説明

ホース収容装置

【課題】ホースの送り出し途中においてホースの弛みを生じ難くすることができるホース収容装置を提供する。
【解決手段】ホース収容装置1は、回転自在に取り付けられたホースリール7と、ホースリール7に巻き取られていたホース6を送り出すホース送出装置9と、ホース送出装置9とホースリール7との間におけるホース6の弛みを検知する弛み検知装置12と、弛み検知装置12によってホース6の弛みが検知されたときに、ホースリール7の回転速度を低下させる電磁ブレーキ11と、を備える。弛み検知装置12によって弛みが検知されると、電磁ブレーキ11によってホースリール7の回転が減速され、ホース送出装置9とホースリール7との間に生じ始めていた弛みが解消されるため、ホース6の弛みを生じ難くすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば動力噴霧機等用のホース収容装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、このようなホース収容装置を適用した動力噴霧機として、回転自在に取り付けられたホースリールと、ホースリールに巻き取られていたホースを送り出すホース送出装置と、を備え、ホース送出装置の送り出しを停止させる際に、ホースリールのブレーキを先に作動させるものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された動力噴霧機では、ホースリールの回転がブレーキの作動によって減速した後にホース送出装置の送り出しが停止されるため、ホース送出装置の送り出しを停止させる際に、ホース送出装置とホースリールとの間でホースの弛みが生じ難くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−21022号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述した従来のホース収容装置では、ホースの送り出し途中にホースの弛みが生じる可能性がある。例えば、ホースの送り出し途中に、噴霧が停止される場合がある。この場合、ホースの内圧が高まり、ホースが直線状態になろうとする力を生じる。この力によって、ホースを送り出す方向へのホースリールの回転が加速される。すると、ホース送出装置によるホースの送り出し速度よりも、ホースリールによるホースの送り出し速度が大きくなり、ホース送出装置とホースリールとの間でホースの弛みが生じることとなる。この弛みによってホースが乱れると、ホースの送り出しや巻き取りがスムーズに行われなくなるおそれがある。また、ホースが損傷してしまうおそれがある。
【0005】
本発明は、ホースの送り出し途中においてホースの弛みを生じ難くすることができるホース収容装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るホース収容装置(A)は、ホース(6)を巻き取るためのホースリール(7)が回転自在に取り付けられたホース収容装置(A)であって、ホースリール(7)に巻き取られていたホース(6)を送り出すホース送出装置(9)と、ホース送出装置(9)とホースリール(7)との間におけるホース(6)の弛みを検知する弛み検知装置(12)と、弛み検知装置(12)によってホース(6)の弛みが検知されたときに、ホースリール(7)の回転速度を低下させる減速装置(11)と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
このようなホース収容装置(A)では、ホース送出装置(9)がホース(6)を送り出すことで、ホースリール(7)に巻き取られていたホース(6)が引き出され、ホースリール(7)が回転する。ホース(6)の送り出し途中に、ホース送出装置(9)とホースリール(7)との間でホース(6)の弛みが生じ始めると、その弛みが弛み検知装置(12)によって検知される。弛み検知装置(12)によって弛みが検知されると、減速装置(11)によってホースリール(7)の回転が減速され、ホース送出装置(9)とホースリール(7)との間に生じ始めていた弛みが解消される。これにより、ホース(6)の送り出し途中においてホース(6)の弛みを生じ難くすることができる。
【0008】
ここで、弛み検知装置(12)は、弛んだホース(6)に押圧されて動く連動部(13)と、連動部(13)の動きに応じてオン・オフが切り替わるスイッチ(14)と、を有し、減速装置(11)は、スイッチ(14)のオン・オフの切り替わりに応じてホースリール(7)の回転速度を低下させることが好ましい。この場合、弛み始めたホース(6)の動きに対応して連動部(13)が動き、連動部(13)の動きに応じてホース(6)の弛みが検知されるため、ホース(6)の弛みを確実に検知することができる。また、汎用スイッチ(14)を用いてホース(6)の弛みを検知することができる。従って、簡単な構成で、ホース(6)の弛みを確実に検知することができる。
【0009】
また、連動部(13)は、ホースリール(7)の下方に配置されていることが好ましい。弛んだホース(6)は重力によって下方に垂れ下がるため、ホースリール(7)の下方に配置された連動部(13)は弛んだホース(6)に押圧され易くなり、ホース(6)の弛みをより確実に検知することができる。
【0010】
また、連動部(13)は、ホースリール(7)の回転軸に沿って延在する接触体(13a)と、接触体(13a)の両端部を支持する一対のアーム(13b,13c)と、を有し、一対のアーム(13b,13c)は、接触体(13a)とホースリール(7)との距離が変動自在となるように、ホースリール(7)の回転軸と略平行な軸を回動軸として回動自在に取り付けられ、スイッチ(14)は、一対のアーム(13b,13c)の一方に押圧されてオン・オフが切り替わるように配置されていることが好ましい。この場合、連動部(13)の接触体(13a)がホースリール(7)の回転軸に沿って延在しているため、ホースリール(7)の回転軸に沿う方向における広い範囲でホース(6)の弛みを検知することができる。また、接触体(13a)を支持するアーム(13b,13c)を回動自在に取り付けた簡単な機構で連動部(13)を構成することができる。更に、スイッチ(14)が、アーム(13b,13c)の一方に押圧されてオン・オフが切り替えられるように配置されているため、接触体(13a)とホース(6)との接触がスイッチ(14)によって阻害されることがない。従って、簡単な構成によって、より確実にホース(6)の弛みを検知することができる。
【0011】
また、接触体(13a)は、ホースリール(7)のホース巻取部(7a)よりも長くなっていることが好ましい。この場合、ホース巻取部(7a)の全長においてホース(6)の弛みを検知することができ、一層確実にホース(6)の弛みを検知することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るホース収容装置によれば、ホースの送り出し途中においてホースの弛みを生じ難くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係るホース収容装置を適用した動力噴霧機の一実施形態を示す側面図である。
【図2】図1の動力噴霧機の動力伝達系を示す概略図である。
【図3】弛み検知装置の正面図である。
【図4】図3中のIV-IV線に沿う断面図である。
【図5】図3中のV-V線に沿う断面図である。
【図6】図1のホース収容装置の電気回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しつつ本発明に係るホース収容装置を適用した動力噴霧機の一実施形態について詳細に説明する。図1は、本発明に係るホース収容装置を適用した動力噴霧機の一実施形態を示す側面図、図2は、図1の動力噴霧機の動力伝達系を示す概略図、図3は、弛み検知装置の正面図、図4は、図3中のIV-IV線に沿う断面図、図5は、図3中のV-V線に沿う断面図、図6は、図1のホース収容装置の電気回路図である。
【0015】
図1に示されるように、動力噴霧機100は、フレーム構造の噴霧機本体1と、噴霧機本体1の前部を支持する左右一対の駆動輪2,2と、噴霧機本体1の後部を支持する左右一対の従輪3,3と、を備え、駆動輪2,2を駆動することで自走することが可能な自走式動力噴霧機である。
【0016】
噴霧機本体1には、動力源であるエンジン4と、噴霧用の液体等を圧送するポンプ5と、ポンプ5によって圧送された液体等が通るホース6と、ホース6を巻き取るホースリール7と、ホース6を噴霧機本体1の外側に導くホースガイド8と、が搭載されている。また、ホース6の先端部には、コック6aが設けられており、コック6aを閉じることで噴霧を停止させることが可能となっている。
【0017】
ホースリール7は、左右に延びる円筒状のホース巻取部7aと、ホース巻取部7aの両端部に設けられたディスク状のフランジ部7b,7bとを有し(図2参照)、ホース巻取部7aの中心軸回りに回転自在となるように、噴霧機本体1の前部に取り付けられている。ホースリール7が一方向(ここでは、図示時計回りの方向)に回転すると、ホース6がホースリール7に巻き取られ、ホースリール7が他方向(ここでは、図示反時計回りの方向)に回転すると、ホース6がホースリール7から送り出されるようになっている。エンジン4及びポンプ5は、ホースリール7の後方で、左右に並べて噴霧機本体1に搭載されている。
【0018】
ホースガイド8は、ホースリール7の後部の上方に配置され、ガイド本体8aと、ガイド本体8aの上部に連設されたガイドアーム8bとを有している。ホースリール7から送り出されたホース6は、ガイド本体8aを通り、ガイドアーム8bに沿って噴霧機本体1の周囲に引き出されるようになっている。
【0019】
ガイド本体8aは、ホースリール7の回転に連動して左右方向に往復運動するようになっている。ガイド本体8aが往復運動することによって、ホース6がホースリール7上に均一に巻き取られる。
【0020】
ガイドアーム8bは、鉛直軸回りに回動自在となるように、ガイド本体8aの上部に取り付けられており、ガイドアーム8bには複数のガイドプーリ8cが設けられている。ガイドアーム8bが鉛直軸回りに回動することによって、ホース6を、噴霧機本体1から全方位に向けて引き出すことが可能となっている。また、ガイドプーリ8cにより、ガイドアーム8bに沿ってホース6をスムーズに引き出すことが可能となっている。
【0021】
ガイド本体8aには、ホースリール7に巻き取られていたホース6を引き出し、ガイドアーム8bに向かって送り出すホース送出装置9が設けられている。ホース送出装置9は、ホース送出ローラ9aと、ホース6をホース送出ローラ9aに押し付ける押圧ローラ9bと、を有しており、ホース送出ローラ9aの回転によってホース6を送り出すことが可能となっている。
【0022】
上記一対の駆動輪2,2、ポンプ5、ホースリール7、及びホース送出ローラ9aは、全てエンジン4の動力によって駆動される。図2に示されるように、エンジン4の動力は、ベルトB1及びクラッチC1を介してポンプ5に伝達され、クラッチC1によって動力の伝達/遮断を切り替えることが可能となっている。
【0023】
また、エンジン4の動力は、ベルトB2を介して動力分配器10に伝達される。動力分配器10に伝達された動力は、更に駆動輪2,2、ホースリール7、及びホース送出ローラ9aに伝達される。
【0024】
動力分配器10から駆動輪2,2には、ベルトB3及びクラッチC2を介して動力が伝達され、クラッチC2によって動力の伝達/遮断を切り替えることが可能となっている。動力分配器10からホースリール7には、クラッチC3及びベルトB4を介して動力が伝達され、クラッチC3によって動力の伝達/遮断を切り替えることが可能となっている。動力分配器10からホース送出ローラ9aには、クラッチC4及びチェーンB5を介して動力が伝達され、クラッチC4によって動力の伝達/遮断を切り替えることが可能となっている。
【0025】
更に、ホースリール7に伝達された動力は、上記ガイド本体8aを移動させるための駆動軸23にチェーンB6を介して伝達される。これにより、ガイド本体8aが、ホースリール7の回転に連動して駆動軸23の軸芯方向に往復運動するようになっている。なお、B1〜B6は、ベルト、チェーンのいずれであってもよい。
【0026】
ここで、ホースリール7には、上記ベルトB4を介し、電磁ブレーキ11が接続されている。また、図1に示されるように、ホースリール7の下方には、ホース6の弛みを検知する弛み検知装置12が設けられている。後述のように、電磁ブレーキ11は、弛み検知装置12によってホース6の弛みが検知されたときに、ホースリール7の回転速度を低下させる減速装置として機能する。なお、電磁ブレーキ11は、ホースリール7の回転軸に直結されていてもよい。このようにして、噴霧機本体1には、ホースリール7、ホース送出装置9、弛み検知装置12、及び電磁ブレーキ11によってホース収容装置Aが構成されている。
【0027】
図3〜図5に示されるように、弛み検知装置12は、弛んだホース6に押圧されて動く連動部13と、連動部13の動きに応じてオン・オフが切り替わるスイッチ14とを有している。連動部13は、ホースリール7の下方で、左右方向に延びる接触体13aと、接触体13aの右側端部を支持する右アーム13bと、接触体13aの左側端部を支持する左アーム13cと、を有している。接触体13aは、ホースリール7のホース巻取部7aよりも長くなっている。各アーム13b,13cは、前後方向に延びており、接触体13aの両端部は、それぞれアーム13b,13cの前部に接続されている。各アーム13b,13cは、左右に延びる軸回りに回動自在となるように、噴霧機本体1に内側から取り付けられている。各アーム13b,13cの回動軸は、接触体13aとの接続部の後方に位置しており、各アーム13b,13cが回動すると、接触体13aが上下方向に動くようになっている。
【0028】
右アーム13bの下方には、右アーム13bの回動を規制する規制部材15が設けられている。規制部材15は、噴霧機本体1に内側から固定されており、右アーム13bの後部の下方に位置する後側当接部15aと、右アーム13bの前部の下方に位置する前側当接部15bと、を有している。接触体13aを上げるように右アーム13bを回動させると、右アーム13bの後部と後側当接部15aとが当接する。また、接触体13aを下げるように右アーム13bを回動させると、右アーム13bの前部と前側当接部15bとが当接する。これにより、右アーム13bの回動範囲が制限されている。
【0029】
上記スイッチ14は、スイッチレバー14aを有する汎用のマイクロスイッチであり、スイッチレバー14aを上に向けた状態で規制部材15の後部側に取り付けられている。これにより、接触体13aを上げるように右アーム13bを回動させると、スイッチレバー14aが押圧されてスイッチ14がオン状態となり、接触体13aを下げるように右アーム13bを回動させるとスイッチ14がオフ状態となる。
【0030】
また、右アーム13bの前部側には、コイルバネ16の下端部16aが取り付けられている。コイルバネ16の上端部16bは、コイルバネ16が上方に向かって引き伸ばされた状態で噴霧機本体1に取り付けられている。ホース6が弛んでいないときには、右アーム13bの前部側はコイルバネ16の引っ張り力によって持ち上げられ、右アーム13bの後部と規制部材15の後側当接部15aとが当接した状態に維持される。また、スイッチ14がオン状態に維持される。一方、ホース6が弛むと、弛んだホース6は下側に垂れ下がり、接触体13aを下方に押圧する。すると、接触体13aが下がるように右アーム13bが回動し、スイッチ14がオフ状態に切り替わる。このスイッチ14の切り替わりによって、ホース6の弛みを検知することが可能となっている。
【0031】
図6に示されるように、噴霧機本体1は、電源17及び制御装置18を備え、電源17と制御装置18とはヒューズ22を介して接続されている。制御装置18には、上記クラッチC3,C4等が接続されていると共に、張力検知スイッチ19が接続されている。張力検知スイッチ19は、ホース6が噴霧機本体1の外側から引っ張られているかどうかを検知するスイッチである。制御装置18は、例えば、ホース6が引っ張られていることが張力検知スイッチ19によって検知されると、クラッチC4を制御してホース送出ローラ9aに動力を伝達すると共に、クラッチC3を制御してホースリール7への動力を遮断する。すると、ホース送出装置9によって、ホースリール7に巻き取られていたホース6が引き出され、ホースガイド8に送り出される。ホースリール7は、ホース6が引き出されるのに応じて回転する。
【0032】
一方、制御装置18は、ホース6が引っ張られていないことが張力検知スイッチ19によって検知されると、クラッチC4を制御し、ホース送出ローラ9aへの動力を遮断する。更に、制御装置18は、ユーザーの入力に応じてクラッチC3を制御し、ホースリール7に動力を伝達してホース6を巻き取る。
【0033】
ここで、上記電磁ブレーキ11は、リレー20,21を介して上記スイッチ14及び制御装置18に接続されている。これにより、電磁ブレーキ11は、制御装置18からの制御出力に応じて作動するだけでなく、スイッチ14がオフ状態に切り替わったときにも作動するようになっている。上述したように、スイッチ14は、ホース6が弛んだときにオフ状態に切り替わる。このため、ホース6が弛むと、電磁ブレーキ11が作動し、ホースリール7の回転が減速される。このようにして、電磁ブレーキ11は、弛み検知装置12によってホース6の弛みが検知されたときに、ホースリール7の回転速度を低下させる減速装置として機能するようになっている。
【0034】
以上説明したように、動力噴霧機100に適用されたホース収容装置では、ホース送出装置9がホース6を送り出すことで、ホースリール7に巻き取られていたホース6が引き出され、ホースリール7が回転する。ホース6の送り出し途中に、ホース送出装置9とホースリール7との間でホース6の弛みが生じ始めると、その弛みが弛み検知装置12によって検知される。弛み検知装置12によって弛みが検知されると、電磁ブレーキ11によってホースリール7の回転が減速され、ホース送出装置9とホースリール7との間に生じ始めていた弛みが解消される。これにより、ホース6の送り出し途中においてホース6の弛みを生じ難くすることができる。
【0035】
また、弛み検知装置12は、弛んだホース6に押圧されて動く連動部13と、連動部13の動きに応じてオン・オフが切り替わるスイッチ14と、を有し、電磁ブレーキ11は、スイッチ14のオン・オフの切り替わりに応じてホースリール7の回転速度を低下させる。これにより、弛み始めたホース6の動きに対応して連動部13が動き、連動部13の動きに応じてホース6の弛みが検知されるため、ホース6の弛みを確実に検知することができる。
【0036】
また、連動部13は、ホースリール7の下方に配置されている。弛んだホース6は重力によって下方に垂れ下がるため、ホースリール7の下方に配置された連動部13は弛んだホース6に押圧され易くなり、ホース6の弛みをより確実に検知することができる。
【0037】
また、連動部13は、ホースリール7の回転軸に沿って延在する接触体13aと、接触体13aの両端部を支持する一対のアーム13b,13cと、を有し、一対のアーム13b,13cは、接触体13aとホースリール7との距離が変動自在となるように、回動自在に取り付けられ、スイッチ14は、右アーム13bに押圧されてオン・オフが切り替わるように配置されている。このように、連動部13の接触体13aがホースリール7の回転軸に沿って延在しているため、ホースリール7の回転軸に沿う方向における広い範囲でホース6の弛みを検知することができる。また、接触体13aを支持するアーム13b,13cを回動自在に取り付けた簡単な機構で連動部13を構成することができる。更に、スイッチ14が、右アーム13bの一方に押圧されてオン・オフが切り替えられるように配置されているため、接触体13aとホース6との接触がスイッチ14によって阻害されることがない。従って、簡単な構成によって、より確実にホース6の弛みを検知することができる。
【0038】
また、接触体13aは、ホースリール7のホース巻取部7aよりも長くなっているため、ホース巻取部7aの全長においてホース6の弛みを検知することができ、一層確実にホース6の弛みを検知することができる。
【0039】
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではない。
【0040】
例えば、弛み検知装置12は、連動部13とスイッチ14とを有するものに限られない。弛み検知装置12の他の例としては、画像センサ等の非接触センサによってホース6の弛みを検知するもの、弛んだホース6との接触圧力によってホース6の弛みを検知するもの、ホース送出装置9とホースリール7との間におけるホース6の張力によってホース6の弛みを検知するもの等が挙げられる。
【0041】
また、減速装置は、電磁ブレーキ11に限られない。例えば、ホースリール7を駆動する動力源によって制動トルクを発生させてもよい。
【0042】
また、本実施形態ではホース収容装置を自走式動力噴霧機に適用した場合を説明したが、これに限られない。例えば、本発明に係るホース収容装置を、自走機能を有さないものに適用してもよい。
【符号の説明】
【0043】
6…ホース、7…ホースリール、7a…ホース巻取部、9…ホース送出装置、11…電磁ブレーキ、12…弛み検知装置、13…連動部、13a…接触体、13b…右アーム、13c…左アーム、14…スイッチ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホース(6)を巻き取るためのホースリール(7)が回転自在に取り付けられたホース収容装置(A)であって、
前記ホースリール(7)に巻き取られていた前記ホース(6)を送り出すホース送出装置(9)と、
前記ホース送出装置(9)と前記ホースリール(7)との間における前記ホース(6)の弛みを検知する弛み検知装置(12)と、
前記弛み検知装置(12)によって前記ホース(6)の弛みが検知されたときに、前記ホースリール(7)の回転速度を低下させる減速装置(11)と、を備えたことを特徴とするホース収容装置(A)。
【請求項2】
前記弛み検知装置(12)は、弛んだ前記ホース(6)に押圧されて動く連動部(13)と、前記連動部(13)の動きに応じてオン・オフが切り替わるスイッチ(14)と、を有し、
前記減速装置(11)は、前記スイッチ(14)のオン・オフの切り替わりに応じて前記ホースリール(7)の回転速度を低下させることを特徴とする請求項1記載のホース収容装置(A)。
【請求項3】
前記連動部(13)は、前記ホースリール(7)の下方に配置されていることを特徴とする請求項2記載のホース収容装置(A)。
【請求項4】
前記連動部(13)は、前記ホースリール(7)の回転軸に沿って延在する接触体(13a)と、前記接触体(13a)の両端部を支持する一対のアーム(13b,13c)と、を有し、
前記一対のアーム(13b,13c)は、前記接触体(13a)と前記ホースリール(7)との距離が変動自在となるように、前記ホースリール(7)の回転軸と略平行な軸を回動軸として回動自在に取り付けられ、
前記スイッチ(14)は、前記一対のアーム(13b,13c)の一方に押圧されてオン・オフが切り替わるように配置されていることを特徴とする請求項2又は3記載のホース収容装置(A)。
【請求項5】
前記接触体(13a)は、前記ホースリール(7)のホース巻取部(7a)よりも長くなっていることを特徴とする請求項4記載のホース収容装置(A)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−23317(P2013−23317A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−158247(P2011−158247)
【出願日】平成23年7月19日(2011.7.19)
【出願人】(000141174)株式会社丸山製作所 (134)
【Fターム(参考)】