体、例えば、それらのC17エステルを含む。テストステロン(17β−ヒドロキシアンドロスタ−4−エン−3−オン)は、Pharmacia&Upjohn(Kalamazoo,MI,49001);及びDiosynth B.V.(a Division of Akzo Nobel)(The Netherlands)を含むいくつかの商業的な供給源から市販されている。
【0178】
テストステロン及び上記ラミネートに含まれる他の材料が、ホットメルト押出しに好適な任意の粒径で存在しうる。微細粒径及びより大きな粒径を用いることができる。それは、液体、固体、エマルション又は任意の他の好適な形態として添加することができる。上記リザーバ層に含まれる前に、テストステロンAPIは250μ未満の平均粒径を有することができ、そして包含されると、当該テストステロンは、上記リザーバ層全体に均一に分散されうる。均一に分散されているとは、上記マトリックス全体に、構造体又は組成物内に分布し、そして均一に混合されていることを意味するように規定される。
【0179】
マイクロメートル又はナノメートルサイズ範囲における微細なドラッグ粒子を製造するためのいくつかの方法が、医薬文献に周知である。これらの方法を、3つの主要な範疇に分けることができる:(1)機械的なマイクロナイゼーション(micronization)(2)溶液系相分離及び(3)急速凍結技法。これらの技法に従って製造されたドラッグ粒子は、本発明の医薬組成物内で用いるために好適でありうる。
【0180】
上記方法には、ボールミル、ジェットミル、又は他の同様のグラインディング方法による機械的微粉砕;溶液系相分離技法、例えば、スプレードライ、乳化/エバポレーション、乳化/溶媒抽出、複合コアセルベーション、ガスアンチソルベント析出(gas antisolvent precipitation,GAS)、加圧化アンチソルベントを用いた析出(precipitation with a compressed antisolvent,PCA)、エアロゾル溶媒抽出システム(aerosol solvent extraction system,ASES)、水性溶液内への蒸発析出(evaporative precipitation into aqueous solution,EPAS)、超臨界アンチソルベント(supercritical antisolvent,SAS)、超臨海流体による溶液強化型分散(solution−enhanced dispersion by supercritical fluids,SEDS)、超臨海から水性溶液への急速膨張(rapid expansion from supercritical to aqueous solutions,RESAS)、圧力誘起相分離(pressure induced phase separation,PIPS);又は凍結技法、例えば、液体内へのスプレー凍結(spray freezing into liquid,SFL)及び超急速冷凍(ultra rapid freezing,URF)が含まれる。これらの方法の詳細な説明は、本明細書に引用される参考文献に含まれる(公表全体を参照により本明細書に組み入れる)。
【0181】
機械的なマイクロナイゼーションが、1〜20μmの範囲の粒子を製造することができる微粉砕技法により最も一般的になされる。この種の機械的な小粒径化のために利用される最も一般的な方法は、ボールミル又はジェットミルである。
【0182】
マイクロ及びナノサイズのドラッグ粒子を製造するための複数の溶液系相分離方法が、医薬文献に記載されている。さらに公知の方法のいくつかは、スプレードライ、乳化/エバポレーション、乳化/溶媒抽出、及び複合コアセルベーションである。あまり知られていない方法のいくつかは、簡潔性を考慮し、それぞれ、それらの具体的な参考文献と共に、以下に列挙する:a)ガスアンチソルベント析出(GAS)−国際公開第9003782号パンフレット、欧州特許第0437451号明細書、デンマーク国特許第59091号明細書;b)加圧化アンチソルベントを用いた析出(PCA)−米国特許第5,874,029号明細書;c)エアロゾル溶媒抽出システム(ASES);d)水性溶液内への蒸発析出(EPAS)−米国特許出願2004/067251号明細書;e)超臨界アンチソルベント(SAS);f)超臨海流体による溶液強化型分散(SEDS);及びg)超臨界から水性溶液への急速膨張(RESAS)。
【0183】
マイクロ又はナノサイズのドラッグ粒子を製造するための凍結技法を、それぞれ、それらの具体的な参考文献と共に、いかに列挙する:a)液体内へのスプレー凍結(SFL)−国際公開第02060411号パンフレット、米国特許出願公開第2003/054042号明細書、及び同第2003/024424号明細書;及びb)超急速冷凍(URF)。
【0184】
ドラッグ含有粒子は、ホットメルト押出しの際に実質的な凝集若しくは凝集を受けてもよいし若しくは受けなくともよく、そして/又は上記方法の際に生じる激しい混合及び攪拌のためにホットメルト押出しの際に本質的に一次粒子に解離してもよい。ある場合では、上記押出物は、所望の程度の解離を提供するために、上記エクストルーダーにより一回を超えて処理されるべき必要がある場合がある。本明細書において、上記ドラッグ含有粒子に関して用いられるように、用語「解離する」は、ゆるく結合した凝集体を本質的にその一次成分粒子にすることを意味する。本明細書において、上記ドラッグ含有粒子に関して用いられるように、用語「凝集すること」又は「凝集」は、個々の粒子がより大きな粒子を形成することを意味する。
【0185】
本明細書において、用語「治療化合物」、「治療薬」、「活性薬剤」及び「ドラッグ」は、他に規定がない限り、交換可能に用いられる。本発明の方法は、1種又は2種以上の活性薬剤を本質的に含む組成物及び剤形を調製するために用いられうる。活性薬剤は、動物及び人間に対して全身又は局所的な一又は複数の効果を生じさせる生理的物質又は薬理学的活性物質を含む。
【0186】
活性薬剤には、農薬、除草剤、殺虫剤、抗酸化物質、植物成長インスチゲーター(instigator)、殺菌剤、触媒、化学試薬、食品、栄養素、化粧品、ビタミン、ミネラル、栄養補助食品、不稔性インヒビター、稔性インスチゲーター、微生物、香味剤、甘味料、クレンジング薬剤、並びに医薬、獣医、園芸、家庭、食品、調理、農業、化粧品、産業、洗浄、糖菓及び香味用途向けの他の化合物が含まれる。上記活性薬剤は、その中性、イオン性、塩、塩基性、酸性、天然、合成、ジアステレオマー、異性体、エナンチオマーとして純粋な、ラセミ体、水和、キレート、誘導体、類似体、又は他の一般的な形態で存在することができる。
【0187】
本発明のラミネートは、テストステロンと共に共投与するために有用であることが知られている1種又は2種以上の他のドラッグを含むことができる。典型的なステロイド性ドラッグは、プレドニゾン、プレドニゾロン、コルチゾン、コルチゾール及びトリアムシノロン;アンドロゲン性ステロイド、例えば、メチルテストステロン(methyltesterone)、テストステロン、及びフルオキシメステロン(fluoxmesterone);エストロゲン様ステロイド、例えば、17β−エストラジオール、α−エストラジオール、エストリオール、α−エストラジオール3ベンゾエート、及び17−エチニルエストラジオール−3−メチルエーテル;プロゲステロンステロイド、例えば、プロゲステロン、19−ノル−プレグナ−4−エン−3,20−ジオン、17−ヒドロキシ−19−ノル−17−α−プレグナ−5(10)−エン−20−イン−3−オン、17α−エチニル−17−ヒドロキシ−5(10)−エストレン−3−オン、及び9β,10α−プレグナ−4,6−ジエン−3,20−ジオンである。
典型的なエストロゲンアンタゴニスト−アゴニストドラッグは、クエン酸クロミフェン及び塩酸ラロキシフェンである。
【0188】
本発明の組成物中に処方されうるさらなる治療化合物にはまた、抗菌性物質、抗ヒスタミン薬(ヒスタミン受容体インヒビター)、うっ血除去薬、抗炎症薬、駆虫薬、抗ウイルス薬、局部麻酔薬、抗菌薬、殺アメーバ剤、殺トリコモナス(trichomonocidal)剤、鎮痛剤、抗関節炎薬、抗ぜんそく薬、抗凝固剤、抗けいれん薬、抗うつ薬、抗糖尿病剤、抗がん薬、抗精神病薬、神経弛緩薬、抗高血圧症薬、筋弛緩剤、抑制薬、睡眠薬、鎮静剤、精神賦活剤、精神安定薬、抗パーキンソン病薬、筋肉収縮薬(muscle contractant)、抗微生物薬、抗マラリア薬、ホルモン剤、避妊薬、交感神経興奮薬、利尿剤、血糖降下薬、眼病用薬、高コレステロール症治療薬、低コレステロール血症治療薬、電解質、診断薬、心臓血管用ドラッグ、ビタミン、栄養素、医療科学の当業者に公知の他の種類の治療化合物、及びそれらの組み合わせが含まれる。
【0189】
典型的な治療化合物には、栄養素及び栄養の薬剤、血液作用薬、内分泌系及び代謝系薬剤、心臓血管用薬剤、腎臓部用及び尿生殖器用薬剤、呼吸系薬剤、中枢神経系薬剤、胃腸薬、抗感染症薬、生物系及び免疫系薬剤、皮膚病薬、眼病用薬剤、抗がん薬、及び診断薬が含まれる。例示的な栄養素及び栄養の薬剤には、ミネラル、微量元素、アミノ酸、脂肪親和性薬剤、酵素及びキレート剤が含まれる。例示的な血液作用薬には、造血薬、抗血小板薬、抗凝固剤、クマリン及びインダンジオン誘導体、凝血薬、血栓溶解剤、抗鎌状化薬、ヘモレオロジー薬剤(hemorrheologic agent)、抗血友病薬、止血薬、血しょう増量剤及びヘミンが含まれる。例示的な内分泌系及び代謝系薬剤には、性ホルモン、子宮活性薬剤、ビスホスホネート、抗糖尿病剤、グルコース上昇薬剤、副じん皮質ステロイド、副甲状腺ホルモン、甲状腺用ドラッグ、成長ホルモン、下垂体後葉ホルモン、酢酸オクトレオチド、イミグルセラーゼ(imiglucerase)、サケカルシトニン、フェニル酪酸ナトリウム、ベタイン無水物、システアミンビタートレート(cysteamine bitartrate)、安息香酸ナトリウム及びフェニル酢酸ナトリウム、ブロモクリプチンメシレート、カベルゴリン、通風用薬、及び解毒薬が含まれる。
【0190】
例示的な心臓血管用薬剤には、向知性薬、抗不整脈薬、カルシウムチャネル遮断薬、血管拡張剤、抗アドレナリン作動薬/交感神経遮断薬、レニン−アンギオテンシン系アンタゴニスト、抗高血圧症化合物、褐色細胞腫のための薬剤、高血圧性緊急症のための薬剤、抗高脂血症薬、抗高脂血症化合物の生成物、ショックの際に用いられる昇圧剤、カリウム除去樹脂、エデト酸二ナトリウム、心筋保護液(cardioplegic solution)、動脈管開存症のための薬剤、及び硬化薬が含まれる。例示的な腎臓部用及び尿生殖器用薬剤には、間質性膀胱炎薬、セルロースリン酸ナトリウム、抗インポテンス薬、アセトヒドロキサム酸(aha)、尿生殖器イリガント(irrigant)、シスチン−除去剤、尿アルカリ性化剤、尿酸性化剤、抗コリン作動薬、泌尿器系コリン作用薬、高分子量ホスフェートバインダー、膣用調製物、及び利尿剤が含まれる。
【0191】
例示的な呼吸系薬剤には、気管支拡張薬、ロイコトリエン受容体拮抗薬、ロイコトリエン形成インヒビター、鼻用うっ血除去薬、呼吸酵素、肺界面活性剤、抗ヒスタミン薬、非催眠性鎮咳薬、及び去痰薬が含まれる。例示的な中枢神経系薬剤には、中枢神経系刺激薬、催眠性アゴニスト鎮痛薬、催眠性のアゴニスト−アンタゴニスト鎮痛薬、中枢性鎮痛薬、アセトアミノフェン、サリチレート、非催眠性鎮痛薬、非ステロイド系抗炎症性薬、片頭痛用薬、制吐薬/抗めまい薬、抗不安薬、抗うつ薬、抗精神病薬、コリンエステラーゼインヒビター、非バルビツール酸系鎮静剤及び睡眠薬、処方せんなしで買える睡眠補助薬、バルビツレート系鎮静剤及び睡眠薬、一般的な麻酔薬、抗けいれん薬、筋弛緩剤、抗パーキンソン病薬、アデノシンホスフェート、コリン作用性筋肉興奮剤、ジスルフィラム(disulfuram)、喫煙抑制物質、リルゾール、ヒアルロン酸誘導体、及びボツリヌス毒素が含まれる。例示的な胃腸薬には、Hピロリ用薬剤、ヒスタミンH2拮抗薬、プロトンポンプインヒビター、スクラルファート、プロスタグランジン、制酸剤、胃腸用抗コリン作動薬/鎮痙薬、メサラミン、オルサラジンナトリウム、バルサラジドジナトリウム、スルファサラジン、セレコキシブ、インフリキシマブ、エソメプラゾール(esomeprazole)、ファモチジン、ランソプラゾール、オメプラゾール、パントプラゾール、ラベプラゾール(rabeprazole)、テガセロッド(tegaserod)マレエート、緩下薬、止瀉薬、整腸剤、リパーゼインヒビター、胃腸刺激薬、消化酵素、胃の酸性化剤、ヒドロ胆汁分泌促進薬、胆石可溶化剤、口及び喉用製品、全身系デオドライザー、及び肛門直腸系調製物が含まれる。
【0192】
例示的な抗感染症薬には、ペニシリン、例えば、アモキシリン(amoxicilin)、セファロスポリン及び関連する抗生物質、カルバペネム、モノバクタム、クロラムフェニコール、キノロン、フルオロキノロン、テトラサイクリン、マクロライド、例えば、アジスロマイシン、クラリスロマイシン等、スペクチノマイシン、ストレプトグラミン、バンコマイシン、オキサゾリジノン(oxalodinone)、リンコサミド(lincosamide)、経口及び非経口用アミノグリコシド、コリスチンメタナトリウム、ポリミキシンBスルフェート、バシトラシン、メトロニダゾル、スルホンアミド、ニトロフラン、メテナミン、葉酸拮抗薬、抗菌薬、例えば、フルコナゾール、ボリコナゾール(voriconazole)等、抗マラリア性調製物、抗結核薬、抗アメーバ薬、抗ウイルス薬、抗レトロウイルス薬、抗らい菌薬、抗原虫薬、駆虫薬、及びCDC抗感染症薬が含まれる。
【0193】
例示的な生物系及び免疫系薬剤には、免疫グロブリン、モノクローナル抗体薬剤、抗蛇毒素、能動免疫化のための薬剤、アレルゲン抽出物、免疫薬、及び抗リウマチ薬が含まれる。例示的な抗がん薬には、アルキル化剤、代謝拮抗物質薬、抗分裂剤、エピポドフィロトキシン(epipodophyllotoxin)、抗生物質、ホルモン、酵素、放射性医薬、白金配位錯体、アントラセンジオン、置換されたウレア、メチルヒドラジン誘導体、イミダゾテトラジン誘導体、細胞保護剤、DNAトポイソメラーゼインヒビター、生物系応答調整剤、レチノイド、レキシノイド(rexinoid)、モノクローナル抗体、たんぱく質−チロシンキナーゼインヒビター、ポルファマー(porfimer)ナトリウム、ミトーテン(o,p’−ddd)、及び三酸化ヒ素が含まれる。例示的な診断薬には、in vivo診断補助薬、in vivo診断生物系物質、及び放射線不透過性薬剤が含まれる。
【0194】
典型的な抗菌性物質は、β−ラクタム抗生物質、テトラサイクリン、クロラムフェニコール、ネオマイシン、グラミシジン、バシトラシン、スルホンアミド、アミノグリコシド抗生物質、トブラマイシン、ニトロフラゾン、ナリジクス酸、ペニシリン、テトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、クロロテトラサイクリン、エリスロマイシン、セファロスポリン及び類似体並びにフルダラニン(fludalanine)/ペンチジドン(pentizidone)の抗微生物性化合物である。他の典型的な抗菌薬には、貧水溶性ピリドン(pyrridone)−カルボン酸タイプ、例えば、ベノフロキサシン、ナリジクス酸、エノキサシン、オフロキサシン、アミフロキサシン、フルメキン(flumequine)、トスフロキサシン(tosfloxacin)、ピロミド酸、ピペミド酸、ミロキサシン(miloxacin)、オキソリン酸、シノキサシン、ノルフロキサシン、シプロフロキサシン、ペフロキサシン、ロメフロキサシ、エンロフロキサシン、ダノフロキサシン、ビンフロキサシン(binfloxacin)、サラフロキサシン、イバフロキサシン(ibafloxacin)、ジフロキサシン及びそれらの塩が含まれる。
【0195】
典型的な駆虫性化合物は、イベルメクチン、ベフェニウム、ヒドロキシナフトエート、プラジカンテル、ニフルティモックス(nifurtimox)、ベンズニダソル(benznidasol)、ジクロロフェン及びダプソーンである。典型的な抗マラリア性化合物は、4−アミノキノリン、8−アミノキノリン及びピリメタミンである。
典型的な抗ウイルス性化合物は、プロテアーゼインヒビター、ネウラミジナーゼ(neuramidinase)インヒビター、市販の化合物、アシクロビル及びインターフェロンである。
【0196】
典型的な抗炎症性ドラッグには、特定の又は選択的なCOX−2受容体インヒビター、ロフェコキシブ、セレコキシブ、エトドラク、フルルビプロフェン、イブプロフェン、ケトプロフェン、ケトロラック、ナブメトン、ピロキシカム、スプロフェン、トルメチン、ジレウトン、ステロイド、シクロオキシゲナーゼインヒビター、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、ベタメタゾン、デキサメタゾン、フルオコルトロン、プレドニゾロン、フェニルブタゾン、トリアムシノロン、スリンダク、インドメタシン、サリチルアミド、ナプロキセン、コルヒチン、フェノプロフェン、ジクロフェナク、インドプロフェン、デキサメタゾン、アロプリノール、オキシフェンブタゾン、プロベネシド及びサリチルアミドナトリウムが含まれる。
【0197】
典型的な鎮痛性ドラッグは、ジフルニサル、アスピリン、イブプロフェン、プロフェン(profen)型化合物、モルフィン、コデイン、レボルファノール、ヒドロモルフォン、オキシモルフォン、オキシコドン、ヒドロコドン、ナロキセン(naloxene)、レバロルファン、エトルフィン、フェンタニル、ブレマゾシン(bremazocine)、メペリジン、ナロルフィン、トラマドール、及びアセトアミノフェンである。
典型的な抗ヒスタミン薬及びうっ血除去薬は、アクリバスチン(acrivastine)、アステミゾール、ノルアステミゾール(norastemizole)、ブロムフェニラミン、セチリジン(cetirizine)、クレマスチン、ジフェンヒドラミン、エバスチン(ebastine)、ファモチジン、フェキソフェナジン、メクリジン、ニザチジン、ピリラミン(perilamine)、プロメタジン、ラニチジン、テルフェナジン、クロルフェニラミン、シメチジン、テトラヒドロゾリン、トリポリジン(tripolidine)、ロラタジン、デスロラタジン、アンタゾリン、及びプソイドエフェドリンである。
【0198】
典型的な抗ぜんそくドラッグは、テオフィリン、エフェドリン、ベクロメタゾンジプロピオネート及びエピネフリンである。
典型的な抗凝固剤は、ヘパリン、ビスヒドロキシクマリン及びワルファリンである。
典型的な精神賦活剤は、イソコボキサジド(isocoboxazid)、ニアルアミド、フェネルジン、イミプラミン、トランシプロミン(tranycypromine)、及びパルグリエン(parglyene)である。
【0199】
典型的な抗けいれん薬は、クロナゼパム、フェノバルビタール、メホバルビタール(mephobarbital)、プリミドン、エニタバス(enitabas)、ジフェニルヒダントイン(diphenylhydantion)、エスルション(ethltion)、フェネツリッド、エトスクシミド、ジアゼパム、フェニトインカルバマゼピン、ラモトリジン、ロラゼパム、レベチラセタム(levetiracetam)、オキサカルバゼピン、トピラメート(topiramate)、バルプロ酸、クロラゼペート(chlorazepate)、ガバペンチン、フェルバメート(felbamate)、チアガビン(tiagabine)及びゾニサミドである。
【0200】
典型的な抗うつ薬は、アミトリプチリン、クロルジアゼポキシドパーフェナジン、プロトリプチリン、イミプラミン、ドクサピン、ベンラファクシン、o−デスメチルベンラファクシン、シタロプラム、エスシタロプラム、ブプロピオン、クロミプラミン、デシプラミン、ネファゾドン、フルオキセチン、フルボキサミン、マプロチリン、ミルタザピン、ノルトリプチリン、パロキセチン、フェネルジン、トラニルシプロミン、セルトラリン、トラゾドン、トリミプラミン、及びアモクサピンである。
【0201】
典型的な抗糖尿病剤は、スルホニルウレア、例えば、トルブタミド、クロルプロパミド、トラザミド、アセトヘキサミド、グリベンクラミド、グリクラジド、1−ブチル−3−メタニリルウレア、カルブタミド、グリボヌリド(glibonuride)、グリピジド(glipizide)、グリブリド、グリキドン(gliquidone)、グリソキシピド(glisoxepid)、グリブチアゾール(glybuthiazole)、グリブゾール(glibuzole)、グリヘキサミド(glyhexamide)、グリミジン(glymidine)、グリピンアミド(glypinamide)、フェンブタミド(phenbutamide)、及びトリルシクラミド(tolylcyclamide)、チアゾリジンジオン(グリタゾン(glitazone))、例えば、ロシグリタゾン、ピオグリタゾン、及びトログリタゾン;ビグアニジン、例えば、メトホルミン;及び他の抗糖尿病剤、例えば、ナテグリニド、レパグリニド、インスリン、ソマトスタチン及びその類似体、クロルプロパミド、イソフェンインスリン、プロタミン亜鉛インスリン懸濁液、グロビン亜鉛インスリン、及び延長型インスリン亜鉛懸濁液である。
【0202】
典型的な抗腫瘍薬は、クロラムブシル、シクロホスファミド、トリエチレンメラミン、チオテパ、ヘキサメチル−メラミン、ブスルファン、カルムスチン、ロムスチン、ダカルバジン、アラビノシドシトシン、メルカプトプリン、アザチオプリン(azathiprine)、ビンクリスチン、ビンブラスチン、タクソール、エトポシド、アクチノマイシンD、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ブレオマイシン、マイトマイシン;シスプラチン;ヒドロキシウレア、プロカルバジン、アミノグルテチミド、タモキシフェン、アドリアマイシン、フルオロウラシル、メトトレキサート、メクロレタミン、ウラシルマスタード、5−フルオロウラシル、6−6−チオグアニン及びプロカルバジンアスパラギナーゼである。
【0203】
典型的なステロイド性ドラッグは、プレドニゾン、プレドニゾロン、コルチゾン、コルチゾール及びトリアムシノロン;アンドロゲン性ステロイド、例えば、メチルテストステロン、テストステロン、及びフルオキシメステロン;エストロゲン様ステロイド、例えば、17β−エストラジオール、α−エストラジオール、エストリオール、α−エストラジオール3ベンゾエート、及び17−エチニルエストラジオール−3−メチルエーテル;プロゲステロン性ステロイド、例えば、プロゲステロン、19−ノル−プレグナ−4−エン−3,20−ジオン、17−ヒドロキシ−19−ノル−17−α−プレグナ−5(10)−エン−20−イン−3−オン、17α−エチニル−17−ヒドロキシ−5(10)−エストレン−3−オン、及び9β,10α−プレグナ−4,6−ジエン−3,20−ジオンである。
【0204】
典型的なエストロゲンアンタゴニスト−アゴニストドラッグは、クエン酸クロミフェン及び塩酸ラロキシフェンである。
【0205】
典型的な抗精神病薬は、プロクロルペラジン、炭酸リチウム、クエン酸リチウム、チオリダジン、モリンドン、フルフェナジン、トリフルオペラジン、パーフェナジン、アミトリプチリン、トリフルプロマジン(trifluopromazine)、クロルプロマジン、クロザピン、ハロペリドール、ロクサピン、メソリダジン、オランザピン、クエチアピン、ジプラシドン、リスペリドン、ピモジド、メソリダジンベシレート、クロルプロチキセン、及びチオチキセンである。
【0206】
典型的な睡眠薬及び鎮静剤は、ペントバルビタールナトリウム、フェノバルビタール、セコバルビタール、チオペンタール、複素環式睡眠薬、ジオキソピペリジン、イミダゾピリジン、例えば、酒石酸ゾルピデム、グルタルイミド、ジエチルイソバレラマイド(diethylisovaleramide)、α−ブロモイソバレリルウレア、ウレタン、ジスルファンである。
【0207】
典型的な抗高血圧症薬は、ニフェジピン、ベラパミル、ジルチアゼム、フェロジピン、アムロジピン、イスラジピン、ニカルジピン、ニソルジピン、ニモジピン、ベプリジル、エナラプリル、カプトプリル、リシノプリル、ベナゼプリル、エナラプリラト(enalaprilat)、エスピラプリル(espirapril)、フォシノプリル(fosinopril)、モエキシプリル(moexipril)、キナプリル、ラミプリル、ペリンドプリル、トランドラプリル、フロセミド、ブメタニド、エタクリン酸、トルセミド(torsemide)、ムゾリミド(muzolimide)、アゾセミド、ピレタニド(piretanide)、トリパミド、ヒドロクロロチアジド、クロルタリドン、インダパミド、メトザロン(metozalone)、シクロペンチアジド、キシパミド(xipamide)、メフルシド、ドルゾラミド、アセタゾールアミド、メタゾルアミド、エトキシゾラミド(ethoxzolamid)、シクロチアジド、クロパミド、ジクロロフェナミド、ヒドロフルメチアジド、トリクロルメチアジド、ポリチアジド、ベンゾチアジド、スピロノラクトン、メチルドパ、ヒドララジン、クロニジン、クロロチアジド、デセルピジン、チモロール、プロプラノロール、メトプロロール、ピンドロール、アセブトロール、塩酸プラゾシン、メチルドパ(L−β−3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン)、α−塩酸メチルドパ二水和物のピバロイルオキシエチルエステル、カンデサルタン・シレキセチル、エプロサルタンメシレート、ロサルタンカリウム、オルメルサルタン・メドキソミル(olmersartan medoxomil)、テルミサルタン、バルサルタン、及びレセルピンである。
【0208】
典型的な抗失禁剤には、オキシブチニン、ダリフェナシン(darifenacin)、及びトルテロジンが含まれる。
典型的な精神安定薬は、クロルプロマジン(chloropromazine)、プロマジン、フルフェナジン、レセルピン、デセルピジン、メプロバメート、及びベンゾジアゼピン(benezodiazepine)(アンキシイオリティック(anxyiolitic)、鎮静剤及び睡眠薬)、例えば、アルプラゾラム、クロルジアゼポキシド、ジアゼパム、ロラゼパム、オキサゼパム、テマゼパム及びトリアゾラムである。
【0209】
典型的な鎮痙薬及び筋肉収縮薬は、アトロピン、スコポラミン、メトスコポラミン、オキシフェノニウム、パパベリン、及びプロスタグランジン、例えば、PGE1 PGE2 PGF PGF及びPGAである。
典型的な局部麻酔薬は、ベンゾカイン、プロカイン、リドカイン、マエパイン(maepaine)、ピペロカイン、テトラカイン及びジブカインである。
【0210】
典型的な筋弛緩剤は、アルクロニウム、アロセトロン(alosetron)、アミノフィリン、バクロフェン、カリソプロドール、クロルフェネシン、カルバミン酸クロルフェネシン、クロルゾキサゾン、クロルメザノン、ダントロレン、デカメトニウム、ダイフィリン(dyphylline)、エペリゾン(eperisione)、エタベリン、ガラミントリエチオダイド、ヘキサフルオレニウム、メタキサロン、ヨウ化メトクリン、オルフェナドリン、パンクロニウム、パパベリン、ピペクロニウム、テオフィリン、チザニジン、トルペリゾン、ツボクラリン、ベクロニウム、イドロシルアミド(idrocilamide)、リグスチリド(ligustilide)、クニジリド(cnidilide)、センキュノリド(senkyunolide)、スクシニルコリン−クロリド、ダントロレン(danbrolene)、シクロベンザプリン、メトカルバモール、ジアゼパム、メフェネシン、メトカルバモール(methocarbomal)、トリヘキシルフェニジル(trihexylphenidyl)、プリジノール(プリジノラム(pridinolum))、及びビペリデンである。
【0211】
典型的な抗パーキンソン病薬は、カルビドパ、レボドーパ、ロピニロール、メシル酸ペルゴリド、ラサジリン(rasagiline)、プラミペキソール、エンタカポン、ベンザシド(benzacide)、ブロモクリプチン、セレギリン、アマンタジン、トリヘキシルフェニジル、ビペリデン、メシル酸プリジノール、及びトルカポン(tolcapone)である。
典型的な抗認知症及び抗アルツハイマー疾患用薬剤は、メマンチン、ドネペジル(donepexil)、ガランタミン、リバスチグミン及びタクリンである。
典型的な交感神経興奮薬は、アルブテロール、エピネフリン、アンフェタミンエフェドリン及びノルエピネフリンである。
【0212】
典型的な心臓血管用ドラッグは、プロカインアミド、塩酸プロタインアミド、亜硝酸アミル、ニトログリセリン、ジピリダモール(dipyredamole)、硝酸ナトリウム及び硝酸マンニトールである。
典型的な利尿剤は、クロロチアジド、アセタゾールアミド、メタゾルアミド、トリアムテレン、フロセミド、インダパミド、及びフルメチアジドである。
典型的なβ−ブロッカーは、カルベジロール(caravedilol)、ピンドロール、プロプラノロール、プラクトロール、メトプロロール、エスモロール、オクスプレノロール、チモロール、アテノロール、アルプレノロール及びアセブトロールである。
【0213】
典型的なホスホジエステラーゼインヒビターは、バルデナフィルHCl及びクエン酸シルディナフィルである。
典型的な抗脂血症薬は、アトルバスタチン、セリバスタチン、クロフィブレート、フルバスタチン、ゲムフィブロジル、ロバスタチン、メビノリニックアシッド(mevinolinic acid)、ナイアシン、プラバスタチン、及びシンバスタチンである。
典型的な抗通風ドラッグは、コルヒチン、アロプリノール、プロベネシド、スルフィンピラゾン、及びベンズブロマロン(benzbromadone)である。
【0214】
典型的な栄養の薬剤は、アスコルビン酸、ナイアシン、ニコチンアミド、葉酸、コリンビオチン、パントテン酸及びビタミンB12、必須アミノ酸;必須脂肪である。
典型的な電解質は、グルコン酸カルシウム、乳酸カルシウム、塩化カリウム、硫酸カリウム、塩化ナトリウム、フッ化カリウム、乳酸第一鉄、グルコン酸第一鉄、硫酸第一鉄、フマル酸第一鉄及び乳酸ナトリウムである。
α−アドレナリン受容体としてはたらく典型的なドラッグは、塩酸クロニジン、プラゾシン、タムスロシン、テラゾシン及びドキサゾシンである。
典型的な軽い中枢神経系刺激薬は、カフェイン、モダフィニル、及び塩酸メチルフェニデートである。
【0215】
本明細書に列挙される活性薬剤(ドラッグ)は、網羅的であるとみなされるべきではなく、そして本発明の範囲内とみなされる複数の実施形態の単なる例示である。本発明の処方物に、複数の他の活性薬剤を投与することができる。好適なドラッグは、本明細書に含まれるドラッグの列挙、並びにU.S.F.D.A.により受け入れられた他のドラッグ、又は人間又は動物に投与するために好適であるとして、カナダ(Health Canada)、メキシコ(Mexico Department of Health)、ヨーロッパ(European Medicines Agency(EMEA))、南アメリカ(特に、アルゼンチン(Administracion Nacional de Medicamentos,Alimentos y Tecnologia Medica (ANMAT)及びブラジル(Ministerio da Saude))、オーストラリア(Department of Health and Ageing)、アフリカ(特に、南アフリカ(Department of Health)及びジンバブエ(Ministry of Health and Child Welfare),)又はアジア(特に、日本(Ministry of Health,Labour and Welfare)、台湾(Executive Yuans Department of Health)、及び中華人民共和国(Ministry of Health People’s Republic of China))において認められた他のドラッグから選択される。本発明のいくつかの実施形態は、上記活性物質が、薬理学的に若しくは生物学的に活性であるか、又は使用の環境が、哺乳動物の胃腸管であるものを含む。
【0216】
各剤形に組みこまれる治療化合物の量は、少なくとも1又は2以上の単位用量であり、そして薬学の公知の原理に従って選択することができる。治療化合物の有効量が、特に企図される。用語「有効量」は、例えば、医薬に関して、医薬的な有効量が企図される。有効量は、要求された又は所望の治療薬応答を顕在化させるために十分なドラッグ又は医薬活性物質の量、又は言い換えると、患者に投与した際に、評価できる程度の生物応答を顕在化させるために十分な量である。評価できる程度の生物応答は、活性物質の単一又は複数の単位用量の投与の結果として生ずる。上記ラミネートの単位用量は、約0.1〜30mgのテストステロンを含むことができる。
【0217】
用語「単位用量」は、一定量の治療化合物を含む剤形を意味するように本明細書において用いられ、当該量は、1種又は2種以上の所定の単位が、単一の治療薬投与として供給されうるようである。
上記ラミネートの単位用量の物理的寸法は、個々のリザーバ及びバッキング層の物理的寸法に従って、並びに上記リザーバ層に存在するテストステロンの濃度及び量に従って変わりうる。一般に、そして特に経粘膜投与の場合、上記ラミネートを、正方形、長方形又は楕円形として形成させることができ、そして単位用量における上記リザーバ層の接触表面は、約0.1〜3cm2の範囲内にあるであろう。上記ラミネートの厚さ(高さ)は、約2.0mm以下であろう。
【0218】
単位用量におけるテストステロンの総量は、約0.1〜20mg又は0.1〜30mgの範囲内にあることができる。従って、上記リザーバ層内のテストステロンの濃度は、約6〜33mm2/mgの範囲内であろう。
2種又は3種以上の活性薬剤を含む、本発明に従う剤形は、当該剤形により、改良された相加又は相乗的な臨床の利益が提供されるような、治療量以下の量の1種又は2種以上のそれらの活性薬剤を含むことができる。「治療量以下の量」は、上記剤形が投与される患者内で、そのままで治療薬であると概して認められるよりも少ない量を意味する。従って、剤形は、治療量以下の量の第1のドラッグと、治療量の第2のドラッグとを含むことができる。あるいは、剤形は、治療量以下の量の第1のドラッグと、治療量以下の量の第2のドラッグとを含むことができる。
【0219】
上記ラミネートは、単位用量サイズの当該ラミネートを、皮膚の表面、例えば、皮膚又は粘膜表面に接触させておくことにより、経皮的に投与される。上記ラミネートの接触表面を湿潤させるために十分な量の水分が、皮膚表面上にあるのが通常であり、それにより、上記ラミネートの上記皮膚表面への生体接着が開始する。頬に投与される場合、上記ラミネートは、生体接着性接触表面が、頬の空洞内で概して粘膜と直接接触するように投与されうる。例えば、上記粘膜は、歯肉、頬の内側、唇の内側、又は舌下の粘膜表面に由来することができる。所望により、不活性なバッキング層(それは、不活性である場合もあり又は不活性でない場合もあることを意味する)が非生体接着性であって、粘膜表面の反対側への望ましくない接着を排除することができる。例えば、上記歯肉の遠心面上に置かれたラミネートはまた、同時に、頬の内側又は唇表面の内側に接着されないこともできる。上記バッキング層は、上記リザーバ層内のテストステロンの投入量の10%未満又は5%未満が、上記バッキング層を解して放出されることを意味する、テストステロンの拡散に実質的に不透過性でありうる。
【0220】
上述の明細書及び下記の例を考慮して、当業者は、過度の実験を行うことなく、特許請求の範囲に記載される本発明を実施することができるであろう。本発明に従う処方物の調製に関して、一定の手順を列挙する下記例に関連して、上述の記載をより良好に理解することができるであろう。これらの例に対して行われた全ての参照は、具体的な説明の目的のためである。下記例は、網羅的であるとみなされるべきではなく、本発明により企図される複数の実施形態のいくつかのみの単なる実例である。
【実施例】
【0221】
例1
2つの層のホットメルト押出しによる二層化ラミネートの調製
上記ドラッグリザーバ層の成分を本明細書に記載されるようにホットメルト押出しする。上記バッキング層の成分は、上記リザーバ層に関して用いられる手順と実質的に同様の様式においてホットメルト押出しする。次いで、上記2層を、加熱触媒化ラミネーションによりお互いに積層し、当該加熱触媒化ラミネーションでは、上記2層を、加熱しながら、共にプレスする。ホットメルト押出しされたドラッグリザーバ層に関する成分は、次のとおりである。
【0222】
【表19】

【0223】
上記ホットメルト押出しバッキング層は、少なくとも1種の熱可塑性ポリマーと、少なくとも1種の疎水性ポリマーとを含む。1種又は2種以上の他の熱可塑性ポリマーが、所望により上記バッキング層に含まれる。1種又は2種以上の可塑剤が、所望により上記バッキング層に含まれる。1種又は2種以上の他の疎水性ポリマーが、所望により上記バッキング層に含まれる。1種又は2種以上の親水性ポリマーが、所望により上記バッキング層に含まれる。1種又は2種以上の不透明化剤が、上記バッキング層に含まれる。1種又は2種以上の熱潤滑剤が、所望により上記バッキング層に含まれる。1種又は2種以上の抗酸化物質が、所望により上記バッキング層に含まれる。1種又は2種以上の他の賦形剤が、所望により上記バッキング層に含まれる。各成分の量に関する好適な範囲を、以下に列挙する。
【0224】
【表20】

【0225】
例2
次の方法を用いて、本発明に従うホットメルト押出し組成物を調製した。示される量における次の成分を、上記活性薬剤としてテストステロン(Ts)を含む、ホットメルト押出し試料組成物及び対照を調製するために用いた。
【0226】
方法A.リザーバ層のホットメルト押出し
6インチのフラット(シート又はフィルム)ダイを備えるRandcastle Taskmasterホットメルトエクストルーダーを、約65〜135℃の押出し温度を用いて、60〜90RPM、6〜9Drive Ampにおいて操作し、上記組成物を調製した。全ての粉末を、押出し前に、v−shellブレンダー内で混合した。温度領域を、次の通りにセットした:領域1:65℃、領域2:120℃、領域3:125℃、領域4:135℃、ダイ温度135℃。上記材料が1.5kg/時間で操作される質量流コントローラによりスターブフィードされるように、上記粉末ブレンドを、水平スクリューのヘッドのところに配置されている供給ホッパー内に置いた。上記エクストルーダー内の材料の滞留時間は、約3〜5分であった。上記ダイから排出した後、上記押出物を、約1フィートの部分にカットし、そしてアルミニウムシート上に置き、そして周囲条件において冷却させた。実施形態の一つでは、造粒した湿潤塊を、供給ホッパー内に置いた。
別の処理温度スキームは、下記を含む。
【0227】
【表21】

【0228】
方法B.バッキング層のホットメルト押出し
6インチのフラットダイ(シート型デュアルマニホルド押出しアセンブリ)を備えるRandcastle Taskmasterホットメルトエクストルーダーを、約65〜135℃の押出し温度を用いて、60〜90RPM、6〜9Drive Ampにおいて操作し、上記組成物を調製した。全ての粉末を、押出し前に、v−shellブレンダー内で混合した。温度領域を、次の通りにセットした:領域1:65℃、領域2:120℃、領域3:130℃、領域4:130℃、アダプター:135℃、トランスファーチューブ:135℃、ダイ温度:140℃。上記材料が0.5kg/時間で操作される質量流コントローラによりスターブフィードされるように、上記粉末ブレンドを、水平スクリューのヘッドのところに配置されている供給ホッパー内に置いた。上記エクストルーダー内の材料の滞留時間は、約5分であった。上記ダイから排出した後、上記押出物を、約1フィートの部分にカットし、そしてアルミニウムシート上に置き、そして周囲条件において冷却させた。
【0229】
例3
上記リザーバ組成物として用いるための例示的な処方を用いて、上記ラミネートを形成させた。
示される量における次の成分を、上記活性薬剤としてテストステロン(Ts)を含むホットメルト押出し試料組成物を調製するために用いた。
【0230】
【表22】

【0231】
【表23】

【0232】
【表24】

【0233】
【表25】

【0234】
【表26】

【0235】
【表27】

【0236】
【表28】

【0237】
【表29】

【0238】
【表30】

【0239】
【表31】

【0240】
【表32】

【0241】
例4
ドラッグ放出の測定
大量の押出しラミネート(ドラッグを除き、テストステロン及びバッキング層を含むリザーバ層)の初期、中期及び終期に由来する試料をサンプリングし、そして溶解検討を、パドルを用いた100rpmにおいて、1,000mLのシミュレートされた唾液溶液(pH6.75における0.1%ラウリル硫酸ナトリウム)内で実施した。試料を、1、2、4、6、8、12及び24時間のところで抜き取り、そしてHPLCにより、テストステロン含有率に関して分析した。用いたHPLC法は、HME組成物内に含まれるドラッグによって変わりうる。上記方法は、医薬産業におけるHPLC(編集,Godwin W.Fong,Stanley K.Lam,New York:M.Dekker,1991)又は医薬分析に関するHPLC法(George Lunn及びNorman R.Schmuff.New York:John Wiley&Sons,1997)において見出される。
【0242】
上記用量を、17メッシュテフロン(登録商標)スクリーンで覆われているOintment Diskと共に、パドル方法(100rpm)を用い、37.0±0.5℃において、シミュレートされた唾液溶液(リンを用いてpH6.75±0.05に調整された0.10%ラウリル硫酸ナトリウム)を用いてin vitroで試験した。パドル高さを、Ointment Diskの頂部の上2.5cmに調整した。試料(3mL)を取り出し、そして媒体を、1、2、4、6、8及び12時間のところで各容器から置換し、そして10μmポリエチレンフリーフロー溶解フィルターにより、ラベル付けした試験管内にろ過した。得られた試料を、243nmの検出波長において、Prodigy(商標)ODS−2,5μm、150Å、4.6×250mmカラムを用いた勾配HPLC法により、テストステロン含有率に関して分析した。移動相Aは、55/45メタノール/水、v/vであり、そして移動相Bは、100%メタノールであった。流速は1.0mL/分であり、カラム温度は40℃であり、注入は25μLであり、そしてランタイムは25分であった。
【0243】
例5
バッキングフィルムの調製
方法A
例示的なバッキングフィルムを、次の成分を規定量含む疎水性組成物をホットメルト押出しすることにより調製した。
【0244】
【表33】

【0245】
方法B
別の例示的なバッキングフィルムを、次の成分を規定量含む疎水性組成物をホットメルト押出しすることにより調製した。
【0246】
【表34】

【0247】
例6
共押出しによる二層化ラミネートの調製
バッキング層及びリザーバ層を含む例示的な二層化ラミネートを、それぞれ、規定量の次の成分を含む疎水性組成物(例5に記載される)及び親水性組成物をホットメルト共押出しすることにより調製した。
【0248】
【表35】

【0249】
上記フィルムを、上述のように、酸性化されたバッキングフィルム処方と共に押出した。上記ドラッグ層の厚さは1.10mmであり、そしてバッキング膜厚は0.40mmであった。15mgのテストステロン用量を提供するように、容量をカットした。
【0250】
例7
共押出しによる二層化ラミネートの調製
臨床処方を、より遅い溶解プロファイルを達成するように改良した。上記テストステロン濃度15%から8.18%に下げ、そしてCARBOPOL濃度を、10%から15%に上げた。Dysoynthから供給されたテストステロンを用いて、5%、50mM塩酸及び5%エタノールを用いた湿式造粒酸性化により、バッチを調製した。造粒物を酸性化されたバッキングフィルムと共に共押出しした。135℃最高処理温度において、Randcastle共押出しラインを用いて、2.75:1のドラッグ層:バッキング層比及び1.50mmのターゲット全体厚さにおける二層化ラミネートとして、これらのブレンドを共押出しした。押出し前の上記ブレンドの含水率は、2.0%であった。
【0251】
例8
共押出しによる二層化ラミネートの調製
次の成分を規定量含む二層化ラミネートを調製するために、例2の方法を続けた。
【0252】
【表36】

【0253】
【表37】

【0254】
例9
共押出しによる二層化ラミネートの調製
次の成分を規定量含む二層化ラミネートを調製するために、例2の方法を続けた。上記バッキング層の処方は、例5に記載されるとおりである。
【0255】
【表38】

【0256】
上記処方の溶融粘度は、より少ないCARBOPOLを含む別の処方と比較して、非常に高かった。上記エクストルーダーを過度に加圧することを避けるために処理条件を改良した。アダプターのところで許容できる圧力を達成するために、スクリュースピードを22%高くし、そして供給速度を46%遅くした。
【0257】
例9
ホットメルト共押出し化二層化ラミネートからの複数の単位用量の調製
共押出しの後、上記ラミネートを、扱いやすい下位の長さにカットした。次いで、各下位の長さを、単位用量部分にカットした(分割した)。あるいは、上記ラミネートを、ラミネーションに続いて、単位用量に直接カットした。いくつかの実施形態では、上記単位用量内の活性薬剤は、テストステロンである。例示的な単位用量を次の通りに製造した。
【0258】
【表39】

【0259】
【表40】

【0260】
例10
ホットメルト共押出しによる二層化ラミネートの調製
次の表における粉末化成分を混合して、それらのそれぞれの組成物を形成させ、次いで、下記に列挙される条件に従って、二層化ラミネートにホットメルト共押出しした。
【0261】
【表41】

【0262】
【表42】

【0263】
【表43】

【0264】
得られた二層化ラミネートを、in vitro放出プロファイル(図11)及びin vivo放出プロファイル(図12)に描写されるように、一方向のドラッグ放出を示す単位用量にカットした。得られた単位用量サイズ及び用量効力を、以下に列挙する。
【0265】
【表44】

【0266】
例11
本発明の上記ラミネートのリザーバ層内の酸安定化された組成物に関する例示的処方
【0267】
【表45】

【0268】
【表46】

【0269】
【表47】

【0270】
【表48】

【0271】
【表49】

【0272】
この例に従って製造された、いくつかの例示的なラミネートのin vitro放出プロファイルを、図13a及び図13bに描写する。
【0273】
例12
本発明のラミネート内のホットメルト押出しバッキング層に関する例示的処方
【0274】
【表50】

【0275】
【表51】

【0276】
【表52】

【0277】
【表53】

【0278】
例13
ASTM Method D1238を用いて、上記活性薬剤(親水性)組成物及びバッキング(疎水性)組成物のメルトフローインデックスを測定した。
上記は、本発明の特定の実施形態の詳細な説明である。具体的な説明の目的で、本発明の特定の実施形態を、本明細書に記載してきたが、本発明の範囲及び精神から外れることなく、種々の改良をなすことができることが正しく評価されるであろう。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲から除外されるものとして制限されない。本明細書に開示され、そして特許請求の範囲に記載される全ての実施形態を、本開示の観点から、過度の実験を行うことなく行い、そして果たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0279】
次の図は、本明細書の一部、及び特許請求の範囲に記載される発明の例示的な実施形態を形成する。これらの図及び本明細書の記載の観点から、当業者は、過度の実験を行うことなく本発明を実施することができるであろう。
【0280】
【図1a】図1aは、単位用量に分割される前に、その長さの大部分にわたって、不均一な横断面を有するホットメルト共押出しラミネートの例示的な実施形態の横断面の側面図を描写する。
【図1b】図1bは、単位用量に分割される前に、その長さの大部分にわたって、不均一な横断面を有するホットメルト共押出しラミネートの例示的な実施形態の横断面の側面図を描写する。
【図1c】図1cは、単位用量に分割される前に、その長さの大部分にわたって、不均一な横断面を有するホットメルト共押出しラミネートの例示的な実施形態の横断面の側面図を描写する。
【図1d】図1dは、単位用量に分割される前に、その長さの大部分にわたって、不均一な横断面を有するホットメルト共押出しラミネートの例示的な実施形態の横断面の側面図を描写する。
【図1e】図1eは、単位用量に分割される前に、その長さの大部分にわたって、不均一な横断面を有するホットメルト共押出しラミネートの例示的な実施形態の横断面の側面図を描写する。
【図1f】図1fは、単位用量に分割される前に、その長さの大部分にわたって、不均一な横断面を有するホットメルト共押出しラミネートの例示的な実施形態の横断面の側面図を描写する。
【0281】
【図2a】図2aは、単位用量に分割される前に、その長さの大部分にわたって、均一な横断面を有するホットメルト共押出しラミネートの例示的な実施形態の横断面の側面図を描写する。
【図2b】図2bは、単位用量に分割される前に、その長さの大部分にわたって、均一な横断面を有するホットメルト共押出しラミネートの例示的な実施形態の横断面の側面図を描写する。
【図2c】図2cは、単位用量に分割される前に、その長さの大部分にわたって、均一な横断面を有するホットメルト共押出しラミネートの例示的な実施形態の横断面の側面図を描写する。
【図2d】図2dは、単位用量に分割される前に、その長さの大部分にわたって、均一な横断面を有するホットメルト共押出しラミネートの例示的な実施形態の横断面の側面図を描写する。
【図2e】図2eは、単位用量に分割される前に、その長さの大部分にわたって、均一な横断面を有するホットメルト共押出しラミネートの例示的な実施形態の横断面の側面図を描写する。
【図2f】図2fは、単位用量に分割される前に、その長さの大部分にわたって、均一な横断面を有するホットメルト共押出しラミネートの例示的な実施形態の横断面の側面図を描写する。
【0282】
【図3a】図3aは、図1aのラミネートの頂部の平面図を描写する。
【図3b】図3bは、図1b及び図1cのラミネートの頂部の平面図を描写する。
【図3c】図3cは、不均一な横断面を有する別のラミネートの頂部の平面図を描写する。
【0283】
【図4a】図4aは、上記ラミネートの横幅にわたって不均一な縦断面を有するラミネートの線軸に沿った縦断面の側面図を描写する。
【図4b】図4bは、上記ラミネートの横幅にわたって不均一な縦断面を有するラミネートの線軸に沿った縦断面の側面図を描写する。
【0284】
【図4c】図4cは、上記ラミネートの横幅にわたって均一な縦断面を有する、図2aのラミネートの縦断面の側面図を描写する。
【図5c】図5cは、均一な横断面及び均一な縦断面を有するラミネートの斜視図を描写する。
【図6】図6は、個々の単位用量に分割されたラミネートの頂部の平面図を描写する。
【図7】図7は、処方SR4及び処方SR12に関するin vitro放出プロファイルを描写する。
【0285】
【図8】図8は、処方A〜Dに関するin vivo血しょうプロファイルを描写する。
【図9】図9は、処方E〜Jに関するin vitro放出プロファイルを描写する。
【図10】図10は、処方E〜Jに関するin vivo血しょうプロファイルを描写する。
【図11】図11は、処方L〜Pに関するin vitro放出プロファイルを描写する。
【図12】図12は、処方L〜Pに関するin vivo血しょうプロファイルを描写する。
【0286】
【図13a】図13aは、例11に従って製造された種々の徐放性HME組成物に関する放出プロファイルを描写する。
【図13b】図13bは、例11に従って製造された種々の徐放性HME組成物に関する放出プロファイルを描写する。
【図14a】図14aは、本発明の徐放投与形態を投与した人間の患者に関する投与数日(13日中の3日)後のテストステロン平均血しょう濃度を描写する。
【図14b】図14bは、本発明の徐放投与形態を投与した人間の患者に関して、1日投薬後のテストステロン平均血しょう濃度を描写する。
【0287】
【図15】図15は、デュアルマニホルド押出しダイの一部の縦断面を描写する。
【図16】図16は、フィードブロック型の押出しアセンブリの一部の縦断面を描写する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体接着性親水性リザーバ層及び疎水性低透過性バッキング層を含む生体接着性ホットメルト押出しラミネートの調製方法であって、下記;
a)ポリ(エチレンオキシド)、活性薬剤、及び所望による1種又は2種以上の抗酸化物質、1種又は2種以上の潤滑剤、1種又は2種以上の疎水性ポリマー、1種又は2種以上の賦形剤、あるいはそれらの組み合わせを含む熱可塑性親水性第1組成物を準備するステップ;
b)少なくとも1種の疎水性ポリマー、可塑剤、及び所望による1種又は2種以上の親水性ポリマー、1種又は2種以上の賦形剤、あるいはそれらの組み合わせを含む熱可塑性疎水性第2組成物を準備するステップ;そして
c)前記第1組成物及び前記第2組成物を共押出しして、それにより生体接着性二層化ホットメルト共押出しラミネートを形成するステップ;を含み、ここで
d)前記第1及び第2組成物が、少なくとも1種の共通ポリマーを含む:
前記調製方法。
【請求項2】
前記第1及び第2組成物が、1〜3種の共通ポリマーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ラミネートが、その線軸に沿うその長さの大部分にわたって、均一な横断面を有する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ラミネートが、その横幅の大部分にわたって、均一な縦断面を有する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1組成物が、2種又は3種以上の水膨潤性、水溶性又は水侵食性の熱可塑性生体接着性ポリマーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第2組成物が、2種又は3種以上の疎水性ポリマーを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1組成物のメルトフローインデックスが、前記第2組成物のメルトフローインデックスの50%以内である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第2組成物のメルトフローインデックスが、前記第1組成物のメルトフローインデックスの50%以内である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1組成物のメルトフローインデックスが、前記第2組成物のメルトフローインデックスに近似している、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1組成物及び第2組成物のそれぞれがPEOを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記PEOが、少なくとも2種の異なるグレードのPEOの組み合わせを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
PEOが、PEOグレード1、PEOグレード2及びPEOグレード3から成る群から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
PEOグレード1が、5%溶液において、25℃で、12〜8800mPa・sの範囲における溶液粘度か、又は100,000〜600,000のおおよその分子量範囲を有するポリエチレンオキシドであり;
PEOグレード2が、8800mPa・s(5%溶液、25℃)〜4000mPa・s(2%溶液、25℃)の範囲における溶液粘度か、又は900,000〜2,000,000のおおよその分子量範囲を有するポリエチレンオキシドであり;そして
PEOグレード3が、1%溶液において、25℃で、1650〜15,000mPa・sの範囲における溶液粘度か、又は4,000,000〜8,000,000のおおよその分子量範囲を有するポリエチレンオキシドである、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
PEOグレード3が、PEOグレード1よりも高粘度を有するPEOグレード2よりも高粘度を有する、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
積層するステップが、加熱触媒化ラミネーションである、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記積層するステップが、前記リザーバ層及びバッキング層の間に水を置くステップ、続いて、当該2層を共にプレスするステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記1種又は2種以上の親水性ポリマーが、1種又は2種以上の生体接着性ポリマー、1種又は2種以上の熱可塑性ポリマー、及びそれらの組み合わせから成る群から、各存在において、独立して選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記ラミネートを単位用量に分割することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記単位用量が、活性薬剤に関するラベルクレームの85%〜115%の含有率均一性を有する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記単位用量が、90〜250mm2の間の平均露出面積を含むリザーバ層を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記単位用量が、前記リザーバ層の露出された表面に基づいて、5〜35mm2/mgの活性薬剤の、表面積/用量の比を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記ラミネートを単位用量に分割するステップの前又は後に、剥離ライナー層を前記ラミネートに適用することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記リザーバ層が、前記ラミネートの40〜90重量%を構成する、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記バッキング層が、前記ラミネートの10〜60重量%を構成する、請求項1に記載のラミネート。
【請求項25】
生体接着性親水性リザーバ層及び疎水性低透過性バッキング層を含む生体接着性ホットメルト押出しラミネートの調製方法であって、下記;
a)ポリエチレンオキシド、活性薬剤、及び所望による1種又は2種以上の抗酸化物質、1種又は2種以上の潤滑剤、1種又は2種以上の疎水性ポリマー、1種又は2種以上の賦形剤、1種又は2種以上の親水性ポリマー、1種又は2種以上の生体接着性ポリマー、あるいはそれらの組み合わせを含む熱可塑性親水性第1組成物を準備するステップ;
b)少なくとも1種の疎水性ポリマー、可塑剤、及び所望による1種又は2種以上の親水性ポリマー、1種又は2種以上の賦形剤、あるいはそれらの組み合わせを含む熱可塑性疎水性第2組成物を準備するステップ;
c)生体接着性親水性リザーバ層及び疎水性バッキング層を、それぞれ形成するために、前記第1組成物及び第2組成物を共押出しするステップ;そして
d)生体接着性二層状ホットメルト共押出しラミネートを形成するために、前記リザーバ層及びバッキング層を積層するステップ;を含み、ここで
e)前記第1及び第2組成物が、少なくとも1種の共通ポリマーを含み;そして
f)前記ラミネートが、その線軸に沿うその長さの大部分にわたって、均一な横断面を有する:
前記調製方法。
【請求項26】
前記ラミネートが、その横幅の大部分にわたって、均一な縦断面を有する、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第1及び第2組成物が、1〜3種の共通ポリマーを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記第1組成物が、2種又は3種以上の熱可塑性生体接着性ポリマーを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
前記第2組成物が、2種又は3種以上の疎水性ポリマーを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記第1組成物のメルトフローインデックスが、前記第2組成物のメルトフローインデックスの50%以内である、請求項25に記載の方法。
【請求項31】
前記第2組成物のメルトフローインデックスが、前記第1組成物のメルトフローインデックスの50%以内である、請求項25に記載の方法。
【請求項32】
前記第1組成物のメルトフローインデックスが、0.1〜80,000の範囲にわたり、そして前記第2組成物のメルトフローインデックスが、1〜30,000の範囲にわたる、請求項25に記載の方法。
【請求項33】
前記第1組成物のメルトフローインデックスが、前記第2組成物のメルトフローインデックスに近い、請求項25に記載の方法。
【請求項34】
前記熱可塑性親水性第1組成物が、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、セルロースポリマー、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びそれらの組み合わせから成る群から選択される生体接着性ポリマーをさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項35】
前記第2組成物内の前記親水性ポリマーが、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、セルロースポリマー、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びそれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記ホットメルト押出し組成物が、制御放出、持続放出、スローリリース、除放、又は標的化放出の治療薬組成物である、請求項25に記載の方法。
【請求項37】
前記ホットメルト押出し組成物が、経皮、経粘膜的、直腸、肺、鼻、膣、眼若しくは耳のドラッグデリバリー用に適合された、又は埋め込むことができるドラッグデリバリーデバイスとして適合された剤形である、請求項25に記載の方法。
【請求項38】
前記熱可塑性疎水性第2組成物がPEOを含み、そして前記少なくとも1種の共通ポリマーがPEOである、請求項25に記載の方法。
【請求項39】
前記PEOが、PEOグレード1、PEOグレード2及びPEOグレード3から成る群から選択される、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
PEOグレード1が、5%溶液において、25℃で、12〜8800mPa・sの範囲における溶液粘度か、又は100,000〜600,000のおおよその分子量範囲を有するポリエチレンオキシドであり;
PEOグレード2が、8800mPa・s(5%溶液、25℃)〜4000mPa・s(2%溶液、25℃)の範囲における溶液粘度か、又は900,000〜2,000,000のおおよその分子量範囲を有するポリエチレンオキシドであり;そして
PEOグレード3が、1%溶液において、25℃で、1650〜15,000mPa・sの範囲における溶液粘度か、又は4,000,000〜8,000,000のおおよその分子量範囲を有するポリエチレンオキシドである、
請求項39に記載の方法。
【請求項41】
PEOグレード3が、PEOグレード1よりも高粘度を有するPEOグレード2よりも高粘度を有する、請求項39に記載の方法。
【請求項42】
積層するステップが、加熱触媒化ラミネーションである、請求項25に記載の方法。
【請求項43】
前記ラミネートを単位用量に分割することをさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項44】
前記単位用量が、明記された薬剤に関するラベルクレームの85%〜115%の含有率均一性を有する、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記ラミネートを単位用量に分割するステップの前又は後に、剥離ライナー層を前記ラミネートに適用することをさらに含む、請求項43に記載の方法。
【請求項46】
前記リザーバ層が、前記ラミネートの40〜90重量%を構成する、請求項25に記載の方法。
【請求項47】
前記バッキング層が、前記ラミネートの10〜60重量%を構成する、請求項25に記載のラミネート。
【請求項48】
前記活性薬剤が、テストステロン、オキシブチニン、モルフィン、フェンタニル、アスピリン、ランソプラゾール、オメプラゾール、パントプラゾール、ラベプラゾール及びナルトレキソンから成る群から選択される、請求項1又は25に記載の方法。
【請求項49】
前記熱可塑性親水性第1組成物が、ヒドロキシプロピルセルロースを所望により含み;そして
下記;
ポロキサマー、ポリエチレンオキシド、ポリ(ビニルアルコール)、カルボマー、ポリカルボフィル、キトサン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポビドン(ポリビニルピロリドン)、カルボキシポリメチレン、ポリエチレングリコール、アルギン酸、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリホスファジン、ポリオキサゾリジン、ポリ(ヒドロキシアルキルカルボン酸)、カラゲエネートアルギネート、カルボマー、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸ナトリウム、天然ゴム、ガーゴム、アラビアゴム、トラガカントガム、キサンタンガム、ゼラチン、及びそれらの組み合わせから成る群から選択される親水性ポリマー;
ガントレッツ、ポリアクリレートポリマー、アルキルセルロース、エチルセルロース、ワックス、ポリエステル、及びそれらの組み合わせから成る群から選択される疎水性ポリマー;
ポリエチレンオキシド、カルボマー、ポリカルボフィル、メチルビニルエーテル及びマレイン酸又は無水物のコポリマー、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、1種又は2種以上のアクリルポリマー、1種又は2種以上のポリアクリル酸、これらのポリマーのコポリマー、及びそれらの組み合わせから成る群から選択される生体接着性ポリマー;
ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン−co−ビニルアセテート、PLA、PLGA、アクリレート及びメタクリレートコポリマー、ポリエチレン、ポリカプロラクトン、ポリエチレン−co−ポリプロピレン、アルキルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシブチルセルロース、ヒドロキシアルキルアルキルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、でん粉、ペクチン、多糖類、トラガカントガム、アラビアゴム、グアールガム、サッカロースステアレート、キサンタンガム、脂質、ワックス、モノ−グリセリド、ジ−グリセリド、及びトリ−グリセリド、セチルアルコール、ステリルアルコール、パラフィルムワックス、水素化植物性油脂、ヒマシ油、グリセロールモノステアレート、ポリオール、キシリトール、マンニトール、ソルビトール、腸溶性ポリマー、セルロースアセテートフタレート、AS、シェラック、及びそれらの組み合わせから成る群から選択されるマトリックス形成材料;
グリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、多水酸基アルコール、グリセリン、ソルビトール、グリセロールエステル、グリセロールトリアセテート、脂肪酸トリグリセリド、鉱物油、ジエチルフタレート、トリブチルシトレート、トリエチルシトレート、ジブチルセバケート、植物性油脂、ヒマシ油、及びそれらの組み合わせから成る群から選択される可塑剤;
ビタミンE、ビタミンEスクシネート、ビタミンE TPGS、アスコルビン酸、アスコルビルパルミテート、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、次亜リン酸、モノチオグリセロール、没食子酸プロピル、亜硫酸水素ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、及びそれらの組み合わせから成る群から選択される抗酸化物質;
二酸化チタン、タルク、炭酸カルシウム、及びそれらの組み合わせから成る群から選択される不透明化剤;及び
脂肪エステル、グリセリルモノオレエート、グリセリルモノステアレート、ワックス、カルナウバワックス、蜜ろう、ビタミンEスクシネート、及びそれらの組み合わせから成る群から選択される熱潤滑剤:
を少なくとも1種さらに含む、請求項1又は25に記載の方法。
【請求項50】
前記第1組成物を、当該第1組成物を共押出しする前に、造粒する又は均一にブレンドすることをさらに含む、請求項1又は25に記載の方法。
【請求項51】
前記第2組成物を、当該第2組成物を共押出しする前に、造粒する又は均一にブレンドすることをさらに含む、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記第2組成物を、当該第2組成物を共押出しする前に、造粒する又は均一にブレンドすることをさらに含む、請求項1又は25に記載の方法。
【請求項53】
1種又は2種以上の活性薬剤の経皮的デリバリーのために適合された生体接着性複層化ラミネートの複数の単位用量を製造するための方法であって、次のステップ;
a)疎水性ポリマーを含む不活性組成物を準備するステップ;
b)熱可塑性生体接着性組成物内に分散された活性薬剤を含む活性薬剤含有組成物を準備するステップ;
c)バッキング層を形成するために、前記不活性組成物をホットメルト押出しするステップ;
d)活性薬剤リザーバ層を形成するために、前記活性薬剤含有組成物をホットメルト押出しするステップ;
e)前記バッキング層及び活性薬剤リザーバ層を共に積層し、それにより前記複層化ラミネートを形成するステップ;そして
f)前記ラミネートを複数の単位用量に分割するステップ;を含み、ここで
g)前記不活性組成物及び活性薬剤含有組成物が、少なくとも2種の共通ポリマーを含み;
h)前記不活性組成物のメルトフローインデックスが、前記活性薬剤含有組成物のメルトフローインデックスの50%以内であり;
i)前記ラミネートが、その長さの大部分にわたって、均一な横断面を有し;
j)前記単位用量が、前記活性薬剤に関して、ラベルクレームの85%〜115%の含有率均一性を有し;
k)ラミネーションが、前記不活性組成物及び活性薬剤含有組成物をホットメルト共押出しするか、又は押出し後に、前記バッキング層及び活性薬剤リザーバ層を熱積層することにより実施される:
前記方法。
【請求項54】
前記ラミネートを単位用量に分割するステップの前又は後に、剥離ライナー層を前記ラミネートに適用することをさらに含む、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記ラミネートが、その横幅にわたって且つその長さの大部分に沿って、均一な縦断面を有する、請求項53に記載の方法。
【請求項56】
前記不活性組成物及び活性薬剤含有組成物が、少なくとも1種の共通ポリマーの総計の少なくとも5重量%を構成する、請求項1,25又は53に記載の方法。
【請求項57】
請求項1〜56のいずれか一項に記載の方法に従って製造されたラミネート。
【請求項58】
生体接着性リザーバ層及びバッキング層を含む生体接着性二層化ホットメルト共押出しラミネートであって、
a)前記層が、1〜3種の共通ポリマーを含み;
b)前記ラミネートが、その線軸に沿うその長さの大部分にわたって、均一な横断面を有し;
c)前記リザーバ層のメルトフローインデックスが、前記バッキング層のメルトフローインデックスの50%以内である:
前記生体接着性二層化ホットメルト共押出しラミネート。
【請求項59】
前記ラミネートが、その横幅の大部分にわたって、均一な縦断面を有する、請求項58に記載のラミネート。
【請求項60】
前記リザーバ層が、2種又は3種以上の水膨潤性、水溶性又は水侵食性の熱可塑性生体接着性ポリマーを含む、請求項58に記載のラミネート。
【請求項61】
前記バッキング層が、2種又は3種以上の疎水性ポリマーを含む、請求項60に記載のラミネート。
【請求項62】
前記リザーバ層のメルトフローインデックスが、前記バッキング層のメルトフローインデックスに近い、請求項58に記載のラミネート。
【請求項63】
前記リザーバ層及びバッキング層のそれぞれがPEOを含む、請求項58に記載のラミネート。
【請求項64】
前記PEOが、各存在において、独立して選択される、少なくとも2種の異なるグレードのPEOの組み合わせを含む、請求項63に記載のラミネート。
【請求項65】
PEOが、PEOグレード1、PEOグレード2及びPEOグレード3から成る群から選択される、請求項64に記載のラミネート。
【請求項66】
PEOグレード1が、5%溶液において、25℃で、12〜8800mPa・sの範囲における溶液粘度か、又は100,000〜600,000のおおよその分子量範囲を有するポリエチレンオキシドであり;
PEOグレード2が、8800mPa・s(5%溶液、25℃)〜4000mPa(2%溶液、25℃)の範囲における溶液粘度か、又は900,000〜2,000,000のおおよその分子量範囲を有するポリエチレンオキシドであり;そして
PEOグレード3が、1%溶液において、25℃で、1650〜15,000mPa・sの範囲における溶液粘度か、又は4,000,000〜8,000,000のおおよその分子量範囲を有するポリエチレンオキシドである、
請求項65に記載の方法。
【請求項67】
PEOグレード3が、PEOグレード1よりも高粘度を有するPEOグレード2よりも高粘度を有する、請求項65に記載の方法。
【請求項68】
前記リザーバ層に取り外し可能に貼られている剥離ライナー層をさらに含む、請求項59に記載のラミネート。
【請求項69】
前記リザーバ層が、前記ラミネートの40〜90重量%を構成する、請求項58に記載のラミネート。
【請求項70】
前記バッキング層が、前記ラミネートの10〜60重量%を構成する、請求項58に記載のラミネート。
【請求項71】
a)90〜250mm2の平均露出面積を含むリザーバ層;
を含む請求項58〜70のいずれか一項に記載のラミネートを含む単位用量。
【請求項72】
前記リザーバ層の露出表面に基づいて、5〜35mm2/mg活性薬剤の、表面積/用量の比を含む、請求項71に記載の単位用量。
【請求項73】
請求項71に記載の単位用量をそれぞれ含む複数の単位用量であって、
当該複数の単位用量が、活性薬剤のラベルクレームの85%〜115%の含有率均一性を有する、
前記複数の単位用量。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図1d】
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【図1e】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図2d】
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【図2e】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13a】
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【図13b】
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【図14a】
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【図14b】
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【図15】
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【図16】
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【公表番号】特表2009−531452(P2009−531452A)
【公表日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−503172(P2009−503172)
【出願日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際出願番号】PCT/US2007/064713
【国際公開番号】WO2007/112285
【国際公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【出願人】(508287334)オクシリウム インターナショナル ホールディングス,インコーポレイティド (2)
【Fターム(参考)】