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ホットメルト接着剤
説明

ホットメルト接着剤

【課題】本発明は、接着性、耐ドライクリーニング性の優れた芯地用接着剤を提供することを課題とする。
【解決手段】エチレングリコールと、テレフタル酸、イソフタル酸及びオルトフタル酸からなる群より選ばれる少なくとも1種である芳香族ジカルボン酸(F)が反応してなるポリエステルジオール(A)、ジイソシアネート(B)ならびに低分子ジアミンもしくは低分子ジオール(C)を反応させてなる熱可塑性ウレタン樹脂(D)を含有する熱可塑性ウレタン樹脂粒子(E)を含有してなるホットメルト接着剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホットメルト接着剤に関する。さらに詳しくは、特に芯地用接着剤に適した熱可塑性ウレタン樹脂粒子を含有するホットメルト接着剤に関する。
【背景技術】
【0002】
近年縫製作業合理化方策として、接着芯地が登場し、縫製作業に革命的な合理化をもたらし、現在幅広く用いられている。しかし、従来用いられている芯地用熱融着性粉末接着剤には、接着強度が強く、かつ風合いが柔らかく、更に洗濯やドライクリーニングの耐性も兼ね備えたものはまだ見いだされていない。ポリエチレン系接着剤は接着強度、風合い、耐ドライクリーニング性が不十分であり、ポリアミド系接着剤は接着強度、ドライクリーニング性が良好であるが、風合い、耐洗濯性が不十分である。また軟質ポリ塩化ビニル系接着剤は風合い、耐洗濯性が良好であるが、耐ドライクリーニング性が不十分である。更に芯地貯蔵時の可塑剤の移行により経時的に接着性能、風合いが変化するという問題点がある。ポリ酢酸ビニル系接着剤は風合いが良好であるが、耐洗濯、耐ドライクリーニング性が不十分である。ポリエステル系接着剤は接着強度、耐洗濯性が良好であるが、耐ドライクリーニング性が不十分である。芯地用粉末接着剤として上記問題点を克服しうる熱可塑性ポリウレタン樹脂を製造する方法が提案されている(例えば特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−259369号公報
【特許文献2】特開平10−338733号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記記載の製造法で得られたポリウレタン粉体は、まだ接着強度、テトラクロロエチレン膨潤度が十分ではなく、従って接着性、耐ドライクリーニング性が十分に改善されえないという問題点がある。
本発明は、接着性、耐ドライクリーニング性の優れた芯地用接着剤を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、エチレングリコールと芳香族ジカルボン酸(F)が反応してなるポリエステルジオール(A)とジイソシアネート(B)が反応してなる熱可塑性ウレタン樹脂(D)を含有する熱可塑性ウレタン樹脂粒子(E)を含有してなるホットメルト接着剤;
該ホットメルト接着剤をプレス加工してなる接着芯地である。
【発明の効果】
【0006】
本発明のホットメルト接着剤は、接着性、耐ドライクリーニング性に優れる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明のホットメルト接着剤は、エチレングリコールと芳香族ジカルボン酸(F)が反応してなるポリエステルジオール(A)とジイソシアネート(B)が反応してなる熱可塑性ウレタン樹脂(D)を含有する熱可塑性ウレタン樹脂粒子(E)を含有してなることを特徴とする。
【0008】
ポリエステルジオール(A)は、エチレングリコールと芳香族ジカルボン酸(F)を必須成分として反応してなる。ポリエステルジオール(A)は、エチレングリコールと、芳香族ジカルボン酸との脱水縮合反応、またはこれらのエステル形成性誘導体[酸無水物(無水フタル酸など)、低級アルキルエステル(ジメチルテレフタレート、ジメチルイソフタレート、ジメチルオルトフタレートなど)、酸ハライド(フタル酸クロライドなど)]との反応により得ることができる。
【0009】
芳香族ジカルボン酸(F)としてはイソフタル酸、テレフタル酸、オルトフタル酸などが挙げられる。
(F)は単一成分であっても良いが、2成分以上からなるものでも良い。その中でガラス転移点の観点から好ましい組合せとしては、テレフタル酸/イソフタル酸=30/70〜70/30(重量比)が好ましい。40/60〜60/40がさらに好ましく、45/55〜55/45であることがもっとも好ましい。ポリエステルジオール(A)の数平均分子量(以下Mnと記す。)は800〜10,000であることが好ましく、1,000〜4,000がさらに好ましく、1,500〜3,000であることが最も好ましい。
【0010】
ポリエステルジオール(A)は、エチレングリコールと芳香族ジカルボン酸(F)を必須成分としない高分子ジオール(G)を含有していてもよく、(G)は(A)の重量に対して0〜10重量%含有されていてもよい。(G)としては、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリエーテルエステルジオール、ポリカーボネートジオール、ポリシロキサングリコール、ポリブタジエングリコール、アクリルジオール、ポリマーポリオール(高分子ジオール中でビニル単量体を重合してなるジオール)およびこれら2種以上の混合物が挙げられる。上記高分子ジオールのうち好ましいものは、ポリエステルジオールである。
【0011】
ポリエーテルジオールとしては、2個の活性水素原子を有する化合物(たとえば2価アルコール、2価フェノールなど)にアルキレンオキサイドが付加した構造の化合物およびそれらの混合物が挙げられる。
【0012】
上記2価アルコールとしてはエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−および1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどのアルキレングリコール、環状基を有するジオール(たとえば、特公昭45−1474号公報明細書に記載のもの)などが挙げられる。また、2価フェノールとしてはピロガロール、ハイドロキノン、フロログルシンなどの単環多価フェノール;ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールFなどのビスフェノール類などが挙げられる。これらのうち好ましいものは2価アルコールである。
【0013】
アルキレンオキサイドとしては、炭素数2〜8のアルキレンオキサイドおよび置換アルキレンオキサイド、例えばエチレンオキサイド(以下EOと略記)、プロピレンオキサイド(以下POと略記)、1,2−、1,3−、1,4−または2,3−ブチレンオキサイド、スチレンオキサイドおよびこれらの2種以上の併用(ブロックまたはランダム付加)が挙げられる。これらのうち好ましいものはPO単独およびEOとPOの併用である。
【0014】
ポリエステルジオールとしては、例えば低分子ジオールの1種以上と芳香族ジカルボン酸(F)以外のジカルボン酸との縮合重合による縮合ポリエステルジオール;エチレングリコール以外の低分子ジオールの1種以上とジカルボン酸との縮合重合による縮合ポリエステルジオール;低分子ジオールの1種以上を開始剤としてラクトンを開環重合して得られるポリラクトンジオール;およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0015】
上記低分子ジオールとしては、例えば脂肪族低分子ジオール類(エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオールなど);環状基を有する低分子ジオール類[例えば特公昭45−1474号公報明細書に記載のもの:1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、m−またはp−キシリレングリコールなど];ビスフェノール類のアルキレンオキサイド低モル付加物(分子量500未満);およびこれらの2種以上の併用が挙げられる。
【0016】
上記ジカルボン酸の具体例としては、脂肪族ジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、グルタル酸、アゼライン酸、マレイン酸、フマル酸など)、芳香族ジカルボン酸(テレフタル酸、イソフタル酸など)、これらの低級アルキル(炭素数1〜4)エステル、およびこれらの2種以上の併用が挙げられる。
【0017】
上記ラクトンとしてはγ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、ε−カプロラクトンおよびこれらの2種以上の併用が挙げられる。
【0018】
ポリエーテルエステルジオールとしては、前記ポリエーテルジオールの1種以上と前記ポリエステルジオールで例示したジカルボン酸の1種以上とをエステル化反応して得られるものが挙げられる。
【0019】
熱可塑性ウレタン樹脂を構成するジイソシアネート(B)としては、(i)炭素数(NCO基中の炭素を除く、以下同様)2〜18の脂肪族ジイソシアネート[エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート等];(ii)炭素数4〜15の脂環族ジイソシアート[イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロへキセン等];(iii)炭素数8〜15の芳香脂肪族ジイソシアネート[m−および/またはp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等];芳香族ポリイソシアネートの具体例としては、1,3−及び/又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−及び/又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’−及び/又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、粗製MDI、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート、m−及びp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート等;(v)これらのジイソシアネートの変性物(カーボジイミド基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、ウレア基等を有するジイソシアネート変性物);およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましいものは脂肪族ジイソシアネートまたは脂環族ジイソシアネートであり、特に好ましいものはHDI、IPDI、水添MDIである。
【0020】
熱可塑性ウレタン樹脂(D)を構成する低分子ジアミンもしくは低分子ジオール(C)の具体例は以下の通りである。
低分子ジアミンとしては、炭素数6〜18の脂環族ジアミン[4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン等];炭素数2〜12の脂肪族ジアミン[エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等];炭素数8〜15の芳香脂肪族ジアミン[キシリレンジアミン、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジアミン等]およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましいものは脂環族ジアミンおよび脂肪族ジアミンであり、特に好ましいものはイソホロンジアミンおよびヘキサメチレンジアミンである。
【0021】
また低分子ジオールの具体例としては、炭素数2〜8の脂肪族ジオール類[直鎖ジオール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど)、分岐鎖を有するジオール(プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,2−、1,3−もしくは2,3−ブタンジオールなど)など];環状基を有するジオール類[炭素数6〜15の脂環基含有ジオール〔1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、水添ビスフェノールAなど〕、炭素数8〜20の芳香環含有ジオール(m−もしくはp−キシリレングリコールなど)、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールFなど)のオキシアルキレンエーテル、多核フェノール類(ジヒドロキシナフタレンなど)のオキシアルキレンエーテル、ビス(2−ヒドロキシエチル)テレフタレートなど];これらのアルキレンオキサイド付加物(分子量500未満)およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。低分子ジオールのうち好ましいものは脂肪族ジオールおよび脂環基含有ジオールである。
【0022】
熱可塑性ウレタン樹脂(D)の分子量を調整する方法として、1官能のアルコール(モノオール)でイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーのイソシアネート基を一部ブロックすることで調整できる。上記モノオールとしては、炭素数1〜8の脂肪族モノオール類[直鎖モノオール(メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノールなど)、分岐鎖を有するモノオール(イソプロピルアルコール、ネオペンチルアルコール、3−メチル−ペンタノール、2−エチルヘキサノール)など];炭素数6〜10の環状基を有するモノオール類[脂環基含有モノオール(シクロヘキサノールなど)、芳香環含有モノオール(ベンジルアルコールなど)など]およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましいものは脂肪族モノオールである。また高分子モノオールとしては、ポリエステルモノオール、ポリエーテルモノオール、ポリエーテルエステルモノオールおよびこれら2種以上の混合物が挙げられる。
【0023】
また、熱可塑性ウレタン樹脂(D)のゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる数平均分子量は、好ましくは5000〜50000、より好ましくは10000〜30000、さらに好ましくは15000〜25000である。5000以上では接着性が良好であり、50000以下では樹脂粘度が適切で接着性が良好である。
【0024】
熱可塑性ウレタン樹脂(D)のウレア基濃度は、好ましくは0.5〜2.0重量%、より好ましくは0.7〜1.5重量%、さらに好ましくは0.9〜1.2重量%である。0.5重量%以上では、軟化温度が低くなく、剥離を生じないなど接着性が良好である。2.0重量%以下では軟化温度が高くなりすぎず、接着性が良好である。
【0025】
熱可塑性ウレタン樹脂(D)の溶解度パラメーターは、耐ドライクリーニング性の観点から11.5〜12.5が好ましい。
【0026】
熱可塑性ポリウレタン樹脂粒子(E)としては、例えば以下の製造方法で得られるものが挙げられる。
(1)ポリエステルジオール(A)とジイソシアネート(B)のイソシアネート基のモル比が、1:1.2〜1:4.0となるように反応させて得られるウレタンプレポリマー(U)を、水および分散安定剤存在下で、必要に応じ、低分子ジオール、もしくは低分子ジアミン(C)で伸長反応させる方法で(E)を製造することができる。
低分子ジアミンはブロックされた直鎖脂肪族ジアミン(C)(例えばケチミン化合物)などを使用することができる。
【0027】
(2)上記ウレタンプレポリマー(U)を、非極性有機溶媒および分散安定剤存在下で、低分子ジオールもしくは低分子ジアミン(C)で伸長反応させる方法で(E)を製造することができる。
(3)ジイソシアネート(B)と高分子ジオール(A)と低分子ジオールもしくは低分子ジアミン(C)とを反応させることで熱可塑性ポリウレタン樹脂の塊状物を得る。ついで粉末化(例えば冷凍粉砕、溶融状態下に細孔を通し切断する方法)する方法で(E)を製造することができる。
【0028】
熱可塑性ウレタン樹脂(D)を製造する際の反応温度は、ウレタン化を行う際に通常採用される温度と同じでよく、溶剤を使用する場合は通常20℃〜100℃であり、溶剤を使用しない場合は通常20℃〜220℃、好ましくは80℃〜200℃である。上記プレポリマー化反応において、反応を促進するために必要によりポリウレタンに通常用いられる触媒を使用することができる。該触媒としては、例えばアミン系触媒[トリエチルアミン、N−エチルモルホリン、トリエチレンジアミンなど]、錫系触媒[トリメチルチンラウレート、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチンマレートなど]などが挙げられる。
【0029】
熱可塑性ポリウレタン樹脂粒子(E)の体積平均粒径は、好ましくは10〜500μm、さらに好ましくは70〜300μmの範囲にある。
【0030】
熱可塑性ポリウレタン樹脂粒子(E)は必要に応じて添加剤(F)を添加して、ホットメルト接着剤とする。添加剤(F)としては無機フィラー、顔料、可塑剤、有機充填剤、ブロッキング防止剤、安定剤及び分散剤等が挙げられる。
添加剤の添加量(重量%)は、(E)の重量に対して、0〜50が好ましく、さらに好ましくは1〜30である。
【0031】
無機フィラーとは、カオリン、タルク、シリカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、ベントナイト、マイカ、セリサイト、ガラスフレーク、ガラス繊維、黒鉛、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、硫酸バリウム、ホウ酸亜鉛、アルミナ、マグネシア、ウォラストナイト、ゾノトライト、ウィスカー及び金属粉末等が挙げられる。これらのうち、熱可塑性樹脂の結晶化促進の観点から、カオリン、タルク、シリカ、酸化チタン及び炭酸カルシウムが好ましく、さらに好ましくはカオリン及びタルクである。
【0032】
無機フィラーの体積平均粒子径(μm)は、熱可塑性樹脂中への分散性の観点から、0.1〜30が好ましく、さらに好ましくは1〜20、特に好ましくは5〜10である。
無機フィラーの添加量(重量%)は、(E)の重量に対して、0〜40が好ましく、1〜20がより好ましい。
【0033】
顔料粒子としては特に限定されず、公知の有機顔料および/または無機顔料を使用することができ、(E)100重量部あたり、通常10重量部以下、好ましくは0.01〜5重量部配合される。有機顔料としては、例えば不溶性もしくは溶性アゾ顔料、銅フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料等が挙げられ、無機系顔料としては、例えばクロム酸塩、フェロシアン化合物、金属酸化物(酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム等)、金属塩類[硫酸塩(硫酸バリウム等)、珪酸塩(珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム等)、炭酸塩(炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等)、燐酸塩(燐酸カルシウム、燐酸マグネシウム等)等]、金属粉末(アルミ粉末、鉄粉末、ニッケル粉末、銅粉末等)、カーボンブラック等が挙げられる。顔料の平均粒径についてはとくに限定はないが、通常0.2〜5.0μmであり、好ましくは0.5〜1μmである。
顔料粒子の添加量(重量%)は、(E)の重量に対して、0〜5が好ましく、1〜3がより好ましい。
【0034】
可塑剤としては、フタル酸エステル(フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチルベンジル及びフタル酸ジイソデシル等);脂肪族2塩基酸エステル(アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル及びセバシン酸−2−エチルヘキシル等);トリメリット酸エステル(トリメリット酸トリ−2−エチルヘキシル及びトリメリット酸トリオクチル等);脂肪酸エステル(オレイン酸ブチル等);脂肪族リン酸エステル(トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルフォスフェート、トリ−2−エチルヘキシルホスフェート及びトリブトキシホスフェート等);芳香族リン酸エステル(トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート及びトリス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート等);ハロゲン脂肪族リン酸エステル(トリス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(βークロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート及びトリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート等);及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
可塑剤の添加量(重量%)は、(E)の重量に対して、0〜50が好ましく、5〜20がより好ましい。
【0035】
安定剤とは、分子中に炭素−炭素二重結合(置換基を有していてもよいエチレン結合等)(ただし芳香環中の二重結合は除く)、炭素−炭素三重結合(置換基を有していてもよいアセチレン結合)を有する化合物等が使用でき、(メタ)アクリル酸と多価アルコール(2〜10価の多価アルコール、以下同様)とのエステル(エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等);(メタ)アリルアルコールと2〜6価の多価カルボン酸とのエステル(ジアリルフタレート及びトリメリット酸トリアリルエステル等);多価アルコールのポリ(メタ)アリルエーテル(ペンタエリスリトール(メタ)アリルエーテル等);多価アルコールのポリビニルエーテル(エチレングリコールジビニルエーテル等);多価アルコールのポリプロペニルエーテル(エチレングリコールジプロペニルエーテル等);ポリビニルベンゼン(ジビニルベンゼン等)及びこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。これらのうち、安定性(ラジカル重合速度)の観点から、(メタ)アクリル酸と多価アルコールとのエステルが好ましく、さらに好ましくはトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートである。
安定剤の添加量(重量%)は、(E)の重量に対して、0〜20が好ましく、1〜15がより好ましい。
【0036】
本発明のホットメルト接着剤は、粉体流動性向上剤、ブロッキング防止剤として、公知の無機系ブロッキング防止剤及び有機系ブロッキング防止剤等を使用することができる。無機系ブロッキング防止剤としてはシリカ、タルク、酸化チタン及び炭酸カルシウム等が挙げられる。有機系ブロッキング防止剤としては粒子径10μm以下の熱硬化性樹脂(熱硬化性ポリウレタン樹脂、グアナミン系樹脂及びエポキシ系樹脂等)及び粒子径10μm以下の熱可塑性樹脂(熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂及びポリ(メタ)アクリレート樹脂等)等が挙げられる。
ブロッキング防止剤(流動性向上剤)の添加量(重量%)は、(E)の重量に対して、0〜5が好ましく、0.5〜1がより好ましい。
【0037】
添加剤(F)はウレタン化反応に影響を与えなければ、プレポリマー(U)およびウレタン樹脂(D)に添加してもよい。ウレタン樹脂粒子(E)に添加剤(F)を混合して本発明のホットメルト接着剤を生産するときに使用する混合装置としては、公知の粉体混合装置を使用でき、容器回転型混合機、固定容器型混合機、流体運動型混合機のいずれも使用できる。例えば固定容器型混合機としては高速流動型混合機、複軸パドル型混合機、高速剪断混合装置(ヘンシエルミキサー(登録商標)等)、低速混合装置(プラネタリーミキサー等)や円錐型スクリュー混合機(ナウタ−ミキサ−(登録商標)等)を使ってドライブレンドする方法が良く知られている。これらの方法の中で、複軸パドル型混合機、低速混合装置(プラネタリーミキサー等)、および円錐型スクリュー混合機(ナウタ−ミキサ−(登録商標、以下省略)等)を使用するのが好ましい。
【0038】
本発明のホットメルト接着剤の体積平均粒径は、好ましくは10〜500μm、さらに好ましくは70〜300μmの範囲にある。
【0039】
本発明のホットメルト接着剤を用いた接着芯地の製造およびそれによる布地の接着は、通常の方法で行なうことができる。
ホットメルトコーターによる溶融塗布、パウダードット塗布、水系ペースト塗布など従来のホットメルト接着剤用の塗布方法で繊維に適用できる。旧来は、芯地用接着としてホットメルト接着剤を繊維シートに接着したシングルドットタイプのものが多かったが、近年では、まず水系ペーストを塗布した後、ホットメルト接着剤を固着させるダブルドットタイプのものが主流になっており、本発明のホットメルト接着剤もこれらの方法で基布に塗布・コーティングすることにより、接着芯地とすることができる。
ダブルドットタイプの一般的は方法としては、まず水系ペーストをスクリーンを通して、基布にドット状に塗布し、水系ペーストが乾燥固着する前に、ホットメルト接着剤を振り掛け(塗布量:通常5〜30g/m)、ドットに付着したホットメルト接着剤以外を十分に取り除いた後、加熱固着(加熱条件:通常120〜160℃、1〜3分間)させ、接着芯地を製造する。接着芯地の基布としては、ポリエステル、ナイロン、アクリル等の織布、不織布など、公知のものが使用できる。
【実施例】
【0040】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下において「部」は重量部、「%」は重量%を示す。
得られた熱可塑性ウレタン樹脂粒子(E)の溶解度パラメーター(SP値)を下記に記載した方法で計算した。ホットメルト接着剤に含有される熱可塑性ウレタン樹脂粒子(E)の数平均分子量、ウレア基濃度を下記に記載した方法で測定した。また、ホットメルト接着剤のかさ比重、流下時間、安息角を下記に記載した方法で測定した。
【0041】
製造例1
ジアミンのMEKケチミン化物の製造
ヘキサメチレンジアミンと過剰のMEK(メチルエチルケトン;ジアミンに対して4倍モル量)を80℃で24時間還流させながら生成水を系外に除去した。その後減圧にて未反応のMEKを除去してMEKケチミン化物を得た。
【0042】
製造例2
数平均分子量(以下Mnと記す)が2500のポリエチレンフタレート(テレフタル酸/イソフタル酸=50/50(重量比))(A−1)の製造
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、テレフタル酸393部、イソフタル酸393部、モノエチレングリコール606部を入れ、210℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら5時間反応させた後、5〜20mmHgの減圧下で反応させ、温度170℃ポリエチレンフタレートジオール(A−1)を取り出した。回収されたモノエチレングリコールは270部であった。得られたポリエチレンフタレートジオールの水酸基価を測定し44.9であった。水酸基価からMnを計算した結果2500であった。
【0043】
製造例3
イソフタル酸393部をオルトフタル酸393部に変更した以外は、製造例2と同様の操作を行い、Mnが2500のポリエチレンフタレートジオール(A−2)を得た。回収モノエチレングリコールは270部であった。得られたポリエチレンフタレートジオールの水酸基価を測定し44.9であった。水酸基価からMnを計算した結果2500であった。
【0044】
製造例4
テレフタル酸393部、イソフタル酸393部をテレフタル酸786部に変更した以外は、製造例2と同様の操作を行い、Mnが2500のポリエチレンフタレートジオール(A−3)を得た。回収モノエチレングリコールは270部であった。得られたポリエチレンフタレートジオールの水酸基価を測定し44.9であった。水酸基価からMnを計算した結果2500であった。
【0045】
製造例5
製造例2と同様の操作を行い、Mnが900のポリエチレンフタレートジオール(A−4)を得た。回収モノエチレングリコールは245部であった。得られたポリエチレンフタレートジオールの水酸基価を測定し124.7であった。水酸基価からMnを計算した結果900であった。
【0046】
製造例6
プレポリマー溶液(U−1)の製造
温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に、ポリエステルジオール(A−1)(637.3部)、1−オクタノール(39.1部)を仕込み、窒素置換した後、撹拌しながら110℃に加熱して溶融させ、60℃まで冷却した。続いて、ヘキサメチレンジイソシアネート(73.6部)を投入し、85℃で6時間反応させた。次いで、60℃に冷却した後、テトラヒドロフラン(250部)、及び安定剤(1.5部)[チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製イルガノックス1010]を加え、均一に混合してプレポリマー溶液(U−1)を得た。得られたプレポリマー溶液のNCO含量は、0.3%であった。
【0047】
製造例7
プレポリマー溶液(U−2)の製造
ポリエステルジオール(A−1)をポリエステルジオール(A−2)に変更した以外は、製造例5と同様の操作を行い、プレポリマー溶液(U−2)を得た。得られたプレポリマー溶液のNCO含量は、0.3%であった。
【0048】
製造例8
プレポリマー溶液(U−3)の製造
温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に、ポリエステルジオール(A−1)(691.6部)、1−オクタノール(3.9部)を仕込み、窒素置換した後、撹拌しながら110℃に加熱して溶融させ、60℃まで冷却した。続いて、ヘキサメチレンジイソシアネート(54.5部)を投入し、85℃で6時間反応させた。次いで、60℃に冷却した後、テトラヒドロフラン(250部)、及び安定剤(1.5部)[チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製イルガノックス1010]を加え、均一に混合してプレポリマー溶液(U−3)を得た。得られたプレポリマー溶液のNCO含量は、0.3%であった。
【0049】
製造例9
プレポリマー溶液(U−4)の製造
ポリエステルジオール(A−1)をポリエステルジオール(A−2)に変更した以外は、製造例7と同様の操作を行い、プレポリマー溶液(U−4)を得た。得られたプレポリマー溶液のNCO含量は、0.3%であった。
【0050】
製造例10
プレポリマー溶液(U−5)の製造
温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に、ポリエステルジオール(A−1)(620.8部)、1−オクタノール(39.7部)を仕込み、窒素置換した後、撹拌しながら110℃に加熱して溶融させ、60℃まで冷却した。続いて、ヘキサメチレンジイソシアネート(89.5部)を投入し、85℃で6時間反応させた。次いで、60℃に冷却した後、テトラヒドロフラン(250部)、及び安定剤(1.5部)[チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製イルガノックス1010]を加え、均一に混合してプレポリマー溶液(U−5)を得た。得られたプレポリマー溶液のNCO含量は、1.1%であった。
【0051】
製造例11
プレポリマー溶液(U−6)の製造
温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に、ポリエステルジオール(A−2)(675.9部)、1−オクタノール(4.0部)を仕込み、窒素置換した後、撹拌しながら110℃に加熱して溶融させ、60℃まで冷却した。続いて、ヘキサメチレンジイソシアネート(70.2部)を投入し、85℃で6時間反応させた。次いで、60℃に冷却した後、テトラヒドロフラン(250部)、及び安定剤(1.5部)[チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製イルガノックス1010]を加え、均一に混合してプレポリマー溶液(U−6)を得た。得られたプレポリマー溶液のNCO含量は、1.1%であった。
【0052】
製造例12
プレポリマー溶液(U−7)の製造
温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に、ポリエステルジオール(A−3)(675.9部)、1−オクタノール(4.0部)を仕込み、窒素置換した後、撹拌しながら110℃に加熱して溶融させ、60℃まで冷却した。続いて、ヘキサメチレンジイソシアネート(70.2部)を投入し、85℃で6時間反応させた。次いで、60℃に冷却した後、テトラヒドロフラン(250部)、及び安定剤(1.5部)[チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製イルガノックス1010]を加え、均一に混合してプレポリマー溶液(U−7)を得た。得られたプレポリマー溶液のNCO含量は、1.1%であった。
【0053】
製造例13
プレポリマー溶液(U−8)の製造
温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に、ポリエステルジオール(A−4)(567.79部)、1−オクタノール(39.64部)を仕込み、窒素置換した後、撹拌しながら110℃に加熱して溶融させ、60℃まで冷却した。続いて、ヘキサメチレンジイソシアネート(142.57部)を投入し、85℃で6時間反応させた。次いで、60℃に冷却した後、テトラヒドロフラン(250部)、及び安定剤(1.5部)[チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製イルガノックス1010]を加え、均一に混合してプレポリマー溶液(U−8)を得た。得られたプレポリマー溶液のNCO含量は、0.6%であった。
【0054】
製造例14
プレポリマー溶液(U−9)の製造
温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に、ポリエステルジオール(A−2)(667.05部)、1−オクタノール(10.01部)を仕込み、窒素置換した後、撹拌しながら110℃に加熱して溶融させ、60℃まで冷却した。続いて、ヘキサメチレンジイソシアネート(62.94部)を投入し、85℃で6時間反応させた。次いで、60℃に冷却した後、テトラヒドロフラン(250部)、及び安定剤(1.5部)[チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製イルガノックス1010]を加え、均一に混合してプレポリマー溶液(U−9)を得た。得られたプレポリマー溶液のNCO含量は、0.6%であった。
【0055】
実施例1
ホットメルト接着剤の製造
反応容器に、製造例4で得たプレポリマー溶液(U−1)(100部)とMEKケチミン化合物(0.7部)を投入混合し、そこにポリカルボン酸型アニオン界面活性剤(三洋化成工業(株)製サンスパールPS−8(30部))を溶解した水溶液300部を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて6000rpmの回転数で1分間混合した。この混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、濾別及び乾燥を行い、ウレタン樹脂粒子(E−1)を製造した。(E−1)のMnは0.5万、ウレア基濃度は0.5重量%、溶解度パラメーターは12.0、体積平均粒径は103μmであった。
【0056】
100Lのナウタミキサー内に、ウレタン樹脂粒子(E−1)(100部)、ブロッキング防止剤架橋ポリメチルメタクリレート[ガンツ化成(株);ガンツパールPM−030S](0.5部)を投入混合することでホットメルト接着剤(P−1)を得た。(P−1)の体積平均粒径は104μm、かさ比重は0.43g/ml、流下時間は18秒、安息角は30度であった。
【0057】
実施例2
実施例1でプレポリマー溶液(U−1)の代わりに、プレポリマー溶液(U−2)(100部)に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行い、ウレタン樹脂粒子(E−2)を製造した。(E−2)のMnは0.5万、ウレア基濃度は0.5重量%、溶解度パラメーターは12.0、体積平均粒径は100μmであった。
さらに実施例1において、ウレタン樹脂粒子(E−1)の代わりにウレタン樹脂粒子(E−2)を用いた他は同様の操作を行い、ホットメルト接着剤(P−2)を得た。(P−2)の体積平均粒径は101μm、かさ比重は0.44g/ml、流下時間は19秒、安息角は32度であった。
【0058】
実施例3
実施例1でプレポリマー溶液(U−1)の代わりに、プレポリマー溶液(U−3)(100部)に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行い、ウレタン樹脂粒子(E−3)を製造した。(E−3)のMnは5.0万、ウレア基濃度は0.5重量%、溶解度パラメーターは12.3、体積平均粒径は105μmであった。
さらに実施例1において、ウレタン樹脂粒子(E−1)の代わりにウレタン樹脂粒子(E−3)を用いた他は同様の操作を行い、ホットメルト接着剤(P−3)を得た。(P−3)の体積平均粒径は106μm、かさ比重は0.42g/ml、流下時間は19秒、安息角は31度であった。
【0059】
実施例4
実施例1でプレポリマー溶液(U−1)の代わりに、プレポリマー溶液(U−4)(100部)に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行い、ウレタン樹脂粒子(E−4)を製造した。(E−4)のMnは5.0万、ウレア基濃度は0.5重量%、溶解度パラメーターは12.3、体積平均粒径は102μmであった。
さらに実施例1において、ウレタン樹脂粒子(E−1)の代わりにウレタン樹脂粒子(E−4)を用いた他は同様の操作を行い、ホットメルト接着剤(P−4)を得た。(P−4)の体積平均粒径は102μm、かさ比重は0.44g/ml、流下時間は20秒、安息角は33度であった。
【0060】
実施例5
実施例1でプレポリマー溶液(U−1)の代わりに、プレポリマー溶液(U−5)(100部)を用い、MEKケチミン化合物の量を3.0部に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行い、ウレタン樹脂粒子(E−5)を製造した。(E−5)のMnは0.5万、ウレア基濃度は2.0重量%、溶解度パラメーターは12.0、体積平均粒径は99μmであった。
さらに実施例1において、ウレタン樹脂粒子(E−1)の代わりにウレタン樹脂粒子(E−5)を用いた他は同様の操作を行い、ホットメルト接着剤(P−5)を得た。(P−5)の体積平均粒径は100μm、かさ比重は0.43g/ml、流下時間は18秒、安息角は30度であった。
【0061】
実施例6
実施例1でプレポリマー溶液(U−1)の代わりに、プレポリマー溶液(U−6)(100部)に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行い、ウレタン樹脂粒子(E−6)を製造した。(E−6)のMnは5.0万、ウレア基濃度は2.0重量%、溶解度パラメーターは12.3、体積平均粒径は106μmであった。
さらに実施例1において、ウレタン樹脂粒子(E−1)の代わりにウレタン樹脂粒子(E−6)を用いた他は同様の操作を行い、ホットメルト接着剤(P−6)を得た。(P−6)の体積平均粒径は107μm、かさ比重は0.44g/ml、流下時間は20秒、安息角は31度であった。
【0062】
実施例7
実施例1でプレポリマー溶液(U−1)の代わりに、プレポリマー溶液(U−7)(100部)に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行い、ウレタン樹脂粒子(E−7)を製造した。(E−7)のMnは5.0万、ウレア基濃度は2.0重量%、溶解度パラメーターは12.3、体積平均粒径は112μmであった。
さらに実施例1において、ウレタン樹脂粒子(E−1)の代わりにウレタン樹脂粒子(E−7)を用いた他は同様の操作を行い、ホットメルト接着剤(P−7)を得た。(P−7)の体積平均粒径は113μm、かさ比重は0.43g/ml、流下時間は22秒、安息角は33度であった。
【0063】
実施例8
実施例1でプレポリマー溶液(U−1)の代わりに、プレポリマー溶液(U−8)(100部)に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行い、ウレタン樹脂粒子(E−8)を製造した。(E−8)のMnは0.5万、ウレア基濃度は1.0重量%、溶解度パラメーターは11.8、体積平均粒径は104μmであった。
さらに実施例1において、ウレタン樹脂粒子(E−1)の代わりにウレタン樹脂粒子(E−8)を用いた他は同様の操作を行い、ホットメルト接着剤(P−8)を得た。(P−8)の体積平均粒径は105μm、かさ比重は0.44g/ml、流下時間は20秒、安息角は32度であった。
【0064】
実施例9
実施例1でプレポリマー溶液(U−1)の代わりに、プレポリマー溶液(U−9)(100部)に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行い、ウレタン樹脂粒子(E−9)を製造した。(E−9)のMnは2.0万、ウレア基濃度は1.0重量%、溶解度パラメーターは12.2、体積平均粒径は110μmであった。
さらに実施例1において、ウレタン樹脂粒子(E−1)の代わりにウレタン樹脂粒子(E−9)を用いた他は同様の操作を行い、ホットメルト接着剤(P−9)を得た。(P−9)の体積平均粒径は111μm、かさ比重は0.43g/ml、流下時間は20秒、安息角は30度であった。
【0065】
比較例1
製造例5のプレポリマー溶液の合成で、Mnが2500のポリエステルジオール(A−1)(691.6部)の代わりに、Mnが2500のポリブチレンアジペート(691.6部)を用いた以外は同様にして、プレポリマー溶液(U−1’)を得た。得られたプレポリマー溶液のNCO含量は、0.3%であった。プレポリマー溶液(U−1’)(100部)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、ウレタン樹脂粒子(E−1’)を製造した。(E−1’)のMnは5.0万、ウレア基濃度は0.5重量%、溶解度パラメーターは10.5、体積平均粒径は101μmであった。
さらに実施例1と同様の操作を行い、ホットメルト接着剤(P−1’)を得た。(P−1’)の体積平均粒径は102μm、かさ比重は0.44g/ml、流下時間は22秒、安息角は33度であった。
【0066】
比較例2
製造例5のプレポリマー溶液の合成で、Mnが2500のポリエステルジオール(A−1)(691.6部)の代わりに、Mnが2500のポリエチレンアジペート(691.6部)を用いた以外は同様にして、プレポリマー溶液(U−2’)を得た。得られたプレポリマー溶液のNCO含量は、0.3%であった。プレポリマー溶液(U−2’)(100部)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、ウレタン樹脂粒子(E−2’)を製造した。(E−2’)のMnは5.0万、ウレア基濃度は0.5重量%、溶解度パラメーターは10.9、体積平均粒径は107μmであった。
さらに実施例1と同様の操作を行い、ホットメルト接着剤(P−2’)を得た。(P−2’)の体積平均粒径は108μm、かさ比重は0.42g/ml、流下時間は21秒、安息角は32度であった。
【0067】
比較例3
製造例5のプレポリマー溶液の合成で、Mnが2500のポリエステルジオール(A−1)(691.6部)の代わりに、Mnが2500のポリヘキサメチレンイソフタレート(691.6部)を用いた以外は同様にして、プレポリマー溶液(U−3’)を得た。得られたプレポリマー溶液のNCO含量は、0.3%であった。プレポリマー溶液(U−3’)(100部)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、ウレタン樹脂粒子(E−3’)を製造した。(E−3’)のMnは5.0万、ウレア基濃度は0.5重量%、溶解度パラメーターは11.2、体積平均粒径は109μmであった。
さらに実施例1と同様の操作を行い、ホットメルト接着剤(P−3’)を得た。(P−3’)の体積平均粒径は110μm、かさ比重は0.43g/ml、流下時間は19秒、安息角は30度であった。
【0068】
実施例1〜9のホットメルト接着剤(P−1)〜(P−9)、及び比較例1〜3のホットメルト接着剤(P−1’)〜(P−3’)を使用して、下記に示す方法で、150℃で樹脂フィルムを作製し、接着性に影響を与える引張強度、耐ドライクリーニング性に影響を与えるテトラクロロエチレン膨潤度の測定を行った。
結果を表1に示した。
【0069】
【表1】

【0070】
<数平均分子量の測定方法>
ホットメルト接着剤を、DMF中にホットメルト接着剤固形分が0.0125重量%となるように加えて、80℃で1時間撹拌後、0.3μmの孔径のフィルターで加圧ろ過して、得られたろ液に含まれているホットメルト接着剤を、ジメチルフォルムアミドを溶媒として分子量標準としてポリスチレンを用いて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定した。
【0071】
<ウレア基濃度の測定方法>
機器:AVANCEIII400型デジタルNMR[ブルカ−・バイオスピン(株)製]
測定条件:(1)サンプル量10mgとジメチルスルホキシド0.4mLをNMR試験管に加え、100℃のオイルバスで溶解させる。(2)その後、80℃においてH測定を行う。
解析方法: 5.55ppm付近のウレア基のピークの面積比とモル量がわかっている2.30ppm付近のポリエステルジオール由来のピーク面積比から、ウレア基濃度を算出する。
【0072】
<溶解度パラメーター(SP値)の算出法>
溶解度パラメーターは、Fedors法によって計算される。なお、溶解度パラメーターは、次式で表せる。
SP値(δ)=(ΔH/V)1/2
ただし、式中、ΔHはモル蒸発熱(cal)を、Vはモル体積(cm3)を表す。
また、ΔH及びVは、「POLYMER ENGINEERING AND FEBRUARY,1974,Vol.14,No.2,ROBERT F.FEDORS.(151〜153頁)」に記載の原子団のモル蒸発熱の合計(ΔH)とモル体積の合計(V)を用いることができる。この数値が近いもの同士はお互いに混ざりやすく(相溶性が高い)、この数値が離れているものは混ざりにくいことを表す指標である。
【0073】
<かさ比重測定方法>
かさ比重測定装置(蔵持科学器機製作所製)を使用して、かさ比重測定を行なった。かさ比重測定用カップで100mlを正確に測りとり、その時のパウダーの重量から算出した。
【0074】
<流下時間測定法>
かさ比重測定装置(蔵持科学器機製作所製)にて流下時間の測定を行なった。かさ比重測定用カップ約2杯のパウダーを漏斗に入れ、空のかさ比重測定用カップを漏斗の下に置き、ダンパーを開ける。かさ比重測定用カップの縁に棒を当て、カップの縁から溢れているパウダーを落とす。かさ比重測定装置の漏斗下部のダンパーを閉じ、かさ比重測定用カップで測り取ったパウダーを入れる。漏斗下部のダンパーを開けると同時に流下する時間をストップウォッチで測定した。
【0075】
<安息角測定法>
粉体流動性を評価するために、パウダーテスター(ホソカワミクロン(株)製PT−R型)にて安息角を測定した。測定は、温度23±0.5℃、湿度50±2%に調節した温調室にて実施した。
【0076】
<樹脂フィルムの作成>
予め150℃に加熱された卓上型テストプレス(テスター産業社製)にホットメルト接着剤(P−1)〜(P−9)、(P−1’)〜(P−3’)を2部、離型紙に挟み、加圧プレス機で1MPa、10秒間プレスして、樹脂フィルム(厚さ0.2mm)を作成した。この樹脂フィルムのテトラクロロエチレン膨潤度、水膨潤度、引張強度の測定を行った。
【0077】
<テトラクロロエチレン膨潤度測定方法>
樹脂フィルムを5cm×2cmに切り抜き、テトラクロロエチレン30部に30分間含浸させ、含浸前後の樹脂フィルムの重量変化から膨潤度を測定した。
テトラクロロエチレン膨潤度=(含浸後の樹脂フィルム重量−含浸前樹脂フィルム重量)/(含浸前樹脂フィルム重量)×100
【0078】
<引張強度測定方法>
オートグラフP−100型(島津製作所製)を用い、引張速度500mm/分で引張強度を測定した。測定試料は卓上型テストプレスで作製した樹脂フィルムをJIS K7311に記載の5.1試験片に基づき作成した。引張強度が大きいと接着強度に優れる。
【0079】
実施例1〜9のホットメルト接着剤(P−1)〜(P−9)は、比較例1〜3の(P−1’)〜(P−3’)と比べて、テトラクロロエチレン膨潤度、引張強度の全てにおいて優れている。このことより、実施例1〜9のホットメルト接着剤(P−1)〜(P−9)は、テトラクロロエチレン膨潤度、引張強度を高いレベルで両立できていることから、接着性、耐ドライクリーニング性に優れる。
実施例1〜9のホットメルト接着剤は、比較例1〜3と比べて溶解度パラメーターが大きく、テトラクロロエチレン膨潤度が良好である。
実施例1〜9のホットメルト接着剤は、比較例1〜3と同様にかさ比重、流下時間、安息角の値から、粉体流動性に優れることがわかる。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明のホットメルト接着剤は接着性、耐ドライクリーニング性に優れることから、特に接着芯地用接着剤などの衣料用接着剤として好適に使用される。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
エチレングリコールと芳香族ジカルボン酸(F)が反応してなるポリエステルジオール(A)とジイソシアネート(B)が反応してなる熱可塑性ウレタン樹脂(D)を含有する熱可塑性ウレタン樹脂粒子(E)を含有してなるホットメルト接着剤。
【請求項2】
熱可塑性ウレタン樹脂(D)が、ポリエステルジオール(A)、ジイソシアネート(B)ならびに低分子ジアミンもしくは低分子ジオール(C)を反応させてなる請求項1に記載のホットメルト接着剤。
【請求項3】
芳香族ジカルボン酸(F)が、テレフタル酸、イソフタル酸及びオルトフタル酸からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2に記載のホットメルト接着剤。
【請求項4】
熱可塑性ウレタン樹脂(D)のゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる数平均分子量が、5000〜50000である請求項1〜3のいずれか1項に記載のホットメルト接着剤。
【請求項5】
熱可塑性ウレタン樹脂(D)のウレア基濃度が0.5〜2.0重量%である請求項2〜4のいずれか1項に記載のホットメルト接着剤。
【請求項6】
熱可塑性ウレタン樹脂(D)の溶解度パラメーターが11.5〜12.5である請求項1〜5のいずれか1項に記載のホットメルト接着剤。
【請求項7】
接着芯地用である請求項1〜6のいずれか1項に記載のホットメルト接着剤。
【請求項8】
芯地に、請求項7に記載のホットメルト接着剤を使用してなる接着芯地。

【公開番号】特開2011−256228(P2011−256228A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−129630(P2010−129630)
【出願日】平成22年6月7日(2010.6.7)
【出願人】(000002288)三洋化成工業株式会社 (1,719)
【Fターム(参考)】