ホンシメジの人工栽培方法

【課題】安価な培地原料を用いた培養基で良好な子実体形成能を有し、更に発生室移動後の所要日数を短縮できる商業的人工栽培を可能とするホンシメジ菌株を提供すること。
【解決手段】 Lyophyllum shimeji La 01−20(FERM P−16841)、Lyophyllum shimeji La 01−27(FERM P−17455)、及びLyophyllum shimeji La 01−45(FERM P−17457)からなる群より選ばれる菌株の変異株であるホンシメジ菌株であって、押麦と広葉樹鋸屑を乾物重量比で2:1で含有する培養基と比べて、トウモロコシの実と広葉樹鋸屑を乾物重量比で2:1で含有する培養基で良好な子実体形成能を有するホンシメジ菌株。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホンシメジ(Lyophyllum shimeji)の菌株及び人工栽培方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ホンシメジは10月中ごろにコナラ林又はコナラ・アカマツ混生林の地上に発生するきのこであり、「香りマツタケ味シメジ」と称されているように、マツタケと並んで我国の食用きのこの中で最高級きのことされている。
【0003】
近年、エノキタケ、ヒラタケ、ナメコ、ブナシメジ、マイタケ等の食用きのこは主としてオガクズと米糠・フスマなどの栄養源を混合した培養基を用いて栽培を行う人工栽培方法が確立され、1年を通じて季節に関わり無く安定してきのこが収穫できるようになっている。
【0004】
ホンシメジも極めて美味なきのこであるため人工栽培方法の確立が望まれているが、前述のエノキタケ等が木材腐朽菌であるのに対し、ホンシメジは菌根菌であるため人工栽培は困難であるとされていた。
【0005】
このホンシメジの人工栽培についても一部で検討されており、例えば特許文献1では麦類を用いたホンシメジの人工栽培方法が開示されており、同発明者らは非特許文献1で麦類を用いた培地でのホンシメジ子実体の発生実験について報告している。
【0006】
また特許文献2ではピートモスを基材とし、デンプン等を添加した培養基による菌根菌の菌糸培養方法が開示されており、同発明者らは非特許文献2でピートモスを基材とし、デンプン等を添加した培養基でのホンシメジの子実体発生実験を報告している。
【0007】
しかし特許文献1の発明者らの方法では培地に使用する麦類が高価なため培地コストが高くなる。また特許文献2記載の方法では発生した子実体の収量が低く、いまだ商業生産レベルには至っていない。
【特許文献1】特公平8−4427号公報
【特許文献2】特開平6−153695号公報
【非特許文献1】日本菌学会報、第39巻、第13〜20頁(1998)
【非特許文献2】日本菌学会報、第35巻、第192〜195頁(1994)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は上記の現状にかんがみ、安価な培地原料を用いた培養基で良好な子実体形成能を有し、更に発生室移動後の所要日数を短縮できる商業的人工栽培を可能とするホンシメジ菌株を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
きのこは一般に、同じ種に属する菌株でありながら、採集された場所の違いにより菌糸の生育及び子実体形成能が著しく異なることが知られている。ホンシメジについても、大麦と鋸屑を用いた培地で、菌株によって子実体発生量が大きく異なることが日本菌学会報、第39巻、第13〜20頁(1998)に報告されている。本発明者らは、安価なキビ亜科植物を用いた培地に適合する菌株が、必ず存在するはずであるとの考えに立ち、各地よりホンシメジの菌株の収集を行い鋭意検討した結果、キビ亜科植物の実類を含有する培養基で良好な子実体形成能を有するホンシメジ菌株を見出し、更にこれらの菌株をキビ亜科植物の実類を含有する培養基で栽培することにより、麦類を用いた培養基で栽培した場合よりも発生室への移動から収穫までの日数を短縮できることを見出し、本発明を完成した。
【0010】
本発明を概説すれば、本発明の第1の発明はホンシメジの菌株に関し、キビ亜科植物の実類を含有する培養基で良好な子実体形成をする菌株であることを特徴とする。本発明の第2の発明はホンシメジの人工栽培方法に関し、上記第1発明の菌株を用いることを特徴とする。本発明の第3の発明はホンシメジの人工栽培方法に関し、前記第1の発明の菌株を、キビ亜科植物の実類を含有する培養基を用いて栽培することを特徴とする。
【0011】
即ち、本発明は
〔1〕 Lyophyllum shimeji La 01−20(FERM P−16841)、Lyophyllum shimeji La 01−27(FERM P−17455)、及びLyophyllum shimeji La 01−45(FERM P−17457)からなる群より選ばれる菌株の変異株であるホンシメジ菌株であって、押麦と広葉樹鋸屑を乾物重量比で2:1で含有する培養基と比べて、トウモロコシの実と広葉樹鋸屑を乾物重量比で2:1で含有する培養基で良好な子実体形成能を有するホンシメジ菌株、
〔2〕 前記〔1〕記載のホンシメジ菌株を液体培地に接種し、培養することにより得られるホンシメジの人工栽培用液体種菌、
〔3〕 前記〔1〕記載のホンシメジ菌株をトウモロコシの実を含有する固形培養基に接種し、培養することにより得られるホンシメジの人工栽培用培養基、
〔4〕 前記〔1〕記載の菌株をトウモロコシの実を含有する培養基で培養することを特徴とするホンシメジの人工栽培方法、及び
〔5〕 前記〔1〕記載の菌株をトウモロコシの実を含有する培養基で培養することを特徴とするホンシメジの生産方法
に関する。
【発明の効果】
【0012】
本発明により、安価な培地原料を用いた培養基で良好な子実体が、より短い発生室移動後の所要日数で収穫可能なホンシメジ菌株が提供され、該菌株を用いることにより、ホンシメジの商業的人工栽培が可能になった。特にLa01−20株、La01−27株、La01−37株は発生室へ移動後の所要時日数も短く、商業的人工栽培に好適である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明においてキビ亜科植物の実類とは、無加工のキビ亜科植物の実又はキビ亜科植物の実の加工物のことを指す。なお、本文記載のキビ亜科植物の実について説明すると、本発明においてキビ亜科植物の実とは学術的には穎果あるいは穀果と呼ばれる果実を指す。1996年岩波書店発行、岩波生物学辞典第4版の記載によると穎果とは、果皮が成熟後、乾燥して種子に密着する広義の痩果の一種であり、キビ亜科を含むイネ科やタケ科の植物の果実がこれに当る。
【0014】
上記のキビ亜科植物の実の例としては、キビ、ヒエ、アワ、サトウキビ、モロコシ、コウリャン、トウモロコシ等の実が挙げられるが、本発明で使用できるキビ亜科植物の実はこれらに限定されることはなく、イネ科キビ亜科に属する植物の実であれば良い。また本発明で使用されるキビ亜科植物の実は、新鮮物であっても乾燥物であっても良い。また2種類以上のキビ亜科植物の実を併用しても良い。更に、本発明においては、キビ亜科植物の実全体を用いても、加工によって分別された実の一部分を使用しても良い。また分別された部分同士を混合しても良く、実全体のものと分別された部分を混合して使用しても良い。
【0015】
キビ亜科植物の実の加工物としては、キビ亜科植物の実を粉砕したものや粉砕した上で篩分けして粒度調整したもの、あるいは顆粒状やペレット状に成型したもの等が挙げられるが、本発明ではキビ亜科植物の実の加工方法や加工物の形状、粒度等は問わず使用でき、また2種類以上の加工物を併用しても良く、実全体のものと加工物とを併用してもよい。
【0016】
本発明におけるキビ亜科植物の実類の具体例について、トウモロコシの場合で説明する。トウモロコシの実は尖帽、表皮、胚乳及び胚芽からなり、胚乳は更に角質グルテン質部、角質デンプン質部、粉状質部と呼ばれる部分からなる。本発明ではトウモロコシの実の全体(全粒)でもこれらの一部分だけでも用いることができる。また部分に分けたものを混合して使用しても良い。トウモロコシの実の加工の一例としてドライミリングによる加工について説明するが、本発明で適用される加工方法はこれに限定されるものではない。トウモロコシの実のドライミリングによる加工では、まず精選工程で夾雑物を除去し、次に胚芽を分離しやすくする目的で吸水させる調質を行う。次いで脱胚芽機にかけて胚芽を除去し、ロールミルで粉砕したものを粒度別に篩分けしたのち乾燥することにより、主として角質部からなるコーングリッツと、主として粉状質部からなるコーンフラワーが得られる。これらは篩分けの段階で数段階の粒度に分別される。またドライミリングにおける副産物としては、脱胚芽により除去された胚芽及びこれを乾燥させたドライコーンジャームや表皮の部分からなるコーンファイバー、主として表皮と胚乳の間にあるアリューロン層(糊粉層)と表皮からなるコーンブラン(コーン糠)、更にこれら副産物をすべて合せたホミニーフィードがある。本発明では上記の加工によって得られた産物や副産物のいずれも使用することができ、またこれらを混合して使用しても良い。
【0017】
以上、本発明のキビ亜科植物の実類についてトウモロコシを例として説明したが、本発明はこの例に限定されるものではない。
【0018】
次に、菌株の選抜方法について説明する。
【0019】
1/2PGY液体培地(組成:グルコース1.0%、ペプトン0.1%、酵母エキス0.1%、KH2PO4 0.025%、MgSO4・7H2O0.025%)200mlにホンシメジ各菌株を接種し、25℃で7〜14日間、好ましくは10日間培養し、液体種菌とする。
【0020】
一方、固形培養基としてキビ亜科植物の実類、好ましくはトウモロコシの実と広葉樹鋸屑を乾物重量比で1:2〜3:1、好ましくは2:1に混合し、培養基の水分が最終的に55〜65%、好ましくは60%になるように水を加えて十分にかくはん・混合したもの、及び押麦と広葉樹鋸屑を乾物重量比で1:2〜3:1、好ましくは2:1(ただし、前記トウモロコシ培地と比率を合せること)に混合し、培養基の水分が最終的に55〜65%、好ましくは60%(ただし、前記トウモロコシ培地と比率を合せること)になるように水を加えて十分にかくはん・混合したものの2種類を調製し、それぞれ400〜2300ml容、好ましくは850ml容又は2300ml容のポリプロピレン製の広口培養ビンに詰める。850mlビンの場合はビン全体に圧詰めしたのち中央に直径3cm程度の穴を開け、2300mlビンの場合は850mlビンに詰める分と同重量の培養基を容器の半分程度まで詰めたのち直径約1cmの穴を3個所開ける。容器に打栓したあと、101〜125℃で30〜90分、好ましくは118℃で60分間高圧蒸気殺菌を行い、放冷する。
【0021】
この固形培養基に上記の液体種菌を850mlビンの場合は5〜30ml、好ましくは約15ml、2300mlの場合は10〜100ml、好ましくは約50ml接種し、暗所にて温度20〜25℃、好ましくは23℃、湿度40〜70%、好ましくは60〜70%の条件下、60〜150日間、好ましくは100日間前後菌糸を培養し、培地全体に菌糸をまん延させる。次いで栓を外し、そのままでも良いが、好ましくは菌床面を適当な覆土材、更に好ましくはオートクレーブ滅菌した赤玉土で約2cm覆土した後、温度10〜20℃、好ましくは15℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で90〜120%、好ましくは115〜120%となるように制御した発生室に移動し、10〜1000ルクス、好ましくは50〜500ルクスの照明下、子実体原基が生じるまでは水濡れを防ぐためビン口を波板で被覆し、子実体原基形成後は波板を取去り、成熟子実体が得られるまで培養を続け、ホンシメジの各菌株における子実体収量、発生室へ移動後の所要日数について調べることによりキビ亜科植物の実類を含有する培養基において、良好な子実体形成能を有するホンシメジ菌株を得ることができる。このようにして得られた結果を表1に示す。
【0022】
【表1】

【0023】
表1から明らかなように、供試した菌のうち大部分は押麦培地では発生しないか子実体収量が不十分であるが、La 01−20、La 01−27、La 01−37、La 01−45、La 01−46については、安価なトウモロコシ培地で高収量を得ており、キビ亜科植物の実類を含有する培地に適合した優良な品種と言える。なお、日本菌学会報、第39巻、第13〜20頁(1998)記載の公知菌株であるYG6Lが押麦培地では高収量であるが、トウモロコシ培地では、収量がこれより減じていること、La 01−26及びLa 01−38株が、押麦培地のみで発生していることから、トウモロコシ培地への菌株適合性は、押麦培地での栽培試験結果のみからは類推し得ない。
【0024】
表1で示したホンシメジ菌株のうち、野生から採集したものの採集時の子実体及び胞子、また、発生した各菌株の子実体及び胞子の形態的特徴は以下の通りである。
傘は直径2〜7cmではじめ半球形〜まんじゅう型、後に開いて平らになる。傘表面は初め暗色、次第にねずみ色〜淡灰褐色となり、縁部は初め内側に強く巻く。肉は白色、緻密でありひだは白色〜淡クリーム色でやや垂生する。柄は白色で下方は徳利状にふくらむが生育が充分進んだ子実体ではほとんど上下同大に近くなるものも有る。胞子は球形で径4〜6μm。
以上の特徴を今関六也、本郷次雄編著「原色日本新菌類図鑑(I)」保育社(昭和62年6月10日初版発行)の記載と比較すると、これらの菌株はホンシメジであることが明瞭である。
【0025】
これら供試菌株中、La 01−20、La 01−27、La 01−37、La 01−45、La 01−46の5株は、それぞれLyophyllum shimeji La 01−20、Lyophyllum shimeji La 01−27、Lyophyllum shimeji La 01−37、Lyophyllum shimeji La 01−45、Lyophyllum shimeji La 01−46と表示され、工業技術院生命工学工業技術研究所にそれぞれFERM P−16841、FERM P−17455、FERM P−17456、FERM P−17457、FERM P−17458として寄託されている。
【0026】
次に、ホンシメジLa 01−20株、La 01−27株、La 01−37株、La 01−45株、La 01−46株の5株の菌学的諸性質を以下に記す。
(1)ホンシメジLa 01−20株
A. 麦芽エキス寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は30mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は46mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は69mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。菌糸は放射状に伸長する。
B. バレイショ・ブドウ糖寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は29mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は44mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は70mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。菌糸は放射状に伸長する。裏面の中心部がやや着色。
C. ツァペック・ドックス寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は8mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は極めて少ない。
10日目でコロニー径は10mm。
17日目でコロニー径は13mm、白色で希薄な菌糸、樹状に伸長し、気菌糸は極めて少ない。
D. サブロー寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は11mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は14mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は23mm、周縁部は白色で希薄な菌糸、中心部はやや密でやや着色、気菌糸は少なく、コロニー形はいびつ。
E. オートミール寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は19mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は32mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は59mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。菌糸は放射状に伸長する。
F. 合成ムコール寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は17mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は25mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は42mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は少ない。裏面がやや着色する。
G. YpSs寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は8mm、白色でマット状の密な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は10mm、白色でマット状の密な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は17mm、白色でマット状の密な菌糸、気菌糸は少ない。
H. 砂糖酵母寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は23mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は35mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は58mm、白色で中心部が密、周縁部が希薄な菌糸、気菌糸は少ない。コロニー中心部にしわを生じる。
I. フェノールオキシダーゼ検定用培地(25℃)での生育状態
0.5%没食子酸添加バレイショ・ブドウ糖寒天培地を使用。7日目で全く生育無く、褐変域の径は18mm。
J. 最適生育温度
PGY寒天培地に直径6mmの種菌を接種し、5、10、15、20、25、30、35℃でそれぞれ培養して、12日後に各コロニー径を測定したところ、最適生育温度は25℃付近であった。また、35℃では生育しなかった。
K. 最適生育pH
PGY液体培地40mlを100ml容の三角フラスコに調製し、殺菌後1規定塩酸又は1規定水酸化ナトリウム溶液で無菌的にpH3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、9.0、9.5、10.0に調整、直径6mmの種菌を接種し、15日間静置後、各乾燥重量を測定したところ、最適生育pHは5.5付近であった。また本菌株の生育範囲はpH3.0〜7.5の範囲であった。
【0027】
(2)ホンシメジLa 01−27株
A. 麦芽エキス寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は32mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は46mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は69mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。菌糸は放射状に伸長する。
B. バレイショ・ブドウ糖寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は27mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は40mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は70mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。菌糸は放射状に伸長する。裏面の中心部にわずかにしわを生じる。
C. ツァペック・ドックス寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は7mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は極めて少ない。
10日目でコロニー径は9mm。
17日目でコロニー径は10mm、白色で希薄な菌糸、樹状に伸長し、気菌糸は極めて少ない。
D. サブロー寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は12mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は16mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は32mm、周縁部は白色で希薄な菌糸、中心部はやや密でやや着色、気菌糸は少ない。
E. オートミール寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は21mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は33mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は55mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
F. 合成ムコール寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は22mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は32mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は50mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は少ない。
G. YpSs寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は8mm、白色でマット状の密な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は10mm、白色でマット状の密な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は17mm、白色でマット状の密な菌糸、中心部やや着色。気菌糸は少ない。
H. 砂糖酵母寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は24mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は36mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は62mm、白色で中心部が密、周縁部が希薄な菌糸、気菌糸は少ない。コロニー中心部にしわを生じる。
I. フェノールオキシダーゼ検定用培地(25℃)での生育状態
0.5%没食子酸添加バレイショ・ブドウ糖寒天培地を使用。7日目で全く生育無く、褐変域の径は12mm。
J. 最適生育温度
PGY寒天培地に直径6mmの種菌を接種し、(1)−J項記載の各温度でそれぞれ培養して、12日後に各コロニー径を測定したところ、最適生育温度は25℃付近であった。また、35℃では生育しなかった。
K. 最適生育pH
PGY液体培地40mlを100ml容の三角フラスコに調製し、殺菌後(1)−K項と同様にpHを調整、直径6mmの種菌を接種し、15日間静置後、各乾燥重量を測定したところ、最適生育pHは5.0付近であった。また本菌株の生育範囲はpH3.0〜8.0の範囲であった。
【0028】
(3)ホンシメジLa 01−37株
A. 麦芽エキス寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は28mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は40mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は67mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。菌糸は放射状に伸長する。
B. バレイショ・ブドウ糖寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は28mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目コロニー径は40mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は66mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。菌糸は放射状に伸長する。
C.ツァペック・ドックス寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は8mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は極めて少ない。
10日目でコロニー径は10mm。
17日目でコロニー径は13mm、白色で希薄な菌糸、樹状に伸長し、気菌糸は極めて少ない。
D. サブロー寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は19mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は27mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は40mm、周縁部は白色で希薄な菌糸、中心部はやや密で着色、気菌糸は少ない。
E. オートミール寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は20mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は29mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は54mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
F. 合成ムコール寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は20mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は25mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は42mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は少ない。
G. YpSs寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は10mm、白色でマット状の密な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は12mm、白色でマット状の密な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は21mm、白色でマット状の密な菌糸、中心部やや着色。気菌糸は少ない。
H. 砂糖酵母寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は22mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は31mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は56mm、白色で中心部が密、周縁部が希薄な菌糸、気菌糸は少ない。コロニー中心部にしわを生じる。
I.フェノールオキシダーゼ検定用培地(25℃)での生育状態
0.5%没食子酸添加バレイショ・ブドウ糖寒天培地を使用。7日目で全く生育無く、褐変域の径は12mm。
J. 最適生育温度
PGY寒天培地に直径6mmの種菌を接種し、(1)−J項記載の各温度でそれぞれ培養して、12日後に各コロニー径を測定したところ、最適生育温度は25℃付近であった。また、35℃では生育しなかった。
K. 最適生育pH
PGY液体培地40mlを100ml容の三角フラスコに調製し、殺菌後(1)−K項と同様にpHを調整、直径6mmの種菌を接種し、15日間静置後、各乾燥重量を測定したところ、最適生育pHは5.5付近であった。また本菌株の生育範囲はpH3.0〜8.0の範囲であった。
【0029】
(4)ホンシメジLa 01−45株
A. 麦芽エキス寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は27mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は40mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は69mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。菌糸は放射状に伸長する。
B. バレイショ・ブドウ糖寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は24mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は36mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は66mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。菌糸は放射状に伸長する。裏面の中心部がやや着色。
C. ツァペック・ドックス寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は8mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は極めて少ない。
10日目でコロニー径は10mm。
17日目でコロニー径は12mm、白色で希薄な菌糸、樹状に伸長し、気菌糸は極めて少ない。
D. サブロー寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は18mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は24mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は38mm、周縁部は白色で希薄な菌糸、中心部は密でやや着色、いびつなコロニーで、気菌糸は少ない。
E. オートミール寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は14mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は30mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は57mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
F. 合成ムコール寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は14mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は20mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は33mm、白色で希薄な菌糸、中央部の菌糸は密、気菌糸は少ない。裏面中心部がやや着色。
G. YpSs寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は11mm、白色でマット状の密な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は16mm、白色でマット状の密な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は36mm、白色でマット状の密な菌糸、気菌糸は少ない。
H. 砂糖酵母寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は25mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は35mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は63mm、白色で中心部が密、周縁部が希薄な菌糸、気菌糸は少ない。コロニー中心部にしわを生じる。
I. フェノールオキシダーゼ検定用培地(25℃)での生育状態
0.5%没食子酸添加バレイショ・ブドウ糖寒天培地を使用。7日目で全く生育無く褐変域は径22mm。
J. 最適生育温度
PGY寒天培地に直径6mmの種菌を接種し、(1)−J項記載の各温度でそれぞれ培養して、12日後に各コロニー径を測定したところ、最適生育温度は25℃付近であった。また、35℃では生育しなかった。
K. 最適生育pH
PGY液体培地40mlを100ml容の三角フラスコに調製し、殺菌後(1)−K項と同様にpHを調整、直径6mmの種菌を接種し、15日間静置後、各乾燥重量を測定したところ、最適生育pHは5.5付近であった。また本菌株の生育範囲はpH3.5〜7.0の範囲であった。
【0030】
(5)ホンシメジLa 01−46株
A. 麦芽エキス寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は29mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は41mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は56mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。菌糸は放射状に伸長する。
B. バレイショ・ブドウ糖寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は27mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は40mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は54mm、白色で密な菌糸、表面、裏面とも中心部やや着色、気菌糸は少ない。菌糸は放射状に伸長する。
C. ツァペック・ドックス寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は8mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は極めて少ない。
10日目でコロニー径は11mm。
17日目でコロニー径は12mm、白色で希薄な菌糸、樹状に伸長し、気菌糸は極めて少ない。
D. サブロー寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は17mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は25mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は36mm、周縁部は白色で希薄な菌糸、中心部はやや密でやや着色、気菌糸は少ない。
E. オートミール寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は17mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は31mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は47mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。菌糸は放射状に伸長する。
F. 合成ムコール寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は21mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は28mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は36mm、白色で希薄な菌糸、気菌糸は少ない。
G. YpSs寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は8mm、白色でマット状の密な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は11mm、白色でマット状の密な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は16mm、白色でマット状の密な菌糸、気菌糸は少ない。
H. 砂糖酵母寒天培地(25℃)での生育状態
7日目でコロニー径は23mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
10日目でコロニー径は32mm、白色で密な菌糸、気菌糸は少ない。
17日目でコロニー径は44mm、白色で中心部が密、周縁部が希薄な菌糸、気菌糸は少ない。コロニー中心部にしわを生じる。
I. フェノールオキシダーゼ検定用培地(25℃)での生育状態
0.5%没食子酸添加バレイショ・ブドウ糖寒天培地を使用。7日目で全く生育無く、褐変域は径18mm。
J. 最適生育温度
PGY寒天培地に直径6mmの種菌を接種し、(1)−J項記載の各温度でそれぞれ培養して、12日後に各コロニー径を測定したところ、最適生育温 度は25℃付近であった。また、35℃では生育しなかった。
K. 最適生育pH
PGY液体培地40mlを100ml容の三角フラスコに調製し、殺菌後(1)−K項と同様にpHを調整、直径6mmの種菌を接種し、15日間静置後、各乾燥重量を測定したところ、最適生育pHは5.0付近であった。また本菌株の生育範囲はpH3.0〜7.5の範囲であった。
【0031】
更にホンシメジLa 01−20、La 01−27、La 01−37、La 01−45、La 01−46株と他のホンシメジ菌株との異同について、寒天培地上で対峙培養を行うことにより調べることができる。供試菌株の菌糸をPGY寒天培地より3mm×3mm×3mmのブロックとして切り出し、PGY寒天平板培地の中央部に2cm間隔で対峙して接種し、25℃、15日間培養後、両コロニーの境界部に帯線が生じるか否かを判定する。このようにしてホンシメジ菌株20株を供試して得られた結果を、帯線が生じた場合を+、生じなかった場合を−として表2に示す。なお、ここで、帯線には着色していない拮抗状態のものも含む。
【0032】
【表2】

【0033】
表2に示したように、ホンシメジLa 01−20、La 01−27、La 01−37、La 01−45、La 01−46株は、供試したすべての菌株と帯線を形成したことから新しい菌株であることは明白である。
【0034】
本発明のホンシメジ菌株の栽培方法としては、ビン栽培、袋栽培、箱栽培などを適用することができる。一例としてビン栽培について述べると、その方法とは培地調製、ビン詰め、殺菌、接種、培養、芽出し、生育、収穫の各工程からなる。
【0035】
次にこれらを具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0036】
培地調製とは人工栽培に用いる各種基材を計量、かくはんし、加水して水分調整する工程をいう。本発明で用いられるホンシメジの人工栽培用培養基は、キビ亜科植物の実類、鋸屑、及びその他栄養剤の組合せからなる。キビ亜科植物の実類とその他の培地基材の混合比率は、例としてトウモロコシの実の場合で説明すると、トウモロコシの実がその他の基材に対して乾燥重量比で1重量部以上が好ましいが、本発明はこの比率に限定されるものではない。本発明における培地調製をトウモロコシの実で説明したが、本発明はこれに限定されるもではなくキビ亜科植物であればいずれも使用できる。
【0037】
ビン詰めとは、培養基をビンに詰める工程であり、通常400〜2300ml容の耐熱性広口培養ビンに、調製した培養基を例えば850mlビンの場合は500〜800g、好ましくは600〜750g圧詰し、中央に1〜3cm程度の穴を1ないし複数個開け打栓する工程をいう。
【0038】
殺菌とは、蒸気により培養基中のすべての微生物を死滅させる工程であれば良く、通常常圧殺菌では98〜100℃、4〜12時間、高圧殺菌では101〜125℃、好ましくは118℃、30〜90分間行われる。
【0039】
接種とは、殺菌後放冷された培地に種菌を植え付ける工程であり、通常種菌としてはホンシメジ菌糸をPGY液体培地、1/2PGY液体培地などで25℃、10〜15日間培養したものを用い、1ビン当り約10〜50ml無菌的に植え付ける。また、ここまで説明した工程で得られる液体種菌接種済みの培養基を25℃で60〜150日間培養し、菌廻りしたものも固体種菌として用いることができ、1ビン当り15gほど無菌的に植え付ける。
【0040】
培養とは、菌糸を生育、熟成させる工程で、通常接種済みの培養基を温度20〜25℃、湿度40〜70%において菌糸をまん延させ、更に熟成させる。熟成は省くこともできる。培養工程は、850mlビンの場合は通常60〜150日間、好ましくは100日間前後行われる。
【0041】
芽出しとは、培養工程を終了した後に栓を外し、子実体原基を形成させる工程で、通常10〜20℃、好ましくは15℃前後、湿度80%以上、照度1000ルクス以下で10〜20日間行う。この際、菌床面に適当な素材で覆土を施しても良い。覆土素材の例としては、赤玉土、鹿沼土、バーミキュライト、石英、パーライト、ガラスビーズ等の無機鉱物質や畑土、森林土壌、山土等の土壌類が挙げられ、これらは微細粒子であることがより好ましいが、本発明は覆土材の粒径に限定されることはない。あるいは日向土、熱処理して硬質化した赤玉土などの多孔性無機鉱物質や腐葉土、バーク堆肥、ピートモス等の腐植性素材、あるいは針葉樹鋸屑、広葉樹鋸屑、コーンコブ、セルロースパルプ、セルローススポンジ、籾殻、稲ワラ、ミズゴケ等の植物性素材、寒天製造時に副生する寒天残渣等も覆土材の例として挙げられる。これらの覆土材は単独で使用しても良く、また2種類以上を混合して使用しても良い。更に、覆土材をあらかじめ適当な含水率になるように吸水させておいてから使用しても良い。
【0042】
また栓を外した後、種菌部分と培養基表面をかき取る菌かき操作を行っても良い。更に、栓を外した後又は菌かき後、直ちにビン口まで水を入れて培養基に給水し、3〜5時間後余剰の水を排水する加水操作を加えても良い。また、芽出し工程中は加湿で結露水が発生しやすいため、濡れを防ぐ目的で菌床面を有孔ポリシートや波板等で覆っても良い。
【0043】
生育とは、子実体原基から成熟子実体を形成させる工程で、通常芽出し工程とほぼ同じ条件で5〜15日間行う。生育工程では結露水による濡れの影響を受けにくいので、有孔ポリシートや波板等の被覆は施さないほうが好ましい。
【0044】
以上の工程により成熟子実体を得ることができ、収穫を行って栽培の全工程を終了する。
【0045】
以上、本発明をビン栽培方法により説明したが、本発明は上記ビン栽培に限定されるものではない。
【0046】
本発明によって安価な培地原料を用いた培養基で収量性及び形状の良好なホンシメジを商業的に人工栽培することが可能である。本発明に使用する好適なホンシメジ菌株の例としては、ホンシメジLa 01−20株、ホンシメジLa 01−27株、ホンシメジLa 01−37株、ホンシメジLa 01−45株、ホンシメジLa 01−46株、これらの変異株、及びこれらの菌株を親株とする菌株と対峙培養によって帯線を形成しない菌株が挙げられるが、本発明はこれらの菌株に限定されるものではなく、これらの菌株と対峙培養によって帯線を形成する菌株であっても、キビ亜科植物の実類を含有する培養基で良好な子実体形成能を有するホンシメジ菌株で自然界からの選抜・分離された菌株や、交配、変異誘導、プロトプラスト処理、細胞融合、遺伝子操作などによって育種され、人工栽培に用いることが可能なホンシメジ菌株であればいずれも本発明に含まれる。
【0047】
また、本発明によりこれらの菌株をキビ亜科植物の実類を含有する培養基で栽培することにより、麦類を用いた培養基で栽培した場合よりも発生室への移動から収穫までの日数を短縮することが可能となる。
【実施例】
【0048】
以下に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例の範囲のみに限定されるものではない。
【0049】
実施例1
1/2PGY液体培地(組成:グルコース1.0%、ペプトン0.1%、酵母エキス0.1%、KH2PO40.025%、MgSO4・7H2O0.025%)200mlにホンシメジLa 01−20株の菌糸を接種し、25℃で10日間培養し、液体種菌とした。
【0050】
一方、ポリプロピレン製の広口培養ビン(850ml)に、トウモロコシの実〔(株)イトウ精麦製の飼料用粉砕物より、通常混合される魚粉を省いたもの〕又は押麦〔豊橋糧食工業(株)〕と広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕を乾物重量比で2:1に混合し培養基の水分が最終的に60%になるように水を加えて十分にかくはん・混合したものを圧詰し、中央に直径3cm程度の穴を開けたのち打栓し、118℃で60分間高圧蒸気殺菌を行い、放冷したものを固形培養基として調製した。
【0051】
この固形培養基に上記の液体種菌を約15ml接種し、暗所にて温度23℃、湿度60〜70%の条件下で108日間菌糸を培養し、培地全体に菌糸をまん延させた。次いで栓を外しビン口をオートクレーブ滅菌した赤玉土で覆土した後、温度15℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、50〜500ルクスの照明下、子実体原基が生じるまでは水濡れを防ぐためビン口を波板で被覆し、子実体原基形成後は波板を取去り、発生室移動後トウモロコシ培地は26日間、押麦培地は27日間培養を続け、成熟子実体を得た。トウモロコシ培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は123.0g、押麦培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は83.8gであり、収量、発生室移動後の所要日数ともトウモロコシ培地の方が優れていた。
【0052】
実施例2
ポリプロピレン製の広口培養ビン(2300ml)に、トウモロコシの実〔(株)イトウ精麦製の飼料用粉砕物より、通常混合される魚粉を省いたもの〕又は押麦〔豊橋糧食工業(株)〕と広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕を乾物重量比で2:1に混合し、培養基の水分が最終的に60%になるように水を加えて十分にかくはん・混合したものを実施例1で850mlビンに詰めた分と同重量を容器の半分程度まで詰めた後、直径約1cm程度の穴を3個所開け、打栓して118℃で60分間高圧蒸気殺菌を行い、放冷したものを固形培養基として調製した。
【0053】
この固形培養基に実施例1記載の液体種菌を約50ml接種し、暗所にて温度23℃、湿度60〜70%の条件下で81日間菌糸を培養し、培地全体に菌糸をまん延させた。次いで栓を外しビン口をオートクレーブ滅菌した赤玉土で覆土した後、温度15℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、50〜500ルクスの照明下、子実体原基が生じるまでは水濡れを防ぐためビン口を波板で被覆し、子実体原基形成後は波板を取去り、発生室移動後トウモロコシ培地は26日間、押麦培地は29日間培養を続け、成熟子実体を得た。トウモロコシ培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は153.0g、押麦培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は98.5gであり、収量、発生室移動後の所要日数ともトウモロコシ培地の方が優れていた。
【0054】
実施例3
ポリプロピレン製の広口培養ビン(800mlナメコ用)に、トウモロコシの実〔(株)イトウ精麦の飼料用粉砕物より、通常混合される魚粉を省いたもの〕又は押麦〔豊橋糧食工業(株)〕と広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕を乾物重量比で2:1に混合し、培養基の水分が最終的に60%になるように水を加えて十分にかくはん・混合したものをビン容積の約半量程度詰めた後、中央に直径1.5cm程度の穴を開けたのち打栓し、118℃で60分間高圧蒸気殺菌を行い、放冷したものを固形培養基として調製した。
【0055】
この固形培養基に実施例1に記載の液体種菌を約20ml接種し、暗所にて温度23℃、湿度60〜70%の条件下で63日間菌糸を培養し、培地全体に菌糸をまん延させた。次いで栓を外しビン口をオートクレーブ滅菌した赤玉土で覆土した後、温度15℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、50〜500ルクスの照明下、子実体原基が生じるまでは水濡れを防ぐためビン口を波板で被覆し、子実体原基形成後は波板を取去り、発生室移動後トウモロコシ培地、押麦培地とも29日間培養を続け、成熟子実体を得た。トウモロコシ培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は105.3g、押麦培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は82.5gであり、収量においてトウモロコシ培地の方が優れていた。
【0056】
実施例4
ポリプロピレン製の広口培養ビン(800mlナメコ用)に、加熱圧片とうもろこし〔(株)イトウ精麦〕又は押麦〔豊橋糧食工業(株)〕と広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕を乾物重量比で2:1に混合し、培養基の水分が最終的に60%になるように水を加えて十分にかくはん・混合したものをビン容積の約半量程度詰めた後、中央に直径1.5cm程度の穴を開けたのち打栓し、118℃で60分間高圧蒸気殺菌を行い、放冷したものを固形培養基として調製した。
【0057】
この固形培養基に実施例1に記載の液体種菌を約20ml接種し、暗所にて温度23℃、湿度60〜70%の条件下で63日間菌糸を培養し、培地全体に菌糸をまん延させた。次いで栓を外しビン口をオートクレーブ滅菌した赤玉土で覆土した後、温度15℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、50〜500ルクスの照明下、子実体原基が生じるまでは水濡れを防ぐためビン口を波板で被覆し、子実体原基形成後は波板を取去り、発生室移動後加熱圧片とうもろこし培地、押麦培地ともに29日間培養を続け、成熟子実体を得た。加熱圧片とうもろこし培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は87.5g、押麦培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は82.5gであり、収量において加熱圧片とうもろこし培地の方が優れていた。
【0058】
実施例5
1/2PGY液体培地(組成:グルコース1.0%、ペプトン0.1%、酵母エキス0.1%、KH2PO40.025%、MgSO4・7H2O0.025%)200mlにホンシメジLa 01−27株の菌糸を接種し、25℃で10日間培養し、液体種菌とした。
【0059】
一方、ポリプロピレン製の広口培養ビン(850ml)に、トウモロコシの実〔(株)イトウ精麦製の飼料用粉砕物より、通常混合される魚粉を省いたもの〕又は押麦〔豊橋糧食工業(株)〕と広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕を乾物重量比で2:1に混合し培養基の水分が最終的に60%になるように水を加えて十分にかくはん・混合したものを圧詰し、中央に直径3cm程度の穴を開けたのち打栓し、118℃で60分間高圧蒸気殺菌を行い、放冷したものを固形培養基として調製した。
【0060】
この固形培養基に上記の液体種菌を約15ml接種し、暗所にて温度23℃、湿度60〜70%の条件下で109日間菌糸を培養し、培地全体に菌糸をまん延させた。次いで栓を外しビン口をオートクレーブ滅菌した赤玉土で覆土した後、温度15℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、50〜500ルクスの照明下、子実体原基が生じるまでは水濡れを防ぐためビン口を波板で被覆し、子実体原基形成後は波板を取去り、発生室移動後32日間培養を続け、成熟子実体を得た。トウモロコシ培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は85.0gであった。押麦培地では子実体の発生は見られず、トウモロコシ培地の方が優れていた。
【0061】
実施例6
ポリプロピレン製の広口培養ビン(2300ml)に、トウモロコシの実〔(株)イトウ精麦製の飼料用粉砕物より、通常混合される魚粉を省いたもの〕又は押麦〔豊橋糧食工業(株)〕と広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕を乾物重量比で2:1に混合し、培養基の水分が最終的に60%になるように水を加えて十分にかくはん・混合したものを実施例5で850mlビンに詰めた分と同重量を容器の半分程度まで詰めた後、直径約1cm程度の穴を3個所開け、打栓して118℃で60分間高圧蒸気殺菌を行い、放冷したものを固形培養基として調製した。
【0062】
この固形培養基に実施例5記載の液体種菌を約50ml接種し、暗所にて温度23℃、湿度60〜70%の条件下で109日間菌糸を培養し、培地全体に菌糸をまん延させた。次いで栓を外しビン口をオートクレーブ滅菌した赤玉土で覆土した後、温度15℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、50〜500ルクスの照明下、子実体原基が生じるまでは水濡れを防ぐためビン口を波板で被覆し、子実体原基形成後は波板を取去り、発生室移動後25日間培養を続け、成熟子実体を得た。トウモロコシ培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は145.5gであった。押麦培地では子実体の発生は見られず、トウモロコシ培地の方が優れていた。
【0063】
実施例7
ポリプロピレン製の広口培養ビン(800mlナメコ用)に、トウモロコシの実〔(株)イトウ精麦〕の飼料用粉砕物より、通常混合される魚粉を省いたもの〕又は押麦〔豊橋糧食工業(株)〕と広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕を乾物重量比で2:1に混合し、培養基の水分が最終的に60%になるように水を加えて十分にかくはん・混合したものをビン容積の約半量程度詰め、中央に直径1.5cm程度の穴を開けたのち打栓し、118℃で60分間高圧蒸気殺菌を行い、放冷したものを固形培養基として調製した。
【0064】
この固形培養基に実施例5に記載の液体種菌を約20ml接種し、暗所にて温度23℃、湿度60〜70%の条件下で112日間菌糸を培養し、培地全体に菌糸をまん延させた。次いで栓を外しビン口をオートクレーブ滅菌した赤玉土で覆土した後、温度15℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、50〜500ルクスの照明下、子実体原基が生じるまでは水濡れを防ぐためビン口を波板で被覆し、子実体原基形成後は波板を取去り、発生室移動後トウモロコシ培地は20日間、押麦培地は22日間培養を続け、成熟子実体を得た。トウモロコシ培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は94.4g、押麦培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は69.2gであり、収量、発生室移動後の所要日数ともトウモロコシ培地の方が優れていた。
【0065】
実施例8
ポリプロピレン製の広口培養ビン(800mlナメコ用)に、加熱圧片とうもろこし〔(株)イトウ精麦〕又は押麦〔豊橋糧食工業(株)〕と広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕を乾物重量比で2:1に混合し、培養基の水分が最終的に60%になるように水を加えて十分にかくはん・混合したものをビン容積の約半量程度詰め、中央に直径1.5cm程度の穴を開けたのち打栓し、118℃で60分間高圧蒸気殺菌を行い、放冷したものを固形培養基として調製した。
【0066】
この固形培養基に実施例5に記載の液体種菌を約20ml接種し、暗所にて温度23℃、湿度60〜70%の条件下で112日間菌糸を培養し、培地全体に菌糸をまん延させた。次いで栓を外しビン口をオートクレーブ滅菌した赤玉土で覆土した後、温度15℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、50〜500ルクスの照明下、子実体原基が生じるまでは水濡れを防ぐためビン口を波板で被覆し、子実体原基形成後は波板を取去り、発生室移動後加熱圧片とうもろこし培地では21日間、押麦培地では22日間培養を続け、成熟子実体を得た。加熱圧片とうもろこし培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は79.3g、押麦培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は69.2gであり、収量、発生室移動後の所要日数とも加熱圧片とうもろこし培地の方が優れていた。
【0067】
実施例9
1/2PGY液体培地(組成:グルコース1.0%、ペプトン0.1%、酵母エキス0.1%、KH2PO40.025%、MgSO4・7H2O0.025%)200mlにホンシメジLa 01−37株の菌糸を接種し、25℃で10日間培養し、液体種菌とした。
【0068】
ポリプロピレン製の広口培養ビン(2300ml)に、トウモロコシの実〔(株)イトウ精麦製の飼料用粉砕物より、通常混合される魚粉を省いたもの〕又は押麦〔豊橋糧食工業(株)〕と広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕を乾物重量比で2:1に混合し、培養基の水分が最終的に60%になるように水を加えて十分にかくはん・混合したものを実施例1で850mlビンに詰めた分と同重量を容器の半分程度まで詰めた後、直径約1cm程度の穴を3個所開け、打栓して118℃で60分間高圧蒸気殺菌を行い、放冷したものを固形培養基として調製した。
【0069】
この固形培養基に上記の液体種菌を約50ml接種し、暗所にて温度23℃、湿度60〜70%の条件下で81日間菌糸を培養し、培地全体に菌糸をまん延させた。次いで栓を外しビン口をオートクレーブ滅菌した赤玉土で覆土した後、温度15℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、50〜500ルクスの照明下、子実体原基が生じるまでは水濡れを防ぐためビン口を波板で被覆し、子実体原基形成後は波板を取去り、発生室移動後27日間培養を続け、成熟子実体を得た。トウモロコシ培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は90.0gであった。押麦培地では子実体の発生は見られず、トウモロコシ培地の方が優れていた。
【0070】
実施例10
ポリプロピレン製の広口培養ビン(800mlナメコ用)に、トウモロコシの実〔(株)イトウ精麦の飼料用粉砕物より、通常混合される魚粉を省いたもの〕又は押麦〔豊橋糧食工業(株)〕と広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕を乾物重量比で2:1に混合し、培養基の水分が最終的に60%になるように水を加えて十分にかくはん・混合したものをビン容積の約半量程度詰めた後、中央に直径1.5cm程度の穴を開けたのち打栓し、118℃で60分間高圧蒸気殺菌を行い、放冷したものを固形培養基として調製した。
【0071】
この固形培養基に実施例9に記載の液体種菌を約20ml接種し、暗所にて温度23℃、湿度60〜70%の条件下で112日間菌糸を培養し、培地全体に菌糸をまん延させた。次いで栓を外し、ビン口をオートクレーブ滅菌した赤玉土で覆土した後、温度15℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、50〜500ルクスの照明下、子実体原基が生じるまでは水濡れを防ぐためビン口を波板で被覆し、子実体原基形成後は波板を取去り、発生室移動後トウモロコシ培地は25日間、押麦培地は26日間培養を続け、成熟子実体を得た。トウモロコシ培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は65.3g、押麦培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は56.0gであり、収量、発生室移動後の所要日数ともトウモロコシ培地の方が優れていた。
【0072】
実施例11
1/2PGY液体培地(組成:グルコース1.0%、ペプトン0.1%、酵母エキス0.1%、KH2PO40.025%、MgSO4・7H2O0.025%)200mlにホンシメジLa 01−45株の菌糸を接種し、25℃で10日間培養し、液体種菌とした。
【0073】
一方、ポリプロピレン製の広口培養ビン(850ml)に、トウモロコシの実〔(株)イトウ精麦製の飼料用粉砕物より、通常混合される魚粉を省いたもの〕又は押麦〔豊橋糧食工業(株)〕と広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕を乾物重量比で2:1に混合し培養基の水分が最終的に60%になるように水を加えて十分にかくはん・混合したものを圧詰し、中央に直径3cm程度の穴を開けたのち打栓し、118℃で60分間高圧蒸気殺菌を行い、放冷したものを固形培養基として調製した。
【0074】
この固形培養基に上記の液体種菌を約15ml接種し、暗所にて温度23℃、湿度60〜70%の条件下で112日間菌糸を培養し、培地全体に菌糸をまん延させた。次いで栓を外しビン口をオートクレーブ滅菌した赤玉土で覆土した後、温度15℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、50〜500ルクスの照明下、子実体原基が生じるまでは水濡れを防ぐためビン口を波板で被覆し、子実体原基形成後は波板を取去り、発生室移動後30日間培養を続け、成熟子実体を得た。トウモロコシ培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は79.0gであった。押麦培地では子実体の発生は見られず、収量、発生室移動後の所要日数ともトウモロコシ培地の方が優れていた。
【0075】
実施例12
ポリプロピレン製の広口培養ビン(2300ml)に、トウモロコシの実〔(株)イトウ精麦製の飼料用粉砕物より、通常混合される魚粉を省いたもの〕又は押麦〔豊橋糧食工業(株)〕と広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕を乾物重量比で2:1に混合し、培養基の水分が最終的に60%になるように水を加えて十分にかくはん・混合したものを実施例1で850mlビンに詰めた分と同重量を容器の半分程度まで詰めた後、直径約1cm程度の穴を3個所開け、打栓して118℃で60分間高圧蒸気殺菌を行い、放冷したものを固形培養基として調製した。
【0076】
この固形培養基に実施例11記載の液体種菌を約50ml接種し、暗所にて温度23℃、湿度60〜70%の条件下で84日間菌糸を培養し、培地全体に菌糸をまん延させた。次いで栓を外しビン口をオートクレーブ滅菌した赤玉土で覆土した後、温度15℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、50〜500ルクスの照明下、子実体原基が生じるまでは水濡れを防ぐためビン口を波板で被覆し、子実体原基形成後は波板を取去り、発生室移動後トウモロコシ培地では33日間、押麦培地では39日間培養を続け、成熟子実体を得た。トウモロコシ培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は112.0g、押麦培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は44.0gであり、収量、発生室移動後の所要日数ともトウモロコシ培地の方が優れていた。
【0077】
実施例13
1/2PGY液体培地(組成:グルコース1.0%、ペプトン0.1%、酵母エキス0.1%、KH2PO40.025%、MgSO4・7H2O0.025%)200mlにホンシメジLa 01−46株の菌糸を接種し、25℃で10日間培養し、液体種菌とした。
【0078】
一方、ポリプロピレン製の広口培養ビン(850ml)に、トウモロコシの実〔(株)イトウ精麦製の飼料用粉砕物より、通常混合される魚粉を省いたもの〕又は押麦〔豊橋糧食工業(株)〕と広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕を乾物重量比で2:1に混合し培養基の水分が最終的に60%になるように水を加えて十分にかくはん・混合したものを圧詰し、中央に直径3cm程度の穴を開けたのち打栓し、118℃で60分間高圧蒸気殺菌を行い、放冷したものを固形培養基として調製した。
【0079】
この固形培養基に上記の液体種菌を約15ml接種し、暗所にて温度23℃、湿度60〜70%の条件下で112日間菌糸を培養し、培地全体に菌糸をまん延させた。次いで栓を外しビン口をオートクレーブ滅菌した赤玉土で覆土した後、温度15℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、50〜500ルクスの照明下、子実体原基が生じるまでは水濡れを防ぐためビン口を波板で被覆し、子実体原基形成後は波板を取去り、発生室移動後29日間培養を続け、成熟子実体を得た。トウモロコシ培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は78.9gであった。押麦培地では子実体の発生は見られず、トウモロコシ培地の方が優れていた。
【0080】
実施例14
ポリプロピレン製の広口培養ビン(800mlナメコ用)に、トウモロコシの実〔(株)イトウ精麦の飼料用粉砕物より、通常混合される魚粉を省いたもの〕又は押麦〔豊橋糧食工業(株)〕と広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕を乾物重量比で2:1に混合し、培養基の水分が最終的に60%になるように水を加えて十分にかくはん・混合したものをビン容積の約半量程度詰めた後、中央に直径1.5cm程度の穴を開けたのち打栓し、118℃で60分間高圧蒸気殺菌を行い、放冷したものを固形培養基として調製した。
【0081】
この固形培養基に実施例13に記載の液体種菌を約20ml接種し、暗所にて温度23℃、湿度60〜70%の条件下で105日間菌糸を培養し、培地全体に菌糸をまん延させた。次いで栓を外し、ビン口をオートクレーブ滅菌した赤玉土で覆土した後、温度15℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、50〜500ルクスの照明下、子実体原基が生じるまでは水濡れを防ぐためビン口を波板で被覆し、子実体原基形成後は波板を取去り、発生室移動後トウモロコシ培地は26日間、押麦培地は29日間培養を続け、成熟子実体を得た。トウモロコシ培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は62.5g、押麦培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は27.8gであり、収量、発生室移動後の所要日数ともトウモロコシ培地の方が優れていた。
【0082】
実施例15
ポリプロピレン製の広口培養ビン(800mlナメコ用)に、加熱圧片とうもろこし〔(株)イトウ精麦〕又は押麦〔豊橋糧食工業(株)〕と広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕を乾物重量比で2:1に混合し、培養基の水分が最終的に60%になるように水を加えて十分にかくはん・混合したものをビン容積の約半量程度詰め、中央に直径1.5cm程度の穴を開けたのち打栓し、118℃で60分間高圧蒸気殺菌を行い、放冷したものを固形培養基として調製した。
【0083】
この固形培養基に実施例13に記載の液体種菌を約20ml接種し、暗所にて温度23℃、湿度60〜70%の条件下で105日間菌糸を培養し、培地全体に菌糸をまん延させた。次いで栓を外しビン口をオートクレーブ滅菌した赤玉土で覆土した後、温度15℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、50〜500ルクスの照明下、子実体原基が生じるまでは水濡れを防ぐためビン口を波板で被覆し、子実体原基形成後は波板を取去り、発生室移動後加熱圧片とうもろこし培地は34日間、押麦培地は29日間培養を続け、成熟子実体を得た。加熱圧片とうもろこし培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は35.3g、押麦培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は27.8gであり、収量において加熱圧片とうもろこし培地の方が優れていた。
【0084】
実施例16
ポリプロピレン製の広口培養ビン(800mlナメコ用)に、全粒マイロ〔大阪新興飼料〕又は押麦〔豊橋糧食工業(株)〕と広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕を乾物重量比で2:1に混合し、培養基の水分が最終的に60%になるように水を加えて十分にかくはん・混合したものをビン容積の約半量程度詰め、中央に直径1.5cm程度の穴を開けたのち打栓し、118℃で60分間高圧蒸気殺菌を行い、放冷したものを固形培養基として調製した。
【0085】
この固形培養基に実施例13に記載の液体種菌を約20ml接種し、暗所にて温度23℃、湿度60〜70%の条件下で105日間菌糸を培養し、培地全体に菌糸をまん延させた。次いで栓を外しビン口をオートクレーブ滅菌した赤玉土で覆土した後、温度15℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、50〜500ルクスの照明下、子実体原基が生じるまでは水濡れを防ぐためビン口を波板で被覆し、子実体原基形成後は波板を取去り、発生室移動後全粒マイロ培地は30日間、押麦培地は29日間培養を続け、成熟子実体を得た。全粒マイロ培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は31.3g、押麦培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は27.8gであり、収量において全粒マイロ培地の方が優れていた。
【0086】
実施例17
ポリプロピレン製の広口培養ビン(800mlナメコ用)に、キビの実〔大阪新興飼料〕又は押麦〔豊橋糧食工業(株)〕と広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕を乾物重量比で2:1に混合し、培養基の水分が最終的に60%になるように水を加えて十分にかくはん・混合したものをビン容積の約半量程度詰め、中央に直径1.5cm程度の穴を開けたのち打栓し、118℃で60分間高圧蒸気殺菌を行い、放冷したものを固形培養基として調製した。
【0087】
この固形培養基に実施例13に記載の液体種菌を約20ml接種し、暗所にて温度23℃、湿度60〜70%の条件下で105日間菌糸を培養し、培地全体に菌糸をまん延させた。次いで栓を外しビン口をオートクレーブ滅菌した赤玉土で覆土した後、温度15℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、50〜500ルクスの照明下、子実体原基が生じるまでは水濡れを防ぐためビン口を波板で被覆し、子実体原基形成後は波板を取去り、発生室移動後キビ培地は33日間、押麦培地は29日間培養を続け、成熟子実体を得た。キビ培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は29.0g、押麦培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は27.8gであり、収量においてキビ培地の方が優れていた。
【0088】
実施例18
ポリプロピレン製の広口培養ビン(800mlナメコ用)に、アワの実〔大阪新興飼料〕又は押麦〔豊橋糧食工業(株)〕と広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕を乾物重量比で2:1に混合し、培養基の水分が最終的に60%になるように水を加えて十分にかくはん・混合したものをビン容積の約半量程度詰め、中央に直径1.5cm程度の穴を開けたのち打栓し、118℃で60分間高圧蒸気殺菌を行い、放冷したものを固形培養基として調製した。
【0089】
この固形培養基に実施例13に記載の液体種菌を約20ml接種し、暗所にて温度23℃、湿度60〜70%の条件下で105日間菌糸を培養し、培地全体に菌糸をまん延させた。次いで栓を外しビン口をオートクレーブ滅菌した赤玉土で覆土した後、温度15℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、50〜500ルクスの照明下、子実体原基が生じるまでは水濡れを防ぐためビン口を波板で被覆し、子実体原基形成後は波板を取去り、発生室移動後アワ培地は27日間、押麦培地は29日間培養を続け、成熟子実体を得た。アワ培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は49.3g、押麦培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は27.8gであり、収量、発生室移動後の所要日数ともアワの実培地の方が優れていた。
【0090】
比較例1
1/2PGY液体培地(組成:グルコース1.0%、ペプトン0.1%、酵母エキス0.1%、KH2PO40.025%、MgSO4・7H2O0.025%)200mlにホンシメジLa 01−26株の菌糸を接種し、25℃で10日間培養し、液体種菌とした。
【0091】
一方、ポリプロピレン製の広口培養ビン(850ml)に、トウモロコシの実〔(株)イトウ精麦製の飼料用粉砕物より、通常混合される魚粉を省いたもの〕又は押麦〔豊橋糧食工業(株)〕と広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕を乾物重量比で2:1に混合し培養基の水分が最終的に60%になるように水を加えて十分にかくはん・混合したものを圧詰し、中央に直径3cm程度の穴を開けたのち打栓し、118℃で60分間高圧蒸気殺菌を行い、放冷したものを固形培養基として調製した。
【0092】
この固形培養基に上記の液体種菌を約15ml接種し、暗所にて温度23℃、湿度60〜70%の条件下で109日間菌糸を培養し、培地全体に菌糸をまん延させた。次いで栓を外しビン口をオートクレーブ滅菌した赤玉土で覆土した後、温度15℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、50〜500ルクスの照明下、子実体原基が生じるまでは水濡れを防ぐためビン口を波板で被覆し、子実体原基形成後は波板を取去り、発生室移動後27日間培養を続け、成熟子実体を得た。押麦培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は42.0gであった。トウモロコシ培地では子実体の発生は見られず、押麦培地の方が優れていた。
【0093】
比較例2
1/2PGY液体培地(組成:グルコース1.0%、ペプトン0.1%、酵母エキス0.1%、KH2PO40.025%、MgSO4・7H2O0.025%)200mlにホンシメジLa 01−38株の菌糸を接種し、25℃で10日間培養し、液体種菌とした。
【0094】
一方、ポリプロピレン製の広口培養ビン(850ml)に、トウモロコシの実〔(株)イトウ精麦製の飼料用粉砕物より、通常混合される魚粉を省いたもの〕又は押麦〔豊橋糧食工業(株)〕と広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕を乾物重量比で2:1に混合し培養基の水分が最終的に60%になるように水を加えて十分にかくはん・混合したものを圧詰し、中央に直径3cm程度の穴を開けたのち打栓し、118℃で60分間高圧蒸気殺菌を行い、放冷したものを固形培養基として調製した。
【0095】
この固形培養基に上記の液体種菌を約15ml接種し、暗所にて温度23℃、湿度60〜70%の条件下で109日間菌糸を培養し、培地全体に菌糸をまん延させた。次いで栓を外しビン口をオートクレーブ滅菌した赤玉土で覆土した後、温度15℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、50〜500ルクスの照明下、子実体原基が生じるまでは水濡れを防ぐためビン口を波板で被覆し、子実体原基形成後は波板を取去り、発生室移動後35日間培養を続け、成熟子実体を得た。押麦培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は76.0gであった。トウモロコシ培地では子実体の発生は見られず、押麦培地の方が優れていた。
【0096】
比較例3
1/2PGY液体培地(組成:グルコース1.0%、ペプトン0.1%、酵母エキス0.1%、KH2PO40.025%、MgSO4・7H2O0.025%)200mlにホンシメジYG6L株の菌糸を接種し、25℃で10日間培養し、液体種菌とした。
【0097】
一方、ポリプロピレン製の広口培養ビン(850ml)に、トウモロコシの実〔(株)イトウ精麦製の飼料用粉砕物より、通常混合される魚粉を省いたもの〕又は押麦〔豊橋糧食工業(株)〕と広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕を乾物重量比で2:1に混合し培養基の水分が最終的に60%になるように水を加えて十分にかくはん・混合したものを圧詰し、中央に直径3cm程度の穴を開けたのち打栓し、118℃で60分間高圧蒸気殺菌を行い、放冷したものを固形培養基として調製した。
【0098】
この固形培養基に上記の液体種菌を約15ml接種し、暗所にて温度23℃、湿度60〜70%の条件下で123日間菌糸を培養し、培地全体に菌糸をまん延させた。次いで栓を外しビン口をオートクレーブ滅菌した赤玉土で覆土した後、温度15℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、50〜500ルクスの照明下、子実体原基が生じるまでは水濡れを防ぐためビン口を波板で被覆し、子実体原基形成後は波板を取去り、発生室移動後トウモロコシ培地では29日間、押麦培地では37日間培養を続け、成熟子実体を得た。トウモロコシ培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は34.3g、トウモロコシ培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は78.8gであり、収量は押麦培地の方が優れていた。
【0099】
比較例4
ポリプロピレン製の広口培養ビン(2300ml)に、トウモロコシの実〔(株)イトウ精麦製の飼料用粉砕物より、通常混合される魚粉を省いたもの〕又は押麦〔豊橋糧食工業(株)〕と広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕を乾物重量比で2:1に混合し、培養基の水分が最終的に60%になるように水を加えて十分にかくはん・混合したものを比較例3で850mlビンに詰めた分と同重量を容器の半分程度まで詰めた後、直径約1cm程度の穴を3個所開け、打栓して118℃で60分間高圧蒸気殺菌を行い、放冷したものを固形培養基として調製した。
【0100】
この固形培養基に比較例3記載の液体種菌を約50ml接種し、暗所にて温度23℃、湿度60〜70%の条件下で77日間菌糸を培養し、培地全体に菌糸をまん延させた。次いで栓を外しビン口をオートクレーブ滅菌した赤玉土で覆土した後、温度15℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、50〜500ルクスの照明下、子実体原基が生じるまでは水濡れを防ぐためビン口を波板で被覆し、子実体原基形成後は波板を取去り、発生室移動後28日間培養を続け、成熟子実体を得た。トウモロコシ培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は74.1g、押麦培地で得られた成熟子実体の1ビン当り平均収量は145.1gであり、収量は押麦培地の方が優れていた。発生室移動後の所要日数は同程度であった。
【産業上の利用可能性】
【0101】
本発明の選抜方法によれば、より安価な培地原料を用いた培養基で良好な子実体が、より短い発生室移動後の所要日数で収穫可能なホンシメジ菌株を選抜することが出来、ホンシメジの商業的人工栽培が可能になる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
Lyophyllum shimeji La 01−20(FERM P−16841)、Lyophyllum shimeji La 01−27(FERM P−17455)、及びLyophyllum shimeji La 01−45(FERM P−17457)からなる群より選ばれる菌株の変異株であるホンシメジ菌株であって、押麦と広葉樹鋸屑を乾物重量比で2:1で含有する培養基と比べて、トウモロコシの実と広葉樹鋸屑を乾物重量比で2:1で含有する培養基で良好な子実体形成能を有するホンシメジ菌株。
【請求項2】
請求項1記載のホンシメジ菌株を液体培地に接種し、培養することにより得られるホンシメジの人工栽培用液体種菌。
【請求項3】
請求項1記載のホンシメジ菌株をトウモロコシの実を含有する固形培養基に接種し、培養することにより得られるホンシメジの人工栽培用培養基。
【請求項4】
請求項1記載の菌株をトウモロコシの実を含有する培養基で培養することを特徴とするホンシメジの人工栽培方法。
【請求項5】
請求項1記載の菌株をトウモロコシの実を含有する培養基で培養することを特徴とするホンシメジの生産方法。

【公開番号】特開2008−131956(P2008−131956A)
【公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−33609(P2008−33609)
【出願日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【分割の表示】特願2000−26401(P2000−26401)の分割
【原出願日】平成12年2月3日(2000.2.3)
【出願人】(302019245)タカラバイオ株式会社 (115)
【Fターム(参考)】