説明

ホッパー用加振装置

【課題】ホッパーに対する取付位置を容易に変更できるようにする。
【解決手段】ホッパー用加振装置2は、ホッパー1の外面に取り付けられる取付部材10と、取付部材10に対して連結板20によって固定される加振装置本体30とを備える。取付部材10と連結板20とは、複数の固定位置のいずれかで固定されており、この複数の固定位置は、取付部材10がホッパー1の外面に取り付けられたときの上下方向および水平方向の少なくとも一方の方向に、取付部材10と連結板20との固定位置を変更できるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホッパーに取り付けられてホッパーを加振するホッパー用加振装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、粉粒体などを一時的に貯留する容器としてホッパーが用いられている。ホッパーは、その下部から粉粒体を排出する。このホッパーでは、粉粒体の流動性が低いことや静電気が発生することが原因で、排出口付近でブリッジ現象が生じたり、ホッパーの内壁に粉粒体が付着したりして、排出が滞ったり停止してしまう場合がある。それを防止するために、ホッパーにはホッパーを加振する加振手段が取り付けられている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
加振手段としては、打撃による振動によってホッパーを加振するノッカーや、バイブレータがある。このような加振手段は、ホッパーの外面に溶接によって固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−25795号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、溶接によって加振手段をホッパーに一旦固定すると、取り外すことができないため、加振手段の取付位置を変更することができない。
また、加振手段の取付位置を決定する際に、加振手段をホッパーに仮固定することができないため、手動でホッパーに振動を与えて取付位置を決めなければならず、適切な取付位置を見つけることが難しい。
また、ホッパーに後付けで加振手段を溶接固定することは難しく、壁厚が薄いホッパーの場合には後付けは非常に困難である。
【0006】
そこで、本発明は、ホッパーに対する取付位置を容易に変更できるホッパー用加振装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0007】
第1の発明のホッパー用加振装置は、ホッパーの外面に取り付けられる取付部材と、前記取付部材に対して連結部によって固定され、前記取付部材が前記ホッパーの外面に取り付けられたときに前記ホッパーを加振する加振装置本体とを備え、前記取付部材と前記連結部とは、複数の固定位置のいずれかで固定されており、前記複数の固定位置は、前記取付部材が前記ホッパーの外面に取り付けられたときの上下方向および水平方向の少なくとも一方の方向に、前記取付部材と前記連結部との固定位置を変更できるように構成されていることを特徴とする。
【0008】
この構成によると、ホッパーに取り付けられる取付部材と、加振装置本体を取付部材に固定するための連結部との固定位置が変更可能であるため、加振装置本体のホッパーに対する取付位置を容易に変更できる。
また、加振装置本体の取付位置を変更できることから、加振装置本体の位置決めをする際に、手動ではなく加振装置本体を使用してホッパーを加振して位置決めをすることができるため、位置決めが容易である。
また、取付部材がホッパーに着脱可能に取り付けられる場合には、ホッパーに対してホッパー用加振装置を容易に後付けできる。また、取付部材がホッパーに着脱不能に固定される場合には、ホッパーの製造時に取付部材を固定しておけば、後付けで加振装置本体を容易に取り付けることができる。
【0009】
第2の発明の乾燥装置は、第1の発明において、前記連結部が、前記取付部材に固定される固定部と、前記取付部材が前記ホッパーの外面に取り付けられたときに、前記固定部に対して前記ホッパーと反対側において前記加振装置本体を支持する支持部と、前記固定部と前記支持部との間において曲がり部とを有することを特徴とする。
【0010】
この構成によると、加振装置本体を支持する支持部が、固定部に対してホッパーと反対側に位置するため、加振装置本体をホッパーから離れた位置に配置できる。そのため、加振装置本体として、ホッパーの外面を打撃するノッカーを使用できる。
また、固定部と支持部との間に曲がり部を有するため、曲がり部の角度を変更することによって、ホッパーと加振装置本体との離間距離、および、ホッパーの外面に対する加振装置本体の向きを変更できる。
【0011】
第3の発明の乾燥装置は、第1または第2の発明において、前記取付部材と前記ホッパーとの間に配置され、前記取付部材よりも摩擦抵抗の高い摩擦抵抗部材を備えることを特徴とする。
【0012】
この構成によると、摩擦抵抗部材を設けずに取付部材を直接ホッパーに取り付けた場合に比べて、位置ずれを防止できる。
【0013】
第4の発明の乾燥装置は、第1〜第3の発明のいずれかにおいて、前記ホッパーは、上下方向にわたって外面の断面形状が一定の筒部と、前記筒部の下側に形成され、下端に向かって先細り状のテーパー部とを有し、前記取付部材が、前記筒部に取り付けられることを特徴とする。
【0014】
この構成によると、取付部材は、ホッパーの筒部に取り付けられるため、テーパー部に取り付ける場合に比べて、取り付けが容易であるとともに、下方にずれにくい。
【0015】
第5の発明の乾燥装置は、第1〜第4の発明のいずれかにおいて、前記取付部材または前記連結部は、少なくとも2つの前記固定位置にそれぞれ対応した少なくとも2つの貫通孔を有し、前記取付部材と前記連結部とが、前記貫通孔を貫通する締結部材によって固定されることを特徴とする。
【0016】
この構成によると、取付部材と連結部とは、貫通孔と締結部材を用いて固定されるため、固定が容易である。また、固定に使用する貫通孔を変更することで、固定位置を容易に変更できる。
【0017】
第6の発明の乾燥装置は、第5の発明において、前記取付部材は、前記取付部材が前記ホッパーの外面に取り付けられたときに水平方向に並ぶ複数の前記貫通孔を有することを特徴とする。
【0018】
この構成によると、取付部材と連結部との固定に用いる貫通孔は、取付部材に水平方向に並んで形成されているため、固定に使用する貫通孔を変更することで、固定位置を水平方向に容易に変更できる。
【0019】
第7の発明の乾燥装置は、第1〜第6の発明のいずれかにおいて、前記取付部材または前記連結部は、少なくとも2つの前記固定位置に対応した長孔を有し、前記取付部材と前記連結部とが、前記長孔を貫通する締結部材によって固定されることを特徴とする。
【0020】
この構成によると、取付部材と連結部とは、長孔と締結部材を用いて固定されるため、固定が容易である。また、長孔を貫通する締結部材の位置を変更することで、固定位置を容易に変更できる。
【0021】
第8の発明の乾燥装置は、第7の発明において、前記連結部は、前記取付部材が前記ホッパーの外面に取り付けられたときに上下方向に延びる長孔を有することを特徴とする。
【0022】
この構成によると、取付部材と連結部との固定に用いる長孔は、連結部に上下方向に延びて形成されているため、長孔を貫通する締結部材の位置を変更することで、固定位置を上下方向に容易に変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施形態に係るホッパー用加振装置をホッパーに取り付けた状態を示す斜視図である。
【図2】ホッパー用加振装置およびホッパーの部分断面図である。
【図3】取付部材の平面図である。
【図4】本発明の他の実施形態に係るホッパー用加振装置を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態のホッパー用加振装置2は、例えば樹脂ペレットなどの粉粒体が収容されるホッパー1に取り付けられる。ホッパー1は、外径が一定の円筒部1aと、先細り状に形成されたテーパー部1bとを有する。ホッパー1は、テーパー部1bが円筒部1aの下側に位置し、且つ、円筒部1aの軸方向が上下方向となるように、図示しない設置台に設置される。テーパー部1bの先端には、粉粒体を排出するための排出口が設けられている。また、円筒部1aには、ホッパー1内に粉粒体を供給するための供給部(図示省略)が設けられている。
【0025】
ホッパー用加振装置2は、ホッパー1の外周面に着脱可能に取り付けられる取付部材10と、連結板(連結部)20と、加振装置本体30とを備える。加振装置本体30は、連結板20によって取付部材10に固定される。
【0026】
取付部材10は、環状であって、円筒部1aの外周面に周方向(水平方向に)に沿って取り付けられる。図3に示すように、取付部材10は、金属製であって、環状に連結される2つの半円部材11で構成されている。半円部材11の周方向両端部は、径方向外側に折り曲げられており、この折り曲げ部11aには、半円部材11同士をボルト12とナット13で連結するための貫通孔が形成されている。
【0027】
また、図1に示すように、取付部材10の周壁(折り曲げ部11aを除く部分)には、上下2つの貫通孔14a、14bが、周方向に複数組(本実施形態では10組)形成されている。1組の貫通孔14a、14bによって、連結板20が取付部材10に固定される。そのため、取付部材10と連結板20との固定位置は、周方向(水平方向)に変更できる。
【0028】
取付部材10の内周面には、複数(本実施形態では4つ)の摩擦抵抗部材15が、周方向に並んで貼り付けられている。取付部材10をホッパー1に取り付けた状態では、摩擦抵抗部材15は径方向に押圧されている。摩擦抵抗部材15は、例えばウレタンゴムなどで形成されており、その摩擦抵抗は、金属製である取付部材10よりも高い。
【0029】
連結板20は、細長い金属平板を折り曲げ加工等することで形成されている。連結板20は、取付部材10に固定される固定部21と、加振装置本体30を支持する支持部24と、固定部21と支持部24との間に設けられた2つの曲がり部22、23とを有する。
【0030】
固定部21には、取付部材10がホッパー1に取り付けられたときに上下方向に延在する長孔25が形成されている。図2に示すように、この長孔25と取付部材10の2つの貫通孔14a、14bに、ボルト(締結部材)26を貫通させて、ナット27で締結することで、固定部21は取付部材10に着脱可能に固定される。
【0031】
長孔25の上下方向長さは、上下2つの貫通孔14a、14bを結ぶ線分の上下方向長さよりも大きい。そのため、取付部材10と連結板20との固定位置は、上下方向に変更できる。また、上述したように取付部材10と連結板20との固定位置は、水平方向に変更できることから、取付部材10と連結板20との固定位置は複数であって、取付部材10と連結板20は上下方向および水平方向に固定位置を変更できるように構成されている。
【0032】
曲がり部22は、固定部21の下端に接続されており、ホッパー1から離れる方向に折れ曲げられて形成されている。曲がり部23は、曲がり部22と固定部21との間に設けられており、曲がり部22と反対側に折り曲げられ形成されている。曲がり部22、23の屈曲角度は、変更可能である。図1は、曲がり部22、23の屈曲角度を90度よりも大きくした状態を表示しており、図2は、曲がり部22、23の屈曲角度を90度にした状態を表示している。
【0033】
図2に示すように、支持部24には、加振装置本体30が挿通される円形孔28が形成されている。固定部21と支持部24との間に曲がり部22、23が形成されていることにより、支持部24は、固定部21に対してホッパー1と反対側に位置している。
【0034】
加振装置本体30は、ホッパー1の外周面を打撃してホッパー1を加振するノッカーで構成されている。ノッカーは、空気圧式であっても電磁式であってもよい。なお、図1および図2では、加振装置本体30に接続される配線は省略している。加振装置本体30のピストンヘッド31は、支持部24の面方向に直交する方向に往復移動する。
【0035】
曲がり部22、23の屈曲角度を変更することで、ホッパー1とピストンヘッド31との離間距離や、ホッパー1の外面に対する打撃方向を変更できる。なお、図1では、曲がり部22、23の屈曲角度は、90度よりも大きくなっている。また、図1および図2では、ピストンヘッド31がテーパー部1bの外周面を打撃するようにホッパー用加振装置2はホッパー1に取り付けられているが、打撃する箇所は、円筒部1aであってもよい。
【0036】
ホッパー用加振装置2をホッパー1に取り付ける場合には、まず、連結されていない半円部材11の一方の貫通孔14a、14bと、加振装置本体30が取り付けられた連結板20の長孔25に、ボルト26を挿通する。そして、取付部材10を長孔25に沿って移動させて位置決めしてから、ボルト26とナット27により取付部材10と連結板20とを締結する。その後、連結板20が固定された半円部材11と、他方の半円部材11とを、ホッパー1の外周面を囲むように配置して、ボルト12とナット13によって環状に連結する。ホッパー用加振装置2をホッパー1から取り外す際には、逆の手順で取り外す。
【0037】
本実施形態のホッパー用加振装置2によると、ホッパー1に取り付けられる取付部材10と、加振装置本体30を取付部材10に固定するための連結板20との固定位置が変更可能であるため、加振装置本体30のホッパー1に対する取付位置を容易に変更できる。
また、加振装置本体30の取付位置を変更できることから、加振装置本体の位置決めをする際に、手動ではなく加振装置本体30を使用してホッパーを加振して位置決めすることができるため、位置決めが容易である。
また、取付部材10はホッパー1に着脱可能に取り付けられるため、ホッパー1に対してホッパー用加振装置2を容易に後付けできる。
【0038】
また、本実施形態では、取付部材10と連結板20とは、長孔25と貫通孔14a、14bとボルト26とナット27を用いて固定されるため、固定が容易である。
複数組の貫通孔14a、14bは、取付部材10に水平方向に並んで形成されているため、固定に使用する貫通孔14a、14bを変更することで、固定位置を水平方向に容易に変更できる。
また、長孔25は、連結板20に上下方向に延びて形成されているため、長孔25を貫通するボルト26の位置を変更することで、固定位置を上下方向に容易に変更できる。
【0039】
また、本実施形態では、取付部材10はホッパー1に着脱可能に取り付けられるため、取付部材10のホッパー1に対する取付位置を変更することで、加振装置本体30のホッパー1に対する取付位置を上下方向および水平方向に変更できる。
【0040】
また、本実施形態では、加振装置本体30を支持する支持部24が、固定部21に対してホッパー1と反対側に位置するため、加振装置本体30をホッパー1から離れた位置に配置できる。そのため、ピストンヘッド31によってホッパー1を打撃するのに必要な離間距離を確保しやすい。ピストンヘッド31によって、円筒部1aの外周面を打撃する場合には、特に有効である。
【0041】
また、固定部21と支持部24との間に曲がり部22、23を有するため、曲がり部22または曲がり部23の屈曲角度を変更することによって、ホッパー1と加振装置本体30との離間距離、および、ホッパー1の外面に対する加振装置本体30の向きを変更できる。
【0042】
また、ピストンヘッド31がホッパー1の外周面を打撃して連結板20にその反力が作用した際、連結板20は曲がり部22、23において弾性変形しやすいため、連結板20と取付部材10との固定部分にかかる打撃時の負荷を軽減できる。
【0043】
また、本実施形態では、取付部材10とホッパー1との間に摩擦抵抗部材15を配置しているため、摩擦抵抗部材15を設けずに取付部材10を直接ホッパー1に取り付けた場合に比べて、位置ずれを防止できる。
【0044】
また、取付部材10とホッパー1との間に摩擦抵抗部材15を配置したことにより、取付部材10とホッパー1との間に隙間が形成される。この隙間に、ボルト26の頭部を配置できるため、取付部材10にボルトの頭部を収容するための凹部を設けなくて済む。
【0045】
また、本実施形態では、取付部材10は、ホッパー1の円筒部1aに取り付けられるため、テーパー部1bに取り付ける場合に比べて、取り付けが容易であるとともに、下方にずれにくい。
【0046】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。
【0047】
上記実施形態では、取付部材10に固定される加振装置本体30(および連結板20)の数は、1つであるが、複数の加振装置本体30が取付部材10に固定されていてもよい。
【0048】
上記実施形態では、連結板20は、支持部24が固定部21の下側となるように取付部材10に固定されているが、支持部24が固定部21の上側となるように取付部材10に固定されてもよい。
【0049】
上記実施形態では、摩擦抵抗部材15は、取付部材10の内周面に貼り付けられているが、ホッパー1の外面に貼り付けられていてもよく、取付部材10とホッパー1のいずれにも貼り付けられていなくてもよい。後者の場合、摩擦抵抗部材15は、取付部材10とホッパー1との間で挟持されているだけでもよく、取付部材10またはホッパー1に係止されていてもよい。
【0050】
摩擦抵抗部材15の数および形状は、上記実施形態に限定されない。また、摩擦抵抗部材15は設けなくてもよい。
【0051】
上記実施形態では、取付部材10に、上下方向に2つの貫通孔14a、14bが並んで形成されているが、上下方向に並んで形成される貫通孔の数は、3つ以上であってもよく、1つであってもよい。
【0052】
上記実施形態では、取付部材10に、上下2つの貫通孔14a、14bが、周方向に10組形成されているが、周方向に並んで形成される貫通孔の数は、11個以上であっても、9個以下であってもよい。
貫通孔が周方向に1つしか形成されない場合、取付位置と連結板20との固定位置は、周方向(水平方向)に変更できないが、取付部材10のホッパー1に対する取付位置を変更することで、加振装置本体30のホッパー1に対する設置位置を周方向に変更可能である。
【0053】
取付部材10に貫通孔14a、14bを設ける代わりに、例えば図4に示すように、取付部材110に周方向に延びる長孔114a、114bを設けて、この長孔114a、114bと連結板20の長孔25とボルト26とナット27によって、取付部材110と連結板20とを固定してもよい。
【0054】
連結板20に長孔25を設ける代わりに、上下方向に並んだ複数の貫通孔を設けて、そのうちの2つの貫通孔と、取付部材10の上下2つの貫通孔14a、14bと、ボルト26とナット27によって、取付部材10と連結板20とを固定してもよい。
連結板に形成する貫通孔の数は2つであってもよい。この場合、取付部材と連結板20との固定位置は、上下方向に変更できないが、取付部材10のホッパー1に対する取付位置を変更することで、加振装置本体30のホッパー1に対する設置位置を上下方向に変更可能である。
【0055】
上記実施形態では、取付部材10と連結板20に孔を形成して、この孔を貫通するボルト26にナット27を取り付けることで、取付部材10と連結板20とを固定しているが、取付部材10と連結板20の固定構造は、これに限定されない。
【0056】
連結板20は、上記実施形態の形状に限定されるものではなく、取付部材10に対して複数の固定位置のいずれかにおいて固定され、且つ、加振装置本体30を支持する構成であればよい。例えば、上記実施形態では、連結板20の曲がり部22、23は、角状に折り曲げられた形状であるが、円弧状に湾曲した形状であってもよい。
【0057】
また、取付部材10は、上記実施形態の形状に限定されるものではなく、ホッパー1の外周面に取り付けられ、且つ、連結板20に対して複数の固定位置のいずれかにおいて固定される構成であればよい。
【0058】
取付部材10および連結板20は、金属以外の材料で形成されていてもよい。
【0059】
上記実施形態では、連結板20と取付部材10との固定位置を、上下方向に変更可能とするための構成が、連結板20に形成されているが、取付部材10に形成されていてもよい。また、上記実施形態では、連結板20と取付部材10との固定位置を、水平方向に変更可能とするための構成が、取付部材10に形成されているが、連結板20に形成されていてもよい。
【0060】
上記実施形態では、連結板20と取付部材10との固定位置を、水平方向と上下方向の両方に変更可能に構成されているが、水平方向および上下方向の一方にのみ変更可能に構成されていてもよい。
【0061】
上記実施形態では、加振装置本体30が、加振装置本体30と別体で構成された連結板20によって取付部材10に固定されるように構成されているが、加振装置本体30に一体的に形成された連結部によって、加振装置本体30が取付部材10に固定される構成であってもよい。
【0062】
上記実施形態では、取付部材10はホッパー1に対して着脱可能に取り付けられるが、溶接等によって着脱不能に固定されてもよい。この場合、取付部材10と連結板20材との固定構造は、取付部材10がホッパー1に固定された状態で固定位置を変更できるように構成する。取付部材10が溶接等によってホッパー1に固定される場合、取付部材10は、環状でなくてもよい。
【0063】
上記実施形態では、取付部材10は、円筒部1aに取り付けられるように構成されているが、テーパー部1bに取り付けられるように構成されていてもよい。
【0064】
上記実施形態では、加振装置本体30は、ホッパー1の外面を直接打撃するノッカーで構成されているが、これに限定されない。加振装置本体は、例えばピストンヘッドで打撃される打撃面を有し、打撃による振動でホッパー1を加振するノッカーであってもよく、バイブレータであってもよい。
【0065】
上記実施形態では、円筒部1aとテーパー部1bとを有するホッパー1に、ホッパー用加振装置2を適用する例を挙げて説明したが、本発明のホッパー用加振装置が適用されるホッパーの形状は、これに限定されない。例えば、上下方向にわたって外面の断面形状が一定の四角筒部と、先細り状のテーパー部とを有するホッパーであってもよい。
【符号の説明】
【0066】
1 ホッパー
1a 円筒部(筒部)
1b テーパー部
2 ホッパー用加振装置
10 取付部材
14a、14b 貫通孔
15 摩擦抵抗部材
20 連結板(連結部)
21 固定部
22、23 曲がり部
24 支持部
25 長孔
26 ボルト(締結部材)
30 加振装置本体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホッパーの外面に取り付けられる取付部材と、
前記取付部材に対して連結部によって固定され、前記取付部材が前記ホッパーの外面に取り付けられたときに前記ホッパーを加振する加振装置本体とを備え、
前記取付部材と前記連結部とは、複数の固定位置のいずれかで固定されており、
前記複数の固定位置は、前記取付部材が前記ホッパーの外面に取り付けられたときの上下方向および水平方向の少なくとも一方の方向に、前記取付部材と前記連結部との固定位置を変更できるように構成されていることを特徴とするホッパー用加振装置。
【請求項2】
前記連結部が、
前記取付部材に固定される固定部と、
前記取付部材が前記ホッパーの外面に取り付けられたときに、前記固定部に対して前記ホッパーと反対側において前記加振装置本体を支持する支持部と、
前記固定部と前記支持部との間において曲がり部とを有することを特徴とする請求項1に記載のホッパー用加振装置。
【請求項3】
前記取付部材と前記ホッパーとの間に配置され、前記取付部材よりも摩擦抵抗の高い摩擦抵抗部材を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のホッパー用加振装置。
【請求項4】
前記ホッパーは、
上下方向にわたって外面の断面形状が一定の筒部と、
前記筒部の下側に形成され、下端に向かって先細り状のテーパー部とを有し、
前記取付部材が、前記筒部に取り付けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のホッパー用加振装置。
【請求項5】
前記取付部材または前記連結部は、少なくとも2つの前記固定位置にそれぞれ対応した少なくとも2つの貫通孔を有し、
前記取付部材と前記連結部とが、前記貫通孔を貫通する締結部材によって固定されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のホッパー用加振装置。
【請求項6】
前記取付部材は、前記取付部材が前記ホッパーの外面に取り付けられたときに水平方向に並ぶ複数の前記貫通孔を有することを特徴とする請求項5に記載のホッパー用加振装置。
【請求項7】
前記取付部材または前記連結部は、少なくとも2つの前記固定位置に対応した長孔を有し、
前記取付部材と前記連結部とが、前記長孔を貫通する締結部材によって固定されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のホッパー用加振装置。
【請求項8】
前記連結部は、前記取付部材が前記ホッパーの外面に取り付けられたときに上下方向に延びる長孔を有することを特徴とする請求項7に記載のホッパー用加振装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−95523(P2013−95523A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−237237(P2011−237237)
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(000129183)株式会社カワタ (120)
【Fターム(参考)】